JP2006020608A - コンバイン - Google Patents

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JP2006020608A JP2004203876A JP2004203876A JP2006020608A JP 2006020608 A JP2006020608 A JP 2006020608A JP 2004203876 A JP2004203876 A JP 2004203876A JP 2004203876 A JP2004203876 A JP 2004203876A JP 2006020608 A JP2006020608 A JP 2006020608A
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Abstract

【課題】 簡単にかつ確実に所要の操作スイッチを指で操作することができるようにすること。
【解決手段】刈取部を具備するコンバインにおいて、変速レバーの把持部に刈取部の各種動作を操作するための操作スイッチを複数設けて、把持部を把持したまま所要の指で各操作スイッチを操作可能となすと共に、少なくとも近接する操作スイッチ同士は指接触面を相互に異形となして、指感触を異ならせている。従って、オペレータは各操作スイッチの指接触面を、操作する指で触れただけで操作スイッチを識別することができて、簡単にかつ確実に所要の操作スイッチを指で操作することができる。
【選択図】 図16

Description

本発明は、コンバインに関する。
従来、変速レバーの一形態として、レバー本体の先端部に把持部を設け、同把持部に各種操作スイッチを設けて、同把持部を把持したまま各種動作スイッチを所要の指で操作することができるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
そして、隣接する各種操作スイッチ同士の間には仕切用突起を設けて、同仕切用突起により各種操作スイッチを相互に仕切ることにより、誤操作の防止を図っている。
特許第3501307号公報
ところが、上記した操作レバーでは、各種操作スイッチ同士の間に仕切用突起を設けているために、隣接する各種操作スイッチを個々に操作し辛いという不具合がある。
また、レバー本体に対して把持部の位置は一定であるために、オペレータの体格や好み等によっては、操作し辛く、かつ、疲労し易いという不具合がある。
そこで、本発明では、刈取部を具備するコンバインにおいて、
変速レバーの把持部に刈取部の各種動作を操作するための操作スイッチを複数設けて、把持部を把持したまま所要の指で各操作スイッチを操作可能となすと共に、少なくとも近接する操作スイッチ同士は指接触面を相互に異形となして、指感触を異ならせたことを特徴とするコンバインを提供するものである。
また、本発明は、以下の構成にも特徴を有する。
(1)所定の操作スイッチの周囲には周壁部を形成すると共に、同周壁部の周端面よりも操作スイッチの指接触面を下方に配置して陥没状態となしたこと。
(2)変速レバーは、レバー本体と、同レバー本体の先端部に取り付けた把持部とを具備すると共に、同把持部は、レバー本体の軸線廻りに回動位置調節可能となしたこと。
(1)請求項1記載の本発明では、刈取部を具備するコンバインにおいて、変速レバーの把持部に刈取部の各種動作を操作するための操作スイッチを複数設けて、把持部を把持したまま所要の指で各操作スイッチを操作可能となすと共に、少なくとも近接する操作スイッチ同士は指接触面を相互に異形となして、指感触を異ならせている。
このようにして、少なくとも近接する操作スイッチは、指接触面を相互に異形となして、指感触を異ならせているため、オペレータは各操作スイッチの指接触面を、操作する指で触れただけで操作スイッチを識別することができて、簡単にかつ確実に所要の操作スイッチを指で操作することができる。
(2)請求項2記載の本発明では、所定の操作スイッチの周囲には周壁部を形成すると共に、同周壁部の周端面よりも操作スイッチの指接触面を下方に配置して陥没状態となしている。
このようにして、操作スイッチの指接触面を周壁部の周端面よりも下方に配置して陥没状態となしているため、オペレータは、周壁部の周端面に触れただけで、同周壁部に囲繞された操作スイッチを認識することができて、同操作スイッチの指接触面に、操作する指を当接させて、確実に押圧操作することができる。
この際、操作スイッチは、周壁部に囲繞されると共に、指接触面が周壁部の周端面よりも下方に陥没状態となっているため、同操作スイッチにオペレータの指等が過って当たるという不具合の発生を確実に防止することができて、安全性を良好に確保することができる。
(3)請求項3記載の本発明では、変速レバーは、レバー本体と、同レバー本体の先端部に取り付けた把持部とを具備すると共に、同把持部は、レバー本体の軸線廻りに回動位置調節可能となしている。
このようにして、把持部をレバー本体の軸線廻りに回動位置調節可能としているため、オペレータは自分の体格や好み等に応じて、把持部をレバー本体の軸線廻りに回動位置調節することにより、同把持部をオペレータの操作し易い位置に設定することができる。その結果、操作性が向上すると共に、オペレータの疲労を軽減させることができる。
以下に、本発明の最良の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図1〜図3に示すAは、本発明に係る汎用型のコンバインを示しており、同コンバインAは、機体フレーム1の下部に左右一対のクローラ式の走行部2,2を配設すると共に、機体フレーム1の前端部に刈取部3を搬送部4を介して昇降自在に取り付け、同搬送部4の直後方位置に脱穀部5を配設し、同脱穀部5の直下方位置に揺動選別部6を配設する一方、同揺動選別部6の後方上部であって、脱穀部5の直後方位置に排藁処理部7を配設している。
また、コンバインAは、図1〜図3に示すように、機体フレーム1の前部であって、搬送部4の右側方位置に運転部8を配設し、同運転部8の直後方位置であって、脱穀部5の右側方位置に穀粒貯留部9を配設し、同穀粒貯留部9に穀粒搬出部10を連通連設すると共に、同穀粒貯留部9の直後方位置に原動機部11を配設している。
以下に、コンバインAの各部の構造について説明する。
〔走行部〕
走行部2は、図1に示すように、機体フレーム1の下部に走行フレーム12を取付け、同走行フレーム12の前端部に駆動輪14を連動連結する一方、走行フレーム12の後端部に遊動輪15を回転自在に軸支し、これら駆動輪14と遊動輪15との間に履帯16を巻回している。図中、17は転動輪である。
〔刈取部〕
刈取部3は、図1及び図2に示すように、搬送部4の先端部にプラットホーム18を連設し、同プラットホーム18内に左右方向に軸線を向けた横送りオーガ19を回動可能に横架し、同横送りオーガ19の直前方位置に刈刃装置20を横架し、同刈刃装置20の直前方位置にディバイダー21を配置し、同ディバイダー21の上方位置に昇降機構23を介して掻き込みリール22を配置している。
このようにして、圃場に植立した穀稈を掻き込みリール22により掻き込むと共に、刈刃装置20により穀稈の根元部分を刈り取り、その後、横送りオーガ19により刈り取った穀稈を同横送りオーガ19の略中央部に寄せ集めて、後方の搬送部4へ受け渡すようにしている。
〔搬送部〕
搬送部4は、図1及び図2に示すように、機体フレーム1の前端部に前後方向に伸延するフィーダハウス24を上下回動自在に取り付け、同フィーダハウス24の内部に搬送コンベア(図示せず)を配設している。
このようにして、刈取部3の横送りオーガ19により寄せ集められた穀稈を搬送コンベアにより後方の脱穀部5へ搬送するようにしている。
ここで、フィーダハウス24内には、図1及び図4に示すように、刈取部3を駆動するための駆動チェン40を配設しており、同駆動チェン40は、フィーダハウス24の前部に横架した出力軸(図示せず)と、フィーダハウス24の後部に横架した入力軸41との間にスプロケット25を介して巻回している。42は伝動チェン、43は伝動スプロケットである。
そして、駆動チェン40の緩み側である上側回動部40aにはテンションアーム44を介してテンションスプロケット45を噛合させ、同テンションアーム44の中途部とフィーダハウス24の内側壁24aとの間にテンション保持体46を介設している。
また、テンション保持体46は、駆動チェン40の弛緩に伴ってテンションアーム44を介して駆動チェン40を緊張させる弾性手段47と、同弾性手段47の弾性力を調節して一定に保持させるための弾性力調節体48とを具備しており、弾性力調節体48は、フィーダハウス24の天井部24bに形成した突出用孔49より外部上方へ突出させて、同フィーダハウス24の外部上方にて調節操作が行えるようにしている。
すなわち、テンション保持体46は、フィーダハウス24の内側壁24aに設けた摺動案内体50と、同摺動案内体50に挿通して軸線方向に摺動自在となすと共に、基端部(下端部)をテンションアーム44の中途部に連結した摺動ロッド51と、同摺動ロッド51の先端部(上端部)に螺着して弾性力調節体48を形成する締付用ナット52と、同締付用ナット52と上記摺動案内体50との間において摺動ロッド51に嵌合して、同摺動ロッド51が駆動チェン40を弛緩させる側に摺動するのを規制するロッド規制用筒体53と、同ロッド規制用筒体53内において摺動ロッド51の外周面に巻回して、摺動ロッド51を駆動チェン40が緊張する側に摺動させるべく弾性付勢する弾性手段47としての押圧スプリングとを具備している。
そして、図4中、55はテンションアーム支軸、56は連結ピン、57は連結片、58,59は上・下部スプリング受片である。
また、摺動案内体50は、フィーダハウス24の内側壁24aに取り付けたブラケット60に、案内体本体62を左右方向に軸線を向けた枢支ピン61の軸線廻りに回動自在に取り付け、同案内体本体62の上下方向に貫通するロッド挿通孔63を形成して、同ロッド挿通孔63中に摺動ロッド51を摺動自在に挿通している。
摺動ロッド51の上部には雄ネジ部51aを形成して、同雄ネジ部51aに締付用ナット52を螺着している。
このようにして、駆動チェン40が弛緩すると、押圧スプリング54が摺動ロッド51を上方へ摺動させて、同摺動ロッド51により駆動チェン40は常時緊張されるため、動力伝達機能を良好に確保することができる。
そして、締付用ナット52を押圧スプリング54の弾性力に抗して締め付けて、ロッド規制用筒体53の上端部にスプリング受片58を介して当接させておくことにより、同押圧スプリング54に弾性力を内在させることができる。
従って、駆動チェン40への緊張力を一定に保持させることができて、動力伝達機能を良好に確保することができる。
この際、図1にも示すように、締付用ナット52はフィーダハウス24の天井部24bに形成した突出用孔49より上方外部へ突出させる一方、同フィーダハウス24の右側方に配設したキャビン31の左側壁に後述する開閉窓90を設けて、同開閉窓90を通して上記締付用ナット52を調節操作可能となしている。
従って、締付用ナット52の調節操作をキャビン31内から開閉窓90を通して行うことができるため、オペレータは、わざわざキャビン31から降車してフィーダハウス24の傍まで移動する必要性がなくなり、かかる調節操作を楽に行うことができる。
また、フィーダハウス24の天井部24bには、点検用開閉蓋体64を開閉自在に取り付けており、同点検用開閉蓋体64を開放することにより、フィーダハウス24内を視認・点検することができるようにしている。64aは開閉用フックである。
〔脱穀部〕
脱穀部5は、図3に示すように、搬送部4の直後方位置に扱室26を形成し、同扱室26内に前後方向に軸線を向けた扱胴27を横架し、ており、同扱胴27により脱穀された穀粒は、自重によりコンケーブ(図示せず)を通過して下方の揺動選別部6へ落下する一方、排藁は後方の排藁処理部7へ移送されるようにしている。
ここで、図1、図2及び図7に示すように、脱穀部5の天井部5aの上面には、レバー支軸98を上方へ向けて突出させ、同レバー支軸98に送塵弁操作レバー99の基端部を取り付けると共に、同送塵弁操作レバー99をキャビン31側、すなわち、右側前方へ向けて伸延させている。99aはレバー把持部、100はレバーガイド体である。
また、図1及び図2に示すように、脱穀部5の前壁5bと機体フレーム1の左側前部との間に梯子101を配置しており、同梯子101は、上下方向に伸延する左右一対の支柱片102,103と、両支柱片102,103間に上下方向に間隔を開けて横架した複数(本実施の形態では五個)のステップ片104と、上記右側の支柱片103の上部と脱穀部5の前壁5bとを連結する連結片105とを具備している。
ここで、左側の支柱片102は脱穀部5の前壁5bの直前方に配置する一方、右側の支柱片103は左側の支柱片102よりも前方に位置ずれさせて配置して、梯子101自体を前後方向に対して傾斜状に配設している。
しかも、最上段のステップ片104は、脱穀部5の天井部5aと略同一高さに配置している。
このようにして、脱穀部5の前壁5bの前方でかつフィーダハウス24の左側方でかつ機体フレーム1の左側前部の上方に形成させる空間S内に、乗降し易い左右幅を確保した梯子101をコンパクトに配設することができると共に、同梯子101を利用して脱穀部5の天井部5aに楽に乗降することができるようにしている。
従って、脱穀部5と穀粒貯留部9との間に配設した動力伝達機構等のメンテナンスを必要としている個所の視認作業を楽に行うことができる。
〔揺動選別部〕
揺動選別部6は、扱胴27の直下方位置に揺動体(図示せず)を上下方向に揺動可能に配設している。図1〜図3中、28は、二番穀粒を扱室26に還元する還元コンベア、図2及び図3中、29は、一番穀粒を穀粒貯留部9へ搬送する揚穀コンベアである。
〔排藁処理部〕
排藁処理部7には、排藁カッター(図示せず)を配設しており、同排藁カッターにより排藁を細断した後に、機体の外部へ排出するようにしている。
ここで、図1〜図3に示すように、排藁処理部7の後部には、排藁排出口部70を設けており、同排藁排出後部70には複数の排藁排出案内体71を左右方向に間隔を開けて着脱自在に取り付けている。
また、排藁排出口部70の上部には複数の収納用取付片72を左右方向に間隔を開けて形成して、各収納用取付片72に各排藁排出案内体71を着脱自在に取り付け可能として、排藁排出口部70から取り外した排藁排出案内体71は、上記収納用取付片72に取り付けて収納することができるようにしている。
〔運転部〕
運転部8は、図5〜図7に示すように、機体フレーム1の前端右側部に略矩形箱型状のキャビン31を配設し、同キャビン31内の平面視中央後部に座席32を配設し、同座席32の前方位置にハンドルコラム33を配設し、同ハンドルコラム33の上端部にハンドル34を設け、また、座席32の左側方位置には、サイド操作コラム35を配設している。
ここで、キャビン31は、図5〜図9に示すように、キャビン形成枠体75に、前壁部としてのフロントガラス76と左・右側壁部77,78と後壁部79と天井部80と床部81とを張設して形成している。
キャビン形成枠75は、略四角形枠状に形成した上部枠形成片82と、略四角形枠状に形成した下部枠形成片83との間に、上下方向に伸延する前後左右支柱形成片84,84,85,85を介設して枠組み形成している。
(フロントガラス76の説明)
フロントガラス76は、図5〜図7及び図9に示すように、四角形板状に形成すると共に、左右側縁部を前方へ凸状に湾曲させて形成して、キャビン形成枠75の正面に形成される四角形枠、すなわち、上部枠形成片82の前部形成片82aと、下部枠形成片83の前部形成片83aと、前左右支柱形成片84,84とにより形成される四角形枠に、リング状の緩衝部材86を介して上・下部用固定ブラケット87と左・右側部用固定ブラケット88とにより固定して取り付けている。
そして、上・下部用固定ブラケット87は、図9に示すように、ビス孔87aを有する取付片87bと、同取付片87bに連設してフロントガラス76の上・下縁部を係止・固定する係止・固定片87cとから左右方向に伸延させ形成しており、各前部形成片82a,83aの所定個所にビス孔82b,83bを形成している。
このようにして、係止・固定片87cにフロントガラス76の上・下縁部を係止した状態にて、各前部形成片82a,83aに形成したビス孔82b,83bに取付片87bのビス孔87aを符合させると共に、符合したビス孔82b,83b,87a中にビス89を締め込んで、各前部形成片82a,83aに取付片87bを取り付けることにより、フロントガラス76の上・下縁部を係止・固定片87cにより係止・固定することができるようにしている。
また、左・右側部用固定ブラケット88は、図9に示すように、ビス孔88aを有する取付片88bと、同取付片88bに連設してフロントガラス76の左・右側縁部を係止・固定する係止・固定片88cとから上下方向に伸延させて形成しており、各前左右支柱形成片84,84の所定個所にビス孔84a,84aを形成している。
このようにして、係止・固定片88cにフロントガラス76の左・右縁部を係止した状態にて、各前左右支柱形成片84,84に形成したビス孔84a,84aに取付片88bのビス孔88aを符合させると共に、符合したビス孔84a,84a,88a中にビス89を締め込んで、各前左右支柱形成片84,84に取付片88bを取り付けることにより、フロントガラス76の左・右側縁部を係止・固定片88cにより係止・固定することができるようにしている。
このように、本実施の形態では、フロントガラス76にビス孔を形成することなく、同フロントガラス76を取り付けることができるようにしているため、ビス孔形成部より割れが生じたり、ビス取付部が視界の妨げになる等の従来の不具合を解消することができる。
また、フロントガラス76は、図1に示すように、フィーダハウス24の天井部24bの中途部に上方へ山方凸状に形成した頂部24cよりも、下端縁部76aを前方に配置している。
このようにして、フロントガラス76を通して刈取部3の左側部を視認する際に、フィーダハウス24の頂部24cが視界の障害とならないようにして、視認性を良好に確保している。
(左側壁部77の説明)
左側壁部77は、前後左支柱形成片84,85間において、上部に開閉窓90を取り付け、中間部に透明アクリル製の閉塞窓91を取り付け、下部に開閉蓋体92を着脱自在に取り付け、さらに、後左支柱形成片85の後方に左側壁形成体93を張設して形成している。
そして、開閉窓90は、上部枠形成片82の左側部形成片82cに開閉支持部ラケット94,94を介して上端縁部を取り付けており、図7に示すように、下方へ垂下させた閉蓋位置(イ)と外側方へ跳ね上げた開放位置(ロ)との間で開閉自在となしている。95は、開閉窓90と前左支柱形成片84との間に介設したガススプリング等のダンパーである。
このようにして、開閉窓90を外側方へ跳ね上げた開放位置(ロ)となすことにより、オペレータは、キャビン31内より上半身を外方へ乗り出して、前方、下方、及び、後方の視認が行えるようにしている。
すなわち、開閉窓90から上半身を乗り出して、下方へ手を伸ばすことにより、前記したテンション保持体46の締付用ナット52を所要の工具を介して楽に操作することができて、テンション調節作業をキャビン31内から手を伸ばして適宜行うことができる。
そして、開閉窓90から上半身を乗り出して、下方へ手を伸ばすことにより、前記したフィーダハウス24の天井部24bに開閉自在に取り付けた点検用開閉蓋体64を開閉用フック64aを介して楽に開放することができて、フィーダハウス24内の視認・点検をキャビン31内から適宜行うことができる。
また、図7に一点鎖線で示すように、開閉窓90から上半身を乗り出して、後方へ手を伸ばすことにより、前記した送塵弁操作レバー99のレバー把持部99aを容易に把持することができて、同送塵弁操作レバー99をキャビン31内から手を伸ばして適宜操作することができる。
なお、開閉窓90は、窓枠を設けることなく、全体をガラスで成形することにより、採光性を良好に確保することができるようにしている。
閉塞窓91は、透明のアクリル製板材により形成しており、前後左支柱形成片84,85間に固定ボルト96により固定している。
このようにして、閉塞窓91を通してキャビン31内に透光させて、同キャビン31内の採光性を良好に確保することができるようにしている。
開閉蓋体92は、五角形の板状に形成して、前後左支柱形成片84,85間に設けた五角形リング状の点検口97の縁部に取付ボルト97aにより着脱自在に取り付けて閉蓋している。
このようにして、点検口97の縁部から開閉蓋体92を取り外すことにより、左側壁部77の下部を大きく開放して、同点検口97を通して後述するサイド操作コラム35内の点検やメンテナンス等を行うことができるようにしている。
(右側壁部78の説明)
右側壁部78は、図6及び図7に示すように、前後右支柱形成片84,85間に略四角形板状でガラス製の乗降用開閉扉106を開閉自在に取り付け、後右支柱形成片85の後方に右側壁形成体107を張設して形成している。108は、上下方向に伸延させて形成した棒状体の上下端部を後右支柱形成片85に取り付けて形成した乗降用握り体である。
そして、乗降用開閉扉106は、図10〜図12に示すように、前右支柱形成片84に上下一対の開閉取付体109,109を介して前端縁部を取り付けると共に、後右支柱形成片85の下部に設けた係止体110に、後端縁部に設けた被係止体111を係脱自在に係止可能となしている。112は、乗降用開閉扉106の周縁部に取り付けた弾性縁部保護体である。
開閉取付体109は、図13にも示すように、前右支柱形成片84に取り付けた取付本体113と、同取付本体113に基端部を上下方向の軸線廻りに回動自在に枢支した扉支持アーム体114とを具備しており、同扉支持アーム体114の先端部(後端部)に乗降用開閉扉106の前部を取付用ボルト129により取り付けている。
そして、取付本体113は、図11〜図13に示すように、前後方向に伸延する上・下部片115,116と、両上・下部片115,116の前・後端部間に介設した前・後部片117,118とにより横長の四角形枠状に形成すると共に、後端部に取付片119を設けて、同取付片119を介して前右支柱形成片84に取付ボルト120により取り付けている。
また、上・下部片115,116の後部間には上下方向に軸線を向けた枢軸121を架設し、同枢軸121の中途部外周面にボス部122を嵌合して、同ボス部122に前後方向に伸延する扉支持アーム体114の前端部を連設している。
しかも、ボス部122の周面下部より右側前方へ向けて仮止め片123を突設し、同仮止め片123と扉支持アーム体114に支持された乗降用開閉扉体106とが枢軸121を中心に一体的に回動するようにしている。
さらには、仮止め片123の先端部(前端部)には閉塞仮止め部124と一部開放仮止め部125とを設けており、閉塞仮止め部124は小径孔に形成する一方、一部開放仮止め部125はそれよりも大径孔に形成して、両者を枢軸121を中心とする同一円周上に左右に隣接させて配置している。
一方、取付本体113の上部片115の中途部には仮止めボール支持体126を設け、同仮止めボール支持体126の下端部に仮止めボール127を下方へ向けて弾性付勢すると共に、下端部を下方へ突出させている。
このようにして、図13に示すように、乗降用開閉扉体106は、前端縁部側を中心に、係止体110に被係止体111を係止させて後端縁部側を閉塞した閉塞位置(a)と、後端縁部側を一部(少しだけ)開放した一部開放位置(b)と、後端縁部側を最大限に大きく開放した最大開放位置(c)とにおいて仮止め可能となしており、同乗降用開閉扉体106は、閉塞位置(a)では仮止めボール127の下端部が小径孔である閉塞仮止め部124に係合して仮止めされ、また、一部開放位置(b)では仮止めボール127の下端部が大径孔である一部開放仮止め部125に係合して仮止めされ、また、最大開放位置(c)では、図10に示すように、後述するガススプリング128により仮止めされるようにしている。
この際、仮止め片123は、上・下部片115,116間を前部片117と干渉することなく左右方向に回動する。
従って、乗降用開閉扉体106を一部開放位置(b)に仮止めさせて作業を行うことにより、キャビン31内の空気の循環を良くすることができると共に、一部開放した乗降用開閉扉体106の隙間から後方視認を容易にかつ確実に行うことができる。
そして、乗降用開閉扉体106を最大開放位置(c)に仮止めさせることにより、後述するバックミラー144の回動位置調節を楽に行うことができる。
ここで、θ1は、閉塞位置(a)と一部開放位置(b)との間の開度(例えば、15度)、θ2は、閉塞位置(a)と最大開放位置(c)との間の開度(例えば、75度)である。
また、図11に示すように、乗降用開閉扉106の内面前部には、上下一対の支持片130,130を、扉支持アーム体114,114の先端部(後端部)と一体的に取付用ボルト129,129により取り付けており、両支持片130,130の間には上下方向に伸延する補強ロッド131を介設し、上部の支持片130に設けた連結片132と後右支柱形成片85の上部との間に、前後方向に伸延するガススプリング128を介設して、同ガススプリング128により楽に乗降用開閉扉106を開閉することができるようにしている。
しかも、補強ロッド131の中途部と、乗降用開閉扉106の後端縁部に設けた被係止体111との間に、載置台支持体133を横架しており、同載置台支持体133は、前後方向に伸延する棒状に形成して、補強ロッド131の中途部より後方へ伸延させると共に、中途部より下方へ屈曲させて後端部を被係止体111に連結している。
ここで、載置台支持体133の前半部に載置台134を載設し、同載置台134に缶ジュース等載置部135と灰皿部136とを設け、また、載置台支持体133の後半部137は、前高後低の傾斜状に伸延する把持部138となしている。139は、上下方向に伸延させて形成し、上下部を補強ロッド131に連結した手掛かり体である。
さらには、乗降用開閉扉106の外面の後下部には、図12に示すように、開閉用取っ手140を取り付け、同開閉用取っ手140の上部には係止解除ボタン141を設けて、同係止解除ボタン141を押すことにより、キャビン31の外部から前記被係止体111を係止体110から係止解除して、乗降用開閉扉106を開放することができるようにしている。
また、被係止体111には、図10及び図11に示すように、係止解除レバー195を設けており、同係止解除レバー195を操作することにより、キャビン31の内部から被係止体111を係止体110から係止解除して、乗降用開閉扉106を開放することができるようにしている。
また、図6及び図7に示すように、上下一対の取付本体113,113の前部片117,117間には、上下方向に伸延する支持ロッド142を架設しており、同支持ロッド142の上部に支持アーム143を介してバックミラー144を取り付けると共に、下部にウインカー145を取り付けている。
しかも、バックミラー144を支持する支持アーム143は、支持ロッド142にブラケット146を介して基端部147を上下方向の軸線廻りに回動自在に取り付けると共に、中途部148を上方へ立ち上げると共に屈曲させて下方へ伸延させることにより、略逆U字状に形成し、先端部149を基端部147と略同一地上高に配置して、同先端部149にバックミラー144を垂下状態に取り付けている。
このようにして、図7に示すように、オペレータMが乗降用開閉扉106の上端縁部越しに手を伸ばして、支持アーム143の中途部148を押し引きすることにより、バックミラー144の回動位置調節を行うことができるようにしている。
(後壁部79の説明)
後壁部79には、図5、図6及び図8に示すように、冷・暖房装置150を設けると共に、同冷・暖房装置150は、装置本体151とコンデンサ152とに分離して形成し、後壁部79の左右いずれか一側上部(本実施の形態では左側上部)に装置本体151を配置する一方、他側上部(本実施の形態では右側上部)にコンデンサ152を配置し、同コンデンサ152の上方位置に後窓153を設けている。271はコンデンサ152の背後に配設したコンデンサファンである。
このようにして、冷・暖房装置150を形成する装置本体151とコンデンサ152をキャビン31の後壁部79に設けているため、キャビン31内の上下空間を大きく確保することができて、同キャビン31内で操向操作を行うオペレータMの居住性を向上させることができる。
しかも、キャビン31の後壁部79の左側上部に装置本体151を配置する一方、右側上部にコンデンサ152を配置しているため、キャビン31に作用する装置本体151とコンデンサ152の左右重量バランスを良好に確保することができる。
さらには、コンデンサ152の上方位置に後窓153を設けているため、同後窓153を通して後方視認、例えば、籾搬出時において、後述する搬出オーガ292のセット位置の目視による確認を容易に行うことができると共に、同後窓153を通して採光することができる。
(天井部80の説明)
天井部80は、図5〜図7に示すように、前端縁部155をフロントガラス76よりも前方へ張り出し状に延設し、同前端縁部155の左右側部に左右一対のヘッドライト156,156を取り付けている。
(床部81の説明)
床部81は、図14及び図15に示すように、機体フレーム1の右側前部に設けたキャビン支持枠体157上に張設しており、同キャビン支持枠体157は、前・後・左・右側支柱158,159,160,161間に床部支持枠片162を横架して枠組み形成している。
そして、床部81上には、前記したようにの中央後部に座席支持台163を設け、同座席支持台163上に座席32を載置し、同座席32の前方位置にハンドルコラム33を配設する一方、座席32の左側方位置にサイド操作コラム35を配設している。
ここで、サイド操作コラム35は、図14及び図15に示すように、コラム本体164と、同コラム本体164内に設けた支持機枠体165と、同支持機枠体165に組み付けた操作手段166とを具備し、床部81に着脱自在に取り付けている。
すなわち、コラム本体164は、上下方向に伸延する前壁形成片167と、前後方向に伸延する内壁形成片168と、前後方向に伸延する天井部形成片169と、前後方向に伸延する底部形成片170とから形成して、外側方開口部171と後方開口部172とをそれぞれ形成している。
そして、天井部形成片169は、前部に各種操作スイッチ盤173を設ける一方、後部に各種操作レバーガイド体174を設けており、各種操作スイッチ盤173の上面は、前高後低かつ左高右低の傾斜面状に配置すると共に、座席32に着座したオペレータMの視線と略直交するように配置し、同各種操作スイッチ盤173に各種操作スイッチ175を設けることにより、オペレータMが同各種操作スイッチ175を視認し易く、しかも、操作し易いようにして、操作性を向上させている。
また、支持機枠体165は、底部形成片170上に枠組み形成しており、同支持機枠体165に操作手段166である主変速レバー176と刈取・脱穀クラッチレバー177の各基端部を支持させて、各レバー176,177を前記各種操作レバーガイド体174に形成したレバーガイド溝179,180を通して上方に突出させている。182はリンク機構である。
しかも、床部81の左側部には、コラム本体164の下端部を嵌合すべく切り欠き状の嵌合凹部183を切欠して形成しており、同嵌合凹部183にコラム本体164の下端部を嵌合させると共に、前・後左側支柱158,159に底部形成片170の前部と支持機枠体165の後部を着脱自在に支持させている。
このようにして、コラム本体164と、同コラム本体164内に設けた支持機枠体165と、同支持機枠体165に組み付けた操作手段166とを具備するサイド操作コラム35を、キャビン31の床部81に着脱自在に取り付けているため、サイド操作コラム35は、予め、コラム本体164に支持機枠体165を介して操作手段166を組み付けた状態にてキャビン31の床部81に配設することができると共に、同サイド操作コラム35内の込み入ったメンテナンス等を行う際には、サイド操作コラム35をキャビン31の床部81から取り外して、キャビン31の外部にて楽にメンテナンス等を行うことができる。従って、点検作業能率を向上させることができる。
また、サイド操作コラム35に形成した外側方開口部171は、キャビン31の左側壁部77に形成した点検口97と整合・連通させて、同点検口97の縁部から開閉蓋体92を取り外すことにより、左側壁部77の下部を大きく開放して、同点検口97を通してサイド操作コラム35内の点検やメンテナンス等を行うことができるようにしている。
このようにして、キャビン31の左側壁部77に開口した点検口97を通してサイド操作コラム35内を外側方から点検可能となしているため、座席32が支障とならず、同サイド操作コラム35内を楽に点検することができて、この点からも点検作業能率を向上させることができる。
また、図16に示すように、主変速レバー176は、レバー本体178と、同レバー本体178の先端部(上端部)に取り付けた把持部185とを具備しており、同把持部185の上面側には、複数の操作スイッチ、すなわち、掻込みリール操作スイッチ186と刈取部姿勢変更操作スイッチ187と刈取部昇降操作スイッチ188と自動上昇操作スイッチ189と自動セッティング操作スイッチ190と、刈取クラッチ操作スイッチ191とを設けて、上記把持部185を把持したまま所要の指(例えば、親指)で各操作スイッチを操作可能となしている。292は、把持部185の下部より左側方へ突設した滑り止め片である。
ここで、本発明の要旨は、少なくとも近接する操作スイッチ同士、例えば、本実施の形態では、親指で操作する自動上昇操作スイッチ189と自動セッティング操作スイッチ190は、図17(b)にも示すように、前後方向に近接させて配置すると共に、各指接触面280,281を相互に異形となして、指感触を異ならせることにより、指感触により確認して操作が行えるようにしている。
すなわち、図17(b)に示すように、自動上昇操作スイッチ189の上端面である指接触面280は、上方へ凸状の円弧面に形成する一方、自動セッティング操作スイッチ190の上端面である指接触面281は、下方へ凸状の円弧面に形成して、各指接触面280,281を相互に異形となしている。193は操作基板、194はハーネスである。
このようにして、前後に近接させて配置した自動上昇操作スイッチ189と自動セッティング操作スイッチ190の指接触面280,281を相互に異形となして、指感触を異ならせているため、オペレータは各操作スイッチ189,190の指接触面280,281を、操作する親指で触れただけで各操作スイッチ189,190を識別することができて、簡単にかつ確実に所要の操作スイッチを親指で操作することができる。
また、本発明では、所定の操作スイッチ、すなわち、本実施の形態では刈取クラッチ操作スイッチ191は、図17(a)に示すように、周囲に周壁部として筒状壁192を形成すると共に、同筒状壁192の周端面282よりも刈取クラッチ操作スイッチ191の指接触面283を下方に配置して陥没状態となしている。
このようにして、刈取クラッチ操作スイッチ191の指接触面283を筒状壁192の周端面282よりも下方に配置して陥没状態となしているため、オペレータは、筒状壁192の周端面282に触れただけで、同筒状壁192に囲繞された刈取クラッチ操作スイッチ191を認識することができて、同操作スイッチ191の指接触面283に、操作する指を当接させて、確実に押圧操作することができる。
この際、刈取クラッチ操作スイッチ191は、筒状壁192に囲繞されると共に、指接触面283が筒状壁192の周端面282よりも下方に陥没状態となっているため、同操作スイッチ191にオペレータの指等が過って当たるという不具合の発生を確実に防止することができて、安全性を良好に確保することができる。
また、図25は、他の実施形態としての主変速レバー176を示しており、同変速レバー176は、基本的構造を前記した変速レバー176と同じくしているが、レバー本体178の先端部(上端部)に取り付けた把持部185を、レバー本体178の軸線P廻りに回動位置調節可能となしている点で異なる。
すなわち、主変速レバー176は、レバー本体178の先端部に雄ネジ部284を形成する一方、把持部185の下部に雌ネジ部285を形成して、上記雄ネジ部284に把持部185の下部を雌ネジ部285を介して螺着している。286は、雄ネジ部285に螺着したロックナットである。
このようにして、オペレータは自分の体格や好み等に応じて、把持部185をレバー本体の軸線P廻りに回動位置調節することにより、同把持部185をオペレータの操作し易い位置に設定することができる。
その結果、操作性が向上すると共に、オペレータの疲労を軽減させることができる。
また、図26及び図27は、上記した主変速レバー176の変容例である。
すなわち、把持部185の下部に、レバー本体178の軸線Pと直交する方向にボルト孔287を形成する一方、レバー本体178の周面に複数(本実施の形態では二ヶ所)の当接面288,289を円周方向に位置ずれさせて形成し、上記ボルト孔287に固定ボルト290を螺着すると共に、同固定ボルト290の先端部291をいずれかの当接面288(289)に当接さらには押圧させることにより、把持部185をレバー本体178の軸線P廻りに回動位置(イ)(ロ)のいずれかに位置調節することができるようにしている。
この場合も、オペレータは自分の体格や好み等に応じて、把持部185をレバー本体の軸線P廻りに回動位置(イ)(ロ)のいずれかに位置調節することにより、同把持部185をオペレータの操作し易い位置に設定することができる。
その結果、操作性が向上すると共に、オペレータの疲労を軽減させることができる。
また、図6に示すように、乗降用開閉扉106の近傍に位置する前記キャビン支持枠体157に乗降用ステップ200を設けており、乗降用ステップ200は、図18及び図19にも示すように、固定ステップ形成体201と可動ステップ形成体202とを具備すると共に、可動ステップ形成体202は、固定ステップ形成体201よりも下方位置において、固定ステップ形成体201よりも外側方位置に配置した使用位置(d)と、固定ステップ形成体201と略同等の内側方位置に配置した収納位置(e)とに位置変更自在となしている。
すなわち、固定ステップ形成体201は、図18及び図19に示すように、前後方向に伸延する細幅板状のステップ形成片203と、同ステップ形成片203の前後端縁を下方から支持する前後一対の支持アーム片204,205とから側面視門型に形成しており、床部支持枠片162の右側部の直下方において、前・後右側支柱160,161にそれぞれ前後一対の固定ブラケット206,207を介して上記支持アーム片204,205の基端部を連結・固定して、ステップ形成片203を右側外方へ張り出し状に横架している。
そして、可動ステップ形成体202は、図18及び図19に示すように、前後方に伸延する細幅板状の上段ステップ形成片208と下段ステップ本体209とを上下方向に間隔を開けて配置すると共に、両上・下段ステップ形成片208,209の前後端縁部同士を上下方向に伸延する連結片210,211により連結して、側面視四角形枠状に形成している。
しかも、可動ステップ形成体202は、前・後右側支柱160,161に連動連結機構212を介して連動連結し、同連動連結機構212にキャビン31内に配設した操作手段213を連動連結して、同操作手段213により使用位置(d)と収納位置(e)とに位置変更操作可能となしている。
連動連結機構212は、前・後右側支柱160,161の各前壁の中途部に軸支持ブラケット214,215をそれぞれ前方へ突出状に突設し、両軸支持ブラケット214,215間に前後方向に伸延する上部リンク支軸216を横架し、同上部リンク支軸216の前後部に前後一対の上部リンク217,218を介して連結片210,211の内側上部を連結する一方、前右側支柱160の下端部より前下部リンク支軸219を後方へ向けて伸延させると共に、後右側支柱161の下端部より後下部リンク支軸220を前方へ向けて伸延させて、両前・後下部リンク支軸219,220を同一軸線上に配置し、各下部リンク支軸219,220に前後一対の下部リンク221,222を介して連結片210,211の内側下部を連結している。223,224は連結ピンである。
しかも、上部リンク支軸216の前端部と前部とに前後一対の連動アーム225,226の基端部(下端部)を連設し、両連動アーム225,226の先端部を内側上方へ向けて伸延させて、両先端部間に前後方向に伸延する連結ロッド227を横架している。
さらには、後方の連動アーム226と前方の下部リンク222との間に連動リンク228を介設し、また、後方の連動アーム226の中途部と前右側支柱160の中途部との間には復元用引張スプリング229を介設している。230,231はスプリング係止ピンである。
操作手段213は、図18及び図19に示すように、キャビン31内の床部81の右側前部下面に操作ロッド案内体232を設け、同操作ロッド案内体232に、前後方向に縦長に開口する筒状案内片233を設け、同筒状案内片233に上下方向に伸延する操作ロッド234を挿通し、同操作ロッド234の上端部に操作ペダル235を取り付ける一方、同操作ロッド234の下端部に連動連結片236を介して前記連結ロッド227の前端部を連動連結している。237は連動連結ピンである。
ここで、操作ロッド234の上部前面には、図19及び図20に示すように、回り止め片238を連設し、同回り止め片238と操作ロッド234とを一体的に前記筒状案内片233中に挿通させて、同操作ロッド234が筒状案内片233内にて回動するのを防止している。
そして、操作ロッド案内体232の前部には左右方向に軸線を向けたロックレバー支軸239を設け、同ロックレバー支軸239にロックレバー240の下端部を取り付けると共に、同ロックレバー240の中途部にロック片241を形成している。242は、ロックレバー240の上端部に取り付けたロックレバー操作片である。
このようにして、操作ペダル235を下方へ踏み込み操作することにより、図18に示す連動アーム225,226を復元用引張スプリング229の弾性付勢力に抗して時計廻りに回動させ、連動連結機構212を介して、可動ステップ形成体202を図18(a)の使用位置(d)から図18(b)の収納位置(e)に位置変更することができる。
そして、ロックレバー操作片242を操作してロックレバー240をロックレバー支軸239を中心に後方へ回動させることにより、下方へ踏み込み操作した操作ペダル235の前端部にロック片241を係止させることにより、同操作ペダル235を踏み込み状態に保持させることができる。
また、ロックレバー240をロックレバー支軸239を中心に前方へ回動させることにより、下方へ踏み込み操作した操作ペダル235の前端部に係止したロック片241を係止解除すると共に、操作ペダル235の踏み込み操作を解除すると、復元用引張スプリング229の弾性引張力により、連動アーム225,226が反時計廻りに回動され、連動連結機構212を介して、可動ステップ形成体202を図18(b)の収納位置(e)から図18(a)の使用位置(d)に位置変更することができる。
このようにして、キャビン31内に配置した操作手段213により可動ステップ形成体202を使用位置(d)と収納位置(e)とに位置変更操作することができるため、降車する際には、オペレータはキャビン31内の操作手段213を位置変更操作して、可動ステップ形成体202を使用位置(d)となすことにより、固定ステップ形成体201と可動ステップ形成体202とを介して降車することができる。
また、乗車する際には、使用位置(d)にある可動ステップ形成体202と固定ステップ形成体201とを介して乗車することができ、機体を走行させる際には、操作手段213を位置変更操作することにより、可動ステップ202を収納位置に位置変更することができる。
ここで、可動ステップ形成体202は、複数(本実施の形態では二個)の上・下段ステップ形成片208,209を上下方向に間隔を開けて配置すると共に、下方に位置する下段ステップ形成片209を、直上方に位置する上段ステップ形成片208よりも外側方に配置して形成して、使用位置(d)においては、固定ステップ形成体201の外側端縁部と可動ステップ形成体202を形成する各ステップ形成片208,209の外側端縁部とが略同一仮想直線L上に位置するようにしている。W1は、上段ステップ形成片208の固定ステップ形成片の外側端部からの張り出し幅、W2は、下段ステップ形成片209の上段ステップ形成片208の外側端部からの張り出し幅である。
このようにして、使用位置(d)では、可動ステップ形成体202を固定ステップ形成体201よりも外側方位置に配置すると共に、固定ステップ形成体201の外側端縁部と可動ステップ形成体202を形成する各ステップ形成片208,209の外側端縁部とが略同一仮想直線L上に位置するようにしているため、キャビン31へ乗降するオペレータは、固定ステップ形成体201と可動ステップ形成体202のステップ形成片208,209とに楽に足を載せ替えることができて、円滑かつ確実(安全)に乗降することができる。
また、収納位置(e)では、可動ステップ形成体202を固定ステップ形成体201と略同等の内側方位置に配置、すなわち、可動ステップ形成体202の外側端縁部を、固定側ステップ形成体201の外側端縁部と接する仮想垂直線の近傍に配置しているため、同可動ステップ形成体202が他物と干渉等して損傷等されるのを回避することができる。
〔穀粒貯留部〕
穀粒貯留部9は、図2及び図3に示すように、前記キャビン31の直後方位置でかつ前記脱穀部5の右側方位置にグレンタンク36を配設しており、同グレンタンク36には前記した揚穀コンベア29を連通連結する一方、後述する穀粒搬出部10を連通連結している。
ここで、グレンタンク36は、図21〜図23に示すように、前・後壁245,246と左・右側壁247,248と天井部249と底部250とからタンク本体251を形成しており、同底部250は左右側部を傾斜状となして、同底部250の最下部に前後方向に軸線を向けたタンク内穀粒搬出コンベア252を配置している。
しかも、穀粒貯留部9に設けた前後一対の枢支体253,254により、上記タンク内穀粒搬出コンベア252とタンク本体251の下部を前後方向に伸延する軸線に同軸的に枢支して、同軸線廻りにタンク内穀粒搬出コンベア252であるスクリューコンベアを回動作動させると共に、タンク本体251を外側方へ回動(傾動)自在となしている。
そして、タンク本体251の前・後壁245,246の内側部と脱穀部5の内側壁255の前後部との間には、回動規制手段としての前部回動規制用リンク256と後部回動規制リンク257とをそれぞれ介設して、両回動規制用リンク256,257によりタンク本体251の外側方への回動範囲を規制している。
すなわち、前部回動規制用リンク256は、タンク本体251の前壁245の内側部と、脱穀部5の内側壁255の前部との間に介設しており、下方へ凸状に中折れ自在に形成している。
また、後部回動規制用リンク257は、タンク本体251の後壁246の内側部と、脱穀部5の内側壁255の後部との間に介設しており、上方へ凸状に中折れ自在に形成している。
ここで、図22中、258はリンク連結片、259,260はリンク連結ピン、261,262はリンク連結ブラケット、263,264は中折れ支点ピン、265はリンク操作片、266は直立位置固定用のフック、267はフック係合ピンである。
このようにして、図22に示すように、前・後部回動規制用リンク256,257は、タンク本体251の前後幅と略同等に前後方向に間隔を開けてタンク本体251と脱穀部5との間に介設して、両前・後部回動規制用リンク256,257を介してタンク本体251を、直立させた通常使用位置(f)と外側方へ傾倒させたメンテナンス位置(g)との間で回動位置変更可能となしている。
従って、脱穀部5とグレンタンク36との間に配設された動力伝達動機構(図示せず)等のメンテナンスを行う際には、フック係合ピン267に係合されている直立位置固定用のフック266を係合解除させて、タンク本体251を外側方へ回動させることにより、通常使用位置(f)からメンテナンス位置(g)に位置変更することができると共に、同メンテナンス位置(g)を確実に保持することができて、グレンタンク36を回動傾斜状態にてメンテナンス作業等を安全にかつ容易に行うことができる。
そして、メンテナンス作業が終了した後は、リンク操作片265を上方へ引き上げるように操作すると共に、タンク本体251を直立方向へ回動させて、後部回動規制用リンク257を上方へ凸状に中折れさせ、同タンク本体251を通常使用位置(f)に復帰させたところで、フック係合ピン267に直立位置固定用のフック266を係合させて固定することにより、タンク本体251を通常使用位置(f)に確実に保持することができる。
また、グレンタンク36の前壁245は、上部270を後傾傾斜面(前低後高の傾斜面)に形成して、同上部270とその前方に対向するコンデンサファン271との間に一定の空間を確保することができるようにして、同コンデンサファン271への外気の吸引が円滑に行えるようにしている。
そして、図23及び図24に示すように、グレンタンク36の右側壁248の下部には、前後方向に伸延する穀粒点検用取出口272,272を前後に二個形成し、各穀粒点検用取出口272,272の周縁部に点検窓嵌合用縁部273,273を取り付けて、各点検窓嵌合用縁部273,273に透明板状の点検窓274,274を上方から抜き差し自在に嵌合している。275は穀粒取出ガイド体である。
しかも、右側壁248の下部には、閉蓋体276の上端縁部を枢支して、同閉蓋体276を上下方向に回動自在となし、同閉蓋体276を下方へ垂下させた状態となすことにより、前記点検窓274,274を閉蓋可能となす一方、同閉蓋体276を上方へ跳ね上げて、点検窓274,274を開放することにより、各点検窓274,274を通してグレンタクンク36内の穀粒を容易に点検することができると共に、各点検窓274,274を上方へ引き上げれば、各穀粒点検用取出口272,272を通して穀粒を取り出して、直接点検すことができる。図21及び図23中、277は、グレンタンク36の右側壁248より前方へ延設した目隠し壁である。
〔穀粒搬出部〕
穀粒搬出部10は、図21に示すように、グレンタンク36の後壁246の下部に、前後方向に伸延する横搬出用コンベア290の前端部を連通連結して、同横搬出用コンベア290をグレンタンク36内に配設したタンク内穀粒搬出コンベア252に連続させ、同横搬出用コンベア290の後端部に上下方向に伸延する縦搬出用コンベア291の下端部を連通連結し、同縦搬出用コンベア291の上端部に前方へ向けて伸延する搬出オーガ292の後端部を連通連結すると共に、同搬出オーガ292は、後端部を中心に旋回及び上下回動自在となしている。293は、搬出オーガ292の搬出口である。294は搬出オーガ受体、295はコンベア伝動機構である。
このようにして、揺動選別部6によって選別された一番穀粒を揚穀コンベア29を介してグレンタンク36内に搬送して、同グレンタンク36内に貯留可能となす一方、同グレンタンク36内に貯留している一番穀粒は、タンク内穀粒搬出コンベア252→横搬出用コンベア290→縦搬出用コンベア291→搬出オーガ292→搬出口293まで搬出して、同搬出口293より機体の外部に搬出することができるようにしている。
〔原動機部〕
原動機部11は、図2に示すように、機体の右側後部にエンジン(図示せず)を配設し、同エンジンを刈刃装置20やミッション(図示せず)等の各動力機構部に、脱穀部5と穀粒貯留部9との間に配設した動力伝達機構(図示せず)を介して連動連結している。
そして、エンジンを駆動させることによって、各動力機構部が連動して作動するようにしている。
本発明に係るコンバインの側面図。 同コンバインの平面図。 同コンバインの背面説明図。 テンション保持体の断面側面図。 運転部の左側面図。 同運転部の右側面図。 同運転部の正面説明図。 同運転部の背面図。 キャビンの分解斜視説明図。 乗降用開閉扉の開閉説明図。 同乗降用開閉扉の内側方斜視図。 同乗降用開閉扉の外側方斜視図。 同乗降用開閉扉の仮止め構造の平面説明図。 運転部の右側方斜視図。 同運転部の左側方斜視図。 主変速レバーの把持部の斜視図。 図16のI-I線断面図(a)とII-II線断面図(b)。 乗降用ステップの正面説明図。 同乗降用ステップの側面図。 図19のII-II線断面図。 グレンタンクの内方側面図。 同グレンタンクの背面説明図。 同グレンタンクの斜視説明図。 同グレンタンクの点検窓の説明図。 他の実施形態としての主変速レバーの側面説明図。 変容例としての主変速レバーの把持部の断面説明図。 同主変速レバーの把持部の位置調節説明図。
符号の説明
A コンバイン
1 機体フレーム
2 走行部
3 刈取部
4 搬送部
5 脱穀部
6 揺動選別部
7 排藁処理部
8 運転部
9 穀粒貯留部
10 穀粒搬出部
11 原動機部

Claims (3)

  1. 刈取部を具備するコンバインにおいて、
    変速レバーの把持部に刈取部の各種動作を操作するための操作スイッチを複数設けて、把持部を把持したまま所要の指で各操作スイッチを操作可能となすと共に、少なくとも近接する操作スイッチ同士は指接触面を相互に異形となして、指感触を異ならせたことを特徴とするコンバイン。
  2. 所定の操作スイッチの周囲には周壁部を形成すると共に、同周壁部の周端面よりも操作スイッチの指接触面を下方に配置して陥没状態となしたことを特徴とする請求項1記載のコンバイン。
  3. 変速レバーは、レバー本体と、同レバー本体の先端部に取り付けた把持部とを具備すると共に、同把持部は、レバー本体の軸線廻りに回動位置調節可能となしたことを特徴とする請求項1又は2記載のコンバイン。
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