以下、本発明の実施形態に係るパチンコ機について図面を参照して説明する。
図1には本発明の一実施形態に係るパチンコ機が示され、図2には本実施形態に係るパチンコ機に適用される内枠、ガラス枠、及び遊技盤が示されている。
図1に示されるように、パチンコ機10は、パチンコ機10の外郭を構成するとともにパチンコホールの島設備に設置される矩形状の外枠12を備えている。外枠12の前面には矩形額縁状の内枠14が配置されており(図2参照)、内枠14は、外枠12に設けられた一対のヒンジ部16、18に左側端部が軸支されて開閉可能に取り付けられている。また外枠12の前面下部には、化粧パネルとなる下飾り20が取り付けられている。
内枠14の前面上部には、ガラス板22を装着したガラスフレーム24を窓部25に備えるガラス枠26が配置されており、ガラス枠26は左側端部が内枠14に軸支されて開閉可能に取り付けられている。また、ガラスフレーム24に装着されたガラス板22は、図1の紙面奥行き方向に所定の間隔で互いに平行に配置された一対のガラス板からなる二重構造となっている。このガラス枠26の裏面側となる内枠14の上部には、矩形状の開口部28が設けられている(図2参照)。開口部28には、交換可能とされた遊技盤100がセットされており、遊技盤100は、ガラス枠26を内枠14に閉塞した状態でガラス枠26(ガラス板22)に覆われるようになっている。
ガラス枠26の前面には、遊技の進行に応じて点灯又は点滅等し照明による演出効果を生み出す演出用の表示灯142がガラス板22(遊技盤100の遊技領域101)を取り囲むように配置されており、さらに左上隅及び右上隅には、賞球払出エラー及び払出状態エラー等の各種エラーを報知するエラー用の表示灯144が配置されている。また、各エラー用の表示灯144の内側には、遊技の効果音をステレオ出力するスピーカー146L、146Rが配設されている。
内枠14の前面下部には、一般的な上皿及び下皿の機能を兼ね備える打球供給皿としての一体皿30が配置されている。一体皿30は、パネル部材32の左側端部が内枠14に軸支されて開閉可能に取り付けられており、パネル部材32の前面には、上部に遊技球を貯える球皿部34が形成された球皿本体36が突設されている。
球皿部34の底面は、正面視にて左側から右側へ下り傾斜しており、その傾斜方向下流側となる左側には、遊技球を1列に整列してパネル部材32の裏面に配置された球送り装置(図示省略)に送り込むための整列通路が設けられている。パネル部材32の前面の右側上部には、パチンコ機10内に設けられた賞球払出装置(図示省略)から払い出された賞球が排出される賞球排出口46が形成されている。この賞球排出口46から排出された賞球は球皿部34に貯留され、球皿部34内を左方向へ流下し整列通路により1列に整列されて球送り装置に送り込まれる。
また、パネル部材32の前面における左側下部には灰皿38が設けられ、右側下部には打球の発射力(飛距離)を調整するための発射ハンドル39が取り付けられている。
図2に示されるように、内枠14の前面下部における一体皿30の裏面側には、遊技盤100の左下に発射装置40が配置され、球皿本体36の後方に位置して、内枠14に着脱可能に構成された貯球タンク42が2個のプラスチックファスナー43によって取り付けられている。これらの発射装置40及び貯球タンク42は、一体皿30を内枠14に閉塞すると一体皿30に覆われるようになっている。
貯球タンク42は、上面が開口した箱型とされ、底面44が正面視にて左側から右側へ下り傾斜している。底面44の傾斜方向上流側となる貯球タンク42の左側面部には図示しないタンク入口が形成され、傾斜方向下流側となる貯球タンク42の前面右側端部には、一体皿30のパネル部材32に設けられた賞球排出口46と対応する位置にタンク出口45が形成されている。したがって、一体皿30を内枠14に閉塞した状態では、貯球タンク42と一体皿30の球皿部34とが、タンク出口45及び賞球排出口46を介して連通される。
また、一体皿30のパネル部材32裏面における賞球排出口46の下方位置と、内枠14前面の下部右側におけるタンク出口45の下方位置とには、上下方向に移動可能とされたシャッター板がそれぞれ設けられている(図2では内枠14側のシャッター板50のみを図示している)。これらのシャッター板は、一体皿30が閉塞されると各々下方へ移動して(図2に示したシャッター板50の位置)、タンク出口45と賞球排出口46とを連通させ、一体皿30が開放されると各々上方へ移動して、内枠14側のシャッター板50はタンク出口45の下縁側を、一体皿30側のシャッター板は賞球排出口46の下縁側を塞ぐよう構成されている。このシャッター板により、一体皿30を開放した際は、貯球タンク42及び球皿部34から遊技球(賞球)が流出しないようせき止められる。
内枠14裏面の左側端部(正面視右側端部)には、上下方向に延出された施錠装置52が取り付けられている。施錠装置52の下部にはシリンダー錠(錠前)54が設けられており、シリンダー錠54の鍵孔56は、内枠14前面の右下部に設けられた台座55から露出されている。
施錠装置52の裏面側における上下端部近傍には、後方へ突出された一対の内枠固定用フック60A、60Bが設けられている。施錠装置52の前面側におけるガラス枠26との対応位置には、一対のガラス枠固定用フック62A、62Bが設けられており、このガラス枠固定用フック62A、62Bは、内枠14前面の右側端部に形成されたスリット64A、64Bを通して前方へ突出されている。また、施錠装置52の前面側における一体皿30との対応位置には、上下方向にスライドする一対の一体皿固定用鍵受け部材66A、66Bが設けられている。
これにより、内枠14を外枠12に閉塞すると、施錠装置52の内枠固定用フック60A、60Bが外枠12の正面視右内側面設けられた一対の鍵受け部(図示省略)に係合し、内枠14は外枠12に保持される。ガラス枠26を内枠14に閉塞すると、ガラス枠26裏面の右側端部に取り付けられているガラス枠補強板68に設けられた一対の鍵受け部70A、70Bが施錠装置52のガラス枠固定用フック62A、62Bに係合し、ガラス枠26は内枠14に保持される。また、一体皿30を内枠14に閉塞すると、一体皿30裏面の右側端部に取り付けられている一対のフック(図示省略)が施錠装置52の一体皿固定用鍵受け部材66A、66Bに係合し、一体皿30は内枠14に保持される。
また、内枠固定用フック60A、60B及びガラス枠固定用フック62A、62Bは、シリンダー錠54の鍵孔56に図示しない鍵を差し込んで所定の方向に回すことにより、それぞれ係合状態が解除され解錠されるようになっている。一体皿固定用鍵受け部材66A、66Bは、ガラス枠26を開放すると露出される施錠装置52の解除レバー72を押し下げることにより、一体皿固定用鍵受け部材66A、66Bが下方へスライドして一体皿30の各フックとの係合状態が解除されるようになっている。
この施錠装置52により、内枠14は外枠12に、ガラス枠26は内枠14にそれぞれ施錠されるとともに、一体皿30は内枠14にロックされて、それぞれ閉塞状態に固定される。
図2に示されるように、遊技盤100は、装飾画(図示省略)を印刷した樹脂製シート状のセルが基板であるベニヤ板に貼着されてそのセルの表面が盤面100Aとなっている。盤面100Aの外周端部付近には、円弧状の外レール102及び内レール104が取り付けられており、これらの外レール102、内レール104によって囲まれた円形状の領域は、遊技球が移動可能な遊技領域101とされている。
遊技領域101には、ほぼ中央に表示装置200及びセンター飾り360が配置され、他に、入賞口や始動口(スタート・チャッカー)、又、大入賞口(アタッカー)を備えた変動入賞装置(特別電動役物)等がそれぞれ所定の位置に配置されると共に、遊技領域101内を落下する遊技球を所定の経路に誘導する多数の遊技釘等が設けられており(何れも図示省略)、最下位置にアウト口106が配置されている。
次に、本実施形態に係るパチンコ機10の遊技盤100に搭載された表示装置200について図2〜図15を用いて説明する。
図3に示されるように、遊技盤100の遊技領域101におけるほぼ中央には、円形の開口108が形成されている。表示装置200は、この開口108に対し所定の位置に位置合わせされて遊技盤100の裏面100Bに取り付けられており、遊技盤100の盤面100Aには、表示装置200に対応するセンター飾り360が開口108及び表示装置200に対し所定の位置に位置合わせされて取り付けられている(図2及び図4参照)。
図5に示されるように、表示装置200は、有底で略円筒状とされたケーシング202を備えており、ケーシング202の内部には、図柄X(図8及び図9参照)が設けられた表示体250を有する表示機220(表表示機220A及び裏表示機220B)、表示機220を回転可能に支持する固定ローラーユニット260及び可動ローラーユニット290、表示機220を回転駆動するベルトドライブ機構330、表示機220の回転に連動させて表示体250を回転させるための固定ギア346A、346B等の各部品が収容されてそれぞれ所定の位置に取り付けられている(図3及び図4参照)。
ケーシング202は、円形状の底板部204、底板部204の外周縁に設けられた外筒部206、及び、底板部204の中央部(軸心部)に外筒部206と同軸的に設けられた内筒部208を備えており、内筒部208は図5に示される前後方向に貫通して空洞部209を形成している。
図5及び図8に示されるように、外筒部206における下部中央には、周方向に沿った所定の範囲が径方向外側(下方)へ突出された突出部が設けられており、この突出部は、詳細については後述するベルトドライブ機構330が取り付けられるドライブ機構取付部210とされている。
外筒部206における左下部と右下部とには、周方向に沿った所定の範囲が径方向外側に膨出された膨出部がそれぞれ設けられており、これらの膨出部は、詳細については後述する固定ローラーユニット260がそれぞれ取り付けられる固定ローラー取付部212L、212Rとされている。
外筒部206における左上部と右上部とにも、周方向に沿った所定の範囲が径方向外側に膨出された膨出部がそれぞれ設けられており、これらの膨出部は、詳細については後述する可動ローラーユニット290がそれぞれ取り付けられる可動ローラー取付部214L、214Rとされている。
また、外筒部206の前縁には、固定ローラー取付部212Lと可動ローラー取付部214Lとの間、及び、固定ローラー取付部212Rと可動ローラー取付部214Rとの間に、円弧状のフランジ216L、216Rが設けられており、これらのフランジ216L、216Rには、表示装置200を遊技盤100の裏面100Bにネジで取り付けるための取付孔218が2個ずつ形成されている。
図6及び図7には、ケーシング202内に収容される部品の一部が示されている。図6及び図7に示されるように、本実施形態の表示装置200は、表側(前側)に配置された表表示機220Aと、裏側(後側)に配置された裏表示機220Bとの計2個の表示機を備えている。本実施形態では、これらの表表示機220A及び裏表示機220Bは同一構成とされており、以下の表示機の構成に関する説明では、それらを区別せずに表示機220として説明する。
図7に示されるように、表示機220は、リング状に形成された表示機本体222を備えている。表示機本体222は、外周面における前端縁部に断面三角形状のガイド突起224が周状に設けられ、外周面における後端縁部にフランジ226が設けられており、これらのガイド突起224及びフランジ226によって、表示機本体222の外周面には周溝228が形成されている(図12参照)。
表示機本体222の内周面における前端縁部には、表示機本体222の中心へ向け径方向に沿って突出された平板状の表示体取付部230が2個設けられている。これらの表示体取付部230は、表示機本体222(表示機220)の中心軸線である軸線H2を中心として周方向に120度の間隔で配置されており、各表示体取付部230には、前面側に凹段部が設けられた段付き孔232がそれぞれ形成されている。また、各表示体取付部230の基部(接続部)よりも少し外側には、表示機本体222の周方向に沿って所定の間隔で配置された一対のピン孔234が貫通形成されている。
表示体取付部230の段付き孔232には、ベアリング236がアウターレースを凹段部に嵌入させて取り付けられている。ベアリング236のインナーレースには、回転軸238が嵌入されており、この回転軸238の先端部には、一組の表示体回転ギア240及び表示体250が表示体取付補助板244を間に挟んで取り付けられている。
表示体取付部230の表面側に隣接配置される表示体回転ギア240は、軸心部に貫通形成された軸孔242を回転軸238の先端部に嵌入させることにより回転軸238に固着され、回転軸238及びベアリング236に回転可能に軸支されている。
表示体取付補助板244は、基端側に、表示機本体222のピン孔234に対応する一対のピン孔246が貫通形成され、先端側に、回転軸238に対応する大径の円形孔248が貫通形成されている。この表示体取付補助板244は、一対のピン孔246にそれぞれ図示しないストレートピンの一端部が嵌入され、それらのストレートピンの他端部が表示機本体222の一対のピン孔234にそれぞれ嵌入されることにより、表示機本体222の前面側に表示体取付部230と所定の間隔で対向して取り付けられている。
表示機本体222と表示体取付補助板244との間には、表示体回転ギア240よりも小径の中間ギア254が配置されている。中間ギアは、軸心部に形成された貫通孔256を一方のストレートピンに挿通させることで、一方のストレートピンに回転可能に軸支されており、また、外周面に形成されたギア部255が表示体回転ギア240の外周面に形成されたギア部241に噛み合っている。
表示体取付補助板244の表面側に配置される表示体250は、円盤状とされており、図8及び図9に示されるように、表面250Aに1つの図柄Xが印刷又はシール等によって設けられている。この表示体250は、軸心部に形成された軸孔252を、表示体取付補助板244の円形孔248を挿通した回転軸238の先端部に嵌入させることにより回転軸238に固着され、回転軸238を介してベアリング236に回転可能に支持されている。また、表示体250の中心軸線である軸線H1は、表示機220の軸線H2と略平行にされている。
表示機220は以上の構成とされており、この表示機220では、中間ギア254が回転されると、その回転駆動力が表示体回転ギア240に伝えられ、表示体回転ギア240と共に表示体250が軸線H1回りに回転する。
前述したように、本実施形態の表示装置200には、同一構成の表示機220が2個設けられており、これらの表表示機220A及び裏表示機220Bは、図5及び図6に示されるように、2個づつ設けられた固定ローラーユニット260及び可動ローラーユニット290に支持されて軸線H2を中心に個別に回転可能とされている。
図6及び図13に示されるように、固定ローラーユニット260は、断面略コ字状に形成されたベース262を備えている。ベース262の中央部と両側端部には、固定ローラーユニット260をケーシング202の固定ローラー取付部212L、212Rに取り付けるための前後方向に貫通された取付孔264がそれぞれ形成されており、このベース262の前縁部及び後縁部には、同一構成とされた一対のローラーサブユニット270が取り付けられている。
ローラーサブユニット270は、ベース262の縁部に取付固定される取付板272を備え、取付板272の一端部中央と両側端部には、ベース262の各取付孔264に対応する取付孔274がそれぞれ形成されている。また、取付板272の片面(図13では前面)には、クランク状に屈曲形成されたブラケット276がカシメ等で固着されている。
取付板272への固着部となるブラケット276の基端部は、ベース262の中央部分に接合される取付板272の一端部近傍に配置され、この基端部の略中央には、取付板272の一端部中央に配置された取付孔274に対応する取付孔278が形成されている。
開放端となるブラケット276の先端側と取付板272の他端側との間には、ローラー280が配置されている。ローラー280の外周縁部には、周方向に沿ってV溝282が形成されており、このローラー280は、軸心部に設けられたベアリング284を介して軸286に回転可能に支持されている。
そしてこの一対のローラーサブユニット270は、ベース262の前縁部及び後縁部に、それぞれ位置合わせされて同じ向きで取り付けられており、取付状態では、各取付板272が対向し略平行に配置されて各ローラー270が所定の間隔で同軸的に配置されると共に、ベース262の各取付孔264に取付板272の各取付孔274及びブラケット276の取付孔278が位置合わせされている。
固定ローラーユニット260は以上の構成とされており、この固定ローラーユニット260は、図10及び図11に示されるように、前側に配置されたローラー280のV溝282に、表表示機220Aのガイド突起224が嵌め込まれ、後側に配置されたローラー280のV溝282に、裏表示機220Bのガイド突起224が嵌め込まれ、3個の取付孔(取付孔264、274)に図示しないネジがそれぞれ挿通されて、ケーシング202の固定ローラー取付部212L、212Rに取り付けられている。
図6、図14及び図15に示されるように、可動ローラーユニット290は、断面略コ字状で、固定ローラーユニット260のベース262よりも一回り大きく形成されたベース292を備えている。ベース292の中央部と両側端部には、可動ローラーユニット290をケーシング202の可動ローラー取付部214L、214Rに取り付けるための前後方向に貫通された取付孔294がそれぞれ形成されており、このベース292の前縁部及び後縁部には、同一構成とされた一対の可動ローラーサブユニット300が取り付けられている。
可動ローラーサブユニット300は、ベース292の縁部に取付固定される取付板302を備え、取付板302の一端部(図14及び図15では下端部)中央と両側端部には、ベース292の各取付孔294に対応する取付孔304がそれぞれ形成されている。また、取付板302の片面(図14及び図15では前面)には、一側端部(左側端部)近傍にアーム支持軸306が立設され、他側端部(右側端部)近傍に、軸心部に貫通孔308が形成されたボス310が突設されており、この取付板302の片面側には、前述の固定ローラーユニット260に設けられたものと同一構成のローラーサブユニット270が取り付けられたアーム312が配置されている。
アーム312は、略U字状とされており、中央部と両端部に、ローラーサブユニット270の各取付孔274、278に対応する取付孔314がそれぞれ形成されている。ローラーサブユニット270は、各取付孔274、278がアーム312の各取付孔314にそれぞれ図示しないネジで固定されることにより、図14に示されるように、アーム312の片面(図14では前面)に取り付けられている。
また、アーム312の一端部(図14では左端部)には貫通孔316が形成されており、この貫通孔316を取付板302のアーム支持軸306に挿入させることで、アーム312は一端部がアーム支持軸306に支持され、アーム支持軸306を中心に揺動可能とされている。そして、ローラーサブユニット270のローラー280は、アーム支持軸306の揺動に伴い、図14における上下方向(矢印A方向)へ移動する。
また、アーム312の他端部(図14では右端部)には貫通孔318が形成されており、この貫通孔318と取付板302のボス310の貫通孔308には、引っ張りコイルバネ320の両端に設けられたフックが図示しないネジでそれぞれ固定されている。アーム312は、他端部と取付板302のボス310との間に架設された引っ張りコイルバネ320のバネ力により他端側が上方へ付勢されるようになっている。
そしてこの一対の可動ローラーサブユニット300は、ベース292の前縁部及び後縁部に、それぞれ位置合わせされて同じ向きで取り付けられており、取付状態では、各取付板302が対向し略平行に配置されて各ローラー270が所定の間隔で同軸的に配置されると共に、ベース292の各取付孔294に取付板302の各取付孔304が位置合わせされている。
可動ローラーユニット290は以上の構成とされており、この可動ローラーユニット290は、図10及び図11に示されるように、前側に配置されたローラー280のV溝282に、表表示機220Aのガイド突起224が嵌め込まれ、後側に配置されたローラー280のV溝282に、裏表示機220Bのガイド突起224が嵌め込まれ、3個の取付孔に図示しないネジがそれぞれ挿通されて、ケーシング202の可動ローラー取付部214L、214Rに取り付けられている。
以上により、表表示機220A及び裏表示機220Bは、略同一円周上に略等間隔で配置された2つの固定ローラーユニット260及び2つの可動ローラーユニット290に挟み込まれて4点で支持され、その状態で同軸的に配置されると共に前後方向に所定の間隔で配列され軸線H2回りに個別に回転可能とされている。また、表表示機220A及び裏表示機220Bは、下部側が2つの固定ローラーユニット260の各ローラー280によって固定的に支持されることにより、中心軸線(軸線H2)がケーシング202の中心(内筒部208の中心軸線)に一致するよう取付位置が決められており、上部側が2つの可動ローラーユニット290の各ローラー280によって下方へ押圧されることにより、表示機本体222の真円度のばらつき、回転開始時及び停止時の慣性力による真円度の変化や歪み等が吸収され、常に4点での支持状態が保たれて円滑に回転するようになっている。
この表表示機220A及び裏表示機220Bを回転駆動するベルトドライブ機構330は、各表示機を個別に回転駆動するための駆動源(駆動手段)として、各表示機に対応する2つのステッピングモーター332A、332B、及び、ステッピングモーター332A、332Bの回転力をタイミングベルト342A、342Bを介して各表示機に伝達するプーリー336A、336Bを備えており、それらの各部品はケーシング202のドライブ機構取付部210の所定位置にそれぞれ取り付けられている。
図7に示されるように、プーリー336A、336Bは、同軸的に配置されると共に前後方向に表表示機220A及び裏表示機220Bの間隔と略等間隔で配列されてユニット化されており、その状態で個別に回転可能とされている。このユニット化されたプーリー336A、336Bは、ドライブ機構取付部210の略中央部に取り付けられて表表示機220A及び裏表示機220Bのほぼ真下に配置されており、プーリー336Aの周溝338Aと表表示機220Aの表示機本体222の周溝228との間、及び、プーリー336Bと裏表示機220Bの表示機本体222の周溝228との間には、無端状のタイミングベルト342A、342Bが巻き掛けられている。
ステッピングモーター332A、332Bは、プーリー336A、336Bを挟んだドライブ機構取付部210の左右側部に取り付けられており、ステッピングモーター332Aの回転軸先端部に取り付けられた駆動ギア334Aはプーリー336Aのギア部340Aに噛み合い、ステッピングモーター332Bの回転軸先端部に取り付けられた駆動ギア334Bはプーリー336Bのギア部334Bに噛み合っている。
これにより、ステッピングモーター332A、332Bが作動して駆動ギア334A、334Bを回転駆動させると、プーリー336A、336Bが回転しその回転力はタイミングベルト342A、342Bを介して表表示機220A及び裏表示機220Bに伝達され、表表示機220A及び裏表示機220Bが軸線H2回りに回転する。
また、ケーシング202内には、図6に示されるように、表表示機220A及び裏表示機220Bの回転位置を検出するセンサ344A、344B、及び、表表示機220A及び裏表示機220Bの回転に連動させて各表示体250を回転させるための固定ギア346A、346Bが取り付けられている。
センサ344A、344Bは、各表示機の表示機本体222のフランジ226に対応して配置され(センサ344Aについては図5参照)、各表示機の回転時にフランジ226に形成されたスリット等の図示しない検出部を検出してその検出信号をパチンコ機10内の制御部に出力する。この検出信号に基づいて、制御部は各表示機の原点位置を把握し、ステッピングモーター332A、332Bを制御する。
固定ギア346A、346Bは、表示機本体222とほぼ同じ大きさのリング状で、内周縁にギア部348が形成された内歯車に構成され、外周縁における上下左右の各部には径方向外側へ突出された取付部350がそれぞれ設けられている。これらの取付部350がそれぞれスペーサー352A、352Bを介してケーシング202に取り付けられることにより、固定ギア346A、346Bは、表表示機220A及び裏表示機220Bの軸線H2と略同軸的に配置されると共に互いに前後方向に所定の間隔で配列されている。また、その取付状態では、固定ギア346Aのギア部348が表表示機220Aの2つの中間ギア254に噛み合い、固定ギア346Bのギア部348が裏表示機220Bの2つの中間ギア254に噛み合っている。
これにより、表表示機220A及び裏表示機220Bが軸線H2回りに回転すると、各中間ギア254が軸線H2回りに回転移動しながら固定ギア346A、346Bのギア部348との噛み合いによって回転し、この中間ギア254の回転によって、前述したように表示体回転ギア240と共に表示体250が軸線H1回りに回転する。また、本実施形態では、表示機220の回転方向と各表示体250の回転方向とは同じ方向になり、例えば、表示機220が時計方向に回転(正転)する場合には、表示体250も時計方向に回転する。
本実施形態の表示装置200は以上の構成とされており、この表示装置200は、軸線H2(表表示機220A及び裏表示機220Bの中心軸線)が開口108の中心と一致するよう位置決めされると共に、遊技盤100の裏面100Bにケーシング202のフランジ216L、216Rがネジ止めされて取り付けられており、その取付状態では、軸線H2が遊技盤100の盤面100Aに対して略直交している。
遊技盤100の盤面100Aに取り付けられるセンター飾り360は、図3に示されるように、開口108よりも一回り大きい円盤状とされ、その中心部に、表示装置200の空洞部209に対応する円形孔362が形成されている。円形孔362の外側には、円形孔362を中心とする円周に沿って湾曲された一対の楕円孔364L、364Rが円形孔362を挟んだ左右対称位置に形成されており(図8参照)、この一対の楕円孔364L、364Rは、各表示体250の軸線H2回りの回転軌跡に対応して所定の範囲が開口されている。そしてこのセンター飾り360は、円形孔362の中心が遊技盤100の開口108の中心及び表示装置200に設けられた表表示機220A及び裏表示機220Bの中心軸線(軸線H2)と一致するよう位置決めされ、図2に示されるように、遊技盤100の盤面100Aに取り付けられている。
以上の構成により、遊技盤100には表示装置200及びセンター飾り360が取り付けられており、この遊技盤100を備える本実施形態のパチンコ機10では、遊技時に、例えば、始動口への入賞等を契機として制御部で抽選処理が実行される。さらに、制御部に制御されてベルトドライブ機構330のステッピングモーター332A、332Bが回転駆動すると、表表示機220A及び裏表示機220Bが回転され、各表示体250は軸線H2回りに回転移動(公転)しつつ軸線H1回りに回転(自転)し、各表示体250に設けられた図柄Xはそれぞれ変動表示される。また、抽選結果に基づき制御部に制御されて、ステッピングモーター332A、332Bが駆動停止すると、表表示機220A及び裏表示機220Bが回転停止され、各表示体250は軸線H2回りの回転移動及び軸線H1回りの回転を停止し、各表示体250に設けられた図柄Xはそれぞれ停止表示される。
そして、パチンコ機10の正面に位置して遊技を行う遊技者は、表示装置200により各図柄Xが変動及び停止表示される様子を、センター飾り360の楕円孔364L、364Rを通して目視し、停止表示された各図柄Xの表示結果(組み合わせ)が予め定められた大当り図柄等の特定の表示結果となったとき(例えば、4つの図柄Xのうちの2つが同じ図柄(例えば、「7、7」)となって揃ったときなど)には、パチンコ機10により大当り遊技等の特定の遊技状態が発生されて遊技者に所定の遊技価値が付与される。
また、本実施形態の表示装置200では、装置の略中央部に設けられた空洞部209に、例えば、表示装置200による4つの図柄Xの変動及び停止表示後に遊技の最終確定結果(図柄等)を表示する7セグメント表示器等の他の表示装置を設けることも可能である。このように、遊技の最終確定結果を表示する他の表示装置を組み合わせた場合には、表示装置200により停止表示された各図柄Xの表示結果が、有効ライン上で、予め定められたリーチ図柄等の特定の表示結果となり(例えば、4つの図柄Xのうちの2つが有効ライン上で同じ図柄(例えば、「7、7」)となって揃ったときなど)、その後に、他の表示装置により表示された表示結果が予め定められた特定の表示結果となったとき(例えば、有効ライン上で揃っている2つの図柄と同じ図柄が表示され、3つの図柄が全て同じ図柄(例えば、「7、7、7」)となって揃ったときなど)に、パチンコ機10により大当り遊技等の特定の遊技状態を発生して遊技者に所定の遊技価値を付与することもできる。
次に、本実施形態の表示装置200による図柄の変動及び停止表示、有効ラインの設定方法について図16〜図21を用いて説明する。
図16には、表示装置200における図柄X(表示体250)が停止して表示される位置(停止位置)が模式的に示されており、ここでは、時計の指標と同様に、図柄Xの回転移動軌跡上に30度間隔で割り当てた図中の「1〜12」で示される12箇所に設定されている。なお、本実施形態の表示装置200では、センター飾り360が存在しない場合には全ての停止位置(12箇所)で図柄Xが表示可能となり、ここでは、この図柄Xが表示可能な領域を「図柄表示領域Z」と呼ぶ。
図柄Xについては、停止表示されたときの向きによって異なる意味を持つ複数種類の情報が表示可能なものを採用しており、ここでは、図17に示されるように、図17(A)の向きでは「W」となり、図17(A)とは逆さまの図17(B)の向きでは「M」となる図柄X1と、図17(A)の向きでは「p」となり、同じく図17(B)の向きでは「d」となる図柄X2とが、表示機220の2つの表示体250にそれぞれ設けられている。なお、ここでは、図柄X1、X2が図17(A)の向きで表示される場合を「正表示」、図17(B)の向きで表示される場合を「逆表示」と呼ぶ。
また、表示体250は、表示機220が30度正転すると自転のみで150度正転(自転+公転で180度正転)し、表示機220が1回転(360度正転)すると自転のみで5回転(自転+公転で6回転)するよう設定されている。この場合、表示体回転ギア240と固定ギア346(346A、346B)のギア比は1:5に設定すればよく、例えば、表示体回転ギア240の歯数を40とすれば、固定ギア346の歯数を200とすることにより、上記のギア比を満足することができる。なお、本実施形態の表示装置200では、表示体回転ギア240と固定ギア346の間に中間ギア254を設けることで、表示機220と表示体250とを同方向に回転させる(例えば、表示機220が正転するときは表示体250も正転させる)よう構成しているが、この中間ギア254の歯数は上記のギア比に影響しないため、任意に設定することができる。
以上の設定において、まず、図18(A)に示されるように、図柄X1が図柄表示領域Zの10時の位置で正表示(「W」)され、図柄X2が図柄表示領域Zの2時の位置で正表示(「p」)される場合を表示機220の初期状態とする。
この初期状態から表示機220が30度正転すると、各表示体250が軸線H2を中心として右回りに30度回転移動(公転)しつつ軸線H1を中心として150度正転(自転)し、図18(B)に示されるように、図柄X1は11時の位置に移動し、図柄X2は3時の位置に移動して、それぞれ逆表示される。さらに、その位置から表示機220が30度正転すると、図18(C)に示されるように、図柄X1は12時の位置に移動し、図柄X2は4時の位置に移動して、それぞれ正表示に戻る。以後同様に、表示機220が30度ずつ正転する度に、図柄X1、X2は右回りに30度ずつ回転移動しながら逆表示及び正表示を繰り返し、表示機220が1回転すると図18(A)に示される初期状態に戻る。
このように、この表示機220では、図柄X1、X2は、図柄表示領域Zの偶数位置で停止したときに正表示され、奇数位置で停止したときに逆表示される。
また、上記例の表示機220と同様の構成で、図18(D)に示されるように、図柄X1が図柄表示領域Zの4時の位置で正表示(「W」)され、図柄X2が図柄表示領域Zの8時の位置で正表示(「p」)される場合を初期状態とした表示機220の場合も、図柄X1、X2は、図柄表示領域Zの偶数位置で停止したときに正表示され、奇数位置で停止したときに逆表示される。
そして、この2種類の表示機220を上述した表表示機220A及び裏表示機220Bに割り当てると、例えば、図18(A)を表表示機220Aとし、図18(D)を裏表示機220Bとすると、各図柄X1、X2の組み合わせ確定位置となる有効ラインには、表表示機220A及び裏表示機220Bの各図柄X1、X2が図柄表示領域Zの偶数位置で停止した状態、又は、各図柄X1、X2が奇数位置で停止した状態の表示結果を用いることができる。
なお、上記の設定では、表表示機220Aの図柄X1、X2と裏表示機220Bの図柄X1、X2とが停止位置で重ならず、全て(4つ)の図柄X1、X2が表示される場合には、図柄X1同士と図柄X2同士とがそれぞれ揃ったダブルの大当り表示、又は、図柄X1同士によるリーチと図柄X2同士によるリーチとがダブルで揃ったダブルリーチ表示となり、同じ種類の図柄同士が停止位置で重なった場合には、図柄X1同士及び図柄X2同士の何れかが揃った大当り表示、又は、図柄X1同士によるリーチ及び図柄X2同士によるリーチの何れかによるシングルリーチ表示となる。例えば、表表示機220A及び裏表示機220Bの図柄X1(「W/M」)同士が重なると、重ならずに表示される2つの図柄X2(「p/d」)により大当り表示又はシングルリーチ表示となる。また、異なる種類の図柄同士が重なった場合には大当りやリーチは発生せず、例えば、表表示機220Aの図柄X1(「W/M」)と裏表示機220Bの図柄X2(「p/d」)とが停止位置で重なると大当りやリーチにはならない。
図19には、大当り又はリーチの発生率を変更する方法の一例が示されている。
図19(A)は、図18(A)、(D)に示した2種類の表示機220を表表示機220A及び裏表示機220Bに用いた場合に、表表示機220Aの図柄X1又は図柄X2と、裏表示機220Bの図柄X1又は図柄X2とが、図柄表示領域Zに12箇所設定された停止位置のうちの軸線H2を中心とする対象位置で停止された組み合わせのみを有効ラインとして採用した例である。この有効ラインを直線状とした例では、有効ラインが6本(L1〜L6)に設定され大当り又はリーチの発生率が低くされる。
図19(B)は、図18(A)に示した表示機220において、ステッピングモーターの回転ステップを1/2にし、表示機220を15度の回転角度毎に停止させるようにして、図柄X1、X2の停止位置を2倍の24箇所に設定した例である。この場合は、停止表示される図柄X1、X2の向きは4通りになり、このようにすることで、大当り又はリーチの発生率を変更することもできる。
図19(C)は、図19(A)に示した直線状の有効ラインに、前述したセンター飾り360を組み合わせた例である。この例では、図柄表示領域Zにおける2〜4の停止位置がセンター飾り360の楕円孔364Rから視認でき、また、図柄表示領域Zにおける8〜10の停止位置がセンター飾り360の楕円孔364Lから視認できる。したがって、楕円孔364L、364Rを通して視認することができるできる計6箇所の停止位置の組み合わせにより直線状の3本の有効ライン(L3〜L5)が設定され、大当り又はリーチの発生率が図19(A)の場合の1/2にされる。
図20には、図柄X1、X2の変動表示を変更する例が示されている。
図20(A)は、上述した表表示機220A及び裏表示機220Bのように、表示体250を表示機220の回転方向を同じ方向へ回転させて図柄X1、X2を変動表示する例であり、図20(B)は、表示体250を表示機220の回転方向とは逆方向へ回転させて図柄X1、X2を変動表示する例である。図柄X1、X2をこのように変動表示させるには、例えば、中間ギア254を設けず表示体回転ギア240を固定ギア346に直接噛み合わせるよう構成する、あるいは、中間ギアを2枚にするなどにより容易に実現することができる。
図21(A)には、図柄X1(「W/M」)及び図柄X2(「p/d」)の他に、停止表示されたときの向きによって異なる意味を持つ複数種類の情報が表示可能な図柄の例が示されている。このような図柄には、図示のような「7/L」、「6/9」、「Λ/V」等を用いることができる。
また、上述した図柄X1については、図柄をデフォルメすることにより、図21(B)に示されるように、「W」、「E」、「M」、「3」の4種類の情報を表示することも可能である。
次に、以上説明した本実施形態に係る表示装置200の作用について説明する。
本実施形態の表示装置200では、4つの図柄Xが変動表示される際は、上述したように、各表示体250の自転と、表表示機220A及び裏表示機220Bの回転に伴う各表示体250の公転との組み合わせによって向きを変化させるため、例えば、図柄の向きが回転表示機の回転のみで変化する構成等に比べて動きが複雑となる。また、4つの図柄Xの組み合わせ確定位置(有効ライン)を設定する上では自由度が高まって、4つの図柄Xを軸線H2回りの回転軌跡(公転軌跡)上におけるより広い範囲で停止させ有効ラインを形成することができるようになり、図柄表示領域Zを有効に使用することができる。そして、パチンコ機10の正面に位置して遊技を行う遊技者は、表示装置200によって4つの図柄Xがそれぞれ公転しつつ自転して複雑に変動表示される様子と、変動表示後の停止表示で形成される有効ラインとを、図柄表示領域Zの広い範囲で注目するようになり、これにより、複数の表示機220(表表示機220A及び裏表示機220B)による表示態様の趣向性や斬新性を向上させることができる。
また、遊技盤100の裏面100Bに表示装置200を設けた本実施形態では、表表示機220A及び裏表示機220Bは軸線H2を中心軸線としたリング状としていることにより、各表示機を中心軸線方向に薄く形成することができており、さらに、中心軸線が遊技盤100の盤面100Aに対して略直交する向きとなるよう各表示機を配置していることにより、遊技盤100の裏面100B側に設ける各表示機の後側へ突出が抑えられて設置スペースを小さくすることができている。これにより、表示機を複数搭載する構成でも表示装置200を小型化することができており、遊技盤100の裏面100B側に設ける制御基板や各種部品の大きさ、レイアウト等に与える影響を小さくすことができる。
また、本実施形態では、表表示機220A及び裏表示機220Bにそれぞれ設けた2つの表示体250を軸線H2を中心とする同一円周上に配置していることにより、各表示機を同一構成にすることができて製造が容易となる。また、各表示機の径方向の寸法が揃えられるため、表示機を複数搭載する構成でも各表示機の径方向における設置スペースを小さくすることができ、表示装置200を小型化することができている。
また、本実施形態では、1つの表示機220に表示体250を2つ設けていることにより、2つの表示機220でも計4つの表示体250(図柄X)が設けられ、これにより、表示装置200を小型に構成しながらも、4つの図柄Xを用いて多数種類の有効ラインを形成することができ、有効ラインのパターンを多彩化できている。
また、本実施形態では、1つの図柄X(図柄X1、X2)により、その図柄Xを停止表示させるときの向きを変えることで異なる意味を持つ複数種類の情報を表示できるため、少数の図柄Xでも異なる種類の結果をより多く表示できるようになる。これにより、図柄Xの表示結果及び有効ラインのパターンを更に多彩化することができる。
また、本実施形態では、リング状とされた表表示機220A及び裏表示機220Bの軸心部と対応する表示装置200(ケーシング202)の略中央部に、軸線H2に沿って開口された空洞部209を設けていることにより、その空洞部209に、例えば、表示装置200による4つの図柄Xの変動及び停止表示後に遊技の最終確定結果を表示する他の表示装置、例えば、7セグメント表示器や液晶表示器等の電気的表示装置、あるいは、ドラムや球体等の回転表示機を用いた機械的表示装置等を設けることが可能となる。これにより、表示装置200の4つの図柄Xによって表示される表示結果(有効ライン)と、表示装置200の略中央部に配置される他の表示装置によって表示される表示結果とを組み合わせた、より多彩で趣向性及び斬新性に富んだ表示を行うことができる。
以上、本発明を上述した特定の実施形態により詳細に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能である。
例えば、上述した実施形態では、表示機220を2つとし、各表示機220には表示体250を2つずつ設けた構成としたが、表示機220及び表示体250の数はこれらに限定されず、表示機220を3つ以上とする、あるいは、各表示機220に表示体250を1つ又は3つ以上設けて図柄Xの数を増減することも可能である。また、上述した実施形態のように、図柄Xを計4つとする場合では、表示体250を1つづ設けた表示機220を4つ搭載し、各図柄Xを個別に変動表示させるようなこともできる。
また、上述した実施形態では、センター飾り360を設けて表示装置200の図柄表示領域Zにおける視認可能範囲を縮小することにより、有効ラインの数を減らして大当り又はリーチの発生率を抑えるようにしているが、センター飾り360に形成する楕円孔364L、364Rの形状を大きくする、あるいは、センター飾り360を取り除く等により、有効ラインの数を増やして大当り又はリーチの発生率をアップさせることも可能である。また、このセンター飾り360の場合、例えば半透明等として、楕円孔364L、364R以外の領域でも図柄Xが変動表示される様子を少し視認できるようにしてもよく、その場合には、楕円孔364L、364Rのみを視認可能とする場合とは異なる演出効果を生み出すことができる。