JP2006012458A - 燃料電池 - Google Patents

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康博 上山
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庸一郎 辻
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祐介 尾崎
Shinya Kosako
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Abstract

【課題】本発明は、高分子電解質膜へ触媒層を形成する際の、熱転写時の加熱あるいは加圧に対して塑性変形を生じない強度を付与して、電極本来の物性を損なわずに電解質膜と電極との接触抵抗を低く、かつ確実に両電極を隔離した燃料電池を提供する。
【解決手段】 水素イオン伝導性高分子電解質膜10は、金属酸化物を含有しない膜11、13と、金属酸化物を含有する膜12からなる。このように、金属酸化物を含有する膜を少なくとも1層有する多層構造の高分子電解質膜を備える燃料電池。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料として水素ガス、メタノールもしくは化石燃料からの改質水素、またはメタノール、エタノール、ジメチルエーテルなどの液体燃料を直接用い、空気や酸素を酸化剤とする燃料電池に関するものであり、特に高分子電解質を用いた燃料電池の電解質膜の改良に関するものである。
従来の固体高分子電解質型燃料電池の一般的な構成を説明する。
高分子電解質を用いた燃料電池は、水素を含有する燃料ガスと空気などの酸素を含有する酸化剤ガスとを、電気化学的に反応させることで、電力と熱とを同時に発生させる。
図1は、固体高分子電解質型燃料電池の単電池を説明するための概略断面図である。水素イオンを選択的に輸送する高分子電解質膜1の両面に、白金族金属触媒を担持した炭素粉末からなる触媒体と水素イオン伝導性高分子電解質とを混合した触媒層2が形成されている。現在、高分子電解質膜としては、式(1)で示されるパーフルオロカーボンスルホン酸からなる高分子電解質膜(例えば米国Dupont社製Nafion膜)などが一般的に使用されている。
Figure 2006012458
この触媒層の外面には、通気性及び電子伝導性を併せ持つ、例えば撥水処理を施したカーボンペーパーからなるガス拡散層3が形成されている。この触媒層とガス拡散層とを合わせて電極4と呼ぶ。
次に、供給する燃料ガス及び酸化剤ガスが外にリークしたり、2種類のガスが互いに混合したりしないように、電極の周囲には、高分子電解質膜を挟んでガスシール材やガスケット5が配置される。このシール材やガスケットは、電極及び高分子電解質膜と一体化してあらかじめ組み立てられる。これを電解質膜電極接合体(MEA)6と呼ぶ。
MEA5の外側には、MEA5を機械的に固定するための導電性セパレータ板7aおよび7bが配置される。セパレータ板7aおよび7bのMEAと接触する部分には、電極面に反応ガスを供給し、生成ガスや余剰ガスを運び去るためのガス流路8aおよび8bが形成される。ガス流路はセパレータ板と別に設けることもできるが、セパレータ板の表面に溝を設けてガス流路とする方式が一般的である。このように、一対のセパレータ板でMEAを固定し、片側のガス流路に燃料ガスを供給し、他方のガス流路に酸化剤ガスを供給することで、一つの単電池で0.8V程度の起電力を発生させることができる。
一対のセパレータ板でMEAを固定したものを単電池と呼ぶ。しかし、通常、燃料電池を電源として使うときは、数ボルトから数百ボルトの電圧を必要とするため、実際には、単電池を必要とする個数だけ直列に連結する。このとき、図のように背面に冷却水の流路9を有するアノード側セパレータ板7aおよびカソード側セパレータ板セパレータ板7bは、隣接する単電池間に、流路9により冷却水の流路を形成する。セパレータ板としては、裏表の両面にガス流路を形成した、アノード側セパレータ板とカソード側セパレータ板とを兼ねる単一のセパレータ板も用いられる。こうしてセパレータ/MEA/セパレータ/MEAの繰り返しで、直列に連結された燃料電池スタックが構成される。
ガス流路にガスを供給するためには、ガスを供給する配管を、使用するセパレータ板の枚数に対応する数に分岐し、その分岐先を直接セパレータ板のガス流路につなぎこむ配管治具が必要になる。この治具をマニホールドと呼び、特に上記のような反応ガスの供給配管から直接つなぎ込むタイプを外部マニホールドと呼ぶ。このマニホールドには構造をより簡単にした内部マニホールドと呼ぶ形式のものがある。内部マニホールドとは、ガス流路を形成したセパレータ板に、貫通した孔を設け、ガス流路の出る口をこの孔まで通し、この孔から直接ガスをガス流路に供給するものである。
以上のような燃料電池の電極を構成するガス拡散層及び触媒層について説明する。
ガス拡散層は、主に次の3つの機能を持っている。その第一は、ガス拡散層のさらに外面に形成されたガス流路から触媒層中の触媒へ、均一に燃料ガスまたは酸化剤ガスなどの反応ガスを供給するために、反応ガスを拡散する機能である。第二は、触媒層で反応により生成した水を速やかにガス流路に排出する機能である。第三は、反応に必要な電子または生成される電子を伝導する機能である。すなわち、ガス拡散層には、高い反応ガス透過性、水蒸気透過性、および電子伝導性が必要となる。
従来の一般的な技術として、ガス透過性を持たせるために、ガス拡散層にストラクチャー構造の発達した炭素微粉末、造孔材、カーボンペーパーおよびカーボンクロスなどの導電性多孔質基材を用いて多孔質構造とすることが行われている。また、水蒸気透過性をもたせるために、フッ素樹脂を代表とする撥水性高分子などをガス拡散層などの中に分散させることが行われている。さらに、電子伝導性を持たせるために、カーボン繊維、金属粉末、炭素微粉末などの電子伝導性材料でガス拡散層を構成することが行われている。
次に、触媒層は、主に次の4つの機能を持つ。その第一は、ガス拡散層から供給された燃料ガスまたは酸化剤ガスなどの反応ガスを触媒層の反応サイトに供給する機能である。第二は、触媒上の反応に必要な水素イオンまたは生成される水素イオンを速やかに電解質膜に伝達する機能である。第三は、反応に必要な電子または生成される電子を伝導する機能である。第四は、速やかに反応させるための高い触媒性能とその広い反応面積である。すなわち、触媒層には高い反応ガス透過性、水素イオン透過性、電子伝導性及び触媒性能が必要となる。
従来の一般的な技術として、ガス透過性をもたせるために、触媒層にストラクチャー構造の発達した炭素微粉末や造孔材を用いて多孔質構造とすることが行われている。また、水素イオン透過能を持たせるために、高分子電解質を触媒層中の触媒近傍に分散し、かつ水素イオンネットワークを形成させることが行われている。また、電子伝導性を持たせるために、炭素微粉末や炭素繊維などの電子伝導性材料で触媒担体を構成することが行われている。さらに、触媒性能を向上させるために、白金に代表される反応活性の高い貴金属触媒を粒径が数nmの非常に微細な粒子として炭素微粉末上に担持し、触媒層中に高分散させることが行われている。
次に、高分子電解質膜は、主に2つの機能を持つ。その第一は水素イオンを選択的に輸送する機能である。第二は高分子電解質膜の両面に形成された触媒層を電気的に絶縁する機能である。
従来の高分子電解質膜としては、式1で示されるパーフルオロカーボンスルホン酸からなる高分子電解質膜(例えば米国Dupont社製Nafion膜)などが一般的に使用されている。また、米国Gore社製gore−select膜のように高分子電解質膜の中にパーフルオロカーボン系の多孔膜を埋設してなる電解質膜も提案されている(例えば、特許文献1参照)。高分子電解質膜と触媒層中にポリテトラフルオロエチレンシートを埋設してなる複合高分子固体電解質膜/電極一体成形体が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平8−162132号公報 特許第3481010号公報
しかしながら、前記従来の構成では、電解質膜に用いられる高分子固体電解質の軟化点や重合度、あるいは転写する触媒の表面粗度により、延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレンシートが具備されていても、触媒層を熱転写する場合、その転写条件により、電解質膜が塑性変形を生じる不都合があった。電解質膜が塑性変形を生じると、両電極の触媒層同士が接触し、電気的な導通状態を誘発する。
本発明は、高分子電解質膜へ触媒層を形成する際の、熱転写時の加熱あるいは加圧に対して塑性変形を生じない強度を付与して、電極本来の物性を損なわずに電解質膜と電極との接触抵抗を低く、かつ確実に両電極を隔離した燃料電池を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の燃料電池は、水素イオン伝導性高分子電解質膜が金属酸化物を含有する膜ないし層を少なくとも1層配置した多層構造を有する。
すなわち、本発明の燃料電池は、水素イオン伝導性高分子電解質膜、前記水素イオン伝導性高分子電解質膜を挟む一対の電極、並びに前記電極の一方に燃料ガスを供給・排出し、前記電極の他方に酸化剤ガスを供給・排出するためのガス流路を有する一対の導電性セパレータを具備する燃料電池であって、前記水素イオン伝導性高分子電解質膜が金属酸化物を含有する層を少なくとも1層有する多層構造であることを特徴とする。
金属酸化物を含有する層は、金属酸化物を0.1〜50wt%含有するのが好ましく、より好ましくは1〜30wt%である。
金属酸化物は、その平均粒径が5〜80nmであることが好ましい。
前記金属酸化物を含有する層の合計の厚みが、前記多層構造の水素イオン伝導性高分子電解質膜全体の厚みの10〜95%であることが好ましい。
前記多層構造の水素イオン伝導性高分子電解質膜の最外層は、金属酸化物を含有しない水素イオン伝導性高分子電解質膜からなることが好ましい。
金属酸化物は、珪素、チタン、アルミニウム、ジルコニウム、マグネシウムおよびクロムからなる群より選ばれた少なくとも一種の金属の酸化物であることが好ましい。
本発明によれば、金属酸化物を含有する層によって、熱転写時の加熱あるいは加圧に対して塑性変形を生じることのない高分子電解質膜を提供することができる。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図2に示す多層構造の水素イオン伝導性高分子電解質膜10は、金属酸化物を含む水素イオン伝導性高分子電解質膜12、並びにこの膜12を挟み、金属酸化物を含まない膜11および13からなる。図3に示す多層構造の水素イオン伝導性高分子電解質膜20は、金属酸化物を含まない水素イオン伝導性高分子電解質膜21、これを挟む金属酸化物を含む膜22および24、並びにこれらを挟む金属酸化物を含まない膜23および25からなる。
このように、触媒層と触媒層とを隔離する高分子電解質膜の中に、金属酸化物を含有する高分子電解質膜を配置することにより、触媒層の熱転写時の加熱あるいは加圧に対して塑性変形を生じることのない強度を有する膜となる。従って、電極本来の物性を損なわずに、電極と高分子電解質膜との接触抵抗を低く、かつ確実に両電極を隔離した燃料電池を提供することができる。
金属酸化物を含有する層の前記金属酸化物の含有量は、0.1〜50wt%であることが好ましい。より好ましくは1〜30wt%である。
前記金属酸化物の平均粒径は、5〜80nmであることが好ましい。
金属酸化物を含有する層の合計の厚みは、多層構造の水素イオン伝導性高分子電解質膜全体の厚みの10〜95%であることが好ましい。より好ましくは20〜85%である。
多層構造の水素イオン伝導性高分子電解質膜の最外層は、金属酸化物を含有しない水素イオン伝導性高分子電解質膜からなることが好ましい。また、金属酸化物を含有する層は、特に膜の中央にある必要はない。
水素イオン伝導性高分子電解質膜に含ませる金属酸化物としては、珪素、チタン、アルミニウム、ジルコニウム、マグネシウムおよびクロムからなる群より選ばれた少なくとも一種の金属の酸化物であることが好ましい。
本発明による多層構造の水素イオン伝導性高分子膜の製造方法は、特に限定されるものではなく、離型性を有する基材上にキスコータ、コンマコータ、ダイコータ、コンマリバースコータ、スプレーコータ等を用いて、高分子固体電解質の溶液と、金属酸化物を含む高分子固体電解質溶液とを塗布、乾燥を繰り返して得ることができる。また、複数のノズルを有するダイコータ、複数の液溜りを有するコンマリバースコータを用いて、高分子固体電解質の溶液と、金属酸化物を含む高分子固体電解質溶液とを連続的に塗布した後、乾燥して得ることができる。
金属酸化物と高分子固体電解質溶液との混合方法は、特に限定されるものではなく、ダブルプラネタリーミキサ、ディゾルバー、圧力ホモジナイザー、ビーズミル等の設備を用いて混合することができる。
以下、本発明の実施例を説明する。
《実施例1》
水素イオン伝導性高分子伝導性膜を形成する高分子電解質として米国Dupont社製Nafion溶液を用いた。金属酸化物は、平均粒子径が30nmの酸化チタンを用いた。これらの材料を用いて、図2に示すように、膜11/膜12/膜13の3層構造の高分子電解質膜を形成した。金属酸化物を含有する高分子電解質膜12の金属酸化物の含有量は50wt%である。この3層構造の膜厚構成は、1μm/28μm/1μm、金属酸化物を含有する膜の厚さの比は93%とした。
《実施例2》
実施例1における膜12の金属酸化物の含有量を30wt%に変更した以外は実施例1と同様にして燃料電池を作成した。
《実施例3》
実施例1における膜12の金属酸化物の含有量を0.1wt%に変更した以外は実施例1と同様にして燃料電池を作成した。
《実施例4》
実施例1における膜12の金属酸化物の含有量を10wt%に変更した以外は実施例1と同様にして燃料電池を作成した。
《実施例5》
実施例1における膜12の金属酸化物の含有量を1wt%に変更した以外は実施例1と同様にして燃料電池を作成した。
《実施例6》
3層構造の膜厚構成を7.5μm/15μm/7.5μmとし、金属酸化物を含有する高分子電解質膜の厚さの比を50%とした以外は実施例1と同様にして燃料電池を作成した。
《実施例7》
3層構造の膜厚構成を7.5μm/15μm/7.5μmとし、中央の膜の金属酸化物含有量を30wt%、その膜の厚さの比を50%とした以外は実施例1と同様にして燃料電池を作成した。
《実施例8》
3層構造の膜厚構成を7.5μm/15μm/7.5μmとし、中央の膜の金属酸化物含有量を0.1wt%、その膜の厚さの比を50%とした以外は実施例1と同様にして燃料電池を作成した。
《実施例9》
3層構造の膜厚構成を7.5μm/15μm/7.5μmとし、中央の膜の金属酸化物含有量を10wt%、その膜の厚さの比を50%とした以外は実施例1と同様にして燃料電池を作成した。
《実施例10》
3層構造の膜厚構成を7.5μm/15μm/7.5μmとし、中央の膜の金属酸化物含有量を1wt%、その膜の厚さの比を50%とした以外は実施例1と同様にして燃料電池を作成した。
《実施例11》
3層構造の膜厚構成を12μm/6μm/12μmとし、金属酸化物を含有する高分子電解質膜の厚さの比を20%とした以外は実施例1と同様にして燃料電池を作成した。
《実施例12》
3層構造の膜厚構成を12μm/6μm/12μmとし、中央の膜の金属酸化物含有量を30wt%、その膜の厚さの比を20%とした以外は実施例1と同様にして燃料電池を作成した。
《実施例13》
3層構造の膜厚構成を12μm/6μm/12μmとし、中央の膜の金属酸化物含有量を0.1wt%、その膜の厚さの比を20%とした以外は実施例1と同様にして燃料電池を作成した。
《実施例14》
3層構造の膜厚構成を12μm/6μm/12μmとし、中央の膜の金属酸化物含有量を10wt%、その膜の厚さの比を20%とした以外は実施例1と同様にして燃料電池を作成した。
《実施例15》
3層構造の膜厚構成を12μm/6μm/12μmとし、中央の膜の金属酸化物含有量を1wt%、その膜の厚さの比を20%とした以外は実施例1と同様にして燃料電池を作成した。
《実施例16》
3層構造の膜厚構成を13.5μm/3μm/13.5μmとし、金属酸化物を含有する高分子電解質膜の厚さの比を10%とした以外は実施例1と同様にして燃料電池を作成した。
《実施例17》
3層構造の膜厚構成を13.5μm/3μm13.5μmとし、中央の膜の金属酸化物含有量を30wt%、その膜の厚さの比を10%とした以外は実施例1と同様にして燃料電池を作成した。
《実施例18》
3層構造の膜厚構成を13.5μm/3μm/13.5μmとし、中央の膜の金属酸化物含有量を0.1wt%、その膜の厚さの比を10%とした以外は実施例1と同様にして燃料電池を作成した。
《実施例19》
3層構造の膜厚構成を13.5μm/3μm/13.5μmとし、中央の膜の金属酸化物含有量を10wt%、その膜の厚さの比を10%とした以外は実施例1と同様にして燃料電池を作成した。
《実施例20》
3層構造の膜厚構成を13.5μm/3μm/13.5μmとし、中央の膜の金属酸化物含有量を1wt%、その膜の厚さの比を10%とした以外は実施例1と同様にして燃料電池を作成した。
《実施例21》
3層構造の膜厚構成を1μm/6μm/23μmとし、中央の膜の金属酸化物含有量を10wt%、その膜の厚さの比を20%とした以外は実施例1と同様にして燃料電池を作成した。
《実施例22》
3層構造の膜厚構成を5μm/6μm/19μmとし、中央の膜の金属酸化物含有量を10wt%、その膜の厚さの比を20%とした以外は実施例1と同様にして燃料電池を作成した。
《実施例23》
3層構造の膜厚構成を10μm/6μm/14μmとし、中央の膜の金属酸化物含有量を10wt%、その膜の厚さの比を20%とした以外は実施例1と同様にして燃料電池を作成した。
《実施例24》
3層構造の膜厚構成を14μm/6μm/10μmとし、中央の膜の金属酸化物含有量を10wt%、その膜の厚さの比を20%とした以外は実施例1と同様にして燃料電池を作成した。
《実施例25》
3層構造の膜厚構成を19μm/6μm/5μmとし、中央の膜の金属酸化物含有量を10wt%、その膜の厚さの比を20%とした以外は実施例1と同様にして燃料電池を作成した。
《実施例26》
3層構造の膜厚構成を23μm/6μm/1μmとし、中央の膜の金属酸化物含有量を10wt%、その膜の厚さの比を20%とした以外は実施例1と同様にして燃料電池を作成した。
《実施例27》
図3に示すように、膜23/金属酸化物を含有する膜22/膜21/金属酸化物を含有する膜24/膜25の5層構造の高分子電解質膜を形成した。金属酸化物を含有する膜22および24の金属酸化物の含有量は10wt%である。この5層構造の膜厚構成は、1μm/3μm/22μm/3μm/1μmとし、金属酸化物を含有する膜22および24の厚さの比を20%とした以外は実施例1と同様にして燃料電池を作成した。
《実施例28》
5層構造の膜厚構成を5μm/3μm/14μm/3μm/5μmとした以外は実施例27と同様にして燃料電池を作成した。
《実施例29》
5層構造の膜厚構成を10μm/3μm/4μm/3μm/10μmとした以外は実施例28と同様にして燃料電池を作成した。
《実施例30》
金属酸化物の平均粒径を8nmとした以外は実施例28と同様にして燃料電池を作成した。
《実施例31》
金属酸化物の平均粒径を50nmとした以外は実施例28と同様にして燃料電池を作成した。
《実施例32》
金属酸化物の平均粒径を80nmとした以外は実施例28と同様にして燃料電池を作成した。
《実施例33》
金属酸化物を、平均粒径が30nmの酸化マグネシウムとした以外は実施例7と同様にして燃料電池を作成した。
《実施例34》
金属酸化物を、平均粒径が30nmの酸化珪素とした以外は実施例7と同様にして燃料電池を作成した。
《実施例35》
金属酸化物を、平均粒径が30nmの酸化アルミニウムとした以外は実施例7と同様にして燃料電池を作成した。
《実施例36》
金属酸化物を、平均粒径が30nmの酸化ジルコニウムとした以外は実施例7と同様にして燃料電池を作成した。
《実施例37》
金属酸化物を、平均粒径が30nmの酸化クロムとした以外は実施例7と同様にして燃料電池を作成した。
《比較例1および2》
米国Dupont社製Nafion溶液をキャストして作成した厚さ30μmの高分子電解質膜を用いた他は実施例1と同様の燃料電池を作成した(比較例1)。また、ゴアテックス社製ゴアセレクト膜(厚さ30μm)を用いた他は実施例1と同様の燃料電池を作成した(比較例2)。
以上の実施例および比較例の高分子電解質膜を用いて、次にようにして燃料電池を作製した。
まず、炭素粉末であるケッチェンブラック上に白金触媒を50重量%担持した触媒担持カーボン粉末と、水/イソプロピルアルコール/エチレングリコールの等重量混合物とをミキサー(特殊機化工業(株)製の500mlミキサー)で混合撹拌し、次に水素イオン伝導性高分子電解質かつ結着剤であるパーフルオロカーボンスルホン酸を触媒担持カーボン粉末のカーボン成分に対して10wt%になるように混合し、固形分(触媒担持カーボンおよびパーフルオロカーボンスルホン酸)濃度が20wt%の触媒インクを調製した。次に、上記触媒インクをポリエチレンテレフタレート(以下PETと略)フィルム上に塗布し、80℃の乾燥炉にて乾燥して触媒層を形成した。
次に、上記の触媒層を形成した2枚のPETにより触媒層を内側にして高分子電解質膜を挟み込み、温度100℃、圧力2MPaでホットプレスすることにより、高分子電解質膜の両面に触媒層を転写した。一方、炭素粉末であるアセチレンブラックをポリテトラフルオロエチレンの水性ディスパージョンと混合し、乾燥重量としてポリテトラフルオロエチレン20重量%を含む撥水インクを調製した。このインクをガス拡散層の基材となるカーボンペーパーの上に塗布・含浸し、熱風乾燥機を用いて300℃で熱処理してガス拡散層を形成した。
上記のガス拡散層を、その撥水インク塗布側が触媒層に接するように、触媒層上に接合するとともに、高分子電解質膜の外周部にゴム製のガスケット板を接合した。このようにして組み立てた電解質膜・電極接合体(MEA)の外周部に、燃料ガス、酸化剤ガスおよび冷却水流通用のマニホールド穴を形成した。
このMEAを、フェノール樹脂を含浸した黒鉛板からなる導電性セパレータ板2枚で挟み、ボルトで締結して図1のような単電池を得た。
上記の各燃料電池の両電極のガス流路に窒素ガスを充満して、0.2Vの直流電圧を印加した時の電流値を測定して短絡電流とした。短絡電流は、両電極間に電気的なショート(短絡)を生じているときに観測される。燃料電池を長時間連続運転すると、短絡部を基点として膜の劣化が生じて電圧低下を発生し、やがて起電力を発生しなくなる。連続1000時間運転した後の初期からの電圧変化が10%未満を○印、10%以上を×印で表した。試験結果を表1に示す。
Figure 2006012458
以上のように、触媒層と触媒層との間の高分子電解質膜の中に、金属酸化物を含有する高分子電解質膜を少なくとも1層配置することにより、高分子電解質膜に触媒層を熱転写する際の加熱あるいは加圧に対して塑性変形を生じることのない強度を有する膜となる。このため、高分子電解質膜は、電極本来の物性を損なわずに電極との接触抵抗を低く、かつ確実に両電極間を隔離した燃料電池を提供することができる。
本発明は、コージェネレーションシステムや電気自動車用の固体高分子型燃料電池に有用であり、メタノールを燃料としたダイレクトメタノール型燃料電池にも適用できる。
高分子電解質型燃料電池の一般的な構造を示す概略縦断面図である。 本発明の一実施例における燃料電池の高分子電解質膜の構造を示す縦断面図である。 本発明の他の実施例における燃料電池の高分子電解質膜の構造を示す縦断面図である。
符号の説明
1 水素イオン伝導性高分子電解質膜
2 触媒層
3 ガス拡散層
4 電極
5 ガスケット
6 MEA(電解質膜電極接合体)
7a、7b セパレータ板
8a、8b ガス流路
10、20 多層構造の高分子電解質
11、13、21、23、25 高分子電解質膜
12、22、24 金属酸化物を含有する高分子電解質膜

Claims (6)

  1. 水素イオン伝導性高分子電解質膜、前記水素イオン伝導性高分子電解質膜を挟む一対の電極、並びに前記電極の一方に燃料ガスを供給・排出し、前記電極の他方に酸化剤ガスを供給・排出するためのガス流路を有する一対の導電性セパレータを具備する燃料電池であって、前記水素イオン伝導性高分子電解質膜が金属酸化物を含有する層を少なくとも1層有する多層構造であることを特徴とする燃料電池。
  2. 金属酸化物を含有する層の前記金属酸化物の含有量が0.1〜50wt%である請求項1記載の燃料電池。
  3. 金属酸化物を含有する層の前記金属酸化物の平均粒径が5〜80nmである請求項1記載の燃料電池。
  4. 前記金属酸化物を含有する層の合計の厚みが、前記多層構造の水素イオン伝導性高分子電解質膜全体の厚みの10〜95%である請求項1記載の燃料電池。
  5. 前記多層構造の水素イオン伝導性高分子電解質膜の最外層が前記金属酸化物を含有しない水素イオン伝導性高分子電解質膜からなる請求項1記載の燃料電池。
  6. 前記金属酸化物が、珪素、チタン、アルミニウム、ジルコニウム、マグネシウムおよびクロムからなる群より選ばれた少なくとも一種の金属の酸化物である請求項1記載の燃料電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007012299A (ja) * 2005-06-28 2007-01-18 Toyota Motor Corp 電解質膜とその製造方法および該電解質膜を備えた膜電極接合体と燃料電池
JP2008181854A (ja) * 2006-12-25 2008-08-07 Honda Motor Co Ltd 電解質・電極接合体及びその製造方法

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