JP2009288037A - 近接物接触監視システム - Google Patents

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孝之 山口
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Abstract

【課題】架空線への近接物の接触態様と接触場所とを迅速に把握でき、適切な処置を迅速に行うことが可能な近接物接触監視システムを提供する。
【解決手段】架空線(ガードワイヤ23)にかかる衝撃を感知する衝撃センサ(衝撃センサユニット30)を設け、衝撃センサからの衝撃信号に基づき、衝撃の大きさ、衝撃方向、及び衝撃の周期性の有無を判定し、その判定結果に基づき、架空線に近接する近接物の架空線に対する接触態様を判定し、その接触態様に応じた警報を発生させる。警報の発生と零相電圧の発生との時間的ずれを判定し、その判定結果を加味して近接物の傾倒に起因する架空配電線の被害状態を判定する。衝撃センサが設けられた架空線又はその近傍の状態を撮影する撮影機器25を設け、警報が発せられた場合に撮影機器25を作動させて撮影データを取得し、現場の状態を表示させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、架空線(配電線、通信線、架空地線、倒木防止用ワイヤ等)に近接している近接物(例えば、樹木)が傾倒等により架空線に接触するような場合を監視する近接物接触監視システムに関する。
配電線等の架設線に近接している樹木等の近接物が架空線に向かって傾倒(倒木等)すると、近接物が架空線に接触することにより地絡事故や架空線の断線が発生する。
このため、従来においては、巡視員による定期巡視または臨時巡視により配電線への倒木等を発見し、営業所へ通報するようにしている。
また、配電線への樹木の接触については、零相電圧、零相電流、零相電圧と零相電流の位相差を設定周期で取得し、零相電圧、零相電流の大きさの時間変化分の監視および零相電圧と零相電流の位相差の変化分の監視を行うことにより樹木接触の有無を検出するようにした配電線の樹木接触監視装置が提案されている(特許文献1参照)。
特開2005―304114号公報
しかしながら、巡視によって架空線への近接物の傾倒(配電線への倒木)を発見する手法では、接触個所を発見するまでに長時間を要し、また頻繁な巡視が必要となるため、巡視員の負担が大きくなる不都合がある。
この点、後者の樹木接触監視装置においては、定期的な巡視が不要になる利点はあるが、樹木が接触している架空線の個所を特定することができないため、現場での緊急な対応が必要となるような場合に、迅速に対処できない不都合がある。
本発明は、上述のような事情に鑑みてなされたものであり、架空線への近接物の接触態様と傾倒した場所とを迅速に把握することができ、適切な処置を迅速に行うことが可能な近接物接触監視システムを提供することを主たる課題としている。
上記課題を達成するために、本発明に係る近接物接触監視システムは、架空線にかかる衝撃を感知する衝撃センサと、前記衝撃センサからの衝撃信号を受信する信号受信手段と、
前記信号受信手段により受信した衝撃信号に基づき、衝撃の大きさ、衝撃方向、及び衝撃の周期性の有無を判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果に基づき、前記架空線に近接する近接物の該架空線に対する接触態様を判定する接触態様判定手段と、前記接触態様判定手段により判定された接触態様に応じた警報を発生させる警報発生手段とを具備することを特徴としている。
したがって、例えば、架空線を支持する電柱毎又は架空線の所定間隔毎に架空線にかかる衝撃を感知する衝撃センサを設けておくことで、その衝撃センサからの信号を信号受信手段により受信すると、判定手段により衝撃センサから受信した衝撃信号に基づき、衝撃の大きさ、衝撃方向、及び衝撃の周期性の有無が判定され、その判定結果に基づき、接触態様判定手段により、架空線に近接する近接物の架空線に対する接触態様が判定される。そして、警報発生手段により近接物の接触態様に応じた警報が発せられる。
よって、監視員は、警報の種類によって近接物の架空線に対する接触態様を把握でき、しかも、信号を発した衝撃センサを特定することで、近接物が接触した場所の特定が可能となる。
また、上述の構成において、架空配電線の零相電圧の発生の有無および大きさを判定する零相電圧判定手段と、前記接触態様判定手段による近接物の接触態様が近接物の傾倒による接触であると判定された場合に前記零相電圧判定手段による判定結果を加味して前記近接物の傾倒に起因する架空配電線の被害状態を判定する架空配電線被害状態判定手段とを更に設けてもよい。
このような構成によれば、零相電圧の発生の有無や零相電圧の大きさに応じて近接物の傾倒に起因する架空配電線の被害状態を判定することが可能となるので、近接物の傾倒を把握しつつそれに伴う被害状態も把握することが可能となる。
具体的には、前記架空配電線被害状態判定手段に、警報発生手段による警報発生の時刻と零相電圧判定手段による零相電圧の発生判定の時刻とが所定時間内のずれであると判定された場合に近接物の傾倒に起因する地絡が生じたと判定する手段を含むようにしてもよい。
一般的に、地絡状態が形成されると、零相電圧が発生することが知られており、また、零相電圧の大きさによって高抵抗地絡か低抵抗地絡かを判別することが可能となる。このため、警報発生の時刻と零相電圧が発生した時刻とがほぼ同時刻であれば、地絡が架空線への近接物の傾倒によって生じたことを把握することが可能となり、また、零相電圧の大きさにより近接物の傾倒によって生じた地絡の種類を特定することが可能となる。
さらに、衝撃センサが設けられた架空線又はその近傍の状態を撮影する撮影機器を備え、前記警報発生手段により警報が発せられた場合に、前記撮影機器を制御して撮影データの伝送を要請する撮影データ伝送要請手段と、前記撮影機器により撮影された撮影データを受信して表示させる撮影データ表示手段とを更に具備するようにしてもよい。
このような構成によれば、警報が発せられた場合に、衝撃センサが設けられた架空線及びその近傍の状態の撮影データ(画像データ又は映像データ)を見ることができるので、目視によって現地の状態を把握することが可能となり、現場の状態に合わせた迅速な対応が可能となる。
尚、以上において、架空線としては、配電線、通信線、架空地線、又は倒木接触防止用ワイヤ(ガードワイヤ)などが利用可能である。
以上述べたように、本発明によれば、架空線にかかる衝撃を感知する衝撃センサを設けておき、この衝撃センサからの衝撃信号を受信すると、その衝撃信号に基づき、衝撃の大きさ、衝撃方向、及び衝撃の周期性の有無が判定され、その判定結果に基づき近接物の架空線に対する接触態様が判定されて、その接触態様に応じた警報が発せられるので、監視員は、近接物の架空線に対する接触態様を警報によって把握することが可能となり、また、衝撃を受けた架空線の場所を特定することが可能となる。
また、架空配電線の零相電圧の発生の有無および大きさを判定し、その判定結果を加味して近接物の傾倒に起因する架空配電線の被害状態を判定するようにすれば、近接物の傾倒とそれに伴う被害状態も把握することが可能となり、監視精度を高めることが可能となる。
さらに、衝撃センサが設けられた架空線又はその近傍の状態を撮影する撮影機器を備え、
警報が発せられた場合に、撮影機器を制御して撮影された撮影データ受信して表示させるようにすれば、目視により現場の状態を確認することが可能となり、現場の状態に合わせた適切な対処を迅速に行うことが可能となる。
以下、本発明に係る近接物接触監視システムの実施形態を添付図面を参照しながら説明する。
図1において、本発明に係る近接物接触監視システムの構成例がブロックダイヤグラムとして示されている。
図1において、配電変電所1には、電源変圧器2が接続された母線3に複数の配電線4が接続され、これら複数の配電線4を単位として、地絡事故発生時の零相電圧を検出する接地形計器用変圧器(GPT)5とこの接地形計器用変圧器5の3次巻線に接続された地絡過電圧継電器(OVG)6とが設置されている。各配電線4には、母線3との接続を分離する保護用の遮断器7が設置され、また、配電線4の遮断器7の負荷側には、地絡事故発生時に流れる地絡電流を検出する零相変流器(ZCT)8とこの零相変流器8の2次側に接続された地絡方向継電器(DG)9とが設置されている。この地絡方向継電器9は、接地形計器用変圧器(GPT)5の3次巻線にも接続されている。
したがって、いずれかの配電線4に地絡が発生すると、母線3には地絡電圧が発生し、この地絡電圧が接地形計器用変圧器5を介して検出され、また、各配電線4を流れる地絡電流が零相変流器8を介して検出される。そして、接地形計器用変圧器5によって検出された地絡電圧と零相変流器8によって検出された地絡電流とにより地絡方向継電器9で地絡故障を判定し、遮断器7を開成して母線3に接続された地絡検出対象である配電線4を切り離すようにしている。尚、地絡過電圧継電器6は、地絡事故が発生した際に生ずる零相電圧と予め設定された動作整定値とを比較することにより、検出すべき地絡抵抗以下の事故であるか否かを判定するようにしている。
各配電線4には、複数の系統負荷10が接続され、また、配電線4の所々には遠制開閉器11が設けられており、遠制開閉器11に対応して子局12が設けられている。これら子局12は、営業所等の監視所14に設けられた監視装置(親局)15に通信線16を介して接続され、監視装置15で監視及び制御が可能となっている。また、監視装置15には、前記地絡過電圧継電器(OVG)6からの地絡電圧データが通信回線17を介して伝送されるようになっている。
監視装置15は、情報処理装置として必要な機能(通信手段、記憶手段、モニタ等の表示手段、入力手段、警報音を発生させるスピーカ、点滅又は点灯する警報ランプ等)を備えており、子局12や地絡過電圧継電器(OVG)6から通信線16,17を介して送信された各種信号を処理し、これら各種信号に基づき送電線に関する現状を把握し、必要に応じて表示手段、スピーカ、警報ランプ等を利用して監視員に状態を通知する。
上述した開閉器11および子局12は、電柱20に設置されているが、図2に示されるように、樹木22が架空配電線4に近接している電柱間には、樹木22の傾倒から架空配電線4を保護するガードワイヤ(倒木接触防止用ワイヤ)23が設けられている。このガードワイヤ23は、架空配電線4より上方に位置する腕金21に取り付けられて、架空配電線4と所定の間隔を隔てて架設されており、その一端は、衝撃センサユニット30を介して腕金21に取り付けられている。
また、衝撃センサユニット30が設けられた電柱20には、子局12からの制御信号を受けて動作し、衝撃センサユニット30が取り付けられたガードワイヤ23やその下方の配電線4の状態を撮影して撮影データ(画像データ又は映像データ)を取得する撮影機器(ビデオカメラ等)25が取り付けられている。
衝撃センサユニット30は、図3(a),(b)に示されるように、例えば、ガードワイヤ23の周囲の360°周回した全方向からの衝撃を感知できるもので、電柱20の腕金21を挟み付けるように取り付けられ、腕金21から配電線と略平行となるように水平方向に取り付けられた一対の第1のストラップ31と、衝撃センサ32を挟み付けるように取り付けられた一対の第2のストラップ33とを有し、対をなす第1のストラップ31の先端部間に碍子34を介在させ、対をなす第2のストラップ33の衝撃センサ32が取り付けられた側と反対側の端部を第1のストラップ31の先端部の外側に重ね合わせ、これら第2のストラップ33、第1のストラップ31、及び碍子34を上下方向で貫通するボルト35をナット36絞めすることにより一体的に締結させている。
前記ガードワイヤ23は、衝撃センサ32を挿通して碍子34に取り付けられているもので、碍子34の中程に形成された窪み部34aに巻回固定されて所定の張力を保って支持されている。
衝撃センサ32は、前記対をなす第2のストラップ33に把持固定される基部32aと、円筒状に形成されて通常においてはガードワイヤ23を内壁と接触させることなく挿通させる筒状圧電素子32bとを備え、ガードワイヤ23が筒状圧電素子32bの内壁に接触して生じる衝撃信号は、リード線37を介して子局12へ伝送されるようになっている。そして、子局12で受信した衝撃信号は、通信線16を介して監視装置15へ送信される。
したがって、ガードワイヤ23に側方から樹木22等が衝突して衝撃がかかると、ガードワイヤ23が衝撃を受けた側と反対側へ移動して、衝撃センサ32の筒状圧電素子32bの内壁に衝突し、この衝突によって衝撃の強さ及び衝撃方向が検知できるようになっている。図3(c)で示される例は、真上(0度)から20度傾いた上方から樹木が衝突して、それと反対側の筒状圧電素子32bの内壁(200度の位置)にガードワイヤ23が衝突した状態と、真上から90度傾いた真横から樹木が衝突して、それと反対側の筒状圧電素子32bの内壁(270度の位置)にガードワイヤ23が衝突した状態とを示している。
このような衝撃センサ32を用いた場合においては、一般的に、倒木による接触の衝撃パターンは、図3(d)の実線に示されるように、倒木によって樹木22がガードワイヤ23に衝突した瞬間に大きな衝撃が生じ、その後、ガードワイヤ23に寄りかかってガードワイヤを押圧するので、衝撃強度が所定の強さに漸減する。また、樹木の風揺れ等に伴う接触の衝撃パターンは、図3(d)の破線に示されるように、接触する都度、弱い衝撃が発生し、しかも周期的に生じる。したがって、このような特性を判別することで、衝撃センサから得られた衝撃信号を基に樹木のガードワイヤ23への接触態様を検知することが可能となる。
図4において、本発明に係る近接物接触監視システムの動作処理例がフローチャートとして示されており、以下このフローチャートに基づき本システムの動作処理例を説明する。
ガードワイヤ23への樹木の接触(風揺れ等による接触や倒木による接触)により衝撃センサ32が衝撃を感知すると(衝撃センサ32が反応すると)(ステップS01)、衝撃センサ32からの衝撃信号が子局12へ伝送され(ステップS02)、これを受けて子局12はその衝撃信号を監視装置15へ伝送する(ステップS03)。
監視装置15においては、受信した衝撃信号を基に、以下の処理にて、衝撃の大きさ、衝撃方向、及び衝撃の周期性の有無を判定し、その判定結果に基づきガードワイヤ23に対する樹木の接触態様を判定し、また、架空配電線の被害状態を判定する(ステップS04)。
すなわち、図5に示されるように、監視装置は、衝撃信号を受信すると(ステップS20)、受信した衝撃信号から把握される衝撃の強さを信号強度が所定値以上か否かで判定し(ステップS21)、衝撃の強さが強であると判定された場合には、衝撃方向が倒木の可能性がある所定範囲の方向であるか否かを判定する(ステップS22)。この例では、樹木が傾倒してガードワイヤ23に接触する場合は、下方からの接触はあり得ず、ガードワイヤ23の真横から接触する場合を倒木に起因する接触臨界角度としてそれより上側からガードワイヤに接触する場合であることから、倒木接触の条件をガードワイヤが衝撃センサ32の筒状圧電素子32bの内壁に接触する角度に換算した場合に90度から270度までの範囲としている。
したがって、このステップS22で筒状圧電素子32bの内壁にガードワイヤ23が衝突した角度(衝撃方向)が0〜90度、又は、270〜360度の範囲内であると判定された場合には、樹木の接触態様は倒木によるものではなく、風揺れ等による接触であると判定し(ステップS23)、この場合には、危険度が低いので、例えば、音量を小さくし、低音による断続警報とし、警報ランプを遅く点滅させる、危険レベル1の警報を発生させる(ステップS24)。
これに対して、ステップS22で筒状圧電素子32bの内壁にガードワイヤ23が衝突した角度(衝撃方向)が90〜270度の範囲内であると判定された場合には、樹木の倒木によるガードワイヤ23への接触の可能性があるので、次に、受信した衝撃信号に周期性があるか否かを判定する(ステップS25)。
仮に倒木による接触であれば、最初の傾倒でガードワイヤに接触し、その後バウンドして再び接触することはあるものの、所定時間(例えば、1分)にわたって衝撃が繰り返されることはない。このため、所定時間に亘って衝撃信号を繰り返し受信しているか否かにより衝撃信号に周期性があるか否かを判定し、周期性があると判定された場合には、樹木の風揺れ等による接触であると判定し(ステップS23)、ステップ24の危険レベル1の警報を発生させる。
これに対して、ステップS25で衝撃信号に周期性がないと判定された場合には、樹木の傾倒による接触(倒木による接触)であると看做し、しかもここでは、衝撃の強さが強であると判定された場合であるので、大きな樹木の倒木であると看做し(ステップS26)、この場合には、危険度が高いため、例えば、音量を最大とし、高音による連続警報とし、警報ランプを連続点灯させる、危険レベル3の警報を発生させる(ステップS27)。
また、ステップS21において、受信した衝撃信号から把握される衝撃の大きさが弱と判定された場合には、前記ステップ22と同様に、衝撃方向が倒木の可能性がある所定範囲内であるか否かを判定し(ステップS28)、ガードワイヤ23が筒状圧電素子32bの内壁に衝突した角度(衝撃方向)が0〜90度、又は、270〜360度の範囲内であると判定された場合には、樹木の接触態様は倒木によるものではなく、風揺れ等による接触であると判定し(ステップS23)、この場合には、前記危険レベル1の警報を発生させる(ステップS24)。
これに対して、ステップS28でガードワイヤ23が筒状圧電素子32bの内壁に衝突した角度(衝撃方向)が90〜270度の範囲内であると判定された場合には、樹木の倒木によるガードワイヤ23への接触の可能性があるので、次に、受信した衝撃信号に周期性があるか否かを判定する(ステップS29)。
その結果、周期性があると判定された場合には、樹木の風揺れ等による接触であると判定し(ステップS23)、前記ステップS24の危険レベル1の警報を発生させる。
これに対して、ステップS29で衝撃信号に周期性がないと判定された場合には、樹木の傾倒による接触(倒木による接触)であると看做し、しかもここでは、衝撃の強さが弱であると判定された場合であるので、小さな樹木の倒木であると看做し(ステップS30)、この場合には、危険度が中程度であるため、例えば、音量を中程度(音量2)とし、高音による断続警報とし、警報ランプを点滅させる、危険レベル2の警報を発生させる(ステップS31)。
これにより、監視員は、警報の音高や断続性、警報ランプの作動態様を認識することで危険レベルを把握することが可能となる。
そして、倒木による接触であると判定されて警報が発せられた場合(危険レベル2又は3の場合)には、この警報とほぼ同時刻に零相電圧が発生したか否か、即ち、警報発生の時刻と零相電圧の発生の時刻とが所定時間内のずれであるか否かが判定され(ステップS32)、警報の発生時期と零相電圧の発生時期とが大きくずれている場合には、倒木によるガードワイヤの接触はあるが、このガードワイヤ23の存在により、樹木の配電線への接触は免れている状態であると判定する(ステップS33)。
また、ステップS32において警報の発生と零相電圧の発生とがほぼ同時刻であると判定された場合には、樹木の傾倒により地絡が生じたと看做し、次に地絡状態から架空配電線の状態を推し量る。即ち、零相電圧が所定値α以上であるか否かを判定し(ステップS34)、所定値(α)未満の零相電圧であると判定された場合には、樹木による架空電線への接触はあるが(高抵抗地絡)、高圧線への損傷はないと判定する(ステップS35)。
これに対して、ステップS34において零相電圧が所定値α以上であると判定された場合には、倒木による接触で架空配電線が損傷し、地面や樹木以外の他物との接触で地絡が生じたと判定する(ステップS36)。
以上の樹木の接触態様判定処理を経て、監視装置15は、図4に示されるように、ガードワイヤ23への樹木の接触が倒木による接触であったか否かを判定し(ステップS05)、倒木による接触でないと判定された場合には、以後の処理を終えて次回の衝撃センサ32からの衝撃信号を待つ(ステップS15)。また、倒木による接触であったと判定された場合には、倒木による地絡状態が高抵抗地絡であるか低抵抗地絡であるかを判定し(ステップS06)、高抵抗地絡であると判定された場合、即ち、ステップS35による倒木が接触した状態の地絡であると判定された場合には、衝撃信号を送信した子局12に対して撮影データの伝送を要求し(ステップS07)、これを受けて子局12は、現場に設置された撮影機器25(反応した衝撃センサが設けられている電柱に設置された撮影機器)を作動させて制御し(ステップS08)、倒木と判定された箇所のガードワイヤやその近傍の架空配電線等の状態を撮影した撮影データ(画像データ又は映像データ)を取得し(ステップS11)、この撮影データを子局12を介して監視装置15へ伝送する(ステップS12、S13)。これを受けて、監視装置15では、受信した撮影データをモニタに表示し、監視員が確認できる状態とする(ステップS14)。
これに対して、ステップS06において、低抵抗地絡状態であると判定された場合、即ち、ステップS36による架空配電線の損傷による地絡であると判定された場合には、衝撃信号を送信した子局12に対して撮影データの継続伝送を要求し(ステップS09)、これを受けて子局12は、現場に設置された撮影機器25(反応した衝撃センサが設けられている電柱に設置された撮影機器)を作動させて制御し(ステップS10)、倒木と判定された箇所のガードワイヤやその近傍の架空配電線等の状態を撮影した撮影データ(画像データ又は映像データ)を連続的に取得し(ステップS11)、この撮影データを子局12を介して監視装置15へ伝送する(ステップS12、S13)。これを受けて、監視装置15では、受信した撮影データをモニタに表示し、監視員が確認できる状態とする(ステップS14)。
したがって、上述の構成によれば、樹木が近接する架空配電線より上方に設けられたガードワイヤ23に衝撃センサ32を設け、このガードワイヤに樹木が接触した際に生じる衝撃を衝撃センサで感知して監視装置へ伝送し、監視装置がこの衝撃信号を受信すると、受信した衝撃信号に基づき、衝撃の大きさ、衝撃方向、及び衝撃の周期性の有無が判定され、その判定結果に基づき、ガードワイヤへの樹木の接触態様が判定され、その接触態様に応じた警報が発せられるので、監視員は、警報の種類によって樹木の架空線に対する接触態様を把握でき、しかも、信号を発した衝撃センサを特定することで、衝撃を受けた場所の特定が可能となる。
また、上述の構成においては、警報の発生と零相電圧の発生とがほぼ同時刻である場合に倒木に起因する地絡が生じたと判定することが可能となり、倒木と地絡とを関連付けて監視することで、倒木とそれに伴う被害状態を把握することが可能となり、監視精度を高めることが可能となる。
しかも、ガードワイヤへの倒木があると判定された場合に、衝撃センサ32が反応した箇所のガードワイヤ23や配電線4の状態を撮影した撮影データが取得されて監視装置15へ送ら、その撮影データが表示させるので、目視により現場を確認することが可能となり、適切な対応を迅速にとることが可能となる。
尚、上述においては、衝撃センサ32をガードワイヤ23に設けた構成例をしめしたが、衝撃センサ32を架空配電線、架空通信線、又は架空地線に設け、同様の処理を行うようにしてもよい。また、衝撃センサ32をガードワイヤ23とこれによって保護される架空線との両方に設けて同様の処理を行うようにしてもよい。
さらに、上述の構成においては、樹木が風揺れや傾倒により架空線に接触する例を示したが、架空線に近接して設けられた他の近接物の接触に対しても、同様の手法で監視することも可能である。
さらにまた、上述の構成においては、監視装置15においてガードワイヤ23への接触態様の判定や架空配電線4の被害状態の判定等を行うようにしたが、これら一連の処理を子局12で行うようにしてもよい。
図1は、本発明に係る近接物接触監視システムの構成例を示すブロックダイヤグラムである。 図2は、電柱間に架設されている架空配電線の上方にガードワイヤが設けられ、このガードワイヤに衝撃センサを設けて監視する構成例を示す図であり、(a)はその概略図、(b)はその斜視図である。 図3は、本発明で用いる衝撃センサを説明する図であり、(a)は衝撃センサユニットをガードワイヤに対して側方からみた側面図であり、(b)は衝撃センサユニットをガードワイヤに対して軸方向から見た図であり、(c)は衝撃センサの作動メカニズムを示す図であり、(d)は衝撃パターンを説明する特性線図である。 図4は、本発明に係る近接物接触監視システムの動作処理例を示すフローチャートである。 図5は、図4の樹木接触態様判定処理の具体的動作処理零を示すフローチャートである。
符号の説明
4 架空配電線
22 樹木
23 ガードワイヤ
25 撮影機器
32 衝撃センサ

Claims (5)

  1. 架空線にかかる衝撃を感知する衝撃センサと、
    前記衝撃センサからの衝撃信号を受信する信号受信手段と、
    前記信号受信手段により受信した衝撃信号に基づき、衝撃の大きさ、衝撃方向、及び衝撃の周期性の有無を判定する判定手段と、
    前記判定手段による判定結果に基づき、前記架空線に近接する近接物の該架空線に対する接触態様を判定する接触態様判定手段と、
    前記接触態様判定手段により判定された接触態様に応じた警報を発生させる警報発生手段と
    を具備することを特徴とする近接物接触監視システム。
  2. 架空配電線の零相電圧の発生の有無および大きさを判定する零相電圧判定手段と、
    前記接触態様判定手段による前記近接物の接触態様が近接物の傾倒による接触であると判定された場合に前記零相電圧判定手段による判定結果を加味して前記近接物の傾倒に起因する前記架空配電線の被害状態を判定する架空配電線被害状態判定手段と
    を更に設けたことを特徴とする請求項1記載の近接物接触監視システム。
  3. 前記架空配電線被害状態判定手段は、前記警報発生手段による警報発生の時刻と前記零相電圧判定手段による零相電圧の発生判定の時刻とが所定時間内のずれであると判定された場合に、前記近接物の傾倒に起因する地絡が生じたと判定する手段を含むことを特徴とする請求項2記載の近接物接触監視システム。
  4. 前記衝撃センサが設けられた架空線又はその近傍の状態を撮影する撮影機器を備え、
    前記警報発生手段により警報が発せられた場合に、前記撮影機器を制御して撮影データの伝送を要請する撮影データ伝送要請手段と、
    前記撮影機器により撮影された撮影データを受信して表示させる撮影データ表示手段と
    を更に具備することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の近接物接触監視システム。
  5. 前記架空線は、架空配電線、架空通信線、架空地線、又は倒木接触防止用ワイヤであることを特徴とする請求項1乃至4記載の近接物接触監視システム。
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