JP2006024535A - 有機薄膜素子の製造方法、電気光学装置の製造方法及び電子機器の製造方法 - Google Patents

有機薄膜素子の製造方法、電気光学装置の製造方法及び電子機器の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
簡便な方法で素子寿命の長い有機薄膜素子を提供し得る有機薄膜素子の製造方法、それを利用した電気光学装置の製造方法及び電子機器の製造方法の提供。
【解決手段】
少なくとも一の透明電極を備えた一対の薄膜電極間に有機薄膜を含んで構成される有機薄膜素子の製造方法であって、基材上に透明電極形成材料を含む原料液を噴霧することにより透明電極を形成する工程と、前記透明電極上に有機薄膜を形成する工程と、を含む有機薄膜素子の製造方法により、上記課題を解決する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、有機薄膜デバイスの製造方法、電気光学装置及び電子機器の製造方法に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子ともいう)は、電流を流すことによって自ら発光する自発光素子であり、視認性、耐衝撃性にも優れ、また、無機ELに比して消費電力が低いという優れた特性を有する。よって、有機EL素子は、このような優れた特性から、次世代の表示デバイスとして注目を集めいている。
有機EL素子は、典型的には、基板/陽極/有機発光層/陰極から構成される。ところで、有機EL素子では、土台となる基板表面の平坦性が高いことが重要である。もし、表面に微細な凹凸を有する粗い基板上に陽極又は陰極として透明電極を形成した場合、有機EL素子の発光面に多数のダークスポットが生じ、有機EL素子の素子寿命も非常に短いものとなる。
これは、有機EL素子に使用される透明電極の膜厚が薄いことに起因する。すなわち、有機EL素子に使用される透明電極の膜厚は数百nmオーダーであり、基板表面の凹凸が数nmオーダーの微細な凹凸であったとしても、その微細な凹凸の影響が透明電極表面にも強く反映されてしまう。したがって、この透明電極上に形成される有機発光層などの膜厚も不均一なものとなってしまう。その結果、有機EL素子の発光面に多数のダークスポットが生じたり、また、ショートパス(短絡)が発生して断線してしまうので、素子寿命が短くなる。
このような不都合を回避するために、例えば特許文献1に開示されているように、従来は、透明電極表面を研磨し、平滑化する処理が行われていた。
特開2003−308971号公報
しかしながら、研磨処理は高コストであり、また、処理工程数も多く、処理に時間を要する。
したがって、本発明は、簡便な方法で素子寿命の長い有機薄膜素子の製造方法、それを利用した電気光学装置の製造方法及び電子機器の製造方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、少なくとも一の透明電極を備えた一対の薄膜電極間に有機薄膜を含んで構成される有機薄膜素子の製造方法であって、基材上に透明電極形成材料を含む原料液を噴霧することにより透明電極を形成する工程と、前記透明電極上に有機薄膜を形成する工程と、を含む有機薄膜素子の製造方法である。
これによれば、透明電極の原料となる液体を噴霧することにより基材上に成膜するので、形成される透明電極表面を平滑化することが可能となる。すなわち、噴霧された液体は、非常に微小な粒径となるので、基材表面の微細な凹部内にも入り込むことが可能となる。また、噴霧された原料液は、付着時においても液体成分が残っているため、基材表面付着時に流動するので、表面が略平滑化された透明電極を得ることが可能となる。よって、特別な工程によらずに、平滑性の良好な透明電極を得ることができ、素子寿命の長い有機薄膜素子を製造することが可能となる。
ここで、原料液は、透明電極を形成する材料(以下、透明電極形成材料ともいう)を含み構成された液体であればよく、溶媒中に透明電極形成材料を分散させたものを用いても、溶解させたものを用いてもよく、形態は問わない。
前記原料液として、前記基材と親和性の高い物質から構成される液を用いることが好ましい。これによれば、原料液が基材表面へ付着した際に流動性がよくなり、透明電極表面をより平滑にすることが可能となる他、基材への密着性が良好となる。なお、ここで、基材(又は付着対象となる対象物)との親和性の高い物質とは、原料液に含まれる溶媒と基材(又は付着対象となる対象物)とのぬれ性が良好な物質の他、原料液に含まれる透明電極形成材料と基材(又は付着対象となる対象物)との付着性が良好な物質も含まれる。
前記透明電極の下地膜として、前記基材上に、当該基材よりも前記原料液との親和性が高い膜を形成することが好ましい。これによれば、原料液と基材表面との親和性に関わらず、原料液付着時の流動性がよくなり、透明電極表面をより平滑にすることが可能となる他、基材への密着性が良好となる。したがって、原料液の選択の幅が広がる。
前記下地膜が自己組織化単分子膜であることが好ましい。自己組織化単分子膜(Self-assembled Monolayer: 以下、SAMともいう)によれば、安定で略均一な膜を形成することが可能となるので、長期に亘り原料液との親和性を保持することが可能となる。したがって、原料液と基材との密着性をより高めることが可能となる。
前記噴霧による透明電極の成膜前に、前記基材上に予め前記噴霧以外の方法により透明電極層を堆積することが好ましい。ここで、前記噴霧以外の方法としては、例えば、スパッタ法又はスプレー法が挙げられる。これによれば、予め、噴霧よりも高速に成膜(堆積)可能な方法を用いてほぼ必要な膜厚まで成膜した後、噴霧により表面の凹凸を整えることが可能となるので、全て噴霧により行う場合よりもスループットが向上する。
前記噴霧された原料液の粒子径は、例えば10μm以下である。このような粒子径であれば、基材の表面の微細な凹凸内に噴霧された原料液の粒子の多くが入ることが可能となるので、透明電極の表面をより平滑にし得る。
前記基材として、表面無処理の基材を用いることも可能である。本発明によれば、噴霧により微小な粒子状の原料液を基材表面に付着させるため、基材表面に付着した粒子は流動し、微細な凹凸内にも入り込むことが可能である。したがって、研磨等の平滑化処理をしていない基材であっても、本発明の方法を利用することにより、表面が平滑な透明電極膜を形成することが可能となる。
前記有機薄膜素子としては、例えば、有機薄膜半導体素子が挙げられる。また、有機半導体素子には、有機エレクトロルミネッセンス素子も含まれるものとする。
本発明の有機薄膜素子の製造方法は、電気光学装置の製造方法及び電子機器の製造方法に好適に利用し得る。
以下に、本発明の薄膜素子の製造方法について有機薄膜素子の製造方法を例に採り説明する。
本発明の有機薄膜素子の製造方法は、少なくとも一の透明電極を備えた一対の薄膜電極間に有機薄膜を含んで構成される有機薄膜素子の製造方法であって、基材上に透明電極形成材料を含む原料液を噴霧することにより透明電極を形成する工程と、前記透明電極上に有機薄膜を形成する工程と、を含むものである。
本発明では、透明電極の形成材料を含む原料液を霧状にして噴霧するので、表面に微細な凹凸のある基材を用いた場合であっても、基材表面の微細な凹部内に微粒子となった原料液が流動しながら入り込むことができる。したがって、表面が略平滑な透明電極を得ることができる。よって、透明電極上に厚さの薄い有機薄膜が形成される場合であっても、有機薄膜表面形状に与える影響を抑えることが可能となる。
ここで、表面に微細な凹凸のある基材には、研磨等の表面処理を行っていない表面無処理の基材又は表面処理を行っているが例えば所望の平滑性を有する透明電極を得るためには十分でない基材等が含まれる。基材表面の微細な凹凸の大きさは、使用する基材の材質によっても異なるので特に限定するものではない。
このような原料液を噴霧する方法としては、原料液を霧状にして噴出し得る方法であれば特に限定するものではない。一例を挙げると、液相式ミスト成膜法(Liquid Source Misted Chemical Deposition: LSMCD)が挙げられる。この方法によれば、容易にミクロンオーダ又はサブミクロンオーダの微小液滴を形成することが可能である。ここで、噴霧された原料液の平均粒子径は特に限定するものではないが、例えば約10μm以下、好ましくは約5μm以下、さらに好ましくは約1μm以下であることが望ましい。このような範囲にあることで、基材表面の微細な凹凸内に、原料液からなる粒子がより入り込み易くなるため、形成される透明電極の平滑性がより向上する傾向にある。なお、インクジェット法を用いて成膜するやり方も知られているが、従来のインクジェット法により基材表面に成膜しても透明電極表面の十分な平滑化は図れず、透明電極表面の研磨等の平滑化処理が必要とされていた。
ここで、有機薄膜素子とは、一対の薄膜電極間に有機薄膜を含み構成される素子をいう。有機薄膜素子としては、具体的には、例えば、有機半導体素子等が挙げられる。有機半導体は、半導体的な電気伝導を示す有機化合物の総称である。有機半導体素子を形成する材料としては、例えばペンタセン等が挙げられる。
また、有機EL素子は、有機発光層に電場を加えることにより有機発光層を構成する有機化合物を励起して、発光させる素子をいう。有機EL素子は、有機半導体を薄膜電極間に挟んだ構造を有し、有機半導体を利用したものであるため、本発明では有機半導体素子に含まれるものとする。有機EL素子の層構成は、特に限定されるものではないが、例を挙げると以下の(1)〜(8)のようなものが挙げられる。なお、下記(1)〜(8)において、層構成は基板上への積層順に記載している。
(1)陽極(透明電極)/正孔輸送層/有機発光層/電子注入層/陰極(鏡面電極)
(2)陽極(透明電極)/正孔輸送層/有機発光層/陰極(鏡面電極)
(3)陽極(透明電極)/有機発光層/電子注入層/陰極(鏡面電極)
(4)陽極(透明電極)/正孔輸送層/有機発光層/接着層/陰極(鏡面電極)
(5)陽極(透明電極)/有機発光層/陰極(鏡面電極)
(6)陽極(透明電極)/正孔輸送材料・有機発光材料・電子注入材料の混合層/陰極(鏡面電極)
(7)陽極(透明電極)/正孔輸送材料・有機発光材料の混合層/陰極(鏡面電極)
(8)陽極(透明電極)/有機発光材料・電子注入材料の混合層/陰極(鏡面電極)
なお、必要に応じて、正孔注入層、電子輸送層等の他の層を含むことを妨げるものではない。
また、このような各層に用いられる材料については、特に限定されるものではない。各層に用いられる材料については、後述する。
(有機EL素子の製造方法)
以下に、本発明の有機薄膜素子の製造方法の一例について、有機EL素子の製造方法を例に採り図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の有機薄膜素子の製造方法の一例を説明するための図である。
まず、図1(a)に示すように、基板(基材)30の表面全体に、透明電極形成材料を含む原料液をLSMCD法により噴霧して、透明電極31を形成する。
具体的には、まず、透明電極形成材料を含む原料液をLSMCD法により基材30の表面全体に噴霧し、成膜後、乾燥、アニールを行い透明電極31を形成する。
ここで、基材の材質は特に限定するものではないが、例えば、ガラス又は樹脂等から構成される透明基板が用いられる。ガラスとしては、石英ガラス、青板ガラス、硼酸塩ガラス、珪酸塩ガラス、燐酸塩ガラス、燐珪酸ガラス、硼珪酸ガラス等を用いることができる。また、樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリレート、ポリスチレン等を用いることができる。
本発明では、透明電極形成前に、基材表面を特に研磨等による表面処理を行ってもよいが、表面処理を施さないで直接透明電極を形成することも可能である。
本実施形態で用いられる原料液は、主に、透明電極形成材料と溶媒とを含み構成されている。原料液は、溶媒に透明電極形成材料を分散させたものを用いても、溶解させたものを用いてもよい。また、原料液として、前記基材と親和性の高い物質から構成される液を用いることが好ましい。これによれば、原料液が基材表面へ付着した際に流動性がよくなり、透明電極表面をより平滑にすることが可能となる他、基材への密着性が良好となる。なお、ここで、基材(又は付着対象となる対象物)との親和性の高い物質とは、原料液に含まれる溶媒と基材(又は付着対象となる対象物)とのぬれ性が良好な物質の他、原料液に含まれる透明電極形成材料と基材(又は付着対象となる対象物)との付着性が良好な物質も含まれる。
また、透明電極形成材料としては、仕事関数が大きく且つ所望の透明電極(透明電極膜)が得られる金属、合金、電気伝導性化合物、又はこれらの混合物を用いることができ、具体的にはAu等の金属、ITO、SnO2、ZnO等の誘電性透明材料を適宜用いることができる。
また、透明電極形成材料を分散又は溶解させる溶媒としては、特に限定されるものではなく、基材との親和性、透明電極形成材料との親和性等の観点から適宜選択される。溶媒の基材に対する親和性(ぬれ性)の指標の一つとされる接触角の大きさは、特に限定するものではないが、溶媒の基材上での流動性をよくし、溶媒が基材上で均等に広がり易くなるという観点から小さいことが好ましく、例えば溶媒として有機溶媒を用いた場合には、30゜以下、好ましくは25゜以下、さらに好ましくは20゜以下である。本実施形態で用いられる溶剤の例としては、具体的には、THF、酢酸ブチル、ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン、トルエン等が挙げられる。
原料液には、透明電極形成材料の他、分散剤、安定剤等の添加剤が必要に応じて適宜含まれていてもよい。
形成する透明電極膜の膜厚は設計に応じて適宜変更され、特に限定するものではないが、一般的な有機EL素子の場合には、例えば100〜200nmである。例えば表面粗さRaが0.4〜1.0nm程度の基材に、このような薄さの透明電極を形成した場合であっても、透明電極表面の粗さRaを0.4nm以下に抑えることが可能となる。
次に、図1(b)に示すように、透明電極31上に、窒化シリコン等により絶縁膜を形成し、その後、画素領域に相当する部位をエッチング等により除去して、絶縁膜から構成されるバンク32を形成する。
次に、図1(c)に示すように、このバンク32で相互に分離された画素形成領域に相当する透明電極31上に正孔輸送層33を蒸着等により形成する。
正孔輸送層33を構成する材料(正孔輸送材料)としては、例えば、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、ポリシラン系化合物、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマー等の特定の導電性高分子オリゴマー等が挙げられる。
次に、図1(d)に示すように、正孔輸送層33上に、さらに有機発光層34を蒸着又はインクジェット法等により形成する。
有機発光層34を構成する材料(有機発光材料)としては、例えば、ベンゾチアゾール系、ベンゾイミダゾール系、ベンゾオキサゾール系等の系の蛍光増白剤、金属キレート化オキシノイド化合物、スチリルベンゼン系化合物、ジスチリルピラジン誘導体、芳香族ジメチリジン化合物等が挙げられる。なお、有機発光層34は、有機発光材料のみによって形成する他、有機発光材料と正孔輸送材料及び/又は電子注入材料との混合物等により形成してもよい。この場合の有機発光層34の材料の具体例としては、ポリメチルメタクリレート、ビスフェノールA、ポリカーボネート(PC)等のポリマー中にクマリン等の有機発光材料を分散させた分子分散ポリマー系、ポリカーボネート骨格中にジスチリルベンゼン誘導体を導入したポリマー系、又はポリフェニレンビニル(PPV)誘導体系、ポリアルキルチオフェン(PAT)誘導体系、ポリアルキルフルオレン(PAF)誘導体系、ポリフェニレン(PP)誘導体系、及びポリアリレン(PA)誘導体系等の共役ポリマー中や、或いは正孔輸送性のポリビニルカルバゾール中に電子注入性のオキサジアゾール系誘導体を分散させた系等が挙げられる。
次に、図1(e)に示すように、有機発光層34上に電子注入層35を蒸着により形成する。
電子注入層35の材料(電子注入材料)としては、例えば、ニトロ置換フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、カルボジイミド、フルオレニリデンメタン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体、8−キノリノール誘導体、その他の電子伝達性化合物等が挙げられる。
次に、図1(f)に示すように、電子注入層35上に陰極層(陰極)36を蒸着又はスパッタ法等により形成することで、有機EL素子が得られる。
陰極層36の材料としては、仕事関数の小さい金属、合金、電気伝導性化合物、又はこれらの混合物を用いることができ、具体的には、ナトリウム、マグネシウム、リチウム、マグネシウムと銀との合金又は混合金属、インジウム、希土類金属等を適宜用いることができる。
本実施形態の有機EL素子の製造方法によれば、上記のように、霧状に噴霧された微小な粒径の原料液を基材上に付着させることで、基材上の表面凹凸を殆ど受けることなく、膜厚が薄くしかも表面が略平滑な透明電極を形成することが可能となる。
したがって、透明電極表面の研磨等による平滑化処理を行わなくても済むので、作業工程を簡略化することができ、作業時間の短縮化、低コスト化を図ることが可能となる。
しかも、透明電極の表面が平滑化されているため、その上に形成される有機薄膜を構成する層の厚さの一定性も保たれることになるため、ショート等が発生する虞を低減することが可能となり、寿命の長い薄膜素子を簡便に形成することが可能となる。
なお、上記例では、基材としてガラス基板又は樹脂基板を用いた場合を例に採り説明したが、このようなガラス基板又は樹脂基板等の上にTFT等の半導体素子層が形成されたものを基材として用いてもよい。
また、上記例では、有機EL素子を例に採り説明したが、これに限定されず、本発明の製造方法は、透明電極の表面の平滑性が重要となる他の有機半導体薄膜素子の製造方法にも好適に用いられる。
(変形例1)
上記例においては、基材30上に直接透明電極31を形成したが、基材30上に、基材30よりも原料液との親和性が高い下地膜を形成し、その後、透明電極31を形成してもよい。
図2は、有機薄膜素子の製造方法の他の例について説明するための図である。
図2(a)に示すように、基材30上に、まず下地膜41を形成する。
下地膜41の形成方法は、特に限定されず、例えばスパッタ法又は蒸着法等により形成してもよい。
下地膜41を形成する材料(下地膜形成材料)としては、基材30よりも透明電極31を形成するための原料液との親和性(親液性)の高い材料を使用することが好ましい。このような下地膜41を形成することにより、基材30と透明電極31との密着性をより高めることが可能となる。したがって、下地膜形成材料は、使用する基材30の材質との関係、原料液との関係で適宜調整する必要があり、特に限定するものではない。また、下地膜41として、自己組織化単分子膜を用いた場合には、安定な膜が形成され、長期に亘り親和性を原料液との親和性を高めることが可能となる。よって、次の処理に移すまでの時間を十分確保することが可能となるので、処理手順の自由度が高まる。このような自己組織化単分子膜としては、例えば、アミノプロピルトリエトキシシラン、メルカプトプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。自己組織化単分子膜は、従来公知の例えば、自己組織化単分子膜を形成する材料含む液を塗布又は浸漬すること等により容易に形成することが可能である。
次に、図2(b)に示すように、形成された下地膜41上に透明電極31を形成する。この後は、図1に示した工程と同様の処理を行うことにより有機EL素子を得ることができる。
本例によれば、下地膜41を形成することで、基材30と透明電極31との密着性を向上させることが可能となる。また、基材30よりも原料液との親和性の高い(濡れ性の良好な)下地膜41を用いることで、原料液の広がり(流動性)が良好となるので、透明電極表面のさらなる平滑化に寄与し得る。
(変形例2)
図3は、有機EL素子の製造方法の他の例について説明するための図である。
図3(a)に示すように、基材30上にまず、第1の透明電極層31aをスパッタ法又はスプレー法等のLSMCD法よりも高速で成膜(堆積)可能な形成方法により形成する。
次に、図3(b)に示すように、第1の透明電極層31a上にLSMCD法により第2の透明電極層31bを形成する。
この第1の透明電極層31aと第2の透明電極層31bにより、陽極としての透明電極層31が構成される。ここで、第1の透明電極層31aの膜厚は、特に限定するものではないが、所望の透明電極層31の膜厚の好ましくは50%以上、さらに好ましくは75%以上、特に好ましくは大半を高速で成膜(堆積)可能な方法により形成することが好ましい。高速で成膜可能な方法で透明電極の膜厚の大半を形成し、表面の平滑化をLSMCD法により行うことで、スループット(生産性)を向上させることが可能となり、しかも表面状態が良好な透明電極を得ることが可能となる。
なお、第1の透明電極層31aと第2の透明電極層31bを構成する材料は、上記透明電極31を形成する材料として例示したものと同様のものが用いられ、第1の透明電極層31aと第2の透明電極層31bを構成する材料は、同一であっても異なっていてもよい。
(電気光学装置及び電子機器)
本発明の製造方法は、電気光学装置及び電子機器の製造方法に好適に利用し得る。すなわち、本発明の電気光学装置及び電子機器の製造方法は、上記有機EL素子(有機薄膜素子)の製造方法を利用するため、簡便な工程で寿命の長い電気光学装置及び電子機器を提供し得る。
ここで、電気光学装置とは、電気光学効果を利用した装置であり、例えば、有機EL表示装置が挙げられる。
図4に、有機EL装置の一例を示す。図4に示すように、例えば、上記のように製造した有機EL素子300に、薄膜トランジスタが形成された基板(以下、TFT基板ともいう)200を組合わせることで、有機EL装置を形成することが可能である。なお、TFT基板200は、ガラス等の基板11上に半導体膜13、絶縁膜15、ゲート電極17、層間絶縁膜18、金属配線19、保護膜20、画素電極21から主に構成されている。
有機EL装置を構成する有機EL素子の数は1個であっても複数であってもよい。また、有機EL素子を複数個設ける場合、各有機EL素子の発光色は同じであっても異なっていてもよく、有機EL装置全体としての発光色が所望色になるように1種又は複数種の有機EL素子を所望形状に形成する。例えば、有機EL装置全体としての発光色を白色にする場合には、赤色光を発する有機EL素子と緑色光を発する有機EL素子と青色光を発する有機EL素子とをストライプ型、モザイク型、トライアングル型、4画素配置型等に配置する。個々の有機EL素子の発光色は、有機発光材料の種類に応じて変化するので、有機EL装置全体としての発光色が所望の色になるように、使用する有機発光材料の種類が適宜選択される。
なお、上記例では、トップエミッション型の有機EL表示装置を例示したが、これに限定されず、ボトムエミッション型であってもよい。
また、上述した有機EL素子は、基板上に形成されるが、有機EL素子は、一般に水分に弱いので、基板上に形成した有機EL素子を覆うようにして当該有機EL素子への水分の侵入を防止するための保護層を1重又は2重以上に設けていてもよい。
また、このような有機EL表示装置は、種々の電子機器に利用し得る。図5及び図6は、電気光学装置600(例:有機EL表示装置)を含んで構成される各種電子機器の例を示す図である。
図5(A)は携帯電話への適用例であり、当該携帯電話830はアンテナ部831、音声出力部832、音声入力部833、操作部834、および本発明の電気光学装置600を備えている。図5(B)はビデオカメラへの適用例であり、当該ビデオカメラ840は受像部841、操作部842、音声入力部843、および電気光学装置600を備えている。図5(C)は携帯型パーソナルコンピュータ(いわゆるPDA)への適用例であり、当該コンピュータ850はカメラ部851、操作部852、および電気光学装置600を備えている。図5(D)はヘッドマウントディスプレイへの適用例であり、当該ヘッドマウントディスプレイ860はバンド861、光学系収納部862および電気光学装置600を備えている。
図6(A)はテレビジョンへの適用例であり、当該テレビジョン900は電気光学装置600を備えている。なお、パーソナルコンピュータ等に用いられるモニタ装置に対しても同様に電気光学装置600を適用し得る。図6(B)はロールアップ式テレビジョンへの適用例であり、当該ロールアップ式テレビジョン910は電気光学装置600を備えている。
なお、上記例では、電気光学装置の一例として有機EL表示装置を挙げたが、これに限定されるものではなく、他の種々の電気光学素子(例えば、プラズマ発光素子、電気泳動素子、液晶素子など)を用いて構成される電気光学装置の製造方法に適用することも可能である。また、電気光学装置は、上述した例に限らず、面光源、液晶表示装置又は時計のパックライト、キャラクター表示装置、電飾用装置、車載用インジケータ、複写機の除電用光源、プリンタ用光源、光変調装置等の電子機器にも利用し得る。
(実施例)
(実施例1)
まず、基材として25×75×1.1mmの透明ガラス基板(表面粗さRa 0.55nm)を準備した。次に、LSMCD法により、表面無処理の透明ガラス基板上に透明電極膜(Indium-Tin-Oxide:ITO膜)31となるITO前駆体溶液(高純度化学研究所社製、商品名:ITO−05C)を用いて成膜した。成膜後、120℃で2分間乾燥処理を行い、550℃でアニールすることによりITO膜を形成した。ITO膜の膜厚は、約150nmであった。また、ITO膜の表面粗さRaを0.2nm以下に抑えることができた。
その後、ITO膜上に正孔輸送層/有機発光層/陰極を形成することにより、有機EL素子を得た。以下に、正孔輸送層/有機発光層/陰極の形成法について説明する。
まず、上記のようにITO膜を形成したガラス基板を真空蒸着装置の基板ホルダに固定し、モリブデン製抵抗加熱ボートにN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス−(3−メチルフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(以下、TPDという)を200mg入れ、別のモリブデン製抵抗加熱ボートにトリス(8−キノリノール)アルミニウム(以下、Alqともいう)を200mg入れて、真空チャンバー内を1×10-4Paまで減圧した。
次に、TPDを入れた前期の抵抗加熱ボートを215〜220℃まで加熱し、TPDを蒸着速度0.1〜0.3nm/秒でITO膜上に堆積させて、膜厚60nmの正孔輸送層を成膜した。このときの基板温度は、室温とした。次いで、正孔輸送層が成膜された基板を真空チャンバーから取り出すことなく、引き続き有機発光層の成膜を行う。有機発光層の成膜は、Alqを入れた抵抗加熱ボートを275℃まで加熱し、Alqを蒸着速度0.1〜0.2nm/秒で正孔輸送層上に堆積させて、膜厚50nmのAlq層を成膜した。このときの基板温度も室温とした。次に、モリブデン製抵抗加熱ボートにマグネシウム1gをいれ、別のモリブデン製抵抗加熱ボートにインジウム500mgを入れて、真空チャンバー内を2×10-4Paまで減圧する。その後、マグネシウムを入れたモリブデン製抵抗加熱ボートを500℃程度に加熱して、マグネシウムを約1.7〜2.8nm/秒の蒸着速度で蒸発させると共に、インジウムを入れたモリブデン製抵抗加熱ボートを800℃程度に加熱してインジウムを約0.03〜0.08nm/秒の蒸着速度で蒸発させて、マグネシウムとインジウムとの混合金属からなる膜厚150nmの陰極(鏡面電極)を有機発光層上に形成した。これにより、基板上に陽極(ITO膜)/正孔輸送層/有機発光層/陰極が形成された有機EL素子を得た。
なお、表面無処理とは、ここでは研磨等の表面平滑化処理を特に行っていないことをいう。以下の実施例でも同様である。
(実施例2)
まず、基材として25×75×1.1mmの透明ガラス基板を準備した。次に、透明ガラス基板上に、アミノプロピルトリエトキシシラン(APTES)2%のメタノールを塗布することにより、自己組織化単分子膜であるAPTES膜を形成した。その後、LSMCD法により、APTES膜上に透明電極膜をITO前駆体溶液(高純度化学研究所社製、商品名:ITO−05C)を用いて成膜した。成膜後、120℃で2分間乾燥処理を行い、550℃でアニールすることによりITO膜を形成した。ITO膜の膜厚は、約200nmであった。
その後、実施例1と同様にしてITO膜上に正孔輸送層/有機発光層/陰極を形成することにより、有機EL素子を得た。
図7に、ITO膜の表面を原子間力顕微鏡により観測した結果を示す。得られたITO膜の平均面粗さRaは0.2nmであり、最大高低差は2.51nmであった。
(実施例3)
まず、基材として25×75×1.1mmの透明ガラス基板を準備した。次に、透明ガラス基板上に、陽極を構成する第1の透明電極層として膜厚100nmのITO膜をスパッタリング法により成膜した。次に、LSMCD法により、この第1の透明電極層上に、第2の透明電極膜をITO前駆体溶液(高純度化学研究所社製、商品名:ITO−05C)を用いて成膜した。成膜後、120℃で2分間乾燥処理を行い、550℃でアニールすることによりITO膜を形成した。第1の透明電極層と第2の透明電極層をあわせたITO膜の膜厚は、約150nmであった。
その後、実施例1と同様にしてITO膜上に正孔輸送層/有機発光層/陰極を形成することにより、有機EL素子を得た。
実施例3によれば、第1の透明電極層と第2の透明電極層を異なる方法で作成することにより、表面の平滑性が良好で同じ膜厚の透明電極が、LSMCD法のみで成膜する場合よりも早く形成することができた。
(比較例1)
まず、基材として25×75×1.1mmの透明ガラス基板を準備した。次に、透明ガラス基板上に、陽極を構成する第1の透明電極層として膜厚200nmのITO膜をスパッタ法により成膜した。
その後、実施例1と同様にしてITO膜上に正孔輸送層/有機発光層/陰極を形成することにより、有機EL素子を得た。
図8に、ITO膜の表面を原子間力顕微鏡により観測した結果を示す。得られたITO膜の平均面粗さRaは7.33nmであり、最大高低差は61.1nmであった。
図7及び図8を比較すると、同じ基板上に同じ膜厚(200nm)の透明電極膜(ITO膜)を形成しても、スパッタ法ではITO膜表面に十分な平滑性をもたせることができなかった。
(参考例)
LSMCD法により形成した透明電極膜(ITO膜)の膜厚と、ITO膜の表面粗さとの関係を調べた。
ITO前駆体溶液の成膜時間を調整し、ITO膜の膜厚を種々に変えた以外は、実施例1と同様に基板上にITO膜を形成した。各ITO膜の表面を原子間力顕微鏡により観測した。結果を図9(a)〜(e)に示す。
図9(a)は、ITO膜が未形成の状態(ITO膜厚:0nm)を示している。図9(a)では、表面の凹凸の起伏が大きく現れていたが、ITO膜の膜厚を58nm(図9(b)参照)、74nm(図9(c)参照)、184nm(図9(d)参照)と厚くするに連れ、表面の凹凸の起伏が減少しているのがわかる。また、ITO膜の膜厚を588nmと非常に厚くした場合(図9(e)参照)にも、図9(d)における表面凹凸の起伏とほぼ変化しないことがわかる。したがって、184nmを少し超えたあたりから、膜厚を厚くしても表面の平滑性に劇的変化は生じないものと考えられる。
図10に成膜時間と膜厚との関係を、図11に膜厚とITO膜表面の平均面粗さRa及び最大高低差との関係を示す。
図10に示すように、成膜時間と膜厚にはほぼ一定の関係があり、成膜時間により膜厚を制御することが可能である。このようにして得られた各膜厚におけるITO膜の最大高低差をみると、膜厚が100nm付近になるまでは、膜厚により顕著に表面の平滑性が向上しているが、膜厚が200nm付近を過ぎると、表面の平滑性の改善の度合いは緩やかになる傾向にあることがわかる(図11参照)。
図1は、本発明の有機薄膜素子の製造方法の一例を説明するための図である。 図2は、有機薄膜素子の製造方法の他の例について説明するための図である。 図3は、有機薄膜素子の製造方法の他の例について説明するための図である。 図4は、有機EL装置の一例を示す図である。 図5は、電気光学装置(例:有機EL表示装置)を含んで構成される各種電子機器の例を示す図である。 図6は、電気光学装置(例:有機EL表示装置)を含んで構成される各種電子機器の例を示す図である。 図7は、LSMCD法により形成したITO膜の表面を原子間力顕微鏡により観測した結果を示す図である。 図8は、スパッタ法により形成したITO膜の表面を原子間力顕微鏡により観測した結果を示す図である。 図9は、種々の膜厚におけるITO膜の表面を原子間力顕微鏡により観測した結果を示す図である。 図10は、成膜時間と膜厚との関係を示すグラフである。 図11は、ITO膜の膜厚と平均面粗さRa及び最大高低差との関係を示すグラフである。
符号の説明
11・・・基板、13・・・半導体膜、15・・・絶縁膜、17・・・ゲート電極、18・・・層間絶縁膜、19・・・金属配線、20・・・保護膜、21・・・画素電極、30・・・基材、31・・・透明電極(層)、31a・・・透明電極層、31b・・・透明電極層、32・・・バンク、33・・・正孔輸送層、34・・・有機発光層、35・・・電子注入層、36・・・陰極層、41・・・下地膜、200・・・TFT基板、300・・・有機EL素子、600・・・電気光学装置、830・・・携帯電話、831・・・アンテナ部、832・・・音声出力部、833・・・音声入力部、834・・・操作部、840・・・ビデオカメラ、841・・・受像部、842・・・操作部、843・・・音声入力部、850・・・コンピュータ、851・・・カメラ部、852・・・操作部、860・・・ヘッドマウントディスプレイ、861・・・バンド、862・・・光学系収納部、900・・・テレビジョン、910・・・ロールアップ式テレビジョン

Claims (12)

  1. 少なくとも一の透明電極を備えた一対の薄膜電極間に有機薄膜を含んで構成される有機薄膜素子の製造方法であって、
    基材上に透明電極形成材料を含む原料液を噴霧することにより透明電極を形成する工程と、
    前記透明電極上に有機薄膜を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする有機薄膜素子の製造方法。
  2. 前記原料液として、前記基材と親和性の高い物質から構成される液を用いる、請求項1に記載の有機薄膜素子の製造方法。
  3. 前記透明電極の下地膜として、前記基材上に、当該基材よりも前記原料液との親和性が高い膜を形成する、請求項1又は請求項2に記載の有機薄膜素子の製造方法。
  4. 前記下地膜が自己組織化単分子膜である、請求項3に記載の有機薄膜素子の製造方法。
  5. 前記噴霧による透明電極の成膜前に、前記基材上に予め前記噴霧以外の方法により透明電極層を堆積する、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の有機薄膜素子の製造方法。
  6. 前記噴霧以外の方法がスパッタ法又はスプレー法である、請求項5に記載の有機薄膜素子の製造方法。
  7. 前記噴霧された原料液の粒子径が10μm以下である、請求項1〜6のいずれかに記載の有機薄膜素子の製造方法。
  8. 前記基材として、表面無処理の基材を用いる、請求項1〜7のいずれかに記載の有機薄膜素子の製造方法。
  9. 前記有機薄膜素子が、有機薄膜半導体素子である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の有機薄膜素子の製造方法。
  10. 前記有機薄膜素子が、有機エレクトロルミネッセンス素子である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の有機薄膜素子の製造方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の有機薄膜素子の製造方法を利用したことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  12. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の有機薄膜素子の製造方法を利用したことを特徴とする電子機器の製造方法。
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