JP2006001897A - 皮膚外用剤 - Google Patents

皮膚外用剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2006001897A
JP2006001897A JP2004181328A JP2004181328A JP2006001897A JP 2006001897 A JP2006001897 A JP 2006001897A JP 2004181328 A JP2004181328 A JP 2004181328A JP 2004181328 A JP2004181328 A JP 2004181328A JP 2006001897 A JP2006001897 A JP 2006001897A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
allergen
compound
skin
aromatic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004181328A
Other languages
English (en)
Inventor
Moroshi Teramoto
師士 寺本
Akihiko Fujiwara
昭彦 藤原
Taro Suzuki
太郎 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2004181328A priority Critical patent/JP2006001897A/ja
Publication of JP2006001897A publication Critical patent/JP2006001897A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Abstract

【課題】 アレルギー性皮膚炎などの皮膚疾患に対し、鎮炎効果、消炎効果、治癒効果等を期待して皮膚に適用される皮膚外用剤において、さらに、アレルゲンと特異抗体との結合能を低下させる機能を有し、再度のアレルゲンの付着に対してもアレルゲン抑制効果を発現する皮膚外用剤を提供する。
【解決手段】 基剤にアレルゲン抑制化合物が含有されてなる皮膚外用剤。
【選択図】 なし

Description

本発明は、アレルギー性皮膚炎等で炎症を起こした場合などに皮膚表面に適用する皮膚外用剤において、ハウスダスト、ダニ、花粉、動物のフケや毛等のアレルゲンからの更なる攻撃により皮膚外用剤を適用した部位に再度アレルゲンが付着した場合であっても、該アレルゲンと特異抗体との結合能を抑制し、アレルギー性疾患の更なる悪化、発症等を防止する機能を有する皮膚外用剤に関する。
皮膚、呼吸器、目、鼻、喉等にアレルギー症状を有している人は国民の30%にも及ぶとされており、社会的な問題になりつつある。ダニの死骸や糞、ハウスダスト、カビやカビの胞子、花粉、医薬品、動物のフケや毛、鳥の羽、各種食物等のアレルギー症状の原因物質となるアレルゲンが体内に入り込むと、リンパ球はアレルゲンを異物として認識してアレルゲンに対する特異抗体を生成し、この特異抗体が目、鼻、喉などにある肥満細胞と結合する。そして、同じアレルゲンが再び体内に侵入すると、アレルゲンと肥満細胞に結合した特異抗体とが反応して、この肥満細胞から、神経を刺激して炎症を引き起こすヒスタミンなどの神経刺激性の化学伝達物質が生成される。このヒスタミンなどの化学伝達物質が目、鼻、喉などを刺激してアレルギー症状を引き起こすものと考えられている。
従って、アレルギー症状の予防としては、マスク、保護めがね等を着用し、ダニや花粉などのアレルゲンの体内への侵入を防止するのが最も有効である。しかしながら、空気中に飛翔しているアレルゲンの直径は数nmから数μmであり、こうした極微小物の体内への侵入を完全に防止することは日常生活においてはほとんど不可能である。
そこで、アレルギー症状を予防する方法としては、ヒスタミンなどの化学伝達物質の生成を抑制するか、或いは生成した化学伝達物質による炎症反応を抑制するような対処療法が採用されているのが一般的である。例えば、ヒスタミンなどの化学伝達物質による炎症反応を抑制するためには、抗ヒスタミン剤、ステロイド剤等が有効であるとされており、こうした抗ヒスタミン剤、ステロイド剤等を経口投与薬剤、点眼剤、患部塗布剤などに配合した薬剤が多数市販されている。
しかしながら、こうした薬剤は、アレルゲンと特異抗体とが結合することによって肥満細胞で生成される化学伝達物質の活性を低下させる対処療法用薬剤であり、このような薬剤を使用したとしても、アレルギー症状を引き起こす根源となっているアレルゲンと特異抗体との反応自体を阻止することはできないといった問題があった。
本発明の目的は、アレルギー性皮膚炎などの皮膚疾患に対し、鎮炎効果、消炎効果、治癒効果等を期待して皮膚に適用される皮膚外用剤において、さらに、アレルゲンと特異抗体との結合能を低下させる機能を有し、再度のアレルゲンの付着に対してもアレルゲン抑制効果を発現する皮膚外用剤を提供することにある。
本発明の皮膚外用剤は、基剤にアレルゲン抑制化合物が含有されてなるものである。
本発明の皮膚外用剤の剤型は特に限定されず、例えば、クリーム状、ペースト状、ジェリー状、ゲル状、乳液状、液状等のものが挙げられる。具体的には、軟膏剤、リニメント剤、クリーム剤、ローション剤等として使用される。
上記基剤は、薬学的に許容されるものであれば特に限定されるものではなく、皮膚外用剤の剤型に応じて従来公知のものを使用してよい。例えば、多糖類やその塩、デキストリン、ゼラチン、高級アルコール、油脂類、ステアリン酸などの高級脂肪酸、パラフィン類、流動パラフィン類、白色ワセリン、ハイドロカーボンゲル軟膏、コーンスターチ、トラガントガム、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、モノステアリン酸グリセリン、トリエタノールアミン、ポリアクリル酸ナトリウム、メトキシエチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリオキシエチレンセチルエーテル、自己乳化型プロピレングリコールモノステアレート、水等が挙げられ、これらは単独で使用しても2種以上併用してもよい。
上記多糖類としては、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルデンプン等が挙げられ、上記多糖類の塩としては、例えば、アルギン酸ナトリウム等が挙げられる。
上記高級アルコールは、炭素数6以上の鎖式アルコールであり、例えば、セチルアルコール、オクチルドデカノール、ステアリルアルコール等が挙げられる。
上記油脂類としては、例えば、牛油、豚油、ラノリン等が挙げられる。
また、上記ハイドロカーボンゲル軟膏としては、例えば、大正製薬社製の商品名「プラスチベース」が市販されており、上記ポリエチレングリコール系の軟膏としては、例えば、丸石製薬社製の商品名「マクロゴール軟膏」(局方)が市販されている。
上記基剤には、得られる皮膚外用剤において薬効を発現する薬剤が含有されており、さらに必要に応じて、無機充填剤、粘度調節剤、老化防止剤、pH調節剤、保湿剤等が添加されていてもよい。
上記無機充填剤としては、例えば、カオリン、ベントナイト、酸化亜鉛、酸化チタン等が挙げられ、上記保湿剤としては、例えば、グリセリン、プロピレングリコール等が挙げられる。
上記アレルゲン抑制化合物としては、人体の皮膚に適用しても安全であり、かつ、アレルゲン抑制作用を有するものであれば特には限定されないが、例えば、芳香族ヒドロキシ化合物、芳香族ポリエーテル化合物、明礬、ラウリル硫酸塩やポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸塩などの硫酸塩、ラウリルベンゼンスルホン酸塩などのスルホン酸塩、アルカリ金属の炭酸塩等が挙げられ、これらは単独で使用しても2種以上併用してもよい。中でもアレルゲン抑制効果に優れ、人体の皮膚への安全性が高い芳香族ヒドロキシ化合物及び芳香族ポリエーテル化合物が好ましい。
上記芳香族ヒドロキシ化合物としては、分子量は特には限定されず、低分子量のもの或いは高分子量のもののいずれであってもよい。
上記低分子量の芳香族ヒドロキシ化合物としては、例えば、タンニン酸が挙げられる。
上記高分子量の芳香族ヒドロキシ化合物としては、例えば、線状高分子からなる主鎖に芳香族ヒドロキシ基が側鎖として結合された化合物、芳香族ヒドロキシ基を有する重合性単量体を重合又は共重合してなる化合物等が挙げられる。中でも、線状高分子からなる主鎖に下記一般式(1)〜(6)に示される少なくとも一つを側鎖として有する化合物、及び下記一般式(1)〜(6)に示される少なくとも一つを有する重合性単量体を重合又は共重合してなるものが好ましい。
Figure 2006001897
(Rは水素又はヒドロキシ基で少なくとも1つはヒドロキシ基を示し、nは0〜5の整数を示す)
上記一般式(1)〜(6)の各々において、Rの少なくとも1つはヒドロキシ基であり、さらに、ヒドロキシ基は1つであるのが好ましい。一般式(1)〜(6)中にヒドロキシ基がないと、芳香族ヒドロキシ化合物のアレルゲン抑制効果が不十分になることがあり、また、一般式(1)〜(6)中にヒドロキシ基が多くなると、芳香族ヒドロキシ化合物の着色性が強くなることがあるため、ヒドロキシ基は一つが好ましい。ヒドロキシ基は、立体障害が最も小さくなる箇所に結合していることが好ましく、例えば、一般式(1)ではパラ位にあるのが好ましい。
また、上記一般式(1)〜(6)の各々において、nは0〜5の整数である。nが5を越えると、芳香族ヒドロキシ化合物において線状高分子を主鎖として使用する効果が低化し、また、芳香族ヒドロキシ化合物のアレルゲン抑制効果が不十分となることがある。
上記線状高分子は、合成高分子又は天然高分子のいずれでもよい。合成高分子としては、例えば、ビニル樹脂、ポリエステル、ポリアミド等が挙げられる。
また、上記線状高分子と上記一般式(1)〜(6)で示される側鎖との結合形態は、化学結合であれば特に限定されず、例えば、炭素−炭素結合、エステル結合、エーテル結合、アミド結合等が挙げられる。
上記線状高分子からなる主鎖に、上記一般式(1)〜(6)に示される少なくとも一つを側鎖として有する芳香族ヒドロキシ化合物としては、安全性や入手のし易さなどから、例えば、ポリ3,4,5−ヒドロキシ安息香酸ビニル、ポリビニルフェノール、ポリチロシン、ポリ(1−ビニル−5−ヒドロキシナフタレン)、ポリ(1−ビニル−6−ヒドロキシナフタレン)、ポリ(1−ビニル−5−ヒドロキシアントラセン)等が好ましい。
上記一般式(1)〜(6)に示される少なくとも一つを有する重合性単量体としては、例えば、ビニルフェノール、チロシン、下記一般式(7)に示される1,2−ジ(4-ヒドロキシフェニル)エテン等が挙げられる。上記重合性単量体においても、上記一般式(1)〜(6)の各々において、Rの少なくとも1つはヒドロキシ基であり、さらに、ヒドロキシ基は1つであるのが好ましい。ヒドロキシ基が一つの芳香族ヒドロキシ基を有する重合性単量体を重合又は共重合して得られた化合物は、ヒドロキシ基が多数の芳香族ヒドロキシ基を有する重合性単量体を重合又は共重合して得られた化合物に比べて変色し難いといった効果を有する。
Figure 2006001897
上記一般式(1)〜(6)に示される少なくとも一つを有する重合性単量体は、他の重合性単量体と共重合されてもよい。共重合される他の重合性単量体としては、例えば、エチレン、(メタ)アクリレート、スチレン等が挙げられる。
上記(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。尚、(メタ)アクリレートは、アクリレート及びメタクリレートを意味するものである。
上記一般式(1)〜(6)に示される少なくとも一つを有する重合性単量体を重合又は共重合してなる重合体の分子量としては特に限定されないが、これらの重合性単量体が5個以上重合されたものが好ましい。
また、上記アレルゲン抑制化合物は、芳香族複素環式ヒドロキシ化合物であってもよい。
上記芳香族複素環式ヒドロキシ化合物としては特に限定されず、例えば、2−ヒドロキシフラン、2−ヒドロキシチオフェン、ヒドロキシベンゾフラン、3−ヒドロキシピリジン等が挙げられ、これらは単独で使用しても2種以上併用してもよい。
さらに、上記芳香族複素環式ヒドロシキ化合物は、鎖状高分子からなる主鎖に芳香族複素環式ヒドロキシ基が側鎖として結合された化合物、芳香族複素環式ヒドロキシ基を有する重合性単量体を重合又は共重合してなる化合物等であってもよい。
上記芳香族複素環式ヒドロキシ基としては、例えば、下記一般式(8)及び一般式(9)に示されるようなチオフェン、フラン等の複素環骨格にヒドロキシ基が結合したもの、下記一般式(10)に示されるように複素環と芳香族環とを持つ骨格にヒドロキシ基が結合したもの、複素環骨格にヒドロキシ基と炭素数5以下のアルキル基とが結合したもの、複素環と芳香族環とを持つ骨格にヒドロキシ基と炭素数5以下のアルキル基とが結合したもの等が挙げられる。
Figure 2006001897
上記芳香族ヒドロキシ化合物及び芳香族複素環式ヒドロキシ化合物以外の芳香族ヒドロキシ化合物としては、例えば、鎖状高分子の主鎖の中に脂環式構造を有するものなどが挙げられる。即ち、鎖状高分子の主鎖の中に脂環式構造を有し、かつ、鎖状高分子の主鎖或いは側鎖に芳香族ヒドロキシ基が結合されたものであるる。上記脂環式構造としては、下記一般式(11)、一般式(12)等が好ましい。
Figure 2006001897
(R1 〜R8 は、水素、炭化水素基、フェニル基又はフェニル基で置換された炭化水素基である。)
上記炭化水素基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アリール基、アラルキル基等が挙げられる。
上記アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられ、上記シクロアルキル基としては、例えば、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル基等が挙げられ、上記アルケニル基としては、例えば、ビニル基等が挙げられ、上記シクロアルケニル基としては、例えば、シクロブテニル基等が挙げられ、上記アリール基としては、例えば、フェニル基、エチルフェニル基等が挙げられる。
更に、上記脂環式構造部分には、下記一般式(13)で示される置換基を有することが好ましく、特に、上記一般式(11)のR1 〜R4 のうちの少なくとも一つの置換基が下記一般式(13)で示される置換基であることがより好ましい。
Figure 2006001897
(R9 〜R13は水素又はヒドロキシ基で少なくとも一つはヒドロキシ基である。)
上記一般式(13)において、R9 〜R13の中にヒドロキシ基がないと、芳香族ヒドロキシ化合物のアレルゲン抑制効果が不十分となる場合がある。しかしながら、ヒドロキシ基の数が増加すると、アレルゲン抑制化合物の着色性が強くなることがあるので、上記一般式(13)におけるR9 〜R13のうち、一つの置換基のみがヒドロキシ基であって、かつ、残余の置換基が水素であることが好ましく、さらに、立体障害が少ないことから、R11がヒドロキシ基であって、かつ、R9 、R10、R12及びR13が水素であることがより好ましい。
また、上記一般式(13)において、Xは直接結合又は炭化水素基であり、炭化水素基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピリデン基、ブチリデン基等が挙げられる。
なお、鎖状高分子の主鎖の中に上記一般式(11)で示される脂環式構造を有し、かつ、この脂環式構造部分に上記一般式(13)で示される置換基を有する芳香族ヒドロキシ化合物は、液状ポリブタジエンとフェノールとを原料に用いて合成することができ、例えば、新日本石油社製の商品名「PPシリーズ」等が市販されている。
また、鎖状高分子の主鎖の中に一般式(12)で示される脂環式構造を有する芳香族ヒドロキシ化合物は、ジシクロペンタジエンとフェノールとを原料に用いて合成することができ、例えば、新日本石油社製の商品名「DPPシリーズ」「DPAシリーズ」等が市販されている。
上記芳香族ポリエーテル化合物としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリアリルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルイミド、ポリアリレート等が挙げられ、これらは単独で使用しても2種以上併用してもよい。中でも、着色性が低いので、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリアリルスルホン、ポリエーテルケトン等が好ましく、より好ましくは、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン等であり、さらに好ましくは、ビスフェノールA、テトラクロロビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなどの単量体とエピクロロヒドリンとを重縮合或いは酸化カップリング反応により重合して得られるエポキシ樹脂やフェノキシ樹脂;ビスフェノールのアルカリ金属塩と−SO2−、−CO−、−CNなどの電子吸引性基によって活性化された芳香族ジハライドとを極性溶媒中で加熱して重縮合させる芳香族求核置換重合法や、ジフェニルエーテルのような電子に富む芳香族化合物と、芳香族二酸クロリドとをルイス酸触媒下に重合させるFriedel−Craftsシアル化反応を応用した芳香族求電子置換重合法によって得られる、ポリスルホン、ポリアリルスルホン、ポリエーテルスルホン又はポリエーテルケトン等である。
さらに、上記芳香族ポリエーテル化合物は、下記一般式(14)及び/又は一般式(15)で示される構成単位を主たる繰返単位として含有するものが好ましい。
Figure 2006001897
(R1 〜R12は水素又は炭化水素基であり、これらは同一であっても異なっていてもよい。Xは、メチレン基、エチレン基、プロピリデン基、ブチリデン基及びスルホニル基からなる群から選ばれる2価の有機基又は直接結合であり、Z1 及びZ2 は、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ヒドロキシトリメチレン基及びブチレン基からなる群から選ばれる2価の有機基、フェニルスルホニル構造を有する2価の有機基又は直接結合である。)
上記一般式(14)及び一般式(15)において、R1 〜R12は水素又は炭化水素基であり、中でもR1 〜R12の全てが水素である場合が好ましい。炭化水素基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アリール基、アラルキル基等が挙げられる。
上記アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられ、上記シクロアルキル基としては、例えば、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられ、上記アルケニル基としては、例えば、ビニル基等が挙げられ、上記シクロアルケニル基としては、例えば、シクロブテニル基等が挙げられ、上記アリール基としては、例えば、フェニル基、エチルフェニル基等が挙げられる。
上記一般式(14)において、Xは、メチレン基、エチレン基、プロピリデン基、ブチリデン基及びスルホニル基からなる群から選ばれた2価の有機基又は直接結合であり、中でもメチレン基、プロピリデン基、スルホニル基等が好ましい。
又、上記一般式(14)及び(15)において、Z1 及びZ2 は、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ヒドロキシトリメチレン基及びブチレン基からなる群から選ばれた2価の有機基、フェニルスルホニル構造を有する2価の有機基又は直接結合であり、メチレン基、ヒドロキシトリメチレン基、フェニルスルホニル構造を有する2価の有機基又は直接結合が好ましく、Z1は、ヒドロキシトリメチレン基、フェニルスルホニル構造を有する2価の有機基又は直接結合がより好ましく、Z2は、フェニルスルホニル構造を有する2価の有機基がより好ましい。
そして、上記フェニルスルホニル構造を有する2価の有機基としては、特に限定されないが、例えば、下記の一般式(16)〜(18)に示す構造を有する有機基が挙げられる。
Figure 2006001897
また、芳香族ポリエーテル化合物が上記一般式(14)及び/又は一般式(15)で示される構成単位を主たる繰返単位として含有する化合物である場合、他の構成単位を含有していてもよい。
上記一般式(14)で示される構成単位を主たる繰返単位として含有する化合物としては、具体的には、例えば、ビスフェノールAとビス(4−クロロフェニル)スルホンとを重縮合させて得られるポリスルホン;ビスフェノールAやビスフェノールFと、エピクロロヒドリンとの重縮合により得られるエポキシ樹脂等が好ましい。
又、上記一般式(15)で示される構成単位を主たる繰返単位として含有する化合物としては、具体的には、例えば、4−クロロ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンのカリウム塩を用いた溶液重縮合法により得られるポリエーテルスルホン、4−フルオロ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンのカリウム塩を用いた溶液重縮合法により得られるポリエーテルスルホン、4,4’−ビフェニルジスルホニルクロリドとジフェニルエーテルとを重縮合させて得られるポリアリルスルホン等が好ましい。
上記芳香族ポリエーテル化合物の重量平均分子量は、小さいとアレルゲン抑制効果が不十分となることがあるので、1500以上が好ましく、より好ましくは2500以上であり、大きすぎると、アレルゲン抑制化合物の取り扱い性が低下することがあるので、50万以下が好ましい。
上記アレルゲン抑制化合物は、抑制しようとするアレルゲンの種類に応じて適宜選択されるが、抑制しようとするアレルゲンと該アレルゲンの特異抗体との結合能を50%以下に抑制させる抑制能を持つものが好ましい。このようなアレルゲン抑制化合物を使用することにより、アレルゲン抑制化合物を皮膚外用剤として使用した場合であっても優れたアレルゲン抑制効果を発現することができる。
上記アレルゲン抑制化合物の配合量は、少なくなると皮膚外用剤のアレルゲン抑制効果が低化し、多くなると皮膚外用剤としての特性が損なわれる恐れがあるので、上記基剤100重量%に対し、0.1〜30重量%であるのが好ましく、より好ましくは0.2〜10重量%であり、さらに好ましくは0.5〜5重量%である。
本発明の皮膚外用剤は、基剤にアレルゲン抑制剤が含有されているので、アレルギー性皮膚炎等で皮膚表面に適用した際、皮膚外用剤を適用した部位にハウスダスト、ダニ、花粉、動物のフケや毛等のアレルゲンからの更なる攻撃により再度アレルゲンが付着した場合であっても、アレルゲン抑制化合物がアレルゲンと特異抗体との結合能を抑制するので、アレルギー性疾患の更なる悪化、発症等を防止することができる。
本発明の皮膚外用剤は、特に、アレルギー性皮膚炎用として好適に使用することができる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
基剤である商品名「マクロゴ−ル軟膏」(丸石製薬社製)97重量部に、アレルゲン抑制化合物としてタンニン酸(東京化成社製)を3重量部配合し、これらを均一になるように混練してクリーム状の皮膚外用剤を得た。
(比較例1)
商品名「マクロゴ−ル軟膏」(丸石製薬社製)をそのまま用い、クリーム状の皮膚外用剤とした。
(実施例2)
基剤である局方親水ワセリン97重量部に、アレルゲン抑制化合物としてポリp−ビニルフェノール(アルドリッチ社製:分子量約6000)を3重量部配合し、これらを均一になるように混練してクリーム状の皮膚外用剤を得た。
(比較例2)
局方親水ワセリンをそのまま用い、クリーム状の皮膚外用剤とした。
アレルゲン抑制効果の評価
実施例1及び2並びに比較例1及び2で得られた皮膚外用剤2gに、室内塵より採取したダニアレルゲン汚染塵10mgを混和し、24時間室温で放置した。
その後、この皮膚外用剤に3.5mlのPBSバッファ(pH=7.6)を加え、その液のアレルゲン性を商品名「マイティーチェッカー」(シントーファイン社製)で評価した。その結果を表1に示した。
尚、マイティチェッカーの判定基準は以下の通りである。
++・・・ダニアレルゲンレベル > 35μg/m2
+ ・・・ダニアレルゲンレベル 10μg/m2
± ・・・ダニアレルゲンレベル 5μg/m2
− ・・・ダニアレルゲンレべル < 1μg/m2
Figure 2006001897

Claims (5)

  1. 基剤にアレルゲン抑制化合物が含有されてなる皮膚外用剤。
  2. アレルゲン抑制化合物が、アレルギー性皮膚炎のアレルゲンと該アレルゲンの特異抗体との結合能を50%以下に抑制させる抑制能を持つものである、請求項1に記載の皮膚外用剤。
  3. アレルゲン抑制化合物が、芳香族ヒドロキシ化合物である、請求項1又は2に記載の皮膚外用剤。
  4. 芳香族ヒドロキシ化合物が、線状高分子に芳香族ヒドロキシ基が側鎖として結合された化合物、又は芳香族ヒドロキシ基を有する重合性単量体を重合又は共重合してなる化合物である、請求項3に記載の皮膚外用剤。
  5. アレルゲン抑制化合物が、芳香族ポリエーテル化合物である、請求項1又は2に記載の皮膚外用剤。
JP2004181328A 2004-06-18 2004-06-18 皮膚外用剤 Pending JP2006001897A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004181328A JP2006001897A (ja) 2004-06-18 2004-06-18 皮膚外用剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004181328A JP2006001897A (ja) 2004-06-18 2004-06-18 皮膚外用剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006001897A true JP2006001897A (ja) 2006-01-05

Family

ID=35770593

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004181328A Pending JP2006001897A (ja) 2004-06-18 2004-06-18 皮膚外用剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006001897A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012025899A (ja) * 2010-07-27 2012-02-09 Panasonic Electric Works Co Ltd アレルゲン低減剤

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09169638A (ja) * 1995-10-18 1997-06-30 Sekisui Chem Co Ltd 皮膚疾患治療用外用剤
JPH09510976A (ja) * 1994-03-28 1997-11-04 ザ トラスティーズ オブ コロンビア ユニバーシティー イン ザ シティー オブ ニューヨーク 液体中の刺激物を不活化するための組成物
JP2002053428A (ja) * 2000-08-12 2002-02-19 Tadashi Fukiya 皮膚外用剤
JP2003010089A (ja) * 2000-12-22 2003-01-14 Sekisui Chem Co Ltd 絨毯用清拭シート
JP2003079756A (ja) * 2000-12-22 2003-03-18 Sekisui Chem Co Ltd マスク及びマスク用アレルゲン低減化シート
JP2003081842A (ja) * 2000-12-22 2003-03-19 Sekisui Chem Co Ltd 清拭シート
JP2003238394A (ja) * 2002-02-13 2003-08-27 Kao Corp アレルゲン低減化剤

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09510976A (ja) * 1994-03-28 1997-11-04 ザ トラスティーズ オブ コロンビア ユニバーシティー イン ザ シティー オブ ニューヨーク 液体中の刺激物を不活化するための組成物
JPH09169638A (ja) * 1995-10-18 1997-06-30 Sekisui Chem Co Ltd 皮膚疾患治療用外用剤
JP2002053428A (ja) * 2000-08-12 2002-02-19 Tadashi Fukiya 皮膚外用剤
JP2003010089A (ja) * 2000-12-22 2003-01-14 Sekisui Chem Co Ltd 絨毯用清拭シート
JP2003079756A (ja) * 2000-12-22 2003-03-18 Sekisui Chem Co Ltd マスク及びマスク用アレルゲン低減化シート
JP2003081842A (ja) * 2000-12-22 2003-03-19 Sekisui Chem Co Ltd 清拭シート
JP2003238394A (ja) * 2002-02-13 2003-08-27 Kao Corp アレルゲン低減化剤

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012025899A (ja) * 2010-07-27 2012-02-09 Panasonic Electric Works Co Ltd アレルゲン低減剤

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5198846B2 (ja) 熱傷した皮膚のための方法及び組成物
US10017585B2 (en) Methods and compositions for promoting hair growth
RU2125870C1 (ru) Фармацевтическая композиция на основе эмульсии масло в воде для местного применения, содержащая ароматическое активное вещество
US20240245646A1 (en) Method for preventing and/or treating aging-associated cognitive impairment and neuroinflammation
US20100323981A1 (en) Treatment of statin side effects
CA2002404A1 (en) Delivery system for pharmaceutical or therapeutic actives
WO2019155389A1 (en) An aqueous mucoadhesive and bioadhesive composition for the treatment
JPH07508975A (ja) 生体接着性水性鉱油エマルション軟膏基剤,それからなる局所医薬組成物及び創傷治癒におけるその使用
WO2007144613A1 (en) Antimicrobial composition
JP2009538287A (ja) 低粘度グリコサミノグリカンで構成される組成及び該組成の間質性膀胱炎の治療での使用
JP5850518B2 (ja) 高分子化環状ニトロキシドラジカル化合物の潰瘍性消化管の炎症の処置剤
CA2995132C (en) Method for treating pulmonary fibrosis comprising application of dimethylamino micheliolide
CN101077356A (zh) 一种蜈蚣藻多糖提取物在制备抗肿瘤及其它药物中的应用
JP2002212107A (ja) 局所適用組成物
JP2006001897A (ja) 皮膚外用剤
JP2008528640A (ja) バイカレインとバイカリンとの抗腫瘍相乗医薬組成物
RU2649790C1 (ru) Антисептическая композиция, содержащая унитиол и диметилсульфоксид, применение такой композиции и способ обработки ран с ее использованием
CN105311636B (zh) 一种抗疱疹病毒软膏剂及其制备方法
CN100531727C (zh) 含有维生素k1氧化物或其衍生物的组合物用于治疗和/或预防哺乳动物皮肤损害的用途
WO2006094064A2 (en) Method of reducing scars with vitamin d
CN1468601A (zh) 胡黄连苷ⅱ-一种用于治疗、预防过敏性炎性疾病的新药
US20230225998A1 (en) Compositions and methods for delivering pharmaceutical agents
JP2723473B2 (ja) 硫酸化糖類の用途
RU2744455C1 (ru) Способ профилактики язвообразования на слизистой оболочке желудка
US10517855B1 (en) Interleukins activity inhibiting composition

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100224

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100721