JP2006023995A - 侵入警戒システムおよびこのシステムに用いられる警報線の結び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 特定区域への侵入者の監視を行う侵入警戒システムを提供する。
【解決手段】 侵入警戒システム10は、警戒地区毎に閉ループを形成して布設され、前記閉ループのループ端にダイオード16を接続した警報線12と、前記警報線12の断線、短絡および地絡の少なくとも1つの異常発生を検知して制御信号を出力する断線警報受信機14と、前記制御信号に基づいて前記警報線12の異常発生した箇所に視点を向ける撮像手段19と、前記警戒地区毎に設けられ、前記制御信号に基づいて警告放送およびサイレンを出力するスピーカ28と、前記警戒地区毎に設けられ、前記制御信号に基づいて点灯する警告灯30と、を備えた構成である。
【選択図】 図1
【解決手段】 侵入警戒システム10は、警戒地区毎に閉ループを形成して布設され、前記閉ループのループ端にダイオード16を接続した警報線12と、前記警報線12の断線、短絡および地絡の少なくとも1つの異常発生を検知して制御信号を出力する断線警報受信機14と、前記制御信号に基づいて前記警報線12の異常発生した箇所に視点を向ける撮像手段19と、前記警戒地区毎に設けられ、前記制御信号に基づいて警告放送およびサイレンを出力するスピーカ28と、前記警戒地区毎に設けられ、前記制御信号に基づいて点灯する警告灯30と、を備えた構成である。
【選択図】 図1
Description
本発明は侵入警戒システムおよびこのシステムに用いられる警報線の結び方法に関するものである。
空港施設や港湾施設、防衛施設、その他重要施設等の特定区域には、外部からの侵入者を検出する侵入警戒システムが設けられている。この侵入警戒システムは、警報線と、この警報線に流れる電流の変化を監視する検知部と、前記フェンス等の近傍に設けられる撮像手段やスピーカとから主に構成されている。この侵入警戒システムは、警報線を特定区域の周囲に設けられたフェンス等に多段に張架してこの警報線に供給し、監視センタに検知部を設けて警報線に断線や短絡が発生したときに起こる電流値の変化を監視することにより侵入者の監視を行っていた。そして警報線の断線や短絡による電流変化を検知すると、撮像手段を用いて撮像し、またスピーカから警告を発していた。
侵入警戒システムについて開示された文献として、例えば特許文献1が挙げられる。特許文献1に開示されたシステムは、被監視対象物に検知線を配線するとともに、この検知線にスイッチング素子および発振器を設けたものである。そしてこの装置は、検知線の切断や短絡に対応してスイッチング素子を動作させ、このスイッチング素子の出力信号で発振器を制御し、この発振器の出力信号を受信部に送信し、受信部で検知線の切断や短絡の状態を監視するものである。
また警報線の断線を検知するシステムについて開示された文献として、特許文献2が挙げられる。特許文献2に開示されたシステムは、複数のトランジスタ、監視電流検出回路および電圧検出回路等を備えた構成であり、これによりベル線の断線や短絡を検出するものである。
さらに警戒区域内の侵入者を検知して撮像手段により撮影を行うシステムとして、例えば特許文献3に開示されたシステムがある。
特公昭63−9278号公報
実公昭63−39820号公報
特開平6−67266号公報
しかしながら侵入警戒システムは、警報線の断線や短絡を検出することはできたが、警報線の地絡や、軽度な短絡が発生している場合におけるその短絡箇所以遠の警報線の断線を検出することができなかった。したがって侵入者が特定区域に侵入をはかって警報線を地絡させた場合や、警報線に軽度の短絡が発生している箇所以遠で侵入をはかって警報線を断線させた場合には、侵入者を検知して撮像手段で監視することや、警告を発することができなかった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、特定区域への侵入者の監視を行う侵入警戒システムを提供することを目的とする。
また侵入警戒システムに用いられる警報線の結び方法を提供することを目的とする。
また侵入警戒システムに用いられる警報線の結び方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る侵入警戒システムは、警戒地区毎に閉ループを形成して布設され、前記閉ループのループ端にダイオードを接続した警報線と、前記警報線の断線、短絡および地絡の少なくとも1つの異常発生を検知して制御信号を出力する断線警報受信機と、前記制御信号に基づいて前記警報線の異常発生した箇所を視野に入れる撮像手段と、前記警戒地区毎に設けられ、前記制御信号に基づいて警告を行う手段と、を備えたことを特徴としている。前記警告を行う手段は、前記制御信号に基づいて警告放送やサイレンを出力する手段と、前記制御信号に基づいて警告灯を点灯する手段とを備えている。
この場合、前記断線警報受信機は、前記警報線に対応して一端を接地させた信号線と、前記警報線の断線、短絡および地絡の異常検出項目に応じて、前記警報線の端部に信号を供給する定電流源と、前記警報線または前記信号線から出力される信号に基づいて前記警報線の断線、短絡または地絡を検知する手段と、当該検知手段の出力に基づいて制御信号を出力する手段と、を備えた構成にできる。
また本発明に係る侵入警戒システムに用いられる警報線の結び方法は、警報線を保持部に回して元側の前記警報線の下側へ末端を巻き付ける工程と、前記警報線の末端側でループを形成して、前記ループの下側に前記警報線の末端を通過させる工程と、前記ループの下側を通過する前記警報線の末端を前記保持部側にして、前記ループを前記保持部に通す工程と、を行うことを特徴としている。
警戒区域毎に撮像手段や警告手段を設けることにより、警報線の断線や短絡、地絡の異常発生を検知すると、その異常発生した箇所を撮像手段の視野に入れることができる。したがって異常発生箇所を確実に監視することができ、侵入者がいる場合には、その侵入者を撮像手段により確実に監視することができる。また警告手段により、侵入者に対して威嚇することができる。
また上述した断線警報受信機の構成にすることにより、警報線の断線(断線および軽度な短絡が発生している場合にその短絡箇所以遠の断線)や短絡、地絡を検知することができる。
さらに警報線は、保持部間の警報線が断線しても保持部から解け落ちることのない結び方法を行っている。したがって警報線が断線した区間のみ交換することが可能になり、警報線の保守が容易になる。
以下に、本発明に係る侵入警戒システムおよびこのシステムに用いられる警報線の結び方法の好ましい実施の形態について説明する。図1に侵入警戒システムの構成を説明するブロック図を示す。侵入警戒システム10は警報線12を有している。この警報線12は、その両端を断線警報受信機14に接続して閉ループを形成し、この閉ループのループ端にダイオード16が接続されている。また侵入警戒システム10は警報線12に対応して、すなわち警報線12の近傍に一端を接地させた信号線18を有している。この信号線18の他端は断線警報受信機14に接続されている。この断線警報受信機14は、警報線12の断線(断線や軽度の短絡状態における短絡箇所以遠の断線)や短絡、地絡を検知して制御信号を出力するものであり、特定区域に侵入する者に対して警告を行う制御装置と、警戒地区を監視する撮像手段19の制御装置とに接続されている。
侵入者に対して警告を行う制御装置はサイレン・警告灯制御装置20と警告放送制御装置22とを備え、警告放送制御装置22にはマイクロホンを備えたスピーカ選択操作機24が接続されている。サイレン・警告灯制御装置20および警告放送制御装置22は複数の端末制御機26に接続されている。この端末制御機26は、前記1警戒地区を複数に分割した地区毎(1地区、2地区、…n地区)に設けられている。そしてサイレン・警告灯制御装置20と端末制御機26との間、および警告放送制御装置22と端末制御機26との間をツイストペア線で接続することによりノイズの影響を受けにくくするとともに、システムの共通化が図れ伝送距離を大幅に向上することが可能になる。前記端末制御機26にはスピーカ28および警告灯30が接続されるとともに、電源32が接続されている。前記スピーカ28は、サイレン・警告灯制御装置20からの信号によりサイレンを発するものであり、また警告放送制御装置22からの警告放送を発するものである。前記警告灯30は、侵入者に対して警告のための光を発するものであればよく、例えば回転灯を用いることができる。なお実施形態によっては、サイレンを発生する手段、警告灯30および警告放送を発する手段の少なくとも何れか1つを備えた形態であってもよい。
また撮像手段19の制御装置は映像切換制御装置34である。前記1警戒地区を複数に分割した地区毎(1地区、2地区、3地区、…n地区)に撮像手段19が設けられ、この撮像手段19は雲台制御機36によって制御される雲台に搭載されている。なお雲台制御機36は撮像手段選択・操作機38によって制御され、この撮像手段選択・操作機38は映像切換制御装置34に接続されている。前記撮像手段19は2つの伝送装置40を介して映像切換制御装置34に接続されている。前記撮像手段選択・操作機38と雲台制御機36との間および伝送装置40間は、ツイストペア線で接続してもよい。そして映像切換制御装置34には、撮像手段19から出力された映像を映し出すモニタテレビ42が接続されるとともに、前記映像の記憶手段44が接続されている。
次に、前記断線警報受信機14について詳細に説明する。図2に断線警報受信機14の構成を説明するブロック図を示す。前記断線警報受信機14は、前記警報線12の両端(S端子、R端子)と前記信号線18の他端(ES端子)とが接続されるスイッチ部50を有している。このスイッチ部50には、警報線12の状態を監視するための直流の監視電流を供給する定電流源52が接続されている。この定電流源52と警報線12との接続は、スイッチ部50により警報線12の何れか一端または両端が選択され、選択された端子に電流を供給する構成となっている。またスイッチ部50には警報線12や信号線18からの電流信号を入力する電流−電圧変換部54が接続されている。電流−電圧変換部54と警報線12・信号線18との接続は、警報線12の異常状態の検出項目、すなわち警報線12の断線や短絡、地絡の検出に応じてスイッチ部50により選択される。そしてスイッチ部50にはスイッチ制御部56が接続され、このスイッチ制御部56からの信号により警報線12の異常状態の検出項目にあわせて定電流源52および電流−電圧変換部54の接続先を切り替えている。
前記電流−電圧変換部54にはサンプル/ホールド部58が接続されている。このサンプル/ホールド部58はスイッチ制御部56とも接続し、警報線12の異常状態検出動作の監視電圧V1と監視電圧V2とを比較し警報を判断するものである。また前記電流−電圧変換部54には比較部60が接続されている。この比較部60には、基準電圧Vs(基準信号)を出力する基準電圧設定部62とサンプル/ホールド部58とが接続されている。そして比較部60には警報出力制御部64が接続されている。この警報出力制御部64は、警報線12の異常検出項目に応じて比較部60の信号を入力し、警報の種類を判別し出力するものである。このような断線警報受信機は定電流源52を用いているので、信号を伝送する回路に線路抵抗や外来ノイズの影響を受けにくい特徴がある。
このような侵入警戒システムの警報線12は、フェンス等に上下多段に張架されている。詳しくは、空港施設や港湾施設、警察施設、防衛施設、その他重要施設等の特定区域をフェンスで囲い、そこにサポートバーや碍子を取付けてS端子に接続する警報線12とR端子に接続する警報線12とを交互に水平方向に張架している。このとき警報線12の間隔は、侵入者が通れない間隔をとって設けられている。
図3に警報線12の結び方の説明図を示す。まず警報線12を碍子70(保持部)に回して元側72の前記警報線12の下側へ末端を巻き付ける(図3(a)参照)。次に、さらに末端を下側に巻き付けた後に、警報線12の末端側74にループ76を形成する。このときループ76の下側に警報線12の末端を通過させる(図3(b)参照)。そしてループ76の下側を通過する警報線12の末端側74を碍子70の方に向け、このループ76を碍子70に通して締め付ける(図3(c)参照)。この警報線12の結び方法は、作業者1人により警報線12を碍子70に結び付けることができる。なお警報線12を碍子70に回して巻き付ける回数は2回に限定されることはない。また警報線12のループ76を碍子70に通して警報線12を結び付けた後に、さらに警報線12を碍子70に巻き付けてもよい。この巻き付けは複数回数であってもよい。これにより警報線12を碍子70に確実に結び付けることができる。また警報線12が断線しても碍子70から解け落ちることはなく、断線した区間のみを交換することが可能になる。したがってメンテナンスが容易になる。
なお従来技術に係る警報線の結び方法は、警報線を碍子に複数回数巻き付けた後に、この巻き付けた上側にインシュロックや芯線にビニルを被覆してなるバインド線を巻き付けて、警報線を解けないようにしていた。この結び方法は、警報線を碍子に巻き付けてそれを解けないように締め付けている作業者と、インシュロックやバインド線を結び付ける作業者とを必要とする。
次に警報線12の異常検出を行う動作について説明する。まず警報線12の断線検出について説明する。図4に断線検出を行う回路構成の説明図を示す。なお図4では、図2の断線警報受信機14の構成において断線検出に用いられる構成部分のみ記載している。定電流源52はスイッチ部50の選択により、直流電流がダイオード16に順方向に流れるように警報線12の一端(S端子)に接続される。また警報線12の他端(R端子)は電流−電圧変換部54に接続される。
そして定電流源52からはスイッチ部50を介して警報線12に監視電流Iが供給される。この監視電流Iは、ダイオード16を通過した後スイッチ部50を介して電流−電圧変換部54に入力される。電流−電圧変換部54では、監視電流Iの変化を電圧変化に変換する。この変換は、予め監視電流の電流値に対して出力する電圧値を設定しておき、この設定に基づいて行えばよい。なお定電流源52から警報線12へ供給される電流値および電流−電圧変換部54の変換の設定は、電流−電圧変換部54から出力される監視電圧Vと基準電圧設定部62から出力される基準電圧VsとがV>Vsを満たす関係に調整されている。
そして電流−電圧変換部54において電圧信号に変換された監視電圧Vは比較部60に入力される。比較部60では、監視電圧Vと基準電圧設定部62から出力された基準電圧Vsとを比較する。警報線12に断線が生じていない正常時の場合、警報線12に断線による抵抗が発生していないので、比較部60ではV>Vsの関係が満たされる。したがって警報出力制御部64は制御信号を出力することはない。これに対し警報線12に断線が生じた場合、警報線12の断線による抵抗が増大し、監視電流Iの電流値が減少する。監視電流Iの電流値が減少すると、電流−電圧変換部54から出力される監視電圧Vの電圧値が減少する。そして比較部60においてV<Vsの関係となると、警報線12に断線が生じたとして警報出力制御部64から制御信号が出力される。
次に警報線12の短絡検出について説明する。図5に短絡検出を行う回路構成の説明図を示す。なお図5では、図2の断線警報受信機14の構成において短絡検出に用いられる構成部分のみ記載している。定電流源52はスイッチ部50の選択により、直流電流がダイオード16に逆方向に流れるように警報線12の他端(R端子)に接続される。また警報線12の一端(S端子)は電流−電圧変換部54に接続される。
そして定電流源52からはスイッチ部50を介して警報線12に監視電流Iが供給される。この監視電流Iはダイオード16によって阻止され、警報線12には監視電流Iがほとんど流れない。そして警報線12に僅かに流れる監視電流Iは電流−電圧変換部54に入力され、監視電圧Vに変換されて出力される。なお定電流源52から警報線12へ供給される電流値および電流−電圧変換部54の変換の設定は、電流−電圧変換部54から出力される監視電圧Vと基準電圧設定部62から出力される基準電圧VsとがV<Vsを満たす関係に調整されている。
警報線12に短絡が生じていない正常時の場合、定電流源52から供給される監視電流Iはダイオード16により阻止されるので、監視電流Iは警報線12にほとんど流れず、比較部60ではV<Vsの関係が満たされる。したがって警報出力制御部64は制御信号を出力することはない。これに対し警報線12に短絡が生じた場合、短絡により警報線12の絶縁が低下して監視電流Iが増加する。監視電流Iの電流値が増加すると、電流−電圧変換部54から出力される監視電圧Vの電圧値が増加する。そして比較部60においてV>Vsの関係となると、警報線12に断線が生じたとして警報出力制御部64から制御信号が出力される。
次に警報線12の軽度な短絡状態における短絡箇所以遠の警報線12の断線を検出することについて説明する。なお軽度の短絡は、例えば警報線12を屋外に設けられたフェンスに張架した場合において、警報線12間に草木等が接触したときに発生する。図6に警報線12の軽度な短絡状態における短絡箇所以遠の警報線12の断線検出を行う説明図を示す。ここで図6(a),(b)は警報線12が断線していないときの状態を示し、図6(c),(d)は警報線12が断線しているときの状態を示している。警報線12の軽度な短絡状態における短絡箇所以遠の警報線12の断線検出には、定電流源52、電流−電圧変換部54、スイッチ部50、サンプル/ホールド部58および警報出力制御部64が用いられる。なお図6では、短絡箇所を短絡抵抗として示している(図2参照)。
短絡箇所以遠の警報線12の断線検出は、上述した断線検出動作と短絡検出動作とをそれぞれ実行して行われるものである。まず警報線12には軽度な短絡のみが生じ、断線が生じていない場合の動作について説明する。図6(a)に示すように、スイッチ部50の選択により警報線12のS端子に定電流源52が接続され、R端子に電流−電圧変換部54が接続される。定電流源52から警報線12に供給される監視電流I1は、短絡箇所およびダイオード16を通って電流−電圧変換部54に入力される。電流−電圧変換部54では、入力された監視電流I1の電流値に応じて監視電圧V1発生し、この監視電圧V1をサンプル/ホールド部58に出力する。サンプル/ホールド部58では、監視電圧V1を入力するとその電圧値をホールドする。
この後図6(b)に示すように、スイッチ部50の選択により警報線12のR端子に定電流源52が接続され、S端子に電流−電圧変換部54が接続される。定電流源52から警報線12に供給される監視電流I2は、短絡箇所を通って電流−電圧変換部54に入力される。電流−電圧変換部54では、入力された監視電流I2の電流値に応じて監視電圧V2が発生し、この監視電圧V2を比較部60に出力する。
比較部60は、サンプル/ホールド部58がホールドしている監視電圧V1の電圧値と監視電圧V2の電圧値とを比較する。このとき定電流源52をS端子に接続した場合の監視電流I1はダイオード16と短絡抵抗とを流れ、定電流源52をR端子に接続した場合の監視電流I2は短絡抵抗のみに流れるので、監視電流I1と監視電流I2との関係はI1>I2となる。そして電流−電圧変換部54から出力される監視電圧V1と監視電圧V2との関係はV1>V2となる。したがってサンプル/ホールド部58はサンプリングした監視電圧V1と監視電圧V2とを比較してV1>V2の関係を満たせば、短絡箇所以遠の警報線12の断線は無いと判断する。
これに対し警報線12の短絡箇所以遠に断線が生じた場合の動作は次のようになる。図6(c)に示すように、スイッチ部50の選択により警報線12のS端子に定電流源52が接続され、R端子に電流−電圧変換部54が接続されると、監視電流I1は短絡箇所のみを通って電流−電圧変換部54に入力される。そして監視電流I1は、電流−電圧変換部54において電圧信号に変換されて出力され、監視電圧V1としてサンプル/ホールド部58にホールドされる。この後図6(d)に示すように、スイッチ部50の選択により警報線12のR端子に定電流源52が接続され、S端子に電流−電圧変換部54が接続されると、監視電流I2は短絡箇所のみを通って電流−電圧変換部54に入力される。そして監視電流I2は、電流−電圧変換部54において電圧信号に変換されて出力され、監視電圧V2として比較部60に出力される。ここで監視電流I1と監視電流I2との関係はI1=I2なので、監視電圧V1と監視電圧V2との関係もV1=V2となる。したがってサンプル/ホールド部58にホールドされている監視電圧V1と監視電圧V2とを比較すると、V1>V2の関係を満たさないので、警報線12に断線が生じたとして警報出力制御部64から制御信号を出力する。
次に警報線12の地絡検出について説明する。この地絡検出は、警報線12と大地との地絡により警報線12の断線が検出不可能になったことを検出するものである。図7に地絡検出を行う回路構成の説明図を示す。なお図7では、図2の断線警報受信機14の構成において地絡検出に用いられる構成部分のみ記載している。定電流源52はスイッチ部50の選択により警報線12のS端子およびR端子に接続される。また電流−電圧変換部54は信号線18のES端子に接続される。そして定電流源52からスイッチ部50を介して警報線12に監視電流Iが供給される。警報線12が地絡していないと、監視電流Iは信号線18にほとんど流れないので、電流−電圧変換部54から出力される監視電圧Vと基準電圧設定部62から出力される基準電圧Vsとは、V<Vsを満たす関係となる。
警報線12が地絡していない正常時の場合、監視電流Iは信号線18にほとんど流れず、比較部60ではV<Vsの関係が満たされる。したがって警報出力制御部64は制御信号を出力することはない。これに対し警報線12に地絡が生じた場合、地絡により監視電流Iが増加すると電流−電圧変換部54から出力される監視電圧Vの電圧値が増加する。そして比較部60においてV>Vsの関係となると、警報線12に地絡が生じたとして警報出力制御部64から制御信号が出力される。
次に侵入警戒システム10の動作について説明する。断線警報受信機14において警報線12の断線(断線や軽度の短絡状態における短絡箇所以遠の断線)や短絡、地絡の少なくとも1つの発生(異常発生)を検知すると、断線警報受信機14は制御信号を出力する。この制御信号は、サイレン・警告灯制御装置20および警告放送制御装置22へ出力される地区選択信号や、映像切換制御装置34へ出力される撮像手段選択信号である。
サイレン・警告灯制御装置20は、異常発生した地区を示す地区選択信号に基づいて、その地区に設けられた端末制御機26に対して音声信号と制御信号とを出力する。これらの信号を入力した端末制御機26は警告灯30を点灯させるとともに、音声アンプの起動を行って音声ラインからの音声信号を増幅してスピーカ28からサイレンを出力する。また警告放送制御装置22は、サイレン・警告灯制御装置20と同様に端末制御機26に対して音声信号と制御信号とを出力する。これらの信号を入力した端末制御機26は、侵入者に対して警告する警告放送をスピーカ28から発する。そしてスピーカ選択操作機24に設けられたマイクロホンから入力した警告放送をスピーカ28から出力することもできる。なお前記制御信号にDTMF(Dual Tone Multi Frequency)信号を用いればノイズの影響を受けることがなく、制御信号の多重化・システムの共通化が図れ、伝送距離が大幅に向上される。
また撮像手段選択・操作機38により、該当撮像手段19のズームや雲台の制御を行って異常発生した箇所に撮像手段19を向ける操作を行っている。そして前記映像切換制御装置34は、異常発生した地区の撮像手段19を選択する撮像手段選択信号に基づいて、その地区に備えられた撮像手段19からの映像をモニタテレビ42に出力する。この撮像手段19で取得された映像は伝送装置40を介して映像切換制御装置34に出力され、映像切換制御装置34に接続されたモニタテレビ42に映し出されている。モニタテレビ42は通常各地区の映像をスキャニングして映し出しているが、警報入力時は該当地区の映像に固定される。前記映像はモニタテレビ42に映し出されるのと同時に記憶手段44に保存されてもよく、モニタテレビ42を監視している監視者の操作によって記憶手段44に保存を開始してもよい。
なお警告灯30、サイレン発生および警告放送と、撮像手段19の映像による監視とを同時に開始してもよく、撮像手段19からの映像により侵入者を確認した後に警告灯30やサイレン発生、警告放送の開始を行ってもよい。
このように侵入警戒システム10を前記特定区域に布設したので、外部からの侵入者が警報線12を断線や短絡、地絡させると断線警報受信機14にて侵入者を検知することができる。そしてサイレンや警告灯30により侵入者に対して威嚇するとともに、断線警報受信機14で異常を検知した地区の状況を撮像手段19により監視することができ、迅速な対応が可能になる。またモニタテレビ42に映し出された映像で侵入者を確認したら、侵入者に対して警告放送を発することができる。
また屋外のフェンス等に警報線12を張架する場合、草木等が成長して警報線12間を短絡させ、または草木を介して警報線12を地絡させることになるが、草木等による地絡を検出すると草刈を行えばよい。この草刈を行うことによりフェンスの近傍は草木に覆われなくなるので、撮像手段19による監視を強化することができ、美観も向上することができる。また草木の蔓等は雨露等によって濡れると抵抗成分となって誤報の原因になるが、草刈を行うことによりこの誤報を未然に防ぐことができる。さらに侵入者に対して警報線12が設けられていることを認識させることができるので、侵入の抑止効果が得られる。
また侵入警戒システム10は屋外で用いられ且つ警報線12の布設距離が長くなる場合があるので、警報線12の保守の簡素化が要求される。本実施形態に係る侵入警戒システム10では、上述した警報線12の結び方法を採用したので、警報線12の1区間が断線しても他の区間に影響を与えることがなく、容易に断線した警報線12の交換を行うことができる。
また侵入警戒システムを空港施設や港湾施設等の広大な施設に設ける場合、従来技術では撮像手段と撮像した映像を表示する監視センタとを同軸ケーブルで接続していた。そして同軸ケーブルで映像を伝送する場合、映像伝送距離は500m程度であり、撮像手段の設置台数に応じた本数の同軸ケーブルが必要であった。また撮像手段の制御信号は、従来、多芯制御ケーブルを用いて伝送され、この制御信号の伝送距離は800m程度であった。さらにスピーカから出力される音声信号は、従来、多芯ケーブルを用いて伝送され、この音声信号の伝送距離は800m程度であった。ところで同軸ケーブルを用いて撮像手段と監視センタとの間等を接続する場合、複数の同軸ケーブルが必要になるのでケーブルの外形が大きくなり、重量が重くなるので配線の施工に困難をきたしていた。また同軸ケーブルは長距離伝送が困難なので線間にアンプやデータ変換装置が必要になり、システムが大きくなっていた。また多芯ケーブルを用いる場合でも、ケーブル外形が大きくなるとともに重量が重くなり、配線の施工に困難をきたしていた。さらに多芯ケーブルも長距離伝送が困難なので線間にアンプやデータ変換装置が必要になっていた。
これに対し本実施形態に係る侵入警戒システム10において、同軸ケーブルのかわりツイストペア線を用いることによりシステムの共通化が図れ、伝送距離が1300m程度に改善される。また制御信号にDTMF信号を用いることで、信号の多重化・システムの共通化が図れ、伝送距離が15km程度に大幅に改善される。さらにサイレン・警告灯制御装置20および警告放送制御装置22からの制御出力にDTMF信号を用い、音声出力に低レベル/バランス回路を用いることで、制御信号の多重化・システムの共通化が図れ、伝送距離が15km程度に大幅に改善される。そしてバランス回路を採用することで、外来ノイズに対しても影響を受けることがない。
本発明に係る侵入警戒システムは、空港施設や港湾施設、防衛施設、その他重要な施設の周囲に設けられるフェンス等に警報線を張架して、侵入者の警戒監視に利用することができる。また鉄道のプラットホームからの人体等の落下物の検出や、土砂崩れ等の検出、鳥獣侵入監視箇所における鳥獣侵入検出等に利用することができる。
10………侵入警戒システム、12………警報線、14………断線警報受信機、16………ダイオード、18………信号線、50………スイッチ部、52………定電流源、54………電流−電圧変換部、60………比較部。
Claims (3)
- 警戒地区毎に閉ループを形成して布設され、前記閉ループのループ端にダイオードを接続した警報線と、
前記警報線の断線、短絡および地絡の少なくとも1つの異常発生を検知して制御信号を出力する断線警報受信機と、
前記制御信号に基づいて前記警報線の異常発生した箇所を視野に入れる撮像手段と、
前記警戒地区毎に設けられ、前記制御信号に基づいて警告を行う手段と、
を備えたことを特徴する侵入警戒システム。 - 前記断線警報受信機は、
前記警報線に対応して一端を接地させた信号線と、
前記警報線の断線、短絡および地絡の異常検出項目に応じて、前記警報線の端部に信号を供給する定電流源と、
前記警報線または前記信号線から出力される信号に基づいて前記警報線の断線、短絡または地絡を検知する手段と、
当該検知手段の出力に基づいて制御信号を出力する手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の侵入警戒システム。 - 警報線を保持部に回して元側の前記警報線の下側へ末端を巻き付ける工程と、
前記警報線の末端側でループを形成して、前記ループの下側に前記警報線の末端を通過させる工程と、
前記ループの下側を通過する前記警報線の末端を前記保持部側にして、前記ループを前記保持部に通す工程と、
を行うことを特徴とする侵入警戒システムに用いられる警報線の結び方法。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN103871184A (zh) * | 2012-12-13 | 2014-06-18 | 上海共联通信信息发展有限公司 | 一种电缆防盗报警装置 |
JP2017527041A (ja) * | 2014-09-03 | 2017-09-14 | オンテック セキュリティ、エスエル | 制限区域および産業環境で使用するためのアクセス制御システム |
JP2020129361A (ja) * | 2019-01-02 | 2020-08-27 | ザ・ボーイング・カンパニーThe Boeing Company | 障壁連続ループの侵入検出を備えた再構成可能な囲い込みシステム |
-
2004
- 2004-07-08 JP JP2004201735A patent/JP2006023995A/ja active Pending
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