JP2006019486A - 増幅型固体撮像素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 クロストークが低減された増幅型固体撮像素子を提供する。
【解決手段】 本発明の増幅型固体撮像素子の画素は、信号電荷を蓄積する第1導電型の電荷蓄積領域と、電荷蓄積領域の外周の内、少なくとも半導体基板の裏面側に隣接する第2導電型の半導体領域と、増幅部とを有する。増幅部は、電荷蓄積領域に蓄積された電荷が転送される電荷検出領域を含み、電荷検出領域内の電荷量に応じた画素信号を出力する。半導体領域内には、電荷蓄積領域よりも半導体基板の裏面側に、半導体領域の一部を介して電荷蓄積領域の少なくとも一部に対向する第2導電型の電荷混入防止領域が形成されている。この電荷混入防止領域は、正味の平均不純物濃度が半導体領域よりも高いので、信号電荷に対する障壁となり、隣接画素から流入してきた電荷が電荷蓄積領域に混入することを抑制する。この結果、クロストークは低減される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、増幅型固体撮像素子に関する。特に本発明は、増幅型固体撮像素子においてクロストークを低減する技術に関する。
従来より、入射光に応じて各画素で生成される信号を、画素内部で増幅してから出力する増幅型固体撮像素子が知られている(例えば、特許文献1参照)。増幅型固体撮像素子では、2次元マトリクス状に配置された各画素は、受光量に応じた量の信号電荷を生成する受光部と、画素アンプとを有している。受光部により生成された信号電荷は、画素アンプの電荷検出部に転送される。そして、画素アンプは、転送された信号電荷の量に応じて増幅した信号電圧を、信号線を介して外部に出力する。
ところで、固体撮像素子では、1つの画素に入射した光がその画素内のみで光電変換されて、これにより生成された電荷がその画素のみで蓄積されることが理想である。しかし実際には、ある画素に入射した光の一部が反射や屈折によって別の画素に入射したり、ある画素内で光電変換により生成された電荷が半導体基板内を拡散して別の画素に混入することがある。このようにして、ある画素の出力信号に、本来ならば別の画素の信号成分となるべきものが混入してしまうことは、クロストークと呼ばれている。
特開2000−77642号公報
固体撮像素子は、解像度の向上という点から画素数の増大が要望されているが、画素数を増大するためには、単位画素を小さくする必要がある。画素を微細化すると、隣接する画素間の距離が短くなるので、クロストークは大きくなる。クロストークは、解像度を低下させたり、色バランスを崩す原因となるので、できる限り小さいことが望ましい。従って、画素を微細化するためには、クロストークを低減することが重要である。
固体撮像素子は幾つかの種類に分類されるが、その中でも前述の増幅型固体撮像素子は低消費電力等の点においてCCD型等の他の固体撮像素子より優れており、増幅型固体撮像素子においてクロストークを低減することは重要である。
本発明の目的は、従来よりもクロストークが低減された増幅型固体撮像素子を提供することである。
本発明の増幅型固体撮像素子は、第1導電型の電荷蓄積領域と、増幅部と、第2導電型の半導体領域とを有する画素が半導体基板に複数形成されたものである。電荷蓄積領域は、入射光に応じた量の電荷を蓄積する。増幅部は、電荷蓄積領域に蓄積された電荷が転送される電荷検出領域を含むと共に、電荷検出領域内の電荷量に応じた画素信号を出力する。半導体領域は、電荷蓄積領域の外周の内、少なくとも半導体基板の裏面側に隣接して形成されている。
請求項1の増幅型固体撮像素子は、以下の点を特徴とする。第1に、半導体領域内には、電荷蓄積領域よりも半導体基板の裏面側に、半導体領域の一部を介して電荷蓄積領域の少なくとも一部に対向する第2導電型の電荷混入防止領域が形成されている。第2に、電荷混入防止領域における正味の平均不純物濃度は、半導体領域における正味の平均不純物濃度よりも高い。第3に、半導体基板において複数の画素が形成されている領域には、電荷混入防止領域及び電荷蓄積領域のどちらにも対向しない領域が存在する。
請求項2の増幅型固体撮像素子は、以下の点を特徴とする。第1に、半導体領域内には、電荷蓄積領域よりも半導体基板の裏面側に、半導体領域の一部を介して電荷蓄積領域の少なくとも一部に対向する第2導電型の電荷混入防止領域が形成されている。第2に、電荷混入防止領域における正味の平均不純物濃度は、半導体領域における正味の平均不純物濃度よりも高い。第3に、電荷混入防止領域は、全体が電荷蓄積領域に対向しているか、或いは、電荷蓄積領域と対向していない領域において部分的に開口している。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2の増幅型固体撮像素子において、以下の点を特徴とする。第1に、各々の画素は、電荷検出領域内の電荷量をリセットするリセット部を有する。第2に、リセット部の少なくとも一部が電荷混入防止領域に対向しないように、電荷混入防止領域は形成されている。
請求項4の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかの増幅型固体撮像素子において、電荷混入防止領域が電荷蓄積領域全体に対向するように形成されていることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1〜請求項4のいずれかの増幅型固体撮像素子において、以下の点を特徴とする。第1に、各々の画素は、電荷蓄積領域から電荷検出領域に電荷を転送させる転送部を有する。第2に、電荷混入防止領域は、転送部全体に対向するように形成されている。
本発明の増幅型固体撮像素子の画素は、信号電荷を蓄積する第1導電型の電荷蓄積領域と、電荷蓄積領域に隣接する第2導電型の半導体領域とを有する。半導体領域内には、電荷蓄積領域よりも半導体基板の裏面側に、半導体領域の一部を介して電荷蓄積領域の少なくとも一部に対向する第2導電型の電荷混入防止領域が形成されている。この電荷混入防止領域は、正味の平均不純物濃度が半導体領域よりも高いので、信号電荷に対する障壁となり、隣接画素から流入してきた電荷が電荷蓄積領域に混入することを抑制する。この結果、クロストークは低減される。
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。なお、各図において同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本実施形態の増幅型固体撮像素子の等価回路図である。図に示すように、増幅型固体撮像素子10は、m行n列からなる多数の画素Px1−1〜Pxm−n(以下、画素と略記)と、各画素を行毎に駆動する垂直走査回路16と、各画素に列毎に接続されている垂直信号線VL1〜VLnと、水平信号線24と、水平走査回路28とを有している。なお、図中の符号において先頭がφで始まっているものは駆動電圧を示す。また、一部の要素の符号の最後には、配置されている行または列を示すために1、m、n等を付したが、行や列の区別が不要な場合、以下の説明では適宜省略する。
画素Px1−nに符号を示すように、各画素は、フォトダイオードPDと、転送ゲート32と、リセットゲート36と、リセットドレイン40と、接合型電界効果トランジスタ44(以下、JFETと略記)とを有している。
リセットドレイン40は、各行毎にリセットドレイン配線RDLを介して共通の電源(電圧VG)に接続されている。
リセットゲート36は、各行毎にリセットゲート配線RGL1〜RGLmを介して、垂直走査回路16に接続されている。リセットゲート36は、垂直走査回路16からパルス電圧φRG1〜φRGmをそれぞれ受けて行毎に駆動され、JFETのゲート電圧を制御する。即ち、リセットゲート36は、JFETのゲートを電圧VGにリセットすることでJFETを非動作状態にし、JFETのゲートをフローティング状態にすることでJFETを動作状態にする。
転送ゲート32は、各行毎に転送ゲート配線TGL1〜TGLmを介して、垂直走査回路16に接続されている。転送ゲート32は、垂直走査回路16からパルス電圧φTG1〜φTGmをそれぞれ受けて行毎に駆動され、JFETの動作時に同期して、フォトダイオードPDの蓄積電荷をJFETのゲートに転送する。
JFETのソースは各列毎に垂直信号線VL1〜VLnにそれぞれ接続されており、JFETのドレインは共通のドレイン電源(電圧VD)に接続されている。JFETは、動作時には、フォトダイオードPDからゲートに転送された電荷量に応じた電圧(請求項記載の画素信号に対応)を、ソースフォロワ動作によりソースから出力する。
垂直信号線VL1〜VLnには、定電流源CS1〜CSnと、垂直リセットトランジスタTRV1〜TRVnと、垂直負荷容量Cv1〜Cvnと、列バッファアンプAP1〜APnと、CDSコンデンサCc1〜Ccnと、CDSトランジスタTc1〜Tcnと、列選択トランジスタTh1〜Thnとがそれぞれ接続されている。
垂直リセットトランジスタTRVは、駆動パルス電圧φRVをゲートに受けて、垂直信号線VLを一定電圧VRVにリセットする。
垂直負荷容量Cv1〜Cvnは、JFETの動作帯域を制限する。
列選択トランジスタTh1〜Thnは、水平走査回路28から駆動パルス電圧φH1〜φHnをゲートにそれぞれ受けて、垂直信号線VL1〜VLnを水平信号線24にそれぞれ接続する。
CDSトランジスタTcは、ゲートに駆動パルス電圧φCを受ける。このCDSトランジスタTcとCDSコンデンサCcは、信号電荷の転送前後におけるJFETの出力電圧に、相関二重サンプリング処理を施す。
水平信号線24には、水平リセットトランジスタTRHと、出力バッファアンプ64とが接続されている。水平リセットトランジスタTRHは、駆動パルス電圧φRHをゲートに受けて、水平信号線24を一定電圧(この例では接地線GND)にリセットする。
増幅型固体撮像素子10における画素信号の読み出し動作は、特許文献1の図1のものと同様であるので、詳細な説明を省略する。
図2、図3は、どちらも増幅型固体撮像素子10の単位画素の平面模式図である。多層構造で煩雑となるので、図2では配線系統を主に示し、図3では本実施形態の特徴であるクロストーク防止領域の形成範囲を主に示した。図4は、図2、3におけるX1−X2間の断面模式図であり、図5は、図2、3におけるX3−X4間の断面模式図であり、図6は図2、3におけるY1−Y2間の断面模式図である。以下、図2〜図6を用いて、画素の構造を詳細に説明する。
図4、5、6に示すように、高濃度N型のシリコン基板70の表(おもて)面側にはN型エピタキシャル層74が形成されており、画素の各部の不純物拡散領域はN型エピタキシャル層74中に形成されている。N型エピタキシャル層74上には絶縁膜76が形成されており、絶縁膜76上には、リセットゲート36や転送ゲート32が形成されている。また、絶縁膜76上の絶縁層78中には、リセットドレイン配線RDLや垂直信号線VL等の配線が形成されている。なお、絶縁層78は、絶縁膜76とは別工程で形成されるので図では両者を別々に記載したが、実際にはどちらもシリコン酸化膜(二酸化ケイ素)でよい。
図4に示すように、JFETは、ゲートをP型、ソースをN型として形成されている。リセットドレイン40は、P型の不純物拡散領域として形成されている。そして、JFETのゲート、及びリセットドレイン40をソースまたはドレインとし、リセットゲート36をゲートとするPチャネル型MOSFETが形成されている。このため、リセットゲート36の電圧に応じて反転層が形成されて、JFETのゲートはリセットドレイン40を介して電圧VGにリセットされる。リセットドレイン40は、中継配線82を介してリセットドレイン配線RDLに接続されている。
図5に示すように、フォトダイオードPDは、表面N型領域86及びP型電荷蓄積領域90からなる埋め込み型フォトダイオードとして形成されている。表面N型領域86は、高濃度N型であり、N型エピタキシャル層74よりもドナー型不純物濃度が高い。表面N型領域86は、JFETのドレインに隣接して形成されており、反転を防止する。従って、本実施形態では、受光量に応じて生成される電子−正孔対の内、正孔が信号電荷としてP型電荷蓄積領域90に蓄積される。
また、N型エピタキシャル層74の一部を介してP型電荷蓄積領域90全体に対向するように、クロストーク防止領域94が形成されている。なお、本明細書では、『対向する』は、半導体基板(この例ではシリコン基板80)の厚さ方向に2者が向き合っているという意味で用いる。クロストーク防止領域94は、N型の不純物拡散領域であるが、N型エピタキシャル層74より正味の平均不純物濃度が高い(詳細は後述)。
図6に示すように、クロストーク防止領域94は、転送ゲート32全体にも対向するように形成されている。また、JFETのゲート、及びP型電荷蓄積領域90をソースまたはドレインとし、転送ゲート32をゲートとするPチャネル型MOSFETが形成されている。このため、転送ゲート32の電圧に応じて反転層が形成されて、P型電荷蓄積領域90からJFETのゲートに信号電荷が転送される。
なお、リセットゲート配線RGL下の領域は、JFETのドレインに相当する。ここで、本明細書での『下』或いは『下方』は、シリコン基板70の厚さ方向に表面から裏面の方向の意味で用い、上はその反対方向の意味で用いる。JFETのドレインは、素子間分離用に不純物濃度を高くした高濃度N型領域98の一部であるので、リセットゲート配線RGL下においても、導電型が反転しない。
図3は、高濃度N型領域98と、クロストーク防止領域94の形成範囲を示している。高濃度N型領域98は、シリコン基板70の裏面側を介して前記電圧VDを全画素共通に受ける。また、図3及び図6から分かるように、Y1−Y2間に沿ってJFETのチャネルが形成されている。
図2から分かるように、リセットドレイン配線RDLは、フォトダイオードPD以外の部分に対する遮光膜としても機能する。このような本実施形態の画素構造は、シリコン基板70上にN型エピタキシャル層74を形成してから、ドナー型不純物をイオン注入することでN型エピタキシャル層74中にクロストーク防止領域94を形成後、従来と同様に他の各部を形成すればよい。
以下、本発明の特徴であるクロストーク防止領域94を中心に、各部の不純物濃度や形成深さを説明する。本実施形態では、シリコン基板70の正味の平均不純物濃度は、例えば約1018/cm3であり、N型エピタキシャル層74の正味の平均不純物濃度は、例えば約8×1015/cm3である。そして、クロストーク防止領域94は、正味の平均不純物濃度が周囲のN型エピタキシャル層74よりも約3倍以上高い。理由は後述する。
ここで、上記した『正味の平均不純物濃度』は、多数キャリアを供給する不純物の平均濃度から、少数キャリアを供給する不純物の平均濃度を差し引いた値の意味であり、300Kにおける多数キャリア濃度にほぼ等しい。なお、固体撮像素子等の半導体装置では、各不純物拡散領域における多数キャリアを供給する不純物の平均濃度は、少数キャリアを供給する不純物の平均濃度を無視できる程度に高いことも多い。その場合、正味の平均不純物濃度は、多数キャリアを供給する不純物の平均濃度に実質的に等しい。
N型エピタキシャル層74の厚さは、例えば約8μmであり、P型電荷蓄積領域90における最も下側の部分(下面)の深さは、例えば約0.5μmである。なお、本明細書での深さは、N型エピタキシャル層74と絶縁膜76との界面を基準とする。そして、クロストーク防止領域94は、最も上側の部分(上面)が1.5μm以上の深さであることが望ましい(理由は後述)。クロストーク防止領域94の厚さは、例えば1〜2μmである。
図7は、シリコン基板70の深さ方向のポテンシャル分布を模式的に示したものである。クロストーク防止領域94の正味の平均不純物濃度は、周囲のN型エピタキシャル層74よりも高いので、深さ方向に見た場合、クロストーク防止領域94は、周囲よりも静電ポテンシャルが高い。本実施形態では信号電荷が正孔であるので、クロストーク防止領域94は、信号電荷に対してポテンシャル障壁となる。
換言すれば、ドナー型不純物がイオン化した(電子を失った)領域であるN型領域を電気的に正とすれば、周囲よりもドナー型不純物濃度が高いクロストーク防止領域94は、周囲よりも正の度合いが強い。このため、クロストーク防止領域94は、信号電荷である正孔に対しては、周囲よりもクーロン斥力が強く働くので障壁となる。
一方、JFETのゲートの下、及びリセットドレイン40の下には、クロストーク防止領域94が形成されていない。JFETのゲート、リセットドレイン40は、どちらもP型であるので、クロストーク防止領域94より深い部分で発生した正孔に対する吸収源になる。
即ち、クロストーク防止領域94より下方で発生した正孔は、拡散によって隣接画素に到達しても、クロストーク防止領域94に阻まれるので隣接画素のP型電荷蓄積領域90には殆ど混入せず、JFETのゲート或いはリセットドレイン40に吸収される。クロストークの要因となるキャリアをこのように吸収させるためにも、クロストーク防止領域94は、画素の全面に形成するのではなく、図3のように平面的には一部が開口している必要がある。ここで、本明細書での『開口している』は、半導体基板(シリコン基板70)の厚さ方向に見て、形成されていない領域が存在するという意味である。また、以下の説明では、シリコン基板70の厚さ方向に見て、クロストーク防止領域94が形成されていない領域を開口部分と記載する。
クロストーク防止領域94が正孔に対する障壁となるので、クロストーク防止領域94の上部で発生した正孔は、下方には移動せず、隣接画素のP型電荷蓄積領域90には殆ど到達しない。即ち、クロストーク防止領域94の上部で発生した正孔は、殆どが真上に位置するP型電荷蓄積領域90に効率的に収集され、その画素の信号成分に寄与する。この結果、ある画素で生成された正孔が隣接画素のP型電荷蓄積領域90に混入する確率は極めて低くなるので、クロストークを従来よりも大幅に低減できる。
さらに、クロストーク防止領域94は、P型電荷蓄積領域90の下方だけではなく、転送ゲート32の下にも形成されている。従って、P型電荷蓄積領域90からJFETのゲートへの信号電荷の転送特性には、クロストーク防止領域94による影響はない。ここでの影響は、例えば、シリコン基板70の深部で生成された正孔が、クロストーク防止領域94を避けて、JFETのゲートにおける転送ゲート32側に到達することである。また、クロストーク防止領域94は、マスク工程での若干のずれを考慮しても転送ゲート32の下にも確実に形成されるように、JFETのゲートの一部にも対向するように形成することが望ましい。
クロストーク防止領域94の正味の平均不純物濃度がN型エピタキシャル層74よりも約3倍以上高いことが望ましいとしたのは、上述のようにクロストーク防止領域94を電位の障壁として機能させるためである。同様の理由で、クロストーク防止領域94の厚さの下限値は、電位の勾配が生じる程度であればよい。また、クロストーク防止領域94の上面の深さが1.5μm以上であると望ましいとした理由は、以下の通りである。
1.5μmは、一般にシリコン基板において波長600nmの光の強度が約50%になる深さであり、本実施形態の増幅型固体撮像素子10は可視光を対象としている。また、前述したようにクロストーク防止領域94より下方で発生したキャリアはP型電荷蓄積領域90には殆ど到達しない。従って、P型電荷蓄積領域90に蓄積されるキャリアの発生領域を確保する意味では、クロストーク防止領域94の上面の深さは1.5μm以上であることが望ましい。なお、可視光よりも深くで電子−正孔対を生成する赤外光を対象とする場合、クロストーク防止領域94は上記1.5μmよりも深い位置に形成した方がよい。
以下、クロストーク防止領域94の形成範囲について補足説明する。本実施形態では各々の画素に対してクロストーク防止領域94の開口部分が存在する。しかし開口部分は、クロストークの要因となるキャリアの吸収源として機能させるものであるので、必ずしも各画素に設けられている必要はなく、複数画素に1つでもよい。但し、開口部分の位置は、以下に述べる条件がある。なぜなら、シリコン基板70の厚さ方向に見て、例えばP型電荷蓄積領域90の中央部のみに対して開口するようにクロストーク防止領域94を形成した場合、逆効果になるからである。ここでの逆効果は、クロストーク防止領域94より下方で発生した正孔が開口部を介して上に向かって拡散して、開口部の真上にあるP型電荷蓄積領域90に混入することである。
従って、シリコン基板70の厚さ方向に見た場合、クロストーク防止領域94は、P型電荷蓄積領域90以外の領域の少なくとも一部において開口している必要がある。換言すれば、シリコン基板70において複数の画素が形成されている領域には、クロストーク防止領域94及びP型電荷蓄積領域90のどちらにも対向しない領域が存在する必要がある。
クロストーク防止領域の形成範囲としては、本実施形態のようにP型電荷蓄積領域90全体及び転送ゲート32全体に対向させる以外に、例えば以下の3通りが挙げられる。以下の3例において、クロストーク防止領域の正味の不純物濃度、深さ、厚さは、前述と同様でよい。
第1に、図8に示す単位画素の平面模式図のように、リセットドレイン40の下方のみを避けてクロストーク防止領域を形成してもよい。このようにすれば、信号電荷の読み出し期間にJFETのゲートに転送されて一旦蓄積される信号電荷に、基板深部で生成された正孔が混入することがなく、さらに望ましい。なお、読み出し期間はかなり短いので、実際は、この期間における混入の影響は殆どなく、上述した実施形態で十分の効果が得られる。上述した実施形態と、この図8の形態とは、請求項で言及している『電荷混入防止領域は、電荷蓄積領域と対向していない領域において部分的に開口している』の形態に含まれる。ここでの『部分的に開口している』は、半導体基板の厚さ方向に見た場合、電荷蓄積領域領域以外の領域には、電荷混入防止領域が形成されている領域と形成されていない領域の両方が存在するという意味である。
第2に、P型電荷蓄積領域90全面のみに対向するように形成して、それ以外の領域には形成しなくてもよい。この形態は、請求項で言及している『電荷混入防止領域は、全体が電荷蓄積領域に対向している』の形態に含まれる。この形態においても、上述と同様の理由により、クロストークは抑制される。
第3に、クロストーク防止領域の形成領域をさらに小さくして、P型電荷蓄積領域90の一部のみに対向するようにしてもよい。この形態も、請求項で言及している『電荷混入防止領域は、全体が電荷蓄積領域に対向している』の形態に含まれる。この形態は、クロストーク防止領域がP型電荷蓄積領域90全体に対向する場合より劣るが、従来よりはクロストークが抑制される。
以上は1つの画素におけるクロストーク防止拡散の形成範囲の説明である。画素の種類によってクロストーク防止拡散の形成範囲を変えてもよい。例えば、有効画素の領域には全面的にクロストーク防止拡散を形成し、オプティカルブラック画素の領域にのみ、リセットドレイン40下においてクロストーク防止拡散の開口部を設けてもよい。この場合、キャリアの移動度と比較して有効画素領域が十分狭く、クロストーク防止拡散の電位の障壁が十分に高い(周囲との正味の不純物濃度の差が大きい)必要がある。この条件を満たさないと、有効画素領域におけるクロストーク防止拡散より下方で発生したキャリアは、オプティカルブラック画素の領域に到達する前に、クロストーク防止拡散の電位の障壁を乗り越えてP型電荷蓄積領域90に混入してしまう。
本実施形態では、N型エピタキシャル層74中に画素の各部が形成されており、リセットドレイン40やJFETのゲートがP型である例を述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。各部の導電型を入れ替えて、リセットドレイン40やJFETのゲートをN型とし、クロストーク防止領域94を周囲よりも高濃度のP型としてもよい。この場合も、本実施形態と同様の効果が得られる。
最後に、請求項と本実施形態との対応関係を説明する。なお、以下に示す対応関係は、参考のために示した一解釈であり、本発明を限定するものではない。
請求項記載の半導体領域は、N型エピタキシャル層74に対応する。
請求項記載の電荷蓄積領域は、P型電荷蓄積領域90に対応する。
請求項記載の電荷検出領域は、JFETのゲートに対応する。
請求項記載の増幅部は、JFETに対応する。
請求項記載の電荷混入防止領域は、クロストーク防止領域94に対応する。
請求項記載のリセット部は、リセットドレイン40に対応する。
請求項記載の転送部は、転送ゲート32に対応する。
N型半導体の導電型、及びP型半導体の導電型のうち、一方が請求項記載の第1導電型に対応し、他方が請求項記載の第2導電型に対応する。本実施形態では第1導電型がP型である例を説明したが、その反対であってもよい。
以上詳述したように本発明は、増幅型固体撮像素子の分野において大いに利用可能である。
本実施形態における増幅型固体撮像素子の等価回路図である。 増幅型固体撮像素子の単位画素の平面模式図であり、配線系統を主に示す。 増幅型固体撮像素子の単位画素の平面模式図であり、クロストーク防止領域の形成領域を主に示す。 図2、3におけるX1−X2間の断面模式図である。 図2、3におけるX3−X4間の断面模式図である。 図2、3におけるY1−Y2間の断面模式図である。 シリコン基板の厚さ方向に見た模式的電位分布図であり、クロストーク防止領域の効果を説明するものである。 リセットドレインの下方のみを避けて、クロストーク防止領域を形成する場合の単位画素の平面模式図である。
符号の説明
10 増幅型固体撮像素子
16 垂直走査回路
24 水平信号線
28 水平走査回路
32 転送ゲート
36 リセットゲート
40 リセットドレイン
44 JFET(接合型電界効果トランジスタ)
64 出力バッファアンプ
70 シリコン基板
74 N型エピタキシャル層
76 絶縁膜
78 絶縁層
82 中継配線
86 表面N型領域
90 P型電荷蓄積領域
94 クロストーク防止領域
98 高濃度N型領域
AP1〜APn 列バッファアンプ
Cc1〜Ccn CDSコンデンサ
CS1〜CSn 定電流源
Cv1〜Cvn 垂直負荷容量
PD フォトダイオード
Px1−1〜Pxm−n 画素
RDL1〜RDLm リセットドレイン配線
RGL1〜RGLm リセットゲート配線
Tc1〜Tcn CDSトランジスタ
TGL1〜TGLm 転送ゲート配線
Th1〜Thn 列選択トランジスタ
TRH 水平リセットトランジスタ
TRV1〜TRVn 垂直リセットトランジスタ
VL1〜VLn 垂直信号線

Claims (5)

  1. 入射光に応じた量の電荷を蓄積する第1導電型の電荷蓄積領域と、
    前記電荷蓄積領域に蓄積された電荷が転送される電荷検出領域を含むと共に、前記電荷検出領域内の電荷量に応じた画素信号を出力する増幅部と、
    前記電荷蓄積領域の外周の内、少なくとも半導体基板の裏面側に隣接して形成されている第2導電型の半導体領域と
    を有する画素が前記半導体基板に複数形成された増幅型固体撮像素子であって、
    前記半導体領域内には、前記電荷蓄積領域よりも前記半導体基板の裏面側に、前記半導体領域の一部を介して前記電荷蓄積領域の少なくとも一部に対向する第2導電型の電荷混入防止領域が形成されており、
    前記電荷混入防止領域における正味の平均不純物濃度は、前記半導体領域における正味の平均不純物濃度よりも高く、
    前記半導体基板において複数の前記画素が形成されている領域には、前記電荷混入防止領域及び前記電荷蓄積領域のどちらにも対向しない領域が存在する
    ことを特徴とする増幅型固体撮像素子。
  2. 入射光に応じた量の電荷を蓄積する第1導電型の電荷蓄積領域と、
    前記電荷蓄積領域に蓄積された電荷が転送される電荷検出領域を含むと共に、前記電荷検出領域内の電荷量に応じた画素信号を出力する増幅部と、
    前記電荷蓄積領域の外周の内、少なくとも半導体基板の裏面側に隣接して形成されている第2導電型の半導体領域と
    を有する画素が前記半導体基板に複数形成された増幅型固体撮像素子であって、
    前記半導体領域内には、前記電荷蓄積領域よりも前記半導体基板の裏面側に、前記半導体領域の一部を介して前記電荷蓄積領域の少なくとも一部に対向する第2導電型の電荷混入防止領域が形成されており、
    前記電荷混入防止領域における正味の平均不純物濃度は、前記半導体領域における正味の平均不純物濃度よりも高く、
    前記電荷混入防止領域は、全体が前記電荷蓄積領域に対向しているか、或いは、前記電荷蓄積領域と対向していない領域において部分的に開口している
    ことを特徴とする増幅型固体撮像素子。
  3. 請求項1または請求項2記載の増幅型固体撮像素子において、
    各々の前記画素は、前記電荷検出領域内の電荷量をリセットするリセット部を有し、
    前記リセット部の少なくとも一部が前記電荷混入防止領域に対向しないように、前記電荷混入防止領域は形成されている
    ことを特徴とする増幅型固体撮像素子。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の増幅型固体撮像素子において、
    前記電荷混入防止領域は、前記電荷蓄積領域全体に対向するように形成されている
    ことを特徴とする増幅型固体撮像素子。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項記載の増幅型固体撮像素子において、
    各々の前記画素は、前記電荷蓄積領域から前記電荷検出領域に電荷を転送させる転送部を有し、
    前記電荷混入防止領域は、前記転送部全体に対向するように形成されている
    ことを特徴とする増幅型固体撮像素子。
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