JP2006002628A - エンジンの燃焼状態診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車両残響等の外乱の影響を受けることなく、的確に異常燃焼(失火)の有無を判定できるエンジンの燃焼状態診断装置を提供する。
【解決手段】 クランク軸が所定角度を回転するのに要する所要時間を計測する所要時間計測手段101と、燃焼状態パラメータを演算する燃焼状態パラメータ演算手段102と、前記所要時間から第1の燃焼状態残響パラメータを演算する第1のパラメータ演算手段103と、前記所要時間から第2の燃焼状態残響パラメータを演算する第2のパラメータ演算手段104と、前記第1と前記第2の燃焼状態残響パラメータに基づいて、燃焼状態残響状態を判定する残響判定手段105と、前記燃焼状態パラメータと前記残響判定手段の判定結果に基づいて、失火等の異常燃焼の有無を判定する燃焼状態判定手段106と、を備え、失火を判定する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、エンジンの燃焼状態診断装置に係り、特に外乱の影響等を受けることなく、的確に異常燃焼(失火)の有無を判定できるエンジンの燃焼状態診断装置に関する。
従来より、エンジンの燃焼により発生するトルクと回転数の関係を利用して、回転数を計測することによって燃焼状態を検出し、間接的に失火を検出する技術が知られいる(例えば、下記特許文献1等を参照)。この技術は、前回の点火から今回の点火までの1点火サイクル内の少なくとも2点火以上でエンジンの回転速度を検出し、該回転速度の差により前記1点火サイクル内における前記エンジンの回転速度変動値を求め、逐次求められた回転速度変動値を統計的に演算処理し、該演算処理の結果を用いてエンジンの燃焼状態の診断を行うものである。
特開昭58−51243号公報(第1〜8頁、図1〜図8)
しかしながら、前記のように回転速度変動を利用した診断技術は、正常燃焼状態でも回転速度変動が発生する加減速時では必要な診断精度を確保できないとの理由から、診断領域が比較的定常的な領域に限定されてしまう。
一方、最近では、診断領域が法規上、広められる方向にあり、例えば、従来では診断領域外として認められていたアイドル状態からオフアイドル、及び、オフアイドルからアイドル状態等の加減速時においても、診断を実施する必要があることから、前記回転速度変動を利用した方式において、加減速時も必要な診断精度を確保できるロジックの構築が必要となっている。
言い換えれば、従来の技術では、アイドル状態からオフアイドル、及び、オフアイドルからアイドル状態等、加減速時等に発生するトルク変動によって引き起こされる車輌残響の影響により、回転速度が大きく変動し、それを誤って失火と判定してしまうおそれがある。
本発明は、前記の如くの従来の問題を解消すべくなされたもので、その目的とするところは、加減速時等においても車両残響等の外乱の影響を受けることなく、的確に異常燃焼(失火)の有無を判定できるエンジンの燃焼状態診断装置を提供することにある。
上記目的を達成すべく、本発明に係るエンジンの燃焼状態診断装置は、クランク軸が所定角度を回転するのに要する所要時間を計測する所要時間計測手段と、前記所要時間から第1の燃焼状態残響パラメータを演算する第1のパラメータ演算手段と、前記所要時間から第2の燃焼状態残響パラメータを演算する第2のパラメータ演算手段と、前記第1の燃焼状態残響パラメータと前記第2の燃焼状態残響パラメータに基づいて、燃焼状態残響状態であるか否かを判定する残響判定手段と、該残響判定手段の判定結果に基づいて、失火等の異常燃焼の有無を判定する燃焼状態判定手段と、を具備して構成される。
前記第1及び第2のパラメータ演算手段は、好ましくは、クランク軸2回転周期信号を抽出するようにされる。
前記第1のパラメータ演算手段により演算される前記第1の燃焼状態残響パラメータは、好ましくは、前記第2のパラメータ演算手段により演算される前記第2の燃焼状態残響パラメータに対し、クランク軸2回転成分以外の成分において、異なる強度をとるようにされる。
前記残響判定手段は、好ましくは、前記第1の燃焼状態残響パラメータと前記第2の燃焼状態残響パラメータの比率もしくは差分が第1の判定値以下、又は、第2の判定値以上の場合、燃焼状態残響状態と判定するようにされる。
前記第1の判定値及び第2の判定値は、好ましくは、アイドルスイッチの動作状態、又は、スロットル開度に応じて切り換えられるようにされる。
前記第1の判定値及び第2の判定値は、好ましくは、エンジン負荷やエンジン水温の関数とされる。
前記残響判定手段は、好ましくは、エンジン回転数が所定値以下のとき、前記判定を行うようにされ、さらに好ましくは、エンジン回転数が所定値以上でかつ車速が所定値以上のとき、前記判定を行うようにされる。
他の好ましい態様では、燃焼状態パラメータを演算する燃焼状態パラメータ演算手段を備え、前記燃焼状態判定手段は、前記燃焼状態パラメータと前記残響判定手段の判定結果に基づいて、異常燃焼の有無を判定するようにされる。
前記燃焼状態パラメータは、好ましくは、今回点火時と前回点火時とにおける前記所要時間の差分とされる。
前記燃焼状態判定手段は、好ましくは、前記燃焼状態パラメータが所定判定値以上で、かつ、前記残響判定手段により燃焼状態残響状態ではないと判定されたとき、異常燃焼が発生したと判定するようにされる。
前記燃焼状態判定手段において、前記燃焼状態パラメータと比較される前記所定判定値は、好ましくは、エンジン回転数及び又はエンジン負荷の関数とされる。
前記の如くの構成とされた本発明に係る燃焼状態診断装置の好ましい態様においては、第1の燃焼状態残響パラメータと第2の燃焼状態残響パラメータは、例えば、クランク軸2回転成分を抽出するパラメータである。第1の燃焼状態残響パラメータと第2の燃焼状態残響パラメータは、クランク軸2回転成分の帯域においては、同一の値を示すが、クランク軸2回転成分以外の帯域においては、異なる値を示す。
一方、失火発生時は、クランク軸2回転成分に特徴があるため、第1の燃焼状態残響パラメータと第2の燃焼状態残響パラメータの値は等しくなる。つまり、燃焼状態パラメータが所定の判定値を超え、かつ、第1の燃焼状態残響パラメータと該第2の燃焼状態残響パラメータが略同一の値を示した場合は、失火と判定する。また、第1の燃焼状態残響パラメータと第2の燃焼状態残響パラメータに所定以上の偏差が生じている場合は、燃焼状態パラメータが所定の判定値を超えていても、失火以外によるものとして失火とは判定しないようにされる。
本発明に係る燃焼状態診断装置では、加減速時等の正常燃焼状態でも車輌残響等の影響により回転速度変動が発生する運転モードにおいても、失火と車輌残響を識別判定することができるので、失火誤判定を無くすことができ、そのため、失火診断領域を加減速時も含めた全運転領域に拡大することができ、その結果、法規要求を満足することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る燃焼状態診断装置の一実施形態をそれが適用された車載用エンジンと共に示す概略構成図である。
図1において、エンジン10には、その燃焼室214に点火装置201が設けられ、吸気通路220の先端部に設けられたエアークリーナ200から取り込まれる空気は、スロットル弁213でその流量を調節された後、エアーフローセンサ204でそこを通過する流量が計測され、燃料噴射弁202から所定の角度をもって噴射される燃料と混合されて各気筒(#1、#2、#3、#4)の燃焼室214に供給される。また、排気通路230には、空燃比センサ205、三元触媒206等が設けられており、排気ガスは三元触媒206で浄化された後に、大気に排出される。
一方、燃料タンク209内の燃料は、燃料ポンプ210によって、吸引・加圧された後、プレッシャーレギュレータ211を備えた燃料配管系212を通って燃料噴射弁202の燃料入口に導かれ、余分な燃料は、燃料タンク209に戻される。なお、本実施形態では直列4気筒エンジンを例にとって説明するが、それに限られる訳ではないことは勿論である。
上記構成に加え、前記点火装置201による点火時期、前記燃料噴射弁202による燃料噴射量(空燃比)等の制御を行うべく、それ自体の構成は良く知られているコントロールユニット100が備えられている。コントロールユニット100には、エアーフローセンサ204により検出される吸入空気量(Qa)に応じた信号、回転数センサ203により検出されるクランク軸208の回転数(エンジン回転数Ne)に応じた信号、空燃比センサ205により検出される空燃比に応じた信号等が供給され、コントロールユニット100はそれらの信号に基づいて、点火時期制御、燃料噴射(空燃比)制御等を行うとともに、燃焼状態の診断(失火等の異常燃焼の有無の判定)を行うようにされる。
図2は、コントロールユニット100が実行する燃焼状態診断内容を示す機能ブロック図であり、クランク軸208が所定角度を回転するのに要する所要時間を計測する所要時間計測手段101と、燃焼状態パラメータを演算する燃焼状態パラメータ演算手段102と、前記所要時間から第1の燃焼状態残響(燃焼の結果として残る影響)パラメータを演算する第1のパラメータ演算手段103と、前記所要時間から第2の燃焼状態残響パラメータを演算する第2のパラメータ演算手段104と、前記第1の燃焼状態残響パラメータと前記第2の燃焼状態残響パラメータに基づいて、燃焼状態残響状態であるか否かを判定する残響判定手段105と、前記燃焼状態パラメータと前記残響判定手段105の判定結果に基づいて、失火等の異常燃焼の有無を判定する燃焼状態判定手段106と、を備える。
ここで、本実施形態の燃焼状態診断を、その前提となる事実及びそれに基づく考察から説明していく。
図3は、エンジンのクランク角度に対する回転数の変化を示した図である。第3気筒#3において失火したときの波形であり、破線は燃焼状態が正常であるときのものである。図3において、各気筒(#1、#2、#3、#4)毎の回転数測定区間[以下ウインドウ幅(所定クランク角度)と称す]について説明する。基準信号REFにより各気筒のTDC(上死点)を検出する。該TDCから角度信号POSを用いて第一のクランク角度を求めウインドウ開始点Wsとする。ウインドウ開始点Wsから同じ角度信号POSを用いて第二のクランク角度を求め、第一のクランク角度から第二のクランク角度までをウインドウ幅Wとする。
今、点火サイクルにある気筒のウインドウ通過時間をTw(i)とし、燃焼状態パラメータD1A1を下記<式1>より求める。
<式1>
D1A1={Tw(i)−Tw(i−1)}/Tw3(i)×k
但し、
Tw(i):現在点火サイクルにある気筒のウインドウ通過時間
Tw(i−1):前回点火サイクルにある気筒のウインドウ通過時間
k:演算係数
D1A1:燃焼状態パラメータ
図4は、第1気筒#1が失火した場合のウインドウ通過時間Tw(i)と式(1)で求められる燃焼状態パラメータD1A1の挙動を示したものである。なお、ウインドウ幅=90°(CA)、エンジン回転数=4000rpmの場合である。
燃焼状態が正常なときは、各気筒のウインドウ通過時間が略等しいため燃焼状態パラメータD1A1は略0を示すが、失火したときは失火気筒のトルク発生がなくなり回転数が低下するため、図4(A)に示される如くに、ウインドウ通過時間Tw(i)の値は大きくなる。このとき、燃焼状態パラメータD1A1は図4(B)に示される如くに、ある正の値を示す。そこで燃焼状態パラメータD1A1を予め設定した値(判定値)と比較することによって、失火気筒の有無を判定することができる。
具体的には、図5に示される如くに、燃焼状態パラメータD1A1と予め設定された判定値D1ATHとを比較し、D1A1≧D1ATHのときは失火と判定して失火カウンターCMFTLBをカウントUPし、D1A1<D1ATHのときは正常燃焼状態として失火カウントUPを行わない。その失火カウンターCMFTLBのカウント数が予め設定した値(点灯しきい値MIL)以上になるとメータパネル上の警告ランプを点灯させドライバーに警告する構成である。
図6は、加減速時に発生する失火誤判定の実例を示す。図は加速、減速を繰り返すスロットルチップイン(アクセルペダルのちょい踏み)モード時の燃焼状態パラメータD1A1の挙動を示したもので、加減速時のトルク変動をトリガーに車輌残響(車輌前後振動等の外乱)が発生し、その影響により、正常燃焼状態にもかかわらず燃焼状態パラメータD1A1が大きく振れ、その結果、燃焼状態判定値D1ATHを越えて失火誤判定に至っている。
このような運転モードを数回繰り返すことにより失火カウンターCMFTLBは点灯しきい値MILにまで到達し、誤点灯に至る。
上記問題を解決する方策の1つとして、失火カウント条件を強化することが挙げられる。すなわち、燃焼状態パラメータD1A1は「失火」発生時以外に、加減速時の「車輌残響」発生時にもレベルが大きくなり、燃焼状態判定値D1ATHを越えて失火誤判定に至っているため、失火の判定条件に車輌残響の有無を判定できる条件を追加すれば、前記失火の誤判定を対策できる。
そのためには「失火」と「車輌残響」を確実に判別する必要があり、次にその手法について説明する。
図7は、失火誤判定が発生するスロットルチップインモード、及び、失火発生時のウインドウ通過時間Tw(i)の周波数解析結果を示したものである。
この結果より、スロットルチップイン時は失火時に対し0.1次〜0.4次成分の強度が大きくなり、また、失火時はスロットルチップイン時に対し、クランク軸2回転成分である0.5次成分の強度が大きくなる特徴がある。
そこで、失火時の特徴である0.5次成分に着目し、0.5次成分のレベルから失火と車輌残響の判別を行う。
図8は、失火時の特徴である0.5次成分を抽出するフィルタを示したもので、図中のフィルタAは0.5次を抽出するフィルタであり、0.5次でゲインは最大となるが、0.4次でのゲインも大きいため、車輌残響の影響を受け易いデメリットがある。
また、フィルタBは車輌残響の影響を受けにくいフィルタであり、0.1〜0.4次のゲインは低いが、0.7次にゲインが最大となるため、失火帯域の0.5次以外の成分も抽出してしまうデメリットがある。0.5次成分の抽出はこの2つのフィルタの組み合わせにより行うことで、各フィルタが持つデメリットを相殺でき、また、確実に0.5次成分の抽出が可能となる。
つまり、両フィルタは0.5次のゲインが同じになるように設計してあることがポイントであり、これら2つのフィルタにより作成されたパラメータA(第1の燃焼状態残響パラメータ)、及び、パラメータB(第2の燃焼状態残響パラメータ)の値に差がない場合は0.5次成分、いわゆる失火と判断できる。また、逆に2つのパラメータの値に差がある場合は、失火以外、つまり、車輌残響(燃焼状態残響)と判定できる。
図9は、失火と車輌残響の判別方法を具体的に示した図であり、前記フィルタAにて第1の燃焼状態残響パラメータD1AR05Aを下記の<式2>により求め、また、前記フィルタBにて、第2の燃焼状態残響パラメータD1AR05Bを下記の<式3>により求める。
<式2>
D05A1=Tw(i−3)
D05A2=D05A1(i)−D05A1(i−2)
D05A3=D05A2(i)−D05A2(i−1)
D05A4=D05A3(i−1)−D05A3(i)
D1AR05A=max(D05A4or0)
但し、
(i):現在の計算値、
(i−1):1つ前の計算値
<式3>
D05B1=1/2×Tw(i−2)
D05B2=D05B1(i)−D05B1(i−2)
D05B3=D05B2(i)−D05B2(i−2)
D05B4=D05B3(i−2)−D05B3(i)
D1AR05B=max(D05B4or0)
但し、
(i):現在の計算値
(i−1):1つ前の計算値
上記の<式2>、<式3>にて作成されたパラメータD1AR05A、D1AR05Bの比率もしくは差分が第1の判定値(MFECHO)以上で、かつ、第2の判定値(MFECHO2)以下の場合は、0.5次成分、いわゆる失火と判断し、失火カウンターのカウントを許可する。また、逆に前記第1の判定値未満のとき、及び、第2の判定値を越えているときは、失火以外、つまり、車輌残響(燃焼状態残響)と判定し、失火カウンターのカウントを禁止する。
以上の失火カウント条件をまとめたものを下記に示す。
(a)・・・下記の条件(i)及び(ii)成立時に車輌残響なしと判定し、失火カウントを許可する。
(b)・・・下記の条件(i)(ii)のいずれかが不成立時は車輌残響ありとし、失火カウントを禁止する。
(i) D1AR05A≧MFECHO×D1AR05B
(ii) D1AR05A<MFECHO2×D1AR05B
ここで、第1及び第2の判定値MFECHO、MFECHO2はそれぞれ、下記の<式4>、<式5>により求める。
ここでは、図10に示される如くに、第1の判定値MFECHO及び第2の判定値MFECHO2は、アイドルスイッチの動作状態、つまり、アイドル状態とオフアイドル状態とで検索テーブルが切り換えられるようになっているのがポイントである。
<式4>
・オフアイドル状態(アイドルスイッチのオフ時)の場合
MFECHO =TMFECHO ×TMFECHTW
・アイドル状態(アイドルスイッチのオン時)の場合
MFECHO =TMFECHO3×TMFECHTW
<式5>
・オフアイドル状態(アイドルSWオフ時)の場合
MFECHO2=TMFECHO2×TMFECHTW
・アイドル状態(アイドルSWオン時)の場合
MFECHO2=TMFECHO4×TMFECHTW
但し、TMFECHO、TMFECHO2、TMFECHO3、TMFECHO4は、図11に示される如くに、エンジン負荷により要求値が変わることから、エンジン負荷の関数とする。また、TMFECHTWは、図12に示される如くに、エンジン水温での補正係数である。
図13、図14、図15は、コントロールユニット100が実行する前記した如くの燃焼状態診断ルーチンの一例を示すフローチャートである。
図のフローチャートで示される一連の処理は点火毎に繰り返し実行され、まず、ステップ801でウインドウ通過時間(所定クランク角度を回転するのに要した所要時間)Tw(i)を計測する。ステップ802で前記した<式1>により、燃焼状態パラメータD1A1を演算し、ステップ803で前記した<式2>により、第1の燃焼状態残響パラメータD1AR05Aを演算し、さらに、ステップ804で前記した<式3>により、第2の燃焼状態残響パラメータD1AR05Bを演算する。
続くステップ805では、診断条件が成立しているか否かをチェックし、診断条件不成立時は、図15に示される如くに、このルーチンを終了する。診断条件成立時はステップ806に進み、燃焼状態パラメータD1A1と燃焼状態判定値D1ATHの比較を行う。
ここで、燃焼状態パラメータD1A1≧燃焼状態判定値D1ATHの場合は、異常燃焼(失火)が発生していると判断して、図14のステップ807に進み、不成立時は、図15に示される如くに、このルーチンを終了する。
図14のステップ807では、第1の車輌残響判定領域の回転数条件が成立したか否かを判断する(NDATA≦KMFECON1)。これは、車輌残響は特定の回転数以下で発生することから、判定領域を限定するための条件であり、成立時はステップ808へ進み、不成立時は車輌残響判定領域外、つまり車輌残響は発生しない領域のため失火と判定し、図15のステップ812に進んで、失火カウンターを1つカウントUPし、このルーチンを終了する。
図14のステップ808では、第2の車輌残響判定領域かどうかの確認を行う(NDATA≧KMFECON2、VSP≧KMFECOV)。ここでは、停車中など特定車速及び特定回転数以下では車輌残響の発生はないため、さらに判定領域を限定するための条件であり、条件成立時は、ステップ809に進み、条件不成立時は車輌残響判定領域外、つまり、車輌残響は発生しない領域のため失火と判定し、図15のステップ812で失火カウンターを1つカウントUPし、このルーチンを終了する。
ステップ809では、アイドルスイッチがOFF、つまりオフアイドル状態であるか否かを判断し、オフアイドル状態と判断された場合は図15のステップ810に進み、アイドル状態と判断された場合は図15のステップ811に進む。
図15のステップ810及びステップ811は、ステップ803及びステップ804で算出したD1A05AとD1AR05Bの比率もしくは差分により、失火と車輌残響を判定するところで、オフアイドル状態の場合はステップ810で、アイドル状態の場合はステップ811で判定する。前記比率もしくは差分が前記した<式4>、<式5>で求めた第1の判定値であるTMFECO又はTMFECO3以上、第2の判定値であるTMFECHO2又はYMFECO4以下の場合は失火と判定し、ステップ812で失火カウンターを1つカウントUPし、このルーチンを終了する。
前記以外の場合は車輌残響と判定し、ステップ812を通らずに(失火カウントUPしないで)、このルーチンを終了する。
図16は、エンジン回転数=2000rpmにてスロットルチップインモードを行ったときの各パラメータ等の変化の様子を示した図であり、従来、このモードでは、車輌残響の影響により燃焼状態パラメータD1A1が大きく振れ、燃焼状態判定値D1ATHを越え、失火誤判定していたが、本実施形態では、スロットルチップイン時に発生する車輌残響の影響で燃焼状態パラメータD1A1は大きくなり、燃焼状態判定値D1ATHを越えているため、前記ステップ806の条件は成立となるが、前記ステップ811の第1の燃焼状態残響パラメータD1AR05Aと第2の燃焼状態残響パラメータD1AR05Bの比較結果条件が不成立となるので、車輌残響ありと判定され、失火カウンターCMFTLBがカウントUPされず、失火誤カウントの発生がないことが理解されよう。
この結果、本実施形態の燃焼状態診断装置では、加減速時等においても外乱の影響等を受けることなく、的確に異常燃焼(失火)の有無を判定できる。
本発明に係る燃焼状態診断装置の一実施形態をそれが適用された車載用エンジンと共に示す概略構成図。 図1に示されるコントロールユニットが実行する燃焼状態診断内容を示す機能ブロック図。 失火時のエンジン回転数のクランク角度に対する変化を示した図。 気筒#1の失火時におけるウインドウ通過時間(A)と燃焼状態パラメータ(B)の変化を示す図。 失火判定及び失火カウントの構成の説明に供される図。 加減速時において失火誤判定が生じる原因等の説明に供される図。 スロットルチップイン時のウインドウ通過時間の周波数解析結果を示す図。 0.5次成分を抽出するフィルタの説明に供される図。 燃焼状態残響判定手段の説明に供される図。 (A)はオフアイドル状態における第1の判定値及び第2の判定値の一例を示し、(B)はアイドル状態における第1の判定値及び第2の判定値の一例を示す図。 エンジン負荷に対する燃焼残響判定値の一例を示す図。 エンジン水温に対する燃焼残響判定値の一例を示す図。 コントロールユニットが実行する燃焼状態診断ルーチンの一例の前段部分を示すフローチャート。 コントロールユニットが実行する燃焼状態診断ルーチンの一例の中間部分を示すフローチャート。 コントロールユニットが実行する燃焼状態診断ルーチンの一例の後段部分を示すフローチャート。 本発明実施形態の作用効果の説明に供される図。
符号の説明
10:エンジン
100:コントロールユニット
101:所要時間計測手段
102:燃焼状態パラメータ演算手段
103:第1の燃焼状態残響パラメータ演算手段
104:第2の燃焼状態残響パラメータ演算手段
105:燃焼状態残響判定手段
106:燃焼状態判定手段
200:エアークリーナ
201:点火装置
202:燃料噴射弁
203:回転数センサ
204:エアーフローセンサ
205:空燃比センサ
213:スロットル弁
214:燃焼室
#1、#2、#3、#4:気筒

Claims (13)

  1. クランク軸が所定角度を回転するのに要する所要時間を計測する所要時間計測手段と、前記所要時間から第1の燃焼状態残響パラメータを演算する第1のパラメータ演算手段と、前記所要時間から第2の燃焼状態残響パラメータを演算する第2のパラメータ演算手段と、前記第1の燃焼状態残響パラメータと前記第2の燃焼状態残響パラメータに基づいて、燃焼状態残響状態であるか否かを判定する残響判定手段と、該残響判定手段の判定結果に基づいて、失火等の異常燃焼の有無を判定する燃焼状態判定手段と、を具備して構成されたエンジンの燃焼状態診断装置。
  2. 前記第1及び第2のパラメータ演算手段は、クランク軸2回転周期信号を抽出することを特徴とする請求項1に記載のエンジンの燃焼状態診断装置。
  3. 前記第1のパラメータ演算手段により演算される前記第1の燃焼状態残響パラメータは、前記第2のパラメータ演算手段により演算される前記第2の燃焼状態残響パラメータに対し、クランク軸2回転成分以外の成分において、異なる強度をとるようにされていることを特徴とする請求項2に記載のエンジンの燃焼状態診断装置。
  4. 前記残響判定手段は、前記第1の燃焼状態残響パラメータと前記第2の燃焼状態残響パラメータの比率もしくは差分が第1の判定値以下、又は、第2の判定値以上の場合、燃焼状態残響状態と判定することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のエンジンの燃焼状態診断装置。
  5. 前記第1の判定値及び第2の判定値は、アイドルスイッチの動作状態、又は、スロットル開度に応じて切り換えられることを特徴とする請求項4に記載のエンジンの燃焼状態診断装置。
  6. 前記第1の判定値及び第2の判定値は、エンジン負荷の関数であることを特徴とする請求項4に記載のエンジンの燃焼状態診断装置。
  7. 前記第1の判定値及び第2の判定値は、エンジン水温の関数であることを特徴とする請求項4に記載のエンジンの燃焼状態診断装置。
  8. 前記残響判定手段は、エンジン回転数が所定値以下のとき、前記判定を行うことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のエンジンの燃焼状態診断装置。
  9. 前記残響判定手段は、エンジン回転数が所定値以上でかつ車速が所定値以上のとき、前記判定を行うことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のエンジンの燃焼状態診断装置。
  10. 燃焼状態パラメータを演算する燃焼状態パラメータ演算手段を備え、前記燃焼状態判定手段は、前記燃焼状態パラメータと前記残響判定手段の判定結果に基づいて、異常燃焼の有無を判定することを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載のエンジンの燃焼状態診断装置。
  11. 前記燃焼状態パラメータは、今回点火時と前回点火時とにおける前記所要時間の差分であることを特徴とする請求項10に記載のエンジンの燃焼状態診断装置。
  12. 前記燃焼状態判定手段は、前記燃焼状態パラメータが所定判定値以上で、かつ、前記残響判定手段により燃焼状態残響状態ではないと判定されたとき、異常燃焼が発生したと判定することを特徴とする請求項10又は11に記載のエンジンの燃焼状態診断装置。
  13. 前記燃焼状態判定手段において、前記燃焼状態パラメータと比較される前記所定判定値は、エンジン回転数及び又はエンジン負荷の関数であることを特徴とする請求項10から12のいずれかに記載のエンジンの燃焼状態診断装置。
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