JP2006008036A - 車両用シートスライド装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 第1スプリング(33,33’)がメモリーランナー(7,7’)と離反してもメモリーロック(9,9’)がメモリーレール(3,3’)の孔(8,8’)に係合しているときは、同位置にメモリーランナー(7,7’)は保持される。他方のレール(34,35)にリンク機構(36)を配し、シート(30)が前方にいるときシートバック(31)を戻してもレールアンロック状態が保持される。シートバック(32)を引き起こしたシート(30)は中間位置(N)又は中間位置より前方のメモリー位置に戻り、スライドロックとなる。
【選択図】 図1
Description
ところで、この種のシートスライド装置を用いたフロントシートの内、一方のシートがウォークインのために前方へ移動した状態のとき、他方の隣のフロントシート(主に助手席)への乗員の乗り込みができない。
本発明では、メモリーランナーを残し、その前方でシートバックを引き起こし、次いで、通常操作によりシートを後方へ移動させても、シートはレールの中央部の定位置又はそれより前方のメモリー位置に止まり、メモリーロックを破損させることはない。又、車両の振動によるメモリーランナーの位置ズレはなく、メモリー位置の誤動作はない。
対のメモリーランナーはメモリーロックにより一方及び他方の固定側レールに夫々保持できるのでメモリーランナーを記憶位置に確実に残すことができる。
本発明によれば、シートの最前方位置と最後方位置との間でシート位置のメモリーが可能であり、ウォークインのため前方へ移動したシートバックを起立させたシートをレールの中央部の定位置又はそれより前方のメモリー位置で止めることができるので、ウォークイン時の一方のフロントシート(たとえば助手席)への乗員の乗降が容易となる。
さらに、シートバック前倒しのまま最前方位置から後方へ戻す場合はメモリー位置にシートは必ず戻る。
かくして、シートバックを戻してシートを後方へ移動させても乗員の乗り込むスペースを追加操作なしで確保可能であり、シートのメモリー位置への復帰は乗降後のスライド位置合わせを不要とする。
メモリーレール3に支持された案内軸6を有し、メモリーランナー7をメモリーレール3と案内軸6に挿通させかつ前後方向に移動可能なよう配す。
メモリーランナー7は、フレーム5の外側壁部に回動自在に支持された第1リンク10の先端部と当接自在でありかつメモリーレール3の先端縁に一端を係止させた第1スプリング33の前方への入力を受けて保持される。
フレーム5に枢支されかつその動きが反対側のレールのシートスライド装置(図示なし)にロッド16,16’を介して伝達される第4リンク17を配す。スプリングの附勢力を受けた第4リンク17は、その先端に操作ハンドル18に当接する作用部19を有す。
第4リンク17は第2ピン28を有し、第3リンク12が第1ピン29を有する。
リンク機構36は、アッパレール35の頂面に固定されるL形のフレーム37と、ロッド16’の一端に固定されかつフレーム37に回動自在に支持される従リンクとしての第8リンク38と、フレーム37にピン39を用いて回動自在に支持された従リンクとしての第9リンク40、及びロアレール34の内側であって中央から後方へと延在するブラケット41を有す。
第9リンク40は、スプリング42により、その一端の当接片43がブラケット41の頂面に弾力的に当接するよう附勢する。第8リンク38は、ピン44を有し、該ピン44が第9リンク40の段部45,45’に当接し、第9リンク40の回動角を規制する。
シートバックを起立させたままアッパレール35が前進し、第9リンク40の当接片43がブラケット41の頂面から離反するとピン39を中心に反時計方向(図3で見て)に回動し、その動きはピン39と段部45,45’との当接により規制される。
しかし、シートバックは前倒しのままアッパレール35を前進させると、ワイヤー49の張力により第9リンク40を時計方向に回転させたままの状態を維持する。即ち、シートバックの前倒れ時スライドロック解除の保持をしない状態となり、逆に、シートバックを最前方位置で戻す時にのみスライドロック解除の保持がなされる。
他方のロアレール34に付加メモリーレール3’を取り付ける。リンク機構36は、さらに、付加メモリーレール3’に支持された付加案内軸6’を有し、付加メモリーランナー7’を付加メモリーレール3’と付加案内軸6’に挿通させかつ前後方向に移動可能なよう配す。
付加メモリーランナー7’は付加メモリーレール3’に穿設された複数の孔8’に係合自在にしてかつスプリングの付勢力を受けている付加メモリーロック9’を有す。
付加メモリーランナー7’は、フレーム37の外側壁部に回動自在に支持された付加第1リンク10’の先端部と当接自在でありかつ付加メモリーレール3’の先端縁に一端を係止させた付加第1スプリング33’の前方への入力を受けて保持される。
付加メモリーロック9’と当接自在な付加第6リンク23’をロッド16’に結合させる。
ウォークインのため後方に位置するシート30を前方へ移動するに先立ってシートバック32をシートクッション31上に前倒しさせる。次いで、シート30を前方へ移動させる。
図示例では、最前方位置(F/M)と最後方位置(R/M)との間の全域でシート位置のメモリーが可能であり、その間の任意の定位置(N)の前後のメモリー位置へシートバック32を前倒しのまま、シートを戻す(スライドロック)ことができる。最前方位置(F/M)でシートバック32を起立させたシート30は定位置(N)でスライドロックが可能となる。
最前方位置でシートバック32を起立させたシート31は、図6に示すように、中間の定位置(N)にてスライドロックされる。
図7に示すシート30の復帰パターンの別の例は、定位置より前方に位置するシート30を前方へ移動させ、シート30のシートバック32を戻し、シートバック32を起こした状態でシート30を後方へ復帰させるものである。この場合、シートバック32を戻したときスライドロックを解除したままであり、シート30は定位置(N)より前方のメモリー位置でロックして停止する。
図5の例において、両メモリーランナー7,7’は、ウォークイン操作で原位置(メモリー位置)に取り残され、ウォークイン復帰で第1リンク10,10’と再結合する。図6の下側の例において、両メモリーランナー7,7’はメモリー位置に残っているが、図示した中立位置のシート30のメモリー位置への戻り通常操作により第1リンク10,10’と再結合する。図7の例において、両メモリーランナー7,7’は、ウォークイン操作で中間位置(N)より前方のメモリー位置に残されるが、前方位置からのシート30(シートバック32は起立状態)の戻し動作により、両メモリーランナー7,7’は第1リンク10,10’と中間位置(N)より前方のメモリー位置で再結合する。
尚、シートバック32の前倒しに応答して、第2リンク11が矢印A方向(図2参照)へ第5ピン15を中心に回動する。この第2リンク11の動きによるハンドル18(図2参照)の下方への動き(アッパレール4のロアレール2に対する摺動を可能にする)は第4リンク17をロッド16を中心に反時計方向にスプリングの附勢力で回動させる。即ち、操作ハンドル18の動きに作用部19が追従する。このようにシートスライド装置1への入力はシートバック32の前倒しによる第2リンク11への入力と操作ハンドル18の動きによる第4リンク17への入力の2通りがある。操作ハンドル18は、アッパレール4をロアレール2に固定又は摺動自在とする係脱(ロック・アンロック)装置(図示なし)のために用いられる。
尚、操作ハンドル18により、アッパレール4のロアレール2に対するロックが解除されると、フレーム5がアッパレール4と一体となって移動するので、第1リンク10もフレーム5とともに移動し、メモリーランナー7も第1リンク10に追従しながらメモリーレール3に対し摺動する。
図8に相当する状態で、リンク機構36は、付加第6リンク23’が付加メモリーロック9’を押し、メモリーロック9’は孔8’と非係合となっている。付加第1リンク10’が付加メモリーランナー7’に当接し、付加第1スプリング33’の付勢力による付加メモリーランナー7’の動きは拘束される。
第4リンク17のロッド16を中心とする反時計方向の回動は、作動部19が操作ハンドル18を押し下げる。操作ハンドル18の下方への動きは、アッパレール4のロアレール2に対するロック(図示なし)を解除し、アッパレール4のロアレール2に対する摺動を可能にする。
シートバック31の前倒しは、第9リンク40をワイヤー49により時計方向に回動させ、ピン44を段部45’より解放させ、第8リンク38を時計方向に回動し、作動部46が操作レバー18を押し下げ、両レール34,35をアンロックとさせる。
第4リンク17の反時計方向の回動は、第6リンク23も同方向に回動させ、メモリーロック9を反時計方向に回動し、メモリーロック9を孔8に係合させ、メモリーランナー7の移動を阻止し、シート30の原位置を記憶(メモリー)させる。
第4リンク17の時計方向の回動は、ロッド16’を介して付加第6リンク23’を同方向に回動させ、付加メモリーロック9’を孔8’に係合させ、付加メモリーランナー7’の移動を阻止し、シート30の位置を記憶させる。
シートバック32を引き起こすと(図5参照)、スプリングにより第2リンク11が元の位置(図8参照)へと回動復帰する。このとき、第3リンク12が第4リンク17の後端部に当接するが、第3リンク12の長孔13が第2リンク11の第5ピン15に沿って回動し、第2リンク11が初期位置に戻ると、第3リンク12もスプリングにより元の位置へ復帰する。
シートバック32の前倒しによる第4リンク17の反時計方向の回動(図2で見て)は、図11に示すように、ロッド16’を回動させ第8リンク38を反時計方向に回動させる。第8リンク38のこの動きは、当接片46をして操作ハンドル18を押し下げ、アッパレール35をロアレール34に対してアンロック状態とさせる。ピン44は段部45’から離反し、第9リンク40のピン39回りの回動を可能とさせるが、図12の状態では、当接片43がブラケット41の頂面に当接し、第9リンク40の回動は規制される。
第8リンク38は、時計方向に回動して両レール34,35をロック状態とし、付加第6リンク23’が付加メモリーロック9’時計方向に回動させ、メモリーを解除する。
このため、ロッド16’が第4リンク17をレールアンロック位置に保持することになる。かくして、図7のシート30の前方位置ではシートバック32を引き起こしたにも係わらず、シート30の後方への移動は操作ハンドル18を作動させることなく可能である。
第8リンク38の回動は、ロッド16’を介して第4リンク17を回動させ、アッパレール4,35をロアレール2,34にロックさせる。
この状態で、さらに、シート30を後方へ移動させたいときは、操作ハンドル18を動作させ、レールアンロック状態を作りシートを後退させる通常の操作を必要とする。
図14に示すように、付加メモリーランナー7’は予め設定された中間位置(N)より後にあるが、シート30は中間位置でロック状態となる(図6参照)。
2 一方のロアレール
3,3’ メモリーレール
4 一方のアッパレール
5 フレーム
6,6’ 案内軸
7,7’ メモリーランナー
8,8’ 孔
9,9’ メモリーロック
10,10’ 第1リンク
11 第2リンク
12 第3リンク
13 長孔
14,15,20,26,27,28,29 ピン
17 第4リンク
19 作用部
21 第5リンク
23,23’ 第6リンク
24 第7リンク
30 シート
31 シートクッション
32 シートバック
33,33’ 第1スプリング
34 他方のロアレール
35 他方のアッパレール
36 リンク機構
37 フレーム
38 第8リンク
39,44 ピン
40 第9リンク
41 ブラケット
43,46 当接片
45,45’ 段部
46’ カム孔
47 開口
48 腕部
49 ワイヤー
Claims (2)
- シートバックの前倒しに連動又は操作ハンドルの動作によりシートを支持する可動レールを固定レールに対してのロックを解除又は解除を保持する車両用シートスライド装置において、一方のレールにロック機構をかつ他方のレールにロック機構と連動するリンク機構を有し、ウォークイン操作により後方位置より移動して最前方位置にあるシートの前倒しシートバックを戻してシートを後方に移動させたとき、シートが最前方位置と最後方位置との間の任意の定位置でロック状態となり、ウォークイン操作により定位置より前方から移動して最前方位置にあるシートのシートバックを戻してシートを後方へ移動させるとシートのメモリー位置でロック状態となることを特徴とする車両用シートスライド装置。
- リンク機構が他方のレールの可動レール側に保持された第8リンクと、可動レール側に保持されかつ第8リンクと協働し、その一端が固定レールに支持されたブラケットに係脱自在の第9リンクと、シート位置メモリー用の複数の孔を有しかつ他方のロアレールに固定された付加メモリーレールと、付加メモリーレールに対して摺動自在でありかつ弾性手段の付勢力を受ける付加メモリーロックを有する付加メモリーランナーと、ブラケットに枢支されかつ付加メモリーロックと当接自在な付加第6リンクとを有し、第9リンクが第9リンクとシートバックとを連結するワイヤーを受ける腕部を有し、付加第6リンクがロッドを介して一方のレール側の第6リンクと連結し、シートの前進により第9リンクの一端とブラケットとを非係合とさせる請求項1記載の車両用シートスライド装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004190903A JP2006008036A (ja) | 2004-06-29 | 2004-06-29 | 車両用シートスライド装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004190903A JP2006008036A (ja) | 2004-06-29 | 2004-06-29 | 車両用シートスライド装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006008036A true JP2006008036A (ja) | 2006-01-12 |
Family
ID=35775739
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004190903A Pending JP2006008036A (ja) | 2004-06-29 | 2004-06-29 | 車両用シートスライド装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006008036A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9475408B2 (en) | 2013-12-03 | 2016-10-25 | Hyundai Motor Company | Seat rail apparatus for vehicle having walk-in memory function |
-
2004
- 2004-06-29 JP JP2004190903A patent/JP2006008036A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US9475408B2 (en) | 2013-12-03 | 2016-10-25 | Hyundai Motor Company | Seat rail apparatus for vehicle having walk-in memory function |
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