JP2006007538A - 積層体及びその成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】
強度が優れ、外観品質が良好かつ塗装性に優れた積層体及び成形品を提供することである。本発明の他の目的は薄肉、軽量かつ強度が優れた積層体及び成形品を提供することを目的とする。
【解決手段】
結晶性エチレンープロピレンブロック共重合体と、熱可塑性エラストマー、及びタルクからなるポリプロピレン樹脂成形体を上層とし、強化繊維を含む熱可塑性樹脂成形体を下層として、上層と下層を貼り合わせることによる積層体及びその成形品。

Description

本発明は、耐熱性が良好でかつ外観品質も優れる熱可塑性樹脂積層体及びその成形品に関する。詳しくは基材層を繊維により強化し、その上層に薄膜成形が可能な熱可塑性樹脂組成物を積層してなる積層体及びその成形品に関する。
熱可塑性樹脂は成形加工性、耐有機溶剤性にすぐれており、自動車の外装及び内装部品等に広く用いられている。また近年では高強度化、特に高熱時の寸法安定性確保を目的として、強化繊維を含む熱可塑性樹脂や無機微粒子連結体を樹脂中に分散させた複合樹脂組成物などが一般的に用いられている。しかしながら繊維や無機微粒子連結体により強化した熱可塑性樹脂は、平滑性が劣り外観品質が著しく低下する。このため強化した熱可塑性樹脂の表面に平滑性の良好な熱可塑性樹脂を積層した積層体が開発されている。
また塗装性の向上を目的として、静電プライマーレス塗装が可能な積層体の開発も行われている。このプライマーレス化の方法として、熱可塑性樹脂と導電性フィラーを含有する導電層との間に接着層を設けた積層体などが知られている。
しかしながらこれら積層体は強度及び外観品質を両立させるために厚肉となってしまい、近年望まれている薄肉、軽量化を達成できないという問題があった。
特開2003−201405号公報 特開2003−237003号公報
本発明の目的は強度が優れ、外観品質が良好かつ塗装性に優れた積層体及びその成形品を提供することである。本発明の他の目的は薄肉、軽量かつ強度が優れた成形品を提供することである。
本発明者は上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、上層をポリプロピレン樹脂成形体とし、強化繊維を含む熱可塑性樹脂成形体を下層として、上層と下層を貼り合わせることにより、強度、外観品質及び軽量化を同時に満足するという、優れた性能を有することを見出し本発明に至った。
すなわち、本発明の積層体の好ましい実施形態は、ポリプロピレン樹脂を射出成形した厚さが0.5〜2.5mmの上層と、強化繊維を繊維状に形成された熱可塑性樹脂で被覆し成形した厚さが1.0〜3.0mmの下層とを熱溶着または接着剤等により貼り合わせた積層体。または、ポリプロピレン樹脂を射出成形した厚さが0.5〜2.5mmの上層と、熱可塑性樹脂中に強化繊維を分散させ厚さ1.0〜3.0mmに成形した成形体を下層とし、熱溶着または接着剤等により貼り合わせたことを特徴とする積層体及びそれらの成形品である。
本発明によって外観品質の優れたポリプロピレン樹脂成形体と、剛性が優れた強化繊維を含む熱可塑性樹脂成形体とを積層した成形品を得ることが可能となった。このような成形品は強度が高く、外観品質及び塗装性が良好である。また強化繊維を含むため、加熱時の寸法安定性も良好であり、自動車外板のような塗装を施す部品にも適している。本発明の成形品はさらに薄肉であるため、軽量化に対する効果も大きい。
以下本発明について詳細に説明する。本発明の上層であるポリプロピレン樹脂成形体はASTM法で測定したメルトフローレート(230℃、荷重2.16kg以下MFRという)が30〜60g/10分、曲げ弾性率が1800MPa以上、引張り降伏強度が20MPa以上、引張り伸度が200%以上の範囲である。これらの範囲外では薄肉の成形品が得られない。
ポリプロピレン樹脂成形体は(A)結晶性エチレンープロピレンブロック共重合体、(B)熱可塑性エラストマー及び(C)タルクを溶融混練することによって得られる。以下各成分について説明する。
(A)結晶性エチレンープロピレンブロック共重合体
本発明において使用する(A)結晶性エチレンープロピレンブロック共重合体は、実質的には(a)ホモポリプロピレン部分と、(b)エチレンープロピレン共重合体部分からなるものである。(a)ホモポリプロピレン部分は、プロピレンのホモ重合体であり、その部分のMFRが150〜250g/10分、かつアイソタクチックペンタッド分率(IPF)が96%以上、好ましくは98%以上である。MFRが低いと成形性が悪く、高すぎると物性が低下する。またIPFが低いと表面硬度が不足し、耐傷付性が問題となる。
ここで、アイソタクチックペンタッド分率(IPF)とは、マクロモレキュラス(Macromolecules),6巻,925貢(1973年)記載の方法、すなわち13C−NMRを使用する方法で測定されるポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位でのアイソタクチック分率である。換言すれば、アイソタクチックペンタッド分率は、プロピレンモノマー単位が4個連続してメソ結合した連鎖の中心にあるプロピレンモノマー単位の分率である。ただし、ピークの帰属に関しては、マクロモレキュラス(Macromolecules),8巻,687貢(1975年)に記載の方法に基づいて行った。具体的には13C−NMRスペクトルのメチル炭素領域の全吸収ピーク中のmmmmピークの強度分率としてアイソタクチックペンタッド単位を測定した。
(b)エチレンープロピレン共重合体部分は、結晶性の低いエチレンープロピレン共重合体の部分である。このエチレンープロピレン共重合体部分のプロピレン含有量は、60〜70重量%であることが必須である。プロピレン含有量が60重量%未満、または70重量%を超えると、いずれも延性が低下する。
前述したような各部分を含有する(A)エチレンープロピレンブロック共重合体の(a)ホモポリプロピレン部分と、(b)エチレンープロピレン共重合体部分の含有量は、(a)+(b)の合計を100重量%として、(a)ホモポリプロピレン部分が90〜95重量%である。一方、(b)エチレンープロピレン共重合体部分は5〜10重量%である。共重合体部分が多いと表面硬度、熱変形温度が低下し、製品に傷が付きやすく好ましくない。また(A)結晶性エチレンープロピレンブロック共重合体のMFRは60〜120g/10分、好ましくは80〜100g/10分である。MFRが60g/10分未満の場合組成物の流動性が悪化し、成形性が悪化し、かつ耐傷付性が不足する。一方MFRが120g/10分を越えると機械的強度が低下し、好ましくない。
このような(A)結晶性エチレンープロピレンブロック共重合体は、慣用のプロピレン重合法の一段以上の工程で(a)ホモポリプロピレン部分を重合した後、引き続き一段以上の工程で(b)エチレンープロピレン共重合体部分を重合する多段重合によって得ることができる。

(B)熱可塑性エラストマー
本発明にて使用する(B)熱可塑性エラストマーは、1種または複数種のスチレンーエチレン・ブチレンースチレンブロック共重合体(以下SEBS)である。本発明において使用するSEBSは、PS−PEB−PS の構造式で示される(式中PSはポリスチレンブロック、PEBはポリエチレンーブテンブロックである)。このようなSEBSは、スチレンと1,3−ブタジエンとをブロック共重合したものに水素添加したものである。
このSEBSの水素添加量は、90モル%以上で、好ましくは不飽和結合を有さないものがよい。またSEBSのMFRは、0.5〜15g/10分、好ましくは1〜12g/10分である。複数種のSEBSを使用する場合、混合したSEBSのMFRがこの範囲に入ることが好ましい。MFRが0.5g/10分未満では流動性が不足し、成形性が悪化し、15g/10分を超えると、延性や耐衝撃性が不足するため好ましくない。さらにSEBSを構成するポリスチレン部分の含有量は10〜30重量%が好ましい。10重量%未満の場合耐衝撃性が低下し、30重量%を超えると延伸が不足するため好ましくない。
(C)タルク
本発明にて使用する(C)タルクは、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置により測定した平均粒径が5μm以下のものが好ましい。タルクの平均粒径が5μmを超えると、剛性や寸法安定性が不足するため好ましくない。またタルクは、変性シリコンやチタネートカップリング剤等で表面処理すると、組成物の剛性や耐熱性をより向上させることができるために好ましい。
前述した各種成分の配合割合は、(A)結晶性エチレンープロピレンブロック共重合体が54〜65重量%であり、(B)熱可塑性エラストマーが17〜24重量%であり、(C)タルクが15〜25重量%である。その他用途によっては、酸化防止剤、熱安定剤及び光安定剤を各0.01〜2重量%程度添加することが好ましい。また改質の目的として、他の添加剤、例えば離型剤、帯電防止剤、可塑剤、難燃剤、滑剤、有機もしくは無機顔料およびその分散剤等を添加することもできる。(A)結晶性エチレンープロピレンブロック共重合体が54重量%未満では得られる組成物の剛性、耐熱性、硬度等が低下しやすく、65重量%を超えると強度、延性等が低下する。また(B)熱可塑性エラストマーが17重量%未満では脆化温度が高く、耐衝撃性が低下し、一方24重量%を超えると強度、剛性、耐熱性、硬度等が低下する。さらに(C)タルクが15重量%未満では剛性、耐熱性が低下し、一方25重量%を超えると延性が低下する。
本発明のポリプロピレン樹脂成形体は、前記の各種成分を予めドライブレンドした後、1軸押出機、2軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダー等に供給し、180〜300℃、好ましくは190〜210℃で溶融混練することによって製造する。ポリプロピレン樹脂成形体の厚さは0.5〜2.5mmが好ましい。0.5mm未満では積層体とした場合に下層の強化繊維を含む熱可塑性樹脂の凹凸を隠蔽することが困難なため表面平滑性が劣る。一方2.5mmを超えると軽量化を考えた場合好ましくない。表面平滑性と軽量化を考慮した場合、1.0〜2.0mmの厚さであることがより好ましい。
本発明の下層のベースとなる熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン樹脂(ABS樹脂)、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル、アクリロニトリル/スチレン樹脂(AS樹脂)、メタクリル樹脂(PMMA)、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレートなどがあげられる。強化繊維としては、カーボンファイバー、ガラスファイバー、及びアラミドなどの有機繊維などがあげられる。

下層の強化繊維を含む熱可塑性樹脂成形体は、前記熱可塑性樹脂からなる群より選ばれるいずれか1種の樹脂に、カーボンファイバー、ガラスファイバー、及びアラミドなどの有機繊維からなる群から選ばれる1種、もしくは2種以上の繊維を分散させ、ニードルパンチ法によりシート状に予備成形したものを、加圧圧縮することにより成形する。この時繊維と熱可塑性樹脂の割合は熱可塑性樹脂を100重量%とした場合、繊維は30〜70重量%であることが好ましい。また前記熱可塑性樹脂からなる群より選ばれるいずれか1種の樹脂中に、カーボンファイバー、ガラスファイバー及び有機繊維からなる群より選ばれる1種または2種以上の繊維を、前記熱可塑性樹脂100重量%に対し、30〜70重量%以下の割合で分散させ成形することもできる。
本発明の下層は、圧縮成形または射出成形により成形することができ、1.0〜3.0mmの厚さにて優れた剛性を発現することができる。成形品の軽量化及び剛性を考慮した場合、1.5〜2.5mmの厚さであることが望ましい。また本発明の下層である強化繊維を含む熱可塑性樹脂成形体は、加熱収縮率が小さく成形時の熱変形が少なく、成形性にも優れている。
上層及び下層は、熱溶着、接着剤またはレーザー溶着等により貼り合わせることができる。貼り合わせた積層体は剛性、耐衝撃性が優れ、熱変形率が小さいばかりでなく、表面の平滑性が良好で外観品質も優れる。また塗膜の密着性も良好で自動車の内外装部品などに適している。
以下に物性測定方法、及び評価方法を示す。
・ 線膨張係数
試験片を85℃の恒温槽に24時間放置後取り出し室温にて24時間放冷する。この試験片に280mm間隔で標線を付け寸法を測定する。次にこの試験片を80℃の恒温槽に6時間放置後取り出し、直ちに寸法を測定する。次にこの試験片を放冷後0℃の恒温槽に6時間放置後取り出し、直ちに寸法を測定する。下記式1にて線膨張係数を求めた。
[式1]







・ 加熱収縮率
縦・横それぞれ520mmの試験片の周囲10mmを残した500mmの正方形中に縦・横3本の標線を引き、それぞれの寸法を測定する。その後試験片を120℃の恒温槽に40分間放置後取り出して室温にて24時間放冷し、再度寸法を測定する。それぞれの標線の加熱前後の寸法差から、式2〜式4より縦・横それぞれの加熱寸法変化率を求めた。
縦の標線間距離をそれぞれT1、T2、及びT3、横の標線間距離をそれぞれY1、Y2、及びY3とする。
[式2]








[式3]







[式4]







・ 曲げ弾性率
25×150mmの試験片を3点曲試験機(島津製作所製 オートグラフAG2000B)にセットし、試験片の上面から50mm/minの速度で荷重を加え、最大荷重(N/50mm)、曲げ弾性勾配(N/50mm/cm)を求めた。
・ ヒートサグ
25×150mmの試験片のオーバーハング量が100mmとなるように、重力に対し垂直に固定し平滑な基盤上に置き、基盤面から試験片先端部までの高さh1を求める。その後120℃の恒温槽にて40分間放置し、取り出し後室温にて30分間放冷し、加熱後の基盤面から試験片先端部までの高さh2を求める。試験前の高さh1と試験後の高さh2の差を求めた。
・ 塗膜密着性
積層体表面に一般的に自動車メーカー等にて用いられるメラミン系塗料を静電塗装により塗膜厚さが約20μmになるように塗装し、120℃にて40分乾燥を行った。塗装を行った試験片にカッターナイフで、縦・横2mm間隔に11列づつ素地に達する傷を付け、2mm間隔の正方形100個分を作製した。その後、2mm間隔の正方形100個を全て覆うように、幅24mmの粘着テープを貼り付け、更にテープを押圧して塗膜との密着を図った。次いで、テープを手前45度の方向に強く引き剥がし、試験片上に塗膜部分100個全てが残存している場合を合格とした。
・ 外観
積層体の外観品質は、目視により下記基準にて4段階で評価した。
◎:自動車用途として優れたレベル
○:自動車用途として使用可能なレベル
△:自動車用途として見えない部位に使用可能なレベル
×:自動車用途に採用不可能なレベル
以下に実施例を挙げて本発明の詳細を説明する。
実施例1
(上層)
結晶性エチレンープロピレンブロック共重合体60重量%と、熱可塑性エラストマーとしてスチレンーエチレン・ブチレンースチレンブロック共重合体20重量%とを200℃、800rpm、吐出量80kg/hrにて混練した後、タルク20重量%を添加しさらに混練して射出成形にて厚さ1mmの成形体を得た。
(下層)
径7〜9μm、長さ50〜150μmのカーボンファイバー50重量%と径89デニール、長さ64mmのポリプロピレン樹脂繊維100重量%を、ニードルパンチ法によりシート状に予備成形したものを圧縮成形して厚さ2.5mmの成形体を得た。
上層と下層を熱溶着により貼り合わせた積層体を用いて、線膨張係数、加熱収縮率、曲げ弾性率及びヒートサグの測定、塗膜密着性及び外観の評価を行った。その結果いずれも良好な結果を得ることができた。
実施例2
(上層)
実施例1と同じ成形体を上層として使用した。
(下層)
カーボンファイバーを70重量使用する以外は実施例1と同様に処理して下層を得た。
実施例1と同様に上層と下層を貼り合わせた積層体を用いて、同様の評価を行った。その結果いずれも良好な結果を得ることができた。
実施例3
(上層)
実施例1と同じ成形体を上層として使用した。
(下層)
強化繊維として径7〜9μm、長さ50〜150μmのガラスファイバーを使用する以外は実施例1と同様に処理して下層を得た。
実施例1と同様に上層と下層を貼り合わせた積層体を用いて、同様の評価を行った。その結果いずれも良好な結果を得ることができた
実施例4
(上層)
実施例1と同じ成形体を上層として使用した。
(下層)
実施例1と同じ強化繊維を含む成形体を下層として使用した。
上層と下層をウレタン系接着剤により貼り合わせた積層体を用いて、同様の評価を行った。その結果いずれも良好な結果を得ることができた。
比較例1
(上層)
実施例1と同じ成形体を上層として使用した。
(下層)
カーボンファイバーを90重量%使用する以外は実施例1と同様に処理して下層を得た。
実施例1と同様に上層と下層を貼り合わせた積層体を用いて、同様の評価を行った。その結果外観品質が著しく劣り、自動車用途としては採用不可能なレベルであった。
比較例2
(上層)
厚さ10μmのポリプロピレンフィルムを上層とした。
(下層)
実施例1と同じ繊維強化成形体を下層として使用した。
上層フィルムと下層をウレタン系接着剤により貼り合わせた積層体を用いて、同様の評価を行った。その結果塗膜密着性が劣り、自動車用途としては採用不可能なレベルであった。









表1及び2に実施例、比較例の概要を示す。















































表3に実施例、及び比較例の評価結果を示す。

















本発明の成形物は剛性が高く、外観品質が優れかつ薄肉軽量であるため、塗装を施す自動車の内外装部品、例えばフェンダーパネル、ルーフパネル、フードパネル、ドアパネル、バンパー等外装意匠部品に利用することができる。また自動車部品以外にも家電品や建材などにも広く適用することが可能である。




Claims (11)

  1. ASTM法で測定したMFRが30〜60g/10分、曲げ弾性率が1800MPa以上、引張り降伏強度が20MPa以上、引張り伸度が200%以上であるポリプロピレン樹脂成形体を上層に、熱可塑性樹脂100重量%に対し強化繊維30〜70重量%を含む熱可塑性樹脂成形体を下層に配置したことを特徴とする積層体。
  2. 前記ポリプロピレン樹脂成形体が、結晶性エチレンープロピレンブロック共重合体と、熱可塑性エラストマー及びタルクとからなり、結晶性エチレンープロピレンブロック共重合体のMFRが60〜120g/10分であることを特徴とする請求項1記載の積層体。
  3. 前記ポリプロピレン樹脂成形体の結晶性エチレンープロピレンブロック共重合体部分が、ホモポリプロピレン部分とエチレンープロピレン共重合体部分からなり、ホモポリプロピレン部分のアイソタクチックペンタッド分率が96%以上、MFRが150〜250g/10分であり、かつエチレンープロピレン共重合体部分の含有量が5〜10重量%であり、その共重合体部分のプロピレン含有量が60〜70重量%であることを特徴とする請求項1記載の積層体。
  4. 前記ポリプロピレン樹脂成形体の厚さが0.5〜2.5mmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層体。
  5. 下層の熱可塑性樹脂成形体に含まれる強化繊維がカーボンファイバー、ガラスファイバー及び有機繊維からなる群より選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層体。
  6. 前記強化繊維を繊維状に形成された熱可塑性樹脂で被覆し、下層としたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の積層体。
  7. 前記強化繊維を熱可塑性樹脂中に分散し、下層としたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の積層体。
  8. 前記強化繊維を含む熱可塑性樹脂を射出成形または圧縮成形により成形加工したことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の積層体の製造方法。
  9. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のプロピレン樹脂成形体と強化繊維を含む熱可塑性樹脂成形体を熱溶着又は接着剤により貼り合わせたことを特徴とする積層体の製造方法。
  10. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の積層体からなることを特徴とする成形品。
  11. 成形品が自動車内外装用部品である請求項10記載の成形品。
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