JP2006023151A - 環状測定物の寸法測定方法とその装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 タイヤTを搬送するローラーコンベヤ10の幅方向の中心線に対して対称な位置に一対のストッパ部材22L,22Rを配設し、搬送されるタイヤTの中心が上記コンベヤ10の幅方向の中心線上に位置されるように停止させた後、アクチュエータ32に搭載され、上記ストッパ部材22L,22Rの中心線に沿って移動する距離センサ33を、上記タイヤTの外周部の上記ストッパ部材22L,22R側の端部から、内周部の上記ストッパ部材22L,22R側とは反対側の端部間まで一定速度にて走査させて、上記距離センサ33の出力の時間変化波形を取出し、この時間変化波形の立ち下がりの点及び立ち上がりの点の時間と上記距離センサ33の走査速度とからタイヤTの内径と外径を求めるようにした。
【選択図】 図1
Description
また、図8(a)に示すように、測定タイヤTの搬送方向と直交する方向に一定の幅Pで一対の光電検出器5a,5bを設置し、この光電検出器5a,5bから搬送方向に所定の距離Lを隔てて、上記幅Pと同じ幅で、更にもう一対の光電検出器5c,5dを設置するとともに、上記タイヤTを搬送するコンベヤ10の下部の、上記光電検出器5a,5b及び光電検出器5c,5dに対応する位置に反射板6a,6bを配置し、上記幅Pと、上記距離Lと、上記光電検出器5a,5b及び光電検出器5c,5dによる上記タイヤTの内径の測定時間と、上記タイヤTの搬送速度vとから、図8(b)に示すような、上記タイヤTに内接する台形の寸法(i,h,P)を求めて上記台形の面積Saを演算し、この面積Saから上記タイヤTの内径を算出する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
あるいは、投光手段によりタイヤ表面にスリット光を照射しながら、ラインカメラとタイヤとを相対的に回転移動させて上記タイヤを撮影し、この撮影されたタイヤの画素データと、上記タイヤの回転角とから上記タイヤの3次元座標を算出して上記タイヤの形状を検出する方法も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
また、上記の方法では、いずれもタイヤ内径または外径の測定しか意図していないため、タイヤの厚みについては、別途測定しなければならなかった。
一方、上記ラインカメラを用いてタイヤの3次元画像を測定する方法では、タイヤの正確な3次元画像を得ることはできるが、カメラなどの装置が高価なことや、画像処理装置や複雑な演算を行うための演算装置が必要であるだけでなく、タイヤを1本ずつ回転装置に搭載して測定するため、タイヤの寸法のみを簡易にかつ効率的に測定するのに適した方法とはいえなかった。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の環状測定物の寸法測定方法において、上記環状測定物をタイヤとするとともに、上記時間変化の波形の立ち上がりの点または立ち下がりの点から、上記タイヤのストッパ部材側の端部とビード部前端とビード部後端の位置を特定するようにしたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の環状測定物の寸法測定方法において、上記環状測定物をタイヤとするとともに、上記距離センサと上記コンベヤ面との距離をベースラインとして、上記ベースラインとタイヤ上面との距離から上記タイヤのタイヤ幅を算出するようにしたことを特徴とする。
また、上記走査範囲を、上記環状測定物の外周部の上記ストッパ部材側とは反対側の端部まで広げることなくタイヤの内径及び外径を測定できるので、被測定物の後ろに次の環状測定物が接触している場合でも環状測定物の外径を測定することができる。したがって、測定する環状測定物を1つずつ分離する必要がなく、測定効率が向上する。
図1は、本最良の形態に係るタイヤ寸法の測定方法を示す図で、図2は、タイヤ寸法測定装置30の構成を示すブロック図である。各図において、10はローラー10Rを回転させて寸法測定用のタイヤTを搬送するローラーコンベヤ(以下、コンベヤという)、20は上記コンベヤ10の外側に設置された支柱21L,21Rと、上記コンベヤ10の幅方向に所定の距離離隔した左右一対のストッパ部材22L,22Rと、それぞれの一端が上記支柱21L,21Rに取付けられ、他端側が上記各ストッパ部材22L,22Rを支持する腕部23L,23Rとを備えたタイヤ停止手段である。
本例では、上記ストッパ部材22L,22Rを、上記コンベヤ10の幅方向の中心線に対して対称な位置に配設している。また、上記一対の腕部23L,23Rは、上記コンベヤ10の搬送方向に幅が狭くなるような略ハの字状になるように上記支柱21L,21Rに取付けるとともに、上記支柱21L,21Rと上記腕部23L,23Rとを図示しない開閉装置を介して取付けて、上記ストッパ部材22L,22Rを開閉可能としている。
31は図示しない保持部材により上記コンベヤ10の上面と一定の距離離隔して保持されたアクチュエータ32と、このアクチュエータ32に取付けられ距離センサ33とを備えた距離測定手段である。上記アクチュエータ32としては、例えば、レールとこのレール上を往復するガイド部材とから構成されたものや、シリンダとシリンダロッドとから構成されたものなど、周知のリニアアクチュエータを用いることができる。このとき、上記距離センサ33は、その検出面が上記コンベヤ10の幅方向の中心線に沿って移動するように上記アクチュエータ32の可動部に取付けられる。
また、34は上記距離センサ33の出力の時間変化波形のデータを、上記コンベヤ10の上面との距離をベースラインとしてデータ変換する出力波形変換手段、35は上記変換された出力波形から、上記ベースラインとタイヤTの表面に相当する最小距離を求めてタイヤ幅を算出するタイヤ幅算出手段、36は上記変換された出力波形の立ち上がりの点または立ち下がりの点から、上記タイヤのストッパ部材側端部の位置とビード部前端の位置とビード部後端の位置とを特定するタイヤ端部特定手段、37は上記各端部の位置と、上記距離センサ33の移動速度(アクチュエータ32の稼動速度)とから、当該タイヤTの内径と外径とを算出するタイヤ内外径算出手段である。
図1に示すように、コンベヤ10により搬送されたタイヤTの中心は、一般にはコンベヤ10の中心に一致しておらず少しずれているので、上記タイヤTは、図3(a)に示すように、タイヤ停止手段20の一方のストッパ部材(例えば、ストッパ部材22L)に当たった後,図3(b)に示すように回転して、左右のストッパ部材22L,22Rの両方に当接して停止する。上記ストッパ部材22L,22Rは、上記コンベヤ10の幅方向の中心線に対して対称な位置に配設されているので、上記停止されたタイヤTの中心は、上記ストッパ部材22L,22Rの中点を通る、上記コンベヤ10の幅方向の中心線L0上に位置される。すなわち、上記のように配置されたストッパ部材22L,22Rを備えたタイヤ停止手段20を用いてコンベヤ上を搬送されるタイヤTを停止させることにより、上記アクチュエータ32に搭載された距離センサ33は、図4(a),(b)に示すように、上記タイヤTの上方を、上記タイヤTの中心線に沿って移動することになる。
なお、タイヤTがストッパ部材22Lに当たった時点で、コンベヤ10の搬送速度を下げ、タイヤTが停止した時点でコンベヤ10を停止させるようにすることが好ましい。これにより、タイヤTの中心をスムースにコンベヤ10の幅方向の中心線上に位置させることができるとともに、測定時にはタイヤTには不用な力が作用しないので、測定精度が向上する。
ところで、上記距離センサ33はコンベヤ10の上面から一定の距離を隔てた位置に取付けられているので、距離センサ33とコンベヤ10の上面、すなわち、図5(a)の下に凸な距離変化を示すロール10Rの上面との距離は常に一定である。したがって、上記ロール10Rの上面を結んだ線をベースラインとすれば、図5(b)に示すような、平面上に環状のタイヤTが搭載されたときのような、変換出力波形が得られる。
そして、この変換出力波形から、ベースラインBLと、タイヤTの表面に相当する最小距離のライン(A,Bを通りBLに平行なラインまたはCを通りBLに平行なライン)との距離Hを求めれば、容易にタイヤの厚み(タイヤ幅)を算出することができる。
L1=(tB−tA)×V ‥‥(1)
L2=(tC−tB)×V ‥‥(2)
上記L2はタイヤTの内径(ビード径)dそのものであり、また、タイヤTの外径Dは、上記L1,L2を用いて、D=2×L1+L2と表わせるので、上記変換出力波形から、タイヤTの外径Dとビード径dとを容易に求めることができる。
また、距離センサ33とコンベヤ10の上面との距離をベースラインし、このベースラインと、タイヤTの表面に相当する最小距離のラインとの距離Hを求めるようにすれば、タイヤ幅についても容易に測定することができる。
また、上記例では、コンベヤ10の外側に支柱21L,21Rを設置し、この支柱21L,21Rにハの字状の腕部23L,23Rを介してストッパ部材22L,22Rを取付けた構成のタイヤ停止手段20について説明したが、タイヤ停止手段としては、ストッパ部材22L,22Rを天井から吊り下げる構成など、上記コンベヤ10の幅方向の中心線に対して対称な位置に一対のストッパ部材22L,22Rを配置する構成であればよい。
21L,21R 支柱、22L,22R ストッパ部材、23L,23R 腕部、
30タイヤ寸法測定装置、31 距離測定手段、32 アクチュエータ、
33 距離センサ、34 出力波形変換手段、35 タイヤ幅算出手段、
36 タイヤ端部特定手段、37 タイヤ内外径算出手段、T タイヤ。
Claims (5)
- コンベヤにより搬送される環状測定物の寸法を測定する方法であって、上記コンベヤの幅方向に所定の距離離隔した一対のストッパ部材を設けて、上記搬送される環状測定物を一旦停止させた後、上記環状測定物の上方に設置された距離センサを、上記一対のストッパ部材の中心を通り上記コンベヤの搬送方向に平行な方向に走査して上記距離センサの出力の時間変化波形を求め、この時間変化波形を用いて、上記環状測定物の内径及び外径のいずれか一方または両方を測定するようにしたことを特徴とする環状測定物の寸法測定方法。
- 上記距離センサを、少なくとも上記環状測定物の外周部の上記ストッパ部材側に位置する端部から内周部の上記ストッパ部材側とは反対側の端部間まで走査させて、上記環状測定物の内径及び外径を測定するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の環状測定物の寸法測定方法。
- 上記環状測定物をタイヤとするとともに、上記時間変化の波形の立ち上がりの点または立ち下がりの点から、上記タイヤのストッパ部材側の端部とビード部前端とビード部後端の位置を特定するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の環状測定物の寸法測定方法。
- 上記環状測定物をタイヤとするとともに、上記時間変化の波形における上記距離センサと上記コンベヤ面との距離をベースラインとして、上記ベースラインとタイヤ上面との距離から上記タイヤのタイヤ幅を算出するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の環状測定物の寸法測定方法。
- コンベヤにより搬送される環状測定物の寸法を測定する装置であって、上記コンベヤの幅方向に所定の距離離隔して設置された一対のストッパ部材と、上記環状測定物の上方に設置された距離センサと、この距離センサを上記一対のストッパ部材の中心を通り上記コンベヤの搬送方向に平行な方向に移動させる移動手段と、上記距離センサの出力の時間変化波形と上記距離センサの移動速度とから、上記環状測定物の内径及び外径を算出する寸法算出手段とを備えたことを特徴とする環状測定物の寸法測定装置。
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