JP2006002230A - 薄膜形成装置及び薄膜形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 マイクロリアクターや毛管の流路など、微細な空隙の内壁に均等に薄膜を形成する。
【解決手段】 電極62と電極63とを、流路12,21の外部に、流路12,21の長手方向に沿って配置して電源61を駆動し、流路12,21内の気体に対して電圧を印加する。また、電源制御部64が、電源6の電力波形を制御し、原料ガスが流路12,21内に充満する毎に、流路12,21内の原料ガスに対して電圧を印加し、流路12,21内にプラズマを発生させる。
【選択図】 図3
【解決手段】 電極62と電極63とを、流路12,21の外部に、流路12,21の長手方向に沿って配置して電源61を駆動し、流路12,21内の気体に対して電圧を印加する。また、電源制御部64が、電源6の電力波形を制御し、原料ガスが流路12,21内に充満する毎に、流路12,21内の原料ガスに対して電圧を印加し、流路12,21内にプラズマを発生させる。
【選択図】 図3
Description
本発明は、所謂マイクロリアクターや毛管などに設けられている流路など、細長い空隙の内壁に、CVD(Chemical Vapor Deposition)法を利用してPtなどの薄膜を形成する薄膜形成装置及び薄膜形成方法に関する。
近年、ガラスやシリコンなどによって形成された平板内に、幅が数μm〜数百μmで流体が通過可能な流路が設けられており、この流路で化学反応を進行させるマイクロリアクターの開発が進められている。
図12(A)に示すマイクロリアクター100は、図12(B)に示すように、ガラスやシリコンなどによって形成されており主面の大きさが同一な第1の基板111と第2の基板112とを用意して、第1の基板111の一方の主面に、幅が数μm〜数百μmである溝111aを形成し、第2の基板112に微小な貫通孔112a,112bを形成した後に、第1の基板111の一方の主面と第2の基板112の主面とを対向させて溝111aが貫通孔112a及び貫通孔112bと接続するように重ね合わせ、溶着することによって作製される。溝111aは、最終的に流路102となる。
マイクロリアクター100は、反応場のサイズが微小であるために、温度、圧力、濃度などの勾配が大きくなり、熱伝導、物質移動、物質の拡散などの効率が向上し、反応速度が速くなるという利点を有する。また、マイクロリアクター100は、反応場のサイズが微小であるために、化学反応を起こすために使用する試薬の量を低減させることが可能となり、環境に対する負荷を軽減することができる。
ところで、化学反応を進行させる場合に、化学反応を起こすために必要となるエネルギーを低減させる触媒が用いられることがある。そこで、マイクロリアクター100に設けられた流路102の内壁102aに、触媒として作用する物質(以下、触媒物質という。)によって薄膜を形成する要求が高まっている。
マイクロリアクター100の流路102の内壁102aに、触媒物質によって薄膜を形成する方法としては、図13及び図14に示すように、リソグラフィ技術を利用する方法(以下、第1の方法という。)が挙げられる。
第1の方法について詳述すると、先ず、図13(A)に示すように第1の基板111の一方の主面上に溝111aを形成した後に、第1の基板111の一方の主面上に触媒物質による薄膜121aを形成し、更に薄膜121a上にレジスト122aを形成する。次に、図13(B)に示すようにレジスト122aを露光して溝111a上にマスクを形成した後に、図13(C)に示すように薄膜121aをエッチングして溝111a以外の領域に形成された薄膜121aを除去し、図13(D)に示すように更にレジスト122aを除去する。
また、図14(A)に示すように、第2の基板112の一方主面上に触媒物質による薄膜121bを形成した後に、薄膜121b上にレジスト122bを形成する。次に、図14(B)に示すようにレジスト122bを露光して最終的に溝111aと対向する領域上にマスクを形成した後に、図14(C)に示すように薄膜121bをエッチングして最終的に溝111aと対向する領域以外に形成された薄膜121bを除去し、図14(D)に示すように更にレジスト122bを除去する。
そして、第1の基板111の一方主面と第2の基板112の一方主面とを対向させて溶着することにより、流路102の内壁に薄膜が形成されたマイクロリアクター100が作製される。
しかしながら、第1の方法では、レジスト122a,122bの形成や薄膜121a,121bのエッチングなどを行う必要がある。したがって、触媒物質の薄膜を流路102の内壁102aに形成するために必要となる工程が多くなり、煩雑な操作が増えるために、マイクロリアクター100の流路102の内壁102に、効率良く薄膜を形成することが困難となる。
そこで、第1の基板111と第2の基板112とを溶着した後に、プラズマCVD法を利用して、流路102の内壁102aに触媒物質などの機能性薄膜を形成する方法(以下、第2の方法という。)が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
第2の方法では、図15に示すように、電極131と電極132とを、マイクロリアクター100の一方の主面100a上と他方の主面100b上とに、流路102を挟むように配置する。そして、流路102内に触媒物質の気体とキャリアガスとを混合した気体を供給した状態で電源133を駆動して流路102内の気体に電圧を印加し、流路102内にプラズマを発生させる。
しかしながら、第2の方法では、電極131と電極132とを、流路102を挟むように配置している。したがって、電極131と電極132との距離が短いために、第2の方法でプラズマを発生させるためには、流路102内の圧力を高くする必要が生じる。
流路102内の圧力を高くすると、触媒物質を流路102の内壁102aに堆積させる装置は、取り扱いにくくなる。したがって、触媒物質を流路102の内壁102aに簡易に堆積させることが困難となる。
また、電圧が印加されている状態で、触媒物質の気体とキャリアガスとを混合した気体を流路102内に供給すると、触媒物質の気体は、流路102内に供給されてすぐにプラズマとなってしまう。したがって、触媒物質は、気体の供給口付近に集中して厚く堆積してしまい、流路102の内壁102a全面に亘って均一に堆積しなくなる。
流路102の内壁102a全面に亘って触媒物質の薄膜が形成されていないマイクロリアクター100を使用して化学反応を行った場合には、触媒物質が効果を示しにくくなり、流路102内で化学反応を効率良く起こすことが困難となる。
本発明は以上説明した従来の実状を鑑みて提案されたものであり、空隙の内壁全体に、工程数が少ない簡易な方法で、均一に薄膜を形成することが可能な薄膜形成装置及び薄膜形成方法を提供することを目的とする。
本発明に係る薄膜形成装置は、非導電性材料によって作成された器具に設けられた細長い形状の空隙の内壁に、薄膜を形成する薄膜形成装置において、上記空隙に、上記薄膜の原料の気体を供給する気体供給手段と、上記空隙内に滞留している気体に対して電圧を印加し、上記空隙内にプラズマを発生させるプラズマ発生手段とを備え、上記プラズマ発生手段は、上記空隙に装着される複数の電極と、上記複数の電極を介して上記空隙内に滞留している気体に対して電圧を印加する電源とを有し、上記複数の電極は、それぞれ、上記空隙の長手方向に沿って配置されることを特徴とする。
本発明に係る薄膜形成装置は、非導電性材料によって作成された器具に設けられた細長い形状の空隙の内壁に、薄膜を形成する薄膜形成装置において、上記空隙に、上記薄膜の原料の気体を供給する気体供給手段と、上記空隙に供給された上記薄膜の原料の気体に対して電圧を印加し、上記空隙内にプラズマを発生させるプラズマ発生手段とを備え、上記プラズマ発生手段は、上記空隙に装着される複数の電極と、上記複数の電極を介して、上記空隙内に滞留している気体に対して電圧を印加する電源と、上記電源によって印加される電圧を制御する電圧制御手段とを有することを特徴とする。
本発明に係る薄膜形成方法は、非導電性材料によって作成された器具に設けられた細長い形状の空隙の内壁に、薄膜を形成する薄膜形成方法であって、上記空隙に、上記薄膜の原料の気体を供給する気体供給ステップと、上記空隙に供給された上記薄膜の原料の気体に対して電圧を印加し、上記空隙内にプラズマを発生させるプラズマ発生ステップとを備え、上記プラズマ発生ステップでは、上記空隙内の長手方向に沿って電流を流すことを特徴とする。
本発明に係る薄膜形成方法は、非導電性材料によって作成された器具に設けられた細長い形状の空隙の内壁に、薄膜を形成する薄膜形成方法であって、上記空隙に、上記薄膜の原料の気体を供給する気体供給ステップと、上記空隙に供給された上記薄膜の原料の気体に対して電圧を印加し、上記空隙内にプラズマを発生させるプラズマ発生ステップとを備え、上記プラズマ発生ステップでは、上記薄膜の原料の気体に対して印加する電圧を制御することを特徴とする。
本発明に係る薄膜形成装置は、電極を、空隙の長手方向に沿って設けているために、電圧を印加したときに、電極に挟まれた領域内にプラズマを発生させることができる。したがって、本発明に係る薄膜形成装置は、空隙内の広い領域にプラズマを発生させて、薄膜を形成することが可能となる。また、本発明に係る薄膜形成装置は、電極の位置や電極間の距離を変えることにより、所望の位置に、所望の大きさの薄膜を形成することが可能となる。
また、本発明に係る薄膜形成装置は、空隙内の気体に対して電源が印加する電圧を制御している。したがって、本発明に係る薄膜形成装置によれば、原料の気体が、空隙内に供給された途端にプラズマが発生して薄膜が形成されることを回避できる。したがって、本発明に係る薄膜形成装置では、薄膜が原料の気体の供給口付近に集中して形成されることを回避して、空隙内全体に亘って均一に形成することが可能となる。
本発明に係る薄膜形成方法は、電流を、空隙の長手方向に沿って流している。したがって、本発明に係る薄膜形成方法は、空隙内の広い領域にプラズマを発生させて、薄膜を形成することが可能となる。また、本発明に係る薄膜形成方法は、電流を流す範囲を変えることにより、所望の位置に、所望の大きさの薄膜を形成することが可能となる。
また、本発明に係る薄膜形成方法は、空隙内の気体に対して印加する電圧を制御している。したがって、本発明に係る薄膜形成方法によれば、原料の気体が、空隙内に供給された途端にプラズマが発生して薄膜が形成されることを回避できる。したがって、本発明に係る薄膜形成方法によれば、薄膜が原料の気体の供給口付近に集中して形成されることを回避して、空隙内全体に亘って均一に形成することが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
マイクロリアクター及び毛管
最初に、図1及び図2に示すような、本発明を適用した薄膜形成装置によって、細長い空隙の内壁に薄膜が形成されるマイクロリアクター1並びに毛管2について説明する。
最初に、図1及び図2に示すような、本発明を適用した薄膜形成装置によって、細長い空隙の内壁に薄膜が形成されるマイクロリアクター1並びに毛管2について説明する。
マイクロリアクター1は、図1(A),(B)に示すように、シリコン、ガラス、セラミクス、パイレックス(登録商標)などにより形成された平板11内に、幅が数μm〜数百μmであり流体が通過可能な細長い空隙(以下、流路という。)12が設けられた構成をしている。なお、流路12は、複数設けられても良い。流路12は、平板2の一方の主面2bに設けられた微細な開口13a,13bと接続しており、開口13a,13bのうち一方から供給された流体が、流路12内を通過して他方から排出される構成とされている。なお、図1(B)は、図1(A)中AA’線断面図である。
マイクロリアクター1は、流路12内に原料を供給して化学反応を進行させる。マイクロリアクター1は、反応場のサイズが微小であるために、温度、圧力、濃度などの勾配が大きくなり、熱伝導、物質移動、物質の拡散などの効率が向上し、反応速度が速くなるという利点や、化学反応を起こすために使用する試薬の量を低減させることが可能となり、環境に対する負荷を軽減することができるという利点を有する。
また、毛管2は、図2に示すように、シリコン、ガラス、セラミクス、プラスチックなどにより形成されており、外径が数μm〜数百μmとされている中空円柱である。なお、以下の説明では、毛管2に設けられた中空を、流路21と称する。毛管2では、流路21の両端が毛管2の端面の開口2a,2bとされており、開口2a,2bのうち一方から供給された流体が、流路21内を通過して他方から排出される構成とされている。
なお、以下の説明では、マイクロリアクター1の流路12と毛管2の流路21とを総称する場合には流路12,21といい、マイクロリアクター1の流路12の内壁12aと毛管2の流路21の内壁21aとを総称する場合には内壁12a,21aという。
薄膜形成装置
つぎに、図3に示すような、本発明を適用した薄膜形成装置30について説明する。
つぎに、図3に示すような、本発明を適用した薄膜形成装置30について説明する。
薄膜形成装置30は、マイクロリアクター1の流路12の内壁12aや、毛管2の流路21の内壁21aなど、単面が微細で細長い空洞の内壁に、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法を利用して、例えば化学反応の触媒となる物質によって、薄膜を形成する。
図3に示すように、薄膜形成装置30は、開口13a,13bのうち一方と接続されて流路12,21内に気体を供給する気体供給部31と、開口13a,13bのうち他方と接続されて流路12,21内の気体を排出する排出部32と、流路12,21内の気体に電圧を印加することで流路12,21内にプラズマを発生させるプラズマ発生部33とを備える。
気体供給部31は、流路12,21内に供給する気体が充填された第1のタンク41及び第2のタンク42を備える。また、気体供給部31は、第1のタンク41及び第2のタンク42と、開口13a,13bのうち一方とを接続する第1の継手43を備える。
第1のタンク41は、流路12,21の内壁12a,21aに形成する薄膜の原料の気体(以下、原料ガスという。)が充填されている。第1のタンク41は、原料ガスを送出する送出口にバルブ41aを備えており、バルブ41aの開閉を調整することによって、原料ガスの送出量を制御する。
第1のタンク41内に充填される原料ガスとしては、具体的には、白金化合物の気体、シラン化合物の気体、アルミ化合物の気体、フッ化物の気体、炭化水素の気体、酸素の気体などが挙げられる。本実施の形態では、Pt(C5H7O2)2が充填されており、流路12,21の内壁12a,21aには、Ptによって薄膜が形成される。
なお、原料ガスが2種類ある場合、例えばSiH4とN2Oを用いてSiO4による薄膜を形成する場合や、SiH4とNH3を用いてSi3N4による薄膜を形成する場合には、更に第3のタンク(図示せず。)を備えて第1の継手43に接続し、原料ガスのうち一方を第1のタンク41に充填し、他方を第3のタンクに充填する。
第2のタンク42は、原料ガスとともに流路12,21内に供給され、流路12,21に供給される原料ガスの濃度調整を行うキャリアガスが充填されている。第2のタンク42は、キャリアガスを送出する送出口にバルブ42aを備えており、バルブ42aの開閉を調整することによって、キャリアガスの送出量を制御する。キャリアガスとしては、例えば、Ar,He,O2など、原料ガスとの反応性が低い気体が用いられる。
なお、流路12,21に供給される原料ガスとキャリアガスとの混合気体の送出量は、0.02sccm(Standard Cubic Centimeter per Minute)未満とすることが好ましい。0.02sccmを超えると、放電が不安定になるなどの不都合が生じる。
第1の継手43は、第1のタンク41及び第2のタンク42と、開口13a,13bのうち一方とを接続する。本実施の形態では、開口13aに接続されている。第1の継手43は、第1のタンク41から送出された原料ガスと、第2のタンク42から送出されたキャリアガスとが混合した気体(以下、混合気体ともいう。)が供給される。第1の継手43に供給された混合気体は、流路12,21に供給される。
排出部32は、開口13a,13bのうち他方に接続される第2の継手51と、第2の継手51に接続される真空ポンプ52とを備える。
真空ポンプ52は、流路12,21内の気体を排出することにより、流路12,21内の圧力を下げる。
薄膜形成装置30では、バルブ41a,41bと、真空ポンプ52とを調整することによって、流路12,21内の圧力を制御している。なお、流路12,21内の圧力は、133Pa〜13.4kPaとされることが好ましい。流路12,21内の圧力が13.4kPaを超えると、圧力が高すぎてしまい、放電が困難となる。また、133Paを下回ると、圧力が低すぎてしまい、流路12,21内にプラズマが生じなくなる。
第2の継手51は、真空ポンプ52と開口13a,13bのうち他方とを接続する。本実施の形態では、開口13bに接続されている。第2の継手51は、流路12,21から排出された気体が供給される。
プラズマ発生部33は、電源61と、電源61に接続している電極62と、接地している電極63と、電源61から供給される電力を制御する電源制御部64とを備える。
電極62と、電極63とは、平板状とされており、図3中に示すように、流路12,21の外部に、流路12,21の長手方向に沿って並ぶように配置される。
電極62と電極63とが流路12,21の長手方向に沿って並ぶように配置されることにより、電極62と電極63との間の間隔はセンチメートルオーダーとされるために、薄膜形成装置30では、流路12,21内にプラズマを発生させるために必要となる圧力を低く設定することが可能となる。したがって、本発明を適用した薄膜形成装置30は、取り扱いが容易なものとなる。
また、薄膜形成装置30では、プラズマは、電極62と電極63との間の領域に発生する。したがって、薄膜形成装置30では、電極62と電極63との配置や間隔を変えることにより、流路12,21の所望の位置に、所望の大きさの薄膜を形成することができる。
なお、薄膜形成装置30に備えられる電極の形状は、特に限定されるものではなく、薄膜形成装置30に装着されるマイクロリアクター1や毛管2の形状に応じて、流路12,21の外周に配置し易い形状とすることが好ましい。
例えば、毛管2の流路21の内壁21aに薄膜を形成する場合には、電極62及び電極63の代わりに、図4(A)に示すように、炭素によって形成された円筒形で、側面に貫通孔71a設けられている電極71、及び側面に貫通項72aが設けられている電極72を備えても良い。円筒形の電極71,72を備えた場合には、各貫通孔71a,72aに毛管2を挿入して、毛管2を支持することができる。
また、電極62及び電極63の代わりに、図4(B)に示すように、一対の導体73a,73bからなり電源61と接続しているクリップ状の電極73と、一対の導体74a,74bからなり接地しているクリップ状の電極74とを備えても良い。クリップ状の電極73,74を備えた場合には、電極73と電極74とを流路21に沿って配置し、導体73a,73bと導体74a,74bによって、マイクロリアクター1を狭持する。
また、第1の継手43や第2の継手51が金属製とされている場合には、接地している電極の数をもう1つ増やすことが好ましい。例えば、図5に示すように、一対の導体75a,75bからなり接地しているクリップ状の電極75を備え、電源61と接続している電極73の両側に、接地されている電極74と電極75とを配置することが好ましい。
第1の継手43や第2の継手51が金属製とされている場合に流路21に沿って電極73と電極74とを配置すると、図6に示すように、電源61と接続している電極73と、第1の継手43及び第2の継手51のうち電極74を挟まずに電極73と並んで位置している方との間の領域Aに電流が流れてしまい、領域Aを中心とした範囲にプラズマが発生して薄膜が形成されてしまうために、流路12,21の内壁12a,21a全体に薄膜が形成されない。
しかし、図5に示すように、電源61と接続している電極73の両側に、接地している電極74と電極75とをそれぞれ配置することにより、電極73と電極74との間の領域B、電極73と電極75との間の領域Cにそれぞれ電流が流れ、領域B及び領域Cを中心とした範囲にプラズマが発生して薄膜が形成されるために、流路12,21の内壁12a,21a全体に薄膜が形成される。
電源制御部64は、電源61から出力される電力波形を制御することにより、流路12,21内の気体に印加される電圧を制御する。
電源制御部64は、流路12,21内全体に第1の継手43を介して供給される原料ガスが供給される時間(以下、滞留時間ともいう。)に基づいた所定の時間毎に、流路12,21内に滞留している気体に対して、例えば3.2kVの高電圧が印加されるように、電源61を制御する。また、流路12,21内の気体に対して、滞留時間が経過した後に高電圧を印加されることが繰り返されるように、電源61を制御することが更に好ましい。
流路12,21内の気体に対して、図7(A)に示すように高電圧を継続して印加し続けると、開口13aから流路21,12内に供給された気体は、流路21,12内に供給されるときの供給口、すなわち、開口13a又は開口2a付近でプラズマとなるために、図7(B),(C)に示すように、開口13a又は開口2a付近にのみ薄膜80が形成されてしまう。
一方、流路12,21内の気体に対して、図8(A)に示すように所定の時間毎に高電圧を印加すると、開口13aから流路21,12内に供給された気体は、流路21,12内に供給された後に高電圧が印加されてプラズマとなるので、薄膜が開口13a付近にだけ形成されることを回避できる。
更に、流路12,21内の気体に対して滞留時間が経過した後に高電圧を印加することを繰り返すと、開口13aから流路21,12内に供給された気体は、流路21,12内部全体に供給された後に高電圧が印加されてプラズマとなるので、流路21,12の内全体にプラズマが発生し、図8(B),(C)に示すように、流路21,12の内壁12a,21a全体に亘って均一な薄膜が形成される。
なお、流路12,21内の気体に対して滞留時間が経過してから長時間が経過した後に電圧を印加すると、流路21,12内に残存しているプラズマがほとんどなくなってしまうために、効率良くプラズマを生成することができなくなる。
したがって、高電圧を印加するタイミングは、滞留時間と、流路12,21内に生じたプラズマの消滅時間に応じて決定することが好ましい。
電源制御部64が、以上説明したように、流路12,21内の混合気体に対して、滞留時間に基づいた所定の時間毎に高電圧を印加することにより、本発明を適用した薄膜形成装置30は、低い圧力下でプラズマを発生させることが可能となる。したがって、本発明を適用した薄膜形成装置30は、操作圧力を高くする必要がなくなり、取り扱いが容易なものとなる。
また、電源制御部64が、流路12,21内の混合気体に対して、滞留時間に基づいた所定の時間毎に高電圧を印加するように電源61を制御することにより、本発明を適用した薄膜形成装置30では、原料ガスが流路12,21内に供給された途端に、流路12,21内にプラズマが発生することを回避することが可能となり、原料ガスが流路12,21内全体に供給された後に、流路12,21内にプラズマを発生させることが可能となる。したがって、本発明を適用した薄膜形成装置30では、薄膜が原料ガスの供給口付近に集中して形成されることなく、流路12,21内全体に亘って均一に形成される。
ところで、以上説明したように電源制御部64が電源61を制御して、流路12,21内の混合気体に対して滞留時間に基づいた所定の時間毎に高電圧を印加した場合には、電極62と電極63との間隔を広げると、滞留時間が長くなるために、n(但し、nは自然数。)回目に電圧が印加されるタイミングと(n+1)回目に電圧が印加されるタイミングとの間隔が長くなってしまう。言いかえると、一度プラズマが発生してから長時間が経過した後に、電圧を印加させてプラズマを再度発生させることとなる。流路12,21内の気体に対して一度プラズマが発生してから長時間が経過した後に電圧を印加してプラズマを発生させると、流路21,12内に残存しているプラズマがほとんどなくなってしまうために、効率良くプラズマを生成することができなくなる。したがって、流路12,21内の広い範囲に亘って薄膜を形成するために電極62と電極63との間の距離を広げた場合には、効率良くプラズマを発生して薄膜を形成することが困難となる。
そこで、電極62と電極63との間隔を広げ流路12,21内の広い範囲に亘って薄膜を形成する場合には、流路12,21内に供給する混合気体の量を増やして流路12,21内を高圧とした状態で、電源制御部64が、電源61を、流路12,21内の混合気体に対して低電圧が常に印加されるように制御することが好ましい。例えば、流路12,21内の圧力を2kPaとして、印加する電圧を2.6kVとする。
流路12,21内の混合気体に対して印加される電圧を低くし、流路12,21内の圧力を高くすることにより、電極62と電極63との間で発生するプラズマは電極62と電極63とに挟まれた領域の外部まで広がらなくなる。すなわち、電極62と電極63に挟まれた領域のみにプラズマが発生する。
かかる状態とすることにより、混合気体の供給口の近くに配置されている電極63近傍に薄膜が形成される。形成された薄膜が導電性である場合には、薄膜が形成された領域にはプラズマが発生しなくなり、薄膜と電極62との間でプラズマが発生する。したがって、電極63側から電極62側に向かって徐々に薄膜が形成され、電極63と電極62とに挟まれた領域全体に薄膜が形成されると、プラズマの発生が停止する。
したがって、流路12,21内の圧力を高圧にして、電源制御部64が、電源61を、流路12,21内の気体に対して低電圧が常に印加されるように制御することにより、薄膜形成装置30は、電極62と電極63との間隔を長くした場合にも、流路12,21の広い範囲に効率良く薄膜を形成することが可能となる。
なお、流路12,21内の混合気体に対して印加される電圧を低くし、流路12,21内の圧力を高くして薄膜を形成した場合には、形成される薄膜の厚みを厚くすることが可能となる。
以上説明したように、本発明を適用した薄膜形成装置30は、電極62及び電極63を流路12,21の長手方向に沿って配置して、流路12,21内の気体に対して電圧を印加し、流路12,21内にプラズマを発生させている。
したがって、本発明を適用した薄膜形成装置30によれば、原料ガスが、流路12,21内に供給された途端にプラズマとなることを回避することができる。また、原料ガスを、流路12,21内全体に充満されてからプラズマとすることができる。したがって、本発明に係る薄膜形成装置では、薄膜が原料ガスの供給口付近に集中して形成されることなく、流路12,21内全体に亘って均一に形成される。
薄膜が流路12,21内全体に亘って均一に形成されるために、例えばマイクロリアクター1の流路12に化学反応の触媒の薄膜を形成した場合には、マイクロリアクター1は、流路12内で触媒を効率良く利用した化学反応を進行させることが容易となる。また、疎水性の材料によって薄膜を形成した場合には、流路12,21の内壁12a,21a全体を均一に疎水性とすることができるなど、内壁12a,21aの性質を均一にすることが可能となる。
実施例
つぎに、本発明を適用した薄膜形成装置によるプラズマの発生及び薄膜の形成について、実施例及び参考例に基づいて説明する。
つぎに、本発明を適用した薄膜形成装置によるプラズマの発生及び薄膜の形成について、実施例及び参考例に基づいて説明する。
本実施例では、まず、電極を流路の長手方向に沿って配置して電極間にプラズマが発生する旨について確認した後に、毛管2の流路21内の気体に対して高電圧を印加した場合の電圧波形の制御について検討した。
参考例1
電極62,63の代わりに、図4(A)に示すような円筒形の電極71,72を備えた薄膜形成装置30を使用した。先ず、各貫通孔71a,72aに、内径が320μmの毛管2を挿入した。また、第2のタンク42にArを充填した。
電極62,63の代わりに、図4(A)に示すような円筒形の電極71,72を備えた薄膜形成装置30を使用した。先ず、各貫通孔71a,72aに、内径が320μmの毛管2を挿入した。また、第2のタンク42にArを充填した。
そして、流路21にArを供給し、流路21内の第1及び第2のタンク41,42側の圧力を約500Paに調整して電源61を駆動し、流路21内のArに周波数10kHzで2.5kVの電圧を印加したところ、電極71と電極72との間の領域にプラズマが発生していることが確認された。
参考例2
電極62,63の代わりに、図5に示すようなクリップ状の電極73,74,75を備えた薄膜形成装置30を使用した。電極74、電極73、電極75を、マイクロリアクター1に設けられた流路12の長手方向に沿って、電源61と接続している電極73を配置し、電極73の両側に電極74と電極75とを配置し、導体74a,74b、導体73a,73b、及び導体75a,75bによってマイクロリアクター1を狭持した。また、第2のタンク42にHeを充填した。なお、本参考例では、流路11の端面が100μm×40μmとされているマイクロリアクター1を使用した。
電極62,63の代わりに、図5に示すようなクリップ状の電極73,74,75を備えた薄膜形成装置30を使用した。電極74、電極73、電極75を、マイクロリアクター1に設けられた流路12の長手方向に沿って、電源61と接続している電極73を配置し、電極73の両側に電極74と電極75とを配置し、導体74a,74b、導体73a,73b、及び導体75a,75bによってマイクロリアクター1を狭持した。また、第2のタンク42にHeを充填した。なお、本参考例では、流路11の端面が100μm×40μmとされているマイクロリアクター1を使用した。
そして、流路12にHeを供給し、流路12内の第1及び第2のタンク41,42側の圧力を約1.0kPaに調整して電源61を駆動し、流路12内のHeに周波数3kHzで8.2kVの電圧を印加したところ、電極73と電極74との間の領域、並びに、電極74と電極75との間の領域に、プラズマが発生していることが確認された。
実施例1
電極62,63の代わりに、図4(A)に示すような円筒形の電極71,72を備えた薄膜形成装置30を使用した。先ず、各貫通孔71に、内径が320μmで長さが15cmの毛管2を挿入した。また、電極71と電極72との距離は15mmとした。また、第1のタンク41にPt(C5H7O2)2を充填し、第2のタンク42にO2を充填した。
電極62,63の代わりに、図4(A)に示すような円筒形の電極71,72を備えた薄膜形成装置30を使用した。先ず、各貫通孔71に、内径が320μmで長さが15cmの毛管2を挿入した。また、電極71と電極72との距離は15mmとした。また、第1のタンク41にPt(C5H7O2)2を充填し、第2のタンク42にO2を充填した。
次に、流路12にPt(C5H7O2)2とO2とを混合した気体を、電極71側の開口2aから流量0.02sccmで供給し、流路12内の第1及び第2のタンク41,42側の圧力を約500Paに調整して電源61を駆動し、流路21内のPt(C5H7O2)2及びO2に、周波数3kHzで3.2kVの電圧を印加したところ、毛管2の流路21の内壁21a上にPtによる薄膜が形成された。
そして、毛管2を電極71,72から取り外し、5mmずつ切断した後に、フッ化水素酸に浸して王水を加えることにより白金を溶解し、得られた溶液をICP−MS(Inductivery Coupled Plasma-Mass Spectrometry)で定量分析することにより、毛管2の流路21の内壁21a上に堆積した白金の量を位置毎に測定したところ、図9に示す結果が得られた。なお、図9中0は電極71の位置を示しており、横軸は電極71を原点とした電極72方向に沿った長さを示しており、縦軸は堆積しているPtの量を示している。
図9より、流路21の内壁21aには、電極71から電極72とは反対方向に6mm離れた位置、すなわち、Pt(C5H7O2)2とO2とを混合した気体の供給口付近に集中して、Ptが堆積していることが判明した。
実施例2
流路21内のPt(C5H7O2)2及びO2に、周波数100Hzで3.2kV、デューティ比が5%の電圧、すなわち、0.01秒毎に3.2kVの電圧を印加した以外は、実施例1と同じように、毛管2の流路21の内壁21a上に堆積した白金の量を位置毎に測定したところ、図10に示す結果が得られた。なお、図10中0は電極72の位置を示しており、横軸は電極71を原点とした電極72方向に沿った長さを示しており、縦軸は堆積しているPtの量を示している。
流路21内のPt(C5H7O2)2及びO2に、周波数100Hzで3.2kV、デューティ比が5%の電圧、すなわち、0.01秒毎に3.2kVの電圧を印加した以外は、実施例1と同じように、毛管2の流路21の内壁21a上に堆積した白金の量を位置毎に測定したところ、図10に示す結果が得られた。なお、図10中0は電極72の位置を示しており、横軸は電極71を原点とした電極72方向に沿った長さを示しており、縦軸は堆積しているPtの量を示している。
図10より、流路21の内壁21aには、電極71付近、電極71から電極72方向に6mm離れた位置、電極71から電極72方向に12mm離れた位置にほぼ同量のPtが堆積していることが判明した。
なお、滞留時間は0.009秒である。すなわち、実施例2では、滞留時間が経過した後に、電圧を印加した。
実施例1及び実施例2に示される結果から明らかなように、本発明を適用した薄膜形成装置30により、電極71と電極72とを、流路12,21方向に沿って配置することにより、低い圧力で、流路12,21の内壁12a,21a上にPtによる薄膜を形成することができた。また、Pt(C5H7O2)2及びO2の滞留時間が経過した後に、流路12,21内のPt(C5H7O2)2及びO2に電圧を印加することを繰り返したために、電極71と電極72に挟まれた領域の流路12,21の内壁12a,21a上全体に、Ptによる薄膜を均一に形成することができた。
つぎに、流路21内の圧力と、流路21内の混合気体に対して印加する電圧との関係について検討した。
実施例3
電極71と電極72との間隔を24mmとし、流路12内の第1及び第2のタンク41,42側の圧力を約2kPaに調整して、周波数2kHzで2.6kVの電圧を印加し、薄膜形成後に毛管2を4mmずつ切断した以外は、実施例1と同じように、毛管2の流路21の内壁21a上に堆積した白金の量を位置毎に測定したところ、プラズマが30秒間発生し、図11中Aに示すように、約0.15nmolの白金が、電極71と電極72によって挟まれた領域全体に均一に堆積した。
電極71と電極72との間隔を24mmとし、流路12内の第1及び第2のタンク41,42側の圧力を約2kPaに調整して、周波数2kHzで2.6kVの電圧を印加し、薄膜形成後に毛管2を4mmずつ切断した以外は、実施例1と同じように、毛管2の流路21の内壁21a上に堆積した白金の量を位置毎に測定したところ、プラズマが30秒間発生し、図11中Aに示すように、約0.15nmolの白金が、電極71と電極72によって挟まれた領域全体に均一に堆積した。
なお、印加する電圧の周波数を5kHzとした場合には、プラズマが2.5分間発生し、電極71と電極72に挟まれた領域には、図11中Bに示すように、約1.4nmolの白金が均一に堆積した。また、印加する電圧の周波数の10kHzとした場合には、プラズマが6分間発生し、電極71と電極72に挟まれた領域には、図11中Cに示すように、約5.5nmolの白金が均一に堆積した。
なお、図11では、横軸が、電極71と電極72との中心を0とし、電極71の位置を−10mmとし、電極72の位置を+10mmとしたときの毛管2上の位置を示しており、縦軸が、毛管2に堆積したPtの量を示している。
1 マイクロリアクター、30 薄膜形成装置、31 気体供給部、32 排出部、33 プラズマ発生部、41 第1のタンク、42 第2のタンク、43 第1の継手、51 第2の継手、52 真空ポンプ、61 電源、62,63 電極、
Claims (17)
- 非導電性材料によって作成された器具に設けられた細長い形状の空隙の内壁に、薄膜を形成する薄膜形成装置において、
上記空隙に、上記薄膜の原料の気体を供給する気体供給手段と、
上記空隙内に滞留している気体に対して電圧を印加し、上記空隙内にプラズマを発生させるプラズマ発生手段とを備え、
上記プラズマ発生手段は、上記空隙に装着される複数の電極と、上記複数の電極を介して上記空隙内に滞留している気体に対して電圧を印加する電源とを有し、
上記複数の電極は、それぞれ、上記空隙の長手方向に沿って配置されること
を特徴とする薄膜形成装置。 - 上記プラズマ発生手段は、上記電源を制御することにより、上記空隙内に滞留している気体に対して印加される電圧を制御する電圧制御手段を有すること
を特徴とする請求項1記載の薄膜形成装置。 - 上記電圧制御手段は、上記薄膜の原料の気体の滞留時間に基づいて上記空隙内に滞留している気体に対して電圧を印加することを繰り返すように、上記電源を制御すること
を特徴とする請求項2記載の薄膜形成装置。 - 上記電圧制御手段は、上記薄膜の原料の気体の滞留時間が経過した後に上記空隙内に滞留している気体に対して電圧を印加することを繰り返すように、上記電源を制御すること
を特徴とする請求項3記載の薄膜形成装置。 - 上記空隙内の圧力を制御する圧力制御手段を備え、
上記圧力制御手段によって上記空隙内の圧力が高圧とされている場合に、上記電圧制御手段は、上記空隙内の気体に対して上記空隙内の圧力に応じたレベルの低電圧を印加し続けるように、上記電源を制御すること
を特徴とする請求項2記載の薄膜形成装置。 - 非導電性材料によって作成された器具に設けられた細長い形状の空隙の内壁に、薄膜を形成する薄膜形成装置において、
上記空隙に、上記薄膜の原料の気体を供給する気体供給手段と、
上記空隙内に滞留している気体に対して電圧を印加し、上記空隙内にプラズマを発生させるプラズマ発生手段とを備え、
上記プラズマ発生手段は、上記空隙に装着される複数の電極と、上記複数の電極を介して、上記空隙内に滞留している気体に対して電圧を印加する電源と、上記電源を制御することにより、上記空隙内に滞留している気体に対して印加される電圧を制御する電圧制御手段とを有すること
を特徴とする薄膜形成装置。 - 上記電圧制御手段は、上記薄膜の原料の気体の滞留時間に基づいて上記空隙内に滞留している気体に対して電圧を印加することを繰り返すように、上記電源を制御すること
を特徴とする請求項6記載の薄膜形成装置。 - 上記電圧制御手段は、上記薄膜の原料の気体の滞留時間が経過した後に上記空隙内に滞留している気体に対して電圧を印加することを繰り返すように、上記電源を制御すること
を特徴とする請求項7記載の薄膜形成装置。 - 上記電圧制御手段は、上記空隙内に滞留している気体に対して上記空隙内の圧力に応じたレベルの電圧を印加し続けるように、上記電源を制御すること
を特徴とする請求項6記載の薄膜形成装置。 - 非導電性材料によって作成された器具に設けられた細長い形状の空隙の内壁に、薄膜を形成する薄膜形成方法であって、
上記空隙に、上記薄膜の原料の気体を供給する気体供給ステップと、
上記空隙内に滞留している気体に対して電圧を印加し、上記空隙内にプラズマを発生させるプラズマ発生ステップとを備え、
上記プラズマ発生ステップでは、上記空隙内の長手方向に沿って電流を流すこと
を特徴とする薄膜形成方法。 - 上記プラズマ発生ステップでは、上記薄膜の原料の気体の滞留時間に基づいて上記空隙内に滞留している気体に対して電圧を印加することを繰り返すことにより、上記空隙内にプラズマを発生させること
を特徴とする請求項10記載の薄膜形成方法。 - 上記プラズマ発生ステップでは、上記薄膜の原料の気体の滞留時間が経過した後に上記空隙内に滞留している気体に対して電圧を印加することを繰り返すことにより、上記空隙内にプラズマを発生させること
を特徴とする請求項11記載の薄膜形成方法。 - 上記プラズマ発生ステップの前段に、上記空隙内の圧力を制御する圧力制御ステップを備え、
上記圧力制御ステップで上記空隙内の圧力が高く制御されている場合に、上記プラズマ発生ステップでは、上記空隙内に滞留している気体に対して、上記空隙内の圧力に応じたレベルの低電圧を印加し続けること
を特徴とする請求項10記載の薄膜形成方法。 - 非導電性材料によって作成された器具に設けられた細長い形状の空隙の内壁に、薄膜を形成する薄膜形成方法であって、
上記空隙に、上記薄膜の原料の気体を供給する気体供給ステップと、
上記空隙内に滞留している気体に対して電圧を印加し、上記空隙内にプラズマを発生させるプラズマ発生ステップとを備え、
上記プラズマ発生ステップでは、上記薄膜の原料の気体に対して印加する電圧を制御すること
を特徴とする薄膜形成方法。 - 上記プラズマ発生ステップでは、上記薄膜の原料の気体の滞留時間に基づいて上記空隙内に滞留している上記薄膜の原料の気体に対して電圧を印加することを繰り返すことにより、上記空隙内にプラズマを発生させること
を特徴とする請求項14記載の薄膜形成方法。 - 上記プラズマ発生ステップでは、上記薄膜の原料の気体の滞留時間が経過した後に上記空隙内に滞留している上記薄膜の原料の気体に対して電圧を印加することを繰り返すことにより、上記空隙内にプラズマを発生させること
を特徴とする請求項15記載の薄膜形成方法。 - 上記プラズマ発生ステップの前段に、上記空隙内の圧力を制御する圧力制御ステップを備え、
上記圧力制御ステップで上記空隙内の圧力が高く制御されている場合に、上記プラズマ発生ステップでは、上記空隙内に滞留している上記薄膜の原料の気体に対して、上記空隙内の圧力に応じたレベルの低電圧を印加し続けること
を特徴とする請求項14記載の薄膜形成方法。
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JP2004181559A JP2006002230A (ja) | 2004-06-18 | 2004-06-18 | 薄膜形成装置及び薄膜形成方法 |
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JP2016003394A (ja) * | 2014-06-13 | 2016-01-12 | ノードソン コーポレーションNordson Corporation | 管腔内ポリマー堆積装置及び方法 |
-
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- 2004-06-18 JP JP2004181559A patent/JP2006002230A/ja not_active Withdrawn
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