JP2006005532A - 光通信システム - Google Patents

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Masaki Fujise
雅規 藤瀬
Toshiki Matsui
利樹 松井
Atsushi Ugajin
淳 宇賀神
Hirokazu Tsubota
浩和 坪田
Satoru Kurashima
哲 倉島
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Abstract

【課題】 送信された光信号がその宛先に拘らず伝送される装置が、伝送された他装置宛の光信号を受光することで誤動作することを防止する。
【解決手段】 第1光ファイバ26を介して光通信I/F部16A(マスタ)のLDアレイ18に接続されると共に第2光ファイバ30,32,34を介して複数の光通信I/F部16B,16C,16D(スレーブ)のPDアレイ20と各々接続された光シートバス42Aを備え、マスタのLDアレイ18から射出され第1光ファイバ26を介して入射された光信号が光シートバス42Aによって第2光ファイバ30,32,34に分配され、各スレーブのPDアレイ20で各々受光される光通信システム14において、マスタと各スレーブとの間を直接接続する第3光ファイバ48B,48C,48Dを設け、マスタから特定のスレーブへの情報の送信にあたり、送信先ID等の情報は第3光ファイバ48B,48C,48Dを介して各スレーブへ光信号として送信し、送信対象の情報本体は第1光ファイバ26、光シートバス42A、第2光ファイバ30,32,34を介して各スレーブへ光信号として送信する。
【選択図】 図1

Description

本発明は光通信システムに係り、特に、第1光ファイバを介して第1装置に接続されると共に複数本の第2光ファイバを介して複数の第2装置と各々接続された光信号伝送体を備え、第1装置の第1発光素子から射出され第1光ファイバを介して入射された光信号が光信号伝送体によって複数本の第2光ファイバに分配され、複数の第2装置の第2受光素子で各々受光される光通信システムに関する。
従来より、入射された信号光を拡散させて伝播させる層状の導波路に、信号光の入出射を担う信号光入出射部が複数形成されて構成され、送信元から入射された単一の光信号を複数の送信先へ分配したり、複数の送信元から入射された複数の光信号を単一の送信先へ各々射出する(結合する)ことが可能な光信号伝送体(光シートバスともいう)、及び、該光信号伝送体を含んで構成された光通信システムが提案されている(特許文献1〜6を参照)。レーザ光等の指向性の強い光信号を分配又は結合する場合、以前は光信号を一旦電気信号に変換して分配又は結合した後、分配又は結合後の電気信号を光信号に再変換して送信する等の複雑な構成を必要としていたが、上記の光信号伝送体を用いることで、指向性の強い光信号をそのまま分配又は結合することが可能となり、光通信システムの構成を簡単にすることができる。また光信号伝送体は、電気信号の信号線をコネクタによって挿抜するのと同様に、光信号を伝送する光ファイバを容易に挿抜可能であり、光通信システムの構築や構成の変更も容易であるという利点を有している。
上記に関連して特許文献7には、送信用光ファイバと受信用光ファイバの間に、温度・湿度・液体漏洩等の物理量の変化に応じて光損失が変化するセンサを接続したシステムにおいて、送受信端の最も遠い位置と近い位置に、故障検出用光ファイバをセンサを経由せずに接続し、センサにおける物理量を計測すると共に故障の有無を判定する技術が開示されている。
特開平9−270751号公報 特開平9−270752号公報 特開平10−65625号公報 特開平11−39069号公報 特開平11−39251号公報 特開平11−205246号公報 特開平9−329470号公報
ところで、光通信システムに上記の光信号伝送体を設けた場合、光通信システムの構築や構成変更が簡単に行えるようになる反面、相互に光通信を行う各装置間を光信号伝送体経由で接続する複数の光伝送路の各々における光信号の光減衰量が大きく相違する可能性がある(特に、光減衰量が大きく短距離の光信号の伝送に多用されるPOF(Plastic Optical Fiber)と称する光ファイバを用いて形成した光伝送路ではその可能性が高い)。そして各装置間を接続する複数の光伝送路における光減衰量が大きく相違している場合、送信元装置から特定の送信先装置への情報の送信に際し、送信元装置から送信された情報を受信可能に接続された他の送信先装置が誤動作する可能性があるという問題があった。
すなわち、第1装置から射出された光信号が光信号伝送体によって複数の第2装置へ各々分配されて複数の第2装置へ各々入射される構成の光通信システムにおいて、第1装置から特定の第2装置への情報の送信は、通常、第1装置が特定の第2装置を送信先として指定する情報を送信すると共に、第1装置が送信対象の情報本体を送信することによって成され、第1装置から送信された各情報の光信号は複数の第2装置で各々受信(入射)されるが、送信先として指定された特定の第2装置でのみ情報本体の受信処理を行い、他の第2装置では何ら処理を行わないことで、第1装置から特定の第2装置への情報の送受が成されるようになっている。
ここで、上記の情報の送受では、特定の第2装置が確実に情報を受信できるように、第1装置から特定の第2装置へ至る光伝送路における光減衰量に応じて、第1装置の発光素子の発光強度を制御する必要があるが、第1装置から他の第2装置へ至る光伝送路における光減衰量が上記の光減衰量と大きく相違していると、第1装置から送信された情報(光信号)が、受光素子の受光量の許容範囲から逸脱した光量の光信号として他の第2装置で受光される可能性がある。この場合、第1装置から送信された情報が他の第2装置で正常に受信できないことで、特定の第2装置宛の情報を他の第2装置が自装置宛の情報と誤認識し、情報本体の受信処理を行おうとして誤動作する恐れがあった。
本発明は上記事実を考慮して成されたもので、送信された光信号がその宛先に拘らず伝送される装置が、伝送された他装置宛の光信号を受光することで誤動作することを防止できる光通信システムを得ることが目的である。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係る光通信システムは、第1発光素子を備えた第1装置と、第2受光素子を各々備えた複数の第2装置と、第1光ファイバを介して前記第1装置に接続されると共に複数本の第2光ファイバを介して前記複数の第2装置と各々接続され、第1発光素子から射出され前記第1光ファイバを介して入射された光信号を前記複数本の第2光ファイバに分配し、前記複数の第2装置の前記第2受光素子で各々受光させる光信号伝送体と、前記第1装置と前記複数の第2装置の各々との間を接続する信号線と、前記第1装置に設けられ、第2装置への情報の送信にあたり、前記第1光ファイバ、前記光信号伝送体及び前記複数本の第2光ファイバから成る光信号伝送路と前記信号線の何れを用いるかを選択する通信制御手段と、を含んで構成されている。
請求項1記載の発明に係る光通信システムは、第1光ファイバを介して第1装置に接続されると共に、複数本の第2光ファイバを介して複数の第2装置と各々接続された光信号伝送体を備えており、第1装置の第1発光素子から射出され第1光ファイバを介して光信号伝送体へ入射された光信号は、光信号伝送体によって複数本の第2光ファイバに分配され、複数本の第2光ファイバを各々伝送されて複数の第2装置の第2受光素子で各々受光される。従って、第1装置から特定の第2装置へ光信号によって情報が送受される場合、第1装置から送信された光信号は、特定の第2装置以外の他の第2装置へも伝送され、該他の第2装置の第2受光素子でも受光される。
ここで、第1装置から特定の第2装置へ至る光伝送路における光減衰量が、第1装置から他の第2装置へ至る光伝送路における光減衰量と相違していた場合、第1装置から特定の第2装置への情報の送信に際し、送信された情報の光信号が第2受光素子の受光量の許容範囲内の光信号として特定の第2装置で受光されるように第1発光素子の発光強度を調節したとすると、他の第2装置では上記の光信号の受光量が第2受光素子の受光量の許容範囲から逸脱した光量となることで正しく受光(受信)されず、例えば他の第2装置が前記情報を自装置宛の情報と誤認識して前記情報の受信処理を行おうとする等、他の装置が誤動作する恐れがある。
また、全ての第2装置において光信号の受光量が第2受光素子の受光量の許容範囲内となるように、第1発光素子の発光強度を調節することも考えられるが、第1装置から各第2装置へ至る光伝送路における光減衰量は複数本の第2光ファイバの長さと相関があり、例えば請求項2に記載したように、光信号伝送路を用いて情報を送信する際の第1発光素子の発光強度を調節しても、複数の第2装置の第2受光素子の受光量が各々許容範囲内とはならない程度に、複数本の第2光ファイバの各々の長さが相違している可能性もあるので、この場合は、第1発光素子の発光強度を調節しても、第1装置から光信号として送信した情報が全ての第2装置で正しく受信されていることを保証することは困難である。
これに対して請求項1記載の発明では、第1装置と複数の第2装置の各々との間を接続する信号線が、第1光ファイバ、光信号伝送体及び複数本の第2光ファイバから成る光信号伝送路と別に設けられている。なお、上記の信号線は、第1装置が送信した情報が複数の第2装置で各々確実に受信される可能性の高い信号線であることが望ましく、例えば請求項3に記載したように、第1装置と複数の第2装置の各々との間を接続する電気信号線又は第1装置と複数の第2装置の各々との間を直接接続する複数本の第3光ファイバで構成することができる。信号線を電気信号線で構成した場合には、光ファイバと較べて通信速度の高速化が難しいという欠点があるものの、光ファイバとしてPOFを用いた場合と比較すると、第1装置と個々の第2装置との距離が相違していても影響を受けにくく、第1装置から送信された情報が個々の第2装置で確実に受信される可能性は高い。また、第1装置と複数の第2装置の各々との間を複数本の第3光ファイバで直接接続した場合には、個々の第3光ファイバ、すなわち個々の第2装置毎に発光素子の発光強度を最適化することが可能となるので、第1装置と個々の第2装置との距離、すなわち個々の第3光ファイバの長さが相違していても影響を受けにくく、第1装置から送信された情報が個々の第2装置で確実に受信される可能性が高くなる。
そして請求項1記載の発明では、第2装置への情報の送信にあたり、第1光ファイバ、光信号伝送体及び複数本の第2光ファイバから成る光信号伝送路と信号線の何れを用いるかを選択する通信制御手段が第1装置に設けられているので、例えば特定の第2装置への情報の送信にあたり、例えば請求項4に記載したように、送信先として特定の第2装置を指定する送信先識別情報を、前記信号線を介して複数の第2装置へ各々送信させ、特定の第2装置へ送信すべき情報の本体を前記光信号伝送路を介して送信させる等のように、第2装置で正常に受信されないと第2装置が誤動作する可能性のある情報は信号線を用いて第1装置から第2装置へ送信し、それ以外の情報は上記の光信号伝送路を用いて第1装置から第2装置へ送信することが可能となる。従って、請求項1記載の発明によれば、送信された光信号がその宛先に拘らず伝送される装置(第2装置)が、伝送された他装置宛の光信号を受光することで誤動作することを防止することができる。
なお、請求項1記載の発明において、例えば請求項5に記載したように、前記光信号伝送路を用いて任意の第2装置へ情報を送信する際の任意の第2装置の第2受光素子の受光量を許容範囲内とするための第1発光素子の最適発光強度を、複数の第2装置について各々検出する発光強度検出手段と、前記第1装置に設けられ、前記光信号伝送路を用いて任意の第2装置へ情報を送信する際に、第1発光素子の発光強度が発光強度検出手段によって検出された任意の第2装置に対応する最適発光強度となるように制御する発光強度制御手段と、が第1装置に各々設けられていることが好ましい。
これにより、第1装置から個々の第2装置への情報の送信に際し、情報送信先としての第2装置において適切な受光量で光信号が受光(受信)されるように、第1発光素子の発光強度を個々の第2装置を単位として最適化することができる。また本発明によれば、個々の第2装置が上記の光伝送路経由で他装置宛の光信号を受光した場合の誤動作を防止することができるので、上記のように、個々の第2装置を単位として第1発光素子の発光強度を最適化しても、情報送信先以外の第2装置が誤動作することはない。
なお、請求項5記載の発明において、発光強度検出手段による最適発光強度の検出は、例えば請求項6に記載したように、第1発光素子の発光強度を変更しながら検出対象の第2装置へ光信号を繰り返し送信すると共に、検出対象の第2装置の第2受光素子における光信号の受光状態を表す受光状態情報を検出対象の第2装置から受信することによって行うことができる。また上記方式では、検出対象の第2装置における光信号の受光量が第2受光素子の受光量の許容範囲から逸脱することで、第1装置から繰り返し送信される光信号が検出対象の第2装置で毎回受信されるとは限らないが、請求項6記載の発明では、最適発光強度の検出を通知するコマンドを前記信号線を介して検出対象の第2装置へ送信させ、光信号を光信号伝送路を介して送信させるように通信制御手段を構成しており、上記のコマンドは検出対象の第2装置で確実に受信されるので、光伝送路を介して繰り返し送信される光信号の一部が検出対象の第2装置で受信されなかったとしても、最適発光強度を確実に検出することができる。
なお、請求項6記載の発明において、例えば請求項7に記載したように、検出対象の第2装置から第1装置への受光状態情報の送信についても前記信号線を用いて行われるように構成してもよい。この場合、検出対象の第2装置から第1装置への受光状態情報の送受を確実に行うことができる。
また、請求項1記載の発明において、例えば請求項8に記載したように、前記信号線を用いて光伝送路の故障を検出する故障検出手段を第1装置に設けることも可能である。請求項1記載の発明では、第1装置と個々の第2装置の間に、第1光ファイバ、光信号伝送体及び複数本の第2光ファイバから成る光信号伝送路と、本発明に係る信号線の2系統の信号伝送路が設けられているので、例えば特定の第2装置と通信不能な状態になった等の場合にも、本発明に係る信号線を用いることで、異常の原因が特定の第2装置にあるのか光信号伝送路にあるのか等の原因の切り分けを容易に行うことができる。
以上説明したように本発明は、第1光ファイバを介して第1装置に接続されると共に複数本の第2光ファイバを介して複数の第2装置と各々接続された光信号伝送体を備え、第1装置の第1発光素子から射出され第1光ファイバを介して入射された光信号が光信号伝送体によって複数本の第2光ファイバに分配され、複数の第2装置の第2受光素子で各々受光される光通信システムに、第1装置と複数の第2装置の各々との間を接続する信号線を設け、第1装置から第2装置への情報の送信にあたり、第1光ファイバ、光信号伝送体及び複数本の第2光ファイバから成る光信号伝送路と信号線の何れを用いるかを選択するようにしたので、送信された光信号がその宛先に拘らず伝送される装置が、伝送された他装置宛の光信号を受光することで誤動作することを防止できる、という優れた効果を有する。
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。図1には本発明に係る光通信システムを含んで構成された電子機器10が示されている。電子機器10は複数の電子回路12A,12B,12C,12Dを含んで構成されている。電子回路12A〜12Dのうち、電子回路12Aは他の電子回路12B〜12Dの動作制御等を行うマスタとして機能し、電子回路12B〜12Dは電子回路12Aの制御下で動作するスレーブとして機能する。
なお、電子機器10としては任意の機器を適用可能であるが、本実施形態では、LAN等のネットワークを介して画像データを受信し、受信した画像データに基づきスクリーン処理等の画像処理を行うことで各色成分(例えばC(シアン),M(マゼンダ),Y(イエロー),K(黒),S1(特別色1),S2(特別色2)等)の露光用画像データを生成し、生成した露光用画像データに基づいて各色成分毎に設けられたROS(Raster Output Scanner)による画像露光を制御することで各色成分の静電潜像を形成し、形成した各色成分の静電潜像を各色成分の現像剤で現像して重ね合わせることでフルカラーのトナー像を形成し、形成したフルカラーのトナー像を記録用紙に転写して定着させる構成のフルカラープリンタを適用している。そして、スレーブとして機能する電子回路12B〜12Dは、電子回路12BがC及びM、電子回路12CがY及びK、電子回路12DがS1及びS2の各色成分の露光用画像データの生成及びROSによる画像露光を制御する画像処理回路から構成され、マスタとして機能する電子回路12Aは、各画像処理回路(電子回路12B〜12D)の動作を制御する制御回路(例えばCPU及びメモリ等の周辺デバイスを含んで構成された制御回路)から構成されている。
本実施形態では、電子回路12Aと電子回路12B〜12Dの間の通信が光通信によって行われ、電子回路12Aと電子回路12B〜12Dの間には、これら各電子回路間の光通信を実現する光通信システム14が設けられている。光通信システム14は本発明に係る光通信システムに対応しており、個々の電子回路12A〜12Dに接続された光通信インタフェース(I/F)部16A〜16Dを含んで構成されている。光通信I/F部16A〜16Dは接続されている電子回路12A〜12Dと同一の基板に各々搭載されている。光通信I/F部16A〜16Dは互いに略同一の構成とされており、複数個(例えば5個)のLD(レーザダイオード)が一列に配列されて成るLDアレイ18と、複数個(例えば5個)のPD(フォトダイオード)が一列に配列されて成るPDアレイ20と、電子回路12、LDアレイ18及びPDアレイ20と各々接続された光通信制御部22が設けられている。
個々の光通信I/F部16のLDアレイ18及びPDアレイ20は、各々光コネクタ24を着脱自在に構成されており、光通信I/F部16AのLDアレイ18に接続された光コネクタ24には第1光ファイバ26の一端が、PDアレイ20に装着された光コネクタ24には第1光ファイバ28の一端が取付けられており、光通信I/F部16BのLDアレイ18に接続された光コネクタ24には第2光ファイバ36の一端が、PDアレイ20に装着された光コネクタ24には第2光ファイバ30の一端が取付けられている。同様に、光通信I/F部16CのLDアレイ18に接続された光コネクタ24には第2光ファイバ38の一端が、PDアレイ20に接続された光コネクタ24には第2光ファイバ32の一端が取付けられており、光通信I/F部16DのLDアレイ18に接続された光コネクタ24には第2光ファイバ40の一端が、PDアレイ20に接続された光コネクタ24には第2光ファイバ34の一端が取付けられている。
第1光ファイバ26,28、第2光ファイバ30,32,34,36,38,40は、POF(Plastic Optical Fiber)と称する合成樹脂製の光ファイバ(コア材がアクリル、コア材を覆うクラッド材がフッ素樹脂で形成された光ファイバ)が、LDアレイ18におけるLDの数及びPDアレイ20におけるPDの数と同数(例えば5本)だけ束ねられて各々構成されている。図2にも示すように、第1光ファイバ26、第2光ファイバ30,32,34の他端には光コネクタ24が各々取付けられ、これらの光コネクタ24は第1の光シートバス42Aに各々接続されている。なお、第1光ファイバ26は本発明に係る第1光ファイバに、第2光ファイバ30,32,34は本発明に係る第2光ファイバに、第1の光シートバス42Aは本発明に係る光信号伝送体に各々対応している。また、詳細な図示は省略するが、第1光ファイバ28、第2光ファイバ36,38,40の他端にも光コネクタ24が各々取付けられ、これらの光コネクタ24は第2の光シートバス42Bに各々接続されている。
光シートバス42A,42Bは、合成樹脂製のベース部材に、図3(A)及び図4(A)に示す導波路部材44が光ファイバの本数と同数(例えば5個)だけ埋設されて構成されている。導波路部材44は、光透過率が高く後述するクラッド層よりも屈折率の高い材料(例えばポリメチルメタクリレート等)から成り、全体としては細長い矩形状で、幅寸法が階段状に変化している階段状部46A,46Bが中間部の2箇所に各々形成された形状とされている。導波路部材44の両端部及び階段状部46A,46Bの計4箇所には、導波路部材44の長手方向及び上下方向(図3の上下方向)に対して45°の角度で傾斜された傾斜面44A〜44Dが各々形成されている。この傾斜面44A〜44Dは信号光入出射部として機能する。導波路部材44は、導波路部材44の上面のうち個々の傾斜面44A〜44Dに対応する部分がベース部材の上面から各々露出するように埋設されており、光コネクタ24は導波路部材44のうち上記の露出部分と対向するようにベース部材に接続される。また、導波路部材44は、ベース部材の上面から露出している部分以外の外面が、導波路部材44を構成する材料よりも屈折率の低い材料(例えばフッ素ポリマ等)から成るクラッド層で被覆されている。
第1の光シートバス42Aにおいて、第1光ファイバ26が取付けられた光コネクタ24は、個々の導波路部材44のうち幅寸法が最大の部分に形成された傾斜面44Aに対応する露出部分と各々対向するようにベース部材に接続され、第2光ファイバ30,32,34が取付けられた光コネクタ24は、傾斜面44B〜44Dに対応する露出部分と対向するようにベース部材に接続される。第1光ファイバ26は光コネクタ24を介して光通信I/F部16AのLDアレイ18と接続されているので、光通信I/F部16AのLDアレイ18が発光すると、LDアレイ18の個々のLDから射出された信号光(レーザ光)は第1光ファイバ26を伝送して導波路部材44に入射し、傾斜面44Aで反射されることで導波路部材44内に閉じこめられた状態で導波路部材44内を拡散・伝播する。そして、図3(B)にも示すように、傾斜面44B〜44Dで各々反射されることで導波路部材44から射出し、光コネクタ24を介して第2光ファイバ30,32,34を伝送し光通信I/F部16B〜16DのPDアレイ20で各々受光される。
また、第2の光シートバス42Bにおいて、第1光ファイバ28が取付けられた光コネクタ24は傾斜面44Aに対応する露出部分と対向するようにベース部材に接続され、第2光ファイバ36,38,40が取付けられた光コネクタ24は、傾斜面44B〜44Dに対応する露出部分と対向するようにベース部材に接続される。第2光ファイバ36,38,40は光コネクタ24を介して光通信I/F部16B〜16DのLDアレイ18と接続されているので、光通信I/F部16B〜16Dの何れかのLDアレイ18が発光すると、該LDアレイ18の個々のLDから射出された信号光(レーザ光)は第2光ファイバ36,38,40の何れかを伝送して導波路部材44に入射し、傾斜面44B〜44Dの何れかで反射されることで導波路部材44内に閉じこめられた状態で導波路部材44内を拡散・伝播する。そして、図4(B)にも示すように、傾斜面44Aで反射されることで導波路部材44から射出し、光コネクタ24を介して第1光ファイバ28を伝送し、光通信I/F部16AのPDアレイ20で受光される。
このように、光通信I/F部16AのLDアレイ18は、第1光ファイバ26、第1の光シートバス42A及び第2光ファイバ30,32,34を介して、光通信I/F部16B〜16DのPDアレイ20と光学的に各々結合されており、光通信I/F部16B〜16DのLDアレイ18は、第2光ファイバ36,38,40、第2の光シートバス42B及び第1光ファイバ28を介して、光通信I/F部16AのPDアレイ20と光学的に各々結合されている。なお、光通信I/F部16Aと光通信I/F部16B〜16Dの間の光信号伝送路の距離は、本実施形態では5m程度とされている。
また図1に示すように、本実施形態に係る光通信I/F部16Aには、スレーブとして機能する電子回路12に接続された光通信I/F部16の数(本実施形態では光通信I/F部16B〜16Dの3個)と同数のLD及びPDが一体化されて成るLD/PDアレイ47Aが設けられており、このLD/PDアレイ47Aは光通信部I/F部16Aの光通信制御部22に接続されている。またLD/PDアレイ47Aは、スレーブとして機能する電子回路12に接続された光通信I/F部16の数と同数(本実施形態では3本)の第3光ファイバ48B〜48Dの一端も接続されており、それぞれの第3光ファイバ48B〜48Dは、LD/PDアレイ47Aの各LD及び各PDのうち、互いに異なるLD及びPDと光学的に結合されている。また、光通信I/F部16B〜16Dには、単一のLDとPDが一体化されて成るLD/PDアレイ47B〜47Dが各々設けられており、これらのLD/PDアレイ47B〜47Dは、各光通信部I/F部16B〜16Dの光通信制御部22と接続されている。第3光ファイバ48B〜48Dの他端はLD/PDアレイ47B〜47Dのうち互いに異なるLD/PDアレイ47に接続され、LD/PDアレイ47に設けられたLD及びPDと光学的に結合されている。
従って、光通信I/F部16Aは第3光ファイバ48B〜48Dを介して光通信I/F部16B〜16Dの各々と直接接続されており、第3光ファイバ48Bを介して光通信I/F部16Bと通信可能とされ、第3光ファイバ48Cを介して光通信I/F部16Cと通信可能とされ、第3光ファイバ48Dを介して光通信I/F部16Dと通信可能とされている。なお、以下では必要に応じて、第1光ファイバ26,28、第1の光シートバス42A、第2の光シートバス42B及び第2光ファイバ30,32,34,36,38,40から成る光信号伝送路を「汎用光信号伝送路」、第3光ファイバ48B〜48Dから成る光信号伝送路を「専用光信号伝送路」と称して両者を区別する。
次に図5を参照し、光通信I/F部16A〜16Dに各々設けられた光通信制御部22の構成を説明する。光通信制御部22は、電子回路12に接続され電子回路12との通信を司る電子回路I/F部50を備えている。電子回路I/F部50は、ラッチ等から成る情報保持手段を内蔵し、他の電子回路12へ送信すべき情報を電子回路12から受信すると共に、他の電子回路12から受信した情報を電子回路12へ送信する機能を備えたチップを備えている。なお、本実施形態において、スレーブとして機能する電子回路12B〜12Dは、詳しくは単一の色成分について露光用画像データの生成及びROSによる画像露光の制御を行う画像処理回路が2個ずつ搭載されて構成されている。このため、電子回路12B〜12Dと接続された光通信I/F部16A〜16Dの電子回路I/F部50には、個々の画像処理回路に対応して上記のチップが各々2個ずつ設けられており、光通信I/F部16A〜16Dの電子回路I/F部50に各々設けられている合計6個のチップには、個々のチップを識別するためのIDが各々付与されている。
電子回路I/F部50には送信制御部52が接続されており、電子回路12から電子回路I/F部50が受信した情報(他の電子回路12へ送信すべき送信情報)は送信制御部52へ出力される。送信制御部52はフラッシュメモリ等から成る不揮発性のNVMメモリ54を内蔵している。なお、本実施形態において、マスタとして機能する電子回路12Aに接続された光通信I/F部16AのNVMメモリ54には、スレーブとして機能する個々の電子回路12B〜12Dに接続された光通信I/F部16B〜16Dの数、光通信I/F部16B〜16Dに対して予め設定されたID、及び、光通信I/F部16B〜16Dに搭載された合計6個のチップのIDが予め記憶されており、光通信I/F部16B〜16DのNVMメモリ54には自身のID及び自身に搭載されている2個のチップのIDが予め記憶されている。光通信I/F部16A〜16DのNVMメモリ54に記憶されている上記情報は、例えばスレーブとして機能する電子回路12の増設等の電子機器10の構成変更に伴い、スレーブとして機能する電子回路12に接続された光通信I/F部16の数の増減等があった場合に、例えばオペレータ等によって書き替えられる。
なお、本実施形態では、光通信I/F部16Aが専用光信号伝送路を介して個々の光通信I/F部16B〜16Dへ情報を送信する際のLD/PDアレイ47の最適発光強度が事前に測定され、測定された最適発光強度を表す発光強度情報が光通信I/F部16AのNVMメモリ54に記憶されている。また本実施形態では、同様に、光通信I/F部16B〜16Dが専用光信号伝送路を介して光通信I/F部16Aへ情報を送信する際のLD/PDアレイ47の最適発光強度も事前に測定され、測定された最適発光強度を表す発光強度情報は光通信I/F部16B〜16DのNVMメモリ54に記憶されている。更に本実施形態では、後述する最適発光強度及び異常検出に用いるテストパターン情報が、光通信I/F部16A〜16DのNVMメモリ54に予め各々記憶されている。
送信制御部52には8B/10Bエンコーダ56が接続されており、送信情報は送信制御部52から1バイトずつ8B/10Bエンコーダ56へ出力される。PDアレイ20(及びLD/PDアレイ47)の各PDは、光を受光していない状態が継続したり、一定光量の光を受光している状態が継続すると応答性が悪化する特性を有している。本実施形態に係る光通信システム14は送信情報を光信号によってシリアルで送信するが、通常のデータには全ビットが0又は1のデータ(全ビットのデータを送信している間、LDが全く発光しないか又はLDが発光し続けるデータ)が含まれている可能性があるので、このようなデータをシリアルで送信している間に、受信側のPDが非活性の状態となって応答性が悪化する恐れがある。このため、8B/10Bエンコーダ56は、送信制御部52から1バイト(8ビット)ずつ入力される送信情報を、全ビットに含まれる0のビット及び1のビットの割合が一定値以下にならないように予め設定された変換条件に従い、8ビットの送信情報をDCバランスのとれた10ビットの送信情報へ変換する。なお、8B/10Bエンコーダ56は実際には複数設けられており、8ビットの送信情報から10ビットの送信情報への変換は個々の8B/10Bエンコーダ56で並列に行われる。
8B/10Bエンコーダ56は選択部59、P/S(パラレル/シリアル)変換部60を介してLD駆動部62,63に接続されており、8B/10Bエンコーダ56で変換された10ビットの送信情報は、選択部59を経由してP/S変換部60に入力され、シリアルのデータへ変換された後にLD駆動部62又はLD駆動部63に入力される。また、8B/10Bエンコーダ56にはECC(Error-Correcting Code)生成部58が接続されており、8B/10Bエンコーダ56から出力された10ビットの送信情報はECC生成部58にも入力され、ECC生成部58によって誤り訂正のためのエラーコレクションコードが生成される。ECC生成部58も選択部59、P/S変換部60を介してLD駆動部62,63に接続されており、ECC生成部58で生成されたエラーコレクションコードは、P/S変換部60でシリアルのデータへ変換された後にLD駆動部62又はLD駆動部63に入力される。
LD駆動部62はLDアレイ18に接続されており、LD駆動部63はLD/PDアレイ47に接続されている。選択部59は、入力された送信情報をP/S変換部60経由でLD駆動部62へ出力するか、P/S変換部60経由でLD駆動部63へ出力するかを選択可能とされており、送信制御部52から入力されるLD選択制御情報に従い情報出力先としてLD駆動部62,63を選択し、選択した情報出力先へ送信情報を出力する。
LD駆動部62は、選択部59からP/S変換部60を介して送信情報(8B/10Bエンコーダ56から出力された送信情報本体及びECC生成部58から出力されたエラーコレクションコード)が入力されると、入力された送信情報に応じてLDアレイ18の個々のLDの点消灯を制御することで、送信情報を光信号として送信する。また、LD駆動部62は送信制御部52と接続されており、送信制御部52からクロック信号及び発光強度制御情報が各々入力される。光通信I/F部16はこのクロック信号を基準タイミングとして動作しており、LD駆動部62によるLDアレイ18の個々のLDの点消灯は、入力されたクロック信号に同期したタイミングで行われる。また、光通信I/F部16AのLDアレイ18のうちの特定のLDはクロック信号送信用とされており、光通信I/F部16AのLD駆動部62は入力されたクロック信号に従って特定のLDの点消灯を制御することで、クロック信号を表す光信号も光通信I/F部16B〜16Dへ送信する。更に、LD駆動部62はLDアレイ18の個々のLDの発光強度を制御可能とされており、入力された発光強度制御情報に従って個々のLDの発光強度を制御する。
また、LD駆動部63も送信制御部52と接続されており、送信制御部52からクロック信号が入力されると共に、NVMメモリ54に記憶されている前述の発光強度情報が発光強度制御情報として入力される。LD駆動部63は、選択部59からP/S変換部60を介して送信情報(送信情報本体及びエラーコレクションコード)が入力されると、入力されたクロック信号に同期したタイミングで、入力された送信情報に応じてLD/PDアレイ47のLDの点消灯を制御する(LD点灯時の発光強度は入力された発光強度制御情報に従って制御される)ことで、専用光信号伝送路(第3光ファイバ48)を介して送信情報を光信号として送信する。
なお、光通信I/F部16AのLD駆動部63には、NVMメモリ54に記憶されている個々のスレーブの発光強度情報が発光強度制御情報として各々入力され、光通信I/F部16AのLD駆動部63は、LD/PDアレイ47Aの個々のLDの発光強度を、光通信I/F部16B〜16Dのうち互いに異なる光通信I/F部16に対応する発光強度制御情報に従って各々独立に制御する。これにより、光通信I/F部16B〜16Dにおける光信号の受光量が各々最適状態になるように、光通信I/F部16AのLD/PDアレイ47Aの各LDの発光強度が各々独立に制御されることになる。
一方、PDアレイ20及びLD/PDアレイ47は信号処理部64と接続されており、PDアレイ20及びLD/PDアレイ47の各PDが光信号を受信(受光)することで各PDから出力信号は、信号処理部64によって増幅され、デジタルの受信情報に復調されて出力される。信号処理部64はS/P(シリアル/パラレル)変換部66を介して誤り訂正部70に接続されており、信号処理部64から出力されたシリアルの受信情報はS/P変換部66によってパラレルの受信情報へ変換された後に誤り訂正部70に入力される。また、信号処理部64はS/P変換部66を介して誤り検出部68に接続されている。誤り検出部68は、信号処理部64からS/P変換部66を介して入力されるパラレルの受信情報に含まれるエラーコレクションコードに基づき、受信情報本体にビット化け等の誤り(エラー)が生じていないか否かを検証する。誤り訂正部70は誤り検出部68に接続されており、受信情報本体に誤りが生じていることが誤り検出部68によって検出された場合に受信情報本体の誤り訂正を行う。
誤り訂正部70は8B/10Bデコーダ72を介して受信制御部74に接続されており、誤り訂正を経て誤り訂正部70から出力された受信情報(本体)は、8B/10Bデコーダ72により10ビット単位で通常の8ビットのデータに変換され、受信制御部74へ入力される。また、光通信I/F部16B〜16Dの信号処理部64は受信制御部74と接続されており、光通信I/F部16Aから受信した光信号のうちのクロック信号は受信制御部74に直接入力され、該クロック信号のタイミングに対して所定の位相差が生ずるように位相が調整された内部クロック信号が生成され、この内部クロック信号が光通信I/F部16B〜16Dにおける処理のタイミングの基準として用いられる。受信制御部74は電子回路I/F部50及び送信制御部52に各々接続されており、入力された受信情報を送信制御部52へ出力すると共に、電子回路I/F部50を介して電子回路12へ出力する。また、信号処理部64は送信制御部52にも接続されており、光信号受信(受光)時に光信号の受光量を表す受光量情報を送信制御部52へ出力する。
なお、光通信I/F部16Aは本発明に係る第1装置に各々対応しており、光通信I/F部16AのLDアレイ18の各LDは本発明に係る第1発光素子に対応している。また、光通信I/F部16B〜16Dは本発明に係る第2装置に対応しており、光通信I/F部16B〜16DのPDアレイ20の各PDは本発明に係る第2受光素子に、第3光ファイバ48B〜48Dは本発明に係る信号線(詳しくは請求項3に記載の複数本の第3光ファイバ)に各々対応している。
次に本実施形態の作用を説明する。本実施形態では、電子機器10の電源投入時に、マスタとして機能する電子回路12Aに接続された光通信I/F部16Aの光通信制御部22(の送信制御部52)により、図6に示す最適発光強度/異常検出処理が実行される。なお、送信制御部52は、最適発光強度/異常検出処理の実行が終了すると実行終了時点からの経過時間の計測を開始し、前回実行してから所定時間以上経過した場合にも最適発光強度/異常検出処理を行う。また、以下では光通信I/F部16Aを単に「マスタ」と称し、スレーブとして機能する個々の電子回路12に接続された光通信I/F部16B〜16Dを単に「スレーブ」と称する。
以下で説明する最適発光強度/異常検出処理は、汎用光信号伝送路や個々のスレーブの異常を検出すると共に、スレーブへ汎用光信号伝送路を介して情報を送信する際のマスタのLDアレイ18の各LDの最適発光強度を、個々のスレーブについて各々検出する処理であり、マスタの光通信制御部22の送信制御部52は、この最適発光強度/異常検出処理を実行することで、請求項5(詳しくは請求項6)に記載の発光強度検出手段、請求項8に記載の故障検出手段として機能すると共に、本発明に係る通信制御手段としても機能する。
本実施形態に係る最適発光強度/異常検出処理では、まずステップ100において、NVMメモリ54を参照することで、スレーブの数及び個々のスレーブに予め設定されたIDを認識する。次のステップ102では、次のステップ104以降で処理対象とするスレーブを決定する。ステップ104では、処理対象のスレーブに対する異常検出及びマスタのLDアレイ18の最適発光強度の検出におけるLDアレイ18の各LDの発光強度の初期値及び変更範囲を設定する。なお、発光強度の初期値及び変更範囲としては予め固定的に設定された値を用いてもよいし、処理対象のスレーブに関して何ら異常が発生しておらず、かつ今回検出する最適発光強度が処理対象のスレーブに対して過去に検出した最適発光強度と同一又は近似した値となることを前提に、処理対象のスレーブに対して過去に検出した最適発光強度に基づいてLDアレイ18の各LDの発光強度の初期値及び変更範囲を設定する(例えば発光強度の変更範囲を、過去に検出した最適発光強度を中心としかつ通常よりも狭い範囲に設定し、発光強度の初期値を、設定した変更範囲の上限又は下限に相当する値に設定する等)ようにしてもよい。
次のステップ106では、最適発光強度及び異常検出処理の実行開始を処理対象のスレーブへ通知するための処理対象のスレーブのIDを含む処理開始通知情報を生成し、生成した処理開始通知情報を8B/10Bエンコーダ56へ出力すると共に、出力した処理開始通知情報が専用光信号伝送路を介して光信号として送信されるように、選択部59及びLD駆動部63を制御する。これにより、上記の処理開始通知情報は8B/10Bエンコーダ56、ECC生成部58、選択部59、P/S変換部60を介してLD駆動部63へ入力され、LD/PDアレイ47の各LDの点消灯が、LD駆動部63に入力された通知情報に従って制御されることで、この処理開始通知情報が専用光信号伝送路を介して処理対象のスレーブを含む各スレーブへ光信号として送信される。
マスタと各スレーブの距離が相違している場合、第2光ファイバ30,32,34の長さが互いに相違することになり、例えば請求項2に記載したように、汎用光信号伝送路を介して情報を光信号として送信する際のLDアレイ18の各LDの発光強度を調節しても、個々のスレーブにおける光信号の受光量がPDアレイ20の各PDの許容範囲内とはならないことも考えられる。これに対して本実施形態では、LD/PDアレイ47の各LDを点消灯させ、マスタと各スレーブの間を直接接続する第3光ファイバ48B〜48Dから成る専用光信号伝送路を介して処理開始通知情報(に相当する光信号)をマスタから各スレーブへ送信すると共に、LD/PDアレイ47の各LDの点消灯時には、先にも説明したように、各スレーブにおける光信号の受光量が各々最適状態になるようにマスタのLD/PDアレイ47の各LDの発光強度が各々独立に制御されるので、マスタから送信された処理開始通知情報に相当する光信号は、個々のスレーブで確実に受光されることになる。
処理対象のスレーブでは、LD/PDアレイ47がマスタから光信号を受光すると、受光された光信号が受信情報として復調され、S/P変換部66、誤り検出部68、誤り訂正部70、8B/10Bデコーダ72を介して受信制御部74へ入力される。そして、受信情報が受信制御部74から送信制御部52へ入力され、受信情報が処理開始通知情報であり、この処理開始通知情報の中に自スレーブのIDが含まれていることが送信制御部52によって認識されると、送信制御部52によって発光強度/異常検出時処理(図7参照)が実行される。なお、処理対象のスレーブ以外のスレーブでは、処理開始通知情報に相当する光信号を上記と同様に受光するものの、受光した光信号が表す処理開始通知情報の中に他スレーブのIDが含まれていることが送信制御部52によって認識されることで、発光強度/異常検出時処理が実行されることはなく、処理対象のスレーブ以外のスレーブが誤動作することが防止される。
処理対象のスレーブで実行される発光強度/異常検出時処理では、ステップ150において、テストパターン情報の送信を通知する送信通知情報をマスタから受信したか否か判定する。判定が否定された場合はステップ152へ移行し、マスタから最適発光強度が通知されたか否か判定する。この判定も否定された場合はステップ150へ戻り、何れかの判定が肯定される迄ステップ150,152を繰り返す。
一方、マスタで実行される最適発光強度/異常検出処理(図6)では、ステップ110において、テストパターン情報の送信を処理対象のスレーブへ通知するための送信通知情報(処理対象のスレーブのIDが含まれた情報)を生成し、生成した送信通知情報を、前述の処理開始通知情報の送信と同様に、専用光信号伝送路を介して各スレーブへ光信号として送信させる。この送信通知情報(に相当する光信号)も専用光信号伝送路を介してマスタから各スレーブへ送信されると共に、送信通知情報の送信に際しても、各スレーブにおける光信号の受光量が各々最適状態になるようにマスタのLD/PDアレイ47の各LDの発光強度が各々独立に制御されるので、マスタから送信された送信通知情報に相当する光信号は個々のスレーブで確実に受光されることになる。
この送信通知情報が処理対象のスレーブで受信され、処理対象のスレーブの送信制御部52がマスタから送信通知情報を受信したことを認識すると、発光強度/異常検出時処理(図7参照)のステップ150の判定が肯定されてステップ154へ移行し、汎用光信号伝送路経由でマスタからテストパターン情報を受信したか否か判定する。判定が否定された場合はステップ156へ移行し、マスタから送信通知情報を受信してから所定時間が経過したか否か否か判定する。この判定も否定された場合はステップ154へ戻り、何れかの判定が肯定される迄ステップ154,156を繰り返す。なお、マスタから送信された送信通知情報(に相当する光信号)は処理対象のスレーブ以外のスレーブでも受光されるものの、受光された光信号が表す送信通知情報の中に他スレーブのIDが含まれていることが送信制御部52によって認識されることで、何ら処理が行われることはなく、処理対象のスレーブ以外のスレーブが誤動作することはない。
マスタで実行されている最適発光強度/異常検出処理(図6)では、処理対象のスレーブへ送信通知情報を送信すると、次のステップ112において、設定した発光強度(最初はステップ104で設定した初期値)でLDアレイ18の各LDを発光させるための発光強度制御情報をLD駆動部62へ出力すると共に、NVMメモリ54からテストパターン情報を読み出し、読み出したテストパターン情報(送信情報)を8B/10Bエンコーダ56へ出力し、出力したテストパターン情報が汎用光信号伝送路を介して光信号として送信されるように選択部59を制御する。なお、上述したステップ106〜112は本発明に係る通信制御手段(詳しくは請求項4,6に記載の通信制御手段)に対応している。
これにより、テストパターン情報が8B/10Bエンコーダ56、ECC生成部58、選択部59、P/S変換部60を介してLD駆動部62へ入力されると共に、点灯(発光)時の発光強度が設定した発光強度に一致するように、テストパターン情報に応じてマスタのLDアレイ18の各LDが点消灯されることで、テストパターン情報に応じて変調された光信号がマスタのLDアレイ18から射出され、第1光ファイバ26、光シートバス42A、第2光ファイバ30,32,34を伝送した後に各スレーブ(光通信I/F部16B〜16D)のPDアレイ20で各々受光されることになる。
次のステップ114では、処理対象のスレーブから専用光信号伝送路経由でIDを受信したか否か判定する。判定が否定された場合はステップ116へ移行し、テストパターン情報を送信してから所定時間が経過したか否か判定する。判定が否定された場合はステップ114に戻り、何れかの判定が肯定される迄、ステップ114,116を繰り返す。
マスタから送信されたテストパターン情報に相当する光信号は、汎用光信号伝送路経由で各スレーブのPDアレイ20で各々受光されるが、処理対象のスレーブ以外の各スレーブでは、送信制御部52で発光強度/異常検出時処理(図7参照)が起動されていないので、テストパターン情報に相当する光信号を受光しても何ら処理は行われない。また、処理対象のスレーブでは送信制御部52で発光強度/異常検出時処理が実行されているが、マスタから処理対象のスレーブへ至る汎用光信号伝送路に異常が発生していた等の場合には、テストパターン情報に相当する光信号が受光されないことで、発光強度/異常検出時処理のステップ154の判定は肯定されず、所定時間後にステップ156の判定が肯定されてステップ150に戻る。
この場合、マスタから送信されたテストパターン情報(に相当する光信号)に対する応答が処理対象のスレーブから送信されないことになるので、マスタで実行されている最適発光強度/異常検出処理(図6)では、ステップ116の判定が肯定されてステップ120へ移行し、テストパターン情報の送信結果を表す情報として、テストパターン情報に対する応答を受信できなかったことを表す情報(NG情報)を、現在のLDアレイ18の発光強度を表す情報と対応付けてNVMメモリ54に記憶し、ステップ122へ移行する。なお、ステップ116の判定は、処理対象のスレーブに異常が発生していた場合、及び、マスタと処理対象のスレーブを接続する専用光信号伝送路に異常が発生していた場合にも同様に肯定され、上記のステップ120の処理が行われる。
また、処理対象のスレーブにおけるテストパターン情報に相当する光信号の受光量がPDアレイ20の各PDの許容範囲内であった場合には、テストパターン情報に相当する光信号が受信情報として正常に復調され、処理対象のスレーブの送信制御部52によってテストパターン情報の受信が認識されることで、発光強度/異常検出時処理(図7参照)のステップ154の判定が肯定されてステップ158へ移行し、NVMメモリ54に記憶されているテストパターン情報を読み出し、読み出したテストパターン情報を受信したテストパターン情報と比較する。そして次のステップ160において、両者のテストパターン情報が一致しているか否か判定することで、今回のテストパターン情報の送受における通信品質を評価する。
処理対象のスレーブにおいて、テストパターン情報に相当する光信号の受光量がPDアレイ20の各PDの許容範囲外であった等の場合(受光量が不足していた等の場合)は、今回のテストパターン情報の送受における通信品質が低く、テストパターン情報に相当する光信号を受光しても該光信号の復調等が正常に行われないことで、受信したテストパターン情報が読み出したテストパターン情報と不一致となる。この場合、ステップ160の判定が否定されて何ら処理を行うことなくステップ150に戻るので、処理対象のスレーブからはマスタから送信されたテストパターン情報(に相当する光信号)に対する応答が送信されず、マスタで実行されている最適発光強度/異常検出処理(図6)では、前述のステップ120の処理が行われる。
また、処理対象のスレーブにおいて、テストパターン情報に相当する光信号の受光量がPDアレイ20の各PDの許容範囲内であった場合は、今回のテストパターン情報の送受における通信品質は高く、受信したテストパターン情報が読み出したテストパターン情報と一致することでステップ160の判定が肯定されるので、ステップ162において、NVMメモリ54から自スレーブのIDを読み出し、読み出したIDをLD/PDアレイ47から専用光信号伝送路を介してマスタへ送信する処理を行った後にステップ150に戻る。このように、ID(に相当する光信号)も専用光信号伝送路を介して処理対象のスレーブからマスタへ送信されると共に、マスタにおける光信号の受光量が各々最適状態になるように処理対象のスレーブのLD/PDアレイ47のLDの発光強度が制御されるので、処理対象のスレーブから送信された処理対象のスレーブのIDに相当する光信号は確実にマスタで受光される。なお、ステップ162で処理対象のスレーブから送信されるIDは請求項6,7に記載の受光状態情報に対応しており、ステップ162は請求項7記載の発明に対応している。
この場合、マスタで実行されている最適発光強度/異常検出処理(図6)では、ステップ114の判定が肯定されてステップ118へ移行する。処理対象のスレーブから専用光信号伝送路を介してIDを受信した場合、送信したテストパターン情報が処理対象のスレーブで正常に受信できたと判断できるので、ステップ118では、テストパターン情報の送信結果を表す情報として、現在のLDアレイ18の発光強度が汎用光信号伝送路を介して処理対象のスレーブへ情報を送信する際の発光強度として好適であることを表す情報(OK情報)を、現在のLDアレイ18の発光強度を表す情報と対応付けてNVMメモリ54に記憶してステップ122へ移行する。ステップ122では、処理対象のスレーブへのテストパターン情報に相当する光信号の送信を、先のステップ104で設定した変更範囲の全範囲に亘ってLDアレイ18の発光強度を変更しながら繰り返したか否か判定する。判定が否定された場合はステップ124へ移行し、LDアレイ18の発光強度を所定量だけ変更設定した後にステップ110へ戻る。
これにより、処理対象のスレーブに対し、ステップ104で設定した変更範囲の全範囲に亘ってLDアレイ18の発光強度を変更しながら、処理対象のスレーブへのテストパターン情報に相当する光信号の送信が繰り返されることになり、処理対象のスレーブからのIDの受信の有無に応じて、各発光強度でのテストパターン情報の送信結果を表す情報としてNG情報又はOK情報がNVMメモリ54に各々記憶されることになる。ステップ122の判定が肯定されるとステップ126へ移行し、NVMメモリ54に記憶した各発光強度でのテストパターン情報の送信結果を表す情報に基づき、処理対象のスレーブへの情報の送信における異常の有無を判定すると共に、処理対象のスレーブへの汎用光信号伝送路経由での光信号の送信におけるLDアレイ18の最適発光強度を判定する。
具体的には、まず各発光強度でのテストパターン情報の送信結果を表す情報の中にOK情報が含まれているか否かを判断することで、異常が発生していないか否か判定する。各発光強度でのテストパターン情報の送信結果を表す情報が全てNG情報であった場合は、処理対象のスレーブへの情報の送信において何らかの異常が発生していると判断する。また、各発光強度でのテストパターン情報の送信結果を表す情報の中にOK情報が含まれていた場合には、このOK情報と対応付けて記憶されている発光強度情報(LDアレイ18の発光強度を表す情報)に基づいてLDアレイ18の最適発光強度を設定する。例えばOK情報と対応付けられている発光強度情報が1個のみ存在している場合には、該発光強度情報が表す発光強度を最適発光強度に設定する。また、例えばOK情報と対応付けられている発光強度情報が複数存在している場合には、複数の発光強度情報が表す各発光強度のうちの最小値を最適発光強度に設定する。この場合、マスタのLDアレイ18の発光強度が必要最小限に抑制されることで、マスタのLDアレイ18を最大限に長寿命化できると共に、発熱量を必要最小限に抑制できる。また、各発光強度の最小値を最適発光強度に設定することに代えて、各発光強度の例えば中央値を最適発光強度に設定してもよい。
上記処理を行うとステップ128へ移行し、上記のステップ126で処理対象のスレーブへの情報の送信で何らかの異常が発生していると判断したか否か判定する。判定が否定された場合はステップ130へ移行し、ステップ126で設定した最適発光強度を処理対象のスレーブのIDと対応付けてNVMメモリ54に記憶させる。また、次のステップ132では、ステップ126で設定した最適発光強度を処理対象のスレーブへ通知した後にステップ132へ移行する。なお、この最適発光強度の通知にも専用光信号伝送路が好適であるが、汎用光信号伝送路を用いることも可能である。
処理対象のスレーブで実行されている発光強度/異常検出時処理(図7)では、マスタから最適発光強度が通知されると、ステップ152の判定が肯定されてステップ164へ移行し、マスタから通知された最適発光強度をNVMメモリ54に記憶して発光強度/異常検出時処理を終了する。
また、先のステップ126で処理対象のスレーブへの情報の送信で何らかの異常が発生していると判断した場合には、ステップ128の判定が肯定されてステップ134へ移行し、例えばランプを点灯又は点滅させる、ブザーを鳴動する等により、何らかの異常が発生していることを報知した後にステップ136へ移行する。
なお、ステップ128の判定が肯定される場合は、各発光強度でテストパターン情報を送信したにも拘らず、処理対象のスレーブから一度もIDを受信できなかった場合であるが、このような異常状態が生ずる原因としては、マスタから処理対象のスレーブへ至る汎用光信号伝送路に異常が発生している、処理対象のスレーブに異常が発生している、マスタと処理対象のスレーブを接続する専用光信号伝送路に異常が発生している、の何れかが考えられる。このため、専用光信号伝送路を介してマスタから処理対象のスレーブへ所定の情報を送信することをトリガとして、専用光信号伝送路を介して処理対象のスレーブからマスタへ所定の情報に対する応答を送信させ、該応答を所定時間以内に受信したか否かに基づいて、前記異常状態発生の原因が汎用光信号伝送路の異常かそれ以外の異常かを識別し、原因の識別結果も併せて報知するようにしてもよい。
次のステップ136では、上述したステップ102〜ステップ136の処理を全てのスレーブに対して行ったか否か判定する。判定が否定された場合はステップ102に戻り、上述した処理を未実行のスレーブをステップ102で処理対象のスレーブとして新たに設定した後に、新たに設定した処理対象のスレーブに対してステップ104〜ステップ136を再度行う。これにより、全てのスレーブに対して異常の有無の検出及び最適発光強度の検出が各々行われることになる。そしてステップ136の判定が終了すると、最適発光強度/異常検出処理(図6)を終了する。
上記のようにしてマスタで最適発光強度/異常検出処理(図6)が実行されると、各スレーブにおいて、マスタへ汎用光信号伝送路を介して情報を送信する際のスレーブのLDアレイ18の各LDの最適発光強度を検出する処理が行われる(詳細な説明は省略)。この処理においても、上述した最適発光強度/異常検出処理と同様に、処理開始通知やテストパターン情報送信通知が専用光信号伝送路を介してスレーブからマスタへ送信されると共に、IDが専用光信号伝送路を介してマスタからスレーブへ送信される。また、個々のスレーブからマスタへ汎用光信号伝送路を介して情報を送信する際の個々のスレーブのLDアレイ18の最適発光強度は、マスタから個々のスレーブへ汎用光信号伝送路を介して情報を送信する際のマスタのLDアレイ18の最適発光強度に同一又は近似している可能性が高いことに基づき、マスタから通知されて個々のスレーブのNVMメモリ54に記憶されている最適発光強度は、上記処理(個々のスレーブにおける最適発光強度の検出)におけるLDアレイ18の発光強度の初期値及び変更範囲の設定等に用いられる。
以上のようにして汎用光信号伝送路を介しての光通信におけるLDアレイ18の最適発光強度がマスタ及び各スレーブで検出されると、通常の光通信が行われるが、この通常の光通信において、マスタが汎用光信号伝送路を介して任意のスレーブへ情報を送信する場合、マスタの送信制御部52は、専用光信号伝送路を介して情報送信対象のスレーブのID(に相当する光信号)を送信先IDとして各スレーブへ送信すると共に、送信対象の情報本体をLD駆動部62へ出力し、更に、情報送信対象のスレーブのIDと対応付けてNVMメモリ54に記憶されている最適発光強度でLDアレイ18の各LDを発光させるための発光強度制御情報をLD駆動部62へ出力する。この処理は本発明に係る通信制御手段(詳しくは請求項4に記載の通信制御手段)に対応していると共に、請求項5に記載の発光強度制御手段に対応している。
これにより、マスタが汎用光信号伝送路を介して任意のスレーブへ送信対象の情報を送信する際に、情報送信先のスレーブにおける光信号の受光量が最適状態になるように、マスタのLDアレイ18の各LDの発光強度が制御される。また、情報送信対象のスレーブ以外のスレーブでは、専用光信号伝送路を介して送信先IDに相当する光信号が確実に受信(受光)されることで、汎用光信号伝送路を介して送信対象の情報本体を受信しても、自スレーブ宛の情報と誤認識して誤動作することはない。
また、任意のスレーブ(処理対象のスレーブ)が汎用光信号伝送路を介してマスタに情報を送信する場合、処理対象のスレーブの送信制御部52は、送信対象の情報本体をLD駆動部62へ出力すると共に、NVMメモリ54に記憶されている最適発光強度(マスタに対する処理対象のスレーブのLDアレイ18の最適発光強度)でLDアレイ18の各LDを発光させるための発光強度制御情報をLD駆動部62へ出力する。これにより、任意の処理対象のスレーブが汎用光信号伝送路を介してマスタへ情報を送信する際にも、マスタにおける光信号の受光量が最適状態になるように、処理対象のスレーブのLDアレイ18の各LDの発光強度が制御される。
なお、上記では処理対象のスレーブで実行される発光強度/異常検出時処理(図7)において、汎用光信号伝送路マスタから受信したテストパターン情報をNVMメモリ54に予め記憶されているテストパターン情報と比較し、両者のテストパターン情報が一致しているか否か判定することで、テストパターン情報の送受における通信品質を評価していたが、本発明はこれに限定されるものではない。例として図8に示すように、汎用光信号伝送路を介してテストパターン情報に相当する光信号をマスタから受光した場合(ステップ154の判定が肯定された場合)に、ステップ166において、エラーコレクションコードに基づく誤り検出部68による誤り(エラー)検出の結果を取り込み、取り込んだ誤り検出の結果に基づいて、受信したテストパターン情報に対するエラー訂正の発生頻度及び訂正不能なエラーの発生頻度を演算し、次のステップ168で演算した発生頻度が基準値以下か否かを判定することで通信品質を評価するようにしてもよい。また、PDアレイ20の各PDによる光信号の受光量がPDアレイ20の各PDの許容範囲内か否かを判定することで通信品質を評価するようにしてもよい。
また、上記では本発明に係る信号線の一例として、第3光ファイバ48B〜48Dから成る専用光信号伝送路を説明したが、これに限定されるものではなく、本発明に係る信号線として電気信号線を用いてもよい。電気信号線は電磁ノイズの影響を受け易く、通信速度も制限されるという欠点を有しているものの、本実施形態のように、情報本体は汎用光信号伝送路を介して送受し、IDやその他の通知情報についてのみ本発明に係る信号線を介して送受する態様では、本発明に係る信号線を介して送受する情報の情報量が少ないため通信速度が制限されても影響は小さく、電磁ノイズ対策を施すのみで容易に実施可能である。
また、上記では電子機器10の一例としてフルカラープリンタを挙げたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばコンピュータ等の任意の電子機器に適用可能であることは言うまでもない。
本実施形態に係る光通信システムの概略構成を示すブロック図である。 光シートバスの外観を示す斜視図である。 (A)は光シートバスのベース部材に埋設された導波路部材、(B)は光シートバスの内部構造を、第1の光シートバスにおける光信号の入出射と共に各々示す斜視図である。 (A)は導波路部材、(B)は光シートバスの内部構造を、第2の光シートバスにおける光信号の入出射と共に各々示す斜視図である。 光通信制御部の概略構成を示すブロック図である。 マスタで実行される最適発光強度/異常検出処理の内容を示すフローチャートである。 処理対象のスレーブで実行される発光強度/異常検出時処理の内容の一例を示すフローチャートである。 処理対象のスレーブで実行される発光強度/異常検出時処理の内容の他の例を示すフローチャートである。
符号の説明
10 電子機器
12 電子回路
14 光通信システム
16 光通信I/F部
18 LDアレイ
20 PDアレイ
22 光通信制御部
26 第1光ファイバ
30 第2光ファイバ
32 第2光ファイバ
34 第2光ファイバ
42 光シートバス
47 LD/PDアレイ
48 第3光ファイバ
52 送信制御部

Claims (8)

  1. 第1発光素子を備えた第1装置と、
    第2受光素子を各々備えた複数の第2装置と、
    第1光ファイバを介して前記第1装置に接続されると共に複数本の第2光ファイバを介して前記複数の第2装置と各々接続され、第1発光素子から射出され前記第1光ファイバを介して入射された光信号を前記複数本の第2光ファイバに分配し、前記複数の第2装置の前記第2受光素子で各々受光させる光信号伝送体と、
    前記第1装置と前記複数の第2装置の各々との間を接続する信号線と、
    前記第1装置に設けられ、第2装置への情報の送信にあたり、前記第1光ファイバ、前記光信号伝送体及び前記複数本の第2光ファイバから成る光信号伝送路と前記信号線の何れを用いるかを選択する通信制御手段と、
    を含む光通信システム。
  2. 前記光信号伝送路を用いて情報を送信する際の前記第1発光素子の発光強度を調節しても、前記複数の第2装置の前記第2受光素子の受光量が各々許容範囲内とはならない程度に、前記複数本の第2光ファイバの各々の長さが相違していることを特徴とする請求項1記載の光通信システム。
  3. 前記信号線は、前記第1装置と前記複数の第2装置の各々との間を接続する電気信号線又は前記第1装置と前記複数の第2装置の各々との間を直接接続する複数本の第3光ファイバから成ることを特徴とする請求項1記載の光通信システム。
  4. 前記通信制御手段は、特定の第2装置への情報の送信にあたり、送信先として前記特定の第2装置を指定する送信先識別情報を、前記信号線を介して前記複数の第2装置へ各々送信させ、前記特定の第2装置へ送信すべき情報の本体を前記光信号伝送路を介して送信させることを特徴とする請求項1記載の光通信システム。
  5. 前記第1装置に設けられ、前記光信号伝送路を用いて任意の第2装置へ情報を送信する際の前記任意の第2装置の前記第2受光素子の受光量を許容範囲内とするための前記第1発光素子の最適発光強度を、前記複数の第2装置について各々検出する発光強度検出手段と、
    前記第1装置に設けられ、前記光信号伝送路を用いて任意の第2装置へ情報を送信する際に、前記第1発光素子の発光強度が前記発光強度検出手段によって検出された前記任意の第2装置に対応する最適発光強度となるように制御する発光強度制御手段と、
    が設けられていることを特徴とする請求項1記載の光通信システム。
  6. 前記発光強度検出手段による最適発光強度の検出は、前記第1発光素子の発光強度を変更しながら検出対象の第2装置へ光信号を繰り返し送信すると共に、前記検出対象の第2装置の第2受光素子における光信号の受光状態を表す受光状態情報を前記検出対象の第2装置から受信することによって成され、
    前記通信制御手段は、最適発光強度の検出を通知するコマンドを前記信号線を介して前記検出対象の第2装置へ送信させ、前記光信号を前記光信号伝送路を介して送信させることを特徴とする請求項5記載の光通信システム。
  7. 前記検出対象の第2装置から前記第1装置への受光状態情報の送信も前記信号線を用いて行われることを特徴とする請求項6記載の光通信システム。
  8. 前記第1装置に設けられ、前記信号線を用いて前記光伝送路の故障を検出する故障検出手段を更に備えたことを特徴とする請求項1記載の光通信システム。
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