JP2006021413A - 押出成形機の制御装置、及び、押出成形機の制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】プロファイル精度の向上。
【解決手段】制御指令値=リップモデルを作成し、計測されるフィルムのプロファイルに対応するリップ形状からモデルを利用して制御指令値を計算し、その制御指令値をフィードバック信号として利用することにより、僅かな環境変化が大きく相違する結果を示すプロファイル精度の高いフィルムを生産することができる。この時、リップ形状から制御指令値の計算は遺伝的アルゴリズムに代表される最適化手法を使用する。また、モデルのパラメータを随時更新する機能を備えており、その機械についてモデルをより正確にすることができ、より一層なフィルムのプロファイル精度の向上と経時変化への対処を行うことができる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、押出成形機、及び、押出成形機の制御方法に関し、特に、プロファイルの精度が高いフィルム、シートを生産する押出成形機の制御方法に関する。
消費量が膨大に多い樹脂フィルムの量産技術の開発は、活発に展開されている。樹脂フィルムを生産する押出成形機は、ダイリップにより適正に設定される隙間から溶融樹脂を押し出し、キャスティングローラにて冷却して断面矩形状のフィルムとして、フィルムは巻き取り機で巻き取られる。機種によっては巻き取り前に縦方向と横方向に延伸する場合がある。樹脂フィルムには、厚み分布(プロファイル)の均一性が求められる。
ダイリップは、図1に示されるように、固定側リップ101と固定側リップ101に対して相対的に変形する変形側リップ102とから形成されている。固定側リップ101と変形側リップ102との間の隙間幅が一様に一定であれば、ダイリップから押し出される樹脂シートの断面は、固定側リップ101と変形側リップ102との間の隙間の形状として定義されるダイリップ形状を忠実に非線形的に反映して、精度的に十分に満足することができる許容範囲で長矩形状に成形される。
変形側リップ102の固定側リップ101に対向する変形側対向面103は、変形側リップ102の複数点で矢印で示されるように押圧される機械的押圧力F1〜F6により整えられる。その機械的押圧力は、ネジ、熱性膨張収縮性金属棒のような変位体の変形変位力により与えられ、変形側対向面103はその変位体の変位先端の位置列により規定される。変位体の取り付けには、初期取付け誤差が存在し、複数の変位先端を十分に厳密に位置づけることは現実には不可能であり、図2に示されるように現実には、変形側対向面103は固定側リップ101の対向面104に対して平行(一様一定幅)にはならない。変形側対向面103の曲面形状を十分に厳密に知る(計測する)ことは実質的に不可能である。取付け誤差がなく隙間幅が一様一定であると仮定しても、F1〜F6の押圧力は一定でなく、変形側対向面103は経時的に変化する可能性があり、変形側対向面103の形状は動的に変化する恐れがある。
変形側対向面103の形状を理想形状に制御する技術は、特開2002−225116号で知られている。縦方向と横方向に伸展されている樹脂フィルムの幅方向厚み分布を計測し、その幅方向厚み分布をフィードバック信号として変位体の変位先端の位置を制御することにより、樹脂フィルムの厚み分布を均一化することができることが予想されるが、同公知文献は、そのようなフィードバック制御により満足することができる結果を得られない場合があることを述べている。厚みが薄い位置に対応する位置の変位体の変位先端を後退させ、厚みが厚い位置に対応する位置の変位体の変位先端を前進させるだけの制御では、厚みが薄い位置に対応する位置の変位体の変位先端を後退させることによりその位置の厚みを厚くし、厚みが厚い位置に対応する位置の変位体の変位先端を後退させることによりその位置の厚みを薄くすることは、変形側リップ102の非線形変形現象により不可能であり、薄い位置で更に薄くなり、厚い位置で更に厚くなる逆制御が起きることがある。更に、隙間幅が狭い位置と隙間幅が広い位置とでは、溶融樹脂の流動性(速度、粘性)が異なって、その非線形現象が更に強く現れ、リップ形状と製品の厚み分布の理論的予測を更に困難にする。
複数点の押圧力又は変位先端位置とリップ形状との対応を力学的モデルにより対応づけることは重要である。次に、その対応を基準として実測値をフィードバックすることが重要である。このような対応付けとフィードバック制御だけでは、規定される厚みを保持し且つ十分に満足することができる厚み分布を得る制御は不可能である。
力学的モデルの対応により非線形現象を克服することができるフィードバック制御を実現することによりプロファイルの精度がより高い技術の確立が求められる。延伸過程がない機種では、ダイリップの高精度制御が必須的に求められる。特許第2609540号においては、力学的モデルを逆行列により解くことによって、制御指令値ベクトルを導いてフィードバック制御を行う手法が示されているが、この手法では完全な解決にならない。なぜなら制御指令値を数学的に導くことができても、現実に与えることができる範囲に収まらないことを回避できないのである。例えば制御指令値に負の値が出たとすると、ヒートボルトに負の電力を与えて冷却することになり、現実に設定することができない。
特開特開2002−225116号
本発明の課題は、力学的モデルの対応により非線形現象を克服することができるフィードバック制御を実現する技術を確立する押出成形機の制御方法を提供することにある。
本発明は、ダイ(1)に形成されるリップ(5:ダイリップ)と、リップ(5)に作用する複数の変位体(8−j)と、変位体(8−j)に外力(変位力)を付与することにより変位体(8−j)を伸縮させる伸縮機構(13−j)と、制御演算器(24)とその他の機器部分とから構成されている押出成形機の制御装置である。その他の機器には、キャスティングロールと、必要に応じて付加されるフィルム延伸機構と、フィルム巻き取り機にが含まれる。リップ(5)は、ダイ(1)に対して支持される非変形部位(6)と、ダイ(1)又は非変形部位(6)に対して変形する変形部位(7)とから形成されている。非変形部位(6)は、変位の基準を有し絶対的に変形しないことを意味しない。変位体(8−j)の一端は固定され、変位体(8−j)の変位可能端は変形部位(7)に対して(前進後退自在に)結合している。変形部位(7)の変位量は外力に対応している。変形部位(7)は単一の剛性を持つ剛体であり、鉄板が例示される。変形部位(7)のリップ形状はリップ形状モデルで記述される。リップ形状モデルは変形部位(7)のn個の(1直線上の)位置の変位u{j}(j=1〜n)で記述される。n個のu{j}はベクトル{u}で表され、外力はn個の位置に対応する制御指令値ベクトルK{j}として(変換的に)表され、n個の位置に対応して変形部位(7)に作用する樹脂圧P{j}のベクトルは{P}で表される。制御演算器(24)は、リップ形状モデル=制御指令値が仮定される。制御モデル等価式は、{u}=[A]{K}+[B]{P}で表される。ここで、[A]と[B]は非線形効果を示す影響係数行列としてそれぞれに表すことができる。
本発明の課題を解決する数学的技術として仮定的に提供されるリップ形状モデル=制御指令値の等価性には、非線形効果が取り入れられている。非線形効果を表す数学的表現を持つ等価モデル式の特徴は、影響係数行列の存在である。隣り合い遠くに離れる局所的位置又は局所的領域の荷重(K)と変位の関係は、局所的位置関係に顕著に影響される。そのような影響係数行列は、理論的に、又は、エキスパート、ニューラルネットワークのような学習により経験則的に求められる。影響係数行列で表される仮定モデル式は、普遍的に現象を高精度に表現する資質を有している。制御演算器(24)は、ベクトル{u}に対応する制御指令値ベクトル{K}を計算により求める。指令値制御ベクトル{K}を伸縮機構(13−j)に指令値ベクトル(例示:電力)として供給する。制御モデル等価式のベクトル{u}は初期的に記述され、又は、制御モデル等価式のベクトル{u}は、リップから押し出されて成形される樹脂フィルムの位置に対応する位置で計測される厚みで記述されるリップ形状、又は、その厚みにより補正されるリップ形状として記述される。計算により求められる制御指令値ベクトルの全要素の解は同時的に得られ、その解がフィードバック制御により変位体に与えられる。モデル(単なる仮説的モデルではなく実機により検証され得る正しいモデル)は正しく記述されているので、そのフィードバック制御が有効である。
本発明は、制御指令値がリップ形状モデルに等価であるとされる仮定の上で成立している。リップ形状は樹脂フィルムのプロファイルに敏感に反映されるが、非線形効果に対処する制御が採用されていて、高精度プロファイルの樹脂フィルムが製造される。そのリップ形状を規定する機械的構造(ヒートボルトの伸縮とその取付け構造)の誤差は、現実のリップ形状に敏感に現れる。微小な誤差は、製品の厚みに敏感に現れる。その現れ方は非線形的であるので、リップモデルの調整はオペレータの試行錯誤的調整では顕著に困難である。既述の仮定は正しいが、そのモデルの位置座標を現実に知ることは精密な計測器を用いても困難である。正しいモデルの設定の次に補正が重要である。モデルが正しくない場合には、補正は逆に事態を悪化させる。
既述の解は、計算工学的に理論的には単一解として求められ得るが、ここで導き出される解が必ずしも適正な指令値であるとは限らない。なぜなら、指令値として設定できる領域を越えていないことを保証できないからである。そこで、本発明では、事実上同一とみなせる、つまりプロファイルの目標精度より十分に小さい範囲内で近似解を求めて制御指令値を決定する手法を採る。この場合、数学的に最適化法として知られる計算法を採る。最適化法は、線形計画法とヒューリスティックな手法に分けられ、線形計画法にはシンプレックス法、コンプレックス法、内点法、楕円体法があり、ヒューリスティックな手法には、遺伝的アルゴリズム、ニューラルネット、シミュレーティッドアニーリングがある。本発明では、これらのうちのいずれかを用いる。最適化法では、指令値を変化させてリップモデルにより変形量を計算し、拘束条件に合致する近似解を得る。この拘束条件を種々に設定さすることにより、僅かなパラメータの変化により極端に厚みプロファイル精度が影響される高精度プロファイルフィルムの製造に適用されて顕著に有効である。
例えば、変位体はヒートボルトとして提供される。ヒートボルトは、環境に鋭敏に反応する機械系の大きい変位力により微小な変位量を得る制御のために発明された公知技術である。公知のヒートボルトの有効性は、本発明の等価モデル使用の制御系で更にその有効化が促進される。更に具体的には、伸縮機構はボルトを加熱する加熱器(13−j)として提供される。加熱器(13−j)としては、抵抗発熱器、誘導加熱器等が適正である。制御指令値ベクトルは、n個の加熱器にそれぞれに供給するn個の電流のワット数Wjのベクトルである。ワット数は、ボルトに作用する軸方向伸縮力に対応し、制御モデル等価式は、{u}=[A]{K(W)}+[B]{P}で再表現される。
制御演算器(24)は、制御モデル等価式に現れるパラメータのうち、変位体の伸びと制御指令値ベクトル又は制御指令値ベクトルに対応する物理量(例示:外力、電力)とボルトの伸び(λi)との間に現れるヒステリシスに関するパラメータを補正する計算回路部分を含むことが精度をより高めるために重要である。ヒステリシスに限られず、非線形効果を示す変位に関係するパラメータを理論的に又は経験則的に補正することは重要である。
制御モデル等価式から解を求めてその解をフィードバック信号とすることにより、既述の通りの有効な制御が可能であるが、僅かな環境変化により敏感に変化する厚みプロファイルをより高精度に制御するためには、制御演算器は、その計算部位に下記のプログラムが記載されていることが有効である。制御モデル等価式のベクトル{u}は、リップから押し出されて成形される樹脂フィルムの位置に対応する位置で計測される厚みとして直接的に又は間接的に記述される。制御演算器は、モデル修正プログラムを有している。モデル修正プログラムは、ベクトル{u}を(計測される)厚みに対応して補正し、制御モデル等価式の制御指令値ベクトル{K}を計算し、且つ、補正されているベクトル{u}に対応して制御指令値ベクトル{K}を計算により求める。このようなプロセスが繰り返されることにより、最適値解が漸近的に得られる。ボルトの取付け誤差、ヒステリシス記述定数、時定数のようなパラメータは、それの僅かな変動がフィルムの厚さを劇的に変化させる。このようなパラメータが組み込まれている制御モデル等価式は、単純仮説によるのではなく、十分に厳密である式として定式化されているが、取付け位置の初期値のようにパラメータの初期値は、その厳密な計測が現実には不可能であり、計測により知ることができない僅かな取付け誤差はフィルム厚みに強く影響する。このように計測により知ることができないパラメータを持つ式が厳密に数学的に表現されていても精度向上には限界がある。そのような限界を越えて高精度化するために、計測−計算−制御指令−計測のプロセスが繰り返される。
モデル修正プログラムの実行の結果のベクトル{u}、影響係数行列[A],[B]、制御指令値ベクトル{K}、樹脂圧ベクトル{P}を記録器に保存することにより、過去に得たデータにより、過去の仕様に忠実に再現的に同じ仕様の製品を生産するプラントの環境を速やかに整備することができ、又は、経時的に変化する環境に速やかに対応することができる。
制御演算器は、制御モデル等価式に現れる複数のパラメータを決定するパラメータ決定プログラムを更に有することが重要である。パラメータ決定プログラムは、制御指令値ベクトルのn個の成分のうち1つ又は複数の成分の制御指令値を変更し、変更されている制御指令値に対応する厚みを計測し、且つ、その厚みに対応するベクトル{u}に対応して制御モデル等価式によりその1つ又は複数の成分以外の成分のパラメータを決定することができる。パラメータの決定はそれの補正を含む。パラメータは計測により厳密に知ることができないが、プロセスの繰り返しによりそれらの値を漸近的に高精度化することができる。
制御モデル等価式の既述の意味で近似解である複数の制御指令値ベクトル{K}のうち、評価式:
(1)プロファイル精度の評価式
(2)制御指令値の設定可能範囲の評価式
(3)伸縮機構が消費するエネルギーを極小化する評価式
(4)リップにかかる歪みを極小化する評価式
(5)制御指令値ベクトルの成分の二乗和を極小化する評価式
のうち、評価式(1)と(2)を必ず満足し、評価式(3)〜(5)のうちの1つ又は複数の評価式を充足する制御指令値ベクトル{K}が選択される。既述の通り解ベクトルは複数組が求められるが、解の制限のための拘束条件(制約条件、環境条件)として、生産活動に都合がよい評価式が用いられる。制御モデル等価式の解は数値として与えられ、評価式はそのような数値の関数として与えられるので、評価は経験則的でなくエキスパート的でなく、定量的な評価が自動的に可能である。制御モデル等価式の複数解である複数の制御指令値ベクトル{K}のうち、下記評価値:
(1)プロファイル精度の評価値R(厚みの最大値と最小値の差を平均値で割ったもの)
(2)制御指令値の設定可能範囲の評価値{K}(制御指令値に同じ)
(3)伸縮機構が消費するエネルギーの極小値E
(4)リップにかかる歪みの極小値ε
(5)制御指令値ベクトルの成分の二乗和の極小値U
において必ず、
(1)R<Rmax :Rmaxは目標精度
(2)Kmin<Kj<Kmax(j=1〜n) :Kmaxは制御指令値の最大値
:Kminは制御指令値の最小値
を満たし、下記の評価式:
(評価式)=αE+βε+γU
を極小化する制御指令値ベクトル{K}が選択されることは実用的に有意義である。総変位量の減少その他の値を合理化しながら、運転中に継続的に流される電流の電力(変位の位置を保持するために電力が必要であり、更に、冷却が必要である。)を有効に少なくすることができる。
制御モデル等価式:{u}=[A]{K}+[B]{P}の右辺の第3項のベクトル{P}を無視することが可能である。この場合には、コンピュータ上に記述されているベクトル成分Pjの全て又は一部分は零に強制的に設定される。又は、係数行列[B]の全成分又は一部の成分は、許容範囲で適正解が得られる範囲で、零又は定数に設定される。制御モデル等価式は、更に、
{u}=[A]{K}+[B]{P}+[C]{Th}
に変更され得る。温度ベクトルを考慮することにより、ダイの剛性が考慮されて、一層に高精度プロファイルを得ることができ、非線形効果をより十分に採り入れた制御が可能である。ダイの剛性が大きい場合に特に効果的である。この場合にも、適正範囲で温度ベクトルと係数行列[C]を省略的に記述することができる。ダイの剛性が大きい場合には、樹脂圧ベクトルよりも温度ベクトルの方が制御系により強く影響する。更には、キャスティングロール、フィルム延伸機構、フィルム巻き取り機は、互いに影響しあいながら、その張力変動等によりプロファイルの精度に影響する。そのような影響は、それぞれの影響係数行列に取り込まれて表現される。
本発明による押出成形機の制御方法は、パラメータが厳密に表現されていない制御指令値=リップモデルという仮説的モデル式(仮説式は理論的に正しい)を作成し、計測される形状に対応するリップモデルから制御指令値を計算し、その制御指令値をフィードバック信号として利用することにより、パラメータが厳密に表現されていないモデルにより厳密な制御を可能とし、僅かな環境変化が大きく相違する結果を示す非線形現象のフィルムを高精度に生産することができる。プロセスの繰り返しにより、不完全モデルを改善することができる。
その同じモデルを用いてパラメータを決定し又は補正することにより、その機械についてモデルを厳密に仕上げることができ、不完全モデルを更に一層に完全化することができる。多くの押出成形機(成形機も量産される。)は、実質的に完全に同一化することができ、その機械の品質のバラツキを解消するだけでなく、機械ごとの品質のバラツキを解消することができ、機械のコピー化が可能である。
本発明による押出成形機の制御装置の実施の最良の形態は、図に対応して、詳細に記述される。押出成形機は、図3に示されるダイを構成要素としている。ダイ1は、中に樹脂導入孔2が形成されている。樹脂導入孔2は、単一又は複数の導入孔を形成し、図示の形態では、中央層形成用樹脂導入孔2−1と一方側表層形成用樹脂導入孔2−2と他方側表層形成用樹脂導入孔2−3とを形成している。3つの導入孔から押し出される2種類又は3種類の樹脂は、3層構造フィルムを形成する。中央層形成用樹脂導入孔2−1で案内される樹脂と一方側表層形成用樹脂導入孔2−2で案内される樹脂と他方側表層形成用樹脂導入孔2−3で案内される樹脂は、単一押出孔3に流入し、単一押出孔3から層状になって押し出される。
単一押出孔3の前方部位は、リップ隙間4を形成している。リップ隙間4は、リップ5により形成されている。リップ5は、ダイ1の一部である固定部分6と固定部分6に対向して変形する変形部分7とを形成している。
ダイ1に対して軸方向に伸縮するn本のヒートボルト8−j(j=1〜n)は、ダイ1に対して固着されているが、軸方向には熱的変化により伸縮することができる。ヒートボルト8−jの軸方向微動量は、後端部位のネジ形成部位(図示されず)の回転量により規定される。ヒートボルト8−jは、締付け対ボルト機構(図示されず)により強固にその回転を阻止される。ヒートボルト8−jの前方部位は、熱変化により軸方向に膨張し又は収縮する。その前方部位に熱を与える熱付与機構13−j(図5参照)は、ヒートボルト8−jに対応して配置されている。従って、前方部位の伸び量は、加熱器に流れる電流に対応するワット数に対応している。ボルトが発熱により受ける荷重Fjは、ヒートボルト8−jが受ける歪みにより計算される。その歪みを計測する計測器としては、歪みゲージが適正である。ここで、Fjは、j番目のヒートボルトが受ける荷重である。n体のヒートボルトは、図3(a)に示されるように、単一押出孔3の中心面に対して傾斜する1平面の上に等間隔で配列されている。
図4は、ダイ1を含む樹脂フィルム製造プラントを示している。樹脂フィルム製造プラントの全体は、業界では慣用的に押出成形機又は押出成形システムと呼ばれる。樹脂供給装置14は、複数の溶融樹脂液をそれぞれの規定流量でダイ1に供給する。ダイ1のリップから押し出される樹脂シート15は、キャスティングローラ16で冷却される。樹脂シート15は、原反厚み計17でその原反が計測され、縦延伸ユニット18で移動方向に延伸され、横延伸ユニット19で加熱されながら横方向(幅方向)に更に延伸される。横延伸ユニット19で延伸された縦横延伸フィルム21は、厚み計22でその幅方向厚み分布ujが計測される。その後、フィルム巻き取り機(図示されず)にてロール状に巻き取られ出荷される。なお、図に示される押出成形機は延伸機構付であるが、この機構を廃した機種もある。
図5は、厚み制御系を示している。縦横延伸フィルム21の幅方向厚み分布ST1〜STnは、厚み計22(図4参照)として提供されているn個の厚み要素計測器SNj(j=1〜n)により計測される。n個の厚み要素計測器SNjは、幅方向に移動する単一の計測器に替えられ得る。厚み要素計測器SNjが個別に計測する局所厚みSTjに対応する厚み信号23−jは、演算制御器24に送信される。演算制御器24は、後述される繰り返しフィードバック制御計算により求められる制御指令値対応電力25−jを算出する。制御指令値対応電力25−jは、ヒートボルト8−jにそれぞれに対応して求められる。n個の制御指令値対応電力25−jは、個別的にヒートボルト8−jに対応する熱付与機構13−jに供給される。
図6は、本発明による押出成形機の制御方法の繰り返しフィードバックのフローを示している。機械設計的に予測されるダイリップ形状f0は、ステップS0に示されるように、初期形状として隙間幅が完全に一定である仮想的矩形断面26−0として与えられる。n個の熱付与機構13−jにそれぞれに供給される高周波電流のワット数は実際には互いに同一である。ヒートボルト8−jの伸び量は、互いに同じであり、n個のヒートボルト8−jの変位先端(点又は面)は、仮想的には同一平面27を形成している。n個のヒートボルト8−jの全ての変位先端が1平面に存在するはことは、実際にはあり得ない。
仮想的ダイリップ形状26−0として形成されているリップ5から押し出されて成形される既述の縦横延伸フィルム21の厚み分布ST1〜STnは、ステップS1で厚み計22により計測される。厚み計22により計測される厚み分布ST1〜STnは、以下、プロファイルと呼ばれる。厚み計22で計測されるプロファイルは、リップ5のダイリップ形状(隙間形状)に一致的に対応していることが仮定される(この仮定が十分に満足することができる精度の範囲で正しいことは、実機テストで実証されるている。)。
ステップS2で、そのプロファイルに対応するダイリップ形状26−1(1回目のステップS1のプロファイル)と仮想的基準ダイリップ形状26−0との差分ΔTjが計算される。固定リップ部分6が形成するリップ形成面28は平面的であるが、変形リップ部分7が形成するリップ形成面29に対する平行性を表現するために、ステップS3では曲面として図示されている(数学的には同等性を失わない。)。
ステップS1で計測により求められている差分に相当する補正量ΔTjが、時系列点上の現在時点のダイリップ形状26−1に加算され、ステップS3で目標ダイリップ形状31−1が演算制御器24で加算により求められる。演算制御器24は、ステップS4で、目標ダイリップ形状31−1に対応する指令値である既述の制御指令値対応電力25−jを計算により求める。n個の制御指令値対応電力25−jは、ステップS5で、それぞれにヒートボルト8−jの熱付与機構13−jに供給される。ステップS5の計算は後に詳述される評価基準関数(例示:消費エネルギー最小化、局所歪み最小化、制御時間最小化、指令値変化の最小化)により制限され、n個の制御指令値対応電力25−jは、一意性を有して決定される。離散値である目標ダイリップ形状31−jを定数とするΔTjは、数学的には単一解として与えられるが制御値として設定できるとは限らない。そこで最適化手法を用いて、単数又は複数の評価基準関数により制限することにより、近似解の組31−1〜31−nを求めることができる。
単一解の組31−1〜31−nは、ステップS6で、電力として熱付与機構13−jに供給され、厚み計22により2回目のプロファイルが計測され、2回目のダイリップ形状26−kが定められ、2回目の差分ΔTjが求められる。ステップS1〜ステップS5は、適正回数の複数回が繰り返される。適正回数としては、その都度で異なるが、厚み分布の分散が許容範囲に入るまで繰り返される回数である。許容範囲にある場合にも、繰り返し制御を行うことは後述される最適化手法では特に有効である。
演算制御器24を含む厚み制御機構は、機械的要素に対応する複数のパラメータを有している。そのようなパラメータとしては、ヒートボルト8−jの初期取り付位置(初期位置のヒートボルト8−jの初期引張力は伸び量に影響する重要なパラメータである。)、ヒートボルト8−jの軸方向の伸びに関するヒステリシス(ワット数を低い値と高い値との間で増減する場合にヒートボルト8−jの伸びと縮みが異なり、更に、その異なり方はヒートボルト8−jの物理的個性により異なる。)、制御系の信号増幅のゲイン、時定数が主として例示される。本来は、このようなパラメータは各ヒートボルト8−jに対応する電気的機械的制御系で同じであるべきであるが、電気要素と機械要素の個性の存在により、現実には同じでなく、更に、非線形現象が強く現れる本発明の技術環境では、それらの個性は個々別々に経時的に変化することが明らかに観測されている。
既述のステップS1(1回目である必要はない)で、計測されるプロファイルに対応するダイリップ形状26−1(26−j)は、それの軸方向の複数点位置座標ujが求められる。複数点位置座標ujは、既述のワット数25−jに対応する関数である。初期条件である初期ワット数に対応して、初期ダイリップ形状が求められる。n個のワット数は、Wjで表される。s個のパラメータは、PRMt(t=1〜s)で表される。
uj=uj(W1,W2,・・・,Wn,PRM1,PRM2,・・・,PRMs)
又は、各ヒートボルト8−jに対応する個別の制御系の独立的制限条件が繰り入れられ、PRM1〜PRMsがPRMtで表されて、
uj=uj(W1(PRMt),W2(PRMt),・・・,Wn(PRMt))
ujは計測結果(計測値)であり、Wjは初期的に規定されているので、上式で未知数は、PRMtである。
図7は、パラメータ補正方法を示している。ステップS7で、n個のヒートボルト8−jに対応するn個の電気的機械的制御系のうちの1つ又は複数の特定の制御系のヒートボルト8−jに対応するワット数(指令値)Wkの指令値がW’kに意図的に変更される。ステップS8で厚み計22により縦横延伸フィルム21のプロファイルを計測することにより、変更前と変更後のダイリップ形状は下記式で表される。
変更前:
uj=uj(W1,W2,・・・,Wk,・・・Wn,PRM1,PRM2,
・・・,PRMv,・・・,PRMs)・・・(1)
変更後:
u’j=u’j(W1,W2,・・・,W’k,・・・Wn,PRM1,PRM2,
・・・,PRM’v,・・・,PRMs)
ここで、複数のパラメータのうちで1つのパラメータPRMvのみが変更されていることが示されているが、複数のパラメータPRMvが変更される場合には、特定される制御系を複数として選択し、連立式の数を増加させる。又は、顕著に変化するパラメータのみについて既述の2つの連立式により、変化後のパラメータPRM’vを計算により求めることができる。このような求め方ではパラメータPRMvの誤差が大きくなる恐れがあるが、後述されるように、パラメータ補正ステップの繰り返しにより許容誤差範囲で正しい値に収斂させることができる。このように、パラメータPRMvはより適正に正しいパラメータPRM’vとして決定される。
このように決定されたパラメータPRM’vは、全制御系で統一的に用いられる。新しいパラメータPRM’vにより、上式により、n個の連立式のujは、u’jに変更される。このように変更されているn個の連立式について、ステップS7とステップS8の2回目の繰り返しにより、パラメータPRMv以外の特定の1つのパラメータPRMmをより正しいパラメータPRM’mとして決定することができる。このように順次に、全てのパラメータPRM1〜PRMsを補正することができる。1回の繰り返しで、2個以上のパラメータの補正は可能である。このような補正プロセスの繰り返しは、全パラメータPRM1〜PRMsの精度を収斂的に高めることができる。このような補正プロセスは、押出成形機の最初の運転開始の際に限られず、運転停止後の次回の運転開始の際に、又は、運転継続中の任意の時間帯で実行され得る。このように収斂したプロファイル−指令値対は、図1に示される理想的なリップ形状に等価である。本発明の押出成形機により生産される樹脂フィルムは、リップの非線形効果の発現を越えて、高精度に量産される。
ステップS1〜ステップS6の繰り返しとステップS7〜ステップS8の繰り返しのプロセスで、n個の位置変数ujに対応する指令値変数Wjを求める計算では、数学的な意味で求められる解は指令値として設定できる範囲に収まる保証はない。そのため、あえて正確な解を求めず、実用的に十分な近似解を求めることとし、計算法として制御指令値を変化させ、適正な解を導く最適化法を採用した。
不適正解は、人為的に除外される。最適化法を用いる場合にも、近似解は複数が求められる。複数の近似解から1つの適正解を求めるために、評価基準関数が与えられる。
評価基準関数1:
1つの近似解について、目標とするリップ形状との差が計算される。この差が目標とするプロファイル以内に収まらない場合は計算を続行する。
評価基準関数2:
1つの近似解について、制御指令値が設定可能な範囲であるかを評価する。最適化手法では制御指令値を変化させるため、変化の範囲を設定可能な範囲とすれば必然的に条件が満たされることが期待される。なお、評価基準関数1,2は優先して適用される。
評価基準関数3:
1つの適正解について、熱付与機構13−jに投入される電力が計算される。1つの適正解iについて、1つの総電力ΣWi,jが求められる。ΣWi,jは、その適正解に対応する指令値解の組みWiについてj=1からj=nまで加算することを意味している。i個の適正解に対応する総電力Piは、次式で表される。
Pi=ΣWi,j
このような複数のPiのうちで最小であるPに対応する適正解が選択される。
適正解iに対応してリップにかかる歪みの最大値は、εiで示される。i個の歪みεiのうち最小であるεに対応する適正解が選択される。もっとも小さい歪みを受けるリップは、機械的にもっとも安定している。
評価基準関数4:
指令値ujは、変位量に相当している。解iに対応しn個の変位量に対応する関数Uiは、次式で表される
Ui=(u[i,1])+(u[i,2])+・・・+(u[i,n1])
ここで、u[i,1]は、解iに対応し1番目のヒートボルト8−1の変位量を示している。Uiを最小とする解は、リップ形状の凹凸性を最小化することができる。
評価基準関数5:
既述の3つの評価関数を用いて、下記の評価基準関数(評価式)が作成される。
評価式=αPi+βεi+γUi
ここで、α、β(負であり得る)、γは適正に定められる設計定数である。評価式のうち最小値を持つ評価式は、エネルギーと歪みと変位量の3つの点で全体的に適正であり、特に、無理なく全体的に最小化する利点が得られ、解の制限が強くなりすぎることがない。
このような指令値決定(補正)プロセスとパラメータ決定(補正)プロセスは、図8に示されるように、プロセス記録器27に記録される。記録器27は、特に、指令値(ワット)とプロファイルに対応するリップ形状モデルの対である指令値−モデル対(Wj−uj)を記録する。これらの対データは、異なる製品厚み、異なる製品幅、異なる材料樹脂、異なる材料樹脂の組合せ(多層フィルム)に関して記録される。
リップ形状モデル=制御指令値を仮定するための制御モデルは、基本的には特許文献2と同じものである。但し、圧力の項が付加されている点で異なる。これにより、より正確な予測が可能となっている。
ベクトルの関係を影響係数行列で表す仮定式は、現象を高精度に表現することができる。その高精度化は、最適化法により漸近的に実現される。
図1は、公知のリップ形状生成を示す断面図である。 図2は、公知のリップ形状生成の変形を示す断面図である。 図3(a),(b)は、ダイリップを示す断面図である。 図4は、押出成形プラントを示す斜軸投影図である。 図5は、本発明による押出成形機の実施の好ましい形態に利用される制御演算器を示す回路図である。 図6は、本発明による押出成形機の実施の好ましい形態に利用される制御プログラムを示す動作フロー図である。 図7は、本発明による押出成形機の制御方法の実施の好ましい形態に利用される他の制御プログラムを示す動作フロー図である。 図8は、記録器を示す回路ブロック図である。
符号の説明
1…機械本体
5…リップ
6…非変形部位
7…変形部位
8−j,8−i…変位体(ヒートボルト)
13−j…伸縮機構(コイル)
24…制御演算器

Claims (23)

  1. 樹脂供給部と、
    リップが形成されたダイと、
    前記リップに作用する複数の変位体と、
    前記変位体に外力を付与することにより前記変位体を伸縮させる伸縮機構と、
    キャスティングロールと、
    必要に応じて付加されるフィルム延伸機構と、
    フィルム巻き取り機と、
    制御演算器とを具える押出成形機において、
    前記リップは、
    前記ダイに対して支持される非変形部位と、
    前記ダイに対して変形し前記非変形部位に対して相対的に変形する変形部位とを備え、
    前記変位体の一端は固定され、前記変位体の変位可能端は前記変形部位に対して結合し、 前記変形部位の変位量は前記外力に対応し、前記変形部位は適正な剛性を持つ剛体であり、
    前記リップの前記変形部位の形状はリップ形状モデルで記述され、前記リップ形状モデルは前記変形部位のn個の位置の変位u[j](j=1〜n)で記述され、
    n個のu[j]はベクトル{u}で表され、前記外力は前記n個の位置に対応する制御指令値ベクトル{K}として表され、前記n個の位置に対応して前記変形部位に作用する樹脂圧P[j]は樹脂圧ベクトル{P}で表され、
    前記制御演算器は、リップ形状モデル=制御指令値を仮定するための制御モデル等価式を表す次式:
    {u}=[A]{K}+[B]{P}
    を記述し、ここで、[A]と[B]はリップ特性を示す影響係数行列としてそれぞれに表され、
    前記制御演算器は、ベクトル{u}に対応する前記制御指令値ベクトル{K}を計算により求め、前記制御指令値ベクトル{K}を前記伸縮機構に指令値ベクトルとして供給する
    押出成形機の制御装置。
  2. 前記制御演算器は、前記制御モデル等価式に現れるパラメータのうち、前記変位体の伸びと前記制御指令値ベクトル又は前記制御指令値ベクトルに対応する外力と前記変位体の伸びとの間に現れるヒステリシスに関するパラメータを補正する計算回路部分を含む
    請求項1の押出成形機の制御装置。
  3. 前記制御モデル等価式のベクトル{u}は初期的に記述される
    請求項1の押出成形機の制御装置。
  4. 前記制御モデル等価式のベクトル{u}は、前記リップから押し出されて成形される樹脂フィルムの前記位置に対応する位置で計測される厚みとして記述される
    請求項1の押出成形機の制御装置。
  5. 前記指令値ベクトルの計算は遺伝的アルゴリズムにより実行される
    請求項1〜4から選択される1請求項の押出成形機の制御装置。
  6. 前記変位体はヒートボルトとして提供され、
    伸縮機構は前記ヒートボルトを加熱する加熱器として提供され、
    前記制御モデル等価式の{K}は、前記加熱器の加熱のための電力ベクトルWの関数であり、前記制御モデル等価式は、次式:
    {u}=[A]{K(W)}+[B]{P}
    で再表現される
    請求項1〜5から選択される1請求項の押出成形機の制御装置。
  7. 前記変位体はヒートボルトとして提供され、
    伸縮機構は前記ヒートボルトを加熱する加熱器として提供され、
    前記制御モデル等価式の{K}は、前記加熱器の加熱のための電力ベクトルWの関数であり、前記電力ベクトルWに対応する温度ベクトルは{T}又は温度変化ベクトル{ΔT}で表され、前記制御モデル等価式は、次式:
    {u}=[A]{L(T)}+[B]{P}
    又は、
    {u}=[A]{L(ΔT)}+[B]{P}
    で表される
    請求項1〜5から選択される1請求項の押出成形機の制御装置。
  8. 前記制御モデル等価式のベクトル{u}は、前記リップから押し出されて成形される樹脂フィルムの前記位置に対応する位置で計測される厚みとして記述され、
    前記制御演算器は下記手順を実行するモデル修正プログラムを有し、前記モデル修正プログラムは繰り返して実行される
    請求項1〜7から選択される1請求項の押出成形機の制御装置。
  9. 前記モデル修正プログラムの実行の結果のベクトル{u}と前記影響係数行列[A],[B]と前記制御指令値ベクトル[K]と前記樹脂圧ベクトル[P]とは記録器に保存される
    請求項8の押出成形機の制御装置。
  10. 前記制御演算器は、前記制御モデル等価式に現れる複数のパラメータを決定するパラメータ決定プログラムを更に有し、
    前記パラメータ決定プログラムは、前記制御指令値ベクトルのn個の成分のうち1つ又は複数の成分の制御指令値を変更し、変更されている制御指令値に対応する前記厚みを計測し、且つ、前記厚みに対応する前記ベクトル{u}に対応して前記制御モデル等価式により前記1つ又は複数の成分以外の成分のパラメータを決定する
    請求項8の押出成形機の制御装置。
  11. 前記パラメータ決定プログラムは、前記成分を変更して繰り返して実行される
    請求項10の押出成形機の制御装置。
  12. 前記制御演算器は、前記制御モデル等価式に現れる複数のパラメータを決定するパラメータ決定プログラムを更に有し、
    前記パラメータ決定プログラムは、前記制御指令値ベクトルのn個の成分のうち1つ又は複数の成分の制御指令値を変更し、変更されている制御指令値に対応する前記厚みを計測し、且つ、前記厚みに対応する前記ベクトル{u}に対応して前記制御モデル等価式により前記1つ又は複数の成分以外の成分のパラメータを決定する
    請求項1〜7から選択される1請求項の押出成形機の制御装置。
  13. 前記制御モデル等価式の解と近似解とを含む複数の制御指令値ベクトル{K}のうち、下記評価式:
    (1)前記伸縮機構が消費するエネルギーを極小化する評価式
    (2)前記ダイリップにかかる歪みを極小化する評価式
    (3)前記制御指令値ベクトルの成分の二乗和を極小化する評価式
    の1つ又は複数の評価式を充足し、且つ、前記制御指令値として設定可能である制御指令値ベクトル{K}が選択される
    請求項1〜12から選択される1請求項の押出成形機の制御装置。
  14. 樹脂供給部と、
    リップが形成されたダイと、
    前記リップに作用する複数の変位体と、
    前記変位体に外力を付与することにより前記変位体を伸縮させる伸縮機構と、
    制御演算器とを具える押出成形機において、
    前記リップは、
    前記ダイに対して支持される非変形部位と、
    前記ダイに対して変形し前記非変形部位に対して相対的に変形する変形部位とを備え、
    前記変位体の一端は固定され、前記変位体の変位可能端は前記変形部位に対して結合し、 前記変形部位の変位量は前記外力に対応し、前記変形部位は適正な剛性を持つ剛体であり、
    前記リップの前記変形部位の形状はリップ形状モデルで記述され、前記リップ形状モデルは前記変形部位のn個の位置の変位u[j](j=1〜n)で記述され、
    n個のu[j]はベクトル{u}で表され、前記外力は前記n個の位置に対応する制御指令値ベクトル{K}として表され、前記n個の位置に対応して前記変形部位に作用する樹脂圧P[j]は樹脂圧ベクトル{P}で表され、
    前記制御演算器は、リップ形状モデル=制御指令値を仮定するための制御モデル等価式を表す次式:
    {u}=[A]{K}
    を記述し、ここで、[A]はリップ特性を示す影響係数行列としてそれぞれに表され、
    前記制御演算器は、ベクトル{u}に対応する前記制御指令値ベクトル{K}を計算により求め、前記制御指令値ベクトル{K}を前記伸縮機構に指令値ベクトルとして供給する
    押出成形機の制御装置。
  15. 前記制御指令値ベクトル{K}の計算は最適化法により求められる
    押出成形機の制御装置。
  16. 前記制御モデル等価式は、次式:
    {u}=[A]{K}+[B]{P}
    を記述し、ここで、[B]はリップ特性を示す他の影響係数行列として表される
    請求項14の押出成形機の制御装置。
  17. 前記{P}は、近似的に零である
    請求項16の押出成形機の制御装置。
  18. 樹脂供給部と、
    リップが形成されたダイと、
    前記リップに作用する複数の変位体と、
    前記変位体に外力を付与することにより前記変位体を伸縮させる伸縮機構と、
    キャスティングロールと、
    必要に応じて付加されるフィルム延伸機構と、
    フィルム巻き取り機と、
    制御演算器とを具える押出成形機において、
    前記リップは、
    前記ダイに対して支持される非変形部位と、
    前記ダイに対して変形し前記非変形部位に対して相対的に変形する変形部位とを備え、
    前記変位体の一端は固定され、前記変位体の変位可能端は前記変形部位に対して結合し、 前記変形部位の変位量は前記外力に対応し、前記変形部位は適正な剛性を持つ剛体であり、
    前記リップの前記変形部位の形状はリップ形状モデルで記述され、前記リップ形状モデルは前記変形部位のn個の位置の変位uj(j=1〜n)で記述され、
    前記n個のujはベクトル{u}で表され、前記外力は前記n個の位置に対応する制御指令値ベクトル{K}として表され、前記n個の位置に対応して前記変形部位に作用する樹脂圧Pjは樹脂圧ベクトル{P}で表され、前記n個の位置に対応して前記変形部位における温度Thjは温度ベクトル{T}で表され、
    前記制御演算器は、リップ形状モデル=制御指令値を仮定するための制御モデル等価式を表す複数の次式:
    {u}=[A]{K}
    {u}=[A]{K}+[B]{P}+[C]{Th}
    {u}=[A]{K}+[C]{Th}
    のうちから選択される1式を記述し、ここで、[A]と[B]と[C]はリップ特性を示す影響係数行列としてそれぞれに表され、
    前記制御演算器は、ベクトル{u}に対応する前記制御指令値ベクトル{K}を計算により求め、前記制御指令値ベクトル{K}を前記伸縮機構に指令値ベクトルとして供給する
    押出成形機の制御装置。
  19. 前記制御指令値ベクトル{K}の計算は最適化法により求められる
    請求項18の押出成形機の制御装置。
  20. 下記ステップの集合:
    制御指令値=リップモデルで表されるモデル式を作成して制御演算器の計算部位に書き込むこと、
    現実の押出成形機のリップから押し出されて成形される樹脂フィルムの厚みを複数位置で計測すること、
    前記複数位置の厚みの計測値に対応するリップモデルを前記制御演算器の中で作成すること、
    前記モデル式から前記制御指令値を計算により求めること、
    計算により求められる前記制御指令値に対応して前記リップを形成すること
    を備える押出成形機の制御方法。
  21. 前記求めることの計算は、最適化法により実行される
    請求項20の押出成形機の制御方法。
  22. 前記集合であるプロセスは繰り返されて実行される
    請求項20の押出成形機の制御方法。
  23. 下記ステップの集合:
    前記モデル式の制御指令値の1つ又は複数を変更した後に、樹脂フィルムの厚みをパラメータ決定用の値として計測すること、
    前記パラメータ決定用の値として計測される厚みに対応する前記モデル式から前記モデル式のパラメータを決定すること
    を更に具える請求項20の押出成形機の制御方法。
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