JP2006014640A - スピニングリールのロータ制動装置 - Google Patents

スピニングリールのロータ制動装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 スピニングリールのロータ制動装置において、強力かつ安定した所定制動状態を簡素な構造で得ることができるようにする。
【解決手段】 レバーブレーキ機構6は、スピニングリールのリール本体に回転自在に装着されたロータの糸繰り出し方向の回転を制動する装置であって、ワンウェイクラッチと、筒状部材40と、所定制動部21とを備えている。ワンウェイクラッチは、ロータの糸繰り出し方向の回転を伝達する。筒状部材は、ワンウェイクラッチから伝達されたロータの糸繰り出し方向の回転に連動して回転する。所定制動部は、筒状部材に相対回転可能に装着され筒状部材に摩擦係合する摩擦部材29と、第2レバー部材21とを有している。第2レバー部材は、摩擦部材に係合して摩擦部材の回転を禁止し摩擦部材を筒状部材に対して相対回転させてロータの糸繰り出し方向の回転を制動する制動位置と、摩擦部材から離反して摩擦部材の回転を許可し制動解除する離反位置とに切換可能にリール本体に装着される。
【選択図】 図8

Description

本発明は、制動装置、特に、スピニングリールのリール本体に回転自在に装着されたロータの糸繰り出し方向の回転を制動するスピニングリールのロータ制動装置に関する。
一般に、磯釣りを行う場合、制動操作部材(制動操作部材の一例)によってロータの糸繰り出し方向の回転(逆転)が制動されるロータ制動機構を有するレバーブレーキ型のスピニングリールがしばしば使用される。レバーブレーキ型のスピニングリールは、魚が餌を咥えるのを妨げない程度に制動力を緩めるために使用される。
この種の従来のレバーブレーキ型のスピニングリールにおいて、ロータの逆転を所定の制動状態と制動解除状態とに切り換えできるスピニングリールが知られている(特許文献1参照)。前記従来のスピニングリールは、ロータの逆転に連動して回転する制動部材と、制動部材に先端が接触して制動力を調整可能な制動レバーと、制動レバーと並べて配置された補助レバーとを有している。制動レバーは、リール本体に釣り竿装着部に接離する方向に揺動自在に支持されており、釣り竿に接近する方向に操作すると、先端が制動部材を押圧して制動力が徐々に強くなる。
補助レバーは、制動レバーと同一軸芯回りに揺動自在にリール本体に支持されている。補助レバーは、第1所定制動状態と制動解除状態とに切り換わる第1所定制動部と第1所定制動状態より制動力が大きい第2所定制動状態と制動解除状態とに切り換わる第2所定制動部とに連結されている。第1所定制動部は、補助レバーに連動してスプール軸芯と平行な軸回りに揺動するレバー部材を有している。このレバー部材の一部を制動部材に圧接することにより第1所定制動状態が得られる。第2所定制動部は、制動部材と並べて配置された複数のディスク部材を有するドラグ機構に類似した構造のものである。このディスク部材のひとつの回転を禁止することにより第2所定制動状態が得られる。このディスク部材のひとつを回転禁止・回転許可状態に切り換えるための切換レバーがリール本体に揺動自在に装着されている。この切換レバーは、補助レバーを竿装着部に接近する方向に揺動するとレバー部材により回転許可位置側に揺動する。
特開2003−79294号公報
前記従来のスピニングリールでは、第1所定制動部による第1所定制動状態は、レバー部材を制動部材に押圧しているだけであるので、摩擦部分の面積が限定されている。このため、強い制動力が得られにくいとともに、得られる制動力が安定しないおそれがある。そこで、安定してより強い制動力を得るために、制動部材に並べて配置されたディスク部材を有する第2所定制動部を設けて強力な第2所定制動状態を得ている。しかし、第2所定制動部の構造が複数のディスク部材を有するドラグ機構に類似した構造であるため、強力な制動力が得られる第2所定制動部の構成が複雑になる。
本発明の課題は、スピニングリールのロータ制動装置において、強力かつ安定した所定制動状態を簡素な構造で得ることができるようにすることにある。
発明1に係るスピニングリールのロータ制動装置は、スピニングリールのリール本体に回転自在に装着されたロータの糸繰り出し方向の回転を制動する装置であって、ワンウェイクラッチと、回転部材と、所定制動部とを備えている。ワンウェイクラッチは、ロータの糸繰り出し方向の回転を伝達するものである。回転部材は、ワンウェイクラッチから伝達されたロータの糸繰り出し方向の回転に連動して回転する部材である。所定制動部は、回転部材に相対回転可能に装着され回転部材に摩擦係合する摩擦部材と、切換動作部とを有している。切換動作部は、摩擦部材に係合して摩擦部材の回転を禁止し摩擦部材を回転部材に対して相対回転させてロータの糸繰り出し方向の回転を制動する制動位置と、摩擦部材から離反して摩擦部材の回転を許可し制動解除する離反位置とに切換可能にリール本体に装着されたものである。
このロータ制動装置では、切換動作部を制動位置に配置すると、摩擦部材の回転が禁止され、摩擦部材が回転部材に対して相対回転可能になる。この状態でロータが糸繰り出し方向に回転すると、ワンウェイクラッチを介してその回転が回転部材に伝達され回転部材が回転する。このとき、摩擦部材は切換動作部により回転が禁止されているので、回転が禁止された摩擦部材に対して回転部材が回転し、回転部材に摩擦係合する摩擦部材により回転部材が制動され、回転部材にワンウェイクラッチで連結されたロータが所定制動状態で制動される。ここでは、摩擦部材が回転部材に摩擦係合した状態で装着されているので、所定制動状態のときに全体的に均等に回転部材を制動することができる。このため、強力かつ安定した所定制動状態でロータを制動することができる。しかも、回転部材に摩擦部材を摩擦係合した状態に装着し、その摩擦部材を切換動作部により回転禁止・回転許可に切り換えるだけでよいので、複数のディスク部材で制動する構造に比べて構造が簡素になる。
発明2に係るスピニングリールのロータ制動装置は、発明1に記載の装置において、回転部材は円筒部を有し、摩擦部材は、円筒部の外周面に摩擦係合して装着されている。この場合には、円筒部の外周面に摩擦部材が装着されているので、摩擦部材の摩擦係合をより簡素な構造で実現できるとともに、ばねなどの付勢部材を用いやすくなり摩擦部材の摩擦力の調整も容易である。
発明3に係るスピニングリールのロータ制動装置は、発明2に記載の装置において、円筒部の外周面には、前記摩擦部材を装着するための環状装着溝が形成されている。この場合には、環状装着溝に摩擦部材を装着することにより、摩擦部材の回転軸方向の移動を制限でき、摩擦部材を確実に保持できる。
発明4に係るスピニングリールのロータ制動装置は、発明1から3のいずれかに記載の装置において、リール本体は、釣り竿に装着される装着部と、装着部と間隔を隔てて配置されたリールボディと、装着部とリールボディとを連結する脚部とを有し、装着部と接近・離反する方向に揺動自在にリール本体に装着され、装着部に対して接近・離反する制動操作部と、制動操作部と揺動軸芯を挟んで配置され回転部材を押圧する制動作用部とを有し、ロータの糸繰り出し方向の回転を可変に制動するための制動レバーをさらに備える。この場合には、制動レバーにより回転部材を押圧してロータを可変に制動できるので、制動切換部により所定制動状態と制動レバーによる可変制動状態とにロータを制動できる。
発明5に係るスピニングリールのロータ制動装置は、発明4に記載の装置において、制動レバーは、リールボディに揺動自在に装着されている。この場合には、制動レバーの先端の操作部分から揺動支点が離れるとともに、制動作用する部分と揺動支点とが接近することより、軽い操作力で大きな制動力を得ることができる。
発明6に係るスピニングリールのロータ制動装置は、発明5に記載の装置において、リールボディは、内部に空間を有する筐体部と、筐体部を塞ぐ蓋部とを有し、制動レバーは、蓋部を筐体部に取り付けるねじ部材に揺動自在に装着されている。この場合には、蓋部を取り付けるためのねじ部材をそのまま揺動軸として使用できるので、部品点数を削減できる。
発明7に係るスピニングリールのロータ制動装置は、発明4に記載の装置において、制動レバーは、脚部に揺動自在に装着されている。この場合には、制動レバーの先端の操作部分に揺動支点が接近するともに、制動作用する部分が揺動支点から離れることにより、制動作用する部分での移動量に対して操作部分の移動量を少なくすることができるので、釣り竿と制動レバーとの間隔を狭くすることができ、リール全体を小型化することができる。また、脚部に制動レバーを装着することにより、筐体部にレバーの支持部を設ける必要がなくなり、筐体部をコンパクトにすることができる。
発明8に係るスピニングリールのロータ制動装置は、発明4から7のいずれかに記載の装置において、先端が制動操作部と前記装着部から離反する方向に間隔を隔てて配置されリール本体に揺動自在に装着され所定制動部を切換操作するための切換操作部をさらに備え、切換動作部は、切換操作部の基端に係合し、切換操作部の揺動に応じて制動位置と離反位置とに移動する。この場合には、切換操作部と制動操作部とが装着部に対して接離する位置に配置されるので、可変制動操作と所定制動操作とを1本の指で行いやすくなる。
発明9に係るスピニングリールのロータ制動装置は、発明8に記載の装置において、切換操作部は、装着部から離反する方向に揺動すると所定制動部が制動位置に移動し、制動位置に切換動作部が配置された状態で制動操作部が装着部に接近する方向に揺動すると、制動操作部に連動して装着部に接近する方向に揺動し、切換動作部が離反位置に戻る。この場合には、制動操作部と切換操作部とで装着部に対して異なる方向の操作で操作できるので、操作の間違いを防止でいるとともに、制動操作部で制動解除操作を行えるので、制動解除操作が容易になる。
発明10に係るスピニングリールのロータ制動装置は、発明1から9のいずれかに記載の装置において、摩擦部材は、回転部材に対して相対回転可能に摩擦係合する摩擦部と、制動位置に移動した切換制動部が係合する複数の係合部とを有し、切換制動部が制動位置で係合部に係合したとき、摩擦部が回転部材に対して摩擦摺動する。この場合には、摩擦部は回転部材と回転可能に摩擦係合しているので、全体部分によって均等に制動する。このため、制動力をより安定させることができる。
発明11に係るスピニングリールのロータ制動装置は、発明10に記載の装置において、摩擦部材は、内周に摩擦部が形成され、外周に係合部が形成された環状部材を有する。この場合には、回転部材に環状の摩擦部材を装着すると、回転部材の外周面と摩擦部材の内周面に形成された摩擦部とにより、制動力を確実に得ることができる。
発明12に係るスピニングリールのロータ制動装置は、発明11に記載の装置において、環状部材は、回転部材の外周を覆うように配置され周方向に分割された複数の部分部材を有し、摩擦部材は、複数の部分部材の周囲に配置され、複数の部分部材を回転部材に圧接させるばね部材を有する。この場合には、複数の部分部材により構成された摩擦部材は、たとえば摩擦部材の外周に形成された溝部にばね部材を挿入して摩擦部材を回転部材に圧接することにより、制動力を容易に得ることができる。
発明13に係るスピニングリールのロータ制動装置は、発明11に記載の装置において、摩擦部材は、一部が切り欠かれ弾性力を有する環状部材を有し、環状部材は弾性力により回転部材に圧接されている。この場合には、たとえば略C字状に形成された環状部材を用いることにより摩擦部材の着脱が容易になるとともに、環状部材の弾性力により容易に制動力を得ることができる。
発明14に係るスピニングリールのロータ制動装置は、発明13に記載の装置において、環状部材は、内周に摩擦部が形成され一部が切り欠かれ弾性力を有する環状の板ばね部と、板ばね部の外周の径方向外方に放射状に突出して設けられ係合部を形成する複数の突出部とを有している。この場合には、たとえば複数の突出部を板ばね部と一体的に形成することにより、摩擦部材を1つの部材でたとえばプレス加工により容易に形成でき、このため全体の部品点数を減少できる。
発明15に係るスピニングリールのロータ制動装置は、発明1から9のいずれかに記載の装置において、摩擦部材と円筒部との間に装着された少なくとも1つの摩擦リングをさらに備え、摩擦部材は、摩擦リングを介して円筒部の外周面と摩擦係合している。この場合には、摩擦リングより摩擦部材を円筒部に摩擦係合させているので、より安定した摩擦力を得やすい。
発明16に係るスピニングリールのロータ制動装置は、発明15に記載の装置において、円筒部の外周面には、摩擦リングを装着するための少なくとも1つの環状装着溝を有する。この場合には制動時に回転しない円筒部に摩擦リングが確実に保持される。
本発明によれば、摩擦部材が回転部材に摩擦係合した状態で装着されているので、所定制動状態のときに全体的に均等に回転部材を制動することができる。このため、強力かつ安定した所定制動状態でロータを制動することができる。しかも、回転部材に摩擦部材を摩擦係合した状態に装着し、その摩擦部材を制動切換部により回転禁止・回転許可に切り換えるだけでよいので、複数のディスク部材で制動する構造に比べて構造が簡素になる。
〔第1実施形態〕
〔全体構成〕
図1に示す本発明の一実施形態によるスピニングリールは、釣り竿の長手方向に沿う第1軸X回りに釣り糸を巻き取るリールであって、ハンドル1を備えたリール本体2と、リール本体2の前部に第1軸X回りに回転自在に支持されたロータ3と、ロータ3の前部に配置された釣り糸を巻き取るスプール4とを備えている。
リール本体2は、例えば合成樹脂製である。リール本体2は、図1及び図3に示すように、釣り竿に装着される前後に長い装着部2cと、装着部2cと間隔を隔てて配置されたリールボディ2aと、装着部2cとリールボディ2aとを連結する脚部2bとを有している。リールボディ2aは、内部に機構装着空間を有し、脚部2bと一体形成され側部が開口する筐体部2fと、筐体部2fを塞ぐ蓋部材2d(図3)とを有している。リールボディ2aの前部には、取付フランジ付きの金属製の筒状の取付部材2eが装着されている。
リールボディ2aの内部には、ロータ3を回転させるためのロータ駆動機構5と、ロータ3の糸繰り出し方向の回転(逆転)を制動するためのレバーブレーキ機構(ロータ制動装置の一例)6と、スプール軸8を介してスプール4を前後に往復移動させるオシレーティング機構20とが設けられている。
ロータ3は例えば合成樹脂又は金属製であり、リール本体2に回転自在に支持されている。ロータ3は、円筒部3aと、円筒部3aの側方に互いに対向して設けられた第1アーム部3b及び第2アーム部3cとを有している。また、図2に示すように、円筒部3aの前壁3d側の内周面には、ワンウェイクラッチ32(後述)を構成する鋸歯状の凹凸部42が形成されている。円筒部3aの前壁3dの中央部には貫通孔3eを有するボス部3fが形成されている。この貫通孔3eにスプール軸8及びピニオンギア12(後述)が貫通している。図1に示すように、第1アーム部3bの先端と第2アーム部3cの先端部とには、揺動自在にベールアーム9が設けられている。このベールアーム9により釣り糸がスプール4に案内される。
スプール4は、例えば合成樹脂と金属とを複合したハイブリッド型のものである。スプール4は、ロータ3の第1アーム部3bと第2アーム部3cとの間に配置されており、スプール軸8の先端にワンタッチ着脱機構65を介して着脱自在かつ回転不能に装着されている。スプール4は、糸巻胴部7aを有するスプール本体7と、糸巻胴部7aの前端部に取り付けられた大径の前フランジ部51と、前フランジ部51をスプール本体7に固定するための前フランジ固定部材52とを有している。スプール本体7は、外周に釣り糸が巻かれる筒状の糸巻胴部7aと、糸巻胴部7aの後端部に一体成形された大径筒状のスカート部7bと、糸巻胴部7aの内周側に取り付けられた内筒部材7cとを有している。
糸巻胴部7a及びスカート部7bは、アルミニウム合金、ステンレス合金、チタン合金、マグネシウム合金などの金属薄板をプレス加工により一体成形して得られた大小2段の筒状の部材である。
ロータ駆動機構5は、図1に示すように、ハンドル1が回転不能に固定されたハンドル軸10とともに回転するマスターギア11と、このマスターギア11に噛み合うピニオンギア12とを有している。ハンドル軸10は、リール本体2に回転自在に支持されている。図2に示すように、ピニオンギア12は筒状に形成されており、その前部12aはロータ3の貫通孔3eを貫通してスプール4側に延びている。この前部12aで、ロータ3はナット13によりピニオンギア12に回転不能に固定されている。ピニオンギア12は、前部と中間部とで軸受14a,14bによりリール本体2に回転自在に支持されている。なお、前部の軸受14aは、リール本体2を構成する取付部材2eの内周面に装着されている。ナット13は、リテーナ36により緩み止めされている。リテーナ36は前壁3dに形成されたねじ孔にねじ止め固定されたビスにより固定されている。
オシレーティング機構20は、図1に示すように、減速ギア式のものであり、ハンドル軸10に一体形成された駆動ギア20aと、リールボディ2aに回転自在に装着されたカム付き従動ギア20bと、カム付き従動ギア20bの回転により前後移動するスライダ20cとを有している。スライダ20cにスプール軸8の後端部が回転不能かつ軸方向移動不能に取り付けられている。
〔レバーブレーキ機構の構成〕
レバーブレーキ機構6は、図1〜図3に示すように、制動部16と、制動部16の制動力を調整操作するための制動レバー17と、制動部16を所定制動状態に操作するための補助レバー(切換操作部の一例)18と、制動レバー17を装着部2cから離反する方向に付勢するコイルばね19と、補助レバー18により所定制動状態と制動解除状態とに切換可能な所定制動部21(図3)とを有している。
〔制動部の構成〕
制動部16は、図2に示すように、制動レバー17の先端が圧接されて制動される制動部本体(回転部材の一例)31と、制動部本体31をロータ3の糸繰り出し方向の回転にのみ連動して回転させる爪式のワンウェイクラッチ32とを有している。
制動部本体31は、ロータ3の内周側にロータ3と同心に配置された筒状部材40と、筒状部材40の内周面に固定された制動円筒41とを有している。
筒状部材40は、図2に示すように、円筒部3aの内周側に同芯に配置される外筒部40aと、外筒部40aの内周側に配置された内筒部40bと、外筒部40aと内筒部40bとを連結する円板部40cとを有する二重筒状部材である。外筒部40aのリール本体2に近い後端部の外周面には、所定制動部21を構成する摩擦部材(後述)が装着される環状溝40dが形成されている。内筒部40bは、取付部材2eの外周面に装着された軸受14cにより取付部材2eに回転自在に装着されている。
制動円筒41は、外筒部40aの内周面から円板部40cにかけて装着された中心孔を有する金属製の有底筒状部材であり、円板部40cにねじ止め固定されている。この制動円筒41の内周面に制動レバー17の先端が当接して筒状部材40を制動する。
ワンウェイクラッチ32は爪式のものであり、ロータ3の円筒部3aの内周側面に形成された凹凸部42と、円板部40cに揺動自在に装着され先端が凹凸部42に接触可能なクラッチ爪43と、クラッチ爪43を先端が凹凸部42に接触する方向に付勢する捩じりばね44とを有している。ワンウェイクラッチ32は、前述したようにロータ3の糸繰り出し方向の回転にのみ連動して筒状部材40が回転させる。
〔制動レバーの構成〕
図1に示すように、制動レバー17は、第1軸Xと食い違う第2軸Y方向にリール本体2のリールボディ2aに装着された支持軸33によりリール本体2に第2軸Y回りに揺動自在に支持されている。支持軸33は、図3に示すように、鍔付きの軸部材であり、蓋部材2dを筐体部2fに装着するためのねじ部材である。支持軸33は、蓋部材2d側から挿入されたねじ33aに螺合してリール本体2に固定されている。また、前述したように、制動レバー17は、コイルばね19により装着部2cと離反する方向に付勢されている。制動レバー17は、図7に示す制動解除位置と、制動解除位置より装着部2cに接近した図5に示す制動位置との間で揺動自在にリール本体2に取り付けられている。
制動レバー17は、支持軸33による支持部分から湾曲して前方に延びる制動操作部17aと、支持部分から湾曲して斜め前下方に延びる制動作用部17bと、制動作用部17bに着脱自在に装着された制動シュー34とを有している。このように制動レバー17をリールボディ2aに揺動自在に装着したので、制動レバー17の先端の制動操作部17aから支持軸33の揺動支点が離れるとともに、制動作用部17bと揺動支点とが接近する。このため、軽い操作力で大きな制動力を得ることができる。
制動操作部17aは、支持部分から装着部2cに沿ってベールアーム9の外方付近まで前方に延びた後、径方向外方に向けて延び、さらに先端が前方に向けて湾曲した形状である。この湾曲部分から前方が釣り竿を握る手の人差し指で操作可能な第1操作部17cとなっている。第1操作部17cは、制動レバー17の揺動により図1に示す制動解除位置から装着部2cに接近する方向に移動可能である。制動操作部17aは、図3及び図4に示すように、脚部2bから前方部分にかけて、径方向外方に延びる部分まで幅が大きくなっており、その幅広部分17hには、装着部2cに向けて略矩形の開口17eが形成されている。この開口17eから後述する補助レバー18の操作部材26が装着部2cに向かって露出している。また、幅広部分17hから前方に向けて切欠き17gが形成されている。この切欠き17gを貫通して前方に向かって操作部材26が突出している。この切欠き17gの開口部分には、制動レバー17と補助レバー18との隙間から釣り糸が侵入して糸カミが生じるのを防止するために、板状の閉塞板35がビス止めされている。
制動作用部17bの先端は、制動円筒41の内周側に対向して配置され、図2に示すように、その先端に制動円筒41の内周面に接触可能な制動シュー34が着脱自在に取り付けられている。制動シュー34は、たとえばポリアミド系合成樹脂やポリアセタールなどの弾性を有する合成樹脂製であり、制動レバー17の揺動により制動円筒41を径方向外方に押圧する。
制動レバー17は、何も操作されないとコイルばね19により付勢されて、図1に示すように、制動解除位置に配置されて制動シュー34が制動円筒41から離反している。
コイルばね19は、制動レバー17の制動操作部17aとリール本体2の脚部2bとの間に圧縮状態で配置されている。コイルばね19は、制動レバー17を制動解除側に向けて図1反時計回りに付勢している。これにより、制動レバー17から手を離すと、ロータ3は制動解除状態になる。
〔補助レバーの構成〕
補助レバー18は、所定制動部21を図7に示す制動解除状態と図6に示す所定制動状態とに切り換える操作を行うためのものである。補助レバー18は、図7に示すように、第2操作部26a(後述)が装着部2cに接近した第2位置に配置される制動解除位置と、図6に示すように、第2操作部26aが装着部2cから離反した第3位置に配置される所定制動位置との間で揺動する。補助レバー18は、図1、図3及び図4に示すように、支持軸33に第2軸Y回りに揺動自在にリール本体2に支持された板状の第1レバー部材25と、第1レバー部材25に装着された操作部材26とを有している。
第1レバー部材25は、制動レバー17の図5手前側側面に並べて配置されている。第1レバー部材25は、支持部分から制動レバー17に沿って上前方及び前下方に延びており、前上方に延びた先端には、たとえば2本のねじ25aにより操作部材26が固定されている。第1レバー部材25の先端は制動レバー17の制動操作部17aの幅広部分17hの開口17e内に位置している。また、支持部分より斜め前下方に延びた第1レバー部材25の基端は、制動部16の径方向内方かつ後方に配置されている。第1レバー部材25の基端には、所定制動部21の第2レバー部材27の先端が係止される矩形の係止切欠き25c(図2)が形成されている。係止切欠き25cは、第2レバー部材27の先端部の横断面積より大きい面積の基端側に開口する矩形の切欠きである。
操作部材26は、先端に第2操作部26aを有している。第2操作部26aは、装着部2cから離反する側に第1操作部17cと対向して配置されている。このため、第2操作部26aは、釣り竿を握る手の人差し指で押し込み操作可能である。第1操作部17cと第2操作部26aは、同じ指による引き込み操作と押し込み操作とが可能である。第2操作部26aは、補助レバー18の揺動により図1及び図7に示す第2位置と図6に示す第3位置とに配置される。
操作部材26は、開口17eの下部から切欠き17g及び閉塞板35で囲まれた空間を貫通して前方に延びており、延びた先端に第2操作部26aが形成されている。このように第2操作部26aが切欠き17g及び閉塞板35で囲まれた空間を貫通して前方に延びているので、第2操作部26aの周囲、特にベールアーム9に近接する部分が空間により囲まれる。このため、釣り糸が糸ふけによりこの部分に接触しても操作部材26と制動レバー17との隙間への釣り糸の噛み込み(糸カミ)が生じにくくなる。また、切欠き17gを閉塞板35で塞いでいるので、操作部材26を取り付けた後に閉塞板35を取り付けて空間を塞ぐことができる。このため、操作部材26を取り付けしやすくなる。
また、補助レバー18が所定制動位置に配置されると、図6に示すように、第2操作部26aの下面は、制動操作部17aの閉塞板35にほぼ接触する。これにより、補助レバー18は、所定制動位置にあるとき、制動レバー17の装着部2cに接近する方向の揺動に連動して制動解除位置に揺動する。
〔所定制動部の構成〕
所定制動部21は、図3に示すように、第1レバー部材25と連動して揺動する第2レバー部材(切換動作部の一例)27と、第2レバー部材27を制動解除位置と所定制動位置とで保持するトグルばね28と、筒状部材40に相対回転可能に装着され筒状部材40に摩擦係合する摩擦部材29とを有している。第2レバー部材27は、図3及び図8に示すように、リール本体2の前部にスプール軸8と平行に配置された揺動軸27aに揺動自在に装着されている。第2レバー部材27の基端から揺動中心までの距離は、先端から揺動中心までの距離より2倍以上長い。第2レバー部材27の先端は、係止切欠き25cに係止されており、第2レバー部材27は、第1レバー部材25と連動して制動解除位置(図8(a))と所定制動位置(図8(b))との間で揺動する。
ここで、制動解除位置あるとき第2レバー部材27の基端はトグルばね28により付勢されて係止切欠き25cの上面に接触し、所定制動位置にあるとき下面に接触する。第2レバー部材27の途中には、先端が筒状部材40に装着された摩擦部材29に係合する係合部材39が設けられている。係合部材39は、第2レバー部材27の途中に装着された装着部27cに一体形成されており、装着部27cから筒状部材40の略径方向に延びている。第2レバー部材27は、係合部材39の装着部分からさらに湾曲して延びており、延びた基端にトグルばね28が装着されている。
摩擦部材29は、図9から図11に示すように、筒状部材40の外筒部40aの外周面に形成された環状溝40dに装着されている。摩擦部材29は、リングを半分に切断した形状の略半円形の2つの分割部材29a,29bで構成されている。各分割部材29a,29bは、たとえば金属薄板をプレス成形して形成された部材である。各分割部材29a,29bは、筒状部材40に対して相対回転可能に摩擦係合する断面がC字状の摩擦部37と、制動位置に移動した係合部材39の先端が係合する複数の係合部38とをそれぞれ有している。各分割部材29a,29bは、摩擦部37に形成された装着溝37aに装着されたばね部材30により、環状溝40dに圧接されている。ばね部材30は、たとえば、金属製の環状に湾曲された弾性線材で構成されている。
係合部38は、摩擦部37から後方に延びる円筒状の部分であり、その一端部に周方向に間隔を隔てて形成された多数の係合凹部38aを有している。この係合凹部38aに係合部材39の先端が係合可能である。係合凹部38aは、たとえば、各分割部材29a,29bにそれぞれ20以上形成されている。このような多数の係合凹部38aを形成することにより、第2レバー部材27を所定制動位置に揺動させたとき、係合部材39が係合凹部38aに係合しやすくなる。
このような構成の摩擦部材29では、第2レバー部材27が所定制動位置に配置され係合部材39が係合部38の係合凹部38aに係合したとき、摩擦部37が筒状部材40に対して摩擦摺動する。
ここでは、第2位置にある第2操作部26aを押し込み操作して第3位置に配置し、第1レバー部材25を、図7に示す制動解除位置から図6に示す第1所定制動位置側に揺動させると、それに連動して第2レバー部材27も制動解除位置から所定制動位置に揺動する。この結果、係合部材39が摩擦部材29の係合部38に係合し、ロータ3の糸繰り出し方向の回転を所定制動状態で制動する。
トグルばね28は、図3及び図8に示すように、第2レバー部材27を付勢して第2操作部26aを第2位置と第3位置とに振り分けて付勢し、その姿勢を保持することができる。トグルばね28は、第2レバー部材27の基端に装着された捩じりコイルばねである。トグルばね28は、一端が第2レバー部材27の基端に係止され、他端がリールボディ2aの前端面に係止されている。トグルばね28は、図8(a)に示すように、第2レバー部材27が制動解除位置に配置されると、第2レバー部材27を図8(a)の時計回りに付勢し、所定制動位置に配置されると図8(b)の反時計回りに付勢する。これにより、第2レバー部材27が制動解除位置と所定制動位置とで保持され、さらに第1レバー部材25が制動解除位置と所定制動位置とに保持される。
ここでは、第2レバー部材27の基端から揺動中心までの距離が先端から揺動中心までの距離より2倍以上長いので、第1レバー部材25が揺動すると、その揺動が第2レバー部材27の基端側で2倍以上の揺動距離となって現れ、トグルばね28が容易に反転可能になる。
〔リールの動作及び操作〕
キャスティング時にはベールアーム9を糸開放姿勢側に倒し、キャスティングすることにより、スプール4の外周から釣り糸が繰り出される。糸巻取時には、ハンドル1を糸巻き取り方向に回転させると、ベールアーム9が図示しない戻し機構により糸巻き取り姿勢に戻る。ハンドル1の回転力は、ハンドル軸10、マスターギア11を介してピニオンギア12に伝達される。ピニオンギア12に伝達された回転力は、ピニオンギアの前部12aを介してロータ3に伝達される。このときロータ3は糸巻き取り方向に回転するので、ワンウェイクラッチ32の作用によりこの回転力は筒状部材40には伝達されない。ピニオンギア12が回転すると、スプール軸8が前後方向に往復移動する。
制動レバー17を何も操作しなければ、制動レバー17はコイルばね19により押圧され制動解除位置側に配置される。このとき、補助レバー18の第2操作部26aが第2位置に配置されていると、図5、図8(a)に示すように、制動シュー34が制動円筒41から離反するとともに、係合部材39が係合部38から離反し、ロータ3は制動解除状態になる。
ロータ3を逆転させて魚とやりとりする時には、制動レバー17の第1操作部17cを例えば人差し指により装着部2c側に引き込み操作して制動力を調整する。
釣り糸が魚により引かれてロータ3が糸繰り出し方向に逆転すると、その回転力がワンウェイクラッチ32を介して筒状部材40に伝達され、さらに制動円筒41に伝達される。この結果、制動円筒41がロータ3と一体で回転する。制動レバー17の第1操作部17cを装着部2cに接近する方向に引き込み操作すると、たとえ第2レバー部材27が所定制動位置にあっても、図6に示すように閉塞板35が操作部材26の第2操作部26aを装着部2cに接近する方向に押圧し、補助レバー18が制動レバー17に連動して所定制動位置から制動解除位置側に揺動し、第2レバー部材27が制動解除位置側に揺動する。この結果、所定制動部21による所定制動状態が一旦解除される。このとき、トグルばね28が第2レバー部材27の揺動により反転し、第2レバー部材27が制動解除位置側に付勢され、第1レバー部材25が制動解除位置側で保持される(図8(a))。
この状態でさらに制動レバー17を装着部2cに接近する方向に操作すると、制動レバー17の制動シュー34が制動円筒41内周面を径方向外方に強く押圧する。この制動力は制動レバー17に加える力を加減することにより調整でき、ロータ3の逆転量を任意に調整できる。この結果、制動レバー17の操作力に応じた制動力がロータ3に付与される。このように、所定制動状態の解除を忘れても、制動レバー17を引き込み操作するだけで、所定制動状態を解除できる。
釣り場を移動する時やリールを収納する時には、第1操作部17cから手を離した状態で、補助レバー18の第2操作部26aを装着部2cから離反する方向に押し込み操作する。すると、図6及び図8(b)に示すように、補助レバー18が制動解除位置から所定制動位置に揺動し、第2レバー部材27が制動解除位置から所定制動位置に揺動し、トグルばね28によりその位置で保持される。この所定制動位置では、第2操作部26aの下面が閉塞板35にほぼ接触する。この結果、係合部材39が摩擦部材29の係合凹部38aに係合して摩擦部材29の回転が阻止され、ロータ3の逆転が阻止される。
このときの制動力は、摩擦部材29の摩擦部材29の環状溝40dへの圧接度合い、この実施形態では、ばね部材30の付勢力によって定められる。このため、移動途中にハンドル1に何かが当たってもハンドル1が回らない程度に強い所定制動力を得やすくなり、釣り場の移動途中に糸ふけが生じない程度に強く所定制動力を設定できる。また、摩擦部材29と筒状部材40との相対回転により制動するので、制動力が変動しにくくなり安定する。
さらに、仕掛けの垂らし長さを変更するためや、魚に当たりがあった時に魚に仕掛けを確実に食い込ませるために、ロータ3を所定制動状態から制動解除状態にしたい場合には、制動レバー17を僅かに装着部2cに接近する方向に操作すればよい。すると、前述した図6に示すように、制動レバー17により第2操作部26aが押圧されて補助レバー18が制動解除位置側に揺動する。この結果、第2レバー部材27が制動解除位置に揺動して所定制動状態がいったん解除される。もちろん、第2操作部26aを引き込み操作しても所定制動状態を解除できる。
ここでは、摩擦部材29が筒状部材40に摩擦係合した状態で装着されているので、所定制動状態のときに全体的に均等に筒状部材40を介してロータ3を制動することができる。このため、強力かつ安定した所定制動状態でロータ3を制動することができる。しかも、筒状部材40に摩擦部材29を摩擦係合した状態に装着し、その摩擦部材29を第2レバー部材27により回転禁止・回転許可に切り換えるだけでよいので、複数のディスク部材で制動する構造に比べて構造が簡素になる。
〔第2実施形態〕
〔全体構成〕
図12に示す本発明の第2実施形態によるスピニングリールは、釣り竿の長手方向に沿う第1軸X回りに釣り糸を巻き取るリールであって、ハンドル101を備えたリール本体102と、リール本体102の前部に第1軸X回りに回転自在に支持されたロータ103と、ロータ103の前部に配置された釣り糸を巻き取るスプール104とを備えている。
リール本体102は、例えばマグネシウム又はアルミニウム合金製である。リール本体102は、図12及び図16に示すように、釣り竿に装着される前後に長い装着部102cと、装着部102cと間隔を隔てて配置されたリールボディ102aと、装着部2cとリールボディ102aとを連結する脚部102bとを有している。リールボディ102aは、内部に機構装着空間を有し、脚部102bと一体形成され側部が開口する筐体部102fと、筐体部102fを塞ぐ蓋部材102d(図16)とを有している。リールボディ102aの前部には、取付フランジ付きの金属製の筒状の取付部材102eが装着されている。
リールボディ102aの内部には、ロータ103を回転させるためのロータ駆動機構105と、ロータ103の糸繰り出し方向の回転(逆転)を制動するためのレバーブレーキ機構(ロータ制動装置の一例)106と、スプール軸108を介してスプール104を前後に往復移動させるオシレーティング機構120とが設けられている。
ロータ103は例えばマグネシウム合金又はアルミニウム合金製であり、リール本体102に回転自在に支持されている。ロータ103は、円筒部103aと、円筒部103aの側方に互いに対向して設けられた第1アーム部103b及び第2アーム部103cとを有している。また、図13に示すように、円筒部103aの前壁103d側の内周面には、ワンウェイクラッチ132(後述)を構成する鋸歯状の第1凹凸部142が形成されている。円筒部103aの前壁103dの中央部には貫通孔103eを有するボス部103fが形成されている。この貫通孔103eにスプール軸108及びピニオンギア112(後述)が貫通している。図12に示すように、第1アーム部103bの先端と第2アーム部103cの先端部とには、揺動自在にベールアーム109が設けられている。このベールアーム109により釣り糸がスプール104に案内される。
スプール104は、例えばアルミニウム合金製のものである。スプール104は、ロータ103の第1アーム部103bと第2アーム部103cとの間に配置されており、スプール軸108の先端にワンタッチ着脱機構165を介して着脱自在かつ回転不能に装着されている。スプール104は、図15に示すように、スプール本体122と、ドラグ機構123とを有している。スプール本体122は、筒状の糸巻胴部122aと、糸巻胴部122aの後端部に糸巻胴部122aより大径に形成された筒状のスカート部122bと、糸巻胴部122aの前部に前方に傾斜して形成されたフランジ部122cとを有している。
糸巻胴部122aは、径方向内方に延びる装着円板部122eと、装着円板部122eの内周側に一体形成された装着筒部122fとを有している。装着筒部122fは、スプール軸108に回転不能に装着されたスプール筒部155に回転自在に装着されている。
フランジ部122cの外周面には、環状の硬質のフランジ保護部材122dが装着されている。フランジ保護部材122dは、フランジ固定部材124によりフランジ部122cに固定されている。フランジ固定部材124は、フランジ保護部材122dを押圧するテーパ状の押圧部124aと、押圧部124aから後方に延びる第1筒部124bと、第1筒部124bの後部に径方向内方に突出して形成された円板部124cと、円板部124cから後方に延びる第2筒部124dとを有している。この第1筒部124bが糸巻胴部122aの内周面にねじ込まれている。また、第2筒部124dにドラグ機構123が収納されている。
スプール筒部155は、中間部の外周面に互いに平行に対向して配置された面取り部155aを有している。またスプール筒部155の後端部は大径に形成されており、そこには、係止ピン118が係合する係合溝155bが直径に沿って形成されている。スプール筒部155は、係止ピン118により回転不能かつ後方への移動が規制された状態でスプール軸108に装着されている。スプール筒部155の前端部の外周面には、ドラグ調整のための雄ねじ部155cが設けられている。スプール筒部155の後部外周面には、ドラグ作動時に発音するドラグ発音機構156の音出し円板156aが回転不能に装着されている。ドラグ発音機構156は、音出し円板156aと、装着円板部122eの背面に揺動自在に装着され音出し円板156aに接触して振動する音出し爪156bとを有している。
ドラグ機構123は、ドラグ調整部157と、ドラグ調整部157により摩擦力が調整される摩擦部158とを有している。ドラグ調整部157は、スプール筒部155に螺合する操作部材160と、操作部材160により押圧され摩擦部158を押圧する押圧部材161とを有している。操作部材160は、直径に沿って突出するつまみ突起160aを有するつまみ把手160bと、つまみ把手160bに固定されたつまみフランジ部160cとを有する操作部材160とを有している。フランジ部160cには、スプール筒部155の雄ねじ部15cに螺合するナット162が回転不能かつ軸方向移動自在に装着されている。ナット162と押圧部材161との間には、ドラグ力を調整するためのコイルばね163が圧縮状態で装着されている。押圧部材161は、スプール筒部155に回転不能かつ軸方向移動自在に装着されている。また、押圧部材161は操作部材160に回転自在かつ脱落不能に連結されている。さらに、操作部材160と押圧部材161との間には、操作部材160を回してドラグ調整する時に発音するドラグつまみ発音機構164が装着されている。
摩擦部158は、押圧部材161と、スプール本体122の装着円板部122eとの間に装着されている。摩擦部158は、スプール筒部155に回転不能に装着された第1ディスク166a,166bと、フランジ固定部材124の第2筒部124bに回転不能に装着された耳付きの第2ディスク167と、2つの第1ディスク166a,166bと第2ディスク167との間に配置されたドラグディスク168をとを有している。フランジ固定部材124の第2筒部124dには、第2ディスク167の耳部を係止するための係止溝124eがたとえば2箇所形成されている。なお、フランジ固定部材124は糸巻胴部122aにねじ込まれているとともに接着されている。これにより、ドラグ作動時のトルクや振動によりフランジ固定部材124が緩むことがない。
ロータ駆動機構105は、図12に示すように、ハンドル101が回転不能に固定されたハンドル軸110とともに回転するマスターギア111と、このマスターギア111に噛み合うピニオンギア112とを有している。ハンドル軸110は、リール本体2に回転自在に支持されている。図13に示すように、ピニオンギア112は筒状に形成されており、その前部112aはロータ103の貫通孔103eを貫通してスプール104側に延びている。この前部112aで、ロータ103はナット113によりピニオンギア112に回転不能に固定されている。ピニオンギア112は、前部と中間部とで軸受114a,114bによりリール本体102に回転自在に支持されている。ナット113は、リテーナ136により緩み止めされている。またナット113は、軸受113aによりスプール軸108をに接触している。これにより、ピニオンギア112の内周面とスプール軸108の外周面との間に隙間を形成している。リテーナ136は前壁103dに抜け止めばね136aにより係止されている。また、リテーナ136には、シール部材136bが装着されており、ロータ103内部への液体の浸入を防止している。
オシレーティング機構120は、図1に示すように、トラバースカム式のものであり、ピニオンギア112に噛み合う中間ギア20aと、リールボディ2aにスプール軸108と平行な軸回りに回転自在に装着された螺軸120bと、螺軸120bの回転により前後移動するスライダ120cとを有している。スライダ120cにスプール軸108の後端部が回転不能かつ軸方向移動不能に取り付けられている。なお、図5に示すように、螺軸120bの前端部を回転自在に支持するブッシュ120dは、端面から軸方向る突出する突出部120eにより回り止めされている。これにより、径方向に突起を設ける場合に比べて周囲に別の部材を装着しやすくなる
〔レバーブレーキ機構の構成〕
レバーブレーキ機構6は、図12、図13及び図16に示すように、制動部116と、制動部116の制動力を調整操作するための制動レバー117と、制動レバー117を装着部102cから離反する方向に付勢するコイルばね119と、制動レバー117により所定制動状態と制動解除状態とに切換可能な所定制動部121(図16)とを有している。
〔制動部の構成〕
制動部16は、図13に示すように、制動レバー117の先端が圧接されて制動される制動部本体(回転部材の一例)131と、制動部本体131をロータ3の糸繰り出し方向の回転にのみ連動して回転させる爪式のワンウェイクラッチ132とを有している。
制動部本体131は、ロータ103の内周側にロータ103と同心に配置された筒状部材140と、筒状部材140の内周面に固定された制動円筒141とを有している。
筒状部材140は、図13に示すように、円筒部103aの内周側に同芯に配置される外筒部140aと、外筒部140aの内周側に配置された内筒部140bと、外筒部140aと内筒部140bとを連結する円板部140cとを有する二重筒状部材である。外筒部140aのリール本体102に近い後端部の外周面には、所定制動部121を構成する摩擦リング130(後述)が装着される環状溝140dが例えば3条軸方向に間隔を隔てて形成されている。内筒部140bは、取付部材102eの外周面に装着された軸受114cにより取付部材102eに回転自在に装着されている。
制動円筒141は、外筒部140aの内周面から円板部140cにかけて装着された中心孔を有する金属製の有底筒状部材であり、円板部140cにねじ止め固定されている。この制動円筒141の内周面に制動レバー117の先端が当接して筒状部材140を制動する。
ワンウェイクラッチ132は爪式のものであり、ロータ103の円筒部103aの内周側面に形成された第1凹凸部142と、円板部140cに揺動自在に装着され先端が第1凹凸部142に接触可能なクラッチ爪143と、クラッチ爪143を先端が第1凹凸部142に接触する方向に付勢する捩じりばね144とを有している。ワンウェイクラッチ132は、前述したようにロータ103の糸繰り出し方向の回転にのみ連動して筒状部材140が回転させる。
〔制動レバーの構成〕
図12に示すように、制動レバー117は、第1軸Xと食い違う第2軸Y方向にリール本体102のリールボディ102aに装着された支持軸133によりリール本体102に第2軸Y回りに揺動自在に支持されている。支持軸133は、図16に示すように、鍔付きの軸部材であり、蓋部材102dを筐体部102fに装着するためのねじ部材である。支持軸33は、蓋部材102d側から挿入されたねじ133aに螺合してリール本体102に固定されている。また、前述したように、制動レバー117は、コイルばね119により装着部102cと離反する方向に付勢されている。制動レバー117は、図12に一点鎖線で示す所定制動位置と、二点鎖線で示す制動解除位置より装着部2cに接近した制動位置との間で揺動自在にリール本体2に取り付けられている。なお、制動レバー117は、通常は、コイルばね119及び所定制動部121の機構により図12に実線で示す制動解除位置と一点鎖線で示す所定制動位置とのいずれかに保持される。
制動レバー117は、支持軸133による支持部分から湾曲して前方に延びる制動操作部117aと、支持部分から湾曲して斜め前下方に延びる制動作用部117bと、制動作用部117bに着脱自在に装着された制動シュー134(図13)とを有している。
制動操作部117aは、支持部分から装着部102cに沿ってベールアーム109の外方付近まで前方に延びた後、径方向外方と前方とに分岐して延び、さらに径方向外方に分岐した先端が前方に向けて湾曲した形状である。この湾曲部分から前方が釣り竿を握る手の人差し指で操作可能な第1操作部117cとなっており、前方に延びる部分が所定制動操作時に使用する第2操作部117dとなっている。第1操作部117cは、制動レバー117の揺動により、実線で示す制動解除位置から装着部102cに接近する方向に移動可能である。
制動作用部117bの先端は、制動円筒141の内周側に対向して配置され、図13に示すように、その先端に制動円筒141の内周面に接触可能な制動シュー134が着脱自在に取り付けられている。制動シュー134は、たとえばポリアミド系合成樹脂やポリアセタールなどの弾性を有する合成樹脂製であり、制動レバー117の揺動により制動円筒141を径方向外方に押圧する。
制動レバー117は、何も操作されないとコイルばね119により付勢されて、図12に実線で示すように、制動解除位置に配置されて制動シュー134が制動円筒141から離反している。
コイルばね119は、制動レバー117の制動操作部117aとリール本体2の脚部102bとの間に圧縮状態で配置されている。コイルばね119は、制動レバー117を制動解除側に向けて図12反時計回りに付勢している。これにより、制動状態から制動レバー117から手を離すと、ロータ103は制動解除状態になる。
また、制動レバー117は、所定制動部121を図17(a)に示す制動解除状態と図17(b)に示す所定制動状態とに切り換える操作を行うためにも使用される。制動作用部117bには、所定制動部121の第2レバー部材127の先端が係止される長円形の係止切欠き117e(図13)が形成されている。係止切欠き117eは、レバー部材127の先端部の横断面積より大きい面積の切欠きである。
〔所定制動部の構成〕
所定制動部121は、図16に示すように、制動レバー117と連動して揺動するレバー部材(切換動作部の一例)127と、レバー部材127を制動解除位置と所定制動位置とで保持するトグルばね128と、図13に示すように、筒状部材140に相対回転可能に装着され筒状部材140に摩擦係合する摩擦部材129と、摩擦部材129を筒状部材140に摩擦係合させるために環状溝140dに装着された、たとえばOリングからなる3本の摩擦リング130とを有している。
レバー部材127は、図16及び図17に示すように、リール本体102の前部にスプール軸108と平行に配置された揺動軸127aに揺動自在に装着されている。レバー部材127の基端から揺動中心までの距離は、先端から揺動中心までの距離より2倍以上長い。レバー部材127の先端は、係止切欠き117eに係止されており、レバー部材127は、制動レバー117と連動して制動解除位置(図17(a))と所定制動位置(図17(b))との間で揺動する。レバー部材127には、係止爪170が揺動自在に装着されている。係止爪170は、基端にばね係止部170aを有し、先端に鋭角の爪部170bを有しており、コイルばね171により爪部170bが突出する方向(図16反時計回り)に付勢されている。トグルばね128は、レバー部材127の基端に係止されている。
ここで、制動解除位置あるときレバー部材127の基端はトグルばね128により付勢されて係止切欠き117eの上面に接触し、所定制動位置にあるとき下面に接触する。レバー部材127の中間部には、係止爪170が揺動自在に装着されている。係止爪170は、基端にばね係止部170aを有し、先端に鋭角の爪部170bを有しており、コイルばね171により爪部170bが突出する方向(図16反時計回り)に付勢されている。コイルばね171は、一端がばね係止部170aに係止され、他端がレバー部材127の揺動軸に係止されている。このように係止爪170を揺動自在にレバー部材127に装着しかつコイルばね171で爪部170aが突出する方向に付勢することにより、所定制動位置にレバー部材127が揺動したときに爪部170bと、後述する摩擦部材129の第1凹凸部129aとの回転位相が合わずに、爪部170bが第2凹凸部129aの突出部分に接触してもショックを吸収して確実に摩擦部材129を回り止めできる。
摩擦部材129は、筒状の部材であり、筒状部材140の外周に回転自在に装着されている。摩擦部材129の一端(図13右端)内周面には、係止爪170の爪部170bに係合する鋸歯状の第2凹凸部129aが径方向内方に突出して形成されている。第2凹凸部129aは、レバー部材127が所定制動位置(図17(b))にあるとき、係止爪170に係合して摩擦部材129の糸繰り出し方向の回転を禁止するために設けられている。摩擦部材129の他端(図13左端)と筒状部材140の円板部140cの外側面との間には、たとえば6つの放射状の突起を外周部に有する耳付き座金172と、孔付き円板状の第1座金173とが装着されている。耳付き座金172は、摩擦部材129の一端面から他端側に向けて周方向に間隔を隔てて形成された、たとえば6つの係止溝129bに回転不能に係止される。耳付き座金172及び第1軸受座金173は、C字状に湾曲して形成された抜け止めばね174により抜け止めされる。抜け止めばね174は、摩擦部材129の他端内周面に形成された環状溝129cに装着されている。また、第2凹凸部129aと筒状部材140との間には第2座金175が装着されている。これらの座金172,173,175は、摩擦部材129の軸方向の取付寸法を調節して摩擦部材129ががたつかないように設けられている。
このような構成の摩擦部材129では、レバー部材127が所定制動位置に配置され係止爪170が第2凹凸部129aに係合したとき、摩擦部材129が摩擦リング130の作用により筒状部材140に対して摩擦摺動する。
ここでは、制動レバー117を所定制動位置に押し込み操作すると、それに連動してレバー部材127も制動解除位置から所定制動位置に揺動する。この結果、係止爪170が摩擦部材129の第2凹凸部129aに係合し、ロータ103の糸繰り出し方向の回転を所定制動状態で制動する。
トグルばね128は、図16及び図17に示すように、レバー部材127を付勢して制動レバー117を所定制動位置と制動解除位置とに付勢し、その姿勢を保持することができる。トグルばね128は、レバー部材127の基端に装着された捩じりコイルばねである。トグルばね128は、一端がレバー部材127の基端に係止され、他端がリールボディ102aの前端面に係止されている。トグルばね128は、図17(a)に示すように、レバー部材127が制動解除位置に配置されると、レバー部材27を図17(a)の時計回りに付勢し、所定制動位置に配置されると図17(b)の反時計回りに付勢する。これにより、レバー部材127が制動解除位置と所定制動位置とで保持され、さらに制動レバー117が制動解除位置と所定制動位置とに保持される。
ここでも、レバー部材127の基端から揺動中心までの距離が先端から揺動中心までの距離より2倍以上長いので、制動レバー117が揺動すると、その揺動がレバー部材127の基端側で2倍以上の揺動距離となって現れ、トグルばね128が容易に反転可能になる。
〔リールの動作及び操作〕
キャスティング時にはベールアーム109を糸開放姿勢側に倒し、キャスティングすることにより、スプール104の外周から釣り糸が繰り出される。糸巻取時には、ハンドル101を糸巻き取り方向に回転させると、ベールアーム109が図示しない戻し機構により糸巻き取り姿勢に戻る。ハンドル101の回転力は、第1実施形態と同様に、ハンドル軸110、マスターギア111を介してピニオンギア112に伝達される。ピニオンギア112に伝達された回転力は、ピニオンギアの前部112aを介してロータ103に伝達される。このときロータ103は糸巻き取り方向に回転するので、ワンウェイクラッチ132の作用によりこの回転力は筒状部材140には伝達されない。ピニオンギア112が回転すると、スプール軸108が前後方向に往復移動する。
制動レバー117を何も操作しなければ、制動レバー117はコイルばね119及び所定制動部121の作用により押圧され制動解除位置または所定制動位置に配置される。
ロータ103を逆転させて魚とやりとりする時には、制動レバー117の第1操作部117cを例えば人差し指により装着部102c側に引き込み操作して制動力を調整する。
釣り糸が魚により引かれてロータ103が糸繰り出し方向に逆転すると、その回転力がワンウェイクラッチ132を介して筒状部材140に伝達され、さらに制動円筒141に伝達される。この結果、制動円筒141がロータ103と一体で回転する。制動レバー117の第1操作部117cを装着部102cに接近する方向に引き込み操作すると、たとえ制動レバー117が所定制動位置にあっても、レバー部材127が制動解除位置側に揺動する。この結果、所定制動部121による所定制動状態が一旦解除される。このとき、トグルばね128がレバー部材127の揺動により反転し、レバー部材127が制動解除位置側に付勢され、レバー部材127が制動解除位置側で保持される(図17(a))。
この状態でさらに制動レバー117を装着部102cに接近する方向に操作すると、制動レバー117の制動シュー134が制動円筒141内周面を径方向外方に強く押圧する。この制動力は制動レバー117に加える力を加減することにより調整でき、ロータ103の逆転量を任意に調整できる。この結果、制動レバー117の操作力に応じた制動力がロータ103に付与される。このように、所定制動状態の解除を忘れても、制動レバー117を引き込み操作するだけで、所定制動状態を解除できる。
釣り場を移動する時やリールを収納する時には、第1操作部117cから手を離し第2操作部117dを装着部102cから離反する方向に押し込み操作する。すると、図16及び図17(b)に示すように、レバー部材127が制動解除位置から所定制動位置に揺動し、トグルばね128によりその位置で保持される。この結果、係止爪170が摩擦部材129の第2凹凸部129aに係合して摩擦部材129の回転が阻止され、ロータ103の逆転が阻止される。
このときの制動力は、摩擦部材129と筒状部材140との間に装着された摩擦リング130の弾性力によって定められる。このため、移動途中にハンドル101に何かが当たってもハンドル101が回らない程度に強い所定制動力を得やすくなり、釣り場の移動途中に糸ふけが生じない程度に強く所定制動力を設定できる。また、摩擦部材129と筒状部材140との相対回転により制動するので、制動力が変動しにくくなり安定する。
さらに、仕掛けの垂らし長さを変更するためや、魚に当たりがあった時に魚に仕掛けを確実に食い込ませるために、ロータ103を所定制動状態から制動解除状態にしたい場合には、制動レバー117を僅かに装着部102cに接近する方向に操作すればよい。すると、前述したように、制動レバー117により2レバー部材127が制動解除位置に揺動して所定制動状態がいったん解除される。
ここでも、摩擦部材129が筒状部材140に摩擦係合した状態で装着されているので、所定制動状態のときに全体的に均等に筒状部材140を介してロータ103を制動することができる。このため、強力かつ安定した所定制動状態でロータ103を制動することができる。しかも、筒状部材140に摩擦部材129を摩擦係合した状態に装着し、その摩擦部材129をレバー部材127により回転禁止・回転許可に切り換えるだけでよいので、複数のディスク部材で制動する構造に比べて構造が簡素になる。
〔他の実施形態〕
(a) 前記実施形態では、第2レバー部材27を係合部材39を設けたが、第1レバー部材25に係合部材を設けてもよい。
(b) 前記第1実施形態では、2分割の分割部材29a,29bとばね部材30とにより摩擦部材を構成したが、1つの部材で摩擦部材を構成してもよい。たとえば、図18及び図19に示すように、摩擦部材229は、一部が切り欠かれ弾性力を有する環状部材230を有し、環状部材230は弾性力により筒状部材40の環状溝40dに圧接されている。環状部材230は、内周に摩擦部237aが形成され一部が切り欠かれ弾性力を有する環状の板ばね部237と、板ばね部237の外周の径方向外方に放射状に突出して設けられ係合部238aを形成する複数の突出部238とを有している。このような構成の自身の弾性力で環状溝40dに装着された分割されない摩擦部材229であってもよい。
(c) 前記第2実施形態では、摩擦リング130としてOリングを用いたが、摩擦リングはOリングに限定されない。
(d) 前記実施形態では、制動レバー17,117をリールボディ2a,102aに揺動自在に装着したが、図20に示すように、制動レバー217を脚部に202bに設けた支持軸233に揺動自在に装着してもよい。この場合も制動レバー217を制動解除方向に付勢するコイルばね219は、支持軸233の第1操作部217c側に配置されている。このような構成では、制動レバー217の先端の操作部分である第1操作部217cに揺動支点である第2軸Y’が接近するともに、制動作用する制動作用部217bが第2軸Y’から離れることにより、制動作用部217bでの移動量に対して第1操作部217cの移動量を少なくすることができる。このため、釣り竿と制動レバー217との間隔を狭くすることができ、リール全体を小型化することができる。また、脚部202bに制動レバー217を装着することにより、筐体部202fに制動レバー217の支持軸233を設ける必要がなくなり、筐体部202fをコンパクトにすることができる。
本発明の一実施形態によるスピニングリールの側面断面図。 その制動部の断面拡大図。 図1のIII−III断面図。 制動レバーの操作部分の平面部分図。 制動状態の各レバーと制動円筒の状態を示す断面模式図。 所定制動状態の各レバーと制動円筒の状態を示す断面模式図。 制動解除状態における各レバーと制動円筒の状態を示す断面模式図。 制動解除状態と所定制動状態での第2レバー部材の動作を示す模式図。 摩擦部材を構造を示す断面拡大図。 摩擦部材の構造を示す平面部分図。 摩擦部材の正面図。 第2実施形態の図1に相当する図。 その図2に相当する図。 そのスプールの正面図 図14のXV−XV断面図。 その図3に相当する図。 その図8に相当する図。 他の実施形態の図9に相当する図。 その図11に相当する図。 さらに他の実施形態の図12に相当する図。
符号の説明
2,102 リール本体
2a,102a リールボディ
3,103 ロータ
6,106 レバーブレーキ機構
16,116 制動部
17,117,217 制動レバー
18,118 補助レバー
21,121 所定制動部
27.127 第2レバー部材
29,129 摩擦部材
29a,29b 分割部材
30 ばね部材
37,137a 摩擦部
38,138a 係合部
38a 係合凹部
40 筒状部材
137 板ばね部
138 突出部

Claims (16)

  1. スピニングリールのリール本体に回転自在に装着されたロータの糸繰り出し方向の回転を制動するスピニングリールのロータ制動装置であって、
    前記ロータの糸繰り出し方向の回転を伝達するワンウェイクラッチと、
    円筒部を有し、前記ワンウェイクラッチから伝達された前記ロータの糸繰り出し方向の回転に連動して回転する回転部材と、
    前記回転部材に相対回転可能に装着され前記円筒部の外周面に摩擦係合する摩擦部材、及び前記摩擦部材に係合して前記摩擦部材の回転を禁止し前記摩擦部材を前記回転部材に対して相対回転させて前記ロータの糸繰り出し方向の回転を制動する制動位置と前記摩擦部材から離反して前記摩擦部材の回転を許可し制動解除する離反位置とに切換可能に前記リール本体に装着された切換動作部を有する所定制動部と、
    を備えたスピニングリールのロータ制動装置。
  2. 前記回転部材は円筒部を有し、
    前記摩擦部材は、前記円筒部の外周面に摩擦係合して装着されている、請求項1に記載のスピニングリールのロータ制動装置。
  3. 前記円筒部の外周面には、前記摩擦部材を装着するための環状装着溝が形成されている、請求項2に記載のスピニングリールのロータ制動装置。
  4. 前記リール本体は、前記釣り竿に装着される装着部と、前記装着部と間隔を隔てて配置されたリールボディと、前記装着部と前記リールボディとを連結する脚部とを有し、
    前記装着部と接近・離反する方向に揺動自在に前記リール本体に装着され、前記装着部に対して接近・離反する制動操作部と、前記制動操作部と揺動軸芯を挟んで配置され前記円筒部を押圧する制動作用部とを有し、前記ロータの糸繰り出し方向の回転を可変に制動するための制動レバーをさらに備える、請求項1から3のいずれか1項に記載のスピニングリールのロータ制動装置。
  5. 前記制動レバーは、前記リールボディに揺動自在に装着されている、請求項4に記載のスピニングリールのロータ制動装置。
  6. 前記リールボディは、内部に空間を有する筐体部と、前記筐体部を塞ぐ蓋部とを有し、
    前記制動レバーは、前記蓋部を前記筐体部に取り付けるねじ部材に揺動自在に装着されている、請求項5に記載のスピニングリールのロータ制動装置。
  7. 前記制動レバーは、前記脚部に揺動自在に装着されている、請求項4に記載のスピニングリールのロータ制動装置。
  8. 先端が前記制動操作部と前記装着部から離反する方向に間隔を隔てて配置され前記リール本体に揺動自在に装着され前記所定制動部を切換操作するための切換操作部をさらに備え、
    前記切換動作部は、前記切換操作部の基端に係合し、前記切換操作部の揺動に応じて前記制動位置と前記離反位置とに移動する、請求項4から7のいずれか1項に記載のスピニングリールのロータ制動装置。
  9. 前記切換操作部は、前記装着部から離反する方向に揺動すると前記切換動作部が制動位置に移動し、制動位置に前記切換動作部が配置された状態で前記制動操作部が前記装着部に接近する方向に揺動すると、前記制動操作部に連動して前記装着部に接近する方向に揺動し、前記切換動作部が前記離反位置に戻る、請求項8に記載のスピニングリールのロータ制動装置。
  10. 前記摩擦部材は、前記回転部材に対して相対回転可能に摩擦係合する摩擦部と、前記制動位置に移動した前記切換動作部が係合する複数の係合部とを有し、前記切換動作部が前記制動位置で前記係合部に係合したとき、前記摩擦部が前記回転部材に対して摩擦摺動する、請求項1から9のいずれか1項に記載のスピニングリールのロータ制動装置。
  11. 前記摩擦部材は、内周に前記摩擦部が形成され、外周に前記係合部が形成された環状部材を有する、請求項10に記載のスピニングリールのロータ制動装置。
  12. 前記環状部材は、前記回転部材の外周を覆うように配置され周方向に分割された複数の部分部材を有し、
    前記摩擦部材は、前記複数の部分部材の周囲に配置され、前記複数の部分部材を前記回転部材に圧接させるばね部材を有する、請求項11に記載のスピニングリールのロータ制動装置。
  13. 前記摩擦部材は、一部が切り欠かれ弾性力を有する環状部材を有し、前記環状部材は前記弾性力により前記回転部材に圧接されている、請求項11に記載のスピニングリールのロータ制動装置。
  14. 前記摩擦部材は、内周に前記摩擦部が形成され一部が切り欠かれ前記弾性力を有する環状の板ばね部と、前記板ばね部の外周の径方向外方に放射状に突出して設けられ前記係合部を形成する複数の突出部とを有している、請求項13に記載のスピニングリールのロータ制動装置。
  15. 前記摩擦部材と前記円筒部との間に装着された少なくとも1つの摩擦リングをさらに備え、
    前記摩擦部材は、前記摩擦リングを介して前記円筒部の外周面と摩擦係合している。請求項1から9のいずれか1項に記載のスピニングリールのロータ制動装置。
  16. 前記円筒部の外周面には、前記摩擦リングを装着するための少なくとも1つの環状装着溝を有する、請求項15に記載のスピニングリールのロータ制動装置。
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