JP2006000841A - 凝集濾過装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】凝集剤を用いることなく、単なるフイルタ構造で、被浄化液体中の微 粒子もしくは微細油並びに金属イオンを除去するようにすること。
【解決手段】Ca、Mg、Al、または、Feの水酸化物からなる吸着剤8の 電荷ゼロ点の性状を利用して、被浄化液体2中の負に帯電している微粒子も しくは微細油を、正に帯電している吸着剤8の表面に吸引して微粒子相互も しくは微細油相互を凝集させ、被浄化液体2中の正に帯電している金属イオ ンを被浄化液2体中に溶解した負に帯電している水酸基と結合させてフロッ ク化させる。
【選択図】図4

Description

この発明は、例えば、半導体工場、メッキ工場からの廃水等、各種工場の廃水の浄化、工作機の加工液、洗浄液等を浄化する凝集濾過装置に関する。
現在、微粒子を含有する被浄化液の浄化は、その微粒子よりも目の細かいフイルタ、中空糸、膜等を用いるか、または、凝集剤を用いて除去されている。
また、金属イオンの除去は、低濃度の金属イオンの除去ではキレート樹脂を用いて除去し、高濃度の金属イオンの除去にあっては、凝集剤並びに凝集沈殿槽を用いて除去されている。
例えば、現在、シリコンの研磨に使用されるCMP液=ケミカル・メカニカル・ポリシング液の浄化は、CMP液を構成しているコロイダルシリカの粒径が0.1μmであり、この除去には、凝集剤を3000ppm投入攪拌して後、広大な沈殿槽で2〜3時間、静置沈殿させ、数センチの上澄液を得ている。
発明が解決しょうとする課題
しかしながら、半導体の微小化に伴い、シリコン表面に描がかれる線幅が微細化するに連れ、コロイダルシリカの粒径は50nmとなり、近年中には30nmとなる。
コロイダルシリカの粒径が50nm,30nmになると、高分子凝集剤を、例えば20,000ppm投入しても、除去不可能となる。
例えば、粒径が30nm、濃度4000ppmのコロイダルシリカの浄化において、これまでの高分子凝集剤を20,000ppm投入した結果、シリカの除去率は、64.4%であり、到底使用し得ない。
また、UF膜、MF膜を用いると、その除去率は、94.4%、94.3%であるが、直ぐに目詰まりを起こし、ランニングコストの面で到底使用し得ない。
なお、中空糸と減圧蒸留とを組み合わせた装置を用いると、その除去率は、99.96%であり、良好な結果が得られたが、そのイニシャルコスト、ランニングコストの面において、到底使用し得ない。
さらに、シリコン表面に描がかれる線幅が微細化するに連れ、これまで使用されていたアルミ線では発熱に問題が生じ、銅線を使用せざるを得ない。
この銅線を、CMP液を注ぎながらパットで研磨する際、銅イオンが30ppm程度研磨液中に混入し、この銅イオンを除去しなければならないと言う新たな課題が発生する。
この発明は、上記の如き従来の要求を満たすもので、凝集剤を使用せず、単なるフイルタ構造で微粒子の除去、混入油分の除去、重金属イオンの除去ができる凝集濾過装置を提供することを目的とする。
課題を解消とする手段
第一の課題解決手段は、カルシュウム、マグネシュウ厶、または、アルミニュウムの水酸化物からなる吸着剤の0電荷ポイントの性状を利用して、即ち、被浄化液体が0電荷ポイントより低いpH領域の場合、吸着剤の表面は正に帯電し、負に帯電する水酸基を被浄化液体中に溶解する性状を利用して、被浄化液体中の負に帯電している微粒子もしくは微細油を、正に帯電している吸着剤の表面に吸引して、微粒子相互間距離もしくは微細油相互間距離を、互いに吸引力が働く距離まで狭くして、相互に凝集させ、被浄化液体中の正に帯電している金属イオンを被浄化液体中に溶解した負に帯電している水酸基と結合させてフロック化させて凝集させ、凝集剤を用いることなく、単なるフイルタ構造で、被浄化液体中の微粒子もしくは微細汕並びに金属イオンを除去するようにした。
第二の課題解決手段は、被浄化液体中に溶解するカルシュウム、マグネシュウム、または、アルミニュウムの硫化物の、少なくとも何れか一を吸着剤に含有させて、凝集作用を促進させるようにした。
第三の課題解決手段は、カルシュウム、マグネシュウム、アルミニュウ厶、または、鉄の少なくとも何れか一を被浄化液体中に混入させて後、被浄化液体を吸着剤の相互間隙に流入させ、凝集作用を促進させるようにした。
第四の課題解決手段は、吸着剤の後段にフイルタもしくは沈殿槽を設け、吸着剤の相互間隙を通過した被浄化液体中の、凝集した微粒子、もしくは、フロック化した金属イオンを絡め取るか、もしくは、沈殿させるようにした。
第五の課題解決手段は、吸着剤の後段に比重差の油水分離槽を設けて、吸着剤の相互間隙を通過した被浄化液体中の、凝集した微細油を浮上させて分離除去するようにした。
第六の課題解決手段は、被浄化液体中に微細気泡を混入し、被浄化液体中の微粒子相互もしくは微細油相互を疎水力によって付着させ、凝集能力を高めるようにした。
発明の効果
第一の課題解決手段は、単なるフイルタ構造で、被浄化液体中の微粒子もしくは微細油並びに金属イオンを除去できる効果を有する。
第二の課題解決手段は、被浄化液体中に溶解するカルシュウム、マグネシュウム、または、アルミニュウムの硫化物の、少なくとも何れか一を吸着剤に含有させて、凝集作用を促進させる。
第三の課題解決手段は、カルシュウム、マグネシュウム、アルミニュウム、または、鉄の少なくとも何れか一を被浄化液体中に混入させて後、被浄化液体を吸着剤の相互間隙に流入させ、凝集作用を促進させる。
第四の課題解決手段は、フイルタもしくは沈殿槽を吸着剤の後段に設置して、吸着剤の相互間隙を通過して凝集した被浄化液体中の微粒子、もしくは、フロック化した金属イオンを、絡め取るか、もしくは、沈殿させて浄化効率を高める。
第五の課題解決手段は、吸着剤の後段に比重差の油水分離槽を設けて、吸着剤の相互間隙を通過した被浄化液体中の、凝集した微細油を浮上させて分離除去する。
第六の課題解決手段は、被浄化液体中に微細気泡を混入し、被浄化液体中の微粒子相互もしくは微細油相互を疎水力によって付着させ、凝集能力を高める。
以下この発明の実施の形態を図1〜図26に基づいて説明する。
図1は、この発明の原理説明用のMg(OH)の0電荷ポイント特性曲線、即ち、PZC:point of zero charge特性曲線で、横軸にpH値を、縦軸にエネルギーを取っており、0電荷ポイント:pH12より低いpH領域の液中においては、
Mg(OH)=Mg(OH)+OHの平衡から、Mg(OH)が生じやすく、Mg(OH)の表面は正に帯電し、また、液中にはOHが多くなり塩基性を示す。
一方、水中の微粒子、並びに、微細油は、多くの場合−に帯電しており、それらの粒子間には、図2に示す拡張DLVO理論による反発力が働き、凝集しないで分散し、安定化している。
図2は、拡張DLVO理論の説明図で、横軸に微粒子の表面間距離、縦軸にエネルギーを取っている。
古典的DVLO理論では、微粒子間に働く力Vは、
=V+Vと言われている。
ここにおいて、V:粒子間に働く静電気力
:粒子間に働くvan der waals力
即ち、固液界面に形成される電気二重層が、粒子同士の接近により重なり合うために生じる静電気反発力と、粒子を構成する分子の分子間力に起因する分子間引力との釣り合いにより、微粒子が凝集・分散するとされていた。
拡張DVLO理論では、微粒子間に働く力Vは、
=V+V+Vであると言われている。
:水和力VS1+疎水力VS2
即ち、粒子の親水性が強い場合や、電解質濃度が高い場合には、水和力VS1と云う反発力を考慮し、粒子表面の疎水性が強い場合には疎水力VS2と言う引力を考慮して、力のポテンシャルを計算するものである。
水和力VS1は、粒子表面の水和により水分子のある種の構造が形成され、これが粒子の接近を妨げる反発力として、現れたものであると考えられる。
疎水力VS2は、エントロピー説や、キャビテーション説等が提案されているが、未だ定説が出来ていない。
拡張DVLO理論では、粒子と気泡の付着を起こす引力は疎水力VS2であり、疎水力VS2を発生させるために粒子の疎水化が必要であるとしており、気泡−粒子間の疎水力VS2は、分子間力や静電気反発力に比べて遥かに大きいとしている。
図3は、気泡−粒子間の疎水力VS2を示す特性曲線で、横軸に粒子・気泡間距離を、縦軸に相互作用エネルギーを取っている。
図において、特性曲線aは、DLVO理論に基づく曲線で、エネルギーバリアは無限大で粒子の付着は説明不可能である。
特性曲線bは、拡張DLVO理論に基づく曲線で、疎水性引力の寄与でバリアが下げられ、粒子の付着が説明可能となる。なお、特性曲線Cは、疎水性引力VS2を示す。
本発明は、これらの理論を元になされてものであり、図1において、Mg(OH)の0電荷ポイントよりpH値の低い液中においては、
Mg(OH)の表面は正電荷を帯び、かつ、負電荷のOHを大量に溶出することに着目し、Mg(OH)等、水酸基を有するカルシュウム、マグネシュウ厶、アルミニュウムの少なくとも何れか一からなる水酸化物を吸着剤として使用し、この吸着剤の0電荷ポイントよりpH値の低い液中の、負電荷を帯びた微粒子、並びに、微細油を、正電荷を帯びた吸着剤の表面に吸着して、互いに吸引力が働くまで相互間距離を狭くして凝集させる。また、正電荷を帯びた液中の金属イオンを、液中に溶解した負電荷のOHと結合させてフロック化し、凝集剤を使用せず、フイルタ構造で、微粒子、微細油、金属イオンを除去する凝集濾過装置を提供する。
図4は、この発明の一実施例を示す図で、図において、容器1内に入れられた被浄化液体2は、ポンプ3によって凝集濾過装置4に送り込まれる。凝集濾過装置4は、容器5と、容器5内にセットされた吸着剤カセット6とからなり、吸着剤カセット6は、中心軸にセットされた例えば200μmの円筒状フイルタ7と、円筒状フイルタ7の外周に充填された、例えば、水酸化マグネシュウムを主成分とする粉末状体からなる吸着剤8と、吸着剤8の外周を取り囲むようにセットされた、例えば、200μmの濾紙9とから構成されている。
図5は、吸着剤8を示す写真で、吸着剤8は、水酸化マグネシュウムを主成分とし、重量比5:1の割合で硫酸マグネシュウムを混合し、直径250μmの粉末状体に形成されている。
凝集濾過装置4を通過した被浄化液体2は、液体中の微粒子が凝集され、目の粗い200μmのフイルタ7に捕捉されることなく容器10に流入する。
図6は、被浄化液体2であるCMP廃液を示す写真で、粒径0.1μmのコロイダルシリカを、4000ppm含有しており、容器1内に入れられる。
図7は、凝集濾過装置4を通過し、容器10内において微粒子が凝集沈殿した後のCMP廃液を示す写真で、10分間の静置でペットボトルの1/2が透明となった。
即ち、吸着剤8の0電荷ポイントはpH12程度であり、このpH12よりpH値の低い被浄化液体2中では、吸着剤8の表面は正電荷となり、負電荷のコロイダルシリカを吸引して相互間距離を狭くして凝集させ、大きな塊にした後、容器10内に注ぎ込み凝集沈殿させた。
これまでの凝集剤投入処理では、粒径0.1μmのコロイダルシリカを4000ppm含有した被浄化液中に、高分子凝集剤を3000ppm投入し、沈殿槽であるシックナーで2〜3時間静置沈殿させて2〜3cmの上澄み液を得ていた。
このため、高価な凝集剤を大量に投入する必要が有り、広大な沈殿槽を設置し、かつ、沈殿槽底部の大量の沈殿物を処理する必要があった。
また、高分子凝集剤を大量に投入するため、浄化後の液中に有機物が大量に含有されており、純水へのリサイクル使用するに際し、有機物の除去が阻害となり、純水へのリサイクル使用が非常に困難であった。
一方、図4の実施例では、単なるフイルタ構造で急速に凝集沈殿させることが出来るたや、沈殿槽も僅かな容量でよく、かつ、凝集剤を殆ど使用しないため、純水へのリサイクル使用も容易となる。
図8は、被浄化液体2であるCMP廃液を示す写真で、粒径30nmのコロイダルシリカを4000ppmを含有しており、容器1内に入れられる。
図9は、凝集濾過装置4を通過し、容器10内において微粒子が凝集沈殿した後のCMP廃液を示す写真で、20分間の静置でペットボトルの1/2が透明となった。
図10は、この発明の他の実施例を示す図で、図4の実施例では、凝集濾過装置4を1台用いたのに対し、図10の実施例では、凝集濾過装置4a,4b、2台を直列接続し、吸着剤7として図11に示す水酸化マグネシュウムを主成分とするペレット状体:直径2.5mm、長さ5mmを用いた。
また、容器1内の被浄化液体2のpH値を2〜3とした後、マグネシュウムイオン40ppmと鉄イオン40ppmとを添加し、さらに銅イオン30ppmを投入後、微細気泡を投入して5分間バブリングし、その後、被浄化液体2のpH値を10として後、ポンプ3で疑集濾過装置4a,4bに送り込んだ。
図11は、ペレット状の吸着剤8を示す写真で、吸着剤8は、長さ30μmの針葉状の水酸化マグネシュウムを主成分とし、重量比5:1の割合で硫酸マグネシュウムを混合し、結合剤としてセメントの添加により、直径2.5mm、長さ5mmの円柱状体に形成されている。
図10の実施例において、被浄化液体2として、図8に示すCMP廃液、即ち、粒径30nmのコロイダルシリカ、4000ppmを含有した廃水を100t連続処理し、容器10内の上澄み液を測定すると、コロイダルシリカの除去率:99.9%、銅イオンの除去率:99.9%を達成した。
即ち、被浄化液体2には、銅イオンと共にキレート剤が混入しており、このキレート結合を解離しない限り、銅イオンの除去は非常に困難となる。
このため、被浄化液体2のpH値を2〜3として後、被浄化液体2に混入している銅イオンと同量の鉄イオンを投入してキレートを解離し、微細気泡を投入してバブリング後、被浄化液2のpH値を10として後、凝集濾過装置4a,4bに送り込んだ。
なお、被浄化液体2中にマグネシュウムイオンも、40ppm投入して凝集能力を促進した。
なお、マグネシュウムイオンの投入量は、40ppm〜80ppmが最適であった。
また図10の実施例と同じ被浄化液体2を中空糸で浄化したが満足な結果が得られず、中空糸+減圧蒸留の組み合わせでのみ、コロイダルシリカの除去が出来た。この場合の除去率は、99.96%となったが、イニシャルコスト、ランニングコストとも、実際に使用し得る数字ではなかった。
一方、UF膜では除去率94.4%、MF膜では除去率94.3%、特殊セラミックフイルタでは除去率99.9%を達成したが、それぞれ、直ぐに目詰まりし、実際に使用し得る状況ではない。
さらに、高分子凝集剤を30,000ppm投入した場合、除去率は、64.4%であり、到底使用し得ない。
図12は、この発明の他の実施例を示し、図において、凝集濾過装置4a,4bの吸着剤8a,8bとして、図5に示す粉末状の吸着剤を用い、フイルタ7a,7bとしてメーカー公称1μm、絶対値20μmの糸巻きフイルタを使用した。
また、粉末状の吸着剤の相互間隙での目詰まりを防止するため、図13に示すFカットを、体積比で50%混入して使用した。
図13は、Fカットを示す写真で、珪藻土を焼き固めて、比重を軽くして構成されており、粒径5mmの顆粒状体である。
なお、凝集濾過装置4a,4bの前段に、前処理フイルタ11としてメーカー公称10μmのフイルタを用いた。
図14は、容器1内に入れられる被浄化液体2であるシリコンのバックラップ廃水で、粒径0.1μm〜0.4μmのシリコンの微粒子が多量に混入している。
図15は、凝集濾過装置4a,4bで3パス、循環濾過された浄化液である。浄化液を光散乱方で測定したが、測定限界値以下であった。
しかしながら、図14に示すシリコンのバックラップ廃水を金曜日に採取し、休み明けの月曜日に浄化テストを行ったため、バックラップ廃水中のシリカ濃度は120ppmに達し、また、図15に示す浄化後の液中には、シリカ濃度75ppmが残留しており、逆浸透膜を使用した際、目詰まりを起こすため、純水へのリサイクル使用は出来ない状態である。
このため、図15に示す浄化後の液に、例えば、容器1の被浄化液体2を吸入する第1のポンプと、この第1のポンプからの被浄化液体2と圧縮空気混入装置からの空気とを混合する第2のポンプとからなる微細気泡混入装置によって、図16で示す如く微細気泡を投入し、5分間バブリング後、凝集濾過装置4a,4bで1パス濾過すると、浄化後の液は図17に示す如くになり、シリカ濃度も6.4ppmとなって、十分に純水へのリサイクル使用が可能となった。
これは、図3において説明した如く、微細気泡の投入により、気泡−粒子間の疎水力VS2によってシリカ相互が結合した結果と考えられる。
図18は、この発明のさらに他の実施例を示し、図において、工作機からのタングステンの研磨後のクーラント液12は、図19に示す如く2μm前後の微細粒子を多数含んだ状態で第一槽13に注ぎ込まれる。第一槽13内のクーラント液12は、25μmのバッグフイルタ14で粗濾過されて第二槽15に注ぎ込まれ、ポンプ3によって凝集濾過装置5と後処理フイルタ16とを介して、図20に示す如くきれいに浄化されて第三槽17内に流入する。
なお、凝集濾過装置4の吸着剤8として、図11に示すペレット状体を使用し、吸着剤カセット6の中心軸にセットされるメーカー公称10μの円筒状のフイルタ7を外部に取り出し、後処理フイルタ16内にセットした。
即ち、図19に示す粒径2μm前後のタングステンの研磨屑は、バッグフイルタ13で粗濾過され、凝集濾過装置5で凝集されて後、後処理フイルタ16で捕捉されて、図20に示す如くきれいな状態となる。
図21は、この発明のさらに他の実施例を示し、図において、容器1内には、被浄化液体2として、図22に示す粒径0.15μmをピークとするセラミック微粒子が混入する研削廃液が入れられる。この廃液中には鉛イオン:41.26ppm、亜鉛イオン=0.41ppm、マンガンイオン:0.26ppmが含まれている。
図23は凝集濾過装置5で3パス循環濾過した浄化後の状態を示し、無色透明になっている。また各種重金属イオン濃度は、鉛イオン:0.01ppm以下、亜鉛イオン:0.1ppm以下、マンガンイオン:0.1ppm以下であった。
なおこの場合、凝集濾過装置5の吸着剤8として、図5に示す粉末状体を使用し、フイルタ7として、メーカー公称1μmを使用した。
図24は、この発明のさらに他の実施例を示し、図において、比重差の油水分離槽18は、凝集濾過装置5の後段に設置されており、凝集した油を浮上分離するもので、その第一槽には、凝集して大きくなった油相互を、さらに合体させて浮上を容易にするため、5mmφのポリプロピレン製の球19が設置されている。
なおこの場合、吸着剤8として図5に示す粉末状体を使用し、フイルタ7としてメーカー公称10μmの糸巻きフイルタを使用した。
図において、容器1内には、被浄化液2として、図25に示す如く、ホーニング油で加工したアルミ部品を洗浄した後のアルカリ洗浄廃液が100l入れられており、ホーニング油は全く浮上しない状態である。
この被浄化液体2をポンプ3で、10l/minで凝集濾過装置4に送り込むと、被浄化液体2中の負に帯電した微粒子並びに油は、吸着剤8の表面の正電荷に吸引されて凝集し、大きな塊となった微粒子はフイルタ7で捕捉される。
一方、大きな塊となった油は、ポンプ3に押されて細長く変形してフイルタ7を通過し、図26に示す如く油水分離槽16の液面に浮上して分離回収される。
この場合の油水分離のデーターを次にに示す。
なお、浄化液中の混入油分を626.0mg/l以下にすることは非常に困難である。これは、洗浄液中に含有される界面活性剤が、ミセル状に油を取り込んでいるためであり、混入油の除去性能は、界面活性剤の種類、並びに、その混入量に左右される。
上記各実施例は、吸着剤8として、水酸化マグネシュウムに硫酸マグネシュウムを、重量比4:1で添加した物を用いた場合について説明したが、マグネシュウム、カルシュウム、アルミニュウムの水酸化物の何れかの単独、もしくは、何れかの組み合わせであっても良く、また、これらに、マグネシュウム、カルシュウム、アルミニュウムの硫化物の何れかの単独、もしくは、何れかの組み合わせを添加しても良い。
さらに、凝集効果を促進するために、被浄化液体2中に、マグネシュウム、カルシュウ厶、アルミニュウム、鉄の何れかの単独、もしくは、何れかの組み合わせを添加しても良い。
この発明の原理説明用の0電荷ポイント特性。 この発明の原理説明用の拡張DLVO理論の説明図。 この発明の原理説明用の気泡−粒子間の疎水力を示す特性。 この発明の一実施例を示すブロック線図。 図4の吸着剤を示す写真。 図4の被浄化液体であるCMP廃液を示す写真。 図4の微粒子が凝集沈殿した浄化後のCMP廃液を示す写真。 図4の被浄化液体である他のCMP廃液を示す写真。 図4の微粒子が凝集沈殿した浄化後の他のCMP廃液を示す写真。 この発明の他の実施例を示す図。 図10のペレット状の吸着剤を示す写真。 この発明のさらに他の実施例を示す図。 図12の吸着剤に混入するFカットを示す写真。 図12の被浄化液であるシリコンのバックラップ廃水を示す写真。 図12の浄化液を示す写真。 図12の微細気泡混入状況を示す写真。 図12の微細気泡混入後の浄化液を示す写真。 この発明のさらに他の実施例を示す図。 図18の第一槽のクーラント液を示す写真。 図18の第三槽のクーラント液を示す写真。 この発明のさらに他の実施例を示す図。 図21の被浄化液を示す写真。 図21の浄化液を示す写真。 この発明のさらに他の実施例を示す図。 図24の被浄化液を示す写真。 図24に示す油水分離槽の液面に浮上した油を示す写真。
符号の説明
2:被浄化液体
4:凝集濾過装置
7:フイルタ
8:吸着剤
11:前処理フイルタ
14:バッグフイルタ
16:後処理フイルタ
18:油水分離槽

Claims (6)

  1. 第一の濾過層と第二の濾過層間に設置され、カルシュウム、マグネシュウム、アルミニュウム、または、鉄の水酸化物の、少なくとも何れか一からなる粉末状体もしくは顆粒状体あるいはペレット状体の吸着剤からなり、被浄化液体を前記吸着剤の相互間隙に流す液体浄化装置において、
    前記吸着剤の電荷ゼロ点より低いpH領域の、被浄化液体中の負に帯電している微粒子もしくは微細油を、前記吸着剤の正に帯電している表面に吸引して前記微粒子相互もしくは前記微細油相互を凝集させ、前記吸着剤から被浄化液体中に溶解した負に帯電している水酸基と、被浄化液体中の正に帯電している金属イオンとを結合させてフロック化させ、被浄化液体中の微粒子もしくは微細油並びに金属イオンを除去するようにしたことを特徴とする凝集濾過装置。
  2. 吸着剤は、被浄化液体中に溶解するカルシュウム、マグネシュウム、アルミニュウム、または、鉄の硫化物の、少なくとも何れか一を含有させ、凝集作用を促進させることを特徴とする特許請求項1に記載の凝集濾過装置。
  3. 被浄化液体中に、カルシュウム、マグネシュウム、アルミニュウム、または、鉄の少なくとも何れか一を混入させて後、被浄化液体を吸着剤の相互間隙に流入させ、凝集作用を促進させることを特徴とする特許請求の範囲1項または2項記載の凝集濾過装置。
  4. 吸着剤の相互間隙を通過した被浄化液体中の、凝集した微粒子、もしくは、フロック化した金属イオンを、フイルタで絡め取るか、もしくは、沈殿槽で沈殿させるようにしたことを特徴とする特許請求の範囲第1項から第3項の何れか一に記載の凝集濾過装置。
  5. 吸着剤の相互間隙を通過した被浄化液体中の、凝集した微細油を、比重差の油水分離槽で浮上させて分離除去するようにしたことを特徴とする特許請求の範囲第1項から第3項の何れか一に記載の凝集濾過装置。
  6. 被浄化液体中に微細気泡を混入し、被浄化液体中の微粒子もしくは微細油と微細気泡とを、疎水力によって付着させた後、被浄化液体を吸着剤の相互間隙に流入させることを特徴とする特許請求の範囲第1項から第5項の何れか一に記載の凝集濾過装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011005358A (ja) * 2009-06-23 2011-01-13 Heishin Kikai Kogyo Kk 油水分離器
JP2011156472A (ja) * 2010-01-29 2011-08-18 Ihi Corp 粒子分離装置及び粒子の分離方法
WO2017204743A1 (en) * 2016-05-23 2017-11-30 Asxban Technologies Pte Ltd An apparatus for treating fluid having contaminants

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