JP2006012935A - 透光性電磁波シールド膜の製造方法および透光性電磁波シールド膜 - Google Patents

透光性電磁波シールド膜の製造方法および透光性電磁波シールド膜 Download PDF

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Abstract

【課題】 高いEMIシールド性と高い透明性とを同時に有する、モアレのない透過性電磁波シールド膜の製造方法であって、細線状パターンの形成が容易であり、しかも安価で大量に製造できる透過性電磁波シールド膜の製造方法を提供すること。
【解決手段】 支持体上に銀塩を含有する乳剤層と保護層とをこの順で有する感光材料を露光し、現像処理を施すことによって露光部および未露光部に、それぞれ金属銀部および光透過性部を形成し、さらに前記金属銀部に物理現像および/またはメッキ処理を施すことによって前記金属銀部に導電性金属を担持させることを特徴とする透光性電磁波シールド膜の製造方法。
【選択図】 なし




Description

本発明は、CRT(陰極線管)、PDP(プラズマディスプレイパネル)、液晶、EL(エレクトロルミネッセンス)、FED(フィールドエミッションディスプレイ)などのディスプレイ前面、電子レンジ、電子機器、プリント配線板などから発生する電磁波を遮蔽し、かつ、透明性を有する透光性電磁波シールド膜の製造方法および該製造方法から得られる透光性電磁波シールド膜、並びに、プラズマディスプレイパネル用透光性電磁波シールド膜およびこれを有するプラズマディスプレイパネルに関する。
近年、各種の電気設備や電子応用設備の利用の増加に伴い、電磁波障害(Electro−Magnetic Interference:EMI)が急増している。上記EMIは、電子、電気機器の誤動作、障害の原因になるほか、これらの装置のオペレーターにも健康障害を与えることが指摘されている。このため、電子電気機器では、電磁波放出の強さを規格または規制内に抑えることが要求されている。
上記EMIの対策のためには電磁波をシールドする必要があるが、それには金属の電磁波を貫通させない性質を利用すればよいことは自明である。例えば、筐体を金属体または高導電体にする方法や、回路基板と回路基板との間に金属板を挿入する方法、ケーブルを金属箔で覆う方法などが採用されている。しかし、CRT、PDPなどではオペレーターが画面に表示される文字等を認識する必要があるため、ディスプレイにおける透明性が要求される。このため、前記の方法では、いずれもディスプレイ前面が不透明になることが多く、電磁波のシールド法としては不適切なものであった。
特に、PDPは、CRT等と比較すると多量の電磁波を発生するため、より強い電磁波シールド能が求められている。電磁波シールド能は、簡便には表面抵抗値で表すことができる。例えば、CRT用の透光性電磁波シールド材料では、表面抵抗値は凡そ300Ω/sq以下であることが要求されるのに対し、PDP用の透光性電磁波シールド材料では、2.5Ω/sq以下が要求され、PDPを用いた民生用プラズマテレビにおいては、1.5Ω/sq以下とする必要性が高く、より望ましくは0.1Ω/sq以下という極めて高い導電性が要求されている。
また、透明性に関する要求レベルは、CRT用として凡そ70%以上、PDP用として80%以上が要求されており、さらにより高い透明性が望まれている。
上記の問題を解決するために、以下に示されるように、開口部を有する金属メッシュを利用して電磁波シールド性と透明性とを両立させる種々の材料・方法がこれまで提案されている。
(1)フォトリソグラフィー法を利用したエッチング加工メッシュ
係る方法としては、フォトリソグラフィー法を利用して銅箔をエッチング加工し、透明基体上に銅メッシュを形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この方法では、微細な加工が可能であるため、高開口率(高透過率)のメッシュを作製することができ、強力な電磁波放出も遮蔽できるという利点を有する。しかし、その製造工程は非常に多くの工程を経て製造しなければならないという間題点があった。
また、銅箔を用いることから、でき上がりのメッシュが黒色ではなく銅箔の色となるため、ディスプレイ機器の映像のコントラストが低下する原因となる問題があった。さらには、エッチング工法によるところから、格子模様の交点部が直線部分の線幅より太い問題があり、モアレの問題と関連して改善が要望されていた。
(2)銀塩を利用した導電性銀形成法
1960年代に、物理現像核に銀を沈着させる銀塩拡散転写法によって導電性を有する金属銀薄膜パターンを形成する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
また、この原理をそのまま用い、インスタント黒白スライドフィルムを用いて簡便に露光・現像を行って導電性パターンを形成する方法が種々知られている(例えば、非特許文献1および特許文献3参照。)。さらに、銀塩拡散転写法の原理によって、プラズマディスプレイ用の表示電極に利用可能な導電性の銀膜を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献4参照。)。
しかし、このような方法で導電性金属銀を作製してCRTやPDPなどのディスプレイの画像表示面から放射される電磁波を、画像表示を妨害せずに、シールドする方策については全く知られていなかった。
また、上記5つの文献に記載された方法では、導電性金属パターンが形成される層に、特別に調製された物理現像核が露光部・未露光部の区別なく均一に存在する。このため、金属銀膜が生成しない露光部に、不透明な物理現像核が残存し、光線透過性が損なわれるという欠点があった。特に、インスタント黒白スライドフィルムを用いて簡便に露光・現像を行って導電性パターンを形成する方法では、無電解銀めっきを行う際に、透明部(光透過性部)にも金属銀が生成する為、透明性が悪化する問題が大きい。CRTやPDP等ディスプレイの透光性電磁波シールド材料として利用する場合には、この欠点は重大である。
また、高い導電性を得ることも困難であるという問題もある。さらに、高い導電性を得るために厚い銀膜を得ようとすると、透明性が損なわれる問題もあった。したがって、上記の方法では、電子ディスプレイ機器の画像表示面から放出される電磁波をシールドするのに好適な、光透過性と導電性とに優れた透光性電磁波シールド材料を得ることができなかった。
また、銀塩拡散転写法を用いないで、通常の市販のネガフィルムを利用し、現像、物理現像、メッキ工程を通じて導電性を付与した場合、導電性と透明性との双方の点において、CRTやPDPの透光性電磁波シールド材料として利用するには不十分なものであった。
特開10−41682号公報 特公昭42−23746号公報 国際公開WO 01/51276号公報(第10頁の実施例1、図1) 特開2000−149773号公報(請求項1および2、第2頁[0005]〜[0006]) アナリティカル・ケミストリー(Analytical Chemistry)、2000年発刊、第72巻、645項
上述のように、従来の電磁波遮蔽材料やその製造方法には、それぞれ問題点があった。
これに対し、透明なガラスやプラスチック基板面に金属薄膜からなるメッシュを形成した電磁波遮蔽板は、極めて高い電磁波シールド性を有し、かつ良好な光透過性が得られることから、近年、PDP等のディスプレイ用パネル等の電磁波シールド膜として用いられるようになってきた。
しかし、その価格は非常に高価であったため、製造コストの低減化が強く要望されていた。さらに、ディスプレイ用途では、高い画像の明度が要求されるため、電磁波シールド材には100%に近い光透過性が強く求められていた。
ところが、光透過性を向上させるために、開口率(メッシュをなす細線のない部分が全体に占める割合)を上げると、導電性が低下して電磁波シールド効果が損なわれるため、導電性(電磁波シールド効果)と光透過性とを同時に向上させることは、これまでの技術では非常に困難であった。さらに、電磁波シールド膜はディスプレイの画像表示面の前面に設置することからモアレが発生し、問題となっていた。
本発明は、かかる事情に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、高いEMIシールド性と高い透明性とを同時に有する、モアレのない透過性電磁波シールド膜の製造方法であって、細線状パターンの形成が容易であり、しかも安価で大量に製造できる透過性電磁波シールド膜の製造方法を提供することにある。また、本発明の別目的は、上記製造方法により得られる透光性電磁波シールド膜を提供することにある。さらに本発明の別の目的は、上記透光性電磁波シールド膜を含んでなるプラズマディスプレイパネル用透光性電磁波シールド膜およびプラズマディスプレイパネルを提供することにある。
本発明者らは、高いEMIシールド性と高い透明性とを同時に得る観点から、鋭意検討した結果、上記目的は、以下の透光性電磁波シールド膜の製造方法および透光性電磁波シールド膜により効果的に達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の目的は、以下の製造方法により達成される。
(1) 支持体上に銀塩を含有する乳剤層と保護層とをこの順で有する感光材料を露光し、現像処理を施すことによって露光部および未露光部に、それぞれ金属銀部および光透過性部を形成し、さらに前記金属銀部に物理現像および/またはメッキ処理を施すことによって前記金属銀部に導電性金属を担持させることを特徴とする透光性電磁波シールド膜の製造方法
(2) 支持体上に銀塩と染料とを含有する乳剤層を有する感光材料を露光し、現像処理を施すことによって露光部および未露光部に、それぞれ金属銀部および光透過性部を形成し、さらに前記金属銀部に物理現像および/またはメッキ処理を施すことによって前記金属銀部に導電性金属を担持させることを特徴とする透光性電磁波シールド膜の製造方法
(3) 前記物理現像および/またはメッキ処理後の透光性電磁波シールド膜の表面抵抗が10Ω/sq以下であり、開口率が85%以上であることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の透光性電磁波シールド膜の製造方法。
(4) 上記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の透光性電磁波シールド膜の製造方法によって得られることを特徴とする透光性電磁波シールド膜。
(5) 上記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の透光性電磁波シールド膜の製造方法によって得られた透光性電磁波シールド膜を含んでなることを特徴とするプラズマディスプレイパネル用透光性電磁波シールド膜。
(6) 上記(5)に記載のプラズマディスプレイパネル用透光性電磁波シールド膜を有することを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
以下に、本発明の透光性電磁波シールド膜の製造方法および透光性電磁波シールド膜について詳細に説明する。
なお、本明細書において「〜」は、その前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味として使用される。
《透光性電磁波シールド膜の製造方法》
本発明の第1の透光性電磁波シールド膜の製造方法(以下、適宜「第1の製造方法」と称する。)は、支持体上に銀塩を含有する乳剤層と保護層とをこの順で有する感光材料を露光し、現像処理を施すことによって露光部および未露光部に、それぞれ金属銀部および光透過性部を形成し、さらに前記金属銀部に物理現像および/またはメッキ処理を施すことによって前記金属銀部に導電性金属を担持させることを特徴とする。
また、本発明の第2の透光性電磁波シールド膜の製造方法(以下、適宜「第2の製造方法」と称する。)は、支持体上に銀塩と染料とを含有する乳剤層を有する感光材料を露光し、現像処理を施すことによって露光部および未露光部に、それぞれ金属銀部および光透過性部を形成し、さらに前記金属銀部に物理現像および/またはメッキ処理を施すことによって前記金属銀部に導電性金属を担持させることを特徴とする。
即ち、第1の製造方法は、感光材料として、少なくとも乳剤層の上に保護層を有したものを用いる方法であり、第2の製造方法は、感光材料として、乳剤層に少なくとも染料を含んだものを用いる方法である。以下に第1および第2の製造方法(これらを単に「本発明の製造方法」と称する。)の共通事項を中心に説明し、適所においてそれぞれの製造方法の特徴部分について説明する。
〈感光材料〉
[支持体]
本発明の製造方法に用いられる感光材料の支持体としては、プラスチックフィルム、プラスチック板、およびガラス板などを用いることができる。
上記プラスチックフィルムおよびプラスチック板の原料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、およびポリエチレンナフタレートなどのポリエステル類;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン、EVAなどのポリオレフィン類;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどのビニル系樹脂;その他、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリサルホン(PSF)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド、ポリイミド、アクリル樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)などを用いることができる。
本発明においては、透明性、耐熱性、取り扱いやすさおよび価格の点から、上記プラスチックフィルムはポリエチレンテレフタレートフィルムであることが好ましい。
ディスプレイ用の電磁波シールド材では透明性が要求されるため、支持体の透明性は高いことが望ましい。この場合におけるプラスチックフィルムまたはプラスチック板の全可視光透過率は70〜100%が好ましく、さらに好ましくは85〜100%であり、特に好ましくは90〜100%である。また、本発明では、前記プラスチックフィルムおよびプラスチック板として本発明の目的を妨げない程度に着色したものを用いることもできる。
本発明におけるプラスチックフィルムおよびプラスチック板は、単層で用いることもできるが、2層以上を組み合わせた多層フィルムとして用いることも可能である。
本発明における支持体としてガラス板を用いる場合、その種類は特に限定されないが、ディスプレイ用電磁波シールド膜の用途として用いる場合、表面に強化層を設けた強化ガラスを用いることが好ましい。強化ガラスは、強化処理していないガラスに比べて破損を防止できる可能性が高い。さらに、風冷法により得られる強化ガラスは、万一破損してもその破砕破片が小さく、かつ端面も鋭利になることはないため、安全上好ましい。
[保護層]
第1の製造方法において用いられる感光材料は、後述する乳剤層上に保護層が設けられる。本発明において「保護層」とは、ゼラチンや高分子ポリマーといったバインダーからなる層を意味し、擦り傷防止や力学特性を改良する効果を発現するために感光性を有する乳剤層に形成される。上記保護層の厚みは0.02〜20μmであり、好ましくは0.1〜10μmであり、さらに好ましくは0.3〜3μmである。上記保護層の塗布方法の形成方法は特に限定されず、公知の塗布方法を適宜選択することができる。
尚、第1の製造方法に用いられる感光材料、即ち保護層を有する感光材料は、乳剤層に後述の第2の製造方法において用いられる感光材料に含まれる染料と同様のものを含んでいてもよい。
[乳剤層]
本発明の製造方法に用いられる感光材料は、支持体上に、光センサーとして銀塩を含む乳剤層(銀塩含有層)を有する。本発明における乳剤層には、銀塩のほか、必要に応じて、染料、バインダー、溶媒等を含有することができる。
<染料>
まず、第2の製造方法に用いられる感光材料には、少なくとも乳剤層に染料が含まれる。該染料は、フィルター染料として若しくはイラジエーション防止その他種々の目的で乳剤層に含まれる。上記染料としては、固体分散染料を含有してよい。本発明に好ましく用いられる染料としては、特開平9−179243号公報記載の一般式(FA)、一般式(FA1)、一般式(FA2)、一般式(FA3)で表される染料が挙げられ、具体的には同公報記載の化合物F1〜F34が好ましい。また、特開平7−152112号公報記載の(II−2)〜(II−24)、特開平7−152112号公報記載の(III−5)〜(III−18)、特開平7−152112号公報記載の(IV−2)〜(IV−7)等も好ましく用いられる。
このほか、本発明に使用することができる染料としては、現像または定着の処理時に脱色させる固体微粒子分散状の染料としては、特開平3−138640号公報記載のシアニン染料、ピリリウム染料およびアミニウム染料が挙げられる。また、処理時に脱色しない染料として、特開平9−96891号公報記載のカルボキシル基を有するシアニン染料、特開平8−245902号公報記載の酸性基を含まないシアニン染料および同8−333519号公報記載のレーキ型シアニン染料、特開平1−266536号公報記載のシアニン染料、特開平3−136038号公報記載のホロポーラ型シアニン染料、特開昭62−299959号公報記載のピリリウム染料、特開平7−253639号公報記載のポリマー型シアニン染料、特開平2−282244号公報記載のオキソノール染料の固体微粒子分散物、特開昭63−131135号公報記載の光散乱粒子、特開平9−5913号公報記載のYb3+化合物および特開平7−113072号公報記載のITO粉末等が挙げられる。また、特開平9−179243号公報記載の一般式(F1)、一般式(F2)で表される染料で、具体的には同公報記載の化合物F35〜F112も用いることができる。
また、上記染料としては、水溶性染料を含有することができる。このような水溶性染料としては、オキソノール染料、ベンジリデン染料、メロシアニン染料、シアニン染料およびアゾ染料が挙げられる。中でも本発明においては、オキソノール染料、ヘミオキソノール染料およびベンジリデン染料が有用である。本発明に用い得る水溶性染料の具体例としては、英国特許584,609号明細書、同1,177,429号明細書、特開昭48−85130号公報、同49−99620号公報、同49−114420号公報、同52−20822号公報、同59−154439号公報、同59−208548号公報、米国特許2,274,782号明細書、同2,533,472号明細書、同2,956,879号明細書、同3,148,187号明細書、同3,177,078号明細書、同3,247,127号明細書、同3,540,887号明細書、同3,575,704号明細書、同3,653,905号明細書、同3,718,427号明細書に記載されたものが挙げられる。
上記乳剤層中における染料の含有量は、イラジエーション防止などの効果と、添加量増加による感度低下の観点から、全固形分に対して0.01〜10質量%が好ましく、0.1〜5質量%がさらに好ましい。
<銀塩>
本発明で用いられる銀塩としては、ハロゲン化銀などの無機銀塩および酢酸銀などの有機銀塩が挙げられる。本発明においては、光センサーとしての特性に優れるハロゲン化銀を用いることが好ましい。
本発明で好ましく用いられるハロゲン化銀について説明する。
本発明では、光センサーとして機能させるためにハロゲン化銀を使用することが好ましく、ハロゲン化銀に関する銀塩写真フィルムや印画紙、印刷製版用フィルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等で用いられる技術は、本発明においても用いることができる。
上記ハロゲン化銀に含有されるハロゲン元素は、塩素、臭素、ヨウ素およびフッ素のいずれであってもよく、これらを組み合わせでもよい。例えば、AgCl、AgBr、AgIを主体としたハロゲン化銀が好ましく用いられ、さらにAgBrやAgClを主体としたハロゲン化銀が好ましく用いられる。塩臭化銀、沃塩臭化銀、沃臭化銀もまた好ましく用いられる。より好ましくは、塩臭化銀、臭化銀、沃塩臭化銀、沃臭化銀であり、最も好ましくは、塩化銀50モル%以上を含有する塩臭化銀、沃塩臭化銀が用いられる。
尚、ここで、「AgBr(臭化銀)を主体としたハロゲン化銀」とは、ハロゲン化銀組成中に占める臭化物イオンのモル分率が50%以上のハロゲン化銀をいう。このAgBrを主体としたハロゲン化銀粒子は、臭化物イオンのほかに沃化物イオン、塩化物イオンを含有していてもよい。
ハロゲン化銀は固体粒子状であり、露光、現像処理後に形成されるパターン状金属銀層の画像品質の観点からは、ハロゲン化銀の平均粒子サイズは、球相当径で0.1〜1000nm(1μm)であることが好ましく、0.1〜100nmであることがより好ましく、1〜50nmであることがさらに好ましい。
尚、ハロゲン化銀粒子の球相当径とは、粒子形状が球形の同じ体積を有する粒子の直径である。
ハロゲン化銀粒子の形状は特に限定されず、例えば、球状、立方体状、平板状(6角平板状、三角形平板状、4角形平板状など)、八面体状、14面体状など様々な形状であることができ、立方体、14面体が好ましい。
ハロゲン化銀粒子は内部と表層が均一な相からなっていても異なっていてもよい。また粒子内部或いは表面にハロゲン組成の異なる局在層を有していてもよい。
本発明に用いられる乳剤層用塗布液であるハロゲン化銀乳剤は、P. Glafkides 著 Chimie etPhysique Photographique (Paul Montel 社刊、1967年)、G. F. Dufin 著Photographic Emulsion Chemistry (The Forcal Press刊、1966年)、V. L.Zelikman et al著 Making and Coating Photographic Emulsion (The ForcalPress 刊、1964年)などに記載された方法を用いて調製することができる。
すなわち、上記ハロゲン化銀乳剤の調製方法としては、酸性法、中性法等のいずれでもよく、又、可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩とを反応させる方法としては、片側混合法、同時混合法、それらの組み合わせなどのいずれを用いてもよい。
また、銀粒子の形成方法としては、粒子を銀イオン過剰の下において形成させる方法(いわゆる逆混合法)を用いることもできる。さらに、同時混合法の一つの形式としてハロゲン化銀の生成される液相中のpAgを一定に保つ方法、すなわち、いわゆるコントロールド・ダブルジェット法を用いることもできる。
またアンモニア、チオエーテル、四置換チオ尿素等のいわゆるハロゲン化銀溶剤を使用して粒子形成させることも好ましい。係る方法としてより好ましくは四置換チオ尿素化合物であり、特開昭53−82408号、同55−77737号各公報に記載されている。好ましいチオ尿素化合物はテトラメチルチオ尿素、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジンチオンが挙げられる。ハロゲン化銀溶剤の添加量は用いる化合物の種類および目的とする粒子サイズ、ハロゲン組成により異なるが、ハロゲン化銀1モルあたり10-5〜10-2モルが好ましい。
上記コントロールド・ダブルジェット法およびハロゲン化銀溶剤を使用した粒子形成方法では、結晶型が規則的で粒子サイズ分布の狭いハロゲン化銀乳剤を作るのが容易であり、本発明に好ましく用いることができる。
また、粒子サイズを均一にするためには、英国特許第1,535,016号明細書、特公昭48−36890号広報、同52−16364号公報に記載されているように、硝酸銀やハロゲン化アルカリの添加速度を粒子成長速度に応じて変化させる方法や、英国特許第4,242,445号明細書、特開昭55−158124号公報に記載されているように水溶液の濃度を変化させる方法を用いて、臨界飽和度を越えない範囲において早く銀を成長させることが好ましい。本発明における乳剤層の形成に用いられるハロゲン化銀乳剤は単分散乳剤が好ましく、{(粒子サイズの標準偏差)/(平均粒子サイズ)}×100で表される変動係数が20%以下、より好ましくは15%以下、最も好ましくは10%以下であることが好ましい。
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、粒子サイズの異なる複数種類のハロゲン化銀乳剤を混合してもよい。
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、VIII族、VIIB族に属する金属を含有してもよい。特に、高コントラストおよび低カブリを達成するために、ロジウム化合物、イリジウム化合物、ルテニウム化合物、鉄化合物、オスミウム化合物、レニウム化合物などを含有することが好ましい。これら化合物は、各種の配位子を有する化合物であってよく、配位子として例えば、シアン化物イオンやハロゲンイオン、チオシアナートイオン、ニトロシルイオン、水、水酸化物イオンなどや、こうした擬ハロゲン、アンモニアのほか、アミン類(メチルアミン、エチレンジアミン等)、ヘテロ環化合物(イミダゾール、チアゾール、5−メチルチアゾール、メルカプトイミダゾールなど)、尿素、チオ尿素等の、有機分子を挙げることができる。
また、高感度化のためにはK4〔Fe(CN)6〕やK4〔Ru(CN)6〕、K3〔Cr(CN)6〕のごとき六シアノ化金属錯体のドープが有利に行われる。
上記ロジウム化合物としては、水溶性ロジウム化合物を用いることができる。水溶性ロジウム化合物としては、例えば、ハロゲン化ロジウム(III)化合物、ヘキサクロロロジウム(III)錯塩、ペンタクロロアコロジウム錯塩、テトラクロロジアコロジウム錯塩、ヘキサブロモロジウム(III)錯塩、ヘキサアミンロジウム(III)錯塩、トリザラトロジウム(III)錯塩、K3Rh2Br9等が挙げられる。これらのロジウム化合物は、水或いは適当な溶媒に溶解して用いられるが、ロジウム化合物の溶液を安定化させるために一般によく行われる方法、すなわち、ハロゲン化水素水溶液(例えば塩酸、臭酸、フッ酸等)、或いはハロゲン化アルカリ(例えばKCl、NaCl、KBr、NaBr等)を添加する方法を用いることができる。水溶性ロジウムを用いる代わりにハロゲン化銀調製時に、あらかじめロジウムをドープしてある別のハロゲン化銀粒子を添加して溶解させることも可能である。
上記イリジウム化合物としては、K2IrCl6、K3IrCl6等のヘキサクロロイリジウム錯塩、ヘキサブロモイリジウム錯塩、ヘキサアンミンイリジウム錯塩、ペンタクロロニトロシルイリジウム錯塩等が挙げられる。
上記ルテニウム化合物としては、ヘキサクロロルテニウム、ペンタクロロニトロシルルテニウム、K4〔Ru(CN)6〕等が挙げられる。
上記鉄化合物としては、ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム、チオシアン酸第一鉄が挙げられる。
上記レニウム、ルテニウム、オスミニウムは特開昭63−2042号公報、特開平1−285941号公報、同2−20852号公報、同2−20855号公報等に記載された水溶性錯塩の形で添加され、特に好ましいものとして、以下の式で示される六配位錯体が挙げられる。
〔ML6〕‐n
(ここで、MはRu、Re、またはOsを表し、nは0、1、2、3または4を表す。)
この場合、対イオンは重要性を持たず、例えば、アンモニウム若しくはアルカリ金属イオンが用いられる。また好ましい配位子としてはハロゲン化物配位子、シアン化物配位子、シアン酸化物配位子、ニトロシル配位子、チオニトロシル配位子等が挙げられる。以下に本発明に用いられる具体的錯体の例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
〔ReCl6-3、〔ReBr6-3、〔ReCl5(NO)〕-2、〔Re(NS)Br5-2、〔Re(NO)(CN)5-2、〔Re(O)2(CN)4-3、〔RuCl6-3、〔RuCl4(H2O)2-1、〔RuCl5(NO)〕-2、〔RuBr5(NS)〕-2、〔Ru(CO)3Cl3-2、〔Ru(CO)Cl5-2、〔Ru(CO)Br5-2、〔OsCl6-3、〔OsCl5(NO)〕-2、〔Os(NO)(CN)5-2、〔Os(NS)Br5-2、〔Os(CN)6-4、〔Os(O)2(CN)5-4
これらの化合物の添加量はハロゲン化銀1モル当り10-10〜10-2モル/モルAgであることが好ましく、10-9〜10-3モル/モルAgであることがさらに好ましい。
その他、本発明では、Pd(II)イオンおよび/またはPd金属を含有するハロゲン化銀も好ましく用いることができる。Pdはハロゲン化銀粒子内に均一に分布していてもよいが、ハロゲン化銀粒子の表層近傍に含有させることが好ましい。ここで、Pdが「ハロゲン化銀粒子の表層近傍に含有する」とは、ハロゲン化銀粒子の表面から深さ方向に50nm以内において、他層よりもパラジウムの含有率が高い層を有することを意味する。このようなハロゲン化銀粒子は、ハロゲン化銀粒子を形成する途中でPdを添加することにより作製することができ、銀イオンとハロゲンイオンとをそれぞれ総添加量の50%以上添加した後に、Pdを添加することが好ましい。またPd(II)イオンを後熟時に添加するなどの方法でハロゲン化銀表層に存在させることも好ましい。
このPd含有ハロゲン化銀粒子は、物理現像や無電解メッキの速度を速め、所望の電磁波シールド材の生産効率を上げ、生産コストの低減に寄与する。Pdは、無電解メッキ触媒としてよく知られて用いられているが、本発明では、ハロゲン化銀粒子の表層にPdを偏在させることが可能なため、極めて高価なPdを節約することが可能である。
本発明において、ハロゲン化銀に含まれるPdイオンおよび/またはPd金属の含有率は、ハロゲン化銀の、銀のモル数に対して10-4〜0.5モル/モルAgであることが好ましく、0.01〜0.3モル/モルAgであることがさらに好ましい。
使用するPd化合物の例としては、PdCl4や、Na2PdCl4等が挙げられる。
本発明では、さらに光センサーとしての感度を向上させるため、写真乳剤で行われる化学増感を施すこともできる。化学増感の方法としては、硫黄増感、セレン増感、テルル増感等カルコゲン増感、金増感などの貴金属増感、還元増感等を用いることができる。これらは、単独または組み合わせて用いられる。上記化学増感の方法を組み合わせて使用する場合には、例えば、硫黄増感法と金増感法、硫黄増感法とセレン増感法と金増感法、硫黄増感法とテルル増感法と金増感法などの組み合わせが好ましい。
上記硫黄増感は、通常、硫黄増感剤を添加して、40℃以上の高温で乳剤を一定時間攪拌することにより行われる。上記硫黄増感剤としては公知の化合物を使用することができ、例えば、ゼラチン中に含まれる硫黄化合物のほか、種々の硫黄化合物、例えば、チオ硫酸塩、チオ尿素類、チアゾール類、ローダニン類等を用いることができる。好ましい硫黄化合物は、チオ硫酸塩、チオ尿素化合物である。硫黄増感剤の添加量は、化学熟成時のpH、温度、ハロゲン化銀粒子の大きさなどの種々の条件の下で変化し、ハロゲン化銀1モル当り10-7〜10-2モルが好ましく、より好ましくは10-5〜10-3モルである。
上記セレン増感に用いられるセレン増感剤としては、公知のセレン化合物を用いることができる。すなわち、上記セレン増感は、通常、不安定型および/または非不安定型セレン化合物を添加して40℃以上の高温で乳剤を一定時間攪拌することにより行われる。上記不安定型セレン化合物としては特公昭44−15748号公報、同43−13489号公報、特開平4−109240号公報、同4−324855号公報等に記載の化合物を用いることができる。特に特開平4−324855号公報中の一般式(VIII)および(IX)で示される化合物を用いることが好ましい。
上記テルル増感剤に用いられるテルル増感剤は、ハロゲン化銀粒子表面または内部に、増感核になると推定されるテルル化銀を生成せしめる化合物である。ハロゲン化銀乳剤中のテルル化銀生成速度については特開平5−313284号公報に記載の方法で試験することができる。具体的には、米国特許US第1,623,499号明細書、同第3,320,069号明細書、同第3,772,031号明細書、英国特許第235,211号明細書、同第1,121,496号明細書、同第1,295,462号明細書、同第1,396,696号明細書、カナダ特許第800,958号明細書、特開平4−204640号公報、同4−271341号公報、同4−333043号公報、同5−303157号公報、ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイアティー・ケミカル・コミュニケーション(J.Chem.Soc.Chem.Commun.)635(1980)、 ibid 1102(1979)、 ibid 645(1979)、ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイアティー・パーキン・トランザクション(J.Chem.Soc.Perkin.Trans.)1,2191(1980)、S.パタイ(S.Patai)編、ザ・ケミストリー・オブ・オーガニック・セレニウム・アンド・テルリウム・カンパウンズ(The Chemistry of Organic Seleniumand Tellunium Compounds)、Vol 1(1986)、同 Vol 2(1987)に記載の化合物を用いることができる。特に特開平5−313284号公報中の一般式(II)(III)(IV)で示される化合物が好ましい。
本発明で用いることのできるセレン増感剤およびテルル増感剤の使用量は、使用するハロゲン化銀粒子、化学熟成条件等によって変わるが、一般にハロゲン化銀1モル当たり10-8〜10-2モル、好ましくは10-7〜10-3モル程度を用いる。本発明における化学増感の条件としては特に制限はないが、pHとしては5〜8、pAgとしては6〜11、好ましくは7〜10であり、温度としては40〜95℃、好ましくは45〜85℃である。
また、上記貴金属増感剤としては、金、白金、パラジウム、イリジウム等が挙げられ、特に金増感が好ましい。金増感に用いられる金増感剤としては、具体的には、塩化金酸、カリウムクロロオーレート、カリウムオーリチオシアネート、硫化金、チオグルコース金(I)、チオマンノース金(I)などが挙げられ、ハロゲン化銀1モル当たり10-7〜10-2モル程度を用いることができる。本発明に用いるハロゲン化銀乳剤にはハロゲン化銀粒子の形成または物理熟成の過程においてカドミウム塩、亜硫酸塩、鉛塩、タリウム塩などを共存させてもよい。
また、本発明においては、還元増感を用いることができる。還元増感剤としては第一スズ塩、アミン類、ホルムアミジンスルフィン酸、シラン化合物などを用いることができる。上記ハロゲン化銀乳剤は、欧州公開特許(EP)293917に示される方法により、チオスルホン酸化合物を添加してもよい。本発明に用いられる感光材料の作製に用いられるハロゲン化銀乳剤は、1種だけでもよいし、2種以上(例えば、平均粒子サイズの異なるもの、ハロゲン組成の異なるもの、晶癖の異なるもの、化学増感の条件の異なるもの、感度の異なるもの)の併用であってもよい。中でも高コントラストを得るためには、特開平6−324426号公報に記載されているように、支持体に近いほど高感度な乳剤を塗布することが好ましい。
本発明に用いることのできるヒドラジン誘導体について説明する。本発明においては造核剤としてヒドラジン誘導体を用いることができる。本発明には、特開平7−287335号公報に記載の一般式(I)の化合物が好ましく用いられる。具体的には、同明細書に記載のI−1〜I−53で表される化合物が好ましく用いられる。
また下記のヒドラジン誘導体も好ましく用いられる。特公平6−77138号公報に記載の(化1)で表される化合物で、具体的には同公報3頁、4頁に記載の化合物;特公平6−93082号公報に記載の一般式(I)で表される化合物で、具体的には同公報8頁〜18頁に記載の1〜38の化合物;特開平6−230497号公報に記載の一般式(4)、一般式(5)および一般式(6)で表される化合物で、具体的には同公報25頁、26頁に記載の化合物4−1〜化合物4−10、28頁〜36頁に記載の化合物5−1〜5−42、および39頁、40頁に記載の化合物6−1〜化合物6−7;特開平6−289520号公報に記載の一般式(1)および一般式(2)で表される化合物で、具体的には同公報5頁〜7頁に記載の化合物1−1)〜1−17)および2−1);特開平6−313936号公報に記載の(化2)および(化3)で表される化合物で、具体的には同公報6頁〜19頁に記載の化合物;特開平6−313951号公報に記載の(化1)で表される化合物で、具体的には同公報3頁〜5頁に記載の化合物;特開平7−5610号公報に記載の一般式(I)で表される化合物で、具体的には同公報5頁〜10頁に記載の化合物I−1〜I−38;特開平7−77783号公報に記載の一般式(II)で表される化合物で、具体的には同公報10頁〜27頁に記載の化合物II−1〜II−102;特開平7−104426号公報に記載の一般式(H)および一般式(Ha)で表される化合物で、具体的には同公報8頁〜15頁に記載の化合物H−1〜H−44;特開平9−22082号公報に記載の、ヒドラジン基の近傍にアニオン性基またはヒドラジンの水素原子と分子内水素結合を形成するノニオン性基を有することを特徴とする化合物で、特に一般式(A)、一般式(B)、一般式(C)、一般式(D)、一般式(E)、一般式(F)で表される化合物で、具体的には同公報に記載の化合物N−1〜N−30;特開平9−22082号公報に記載の一般式(1)で表される化合物で、具体的には同公報に記載の化合物D−1〜D−55等である。
本発明に使用しうるヒドラジン誘導体を用いたヒドラジン系造核剤は、適当な水混和性有機溶媒、例えばアルコール類(メタノール、エタノール、プロパノール、フッ素化アルコール)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン)、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、メチルセルソルブなどに溶解して用いることができる。また、既によく知られている乳化分散法によって、ジブチルフタレート、トリクレジルフォスフェート、グリセリルトリアセテート或いはジエチルフタレートなどのオイル、酢酸エチルやシクロヘキサノンなどの補助溶媒を用いて溶解し、機械的に乳化分散物を作製して用いることができる。或いは固体分散法として知られている方法によって、ヒドラジン誘導体の粉末を水の中にボールミル、コロイドミル、或いは超音波によって分散し用いることができる。
上記ヒドラジン系造核剤は、本発明の感光材料の支持体の乳剤層が設けられている側に設けられた乳剤層を始めとする他の親水性コロイド層のどの層に添加してもよいが、該ハロゲン化銀乳剤層或いはそれに隣接する親水性コロイド層に添加することが好ましい。本発明において、造核剤の添加量はハロゲン化銀1モルに対し1×10-6〜1×10-2モルが好ましく、1×10-5〜5×10-3モルがより好ましく、2×10-5〜5×10-3モルが最も好ましい。
また、本発明の製造方法に用いられる感光材料には増核促進剤を用いることができる。該造核促進剤としては、アミン誘導体、オニウム塩、ジスルフィド誘導体またはヒドロキシメチル誘導体などが挙げられる。以下にその例を列挙する。例えば、特開平7−77783号公報48頁2行〜37行に記載の化合物で、具体的には49頁〜58頁に記載の化合物(A−1〜A−73);特開平7−84331号公報に記載の(化21)、(化22)および(化23)で表される化合物で、具体的には同公報6頁〜8頁に記載の化合物;特開平7−104426号公報に記載の一般式〔Na〕および一般式〔Nb〕で表される化合物で、具体的には同公報16頁〜20頁に記載のNa−1〜Na−22の化合物およびNb−1〜Nb−12の化合物;特開平8−272023号公報に記載の一般式(1)、一般式(2)、一般式(3)、一般式(4)、一般式(5)、一般式(6)および一般式(7)で表される化合物で、具体的には同明細書に記載の1−1〜1−19の化合物、2−1〜2−22の化合物、3−1〜3−36の化合物、4−1〜4−5の化合物、5−1〜5−41の化合物、6−1〜6−58の化合物および7−1〜7−38の化合物;特開平9−297377号公報記載の造核促進剤等が挙げられる。
上記造核促進剤は、適当な水混和性有機溶媒、例えばアルコール類(メタノール、エタノール、プロパノール、フッ素化アルコール)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン)、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、メチルセルソルブなどに溶解して用いることができる。また、既によく知られている乳化分散法によって、ジブチルフタレート、トリクレジルフォスフェート、グリセリルトリアセテート或いはジエチルフタレートなどのオイル、酢酸エチルやシクロヘキサノンなどの補助溶媒を用いて溶解し、機械的に乳化分散物を作製して用いることができる。或いは固体分散法として知られている方法によって、造核促進剤の粉末を水の中にボールミル、コロイドミル、或いは超音波によって分散し用いることができる。
上記造核促進剤は、本発明の感光材料の支持体の乳剤層が設けられている側に設けられた乳剤層を始めとする他の親水性コロイド層のどの層に添加してもよいが、該ハロゲン化銀乳剤層或いはそれに隣接する親水性コロイド層に添加することが好ましい。上記造核促進剤の添加量はハロゲン化銀1モルに対し1×10-6〜2×10-2モルが好ましく、1×10-5〜2×10-2モルがより好ましく、2×10-5〜1×10-2モルが最も好ましい。
本発明における乳剤層は、増感色素によって比較的長波長の青色光、緑色光、赤色光または赤外光に分光増感されてもよい。増感色素としては、シアニン色素、メロシアニン色素、コンプレックスシアニン色素、コンプレックスメロシアニン色素、ホロホーラーシアニン色素、スチリル色素、ヘミシアニン色素、オキソノール色素、ヘミオキソノール色素等を用いることができる。上記増感色素としては、例えば、RESEARCH DISCLOSURE Item 17643IV−A項(1978年12月p.23)、同Item1831X項(1979年8月p.437)に記載若しくは引用された文献に記載されている。
上記増感色素としては、特に露光の際の光源の分光特性に適した分光感度を有する増感色素を有利に選択することができる。例えば、A)アルゴンレーザー光源に対しては、特開昭60−162247号公報に記載の(I)−1から(I)−8の化合物、特開平2−48653号公報に記載のI−1からI−28の化合物、特開平4−330434号公報に記載のI−1からI−13の化合物、米国特許2,161,331号明細書に記載のExample 1からExample 14の化合物、西独特許936,071号明細書記載の1から7の化合物などが有利に選択される。
B)ヘリウム−ネオンレーザー光源に対しては、特開昭54−18726号公報に記載のI−1からI−38の化合物、特開平6−75322号公報に記載のI−1からI−35の化合物および特開平7−287338号公報に記載のI−1からI−34の化合物などが有利に選択される。
C)LED光源に対しては特公昭55−39818号公報に記載の色素1から20、特開昭62−284343号公報に記載のI−1からI−37の化合物および特開平7−287338号公報に記載のI−1からI−34の化合物などが有利に選択される。
D)半導体レーザー光源に対しては特開昭59−191032号公報に記載のI−1からI−12の化合物、特開昭60−80841号公報に記載のI−1からI−22の化合物、特開平4−335342号公報に記載のI−1からI−29の化合物および特開昭59−192242号公報に記載のI−1からI−18の化合物などが有利に選択される。
E)製版カメラ等に使用されるタングステンおよびキセノン光源を利用する場合においては特開昭55−45015号公報に記載の一般式〔I〕で表される(1)から(19)の化合物、特開平9−160185号公報に記載のI−1からI−97の化合物および特開平6−242547号公報に記載の4−Aから4−Sの化合物、5−Aから5−Qの化合物、6−Aから6−Tの化合物などが有利に選択される。
これらの増感色素は単独で用いてもよいが、これらを組合せて用いてもよい。増感色素の組合せは特に、強色増感の目的でしばしば用いられる。また、増感色素とともに、それ自身分光増感作用を持たない色素或いは可視光を実質的に吸収しない物質であって、強色増感を示す物質を乳剤層中に含んでもよい。有用な増感色素、並びに、強色増感を示す色素の組合せおよび強色増感を示す物質は、リサーチ・ディスクロージャー(Research Disclosure)176巻17643(1978年12月発行)第23頁IVのJ項、或いは特公昭49−25500、同43−4933号、特開昭59−19032号、同59−192242号等各公報に記載されている。
上述の通り、上記増感色素は2種以上を併用してもよい。増感色素を乳剤層中に添加せしめるには、それらを直接ハロゲン化銀乳剤中に分散してもよいし、或いは水、メタノール、エタノール、プロパノール、アセトン、メチルセルソルブ、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、3−メトキシ−1−プロパノール、3−メトキシ−1−ブタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、N,N−ジメチルホルムアミド等の溶媒の単独若しくは混合溶媒に溶解して乳剤に添加してもよい。また、米国特許US第3,469,987号明細書等に開示されているように、色素を揮発性の有機溶剤に溶解し、該溶液を水または親水性コロイド中に分散し、この分散物を乳剤中へ添加する方法;特公昭44−23389号、同44−27555号、同57−22091号等の各公報に開示されているように、色素を酸に溶解し、該溶液を乳剤中に添加したり、酸または塩基を共存させて水溶液として乳剤中へ添加する方法;米国特許US第3,822,135号、同第4,006,025号各明細書等に開示されているように界面活性剤を共存させて水溶液或いはコロイド分散物としたものを乳剤中に添加する方法;特開昭53−102733号、同58−105141号各公報に開示されているように親水性コロイド中に色素を直接分散させ、その分散物を乳剤中に添加する方法;特開昭51−74624号公報に開示されているように、レッドシフトさせる化合物を用いて色素を溶解し、該溶液を乳剤中へ添加する方法を用いることもできる。また、溶液に超音波を用いることもできる。
上記増感色素をハロゲン化銀乳剤中に添加する時期は、乳剤調製のいかなる工程中であってもよい。例えば、米国特許US第2,735、766号、同第3,628,960号、同第4,183,756号、同第4,225,666号等の各明細書、特開昭58−184142号、同60−196749号等の各公報に開示されているように、ハロゲン化銀の粒子形成工程または/および脱塩前の時期、脱銀工程中および/または脱塩後から化学熟成の開始前までの時期、特開昭58−113920号等の明細書に開示されているように、化学熟成の直前または工程中の時期、化学熟成後、塗布までの時期の乳剤が塗布される前ならばいかなる時期、工程において添加されてもよい。また、米国特許US第4,225,666号明細書、特開昭58−7629号公報に開示されているように、同一化合物を単独で、または異種構造の化合物と組み合わせて、例えば粒子形成工程中と化学熟成工程中または化学熟成完了後とに分けたり、化学熟成の前または工程中と完了後とに分けるなどして分割して添加してもよく、分割して添加する化合物および化合物の組み合わせの種類を変えて添加してもよい。
上記増感色素の添加量は、ハロゲン化銀粒子の形状、サイズ、ハロゲン組成、化学増感の方法と程度、カブリ防止剤の種類等により異なるが、ハロゲン化銀1モルあたり、4×10-6〜8×10-3モルで好ましく用いることができる。例えばハロゲン化銀粒子サイズが0.2〜1.3μmの場合には、ハロゲン化銀粒子の表面積1m2あたり、2×10-7〜3.5×10-6モルの添加量が好ましく、6.5×10-7〜2.0×10-6モルの添加量がより好ましい。
本発明の製造方法に用いられる感光材料の乳剤層または保護層には塗布助剤、帯電防止剤、スベリ性改良、乳化分散、接着防止および写真特性改良(例えば、現像促進、硬調化、増感)等種々の目的で、種々の界面活性剤を含んでもよい。該界面活性剤としては、例えばサポニン(ステロイド系)、アルキレンオキサイド誘導体(例えばポリエチレングリコール、ポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコール縮合物、ポリエチレングリコールアルキルアリールエーテル類、ポリエチレングリコールエステル類、ポリエチレングリコールソルビタンエステル類、ポリアルキレングリコールアルキルアミンまたはアミド類、シリコーンのポリエチレンオキサイド付加物類)、グリシドール誘導体(例えばアルケニルコハク酸ポリグリセリド、アルキルフェノールポリグリセリド)、多価アルコールの脂肪酸エステル類、糖のアルキルエステル類などの非イオン性界面活性剤;アルキルカルボン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル類、アルキルリン酸エステル類、N−アシル−N−アルキルタウリン類、スルホコハク酸エステル類、スルホアルキルポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル類などのような、カルボキシ基、スルホ基、ホスホ基、硫酸エステル基、リン酸エステル基等の酸性基を含むアニオン性界面活性剤;アミノ酸類、アミノアルキルスルホン酸類、アミノアルキル硫酸またはリン酸エステル類、アルキルベタイン類、アミンオキシド類などの両性界面活性剤;アルキルアミン塩類、脂肪族或いは芳香族第4級アンモニウム塩類、ピリジニウム、イミダゾリウムなどの複素環第4級アンモニウム塩類、および脂肪族または複素環を含むホスホニウムまたはスルホニウム塩類などのカチオン界面活性剤を用いることができる。
本発明の製造方法に用いられる感光材料に用いられる各種添加剤に関しては、特に制限はなく、例えば下記の公報等に記載されたものを好ましく用いることができる。
特開平3−39948号公報第10頁右下11行目から同公報第12頁左下5行目に記載のポリヒドロキシベンゼン化合物で、具体的には、同公報に記載の化合物(III)−1〜25の化合物;
特開平1−118832号公報に記載の一般式(I)で表される実質的には可視域に吸収極大を持たない化合物で、具体的には、同公報に記載の化合物I−1〜I−26の化合物;
特開平2−103536号公報第17頁右下19行目から同公報18頁右上4行目に記載のかぶり防止剤;
特開平2−103536号公報第18頁左下12行目から同頁左下20行目に記載のポリマーラテックス;
特開平9−179228号に記載の一般式(I)で表される活性メチレン基を有するポリマーラテックスで、具体的には同明細書に記載の化合物I−1〜I−16;
特開平9−179228号に記載のコア/シェル構造を有するポリマーラテックスで、具体的には同明細書に記載の化合物P−1〜P−55;
特開平7−104413号公報第14頁左1行目から同頁右30行目に記載の酸性ポリマーラテックスで、具体的には同公報15頁に記載の化合物II−1)〜II−9);
特開平2−103536号公報第19頁左上15行目から同公報19頁右上15行目に記載のマット剤、滑り剤、可塑剤;
特開平2−103536号公報第18頁右上5行目から同頁右上17行目に記載の硬膜剤;
特開平2−103536号公報第18頁右下6行目から同公報19頁左上1行目に記載の酸基を有する化合物;
特開平2−18542号公報第2頁左下13行目から同公報第3頁右上7行目に記載の導電性物質で、具体的には、同公報第2頁右下2行目から同頁右下10行目に記載の金属酸化物、および同公報に記載の化合物P−1〜P−7の導電性高分子化合物;
特開平5−274816号公報に記載の酸化されることにより現像抑制剤を放出しうるレドックス化合物で、好ましくは同公報に記載の一般式(R−1)、一般式(R−2)、一般式(R−3)で表されるレドックス化合物で、具体的には、同公報に記載の化合物R−1〜R−68の化合物;
特開平2−18542号公報第3頁右下1行目から20行目に記載のバインダー;
本発明の製造方法で用いられる感光材料の乳剤層形成に使用できる乳剤としては、例えば、特開平11−305396号公報、特開2000−321698号公報、特開平13−281815号公報、特開2002−72429号公報の実施例に記載されたカラーネガフィルム用乳剤;特開2002−214731号公報に記載されたカラーリバーサルフィルム用乳剤;特開2002−107865号公報に記載されたカラー印画紙用乳剤;特開2002−72421号公報、特開2000−105441号公報の実施例に記載されたフォトマスク用感光材料用乳剤;特開2001−209151号公報の実施例に記載されたグラフィックアーツ用感光材料用乳剤などを好適に用いることができる。
<バインダー>
本発明の製造方法に用いられる感光材料の乳剤層は、銀塩粒子を均一に分散させ、かつ乳剤層と支持体との密着を補助する目的でバインダーを用いることができる。本発明において上記バインダーとしては、非水溶性ポリマーおよび水溶性ポリマーのいずれもバインダーとして用いることができるが、水溶性ポリマーを用いることが好ましい。
上記バインダーとしては、例えば、ゼラチン、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、澱粉等の多糖類、セルロースおよびその誘導体、ポリエチレンオキサイド、ポリサッカライド、ポリビニルアミン、キトサン、ポリリジン、ポリアクリル酸、ポリアルギン酸、ポリヒアルロン酸、カルボキシセルロース等が挙げられる。これらは、官能基のイオン性によって中性、陰イオン性、陽イオン性の性質を有する。
本発明の乳剤層中に含有されるバインダーの含有量は、特に限定されず、分散性と密着性を発揮し得る範囲で適宜決定することができる。乳剤層中のバインダーの含有量は、Ag/バインダー体積比で1/4〜100であることが好ましく、1/3〜10であることがより好ましく、1/2〜2であることがさらに好ましい。1/1〜2であることが最も好ましい。乳剤層中にバインダーをAg/バインダー体積比で1/4以上含有すれば、物理現像および/またはメッキ処理工程において金属粒子同士が互いに接触しやすく、高い導電性を得ることが可能であるため好ましい。
<溶媒>
上記乳剤層の形成に用いられる溶媒は、特に限定されるものではないが、例えば、水、有機溶媒(例えば、メタノール等アルコール類、アセトンなどケトン類、ホルムアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、酢酸エチルなどのエステル類、エーテル類等)、イオン性液体、およびこれらの混合溶媒を挙げることができる。
本発明の乳剤層に用いられる溶媒の含有量は、前記乳剤層に含まれる銀塩、バインダー等の合計の質量に対して30〜90質量%の範囲であり、50〜80質量%の範囲であることが好ましい。
本発明における感光材料に用いられる各種添加剤に関しては、特に制限は無く、例えば下記公報等に記載されたものを好ましく用いることができる。
1)造核促進剤
上記造核促進剤としては、特開平6−82943号公報に記載の一般式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)の化合物や、特開平2−103536号公報第9頁右上欄13行目から同第16頁左上欄10行目の一般式(II−m)〜(II−p)および化合物例II−1〜II−22、並びに、特開平1−179939号公報に記載の化合物が挙げられる。
2)分光増感色素
上記分光増感色素としては、特開平2−12236号公報第8頁左下欄13行目から同右下欄4行目、同2−103536号公報第16頁右下欄3行目から同第17頁左下欄20行目、さらに特開平1−112235号、同2−124560号、同3−7928号、および同5−11389号各公報に記載の分光増感色素が挙げられる。
3)界面活性剤
上記界面活性剤としては、特開平2−12236号公報第9頁右上欄7行目から同右下欄7行目、および特開平2−18542号公報第2頁左下欄13行目から同第4頁右下欄18行目に記載の界面活性剤が挙げられる。
4)カブリ防止剤
上記カブリ防止剤としては、特開平2−103536号公報第17頁右下欄19行目から同第18頁右上欄4行目および同右下欄1行目から5行目、さらに特開平1−237538号公報に記載のチオスルフィン酸化合物が挙げられる。
5)ポリマーラテックス
上記ポリマーラテックスとしては、特開平2−103536号公報第18頁左下欄12行目から同20行目に記載のものが挙げられる。
6)酸基を有する化合物
上記酸基を有する化合物としては、特開平2−103536号公報第18頁右下欄6行目から同第19頁左上欄1行目に記載の化合物が挙げられる。
7)マット剤、滑り剤
上記マット剤としては、特開平2−103536号公報第19頁左上欄15行目から同第19頁右上欄15行目に記載の化合物が挙げられる。
8)硬膜剤
上記硬膜剤としては、特開平2−103536号公報第18頁右上欄5行目から同第17行目に記載の化合物が挙げられる。
9)染料
上記染料としては、特開平2−103536号公報第17頁右下欄1行目から同18行目の染料、同2−294638号公報および特開平5−11382号公報に記載の固体染料が挙げられる。
10)バインダー
上記バインダーとしては、特開平2−18542号公報第3頁右下欄1行目から20行目に記載のものが挙げられる。
11)黒ポツ防止剤
上記黒ポツ防止剤とは、未露光部に点状の現像銀が発生することを抑制する化合物であり、例えば、米国特許US第4956257号明細書および特開平1−118832号公報に記載の化合物が挙げられる。
12)レドックス化合物
レドックス化合物としては、特開平2−301743号公報の一般式(I)で表される化合物(特に化合物例1ないし50)、同3−174143号公報第3頁ないし第20頁に記載の一般式(R−1)、(R−2)、(R−3)、化合物例1ないし75、さらに特開平5−257239号、同4−278939号各公報に記載の化合物が挙げられる。
13)モノメチン化合物
上記モノメチン化合物としては、特開平2−287532号公報の一般式(II)の化合物(特に化合物例II−1ないしII−26)が挙げられる。
14)ジヒドロキシベンゼン類
特開平3−39948号公報第11頁左上欄から第12頁左下欄の記載、および欧州特許公開EP452772A号公報に記載の化合物が挙げられる。
[露光]
本発明の製造方法では、支持体上に設けられた乳剤層の露光を行う。露光は、電磁波を用いて行うことができる。電磁波としては、例えば、可視光線、紫外線などの光、X線などの放射線等が挙げられる。さらに露光には波長分布を有する光源を利用してもよく、特定の波長の光源を用いてもよい。
上記光源としては、例えば、陰極線(CRT)を用いた走査露光を挙げることができる。陰極線管露光装置は、レーザーを用いた装置に比べて、簡便でかつコンパクトであり、低コストになる。また、光軸や色の調整も容易である。画像露光に用いる陰極線管には、必要に応じてスペクトル領域に発光を示す各種発光体が用いられる。例えば、赤色発光体、緑色発光体、青色発光体のいずれか1種または2種以上が混合されて用いられる。スペクトル領域は、上記の赤色、緑色および青色に限定されず、黄色、橙色、紫色或いは赤外領域に発光する蛍光体も用いられる。特に、これらの発光体を混合して白色に発光する陰極線管がしばしば用いられる。また、紫外線ランプも好ましく、水銀ランプのg線、水銀ランプのi線等も利用される。
また本発明では、露光は種々のレーザービームを用いて行うことができる。例えば、本発明における露光は、ガスレーザー、発光ダイオード、半導体レーザー、半導体レーザー、または、半導体レーザーを励起光源に用いた固体レーザーと非線形光学結晶とを組合わせた第二高調波発光光源(SHG)等の単色高密度光を用いた走査露光方式を好ましく用いることができる。本発明における露光には、さらにKrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、F2レーザー等も用いることができる。また、システムをコンパクトで、安価なものにするために、露光は、半導体レーザー、半導体レーザー或いは固体レーザーと非線形光学結晶とを組合わせた第二高調波発生光源(SHG)を用いて行うことが好ましい。特に、コンパクトで、安価、且つ、寿命が長く、安定性が高い装置を設計するためには、露光は半導体レーザーを用いて行うことが好ましい。
上記レーザー光源としては、具体的には、波長430〜460nmの青色半導体レーザー(2001年3月 第48回応用物理学関係連合講演会で日亜化学発表);半導体レーザー(発振波長約1060nm)を導波路状の反転ドメイン構造を有するLiNbO3のSHG結晶により波長変換して取り出した約530nmの緑色レーザー;波長約685nmの赤色半導体レーザー(日立タイプNo.HL6738MG);波長約650nmの赤色半導体レーザー(日立タイプNo.HL6501MG)などが好ましく用いられる。
乳剤層をパターン状に露光する方法は、フォトマスクを利用した面露光で行ってもよいし、レーザービームによる走査露光で行ってもよい。この際、レンズを用いた屈折式露光でも反射鏡を用いた反射式露光でもよく、コンタクト露光、プロキシミティー露光、縮小投影露光、反射投影露光などの露光方式を用いることができる。
[現像処理]
本発明では、乳剤層を露光した後、さらに現像処理が行われる。現像処理は、銀塩写真フィルムや印画紙、印刷製版用フィルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等に用いられる通常の現像処理の技術を用いることができる。現像液については特に限定はしないが、PQ現像液、MQ現像液、MAA現像液等を用いることもでき、市販品では、例えば、富士フィルム社製のCN−16、CR−56、CP45X、FD−3、パピトール、KODAK社製のC−41、E−6、RA−4、D−19、D−72などの現像液、またはそのキットに含まれる現像液を用いることができる。また、リス現像液を用いることもできる。
リス現像液としては、KODAK社製のD85などを用いることができる。本発明では、上記の露光および現像処理を行うことにより露光部に金属銀部、好ましくはパターン状金属銀部が形成されると共に、未露光部に後述する光透過性部が形成される。
本発明の製造方法においては、上記現像液としてジヒドロキシベンゼン系現像主薬を用いることができる。ジヒドロキシベンゼン系現像主薬としてはハイドロキノン、クロロハイドロキノン、イソプロピルハイドロキノン、メチルハイドロキノン、ハイドロキノンモノスルホン酸塩などが挙げられるが、特にハイドロキノンが好ましい。上記ジヒドロキシベンゼン系現像主薬と超加成性を示す補助現像主薬としては、1−フェニル−3−ピラゾリドン類やp−アミノフェノール類が挙げられる。本発明の製造方法において用いる現像液としては、ジヒドロキシベンゼン系現像主薬と1−フェニル−3−ピラゾリドン類との組合せ;またはジヒドロキシベンゼン系現像主薬とp−アミノフェノール類との組合せが好ましく用いられる。
補助現像主薬として用いられる1−フェニル−3−ピラゾリドンまたはその誘導体と組み合わせられる現像主薬としては、具体的に、1−フェニル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4,4−ジメチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドンなどがある。
上記p−アミノフェノール系補助現像主薬としては、N−メチル−p−アミノフェノール、p−アミノフェノール、N−(β−ヒドロキシエチル)−p−アミノフェノール、N−(4−ヒドロキシフェニル)グリシン等があるが、なかでもN−メチル−p−アミノフェノールが好ましい。ジヒドロキシベンゼン系現像主薬は、通常0.05〜0.8モル/リットルの量で用いられるのが好ましいが、本発明においては、0.23モル/リットル以上で使用するのが特に好ましい。さらに好ましくは、0.23〜0.6モル/リットルの範囲である。またジヒドロキシベンゼン類と1−フェニル−3−ピラゾリドン類若しくはp−アミノフェノール類との組合せを用いる場合には、前者を0.23〜0.6モル/リットル、さらに好ましくは0.23〜0.5モル/リットル、後者を0.06モル/リットル以下、さらに好ましくは0.03モル/リットル〜0.003モル/リットルの量で用いるのが好ましい。
本発明においては、現像開始液および現像補充液の双方が、「該液1リットルに0.1モルの水酸化ナトリウムを加えたときのpH上昇が0.5以下」である性質を有することが好ましい。使用する現像開始液ないし現像補充液がこの性質を有することを確かめる方法としては、試験対象の現像開始液ないし現像補充液のpHを10.5に合わせ、ついでこの液1リットルに水酸化ナトリウムを0.1モル添加し、この際の液のpH値を測定し、pH値の上昇が0.5以下であれば上記に規定した性質を有すると判定する。本発明の製造方法では、特に、上記試験を行った時のpH値の上昇が0.4以下である現像開始液および現像補充液を用いることが好ましい。
現像開始液および現像補充液に上記の性質を与える方法としては、緩衝剤を使用した方法によることが好ましい。上記緩衝剤としては、炭酸塩、特開昭62−186259号公報に記載のホウ酸、特開昭60−93433号公報に記載の糖類(例えばサッカロース)、オキシム類(例えばアセトオキシム)、フェノール類(例えば5−スルホサリチル酸)、第3リン酸塩(例えばナトリウム塩、カリウム塩)などを用いることができ、好ましくは炭酸塩、ホウ酸が用いられる。上記緩衝剤(特に炭酸塩)の使用量は、好ましくは、0.25モル/リットル以上であり、0.25〜1.5モル/リットルが特に好ましい。
本発明においては、上記現像開始液のpHが9.0〜11.0であることが好ましく、9.5〜10.7の範囲であることが特に好ましい。上記現像補充液のpHおよび連続処理時の現像タンク内の現像液のpHもこの範囲である。pH設定のために用いるアルカリ剤には通常の水溶性無機アルカリ金属塩(例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム)を用いることができる。
本発明の製造方法において、感光材料1平方メートルを処理する際に、現像液中の現像補充液の含有量は323ミリリットル以下、好ましくは323〜30ミリリットル、特に225〜50ミリリットルである。現像補充液は、現像開始液と同一の組成を有していてもよいし、現像で消費される成分について開始液よりも高い濃度を有していてもよい。
本発明で感光材料を現像処理する際の現像液(以下、現像開始液および現像補充液の双方をまとめて単に「現像液」という場合がある)には、通常用いられる添加剤(例えば、保恒剤、キレート剤)を含有することができる。上記保恒剤としては亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸リチウム、亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸カリウム、ホルムアルデヒド重亜硫酸ナトリウムなどの亜硫酸塩が挙げられる。該亜硫酸塩は、0.20モル/リットル以上用いられることが好ましく、さらに好ましくは0.3モル/リットル以上用いられるが、余りに多量添加すると現像液中の銀汚れの原因になるので、上限は1.2モル/リットルとするのが望ましい。特に好ましくは、0.35〜0.7モル/リットルである。また、ジヒドロキシベンゼン系現像主薬の保恒剤として、亜硫酸塩と併用してアスコルビン酸誘導体を少量使用してもよい。ここでアスコルビン酸誘導体とは、アスコルビン酸、および、その立体異性体であるエリソルビン酸やそのアルカリ金属塩(ナトリウム、カリウム塩)などを包含する。上記アスコルビン酸誘導体としては、エリソルビン酸ナトリウムを用いることが素材コストの点で好ましい。上記アスコルビン酸誘導体の添加量はジヒドロキシベンゼン系現像主薬に対して、モル比で0.03〜0.12の範囲が好ましく、特に好ましくは0.05〜0.10の範囲である。上記保恒剤としてアスコルビン酸誘導体を使用する場合には現像液中にホウ素化合物を含まないことが好ましい。
上記以外に現像材に用いることのできる添加剤としては、臭化ナトリウム、臭化カリウムの如き現像抑制剤;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジメチルホルムアミドの如き有機溶剤;ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン、イミダゾールまたはその誘導体等の現像促進剤や、メルカプト系化合物、インダゾール系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾイミダゾール系化合物をカブリ防止剤または黒ポツ(black pepper)防止剤として含んでもよい。上記ベンゾイミダゾール系化合物としては、具体的に、5−ニトロインダゾール、5−p−ニトロベンゾイルアミノインダゾール、1−メチル−5−ニトロインダゾール、6−ニトロインダゾール、3−メチル−5−ニトロインダゾール、5−ニトロベンズイミダゾール、2−イソプロピル−5−ニトロベンズイミダゾール、5−ニトロベンズトリアゾール、4−〔(2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)チオ〕ブタンスルホン酸ナトリウム、5−アミノ−1,3,4−チアジアゾール−2−チオール、メチルベンゾトリアゾール、5−メチルベンゾトリアゾール、2−メルカプトベンゾトリアゾールなどを挙げることができる。これらベンゾイミダゾール系化合物の含有量は、通常、現像液1リットル当り0.01〜10mmolであり、より好ましくは、0.1〜2mmolである。
さらに上記現像液中には、各種の有機・無機のキレート剤を併用することができる。上記無機キレート剤としては、テトラポリリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム等を用いることができる。一方、上記有機キレート剤としては、主に有機カルボン酸、アミノポリカルボン酸、有機ホスホン酸、アミノホスホン酸および有機ホスホノカルボン酸を用いることができる。
上記有機カルボン酸としては、アクリル酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、コハク酸、アシエライン酸、セバチン酸、ノナンジカルボン酸、デカンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、マレイン酸、イタコン酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸等を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。
上記アミノポリカルボン酸としては、イミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸、ニトリロ三プロピオン酸、エチレンジアミンモノヒドロキシエチル三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、グリコールエーテル四酢酸、1,2−ジアミノプロパン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、1,3−ジアミノ−2−プロパノール四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、その他特開昭52−25632号、同55−67747号、同57−102624号の各公報、および特公昭53−40900号公報等に記載の化合物を挙げることができる。
有機ホスホン酸としては、米国特許US第3214454号、同3794591号の各明細書、および西独特許公開2227639号公報等に記載のヒドロキシアルキリデン−ジホスホン酸やリサーチ・ディスクロージャー(Research Disclosure)第181巻、Item 18170(1979年5月号)等に記載の化合物が挙げられる。
上記アミノホスホン酸としては、アミノトリス(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、アミノトリメチレンホスホン酸等が挙げられるが、その他上記リサーチ・ディスクロージャー18170号、特開昭57−208554号、同54−61125号、同55−29883号の各公報および同56−97347号公報等に記載の化合物を挙げることができる。
有機ホスホノカルボン酸としては、特開昭52−102726号、同53−42730号、同54−121127号、同55−4024号、同55−4025号、同55−126241号、同55−65955号、同55−65956号等の各公報、および前述のリサーチ・ディスクロージャー18170号等に記載の化合物を挙げることができる。これらのキレート剤はアルカリ金属塩やアンモニウム塩の形で使用してもよい。
これらキレート剤の添加量としては、現像液1リットル当り好ましくは、1×10-41×10-1モル、より好ましくは1×10-3〜1×10-2モルである。
さらに、現像液中に銀汚れ防止剤として、特開昭56−24347号、特公昭56−46585号、特公昭62−2849号、特開平4−362942号の各公報記載の化合物を用いることができる。また、溶解助剤として特開昭61−267759号公報記載の化合物を用いることができる。さらに現像液には、必要に応じて色調剤、界面活性剤、消泡剤、硬膜剤等を含んでもよい。現像処理温度および時間は相互に関係し、全処理時間との関係において決定されるが、一般に現像温度は約20℃〜約50℃が好ましく、25〜45℃がさらに好ましい。また、現像時間は5秒〜2分が好ましく、7秒〜1分30秒がさらに好ましい。
現像液の搬送コスト、包装材料コスト、省スペース等の目的から、現像液を濃縮化し、使用時に希釈して用いるようにする態様も好ましい。現像液の濃縮化のためには、現像液に含まれる塩成分をカリウム塩化することが有効である。
本発明における現像処理は、未露光部分の銀塩を除去して安定化させる目的で行われる定着処理を含むことができる。本発明における定着処理は、銀塩写真フィルムや印画紙、印刷製版用フィルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等に用いられる定着処理の技術を用いることができる。
上記定着工程で使用する定着液の好ましい成分としては、以下が挙げられる。
すなわち、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸アンモニウム、必要により酒石酸、クエン酸、グルコン酸、ホウ酸、イミノジ酢酸、5−スルホサリチル酸、グルコヘプタン酸、タイロン、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ニトリロ三酢酸これらの塩等を含むことが好ましい。近年の環境保護の観点からは、ホウ酸は含まれない方が好ましい。本発明に用いられる定着液の定着剤としてはチオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸アンモニウムなどが挙げられ、定着速度の点からはチオ硫酸アンモニウムが好ましいが、近年の環境保護の観点からチオ硫酸ナトリウムが使われてもよい。これら既知の定着剤の使用量は適宜変えることができ、一般には約0.1〜約2モル/リットルである。特に好ましくは、0.2〜1.5モル/リットルである。定着液には所望により、硬膜剤(例えば水溶性アルミニウム化合物)、保恒剤(例えば、亜硫酸塩、重亜硫酸塩)、pH緩衝剤(例えば、酢酸)、pH調整剤(例えば、アンモニア、硫酸)、キレート剤、界面活性剤、湿潤剤、定着促進剤を含むことができる。
上記界面活性剤としては、例えば硫酸化物、スルホン化物などのアニオン界面活性剤、ポリエチレン系界面活性剤、特開昭57−6740号公報記載の両性界面活性剤などが挙げられる。また、上記定着液には、公知の消泡剤を添加してもよい。
上記湿潤剤としては、例えば、アルカノールアミン、アルキレングリコールなどが挙げられる。また、上記定着促進剤としては、例えば特公昭45−35754号、同58−122535号、同58−122536号の各公報に記載のチオ尿素誘導体;分子内に3重結合を持つアルコール;米国特許US第4126459号明細書記載のチオエーテル化合物;特開平4−229860号公報記載のメソイオン化合物などが挙げられ、特開平2−44355号公報記載の化合物を用いてもよい。また、上記pH緩衝剤としては、例えば酢酸、リンゴ酸、こはく酸、酒石酸、クエン酸、シュウ酸、マレイン酸、グリコール酸、アジピン酸などの有機酸や、ホウ酸、リン酸塩、亜硫酸塩などの無機緩衝剤が使用できる。上記pH緩衝剤として好ましくは、酢酸、酒石酸、亜硫酸塩が用いられる。ここでpH緩衝剤は、現像液の持ち込みによる定着剤のpH上昇を防ぐ目的で使用され、好ましくは0.01〜1.0モル/リットル、より好ましくは0.02〜0.6モル/リットル程度用いる。定着液のpHは4.0〜6.5が好ましく、特に好ましくは4.5〜6.0の範囲である。また、上記色素溶出促進剤として、特開昭64−4739号公報記載の化合物を用いることもできる。
本発明の定着液中の硬膜剤としては、水溶性アルミニウム塩、クロム塩が挙げられる。上記硬膜剤として好ましい化合物は、水溶性アルミニウム塩であり、例えば塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、カリ明バンなどが挙げられる。上記硬膜剤の好ましい添加量は0.01モル〜0.2モル/リットルであり、さらに好ましくは0.03〜0.08モル/リットルである。
上記定着工程における定着温度は、約20℃〜約50℃が好ましく、さらに好ましくは25〜45℃である。また、定着時間は5秒〜1分が好ましく、さらに好ましくは7秒〜50秒である。定着液の補充量は、感光材料の処理量に対して600ml/m2以下が好ましく、500ml/m2以下がさらに好ましく、300ml/m2以下が特に好ましい。
現像、定着処理を施した感光材料は、水洗処理や安定化処理を施されるのが好ましい。上記水洗処理または安定化処理においては、水洗水量は通常感光材料1m2当り、20リットル以下で行われ、3リットル以下の補充量(0も含む、すなわちため水水洗)で行うこともできる。このため、節水処理が可能となるのみならず、自現機設置の配管を不要とすることができる。水洗水の補充量を少なくする方法としては、古くから多段向流方式(例えば2段、3段など)が知られている。この多段向流方式を本発明の製造方法に適用した場合、定着後の感光材料は徐々に正常な方向、即ち定着液で汚れていない処理液の方向に順次接触して処理されていくので、さらに効率のよい水洗がなされる。また、水洗を少量の水で行う場合は、特開昭63−18350号、同62−287252号各公報などに記載のスクイズローラー、クロスオーバーローラーの洗浄槽を設けることがより好ましい。また、少量水洗時に問題となる公害負荷低減のためには、種々の酸化剤添加やフィルター濾過を組み合わせてもよい。さらに、上記方法においては、水洗浴または安定化浴に防黴手段を施した水を、処理に応じて補充することによって生じた水洗浴または安定化浴からのオーバーフロー液の一部または全部を、特開昭60−235133号公報に記載されているようにその前の処理工程である定着能を有する処理液に利用することもできる。また、少量水洗時に発生し易い水泡ムラ防止および/またはスクイズローラーに付着する処理剤成分が処理されたフィルムに転写することを防止するために、水溶性界面活性剤や消泡剤を添加してもよい。
また、上記水洗処理または安定化処理においては、感光材料から溶出した染料による汚染防止に、特開昭63−163456号公報に記載の色素吸着剤を水洗槽に設置してもよい。また、水洗処理に続いて安定化処理においては、特開平2−201357号、同2−132435号、同1−102553号、特開昭46−44446号の各公報に記載の化合物を含有した浴を、感光材料の最終浴として使用してもよい。この際、必要に応じてアンモニウム化合物、Bi、Alなどの金属化合物、蛍光増白剤、各種キレート剤、膜pH調節剤、硬膜剤、殺菌剤、防かび剤、アルカノールアミンや界面活性剤を加えることもできる。水洗工程または安定化工程に用いられる水としては水道水のほか脱イオン処理した水やハロゲン、紫外線殺菌灯や各種酸化剤(オゾン、過酸化水素、塩素酸塩など)等によって殺菌された水を使用することが好ましい。また、特開平4−39652号、特開平5−241309号公報記載の化合物を含む水洗水を使用してもよい。水洗処理または安定化温度における浴温度および時間は0〜50℃、5秒〜2分であることが好ましい。
本発明に用いられる現像液や定着液等の処理液は、特開昭61−73147号公報に記載された酸素透過性の低い包材で保管することが好ましい。また、補充量を低減する場合には処理槽の空気との接触面積を小さくすることによって液の蒸発、空気酸化を防止することが好ましい。ローラー搬送型の自動現像機については米国特許US第3025779号明細書、同第3545971号明細書などに記載されており、本明細書においては単にローラー搬送型プロセッサーとして言及する。また、ローラー搬送型プロセッサーは現像、定着、水洗および乾燥の四工程からことが好ましく、本発明においても、他の工程(例えば、停止工程)を除外しないが、この四工程を踏襲するのが最も好ましい。また、水洗工程の代わりに安定工程による四工程でも構わない。
上記各工程においては、現像液や定着液の組成から水を除いた成分を固形にして供給し、使用に当たって所定量の水で溶解して現像液や定着液として使用してもよい。このような形態の処理剤は固形処理剤と呼ばれる。固形処理剤は、粉末、錠剤、顆粒、粉末、塊状またはペースト状のものが用いられる。上記処理剤の、好ましい形態は、特開昭61−259921号公報記載の形態或いは錠剤である。該錠剤の製造方法は、例えば特開昭51−61837号、同54−155038号、同52−88025号の各公報、英国特許1,213,808号明細書等に記載される一般的な方法で製造できる。さらに顆粒の処理剤は、例えば特開平2−109042号、同2−109043号、同3−39735号各公報および同3−39739号公報等に記載される一般的な方法で製造できる。また、粉末の処理剤は、例えば特開昭54−133332号公報、英国特許725,892号、同729,862号各明細書およびドイツ特許3,733,861号明細書等に記載される一般的な方法で製造できる。
上記固形処理剤の嵩密度は、その溶解性の観点と、0.5〜6.0g/cm3のものが好ましく、特に1.0〜5.0g/cm3のものが好ましい。
上記固形処理剤を調製するに当たっては、処理剤を構成する物質の中の、少なくとも2種の相互に反応性の粒状物質を、反応性物質に対して不活性な物質による少なくとも一つの介在分離層によって分離された層になるように層状に反応性物質を置き、真空包装可能な袋を包材とし、袋内から排気しシールする方法を採用してもよい。ここにおいて、「不活性」とは、物質が互いに物理的に接触されたときにパッケージ内の通常の状態下で反応しないこと若しくは何らかの反応があっても著しくないことを意味する。不活性物質は、二つの相互に反応性の物質に対して不活性であることは別にして、二つの反応性の物質が意図される使用において不活発であればよい。さらに不活性物質は二つの反応性物質と同時に用いられる物質である。例えば、現像液においてハイドロキノンと水酸化ナトリウムは直接接触すると反応してしまうので、真空包装においてハイドロキノンと水酸化ナトリウムの間に分別層として亜硫酸ナトリウム等を使うことで、長期間パッケージ中に保存できる。また、ハイドロキノン等をブリケット化して水酸化ナトリウムとの接触面積を減らす事により保存性が向上し混合して用いることもできる。これらの真空包装材料の包材として用いられるのは不活性なプラスチックフィルム、プラスチック物質と金属箔のラミネートから作られたバッグである。
現像処理後の露光部に含まれる金属銀の質量は、露光前の露光部に含まれていた銀の質量に対して50質量%以上の含有率であることが好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましい。露光部に含まれる銀の質量が露光前の露光部に含まれていた銀の質量に対して50質量%以上であれば、高い導電性を得ることができるため好ましい。
本発明における現像処理後の階調は、特に限定されるものではないが、4.0を超えることが好ましい。現像処理後の階調が4.0を超えると、光透過性部の透明性を高く保ったまま、導電性金属部の導電性を高めることができる。階調を4.0以上にする手段としては、例えば、前述のロジウムイオン、イリジウムイオンのドープが挙げられる。
[物理現像およびメッキ処理]
本発明では、前記露光および現像処理により形成された金属銀部に導電性を付与する目的で、前記金属銀部に導電性金属粒子を担持させるための物理現像および/またはメッキ処理を行う。本発明では物理現像またはメッキ処理のいずれか一方のみで導電性金属粒子を金属性銀部に担持させることが可能であるが、さらに物理現像とメッキ処理とを組み合わせて導電性金属粒子を金属銀部に担持させることもできる。尚、金属銀部に物理現像および/またはメッキ処理を施したものを「導電性金属部」と称する。
本発明における「物理現像」とは、金属や金属化合物の核上に、銀イオンなどの金属イオンを還元剤で還元して金属粒子を析出させることをいう。この物理現象は、インスタントB&Wフィルム、インスタントスライドフィルムや、印刷版製造等に利用されており、本発明ではその技術を用いることができる。
また、物理現像は、露光後の現像処理と同時に行っても、現像処理後に別途行ってもよい。
本発明において、メッキ処理は、無電解メッキ(化学還元メッキや置換メッキ)、電解メッキ、または無電解メッキと電解メッキの両方を用いることができる。本発明における無電解メッキは、公知の無電解メッキ技術を用いることができ、例えば、プリント配線板などで用いられている無電解メッキ技術を用いることができ、無電解メッキは無電解銅メッキであることが好ましい。
無電解銅メッキ液に含まれる化学種としては、硫酸銅や塩化銅、還元剤として、ホルマリンやグリオキシル酸、銅の配位子として、EDTA,トリエタノールアミン等、その他、浴の安定化やメッキ皮膜の平滑性向上の為の添加剤としてポリエチレングリコール、黄血塩、ビピリジン等が挙げられる。
電解銅メッキ浴としては、硫酸銅浴やピロリン酸銅浴が挙げられる。
本発明におけるメッキ処理時のメッキ速度は、緩やかな条件で行うことができ、さらに5μm/hr以上の高速メッキも可能である。メッキ処理において、メッキ液の安定性を高める観点からは、例えば、EDTAなどの配位子など種々の添加剤を用いることができる。
[酸化処理]
本発明では、現像処理後の金属銀部、並びに、物理現像および/またはメッキ処理によって形成された導電性金属部には、酸化処理を施すことが好ましい。酸化処理を行うことにより、例えば、光透過性部に金属が僅かに沈着していた場合に、該金属を除去し、光透過性部の透過性をほぼ100%にすることができる。
酸化処理としては、例えば、Fe(III)イオン処理など、種々の酸化剤を用いた公知の方法が挙げられる。上述の通り、酸化処理は、乳剤層の露光および現像処理後、或いは物理現像またはメッキ処理後に行うことができ、さらに現像処理後と物理現像またはメッキ処理後のそれぞれで行ってもよい。
本発明では、さらに露光および現像処理後の金属銀部を、Pdを含有する溶液で処理することもできる。Pdは、2価のパラジウムイオンであっても金属パラジウムであってもよい。この処理により無電解メッキまたは物理現像速度を促進させることができる。
[導電性金属部]
次に、本発明における導電性金属部について説明する。
本発明では、導電性金属部は、前述した露光および現像処理により形成された金属銀部を物理現像またはメッキ処理を施し、前記金属銀部に導電性金属粒子を担持させることにより形成される。
前記金属部に担持させる導電性金属粒子としては、上述した銀のほか、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、金、コバルト、スズ、ステンレス、タングステン、クロム、チタン、パラジウム、白金、マンガン、亜鉛、ロジウムなどの金属、またはこれらを組み合わせた合金の粒子を挙げることができる。導電性、価格等の観点から導電性金属粒子は、銅、アルミニウムまたはニッケルの粒子であることが好ましい。また、磁場シールド性を付与する場合、導電性金属粒子として常磁性金属粒子を用いることが好ましい。
上記導電性金属部において、コントラストを高くし、かつ導電性金属部が経時的に酸化され退色されるのを防止する観点からは、導電性金属部に含まれる導電性金属粒子は銅粒子であることが好ましく、少なくともその表面が黒化処理されたものであることがさらに好ましい。黒化処理は、プリント配線板分野で行われている方法を用いて行うことができる。例えば、亜塩素酸ナトリウム(31g/l)、水酸化ナトリウム(15g/l)、リン酸三ナトリウム(12g/l)の水溶液中で、95℃で2分間処理することにより黒化処理を行うことができる。
上記導電性金属部は、該導電性金属部に含まれる金属の全質量に対して、銀を50質量%以上含有することが好ましく、60質量%以上含有することがさらに好ましい。銀を50質量%以上含有すれば、物理現像および/またはメッキ処理に要する時間を短縮し、生産性を向上させ、かつ低コストとすることができる。
さらに、導電性金属部を形成する導電性金属粒子として銅およびパラジウムが用いられる場合、銀、銅およびパラジウムの合計の質量が導電性金属部に含まれる金属の全質量に対して80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましい。
本発明における導電性金属部は、導電性金属粒子を担持するため良好な導電性が得られる。このため、本発明の透光性電磁波シールド膜(導電性金属部)の表面抵抗値は、10Ω/sq以下であることが好ましく、2.5Ω/sq以下であることがより好ましく、1.5Ω/sq以下であることがさらに好ましく、0.1Ω/sq以下であることが最も好ましい。
本発明における導電性金属部は、透光性電磁波シールド材料としての用途である場合、正三角形、二等辺三角形、直角三角形などの三角形、正方形、長方形、菱形、平行四辺形、台形などの四角形、(正)六角形、(正)八角形などの(正)n角形、円、楕円、星形などを組み合わせた幾何学図形であることが好ましく、これらの幾何学図形からなるメッシュ状であることがさらに好ましい。EMIシールド性の観点からは三角形の形状が最も有効であるが、可視光透過性の観点からは同一のライン幅なら(正)n角形のn数が大きいほど開口率が上がり可視光透過性が大きくなるので有利である。
なお、導電性配線材料の用途である場合、前記導電性金属部の形状は特に限定されず、目的に応じて任意の形状を適宜決定することができる。
透光性電磁波シールド材料の用途において、上記導電性金属部の線幅は20μm以下であることが好ましく、線間隔は50μm以上であることが好ましい。また、導電性金属部は、アース接続などの目的においては、その線幅が20μmより広い部分を有していてもよい。また画像を目立たせなくする観点からは、導電性金属部の線幅は15μm未満であることが好ましく、10μm未満であることがさらに好ましく、7μm未満であることが最も好ましい。
本発明における導電性金属部は、可視光透過率の点から開口率は85%以上であることが好ましく、90%以上であることがさらに好ましく、95%以上であることが最も好ましい。また、「開口率」とは、メッシュをなす細線のない部分が全体に占める割合であり、例えば、線幅10μm、ピッチ200μmの正方形の格子状メッシュの開口率は、90%である。尚、本発明における金属銀部の開口率について特に上限の限定はないが、表面抵抗値および線幅値との関係から、上記開口率としては、98%以下であることが好ましい。
[光透過性部]
本発明における「光透過性部」とは、透光性電磁波シールド膜のうち導電性金属部以外の透明性を有する部分を意味する。
なお、本発明における「光透過性部の透過率」とは、支持体の光吸収および反射の寄与を除いた380〜780nmの波長領域における透過率の平均で示される透過率を指し、(透光性電磁波シールド材料の透明部の透過率)/(支持体の透過率)×100(%)で表される。上記光透過性部の透過率は90%以上であることが好ましく、95%以上であることがより好ましく、97%以上であることがさらに好ましく、99%以上であることが最も好ましい。
本発明における光透過性部は、透過性を向上させる観点から、実質的に物理現像核を有しないことが好ましい。本発明は、従来の銀錯塩拡散転写法とは異なり、未露光のハロゲン化銀を溶解し、可溶性銀錯化合物に変換させた後、拡散させる必要がないため、光透過性部には物理現像核を実質的に有しない。
ここに、「実質的に物理現像核を有しない」とは、光透過性部における物理現像核の存在率が0〜5%の範囲であることをいう。
本発明における光透過性部は、前記乳剤層を露光および現像処理することにより、金属銀部と共に形成される。光透過性部は、透過性を向上させる観点から、前記現像処理後、さらには物理処理またはメッキ処理後に上述の酸化処理を行うことが好ましい。
[透光性電磁波シールド膜の層構成]
本発明の透光性電磁波シールド膜における支持体の厚さは、5〜200μmであることが好ましく、30〜150μmであることがさらに好ましい。5〜200μmの範囲であれば所望の可視光の透過率が得られ、かつ取り扱いも容易である。
物理現像および/またはメッキ処理前の支持体上に設けられる金属銀部の厚さは、支持体上に塗布される銀塩含有層用塗料の塗布厚みに応じて適宜決定することができる。金属銀部の厚さは、30μm以下であることが好ましく、20μm以下であることがより好ましく、0.01〜9μmであることがさらに好ましく、0.05〜5μmであることが最も好ましい。また、金属銀部はパターン状であることが好ましい。金属銀部は1層でもよく、2層以上の重層構成であってもよい。金属銀部がパターン状であり、かつ2層以上の重層構成である場合、異なる波長に感光できるように、異なる感色性を付与することができる。これにより、露光波長を変えて露光すると、各層において異なるパターンを形成することができる。このようにして形成された多層構造のパターン状金属銀部を含む透光性電磁波シールド膜は、高密度なプリント配線板として利用することができる。
導電性金属部の厚さは、ディスプレイの電磁波シールド材の用途としては、薄いほどディスプレイの視野角が広がるため好ましい。さらに、導電性配線材料の用途としては、高密度化の要請から薄膜化が要求される。このような観点から、導電性金属部に担持された導電性金属からなる層の厚さは、9μm未満であることが好ましく、0.1μm以上5μm未満であることがより好ましく、0.1μm以上3μm未満であることがさらに好ましい。
本発明では、上述した乳剤層の塗布厚みをコントロールすることにより所望の厚さの金属銀部を形成し、さらに物理現像および/またはメッキ処理により導電性金属粒子からなる層の厚みを自在にコントロールできるため、5μm未満、好ましくは3μm未満の厚みを有する透光性電磁波シールド膜であっても容易に形成することができる。
なお、従来のエッチングを用いた方法では、金属薄膜の大部分をエッチングで除去、廃棄する必要があったが、本発明では必要な量だけの導電性金属を含むパターンを支持体上に設けることができるため、必要最低限の金属量だけを用いればよく、製造コストの削減および金属廃棄物の量の削減という両面から利点がある。
[電磁波シールド以外の機能性膜]
本発明では、必要に応じて、別途、機能性を有する機能層を設けていてもよい。この機能層は、用途ごとに種々の仕様とすることができる。例えば、ディスプレイ用電磁波シールド材用途としては、屈折率や膜厚を調整した反射防止機能を付与した反射防止層;ノングレアー層またはアンチグレアー層(共にぎらつき防止機能を有する);近赤外線を吸収する化合物や金属からなる近赤外線吸収層;特定の波長域の可視光を吸収する色調調節機能をもった層;指紋などの汚れを除去しやすい機能を有した防汚層;傷のつき難いハードコート層;衝撃吸収機能を有する層;ガラス破損時のガラス飛散防止機能を有する層などを設けることができる。これらの機能層は、乳剤層と支持体とを挟んで反対側の面に設けてもよく、さらに同一面側に設けてもよい。
これらの機能性膜はPDPに直接貼合してもよく、プラズマディスプレイパネル本体とは別に、ガラス板やアクリル樹脂板などの透明基板に貼合してもよい。これらの機能性膜を光学フィルター(または単にフィルター)と呼ぶ。
反射防止機能を付与した反射防止層を形成する方法としては、外光の反射を抑えてコントラストの低下を抑えるために、金属酸化物、フッ化物、ケイ化物、ホウ化物、炭化物、窒化物、硫化物等の無機物を、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、またはイオンビームアシスト法等で単層或いは多層に積層させる方法やアクリル樹脂、フッ素樹脂等の屈折率の異なる樹脂を単層或いは多層に積層させる方法等がある。
また、反射防止処理を施したフィルムを該フィルター上に張り付けることもできる。さらに、必要であればノングレアー層またはアンチグレアー層を設けることもできる。ノングレアー層やアンチグレアー層を形成する方法としては、シリカ、メラミン、アクリル等の微粉体をインキ化して、表面にコーティングする方法等を用いることができる。この際、インキの硬化は熱硬化或いは光硬化等を用いることができる。また、ノングレア処理またはアンチグレア処理をしたフィルムを該フィルター上に張り付けることもできる。さらに必要で有ればハードコート層を設けることもできる。
近赤外線吸収層は、具体的には、金属錯体化合物等の近赤外線吸収色素を含有する層、または、銀スパッタ層等である。ここで銀スパッタ層は、誘電体層と金属層を基材上に交互にスパッタリング等で積層させることで、近赤外線、遠赤外線から電磁波まで1000nm以上の光をカットすることもできる。誘電体層は誘電体として酸化インジウム、酸化亜鉛等の透明な金属酸化物等を含む。上記金属層に含まれる金属としては銀或いは銀−パラジウム合金が一般的である。上記銀スパッタ層は、通常、誘電体層よりはじまり3層、5層、7層或いは11層程度積層した構成を有する。
PDPにおいては、青色を発光する蛍光体は青色以外に僅かであるが赤色を発光する特性を有している為、青色に表示されるべき部分が紫がかった色で表示されるという問題がある。上記特定の波長域の可視光を吸収する色調調節機能をもった層は、この対策として発色光の補正を行う層であり、595nm付近の光を吸収する色素を含有する。
本発明の製造方法で得られる透光性電磁波シールド膜は、良好な電磁波シールド性および透光性を有するため、透光性電磁波シールド材料として用いることができる。さらに、回路配線などの各種の導電性配線材料として用いることもできる。特に本発明の透光性電磁波シールド膜は、CRT(陰極線管)、PDP(プラズマディスプレイパネル)、液晶、EL(エレクトロルミネッセンス)などのディスプレイ前面、電子レンジ、電子機器、プリント配線板など、特にプラズマディスプレイパネルで用いられる透光性電磁波シールド膜として好適に用いることができる。
上述の通り、本発明の透光性電磁波シールドは、プラズマディスプレイパネル用透光性電磁波シールド膜として好適に用いることができる。このため、本発明の透光性電磁波シールド膜を含んでなるプラズマディスプレイパネル用透光性電磁波シールド膜を用いて形成されたプラズマディスプレイパネルは、高電磁波シールド能、高コントラストおよび高明度であり、且つ低コストで作製することができる。
以下に本発明の実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、以下の実施例に示される材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
[実施例1]
<試料の作製>
ポリエチレンテレフタレート(PET)支持体上に、支持体側から順次、下引層、アンチハレーション層、乳剤層、および、保護層の順に塗布形成した。また、支持体の乳剤層と反対側には、バック層を塗布形成して試料を作製した。以下に各層における塗布液の調製法および塗布量を示す。
(下引層の形成)
上記下引層は、ゼラチン50mg/m2、リチウムシリケイトを150mg/m2を含む塗布液を塗布して形成した。
(アンチハレーション層の形成)
上記アンチハレーション層は、ゼラチン1g/m2、下記化合物AH−1を150mg/m2を含む塗布液を塗布して形成した。
Figure 2006012935
(乳剤層)
各サンプルの乳剤層に対し、それに対応する乳剤を下記のように調製した。
−乳剤Aの調製−
水媒体中のAg60gに対してゼラチン7.5gを含み、球相当径平均0.05μmのヨウ化銀2モル%と臭化銀98モル%とからなる沃臭化銀粒子を含有する乳剤Aを調製した。この際、Ag/ゼラチン体積比は1/0.6とし、ゼラチン種としては平均分子量2万の低分子量ゼラチンと平均分子量100,000の高分子量ゼラチンと平均分子量100,000の酸化処理ゼラチンとを混合したものを用いた。また、乳剤A中には、K3Rh2Br9およびK2IrCl6を添加し臭化銀粒子にRhイオン、Irイオンをドープした。さらに、乳剤Aには、Na2PdCl4を添加し、塩化金酸とチオ硫酸ナトリウムとを用いて金硫黄増感を行なった。
次いで、上記乳剤Aに、増感色素として下記化合物A−1;イラジエーション防止剤として下記化合物A−2、A−3、A−4およびA−5;硬膜剤として1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)エタン;安定剤として4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン;カブリ防止剤として1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール;界面活性剤として下記化合物A−6;および、増粘剤として下記化合物A−7を加えた。その後、乳剤Aを、アンチハレーション層上に銀の塗布量が3g/m2となるように塗布した(サンプルA)。
Figure 2006012935
−乳剤Bの調製−
水媒体中のAg60gに対してゼラチン7.5gを含み、球相当径平均0.2μmの臭化銀30モル%と塩化銀70モル%とからなる、単分散立法晶塩臭化銀粒子を含有する乳剤Bをダブルジェット法により調製した。この際、Ag/ゼラチン体積比は1/0.6とし、ゼラチン種としては平均分子量2万の低分子量ゼラチンと平均分子量100,000の高分子量ゼラチンと平均分子量100,000の酸化処理ゼラチンとを混合して用いた。また乳剤Bには、モル銀当り2×10-6gのヘキサブロモロジウム酸カリウム塩および3×10-5gのヘキサクロロイリジウム酸カリウム塩を添加し、塩臭化銀粒子にRhイオン、Irイオンをドープした。さらに乳剤BにNa2PdCl4を添加し、塩化金酸とチオ硫酸ナトリウムを用いて金硫黄増感を行なった。
次いで、上記乳剤Bに、増感色素として下記化合物B−1;イラジエーション防止剤として下記化合物B−2;硬膜剤として1,3−ジビニルスルホニル−2−プロパノール;安定剤として4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデンおよびハイドロキノン;カブリ防止剤として1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール;さらにコロイダルシリカを加えた。その後、乳剤Bを、アンチハレーション層上に銀の塗布量が5g/m2となるように塗布した(サンプルB)。
Figure 2006012935
−乳剤Cの調製−
以下の様にして、塩化銀を70モル%含む、平均粒子サイズ0.23μmの塩沃臭化銀立方体乳剤Cを得た。この際、Ag/ゼラチン体積比は1/0.6とし、ゼラチン種としては平均分子量20,000の低分子量ゼラチンと平均分子量100,000の高分子量ゼラチンと平均分子量100,000の酸化処理ゼラチンとを混合して用いた。
下記各々の組成を混合して1〜5液を調製した。
(1液の組成)
・水 1リットル
・ゼラチン 10g
・塩化ナトリウム 2.0g
・1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−チオン 20mg
・ベンゼンチオスルホン酸ナトリウム 8mg
(2液の組成)
・水 400ml
・硝酸銀 100g
(3液の組成)
・水 400ml
・塩化ナトリウム 27.1g
・臭化カリウム 21.0g
・ヘキサクロロイリジウム(III)酸アンモニウム
(0.001%水溶液) 20ml
・ヘキサクロロジウム(III)酸カリウム(0.001%水溶液)
7ml
(4液の調製)
・水 400ml
・硝酸銀 100g
(5液の組成)
・水 400ml
・塩化ナトリウム 27.1g
・臭化カリウム 21.0g
40℃、pH4.5に保たれた上記1液に、上記2液と上記3液とを攪拌しながら同時に15分間にわたって添加し、核粒子を形成した。続いて上記4液および上記5液を15分間にわたって添加した。添加後、さらにヨウ化カリウム0.15gを加え粒子形成を終了した。
次いで、常法にしたがってフロキュレーション法によって、得られた粒子を水洗し、ゼラチンを加えた。その後、pHを5.7、pAgを7.5に調整し、チオ硫酸ナトリウム1.0mgと塩化金酸4.0mgとトリフェニルホスフィンセレニド1.5mgとベンゼンチオスルホン酸ナトリウム8mgとベンゼンチオスルフィン酸ナトリウム2mgとを加え、55℃で最適感度になるように化学増感を行った。さらに、安定剤として4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン100mgと、防腐剤としてフェノキシエタノールとを加え、最終的に塩化銀を70モル%含む、平均粒子サイズ0.23μmの塩沃臭化銀立方体乳剤Cを得た。
上記乳剤Cに、下記増感色素C(i)を2.0×10-4モル/モルAg、増感色素C(ii)を7.0×10-4モル/モルAgを加えて分光増感を施した。さらに、KBrを3.4×10-4モル/モルAg、下記化合物C−1を5.0×10-4モル/モルAg、下記化合物C−2を8.0×10-4モル/モルAg、ハイドロキノンを1.2×10-2モル/モルAg、下記化合物C−3を1.8×10-4モル/モルAg、下記化合物C−4を3.5×10-4モル/モルAg、さらにゼラチンに対して30質量%のポリエチルアクリレートラテックスと、ゼラチンに対して15質量%の粒子サイズ10mμのコロイダルシリカと、ゼラチンに対して4質量%の下記化合物C−5と、を添加して、支持体上にAg5g/m2になるように塗布した。
Figure 2006012935
−乳剤Dの調製−
以下の様にして、平均粒子サイズ0.16μmの塩化銀立方体乳剤DaおよびDbを得た。この際、Ag/ゼラチン体積比は1/0.6とし、ゼラチン種としては平均分子量20,000の低分子量ゼラチンと平均分子量100,000の高分子量ゼラチンと平均分子量100,000の酸化処理ゼラチンとを混合して用いた。
乳剤Daの調製
40℃に保った塩化ナトリウムと、銀1モル当たり3×10-5モルのベンゼンチオスルホン酸ナトリウムと、5×10-3モルの4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデンとを含むpH=2.0の1.5%ゼラチン水溶液中に、硝酸銀水溶液と、銀1モル当たり5×10-5モルのK2[Ru(NO)Cl5]を含む塩化ナトリウム水溶液と、をダブルジェット法により電位95mvにおいて3分30秒間で最終粒子の銀量の半分を同時添加し、芯部の粒子を平均粒子径0.12μmに調整した。その後、硝酸銀水溶液と銀1モル当たり5×10-5モルのK2[Ru(NO)Cl5]を含む塩化ナトリウム水溶液とを前述と同様に、7分間で添加し、平均粒子0.16μmの塩化銀立方体粒子を形成した(変動係数12%)。
その後、当業界でよく知られたフロキュレーション法により水洗し、可溶性塩を除去したのちゼラチンを加え、防腐剤として化合物D−1とフェノキシエタノールを銀1モル当たり各60mg添加後、pH=5.1、pAg=7.5に調整し、さらに銀1モル当たり、1×10-5モルのチオ硫酸ナトリウム、1×10-5モルのセレン増感剤SE−4と4×10-5モルの塩化金酸とを加えた後60℃で60分間加熱し、化学増感を施した。その後、安定剤として4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデンを銀1モル当たり2×10-3モル添加し、pHを5.7に調整した(最終粒子として、pH=5.7、pAg=7.5、Ru=5×10-5モル/Agモルとなった。)
乳剤Dbの調製
乳剤Dbは、K2[Ru(NO)Cl5]の添加量が3×10-5モル/Agモル以外は乳剤aと同様に作製した。
上記乳剤DaおよびDbに下記化合物を添加し、支持体上に乳剤Daが乳剤上層、乳剤Dbが乳剤下層となるようにハロゲン化銀乳剤層を重層塗布した。塗布銀量は乳剤上層/乳剤下層=2.8/2.3g/m2となるように塗布した。
乳剤層塗布液(各化合物の塗布量は乳剤上層と下層との合計)
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 10mg/m2
3−(5−メルカプトテトラゾール)−ベンゼンスルホン酸ナトリウム
11mg/m2
N−オレイル−N−メチルタウリンナトリウム塩 19mg/m2
化合物D−2 20mg/m2
化合物D−3 20mg/m2
化合物D−4 13mg/m2
化合物D−5 15mg/m2
化合物D−6 70mg/m2
アスコルビン酸 1mg/m2
酢酸 膜面pHが5.2〜6.0になる量
化合物D−7 1g/m2
リボラン−1400(ライオン油脂製) 50mg/m2
化合物D−8(硬膜剤) 水での膨潤率が80%になる量
(pH=5.6に調整した)
Figure 2006012935
−乳剤Eの調製−
以下の様にして、塩化銀を70モル%含む、平均粒子サイズ0.22μmの塩沃臭化銀立方体乳剤Eを得た。この際、Ag/ゼラチン体積比は1/0.6とし、ゼラチン種としては平均分子量20,000の低分子量ゼラチンと平均分子量100,000の高分子量ゼラチンと平均分子量100,000の酸化処理ゼラチンとを混合して用いた。
下記各々の組成を混合して1〜5液を調製した。
(1液の組成)
・水 1リットル
・ゼラチン 10g
・塩化ナトリウム 1.5g
・1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−チオン 20mg
・ベンゼンチオスルホン酸ナトリウム 8mg
(2液の組成)
・水 400ml
・硝酸銀 100g
(3液の組成)
・水 400ml
・塩化ナトリウム 27.1g
・臭化カリウム 21.0g
・ヘキサクロロイリジウム(III)酸
アンモニウム(0.001%水溶液) 20ml
・ヘキサクロロジウム(III)酸
カリウム(0.001%水溶液) 60ml
(4液の組成)
・水 400ml
・硝酸銀 100g
(5液の組成)
・水 400ml
・塩化ナトリウム 27.1g
・臭化カリウム 21.0g
37℃、pH4.5に保たれた上記1液に上記2液と上記3液を攪拌しながら同時に15分間にわたって加え、核粒子を形成した。続いて上記4液、上記5液を15分間にわたって加えた。さらにヨウ化カリウム0.15gを加え粒子形成を終了した。
その後、常法にしたがってフロキュレーション法によって水洗し、ゼラチンを加えた。pHを5.7、pAgを7.5に調整し、チオ硫酸ナトリウム1.0mgと塩化金酸4.0mgとトリフェニルホスフィンセレニド1.5mgとベンゼンチオスルホン酸ナトリウム8mgとベンゼンチオスルフィン酸ナトリウム2mgとを加え、55℃で最適感度になるように化学増感した。さらに安定剤として、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン100mgと、防腐剤として、フェノキシエタノールとを加え、最終的に塩化銀を70モル%含む、平均粒子サイズ0.22μmの塩沃臭化銀立方体乳剤Eを得た。
乳剤Eに下記増感色素E(i)を6mg/m2、下記増感色素E(ii)を10mg/m2を加えて分光増感を施した。さらに、KBrを17mg/m2、下記化合物E−1を2mg/m2、下記化合物E−2を1mg/m2、下記化合物E−3を5mg/m2、ハイドロキノンを100mg/m2、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを8mg/m2、ポリスチレンスルホン酸カリウムを80mg/m2、ポリエチルアクリレートの分散物を40mg/m2、下記化合物E−4を7mg/m2、下記化合物E−5で示されるアクリルアミド誘導体を1g/m2、下記化合物E−6を20mg/m2、1,5−ジヒドロキシ−2−ベンズアルドキシムを4mg/m2、硬膜剤として1,3−ジビニルスルホニル−2−プロパノールを200mg/m2になるように加えて、支持体上にAg5.0g/m2になるように塗布した。
Figure 2006012935
(保護層)
乳剤層の上に下記のようにして保護層を設けた。
ゼラチン0.3mg/m2、ジメチルポリシロキサン0.6mg/m2、1,5−ジヒドロキシ−2−ベンズアルドキシムを7mg/m2、平均粒子サイズ約3.5μmの不定形シリカマット剤を70mg/m2、下記化合物PC−1で示されるフッ素系界面活性剤を5mg/m2、下記化合物PC−2を40mg/m2に塗布されるように添加し塗布した。
Figure 2006012935
(バック層)
下記組成のバッキング液を調製し、支持体の乳剤層と反対側に塗布量が15ml/m2になるように塗布した。
〔組成〕
・バインダー(下記化合物BC−1) 30g
・染料(下記化合物BC−2) 5g
・染料(下記化合物BC−3) 5g
・染料(下記化合物BC−4) 6g
・染料(下記化合物BC−5) 1.2g
・エタノール 420ml
・メタノール 550ml
Figure 2006012935
(露光・現像処理)
<処理薬品の調製>
試料を処理する現像液、および定着液の処方を下記に示す.
(現像液−1)
ハイドロキノン 5g
N−メチルーp−アミノフェノール1/2 硫酸塩 1g
無水亜硫酸ナトリウム 50g
水酸化カリウム 20g
臭化カリウム 0.5g
上記組成に水を加えて1リットルとし、水酸化カリウムでpHを11.2に調整した。
(現像液−2)
ハイドロキノン 20g
亜硫酸カリウム 5g
エチレンジアミン四酢酸ナトリウム 1g
炭酸カリウム 35g
炭酸ナトリウム 15g
臭化カリウム 3g
5−ニトロインダゾール 4mg
トリエチレングリコール 30g
ジエタノールアミン 20g
ホルマリン重亜硫酸ナトリウム付加物 50g
ポリエチレングリコール(平均分子量1500) 0.2g
上記組成に水を加えて1リットルとし、水酸化ナトリウムでpHを10.2に調整した。
(現像液−3)
水酸化カリウム 35g
ジエチレントリアミンー 五酢酸 2g
メタ重亜硫酸ナトリウム 40g
炭酸カリウム 40g
臭化カリウム 3g
5−メチルベンゾトリアゾール 0.08g
2,3,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−2−
チオキソ−4−(1H)−キナゾリノン 0.04g
2−メルカプトベンツイミダゾール−5−
スルホン酸ナトリウム 0.15g
ハイドロキノン 25g
4−ヒドロキシメチル−4−メチル−1−
フェニル−3−ピラゾリドン 0.45g
エリソルビン酸ナトリウム 3g
ジエチレングリコール 20g
上記組成に水を加えて1リットルとし、水酸化カリウムでpHを10.45に調整した。
(定着液)
チオ硫酸アンモニウム 359g
エチレンジアミン四酢酸 2Na 2水塩 0.09g
チオ硫酸ナトリウム 5水塩 32.8g
亜硫酸ナトリウム 64.8g
水酸化ナトリウム 38.2g
氷酢酸 87.3g
酒石酸 8.76g
グルコン酸ナトリウム 6.6g
硫酸アルミニウム 25.3g
上記組成に水を加えて3リットルとし、硫酸または水酸化カリウムでpHを4.85に調整した。
乾燥させた塗布膜にライン/スペース=5μm/195μmの現像銀像を与えうる格子状のフォトマスク(ライン/スペース=195μm/5μm(ピッチ200μm)の、スペースが格子状であるフォトマスク)を介して高圧水銀ランプを光源とした平行光を用いて露光、上記の現像液で現像し、定着液(CN16X用N3X−R:富士写真フィルム社製)または上記の定着液で処理して現像処理を行った後、純水でリンスした。
(メッキ処理)
さらに、銅メッキ液(硫酸銅0.06モル/L,ホルマリン0.22モル/L,トリエタノールアミン0.12モル/L,ポリエチレングリコール100ppm、黄血塩50ppm、α、α’−ビピリジン20ppmを含有する、pH=12.5の無電解Cuメッキ液)を用い、35℃にて無電解銅メッキ処理を行った後、10ppmのFe(III)イオンを含有する水溶液で酸化処理を行ない、本発明のサンプルA,Bを得た。
また、従来知られている中で最も導電性が高く且つ光透過性の高い技術と比較すべく、前述の背景技術欄の「(3)フォトグラフィー法を利用したエッチング加工メッシュ」の代表として、特開平10−41682号記載の金属メッシュ(比較サンプルA)の作製を行った。
この比較サンプルAは特開平10−41682号公報の実施例1と同様の実験を行って作製した。尚、本発明のサンプルとメッシュ形状(線幅、ピッチ)を一致させる為に、上記と同じピッチ200μmのフォトマスクを利用した。
(評価)
このようにして得られた、導電性金属部と光透過性部とを有する各サンプルの導電性金属部の線幅を測定して開口率を求め、表面抵抗値を測定した。
また、金属細線メッシュがディスプレイ画像を視認する際の悪影響となるか判断する為に以下のような評価を行った。
(モアレ評価)
日立製PDPおよび松下電器製PDP前面に、モアレが最小のバイアス角度で電磁波シールド膜を設置し、目視による官能評価を行った。PDPに正対して観察すると共に、PDPに対して視点を様々な位置に置いてPDP画像表示面に対して斜め方向から観察を行った。いずれのモアレも顕在化しなかった場合を「○」と評価し、モアレが顕在化したサンプルを「×」と評価した。
(メッシュ細線の交点部の形状観察)
光学顕微鏡および走査型電子顕微鏡で観察・写真撮影して、メッシュをなす金属細線の交差する交点部の形状を観察した。交点部の線幅が直線部分の線幅の1.5倍未満の場合、交点の太りの問題がないものを「○」と評価し、1.5倍以上の太りの問題があった場合を「×」と評価した。
(金属部の色)
メッシュの金属部分の色を目視評価し、黒色のものを「○」、褐色のものを「×」とした。
評価結果を、比較例のデータと共に下表に示す。
尚、サンプルAは、乳剤Aを用いて作製し、サンプルBは乳剤Bを用いて作製した。
Figure 2006012935
表1から、比較サンプルAの透光性導電膜と、本発明のサンプルとを比べると、開口率と表面抵抗は同等であり、どちらも同じレベルの光透過性と導電性(電磁波シールド能)とを有していることが判る。但し、PDP画像の画質(モアレ)の観点に目を向けると、比較サンプルAではモアレが発生したのに対し、本発明のサンプルではその問題が生じないことが判った。また、比較サンプルAは金属部が褐色であるのに対し、本発明サンプルは黒色であり、ディスプレイ映像のコントラストの観点から優れていた。
尚、メッシュの交点部の形態を観察した処、銅箔をエッチングした比較サンプルAでは交点が直線部分よりも太い形状であったのに対し、本発明のサンプルでは交点部の太りが見られなかった。上記モアレの有無はこの交点の形状の違いから生じていると推定される。
[実施例2]
前述の背景技術欄の「銀塩を利用した導電性銀の形成方法」である、物理現像核に銀を沈着させる銀塩拡散転写法(特開2000−149773号公報および国際公開WO01/51276号公報等)と本発明サンプルとの比較を以下の様に行った。
親水化処理した透明なTAC(トリアセチルセルロース)支持体上に物理現像核層と感光層とを塗布し、ピッチ200μmのメッシュ状フォトマスクを介して露光を、DTR法による現像を行った。次いで無電解銀めっき処理、電解Cuメッキ処理を行い、比較サンプルCを作製した。また、実施例1と同様に乳剤Cを用いて本発明のサンプルCを作成した。
得られた本発明のサンプルCと比較サンプルCとのメッシュ形態は、いずれも線幅12μm、ピッチ200μmであり、開口率も88%であった。
これらのサンプルの光透過性部の透過率と表面抵抗とを上述と同様の方法で測定した結果を下記表2に示す。
Figure 2006012935
表2から、本発明の透光性電磁波シールド膜(サンプルC)は、物理現像核を用いた銀塩拡散転写法で得られた導電性金属膜と比較して、同様の導電性を有し、且つ、優れた光透過性を有することが分かる。
また、光透過性部の透明性の観点から、銀塩拡散転写法による銀形成と無電解銀めっきを用いた従来の方法(比較サンプルC)では、ディスプレイ前面に設置する電磁波シールド膜として十分透明なものを得ることは困難であり、これに対し物理現像核を塗布しない本発明の方法が透明性の高いシールド膜を得ることができディスプレイ用途として適している。
[実施例3]
実施例1と同様にして、乳剤Dを用いて本発明サンプルDを作製し、乳剤Eを用いて本発明サンプルEを作製した。感光材料作製時に保護層を塗布しないこと以外は本発明サンプルA〜Eの製法と同様にして、比較サンプルAn〜Enを作製した。これらのサンプルについて実施例1と同様の評価を行った。さらに、メッシュのムラを白色透過光下で目視観察することにより評価を行ったところ、本発明サンプルではムラがなかったのに対して、比較サンプルではムラが生じた。
Figure 2006012935

Claims (6)

  1. 支持体上に銀塩を含有する乳剤層と保護層とをこの順で有する感光材料を露光し、現像処理を施すことによって露光部および未露光部に、それぞれ金属銀部および光透過性部を形成し、さらに前記金属銀部に物理現像および/またはメッキ処理を施すことによって前記金属銀部に導電性金属を担持させることを特徴とする透光性電磁波シールド膜の製造方法。
  2. 支持体上に銀塩と染料とを含有する乳剤層を有する感光材料を露光し、現像処理を施すことによって露光部および未露光部に、それぞれ金属銀部および光透過性部を形成し、さらに前記金属銀部に物理現像および/またはメッキ処理を施すことによって前記金属銀部に導電性金属を担持させることを特徴とする透光性電磁波シールド膜の製造方法。
  3. 前記物理現像および/またはメッキ処理後の透光性電磁波シールド膜の表面抵抗が10Ω/sq以下であり、開口率が85%以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の透光性電磁波シールド膜の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の透光性電磁波シールド膜の製造方法によって得られることを特徴とする透光性電磁波シールド膜。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の透光性電磁波シールド膜の製造方法によって得られた透光性電磁波シールド膜を含んでなることを特徴とするプラズマディスプレイパネル用透光性電磁波シールド膜。
  6. 請求項5に記載のプラズマディスプレイパネル用透光性電磁波シールド膜を有することを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
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