JPS622843B2 - - Google Patents

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JPS622843B2
JPS622843B2 JP52051672A JP5167277A JPS622843B2 JP S622843 B2 JPS622843 B2 JP S622843B2 JP 52051672 A JP52051672 A JP 52051672A JP 5167277 A JP5167277 A JP 5167277A JP S622843 B2 JPS622843 B2 JP S622843B2
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JP
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water
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clarification
particles
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JP52051672A
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Eritsuku Waisu Donarudo
Otakaaru Korariku Ruisu
Jon Puriisutorei Ansonii
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Commonwealth Scientific and Industrial Research Organization CSIRO
Original Assignee
Commonwealth Scientific and Industrial Research Organization CSIRO
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Publication date
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Publication of JPS622843B2 publication Critical patent/JPS622843B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、水から凝集および吸着によつて懸濁
不純物および着色物を除去する新しい型式の清澄
化剤並びに該清澄化剤を用いた水の清澄化装置お
よびその方法に関する。 上記新規な清澄化剤は、従来公知のミヨウバン
処理よりもより早く、かつ良好に清澄および脱色
を行なうことができ、当該処理剤の所要量は何れ
の公知の凝集剤の使用量よりも少なくてよい。こ
の発明において、好ましくはスラツジの沈降・凝
集剤の回収および再使用を容易にするために磁化
した物質または磁化性物質が用いられる。 本発明は上記新規物質を利用する水の清澄化方
法およびその装置を含む。 混濁水および流出液を清澄化しかつ脱色する現
在の標準的な方法は、凝集工程とそれに続く砂
過工程とからなる。水は適量のアルミニウム塩ま
たは第二鉄塩(凝集剤)と混合してそのPHを調節
し、不溶性の陽性に帯電した金属加水分解生成物
を形成するようにされる。硫酸アルミニウム(ミ
ヨウバン)に対する好適なPHは当該水に依存して
5〜7である。給水中の陰性に荷電したコロイド
粒子(たとえばバクテリア、ウイルス、クレイな
ど)および水中の天然の着色物(フミン酸および
フルボ酸)はフロツクに付着しかつその中に入
り、それと一緒に沈降する。沈降は通常沈降タン
ク中で行なわれ、沈降タンクから流出する残存フ
ロツクを砂過器を通して除去してきらきら光る
清澄水が得られる。砂過器を通過する圧力の低
下が過大になれば、沈着したフロツクを除去する
ために床が逆洗浄される。 実際上、凝集工程が通常の3つの特殊な領域で
実行される。最初、凝集剤およびPH調節に必要な
何れかの酸またはアルカリは入来する給水と短時
間で迅速に混合されて金属水酸化物の微細なフロ
ツクを形成する。次に、水をゆつくり撹拌してこ
れ等のフロツクへのコロイドの付着が促進され
る。この場合、脆弱なフロツクは分散するので過
剰な撹拌を避ける。最後に、この混合物は沈降領
域に送られ、そこでフロツクを沈降させる。 この従来方法はいくつかの問題点を有する。 第1に、フロツクがこわれやすく、かつ急速に
沈降しないため、沈降タンク内に長時間滞留させ
なければならず、それだけ装置が大型なものとな
る。しかも沈降が必ずしも完全に行なわれず、超
過分は砂過により清澄化する必要がある。 第2に、フロツクの生成に化学薬品を大量に消
費し、これがこの方法のコストの大部分を占めて
いる。 第3に、最終スラツジが水から除去されたクレ
イ等のみから成るものでなく、可成り多量の含水
金属水酸化物を含有している。よつてこのスラツ
ジの廃棄が問題となるばかりでなく、給水される
水が実質的に損失することにもなる。 これまでに沈降速度を改良するための試みが数
多くなされてきた。たとえば、適当な線状ポリ電
解質凝集剤を少量添加してフロツク間を架橋し、
それによつて沈降を容易に行なわせるようにした
ものがある。また、他の方法は、固体の微粉体を
給水に添加して、それがフロツクに捕捉されるよ
うにし、このようにして比重を上げることにより
沈降を容易化するようにしたものである。後者の
変形方法として強磁性体粒子を用い、該磁気手段
によりフロツクを除去するようにしたものがあ
る。しかるに、この方法では、満足なフロツクを
形成するための凝集化学薬品の所要量を有効に低
減させることが出来なかつた。 本発明のおもな目的は、水を清澄化しかつ着色
物およびバクテリア、ウイルスおよび藻類のよう
な微生物を除去する清澄化剤を提供することにあ
る。この発明の清澄化剤は凝集剤を用いないか、
少なくとも従来のものよりも少ない使用量をもつ
て所定の清澄度を達成し得るとともに、大部分が
水から除去された粒状物質から形成されかつフロ
ツクの沈降が促進させられたスラツジを生成する
ものである。 他の目的は磁気手段を介して除去を容易化し、
砂過器を必要としない水の清澄化方法およびそ
の装置を提供することにある。 以下に説明するように、この発明の新規な凝集
および脱色物質である清澄化剤を用いることによ
り、上記目的が達成される。 一方、本発明者等はコロイドが粒状体表面に付
着するためには3つの条件を満足する必要がある
ことを見出した。 1 表面がコロイドの電荷と反対の極性の電荷を
有すること(ゼータ電位をもつて測定される) 2 表面の多数の点にコロイドを付着できるよう
になつていること 3 コロイドの付着する粒子が小さいこと たとえば、通常の架橋度を有する陰イオン交換
樹脂は、たとえクレイが正反対のゼータ電位電荷
を有し、かつ樹脂が非常に微細に粉砕されたもの
であつても、当該陰イオン交換樹脂の表面にクレ
イ粒子をいくらも吸着しない。同様に、微細に粉
砕されたマグネタイトは陽性の荷電表面を有する
ものの、正反対に荷電した、たとえばクレイ等の
大きなコロイドを弱く吸着するにすぎない。 一方、ミクロンサイズの粒子をヒドロキシル化
表面層を形成するように処理する(以下にこのよ
うな粒子を“ゲル粒子”という)とともに、PHの
調節された混濁水に懸濁すると、該粒子表面が陽
性ゼータ電位を有し、天然水中に通常存在する陰
性に帯電したコロイドおよび多量の廃液が当該粒
子表面に容易に付着することを見出した。十分な
量のゲル粒子により適宜な表面面積が与えられる
と、実質的にあるいはほぼ完全にコロイドの除去
を行なうことができる。 この発明によれば、凝集により水かな懸濁汚染
物および着色物を除去する粒状吸着剤(以下に清
澄化剤という)が提供される。この清澄化剤は微
細に粉砕した鉱物質ないしクレイから成り、これ
等の各微粒体は以下に定義する吸着PHで陽性ゼー
タ電位を有するヒドロキシル化した薄い層を備え
ている。 本発明書において語“吸着PH”は、処理下にあ
る水のPHを意味し、水中のコロイド物質がいくら
かの陰電荷を帯びるようなPH範囲にあることをい
う。 以下に、この発明の添付図面とともに説明す
る。 第1図はゲル粒子のヒドロキシル化表面による
コロイド吸着時の多価陽イオン効果の説明図であ
る。 第2図は本発明の一実施例の好ましい水処理方
法の工程流れ図である。 第3図は本発明方法を用いる固体接触型清澄器
の構成を示す図である。 第4図は本発明方法を使用する装置の好ましい
実施例を示す図である。 本発明の清澄化剤(凝集/吸着物質)は概念的
に2つの異つたタイプのものである。即ち、
()ヒドロキシル化層が直接粒状物質から生じ
るものと、()ヒドロキシル化層が他の物質か
ら生じるものとである。 好ましい清澄化剤はタイプのものであり、こ
れらはヒドロキシル化表面が容易に形成され得る
ものである限り、広汎な鉱物質ないしクレイから
誘導することができる。この点から酸化物および
珪酸塩が特に有用である。このような鉱物の一例
として酸化亜鉛、シリカおよび砂、ガラス等の珪
酸質物質並びに雲母、陶土およびパイロフイライ
トのようなクレイがある。しかしながらこのリス
トのものがすべてでなく本発明用に適した種々の
他の鉱物がある。 本発明の最も好ましい実施例において、粒状物
質は磁化されたまたは磁化可能なものとされる。
この目的に対してガンマ酸化鉄またはマグネタイ
トのような酸化鉄が極めて適しており、バリウム
フエライトまたはスピネルフエライトのようなフ
エライトを用いることもできる。 粒状物質は、溶液から完全に有効にコロイドを
除去するために好ましくは微細に粉砕する。粒子
サイズは10ミクロン以下、好ましくは1〜5ミク
ロンとする。 タイプのゲル粒子は通常粒子をアルカリ溶液
に短時間、好ましくは空気の存在下で懸濁させて
簡単に製造できる。水酸化ナトリウムが多分好適
であるが、水酸化ナトリウムまたはアンモニア水
を用いることもできる。一般に、アルカリ濃度は
少なくとも0.01N、好ましくは約0.05〜0.1Nと
し、そのような濃度レベルにおいて処理は約10分
間で有効に行える。温度を高めるおよび/または
アルカリ濃度を高めることにより処理時間の短縮
化を図ることができる。温度範囲は40〜60℃とす
るとよい。たとえば、室温(すなわち約20℃)で
10分間、0.1Nの水酸化ナトリウムあるいは約60
℃で5分間0.05Nの水酸化ナトリウムを用いて満
足な物質が生成される。 タイプの物質のヒドロキシル化層は他の物質
によつて付与されるので、出発物質とし得る範囲
は更に広い。鉱物またはクレイの表面にヒドロキ
シル化ゲルを容易に付着させるものでありさえす
ればよく、種々の鉱物およびクレイを用いること
ができる。この点に関し、酸化物、硫酸塩、珪酸
塩および炭酸塩が特に有用である。これらの鉱物
の例として、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、
酸化亜鉛、硫酸バリウム、シリカ、並びに砂およ
びガラス等の珪酸物質、並びに雲母、陶土および
パイロフイライト等のクレイ等がある。しかしな
がらこのリストのものがすべてではなく、多くの
他の鉱物を本発明に使用できる。場合によつて
は、鉱物の表面を前処理して所要の満足なゲルデ
ポジシヨンを生成することができる。なお、その
他ゲル粒子の生成にたとえばガラスから成る中空
の微小球を用い、処理した後、沈降よりもむしろ
浮遊により水から分離することができる。 タイプのゲル粒子のヒドロキシル化層は任意
数の金属水酸化物から得られ、それは実質的に水
に不溶であり、好ましくは原子価が3またはそれ
以上であり、かつコロイドが陰性に帯電されてい
る吸着PHで陽性のゼータ電位を有することが必要
である。この特性を有する適当な金属として第二
鉄、アルミニウム、ジルコニウムおよびトリウム
がある。好ましいものは水酸化第二鉄であり、こ
れは安価かつPHの広範囲において不溶性であるか
らである。これはたとえば水酸化アルミニウムが
そうであるように高いPHにおいて容易に溶解しな
い。 タイプのゲル被覆粒子を製造するにあたり、
通常の方法で水中に粒子を懸濁させるとともに適
当な金属塩をアルカリ物質と一緒に好ましくは水
溶液の形態で加え、そこでは水酸化金属を沈殿さ
せ、当該粒子上に皮膜を形成させることにより簡
単に製造される。適当な金属塩として代表的に塩
化物、硫酸塩、硝酸塩およびその類似物があり、
塩化第二鉄または硫酸アルミニウムをも用いるこ
とができる。アルカリ物質は、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カルシウム、アンモニアまたはそれと
類似の可溶物質である。製造時の濃度は一般に重
要な要件ではない。 タイプの粒子の基材としてマグネタイトまた
は他の酸化鉄物質用いる場合、ヒドロキシル化層
生成用の金属塩は、まず粒子の懸濁液に酸を加え
(溶液中の酸化鉄から第二鉄および/または第一
鉄の塩を得)、次いでアルカリ物質を加える。 タイプのゲル粒子を生成するにあたり、当該
ゲルの重合度を増大させる方法を用いれば、有利
であることを見出した。重合化は水の除去および
金属原子間の酸素結合“オール(ol)”の確立に
よつて生起する。 2MOH→MOM+H2O この工程は放置したままでも行なわれるが、加
熱することにより促進できる。 製造後、ゲル被覆粒子が乾燥しないようにする
ならば最良である。これは水に漬けることにより
防止できる。 この発明は水からコロイド状粒子、微生物およ
び着色物質を迅速かつより安価に除去することが
出来、安価かつ容易に製造することが出来る再循
環可能な清澄化剤(凝集/吸着物質)を提供する
ものであり、水から除去された不純物と余り違わ
ないスラツジを生成するようにし、よつて環境問
題を起こすことなく容易に廃棄できるようにした
ものである。 また、この発明は、上記清澄化剤に水を接触さ
せ、次いで該清澄化剤から水を分離する水の清澄
化方法を提供するものである。 この発明方法の重要な特徴は、ゲル粒子を何回
も再生できることにある。これを達成するため
に、吸着物質は水中の吸着剤懸濁液のPHを上げる
ことにより除去される。タイプIの清澄化剤の場
合、その凝集性能はアルカリ溶液で処理すること
により再生される。これらの二つの処理は組み合
わせて行われる。 上記ゲル粒子は、バツチ処理あるいは連続処理
のいずれの場合にも処理しようとする水に添加し
てそれ等のゲル粒子を入来する水と混合し、コロ
イドおよび着色物質がこれ等の粒子に付着するよ
うに十分な時間撹拌し、次いでこれ等の粒子を沈
降させることにより簡単に使用できる。清澄化さ
れた水を除去し、適当なアルカリ性物質溶液の添
加によりこれ等の粒子を再生することができる。
前述したように、粒子の添加後処理すべき水のPH
を調節しなければならない。 更にまた、この発明によれば、水にゲル粒子を
添加した後、当該水に原子価が3またはそれ以上
の多価の陽イオン、たとえばFe+3またはAl+3
量を加えると、添加した陽イオンの量は、公知の
凝集方法におけるような吸着フロツクを形成すべ
く適当なアルカリまたは酸を加えながら陽イオン
のみを使用して相当な清澄度の水の生成に必要な
量よりも実質的に少なくてよいということを見出
した。何はともあれ、そのような陽イオン少量と
組合わせてゲル粒子を用いることは経済的にも良
好である。 ゲル粒子がいくらかのコロイド粒子を吸着した
後、多価の陽イオンを所定量加えると、全部が除
去されることにはならないが、残留コロイドの陰
電荷を抑制し、その陰極性表面部分がゲル粒子の
陽極性領域と結合したとき、ゲル粒子表面上で隣
接するコロイド間の静電反発力が低減するものと
考えられる。その結果コロイドはゲル粒子の表面
を互いに密接して包囲することができ、したがつ
て後者のゲル粒子の所要量は低減する。この様子
を第1図に示す。コロイドの陰電荷がNa+のよう
な一価の陽イオンで中和されると(1a図)、コ
ロイドは高いゼータ電位を持ち、ゲル表面上で隣
接するコロイド間に強い反発力が生じる。コロイ
ドがゲル粒子表面に吸着されるとそれと反対極性
Na+イオンのいくらかがゲル表面の陽電荷によつ
て置換され、水素結合あるいはそれと類似方法に
よつて静電結合が間違いなく助けられる。残りの
Na+がアルミニウムまたは他の多価イオンで置換
されると、静電反発が抑制され、粒子はより一層
密接に包み込まれる(1b図)。 この方法による最終スラツジは、実質的に原水
から除去されたコロイドからなるが、この方法を
容易化するために多価陽イオンを加えると、これ
らのコロイドは、原コロイドの拡散二重層中に存
在する一価の陽イオンの大部分を置換する多価の
陽イオンにより拒絶される。このようにして公知
の方法におけるスラツジ中の多量の鉄またはアル
ミニウム水酸化物が存在しなくなり、スラツジの
廃棄が非常に容易となる。たとえば、川の水を清
澄化する場合であつても、スラツジはほとんど環
境汚染することもなく川に戻すことができる。脱
着後、再生ゲル粒子は、低PHでより多くのコロイ
ドを吸着するように再循環させることができる。
かくしてこの方法における多価イオンの所要量が
非常に低減する。 本発明の陽極性の帯電被覆を有する吸着剤粒子
は水中にしばしば存在する天然着色物質からなる
酸性物質を吸着する特性を有する。従つて本発明
の方法を用いると、公知のミヨウバン処理によつ
ては到底達成できない程度に実質的にまたは完全
に水からこのような着色物を除去することができ
る。 前述したように、水に更に適当な凝集剤を添加
すれば、非常に混濁した水においてもより良好な
清澄化を達成できる。この目的に対して、硫酸ア
ルミニユウム(ミヨウバン)が最も好都合である
が、塩化第二鉄または有機ポリ電解質のような他
の材料を用いることもできる。この凝集剤添加
は、ゲル粒子の添加を行ないかつ水のPHの調節を
行なつた直後に行なうのが最も好都合である。こ
の混合物を適当な時間撹拌し、次いでスラツジを
沈降させる。 混濁した水に未処理の微粉状鉱物粒子、たとえ
ばマグネタイトを凝集剤化学薬品と一緒に添加す
ると、本発明のゲル粒子の作用と比べて著るしく
異つた作用が行われる。前者の場合、鉱物粒子が
コロイドと共に沈殿し、その存在によつて沈降を
促進するものの、所定の清澄化を達成するための
凝集剤の所要量は僅かに低減させることができる
に過ぎない。フロツクを激しく撹拌するとコロイ
ドがマグネタイトから分離する。一方、本発明の
ゲル粒子を加えた場合、各粒子は完全に分離され
かつ完全にコロイド粒子により被覆されるのが観
察される。即ち、凝集剤の所要量を大巾に減少さ
せることができる。同時にコロイドは非常にしつ
かりと各粒子に付着し、たとえ激しい撹拌状態下
でも残留する。ゲル粒子が磁性体であると、これ
等のゲル粒子は磁気分離機における磁気手段によ
り、または磁場の印加により即座に除去されて粒
子を凝集させるとともに急速に沈降させる。この
ようにして、きらきらした透明な清澄水を得るこ
とができる。同様の条件のもとで、未処理マグネ
タイトから製造された凝集剤は撹乱状態下で分散
する傾向があり、上澄液が曇つたものとなる。本
発明のゲル粒子を用いることにより、各粒子を沈
降分離法又は磁気分離機を用いて当該粒子の分離
を行うことによつて高清澄度の水を簡単に得るこ
とができる。よつて砂過器が不要である。簡単
な沈降分離法が使用されるのであれば、ゲル粒子
の鉱物コア(鉱物心材)は不活性物質たとえば砂
とされる。一方、好ましくは、軟磁性体、たとえ
ばマグネタイト等を用いて磁気手段によりゲル粒
子と付着コロイドとの分離が促進されるようにす
る。この場合、好ましくはゲル粒子は、コロイド
が吸着される間磁化されないようにする一方、水
から分離される直前に磁化されるようにする。粒
子を集めるには、それが付着する磁化したワイヤ
の詰め物に当該スラリーを流通させると有利であ
る。その後、これ等のゲル粒子は磁場スイツチを
切ることにより除去することができる。この操作
方式はゲル粒子間での摩滅を低減せしめ、その結
果ゲル被覆が除去され、その機械的な取扱いを容
易なものにする。 ゲル粒子の再生は簡単であり、単に、スラツジ
のPHを約10とする調節、吸着物質の分離、タイプ
の物質の場合にゲル粒子製造について記載した
のと同様のゲル粒子処理が必要となるだけであ
る。 この工程操作を行なう他の方法は、上記ゲル粒
子をフイルタ床として使用し、該フイルタ床を介
して適当なPHでかつ使用するのであれば凝集剤を
含有せしめて給水がろ過される。この場合、ゲル
粒子のサイズは少なくとも100ミクロンとしなけ
ればならない。当該床を通過するコロイド粒子が
ゲル粒子に付着して清澄な水が現われる。床が飽
和状態となり、送出される水の品質が指定品位よ
り下がると、給水の流れを停止する。次に床が逆
洗されるとともに、高いPHで、かつ床を僅かに膨
張させて公知の砂過方式におけるように激しい
混合およびその表面の摩滅を回避できるような高
速度で水流を通過させることにより汚染物が除去
される。このようにしてコロイドおよび色が除去
される。次いで、タイプの吸着剤である場合、
床に水酸化ナトリウム溶液を加え、その表面の再
活性化を行なうのに十分な時間接触させて該床を
再生する。 この方法は、公知の砂過法とは異なり、そこ
では可成りきびしい条件下で給水にミヨウバンお
よびアルカリを添加することにより当該砂床中に
フロツクが形成される。凝集剤の必要量はゲル粒
子を再使用するものであるため非常に少量であ
る。逆洗浄は床の粒子上の活性ゲル層を保存する
とともに吸着したコロイドのみを離脱させるよう
に行われる。したがつて、公知の方法は激しい撹
拌たとえば空気洗浄によつて床の各粒子表面から
すべての物質を除去しようとするものである。 上記方法の変形例では強磁性体であつて使用前
に磁化せしめられるフイルタ床においてゲル粒子
が使用される。これは粒子を凝集せしめてその空
隙率を増大させ、それによつてフイルタ床が吸着
した粒子を保存する能力を高めるようにしたもの
である。 上記清澄化剤(凝集/吸着剤)の少なくともい
くつかの利点は公知の方法および装置を用いるこ
とにより得ることができるが、この目的のために
本発明者らが特に設計した方法および装置により
全ての利点を容易に発揮させることができる。更
に、この方法および装置を添付の第2〜4図とと
もに詳細に説明する。この方法および装置はタイ
プIの清澄化剤を用いて水処理を行うものであ
る。 第2図に示すように、第1段階で処理しようと
する給水が適宜な液体/固体接触器において上記
清澄化剤と接触させられる。次に、必要に応じま
たは所望により第1A段階においてミヨウバンを
加え、その後更に混合を行つた後、分離段階2で
清澄化した水を清澄化剤と分離する。次いで第3
段階において使用清澄化剤を希苛性ソーダで処理
して、該清澄化剤の吸着汚染物を排除する。更に
分離段階4を実行した後、汚染物を流出液として
廃棄する一方、該清澄化剤は再生段階5に送ら
れ、そこで該清澄化剤は連続的に再循環される
(必要ならば補充される)0.1Nの苛性ソーダで処
理される。次いで第6段階で上記清澄化剤を水洗
する。洗液(希苛性ソーダ)は第3段階に再循環
される一方、再生された清澄化剤は第1段階に再
循環される。 第3図は、上述した第1段階および第2段階の
操作に適した固体接触清澄器の形態を示す。この
機器は公知の水処理方法に用いられ、ミヨウバン
溶液等の試薬が導入される領域の周部に懸濁物質
を含有する水を循環させることにより懸濁物質と
当該試剤との十分な接触が確実に行なわれるよう
に設計されている。 この装置は長いパイプ21と容器22とからな
つている。後者の容器22は略一体化され円錘形
基部23を有する閉じた円筒体である。容器22
内に、それと略同様な形をした倒立カツプ状のハ
ウジング24が取付けられ、室25と区画する役
目をしている。室25の中央位置に短い垂直状パ
イプ26が設けられる。パイプ21はパイプ26
の底部近くで連結している。室内での液循環を助
ける羽根車27がパイプ26の底部に取付けられ
ている。清澄水および沈降固体の取出口28およ
び29がそれぞれ容器22の上部および底部に設
けられている。 代表的な操作において、混濁した給水が約5分
間かかつて室22に到達するような速度でパイプ
21に導入される。当該水のPHを最適に調節する
酸と清澄化剤とがパイプ21の入口端またはその
近くで導入される。パイプ21内の流れは確実に
十分な混合が行なわれるように乱流とされる。パ
イプ21を離脱した水は中央のパイプ26を上昇
してその周囲の室25へと流れる。必要ならば図
示しないミヨウバンをパイプ26および/または
パイプ21の入口端部もしくはその近くで導入す
る。清澄水は容器22の上方の出口28を通つて
排出されるとともに、沈降清澄化剤は付着不純物
と一緒に底部の出口29から取出される。清澄化
剤の沈殿は磁化性吸着剤を用いることにより容易
になる。この機器は連続操作を行うことができる
ものであり、スラリーのPHを約10.5に高め、剥離
されたフロツクおよび着色物質を分離しかつ吸着
剤を上述したようにアルカリ溶液で処理すること
により、前述したように当該吸着剤を分離段階に
おいて再生することができる。 この発明の清澄化剤を用いた場合、最大清澄度
は給水のPHに依存することが分つた。最適PHはサ
ンプルによつて変り、したがつて各サンプルを試
験し、かつ酸および/またはミヨウバンの添加に
より給水のPHを適宜に調節することが好ましい。
この清澄化剤をミヨウバンと一緒に用いた場合、
ミヨウバン単独の最適のPHは一般的に約5または
それ以上が適当であることが分かつた。当該清澄
化剤のみを用いる場合、大抵約4程度の低いPHが
有利である。 好ましい一例の水処理系全体の構成を第4図に
示す。 入来する給水Aおよび再生した清澄化剤(吸着
剤はマグネタイトである)は接触器31に供給さ
れる。該接触器31は前述したように第3図にお
けるパイプ21あるいはその他の適当な機器たと
えば必要ならば撹拌機を備えたチヤンネル、トラ
フもしくはタンクとされる。必要ならば混合物が
接触器31から離脱するように該混合物にミヨウ
バンBを添加する。次に、この混合物は固体清澄
器32を通過させられる。この固体清澄器32は
前述(第3図)のタイプのもの又は図示するよう
な分離型の清澄器32Aおよび固体/液体分離器
32Bからなるものである。 清澄化水Cは場合により分離器32Bもしくは
清澄器32からオーバーフロー液として取り出さ
れる。 分離器32Bもしくは清澄器32から流下する
固体Dは負荷された、即ちコロイドおよび他の不
純物と組合わされた清澄化剤からなるものであ
る。これを最初の再生混合段階33に送り、そこ
で再循環希苛性ソーダGと混合して当該清澄化剤
から不純物を除去するとともにそこから別の磁気
分離器34に送り、該磁気分離器34からは不純
物を含有する流出液Eと部分的に再生された清澄
化剤Fが流出される。その液流Fを更に希苛性ソ
ーダLと混合し、そのPHを10.5に調節して第2の
再生混合段階36に送り、そこから更に磁気分離
器37に送る。 磁気分離器37から流出する希苛性ソーダのオ
ーバーフロー液Gは液流Dと混合され、流下する
固体含有液流Hは最終再生段階38に送られてそ
こで0.1Nの苛性ソーダIと混合される。この混
合物は更に磁気分離器39に送られ、該磁気分離
器39から苛性ソーダのオーバーフロー流Iが液
流Hと混合するように再循環される一方、該磁気
分離器39から流下する固体Jは再循環される洗
浄水Mと混合され、そして第1の洗浄混合器41
に送られる。 更に第1の洗浄混合器41から磁気分離器42
に混合物が送られる。希苛性ソーダのオーバーフ
ロー液Lは液流Fと混合するように再循環される
一方、流下する固体の流れNは最終洗浄混合器4
3に送られ、そこで洗浄水Kと混合され、そこか
ら最終磁気分離器44に送られる。オーバーフロ
ー液Mは液流Jと混合するように第1の洗浄段階
41に再循環して戻される一方、このようにして
再生かつ洗浄された清澄化剤を含有した下流へ流
出する固体物の流れOは給水Aと混合するように
戻される。 ミヨウバンを用いる場合、好ましくは当該薬剤
を再生しかつ再循環するようにする。この望まし
い配置の一例を第4図に示す。 この場合、第1の磁気分離器34から流出する
流Eは混合器46においてそのPHが3.5に調節さ
れる。この混合物は固体/液体分離器47に送ら
れ、そこから回収したミヨウバン溶液は液流Bと
混合するように再循環され、流出液の固体スラツ
ジQは最終的に廃棄される。 混合段階33,36,38,41,43および
46は、好ましくは乱流するようにしたパイプま
たは適当な撹拌または混合機を備えたチヤンネ
ル、トラフまたはタンク等の機器において実行さ
れる。 この方法の主段階における接触時間の代表例は
つぎのとおりである。 清澄化−第一段階31−7分間 −第二段階32−5分間 再生−最終段階38−10分間 タイプの清澄化剤を使用する場合にも、前述
したと同様な装置および方法が用いられる。しか
しながら、この場合、再生段階(第2図における
段階5および第4図における段階38)を必要と
しない。 次に、この発明の清澄化剤のいくつかの実施例
を説明するが、この発明はこれらの実施例に限定
されるものではない。 実施例 1 一般的なタイプの清澄化剤製造法: タズマニア(Tasmania)のサアベイジ
(Savage)川からのマグネタイト鉱石を粉砕する
とともに選別して1〜5ミクロンの粒子を得る。
粒子10mlを適当な濃度、適当な温度の水酸化ナト
リウム溶液200mlを加える。このスラリーを約5
〜10分間撹拌する。粒子を過し水洗する。 多数のサンプルを種々の条件で製造した。これ
等のサンプルは以下の実施例に用いられ、最初に
用いた条件下で再生された。これらのサンプルに
下記の表にコード符号を付した。
【表】 比較のために、いくつかの実施例においてマグ
ネタイトは、水中でのスラリー化による再生時の
いずれにおいても5分間、25℃でPH10.5に調節し
て処理された。 サンプルA、BおよびCにおけるような強い水
酸化ナトリウム処理は行わなかつた。このサンプ
ルをサンプルDとする。 実施例 2 一般的な水処理方法: [A.ミヨウバン処理の標準ジヤー試験] サンプル水1に適当量のミヨウバンと酸とを
添加して最適のPHと凝集とを得る(これらの量は
予備試験により定められる)。2分間急速に
(160rpm)この混合物を撹拌し、次いで20分間減
速(25rpm)して撹拌を続行し、20分間形成した
フロツクを沈殿させた。過していない上澄液に
よつて残存濁度および色について分析した。濁度
はHach2100A比濁計で測定し、色はHach色測定
器で測定した。 [B.ミヨウバンと組み合わせたマグネタイトの標
準ジヤー試験] サンプル水1を、最適量の酸を加えた後、7
分間160rpmでマグネタイト10mlと接触させた。
次いでミヨウバンを加えて2分間急速な撹拌を連
続して行い、続いて5分間75rpmで遅い撹拌を行
つた。この混合はマグネタイトの完全な懸濁が保
持されるように行わねばならない。次いで撹拌を
止め、5分間マグネタイトの沈殿を行つた。そし
て、得られた過していない上澄液の残存濁度お
よび色を分析した。次にマグネタイトをデカンテ
ーシヨンにより分離するとともに、実施例1にお
ける同じ方法で処理した。 [C.マグネタイトのみの標準ジヤー試験] サンプル水1を、適宜なPH(予め実験により
定められる)で、15分間、160rpmでマグネタイ
ト10mlと接触させた。撹拌を停止して5分間マグ
ネタイトの沈殿を行わせた。次いで、過してい
ない上澄液の残存濁度および色を分析した。次い
でマグネタイトをデカンテーシヨンにより分離す
るとともに、実施例1におけると同じ方法で処理
した。 これらの条件はそれぞれ3つの方法により迅速
に好適な凝集を生起させるものであることが分つ
た。各方法の全工程時間は次のとおりであつた。 方法A;42分間、方法B;19分間、方法C:20
分間。 実施例 3 高濁度の川の水の処理: この実施例では、ビクトリアのヤラ(Yarra)
川から採取した18〜68NTUの比較的高濁度およ
び55〜75pt−Co単位の色を有する4つのサンプ
ル水を処理した。実施例1によつて活性化された
マグネタイトのサンプルを包含し、ミヨウバンを
用いおよび用いない処理と標準ミヨウバン処理と
の比較を行つた。結果を第表に示し、この結果
はそれぞれ凝集後マグネタイトの再生サイクルを
何回も行つたものにおける平均である。 実施例 4 低濁度/高着色度の水の処理: この実施例では、ビクトリアのヤン・イーン
(Yan Yeam)の貯水池から採取した2つのサン
プル水の脱色処理を行つた。再び、ミヨウバンを
加えたり又は加えずに処理されたマグネタイトの
試験を行い、標準ミヨウバン処理したものおよび
非処理マグネタイトによるものと比較した。上述
の各実施例におけるように、マグネタイトを大略
再循環させるとともに平均結果を引用した。結果
を第表に示す。 この水において、ミヨウバンは脱色に関して余
り効果的でなかつたが、本発明の処理マグネタイ
トはミヨウバンを添加することなくほとんど完全
に脱色し得た。他のマグネタイトはほとんど効果
がなかつた。 実施例 5 マグネタイト再生の変形例: 変形したマグネタイト再生方法と実施例1の方
法との比較試験を行つた。変形方法では、マグネ
タイトを処理後0.5Nの水酸化ナトリウムで洗浄
し、洗液を保存した。これらのPHを10.5〜11に調
節し、次の凝集サイクル後のマグネタイトの処理
に用いた。この工程により吸着した可成りの着色
物質と共に不溶物質のほとんど全部がマグネタイ
トから除去された。マグネタイトを液から分離
し、洗浄し、次いで、0.05Nの水酸化ナトリウム
溶液で処理した。このようにして、残留着色物質
および不溶物質を除去した。上記マグネタイトを
洗浄し(洗液は次のサイクル用に保存した)、次
いで、次の凝集に再使用した。0.05Nの水酸化ナ
トリウム溶液は、損失分を補充すべく時々更に溶
液を付加するようにして、非常に多数回のサイク
ルに用いることができた。この変形方法により処
理されたマグネタイトにより、実施例1における
再生マグネタイトによつて得られたものと見分け
難い程度の水の清澄化および脱色結果が得られ
た。この方法は連続操作に特に適している。 実施例 6 他の条件で再生したマグネタイトをヤラ川から
採取した水で試験を行つて標準ミヨウバン処理と
比較した。再生はマグネタイト10mlを水酸化ナト
リウム溶液40mlで処理して行つた。各サンプルに
下記の表に示されるコード文字が付された。
【表】 得られた結果を第表に示す。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 以下の実施例はタイプの清澄化剤の製造例お
よび使用例である。 実施例 7 マグネタイト上へのゲル粒子の製造: タズマニアのサアベイジ川からのマグネタイト
鉱石を粉砕しかつ選別して、1〜10ミクロンの粒
子を得た。これらは水中にスラリー化され、それ
に、例えば塩化第二鉄あるいは硫酸アルミニウム
等の加水分解性金属塩を加え、次いで水酸化ナト
リウム溶液によりPHを所望の値に調節した。水酸
化物コーテイング(被覆)の沈殿が完了した後、
この混合物を加熱して該被覆の重合化を増大させ
た。たとえば、水酸化第二鉄の被覆に対して1時
間沸点に、水酸化アルミニウムの被覆に対して40
分間、80℃に加熱した。次いでデカンテーシヨン
により上澄液を除き、冷水でデカンテーシヨンを
行うことにより被覆粒子を十分に洗浄した。 第表に示す条件で3つのサンプルを製造し
た。
【表】 実施例 8 川の水の清澄化: ヤラ川の水(濁度12NTU、色65Pt/Co単位)
に対し標準ジヤー試験を行い、そこで、予め定め
られた時間硫酸アルミニウム(ミヨウバン)と清
澄化剤(凝集/吸着剤)との混合を行い、その後
混合を停止した。更に所定時間の沈殿を行つた
後、上澄液の濁度および色を測定した。コーテイ
ングされた粒子(被覆粒子)を用いる実験におい
ては、沈殿物が除去されるとともにPH10.5の水酸
化ナトリウムで洗浄することにより再生されかつ
濯がれ、その後に再循環された。このような完全
サイクルを13回行つた後、14回目のサイクルにお
ける濁度および脱色の検出結果を第表に示す。
被覆粒子の添加量は、全ての場合、5ml/(沈
降容量)であつた。比較のために、ミヨウバンの
みを用いて同一の実験を行つた。
【表】 本発明のゲル被覆粒子の低濃度のミヨウバンと
ともに使用した場合、ミヨウバンのみを使用した
場合よりも非常に良好に混濁および色を除去し得
たことが分る。ミヨウバン濃度10mg/におい
て、ゲル被覆粒子より許容品質の水を生成するこ
とができたが、ミヨウバンだけでは生成すること
ができなかつた。 処理粒子により呈示される重要な利点は、処理
および沈降の所要時間が短いことである。即ち処
理粒子の実験において、所定の清澄化所要時間が
ほんの12分間であるのに対し、ミヨウバンによる
実験では少くとも35分間を要した。 透明な上澄液を分離した後処理粒子は約0.5N
の水酸化ナトリウム少量を添加することにより再
生された。付着不純物の離脱は、濁度または外見
の色および液層の鉄含量に対するスラリーのPHを
ブロツトすることにより検出された。結果は、PH
が増大するにつれて処理粒子からの離脱に応じて
水層の色および濁度が増大することを示した。こ
の転移は主としてPH9〜10において生起する。こ
れと同時に、鉄塩の量は原水中の鉄の含量に応じ
て除去された。 実施例 9 この実施例は、処理粒子性能に対する再循環の
効果を示す。水酸化第二鉄をコーテイングした粒
状マグネタイトおよび水酸化ナトリウムをコーテ
イングした粒状マグネタイトを用い、ミヨウバン
を15mg/用いたことを除き、実施例7における
と同様に凝集を行つた。 得られた結果を第表に示す。
【表】 結果は、水酸化鉄処理粒子の再循環時の性能が
改善されたことを示している。一方、Al(OH)3
をコーテイングして成る被覆粒子性能は、再生
時、おそらくPHでゲル被覆が分解することによ
り、サイクル毎に連続的に低下した。 被覆粒子を再生することの有効性は、アルカリ
処理を行わず一旦凝集を行つた後、当該材料
(剤)を再使用することにより実証された。後続
のサイクルにおいて、通常の再生が行われた。得
られた結果を第表に示す(凝集用のミヨウバン
使用量は5mg/であつた)。
【表】 粒子の再生を行わないと清澄化がほとんど行わ
れず、10番目のサイクル前に再生したことにより
性能が回復したことが分る。 実施例 10 この実施例は、ミヨウバン量を一定にしたまま
で、ゲル被覆粒子量を増大させた場合の効果を示
す。5mg/の一定投与量のミヨウバンと一緒に
種々の量の凝集補助剤(Fe Mag4)を用いてヤ
ラ川の水を処理した。結果を第表に示す。
【表】 結果はFeMag4が増加すると処理水の純度が可
成り改善されたことを示す。ミヨウバンのみを4
倍の使用量をもつて処理を行つてもFe Mag4/
ミヨウバンで達成できると同程度の効果が得られ
なかつた。 実施例 11 この実施例において被覆粒子の物理的安定性を
実証する。 0.25g FeCl3・6HO/gFe3O4を用いて実施例7
におけると同様にして被覆粒子(Fe Mag5)を
製造した。この製造物質の一部分を水性スラリー
(全容量250ml中、被覆粒子の沈降容量が200mlで
ある)として5日間速度100ml/分でペリスタル
テイツクポンプ(peristal tic pump)を介して
ポンプ輸送するこのにより摩砕に付した。次い
で、この物質をPH7.3、濁度13および色65〜70の
ヤラ川の水において試験した。比較のためにもと
の被覆粒子サンプルによつても試験を行つた。試
験は被覆粒子20ml/とミヨウバン5mg/を用
いて行つた。粒子は再生しかつ再循環され、3回
目のサイクルで得られた結果を第表に示す。
【表】 被覆粒子は長期間の摩砕に対して安定であつた
ことがわかる。 実施例 12 二酸化チタンから成るゲル粒子の製造: 二酸化チタン(RMS、20g、粒子サイズ10〜
20ミクロン)を水(200ml)内にスラリー化し、
次いで、塩化第二鉄溶液(60%、5ml)、続いて
十分な希水酸化ナトリウム溶液を添加してPHを
11.5にした。この混合物を1時間煮沸した。この
粒子物質5ml/を用いて実施例11におけると同
じ水について試験を行つた。処理水の濁度は
6.4NTUを有するのみでありかつ着色度は5Pt/
Co単位より低かつた。 実施例 13 クロレラ・ブルガリス(Chlorella Vulgaris)
の分離: この実験において、ゲル−被覆マグネタイトサ
ンプル(実施例11のものから成るFe Mag5)を
クロレラ・ブルガリス懸濁液を分離するために用
いた。3分間、50mlの新鮮なクロレラ懸濁液
(400mg/懸濁固体)を沈降した8mlのFe
Mag5と接触させる一方、、その間フラスコ内をゆ
つくりと撹拌した。懸濁液を沈降させ、デカンテ
ーシヨンにより上澄液を得、その残存懸濁固体の
分析を行つた。残存懸濁固体は僅かに30mg/存
在しただけであり、藻の92.5%が除去されたこと
がわかつた。 吸着された藻は、沈殿スラツジから、該スラツ
ジのPHを約10.5に高めるとともに当該混合物を撹
拌することにより回収された。放置することによ
り重いゲル被覆マグネタイト粒子が容易に沈降
し、藻は懸濁液として除去された。 次に、本発明の要旨およびその技術的範囲に包
含される実施態様の具体例を列挙すれば、次のと
おりである。 (1) 吸着PHで陽性のゼータ電位を有するヒドロキ
シル化表面層を形成しかつ粒子サイズを約10ミ
クロン以下とする鉱物質粒状体から成る水中の
不純物や着色物質を除去するための粒状清澄化
剤。 (2) ヒドロキシル化表面層が粒状体物質から誘導
された前記第1項に記載の清澄化剤。 (3) 粒状物質が酸化物または珪酸塩である前記第
2項に記載の清澄化剤。 (4) 粒状物質が磁化されたまたは磁化可能なもの
である前記第2項に記載の清澄化剤。 (5) 粒状物質がガンマ酸化鉄、マグネタイトまた
はフエライトである前記第4項に記載の清澄化
剤。 (6) ヒドロキシル化層が他の物質から誘導された
前記第1項に記載の清澄化剤。 (7) 粒状物質が酸化物、硫酸塩、珪酸塩または炭
酸塩の鉱物ないしクレイである前記第6項に記
載の清澄化剤。 (8) 粒状物質が硫酸カルシウム、炭酸カルシウ
ム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、シリカ、砂、ガ
ラス、雲母、陶土、パイロフイライト、ガンマ
酸化鉄、マグネタイトまたはフエライトである
前記第6項に記載の清澄化剤。 (9) ヒドロキシル化層が実質的に水に不溶性のゲ
ル状金属水酸化物である前記第6項〜第8項の
何れかに記載の清澄化剤。 (10) 金属水酸化物が第二鉄、アルミニウム、ジル
コニウムまたはトリウム水酸化物である前記第
9項に記載の清澄化剤。 (11) 粒状物質をアルカリ溶液に所定の時間懸濁せ
しめてヒドロキシル化層を形成せしめる前記第
1項〜第5項の何れかに記載の製法。 (12) アルカリ溶液が0.05〜0.1Nの水酸化ナトリウ
ム溶液であり、処理時間が約20〜60℃で約5〜
10分間とする前記第11項に記載の製法。 (13) 水に粒状物質を懸濁し、該水に適当な金属
塩を添加するとともにアルカリ性物質を添加
し、それにより金属水酸化物を沈殿せしめかつ
上記粒状物質の表面に該金属水酸化物の被膜を
形成せしめる前記第6項〜第10項の何れかに記
載の製法。 (14) 水に酸化鉄粒状体を懸濁し、該溶液に酸を
加えて第二鉄および/または第一鉄イオンを生
成し、次いで該溶液にアルカリ性物質を加えて
第二鉄および/または第一鉄の水酸化物を沈殿
させるとともに該水酸化物の被膜を上記粒状体
表面に形成させる前記第6項に記載の製法。 (15) 水を前記第1項〜第10項および第14項の何
れかに記載の清澄化剤と接触させ、次いで該清
澄化剤から当該処理した水を分離することを特
徴とする水の清澄化法。 (16) 分離を行う前に、サンプル水の添加後水に
多価の陽イオンを含有する物質を添加する前記
第15項に記載の方法。 (17) 多価陽イオンが第二鉄またはアルミニウム
イオンである前記第16項に記載の方法。 (18) 水の分離後、使用清澄化剤懸濁液のPHを高
めて当該清澄化剤から吸着不純物を遊離せしめ
るとともに、残留溶液から該清澄化剤を分離す
る前記第15項または第16項に記載の方法。 (19) 前記第18項に記載の段階の後または同時に
清澄化剤をアルカリ性溶液で処理することによ
り再生した前記第1項〜第5項の何れかに記載
の清澄化剤を用いる前記第17項に記載の方法。 (20) 清澄化剤が磁化されたまたは磁化可能なも
のである前記第15項〜第19項の何れかに記載の
方法。 (21)(a) 処理すべき清澄化剤に接触させ、 (b) 処理した水を清澄化剤から分離して清澄化
された水を得、 (c) 用いた清澄化剤の懸濁液をPHを約10.5に調
節し、 (d) 得られる流出液から清澄化剤を分離し、 (e) 要すれば再生のために清澄化剤をアルカリ
性溶液と接触させ、 (f) アルカリ性溶液から清澄化剤を分離し、 (g) 再生した清澄化剤を水洗し、 (h) 清澄化剤を水から分離し、 (i) 再生、洗浄した清澄化剤を(a)手段に再循環
することを特徴とする、 吸着PHで陽性のゼータ電位を有するヒドロキ
シル化表面層を形成しかつ粒子サイズを約10ミ
クロン以下とする鉱物質粒状体から成る清澄化
剤を使用した水の清澄化法。 (22) (g)段階において清澄化剤から分離した洗液
を用いた(c)段階におけるPHを高めるようにする
前記第21項に記載の方法。 (23) 清澄化剤が磁化されたあるいは磁化可能な
ものであり、かつ分離段階(d)、(f)および(h)が磁
気的に実行される前記第21項または第22項に記
載の方法。 (24) ミヨウバンを(a)段階ないし(b)段階における
水に添加する前記第21項〜第23項の何れかに記
載の方法。 (25) ミヨウバンを(d)段階からの流出液から回収
する前記第24項に記載の方法。 (26)(a) 処理すべき水を清澄化剤に接触させる手
段、 (b) 処理した水を清澄化剤から分離する手段、 (c) PH調節のために用いた清澄化剤を希アルカ
リと接触させる手段、 (d) 得られる流出液から清澄化剤を分離する磁
気分離手段、 (e) 要すれば再生のために清澄化剤をアルカリ
と接触させる手段、 (f) 清澄化剤をアルカリから分離し、後者を(e)
手段に再循環する磁気分離手段、 (g) 洗浄のために再生清澄化剤を水と接触させ
る手段、および (h) 再生清澄化剤を水から分離し、水を(c)手段
に、清澄化剤を(a)手段に再循環する磁気分離
手段からなる、 吸着PHで陽性のゼータ電位を有するヒドロキ
シル化表面層を形成しかつ粒子サイズを約10ミ
クロン以下とする鉱物質粒状体から成る清澄化
剤を使用した水の清澄化装置。 (27) 接触手段(a)、(c)、(e)および(g)のうち少くと
も1つが使用時内部を乱流状態にする長いパイ
プを含む前記第26項に記載の装置。 (28) 分離手段(b)が固体再循環型清澄器である前
記第26項または第27項に記載の装置。
【図面の簡単な説明】
第1図はゲル粒子のヒドロキシル化表面による
コロイド吸着時の多価陽イオンの効果の説明図、
第2図は本発明の好ましい一実施例の水処理方法
の工程流れ図、第3図は本発明方法に用る固体接
触型清澄器の構成の概要を示す図、第4図は本発
明方法を使用する装置の一実施例のブロツク図で
ある。 21……給水パイプ、22……容器、24……
ハウジング、25……室、27……羽根車、2
8,29……出口、31……接触器、32A……
分離清澄器、32B……分離器、33……再生混
合段階、34,37,39,42,44……磁気
分離器、36……第2再生混合段階、38……最
終再生段階、41……第1の洗浄混合器、43…
…最終洗浄混合器、46……混合器、47……固
体/液体分離器、A……給水、B……ミヨウバ
ン、C……清澄化水、D……固体、E……流出液
流、F……清澄化剤、G,I,L……希苛性ソー
ダ、H,J,N……固体流、K……洗浄水、M…
…オーバーフロー液、O……清澄化剤、P……ミ
ヨウバン、Q……スラツジ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 吸着PHで陽性のゼータ電位を有するヒドロキ
    シル化表面層を形成しかつ粒子サイズを約10ミク
    ロン以下とする鉱物質粒状体から成る水中の不純
    物や着色物質を除去するための粒状清澄化剤。 2 (a) 処理すべき水を清澄化剤に接触させる手
    段、 (b) 処理した水を清澄化剤から分離する手段、 (c) PH調節のために用いた清澄化剤を希アルカリ
    と接触させる手段、 (d) 得られる流出液から清澄化剤を分離する分離
    手段、 (e) 要すれば再生のために清澄化剤をアルカリと
    接触させる手段、 (f) 清澄化剤をアルカリから分離し、後者を(e)手
    段に再循環する分離手段、 (g) 洗浄のために再生した清澄化剤を水と接触さ
    せる手段、および (h) 再生した清澄化剤を水から分離し、水を(c)手
    段に、再生した清澄化剤を(a)手段に再循環する
    分離手段からなる、 吸着PHで陽性のゼータ電位を有するヒドロキシ
    ル化表面層を形成しかつ粒子サイズを約10ミクロ
    ン以下とする鉱物質粒状体から成る清澄化剤を使
    用した水の清澄化装置。 3 (a) 処理すべき水を清澄化剤に接触させ、 (b) 処理した水を清澄化剤から分離して清澄化さ
    れた水を得、 (c) 用いた清澄化剤の懸濁液をPHを約10.5に調節
    し、 (d) 得られる流出液から清澄化剤を分離し、 (e) 必要ならば清澄化剤をアルカリ性溶液で処理
    して再生し、 (f) アルカリ性溶液から清澄化剤を分離し、 (g) 再生した清澄化剤を水洗し、 (h) 再生した清澄化剤を水から分離し、 (i) 再生、洗浄した清澄化剤を(a)手段に再循環す
    ることを特徴とする、 吸着PHで陽性のゼータ電位を有するヒドロキシル
    化表面層を形成しかつ粒子サイズを約10ミクロン
    以下とする鉱物質粒状体から成る清澄化剤を使用
    した水の清澄化法。
JP5167277A 1976-05-03 1977-05-04 Clarification of water Granted JPS52135553A (en)

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