JP2006008538A - 皮膚外用剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 保湿効果が高く、また、しわ等皮膚の老化症状の改善効果,肌荒れ改善効果が相乗的に向上した皮膚外用剤を提供する。
【解決手段】 β−エンドルフィン及びβ−エンドルフィン産生促進剤から選択される1種又は2種以上と、細胞賦活剤から選択される1種又は2種以上とを含有して成る、皮膚外用剤。β−エンドルフィン産生促進剤としては、テルミナリアエキス,セイヨウオトギリソウエキス,トウキンセンカエキス,ジャイアントケルプエキス,ローズウォーターから選択される1種又は2種以上を、細胞賦活剤としては、藻類抽出物、ニガリ成分、ビタミンA類、ビタミンB2類、ビタミンB6類、ニコチン酸及びその塩並びに誘導体、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール,グルタミン酸ポリペプチド,コラーゲン類,ヒアルロン酸塩から選択される1種又は2種以上を用いることが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、しわ等皮膚の老化症状の改善効果,肌荒れ改善効果が相乗的に向上した皮膚外用剤に関する。更に詳しくは、β−エンドルフィン産生促進剤と、細胞賦活剤から選択される1種又は2種以上を併用して成る皮膚外用剤に関する。
従来、加齢,紫外線曝露等によリ、皮膚の角質層及び表皮細胞,真皮細胞がダメージを受け、表皮の細胞数が減少、表皮細胞の代謝が低下して皮膚のターンオーバー速度が遅くなり、真皮においてはヒアルロン酸の減少、コラーゲン,エラスチンなどの変性が起こり、しわの形成,弾性の低下といった皮膚の老化,肌荒れ症状の原因となることが知られている。これらの進行を防止あるいは改善するため、多くの皮膚外用剤が提案されてきた。最近では自然志向及び植物志向を反映してか、植物抽出成分において、真皮マトリックスの構成成分であるコラーゲン,エラスチン,ヒアルロン酸等の分解を抑制したり、これらの産生を促進したりする成分、表皮細胞や真皮線維芽細胞を賦活化する成分の検索が盛んに行われている。
例えば、表皮細胞を賦活化する成分としては、パセリ抽出物とブナの木抽出物の併用(特許文献1)等が開示されている。また、線維芽細胞の賦活或いは増殖促進剤としては、ビワ抽出物(特許文献2),α−ヒドロキシ酢酸(特許文献3),α−ヒドロキシ酸のステロールエステル(特許文献4),L-リシル-L-グリシル-L-ヒスチジン(特許文献5),乳汁由来線維芽細胞増殖因子(特許文献6),アーモンド、セイヨウタンポポ、セイヨウニワトコ、センキュウ、センブリ、ソウハクヒ、トウニン、ニンジン、ホップ、ムクゲ、ヨクイニン(特許文献7)等が、コラーゲン代謝改善剤としてはケイ酸関連物質(特許文献8)が、コラーゲン合成促進剤としてはグリシン,プロリン,アラニン併用系(特許文献9)が、ヒアルロン酸産生促進剤としては、酵母エキス(特許文献10)等が開示されている。
しかしながら、上記した細胞賦活効果を有する成分等の中には、作用効果が不十分であったり、安定性が悪かったりして、皮膚外用剤基剤中に含有させた場合、有効な効果を得るにはかなりの量を含有させなければならないものも存在していた。また、好ましくない副作用,刺激性等を有していたり、製剤安定性に悪影響を及ぼすものや、臭いや色の点で外用剤に配合しにくいもの、一定の作用,品質を維持することの困難なものも多かった。
一方、β−エンドルフィンは、脳や心臓その他の臓器に含まれ、脳下垂体の副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)及びメラニン細胞刺激ホルモン(MSH)と共通の前駆体タンパク質であるプレプロオピオメラノコルチン(POMC)から生合成される内因性モルヒネ様ペプチド(オピオタイドペプチド)の一種であり、鎮痛作用や抗ストレス作用を有することから脳内快楽物質として知られている。感情に関わりのある右脳や大脳辺縁系に多く存在し、喜びを感じる時などに重要な役割を果たしている。
ある種の芳香成分においては、β−エンドルフィン遊離促進効果があり、それを嗅ぐことによって身体および精神がリラックスしてストレスが緩和されることから、アロマ関連商品に利用されることがある。
β−エンドルフィンは、特に脳下垂体中葉・後葉に多く含まれ、ストレスなどの侵害要因によって血中にも分泌されることが知られているが、近年の研究によって、皮膚においてもPOMCが合成され、表皮ケラチノサイトよりβ−エンドルフィンが遊離することが明らかとされている(非特許文献1,2参照)。
しかし、β−エンドルフィンの皮膚における生理的作用については、未だ不明な点も多く、詳細な検討はなされていない現状であった。β−エンドルフィン及び/またはβ−エンドルフィンの産生を促進する作用のある物質を、皮膚外用剤、特に化粧料などに用いられた例はない。そこで、本発明者らは、ストレスによって分泌されるβ−エンドルフィンが皮膚に対して何らかの有利な作用を発揮しているのではないかとの仮説のもとに種々の検討を行った。
また、細胞賦活剤については、肌荒れ改善効果等を期待して、古くから皮膚外用剤に配合されている。しかしながら、β−エンドルフィン産生促進剤と、細胞賦活剤から選ばれる1種又は2種以上を併用すること、更に、これらを併用することにより、保湿効果が高く、また、しわ等皮膚の老化症状の改善効果,肌荒れ改善効果が相乗的に向上するという本願発明の顕著な効果については、上記文献等において、何ら記載も示唆もされていなかった。
特開平11−335257号公報 特公平5−17206号公報 特開平5−112422号公報 特開平8−104632号公報 特開平7−316192号公報 特開平8−119867号公報 特開平10−36279号公報 特開平7−188036号公報 特開平7−194375号公報 特開平8−163983号公報 Zenello S.B.,Jackson D.M.,Holick M.F. et.al.,An immunocytochemical approach to the study of beta-endorphin production in human keratinocytes using confocal microscopy,Annals New York Academy of Sciences,1999,885(20),85-99 Wintzen M.,Zanello S.B.,Holick M.F.,Wiegant V.M.,Burbach J.P.,Vermeer B.J.,Condition-dependent presence of beta-lipotropin-like peptide in human keratinocytes,Peptides,2000,21(5),691-697
そこで本発明においては、保湿効果が高く、また、しわ等皮膚の老化症状の改善効果,肌荒れ改善効果が相乗的に向上した皮膚外用剤を得ることを目的とした。
上記課題を解決するべく種々検討したところ、β−エンドルフィン産生促進剤と、藻類抽出物、ニガリ成分、ビタミンA類、ビタミンB2類、ビタミンB6類、ニコチン酸及びその塩並びに誘導体、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール,グルタミン酸ポリペプチド,コラーゲン類,ヒアルロン酸塩等、通常用いられる細胞賦活剤から選択される1種又は2種以上を併用して皮膚外用剤に含有させることにより、優れた保湿効果が得られ、しわ等皮膚の老化症状の改善効果,肌荒れ改善効果の相乗的な向上が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
また、さらに抗酸化剤を併用することにより、肌の弾力性の維持,回復効果、たるみ防止効果を付与することができしかも皮膚外用剤の保存安定性が向上する。
β−エンドルフィン産生促進剤と、藻類抽出物、ニガリ成分、ビタミンA類、ビタミンB2類、ビタミンB6類、ニコチン酸及びその塩並びに誘導体、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール,グルタミン酸ポリペプチド,コラーゲン類,ヒアルロン酸塩等、通常用いられる細胞賦活剤から選択される1種又は2種以上を併用して皮膚外用剤に含有させることにより、優れた保湿効果を有し、しわ等皮膚の老化症状の改善効果,肌荒れ改善効果が相乗的に向上した皮膚外用剤を得ることができた。
またさらに抗酸化剤を併用することにより、肌の弾力性の維持,回復効果、たるみ防止効果を付与することができしかも皮膚外用剤の保存安定性が向上した。
本発明において、β−エンドルフィン産生促進剤としては、特に限定されないが、テルミナリアエキス,トウキンセンカエキス,ジャイアントケルプエキス,ローズウォーターから選択される1種又は2種以上を用いることが、皮膚外用剤に配合した際の効果の点及び皮膚刺激の点から好ましい。
テルミナリア(Terminalia sericea)は、シクンシ科モモタマナ属植物の1種であり、そのエキスを用いる。セイヨウオトギリソウ(Hypericum perforatum)はオトギリソウ科オトギリソウ属植物の1種であり、そのエキスを用いる。トウキンセンカ(Calendula officinalis)は、キク科カレンデュラ属植物の1種であり、そのエキスを用いる。ジャイアントケルプは、レッソニア科に属するマクロシスティス・ピリフェラ(Macrocystis pyrifera)、マクロシスティス・インテグリフォリア(Macrocystis integrifolia)、ネオシティス・ルエトケアーナ(Nereocystis leutkeana)などの褐藻であり、そのエキスを用いる。
これらのエキスを得るには、植物,藻類の全草,全藻,花,茎,樹皮,根,芽,種子,葉等いずれの部位を用いることが可能であるが、有効性や簡便性の点から、テルミナリアの場合は、樹皮或いは根を用いることが望ましく、セイヨウオトギリソウの場合は,全草を用いることが望ましく、トウキンセンカの場合は、頭花を用いることが望ましく、ジャイアントケルプの場合は、全藻を用いることが望ましい。抽出の際は、生のまま用いてもよいが、抽出効率を考えると、細切,乾燥,粉砕等の処理を行った後に抽出を行うことが好ましい。抽出は、抽出溶媒に浸漬するか、超臨界流体や亜臨界流体を用いた抽出方法でも行うことができる。抽出効率を上げるため、抽出溶媒中で撹拌やホモジナイズしてもよい。抽出温度としては、5℃程度から抽出溶媒の沸点以下の温度とするのが適切である。抽出時間は抽出溶媒の種類や抽出温度によっても異なるが、1時間〜14日間程度とするのが適切である。
抽出溶媒としては、水の他、メタノール,エタノール,プロパノール,イソプロパノール等の低級アルコール、1,3−ブチレングリコール,プロピレングリコール,ジプロピレングリコール,グリセリン等の多価アルコール、エチルエーテル,プロピルエーテル等のエーテル類、酢酸ブチル,酢酸エチル等のエステル類、アセトン,エチルメチルケトン等のケトン類などの溶媒を用いることができ、これらより1種又は2種以上を選択して用いる。また生理食塩水,リン酸緩衝液,リン酸緩衝生理食塩水などを用いてもよい。さらに水や二酸化炭素,エチレン,プロピレン,エタノール,メタノール,アンモニア等の1種又は2種以上の超臨界流体や亜臨界流体を用いてもよい。
また、抽出物はそのままでも外用剤基剤に添加できるが、濃縮,乾固したものを水,極性溶媒に再度溶解したり、あるいは脱色,脱臭,脱塩等の精製処理,分画処理を行った後に用いても良い。また保存のためには、精製処理の後凍結乾燥し、用時に溶媒に溶解して用いることが好ましい。あるいは、リポソーム等のベシクル,マイクロカプセル等に内包させることもできる。
また、ローズウォーターは、ダマスクスバラ(Rosa damascena Miller)又は、センティフォリアバラ(Rosa centifolia L.)の花を水蒸気蒸留して得られる芳香を有する水性成分を用いる。
本発明において、皮膚外用剤へのβ−エンドルフィン産生促進剤の配合量は0.00001〜10重量%が好ましく,0.0001〜5重量%がさらに好ましい。本願においては、細胞賦活剤と併用することにより、β−エンドルフィン産生促進剤を単独で用いるよりはるかに少量で、有効な肌荒れ及び皮膚の老化防止,改善効果を得ることができる。
本発明においては、上述のβ−エンドルフィン産生促進剤と、細胞賦活剤から選択される1種又は2種以上を併用して皮膚外用剤基剤に含有させる。
かかる細胞賦活剤としては、藻類抽出物、ニガリ成分、ビタミンA類、ビタミンB2類、ビタミンB6類、ニコチン酸及びその塩並びに誘導体、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール,グルタミン酸ポリペプチド,コラーゲン類,ヒアルロン酸塩が好ましいものとして例示され、これらから1種又は2種以上を選択して用いる。
本発明において使用する藻類抽出物としては、通常の皮膚外用剤に使用されている藻類抽出物であれば特に限定されない。抽出物を得る藻類としては、緑藻類,褐藻類,紅藻類から選択される1種を単独で、又は2種以上が用いられ、そのなかでもヤハズグサ属(Dictyopteris),ホンダワラ属(Sargassum),フクリンアミジ属(Dilophus),フクロノリ属(Colpomenia),コンブ属(Laminaria),カイメンソウ属(Ceratodictyon),カギケノリ属(Asparagopsis),イトグサ属(Polysiphonia),ヤナギノリ属(Chondria),ソゾ属(Laurencia),ガラガラ属(Galaxaura),キートセロス属(Chaetoceros),パブローバ属(Pavlova)から選択される1種又は2種以上の藻類の抽出物を用いることが好ましい。
ヤハズグサ属(Dictyopteris)の藻類は、褐藻類アミジグサ目アミジグサ科の藻類の一種である。ヤハズグサ属の藻類としては、ヤハズグサ(Dictyopteris latiuscula),シワヤハズ(Dictyopteris undulata),ヘラヤハズ(Dictyopteris prolifera),スジヤハズ(Dictyopteris plagiogramma),ヒメヤハズ(Dictyopteris repens),エゾヤハズ(Dictyopteris divaricata),ウラボシヤハズ(Dictyopteris polypodioides)等が例示される。これらのヤハズグサ属藻類の中でも、真皮線維芽細胞賦活作用の点から、ウラボシヤハズ(Dictyopteris polypodioides)の抽出物が好ましく用いられる。
ホンダワラ属(Sargassum)の藻類としては、ホンダワラ(Sargassum fulvellum),エンドウモク(Sargassum yendoi),マメタワラ(Sargassum piluriferum),ヤツマタモク(Sargassum patens),アカモク(Sargassum horneri),ノコギリモク(Sargassum serratifolium),オオバノコギリモク(Sargassum giganteifolium),ヨレモク(Sargassum tortile),ヤナギモク(オオバモク:Sargassum ringgoldianum),ネジモク(Sargassum sagamianum),ハハキモク(Sargassum kjellmanianum),ウミトラノオ(Sargassum thunbergii),フシスジモク(Sargassum confusum),イソモク(Sargassum hemiphyllum),ナラサモ(Sargassum nigrifolium),トゲモク(Sargassum micracanthum),タマナシモク(Sargassum nipponicum),ジンメソウ(Sargassum vulgare),フタエモク(ヒイラギモク:Sargassum duplicatum),エゾノネジモク(Sargassum yezoense)等が例示される。これらのホンダワラ属藻類の中でも真皮線維芽細胞賦活作用の点から、エンドウモク(Sargassum yendoi),エゾノネジモク(Sargassum yezoense),及びヤツマタモク(Sargassum patens)から選択される1種又は2種以上の抽出物を用いることが好ましい。
フクリンアミジ属(Dilophus)の藻類は、褐藻類アミジグサ目アミジグサ科の藻類の一種である。フクリンアミジ属の藻類としては、フクリンアミジ(Dilophus okamuraiDilophus marginata)が例示される。
フクロノリ属(Colpomenia)の藻類は、褐藻類カヤモノリ目カヤモノリ科の藻類の一種である。フクロノリ属の藻類としては、フクロノリ(Colpomenia sinuosa),ワタモ(Colpomenia bullosa)が例示される。これらの藻類の中でも真皮線維芽細胞賦活作用の点から、フクロノリ(Colpomenia sinuosa)の抽出物を用いることが好ましい。
コンブ属(Laminaria)の藻類は、褐藻類コンブ目コンブ科の藻類の一種である。コンブ属の藻類としては、マコンブ(Laminaria japonica),ホソメコンブ(Laminaria religiosa),ミツイシコンブ(Laminaria angusta),チジミコンブ(Laminaria cichorioides),ヒメコンブ(Laminaria longipes)等が例示される。これらのコンブ属藻類の中でも、真皮線維芽細胞賦活作用の点から、ホソメコンブ(Laminaria religiosa)の抽出物を用いることが好ましい。
カイメンソウ属(Ceratodictyon)の藻類は、紅藻類スギノリ目オゴノリ科の藻類の一種であり、カイメンソウ(Ceratodictyon spongiosum)が例示される。
カギケノリ属(Asparagopsis)の藻類は、紅藻類カギケノリ目カギケノリ科の藻類の一種であり、カギケノリ(Asparagopsis taxiformis),カギノリ(Asparagopsis hamifera)等が例示される。これらの中でも、真皮線維芽細胞賦活作用の点から、カギケノリ(Asparagopsis taxiformis)の抽出物を用いることが好ましい。
イトグサ属(Polysiphonia)の藻類は、紅藻類イギス目フジマツモ科の藻類の一種である。イトグサ属の藻類としては、モロイトグサ(Polysiphonia morrowii),ショウジョウケノリ(Polysiphonia urceolata),ムツイトグサ(Polysiphonia senticulosa),キブリイトグサ(Polysiphonia japonica),クロイトグサ(Polysiphonia forcipata),フトイトグサ(Polysiphonia crassa)等が例示される。これらイトグサ属の藻類の中でも、真皮線維芽細胞賦活作用の点から、モロイトグサ(Polysiphonia morrowii)の抽出物を用いることが好ましい。
ヤナギノリ属(Chondria)の藻類は、紅藻類イギス目フジマツモ科の藻類の一種である。ヤナギノリ属の藻類としては、ユナ(Chondria crassicaulis),ヤナギノリ(Chondria dasyphylla),アカユナ(Chondria atropurpurea),モツレユナ(Chondria intricata),ハナヤナギ(Chondria armata),ベニヤナギノリ(Chondria ryukyuensis)等が例示される。これらヤナギノリ属の藻類の中でも、真皮線維芽細胞賦活作用の点から、ユナ(Chondria crassicaulis)の抽出物を用いることが好ましい。
ソゾ属(Laurencia)の藻類は、紅藻類イギス目フジマツモ科の藻類の一種である。ソゾ属の藻類としては、ソゾsp.(Laurencia sp.),クロソゾ(Laurencia intermedia),ミツデソゾ(Laurencia okamurai),ソゾノハナ(Laurencia grevilleana),オオソゾ(Laurencia glandulifera),ハネソゾ(Laurencia pinnata),コブソゾ(Laurencia undulata)等が例示される。これらのソゾ属藻類の中でも、真皮線維芽細胞賦活作用の点から、コブソゾ(Laurencia undulata)の抽出物を用いることが好ましい。
ガラガラ属(Galaxaura)の藻類は、紅藻類カギケノリ目ガラガラ科の藻類の一種である。ガラガラ属の藻類としては、ガラガラ(Galaxaura fastigiata),ヒラガラガラ(Galaxaura falcata),ジュズガラガラ(Galaxaura obtusata)等が例示される。これらの藻類の中でも、真皮線維芽細胞賦活作用の点から、ヒラガラガラ(Galaxaura falcata)の抽出物を用いることが好ましい。
キートセロス属(Chaetoceros)及びパブローバ属(Pavlova)は、キートセロス(Chaetoceraceae)科に属する珪藻の一種であり、特にキートセロス グラシリス(Chaetoceros gracilis)を用いることが好ましい。
藻類から抽出物を採取する部位は、特に限定されないが、全藻,若しくはめかぶ(胞子葉又は成実葉)から抽出することが好ましい。また藻類は生のまま若しくは乾燥させて使用する。抽出溶媒としては特に限定されず、水、エタノール,メタノール,イソプロパノール,イソブタノール,n−ヘキサノール,メチルアミルアルコール,2−エチルブタノール,n−オクチルアルコール等の1価アルコール類、グリセリン,エチレングリコール,エチレングリコールモノメチルエーテル,プロピレングリコール,プロピレングリコールモノメチルエーテル,プロピレングリコールモノエチルエーテル,トリエチレングリコール,1,3−ブチレングリコール,へキシレングリコール等の多価アルコール又はその誘導体、アセトン,メチルエチルケトン,メチルイソブチルケトン,メチル−n−プロピルケトン等のケトン類、酢酸エチル,酢酸イソプロピル等のエステル類、ジエチルエーテル,ジイソプロピルエーテル等のエーテル類などが例示される。また、リン酸緩衝生理食塩水等の無機塩類を添加した極性溶媒、界面活性剤を添加した溶媒を用いることもでき、特に限定されない。かかる藻類抽出物の皮膚外用剤全量あたりの配合量としては、特に限定されないが、0.0001〜10.0重量%程度とするのが適切である。
ニガリは、海水を濃縮し塩化ナトリウムを析出させた後に残る残塩で、塩化ナトリウムのほか、塩化カリウム,硫酸マグネシウム,臭化マグネシウム,塩化マグネシウム,硫酸ナトリウム,臭化カリウム,塩化カルシウムなどの混合物である。ニガリは水相成分に溶解した状態で,あるいは粒状等結晶状態の何れで配合してもよい。皮膚外用剤全量あたりの配合量としては、特に限定されないが、0.0001〜10.0重量%程度とするのが適切である。
レチノール,ビタミンA油,酢酸レチノール等のビタミンA類、リボフラビン,酪酸リボフラビン等のビタミンB類、塩酸ピリドキシン等のビタミンB類、ニコチン酸及びその塩並びに誘導体、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロールなどを用いることもできる。皮膚外用剤全量あたりの配合量としては、特に限定されないが、0.0001〜10.0重量%程度とするのが適切である。
本発明で細胞賦活剤として用いるグルタミン酸ポリペプチドは、天然保湿因子の主要成分であるアミノ酸の重合体で、例えばサトウキビに微生物を作用させて得ることができる。皮膚外用剤全量あたりの配合量としては、特に限定されないが、0.0001〜10.0重量%程度とするのが適切である。
コラーゲン類としては,コラーゲン及びその可溶化物,加水分解物,修飾物より成る群から選択した1種又は2種以上を用いる。コラーゲンは動物の結合組織を構成する主要タンパク質成分であり、皮膚組織においては、真皮マトリックスの構成タンパク質である。本発明の目的には、動物組織より抽出したコラーゲンの可溶化物や加水分解物、及びこれらに化学的もしくは酵素的手法により修飾を加えたものが好ましく用いられる。可溶化物としては、ウシやブタの皮膚,骨髄組織,胎盤等から水,エタノール又はこれらの混合溶媒、塩化ナトリウム水溶液等により抽出して得られる水溶性コラーゲン、タラ等の魚皮又はウキブクロ等の臓器より抽出して得られる水溶性コラーゲン、テロペプチドを酵素により除去して得られるアテロコラーゲン等が挙げられ、加水分解物としては、ウシやブタの骨,皮膚等を酸,アルカリ,酵素又はこれらの組み合わせにより加水分解して得られるコラーゲン加水分解物、魚皮や魚の臓器より得られるコラーゲンの加水分解物等が挙げられる。また修飾物としては、前記アテロコラーゲンのサクシニル化物、コラーゲンの前記加水分解物のエチルエステル,ヘキサデシルエステル等のアルキル又はアルケニルエステル、コラーゲンの前記加水分解物のアラニンミリスチン酸縮合物,イソステアリン酸縮合物,ヤシ油脂肪酸縮合物,ウンデシレン酸縮合物,樹脂酸縮合物といった脂肪酸等の縮合物及びそれらの塩、コラーゲンの前記加水分解物の3-クロロ-2-ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド付加物,グリシントリメチルアンモニウムクロリド付加物といったカチオン化修飾物及びそれらの塩、コラーゲンの前記加水分解物の3-グリシドキシプロピルメチルジヒドロキシシラン付加物といった付加修飾物及びそれらの塩などが例示される。本発明に係る皮膚外用剤には、上記コラーゲン類としては、化粧品・医薬品用原料として各社より提供されている市販品を用いることが、品質面及び価格面で好ましい。皮膚外用剤全量あたりの配合量としては、特に限定されないが、0.0001〜10.0重量%程度とするのが適切である。
本発明においては、細胞賦活剤としてヒアルロン酸塩を用いることができる。かかるヒアルロン酸の起源及び分子量は特に限定されない。皮膚外用剤全量あたりの配合量としては、特に限定されないが、0.0001〜10.0重量%程度とするのが適切である。
本発明に係る皮膚外用剤においては、上述の細胞賦活剤であれば特に限定されないが、その効果の点から、ビタミンA油,コレカルシフェロール,ヒアルロン酸塩から選択される1種を単独で若しくは2種以上を併用して用いることが好ましい。
本発明においては、さらに抗酸化剤を併用することにより、皮膚老化防止効果が相乗的に向上する。かかる抗酸化剤としては、カロテノイド類、フラボノイド類、タンニン類及び没食子酸及びその塩並びにエステル類、トコフェロール及びその誘導体類、スーパーオキシドディスムターゼ、チオレドキシン、チオレドキシンリダクターゼ、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、抗酸化効果を有する、植物抽出物,藻類抽出物,酵母抽出物から選択される1種又は2種以上を用いる。
本発明で用いるカロテノイド類としては、種類,基原を問わず、α-カロチン,β-カロチン,γ-カロチン,リコペン,クリプトキサンチン,ルテイン(キサントフィル),ゼアキサンチン,ロドキサンチン,クロセチン等が例示される。また、これらのカロテノイド類をそのまま用いてもよいが、配糖体,エステル等の誘導体を用いてもよい。
本発明で用いるフラボノイド類としては種類,基原を問わず、フラボン,クリシン,プリメチン,アピゲニン,ルテオリン等のフラボン及フラボン配糖体類、ガランギン,ケンフェロール,フィセチン,クェルセチン,ミリセチン,ルチン等のフラボノール及びフラボノール配糖体類、ダイゼイン,ゲニステイン等のイソフラボン及びイソフラボン配糖体類、フラバノン,ピノセンブリン,ナリンゲニン,サクラネチン,ヘスペレチン,エリオジクチオール,マットイシノール等のフラバノン及びフラバノン配糖体類、フラバノノール,ピノバンクシン,アロマデンドリン,フスチン,タキシホリン,アンペロプチン等のフラバノノール及びフラバノノール配糖体類、カルコン,ブテイン,カルコノカルタミジン,ペジシン,ペジシニン等のカルコン及びカルコン配糖体類、べンザルクマラノン,スルフレチン,レプトシジン,オーロイジン等のベンザルクマラノン及びベンザルクマラノン配糖体類、ペラルゴニジン,シアニジン,デルフィニジン等のアントシアン及びアントシアン配糖体類等が例示される。
本発明で用いるタンニン類は、多数の植物、特にカシワ,ナラ等ブナ科植物の樹皮、ハゼ,ヌルデ,ウルシ等ウルシ科植物の葉、カリロクの果実などに存在する広義のタンニン酸で、ガロタンニン,ガロタンニン酸等ともよばれる。タンニン類は、これら広く植物界に分布する多数のフェノール性水酸基を持つ複雑な芳香族化合物の総称で、アルカリ分解するとフェノール類,フェノールカルボン酸が得られる。本発明においては、これらの植物由来のタンニン類をそのまま若しくは精製したものを用いることができ、人工的に合成したものを用いることもできる。また、タンニンの構成成分である没食子酸及びその塩、並びにそのエステル類を用いることもできる。これらのタンニン類の中でも、ハマメリス抽出物中に含まれるハマメリタンニンを用いることが最も好ましい。
本発明で用いるトコフェロール及びその誘導体類としては特に限定されず、α-トコフェロール,β-トコフェロール,γ-トコフェロール,d-トコフェロール,酢酸トコフェロール,ニコチン酸DL-α-トコフェロール,コハク酸DL-α-トコフェロール等が例示される。
本発明においては、その他の抗酸化剤として、スーパーオキシドディスムターゼ,チオレドキシン,チオレドキシンリダクターゼ、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール等を配合することもできる。
本発明においては、抗酸化効果を有する植物抽出物、藻類抽出物、酵母抽出物、ビフィズス菌抽出物を用いることもできる。かかる植物抽出物,藻類抽出物としては、キナ抽出物,ツボクサ抽出物,ゲットウ抽出物,緑茶抽出物,ウーロン茶抽出物,紅茶抽出物,ハマメリス抽出物,シラカバ抽出物,チョウジ抽出物,ワレモコウ抽出物,ローズマリー抽出物,セージ抽出物,クローブ抽出物,タイム抽出物,オレガノ抽出物,ゴマ抽出物,イチョウ抽出物,微細藻類抽出物,モズク抽出物等が例示される。これらは、通常化粧品,医薬品原料として市販されているものを使用することができる。
本発明においては、上記の抗酸化剤から1種を単独で若しくは2種以上を組み合わせて用いることができる。かかる抗酸化剤の中でも、皮膚外用剤に配合した際の効果の点から、トコフェロール及びその誘導体,ビフィズス菌抽出物,キナ抽出物,ツボクサ抽出物から選択される1種又は2種以上を用いることが好ましい。また、これらの抗酸化剤の皮膚外用剤に対する配合量は、各抗酸化剤の抗酸化活性に依存するが、概ね0.00001〜5重量%,好ましくは0.0001〜5重量%が適当である。
本発明に係る皮膚外用剤は、ローション剤,乳剤,ゲル剤,クリーム剤,軟膏剤,粉末剤,顆粒剤等、種々の剤型で提供することができる。また、化粧水,乳液,クリーム,美容液,パック等の皮膚化粧料、メイクアップベースローション,メイクアップベースクリーム等の下地化粧料、乳液状,油性,固形状等の各剤型のファンデーション,アイカラー,チークカラー等のメイクアップ化粧料、クレンジングクリーム,クレンジングローション,クレンジングフォーム,洗顔石鹸,ボディシャンプー等の皮膚洗浄料、ヘアーシャンプー,ヘアーリンス,ヘアートリートメント等の毛髪用化粧料等としても提供することができる。
なお、本発明に係る皮膚外用剤には、β−エンドルフィン又はその産生促進剤及び細胞賦活剤のほかに、油性成分,界面活性剤,保湿剤,顔料,紫外線吸収剤,香料,防菌防黴剤等の一般的な医薬品及び化粧料用原料、抗炎症剤,美白剤等の生理活性成分を含有させることができる。
更に、実施例により、本発明の特徴について詳細に説明する。なお、特に断らない限り、実施例中の量目は重量%で示した。
まず、本発明に用いる各エキスを下記の要領で調製した。
[製造例1] テルミナリアエキス
テルミナリアの乾燥樹皮及び乾燥根混合物1kgを粉砕し、メタノール9L中に添加し、室温で7日間撹拌しながら浸漬した。抽出液をろ過して回収し、溶媒を除去することにより抽出乾燥物を得た。得られた抽出乾燥物を0.8重量%となるよう1,3−ブチレングリコール:水=1:1混合物に溶解し、テルミナリアエキスを得た。
[製造例2] セイヨウオトギリソウエキス
セイヨウオトギリソウの乾燥全草1kgを粉砕し、50重量%1,3−ブチレングリコール水溶液9L中に添加し、室温で7日間撹拌しながら浸漬した。抽出液をろ過して回収し、溶媒を除去することにより抽出乾燥物を得た。得られた抽出乾燥物を2.0重量%となるよう1,3−ブチレングリコール:水=1:1混合物に溶解し、セイヨウオトギリソウエキスを得た。
[製造例3] トウキンセンカエキス
トウキンセンカの乾燥頭花1kgを粉砕し、50重量%エタノール水溶液9L中に添加し、室温で7日間撹拌しながら浸漬した。抽出液をろ過して回収し、溶媒を除去することにより抽出乾燥物を得た。得られた抽出乾燥物を2.0重量%となるよう1,3−ブチレングリコール:水=1:1混合物に溶解し、トウキンセンカエキスを得た。
[製造例4] ジャイアントケルプエキス
ジャイアントケルプ(Macrocustis pyrifera)の全藻乾燥物1kgを粉砕し、3重量%塩化ナトリウム水溶液9L中に添加し、室温でホモジナイズした。抽出液をろ過して回収し、溶媒を除去することにより抽出乾燥物であるジャイアントケルプエキスを得た。
[製造例5] ローズウォーター
センティフォリアバラ(Rosa centifolia L.)の開花直前の花を早朝採取したもの1kgを水蒸気蒸留法により香料成分と水溶性成分に分離した。水溶性成分をろ過することにより、ローズウォーターを得た。
つづいて、本発明に係る皮膚外用剤についての実施例の処方を示す。
[実施例1〜実施例11,比較例1〜比較例6] 乳剤
(1)セタノール 1.00
(2)ミツロウ 0.50
(3)ワセリン 2.00
(4)スクワラン 6.00
(5)ジメチルポリシロキサン 2.00
(6)ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン
モノラウリン酸エステル 1.00
(7)グリセリンモノステアリン酸エステル 1.00
(8)グリセリン 4.00
(9)1,3-ブチレングリコール 4.00
(10)パラオキシ安息香酸メチル 0.10
(11)表1に示すβ−エンドルフィン産生促進剤 0.05
(12)精製水 全量を100とする量
(13)カルボキシビニルポリマー(1.0%水溶液) 10.00
(14)水酸化カリウム(10.0%水溶液) 1.00
(15)表1に示す細胞賦活剤 表1に示す量
(16)表1に示す抗酸化剤 表1に示す量
製法:(1)〜(7)の油相成分を混合し、加熱溶解して75℃とする。一方、(8)〜(12)の水相成分を混合,溶解して75℃とする。これに前記油相をくわえて予備乳化した後、(13)を添加してホモミキサーにて均一に乳化し、次いで(14)を加えて増粘させた後冷却し、40℃で(15),(16)を添加し、混合する。
Figure 2006008538
本発明の実施例1〜実施例11、及び比較例1〜比較例6について使用試験を行い、保湿性及び、皮膚の老化症状の改善効果,肌荒れ改善効果を評価した。
まず、保湿性については、各試料につき、50〜60才代の女性パネラー各20名にブラインドにて2週間使用させ、しっとり感について評価させた。評価は、しっとり感が「非常にある;5」,「ある;4」,「ややある;3」,「ややない;2」,「ない;1」の5段階で行わせた。結果は各評価の平均点にて表2に示した。
つぎに、皮膚の老化症状の改善は、各試料について、かかる症状が顕著に認められる50〜60才代の男女パネラー各20名にブラインドにて1カ月間使用させ、使用前後の皮膚状態の変化を観察して評価した。皮膚の老化症状の指標として、皮膚のしわ,きめ,はりの3項目を選び、しわ,きめについては写真撮影及び皮膚表面のレプリカにより観察し、改善状況を評価した。皮膚のはりについては、皮膚弾性の測定により評価した。改善状況は、「改善;3」,「やや改善;2」,「変化なし;1」の三段階で評価し、結果を平均点にて表2に示した。
肌荒れの改善は、各試料について、それぞれ肌荒れ症状を有する女性パネラー各20名にブラインドにて1カ月間使用させ、肌荒れ症状の改善について評価させた。評価は「改善;5」,「やや改善;4」,「変化なし;3」,「やや悪化;2」,「悪化;1」の5段階で行わせた。評価結果の平均点を算出し、表2に示した。
Figure 2006008538
表2から明らかなように、β−エンドルフィン産生促進剤と細胞賦活剤を併用して配合した各実施例使用群では、保湿性,皮膚の老化症状改善,肌荒れ改善の各項目について非常に高い評価が得られており、特に抗酸化剤を併用した実施例5〜実施例7において、高い評価が得られた。
[実施例12] ローション剤
(1)エタノール 20.0
(2)ポリオキシエチレン(60E.O.)硬化ヒマシ油 1.0
(3)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(4)トウキンセンカエキス 0.5
(5)ヒアルロン酸ナトリウム 0.1
(6)ジプロピレングリコール 5.0
(7)1,3-ブチレングリコール 10.0
(8)精製水 全量を100とする量
製法:(1)に(2),(3)を添加して溶解し、アルコール相とする。一方、(8)に(4)〜(7)を順次溶解して水相とする。水相にアルコール相を添加し、撹拌,混合する。
[実施例13] 乳剤
(1)セタノール 1.0
(2)ミツロウ 0.5
(3)ワセリン 2.0
(4)スクワラン 6.0
(5)ジメチルポリシロキサン 2.0
(6)ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン
モノステアリン酸エステル 1.0
(7)グリセリルモノステアリン酸エステル 1.0
(8)グリセリン 4.0
(9)1,3-ブチレングリコール 4.0
(10)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(11)セイヨウオトギリソウエキス 0.5
(12)γ−グルタミン酸ポリペプチド 0.2
(13)精製水 全量を100とする量
(14)カルボキシビニルポリマー(1.0重量%水溶液) 10.0
(15)水酸化カリウム(10.0重量%水溶液) 1.0
(16)エタノール 5.0
製法:(1)〜(7)の油相成分を混合し、加熱溶解して75℃とする。一方、(8)〜(13)の水相成分を混合,溶解して75℃とする。これに前記油相を加え、予備乳化した後、(14)を添加してホモミキサーにて均一に乳化し、次いで(15)をくわえて増粘させた後冷却し、40℃で(16)を添加,混合する。
[実施例14] 水中油型クリーム剤
(1)ミツロウ 6.00
(2)セタノール 5.00
(3)還元ラノリン 8.00
(4)スクワラン 27.50
(5)グリセリル脂肪酸エステル 4.00
(6)親油型グリセリルモノステアリン酸エステル 2.00
(7)ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン
モノステアリン酸エステル 5.00
(8)グリチルレチン酸ステアリル 0.25
(9)レチノール 0.20
(10)プロピレングリコール 5.00
(11)パラオキシ安息香酸メチル 0.10
(12)ジャイアントケルプエキス 0.50
(13)精製水 全量を100とする量
製法:(1)〜(9)の油相成分を混合,溶解して75℃とする。一方、(10)〜(13)を混合,溶解し、75℃に加熱する。次いで、この水相成分に前記油相成分を添加して予備乳化した後ホモミキサーにて均一に乳化し、冷却する。
[実施例15] ハンドクリーム
(1)セタノール 4.00
(2)ワセリン 2.00
(3)流動パラフィン 10.00
(4)グリセリルモノステアリン酸エステル 1.50
(5)ポリオキシエチレン(60E.O.)グリセリル
イソステアリン酸エステル 2.50
(6)酢酸トコフェロール 0.25
(7)グリセリン 20.00
(8)パラオキシ安息香酸メチル 0.10
(9)テルミナリアエキス 0.50
(10)コレカルシフェロール 0.02
(11)精製水 全量を100とする量
製法:(1)〜(6)の油相成分を混合,溶解して75℃とする。一方、(8),(9)を(7)に溶解して(10)とともに(11)にくわえて混合,溶解し、75℃とする。次いで、この水相成分に前記油相成分を添加してホモミキサーにて均一に乳化し、冷却する。
[実施例16] 乳液
(1)精製水 全量を100とする量
(2)グリセリン 7.70
(3)1,3−ブチレングリコール 3.20
(4)植物由来多糖類(0.1%水溶液) 10.00
(5)水素添加大豆リン脂質 0.50
(6)アルギン酸ナトリウム(1%水溶液) 10.00
(7)カルボキシビニルポリマー(1%水溶液) 10.00
(8)パラオキシ安息香酸メチル 0.05
(9)スクワラン 3.20
(10)ジステアリン酸ポリグリセリル 2.40
(11)ベヘニルアルコール 1.00
(12)メドウフォーム油 1.00
(13)混合脂肪酸トリグリセリド 1.00
(14)ミツロウ 0.50
(15)d−δ−トコフェロール 0.11
(16)グリチルレチン酸ステアリル 0.05
(17)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.02
(18)パルミチン酸レチノール 0.05
(19)L−アルギニン(10%水溶液) 2.00
(20)エタノール 4.00
(21)水溶性コラーゲン 1.00
(22)2−メタクリロイルオキシホスホリルコリン・
メタクリル酸ブチル共重合体液 1.00
(23)ツボクサエキス 0.50
(24)オウレンエキス 0.10
(25)キナエキス 0.10
(26)ビフィズス菌エキス 0.03
(27)コレカルシフェロール 0.01
(28)ヒアルロン酸ナトリウム 0.10
(29)フェノキシエタノール 0.01
(30)リン酸L−アスコルビルマグネシウム 0.05
(31)γ−グルタミン酸ポリペプチド 0.05
(32)テルミナリアエキス 0.50
製法:(1)〜(8)の水相成分及び(9)〜(18)の油相成分をそれぞれ75℃に加熱溶解した後、油相に水相を添加して乳化する。40℃で(19)〜(32)の成分を順次添加、混合する。
[実施例17] スキンローション
(1)精製水 全量を100とする量
(2)グリセリン 13.90
(3)エタノール 8.10
(4)1,3−ブチレングリコール 4.30
(5)L−アルギニン 0.10
(6)カルボキシビニルポリマー(1%水溶液) 10.00
(7)ヒアルロン酸ナトリウム 0.10
(8)ヒバマタエキス 0.10
(9)水溶性コラーゲン 0.10
(10)パラオキシ安息香酸メチル 0.05
(11)グリチルリチン酸ジカリウム 0.05
(12)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.05
(13)キサンタンガム(1%水溶液) 3.00
(14)ビフィズス菌エキス 0.02
(15)d−δ−トコフェロール 0.02
(16)キナエキス 0.50
(17)リン酸L−アスコルビルマグネシウム 0.10
(18)γ−グルタミン酸ポリペプチド 0.10
(19)ツボクサエキス 0.01
(20)パルミチン酸レチノール 0.01
(21)コレカルシフェロール 0.01
(22)テルミナリアエキス 0.05
(23)ローズウォーター 0.50
製法:(1)に(2)〜(23)の成分を順次添加して、混合する。
なお実施例1〜実施例32については、25℃で6カ月間保存した場合において状態の変化は全く認められず、男性パネラー30名による48時間の背部閉塞貼付試験においても、問題となる皮膚刺激性反応は認められなかった。

Claims (6)

  1. β−エンドルフィン及びβ−エンドルフィン産生促進剤から選択される1種又は2種以上と、細胞賦活剤から選択される1種又は2種以上とを含有して成る、皮膚外用剤。
  2. β−エンドルフィン産生促進剤が、テルミナリアエキス,セイヨウオトギリソウエキス,トウキンセンカエキス,ジャイアントケルプエキス,ローズウォーターから選択される1種又は2種以上である、請求項1に記載の皮膚外用剤。
  3. 細胞賦活剤が、藻類抽出物、ニガリ成分、ビタミンA類、ビタミンB2類、ビタミンB6類、ニコチン酸及びその塩並びに誘導体、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール,グルタミン酸ポリペプチド,コラーゲン類,ヒアルロン酸塩から選択される1種又は2種以上である、請求項1に記載の皮膚外用剤。
  4. さらに、抗酸化剤を含有する請求項1に記載の皮膚外用剤。
  5. 抗酸化剤が、カロテノイド類、フラボノイド類、タンニン類及び没食子酸及びその塩並びにエステル類、トコフェロール及びその誘導体類、スーパーオキシドディスムターゼ、チオレドキシン、チオレドキシンリダクターゼ、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、抗酸化効果を有する、植物抽出物,藻類抽出物,酵母抽出物から選択される1種又は2種以上である請求項4に記載の皮膚外用剤。
  6. 抗酸化剤が、トコフェロール及びその誘導体,ビフィズス菌抽出物,キナ抽出物,ツボクサ抽出物から選択される1種又は2種以上である、請求項4に記載の皮膚外用剤。
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