JP2006019784A - 車載システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 車載機器の電力消費を低減することができる「車載システム」を提供すること。
【解決手段】 車載システムには、携帯電話200の動作の可否に関する情報を含む地図データが格納されるハードディスク装置(HDD)120と、車両の現在位置を検出するGPS装置140、自律航法センサ150、車両位置計算部111と、地図データに基づいて車両が車載機器の動作可能エリアと動作不能エリアのいずれを走行中であるかを判定するエリア判定部113と、検出された車両の現在位置が動作不能エリアに含まれているときに車載機器に対して電源を切断する制御を行う電源制御部114とが備わっている。
【選択図】 図1
【解決手段】 車載システムには、携帯電話200の動作の可否に関する情報を含む地図データが格納されるハードディスク装置(HDD)120と、車両の現在位置を検出するGPS装置140、自律航法センサ150、車両位置計算部111と、地図データに基づいて車両が車載機器の動作可能エリアと動作不能エリアのいずれを走行中であるかを判定するエリア判定部113と、検出された車両の現在位置が動作不能エリアに含まれているときに車載機器に対して電源を切断する制御を行う電源制御部114とが備わっている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、携帯電話等とナビゲーション装置とが連係動作する車載システムに関する。
従来から、車室内で使用される携帯電話と連係動作を行うナビゲーション装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。このナビゲーション装置では、車両の現在位置が携帯電話の通話可能領域外にあることを検出したときに通話可能領域内に最も早く到達することができる経路を設定する機能を有しており、運転者は、設定された経路に沿って車両を走らせることにより、携帯電話を使うことができる場所に速やかに移動することができる。
特開2003−101462号公報(第3−10頁、図1−15)
ところで、特許文献1に開示されたナビゲーション装置では、通話可能領域外を走行中の車両が通話可能領域内に最も早く到達することができる経路が地図上に表示されるが、この経路に沿って車両が走行中は携帯電話の電源が入った状態が維持されるため、通話ができないにもかかわらず無駄に電力を消費するという問題があった。このため、通話可能領域内に到達した後の携帯電話の待ち時間や通話可能時間が短くなってしまう。また、ETC(Electronic Toll Collection System )装置のように通信エリアが決まっているような車載機器についても同様であり、動作不可能な領域において電源が入った状態を維持すると、その分だけ無駄に電力を消費するという問題があった。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、車載機器の電力消費を低減することができる車載システムを提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明の車載システムは、車載機器の動作の可否に関する情報を含む地図データが格納される地図データ格納手段と、車両の現在位置を検出する車両位置検出手段と、地図データに基づいて、車両が車載機器の動作可能エリアと動作不能エリアのいずれを走行中であるかを判定するエリア判定手段と、車両位置検出手段によって検出された車両の現在位置が動作不能エリアに含まれていることがエリア判定手段によって判定されたときに、車載機器に対して電源を切断する制御を行う電源制御手段とを備えている。これにより、車両の走行位置に対応して車載機器が動作不能状態になったときにこの車載機器の電源が切断されるため、無駄な電力消費を抑えることができる。
また、上述した電源制御手段は、車両が動作可能エリアから動作不能エリアに進入したときに、車載機器に対して電源を切断する制御を行うことが望ましい。車両が車載機器の動作可能エリアから動作不能エリアに進入したタイミングで車載機器の電源を切断することにより、電源切断の制御が容易になるとともに、電源切断を可能な限り早いタイミングで実施することによる電力消費低減の効果をさらに上げることができる。
また、上述した電源制御手段は、車両の現在位置が動作不能エリアから動作可能エリアに進入したことがエリア判定手段によって判定されたときに、車載機器に対して電源を投入する制御を行うことが望ましい。これにより、車両が車載機器の動作可能エリアに再度進入したときに、利用者自身による特別な操作を行うことなく車載機器の電源投入を行うことが可能になり、電源を投入し忘れることによって車載機器が使えなくなることを回避することができる。
また、上述した車載機器は、切断コマンド、投入コマンドに応じて電源の切断、投入が行われる電源回路と、切断コマンドおよび投入コマンドを受信して電源回路に送る第1の通信手段とを備え、電源制御手段の制御によって切断コマンドおよび投入コマンドを第1の通信手段に向けて送信する第2の通信手段をさらに備えることが望ましい。これにより、車載機器の外部から切断コマンドや投入コマンドを送るだけで車載機器の電源の切断や投入が可能になり、切断等を制御する構成や車載機器との間の接続を簡略化することができる。
また、上述した車載機器は、携帯電話であることが望ましい。これにより、通信が不可能な場所において携帯電話の電源を切断して電力消費を抑えることが可能になり、実質的に通信可能エリアでの待ち受け時間や通信時間を長くすることができる。
また、上述した携帯電話は、基地局との間の通信不能状態を検出したときに通信不能通知を第1の通信手段から電源制御手段に向けて送信し、電源制御手段は、携帯電話から送られてくる通信不能通知を第2の通信手段を介して受信したときに、切断コマンドの送信の要否を判定することが望ましい。これにより、実際に通信不能状態になったことを確認してから携帯電話の電源を切断することが可能になり、基地局の新設等によって地図データが古くなった場合であっても実情に即した電源状態の切り替えを行うことができる。
また、上述した第1および第2の通信手段は、ブルーツース規格に準拠した通信を行うことが望ましい。これにより、最近普及しつつあるブルーツース回路搭載の携帯電話ではほとんどハードウエアを追加することなく電源の自動的な切断、投入機能を実現することができ、機能追加によるコストの上昇を最小限に抑えることができる。
また、上述した車載機器は、ETC装置であることが望ましい。これにより、高速道路のインターチェンジ等のETC装置の電源投入が必要な場所でのみETC装置の電源を投入し、それ以外の場所では電源を切断して電力消費を抑えることが可能になる。
また、上述した電源制御手段によって車載機器に対して電源を切断する制御を行ったときに、車載機器の電源が切断されている旨を通知する電源状態通知手段をさらに備えることが望ましい。これにより、自動的に電源が切断される車載機器の動作状態を知ることが可能になり、勘違い等によって車載機器が動作していると思い込んだり、車載機器が動作していないと思い込むことを防止することができる。
以下、本発明を適用した一実施形態の車載システムについて、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、一実施形態の車載システムの構成を示す図である。図1に示す車載システムは、ナビゲーション装置100、携帯電話200、ETC装置300を含んで構成されている。ナビゲーション装置100は、地図表示等の通常のナビゲーション動作の他に携帯電話200およびETC装置300に対して電源状態を制御する動作を行っており、ナビコントローラ110、ハードディスク装置(HDD)120、操作部130、GPS装置140、自律航法センサ150、ディスプレイ装置160、通信モジュール170、通信インタフェース部(通信I/F)180を備えている。
ナビコントローラ110は、ナビゲーション装置100の全体を制御するものであり、CPU、ROM、RAM等を用いて所定の動作プログラムを実行することによりその機能が実現される。ナビコントローラ110の詳細構成については後述する。
ハードディスク装置120は、地図表示、施設検索、経路探索および車載機器(携帯電話200、ETC装置300)の動作の可否に関する情報を含む地図データが格納されている情報記録媒体である。例えば、道路は複数のリンクによって構成されており、隣接するリンクがノードによって接続されている。これらのリンクあるいはノードの属性として、携帯電話200やETC装置300が動作可能エリアに含まれるか否かを示すフラグ等を含ませることにより、車載機器の動作の可否に関する情報を地図データに含ませることができる。また、ハードディスク装置120には、経度および緯度で適当な大きさに区切られた矩形形状の図葉を単位とした地図データが格納されている。各図葉の地図データは、図葉番号を指定することにより特定され、読み出すことが可能となる。
操作部130は、例えばタッチパネルを用いて構成されており、利用者による操作指示を受け付けてその操作内容に応じた信号をナビコントローラ110に出力する。GPS装置140は、GPSアンテナとこのGPSアンテナで受信した衛星の電波を解析する演算部とを有しており、ナビゲーション装置100が搭載された車両の位置(経度、緯度)を出力する。自律航法センサ150は、距離センサと方位センサ(ジャイロ)とを含んでおり、これらのセンサ出力に基づいてナビコントローラ110によって車両の位置が計算される。なお、本実施形態では、車両の位置検出を、GPS装置140と自律航法センサ150の両方を用いて行っているが、GPS装置140を用いた位置検出精度が高い場合にはGPS装置140のみを用いるようにしてもよい。ディスプレイ装置160は、ナビコントローラ110から出力される描画データに基づいて、車両位置周辺の地図画像などの各種画像を表示する。
通信モジュール170は、ブルーツース(Bluetooth(登録商標))規格に準拠しており、ブルーツース規格に準拠した他の通信モジュールとの間で相互に無線通信を行って各種情報の送受信を行う。本実施形態では、車室内に持ち込まれた車載機器としての携帯電話200に同様の通信モジュールが内蔵されており、これらの通信モジュール間で通信が行われる。この通信モジュール170は、受信部と送信部からなるRF部172とベースバンド部174とを含んでいる。RF部172は、2.4GHzの周波数帯域の電波を送受信しており、ベースバンド部174は、RF部172の制御やリンク制御、誤り制御等のデータ通信に必要な各種の制御を行う。通信インタフェース部180は、車内LANあるいは専用線を用いてETC装置300との間で各種情報の送受信を行う。
次に、ナビコントローラ110の詳細構成について説明する。図1に示すように、ナビコントローラ110は、車両位置計算部111、地図描画部112、エリア判定部113、電源制御部114、電源状態通知部115を備えている。車両位置計算部111は、GPS装置140や自律航法センサ150の出力信号に基づいて車両位置を計算するとともに、計算した車両位置が地図データの道路上にあるか否かを判定し、道路上にないと判定した場合には車両位置を修正するマップマッチング処理を行う。地図描画部112は、ハードディスク装置120に格納された地図データに基づいて、地図画像を表示するために必要な描画処理を行う。
エリア判定部113は、ハードディスク装置120に格納された地図データに基づいて、車両が携帯電話200やETC装置300の動作可能エリアと動作不能エリアのいずれを走行中であるか否かを判定する。携帯電話200については、動作可能エリアとは基地局との間で電波の送受信が可能なエリア、すなわちデータ通信や通話が可能なエリアであり、それ以外のエリアが動作不能エリアとなる。また、ETC装置300については、高速道路のインターチェンジ料金所側のアンテナ(料金所以外の場所にもアンテナが設置される場合にはこのアンテナも含む)との間で電波の送受信が可能なエリアであり、それ以外のエリアが動作不能エリアとなる。この判定は、携帯電話200とETC装置300のそれぞれについて個別に行われる。
電源制御部114は、車両の現在位置が動作不能エリアに含まれていることがエリア判定部113によって判定されたときに、携帯電話200あるいはETC装置300に対して電源を切断する制御を行う。また、電源制御部114は、車両の現在位置が動作不能エリアから動作可能エリアに進入したことがエリア判定部113によって判定されたときに、携帯電話200あるいはETC装置300に対して電源を投入する制御を行う。これらの電源切断あるいは電源投入のそれぞれの制御は、電源切断を指示する切断コマンドや電源投入を指示する投入コマンドを携帯電話200やETC装置300に送ることにより行われる。
電源状態通知部115は、電源制御部114によって携帯電話200やETC装置300に対して電源を切断する制御を行ったときに、これらの機器の電源が切断されている旨を利用者に通知する。この通知は、「携帯電話:電源オフ」、「ETC装置:電源オフ」等の情報をディスプレイ装置160に表示することにより行われる。
図2は、携帯電話200の構成を示す図である。図2に示すように、携帯電話200は、電話処理部210、通信モジュール220、電源回路230、受信状態通知処理部240を含んで構成されている。電話処理部210は、一般の携帯電話としての機能を実現するためのものであり、図示しないマイクロホンやスピーカを用いて他の携帯電話や固定電話との間で通話を行うために必要な処理を行う。この電話処理部210では基地局(図示せず)から出力される電波の強度を監視しており、その電波強度レベルが受信状態通知処理部240に送られる。通信モジュール220は、上述したようにブルーツース規格に準拠した通信動作を行う。基本的には、ナビゲーション装置100に備わった通信モジュール170と同じ構成を有しており、ナビゲーション装置100との間で投入コマンド等の送受信を行う。電源回路230は、電話処理部210に対して動作電力を供給しており、切断コマンドに応じてこの動作電力の供給を停止し、投入コマンドに応じて動作電力の供給を再開する。なお、動作電力の供給停止時(電源切断時)には、ナビゲーション装置100から送られてくる投入コマンドを受信して動作電力の供給を再開するために必要な通信モジュール220等のみの動作が維持され、それ以外の電話処理部210や受信状態通知処理部240等の動作が停止状態になる。受信状態通知処理部240は、電話処理部210から送られてくる電波強度レベルに基づいて携帯電話200自身の通信不能状態を検出したときに、通信モジュール220を介して通信不能通知をナビゲーション装置100に向けて送信する処理を行う。
図3は、ETC装置300の構成を示す図である。図3に示すように、ETC装置300は、ETC車載器本体310、通信インタフェース部(通信I/F)320、電源回路330を含んで構成されている。ETC車載器本体310は、図示しない車両側アンテナ、ETCカードスロット、車載器制御部等を含んでおり、ETCカードを用いて通行料金の支払いに必要な処理を行う。通信インタフェース部320は、車内LANあるいは専用線を用いてナビゲーション装置100との間で各種情報の送受信を行う。電源回路330は、ETC車載器本体310に対して動作電力を供給しており、切断コマンドに応じてこの動作電力の供給を停止し、投入コマンドに応じて動作電力の供給を再開する。
上述したハードディスク装置120が地図データ格納手段に、GPS装置140、自律航法センサ150、車両位置計算部111が車両位置検出手段に、エリア判定部113がエリア判定手段に、電源制御部114が電源制御手段に、電源状態通知部115が電源状態通知手段にそれぞれ対応する。また、通信モジュール170、通信インタフェース部180が第2の通信手段に、通信モジュール220、通信インタフェース部320が第1の通信手段にそれぞれ対応する。
本実施形態の車載システムはこのような構成を有しており、次に、携帯電話200やETC装置300の電源切断、投入を制御する動作について説明する。
図4は、携帯電話200の電源切断、投入を制御するナビゲーション装置100の動作手順を示す流れ図である。電源制御部114は、携帯電話200から送られてくる通信不能通知を通信モジュール170を介して受信したか否かを判定しており(ステップ100)、受信していない場合には否定判断を行ってこの判定を繰り返す。また、通信不能通知を受信するとステップ100の判定において肯定判断が行われ、次に、車両位置計算部111は車両位置の検出を行う(ステップ101)。なお、実際には通常のナビゲーション動作において車両位置検出が行われているため、新たにステップ101の動作として自車位置検出を行う必要はなく、通常のナビゲーション動作において検出された車両位置を取得すればよい。
次に、エリア判定部113は、検出した車両位置に基づいて、車両が動作不能エリアを走行中であるか否かを判定する(ステップ102)。動作可能エリアを走行中の場合には否定判断が行われ、ステップ101に戻って車両位置検出以降の動作が繰り返される。また、車両が動作不能エリアを走行中の場合にはステップ102の判定において肯定判断が行われ、次に、電源制御部114は、携帯電話200に向けて通信モジュール170を介して切断コマンドを送信する(ステップ103)。切断コマンドを受信した携帯電話200では電話処理部210等の動作電力の供給が停止されて電源オフ状態に移行する。なお、携帯電話200の詳細動作については後述する。
その後、車両位置計算部111は車両位置の検出を行い(ステップ104)、エリア判定部113は、車両が動作可能エリアに進入したか否かを判定する(ステップ105)。動作不能エリアを走行中の場合には否定判断が行われ、ステップ104に戻って車両位置検出以降の動作が繰り返される。また、車両が動作可能エリアに進入した場合にはステップ105の判定において肯定判断が行われ、次に、電源制御部114は、携帯電話200に向けて通信モジュール170を介して投入コマンドを送信する(ステップ106)。投入コマンドを受信した携帯電話200では電話処理部210等の動作電力の供給が開始して電源オン状態に移行する。
図5は、携帯電話200の動作手順を示す流れ図である。受信状態通知処理部240は、電話処理部210から送られてくる電波強度レベルに基づいて通信可能であるか否かを判定する(ステップ200)。基地局が近くにあってこの基地局を介して通話やデータ通信が可能な場合には肯定判断が行われ、この判定が繰り返される。また、基地局が近くになく、通話やデータ通信ができない場合にはステップ200の判定において否定判断が行われる。例えば、携帯電話200の表示部(図示せず)にはアンテナのマークと電波強度レベルに応じた本数のインジケータが表示されるが、近くに基地局がない場合や電波が受信困難なトンネルや地下駐車場等に携帯電話200がある場合には「圏外」の表示がなされ、基地局からの電波の受信強度レベルが非常に弱い場合にはインジケータの本数が0本あるいは1本となる。これらの場合にはステップ200の判定において否定判断が行われる。なお、「圏外」の表示が行われ、通話やデータ通信が全く行えない状態のときにステップ200の判定において否定判断を行い、それ以外の状態のときには肯定判断を行うようにしてもよい。
次に、受信状態通知処理部240は、通信モジュール220を介してナビゲーション装置100に向けて通信不能通知を送信し(ステップ201)、その後ナビゲーション装置100から切断コマンドが送られてくるまで待ち状態(待機状態)に移行する(ステップ202)。ナビゲーション装置100から切断コマンドが送られてくると、電源回路230は、この切断コマンドを受信し(ステップ203)、電話処理部210等に対する動作電力の供給を停止して電源切断を実行し(ステップ204)、その後ナビゲーション装置100から投入コマンドが送られてくるまで待ち状態に移行する(ステップ205)。ナビゲーション装置100から投入コマンドが送られてくると、電源回路230は、この投入コマンドを受信し(ステップ206)、電話処理部210等に対する動作電力の供給を開始して電源投入を行う(ステップ207)。
このように、本実施形態の車載システムでは、車両の走行位置に対応して携帯電話200が動作不能状態になったときにこの携帯電話200の電源が切断されるため、無駄な電力消費を抑えることができる。これより、実質的に通信可能エリアでの待ち受け時間や通信時間を長くすることができる。
また、車両が携帯電話200の動作可能エリア(通話可能エリア)に再度進入したときに、利用者自身による特別な操作を行うことなく携帯電話200の電源投入を行うことが可能になり、電源を投入し忘れることによって携帯電話200が使えなくなることを回避することができる。
また、携帯電話200には切断コマンドや投入コマンドに応じて電源の切断、投入が行われる電源回路230が備わっているため、携帯電話200の外部から切断コマンドや投入コマンドを送るだけで携帯電話200の電源の切断や投入が可能になり、切断等を制御する構成や携帯電話200との間の接続を簡略化することができる。
また、携帯電話200において基地局との間の通信不能状態を検出したときにナビゲーション装置100に向けて通信不能通知を送信し、ナビゲーション装置100内の電源制御部114ではこの通信不能通知を受信したときに切断コマンドの送信の要否を判定している。これにより、実際に通信不能状態になったことを確認してから携帯電話200の電源を切断することが可能になり、基地局の新設等によって地図データが古くなった場合であっても実情に即した電源状態の切り替えを行うことができる。
また、ブルーツース規格に準拠した通信モジュール170、220を用いて切断コマンド等の送受信を行っている。これにより、最近普及しつつあるブルーツース回路搭載の携帯電話ではほとんどハードウエアを追加することなく電源の自動的な切断、投入機能を実現することができ、機能追加によるコストの上昇を最小限に抑えることができる。
また、電源制御部114によって携帯電話200に対して電源を切断する制御を行ったときに、携帯電話200の電源が切断されている旨を通知することにより、自動的に電源が切断される携帯電話200の動作状態を知ることが可能になり、勘違い等によって携帯電話200が動作していると思い込んだり、携帯電話200が動作していないと思い込むことを防止することができる。
図6は、ETC装置300の電源切断、投入を制御するナビゲーション装置100の動作手順を示す流れ図である。エリア判定部113は、車両がETC300の動作可能エリア(一般には高速道路のインターチェンジ周辺)に進入したか否かを判定する(ステップ300)。この判定は車両位置計算部111によって計算される車両位置に基づいて行われる。動作不能エリアを走行中の場合には否定判断が行われてこの判定が繰り返される。また、車両が動作可能エリアに進入した場合にはステップ300の判定において肯定判断が行われ、次に、電源制御部114は、ETC装置300に向けて通信インタフェース部180を介して投入コマンドを送信する(ステップ301)。投入コマンドを受信したETC装置300ではETC車載器本体310の動作電力の供給を開始して電源オン状態に移行する。
その後、エリア判定部113は、車両がETC300の動作不能エリアに進入したか否かを判定し(ステップ302)、動作可能エリア内を走行中の場合には否定判断を行ってこの判定を繰り返す。また、動作可能エリアから脱出した場合にはステップ302の判定において肯定判断が行われ、次に、電源制御部114は、ETC装置300に向けて通信インタフェース部180を介して切断コマンドを送信する(ステップ303)。切断コマンドを受信したETC装置300ではETC車載器本体310の動作電力の供給を停止して電源オフ状態に移行する。
このように、本実施形態の車載システムでは、車両の走行位置に対応してETC装置300が動作可能状態になったときにETC装置300の電源が投入され、再び動作不能状態になったときにETC装置300の電源が切断されるため、無駄な電力消費を抑えることができる。特に、車両がETC装置300の動作可能エリアから動作不能エリアに進入したタイミングでETC装置300の電源を切断することにより、電源切断の制御が容易になるとともに、電源切断を可能な限り早いタイミングで実施することによる電力消費低減の効果をさらに上げることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。上述した実施形態では、携帯電話200の電源の切断は、携帯電話200から送られてくる通信不能通知を受信した後にナビゲーション装置100から携帯電話200に向けて切断コマンドを送ることにより行ったが、ETC装置300の場合と同様に単に車両が動作不能エリアに進入したタイミングで行うようにしてもよい。
100 ナビゲーション装置
110 ナビコントローラ
111 車両位置計算部
112 地図描画部
113 エリア判定部
114 電源制御部
115 電源状態通知部
120 ハードディスク装置(HDD)
130 操作部
140 GPS装置
150 自律航法センサ
160 ディスプレイ装置
170 通信モジュール
180 通信インタフェース部(通信I/F)
200 携帯電話
300 ETC装置
110 ナビコントローラ
111 車両位置計算部
112 地図描画部
113 エリア判定部
114 電源制御部
115 電源状態通知部
120 ハードディスク装置(HDD)
130 操作部
140 GPS装置
150 自律航法センサ
160 ディスプレイ装置
170 通信モジュール
180 通信インタフェース部(通信I/F)
200 携帯電話
300 ETC装置
Claims (9)
- 車載機器の動作の可否に関する情報を含む地図データが格納される地図データ格納手段と、
車両の現在位置を検出する車両位置検出手段と、
前記地図データに基づいて、車両が前記車載機器の動作可能エリアと動作不能エリアのいずれを走行中であるかを判定するエリア判定手段と、
前記車両位置検出手段によって検出された車両の現在位置が前記動作不能エリアに含まれていることが前記エリア判定手段によって判定されたときに、前記車載機器に対して電源を切断する制御を行う電源制御手段と、
を備えることを特徴とする車載システム。 - 請求項1において、
前記電源制御手段は、車両が前記動作可能エリアから前記動作不能エリアに進入したときに、前記車載機器に対して電源を切断する制御を行うことを特徴とする車載システム。 - 請求項1または2において、
前記電源制御手段は、車両の現在位置が前記動作不能エリアから前記動作可能エリアに進入したことが前記エリア判定手段によって判定されたときに、前記車載機器に対して電源を投入する制御を行うことを特徴とする車載システム。 - 請求項1〜3のいずれかにおいて、
前記車載機器は、切断コマンド、投入コマンドに応じて電源の切断、投入が行われる電源回路と、前記切断コマンドおよび前記投入コマンドを受信して前記電源回路に送る第1の通信手段とを備え、
前記電源制御手段の制御によって前記切断コマンドおよび前記投入コマンドを前記第1の通信手段に向けて送信する第2の通信手段をさらに備えることを特徴とする車載システム。 - 請求項4において、
前記車載機器は、携帯電話であることを特徴とする車載システム。 - 請求項5において、
前記携帯電話は、基地局との間の通信不能状態を検出したときに通信不能通知を前記第1の通信手段から前記電源制御手段に向けて送信し、
前記電源制御手段は、前記携帯電話から送られてくる前記通信不能通知を前記第2の通信手段を介して受信したときに、前記切断コマンドの送信の要否を判定することを特徴とする車載システム。 - 請求項5または6において、
前記第1および第2の通信手段は、ブルーツース規格に準拠した通信を行うことを特徴とする車載システム。 - 請求項4において、
前記車載機器は、ETC装置であることを特徴とする車載システム。 - 請求項1〜8のいずれかにおいて、
前記電源制御手段によって前記車載機器に対して電源を切断する制御を行ったときに、前記車載機器の電源が切断されている旨を通知する電源状態通知手段をさらに備えることを特徴とする車載システム。
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