JP2006005026A - 電子機器、プリント基板ユニット、及びスペーサ - Google Patents
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Abstract
【課題】 冷却ファン等の機械的ノイズ発生源と、圧電デバイス等の高感度電子部品とを電子機器の筐体内で近接配置した場合に、ノイズ発生源から発生するマイクロフォニックノイズによりプリント基板が共振して撓み変形することによって、プリント基板上に表面実装された高感度電子部品に歪みが発生して特性の変動をもたらすことを防止することができる電子機器、プリント基板ユニット、及びスペーサを提供する。
【解決手段】 機械的ノイズに対して高感度な電子部品を搭載したプリント基板16と、機械的ノイズ発生源4と、これらの構成要素を近接配置した状態で収容、支持する筐体と、を備えた電子機器において、プリント基板上の配線パターンと該配線パターン上に搭載される高感度電子部品との間に、プリント基板を構成する絶縁基材よりも硬度が高いか、或いは絶縁基材よりも厚肉のスペーサ18を介在させた。
【選択図】 図1
【解決手段】 機械的ノイズに対して高感度な電子部品を搭載したプリント基板16と、機械的ノイズ発生源4と、これらの構成要素を近接配置した状態で収容、支持する筐体と、を備えた電子機器において、プリント基板上の配線パターンと該配線パターン上に搭載される高感度電子部品との間に、プリント基板を構成する絶縁基材よりも硬度が高いか、或いは絶縁基材よりも厚肉のスペーサ18を介在させた。
【選択図】 図1
Description
本発明は、冷却ファン等の機械的ノイズ発生源と、圧電デバイス等の高感度電子部品とを筐体内で近接配置した場合に、ノイズ発生源から発生するマイクロフォニックノイズが高感度電子部品に与える悪影響を効果的に解消するための技術に関する。
PC、通信機器、OA機器等の各種電子機器が比較的大型で、筐体内部の空間にも比較的余裕がある場合には、冷却ファン等の機械的ノイズを発生する部品と、機械的ノイズの影響を受ける圧電デバイス等の高感度電子部品とを十分に離間配置することが可能であったため、ノイズによる影響の問題が生じにくかった。
しかし、電子機器の小型化によって部品の収容スペースが狭くなって高密度化してくると、一つの筐体内に機械部品、電子部品が近接配置されることなる。この場合、水晶発振器のように外部からの機械的ノイズに対して感度の高い電子部品と、冷却ファン等の機械的ノイズの発生源が絶対的な空間の不足によって近接配置されると、従来では発生することがなかった干渉の問題(マイクロフォニックノイズ問題)が発生する。
図4(a)及び(b)は従来の問題点を説明するための図であり、(a)に示すように、筐体100の適所に支持された冷却ファン101と、メインボード102上に搭載された発振器ユニット103とが十分に離間している場合には、機械的ノイズに起因した発振器ユニットに対する干渉の問題が発生する余地が少なかった。しかし、機器の小型化により(b)に示すように筐体内空間が狭くなったことによって、冷却ファン101と発振器ユニット103との距離が接近した結果、従来では問題とならなかった機械的ノイズの干渉の問題が発生している。つまり、発振器ユニット103は、プリント基板105上に発振器106をフリップチップ実装した構成を備えているが、(b)に示すようにファン101から発生した機械的ノイズは、筐体、メインボード102を介して、或いは直接的にプリント基板105に伝達されてプリント基板を共振させる。プリント基板105上には機械的ノイズに対して感度が高い発振器106を表面実装しているため、従来のリード実装部品と異なり、基板に対する密着度が高く、プリント基板105が共振により撓み変形すると、プリント基板の撓み変形による応力が直接発振器106に伝達されて発振器に歪みが生じ、発振周波数に変動が起きる。
しかし、電子機器の小型化によって部品の収容スペースが狭くなって高密度化してくると、一つの筐体内に機械部品、電子部品が近接配置されることなる。この場合、水晶発振器のように外部からの機械的ノイズに対して感度の高い電子部品と、冷却ファン等の機械的ノイズの発生源が絶対的な空間の不足によって近接配置されると、従来では発生することがなかった干渉の問題(マイクロフォニックノイズ問題)が発生する。
図4(a)及び(b)は従来の問題点を説明するための図であり、(a)に示すように、筐体100の適所に支持された冷却ファン101と、メインボード102上に搭載された発振器ユニット103とが十分に離間している場合には、機械的ノイズに起因した発振器ユニットに対する干渉の問題が発生する余地が少なかった。しかし、機器の小型化により(b)に示すように筐体内空間が狭くなったことによって、冷却ファン101と発振器ユニット103との距離が接近した結果、従来では問題とならなかった機械的ノイズの干渉の問題が発生している。つまり、発振器ユニット103は、プリント基板105上に発振器106をフリップチップ実装した構成を備えているが、(b)に示すようにファン101から発生した機械的ノイズは、筐体、メインボード102を介して、或いは直接的にプリント基板105に伝達されてプリント基板を共振させる。プリント基板105上には機械的ノイズに対して感度が高い発振器106を表面実装しているため、従来のリード実装部品と異なり、基板に対する密着度が高く、プリント基板105が共振により撓み変形すると、プリント基板の撓み変形による応力が直接発振器106に伝達されて発振器に歪みが生じ、発振周波数に変動が起きる。
特開平4−51705号公報には、表面実装型の半導体パッケージにおいて、実装基板と半導体パッケージとの間で生じる熱応力が、両者の接合部を破損させることにより、電子装置の信頼性を低下させる不具合を解消するために、プリント基板上に軟質の樹脂材(熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等)からなる接続配線体を介して半導体装置を表面実装する構成が開示されている。
上記公報記載の技術は、実装基板と半導体パッケージとの間の熱膨張係数の差に起因した接合部の破損を防止することを目的としており、そのために比較的軟質の樹脂材を使用している。しかし、このような軟質樹脂からなる部材を図4に示したプリント基板105と発振器106との間に介在させて緩衝材として利用したとしても、近傍に位置する冷却ファンから発生した機械的ノイズがプリント基板を変形(振動)させ、変形したプリント基板からの応力が発振器に歪みをもたらす、という効果は期待できない。即ち、発振器106が受ける応力は、プリント基板が機械的ノイズによって共振を起し、撓み変形することによって生成されるため、プリント基板105の硬度と同等、或いはそれ以下の硬度しか有しない軟質の樹脂材を緩衝材として発振器との間に介在させたとしても、当該緩衝材はプリント基板の変形を防止する効果はなく、プリント基板と共に撓み変形を起こすため、発振器に対する応力を緩和する効果は全く期待できない。
従って、上記公報記載の熱応力による接続部の破損防止のための技術を、機械的ノイズ発生源からのマイクロフォニックノイズに起因した発振器の周波数変動防止のために適用することは不可能である。
特開平4−51705号公報
上記公報記載の技術は、実装基板と半導体パッケージとの間の熱膨張係数の差に起因した接合部の破損を防止することを目的としており、そのために比較的軟質の樹脂材を使用している。しかし、このような軟質樹脂からなる部材を図4に示したプリント基板105と発振器106との間に介在させて緩衝材として利用したとしても、近傍に位置する冷却ファンから発生した機械的ノイズがプリント基板を変形(振動)させ、変形したプリント基板からの応力が発振器に歪みをもたらす、という効果は期待できない。即ち、発振器106が受ける応力は、プリント基板が機械的ノイズによって共振を起し、撓み変形することによって生成されるため、プリント基板105の硬度と同等、或いはそれ以下の硬度しか有しない軟質の樹脂材を緩衝材として発振器との間に介在させたとしても、当該緩衝材はプリント基板の変形を防止する効果はなく、プリント基板と共に撓み変形を起こすため、発振器に対する応力を緩和する効果は全く期待できない。
従って、上記公報記載の熱応力による接続部の破損防止のための技術を、機械的ノイズ発生源からのマイクロフォニックノイズに起因した発振器の周波数変動防止のために適用することは不可能である。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、冷却ファン等の機械的ノイズ発生源と、圧電デバイス等の高感度電子部品とを電子機器の筐体内で近接配置した場合に、ノイズ発生源から発生するマイクロフォニックノイズによりプリント基板が共振して撓み変形することによって、プリント基板上に表面実装された高感度電子部品に歪みが発生して特性の変動をもたらすことを防止することができる電子機器、プリント基板ユニット、及びスペーサを提供することを目的としている。
上記課題を解決するため、請求項1の発明に係る電子機器は、機械的ノイズに対して高感度な電子部品を搭載したプリント基板と、機械的ノイズ発生源と、これらの構成要素を近接配置した状態で収容、支持する筐体と、を備えた電子機器において、前記プリント基板上の配線パターンと該配線パターン上に搭載される前記高感度電子部品との間に、前記プリント基板を構成する絶縁基材よりも硬度が高いか、或いは絶縁基材よりも厚肉のスペーサを介在させたことを特徴とする。
請求項2の発明に係る電子機器は、請求項1において、前記スペーサは、前記プリント基板を構成する絶縁基材よりも硬度が高いか厚肉の絶縁基材と、該絶縁基材の上下両面に設けた接続パッドと、該上下の接続パッド間を接続するために絶縁基材の内部又は外部に配線された導体と、を備えていることを特徴とする。
請求項3の発明に係る電子機器は、請求項1又は2において、前記高感度電子部品は圧電デバイスであり、前記機械的ノイズ発生源は冷却ファンであることを特徴とする。
請求項4の発明に係るプリント基板ユニットは、機械的ノイズに対して高感度な電子部品と、該高感度電子部品を搭載したプリント基板と、を備えたプリント基板ユニットにおいて、前記プリント基板上の配線パターンと該配線パターン上に搭載される前記高感度電子部品との間に、該プリント基板を構成する絶縁基材よりも硬度が高いか、或いは絶縁基材よりも厚肉のスペーサを介在させたことを特徴とする。
請求項5の発明に係るプリント基板ユニットは、請求項4において、前記スペーサは、前記プリント基板を構成する絶縁基材よりも硬度が高いか厚肉の絶縁基材と、該絶縁基材の上下両面に設けた接続パッドと、該上下の接続パッド間を接続するために絶縁基材の内部又は外部に配線された導体と、を備えていることを特徴とする。
請求項6の発明に係るスペーサは、機械的ノイズに対して高感度な電子部品と、該高感度電子部品を搭載したプリント基板と、前記プリント基板上の配線パターンと該配線パターン上に搭載される前記高感度電子部品との間に介在するスペーサと、を備えたプリント基板ユニットにおいて、前記スペーサは、前記プリント基板を構成する絶縁基材よりも硬度が高いか、或いは絶縁基材よりも厚肉であることを特徴とする。
請求項7の発明に係るスペーサは、請求項6において、前記プリント基板を構成する絶縁基材よりも硬度が高いか厚肉の絶縁基材と、該絶縁基材の上下両面に設けた接続パッドと、該上下の接続パッド間を接続するために絶縁基材の内部又は外部に配線された導体と、を備えていることを特徴とする。
請求項8の発明に係るプリント基板ユニットは、機械的ノイズに対して高感度な電子部品と、該高感度電子部品を搭載したプリント基板と、を備えたプリント基板ユニットにおいて、前記プリント基板上の配線パターンと該配線パターン上に搭載される前記高感度電子部品との間に、Jリードから成るスペーサを介在させたことを特徴とする。
請求項2の発明に係る電子機器は、請求項1において、前記スペーサは、前記プリント基板を構成する絶縁基材よりも硬度が高いか厚肉の絶縁基材と、該絶縁基材の上下両面に設けた接続パッドと、該上下の接続パッド間を接続するために絶縁基材の内部又は外部に配線された導体と、を備えていることを特徴とする。
請求項3の発明に係る電子機器は、請求項1又は2において、前記高感度電子部品は圧電デバイスであり、前記機械的ノイズ発生源は冷却ファンであることを特徴とする。
請求項4の発明に係るプリント基板ユニットは、機械的ノイズに対して高感度な電子部品と、該高感度電子部品を搭載したプリント基板と、を備えたプリント基板ユニットにおいて、前記プリント基板上の配線パターンと該配線パターン上に搭載される前記高感度電子部品との間に、該プリント基板を構成する絶縁基材よりも硬度が高いか、或いは絶縁基材よりも厚肉のスペーサを介在させたことを特徴とする。
請求項5の発明に係るプリント基板ユニットは、請求項4において、前記スペーサは、前記プリント基板を構成する絶縁基材よりも硬度が高いか厚肉の絶縁基材と、該絶縁基材の上下両面に設けた接続パッドと、該上下の接続パッド間を接続するために絶縁基材の内部又は外部に配線された導体と、を備えていることを特徴とする。
請求項6の発明に係るスペーサは、機械的ノイズに対して高感度な電子部品と、該高感度電子部品を搭載したプリント基板と、前記プリント基板上の配線パターンと該配線パターン上に搭載される前記高感度電子部品との間に介在するスペーサと、を備えたプリント基板ユニットにおいて、前記スペーサは、前記プリント基板を構成する絶縁基材よりも硬度が高いか、或いは絶縁基材よりも厚肉であることを特徴とする。
請求項7の発明に係るスペーサは、請求項6において、前記プリント基板を構成する絶縁基材よりも硬度が高いか厚肉の絶縁基材と、該絶縁基材の上下両面に設けた接続パッドと、該上下の接続パッド間を接続するために絶縁基材の内部又は外部に配線された導体と、を備えていることを特徴とする。
請求項8の発明に係るプリント基板ユニットは、機械的ノイズに対して高感度な電子部品と、該高感度電子部品を搭載したプリント基板と、を備えたプリント基板ユニットにおいて、前記プリント基板上の配線パターンと該配線パターン上に搭載される前記高感度電子部品との間に、Jリードから成るスペーサを介在させたことを特徴とする。
本発明によれば、冷却ファン等の機械的ノイズ発生源と、圧電デバイス等の高感度電子部品とを電子機器の筐体内で近接配置した場合に、ノイズ発生源から発生するマイクロフォニックノイズによりプリント基板が共振して撓み変形することによって、プリント基板上に表面実装された高感度電子部品に歪み(曲げ応力)が発生して特性の変動をもたらすことを防止するために、プリント基板上に高感度電子部品を搭載する際にスペーサを介在させるようにした。
このスペーサとして、プリント基板よりも変形しにくい板材料、即ちプリント基板と同材質であるが厚肉であるために変形しにくい基材を用いるか、或いはプリント基板よりも硬度、剛性の高い材質からなる基材を用いることにより、プリント基板が撓み変形しようとした場合であってもスペーサ実装部だけはその影響を受けずに変形しないので、曲げ応力が発振器に加わることがない。
また、本発明の他の実施形態では、スペーサとしてJリードを用いているので、プリント基板が変形したとしても、その応力をJリードによって吸収緩和して発振器に影響が及ぼされることを防止できる。
このスペーサとして、プリント基板よりも変形しにくい板材料、即ちプリント基板と同材質であるが厚肉であるために変形しにくい基材を用いるか、或いはプリント基板よりも硬度、剛性の高い材質からなる基材を用いることにより、プリント基板が撓み変形しようとした場合であってもスペーサ実装部だけはその影響を受けずに変形しないので、曲げ応力が発振器に加わることがない。
また、本発明の他の実施形態では、スペーサとしてJリードを用いているので、プリント基板が変形したとしても、その応力をJリードによって吸収緩和して発振器に影響が及ぼされることを防止できる。
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るスペーサを使用したプリント基板ユニットを装備した電子機器の概略構成図である。
なお、実施形態の説明では、機械的ノイズ発生源として冷却ファンを用いると共に、好感度電子部品として水晶発振器等の圧電デバイスを用いた例を用いて説明する。
電子機器1は、筐体2内部に電装部3を備え、電装部3の近傍の筐体壁には冷却ファン(機械的ノイズ発生源)4が配置されている。冷却ファン4と電装部3とは近接している。
電装部3は、メインボード10と、メインボード10上に搭載された発振器ユニット(プリント基板ユニット)15と、その他の部品と、を備えている。
発振器ユニット15は、ガラスエポキシから成るプリント基板16と、表面実装型の発振器17と、プリント基板16上に発振器17を電気的機械的に接続するためのスペーサ18と、を備えている。
本発明の一つの実施形態に係る電子機器は、機械的ノイズに対して高感度な電子部品としての発振器17を搭載したプリント基板16と、機械的ノイズ発生源としての冷却ファン4と、これらの構成要素を近接配置した状態で収容、支持する筐体2と、を備えており、プリント基板16上の配線パターンと該配線パターン上に搭載される発振器17との間に、プリント基板16を構成する絶縁基材20よりも硬度が高いか、或いは絶縁基材よりも厚肉のスペーサ18を介在させた構成が特徴的である。
また、本発明の一つの実施形態に係る発振器ユニット15は、上記の如き構成を備えたスペーサ18を用いてプリント基板16上に発振器17を搭載した構成が特徴的である。
更に、本発明の一つの実施形態に係るスペーサ18は、プリント基板16が機械的ノイズによって振動した場合に当該振動による曲げ応力を発振器に及ぼすことがないように十分な剛性、硬度を有するように構成されている点が特徴的である。
図1は本発明の一実施形態に係るスペーサを使用したプリント基板ユニットを装備した電子機器の概略構成図である。
なお、実施形態の説明では、機械的ノイズ発生源として冷却ファンを用いると共に、好感度電子部品として水晶発振器等の圧電デバイスを用いた例を用いて説明する。
電子機器1は、筐体2内部に電装部3を備え、電装部3の近傍の筐体壁には冷却ファン(機械的ノイズ発生源)4が配置されている。冷却ファン4と電装部3とは近接している。
電装部3は、メインボード10と、メインボード10上に搭載された発振器ユニット(プリント基板ユニット)15と、その他の部品と、を備えている。
発振器ユニット15は、ガラスエポキシから成るプリント基板16と、表面実装型の発振器17と、プリント基板16上に発振器17を電気的機械的に接続するためのスペーサ18と、を備えている。
本発明の一つの実施形態に係る電子機器は、機械的ノイズに対して高感度な電子部品としての発振器17を搭載したプリント基板16と、機械的ノイズ発生源としての冷却ファン4と、これらの構成要素を近接配置した状態で収容、支持する筐体2と、を備えており、プリント基板16上の配線パターンと該配線パターン上に搭載される発振器17との間に、プリント基板16を構成する絶縁基材20よりも硬度が高いか、或いは絶縁基材よりも厚肉のスペーサ18を介在させた構成が特徴的である。
また、本発明の一つの実施形態に係る発振器ユニット15は、上記の如き構成を備えたスペーサ18を用いてプリント基板16上に発振器17を搭載した構成が特徴的である。
更に、本発明の一つの実施形態に係るスペーサ18は、プリント基板16が機械的ノイズによって振動した場合に当該振動による曲げ応力を発振器に及ぼすことがないように十分な剛性、硬度を有するように構成されている点が特徴的である。
図2は発振器ユニット15の具体的構成、及びその機能を、従来例との比較により説明する模式図である。
同図に示すスペーサ18は、プリント基板16を構成する絶縁材料(ガラスエポキシ)と同じ材質(同じ硬度)で、かつプリント基板よりも厚い板材か、或いはプリント基板16よりも硬度の高い材質の板材から成る絶縁基材20と、絶縁基材20の上下両面に設けた接続パッド21、22と、上下の接続パッド間を接続するために絶縁基材20の内部又は外部に配線された導体23と、を備えている。
つまり、スペーサ18を構成する絶縁基材20としては、プリント基板16が共振によって撓み変形を起こしたとしても、その変形による応力を発振器17に伝達しない程度の硬度を有した材質、厚みを選定する。
図2(a)(b)に基づいて従来例と本願発明の実施形態との比較を行う。
まず、図2(a)の左図に示すようにプリント基板105上に発振器106を表面実装した発振器ユニット15は、図2(b)の左図に示すように冷却ファンの駆動によって発生した機械的ノイズがメインボード、或いは筐体を伝わってプリント基板105に伝達されてプリント基板が共振すると、単純な振幅の振動だけではなく、プリント基板自体が撓むように振動する。プリント基板105が振動により変形すると、この変形による曲げ応力が発振器106に直接伝達されて発振器を変形させ、内蔵した水晶振動子の特性を変動させる原因となる。これに対して、図2(a)右図のようにプリント基板16上にスペーサ18を介して発振器17を搭載した場合には、スペーサが発振器実装部分の機械的強度、剛性を高めるため、(b)に示すようにプリント基板16が大きく撓んだとしても、十分な剛性を備えたスペーサ18が変形しないため、プリント基板の発振器実装部分も変形せず、機械的ノイズのアイソレーションが発揮されて、曲げ応力は発振器に伝達されず、発振器の特性が変動することがなくなる。
例えば、プリント基板16を構成するガラスエポキシの厚さを1.0mmとした場合に、スペーサの絶縁基材20として1.6mm程度のガラスエポキシを使用することにより、十分な応力緩和、制振(機械的ノイズの伝達遮断)効果が期待できる。
同図に示すスペーサ18は、プリント基板16を構成する絶縁材料(ガラスエポキシ)と同じ材質(同じ硬度)で、かつプリント基板よりも厚い板材か、或いはプリント基板16よりも硬度の高い材質の板材から成る絶縁基材20と、絶縁基材20の上下両面に設けた接続パッド21、22と、上下の接続パッド間を接続するために絶縁基材20の内部又は外部に配線された導体23と、を備えている。
つまり、スペーサ18を構成する絶縁基材20としては、プリント基板16が共振によって撓み変形を起こしたとしても、その変形による応力を発振器17に伝達しない程度の硬度を有した材質、厚みを選定する。
図2(a)(b)に基づいて従来例と本願発明の実施形態との比較を行う。
まず、図2(a)の左図に示すようにプリント基板105上に発振器106を表面実装した発振器ユニット15は、図2(b)の左図に示すように冷却ファンの駆動によって発生した機械的ノイズがメインボード、或いは筐体を伝わってプリント基板105に伝達されてプリント基板が共振すると、単純な振幅の振動だけではなく、プリント基板自体が撓むように振動する。プリント基板105が振動により変形すると、この変形による曲げ応力が発振器106に直接伝達されて発振器を変形させ、内蔵した水晶振動子の特性を変動させる原因となる。これに対して、図2(a)右図のようにプリント基板16上にスペーサ18を介して発振器17を搭載した場合には、スペーサが発振器実装部分の機械的強度、剛性を高めるため、(b)に示すようにプリント基板16が大きく撓んだとしても、十分な剛性を備えたスペーサ18が変形しないため、プリント基板の発振器実装部分も変形せず、機械的ノイズのアイソレーションが発揮されて、曲げ応力は発振器に伝達されず、発振器の特性が変動することがなくなる。
例えば、プリント基板16を構成するガラスエポキシの厚さを1.0mmとした場合に、スペーサの絶縁基材20として1.6mm程度のガラスエポキシを使用することにより、十分な応力緩和、制振(機械的ノイズの伝達遮断)効果が期待できる。
また、スペーサの絶縁基材20として、プリント基板と異なる材質を使用する場合には、プリント基板よりも硬質の材料を使用する。この場合もプリント基板の変形に伴って機械的ノイズを発振器に伝達することがないように肉厚を大きく設定する。
なお、スペーサ18を介在させる分だけ、発振器ユニット15の全体的な高さが数mm程度増大するが、本発明の適用対象となる電子機器は、小型化されているとは云え、そもそも冷却ファンを装備する程度にはサイズに余裕のある電子機器であるため、数mm程度の高さ増は無視できる筈である。
次に、本発明の発振器ユニット15は、バッチ処理による量産が可能である。即ち、予め複数のスペーサ18をシート状に連結した構成を備えた図示しない大面積のスペーサ母材を用意しておき、このスペーサ母材上の個片区画上に発振器17をフリップチップ等によって実装する。そして、各個片間の境界線に沿って個片に切断することによって底部にスペーサ18を備えた発振器17を多数製造する。そして、各発振器17を大面積のプリント基板母材の各個片区画上に半田等を用いて搭載してから、プリント基板母材を個片毎に切断することによって、発振器ユニット15が製造される。
なお、スペーサ18を介在させる分だけ、発振器ユニット15の全体的な高さが数mm程度増大するが、本発明の適用対象となる電子機器は、小型化されているとは云え、そもそも冷却ファンを装備する程度にはサイズに余裕のある電子機器であるため、数mm程度の高さ増は無視できる筈である。
次に、本発明の発振器ユニット15は、バッチ処理による量産が可能である。即ち、予め複数のスペーサ18をシート状に連結した構成を備えた図示しない大面積のスペーサ母材を用意しておき、このスペーサ母材上の個片区画上に発振器17をフリップチップ等によって実装する。そして、各個片間の境界線に沿って個片に切断することによって底部にスペーサ18を備えた発振器17を多数製造する。そして、各発振器17を大面積のプリント基板母材の各個片区画上に半田等を用いて搭載してから、プリント基板母材を個片毎に切断することによって、発振器ユニット15が製造される。
次に、図3(a)及び(b)は本発明の第2の実施形態に係るスペーサを用いた発振器ユニットの構成図及び従来例との比較図である。
この実施形態に係るスペーサは、金属材料から成る板バネとしてのJリード30から構成されている。弾性を有した複数のJ型の金属片の各基端部を発振器17の底部適所に夫々固定すると共に、湾曲した各先端部を図示のようにプリント基板16上に半田接続した構成が特徴的である。
このようにJリード30を用いてプリント基板上に高感度電子部品としての発振器を搭載したため、プリント基板16が冷却ファンからの機械的ノイズに共振して振動し、図3(b)右図のように撓み変形したとしても、曲げ応力は全てJリード30によって吸収緩和されるため発振器17にまで伝達されず、発振器の特性が変動する虞がない。
この実施形態に係るスペーサは、金属材料から成る板バネとしてのJリード30から構成されている。弾性を有した複数のJ型の金属片の各基端部を発振器17の底部適所に夫々固定すると共に、湾曲した各先端部を図示のようにプリント基板16上に半田接続した構成が特徴的である。
このようにJリード30を用いてプリント基板上に高感度電子部品としての発振器を搭載したため、プリント基板16が冷却ファンからの機械的ノイズに共振して振動し、図3(b)右図のように撓み変形したとしても、曲げ応力は全てJリード30によって吸収緩和されるため発振器17にまで伝達されず、発振器の特性が変動する虞がない。
1 電子機器、2 筐体、3 電装部、4 冷却ファン(機械的ノイズ発生源)、10 メインボード、15 発振器ユニット(プリント基板ユニット)、16 プリント基板、17 発振器(高感度電子部品)、18 スペーサ、20 絶縁基材、21、22 接続パッド、23 導体。
Claims (8)
- 機械的ノイズに対して高感度な電子部品を搭載したプリント基板と、機械的ノイズ発生源と、これらの構成要素を近接配置した状態で収容、支持する筐体と、を備えた電子機器において、
前記プリント基板上の配線パターンと該配線パターン上に搭載される前記高感度電子部品との間に、前記プリント基板を構成する絶縁基材よりも硬度が高いか、或いは絶縁基材よりも厚肉のスペーサを介在させたことを特徴とする電子機器。 - 前記スペーサは、前記プリント基板を構成する絶縁基材よりも硬度が高いか厚肉の絶縁基材と、該絶縁基材の上下両面に設けた接続パッドと、該上下の接続パッド間を接続するために絶縁基材の内部又は外部に配線された導体と、を備えていることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
- 前記高感度電子部品は圧電デバイスであり、前記機械的ノイズ発生源は冷却ファンであることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子機器。
- 機械的ノイズに対して高感度な電子部品と、該高感度電子部品を搭載したプリント基板と、を備えたプリント基板ユニットにおいて、
前記プリント基板上の配線パターンと該配線パターン上に搭載される前記高感度電子部品との間に、該プリント基板を構成する絶縁基材よりも硬度が高いか、或いは絶縁基材よりも厚肉のスペーサを介在させたことを特徴とするプリント基板ユニット。 - 前記スペーサは、前記プリント基板を構成する絶縁基材よりも硬度が高いか厚肉の絶縁基材と、該絶縁基材の上下両面に設けた接続パッドと、該上下の接続パッド間を接続するために絶縁基材の内部又は外部に配線された導体と、を備えていることを特徴とする請求項4に記載のプリント基板ユニット。
- 機械的ノイズに対して高感度な電子部品と、該高感度電子部品を搭載したプリント基板と、前記プリント基板上の配線パターンと該配線パターン上に搭載される前記高感度電子部品との間に介在するスペーサと、を備えたプリント基板ユニットにおいて、
前記スペーサは、前記プリント基板を構成する絶縁基材よりも硬度が高いか、或いは絶縁基材よりも厚肉であることを特徴とするプリント基板ユニットに用いるスペーサ。 - 前記スペーサは、前記プリント基板を構成する絶縁基材よりも硬度が高いか厚肉の絶縁基材と、該絶縁基材の上下両面に設けた接続パッドと、該上下の接続パッド間を接続するために絶縁基材の内部又は外部に配線された導体と、を備えていることを特徴とする請求項6に記載のプリント基板ユニットに用いるスペーサ。
- 機械的ノイズに対して高感度な電子部品と、該高感度電子部品を搭載したプリント基板と、を備えたプリント基板ユニットにおいて、
前記プリント基板上の配線パターンと該配線パターン上に搭載される前記高感度電子部品との間に、Jリードから成るスペーサを介在させたことを特徴とするプリント基板ユニット。
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2004
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