JP2006020428A - 制御システムにおけるデータ保護方法及び制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】低電圧下にて電源異常が発生した場合における既存データの破壊を防止する。
【解決手段】モータ等の制御対象のデータを取得し、このデータを記憶手段に格納する制御システムに電圧検出回路を設け、制御システムに供給される電源電圧を検出する。電源に異常が発生ときには、まず、電源異常発生から電源電圧がデータを記憶手段に書き込み可能な電圧値を下回るまでの時間を示す電圧低下時間TVを算出する。また、データ量に基づき、データを記憶手段に書き込むために要する時間を示すデータ書込予測時間TDを算出する。電圧低下時間TVとデータ書込予測時間TDを比較し、TVがTDよりも長い場合のみデータを記憶手段に書き込み、電源電圧が低くデータ書込時間が確保できない場合はデータの書き込みを禁止する。
【選択図】図3

Description

本発明は、制御システムにおけるデータ保護に関し、特に、動作時に取得したデータを記憶素子等に書き込みつつ各種装置を駆動制御するシステムにおけるデータ保護技術に関する。
従来より、動作時に取得したデータをEEPROMやフラッシュマイコンのROM領域などの記憶素子に書き込み、それに基づいてモータ等の動作を制御するシステムが知られている。例えば、自動車用ワイパ装置においても、ワイパブレードの位置や動作速度、動作回数等のデータを随時取得し、リアルタイムでワイパブレードの動作制御を行うシステムが開発され、それを搭載した自動車も上市されている。
図4は、このようなワイパ装置の制御システムの構成を示す説明図である。ワイパ装置はモータ51によって駆動され、モータ51の正逆転によりワイパブレードがフロントガラス上にて往復動する。図4に示すように、モータ51は、FET1〜4を用いたHブリッジ回路52に接続されている。Hブリッジ回路52は、逆接続防止用のリレー53を介してバッテリ54と接続されている。リレー53は、CPU55に接続された駆動回路56によって制御される。
Hブリッジ回路52の各FET1〜4は駆動回路57によって制御される。駆動回路57もまたCPU55に接続されており、CPU55の指令の下、FET1〜4を適宜ON/OFFさせてモータ51を正逆転させる。Hブリッジ回路52にはさらに、リップル吸収用のコンデンサC2が取り付けられている。コンデンサC2の一端側は、Hブリッジ回路52とバッテリ54との接続点に接続され、他端側は接地されている。
CPU55はレギュレータ58と接続されており、レギュレータ58によって電源Vccから電力が供給される。レギュレータ58はダイオードD1を介してバッテリ54と接続されている。レギュレータ58とダイオードD1の間には、他端側が接地されたコンデンサC1が接続されている。CPU55にはまた、EEPROM59が接続されている。EEPROM59にはワイパ装置の制御に必要な各種制御データ(例えば、ワイパブレードの位置や動作速度、動作回数等)が随時格納される。
特開2000-184780号公報
ところが、先のシステムでは、CPU55がEEPROM59にデータを書き込んでいる間に、コネクタ外れ等によって突然に電源異常が発生すると、新しいデータが書き込めないばかりか、EEPROM59内の従前のデータを破壊してしまうおそれがある。このため、図4のような制御システムでは、かかる電源異常の場合には、バックアップ用のコンデンサC1の容量を用いてデータ書込時間を確保し、データの保全が図られている。
一方、CPU55やレギュレータ58は、電圧低下によりリセットされたり、出力停止状態となったりする。このため、供給電圧がリセット等の閾値であるV0以下となる前にデータ書き込みを終える必要がある。図5は、図4の制御システムにおける電源異常時の電源電圧の時間変化とデータ書込時間との関係を示す説明図である。図5に示したように、電源電圧が12Vの場合は、コンデンサC1の放電特性により、CPU55に供給される電圧は実線のように変化する。この場合には、電源異常発生から電圧がV0以下となるまでの時間TV(以下、この時間は電圧低下時間TVと略記する)はT1となり、これはデータ書き込みに必要な時間TD(以下、この時間はデータ書込時間TDと略記する)を超えている。従って、異常発生後にデータ書込時間TDが確保され、従前のデータを破壊することなくデータの更新が行われる。
これに対し、電源電圧が9Vに低下している場合は、CPU55に供給される電圧は一点鎖線のように変化する。この場合には、電圧低下時間TVはT2となりデータ書込時間TDよりも短くなる。従って、データ書き込みのための時間が確保されず、データを更新できないばかりか、従前のデータを破壊するおそれもある。この場合、コンデンサC1の容量を大きくすれば、その分、電圧低下時間TVを長くでき、電源電圧の低下にも対応できる。しかしながら、そのためには大容量のコンデンサが必要となり、コストや回路スペースなどの面から限界があり、電源電圧の低下に際限なく対応することは困難である。
本発明の目的は、低電圧下にて電源異常が発生した場合における既存データの破壊を防止することにある。
本発明のデータ保護方法は、制御対象に関するデータを取得し、該データを記憶手段に格納する制御システムにおけるデータ保護方法であって、前記制御システムに供給される電源電圧を検出し、電源に異常が発生したとき、電源異常発生から前記電源電圧が前記データを前記記憶手段に書き込み可能な電圧値を下回るまでの時間を示す電圧低下時間を算出し、前記データを前記記憶手段に書き込むために要する時間を示すデータ書込時間と、前記電圧低下時間とを比較し、前記電圧低下時間が前記データ書込時間よりも長い場合のみ前記データを前記記憶手段に書き込むことを特徴とする。
本発明にあっては、電源異常発生時には、電圧低下時間がデータ書込時間よりも長い場合のみ制御対象に関するデータを記憶手段に書き込むようにしたので、電源電圧が低くデータ書込時間が確保できない場合はデータ書き込みが禁止される。このため、従前のデータの破壊が未然に防止され、既存データの保護が図られる。
前記データ保護方法において、前記データ書込時間を前記データの量に基づいて算出するようにしても良い。これにより、現在のデータ量に応じてデータ書き込みの有無が決定され、データ書込時間を固定すると書き込みが行われない状況でもデータが更新される場合が生じ、データをより有効に活用できる。
本発明の他のデータ保護方法は、制御対象に関するデータを取得し、該データを記憶手段に格納する制御システムにおけるデータ保護方法であって、前記制御システムに供給される電源電圧を検出し、電源に異常が発生したとき、前記電源電圧が所定の閾値以上の場合のみ、前記データを前記記憶手段に書き込むことを特徴とする。
本発明にあっては、電源異常発生時に電源電圧が所定の閾値以上の場合のみ制御対象に関するデータを記憶手段に書き込むようにしたので、電源電圧が閾値よりも低い場合、データ書き込み動作が禁止される。このため、電源電圧が低くデータ書込時間が確保できない場合はデータ書き込みが禁止される。従って、従前のデータの破壊が未然に防止され、既存データの保護が図られる。
前記データ保護方法において、前記閾値を、電源異常発生後に前記電源電圧が前記データを前記記憶手段に書き込み可能な電圧値を下回るまでの時間を示す電圧低下時間と、前記データを前記記憶手段に書き込むために要する時間を示すデータ書込時間とを比較し、前記電圧低下時間が前記データ書込時間よりも長くなる値に設定しても良い。
また、前記データ保護方法において、前記電源異常発生時における前記データの量に基づいて前記閾値を変更可能としても良い。これにより、現在のデータ量に応じてデータ書き込みの有無が決定され、閾値を固定した場合には書き込みが行われない状況でもデータが更新される場合が生じ、データをより有効に活用できる。
本発明の制御システムは、制御対象に関するデータを取得し該データを記憶手段に格納する制御システムであって、前記制御システムに電力を供給する電源と、前記電源から前記制御システムに対し印加される電源電圧を検出する電圧検出手段と、電源に異常が発生したとき、電源異常発生後に前記電源電圧が前記データを前記記憶手段に書き込み可能な電圧値を下回るまでの時間を示す電圧低下時間を算出する電圧低下時間算出手段と、前記データを前記記憶手段に書き込むために要する時間を示すデータ書込時間と、前記電圧低下時間とを比較する比較手段と、前記電圧低下時間が前記データ書込時間よりも長い場合のみ前記データを前記記憶手段に書き込むデータ書込手段とを有することを特徴とする。
本発明にあっては、電圧検出手段にて電源電圧を検出し、電源異常発生時には、電圧低下時間算出手段にて算出した電圧低下時間とデータ書込時間とを比較手段にて比較し、電圧低下時間がデータ書込時間よりも長い場合のみデータ書込手段によって制御対象に関するデータを記憶手段に書き込む。これにより、電源電圧が低くデータ書込時間が確保できない場合はデータ書き込みが禁止されるので、従前のデータの破壊が未然に防止され、既存データの保護が図られる。
前記制御システムにおいて、前記データの量に基づいて前記データ書込時間を算出するデータ書込時間算出手段をさらに設けても良い。これにより、現在のデータ量に応じてデータ書込時間が算出されデータ書き込みの有無が決定されるので、データ書込時間を固定すると書き込みが行われない状況でもデータが更新される場合が生じ、データをより有効に活用できる。
本発明の他の制御システムは、制御対象に関するデータを取得し該データを記憶手段に格納する制御システムであって、前記制御システムに電力を供給する電源と、前記電源から前記制御システムに対し印加される電源電圧を検出する電圧検出手段と、前記電源に異常が発生したとき、前記電源電圧が所定の閾値以上の場合のみ、前記データを前記記憶手段に書き込むデータ書込手段とを有することを特徴とする。
本発明にあっては、電圧検出手段にて電源電圧を検出し、電源異常発生時には、電源電圧が所定の閾値以上の場合のみデータ書込手段によって制御対象に関するデータを記憶手段に書き込む。このため、電源電圧が低くデータ書込時間が確保できない場合はデータ書き込みが禁止されるので、従前のデータの破壊が未然に防止され、既存データの保護が図られる。
本発明のデータ保護方法によれば、制御対象に関するデータを取得し記憶手段に格納する制御システムにて、電源電圧を検出すると共に、電源に異常が発生したときは、電圧低下時間がデータ書込時間よりも長い場合のみ制御対象に関するデータを記憶手段に書き込むようにしたので、電源電圧が低くデータ書込時間が確保できない場合はデータ書き込みが実行されず、従前のデータの破壊が未然に防止され、既存データの保護を図ることが可能となる。
本発明の他のデータ保護方法によれば、制御対象に関するデータを取得し記憶手段に格納する制御システムにて、電源電圧を検出すると共に、電源に異常が発生したときは、電源電圧が所定の閾値以上の場合のみ制御対象に関するデータを記憶手段に書き込むようにしたので、電源電圧が低くデータ書込時間が確保できない場合はデータの書き込みが実行されず、従前のデータの破壊が未然に防止され、既存データの保護を図ることが可能となる。
本発明の制御システムによれば、制御対象に関するデータを取得し記憶手段に格納する制御システムにて、電源電圧を検出する電圧検出手段と、電源に異常が発生したとき、電源異常発生後における所定電圧までの電圧低下時間を算出する電圧低下時間算出手段と、この電圧低下時間とデータ書込時間とを比較する比較手段と、電圧低下時間がデータ書込時間よりも長い場合のみ制御対象に関するデータを記憶手段に書き込むデータ書込手段とを設けたので、電源電圧が低くデータ書込時間が確保できない場合はデータ書き込みが実行されず、従前のデータの破壊が未然に防止され、既存データの保護が図られる。
本発明の他の制御システムによれば、制御対象に関するデータを取得し記憶手段に格納する制御システムにて、電源電圧を検出する電圧検出手段と、電源に異常が発生したとき、電源電圧が所定の閾値以上の場合のみ制御対象に関するデータを記憶手段に書き込むデータ書込手段とを設けたので、電源電圧が低くデータ書込時間が確保できない場合はデータ書き込みが実行されず、従前のデータの破壊が未然に防止され、既存データの保護が図られる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の実施例1であるデータ保護方法が適用される制御システムの構成を示す説明図である。図1の制御システムはモータ1を制御対象としており、例えばワイパ装置の駆動制御に使用される。モータ1は図示しないリンク機構等を介してワイパブレードと接続されており、モータ1の正逆転によりワイパブレードがフロントガラス上にて往復払拭動作を行う。
モータ1は、FET1〜4を用いたHブリッジ回路2に接続されている。Hブリッジ回路2は、逆接続防止用のリレー3を介してバッテリ(電源)4と接続されている。リレー3はCPU(制御手段)5に接続された駆動回路6によって制御され、通常はオープン状態となっている。リレー3は、バッテリ4が正しく接続されている場合は、モータ1の駆動指令に伴ってクローズされ、Hブリッジ回路2とバッテリ4が電気的に接続される。
Hブリッジ回路2の各FET1〜4は駆動回路7によって制御される。駆動回路7もまたCPU5に接続されており、CPU5の指令の下、FET1〜4を適宜ON/OFFさせてモータ1を正逆転させる。Hブリッジ回路2にはさらに、リップル吸収用のコンデンサC2が取り付けられている。コンデンサC2の一端側は、Hブリッジ回路2とバッテリ4との接続点に接続され、他端側は接地されている。
CPU5はレギュレータ8と接続されており、レギュレータ8によって電源Vccから電力が供給される。レギュレータ8はダイオードD1を介してバッテリ4と接続されている。レギュレータ8とダイオードD1の間には、他端側が接地されたコンデンサ(容量素子)C1が接続されている。CPU5にはまた、EEPROM(記憶手段)9が接続されている。EEPROM9にはワイパ装置の制御に必要な各種データが随時格納される。
このように、図1のシステムは図4のシステムとほぼ同様の構成となっているが、当該システムでは、これらの構成に加えて電圧検出回路(電圧検出手段)11が設けられている。電圧検出回路11はレギュレータ8と並列に配設されており、バッテリ4からレギュレータ8に対して印加される電圧値を検出する。前述のように、この電圧値が低い場合、コンデンサC1に蓄えられる電荷も小さくなるため、電源異常発生から供給電圧がV0以下となるまでの時間が小さくなり、データ書込時間が確保できず既存データを破壊するおそれがある。
このため、本発明では、電圧検出回路11を用いて電源電圧を検知し、その値に応じてCPU5によるデータ書き込み動作を制限し、既存データの保全を図っている。図2はCPU5における電源異常発生時のデータ書込処理に関する機能ブロック図、図3は図1の制御システムにおける電源異常時の電源電圧の時間変化とデータ書込時間との関係を示す説明図である。
図2に示すように、CPU5にはまず、電圧検出回路11に接続され、現在の電圧から電圧低下時間TVを算出する電圧低下時間算出部(電圧低下時間算出手段)12が設けられている。電圧低下時間算出部12では、電源電圧に基づき、電源異常発生から電圧がV0以下となるまでの時間を示す電圧低下時間TVを算出する。CPU5にはROM16が設けられており、検出電圧値に対応した電圧低下時間TVがマップ化されて格納されている。CPU5は、電圧検出回路11にて検出された電源電圧に基づいて前記マップを参照し、電圧低下時間TVを算出する。例えば、電源電圧が12Vの場合はTV1、9Vの場合はTV2という数値が算出される。
CPU5にはまた、電源異常発生に際し、現在のデータをEEPROM9に書き込むために要する時間を示すデータ書込予測時間TDを算出するデータ書込時間算出部(データ書込時間算出手段)13が設けられている。データ書込時間は記憶すべきデータの量によって変化し、データ量が小さければ書込時間も短くなる。例えば、ワイパ装置の場合では、ワイパブレードが動作中には速度データと位置データが含まれるが、停止時には位置データのみであり、両者にはデータ量に差が生じ書込時間も相違する。ROM16には、データ量とデータ書込予測時間TDとの関係を示すマップ化も格納されており、データ書込時間算出部13は、ワイパブレードの位置や動作速度、動作回数等の各種制御データの量に応じて前記マップを参照し、データ書込予測時間TDを算出する。
算出された電圧低下時間TVとデータ書込予測時間TDは、CPU5内に設けられた比較部(比較手段)14にて比較される。この際、TV>TDの場合には従前データを壊すことなくデータ更新可能であるが、TV≦TDの場合はデータ更新を行えず従前データをも破壊するおそれがある。そこで、比較部14では、TVとTDを比較し、TVがTDよりも長い場合に限り、データ書込部15に現在のデータをEEPROM9に書き込ませる。これに対し、TVがTDと等しいか短い場合にはデータの書き込みを禁止する。
例えば、図3において、電源電圧が12Vや10.5Vの場合はTV1>TDとなるため、電源異常発生に際しデータの更新を行う。一方、電源電圧が9Vの場合はTV2<TDのためデータ更新は実行しない。従って、当該制御方法によれば、電源異常発生時には、データ書込時間TDが確保される場合のみデータ書き込み動作が行われることになり、電源電圧が低くデータ書込時間TDが確保できない場合は、データ書き込みは禁止される。このため、データ書き込み動作中にCPU5が機能停止する事態を回避でき、既存データの破壊が未然に防止され、データの信頼性が確保される。なお、データ書き込みが実行されない場合、EEPROM9のデータは最新のものには更新されないが、直前のデータは最低限確保されるため、実質的にはシステム動作には大きな問題は生じない。
また、当該制御では、データ量に応じてデータ書込時間を予測し、それに基づいてデータ書き込みの有無を決定しているので、よりデータの実態に即したデータ書込制御が可能となる。すなわち、データ量を考慮しない場合では更新されない低電圧下でもデータ更新が行われる場合が生じ、データをより有効に活用することが可能となる。
次に、実施例2として、電源電圧に閾値VSを設け、それを基準としてデータ書き込みの有無を判断する方式について説明する。以下の実施例においても図1のシステムが使用され、実施例1と同様の部材、部分については同一の符号を付し、その説明は省略する。なお、当該実施例では、データ書込時間はデータ量によらず一定の時間TDが設定され、データ書込時間算出部13は使用しない。
図3に示すように、電源電圧が10.5Vの場合は電圧低下時間はTV3となり、やや余裕を持ちながらTDよりも大きい時間を確保できる(TV3>TD)。従って、電圧検出回路11にて10.5V以上の電源電圧値が検出されている場合には、12Vの場合と同様に、従前データを壊すことなくデータ更新できる。これに対し、電源電圧が10.5Vを下回るとデータ書込時間TDが確保されにくくなり、9Vの場合はTV2<TDとなり、データ書込時間が不足する。
そこで、実施例2では、電圧検出回路11にて検出される電源電圧が10.5V以上の場合にはデータの書き込みを行い、10.5V未満の場合にはデータの書き込みを行わずに既存データの保全を図る。すなわち、電源異常時にデータ書込時間TDを確保し得る電圧として、10.5Vをデータ書き込みの有無の閾値VSとして設定し、比較部14にて検出電圧値Vと閾値VSとを比較する。VがVS以上の場合はデータ書込部15に現在のデータをEEPROM9に書き込ませ、VがVS未満の場合はデータの書き込みを禁止する。
従って、データ書き込み動作を行う場合は必ずデータ書込時間TDが確保され、最新データへの更新が完全に行われた後、CPU5が機能停止する。これに対し、電源電圧が低くデータ書込時間TDが確保できない場合は、データ書き込みが禁止されるため、既存データの破壊が未然に防止され、データの信頼性が確保される。
さらに、実施例3として、電圧値と電圧低下時間TVとの関係を示すマップを使用し、閾値VSの値を変化させる方式について説明する。この場合は実施例2と異なり、データ書込時間算出部13を使用し、データ量からデータ書込予測時間TDを求める。次に、電圧低下時間TVのマップを参照し、求めたTDを超える電圧低下時間TVを有する電圧値をマップから算出して閾値VSとする。そして、検出電圧値Vと閾値VSとを比較し、VがVS以上の場合(V≧VS)にはデータ書き込みを行い、逆に、V<VSの場合にはデータ書き込みを禁止する。
実施例2の場合はVSやTDが固定されており制御的には簡便であるが、データ量が少なく実際はデータ書込時間が確保し得るようなケースでも書き込みが実行されず、データが無駄になる場合がある。これに対し、実施例3の方式は実施例1と同様、データ量に応じてデータ書込時間が予測され、それに基づいてデータ書き込みの有無が決定されるので、データの有効活用が図られる。なお、システム負荷軽減のため、逆に実施例1においてTDを固定して処理を行っても良い。
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前述の実施例では、本発明をワイパ装置の制御システムに適用した例を示したが、その適用対象はワイパ装置には限定されず、システム動作中に取得したデータを記憶素子等に書き込むシステムに広く適用可能である。また、制御対象もモータには限定されず、他の電動装置の制御システムに広く適用可能である。さらに、前述の実施例では、取得データをEEPROM9に書き込む構成を示したが、例えばフラッシュマイコンのROM領域など、EEPROM9以外の記憶素子にデータを書き込む構成であっても良い。加えて、前述の閾値VSは一例であり、その値は10.5Vには限定されない。
なお、自動車用ワイパ装置では、一般にイグニッションスイッチを切った場合、そのOFF信号により、CPU5はデータをEEPROM9に格納した後OFFとなるため、突然、電源が遮断される事態とはならないが、スイッチによってCPU5の電源が直接OFFされるようなシステムにも本発明は有効である。
本発明の一実施例であるデータ保護方法が適用される制御システムの構成を示す説明図である。 CPUの電源異常発生時におけるデータ書込処理に関する機能ブロック図である。 図1の制御システムにおける電源異常時の電源電圧の時間変化とデータ書込時間との関係を示す説明図である。 従来の制御システムの構成を示す説明図である。 図4の制御システムにおける電源異常時の電源電圧の時間変化とデータ書込時間との関係を示す説明図である。
符号の説明
1 モータ
2 Hブリッジ回路
3 リレー
4 バッテリ(電源)
5 CPU(制御手段)
6 駆動回路
7 駆動回路
8 レギュレータ
9 EEPROM(記憶手段)
11 電圧検出回路(電圧検出手段)
12 電圧低下時間算出部(電圧低下時間算出手段)
13 データ書込時間算出部(データ書込時間算出手段)
14 比較部(比較手段)
15 データ書込部(データ書込手段)
16 ROM
51 モータ
52 Hブリッジ回路
53 リレー
54 バッテリ
55 CPU
56 駆動回路
57 駆動回路
58 レギュレータ
59 EEPROM
C1 コンデンサ
C2 コンデンサ
D1 ダイオード
TD データ書込時間
TD データ書込予測時間
TV,TV 電圧低下時間
検出電圧値
VS,VS 閾値

Claims (8)

  1. 制御対象に関するデータを取得し、該データを記憶手段に格納する制御システムにおけるデータ保護方法であって、
    前記制御システムに供給される電源電圧を検出し、
    電源に異常が発生したとき、電源異常発生から前記電源電圧が前記データを前記記憶手段に書き込み可能な電圧値を下回るまでの時間を示す電圧低下時間を算出し、
    前記データを前記記憶手段に書き込むために要する時間を示すデータ書込時間と、前記電圧低下時間とを比較し、前記電圧低下時間が前記データ書込時間よりも長い場合のみ前記データを前記記憶手段に書き込むことを特徴とするデータ保護方法。
  2. 請求項1記載のデータ保護方法において、前記データ書込時間を前記データの量に基づいて算出することを特徴とするデータ保護方法。
  3. 制御対象に関するデータを取得し、該データを記憶手段に格納する制御システムにおけるデータ保護方法であって、
    前記制御システムに供給される電源電圧を検出し、
    電源に異常が発生したとき、前記電源電圧が所定の閾値以上の場合のみ、前記データを前記記憶手段に書き込むことを特徴とするデータ保護方法。
  4. 請求項2記載のデータ保護方法において、前記閾値は、電源異常発生後に前記電源電圧が前記データを前記記憶手段に書き込み可能な電圧値を下回るまでの時間を示す電圧低下時間と、前記データを前記記憶手段に書き込むために要する時間を示すデータ書込時間とを比較し、前記電圧低下時間が前記データ書込時間よりも長くなる値に設定されることを特徴とするデータ保護方法。
  5. 請求項3又は4記載のデータ保護方法において、前記電源異常発生時における前記データの量に基づいて前記閾値を変更可能としたことを特徴とするデータ保護方法。
  6. 制御対象に関するデータを取得し、該データを記憶手段に格納する制御システムであって、
    前記制御システムに電力を供給する電源と、
    前記電源から前記制御システムに対し印加される電源電圧を検出する電圧検出手段と、
    電源に異常が発生したとき、電源異常発生後に前記電源電圧が前記データを前記記憶手段に書き込み可能な電圧値を下回るまでの時間を示す電圧低下時間を算出する電圧低下時間算出手段と、
    前記データを前記記憶手段に書き込むために要する時間を示すデータ書込時間と、前記電圧低下時間とを比較する比較手段と、
    前記電圧低下時間が前記データ書込時間よりも長い場合のみ前記データを前記記憶手段に書き込むデータ書込手段とを有することを特徴とする制御システム。
  7. 請求項6記載のデータ保護方法において、前記データの量に基づいて前記データ書込時間を算出するデータ書込時間算出手段をさらに有することを特徴とする制御システム。
  8. 制御対象に関するデータを取得し、該データを記憶手段に格納する制御システムであって、
    前記制御システムに電力を供給する電源と、
    前記電源から前記制御システムに対し印加される電源電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記電源に異常が発生したとき、前記電源電圧が所定の閾値以上の場合のみ、前記データを前記記憶手段に書き込むデータ書込手段とを有することを特徴とする制御システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016052347A (ja) * 2014-09-02 2016-04-14 株式会社三共 遊技機

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