JP2006015674A - 積層延伸ポリエステルフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】
より明るい面光源を得るための反射板、およびランプリフレクターとして好適であり、かつ生産性に優れた積層延伸ポリエステルフィルムを得る。
【解決手段】
少なくとも2種以上のポリエステルから構成され、無機粒子を50〜70重量%含む層(A層)と無機粒子を0〜25重量%含有するポリエステル層(B層)の少なくとも2層から構成され、全光線透過率が3%以下であることを特徴とする積層延伸ポリエステルフィルム。
【選択図】 なし

Description

本発明は、反射部材用に使用される積層延伸ポリエステルフィルムに関し、さらに詳しくは面光源の反射板、およびランプリフレクターとして好適な積層延伸ポリエステルフィルムであって、より明るい面光源を得ることができ、かつ生産性に優れた積層延伸ポリエステルフィルムに関するものである。
パソコン、テレビ、携帯電話などの表示装置として、液晶を利用したディスプレイが数多く用いられている。液晶ディスプレイは、それ自体は発光体でないために、裏側からバックライトと呼ばれる面光源を設置して光を照射することにより表示が可能となっている。また、バックライトは、単に光を照射するだけでなく、画面全体を均一に照射せねばならないという要求に応えるため、エッジ型もしくは直下型と呼ばれる面光源の構造をとっている。なかでも、薄型・小型化が望まれるノート型パソコン等に使用される薄型液晶ディスプレイ用途には、エッジ型、つまり画面に対し側面から光を照射するタイプのバックライトが適用されている(特許文献1参照)。
一般的に、このエッジ型バックライトでは、導光板のエッジから冷陰極線管を照明光源とし、光を均一に伝播・拡散する導光板を利用し液晶ディスプレイ全体を均一に照射する導光板方式が採用されている。この照明方法において、より光を効率的に活用するため、冷陰極線管の周囲にランプリフレクターが設けられ、更に導光板から拡散された光を液晶画面側に効率的に反射させるために導光板の下には反射板が設けられている。これにより冷陰極線管からの光のロスを少なくし、液晶画面を明るくする機能を付与している。
一方、液晶テレビのような大画面用では、エッジ型バックライトでは画面の高輝度化が望めないことから直下型バックライト方式が採用されてきている。この方式は、液晶画面の下部に冷陰極線管を並列に設けるもので、反射板の上に平行に冷陰極線管が並べられる。反射板は平面状もしくは、冷陰極線管の部分を半円凹状に成形したものなどが用いられる。
このような液晶画面用の面光源に用いられるランプリフレクターや反射板(面光源反射部材と総称される)には、輝度の向上効果や均一性に優れることから、内部に微細な気泡を含有させたフィルム(特許文献2、特許文献3参照)が一般的に使用されている。中でも、非相溶成分を分散させた樹脂シートを延伸するなどの手法によって内部に扁平な気泡を含有させたフィルムは、特に高い反射性を有することから、反射部材として広く用いられている。また、このような反射部材として、光沢度を調節することが提案されている(特許文献1参照)。
特開昭63−62104号公報 特開平6−322153号公報 特開平7−118433号公報
液晶画面の用途は、従来からのノート型パソコンに加えて、近年では据置型のパソコンやテレビ、携帯電話のディスプレイなど、様々な機器に採用が広がっており、需要は急激に拡大している。液晶画面の画像はより高精細なものが求められる、液晶画面の明るさを増して画像をより鮮明に、より見やすくすることが希求されている。このため、積層延伸ポリエステルフィルムとしても、反射特性、隠蔽性に優れたもの、より具体的には、高輝度なバックライトが得られるものが望まれている。
高輝度なバックライトを得るために高反射性能を発現するフィルムが必要であり、高反射性を示すフィルムの例としては内部に微細な気泡を多数含有させるために、マトリックスに非相溶な樹脂を添加する処方や無機粒子を添加する処方、さらには無機粒子を大量に添加する処方などがある。しかしながら無機粒子を大量に添加させたり、また内部に微細な気泡を多数含有させることにより反射率は向上するが、一方でフィルムが破れるなど製膜性が悪化し、生産性が著しく低下するという問題があった。
そこで、本発明の課題は、高反射性能を発現するフィルムであり、かつ、生産性に優れた積層延伸ポリエステルフィルムを得ることとする。
本発明は、上記課題を解決するために下記の構成をとる。すなわち、本発明は、少なくとも、2種以上のポリエステルから構成され無機粒子を50〜70重量%含む層(A層)と、無機粒子を0〜25重量%含有するポリエステル層(B層)の2層を有し、全光線透過率が3%以下であることを特徴とする積層延伸ポリエステルフィルムをその骨子とするものである。
本発明によれば、より明るい面光源を得ることができ、かつ生産性に優れた積層延伸ポリエステルフィルムが得られる。
本発明におけるポリエステルとは、主鎖中の主要な結合をエステル結合とする高分子化合物の総称であって、通常、ジカルボン酸成分とグリコール成分を重縮合反応させることによって得ることができる。ここでジカルボン酸成分としては、例えば、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホンジカルボン酸、フタル酸などの芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、マレイン酸、フマル酸などの脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸およびパラオキシ安息香酸などのオキシカルボン酸などを挙げることができる。また、グリコール成分としては、例えば、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族グリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコールやポリプロピレングリコールなどのポリオキシアルキレングリコール、シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族グリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールSなどの芳香族グリコールなどが挙げられる。
また、本発明で用いられるポリエステルは、上記のようなジカルボン酸成分のおよび/またはグリコール成分を2種以上用いたポリエステル共重合体であってもよい。
さらにポリエステルの融解温度ピークは、無機粒子を多量に含有しながら、かつ延伸性を良好に維持する点で160〜230℃、あるいは融解ピークが検出されないことが好ましい。
一方、フィルムとしては、耐熱性と延伸性、生産性の点から、フィルムを溶融後急冷し、示差走査熱量計で測定することにより確認されるフィルムの全ての融解温度ピークが180〜230℃に確認されることが好ましく、より好ましくは200〜230℃である。本発明のフィルムは、少なくとも2種以上のポリエステルから構成され無機粒子を50〜70重量%含む層(A層)を含有することが必要であるが、好ましくは55〜65重量%である。ここで重量%とは、A層を構成するポリエステル、粒子、他添加剤等全てを合計したものを100重量%とした前提での割合を示すものである。本発明では重量粒子を多量に含有するために延伸製膜性が低下する問題がある。これは粒子の絶対含有量が大きいことに加え、加水分解によるポリエステルの高結晶性化による延伸性の低下に起因すると考えられる。この点に鑑み、少なくとも2種以上のポリエステルから構成させることにより、この課題が克服され、特にポリブチレンテレフタレートあるいはその共重合体を5〜40重量%含有させることが好ましく、特に好ましくは10〜35重量%である。またはシクロヘキサンジメタノールを10モル%以上共重合したポリエステルを5〜40重量%含有させることがが好ましく、特に好ましくは10〜35重量%である。本発明での好ましい組み合わせとしては、イソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレートとポリブチレンテレフタレートあるいはイソフタル酸共重合ポリブチレンテレフタレートあるいはシクロヘキサンジメタノール共重合ポリエチレンテレフタレートあるいはセバシン酸共重合ポリエチレンテレフタレートなどが挙げられる。
また、本発明では、延伸性だけでなく、工程の汚れやドラム、ロールの耐久性の点から無機粒子を0〜25重量%含有するポリエステル層(B層)を積層する構成が必要であり、好ましくは0.1〜15重量部であり、特に好ましくは1〜10重量部である。
本発明では、無機粒子を含有する必要があるが、無機粒子としては、酸化チタン、アルミナ、硫酸バリウム、酸化マグネシウム、シリカ、硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウムおよび炭酸カルシウム等を例示することができ、中でも平均粒子径0.3〜5μmの硫酸バリウムが好ましく、特に好ましくは平均粒子径0.5〜2.5μmである。異なる2種類以上の無機粒子や有機粒子を含有させても良く、その組み合わせとしては、硫酸バリウムと酸化チタン、硫酸バリウムとシリカ、硫酸バリウムと炭酸カルシウム、硫酸バリウムとアルミナ、酸化チタンと炭酸カルシウム、酸化チタンとアルミナ、酸化チタンと炭酸カルシウムなどの組み合わせがあげられる。硫酸バリウムを使用する場合、硫酸バリウムと他の粒子との重量比率が50:50〜100:0であることが好ましく、特に好ましくは70:30〜95:5である。
本発明においては、フィルムの反射率が95%以上であることが好ましく、より好ましくは97%以上である。さらに好ましくは98%以上である。
またフィルムの全光線透過率は、反射フィルムを液晶ディスプレイに搭載した際に光漏れを防止し、かつ均一で高輝度を達成するために、3%以下であることが必要であり、特に好ましくは2.5%以下である。該範囲とするためには、無機粒子や気泡を密にフィルム内に含有させること、あるいはフィルムの裏面に無機粒子を含有するバインダーをバックコートするなどの手段がある。
本発明の積層延伸ポリエステルフィルムの総厚みは50〜350μmが好ましく、75〜300μmがより好ましい。厚みが50μm未満の場合、フィルムの平坦性を確保することが困難となり、面光源として用いた際に、明るさにムラが生じやすい。一方、350μmより厚い場合、積層延伸ポリエステルフィルムとして液晶ディスプレイなどに用いるには厚みが大きすぎ、ハンドリング性、カール等の取り扱い性に劣ることがあり、また高重量化が問題となることがある。
本発明の積層延伸ポリエステルフィルムは少なくともA層とB層の2層を有するフィルムであって、A/Bの2層構成、B/A/Bの3層構成などが代表的ものであるが、これらの構成のA層またはB層のさらに片面に、熱可塑性樹脂層やコーティング層を積層しても良い。
さらに、反射率向上および電磁波遮蔽性や折り曲げ加工性付与などの目的で、光線非入射面にアルミニウム、銀などを金属を蒸着や貼り合わせなどの手法によって加えてもよい。
次に本発明の積層延伸ポリエステルフィルムの製造方法について、その一例を説明するが、本発明は、かかる例に限定されるものではない。
主押出機、副押出機を有する複合製膜装置において、必要に応じて真空乾燥を行ったA層を構成するポリエステルチップと無機粒子を含有するポリエステルチップを混合したものを加熱された主押出機に供給する。次いで、B層を積層するために、必要に応じて真空乾燥を行ったB層を構成するポリエステルチップと粒子を含有するポリエステルチップを加熱された副押出機に供給する。ここで、無機粒子添加は、事前に均一に溶融混練して配合させて作製されたマスターチップを用いることが好ましい。
このようにして各押し出し機に原料を供給し、Tダイ複合口金内で主押し出し機のポリマーの片面に副押出機のポリマーが来るように積層(A/BもしくはB/A/B)してシート状に共押し出し成形し、溶融積層シートを得る。
この溶融積層シートを、冷却されたドラム上で密着冷却固定化し、未延伸積層フィルムを作製する。この時、均一なフィルムを得るために、静電気を印加してドラムに密着させることが望ましい。その後、必要により延伸工程、熱処理工程等を経て目的の積層延伸ポリエステルフィルムを得る。
延伸の方法は特に限定されないが、長手方向の延伸と巾方向の延伸を分離して行う逐次二軸延伸法や長手方向の延伸と巾方向の延伸を同時に行う同時二軸延伸法などが好ましく使用される。
逐次二軸延伸の方法としては、例えば、上記の未延伸積層フィルムを加熱したロール群に導き、長手方向(縦方向、すなわちフィルムの進行方向)に延伸し、次いで冷却ロール群で冷却する。続いて長手方向に延伸したフィルムの両端をクリップで把持しながら加熱されたテンターに導き、長手方向に垂直な方向(横方向あるいは幅方向)に延伸を行うことができる。
同時二軸延伸の方法としては、例えば、上記の未延伸積層フィルムの両端をクリップで把持しながら加熱されたテンターに導き、巾方向に延伸を行うと同時にクリップ走行速度を加速していくことで、長手方向の延伸を同時に行う方法がある。この同時二軸延伸法は、フィルムが加熱されたロールに接触することがないため、フィルム表面に光学的な欠点となるキズが入りにくいという利点を有する。
こうして得られた二軸延伸積層フィルムに平面安定性、寸法安定性を付与するため、引き続いてテンター内で熱処理(熱固定)を行い、均一に徐冷後、室温付近まで冷却した後、巻き取ることにより、所定の積層フィルムを得ることができる。
本発明の積層延伸ポリエステルフィルムの用途は特に限定されないが、光反射のために面光源に組み込まれる板状材として好ましく用いられる。具体的には、液晶画面用のエッジ型バックライトの反射板、直下型バックライトの面光源の反射板、および冷陰極管の周囲のランプリフレクター等に好ましく用いられる。
以下、本発明について実施例を挙げて説明するが、本発明は必ずしもこれらに限定されるものではない。なお、特性は以下の方法により測定評価した。
(1)融解温度ピーク
ポリエステルフィルムを溶融後急冷し、示差走査熱量計(パーキン・エルマー社製DSC2型)により、10℃/分の昇温速度で測定し、融解ピークを求めた。
(2)反射率
分光光度径U−3410((株)日立製作所製)に、φ60積分球130−063((株)日立製作所製)および10°傾斜スペーサーを取りつけた状態で、560nmの反射率をフィルムの両表面について求め、最大値を該フィルムの反射率とする。尚、標準白色板はU−3410に添付の酸化アルミナを((株)日立製作所製)を用いた。
(3)全光線透過率
全自動直読ヘイズコンピューターHGM−2DP(スガ試験機(株)製)を用いて、フィルム厚み方向の全光線透過率を測定した。測定はA4サイズのフィルムを4分割した各サンプルについて実施し、平均値を求めた。
(4)面光源としての輝度
バックライトにフィルムを組み込み、測定した。使用したバックライトは、評価用に用意したノートパソコンに使用される直管一灯型エッジ式バックライト(10インチ)であり、元々組み込まれていた光反射シートに替えて、測定対象となる積層延伸ポリエステルフィルムを組み込んだ。測定は、バックライト面を2×2の4区画に分け、点灯1時間後の輝度を求めることによって行った。輝度はトプコン社製のBM−7を用いて測定した。積層延伸ポリエステルフィルムを縦横に4等分したそれぞれの面の対角線の交点4箇所における輝度の単純平均を求め、平均輝度とした。かかる作業をフィルムの両面について行ない、より高い値を輝度として採用する。尚、バックライトには拡散フィルムやプリズムシートなど他の光学フィルムは組み込んでいない。
[実施例1]
A層として、主押出し機から180℃で3時間、回転式真空乾燥機で乾燥したイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート(融解ピーク温度226℃、固有粘度0.72dl/g、以下PET/Iと略す)を15重量%、ポリブチレンテレフタレート(固有粘度1.2dl/g)を20重量%、平均粒子径0.8μmの硫酸バリウムを65重量%含有するチップを供給し、またB層として副押出機にイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート(融解ピーク温度226℃、固有粘度0.68dl/g、以下PET/Iと略す)を95重量%、平均粒子径0.8μmの硫酸バリウムを5重量%含有するチップを供給し、溶融押出を行い、静電印加法により鏡面のキャストドラム上で冷却してB/A/Bの積層シートを作製した。この積層シートを温度87℃で長手方向に2.9倍に延伸し、続いてテンターにて90℃の予熱ゾーンを通した後、110℃で巾方向に3.2倍に延伸した。さらに205℃にて20秒間熱処理し、膜厚180μmの延伸フィルムを得た。A層厚みは150μm、B層厚みは15μmであった。本フィルムを得るに際し、特に破れもなく良好な製膜性であった。またテンター入り口で強制的にフィルム中央部に進行方向に約10mmの切れ目を入れたところ、その切れ目からの破れは発生したが、その後特に処置することなく回復した。
得られた積層延伸ポリエステルフィルムの融解ピーク温度は、226℃に一つ確認され、反射率は100%、全光線透過率は2.3%であった。バックライトに組み込んだ際の輝度は3500cd/m2と高い値を示した。このように、本発明の積層延伸ポリエステルフィルムおよびそれを用いた面光源は高反射性・高輝度特性を示し、実用性に非常に優れた積層延伸ポリエステルフィルムであった。
[実施例2]
A層として、主押出し機から180℃で3時間、回転式真空乾燥機で乾燥したイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート(融解ピーク温度226℃、固有粘度0.68dl/g、以下PET/Iと略す)を20重量%、シクロヘキサンジメタノール共重合ポリエチレンテレフタレート(融解ピーク温度195℃、固有粘度0.8dl/g)を20重量%、平均粒子径0.8μmの硫酸バリウムを60重量%含有するチップを供給し、またB層として副押出機にイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート(融解ピーク温度226℃、固有粘度0.68dl/g、以下PET/Iと略す)を95重量%、平均粒子径0.8μmの硫酸バリウムを5重量%含有するチップを供給し、溶融押出を行い、静電印加法により鏡面のキャストドラム上で冷却してB/A/Bの積層シートを作製した。この積層シートを温度87℃で長手方向に2.9倍に延伸し、続いてテンターにて90℃の予熱ゾーンを通した後、110℃で巾方向に3.2倍延伸した。さらに205℃にて20秒間熱処理し、膜厚180μmの延伸フィルムを得た。A層厚みは150μm、B層厚みは15μmであった。本フィルムを得るに際し、特に破れもなく良好な製膜性であった。またテンター入り口で強制的にフィルム中央部に進行方向に約10mmの切れ目を入れたところ、その切れ目からの破れは発生したが、その後特に処置することなく回復した。
得られた積層延伸ポリエステルフィルムの融解ピーク温度は、219℃に一つ確認され、反射率は99.5%、全光線透過率は2.6%であった。バックライトに組み込んだ際の輝度は3290cd/m2と高い値を示した。このように、本発明の積層延伸ポリエステルフィルムおよびそれを用いた面光源は高反射性・高輝度特性を示し、実用性に非常に優れた積層延伸ポリエステルフィルムであった。
[実施例3]
A層として、主押出し機から180℃で3時間、回転式真空乾燥機で乾燥したイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート(融解ピーク温度241℃、固有粘度0.68dl/g、以下PET/Iと略す)を15重量%、ポリブチレンテレフタレート(固有粘度1.2dl/g)を20重量%、平均粒子径0.8μmの硫酸バリウムを65重量%含有するチップを供給し、またB層として副押出機にイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート(融解ピーク温度226℃、固有粘度0.68dl/g、以下PET/Iと略す)を95重量%、平均粒子径0.8μmの硫酸バリウムを5重量%含有するチップを供給し、溶融押出を行い、静電印加法により鏡面のキャストドラム上で冷却してB/A/Bの積層シートを作製した。この積層シートを温度87℃で長手方向に2.9倍に延伸し、続いてテンターにて90℃の予熱ゾーンを通した後、110℃で巾方向に3.2倍に延伸した。さらに205℃にて20秒間熱処理し、膜厚180μmの延伸フィルムを得た。A層厚みは150μm、B層厚みは15μmであった。本フィルムを得るに際し、特に破れもなく良好な製膜性であった。またテンター入り口で強制的にフィルム中央部に進行方向に約10mmの切れ目を入れたところ、その切れ目からの破れは発生し、その後特に処置しないと破れが続き、フィルムを一旦切ってテンターに挿入し直すと良好な製膜が回復した。
得られた積層延伸ポリエステルフィルムの融解ピーク温度は、236℃と228℃に確認され、反射率は100%、全光線透過率は2.4%であった。バックライトに組み込んだ際の輝度は3480cd/m2と高い値を示した。このように、本発明の積層延伸ポリエステルフィルムおよびそれを用いた面光源は高反射性・高輝度特性を示し、実用性に非常に優れた積層延伸ポリエステルフィルムであった。
[比較例1]
A層として、主押出し機から180℃で3時間、回転式真空乾燥機で乾燥したイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート(融解ピーク温度226℃、固有粘度0.68dl/g、以下PET/Iと略す)を40重量%平均粒子径0.8μmの硫酸バリウムを60重量%含有するチップを供給し、またB層として副押出機にイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート(融解ピーク温度226℃、固有粘度0.68dl/g、以下PET/Iと略す)を95重量%、平均粒子径0.8μmの硫酸バリウムを5重量%含有するチップを供給し、実施例1と同様にして、溶融押出を行い、静電印加法により鏡面のキャストドラム上で冷却してB/A/Bの積層シートを作製した。この積層シートを温度87℃で長手方向に2.9倍に延伸し、続いてテンターにて90℃の予熱ゾーンを通した後、110℃で巾方向に3.2倍延伸した。さらに205℃にて20秒間熱処理し、膜厚180μmの延伸フィルムを得ようとしたが、フィルム破れが続発し、満足にフィルムを得ることができなかった。
[比較例2]
A層として、主押出し機から180℃で3時間、回転式真空乾燥機で乾燥したイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート(融解ピーク温度226℃、固有粘度0.68dl/g、以下PET/Iと略す)を88重量%、平均粒子径0.3μmの酸化チタンを12重量%含有するチップを供給し、またB層として副押出機にイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート(融解ピーク温度226℃、固有粘度0.68dl/g、以下PET/Iと略す)を99重量%、平均粒子径0.3μmの酸化チタンを1重量%含有するチップを供給し、溶融押出を行い、静電印加法により鏡面のキャストドラム上で冷却してB/A/Bの積層シートを作製した。この積層シートを温度87℃で長手方向に2.9倍に延伸し、続いてテンターにて90℃の予熱ゾーンを通した後、110℃で巾方向に3.2倍延伸した。さらに205℃にて20秒間熱処理し、膜厚180μmの延伸フィルムを得た。A層厚みは160μm、B層厚みは10μmであった。
得られた積層延伸ポリエステルフィルムの反射率は85%、全光線透過率は3.8%であった。バックライトに組み込んだ際の輝度は2400cd/m2と低い値を示した。
[比較例3]
A層として、主押出し機から180℃で3時間、回転式真空乾燥機で乾燥したイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート(融解ピーク温度226℃、固有粘度0.68dl/g、以下PET/Iと略す)を10重量%、ポリブチレンテレフタレート(固有粘度1.2dl/g)を10重量%、平均粒子径0.8μmの硫酸バリウムを80重量%含有させ、またB層として副押出機にイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート(融解ピーク温度226℃、固有粘度0.68dl/g、以下PET/Iと略す)を95重量%、平均粒子径0.8μmの硫酸バリウムを5重量%含有するチップを供給し、実施例1と同様にして、溶融押出を行い、静電印加法により鏡面のキャストドラム上で冷却してB/A/Bの積層シートを作製をした(シートは幅方向の長さ、厚み、状態など均一ではなかった)。この積層シートを温度87℃で長手方向に2.9倍に延伸し、続いてテンターにて90℃の予熱ゾーンを通した後、110℃で巾方向に3.2倍延伸したが、破れてフィルムを得ることができなかった。
[比較例4]
A層として、主押出し機から180℃で3時間、回転式真空乾燥機で乾燥したイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート(融解ピーク温度226℃、固有粘度0.67dl/g、以下PET/Iと略す)を40重量%、シクロヘキサンジメタノール共重合ポリエチレンテレフタレート(融解ピーク温度195℃、固有粘度0.8dl/g)を20重量%、平均粒子径0.8μmの硫酸バリウムを40重量%含有するチップを供給し、またB層として副押出機にイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート(融解ピーク温度226℃、固有粘度0.68dl/g、以下PET/Iと略す)を95重量%、平均粒子径0.8μmの硫酸バリウムを5重量%含有するチップを供給し、溶融押出を行い、静電印加法により鏡面のキャストドラム上で冷却してB/A/Bの積層シートを作製した。この積層シートを温度87℃で長手方向に2.9倍に延伸し、続いてテンターにて90℃の予熱ゾーンを通した後、110℃で巾方向に3.2倍延伸した。さらに205℃にて20秒間熱処理し、膜厚180μmの延伸フィルムを得た。A層厚みは150μm、B層厚みは15μmであった。
得られた積層延伸ポリエステルフィルムの反射率は98.5%、全光線透過率は3.1%であった。バックライトに組み込んだ際の輝度は2900cd/m2であり満足できるものではなかった。
本発明の積層延伸ポリエステルフィルムは面光源の反射板、およびランプリフレクターとして好適であって、より明るい面光源を得ることができ、かつ生産性に優れ、極めて有用であり、液晶ディスプレイのバックライト用部材などとして極めて好適である。

Claims (7)

  1. 少なくとも、2種以上のポリエステルから構成され無機粒子を50〜70重量%含む層(A層)と、無機粒子を0〜25重量%含有するポリエステル層(B層)の2層を有し、全光線透過率が3%以下であることを特徴とする積層延伸ポリエステルフィルム。
  2. フィルムの全ての融解温度ピークが180〜230℃に確認されることを特徴とする請求項1に記載の積層延伸ポリエステルフィルム。
  3. A層中にポリブチレンテレフタレートを5〜40重量%含有することを特徴とする請求項1または2に記載の積層延伸ポリエステルフィルム。
  4. A層中にシクロヘキサンジメタノールを10モル%以上共重合したポリエステルを5〜40重量%含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の積層延伸ポリエステルフィルム。
  5. A層中の無機粒子が硫酸バリウムを含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の積層延伸ポリエステルフィルム。
  6. A層の両面にB層を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の積層延伸ポリエステルフィルム。
  7. 液晶バックライト用反射フィルムに用いられることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の積層延伸ポリエステルフィルム。
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