JP2007200922A - プラズマディスプレイの光学フィルター用透光性電磁波シールド膜および光学フィルター - Google Patents
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Abstract
【解決手段】透明支持体上に乳剤層を設けてなる銀塩感光材料に導電性金属部と可視光透過性部をパターニングして形成された透光性電磁波シールド膜において、該導電性金属部が線幅1μmから40μmのメッシュ状の細線から形成され、該線幅の厚みが1μmから6μmであり、かつヘイズ値が0.1%以上10%以下であることを特徴とするプラズマディスプレイの光学フィルター用透光性電磁波シールド膜。
【選択図】なし
Description
しかしながら、感光材料へのパターニング用光照射と拡散転写による金属銀着肉を利用した上記の場合も含めて、従来法によって可視光透過性部分と導電性金属部をパターニングして形成される透光性電磁波シールド材料は、導電性金属部の光乱反射、可視光透過部分の表面散乱により外光の反射、ディスプレイ発光体からの光の散乱が生じ、画質を損なうという問題が残る。これを改善するために、導電性金属部と可視光透過部分の高さが一定になるように(表面の凹凸が少ないように)特定の樹脂で埋めるなどの対策が行われてきた。一般的には電磁波シールド材料の導電性金属部上に積層されるその他の光学フィルター材料の接着材に光散乱防止機能を持たせ光学フィルター積層体が開示されている。
一方、電磁波を効率良く遮蔽するためには導電性金属部のアースを取ることが必要であるため、通常、透光性導電成膜の周囲において数mm〜数cmの幅で金属片等に電気的に導通が取れるように接触させ、アースにつなげる必要がある。このため前記の光散乱の改善はアース領域を避けなければならず、その位置あわせや、積層される光学フィルター材料の整形などの工程負荷が大きかった。
本発明のさらなる目的は、上記電磁波シールド膜と光学機能性層とを積層させた要素を複合させて光透過性と電磁波シールド能とさらに光学機能性の一つ以上を併せ有するプラズマディスプレイ用光学フィルターを提供することである。
更には、上記の光学フィルターを装着した画像表示性に優れたプラズマディスプレーパネルを提示することをも目的としている。
2.前記透光性電磁波シールド膜が乳剤層を有する銀塩感光材料に導電性金属部と可視光透過性部をパターニングして形成されたことを特徴とする上記1記載の透光性電磁波シールド膜。
3.前記導電性金属部が現像銀と該現像銀上に無電解めっき又は電解めっきを行って付加された金属とによって構成されていることを特徴とする上記1又は2記載の透光性電磁波シールド膜。
4.前記導電性金属部が少なくとも1層の親水性コロイド層を有するロール状ハロゲン化銀感光材料を搬送しつつ、フォトマスクを介して乳剤層表面にメッシュ状パターンを露光した後に現像されて形成されてなることを特徴とする上記1〜3のいずれかに記載の透光性電磁波シールド膜。
5.前記電磁波シールド膜の可視光透過性部の親水性コロイド層の厚みが0.5μm以上2μm以下であることを特徴とする上記1〜4のいずれかに記載の透光性電磁波シールド膜。
6.前記導電性金属部の表面積の20%以上が黒色であることを特徴とする上記1〜5のいずれかにに記載の透光性電磁波シールド膜。
7.赤外線遮蔽性、ハードコート性、反射防止性、妨眩性、静電気防止性、防汚性、紫外線カット性、ガスバリア性、表示パネル破損防止性、から選択される機能の少なくとも一つを有している機能性透明層を有することを特徴とする上記1〜6のいずれかに記載の透光性電磁波シールド膜。
8.接着剤層を支持体の導電性金属部面の反対側の表面に有することを特徴とする上記1〜7のいずれかに記載の透光性電磁波シールド膜。
9.剥離可能な保護フィルムを支持体の導電性金属部面の反対側の表面に有することを特徴とする上記1〜8のいずれかにに記載の透光性電磁波シールド膜。
11.前記透光性電磁波シールド膜の導電性金属部および可視光透過性部の表面が気体に接するように配置されたことを特徴とする上記10に記載のプラズマディスプレイ用光学フィルター。
12.透明基板上に透光性電磁波シールド膜、赤外線吸収フィルター、反射防止膜を積層してなる光学フィルターにおいて、透明基板を挟んで透光性電磁波シールド膜の反対側に赤外線吸収フィルターおよび反射防止膜を配置したことを特徴とする上記10又は11に記載のプラズマディスプレイ用光学フィルター。
上記透光性導電性膜シールド膜は、他の機能性層と積層させて上記の特徴を有する光学フィルターとして用いることができる。かつ、本発明の電磁波シールド膜は、安価に大量生産できる。
なお、本明細書において「〜」は、その前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味として使用される。また、「メッシュ」という用語は、一般的にはふるいの目の粗さの単位であるが、本明細書において「メッシュ」とは、当業者の慣例に従って、「複数の細線からなる網目パターン又は複数の細線からなる網」を指している。
また、上記に加えて導電性金属部の表面を黒色化することは、表面光散乱を抑止してヘイズを低減するが、とりわけ該表面の20%以上を黒色化すルことによって顕著なヘイズ低減効果が現れる。
本発明の透光性導電性電磁波シールド膜は、膜面に接着剤層を設けることによって光散乱をさらに抑止することができる。また、該接着剤層を介して赤外線遮蔽性、ハードコート性、反射防止性、妨眩性、静電気防止性、防汚性、紫外線カット性、ガスバリア性、表示パネル破損防止性などの少なくとも一つを具備する機能性層を貼り合わせると、一層の表面光散乱抑止とヘイズ低減効果が発揮される。
一方、上記の機能性層は、透明支持体の透光性電磁波シールド層と反対側の表面に接着されている光学フィルターでも、透光性電磁波シールド層が本発明の透光性電磁波シールド膜として規定されたものである限り、本発明の目的とする効果を発揮することができる。
以下、本発明を構成する要素について順次詳細に説明する。
[感光材料]
<支持体>
本発明の製造方法に用いられる感光材料の支持体としては、プラスチックフィルム、プラスチック板、およびガラス板などを用いることができる。
上記プラスチックフィルムおよびプラスチック板の原料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、およびポリエチレンナフタレートなどのポリエステル類;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン、EVAなどのポリオレフィン類;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどのビニル系樹脂;その他、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリサルホン(PSF)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド、ポリイミド、アクリル樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)などを用いることができる。
本発明においては、透明性、耐熱性、取り扱いやすさおよび価格の点から、上記プラスチックフィルムはポリエチレンテレフタレートフィルム及び/又はトリアセチルセルロース(TAC)であることが好ましい。
本発明におけるプラスチックフィルムおよびプラスチック板は、単層で用いることもできるが、2層以上を組み合わせた多層フィルムとして用いることも可能である。
用いられる感光材料は、後述する乳剤層上に保護層を設けても良い。本発明において「保護層」とは、ゼラチンや高分子ポリマーといったバインダーからなる層を意味し、擦り傷防止や力学特性を改良する効果を発現するために感光性を有する乳剤層に形成される。上記保護層はめっき処理する上では設けない方が好ましく、設けるとしても薄い方が好ましい。その厚みは0.2μm以下が好ましい。
上記保護層の塗布方法の形成方法は特に限定されず、公知の塗布方法を適宜選択することができる。
尚、本発明の製造方法に用いられる感光材料は、染色等の目的で保護層や乳剤層に公知の染料を含んでいてもよい。
本発明の製造方法に用いられる感光材料は、支持体上に、光センサーとして銀塩を含む乳剤層(銀塩含有層)を有するのが好ましい。本発明における乳剤層には、銀塩のほか、必要に応じて、染料、バインダー、溶媒等を含有することができる。
<染料>
感光材料には、少なくとも乳剤層に染料が含まれてもよい。染料は、フィルター染料として若しくはイラジエーション防止その他種々の目的で乳剤層に含まれる。上記染料としては、固体分散染料を含有してよい。本発明に好ましく用いられる染料としては、特開平9−179243号公報記載の一般式(FA)、一般式(FA1)、一般式(FA2)、一般式(FA3)で表される染料が挙げられ、具体的には同公報記載の化合物F1〜F34が好ましい。また、特開平7−152112号公報記載の(II−2)〜(II−24)、特開平7−152112号公報記載の(III−5)〜(III−18)、特開平7−152112号公報記載の(IV−2)〜(IV−7)等も好ましく用いられる。
本発明で用いられる銀塩としては、ハロゲン化銀などの無機銀塩が挙げられる。本発明においては、光センサーとしての特性に優れるハロゲン化銀を用いることが好ましい。
本発明では、光センサーとして機能させるためにハロゲン化銀を使用することが好ましく、ハロゲン化銀に関する銀塩写真フィルムや印画紙、印刷製版用フィルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等で用いられる技術は、本発明においても用いることができる。
尚、ハロゲン化銀粒子の球相当径とは、粒子形状が球形の同じ体積を有する粒子の直径である。
ハロゲン化銀粒子は内部と表層が均一な相からなっていても異なっていてもよい。また粒子内部或いは表面にハロゲン組成の異なる局在層を有していてもよい。
また、銀粒子の形成方法としては、粒子を銀イオン過剰の下において形成させる方法(いわゆる逆混合法)を用いることもできる。さらに、同時混合法の一つの形式としてハロゲン化銀の生成される液相中のpAgを一定に保つ方法、すなわち、いわゆるコントロールド・ダブルジェット法を用いることもできる。
またアンモニア、チオエーテル、四置換チオ尿素等のいわゆるハロゲン化銀溶剤を使用して粒子形成させることも好ましい。係る方法としてより好ましくは四置換チオ尿素化合物であり、特開昭53−82408号、同55−77737号各公報に記載されている。好ましいチオ尿素化合物はテトラメチルチオ尿素、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジンチオンが挙げられる。ハロゲン化銀溶剤の添加量は用いる化合物の種類および目的とする粒子サイズ、ハロゲン組成により異なるが、ハロゲン化銀1モルあたり10-5〜10-2モルが好ましい。
また、粒子サイズを均一にするためには、英国特許第1,535,016号明細書、特公昭48−36890号広報、同52−16364号公報に記載されているように、硝酸銀やハロゲン化アルカリの添加速度を粒子成長速度に応じて変化させる方法や、英国特許第4,242,445号明細書、特開昭55−158124号公報に記載されているように水溶液の濃度を変化させる方法を用いて、臨界飽和度を越えない範囲において早く銀を成長させることが好ましい。本発明における乳剤層の形成に用いられるハロゲン化銀乳剤は単分散乳剤が好ましく、{(粒子サイズの標準偏差)/(平均粒子サイズ)}×100で表される変動係数が20%以下、より好ましくは15%以下、最も好ましくは10%以下であることが好ましい。
また、高感度化のためにはK4〔Fe(CN)6〕やK4〔Ru(CN)6〕、K3〔Cr(CN)6〕のごとき六シアノ化金属錯体のドープが有利に行われる。
上記ルテニウム化合物としては、ヘキサクロロルテニウム、ペンタクロロニトロシルルテニウム、K4〔Ru(CN)6〕等が挙げられる。
上記鉄化合物としては、ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム、チオシアン酸第一鉄が挙げられる。
このようなハロゲン化銀粒子は、ハロゲン化銀粒子を形成する途中でPdを添加することにより作製することができ、銀イオンとハロゲンイオンとをそれぞれ総添加量の50%以上添加した後に、Pdを添加することが好ましい。またPd(II)イオンを後熟時に添加するなどの方法でハロゲン化銀表層に存在させることも好ましい。
このPd含有ハロゲン化銀粒子は、物理現像や無電解めっきの速度を速め、所望の電磁波シールド材の生産効率を上げ、生産コストの低減に寄与する。Pdは、無電解めっき触媒としてよく知られて用いられているが、本発明では、ハロゲン化銀粒子の表層にPdを偏在させることが可能なため、極めて高価なPdを節約することが可能である。
使用するPd化合物の例としては、PdCl4や、Na2PdCl4等が挙げられる。
本発明では、支持体上に設けられた銀塩含有層の露光を行う。露光は、電磁波を用いて行うことができる。電磁波としては、例えば、可視光線、紫外線などの光、X線などの放射線等が挙げられる。さらに露光には波長分布を有する光源を利用してもよく、特定の波長の光源を用いてもよい。
本発明においては、生産効率の点から、長尺フィルム形態の感光材料をウエッブ搬送しながら、レーザー光をメッシュパターンのネガ図形を記録したフォトマスクを介して搬送される感光面に露光するのが好ましい。
生産性よくパターンの焼付け露光を行うには、この露光態様は、実施例の中で更に説明する。
本発明では、銀塩含有層を露光した後、さらに現像処理が行われる。現像処理は、銀塩写真フィルムや印画紙、印刷製版用フィルム、フォトマスク用エマルジョン塗層等に用いられる通常の現像処理の技術を用いることができる。
現像処理は、ネガ型現像処理および反転現像処理のいずれの現像を選択することもできる。また、化学現像、物理現像(本発明の態様では正確には溶解物理現像)のいずれで行ってもよい。
ここでいう化学現像及び溶解物理現像は、当業界で通常用いられている用語どおりの意味であり、写真化学の一般教科書、例えば菊地真一著「写真化学」(共立出版社、1955刊行)、C.E.K.Mees編「The Theory of Photographic Processes,4th ed.」373−377頁(Mcmillan社、1977刊行)に解説されている。
化学現像液については現像銀が得られる限り、黒白現像液であってもカラー現像液(発色しなくてもよい)であってもよく、特に限定はしないが、黒白現像液が好ましく、黒白現像液としてはPQ現像液、MQ現像液、MAA現像液(メトール・アスコルビン酸現像液)等を用いることもでき、例えば、富士フィルム社指定処方のCN−16、CR−56、CP45X、FD−3、パピトール、KODAK社指定処方のC−41、E−6、RA−4、D−72などの現像液、又はそのキットに含まれる現像液、また、D−19、D−85、D−8などの処方名で知られるリス現像液や硬調ポジ現像液を用いることもできる。溶解物理現像の態様においては、上記の各現像液にハロゲン化銀溶解剤としてチオ硫酸塩(ナトリウム塩、アンモニウム塩など)やチオシアン酸塩(ナトリウム塩、アンモニウム塩など)を添加すればよく、D−19、D−85、D−8、D−72などの高活性型現像液に添加することが好ましい。
本発明では、上記の露光及び現像処理を行うことにより金属銀部、好ましくはパターン状金属銀部が形成されると共に、後述する光透過性部が形成される。
本発明においては、前記した現像液のいずれをも用いることができるが、好ましくは黒白現像液である。現像主薬としてはカラー現像主薬や黒白系現像主薬が好ましく、とくに好ましくはアスコルビン酸系現像主薬やジヒドロキシベンゼン系現像主薬を用いることができる。アスコルビン酸系現像主薬としてはアスコルビン酸、イソアスコルビン酸やエリソルビン酸やその塩(Na塩等)などがあげられるがコストの点からエリソルビン酸Naが好ましい。ジヒドロキシベンゼン系現像主薬としてはハイドロキノン、クロロハイドロキノン、イソプロピルハイドロキノン、メチルハイドロキノン、ハイドロキノンモノスルホン酸塩などが挙げられるが、特にハイドロキノンが好ましい。アスコルビン酸系現像主薬やジヒドロキシベンゼン系現像主薬は特に超加成性を示す補助現像主薬と併用してもよいがしなくても良い。上記アスコルビン酸系現像主薬やジヒドロキシベンゼン系現像主薬と超加成性を示す補助現像主薬としては、1−フェニル−3−ピラゾリドン類やp−アミノフェノール類が挙げられる。
上記p−アミノフェノール系補助現像主薬としては、N−メチル−p−アミノフェノール、p−アミノフェノール、N−(β−ヒドロキシエチル)−p−アミノフェノール、N−(4−ヒドロキシフェニル)グリシン等があるが、なかでもN−メチル−p−アミノフェノールが好ましい。
ジヒドロキシベンゼン系現像主薬は、通常0.05〜0.8モル/リットルの量で用いられるのが好ましいが、本発明においては、0.23モル/リットル以上で使用するのが特に好ましい。さらに好ましくは、0.23〜0.6モル/リットルの範囲である。またジヒドロキシベンゼン類と1−フェニル−3−ピラゾリドン類若しくはp−アミノフェノール類との組合せを用いる場合には、前者を0.23〜0.6モル/リットル、さらに好ましくは0.23〜0.5モル/リットル、後者を0.06モル/リットル以下、さらに好ましくは0.03モル/リットル〜0.003モル/リットルの量で用いるのが好ましい。
現像液の浸浴電位すなわち酸化還元電位は、現像液の構成成分の酸化還元性の総合されたものであるが、主として現像主薬とpHによって定まる。好ましい酸化還元電位は、290mVvsSCEよりも卑であり、より好ましくはー320mVvsSCEよりも卑であり、さらに好ましくは、ー340mVvsSCEよりも卑である。
現像液の酸化還元電位を本発明に好ましい290mVvsSCEよりも卑とするには、上記の好ましい現像主薬として挙げた主薬を用い、選択した現像主薬の種類に応じてpHを調整することによって行われる。好ましいpH値は現像主薬のpK値よりも0〜2、好ましくは0.5〜1.5高い側であり、現像主薬の種類に応じて適宜選択される。
上記有機カルボン酸としては、アクリル酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、コハク酸、アシエライン酸、セバチン酸、ノナンジカルボン酸、デカンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、マレイン酸、イタコン酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸等を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。
現像処理に続いて好ましくは未露光部分の銀塩を除去して安定化させる目的で定着処理が行われるが、本発明においては定着処理を省略することもできる。とくに現像処理が溶解物理現像によって行われる場合には、未露光部のハロゲン化銀は現像過程でかなり溶解され、消滅しているのが一般的である。しかしながら、現像が化学現像型の現像処方で行われる場合には、定着処理によって未露光部すなわち透光性部の透明度を増大させることが好ましい。
定着処理は、必ずしも現像処理に続いて行う必要はなく、後述する電解メッキ工程の後に行ってもよい。
本発明における定着処理は、カラー写真用や黒白銀塩写真フィルム、印画紙、印刷製版用フィルム、X線写真フイルム用、フォトマスク用エマルジョンマスク等に用いられる通常の定着処理の技術を用いることができる。
すなわち、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸アンモニウム、チオシアン酸カリウムなどの定着剤、必要により酒石酸、クエン酸、グルコン酸、ホウ酸、イミノジ酢酸、5−スルホサリチル酸、グルコヘプタン酸、タイロン及びこれらの塩などのpH緩衝剤や保恒剤、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ニトリロ三酢酸及びこれらの塩などの硬水軟化剤等を含むことが好ましい。ただし、近年の環境保護の観点からは、ホウ酸は含まれない方が好ましい。本発明に用いられる定着液の定着剤としてはチオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸アンモニウムなどが挙げられ、定着速度の点からはチオ硫酸アンモニウムが好ましいが、近年の自然環境保全の観点から全窒素量の水質規制に鑑みてチオ硫酸ナトリウムが使われてもよい。これら既知の定着剤の使用量は適宜変えることができ、一般には約0.1〜約2モル/リットルである。特に好ましくは、0.2〜1.5モル/リットルである。定着液には所望により、硬膜剤(例えば水溶性アルミニウム化合物)、保恒剤(例えば、亜硫酸塩、重亜硫酸塩)、pH緩衝剤(例えば、酢酸)、pH調整剤(例えば、アンモニア、硫酸)、キレート剤、界面活性剤、湿潤剤、定着促進剤を含むことができる。
上記湿潤剤としては、例えば、アルカノールアミン、アルキレングリコールなどが挙げられる。また、上記定着促進剤としては、例えば特公昭45−35754号、同58−122535号、同58−122536号の各公報に記載のチオ尿素誘導体;分子内に3重結合を持つアルコール;米国特許US第4126459号明細書記載のチオエーテル化合物;特開平4−229860号公報記載のメソイオン化合物などが挙げられ、特開平2−44355号公報記載の化合物を用いてもよい。また、上記pH緩衝剤としては、例えば酢酸、リンゴ酸、こはく酸、酒石酸、クエン酸、シュウ酸、マレイン酸、グリコール酸、アジピン酸などの有機酸や、ホウ酸、リン酸塩、亜硫酸塩などの無機緩衝剤が使用できる。上記pH緩衝剤として好ましくは、酢酸、酒石酸、亜硫酸塩が用いられる。ここでpH緩衝剤は、現像液の持ち込みによる定着剤のpH上昇を防ぐ目的で使用され、好ましくは0.01〜1.0モル/リットル、より好ましくは0.02〜0.6モル/リットル程度用いる。定着液のpHは4.0〜8.0が好ましく、特に好ましくは4.5〜7.5の範囲である。
本発明では、迅速定着が可能なように定着液を高活性にするために水溶性ハライドを添加することが好ましい。好ましい水溶性ハライドは、アルカリ金属の臭化物及びよう化物ならびに臭化アンモニウム及びよう化アンモニウムであり、好ましいアルカリ金属塩は、ナトリウム塩及びカリウム塩である。水溶性ハライドの全添加量は、0.035〜0.5モル/Lであり、より好ましくは0.05〜0.4モル/Lである。水溶性ハライドの中には、よう化カリウム、よう化ナトリウム、よう化アンモニウムなどの水溶性よう化物が含まれていることが特に好ましく、その場合の水溶性よう化物の添加量は0.005〜0.05モル/Lである。
水溶性ハライドは、pAgを高く調整することに加えて定着工程に続くめっき工程において金属析出速度を高める作用を有しており、特によう素イオンの効果が大きい。
定着液の補充量は、感光材料の処理量に対して10600ml/m2以下が好ましく、700ml/m2以下がさらに好ましい。補充液の濃度は、定められた補充量のもとで処理中の消費を補償するに見合う濃度に設定される。
現像、定着処理を施した感光材料は、続いて、又は次に述べるめっき処理の後に、あるいは、現像、定着処理後とめっき処理後の両方で、水洗処理や安定化処理(水洗代替安定化処理とも言う)を施されるのが好ましい。上記水洗処理または安定化処理においては、水洗水量(又は安定化液補充量)は通常感光材料1m2当り、20リットル以下で行われ、3リットル以下の補充量(0も含む、すなわちため水水洗)で行うこともできる。このため、節水処理が可能となるのみならず、自動現像機設置の配管を不要とすることができる。水洗水の補充量を少なくする方法としては、古くから多段向流方式(例えば2段、3段など)が知られている。この多段向流方式を本発明の製造方法に適用した場合、定着後の感光材料は徐々に正常な方向、即ち定着液で汚れていない処理液の方向に順次接触して処理されていくので、さらに効率のよい水洗がなされる。また、水洗を少量の水で行う場合は、特開昭63−18350号、同62−287252号各公報などに記載のスクイズローラー、クロスオーバーローラーの洗浄槽を設けることがより好ましい。また、少量水洗時に問題となる廃水汚濁に係る環境負荷低減のためには、種々の酸化剤添加やフィルター濾過を組み合わせてもよい。さらに、上記方法においては、水洗浴または安定化浴に防黴手段を施した水を、処理に応じて補充することによって生じた水洗浴または安定化浴からのオーバーフロー液の一部または全部を、特開昭60−235133号公報に記載されているようにその前の処理工程である定着能を有する処理液に利用することもできる。また、少量水洗時に発生し易い水泡ムラ防止および/またはスクイズローラーに付着する処理剤成分が処理されたフィルムに転写することを防止するために、水溶性界面活性剤や消泡剤を添加してもよい。
本発明では、前記露光及び現像処理により形成された金属銀部に導電性を付与する目的で、前記金属銀部に導電性金属粒子を担持させるための電解めっき処理を行うことが好ましい。
本発明において、電解めっき処理は、現像処理に続いて、又は現像処理後定着処理を行ったのち、あるいは現像処理後又は現像処理後の水洗や水洗代替リンスの後に行われる。いずれの段階で電解めっきを行うかは適宜選択できる。
本発明において電解めっきは、未露光部に金属沈積が生じない緩やかな電解液条件(安定性が高い)で行うことができる点で無電解めっきよりも好ましく、さらに5μm/hr以上の高速めっきも可能である。めっき処理において、めっき液の安定性を高める観点からは、例えば、EDTAなどの配位子など種々の添加剤を用いることができる。
電解めっきに用いられてめっきされる金属種は、無電解めっきの項で述べた金属種と同じであり、好ましい金属種も同じである。特に銅及び銀めっきが好ましい。
これらの電解液の酸、水酸化アンモニウム、アルカノールアミン類の使用濃度は、0.1モル/L〜10モル/L、好ましくは0.2モル/L〜8モル/L〜、特に好ましくは0.25モル/L〜5モル/Lである。また、めっき金属の金属化合物0.05モル/L〜10モル/L、好ましくは0.07モル/L〜5モル/L、特に好ましくは0.1モル/L〜3モル/Lである。
電解めっき処理時のめっき速度は、緩やかな条件で行うことができ、さらに5μm/hr以上の高速めっきも可能である。無電解めっき処理において、めっき液の安定性を高める観点からは、例えば、EDTAなどの配位子など種々の添加剤を用いることができる。
電解めっきにおけるめっき液の温度は10℃〜60℃が好ましく、20℃〜50℃がより好ましく、25℃〜45℃であるのが特に好ましい。電荷時間は、目的の金属被覆厚みが得られるように適宜調節できるが、10秒〜600秒、好ましくは20秒〜450秒、特に好ましくは30秒〜300秒となるように印加電圧(許容範囲内で)、液組成や温度を調整する。
好ましい金属化合物とめっき液組成の例としては、例えば銅めっきの場合は、硫酸銅5水塩を30〜300g/L、硫酸を30〜300g/Lを含むものを用いることができる。銀めっきの場合は、硝酸銀を30〜300g/L含む中性乃至酸性水溶液やアンモニア性アルカリ水溶液を用いることができる。なお、ニッケルめっきの場合は、硫酸ニッケル、塩酸ニッケル、銀めっきの場合はシアン化銀などを含むものを用いることができる。また、めっき液には、界面活性剤、硫黄化合物、窒素化合物等の添加剤を添加しても良い。
アノード板13は、電線(図示せず)を介して電源装置(図示せず)のプラス端子に接続され、給電ローラ12a,12bは、電源装置(図示せず)のマイナス端子に接続されている。
アノード板13および給電ローラ12a,12bに電圧を印加し、フィルム16を給電ローラ12a,12bに接触させながら搬送する。フィルム16を電解槽11に導入し、めっき液15に浸せきして銅めっきを形成する。液切りローラ17間を通過する際に、フィルム16に付着しためっき液15拭い取り、電解槽11に回収する。これを複数の電解めっき槽で繰り返し、最後に水洗した後、巻取りリール(図示せず)に巻き取る。
フィルム16の搬送速度は、1〜30m/分の範囲で設定される。フィルム16の搬送速度は、好ましくは、1〜10m/分の範囲であり、より好ましくは、2〜5m/分の範囲である。
印加電圧は、0.5〜100Vの範囲であることが好ましく、1〜60Vの範囲であることがより好ましい。
給電ローラ12a,12bはフィルム全面(接触している面積のうちの実質的に電気的に接触している部分が80%以上)と接触していることが好ましい。
(活性化処理)
本発明では、現像処理後の感光材料に電解めっきを施す代わりに無電解めっきを行ってもよい。無電解めっきを行う場合には、活性化処理を施すことが無電解めっき速度を増加させる点でさらに好ましい。活性化処理によって、現像中に形成された導電性金属部への無電解めっき工程での金属沈積が容易になる。
活性化液は、現像処理後、導電性金属部の表面上に形成されためっき阻害成分を除去する能力を有している液のことである。
めっき阻害成分とは、導電性金属部の表面上に形成される酸化物、硫化物、ハロゲン化物を指している。具体的には、硫化銀、ヨウ化銀等が挙げられる。
めっき阻害成分を除去する能力を有する液とは、還元性物質、金属溶解剤、硫化物溶解剤、及び/又は、ハロゲン溶解剤を含有している液である。
金属溶解剤としては、水溶性銀塩、好ましくは硝酸銀が挙げられる。活性化浴中の濃度としては、5〜1000g/Lであり、好ましくは10〜1000g/L、更に好ましくは30〜1000g/Lである。
硫化物溶解剤は、pKが2以下の強酸であり、硝酸、硫酸、塩酸が挙げられる。活性化浴中の濃度としては、0.5〜200g/Lであり、好ましくは1〜180g/L、更に好ましくは3〜120g/Lである。
ハロゲン化銀溶剤としては、アルカリハライド、好ましくは塩化ナトリウム、塩化カリウム及び塩化アンモニウ等が挙げられる。活性化浴中の濃度としては、0.5〜100g/Lであり、好ましくは5〜80g/L、更に好ましくは10〜60g/Lである。
上記の活性化浴はこの点で従来から公知の活性化浴、すなわちめっきされる金属核を補強するパラジウム化合物で代表される貴金属化合物浴(例えば2004−269992号公報参照)による補力作用を有する処理浴、とは組成や作用機構が全く異なるものであるが、機能上活性化浴と呼ぶ。
活性化浴の浸漬時間は、10秒〜10分であり、好ましくは30秒〜5分である。
本発明の活性化浴の温度は、15℃〜60℃であり、好ましくは25℃〜55℃である。
本発明における無電解めっきは、公知の無電解めっき技術を用いることができ、例えば、プリント配線板などで用いられている無電解めっき技術を用いることができ、無電解めっきは無電解銅めっきであることが好ましい。
無電解銅めっき液に含まれる化学種としては、硫酸銅や塩化銅、還元剤としてホルマリンやグリオキシル酸、銅の配位子としてEDTAやトリエタノールアミン等、その他、浴の安定化やめっき皮膜の平滑性を向上させるための添加剤としてポリエチレングリコール、黄血塩、ビピリジン等が挙げられる。電解銅めっき浴としては、硫酸銅浴やピロリン酸銅浴が挙げられる。
無電解めっき処理を施した導電性金属部の厚みについては、電解めっき処理について述べた厚み記載と同様である。
本発明に係る電磁波シールド膜は、黒化処理を施したものであってもよい。黒化処理は、現像・定着処理後に行うが、めっき処理が施される場合には、めっき処理後に行う。
黒化処理については、例えば特開2003−188576号公報に開示されている。黒化処理により形成された黒化層は、防錆効果に加え、反射防止性を付与することができる。黒化層は、例えば、Co−Cu合金めっきによって形成され得るものであり、導電性金属部上に黒化層を設けることにより、その表面の反射を防止することができる。反射防止性を十分に付与するためには、黒化層が導電性金属部表面の20%以上を覆うように施すことが好ましく、より好ましくは30%以上である。さらにその上に防錆処理としてクロメート処理をしてもよい。クロメート処理は、クロム酸もしくは重クロム酸塩を主成分とする溶液中に浸漬し、乾燥させて防錆被膜を形成するもので、必要に応じ、導電性金属部の片面もしくは両面に行なうことができるが、市販のクロメート処理された銅箔等を利用してもよい。
本発明では、現像処理後の金属銀部、並びにめっき処理後に形成される導電性金属部には、好ましくは酸化処理が行われる。酸化処理を行うことにより、例えば、光透過性部に金属が僅かに沈着していた場合に、該金属を除去し、光透過性部の透過性をほぼ100%にすることができる。
酸化処理としては、例えば、Fe(III)イオン処理など、種々の酸化剤を用いた公知の方法が挙げられる。酸化処理は、銀塩含有層の露光及び現像処理後、あるいはめっき処理後に行うことができ、さらに現像処理後とめっき処理後のそれぞれで行ってもよい。
次に、本発明における導電性金属部について説明する。
本発明では、導電性金属部は、前述した露光及び現像処理により形成された金属銀部をめっき処理することにより前記金属銀部に導電性金属粒子を担持させることにより形成される。
金属銀は、露光部に形成させる場合と、感光材料としてオートポジ材料を用いたり、現像処理に反転現像を用いるなどによって未露光部に形成させると場合がある。本発明においては、透明性を高めるために露光部に金属銀を形成させることが好ましい。
前記金属部に担持させる導電性金属としては、上述した銀、銅のほか、アルミニウム、ニッケル、鉄、金、コバルト、スズ、ステンレス、タングステン、クロム、チタン、パラジウム、白金、マンガン、亜鉛、ロジウムなどの金属、又はこれらを組み合わせた合金の粒子を挙げることができる。導電性、価格等の観点から導電性金属は、銅、アルミニウム又はニッケルの粒子であることが好ましい。また、磁場シールド性を付与する場合、導電性金属として常磁性金属を用いることが好ましい。
さらに、導電性金属部を形成する導電性金属粒子として銅及びパラジウムが用いられる場合、銀、銅及びパラジウムの合計の質量が導電性金属部に含まれる金属の全質量に対して80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましい。
なお、導電性配線材料の用途である場合、前記導電性金属部の形状は特に限定されず、目的に応じて任意の形状を適宜決定することができる。
また、現像工程を含む一連の処理工程中で、現像硬膜作用、定着中の銀塩の除去作用、めっき過程の金属電着などによって程度の差はあっても前記したように導電性金属部と光透過性部との間の凹凸をある程度生じるが、この凹凸を低減するために導電性金属部の厚みは、6μm以下であり、好ましくは5μm以下であり、1μm以上である。電磁波シールド膜としての導電性の確保と表面均一性の確保の両面から好適な厚みと線幅が選択される。
本発明における「光透過性部」とは、電磁波シールド膜のうち導電性金属部以外の透明性を有する部分を意味する。光透過性部における透過率は、前述のとおり、支持体の光吸収及び反射の寄与を除いた380〜780nmの波長領域における透過率の最小値で示される透過率が90%以上、好ましくは95%以上、さらに好ましくは97%以上であり、さらにより好ましくは98%以上であり、最も好ましくは99%以上である。
本発明の電磁波シールド膜における支持体の厚さは、5〜200μmであることが好ましく、30〜150μmであることがさらに好ましい。5〜200μmの範囲であれば所望の可視光の透過率が得られ、かつ取り扱いも容易である。
本発明では、上述した銀塩含有層の塗布厚みを調整することにより所望の厚さの金属銀部を形成し、さらにめっき処理により導電性金属粒子からなる層の厚みを自在に調整できるため、5μm未満、好ましくは3μm未満の厚みを有する電磁波シールド膜であっても容易に形成することができる。
本発明の電磁波シールド膜は、必要に応じて、別途、電磁波シールド性以外の機能性を有する機能層と組合わせて用いられる。この機能性層は、用途ごとに種々の仕様とすることができる。例えば、ディスプレイ用電磁波シールド材用途としては、屈折率や膜厚を調整した反射防止機能を付与した反射防止層や、ノングレアー層またはアンチグレアー層(共にぎらつき防止機能を有する)、近赤外線を吸収する化合物や金属からなる近赤外線吸収層、特定の波長域の可視光を吸収する色調調節機能をもった層、指紋などの汚れを除去しやすい機能を有した防汚層、傷のつき難いハードコート層、衝撃吸収機能を有する層、ガラス破損時のガラス飛散防止機能を有する層などを設けることができる。これらの機能層は、銀塩含有層と支持体とを挟んで反対側の面に設けてもよく、さらに同一面側に設けてもよい。
これらの機能性膜はPDPに直接貼合してもよく、プラズマディスプレイパネル本体とは別に、ガラス板やアクリル樹脂板などの透明基板に貼合してもよい。これらの機能性膜を光学フィルター(または単にフィルター)と呼ぶ。
また、ノングレア処理またはアンチグレア処理をしたフィルムを該フィルター上に張り付けることもできる。更に必要で有ればハードコート層を設けることもできる。
本発明の電磁波シールド膜は、さらにハードコート性、防汚性、紫外線遮断性、ガスバリア性、保護性(パネル面破損防止性など)、空選択される機能性を具備させることができる。その態様としては上記のような機能性層を電磁波シールド膜に貼り合わせた形態、接着層、電磁波シールド層、表面保護層などの構成層に上記の機能性を具備させた形態などが挙げられる。また、電磁波シールド膜と上記の機能性層とを支持体の一方、又は両面に配分して積層させた光学フィルターも本発明の電磁波シールド膜の好ましい実施形態である。電磁波シールド機能を有する光学フィルターについては、さらに後述する。
導電性電磁波シールド膜について、さらに上記以外の付帯構成要素について述べる。
(1)接着剤層
電磁波シールド膜や導電性膜(例えば透明電極)が、光学フィルターや、液晶表示板、プラズマディスプレーパネル、その他の画像表示グラットパネル、あるいはCCDに代表される撮像用半導体集積回路などに組み込まれる際には、接着層を介して接合される。
なお、上記公報の電磁波遮蔽用シートとは、本発明において「電磁波シールド膜」と記述している機能層を指す。
本発明に係る光学フィルターには、剥離可能な保護フィルムを設けることができる。
保護フィルムは、光学フィルターの片側に有していても、両側に有していてもよい。
一般的に光学フィルターは、積層したものの表裏に、さらに、最表面の強化、反射防止性の付与、防汚性の付与等の効果を有するシートを積層して使うものであるので、上記の保護フィルムは、このようなさらなる積層の際には剥離する必要があり、このため、保護フィルムの積層は、いわゆる剥離可能に行なうことが望ましい。
また、接着剤層及び保護フィルムは、本発明の透光性電磁波シールド膜の構成要素として前記したが、以下に述べる光学フィルターの構成要素としても機能する。
本発明の光学フィルターは、電磁波シールド能と他の機能性層を積層した複合機能性の光学フィルターである。
次に光学フィルターが有する機能について説明する。
一般に、ディスプレイ装置の表示画面は、照明器具等の映り込みによって表示画面が見づらくなってしまうので、機能性フィルム(C)は、外光反射を抑制するための反射防止(AR:アンチリフレクション)性、または、鏡像の映り込みを防止する防眩(AG:アンチグレア)性、またはその両特性を備えた反射防止防眩(ARAG)性のいずれかの機能を有していることが必要である。ディスプレイ用フィルタ表面の可視光線反射率が低いと、映り込み防止だけではなく、コントラスト等を向上させることができる。
また、本発明の光学フィルターでは、導電性電磁波シールド膜の導電性金属部および可視光透過性部の表面が気体に接するように配置された態様を採ることもできる。
電磁波シールドを必要とする機器には、機器のケース内部に金属層を設けたり、ケースに導電性材料を使用して電磁波を遮断する必要があるが、ディスプレイの如く表示部に透明性が必要である場合には、本発明のディスプレイ用フィルタの如く透光性の導電層を有した窓状の電磁波シールドフィルタを設置する。ここで、電磁波は導電層において吸収されたのち電荷を誘起するため、アースをとることによって電荷を逃がさないと、再びディスプレイ用フィルタがアンテナとなって電磁波を発振し電磁波シールド能が低下する。従って、ディスプレイ用フィルタとディスプレイ本体のアース部が電気的に接触している必要がある。そのため、前述の透光性粘着材層(D1)および機能性フィルム(C)は、外部から導通を取ることが出来る導通部を残して導電性メッシュ層(B)上に形成されている必要がある。導通部の形状は特に限定しないが、ディスプレイ用フィルタとディスプレイ本体の間に、電磁波の漏洩する隙間が存在しないことが肝要である。従って、導通部は、導電性メッシュ層(B)の周縁部且つ連続的に設けられている事が好適である。すなわち、ディスプレイの表示部である中心部分を除いて、枠状に、導通部が設けられている事が好ましい。
電極に用いる材料は、導電性、耐触性および透明導電膜との密着性等の点から、銀、銅、ニッケル、アルミニウム、クロム、鉄、亜鉛、カーボン等の単体もしくは2種以上からなる合金や、合成樹脂とこれら単体または合金の混合物、もしくは、ホウケイ酸ガラスとこれら単体または合金の混合物からなるペーストを使用できる。ペーストの印刷、塗工には従来公知の方法を採用できる。また市販の導電性テープも好適に使用できる。導電性テープは両面ともに導電性を有するものであって、カーボン分散の導電性接着剤を用いた片面接着タイプ、両面接着タイプが好適に使用できる。電極の厚さは、これもまた特に限定されるものではないが、数μm〜数mm程度である。
<支持体の作製>
二軸延伸したポリエチレンテレフタレート支持体(厚み100μm)の両面に下記組成の下塗層第1層及び第2層を塗布した。
コア−シェル型塩化ビニリデン共重合体(1) 15g
2,4−ジクロル−6−ヒドロキシ−s−トリアジン 0.25g
ポリスチレン微粒子(平均粒径3μ) 0.05g
化合物(Cpd-20) 0.20g
コロイダルシリカ(スノーテックスZL:粒径70〜100μm 日産化学(株)製) 0.12g
水を加えて 100g
さらに、10質量%のKOHを加え、pH=6に調整した塗布液を乾燥温度180℃2分間で、乾燥膜厚が0.9μmになるように塗布した。
ゼラチン 1g
メチルセルロース 0.05g
化合物(Cpd-21) 0.02g
C12H25O(CH2CH2O)10H 0.03g
プロキセル 3.5×10-3g
酢酸 0.2g
水を加えて 100g
この塗布液を乾燥温度170℃2分間で、乾燥膜厚が0.1μmになるように塗布した。
・1液
水 750ml
ゼラチン 20g
塩化ナトリウム 1.6g
1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−チオン 20mg
ベンゼンチオスルホン酸ナトリウム 10mg
クエン酸 0.7g
・2液
水 300ml
硝酸銀 150g
・3液
水 300ml
塩化ナトリウム 38g
臭化カリウム 32g
ヘキサクロロイリジウム(III)酸カリウム(0.005% KCl 20%水溶液) 5ml
ヘキサクロロロジウム酸アンモニウム(0.001% NaCl 20%水溶液) 7ml
3液に用いるヘキサクロロイリジウム(III)酸カリウム(0.005% KCl 20%水溶液)およびヘキサクロロロジウム酸アンモニウム(0.001% NaCl20% 水溶液)は、粉末をそれぞれKCl 20%水溶液、NaCl20%水溶液に溶解し、40℃で120分間加熱して調製した。
・4液
水 100ml
硝酸銀 50g
・5液
水 100ml
塩化ナトリウム 13g
臭化カリウム 11g
黄血塩 5mg
乳剤Aに増感色素(SD-1)5.7×10-4モル/モルAgを加えて分光増感を施した。さらにKBr3.4×10-4モル/モルAg、化合物(Cpd-3)8.0×10-4モル/モルAgを加え、良く混合した。
次いで1,3,3a,7-テトラアザインデン1.2×10-4モル/モルAg、ハイドロキノン1.2×10-2モル/モルAg、クエン酸3.0×10-4モル/モルAg、界面活性剤(Sa-1)、(Sa-2)、(Sa-3)を各々塗布量が60mg/m2、40mg/m2、2mg/m2になるように添加し、クエン酸を用いて塗布液pHを5.6に調整した。このようにして調製した乳剤層塗布液を下記支持体上にAg7.6g/m2、ゼラチン1.1g/m2になるように塗布した。
ゼラチン 0.23g/m2
化合物(Cpd-7) 40mg/m2
化合物(Cpd-14) 10mg/m2
防腐剤(プロキセル) 1.5mg/m2
<バック層>
ゼラチン 3.3g/m2
化合物(Cpd-15) 40mg/m2
化合物(Cpd-16) 20mg/m2
化合物(Cpd-17) 90mg/m2
化合物(Cpd-18) 40mg/m2
化合物(Cpd-19) 26mg/m2
1,3−ジビニルスルホニル−2−プロパノール 60mg/m2
ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒径6.5μm )30mg/m2
流動パラフィン 78mg/m2
化合物(Cpd-7) 120mg/m2
硝酸カルシウム 20mg/m2
防腐剤(プロキセル) 12mg/m2
ゼラチン 0.1g/m2
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 20mg/m2
SnO2/Sb(9/1質量比、平均粒子径0.25μ)200mg/m2
防腐剤(プロキセル) 0.3mg/m2
上記下塗層を施した支持体上に、まず乳剤面側として支持体に近い側よりUL層、乳剤層の順に2層を、35℃に保ちながらスライドビードコーター方式により同時重層塗布し、冷風セットゾーン(5℃)を通過させた。ここで、硬膜剤であるCpd-7は塗布直前にUL層へ前述の量添加し、UL層から拡散させることにより乳剤層へ含有させた。そして、乳剤面とは反対側には、支持体に近い側より、帯電防止層、バック層の順に、カーテンコーター方式により硬膜剤液を加えながら同時重層塗布し、冷風セットゾーン(5℃)を通過させた。各々のセットゾーンを通過した時点では、塗布液は充分なセット性を示した。引き続き乾燥ゾーンにて両面を同時に乾燥した。このようにして、試料(1−1)を作成した。
(露光)
150m長、幅67cmのロール状の試料(1−1)の乳剤層塗布膜にライン/スペース=10μm/290μmの現像銀像を与えうる格子状のフォトマスク(ライン/スペース=290μm/10μm(ピッチ300μm)の、スペースが格子状であるフォトマスク)を介して試料101感光材料にレーザースリット光を照射してメッシュパターン状の露光を行った。フィルムの給送、露光部、現像処理部、めっき処理部、黒化処理部、乾燥部が一体に組み込まれた一連のウエッブ搬送方式の電磁波シールド膜製造装置を用い、その感光材料の送り出しローラーから給送される長尺ロールフィルムは露光ローラーの円周にそって半円周分を巻かれながら搬送される。その半円周のほぼ中央部に接近して受光部が設けられており、該受光部にはフォトマスクが配されており、そのローラー径方向のフォトマスク上部にはレーザー高原が配されていて、露光ローラー上を長尺ロールフィルムを連続給送しながら露光ローラーの円周上でフォトマスクを介してレーザー光源から発するスリット光によってパターン露光がなされる。フォトマスクは、ガラス基板上に目的とするメッシュパターンとネガ関係の複数の金属メッシュパターンが設けられている。
露光済み試料に以下に示す処理工程及び処理液を用いて、ランニング処理(現像液の累積補充量が、そのタンク容量の3倍になるまで)を行った。
露光後の各試料に対し以下の処理により、各々2種類の導電性フィルムを作成した。
1)導電性フィルム101試料Ag:以下に示す現像処理を施すことにより、導電性金属部が現像銀からなる導電性膜を作成した。
2)導電性フィルム101試料Cu:以下に示す現像処理及びそれに続くメッキ処理を施すことにより、導電性金属部が現像銀及び銅からなる導電性膜を作成した。
現像処理は、下記処方の現像液(A)および定着液(B)を使用し、FG−860AG自動現像機(富士写真フイルム株式会社製)を用い、35℃30″の現像条件で行った。
水酸化カリウム 60.0g
ジエチレントリアミン・五酢酸 3.0g
炭酸カリウム 90.0g
メタ重亜硫酸ナトリウム 105.0g
臭化カリウム 10.5g
ハイドロキノン 60.0g
5-メチルベンゾトリアゾール 0.53g
4-ヒドロキシメチル-4-メチル-1-フェニル -3-ピラゾリドン
2.3g
3-(5-メルカプトテトラゾール-1-イル)ベンゼンスルホン酸ナトリウム
0.15g
2-メルカプトベンゾイミダゾール -5-スルホン酸ナトリウム
0.45g
エリソルビン酸ナトリウム 9.0g
ジエチレングリコール 7.5g
pH 10.79
使用にあたっては、母液は上記濃縮液2部に対して水1部の割合で希釈し、母液のpHは10.65であり、補充液は上記濃縮液4部に対して水3部の割合で希釈し補充液のpHは10.62であった。
チオ硫酸アンモニウム 360g
エチレンジアミン・四酢酸・2Na・2水塩 0.09g
チオ硫酸ナトリウム・5水塩 33.0g
メタ亜硫酸ナトリウム 57.0g
水酸化ナトリウム 37.2g
酢酸(100%) 90.0g
酒石酸 8.7g
グルコン酸ナトリウム 5.1g
硫酸アルミニウム 25.2g
ヨウ化カリウム 6.3g
pH 4.85
使用にあたっては、上記濃縮液1部に対して水2部の割合で希釈する。使用液のpHは4.8である。補充液は上記使用液と同じ希釈したものを用い、感材1m2当たり、258mlで行った。
処理工程 温 度 時 間
黒白現像 30℃ 20秒
定着 35℃ 20秒
水洗 1* 35℃ 60秒
水洗 2* 35℃ 60秒
乾 燥 50℃ 60秒
上記処理により銀メッシュパターンが形成されたフィルムに対して、図1に示す電解めっき槽10を備えた電解めっき装置を用いてめっき処理を行った。なお、上記感光材料をその銀メッシュ面が下向きとなるように(銀メッシュ面が給電ローラと接するように)、電解めっき装置にとり付けた。
なお、給電ローラ12a,12bとして、鏡面仕上げしたステンレス製ローラ(10cmφ、長さ70cm)の表面に0.1mm厚の電気銅めっきを施したものを使用し、ガイドローラ14およびその他の搬送ローラとしては、銅めっきしていない5cmφ、長さ70cmのローラを使用した。また、ガイドローラ14の高さを調製することで、ライン速度が違っても一定の液中処理時間が確保されるようにした。
めっき装置のライン速度は、2.5m/分であった。
水洗 3
電解めっき1 35℃ 20秒 電圧 15V
電解めっき2 35℃ 20秒 電圧 14V
電解めっき3 35℃ 20秒 電圧 13V
電解めっき4 35℃ 20秒 電圧 12V
電解めっき5 35℃ 20秒 電圧 10V
電解めっき6 35℃ 60秒 電圧 8V
電解めっき7 35℃ 60秒 電圧 7V
電解めっき8 35℃ 60秒 電圧 6V
電解めっき9 35℃ 60秒 電圧 5V
電解めっき10 35℃ 60秒 電圧 4V
水洗 4* 35℃ 30秒
水洗 5* 25℃ 30秒
黒化処理 50℃ 120秒 電圧 4V
水洗 6 25℃ 60秒
防錆液 25℃ 30秒
水洗 7 25℃ 60秒
乾 燥 50℃ 60秒
* 水洗過程は、2から1、5から4への2タンク向流方式とした。上記水洗工程は、全て井水を使用し、流量は5L/分であった。
従来の可視光透過性部分と導電性金属部をパターニングして形成される透光性電磁波シールド材料としてフォトリソグラフィー法を利用したエッチング加工メッシュフィルムを特開2003−46293号公報記載の金属メッシュの作成法に従って作成した。
フィルムのヘイズをヘイズメーターMODEL 1001DP(日本電色工業(株)製)を用いて測定した。各々のヘイズ値は本発明の導電性フィルム試料101Agが2.8%、本発明の導電性フィルム試料101Cuが3.2%、比較例のエッチング加工メッシュフィルム試料は12.5%であった。
ヘイズの実技評価方法として、得られたフィルムの画像の鮮鋭度評価を、10人のパネラーによる画像ボケ官能評価によって行った。
官能評価の方法は、各電磁波シールドフィルムをPDP表示パネルに密着または5mm浮上させた配置で、表示パネルに表示させたビル群、花畑、人物の顔、表計算ソフトのスプレッドシートなどを30秒間観察して、画像ボケの採点を行った。採点は、フィルターなし同等を4点、気にならないを3点、気になるが許容できるを2点、許容できないを1点とし10人の平均値を求めた。結果を表1に示す。
実施例1で作製したメッキ後の導電性フィルム試料101Cuを、さらに銅黒化処理液で処理して銅表面を黒化して、導電性フィルム試料101BKを得た。黒化処理液としては市販のコパーブラック(株式会社アイソレート化学研究所製)を用いた。導電性膜PET面側に、総厚みが28μmの保護フィルム(パナック工業(株)製、品番;HT−25)をラミネーターローラーを用いて貼り合わせを行った。
また、電磁波シールド膜(金属メッシュ)側に、ポリエチレンフィルムにアクリル系粘着剤層が積層された総厚みが65μmの保護フィルム((株)サンエー化研製、品名;サニテクトY-26F)をラミネーターローラーを用いて貼り合わせを行った。
11 電解槽
12a,12b 給電ローラ
14 ガイドローラ
13 アノード板
16 フィルム
17 液きりローラ
Claims (12)
- 透明支持体上に導電性金属部と可視光透過性部をパターニングして形成された透光性電磁波シールド膜において、該導電性金属部が線幅1μmから40μmのメッシュ状の細線から形成され、該金属部の厚みが1μmから6μmであり、かつヘイズ値が0.1%以上10%以下であることを特徴とするプラズマディスプレイの光学フィルター用透光性電磁波シールド膜。
- 前記透光性電磁波シールド膜が乳剤層を有する銀塩感光材料に導電性金属部と可視光透過性部をパターニングして形成されたことを特徴とする請求項1記載の透光性電磁波シールド膜。
- 前記導電性金属部が現像銀と該現像銀上に無電解めっき又は電解めっきを行って付加された金属とによって構成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の透光性電磁波シールド膜。
- 前記電性金属部が少なくとも1層の親水性コロイド層を有するロール状ハロゲン化銀感光材料を搬送しつつ、フォトマスクを介して乳剤層表面にメッシュ状パターンを露光した後に現像されて形成されてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の透光性電磁波シールド膜。
- 前記電磁波シールド膜の可視光透過性部の親水性コロイド層の厚みが0.5μm以上2μm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の透光性電磁波シールド膜。
- 前記導電性金属部の表面積の20%以上が黒色であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかにに記載の透光性電磁波シールド膜。
- 赤外線遮蔽性、ハードコート性、反射防止性、妨眩性、静電気防止性、防汚性、紫外線カット性、ガスバリア性、表示パネル破損防止性、から選択される機能の少なくとも一つを有している機能性透明層を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の透光性電磁波シールド膜。
- 接着剤層を支持体の導電性金属部面の反対側の表面に有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の透光性電磁波シールド膜。
- 剥離可能な保護フィルムを支持体の導電性金属部面の反対側の表面に有することを特徴とする請求項1〜8のいずれかにに記載の透光性電磁波シールド膜。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の透光性電磁波シールド膜を構成要素として有することを特徴とするプラズマディスプレイ用光学フィルター。
- 前記透光性電磁波シールド膜の導電性金属部および可視光透過性部の表面が気体に接するように配置されたことを特徴とする請求項10に記載のプラズマディスプレイ用光学フィルター。
- 透明基板上に透光性電磁波シールド膜、赤外線吸収フィルター、反射防止膜を積層してなる光学フィルターにおいて、透明基板を挟んで透光性電磁波シールド膜の反対側に赤外線吸収フィルターおよび反射防止膜を配置したことを特徴とする請求項10又は11に記載のプラズマディスプレイ用光学フィルター。
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