JP2006016074A - 物流運搬用パレット - Google Patents

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Abstract

【課題】 軽量化、積載効率の優れた物流運搬用パレット及び輸送方法の提供。
【解決手段】 本体シート(A)の上部に2本のフレーム(B)を有したパレットを使用することにより、フォークリフト等で持ち上げる際には、2本のフレームで積載された荷物の荷重を受ける形状とすることで、上記課題を解決できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、角型フレキシブルコンテナーバック、紙袋又はポリエチ袋入り荷物等をフォークリフト等を用いて運搬するための物流運搬用パッレット及びその輸送方法に関する。
従来のパレットは、木製・樹脂製とも本体シートが積載する荷物の加重を支える構造となっているため、それに耐えうるシート及び骨組みの強度を必要とする。それ故、シートや骨組みの厚みを厚くする必要があり、パレットを製造するための木材(板等)や樹脂の量も多くなるため重く扱い難いだけでなく、経済性、省資源化や廃棄を考えると環境面からも好ましいものではなかった。且つ運搬には、一般的にフォークリフト並びに人力によるハンドリフト等が用いられるため、パレットはフォークの出し入れが可能な開口穴をシート側面に有している。
従って、上記のようなパレットは、1)積載する荷物が重量物になるに比例して本体シートの強度が要求されるためシート自身の重量が増加し作業性を悪化する。2)上記1)に伴いパレットの高さも強度面から制限され一般的に積載される荷物の重量物に比例して高く(厚く)なる。そのため、荷物をコンテナ等で輸送する場合は、一般的に高さ制限があるので積載する荷物の輸送効率が低下するといった問題があった。
これらの欠点を補う目的で、熱可塑性樹脂をブロー成型してなる中空状のパレットであり底面にフォークリフトのフォークを挿入するための凹部が形成されたパレットがあるが、中空にすることで軽量化はできるがフォークでパレットを下から支える構造であり強度を持たせる必要があり、厚みを薄くするには限界があった(例えば、特許文献1及び2参照。)。
また、本発明の類似した構造を有するパレットとして、下板、上板及び両者を一体に接続する結合具からなり、下板は、ヒンジ構造の持つ折り目を折り曲げることにより、左右に並んだ逆台形断面を形成して、フォークリフトのフォーク挿入溝を有するパレットが知られているが、これは、使用後は分解し折り畳んで減溶化することにより返送再使用を容易にするものであるが、これもフォークでパレットを下から支える構造であり強度を持たせるには、厚みを薄くするには限界があった(例えば、特許文献3参照。)。
軽量の観点からシート部材以外の部材を使用せず、貨物積載部分が合成樹脂製の上下シートの二枚重ねとされ、その二枚重ねされた部分にフォークリフトのフォーク等の貨物支持手段を入れるようなシートパレットが開示されているが、フォークリフトのフォークを適切な位置に挿入することが困難であり貨物の重心のバランスを取り難く貨物が転落する等の問題やパレットが回転してしまう等の問題があった(例えば、特許文献4参照。)。
特開2003−137288号 特開平9−188325号 特開2002−370741号 特開2000−272898号
上述したような問題があり、取扱い難さの改善のための軽量化、更に積載する荷物の重量に関係なく高さを極力低く抑えることによる輸送効率の向上を図ることができる物流運搬用パレットが要望されていた。
上記の目的を達成するために、発明者は鋭意検討の結果、
(1)本体シート(A)の上部にフォークリフトのフォークを出し入れ可能な2本のフレーム(B)を有することを特徴とする物流運搬用パレット、
(2)2本のフレーム(B)が平行で、フォークリフトのフォークを出し入れ可能な開口穴(C)を有することを特徴とする(1)記載の物流運搬用パレット、
(3)本体シート(A)の四隅の角に突き刺しによる積載物の破損を軽減するためのカットを有することを特徴とする(1)又は(2)記載の物流運搬用パレット、
(4)(1)〜(3)のいずれかに記載の物流運搬用パレットを使用することを特徴とする角型フレキシブルコンテナーバック並びに紙袋又はポリエチ袋入り荷物の輸送方法、に関する。
更に詳しくは、図1及び図2に示すように、本体シート(A)の上部に2本のフレーム(B)を有したパレットを使用することにより、フォークリフト等で持ち上げる際には、2本のフレームを含めた本体シート全体で積載された荷物の荷重を接触面全体で受ける形状にしたことを特徴としている。
即ち、フォークリフト等のフォークの差込開口穴は、従来のパレットでは、本体側面にあるため、積載物の荷重がかか本体シートの強度を強くする必要がある。
本発明は、差込開口穴(C)が本体シートの上部に有するため、積載した荷物の重量は、フォークリフト等のフォークで支えられることになり本体シート自身の強度はそれほど必要ではなく、また床面等に静置した状態では、本発明のパッレトでは2本のフレームには積載された荷物の接触部分のみの荷重が加わることとなり、ほとんどの荷重は本体シートで受ける構造となっているが本体シートは床面に接触しており本体シートは、それ程強度を必要としない。
上述したように積載された荷物をフォークリフト等のフォークで持ち上げる際には、荷重は2本のフレームに差し込まれたフォークリフト等のフォーク自体で積載物の荷重を受けとめ、フレーム並びに本体シートには大きな荷重が係らないためにフレーム並びに本体シート自体の強度を大幅に低減することが可能であり、パレット全体の厚みを薄くできること等からパレット全体の重量は大幅に軽量化することができ、使用樹脂原料の低減による省エネルギー面からの優位性のみならず、コンテナへの積載効率の向上から船舶・航空運賃面からの経済効率の面からも望ましい。
以上説明したとおり、本発明によれば、輸送段階での積載効率が大幅に向上される。特に角型フレシキブルコンテナーバック並びに紙袋又はポリエチ袋に充填された荷物を積載した場合は、積載された荷物のパレットとの接触面が2本のフレームに沿って荷が柔軟に変形するため実質的にパレットの高さは、本体のみの厚みとなりパレットあたりの積載効率は向上する。また、パレット製造時の樹脂重量を大幅に削減できるため省資源化にも寄与する。
従って、本発明は一般的なトラック輸送並びにコンテナ輸送における輸送効率が向上することとなり経済性の面からも有用であるのみならず、パレット全体の厚みを薄くできること等からパレット全体の重量は大幅に軽量化することができ、使用樹脂原料の低減による省エネルギー面からの優位性もある。
以下、添付図面に基づき本発明の実施例を説明する。
図1は本発明の好ましい一例の外観説明図、図2は図1に示す下面図、図3は図1に示す横面並びに側面断面図であるが、添付図面に示す数値はコンテナのサイズやフォークリフトの形状により変更できるものであり記載の数値に限定されるものではない。また、本発明のパレットは、本体シート(A)と2本のフレーム(B)から構成されており、射出成型や押出成型等の製造方法により本体シート(A)と2本のフレーム(B)とを一体成型により製造することができるし、また、本体シートに対してフレームを後付け方式(図5、接着・ビス止め)でも同等の効果が得られるが、パレット製造法はこれらに限定されるものではない。
本発明のパレットの寸法の一例は、本体シート(A)横幅1100mm、長さ1150mm 高さ約70mm板厚約2.5mmである。本体シート(A)の四隅の角には、突き刺し防止策として約80mmカットを施すことにより、積載作業時の突き刺しにより製品の破損を防止する形状になっている。
2本のフレーム(B)の間隔は特に制限はないが、一例として640mm、開口部(C)の横幅110mm、高さ約62mm板厚約5mmである。また、開口部(C)の形状を射出成型が容易な形状(図6)にした場合には、開口部の底面がないため積載した荷物の重量がフレームのかかった場合、開口部が変形しフォークリフトのフォークを差すことができなかった。この場合は、コスト等を考慮しながら鉄製等強度面の適した材質を選択する必要がある。
即ち、図1、図3で示すように、開口部に底面がある場合には、フレームに荷物の重量がかかってもフレキシブルコンテナー等を輸送する重量では潰れることもなかった。なお、フレームの形状は、必ずしも長方形でなくてもよく台形やRを有する曲線であってもよい。また、この場合には、強度向上のために斜面部分やRを有する部分を設けてもよい。
本発明のパレットの材料は、任意の適切な材料から製造できるが好ましい実施の形態では、コスト面や強度を考慮し、塩化ビニル樹脂・ポリエチレン樹脂・ポリプロピレン樹脂・アクリル樹脂・ABS樹脂・MBS樹脂・スチレン樹脂等のプラスチック材料を使用することが望ましい。
以下、製造例、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されることはない。
実施例1
樹脂材料として、ポリエチレン製樹脂(日本ポリオレフィン株式会社、商標名:ノバテックHD490)を使用し、射出成型により図1に示す構成及び寸法を有するポリエチレン製樹脂パレットを作製した。
この物流運搬用パレットの積載可能量は4,200kgであり、繰り返し10回使用しても破損・変形等は認められなかった。
取扱い難さの改善のための軽量化、更に積載する荷物の重量に関係なく高さを極力低く抑えることによる輸送効率の向上を図ることができる物流運搬用パレットを提供できる。
符号の説明
(A)本体シート
(B)フレーム
(C)差込開口穴
(D)ビス止め

Claims (4)

  1. 本体シート(A)の上部にフォークリフトのフォークを出し入れ可能な2本のフレーム(B)を有することを特徴とする物流運搬用パレット。
  2. 2本のフレーム(B)が平行で、フォークリフトのフォークを出し入れ可能な開口穴(C)を有することを特徴とする請求項1記載の物流運搬用パレット。
  3. 本体シート(A)の四隅の角に突き刺しによる積載物の破損を軽減するためのカットを有することを特徴とする請求項1又は2記載の物流運搬用パレット。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の物流運搬用パレットを使用することを特徴とする角型フレキシブルコンテナーバック並びに紙袋又はポリエチ袋入り荷物の輸送方法。
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