JP2006018109A - 画像形成装置及びその方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 静電潜像を担持する像担持体1と、像担持体1上に各色成分静電潜像を形成する潜像形成手段6と、像担持体1上に形成された各色成分静電潜像を対応する色成分現像剤にて可視像化する複数の現像手段7と、所定の色成分画像情報に基づいて像担持体1、潜像形成手段6及び現像手段7に対し作像制御を行う作像制御手段8とを備えた画像形成装置において、作像制御手段8には、作像ジョブに対する各色成分画像情報の供給の有無を判定する判定手段11と、作像ジョブのうち色成分画像情報が供給される現像手段7(7d)に対し通常モードで駆動制御する通常現像制御手段12と、作像ジョブのうち色成分画像情報が供給されない現像手段7(7a〜7c)に対し少なくとも作像領域で通常モードよりも減速制御する特殊現像制御手段13とを備える。
【選択図】 図1
Description
このような状況下において、中でも、画像密度の少ない画像イメージに対し、現像装置が連続的に駆動し続ける場合、現像装置内の現像剤(トナー)の入れ替わりが少なく、現像剤の劣化を促すとともに、トナー同士の凝集物が生成される。このトナー凝集物は現像装置の中に蓄積され、後の高画像密度イメージ出力時に画像上に排出されると、当該トナー凝集物に対応した部位が白抜けディフェクトになるという懸念がある。
尚、このような作像ジョブ方式において、現像ロールを停止することができるのは、作像領域直前のインタイメージ領域の画質調整用インタイメージパッチ(IIP)作像後、かつ、作像領域直後のインタイメージ領域のIIP作像時には正規回転数で駆動可能な状態に復帰できる範囲に限られる。
これは、図14に示すように、単色K画像に対応するイメージパネル(単色K画像パネル)の前にスキップパネル(空のイメージパネル)を設け、このスキップパネルでも、使用しない色の現像装置を停止させ、単色K画像パネル直前のインタイメージ領域にて作像されたトナー吐出パッチを用い、スキップパネルで十分に停止した現像ニップ域のトナーを感光体ドラム側に転移させた後、クリーナにて前記パッチ画像を清掃するようしたものである。
本態様によれば、結果的に単色K画像部はトナー帯にて汚れることは回避される。
しかしながら、スキップパネルを介在させる方式であるため、その分、生産性の低下を引き起こしてしまう懸念がある。特に、両面記録モード(Duplex Mode)では、表裏の合わせ込みのため、結果的に、単色K画像パネルの前後2面にスキップパネルが必要になってしまう。
尚、図1では、タンデム型中間転写方式の画像形成装置が例示されており、本態様では、像担持体1は、各色成分画像を夫々個別に形成担持する複数の像形成担持体2(例えば2a〜2d)と、各像形成担持体2上に形成された各色成分画像を一次転写手段3a〜3dを介して一次転写した後記録材4に二次転写手段3eを介して二次転写する中間転写体3とを備えたものになっている。但し、本発明の像担持体1が図1の態様に限定されるものではないことは勿論である。
また、潜像形成手段6としては、像担持体1上に静電潜像を形成できるものであれば帯電手段と露光手段とを組み合わせた態様や、帯電手段とイオン流記録ヘッドとを組み合わせた態様など適宜選定して差し支えない。
更に、現像手段7としては、像担持体1上の静電潜像を各色成分現像剤にて可視像化するものであれば、例えば現像方式については二成分現像方式に限定されるものではなく、適宜選定して差し支えない。
ここで、所定の色成分画像情報については予め与えられるものであっても差し支えないが、作製すべき画像を各色成分画像情報に分解する画像分析手段を備えた態様(例えばスキャナを搭載した態様など)にあっては、作像制御手段8としては、前記画像分析手段からの各色成分画像情報に基づいて作像制御するようにすればよい。
更に、通常現像制御手段12については、現像手段7に対し通常処理機能を実現することは当然であり、従前の現像制御手段による通常処理機能をそのまま踏襲するようにすればよい。
ここで、対象となる現像手段7について通常モードよりも減速制御すると、現像手段7内の現像剤に対する劣化度合を低減することができ、また、一時停止方式の態様に比べれば、現像ニップ域にて現像剤の帯電電荷が消失する虞れも少ない。
また、この減速制御の代表的態様としては、対象となる現像手段7のうち像担持体1に対向する現像剤担持体を少なくとも減速制御するようにすればよい。このとき、「現像剤担持体を少なくとも減速制御」とは、現像剤担持体のみを減速制御する態様のほか、現像剤担持体の他に現像剤撹拌部材などを一体的に駆動する方式では、現像剤担持体を含む他の部材をも現像制御する態様を含む趣旨である。
特殊現像制御手段13の好ましい態様としては、対象作像領域直前のインタイメージ領域に形成される作像調整用マークの像形成後に対象現像手段に対し減速制御を開始するものが挙げられる。このようにすれば、作像調整用マークの像形成に支障をきたさないように配慮することができる。尚、ここでいう作像調整用マークには画質調整用パッチや位置調整用ラダーマークなどを含む。
更に、対象となる現像手段7の好ましい加速復帰タイミングとしては、対象現像手段7を減速制御した後、対象作像領域直後のインタイメージ領域に形成される作像調整用マークの像形成時に、対象現像手段7が定常駆動を達成すべく対象現像手段7を加速復帰させるものが挙げられる。
このとき、現像バイアスの可変制御の代表的態様としては、静電潜像の背景部電圧と直流バイアスとの差分電圧が通常モードよりも拡大するように直流バイアス成分を可変設定するものが好ましい。本態様によれば、次駆動開始時において、前記差分電圧が現像ニップ域にあるトナーが像担持体1側に転移するのを抑制する働きをする点で、トナー帯の転移はより確実に阻止される。
すなわち、この場合、本発明に係る画像形成方法としては、図1に示すように、像担持体1(例えば1a〜1d)上に各色成分静電潜像を形成する潜像形成手段6(例えば6a〜6d)と、像担持体1上に形成された各色成分静電潜像を対応する色成分現像剤にて可視像化する複数の現像手段7(7a〜7d)とを用いた画像形成方法において、作像ジョブに対する各色成分画像情報の供給の有無を判定した後、作像ジョブのうち色成分画像情報が供給される現像手段7(例えば7d)に対し通常モードで駆動制御すると共に、作像ジョブのうち色成分画像情報が供給されない現像手段(例えば7a〜7c)に対し少なくとも作像領域で通常モードよりも減速制御するようにすればよい。
例えば図2に示すように、フルカラーモード選択時においては、全ての現像手段7(7a〜7d)を通常モード(例えば現像剤担持体の速度v=v1)にて駆動制御するのに対し、単色Kモード選択時においては、使用するブラックの現像手段7(例えば7d)を通常モードにて駆動し、かつ、使用しないYMCの現像手段7(7a〜7c)に対し少なくとも作像領域で通常モードより減速制御する特殊モード(v=v2:v2<v1)を行うにすればよい。尚、特殊モードについては現像バイアスを可変制御するようにしてもよいことはもちろんである。
特に、本発明では、使用しない色の現像手段に対し通常モードよりも減速制御された特殊モードを使用するようにしたため、使用しない色の現像手段内の現像剤に対するストレスを低減でき、その分、現像剤の劣化を有効に抑制できる。
更に、本発明では、使用しない色の現像手段に対し、一時停止方式やスキップパネルを用いた一時停止方式を採用する必要がないため、生産性の低下を抑制しながら、現像ニップ域でのトナーの帯電電荷消失を回避できる分、トナー帯による画像汚れを有効に防止することができる。
◎実施の形態1
図3は本発明が適用された画像形成装置の実施の形態1を示す。
同図において、画像形成装置は、例えば電子写真方式にて四つの各色成分(本実施の形態ではイエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K))画像(トナー画像)を形成する画像形成ユニット20(20a〜20d)と、各画像形成ユニット20にて形成された各色成分画像を順次転写(一次転写)保持する中間転写ベルト30と、中間転写ベルト30上に転写された重ね画像を用紙(記録材)100に一括転写(二次転写)する一括転写装置50と、中間転写ベルト30上の残留トナーを除去するベルトクリーナ60と、一括転写された画像を用紙100上に定着させる定着装置70とを備えたものである。
本実施の形態によれば、各画像形成ユニット20で形成した各色成分トナー画像を中間転写ベルト30に順次転写し、中間転写ベルト30上の重ねトナー画像を用紙100に一括転写した後に、定着装置70にて定着する一方、中間転写ベルト30上の残留トナーをベルトクリーナ60にて除去する。
更に、本実施の形態において、一括転写装置50は、図3に示すように、中間転写ベルト30の表面側にリトラクト自在に設けられ且つ接地されている転写ロール51と、この転写ロール51に対向する部位に設けられるバックアップロール52(本実施の形態では張架ロール34を兼用)と、このバックアップロール52に接触配置され且つ所定の直流バイアスが印加されるバイアスロール53とを備えたものである。
また、本実施の形態において、ベルトクリーナ60は、張架ロール31,35に対応した箇所にリトラクト自在に設けられており、張架ロール35に対応した箇所に導電性のファーブラシ61が配設され、張架ロール31に対応した箇所にブレード62が配設されている。
一方、一括転写装置50の下流側には、出口側ガイドシュート102が傾斜配置されおり、この出口側ガイドシュート102と定着装置70との間には例えば複数の搬送ベルト103が配設され、一括転写装置50を通過した用紙100は出口側ガイドシュート102及び搬送ベルト103を経て定着装置70へと案内されるようになっている。
更に、本実施の形態においては、定着装置70は加熱ロール71と加圧ロール72とからなるロール対構成のものであり、用紙100の入口側及び出口側に開口を有するケース73で周囲が覆われている。
ここで、本実施の形態では、現像ロール41は、回転可能な現像スリーブ41aと、この現像スリーブ41aの内部に固定的に配設され且つ複数の磁極が所定のパターンにて配列される磁石ロール41bとを備えている。
そして、現像スリーブ41aには駆動モータ81からの駆動力がギア列などの駆動伝達系82を介して伝達されるようになっており、また、現像スリーブ41aにはバイアス電源83からの現像バイアスが印加されるようになっている。尚、本例では、現像バイアスは交流成分重畳の直流成分からなるものが用いられ、かつ、直流成分や交流成分のピークツウピーク電圧が可変設定されるようになっている。
本実施の形態では、UI91上にフルカラーモード、単色モード(例えば単色Kモード)、二色モードなどが選択可能なモード選択スイッチが設けられていると仮定する。
今、フルカラーモードを選択したとすると、作像制御装置90は、図7に示すように、各現像装置24(Y,M,C,K)に対し通常モードを実行する。
本実施の形態においては、図8は作像処理のタイミングチャートを示すものであり、中間転写ベルト(IBTベルト)上に各作像モードに応じた画像(MCK画像(フルカラー画像)、単色K画像)パネルを示す。
ここで、通常モードは、図8のYMCK画像パネルに対応した作像処理を示すものであり、各現像装置24については、例えば図9(a)に示すように、現像ロール41を周速v1で回動させ、かつ、所定レベルの現像バイアスVB(図4参照)を印加するものである。尚、通常モードにおける現像ロール41の周速v1は感光体ドラム21の周速vpよりも大きく設定されている。
本実施の形態において、特殊モードは、図8の単色K画像パネルに対応した作像処理を示すものであり、使用現像装置24(K)については、例えば図9(a)に示すように、現像ロール41を周速v1で回動させ、かつ、所定レベルの現像バイアスVBを印加する一方、非使用現像装置24(YMC)については、例えば図9(b)に示すように、現像ロール41を周速v2(v2>v1)に減速させ、かつ、現像バイアスVBを標準現像バイアスに対し10〜50V程度低減させて印加するようにしたものである。
また、特殊モードにおいて、現像ロール41の減速範囲は、単色K画像パネルの直前のインタイメージ領域の作像調整用パッチ(インタイメージパッチ:IIP)作像直後から所定時間経過後までであり、現像ロール41減速後、前記単色K画像パネルの直後のインタイメージ領域のIIP作像開始時に正規回転速度までに復帰可能なように加速復帰させることが必要である。
この差分電圧ΔVの好ましい値としては、通常モード時には90〜150Vであるのに対し、特殊モード時には100〜200V程度に設定すればよい。
ここで、交流成分の可変制御については、例えば特殊モード時に、ピークツウピーク電圧を通常モードよりも大きく設定するようにすればよい。この場合、現像ニップ域にある現像剤のトナーの動きが活性化されることから、個々のトナーが背景部電位に従い、かぶりトナーが抑制される点で好ましい。
尚、本実施の形態では、現像バイアスVBも可変設定する方式を採用したが、図11に示すように、特殊モード時には、非使用現像装置24(YMC)については減速制御のみを行い、現像バイアスVBについては通常モードと同様にしてもよいことは勿論である。
本実施例において、実験条件は以下の通りである。
感光体ドラムの周速:351mm/sec.
感光体ドラムと現像ロールとの間のギャップ:0.35mm
感光体ドラムの表面電位:670V
現像バイアス:550V
また、トナーかぶり帯障害の評価については、トナー帯が目視できれば×、出来なければ○とした。一方、現像剤劣化に対してはパッチ画像のガサツキを目視評価し、トナー凝集生成については、単位重量当りの凝集体個数をカウント評価した。1g当り、10個以下ならば○、10個〜20個で△、20個以上の場合×とした。
実施例による評価結果を図12に示す。
同図によれば、トナーかぶり帯障害については、例えば単色Kモード時に、現像装置(YMC)の現像ロールを停止させると、トナーかぶり帯障害が見られるが、本実施例のように、感光体ドラム比にて現像ロール速度の初期値を1.75とし、特殊モード時に現像ロールを順次低減したところ、現像ロール速度が0.5程度まで減速しても、トナーかぶり帯障害は全く見られなかった。
また、現像剤劣化、トナー凝集生成については、感光体ドラム比にて現像ロール速度の初期値を1.75とし、これを順次低減したところ、現像ロール速度が1.0以下当たりから、現像剤劣化、トナー凝集生成が見られなくなった。
従って、トナーかぶり帯障害と現像剤劣化、トナー凝集生成とに関し、両者を満たすには、図12の良好な領域で現像ロールの減速度合を設定するようにすればよいことが理解される。
Claims (10)
- 静電潜像を担持する像担持体と、
像担持体上に各色成分静電潜像を形成する潜像形成手段と、
像担持体上に形成された各色成分静電潜像を対応する色成分現像剤にて可視像化する複数の現像手段と、
所定の色成分画像情報に基づいて像担持体、潜像形成手段及び現像手段に対し作像制御を行う作像制御手段とを備えた画像形成装置において、
作像制御手段は、作像ジョブに対する各色成分画像情報の供給の有無を判定する判定手段と、作像ジョブのうち色成分画像情報が供給される現像手段に対し通常モードで駆動制御する通常現像制御手段と、作像ジョブのうち色成分画像情報が供給されない現像手段に対し少なくとも作像領域で通常モードよりも減速制御する特殊現像制御手段とを備えることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
像担持体は、各色成分画像を夫々個別に形成担持する複数の像形成担持体と、各像形成担持体上に形成された各色成分画像を一次転写した後記録材に二次転写する中間転写体とを備えたものであることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
作製すべき画像を各色成分画像情報に分解する画像分析手段を有し、
作像制御手段は、前記画像分析手段からの各色成分画像情報に基づいて作像制御することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
特殊現像制御手段は、作像ジョブのうち色成分画像情報が供給されない現像手段に対し少なくとも作像領域で通常モードよりも減速制御し、かつ、現像バイアスを可変制御するものであることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
特殊現像制御手段は、現像手段のうち像担持体に対向する現像剤担持体を少なくとも減速制御することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
特殊現像制御手段は、対象作像領域直前のインタイメージ領域に形成される作像調整用マークの像形成後に対象現像手段に対し減速制御を開始するものであることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
特殊現像制御手段は、対象現像手段を減速制御した後、対象作像領域直後のインタイメージ領域に形成される作像調整用マークの像形成時に、対象現像手段が定常駆動を達成すべく対象現像手段を加速復帰させることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項4記載の画像形成装置において、
特殊現像制御手段による現像バイアスの可変制御は、静電潜像の背景部電圧と直流バイアスとの差分電圧が通常モードよりも拡大するように直流バイアス成分を可変設定するものであることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
判定手段は、作像モードを選択するモード選択手段の選択操作に応じて、作像ジョブに対する各色成分画像情報の供給の有無を判定するものであることを特徴とする画像形成装置。 - 静電潜像を担持する像担持体と、
像担持体上に各色成分静電潜像を形成する潜像形成手段と、
像担持体上に形成された各色成分静電潜像を対応する色成分現像剤にて可視像化する複数の現像手段とを用いた画像形成方法において、
作像ジョブに対する各色成分画像情報の供給の有無を判定した後、
作像ジョブのうち色成分画像情報が供給される現像手段に対し通常モードで駆動制御すると共に、
作像ジョブのうち色成分画像情報が供給されない現像手段に対し少なくとも作像領域で通常モードよりも減速制御することを特徴とする画像形成方法。
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