JP2006016231A - ガラス融着方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ガラス融着体の表面が粗くなるのを防止することができるガラス融着方法を提供する。
【解決手段】 ガラス融着方法は、板ガラス10,20をアプリケータ11の内部空間に収容し、この板ガラス10,20をガラス載置部15上に重ね合わせた状態で固定支持し、ミリ波発生源12が周波数28GHzのミリ波を発生し、発生したミリ波をアプリケータ11の円筒状金属容器により反射して板ガラス10,20に照射(誘電加熱)し、誘電加熱された板ガラス10,20をガラス表面10a,20aにおいて荷重(推力)6kN(600kg)で3〜5秒間加圧することにより、板ガラス10,20同士をガラス合わせ面26で熱融着してガラス融着体30を得る。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ガラス融着方法、特に、誘電加熱によるガラス融着方法に関する。
例えば、マイクロケミカルチップの作製におけるガラスの融着は、ガラスの合わせ面をガラス歪点以上の温度に加熱する熱融着装置によって一般的に行われている。熱融着装置は、図7に示すように、床部に熱源71を、天井部に熱源72を有し、熱源71の上には板ガラス73,74が積重ねられている。積重ねられた板ガラス73,74の上には重り75が載置されている。この熱融着装置は、熱源71,72が発生した熱エネルギを輻射、熱伝導、熱伝達等の方式によって板ガラス73,74に供給して、例えば600℃以上で5時間加熱すると共に、板ガラス73上に載置された重り75によって板ガラス73,74を加圧することにより行われる(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−125476号公報
しかしながら、熱源71,72が発生した熱エネルギを輻射、熱伝導、熱伝達の何れの方式によって板ガラス73,74に供給した場合であっても、この熱エネルギは板ガラス73,74の合わせ面76に直接供給されるのではなく、板ガラス73,74のガラス表面73a,74aを介して板ガラス73,74の熱伝導によって合わせ面76に供給される。よって、合わせ面76がガラス歪点以上の温度にまで加熱されれば、必ずガラス表面73a,74aの温度はガラス歪点以上の温度にまで加熱されることとなる。ガラス表面73a,74aがガラス歪点以上の温度にまで加熱されると、板ガラス73上に載置されている重り75の荷重によって、重り75の表面75aの凹凸がガラス表面73aに転写してガラス表面73aが粗くなるという問題があった。また、重り75が板ガラス73上に載置されていない場合であっても、熱源71の表面71aの凹凸が板ガラス73,74の自重によってガラス表面74aに転写してガラス表面74aが粗くなるという問題があった。
本発明の目的は、ガラス融着体の表面が粗くなるのを防止することができるガラス融着方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1記載のガラス融着方法は、互いに合わされた一対のガラス体の合わせ面をガラス歪点以上の温度に加熱して融着するガラス融着方法において、前記一対のガラス体に電磁波を照射して前記合わせ面を誘電加熱する誘電加熱ステップを備えることを特徴とする。
請求項2記載のガラス融着方法は、請求項1記載のガラス融着方法において、前記一対のガラス体の融着時における前記合わせ面の誘電加熱温度は、ガラス徐冷点以上であると共に、ガラス軟化点以下であることを特徴とする。
請求項3記載のガラス融着方法は、請求項1又は2記載のガラス融着方法において、前記誘電加熱ステップによる前記一対のガラス体の融着時に、前記一対のガラス体の非合わせ面において前記一対のガラス体の双方を加圧する加圧ステップを備えることを特徴とする。
請求項4記載のガラス融着方法は、請求項3記載のガラス融着方法において、前記加圧ステップは、前記一対のガラス体の非合わせ面において前記一対のガラス体の双方を断熱板を介して加圧することを特徴とする。
請求項5記載のガラス融着方法は、請求項3又は4記載のガラス融着方法において、前記非合わせ面の温度はガラス徐冷点未満であることを特徴とする。
請求項6記載のガラス融着方法は、請求項5記載のガラス融着方法において、前記非合わせ面の温度はガラス歪点未満であることを特徴とする。
請求項7記載のガラス融着方法は、請求項3乃至6のいずれか1項に記載のガラス融着方法において、前記非合わせ面の温度を低下させる自然放冷又は強制冷却ステップを備えることを特徴とする。
請求項8記載のガラス融着方法は、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のガラス融着方法において、前記誘電加熱ステップの前に前記一対のガラス体を輻射加熱する輻射加熱ステップを備えることを特徴とする。
請求項9記載のガラス融着方法は、請求項1乃至8のいずれか1項に記載のガラス融着方法において、前記誘電加熱ステップの前に前記一対のガラス体を強制対流伝達加熱する強制対流伝達加熱ステップを備えることを特徴とする。
請求項10記載のガラス融着方法は、請求項8又は9記載のガラス融着方法において、前記誘電加熱ステップにおける前記合わせ面の温度はガラス歪点以上であることを特徴とする。
請求項11記載のガラス融着方法は、請求項1乃至10のいずれか1項に記載のガラス融着方法において、前記電磁波は20〜300GHzであることを特徴とする。
請求項12記載のガラス融着方法は、請求項1乃至11のいずれか1項に記載のガラス融着方法において、前記一対のガラスの各々は板ガラスであることを特徴とする。
請求項13記載のガラス融着方法は、請求項1乃至12のいずれか1項に記載のガラス融着方法において、前記一対のガラスの各々はソーダライムシリカ組成のガラスであることを特徴とする。
請求項1記載のガラス融着方法によれば、一対のガラス体に電磁波を照射して合わせ面を誘電加熱するので、一対のガラス体の非合わせ面の温度を融着時における合わせ面の温度、即ち、粘性流動が生じる温度よりも低くすることができ、もってガラス融着体の表面が粗くなるのを防止することができる。
請求項2記載のガラス融着方法によれば、一対のガラス体の融着時における合わせ面の誘電加熱温度は、ガラス徐冷点以上であると共に、ガラス軟化点以下であるので、合わせ面での粘性流動を大きくして熱融着に要する時間を短くすることができると共に、ガラス自体の変形を防いで寸法安定性を確保することができる。
請求項3記載のガラス融着方法によれば、一対のガラス体の融着時に、一対のガラス体の非合わせ面において一対のガラス体の双方を加圧するので、合わせ面における局部的な隙間の発生及び空気の巻き込みによる泡の残存を防ぐことができる。
請求項4記載のガラス融着方法によれば、一対のガラス体の非合わせ面において一対のガラス体の双方を断熱板を介して加圧するので、断熱板が非合わせ面の熱を奪うことにより非合わせ面の温度を低くすることができ、もってガラス融着体の表面が粗くなるのを防止することができる。
請求項5記載のガラス融着方法によれば、非合わせ面の温度はガラス徐冷点未満であるので、非合わせ面における粘性流動を防ぐことができ、もってガラス融着体の表面が粗くなるのを防止することができる。
請求項6記載のガラス融着方法によれば、非合わせ面の温度はガラス歪点未満であるので、ガラス融着体の表面が粗くなるのを一層確実に防止することができる。
請求項7記載のガラス融着方法によれば、非合わせ面の温度を自然放冷又は強制冷却により低下させるので、合わせ面と非合わせ面との温度差を大きくすることができ、もってガラス融着体の表面が粗くなるのを防止することができる。
請求項8記載のガラス融着方法によれば、誘電加熱前に一対のガラス体を輻射加熱するので、所定温度までの加熱においてガラスの各部位における温度の均一化を図ることができ、もって熱暴走によるガラスの局所的な溶融や破損等を防止することができる。
請求項9記載のガラス融着方法によれば、誘電加熱前に一対のガラス体を強制対流伝達加熱するので、所定温度までの加熱においてガラスの各部位における温度の均一化を図ることができ、もって熱暴走によるガラスの局所的な溶融や破損等を防止することができる。
請求項10記載のガラス融着方法によれば、誘電加熱時における合わせ面の温度はガラス歪点以上であるので、ガラス歪点までの加熱においてガラスの各部位における温度の均一化を図ることができ、もって熱暴走によるガラスの局所的な溶融や破損等を防止することができる。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を行った結果、互いに合わされた一対のガラス体の合わせ面をガラス歪点以上の温度に加熱して融着するガラス融着方法において、一対のガラス体に電磁波を照射して合わせ面を誘電加熱する誘電加熱ステップを備えると、一対のガラス体の非合わせ面の温度を融着時における合わせ面の温度、即ち、粘性流動が生じる温度よりも低くすることができ、もってガラス融着体の表面が粗くなるのを防止することができることを見出した。
本発明は、上記研究の結果に基づいてなされたものである。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るガラス融着方法を実行するためのガラス熱融着装置の概略構成を説明するために用いられる図である。
図1において、ガラス熱融着装置100は、空気雰囲気下の内部空間でソーダライムガラスの板ガラス10,20を加熱する加熱炉としてのアプリケータ11と、ミリ波を発生するミリ波発生源12と、ミリ波発生源12で発生したミリ波をアプリケータ11の内部空間に導入する導波管13とを備える。
アプリケータ11は、板ガラス10,20を収容する内部空間を形成する円筒状金属容器から成り、この円筒状金属容器はアプリケータ11の内部空間に導入されたミリ波を板ガラス10,20に反射する。
アプリケータ11は、内部空間に板ガラス10,20を加圧するプレス装置14を備える。
プレス装置14は、図2に示すように、板ガラス10,20を積重ねた状態で固定支持するセラミックス(酸化アルミニウム)製のガラス載置部15と、板ガラス10から35mm上方に配置された上プレス板22a及び板ガラス20から35mm下方に固定された下プレス板22bから成るプレスユニット22と、圧縮空気により上プレス板22aを昇降するエアシリンダ21と、圧縮空気によりガラス載置部15を昇降するエアシリンダ28とを備える。
また、上プレス板22a及び下プレス板22bには圧縮空気噴出用の孔25が多数設けられている。この孔25より噴出される圧縮空気の温度及び噴出量を調整することにより、板ガラス表面10a,20a(非合わせ面)の温度を調整することができる。
図3は、図1のガラス融着装置によって実行されるガラス融着方法のフローチャートである。
図3において、サイズが30mm×70mm×厚み1.4mmの板ガラス10,20をアプリケータ11の内部空間に収容し(ステップS301)、この板ガラス10,20を酸化アルミニウム製のガラス載置部15上に重ね合わせた状態で固定支持し(ステップS302)、ミリ波発生源12が周波数28GHzのミリ波を発生し(ステップS303)、ミリ波発生源12が発生したミリ波をアプリケータ11の内部空間に導波管13を介して導入し(ステップS304)、アプリケータ11の内部空間に導入されたミリ波をアプリケータ11の円筒状金属容器により反射して板ガラス10,20に照射(誘電加熱)し(ステップS305)、孔25から圧縮空気を噴出して板ガラス表面10a,20aの温度を調整し(ステップS306)、上プレス板22aをガラス表面10aと接するまでエアシリンダ21により降下させると共に、ガラス載置部15をガラス表面20aと下プレス板22bとが接するまで降下させた後、ガラス表面10a,20aにおいて、誘電加熱された板ガラス10,20を荷重(推力)6kN(600kg)で3〜5秒間加圧することにより、板ガラス10,20同士をガラス合わせ面26で熱融着してガラス融着体(図1,2における30)を得て(ステップS307)、本方法を終了する。
ミリ波照射(ステップS305)において、板ガラス10,20が毎分約20℃昇温するようにミリ波発生源12の出力が調整される。
ステップS305における誘電加熱とは、被加熱物である誘電体に高周波電界を印加すると誘電体を構成している誘電分子が電界により力を受けて電界の周波数に対応して振動し、その振動の遅れから摩擦熱が生じ、被加熱物自身が発熱するというものである。この誘電加熱は、外部加熱とは異なり、物質内部から発熱するのが大きな特徴であるので、ガラス表面10a,20aをガラス歪点温度以下に保ちながらガラス合わせ面26をガラス歪点温度以上に加熱できる。
図4は、図3におけるミリ波照射時の板ガラス部位の温度測定結果を示すグラフである。
図4において、線a,b,c,dは、夫々、下板ガラス表面20aの測定温度、ガラス合わせ面26の測定温度、上板ガラス表面10aの測定温度、下板ガラス表面20a及びガラス合わせ面26間の温度差を示す。
図4より、ミリ波照射開始時から約130秒後において、ガラス合わせ面26の測定温度(b)が約550℃であるのに対し、ガラス表面10a,20aの測定温度(a,c)は約420℃であり、その差は約130℃であることが分かる。
換言すれば、板ガラス10と板ガラス20との融着時において、ガラス合わせ面26の温度(b)がソーダライムガラスのガラス徐冷点(550℃)であるとき、ガラス表面10a,20aの温度(a,c)をソーダライムガラスのガラス歪点(510℃)より約90℃低い温度(約420℃)に維持できることが分かる。
これは、ミリ波照射時において、ガラス表面10a,20aの熱エネルギが板ガラス周辺の空気に移動(熱伝達)して自然放冷されるためである。
図5は、図3におけるミリ波照射時の板ガラス部位の温度測定結果を示すグラフであり、2枚の板ガラスを緩衝材で挟みこんだ場合を示す。
図5において、線a,b,c,dは、夫々、下板ガラス表面10aの測定温度、ガラス合わせ面26の測定温度、緩衝材表面の測定温度、下板ガラス表面20a及びガラス合わせ面26間の温度差を示す。
なお、板ガラス10,20を挟みこむ緩衝材は、厚さが1mm、酸化アルミニウム製であり、外部加圧したときの熱衝撃を和らげるクッション材としての機能も果たす。
図5より、ミリ波照射開始時から約100秒後において、ガラス合わせ面26の測定温度(b)が約550℃であるのに対し、下板ガラス表面20aの測定温度(a)は約490℃であり、その差は約60℃であることが分かる。
換言すれば、板ガラス10と板ガラス20との融着時において、ガラス合わせ面26の温度(b)がソーダライムガラスのガラス徐冷点(550℃)であるとき、下板ガラス表面20aの温度(a)をソーダライムガラスのガラス歪点(510℃)より約20℃低い温度に維持できることが分かる。
また、図4及び図5の温度測定結果より、酸化アルミニウム製緩衝材で板ガラス10,20を挟み込むことにより、ガラス合わせ面26とガラス表面10a,20aとの温度差をコントロールできることが分かる。
本実施の形態に係るガラス融着方法(図3)によれば、板ガラス10,20にミリ波を照射してガラス合わせ面26を加熱(誘電加熱)する(ステップS305)ので、ガラス表面10a,20aを、融着時におけるガラス合わせ面26の温度、即ち、粘性流動が生じる温度よりも低くすることができ、もってガラス表面10a,20aの表面平坦性が損なわれるのを防止する、即ち、ガラス融着体30の表面が粗くなるのを防止することができる。
本実施の形態では、板ガラス10,20はガラス載置部15上に固定支持されているが、これに限定されるものではなく、例えば、板ガラス10,20が搬送ローラ上を移動するようにしてもよい。板ガラス10,20が搬送ローラ上を移動する場合、全ての加熱をミリ波照射による加熱(誘電加熱)で行う必要はなく、輻射加熱方式や強制対流熱伝達加熱方式等により板ガラス10,20を室温からガラス歪点以下の所定温度まで加熱し、加熱炉から出炉して、ガラス表面10a,20aをミリ波照射による加熱(誘電加熱)を行ってもよい。その後強制風冷により冷却してもよい。
上記のように、輻射加熱方式や強制対流熱伝達加熱方式等による加熱とミリ波照射による加熱(誘電加熱)とを併用することにより、所定温度までの加熱において板ガラス10,20の各部位における温度の均一化を図ることができ、もって熱暴走による板ガラス10,20の局所的な溶融や破損等を防止することができる。
本実施の形態では、プレス装置14がアプリケータ11の内部空間に配設されているが、これに限定されるものではなく、プレス装置14の一部がアプリケータ11の外部に配設されていてもよい。
本実施の形態では、孔25から圧縮空気を噴出して板ガラス表面10a,20aの温度を調整しているが、この圧縮空気は冷風及び温風の何れであってもよい。
本実施の形態では、上プレス板22aがガラス表面10aを直接加圧し、下プレス板22bがガラス表面20aを直接加圧しているが、これに限定されるものではなく、プレス板22a,22bとガラス表面10a,20aとの間に断熱板を介在させてもよい。
本実施の形態では、エアシリンダ21,28(プレスシリンダ)を使用して、板ガラス10,20を荷重6kN(600kg)で3〜5秒間プレスしているが、これに限定されるものではなく、例えば、板ガラス10,20が対向する一対の回転ローラ間を通過するようにして加圧してもよい。
本実施の形態では、ミリ波の周波数を28GHzとしているが、これに限定されるものではなく、他の周波数のミリ波でもよく、さらにはマイクロ波等であってもよい。
本実施の形態では、2枚の板ガラス10,20を熱融着しているが、これに限定されるものではなく、例えば3枚の板ガラスを熱融着してもよい。これにより、最も外側に配置されるガラス表面が粗くなるのを防止することができる。また、この熱融着により筐体のガラス融着体を得て、その内部を真空に排気することにより真空ガラスを作製することもできる。
本実施の形態では、板ガラス10,20を熱融着しているが、熱融着できるものであれば対象物は板ガラスでなくてもよい。
以下、本発明の実施例を説明する。
本発明者は、ミリ波照射によりガラス合わせ面の温度を550℃に、ガラス表面の温度をガラス歪点(510℃)以下の490℃に設定した一対のソーダライムガラス(実施例1)と、ミリ波照射によりガラス合わせ面の温度を590℃に、ガラス表面の温度をガラス徐冷点(550℃)以下の530℃に設定した一対のソーダライムガラス(実施例2)と、ミリ波照射によりガラス合わせ面の温度を630℃に、ガラス表面の温度をガラス徐冷点(550℃)以上の570℃に設定した一対のソーダライムガラス(実施例3)と、赤外線ヒータ輻射加熱によりガラス合わせ面及びガラス表面の温度をガラス徐冷点(550℃)に設定した一対のソーダライムガラス(比較例1)とを準備し、一対のソーダライムガラスを荷重6kN(600kg)で3〜5秒間加圧することにより熱融着し、この熱融着されたガラス融着体の表面粗さを測定した。なお、比較対照として加熱処理がなされていないソーダライムガラスの表面粗さも測定した。
なお、ソーダライムガラスは、ガラス歪点(510℃)におけるガラス粘度が1013.5Pa・sであり、ガラス徐冷点(550℃)におけるガラス粘度が1012Pa・sであり、ガラス軟化点(735℃)におけるガラス粘度が108.6Pa・sである。
また、上記ガラス歪点(510℃)においては粘性流動が生じていないので内部歪を除去することができず、上記ガラス徐冷点(550℃)においては内部歪を15分程度で除去することができることが知られている。
上記表面粗さの測定結果を表1に示す。
Figure 2006016231
表1をグラフ化したものを図6に示す。
表1及び図6から、ガラス表面の融着時加熱温度をガラス合わせ面の融着時加熱温度よりも低くすることにより、ガラス融着体の表面が粗くなるのを防止することができることが分かる。
また、表1及び図6から、ガラス表面の融着時加熱温度をガラス徐冷点(550℃)以下の530℃(実施例2)、望ましくはガラス歪点(510℃)以下の490℃(実施例1)に設定すれば、ガラス融着体の平均表面粗さの最大高さを約0.1(Rmax)以下にすることができることが分かる。
また、実施例1〜3及び比較例1において融着状態が良好であるのは、ガラス合わせ面の融着時加熱温度がガラス徐冷点(550℃)以上、ガラス軟化点(735℃)以下の550℃〜630℃に設定されているためである。
本発明の実施の形態に係るガラス融着方法を実行するためのガラス熱融着装置の概略構成を説明するために用いられる図である。 図1におけるプレス装置の概略構成を説明するために用いられる図である。 図1のガラス融着装置によって実行されるガラス融着方法のフローチャートである。 図3におけるミリ波照射時の板ガラス部位の温度測定結果を示すグラフである。 図3におけるミリ波照射時の板ガラス部位の温度測定結果を示すグラフであり、2枚の板ガラスを緩衝材で挟みこんだ場合を示す。 図3のガラス融着方法により得られたガラス融着体の表面粗さを示すグラフである。 従来のガラス融着方法を説明するために用いられる図である。
符号の説明
10 板ガラス
10a ガラス表面
11 アプリケータ
12 ミリ波発生源
15 ガラス載置部
20 板ガラス
20a ガラス表面
26 ガラス合わせ面
30 ガラス融着体

Claims (13)

  1. 互いに合わされた一対のガラス体の合わせ面をガラス歪点以上の温度に加熱して融着するガラス融着方法において、前記一対のガラス体に電磁波を照射して前記合わせ面を誘電加熱する誘電加熱ステップを備えることを特徴とするガラス融着方法。
  2. 前記一対のガラス体の融着時における前記合わせ面の誘電加熱温度は、ガラス徐冷点以上であると共に、ガラス軟化点以下であることを特徴とする請求項1記載のガラス融着方法。
  3. 前記誘電加熱ステップによる前記一対のガラス体の融着時に、前記一対のガラス体の非合わせ面において前記一対のガラス体の双方を加圧する加圧ステップを備えることを特徴とする請求項1又は2記載のガラス融着方法。
  4. 前記加圧ステップは、前記一対のガラス体の非合わせ面において前記一対のガラス体の双方を断熱板を介して加圧することを特徴とする請求項3記載のガラス融着方法。
  5. 前記非合わせ面の温度はガラス徐冷点未満であることを特徴とする請求項3又は4記載のガラス融着方法。
  6. 前記非合わせ面の温度はガラス歪点未満であることを特徴とする請求項5記載のガラス融着方法。
  7. 前記非合わせ面の温度を低下させる自然放冷又は強制冷却ステップを備えることを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載のガラス融着方法。
  8. 前記誘電加熱ステップの前に前記一対のガラス体を輻射加熱する輻射加熱ステップを備えることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のガラス融着方法。
  9. 前記誘電加熱ステップの前に前記一対のガラス体を強制対流伝達加熱する強制対流伝達加熱ステップを備えることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のガラス融着方法。
  10. 前記誘電加熱ステップにおける前記合わせ面の温度はガラス歪点以上であることを特徴とする請求項8又は9記載のガラス融着方法。
  11. 前記電磁波は20〜300GHzであることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のガラス融着方法。
  12. 前記一対のガラスの各々は板ガラスであることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載のガラス融着方法。
  13. 前記一対のガラスの各々はソーダライムシリカ組成のガラスであることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載のガラス融着方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113105104A (zh) * 2020-01-13 2021-07-13 维达力实业(深圳)有限公司 玻璃熔接方法及复合玻璃产品

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