JP2006024724A - 立体配線構造体の製造方法、立体配線構造体および三次元実装部品 - Google Patents
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Abstract
【課題】 微細配線を有し、製造時に断線の生じ難い立体配線構造体の製造方法及び立体配線構造体を提供する。
【解決手段】 平板状の型1に配線パターン4の下地パターン2を形成する下地パターン形成工程と、型1を立体形状に変形する型変形工程と、型1の内部空間に成型材料3を充填し成型材料3を硬化させて型1と成型材料3を剥離する成型工程と、成型体に配線パターン4を形成する配線パターン形成工程との少なくとも4工程からなる立体配線構造体の製造方法。
【選択図】 図1
【解決手段】 平板状の型1に配線パターン4の下地パターン2を形成する下地パターン形成工程と、型1を立体形状に変形する型変形工程と、型1の内部空間に成型材料3を充填し成型材料3を硬化させて型1と成型材料3を剥離する成型工程と、成型体に配線パターン4を形成する配線パターン形成工程との少なくとも4工程からなる立体配線構造体の製造方法。
【選択図】 図1
Description
本発明は、立体配線構造体の製造方法及び立体配線構造体に関する。
近年、電子機器の小型化に伴い、従来のガラスエポキシ基板のような平面基板では対応できなくなったため、成型品の表面に立体的に直接導体配線を形成した立体配線構造体や、さらに電子部品を実装したMID(Molded Interconnect Device、三次元成型回路部品)が使われるようになっている。
このような立体配線構造体の製造法として、主に以下の様な方法がある。
2ショット法;これは、易メッキ性樹脂と難メッキ性樹脂の2種類の樹脂を用いて成型した成型体の易メッキ性樹脂露出部に、メッキで導体配線を形成する方法(例えば、特許文献1参照)である。
フィルム法;これは、導体配線を形成したフィルムと成型体を一体化する方法(例えば、特許文献2参照)や、導体配線を形成したフィルムの導体配線のみを成型体に転写する方法(例えば、特許文献3参照)である。
レーザ法;これは、成型体上に形成した金属層上にレジストを形成し、レジストをレーザで除去し、露出した金属層を溶解除去して、導体配線を形成する方法(例えば、特許文献4参照)や、成型体上に形成した金属層をパターンの輪郭部のみレーザで除去し、電気メッキにより所定の厚さの配線を形成した後、配線部以外の金属層を溶解除去する方法(例えば、特許文献5参照)である。
近年、電子機器の小型化に伴い、立体配線構造体や三次元実装部品が使用されるようになっているが、さらに微細配線が要求されている。しかし、従来の方法では、以下の問題がある。
2ショット法では、2種類の金型が必要であり、微細な配線形成が難しい。フィルム法では、複雑な成型体への一体化が難しく、また、コーナー部等のフィルムの追従性が悪く、多面にまたがった配線ではコーナー部での断線が生じ易い。
レーザ法では、立体で複雑な成型体への配線パターン形成が難しく、また、各成型体全てにパターン形成するため生産性が悪い。なお、実用上このレーザ法が最も微細な加工が可能とされているが、配線ピッチは約200μmであり、半導体チップの端子ピッチに対応するには不十分である。
そこで、特許文献6では、型を平面に展開した状態で、配線形成や部品実装を行った後、型を折り曲げて立体形状とし、樹脂を注入硬化して、立体成型回路を形成している。
特開平6−296064号公報
特開平5−190994号公報
特開平5−283849号公報
特開平6−112626号公報
特開平7−66531号公報
特開2001−308119公報
このような立体配線構造体の製造法として、主に以下の様な方法がある。
2ショット法;これは、易メッキ性樹脂と難メッキ性樹脂の2種類の樹脂を用いて成型した成型体の易メッキ性樹脂露出部に、メッキで導体配線を形成する方法(例えば、特許文献1参照)である。
フィルム法;これは、導体配線を形成したフィルムと成型体を一体化する方法(例えば、特許文献2参照)や、導体配線を形成したフィルムの導体配線のみを成型体に転写する方法(例えば、特許文献3参照)である。
レーザ法;これは、成型体上に形成した金属層上にレジストを形成し、レジストをレーザで除去し、露出した金属層を溶解除去して、導体配線を形成する方法(例えば、特許文献4参照)や、成型体上に形成した金属層をパターンの輪郭部のみレーザで除去し、電気メッキにより所定の厚さの配線を形成した後、配線部以外の金属層を溶解除去する方法(例えば、特許文献5参照)である。
近年、電子機器の小型化に伴い、立体配線構造体や三次元実装部品が使用されるようになっているが、さらに微細配線が要求されている。しかし、従来の方法では、以下の問題がある。
2ショット法では、2種類の金型が必要であり、微細な配線形成が難しい。フィルム法では、複雑な成型体への一体化が難しく、また、コーナー部等のフィルムの追従性が悪く、多面にまたがった配線ではコーナー部での断線が生じ易い。
レーザ法では、立体で複雑な成型体への配線パターン形成が難しく、また、各成型体全てにパターン形成するため生産性が悪い。なお、実用上このレーザ法が最も微細な加工が可能とされているが、配線ピッチは約200μmであり、半導体チップの端子ピッチに対応するには不十分である。
そこで、特許文献6では、型を平面に展開した状態で、配線形成や部品実装を行った後、型を折り曲げて立体形状とし、樹脂を注入硬化して、立体成型回路を形成している。
しかし、上記特開2001−308119公報に示される方法では、配線形成はワイヤで行われており、コーナー部のワイヤは型を折り曲げる時に曲がるため、断線が生じ易い。また、型に直接パッドを形成しているため、パッドと型の密着強度が弱いとワイヤボンディング時にパッドが剥離するし、逆にパッドと型の密着強度が強いと成型体を型から剥離するときにパッドが基板に残り、断線が生じ易い。
本発明は、微細配線を有し、製造時に断線の生じ難い立体配線構造体の製造方法及び立体配線構造体を提供することを目的とする。
本発明は、微細配線を有し、製造時に断線の生じ難い立体配線構造体の製造方法及び立体配線構造体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、少なくとも、平板状の型の面上に配線パターンの下地パターンを形成する下地パターン形成工程と、型を内部空間を備えた立体形状に変形する型変形工程と、変形された型の内部空間に成型材料を充填し成型材料を硬化させてから型から成型材料を剥離する成型工程と、成型体に配線パターンを形成する配線パターン形成工程と、からなることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の立体配線構造体の製造方法において、下地パターンが易メッキ性である立体配線構造体の製造方法を主要な特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の立体配線構造体の製造方法において、成型材料が難メッキ性である立体配線構造体の製造方法を主要な特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の立体配線構造体の製造方法において、配線パターンを湿式メッキで形成する立体配線構造体の製造方法を主要な特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1記載の立体配線構造体の製造方法において、下地パターンが親液性であり、非下地パターンが疎液性である立体配線構造体の製造方法を主要な特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の立体配線構造体の製造方法において、下地パターンに易メッキ性材料を付着させ、その後に成型工程を実施する立体配線構造体の製造方法を主要な特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項2または6記載の立体配線構造体の製造方法において、下地パターンまたは易メッキ性材料が金属ナノ粒子を含有している立体配線構造体の製造方法を主要な特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項7記載の立体配線構造体の製造方法において、金属ナノ粒子を融着させる立体配線構造体の製造方法を主要な特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項1ないし8のいずれか記載の立体配線構造体の製造方法により製造した立体配線構造体を最も主要な特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項9記載の立体配線構造体に電子部品を実装した三次元実装部品を最も主要な特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の立体配線構造体の製造方法において、下地パターンが易メッキ性である立体配線構造体の製造方法を主要な特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の立体配線構造体の製造方法において、成型材料が難メッキ性である立体配線構造体の製造方法を主要な特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の立体配線構造体の製造方法において、配線パターンを湿式メッキで形成する立体配線構造体の製造方法を主要な特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1記載の立体配線構造体の製造方法において、下地パターンが親液性であり、非下地パターンが疎液性である立体配線構造体の製造方法を主要な特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の立体配線構造体の製造方法において、下地パターンに易メッキ性材料を付着させ、その後に成型工程を実施する立体配線構造体の製造方法を主要な特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項2または6記載の立体配線構造体の製造方法において、下地パターンまたは易メッキ性材料が金属ナノ粒子を含有している立体配線構造体の製造方法を主要な特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項7記載の立体配線構造体の製造方法において、金属ナノ粒子を融着させる立体配線構造体の製造方法を主要な特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項1ないし8のいずれか記載の立体配線構造体の製造方法により製造した立体配線構造体を最も主要な特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項9記載の立体配線構造体に電子部品を実装した三次元実装部品を最も主要な特徴とする。
本発明の立体配線構造体の製造方法は、平板状の型に配線パターンの下地パターンを形成する下地パターン形成工程と、型を立体形状に変形する型変形工程と、型の内部空間に成型材料を充填し成型材料を硬化させて型と成型材料を剥離する成型工程と、成型体に配線パターンを形成する配線パターン形成工程との少なくとも4工程からなることで所期の目的を達成することができる。
以下、本発明の実施形態例を図面に基いて説明する。
本発明の立体配線構造体の製造方法は、少なくとも、平板状の型1の面上に配線パターンの下地パターン2を形成する下地パターン形成工程と、型1を内部空間を備えた立体形状に変形する型変形工程と、変形された型の内部空間に成型材料3を充填し成型材料を硬化させてから型から成型材料を剥離する成型工程と、成型体に配線パターンを形成する配線パターン形成工程と、からなることを特徴としている。
本発明の立体配線構造体の製造方法は、少なくとも、平板状の型1の面上に配線パターンの下地パターン2を形成する下地パターン形成工程と、型1を内部空間を備えた立体形状に変形する型変形工程と、変形された型の内部空間に成型材料3を充填し成型材料を硬化させてから型から成型材料を剥離する成型工程と、成型体に配線パターンを形成する配線パターン形成工程と、からなることを特徴としている。
[実施形態例1]
図1は本発明の立体配線構造体の製造方法における第1の実施形態の工程例を示す図である。
<下地パターン形成工程(a)>
まず、平板状の型1の片面に易メッキ性である下地パターン2を形成する。インクジェットでパターン状に無電解メッキ用処理薬品TMPセンシタイザ(奥野製薬工業製)とTMPアクチベーター(奥野製薬工業製)を供給し、型上にパラジウム触媒を含有する50μm幅の下地パターン2を形成した。
ここでは、簡易化のため無電解メッキ用処理薬品をインクジェットで供給しパターン形成しているが、錫やパラジウム等の易メッキ性材料を含有したペースト状樹脂をスクリーン印刷やフォトリソプロセスで供給しパターン形成してもよい。このように、平板状の型にパターン形成しているので、立体形状にパターン形成するよりもはるかに容易であり、微細パターンも形成しやすい。
<型変形工程(b)>
次に、型1を立体形状に変形する。ここでは、図のように方の両端部を夫々L字状、その他任意の角度に起立させる曲げ加工を行い、型1を立体形状に変形した。曲げ加工は、L型、V型等任意の形状のダイの上に平板の型1を乗せ、上からパンチで押すことにより任意の角度に板材を変形させることができるので、簡単に型1を立体形状にできる。
もちろん、曲げ部を分離し、分離した型同士をヒンジ等で回転できるように連結した型1を、下地パターン形成後に連結部で回転させて、立体形状に変形してもよい。また、平板状の型1を複数用意し、各々に下地パターン2を形成し、各型のパターンが合うように型同士を連結し、立体形状としてもよい。そして、別の型1と組み付けて、内部空間を有する立体形状の型1を形成する。
図1は本発明の立体配線構造体の製造方法における第1の実施形態の工程例を示す図である。
<下地パターン形成工程(a)>
まず、平板状の型1の片面に易メッキ性である下地パターン2を形成する。インクジェットでパターン状に無電解メッキ用処理薬品TMPセンシタイザ(奥野製薬工業製)とTMPアクチベーター(奥野製薬工業製)を供給し、型上にパラジウム触媒を含有する50μm幅の下地パターン2を形成した。
ここでは、簡易化のため無電解メッキ用処理薬品をインクジェットで供給しパターン形成しているが、錫やパラジウム等の易メッキ性材料を含有したペースト状樹脂をスクリーン印刷やフォトリソプロセスで供給しパターン形成してもよい。このように、平板状の型にパターン形成しているので、立体形状にパターン形成するよりもはるかに容易であり、微細パターンも形成しやすい。
<型変形工程(b)>
次に、型1を立体形状に変形する。ここでは、図のように方の両端部を夫々L字状、その他任意の角度に起立させる曲げ加工を行い、型1を立体形状に変形した。曲げ加工は、L型、V型等任意の形状のダイの上に平板の型1を乗せ、上からパンチで押すことにより任意の角度に板材を変形させることができるので、簡単に型1を立体形状にできる。
もちろん、曲げ部を分離し、分離した型同士をヒンジ等で回転できるように連結した型1を、下地パターン形成後に連結部で回転させて、立体形状に変形してもよい。また、平板状の型1を複数用意し、各々に下地パターン2を形成し、各型のパターンが合うように型同士を連結し、立体形状としてもよい。そして、別の型1と組み付けて、内部空間を有する立体形状の型1を形成する。
<成型工程(c)、(d)>
次に、変形後の型1の内部空間に難メッキ性である成型材料3を充填し、成型材料3を硬化させ、型1と成型材料3を剥離する。具体的には、型1を成型装置に組み込み、成型温度185℃で成型材料3としてのMP−7400(日東電工製)を注入後2分間放置してから離型した。下地パターン2は成型材料3に埋め込まれる形で成型体に転写していた。なお、この際、変形した方の上部開口は他の型1にて閉止する。
なお、ここではトランスファ成型にて成型を実施しているが、それに限定されるものではなく、射出成型などの熱可塑性樹脂にて行われている成型方法でも実施は可能である。
<配線パターン形成工程(e)>
次に、成型体上(下地パターン2上)に配線パターン4を形成する。成型体をTSPカッパーN(奥野製薬工業製)40℃に浸漬して、無電解銅メッキを40分間行った。これにより、下地パターン2に銅メッキが成長し、成型材料にはメッキが成長せず、配線パターン4が形成できた。
よって、本実施形態例により、立体形状にパターン形成を行うことなく、立体配線構造体を得ることができた。なお、配線パターン4を型1に形成してから、型1を変形する(曲げる)と配線パターン4は断線しやすいが、本実施形態例では易メッキ性材料を型上にパターン形成しているため、易メッキ性材料の微細な断線があっても、配線形成時に易メッキ性材料の断線部までメッキを成長させることにより、微細配線でも断線のない配線が得られた。
次に、変形後の型1の内部空間に難メッキ性である成型材料3を充填し、成型材料3を硬化させ、型1と成型材料3を剥離する。具体的には、型1を成型装置に組み込み、成型温度185℃で成型材料3としてのMP−7400(日東電工製)を注入後2分間放置してから離型した。下地パターン2は成型材料3に埋め込まれる形で成型体に転写していた。なお、この際、変形した方の上部開口は他の型1にて閉止する。
なお、ここではトランスファ成型にて成型を実施しているが、それに限定されるものではなく、射出成型などの熱可塑性樹脂にて行われている成型方法でも実施は可能である。
<配線パターン形成工程(e)>
次に、成型体上(下地パターン2上)に配線パターン4を形成する。成型体をTSPカッパーN(奥野製薬工業製)40℃に浸漬して、無電解銅メッキを40分間行った。これにより、下地パターン2に銅メッキが成長し、成型材料にはメッキが成長せず、配線パターン4が形成できた。
よって、本実施形態例により、立体形状にパターン形成を行うことなく、立体配線構造体を得ることができた。なお、配線パターン4を型1に形成してから、型1を変形する(曲げる)と配線パターン4は断線しやすいが、本実施形態例では易メッキ性材料を型上にパターン形成しているため、易メッキ性材料の微細な断線があっても、配線形成時に易メッキ性材料の断線部までメッキを成長させることにより、微細配線でも断線のない配線が得られた。
[実施形態例2]
図2は本発明の立体配線構造体の製造方法における第2の実施形態の工程例を示す図である。
<下地パターン形成工程(a)>
親水性下地パターン5として、平板状の型1上に親疎水パターン6を形成する。型1上に含フッ素アクリレートTG−702(ダイキン工業製)を塗布し、乾燥させ、下地パターン5以外の部分を半導体レーザL8933(浜松ホトニムス製)にて加熱した。加熱部は疎水性を示し、非加熱部は加熱部に対し親水性を示した。これにより、20μm幅の親水性を示す下地パターン6を形成した。
ここでは、親疎水性材料として含フッ素アクリレートを用いた方法を示しているがそれに限定されるものではなく、親疎水材料を積層し、いずれかをエッチングしてパターン形成する工程も本実施形態例と同様に行うことができる。疎水性材料の有機材料としては、フッ素樹脂やシリコン樹脂などが挙げられ、無機材料としては、シリコンやGaAsの半導体及び酸化チタンなどが挙げられる。
特に酸化チタンの場合、結晶構造がアナターズ型の場合には紫外線を照射することにより、超親水に変化するため、本実施形態例と同様に用いることができ、かつ耐久性に優れた材料である。型1にアルミを用いた場合には、アルミが親水性を示すことから、疎水性材料の膜を形成し、エッチングすることでパターニングすることで容易に形成することができる。
また、エッチングによる作製方法に限定されるものではなく、リフトオフにて親水部にレジストを供給し、型全面に疎水性材料を供給してから、レジストを除去することでも達成することができる。特にフッ素樹脂のようにエッチング耐性に優れた材料の場合有効である。
図2は本発明の立体配線構造体の製造方法における第2の実施形態の工程例を示す図である。
<下地パターン形成工程(a)>
親水性下地パターン5として、平板状の型1上に親疎水パターン6を形成する。型1上に含フッ素アクリレートTG−702(ダイキン工業製)を塗布し、乾燥させ、下地パターン5以外の部分を半導体レーザL8933(浜松ホトニムス製)にて加熱した。加熱部は疎水性を示し、非加熱部は加熱部に対し親水性を示した。これにより、20μm幅の親水性を示す下地パターン6を形成した。
ここでは、親疎水性材料として含フッ素アクリレートを用いた方法を示しているがそれに限定されるものではなく、親疎水材料を積層し、いずれかをエッチングしてパターン形成する工程も本実施形態例と同様に行うことができる。疎水性材料の有機材料としては、フッ素樹脂やシリコン樹脂などが挙げられ、無機材料としては、シリコンやGaAsの半導体及び酸化チタンなどが挙げられる。
特に酸化チタンの場合、結晶構造がアナターズ型の場合には紫外線を照射することにより、超親水に変化するため、本実施形態例と同様に用いることができ、かつ耐久性に優れた材料である。型1にアルミを用いた場合には、アルミが親水性を示すことから、疎水性材料の膜を形成し、エッチングすることでパターニングすることで容易に形成することができる。
また、エッチングによる作製方法に限定されるものではなく、リフトオフにて親水部にレジストを供給し、型全面に疎水性材料を供給してから、レジストを除去することでも達成することができる。特にフッ素樹脂のようにエッチング耐性に優れた材料の場合有効である。
<型変形工程(b)>
次に、型1を立体形状に変形する。この例では、図のように両端部を曲げ加工を行い、型1を立体形状に変形した。
<易メッキ材料付着工程(c)>
次に、型1を無電解メッキ用処理薬品TMPセンシタイザ(奥野製薬工業製)とTMPアクチベーター(奥野製薬工業製)に浸漬して、下地パターン5上にメッキ触媒を供給した。なお、ここでは型変形後に易メッキ性材料7を付着させているが、易メッキ性材料7を付着させてから型1を変形させてもよい。
<成型工程(d)、(e)>
次に、型1の内部空間に難メッキ性である成型材料3を充填し、成型材料3を硬化させ、型1と成型材料3を剥離する。具体的には、型1を成型装置に組み込み、成型温度185℃で成型材料3としてのMP−7400(日東電工製)を注入後2分間放置してから離型した。下地パターン5上の易メッキ性材料7は成型材料に埋め込まれる形で転写していた。なお、この際、変形した型1の上部開口を他の型1にて閉止する。
<配線パターン形成工程(e)>
次に、成型体上に配線パターン4を形成する。成型体をTSPカッパーN(奥野製薬工業製)40℃に浸漬して、無電解銅メッキを40分間行った。これにより、下地パターン5に銅メッキが成長し、成型材料3にはメッキが成長せず、20μm幅の配線パターンが形成できた。
よって、本実施形態例により、立体形状にパターン形成を行うことなく、微細配線を有する立体配線構造体が得ることができた。本実施形態例では、下地パターン5として疎水性パターン6を形成しているので、インクジェットやスクリーン印刷で版上に直接易メッキ性材料7を付着させる場合よりも微細な配線が形成できる。また、立体形状の型1に再度、易メッキ性材料7を付着し、成型、メッキを繰り返せば、再び微細配線を有する立体配線構造体を得ることができる。
次に、型1を立体形状に変形する。この例では、図のように両端部を曲げ加工を行い、型1を立体形状に変形した。
<易メッキ材料付着工程(c)>
次に、型1を無電解メッキ用処理薬品TMPセンシタイザ(奥野製薬工業製)とTMPアクチベーター(奥野製薬工業製)に浸漬して、下地パターン5上にメッキ触媒を供給した。なお、ここでは型変形後に易メッキ性材料7を付着させているが、易メッキ性材料7を付着させてから型1を変形させてもよい。
<成型工程(d)、(e)>
次に、型1の内部空間に難メッキ性である成型材料3を充填し、成型材料3を硬化させ、型1と成型材料3を剥離する。具体的には、型1を成型装置に組み込み、成型温度185℃で成型材料3としてのMP−7400(日東電工製)を注入後2分間放置してから離型した。下地パターン5上の易メッキ性材料7は成型材料に埋め込まれる形で転写していた。なお、この際、変形した型1の上部開口を他の型1にて閉止する。
<配線パターン形成工程(e)>
次に、成型体上に配線パターン4を形成する。成型体をTSPカッパーN(奥野製薬工業製)40℃に浸漬して、無電解銅メッキを40分間行った。これにより、下地パターン5に銅メッキが成長し、成型材料3にはメッキが成長せず、20μm幅の配線パターンが形成できた。
よって、本実施形態例により、立体形状にパターン形成を行うことなく、微細配線を有する立体配線構造体が得ることができた。本実施形態例では、下地パターン5として疎水性パターン6を形成しているので、インクジェットやスクリーン印刷で版上に直接易メッキ性材料7を付着させる場合よりも微細な配線が形成できる。また、立体形状の型1に再度、易メッキ性材料7を付着し、成型、メッキを繰り返せば、再び微細配線を有する立体配線構造体を得ることができる。
[実施形態例3]
実施形態例1、2の易メッキ性材料として、無電解メッキ用処理薬品ではなく、銀コロイド水溶液ファインスフィアSVW102(日本ペイント製)を使用した。版上または親水パターン上に銀コロイド水溶液を供給し、乾燥することで、配線パターン状に銀ナノ粒子を形成した。なお、水溶液以外の溶液を用いる場合は、その溶液に対応した親疎液パターンを形成しておけばよい。
そして、型を200℃で30分加熱し、銀ナノ粒子同士を融着させ、銀パターンを形成した。この型を使用して成型し、銀パターンを成型体と一体化した。次に、銀パターンを電極とし、ピロリン酸浴銅メッキにて電流密度4A/dm2、20℃にて理論厚さ10μmとなるように厚膜化して、導体配線を形成した。また、金属ナノ粒子は表面活性力が強く無電解メッキ用の触媒と同等の触媒機能を有するため、実施形態例1、2と同様に無電解メッキにて導体配線パターンを形成してもよい。
このように、金属ナノ粒子を融着させると、その融着した後の隙間の一部に成型樹脂が浸透またはメッキ金属が析出することで、金属ナノ粒子と成型樹脂との密着力、及び、金属ナノ粒子とメッキ層との密着力が向上し、成型体と導体配線の密着力を向上できる。また、融着させることで電解メッキによる導体配線形成も可能となり、生産性が向上する。よって、本実施形態例により、成型樹脂との密着強度の高い配線を有する立体配線構造体が得ることができた。
[実施形態例4]
図3は本発明の立体配線構造体および三次元実装部品を示す図である。実施形態例1〜3のいずれかの方法で立体配線構造体を製造する。次に、はんだバンプ付きの半導体チップ8を立体配線構造体にマウントし、はんだを溶融し接続を行ったところ半導体チップ8が接続されていることを確認することができた。9はバンプである。
このように、本発明の立体配線構造体(a)は微細配線を有しているため、微細な端子を有する半導体チップを実装できる。すなわち、微細配線を有し、実装密度の高い三次元実装部品(b)を得ることができる。
実施形態例1、2の易メッキ性材料として、無電解メッキ用処理薬品ではなく、銀コロイド水溶液ファインスフィアSVW102(日本ペイント製)を使用した。版上または親水パターン上に銀コロイド水溶液を供給し、乾燥することで、配線パターン状に銀ナノ粒子を形成した。なお、水溶液以外の溶液を用いる場合は、その溶液に対応した親疎液パターンを形成しておけばよい。
そして、型を200℃で30分加熱し、銀ナノ粒子同士を融着させ、銀パターンを形成した。この型を使用して成型し、銀パターンを成型体と一体化した。次に、銀パターンを電極とし、ピロリン酸浴銅メッキにて電流密度4A/dm2、20℃にて理論厚さ10μmとなるように厚膜化して、導体配線を形成した。また、金属ナノ粒子は表面活性力が強く無電解メッキ用の触媒と同等の触媒機能を有するため、実施形態例1、2と同様に無電解メッキにて導体配線パターンを形成してもよい。
このように、金属ナノ粒子を融着させると、その融着した後の隙間の一部に成型樹脂が浸透またはメッキ金属が析出することで、金属ナノ粒子と成型樹脂との密着力、及び、金属ナノ粒子とメッキ層との密着力が向上し、成型体と導体配線の密着力を向上できる。また、融着させることで電解メッキによる導体配線形成も可能となり、生産性が向上する。よって、本実施形態例により、成型樹脂との密着強度の高い配線を有する立体配線構造体が得ることができた。
[実施形態例4]
図3は本発明の立体配線構造体および三次元実装部品を示す図である。実施形態例1〜3のいずれかの方法で立体配線構造体を製造する。次に、はんだバンプ付きの半導体チップ8を立体配線構造体にマウントし、はんだを溶融し接続を行ったところ半導体チップ8が接続されていることを確認することができた。9はバンプである。
このように、本発明の立体配線構造体(a)は微細配線を有しているため、微細な端子を有する半導体チップを実装できる。すなわち、微細配線を有し、実装密度の高い三次元実装部品(b)を得ることができる。
1 型
2 下地パターン
3 成型材料
4 配線パターン
2 下地パターン
3 成型材料
4 配線パターン
Claims (10)
- 少なくとも、平板状の型の面上に配線パターンの下地パターンを形成する下地パターン形成工程と、型を内部空間を備えた立体形状に変形する型変形工程と、変形された型の内部空間に成型材料を充填し成型材料を硬化させてから型から成型材料を剥離する成型工程と、成型体に配線パターンを形成する配線パターン形成工程と、からなることを特徴とする立体配線構造体の製造方法。
- 請求項1記載の立体配線構造体の製造方法において、下地パターンが易メッキ性であることを特徴とする立体配線構造体の製造方法。
- 請求項1記載の立体配線構造体の製造方法において、成型材料が難メッキ性であることを特徴とする立体配線構造体の製造方法。
- 請求項1記載の立体配線構造体の製造方法において、配線パターンを湿式メッキで形成することを特徴とする立体配線構造体の製造方法。
- 請求項1記載の立体配線構造体の製造方法において、下地パターンが親液性であり、非下地パターンが疎液性であることを特徴とする立体配線構造体の製造方法。
- 請求項5記載の立体配線構造体の製造方法において、下地パターンに易メッキ性材料を付着させ、その後に成型工程を実施することを特徴とする立体配線構造体の製造方法。
- 請求項2または6記載の立体配線構造体の製造方法において、下地パターンまたは易メッキ性材料が金属ナノ粒子を含有していることを特徴とする立体配線構造体の製造方法。
- 請求項7記載の立体配線構造体の製造方法において、金属ナノ粒子を融着させることを特徴とする立体配線構造体の製造方法。
- 請求項1ないし8のいずれか記載の立体配線構造体の製造方法により製造したことを特徴とする立体配線構造体。
- 請求項9記載の立体配線構造体に電子部品を実装したことを特徴とする三次元実装部品。
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JP2004201246A JP2006024724A (ja) | 2004-07-08 | 2004-07-08 | 立体配線構造体の製造方法、立体配線構造体および三次元実装部品 |
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US10070517B2 (en) | 2015-03-03 | 2018-09-04 | Omron Corporation | Three-dimensional circuit structure |
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- 2004-07-08 JP JP2004201246A patent/JP2006024724A/ja active Pending
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