JP2006025845A - 磁気共鳴撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 シーケンス繰り返し時間TRの実質的な延長をすることなく、計測データ数を増加し、高いSNRを実現できるMRI装置を提供する。
【解決手段】 高周波磁場を繰り返し印加し、1の高周波磁場印加と次の高周波磁場印加の間に、2度の極性の反転を含み対称的な印加パターンを有する傾斜磁場パルスを印加すると共に1のエコー信号を計測するパルスシーケンスを実行するに際し、核磁気共鳴信号の計測を、対称的な印加パターンを有する傾斜磁場パルスの1度目の反転の前から開始し、2度目の反転後に終了し、k空間の原点を通る閉ループを含む軌跡上のデータを1のエコー信号から取得する。
【選択図】
図3

Description

本発明は磁気共鳴撮像装置(以下、MRI装置という)に関し、特にtrueFISP等の高速MRI撮影において、SNRを向上する技術に関する。
MRI装置を用いた高速撮影法の一つにtrueFISPと呼ばれる撮影手法がある(非特許文献1)。この撮影法は、図14に示すように、グラディエントエコー系シーケンスを基本として、高周波磁場パルス1402をスライス選択傾斜磁場1401とともに繰り返し時間TRで繰り返し印加し、高周波磁場パルス印加後に位相エンコード傾斜磁場パルス1403と読み出し傾斜磁場パルス1404を印加し、読み出し傾斜磁場を反転した傾斜磁場パルス1405の印加中にエコー信号1407を計測するというものである。高周波磁場パルスの極性を交互に反転させること、エコー信号計測までに印加された全ての傾斜磁場1401、1403、1404、1405をリフェイズすることがその特徴であり、対称的な磁場印加パターンとすることによって、SSFP(定常状態自由歳差運動)に達するまでの磁化の振動の影響を受けにくく、これにより従来のSSFP撮影を準SSFP状態から開始することを可能にしている。
一方、よく知られているように、グラディエントエコーは、読み出し方向にディフェイズ傾斜磁場を印加した後、極性を反転させてリフェイズすることによって発生し、この際読み出し方向に周波数エンコードされる。MRI装置では、エコー信号が反転後の傾斜磁場によって周波数エンコードされている間にエコー信号をk空間データとして計測する。具体的には、信号処理系のA/D変換器において所定のサンプリング時間(A/D期間)1406にデータをサンプリングし、サンプリングされたデータをそのタイミングに対応するkx方向(読み出し方向)の座標に配置する。1つのエコー信号に対応するk空間データを図15に示す。図中、データ1501を示す矢印はサンプリング時間の経過に対応し、これをデータの軌跡という。このような周波数エンコード方向のデータ数は通常64、128、256などに設定されている。
M. Deimling, O. Heid, "Magnetization Prepared True FISP Imaging" Proc., SMRM, 2nd Annual Meeting, 495(1994)
上述したように従来のシーケンスでは、読み出し傾斜磁場を反転した後、その傾斜磁場を印加している間にのみデータを収集することを基本としており、一つのkx値については一つの座標のデータしか得ることができない。従って加算によってSNRを向上するためには、同一データを複数回取得する必要がある。
本発明は、シーケンス繰り返し時間TRの実質的な延長をすることなく、1つのエコー信号から従来のほぼ2倍のk空間データを取得することが可能であり、これによって高いSNRを実現できるMRI装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明のMRI装置は、静磁場中に置かれた被検体に高周波磁場及び傾斜磁場を所定のパルスシーケンスに従い印加する磁場印加手段と、前記被検体から発生する核磁気共鳴信号をk空間データとして計測する計測手段と、前記k空間データを用いて前記被検体の画像を再構成し表示する信号処理手段と、前記磁場印加手段、計測手段及び信号処理手段を制御する制御手段とを備えたMRI装置において、制御手段は、k空間の原点を通る閉ループを含む軌跡上のデータを、前記高周波磁場の印加による1回の励起で取得することを特徴とする。
閉ループは、例えば、第1の直線部と、前記第1の直線部の一端と前記k空間の原点を通る第2の直線部と、前記第1の直線部の他端と前記k空間の原点を通る第3の直線部とを含むものとすることができる。
一つの態様として、閉ループの第1の直線部は、前記k空間の原点を通り、前記第2及び第3の直線部と重なる直線上にあり、制御手段は前記閉ループを構成する直線と座標軸とがなす角度を変えながら前記パルスシーケンスを繰り返しk空間データを取得する。
別の態様として、閉ループの第1の直線部は、k空間の座標軸と平行であり、制御手段は、前記k空間の座標軸から前記第1の直線までの距離を変えながら前記パルスシーケンスを繰り返しk空間データを取得する。
この場合、制御手段は、前記閉ループの第1の直線部が前記k空間の一の座標軸と平行であるとき及び前記閉ループの第1の直線部が前記k空間の他の座標軸と平行であるときに、それぞれk空間データを取得し、それぞれのk空間データを加算して画像再構成するように信号処理手段を制御するものとしてもよい。
また上記課題を解決する本発明のMRI装置は、静磁場中に置かれた被検体に高周波磁場及び傾斜磁場を所定のパルスシーケンスに従い印加する磁場印加手段と、読み出し方向の傾斜磁場印加時に所定の時間内で前記被検体から発生する核磁気共鳴信号を計測する計測手段と、前記核磁気共鳴信号を用いて前記被検体の画像を再構成し表示する信号処理手段と、前記磁場印加手段、計測手段及び信号処理手段を制御する制御手段とを備え、前記磁場印加手段は、高周波磁場を繰り返し印加し、1の高周波磁場印加と次の高周波磁場印加の間に、2度の極性の反転を含み対称的な印加パターンを有する傾斜磁場パルスを印加するとともに1のエコー信号を計測するパルスシーケンスを実行し、前記制御手段は、前記核磁気共鳴信号の計測を、前記対称的な印加パターンを有する傾斜磁場パルスの1度目の反転の前から開始し、2度目の反転後に終了するように前記計測手段を制御し、前記1のエコー信号から、k空間の原点を通る閉ループを含む軌跡上のデータを取得することを特徴とする。
前記MRI装置の一つの態様によれば、制御手段は、前記対称的な印加パターンを有する傾斜磁場パルスの前後に、極性が異なる付加的傾斜磁場パルスを印加して、前記閉ループに加えてk空間の低空間周波数領域のデータも計測することを特徴とする。
本発明のMRI装置において、磁場印加手段が実行するパルスシーケンスは、trueFISPシーケンス、ラディアルスキャンシーケンス及び高速スピンエコーシーケンスから選択されるいずれか又はこれらの組み合わせとすることができる。
本発明によれば、1回の励起でk空間の原点を通り閉ループを含む軌跡上のデータを計測するので、一つのkx値について2以上のデータを計測することができ、SNRを向上させることができる。
閉ループの第1の直線部が、k空間の原点を通り、第2及び第3の直線部と重なる直線上にあり、制御手段が閉ループを構成する直線と座標軸とがなす角度を変えながらパルスシーケンスを繰り返しk空間データを取得することにより、k空間データを放射状に取得する、いわゆるラディアルスキャンとなり、体動の影響を受けにくい等のラディアルスキャンの効果が得られると共に、1回の計測で通常のラディアルスキャンの2倍のデータを取得することができる高いSNRを実現できる。
閉ループの第1の直線部が、k空間の座標軸と平行であり、制御手段が、k空間の座標軸から第1の直線までの距離を変えながらパルスシーケンスを繰り返しk空間データを取得することにより、1回の計測でk空間を座標軸に沿ってスキャンする直交サンプリングとラディアルスキャンとを組み合わせた計測を行なうことができる。特に、第1の直線部の角度を変えて2回の計測を行い、それらの計測で得たk空間データを加算することにより、完全なラディアルスキャンデータを得ることができる。これにより画像のコントラストを決定するk空間原点近傍のデータ数を多くすることができ、高いSNRの画像を得ることができる。
上述した閉ループを含む軌跡上のデータの取得は、高周波磁場印加から核磁気共鳴信号計測終了までに印加される傾斜磁場を制御し、例えば、対称的な印加パターンを有する傾斜磁場パルスの印加の間を、エコー信号を計測するA/D期間とすることにより達成できる。特に傾斜磁場パルスの前後に付加的な傾斜磁場パルスを印加した場合には、さらにk空間原点近傍のデータ数を増加させることができ、さらにSNRを向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明が適用されるMRI装置の全体概要を示すブロック図である。
このMRI装置は、被検体101が挿入される空間に静磁場を発生する磁石102と、この空間に傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイル103と、被検体の撮像領域に高周波磁場を発生するRFコイル104と、被検体101が発生する核磁気共鳴(MR)信号を検出するRFプローブ105と、静磁場空間に被検体101を挿入するためのベッド112を備えている。
傾斜磁場コイル103は、互いに直交する3方向(X,Y,Z)の傾斜磁場コイルで構成され、傾斜磁場電源109からの信号に応じてそれぞれ傾斜磁場を発生する。これら傾斜磁場の印加の仕方によって、被検体の撮像断面を決定し、またMR信号に位置情報を付与することができる。
RFコイル104はRF送信部110の信号に応じて高周波磁場を発生する。RFプローブ105の信号は、信号検出部106で検出され、信号処理部107で信号処理され、また計算により画像信号に変換される。画像は表示部108で表示される。信号検出部106は、図2に示すように、RFプローブ105の増幅器201からの信号を入力し、入力した信号を位相が直交する2つの参照信号で検波する直交検波器202と、直交検波器202が検波した複素信号をそれぞれ所定のサンプリング時間サンプリングしてディジタル信号に変換するA/D変換器203とを備え、ディジタル信号を二系列のデータとして信号処理部107に送出する。
信号処理部107は、信号検出部106から送出されるディジタル信号をk空間データとして収集し、必要に応じて補間、加算、補正係数計算などの処理を行うとともにフーリエ変換を行い被検体の画像を再構成し、表示部108に表示させる。
傾斜磁場電源109、RF送信部110、信号検出部106は制御部111で制御される。制御のタイムチャートは一般にパルスシーケンスと呼ばれ、撮像方法によって決まる種々のパルスシーケンス(撮像シーケンス)が予めプログラムとして図示しない記憶部に格納されている。制御部111には、このような記憶部のほか、撮像シーケンスの選択や撮像パラメータ等の入力のための入力装置が備えられている。
本発明のMRI装置では、撮像シーケンスとして、極性が異なる高周波磁場を繰り返し印加すると共に1の高周波磁場パルスと次の高周波磁場パルスとの間でエコー信号を計測するとともにエコー信号の計測時を中心として対称的な傾斜磁場パルスの印加パターンを有する撮像シーケンスを備えている。図3に本発明のMRI装置が備える撮像シーケンスの一実施形態を示す。この撮像シーケンスは、図14に示す従来のtrueFISPシーケンスと類似しているが、スライス選択傾斜磁場302のリフェイズパルスの印加と重ならないように位相エンコード方向及びリードアウト方向の傾斜磁場303、304の印加を開始すると共に、エコー信号を計測するためのサンプリング時間(A/D期間)306を延長し、位相エンコード方向及びリードアウト方向の傾斜磁場303、304の印加と同時に開始する点が異なる。
すなわち、フリップ角αの高周波磁場パルス301をスライス選択傾斜磁場302とともに印加し、スライス方向のリフェイズが終了した後、所定の位相エンコード傾斜磁場303とディフェイズする読み出し傾斜磁場304を同時に印加する。引き続き極性を反転させた読み出し傾斜磁場305を印加する。これにより読み出し傾斜磁場304と反転読み出し傾斜磁場305の印加量が同じになった時点(エコー時間TE)でエコー307が発生する。その後、スライス傾斜磁場302、位相エンコード傾斜磁場303及び読み出し傾斜磁場304、305をリフェイズする傾斜磁場302’、303’、304’、をエコー時間に対し対称的に印加する。ここで信号を計測するA/D期間306は、位相エンコード傾斜磁場303及び読み出し傾斜磁場304を印加し始めると同時に開始し、リフェイズのための傾斜磁場303’、304’の印加の終了時に終了する。
高周波磁場パルス301の印加から繰り返し時間TR(TE×2)が経過したところで、次の高周波磁場パルス311をフリップ角−αでスライス選択傾斜磁場312とともに印加する。以後、同様に各傾斜磁場を印加し、TR毎に高周波磁場パルスを反転させながら印加し、信号の計測を行う。
信号処理部107は、上記パルスシーケンスで計測したデータをk空間に配置する。一つの高周波磁場パルスと次の高周波磁場パルスとの間に計測されるエコー信号(データ)の計測のタイミングとk空間の軌跡との関係を図4及び図5に示す。図4に示すように、Gy方向の傾斜磁場303とGx方向の傾斜磁場304を印加し始めると同時にデータの計測を開始すると、計測されるデータは、これら傾斜磁場の印加量の変化に従い、k空間の原点[0,0]からkxは負の方向に、kyは正の方向に順次配列されることになる。そしてGy方向の傾斜磁場303の印加とGx方向の傾斜磁場304の印加が同時に終了した時点で、図5に示すような放射状の軌跡を描くデータ501が収集される。その後、Gx方向の正極性の傾斜磁場305が印加されると、その印加量の増加に応じて、ky軸に平行な方向のデータ502が収集される。このデータ502は従来のtrueFISPで計測するデータと同じである。傾斜磁場304の印加量の2倍の傾斜磁場305が印加された時点で、傾斜磁場305を反転すると共にGy方向の傾斜磁場304’が印加されるので、このとき継続して計測されるデータは、これら傾斜磁場305、304’の印加量の変化に従い、kx、kyともに負の方向に順次配列される。これらリフェイズ傾斜磁場の印加を終了した時点でk空間の原点[0,0]に戻り、放射状の軌跡となるデータ503が収集される。
このようにGy方向の傾斜磁場及びGx方向の傾斜磁場を同時に印加するとともに、その印加の開始からデータの計測を開始し、その印加の終了時にデータの計測を終了することにより、1つのエコー信号から閉ループを構成する3つのデータ501、502、503を収集することができる。そしてデータ501と503は、k空間の原点を通るデータであり、撮像対象のコントラストを反映した重要なデータである。
Gy方向の傾斜磁場303の印加量(位相エンコード量)を変化させて、すべての位相エンコードのエコー信号を計測した時点では、図6に示すようなk空間データを収集することができる。即ち、このシーケンスの実行により、通常のk空間データに加えて、k空間原点を中心として放射状に配列したデータを取得することができる。信号処理部107は、放射状のデータ501及び503については、必要に応じて補間により格子上のデータに変換(グリッディング)した後、格子上に既に存在するデータ502と加算平均する。そして加算平均後のデータと、加算平均すべき放射状のデータがない領域についてはデータ502をそのまま用いて、二次元フーリエ変換を行い、画像データを作成する。
放射状のデータがある領域はk空間の低周波域のデータを多く含み、低周波域が加算されることになるので、得られる画像データは、SNRの高い画質のよい画像となる。なお、本実施形態では、図6(a)に示したように、|ky|>|kx|の領域では、従来とデータ数は変わっていない。|kx|>|ky|の領域でも、データ数を増加させるためには、図2のシーケンスにおいてGx方向の傾斜磁場とGy方向の傾斜磁場を入れ替えた計測を行なえばよい。これにより図6(b)に示すようなデータが得られる。
このように本実施形態によれば、A/D期間306がスライス方向傾斜磁場のリフェイズパルスと重ならないようにするため、従来のtrueFISP法に比べ若干TRが延長するが、一つのエコー信号でほぼ2倍のデータを計測でき、しかもk空間中心付近のデータ量を増加させることができので、従来のtrueFISP法に比べSNRを向上することができる。
また、図2では二次元計測の場合を示したが、図7に示すように、Gz方向にも位相エンコード(701、701’)を用いる三次元計測についても同様に適用することができる。この場合にも、A/D期間306はスライス選択傾斜磁場302、302’のリフェイズパルスの印加時間と重ならないようにすることにより、A/D期間306を延長し、データ数を増加し、SNRを向上させることができる。
次に上記第1の実施形態の変更例を説明する。この変更例は、図2に示すようなtrueFISP法に基づくパルスシーケンスを用いることは同じであるが、Gy方向及びGx方向に付加的な傾斜磁場を印加することが特徴である。図8に、高周波磁場パルスを省略したパルスシーケンスの一部を示す。図8においても、図2と同じ要素は同じ符号で示している。
図示するように、本実施形態においてもスライス選択傾斜磁場とともに高周波磁場パルスを印加した後、Gy方向の傾斜磁場パルス303とGx方向の傾斜磁場パルス304を印加し、次いでGx方向の傾斜磁場パルス305を印加し、さらにGy方向及びGx方向のリフェイズパルス303’、304’を印加すること、及び傾斜磁場パルス303、304の印加開始とともに信号計測を開始し、傾斜磁場パルス303’、304’の印加終了とともに終了することは図2の実施形態と同じであるが、ここでは、傾斜磁場パルス303、304の前及び傾斜磁場パルス303’、304’の後にそれぞれ極性が異なる小さい付加的な傾斜磁場801〜804を印加する。このような付加的な傾斜磁場801〜804の印加によって、データ計測開始時点(A/D期間306が開始する時点)では、Gy方向には負の位相エンコード、Gx方向には正の位相エンコードが付与されている状態となり、またA/D期間306が終了する時点では、Gy方向には負の位相エンコード、Gx方向には負の位相エンコードが付与されている状態となる。その結果、図9に示すように、データ901、903の軌跡は、k空間の原点[0,0]を通る放射状の軌跡となる。このように本実施形態では、k空間の原点近傍のデータ数をさらに多くすることができるので、よりSNRを向上させることができる。
本実施形態においても、Gx方向及びGy方向の傾斜磁場を入れ替えることにより、全方向の放射状のデータを得ることができる。またA/D期間がスライス傾斜磁場のリフェイズパルスの印加と重ならないことを条件として三次元計測にも同様に適用することができる。
以上、本発明をtrueFISPを基本とする撮像法に適用した実施形態を説明したが、続いて本発明をtrueFISPを基本とするラディアルスキャンシーケンスに適用した第2の実施形態を説明する。図10は、ラディアルスキャンシーケンス法を適用した本実施形態のパルスシーケンスを示す図である。一般にラディアルスキャンシーケンスでも、スライス選択傾斜磁場1002と共にフリップ角αの高周波磁場パルス1001を印加し、エコー信号1007を計測し、次の繰り返し時間TRではフリップ角−αの高周波磁場パルス1010をスライス選択傾斜磁場と共に印加し、エコー時間TEにエコー信号を計測し、以後、TR毎にフリップ角を反転させながら高周波磁場パルスの印加とエコー信号の計測を繰り返すことは図2のパルスシーケンスと同じであるが、ラディアルスキャンシーケンスではGy方向の傾斜磁場1003、1008、1003’とGx方向の傾斜磁場1004、1005、1004’をともにそれぞれ変化させてながらTRを繰り返し、k空間を放射状に走査する点が異なる。
本実施形態では、更に、スライス傾斜磁場のリフェイズパルスの終了後にGy方向及びGx方向の傾斜磁場1003、1004の印加を開始し、Gy方向及びGx方向の傾斜磁場1003、1004の印加と同時にA/D期間1006を設定し、それと対称的なタイミングで印加される傾斜磁場1003’、1004’の印加が終了するまでデータを計測する。
このようにA/D期間1006を設定することにより、得られるデータのk空間上の軌跡は、図11(a)に示すようになり、傾斜磁場1003、1004の印加の間にデータ1101、傾斜磁場1008、1005の印加の間にデータ1102、傾斜磁場1003’、1004’の印加の間にデータ1103が取得される。なお、図ではわかりやすくするためにデータ1101及び1103とデータ1102は別の線で示しているが、実際には同一線上の軌跡となる。図11(b)は、ラディアルスキャンシーケンスにおいて、Gy方向及びGx方向の傾斜磁場を変化させながら1枚の画像再構成に必要な全信号を計測した場合のk空間軌跡を示したものであるが、従来のラディアルスキャンシーケンスでは、1つのエコー信号が1本の線上のデータである(一つのkx値に対し一つの座標のデータが得られる)のに対し、本実施形態によれば、同一線上で2倍のデータを計測することが可能である。
信号処理部107は、計測後のデータのグリッディングを行い、フーリエ変換し、画像を再構成する。得られた画像は2倍のデータを加算したものであるので、√(2)倍のSNRが向上した画像となる。
なお本実施形態においても、図12に示すように、傾斜磁場1003、1004の前及び傾斜磁場1003’、1004’の後に付加的磁場1201〜1204を印加することができ、それによって傾斜磁場1003、1004の印加時及び傾斜磁場1003’、1004’の印加時において、図13に示すように、k空間の原点を通るデータ1101’及び1103’を収集することができる。これにより、k空間の原点近傍については通常のラディアルスキャンの3倍のデータを収集できるので、さらにSNRを向上させることができる。
また以上の実施形態も三次元撮影にも適用することが可能である。
以上、本発明をtrueFISP、ラディアルスキャンシーケンスに適用した実施形態を説明してきたが、本発明は例えば高速スピンエコー法など、A/D期間毎に全ての傾斜磁場について完全なリフェイズを行なうシーケンスであれば適用することができる。
本発明によれば、実質的な計測時間の延長なくデータ数を増加させることができ、これによりSNRの高い良好なMR画像を得ることができる。
本発明が適用されるMRI装置の全体概要を示す図 信号処理部の構成を示す図 本発明のMRI装置が備えるパルスシーケンスの第1の実施形態を示す図 図3のパルスシーケンスの一部を詳細に示す図 図3のパルスシーケンスの実行によって計測されるデータ(1エコー分のデータ)のk空間軌跡を示す図 図3のパルスシーケンスの実行によって計測されるデータのk空間軌跡を示す図 第1の実施形態の変更例を示す図 第1の実施形態の他の変更例を示す図 図8のパルスシーケンスの実行によって計測されるデータ(1エコー分のデータ)のk空間軌跡を示す図 本発明のMRI装置が備えるパルスシーケンスの第2の実施形態を示す図 図10のパルスシーケンスの実行によって計測されるデータのk空間軌跡を示す図で、(a)は一エコー分のデータの軌跡、(b)はラディアルスキャンによって計測されるデータの軌跡を示す。 第2の実施形態の変更例を示す図 図12のパルスシーケンスの実行によって計測されるデータ(1エコー分のデータ)のk空間軌跡を示す図 従来のtrueFISP法によるパルスシーケンスを示す図 従来のtrueFISP法によるk空間軌跡を示す図
符号の説明
101・・・被検体、102・・・静磁場磁石、103・・・傾斜磁場発生コイル、104・・・高周波コイル、105・・・高周波プローブ、106・・・信号検出部、107・・・信号処理部、108・・・表示部、110・・・RF送信部、111・・・制御部

Claims (8)

  1. 静磁場中に置かれた被検体に高周波磁場及び傾斜磁場を所定のパルスシーケンスに従い印加する磁場印加手段と、前記被検体から発生する核磁気共鳴信号をk空間データとして計測する計測手段と、前記k空間データを用いて前記被検体の画像を再構成し表示する信号処理手段と、前記磁場印加手段、計測手段及び信号処理手段を制御する制御手段とを備えた磁気共鳴撮像装置において、
    前記制御手段は、前記高周波磁場印加から核磁気共鳴信号計測終了までに印加される傾斜磁場を制御し、前記k空間の原点を通る閉ループを含む軌跡上のデータを、前記高周波磁場の印加による1回の励起で取得することを特徴とする磁気共鳴撮像装置。
  2. 前記閉ループは、第1の直線部と、前記第1の直線部の一端と前記k空間の原点を通る第2の直線部と、前記第1の直線部の他端と前記k空間の原点を通る第3の直線部とを含むことを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴撮像装置。
  3. 前記閉ループの第1の直線部は、前記k空間の原点を通り、前記第2及び第3の直線部と重なる直線上にあり、前記制御手段は前記閉ループを構成する直線と座標軸とがなす角度を変えながら前記パルスシーケンスを繰り返しk空間データを取得することを特徴とする請求項2記載の磁気共鳴撮像装置。
  4. 前記閉ループの第1の直線部は、k空間の座標軸と平行であり、前記制御手段は、前記k空間の座標軸から前記第1の直線までの距離を変えながら前記パルスシーケンスを繰り返しk空間データを取得することを特徴とする請求項2記載の磁気共鳴撮像装置。
  5. 前記制御手段は、前記閉ループの第1の直線部が前記k空間の一の座標軸と平行であるとき及び前記閉ループの第1の直線部が前記k空間の他の座標軸と平行であるときに、それぞれk空間データを取得し、それぞれのk空間データを加算して画像再構成するように信号処理手段を制御することを特徴とする請求項4記載の磁気共鳴撮像装置。
  6. 静磁場中に置かれた被検体に高周波磁場及び傾斜磁場を所定のパルスシーケンスに従い印加する磁場印加手段と、読み出し方向の傾斜磁場印加時に所定の時間内で前記被検体から発生する核磁気共鳴信号を計測する計測手段と、前記核磁気共鳴信号を用いて前記被検体の画像を再構成し表示する信号処理手段と、前記磁場印加手段、計測手段及び信号処理手段を制御する制御手段とを備えた磁気共鳴撮像装置において、
    前記磁場印加手段は、高周波磁場を繰り返し印加し、1の高周波磁場印加と次の高周波磁場印加の間に、2度の極性の反転を含み対称的な印加パターンを有する傾斜磁場パルスを印加するとともに1のエコー信号を計測するパルスシーケンスを実行し、
    前記制御手段は、前記核磁気共鳴信号の計測を、前記対称的な印加パターンを有する傾斜磁場パルスの1度目の反転の前から開始し、2度目の反転後に終了するように前記計測手段を制御し、前記1のエコー信号から、k空間の原点を通る閉ループを含む軌跡上のデータを取得することを特徴とする磁気共鳴撮像装置。
  7. 前記制御手段は、前記対称的な印加パターンを有する傾斜磁場パルスの前後に、極性が異なる付加的傾斜磁場パルスを印加して、前記閉ループに加えてk空間の低空間周波数領域のデータも計測することを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴撮像装置。
  8. 前記磁場印加手段が実行するパルスシーケンスは、trueFISPシーケンス、ラディアルスキャンシーケンス及び高速スピンエコーシーケンスから選択されるいずれか又はこれらの組み合わせである請求項6又は7に記載の磁気共鳴撮像装置。
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