JP2005536449A - グルタチオンおよび第2相解毒酵素による酸化ストレス障害の予防および治療 - Google Patents

グルタチオンおよび第2相解毒酵素による酸化ストレス障害の予防および治療 Download PDF

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Abstract

本発明は概して動物組織においてグルタチオンの細胞内レベルまたは少なくとも1つの第2相解毒酵素の細胞内レベルを上昇させる医薬的有効量の化合物を投与することにより酸化ストレス障害を治療する分野に関する。本発明はまた被検対象においてグルタチオンの細胞内レベルまたは少なくとも1つの第2相解毒酵素の細胞内レベルを上昇させる医薬的有効量の化合物を投与することにより被検対象を酸化ストレス障害から保護する分野にも関する。本発明はまた酸化ストレス障害の治療に有用な医薬用組成物にも関する。

Description

本発明は2001年12月18日出願の米国仮出願第60/340273号(参照することにより本明細書に組み込まれる)に対する優先権を主張する。
[発明の分野]
本発明は概して動物細胞におけるグルタチオンの細胞内レベルまたは少なくとも1つの第2相解毒酵素の細胞内レベルを上昇させる、医薬的有効量の化合物を投与することにより酸化ストレスを治療する分野に関する。本発明はまた動物細胞におけるグルタチオンの細胞内レベルまたは少なくとも1つの第2相解毒酵素の細胞内レベルを上昇させる、医薬的有効量の化合物を投与することにより被検対象を酸化ストレスから保護する分野にも関する。本発明はまた酸化ストレス障害の治療に有用な医薬用組成物にも関する。
酸素およびさらに具体的には活性酸素種(ROS)として公知のその部分的還元産物の毒性は酸化ストレスとして一般に称されている。これは細胞の酸化促進過程および抗酸化過程の不均衡から生じる。酸化ストレスは癌の進行、アテローム性動脈硬化症、炎症、加齢、神経変性障害、白内障、網膜変性、薬物作用および毒性、組織虚血後の再灌流障害、並びに感染に対する防御などの種々の病理学的および慢性変性過程に関係している。例えばGao X,Dinkova−Kostova AT,Talalay P.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 98(26):15221−15226(2001)(参照することにより本明細書に組み込まれる)参照。Gao et al.(2001)、前出の15226頁に列挙される文献もまた参照することにより本明細書に組み込まれる。
哺乳動物細胞は正常な好気性代謝の一部としてROSを作製することによりその独自の酸化ストレスに寄与し、そしてこれらの危険と戦うために精巧でそして重複するメカニズムを発達させている(Halliwell,B.およびGutteridge,J.M.C.(1999),Free Radicals in Biology and Medicine.Oxford University Press,New York,1−36頁)。それにもかかわらず、保護メカニズムは、特に酸化ストレスが強まっている間、完全に効率的というわけではない。これらの防御を補強するための方法の開発の希求は広くヒトの消費に反映されており、そして植物を基にした抗酸化剤、例えばアスコルビン酸、トコフェロール、カロテノイド、およびポリフェロールは健康に役立っている(Pokorny,J.Yanishlieva,M.およびGordon,M.(2001),Antioxidants in food:practical applications.Woodhead Publishing,Ltd.,Cambridge,英国)。これらの直接的抗酸化剤は遊離のラジカルおよびその他の化学的酸化剤を中和するが、これらの反応において消費される。酸化ストレス障害から被検対象を保護するために、およびこれらの同一の障害を患う被検対象を治療するためにさらなる化合物が必要である。
本発明は、被検対象の疾患組織においてグルタチオンまたは少なくとも1つの第2相解毒酵素を上昇させる医薬的有効量の化合物を被検対象に投与することを含む、酸化ストレス障害の治療を必要とする被検対象を治療する方法に関する。前記化合物はイソチオシアネート、例えばスルフォラファンまたはグルコシノレートでよい。前記酸化ストレス障害は、網膜変性、アルツハイマー病または加齢でよい。前記第2相解毒酵素は、UDP−グルクロノシルトランスフェラーゼ、スルホトランスフェラーゼ、フェノール−O−メチルトランスフェラーゼ、カテコール−O−メチルトランスフェラーゼ、ヒスタミンN−メチルトランスフェラーゼ、ニコチンアミドN−メチルトランスフェラーゼ、チオプリンメチルトランスフェラーゼ、チオールメチルトランスフェラーゼ、N−アセチルトランスフェラーゼ、O−アセチルトランスフェラーゼ、アシル−CoAシンテターゼ、アシル−CoA:アミノ酸N−アシルトランスフェラーゼ、アミノアシル−tRNAシンテターゼ、グルタチオンシンテターゼ、γグルタミルシステインシンテターゼ、グルタチオンS−トランスフェラーゼ、キノンリダクターゼ、ヘムオキシゲナーゼ、ロダネーゼ、グルタチオンリダクターゼ、グルタチオンペルオキシダーゼ、カタラーゼおよびスーパーオキサイドジスムターゼでよい。
本発明は、被検対象の細胞において、グルタチオンまたは少なくとも1つの第2相解毒酵素を上昇させる医薬的有効量の化合物を被検対象に投与することを含む、被検対象を酸化ストレス障害から保護する方法に関する。前記化合物は、イソチオシアネート、例えばスルフォラファンまたはグルコシノレートでよい。前記酸化ストレス障害は網膜変性、アルツハイマー病または加齢でよい。前記第2相解毒酵素は、UDP−グルクロノシルトランスフェラーゼ、スルホトランスフェラーゼ、フェノール−O−メチルトランスフェラーゼ、カテコール−O−メチルトランスフェラーゼ、ヒスタミンN−メチルトランスフェラーゼ、ニコチンアミドN−メチルトランスフェラーゼ、チオプリンメチルトランスフェラーゼ、チオールメチルトランスフェラーゼ、N−アセチルトランスフェラーゼ、O−アセチルトランスフェラーゼ、アシル−CoAシンテターゼ、アシル−CoA:アミノ酸N−アシルトランスフェラーゼ、アミノアシル−tRNAシンテターゼ、グルタチオンシンテターゼ、γグルタミルシステインシンテターゼ、グルタチオンS−トランスフェラーゼ、キノンリダクターゼ、ヘムオキシゲナーゼ、ロダネーゼ、グルタチオンリダクターゼ、グルタチオンペルオキシダーゼ、カタラーゼおよびスーパーオキサイドジスムターゼでよい。
本発明は上記被検対象の疾患組織においてグルタチオンの細胞内レベルまたは少なくとも1つの第2相解毒酵素の細胞内レベルを上昇させる医薬的有効量の化合物を被検対象に投与することを含む、被検対象を眼の変性から保護する方法に関する。前記化合物はイソチオシアネート、例えばスルフォラファンまたはグルコシノレートでよい。前記酸化ストレス障害は網膜変性、アルツハイマー病または加齢でよい。前記第2相解毒酵素は、UDP−グルクロノシルトランスフェラーゼ、スルホトランスフェラーゼ、フェノール−O−メチルトランスフェラーゼ、カテコール−O−メチルトランスフェラーゼ、ヒスタミンN−メチルトランスフェラーゼ、ニコチンアミドN−メチルトランスフェラーゼ、チオプリンメチルトランスフェラーゼ、チオールメチルトランスフェラーゼ、N−アセチルトランスフェラーゼ、O−アセチルトランスフェラーゼ、アシル−CoAシンテターゼ、アシル−CoA:アミノ酸N−アシルトランスフェラーゼ、アミノアシル−tRNAシンテターゼ、グルタチオンシンテターゼ、γグルタミルシステインシンテターゼ、グルタチオンS−トランスフェラーゼ、キノンリダクターゼ、ヘムオキシゲナーゼ、ロダネーゼ、グルタチオンリダクターゼ、グルタチオンペルオキシダーゼ、カタラーゼおよびスーパーオキサイドジスムターゼでよい。
同様に、本発明は、また、上記被検対象の組織においてグルタチオンの細胞内レベルまたは少なくとも1つの第2相解毒酵素の細胞内レベルを上昇させる医薬的有効量の化合物を被検対象に投与することを含む、被検対象を光酸化から保護する方法にも関する。前記被検対象の組織は皮膚または眼の器官、例えば眼でよい。
本発明は、また、医薬用賦形剤およびグルタチオンまたは少なくとも1つの第2相解毒酵素の細胞内レベルを上昇させる医薬的有効量の作用物質(agent)を含む、酸化ストレス障害の治療に使用するための組成物にも関する。
本発明は、酸化ストレス障害の治療を必要とする被検対象の治療の方法であって、上記被検対象の疾患組織においてグルタチオンの細胞内レベルまたは少なくとも1つの第2相解毒酵素の細胞内レベルを上昇させる医薬的有効量の化合物を被検対象に投与することを含む方法に関する。
多くのヒト慢性疾患は、酸化ストレスに関連するが、いくつかの解剖学的部位ではこの酸化ストレスは光または照射により悪化する。1つの共通する「解剖学的部位」は皮膚であり、ここでは紫外線が皮膚癌の原因物質である。別の実例は、視覚サイクルに関与する網膜分子による眼の網膜の定常的な損傷である。これらのポリ不飽和物質は、酸化剤(すなわち「光酸化剤」)として作用でき、そして活性酸素種を生成するその能力は適当な波長のUV光により著明に増強される。従って我々はUV光と組み合わせたオールトランスレチナールの細胞毒性効果を、スルフォラファンによる第2相酵素の誘導により廃することができるかどうかを研究した。以下に記載する実施例6はこの保護機能を説明する。この点で本発明は、本発明において規定する光、とりわけUV光と組み合わせた、レチナール代謝産物、誘導体、またはその変種、例えば「シスレチナール」(例えば11−シスレチナールアイソフォーム)により誘導されるいずれかの細胞毒性効果を廃することを企図する。
本明細書で用いる被検対象なる用語を用いて動物、好ましくはヒトまたは非ヒトを含む哺乳動物を意味することができる。患者なる用語を用いて酸化ストレス障害の治療を必要とする被検対象を示す。「疾患」、「症状」および「障害」なる用語を全て互換的に用いることができる。
本発明は、疾患細胞または組織に存在するグルタチオンまたはいずれかの第2相酵素のレベルが異常である可能性がある酸化ストレス障害の治療を必要とする被検対象を治療するのに有用である。これらのレベル異常は、酸化ストレス障害の原因であるかまたはそれに特徴的であるかのいずれかである可能性がある。本発明の文脈で用いる「酸化ストレス障害」なる用語は細胞の酸化促進および抗酸化過程の不均衡から生じ、結果的に細胞死に至る。酸化ストレスは、癌の進行、アテローム性動脈硬化症、炎症、加齢、神経変性障害、白内障、網膜変性、薬物作用および毒性、組織虚血後の再灌流障害、並びに感染に対する防御などの種々の病理学的および慢性変性過程に関係している。
本発明により想定される治療を、酸化ストレス障害が既に存在する患者、または酸化ストレス障害を被りやすい患者に用いることができる。加えて、本発明の方法を用いて患者における酸化ストレス障害に関与する細胞性または生理学的異常を是正することができる。
本明細書で用いる作用物質または化合物なる用語は、グルタチオンまたは第2相酵素の細胞内レベルを上昇させるいずれかの化学物質を意味することを意図する。
本明細書で用いる「医薬的有効量」は臨床的に有意であり、過剰なレベルの副作用がない細胞性応答を引き出すのに有効な量を意味するために用いることを意図する。
本発明は酸化ストレス障害を予防または治療する手段として、細胞内のグルタチオン(GSH)を上昇させる方法に関する。GSHはグリシン、システインおよびグルタミン酸からなるトリペプチドであり、グルタミン酸はγカルボキシル基を介してシステインに連結されている(通常ペプチドで起きるαカルボキシル連結とは対照的である)。GSHは、身体が生体異物(異なる化学物質または異物)を抱合(conjugation)させて、生体異物にさらに親水性を付与し、従って身体からの排泄を促進する解毒ペプチドである。GSHの合成は2段階反応に関与し、第1反応はγグルタミルシステインシンテターゼにより触媒される。グルタチオンシンテターゼは第2反応を触媒する。今度は、GSHの生体異物に対する抱合をグルタチオンS−トランスフェラーゼ(GSHトランスフェラーゼとも称される)が触媒し、これは同一物の二量体(ホモ二量体)または異なる(ヘテロ二量体)サブユニットでもよいが、ヘテロ二量体がいくつか存在している。今日では、少なくとも4つのクラスのGSHトランスフェラーゼが同定されており、各クラスはそこでの2つまたはそれ以上の型のサブユニットを有している。たいていのGSHトランスフェラーゼは、サイトゾル性(すなわち可溶性)であり、このことはこれらが細胞のサイトゾルで見出されることを意味しているが、少なくとも2つのミクロソームGSHトランスフェラーゼが存在する。アミノ酸類似性および生物学的活性のような因子に基づいて、当業者は存在する多くの型のGSHトランスフェラーゼおよび未だ同定できていないいずれかのGSHトランスフェラーゼを理解しそして認識することができる。従って、本明細書で用いる「細胞内GSHの増加」または「細胞内GSHの上昇」なる用語はGSHペプチド自体、並びにその合成および生体異物への抱合に寄与する酵素を意味することを意図する。
本発明はまた少なくとも1つの第2相解毒酵素の細胞内レベルを増加させる方法にも関する。「第2相解毒酵素」および「第2相酵素」なる用語を本明細書では互換的に用いる。本明細書で用いる第2相酵素は生体異物の生体内変化および/または酸化ストレスの予防に寄与するいずれかの第2相反応に関与するいずれかの酵素である。一般的に、第2相反応は概して生体異物の親水性を増加させる部分の生体異物への抱合に関与する。この抱合された生体異物は、さらに親水性であり、抱合されていない生体異物よりもさらに容易に体内から排泄される。6つの型の第2相抱合反応があり、グルクロン酸抱合、硫酸化、メチル化、アセチル化、アミノ酸抱合およびグルタチオン抱合が含まれる。酵素ロダネーゼにより触媒される反応(硫黄イオンをシアン化物に移し、チオシアネートを形成する)もまた本明細書では第2相反応であると考えられる。
簡単に説明すると、グルクロン酸抱合は、生体異物の変換の主要な経路であり、そしてグルクロニドの生体異物への抱合に関与する。反応はUDP−グルクロノシルトランスフェラーゼ(UDPGT)により触媒され、その複数の形態が存在する。これらの複数の形態はいくつかの異なる遺伝子によりコードされる。当業者は異なる形態のUDPGTおよびそれらが触媒する反応を認識し、そして理解することができる。
硫酸化は硫酸塩の生体異物への抱合を含む生体異物変換の経路である。反応はスルホトランスフェラーゼにより触媒され、その多くの形態が同定されている。当業者は異なる形態のスルホトランスフェラーゼおよびそれらが触媒する反応を認識し、そして理解することができる。
メチル化はメチル基の生体異物への抱合を含む生体異物変換の経路である。メチル化される生体異物上の原子の型に基づいて3つの異なるメチル化反応がある。3つのメチル化反応は硫黄(S)、酸素(O)および窒素(N)で起こり、その各々は異なる酵素のセットにより触媒される。O−メチル化はフェノール−O−メチルトランスフェラーゼ(POMT)またはカテコール−O−メチルトランスフェラーゼ(COMT)により触媒される。COMTは単一の遺伝子によりコードされ、少なくとも2個の異なるアレル変種を有する。N−メチル化は、ヒスタミンN−メチルトランスフェラーゼまたはニコチンアミドN−メチルトランスフェラーゼにより触媒される。S−メチル化は、チオプリンメチルトランスフェラーゼ(TPMT)およびチオールメチルトランスフェラーゼ(TMT)などの少なくとも2個の酵素により触媒される。当業者は異なる形態のメチルトランスフェラーゼおよびそれらが触媒する反応を認識し、そして理解することができる。
アセチル化はアセチル基の生体異物への抱合を含む生体異物変換の経路である。アセチル化される生体異物上の原子の型(OおよびN)に基づいて、2つの異なるアセチル化反応がある。2つのアセチル化反応は同一のセットの酵素により触媒されても、されなくてもよい。N−アセチル化はN−アセチルトランスフェラーゼ(NAT)により触媒され、ヒトではその2つの形態が存在する。これらの形態は2つの異なる遺伝子によりコードされる。O−アセチル化はO−アセチルトランスフェラーゼにより触媒されるが、NATによっても触媒され得る。当業者は異なる形態のアセチルトランスフェラーゼおよびそれらが触媒する反応を認識し、そして理解することができる。
アミノ酸抱合は、アミノ酸の生体異物への抱合を含む生体異物変換の経路である。アミノ酸が生体異物に抱合される2つの主要な経路がある。第1の反応はカルボン酸を含有する生体異物に関与する。この反応は、CoAの生体異物への抱合を触媒するアシル−CoAシンテターゼにより起こり、チオエステルを形成する。チオエステルは続いてアシル−CoA:アミノ酸N−トランスフェラーゼ酵素を介してアミノ酸に抱合される。生体異物がアミノ酸に抱合される第2の主要な経路は、芳香族ヒドロキシルアミンを含有する生体異物に関与する。この反応はアミノアシル−tRNA−シンテターゼを用いるアミノ酸の活性化に関与する。活性化されたアミノ酸は続いて生体異物上の芳香族ヒドロキシルアミンと反応して反応性N−エステルを形成する。当業者はアミノ酸の生体異物への抱合に寄与する異なる型の酵素およびそれらが触媒する反応を認識し、そして理解することができる。
キノンリダクターゼ(QR)は保護機能を有しているために第2相酵素であると考えられ(Prochaska et al.,Oxidative Stress:Oxidants and Antioxidants 195−211(1991))、その他の第2相酵素と協調的に誘導され、そしてグルタチオントランスフェラーゼを調節するエンハンサーエレメントに類似のエンハンサーエレメントにより制御される(Favreau et al.,J.Biol.Chem.266:4556−4561(1991))。
ヘムオキシゲナーゼ(HO)もまた第2相酵素であると考えられ、ヘムのビリベルジンへの転換を触媒し、これは続いてビリルビンに還元される。従ってHO酵素はビリルビンの生成に寄与し、それ自体が強力な抗酸化剤である。加えて、HO酵素はその他の第2相酵素を誘導する多くの同一の化合物により誘導される。
さらなる第2相酵素には、非限定例としてはグルタチオンリダクターゼ、グルタチオンペルオキシダーゼ、カタラーゼおよびスーパーオキサイドジスムターゼのような酵素などがある。
本発明は疾患組織における少なくとも1つの第2相酵素のレベルを上昇させることに関する。本発明において企図される化合物がただ1つの第2相酵素、または1つ以上の第2相酵素のレベル上昇に寄与することができる。本明細書で用いる「第2相酵素のレベルを上昇させる」なる用語はコントロール(非刺激)レベルに比較した、細胞に存在する第2相酵素の量の増加を意味するために用いられる。用語はまた細胞に存在する酵素の活性または特異性の増加を意味するためにも用いられる。
本明細書で用いる疾患組織なる用語は、インビトロで培養された、または全体的にまたは部分的に切除された組織としての個々の細胞を意味するために用いられる。疾患組織はまた変性過程を被る被検対象における組織、または未だ変性過程により影響を受けていない同一器官内の組織を意味するために用いられる。正常組織は変性組織に隣接していても、いなくてもよい。
好ましい実施形態では、グルタチオンまたはいずれかの第2相酵素を上昇させる本発明の方法で用いられる化合物をイソチオシアネートおよびグルコシノレートからなる群から選択する。
イソチオシアネートは、チオシアネート(SCN)部分を含有する化合物であり、そして当業者により容易に同定される。イソチオシアネートの実例には、非限定例としてはスルフォラファンまたはその類似物などがある。イソチオシアネート類似物の記載および調製は米国再発行特許第36,784号に記載されており、そしてその全てを参照することにより本明細書に組み込む。好ましい実施形態では、本発明で用いられるスルフォラファン類似物には6−イソチオシアナト−2−ヘキサノン、エクソ−2−アセチル−6−イソチオシアナトノルボルナン、エクソ−2−イソチオシアナト−6−メチルスルホニルノルボルナン、6−イソチオシアナト−2−ヘキサノール、1−イソチオシアナト−4−ジメチルホスホニルブタン、エクソ−2−(1’−ヒドロキシエチル)−5−イソチオシアナトノルボルナン、エクソ−2−アセチル−5−イソチオシアナトノルボルナン、1−イソチオシアナト−5−メチルスルホニルペンタン、シス−3−(メチルスルホニル)シクロヘキシルメチルイソチオシアネートおよびトランス−3−(メチルスルホニル)シクロヘキシルメチルイソチオシアネートなどがある。
グルコシノレートは当分野で周知であり、イソチオシアネートの前駆体である。グルコシノレートは当業者に容易に認識され、そして理解され、そしてFahey et al.,Phytochemistry,56:5−51(2001)に概説されており、その全ての内容を参照により本明細書に組み込む。
本発明により企図されるその他の化合物には、第2相酵素のレベルを誘導する(上昇させる)ことが解っている化合物などがある。好ましくは、これらの化合物にはレスベラトロール、オルチプラズ、ジメチルフマレート、2(3)−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシトルエンおよびその類似物などがある。
本明細書で用いる「発現の上昇または低下」なる用語は、酵素をコードするのに寄与する遺伝子の転写率における上昇または低下を意味するために用いられ、結果的に各遺伝子に関して各々のmRNAレベルの上昇または低下に至る。転写率とは独立した、細胞におけるタンパク質または酵素のレベルの上昇または低下を意味するためにも、前記用語が用いられる。例えば、転写率が変化せずに、問題のタンパク質をコードするmRNAの分解率の上昇により細胞におけるタンパク質レベルの低下に至る可能性がある。
本発明はまた、医薬用賦形剤および医薬的有効量の、グルタチオンまたは少なくとも1つの第2相解毒酵素の細胞内レベルを上昇させる作用物質を含む、酸化ストレス障害の治療に使用するための組成物をも提供する。
好ましい実施形態では、本発明の組成物はイソチオシアネートおよびグルコシノレートからなる群から選択される作用物質を含む。さらに好ましい実施形態では、本発明の組成物はスルフォラファンまたはスルフォラファン類似物を含む。
別の好ましい実施形態では、本発明の組成物は6−イソチオシアナト−2−ヘキサノン、エクソ−2−アセチル−6−イソチオシアナトノルボルナン、エクソ−2−イソチオシアナト−6−メチルスルホニルノルボルナン、6−イソチオシアナト−2−ヘキサノール、1−イソチオシアナト−4−ジメチルホスホニルブタン、エクソ−2−(1’−ヒドロキシエチル)−5−イソチオシアナトノルボルナン、エクソ−2−アセチル−5−イソチオシアナトノルボルナン、1−イソチオシアナト−5−メチルスルホニルペンタン、シス−3−(メチルスルホニル)シクロヘキシルメチルイソチオシアネートおよびトランス−3−(メチルスルホニル)シクロヘキシルメチルイソチオシアネートからなる群から選択される作用物質を含む。
さらに別の好ましい実施形態では、本発明の組成物はレスベラトロール、オルチプラズ、ジメチルフマレート、2(3)−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシトルエンおよびその類似物からなる群から選択される作用物質を含む。
別の好ましい実施形態では、グルタチオンまたはいずれかの第2相酵素のレベルを上昇させることにより変性疾患を治療するために用いられる本発明の組成物を用いてUDP−グルクロノシルトランスフェラーゼ、スルホトランスフェラーゼ、フェノール−O−メチルトランスフェラーゼ、カテコール−O−メチルトランスフェラーゼ、ヒスタミンN−メチルトランスフェラーゼ、ニコチンアミドN−メチルトランスフェラーゼ、チオプリンメチルトランスフェラーゼ、チオールメチルトランスフェラーゼ、N−アセチルトランスフェラーゼ、アシル−CoAシンテターゼ、アシル−CoA:アミノ酸N−アシルトランスフェラーゼ、アミノアシル−tRNAシンテターゼ、グルタチオンシンテターゼ、γグルタミルシステインシンテターゼ、グルタチオンS−トランスフェラーゼ、キノンリダクターゼ、ヘムオキシゲナーゼおよびロダネーゼからなる群から選択される酵素を上昇させる。
[処方および投与の方法]
酸化ストレス障害の治療に有用な本発明の作用物質および医薬的に許容される担体または賦形剤を含む本発明の医薬用組成物が提供される。このような作用物質を人工的に合成するかまたは天然の供給源から入手することができる。前記作用物質が天然の供給源から入手される場合、このような作用物質を必ずしも医薬的に許容される担体または賦形剤と組み合わせる必要はない。天然の供給源の実例としてはacephala、alboglabra、botrytis、costata、gemmifera、gongylodes、italica、medullosa、palmifolia、ramosa、sabauda、sabellicaおよびselensiaからなる変種の群から選択されるBrassica oleracea種子である。さらなる天然の供給源の実例はアブラナ科植物のスプラウト(新芽)である。
本発明はさらにインビボで本発明の治療用化合物に変換されるプロドラッグの使用を企図する(Silverman,R.B.,「The Organic Chemistry of Drug Design and Drug Action」,Academic Press、第8章(1992))。このようなプロドラッグを用いて治療用化合物の体内分布または薬物動態を変化させることができる。例えば、アニオン性基、例えば硫酸基またはスルホン酸基を、例えばメチル基またはフェニル基でエステル化して硫酸エステルまたはスルホン酸エステルを生じることができる。硫酸エステルまたはスルホン酸エステルを被検対象に投与する場合、エステルは酵素的または非酵素的に切断され、アニオン性基が露呈する。このようなエステルは環状、例えば環状硫酸すなわちサルトン、または2個もしくはそれ以上のアニオン性部分を、連結基を介してエステル化することができる。アニオン性基を、切断されて中間化合物を露呈する部分(例えばアシロキシメチルエステル)でエステル化でき、続いてこれを分解して活性化合物を生じる。さらに、アニオン性部分を、インビボで能動的に輸送される基、または標的器官により選択的に取り込まれる基にエステル化することができる。キャリヤ部分に関して以下に記載するように、前記エステルは特定の器官に対して治療用部分を特異的に標的化するのを可能にするように選択される。
医薬用組成物を経口、鼻、非経口、全身内、腹腔内、局所(例えば滴剤または経皮パッチによる)、口腔内に、または経口もしくは鼻スプレイとして投与することができる。「医薬的に許容される担体」とは、非限定例としては無毒性固体、半固体もしくは液体充填剤、希釈剤、カプセル化材料またはいずれかの型の処方補助剤を企図する。本明細書で用いる「非経口的」なる用語は静脈内、筋肉内、腹腔内、胸骨内、皮下および眼内注射および注入を含む投与様式を意味する。
非経口注射用の本発明の医薬用組成物は医薬的に許容される滅菌水性もしくは非水性溶液、分散液、懸濁液、または乳液、および使用直前に滅菌注射用溶液または分散液に再構築するための滅菌粉末を含むことができる。適当な水性および非水性担体、希釈剤、溶媒またはベヒクルの実例には、水、エタノール、ポリオール(例えばグリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等)、カルボキシメチルセルロースおよび適当なその混合物、植物油(例えばオリーブ油)、並びに注射用有機エステル、例えばオレイン酸エチルなどがある。コーティング材料、例えばレシチンを使用することにより、分散液の場合、必要な粒子サイズを維持することにより、および界面活性剤を使用することにより適当な流動性を維持することができる。
本発明の組成物はまたアジュバント、例えば非限定例としては保存剤、湿潤剤、乳化剤、および分散剤を含有することもできる。種々の抗細菌剤および抗真菌剤、例えばパラベン、クロロブタノール、フェノールソルビン酸等を含めることにより微生物の作用の予防を確実にすることができる。等張剤、例えば糖、塩化ナトリウム等を含めるのも望ましい。吸収を遅延させる作用物質、例えばモノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンを含めることにより、注射用医薬用形態の吸収遅延をもたらすことができる。
薬物の効果を延長させるために、皮下または筋肉内注射からの吸収を遅くさせるのが望ましい場合もある。これは水難溶性の結晶性または無晶性材料の液体懸濁液の使用により達成することができる。次いで薬物の吸収速度はその分解速度に依存し、今度は結晶サイズおよび結晶形態に依存し得る。また別に、非経口的に投与された薬物形態の吸収遅延は油状ベヒクル中に薬物を溶解または懸濁することにより達成される。
注射用デポー形態は生分解性重合体、例えばポリラクチドポリグリコライド中に薬物をマイクロカプセル化したマトリックスを形成することにより作製する。重合体に対する薬物の比率および用いる特定の重合体の特性に依存して、薬物の放出速度を調節することができる。その他の生分解性重合体の実例としては、ポリ(オルトエステル)およびポリ(無水物)などがある。また生体組織に適合するリポソームまたはマイクロエマルジョンに薬物を捕捉させることによりデポー注射用処方を調製する。
例えば細菌保持フィルターを通して濾過することにより、または使用直前に滅菌水またはその他の滅菌注射用媒質に溶解または分散できる滅菌固体組成物の形態で殺菌剤を組み込むことにより注射用処方を滅菌することができる。
経口投与用の固体投与形態には、非限定例としてはカプセル、錠剤、丸剤、粉末および顆粒などがある。このような固体投与形態では、活性化合物を少なくとも1品目の医薬的に許容される賦形剤または担体、例えばクエン酸ナトリウムもしくはリン酸二カルシウム並びに/またはa)充填剤または増量剤、例えばデンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、およびケイ酸、b)結合剤、例えばカルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース、およびアラビアゴム、c)保湿剤、例えばグリセロール、d)崩壊剤、例えば寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモまたはタピオカデンプン、アルギン酸、特定のケイ酸塩および炭酸ナトリウム、e)溶液遅延剤、例えばパラフィン、f)吸収促進剤、例えば4級アンモニウム化合物、g)湿潤剤、例えばアセチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロール、h)吸収剤、例えばカオリンおよびベントナイトクレイ、並びにi)滑沢剤、例えばタルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、およびその混合物と混合する。カプセル、錠剤および丸剤の場合、投与形態が緩衝剤を含むこともできる。
類似の型の固体組成物を、ラクトースまたは乳糖および高分子量ポリエチレングリコール等のような賦形剤を用いて、軟質および硬質充填ゼラチンカプセルの充填剤として用いることもできる。
錠剤、糖衣錠、カプセル、丸剤、および顆粒の固体投与形態を、コーティングおよびシェル、例えば腸溶コーティングおよび医薬品処方の分野で周知のその他のコーティングを伴って調製することができる。これらは場合によっては隠蔽剤を含有することができ、そして消化管の特定の部分で、場合によっては遅延化様式で、(複数の)活性成分のみ、または活性成分が優先的に放出される組成物にもできる。使用できる包埋組成物の実例には重合体物質およびワックスなどがある。
活性化合物を、適当な場合1つまたはそれ以上の前記した賦形剤を用いてマイクロカプセル化形態にもできる。
経口投与用の液体投与形態には、非限定例としては医薬的に許容される乳液、溶液、懸濁液、シロップおよびエリキシルなどがある。活性化合物に加えて液体投与形態は当分野で一般に用いられる不活性希釈剤、例えば水またはその他の溶媒、可溶化剤および乳化剤、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(とりわけ綿実油、落花生油、コーン油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール、およびソルビタンの脂肪酸エステル、並びにその混合物を含有できる。
不活性希釈剤に加えて、経口組成物はアジュバント例えば湿潤剤、乳化剤および懸濁剤、甘味剤、着香剤、並びに香料を含むこともできる。
懸濁液は活性化合物に加えて懸濁剤、例えばエトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタンエステル、微結晶性セルロース、メタハイドロオキサイドアルミニウム、ベントナイト、寒天、およびトラガント、並びにその混合物を含有することができる。
局所投与には、皮膚または肺および眼の表面などの粘膜への投与などがある。眼への投与は当分野で周知の多くの方法のいずれかでよく、とりわけ滴、泡、重合体組成物、ゲル、移植用徐放組成物、経口投与形態、注射用投与形態、相転移形態、軟膏、クリーム、固体移植物などでよい。
吸入用を含む局所投与用の組成物を、加圧できるかまたは加圧されない乾燥粉末として調製することができる。加圧されない粉末組成物では、微細に分割された形態の活性成分を、例えば直径100μmまでのサイズの粒子を含む大きなサイズの医薬的に許容される不活性担体との混合に用いることができる。適当な不活性担体には糖例えばラクトースなどがある。活性成分の粒子の少なくとも95重量%が0.01から10μmの範囲の有効粒子サイズを有するのが望ましい。
また別に、組成物を加圧し、そして圧縮されたガス、例えば窒素または液化ガス噴射剤を含有することができる。液化噴射剤媒質および実際の全組成物は、活性成分が実質的な程度では何らそこに溶解されていないようなのが好ましい。加圧された組成物はまた表面活性剤を含有することもできる。表面活性剤は液体かまたは固体非イオン性表面活性剤でよいか、または固体アニオン性表面活性剤でよい。ナトリウム塩の形態の固体アニオン性表面活性剤を使用するのが好ましい。
[投与量]
本発明の作用物質の有効量を実験的に決定でき、そして純粋な形態で、またはこのような形態が存在する場合、医薬的に許容される塩、エステルまたはプロドラッグの形態で用いることができることは当業者に理解されよう。神経学的障害の治療を必要とする被検対象に、作用物質を1つまたはそれ以上の医薬的に許容される賦形剤と組み合わせた医薬用組成物として投与することができる。ヒト患者に投与する場合、主治医による十分な医学的判断の範囲内で本発明の作用物質または組成物の一日用量が決定されることは理解されよう。いずれかの特定の患者に関する特定の治療有効量レベルは種々の因子に依存する。達成される細胞応答の型および程度;用いた特定の作用物質または組成物の活性;用いた特定の作用物質または組成物;患者の年齢、体重、一般的な健康状態、性別および食事;投与時間、投与経路、および作用物質の排泄速度;治療期間;特定の作用物質と組み合わせて、または同時に用いられる薬物;並びに医学の分野で周知の因子等。例えば、望ましい治療効果を達成するのに必要とされるレベルよりも低いレベルで作用物質の投与量で始め、そして望ましい効果が達成されるまで徐々に用量を増加させることは十分に当業者の範囲内である。
例えば0.05から10mg/kg/日、好ましくは0.1から7.5mg/kg/日、さらに好ましくは0.1から2mg/kg/日、最も好ましくは0.5mg/kg/日のオーダーの投与量で、1日1回、または投与量を分割して1日2から4回投与する化合物の経口投与により満足できる結果が得られる。非経口投与では、例えば静脈内点滴または注入により、0.01から5mg/kg/日、好ましくは0.05から1.0mg/kg/日、そしてさらに好ましくは0.1から1.0mg/kg/日のオーダーの投与量を用いることができる。従って患者に適当な1日用量は経口投与で2.5から500mg、好ましくは経口投与で5から250mg、さらに好ましくは経口投与で5から100mgのオーダーであるか、または静脈内投与で0.5から250mg、好ましくは静脈内投与で2.5から125mg、そしてさらに好ましくは静脈内投与で2.5から50mgのオーダーである。
当分野で認められており、そして常法である技術により決定された(HPLCが好ましい)、予め決定された作用物質の血中濃度を提供するために患者に特異的な様式で投与量を調整することもできる。従って、患者の投与量を調整して、HPLCにより測定されるような50から1000ng/ml、好ましくは150から500ng/mlのオーダーで一定の持続的な血中レベルを達成することができる。
本明細書に記載する方法および出願に対するその他の適当な修飾および適合化を本発明の範囲またはいずれかのその実施形態から逸脱することなく為すことができることは関係する当業者に容易に明らかになろう。
以下の実施例は本発明を説明するためのみに提供され、そしていかなるようにも本発明を限定することを意図するものではない。
網膜細胞はとりわけ酸化損傷に敏感である(Cai,J.,Nelson,K.C.,Wu,M.,Sternberg,P.およびJones,D.P.,Prog.Retinal Eye Res.19:205−221(2000);Winkler,B.S.,Boulton,M.E.,Gottsch,J.D.およびSternberg,P.,Molecular Vision 5:32−42(1999))。生理学的に生じる酸化ストレスの型を模倣するために、以下の4つの酸化剤を選択した。メナジオン、tert−ブチルハイドロペルオキサイド、4−ヒドロキシノネナール、および過酸化亜硝酸。これらの作用物質が酸化損傷を引き起こすメカニズムおよびこのような損傷に対して細胞が自身をどのように保護するかは以下に記載するように全く異なる。
実施例では、ARPE−19細胞を、その第2相誘導活性に基づいてブロッコリーから単離されたイソチオシアネートであり、そして現在同定されている最も強力な天然の第2相酵素誘導物質であるスルフォラファンで処理した(Fahey,J.W.,Zhang,Y.およびTalalay,P.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 94:10367−10372(1997);Zhang,Y.,Talalay,P.,Cho,C.G.およびPosner,G.H.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:2399−2403(1992);並びにZhang,Y.,Kensler,T.W.,Cho,C.G.,Ponser,G.H.およびTalalay,P.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91:3147−3150(1994))。スルフォラファンは第2相解毒酵素のファミリーおよび関連するタンパク質を協調的に誘導し、そしてGSH生合成における律速酵素であるγ−グルタミルシステインシンテターゼを誘導することによりGSHレベルを上昇させる(Mulcahy,R.T.,Wartman,M.A.,Bailey,H.H.およびGipp,J.J.,J.Biol.Chem.272:7445−7454(1997))。
細胞毒性−濃度曲線の全データポイントに基づいた半有効濃度(Dm)を得るためにChouおよびTalalay,Adv.Enzyme Regul.22:27−55(1984)の半有効性等式により細胞生存性測定を分析した。次いで各酸化剤のDm値を一連の濃度のスルフォラファンで処理した細胞に関する値と比較し、それにより保護の定量的測定値を作製した。
スルフォラファンは直接遊離のラジカルまたはROSと反応することができない。その「抗酸化剤」機能は第2相酵素を誘導するその能力に対して2次的に生じ、そして従って「間接的抗酸化剤」である。保護効果の大きさは酸化ストレス因子および誘導物質の双方の濃度に依存する。特に、たいていの直接的抗酸化剤と異なって、間接的抗酸化状態はスルフォラファンがもはや存在しなくなった後、数日間持続する。
保護実験で用いた条件と同一条件下でスルフォラファンに暴露した細胞抽出物に関して、第2相酵素およびGSHレベルの並行測定値が得られた。Dm値の増加により定量化された保護の程度をこれらの第2相マーカーの上昇と比較し、著明に密接な相関関係が観察された。これをもとにすると、これらの結果により、酸化ストレスに対する保護は第2相酵素およびGSHの上昇の結果であるスルフォラファンの間接的抗酸化作用に定量的に相関することが確立された。
[材料および方法]
[化学物質]tert−ブチルハイドロペルオキサイド、3−モルフォリノシドノニミン(SIN−1)、メナジオン亜硫酸ナトリウム(メナジオン)、および臭化3−[4,5−ジメイルチアゾール−2−イル]−2,5−ジフェニルテトラゾリウム(MTT)、オールトランスレチナール、をSigma(St.Louis,ミズーリ州)から購入した。4−ヒドロキシノン−2−エナールをCayman Chemical Co.(Ann Arbor、ミシガン州)から入手し、そして合成スルフォラファン[1−イソチオシナト−(4R,S)−(メチルスルフィニル)ブタン]をLKT Laboratories(St.Paul、ミネソタ州)から入手した。
[細胞培養]ヒト成人網膜色素上皮細胞(ARPE−19、TCCカタログ番号CEL−2302)をAmerican Type Culture Collection(Manassas、バージニア州)より入手した。これらの細胞はインビボで類似の網膜細胞と同様の構造および機能特性を有する(Dunn,K.C.,Aotaki−Keen,A.E.,Putkey,F.R.およびHjelmeland,L.M.,Exp.Eye Res.62:155−159(1996))。ダルベッコ修飾イーグル培地(DMEM)および55℃で90分、1(重量/容量)%木炭と共に加熱した10%ウシ胎仔血清含有ハムF12培地の等量混合物中でこれらを培養した。
ヒト皮膚ケラチノサイト(HaCaT)をDr.G.Tim Bowden,Arizona Cancer Center,Tucson,アリゾナ州から入手し、そしてChelex樹脂(Bio−Rad,Hercules、カリフォルニア州)で処理してCa2+を除去した8%ウシ胎仔血清含有イーグル最小必須培地(EMEM)中で成長させた(Boukamp,P.,Petrussevska,R.T.,Breitkreutz,D.,Hornung,J.,Markham,A.およびFusening,N.E.,J.Cell Biol.106:761−771(1988))。Dr.Joseph,G.Cory,East Carolina State University,Greenville、ノースカロライナ州から寄贈されたマウスL1210白血病細胞を10%ウマ血清を補充したRPMI 1640培地中で成長させた。全ての培養物を加湿した5%Co2雰囲気下37℃でインキュベートした。培地および血清はLife Technologies(Rockville、メリーランド州)から入手した。
[スルフォラファンによる第2相応答の誘導]
全ての実験を96ウェルマイクロタイタープレートで実施した。ARPE−19およびHaCaT細胞をウェルあたり10,000セルで播種し、そして24時間成長させた後、スルフォラファンを添加し、一方L1210細胞(5,000セル/ウェル)はスルフォラファン処理の前にインキュベートしなかった。ジメチルスルフォキシド中スルフォラファン(5mM)溶液を同種の培養培地で希釈して最終誘導物質濃度0.16から5.0μMを提供した。最終DMSO濃度は≦0.1(容量)%であった。
[酸化剤の選択]tert−ブチルハイドロペルオキサイドは水溶性であることで脂質ハイドロペルオキサイドとは異なっているが、過酸化水素とは異なって、カタラーゼの過酸化作用により代謝されない。これは主に直接的なおよびグルタチオントランスフェラーゼにより促進されるGSHの還元により不活性化される(Hurst,R.,Bao,Y.Jemth,P.,Mannervik,B.およびWilliamson,G.Biochem J.332:97−100(1998))。メナジオンはスーパーオキサイドおよびさらに反応性の酸素種を作製する酸化サイクルに関与することにより、スルフヒドリル基の枯渇により、並びにカルシウムの有毒な細胞内レベルの蓄積により壊死性の細胞死を引き起こす(Smith,M.T.,Evans,C.G.,Thor,H.およびOrrenius,S.:Oxidative stress(H,Sies編),Academic Press,London,91−113頁(1985))。これらの過程の相対的毒性学的重要性は、恐らく組織および局所状態に依存する。メナジオンの重要な解毒メカニズムはNAD(P)H:キノンリダクターゼ1(QR)により促進されるハイドロキノンへの強制2電子還元である(Dinkova−Kostove,A.T.およびTalalay,P.,Free Radical Biol.Med.29:231−240(2000))。この遺伝子が破壊されているマウスは、メナジオンの毒性に対してさらに感受性が高い(Radjendirane,V.,Joseph,P.,Lee,Y.H.,Kimura,S.,Klein−Szanto,A.J.P.,Gonzalez,F.J.およびJaiswal,A.K.,J.Biol.Chem.273:7382−7389(1998))。
4−ヒドロキシノネナールは、ポリ不飽和脂肪酸、例えばアラキドン酸の過酸化から生じる高度に細胞毒性および遺伝毒性のアルケナールであり、その組織存在比は脂質過酸化の指標として広く用いられている(Prior,W.A.およびPorter,N.A.,Free Radical Biol.Med.8:541−543(1990);Esterbauer,H.,Schauer,R.J.およびZollner,H.,Free Radical Biol.Med.11:81−128(1991))。4−ヒドロキシノネナールの解毒の主な経路はグルタチオントランスフェラーゼによるGSHとの抱合であり、メルカプツール酸形成に至る(Alary,J.,Bravais,E.,Cravedi,J.P.,Debrauwer,L.,Rao,D.およびBories,G.,Chem.Res.Toxicol.8:34−39(1995);Hubatsch,I.,Ridderstroem,M.およびMannervik,B.Biochem.J.330:175−179(1998))。
過酸化亜硝酸は、スーパーオキサイドまたは一酸化窒素のいずれかよりもさらに強力な酸化剤であり、そしてこれらの分子の非常に迅速な組み合わせにより細胞内で形成される。一酸化窒素は細胞をアポトーシスから保護できるが、過酸化亜硝酸はさらにもっと有毒な試薬であり、そしてチオール、鉄−硫黄中心、およびジンクフィンガーと反応して多くの細胞成分を攻撃し、並びにこれは脂質過酸化を開始させる。これはまたスーパーオキサイドジスムターゼにより触媒される反応によりチロシンをニトロ化する(Estevez,A.G.,Spear,N.,Pelluffo,H.,Karnaid,A.,Barbeito,L.およびBeckman,J.S.,Methods Enzymol.301:393−402(1999))。過酸化亜硝酸は恐らくいくつかのメカニズムにより細胞性酸化ストレスを生じる。
慢性的な太陽光への暴露がある種の変性疾患、例えば加齢性黄斑変性病(AMD)の一因となるという証拠が累積されている。従って我々は、ヒト網膜に存在し、そして視覚サイクルの非常に重要な成分であるオールトランスレチナールにより媒介される光毒性損傷に対するヒトRPE細胞の保護の実験を実施した。
[酸化剤での処理]tert−ブチルハイドロペルオキサイド(1M)および4−ヒドロキシノネナール(25mM)をDMSOに溶解し、そして血清不含培地で1000倍希釈した後、マイクロタイタープレートウェルに連続希釈物を添加した。DMSOの最終濃度は0.1(容量)%未満であった。メナジオン亜硫酸ナトリウム(0.5M)およびSIN−1(0.5M)を溶解し、そしてPBSに加えた。ARPE−19細胞をメナジオンに2時間、およびtert−ブチルハイドロペルオキサイドに16時間暴露し、PBSで洗浄し、そして細胞生存性をMTT試験により決定した。ARPE−19細胞を過酸化亜硝酸に2時間、および4−ヒドロキシノネナールに4時間暴露し、そして次に細胞を血清不含培地中各々22時間および20時間インキュベートし、PBSで洗浄し、そして細胞生存性を決定した。最大細胞毒性を引き出すために過酸化亜硝酸および4−ヒドロキシノネナールに関してさらなるインキュベーション時間が必要とされた。
[細胞毒性測定]細胞生存性をMTTの還元の分光学的測定により決定した(Carmichael,J.,DeGraff,W.G.,Gazdar,A.F.,Minna,J.D.,およびMitchell,J.B.,Cancer Res.47:936−942(1987))。指定されたインキュベーション期間の後、培養培地を捨て、マイクロタイタープレート洗浄器(Ultrawash Plus,Dynex Technologies,Chantilly、バージニア州)を用いて細胞をPBSで3回洗浄した。次いで各ウェルに血清不含培地中のMTT溶液(0.5mg/ml)150μlを入れた。プレートを37℃で2時間インキュベートし、MTT溶液を捨て、DMSO 100μlを各ウェルに加え、そしてプレートをオービタルシェーカーで、200rpmで5分間振盪した。マイクロタイタープレートリーダー(Spectra Max Plus,Molecular Devices,Sunnyvale,カリフォルニア州)でウェルの吸光度を555nmで決定した。次いで各誘導物質および酸化剤濃度で、還元されたMTTの吸光度をスルフォラファン(DMSO)およびメナジオン(DMSOまたはPBS)を溶解したベヒクルのみを与えられた未処理コントロール細胞の吸光度と比較した。各実験で、3つの同一の96ウェルプレートを使用し、そして吸光度の平均、これらの平均の標準偏差および変動係数を算出した。変動係数は0.6%から16.5%の範囲であった。変動係数の平均は処理および未処理細胞で類似し、そして平均7.2±4.2%であった。
[細胞毒性の定量的分析]半有効性等式に従ってコンピュータープログラム(Chou,T.C.およびHayball,M.(1996)CalcuSyn for Windows(登録商標) 3.1および95:multiple dose effect analyser and manual for IBM−PC,Biosoft,Cambridge,英国)を用いて用量−効果分析を実施した。等式:fa/fu=[D/Dmm、式中faは酸化剤による影響を受けた細胞の分画であり、fuは影響を受けなかった分画であり(すなわち1−fa)、Dはfaの効果を生み出すのに必要な酸化剤の用量であり、Dmは50%有効を生み出す、すなわちfa=fuである場合に必要な酸化剤の濃度であり、そして勾配mは用量−応答性曲線のS字状の測定であり、そして従って協同性の測定である。その結果を酸化剤のlogDに関してlog(fa/fu)をプロットすることにより分析する。コンピュータープログラムにより曲線の勾配(m)、および直線性への適合度(r2)が提供される。
[細胞ライセートの調製]ジギトニン溶液(2mM EDTA(pH7.8)中0.8mg/ml ジギトニン)を添加して細胞を溶解し、37℃で20分間インキュベートし、25℃で20分間穏やかに振盪し、そして1500×g、4℃で20分間遠心した。
[グルタチオン分析]96ウェルマイクロタイタープレートにおいてグルタチオンリダクターゼ結合アッセイで5,5’−ジチオビス−2−ニトロ安息香酸(DTNB)の還元により全グルタチオン(酸化型および還元型)を決定した(Ritchie,J.P.,Jr.Skowronski,L.,Abraham,P.およびLeutzinger,Y.,Clin.Chem.42:64−70(1996))。簡単には、ライセート30μlを冷2.5%メタリン酸60μlと混合し、4℃で10分間保存し、そして1,500×g、4℃で20分間遠心した。新たなプレートで各サンプルの上澄分画50μlを1.26mM DTNB 50μl、200mM リン酸ナトリウム(pH7.5)50μl、5mM EDTA および3.1単位/ml 酵母グルタチオンリダクターゼ(Sigma,St.Louis,ミズーリ州)含有溶液50μlと混合した。25℃で5分間インキュベートした後、0.72mM NADPH 50μlを各ウェルに加え、そして最初の反応率を412nmで決定した。純粋なGSHに関する検量線を各アッセイに含めた。
[酵素アッセイ]全ての測定を96ウェルマイクロタイタープレートで25℃で行ない、そしてマイクロタイタープレートリーダーで反応率をモニター観察した。上澄分画のQR活性を我々の研究室で開発した手順により決定した(Fahey,J.W.,Zhang,Y.およびTalalay,P.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 94:10367−10372(1997);Prochaska,H.J.,Santamaria,A.B.およびTalalay,P.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:2394−2398(1992))。反応率をビンシンコニン酸試薬で決定したタンパク質濃度と相関させることにより、特異的活性が得られた(Smith,P.K.,Krohn,R.I.,Hermanson,G.T.,Mallia,A.K.,Gratner,F.H.,Provenzano,M.D.,Fujimoto,E.K.,Goeke,N.M.,Olson,B.J.およびKlenk,D.C.,Anal.Biochem.150:76−85(1985))。全QR活性のジクラロール阻止分画は、ARPE−19、HaCaT、およびL1210細胞で観察された反応率全体の90%以上に寄与した。細胞ライセート50μlを1mM NADPH 25μl、GSSG(20mg/ml)25μl、および50mM リン酸ナトリウム(pH7.5)150μlと混合することによりグルタチオンリダクターゼ活性を検定した。最初の反応率は340nmで得られた(Carlberg,I.およびMannervik,B.,Methods Enzymol.113:484−490(1985))。細胞ライセート50μlを2.0mM グルコース6リン酸、20mM MgCl2、および150μM NADPを含有するアッセイバッファー200μlと混合することによりグルコース6リン酸デヒドロゲナーゼを検定した。最初の反応率は340nmで得られた(Kornberg,A.およびHorecker,B.L.,Methods Enzymol.1:323−327(1955))。
[実施例1]
[ヒト網膜色素上皮細胞に対するメナジオン毒性およびスルフォラファンによる保護の定量的測定]
96ウェルマイクロタイタープレートで成長させたARPE−19細胞に関する酸化剤毒性およびスルフォラファンによる保護の定量的決定のための標準化され、高度に再現性のある系が開発された。0から5μMの濃度のスルフォラファンとの24時間の事前のインキュベーションの、0から250μM メナジオンに2時間暴露したARPE−19細胞の生存性に及ぼす保護効果を図1に説明し、これは漸増濃度のメナジオンへの細胞毒性のS字型依存性を示す(部分的細胞死滅化としてプロット、すなわち影響を受けた分画=fa)。メナジオンの最高濃度ではほとんどの細胞が生存していないが、スルフォラファンでの前処理によりかなりの分画の細胞を酸化による死に対して保護した。写真に示すように(図1)、試験した濃度範囲にわたって、酸化剤メナジオンの濃度が上昇するにつれて細胞生存性は低減し、そしてスルフォラファンの濃度が上昇するにつれて増加した。
ChouおよびTalalay,Adv.Enzyme Regul.22:27−55(1984)の半有効性等式によるデータ分析により、(a)各セットの実験条件下、半有効濃度(Dm)として表される酸化剤の毒性の測定、(b)半有効性等式の理論的な基礎の根底にある質量作用原理とのデータのコンプライアンス、すなわちlogDに関するlog[fa/fu]のプロットのr2値の大きさ、(c)Hill型係数(m)、S字型曲線の測定および従って生物学的最終点(細胞死)に寄与する過程での協同性の測定が提供される。前記データの半有効性プロット(図1)は、平均勾配(m)3.44±0.22の平行および直線グラフ(5個のプロットに関するr2の平均=0.976±0.016)のファミリーである(表1、以下に示す)。これらの高い勾配は、メナジオンの細胞毒性に寄与する過程の協同性が高いことを示唆している。特に、5μM スルフォラファンで24時間処理した細胞に関して、Dm値が基底条件の72.2μM メナジオンから134.2μMまで漸近的に上昇する。その他の2実験で、何週間もの間隔でコントロールDm値が各々65.0および69.0μMであり、そして従って良好に合致した。
表1はまたARPE−19細胞、HaCaT細胞またはL1210細胞をメナジオン、tert−ブチルハイドロペルオキサイド、4−ヒドロキシノネナール、または過酸化亜硝酸で処理した実験の結果を示す。前記した条件下で細胞の生存性をMTT還元の測定により決定した。スルフォラファンの各濃度でのlog酸化剤濃度に関するlog(fa/fu)の一連のプロットからDm値が得られた。m値はこれらのプロットの勾配であり、そしてr2は直線相関係数である。
Figure 2005536449
[実施例2]
[スルフォラファンによるメナジオン毒性に対するARPE−19の保護およびグルタチオンレベルの上昇およびキノンリダクターゼ特異的活性の間の相関性]
メナジオン毒性に関してDm値を決定するために前記で用いた条件と同一の条件下で、0から5.0μM スルフォラファンで24時間処理したARPE−19細胞のサイトゾルにおけるQRの特異活性およびGSHの濃度を測定した。予想されたとおり、第2相誘導の双方の指標は漸増濃度のスルフォラファンへの暴露と共に上昇した(図2)。応答はスルフォラファン濃度と直線的に相関した(各々r2=0.995および0.935)。さらに重要なことに、多変数回帰分析によりスルフォラファン濃度とQR活性、GSHレベルおよびDm値の間に高度な相関性が示された(各々p=0.0095、0.0004、0.0038)。従って、メナジオン毒性に対してスルフォラファンにより与えられた保護の程度と、QR活性およびGSHレベルの上昇との間に高度に有意な定量的な関連性があり、これはこれらの変数における変化が原因として関係していることが強く示唆された。
[実施例3]
[スルフォラファンはメナジオン酸化ストレスに対する抗酸化剤保護の延長を提供する]
スルフォラファンはその他のイソチオシアネートと同様に、通常の酸化/還元反応には関与せず、その抗酸化メカニズムは間接的、恐らく第2相タンパク質の誘導による可能性が高い。結果的にスルフォラファンの保護効果は触媒性であり、そして誘導物質を除去した後、数日間持続する(同族タンパク質の半減期に相関する)可能性があり、ラジカルクエンチング反応において化学量論的に消費される直接的抗酸化剤(例えばアスコルビン酸、トコフェロール)とは異なっている。従って、ARPE−19細胞を2種の濃度のスルフォラファン(0.625および2.5μM)と24時間処理し、次いでウシ胎仔血清不含培地中さらに96時間インキュベートした(細胞成長の複雑化および特定の生化学的指標に及ぼす細胞集団増加の影響を区別する困難を最低限にするために)。スルフォラファン暴露の直後およびその後24時間間隔でメナジオン毒性(2時間暴露)に関して同一プレートの3検体ずつのセットを評価した。コントロール細胞のメナジオンに関する半有効濃度(Dm)は66.8μMであり、そして0.625および2.5μMのスルフォラファンで処理した細胞に関するDm値は、各々69.2および94.5μMであった。コントロール細胞抵抗性は48時間変化しないままであったが、一方スルフォラファンで処理した細胞のメナジオン毒性に対する抵抗性は、この期間中上昇し続け、そして次に続く48時間にわたって低下し、最終的にコントロール細胞レベルに近づいた(図3)。
これらの実験により、24時間の誘導処理の終わりにスルフォラファンにより引き起こされた保護が、培養物で少なくとも3日間維持されるかまたはそれを超えることが確立された(図3)。同一の様式で処理した細胞のサイトゾルのQR、グルコース6リン酸デヒドロゲナーゼおよびグルタチオンリダクターゼの特異活性もまた、培地からスルフォラファンを除去した後48時間上昇し続け、そして次に続く48から72時間にわたって高いレベルに留まる(グルコース6リン酸デヒドロゲナーゼおよびグルタチオンリダクターゼ)かまたは穏やかに低下した(QR)(図4)。2.5μMのスルフォラファンでの24時間の処理の後にGSHレベルは約50%増加し、さらに24時間このレベルを維持し、そして次に続く96時間でコントロール細胞レベルまで低下した。特に、スルフォラファンに24時間暴露し、そして次に血清不含培地中で数日間維持したARPE−19細胞では保護状態が実質的に上昇したままであり、並行してGSHは高レベルで、そして第2相酵素マーカーは上昇したままであった。
[実施例4]
[スルフォラファンによるtert−ブチルハイドロペルオキサイド、過酸化亜硝酸、および4−ヒドロキシノネナールの酸化ストレスに対するスルフォラファンによるARPE−19細胞の保護]
メナジオンの作用メカニズムとは異なる作用メカニズムを有するその他の酸化剤に対しても、一連の濃度のスルフォラファン(0、0.625、1.25および2.5mM)でのARPE−19細胞の処理により保護が提供された。従って、tert−ブチルハイドロペルオキサイド(0.5から1.0mMで16時間)、過酸化亜硝酸(SIN−1から作製される、0.25から4.0mMで2時間)、および4−ヒドロキシノネナール(1.56から25μMで4時間)の細胞毒性もまたスルフォラファンでの処理により有意に改善された。この保護はメナジオンに対する保護と同様に酸化剤およびスルフォラファンの双方の濃度に依存した(図5および表1)。
半有効性等式による保護効果のさらに詳細な試験により、(a)これらの酸化剤の細胞毒性に関する勾配mは全く異なり(tert−ブチルハイドロペルオキサイド、4−ヒドロキシノネナールおよび過酸化亜硝酸に関する平均は各々1.93、2.66および6.29)、そしてメナジオンに関するm値(3.45)と異なること、並びに(b)異なる酸化剤に対して匹敵する濃度のスルフォラファンにより提供される保護の程度は2倍から3倍の範囲であることが明らかになる。
[実施例5]
[酸化ストレスに対するヒトケラチノサイト(HaCaT)およびネズミ白血病(L1210)細胞の保護]
第2相誘導による保護の一般性を試験するために、tert−ブチルハイドロペルオキサイドおよびメナジオンの各々ヒトケラチノサイト(HaCaT)およびマウス白血病(L1210)細胞に対する毒性に及ぼすスルフォラファンでの24時間の処理の効果の分析を行なった(図6)。興味深いことに、これらの細胞系における双方の酸化剤に関する半有効性プロットの勾配は0.8から1.2の範囲であり、これはこれらの細胞系の細胞死に寄与する過程での有意な協同性の欠如を示している。これは同一の酸化剤のARPE−19細胞に及ぼす効果とは全く異なっている(表1)。従って致死過程間の協同性は細胞系に依存すると思われる。それにも関わらず形質転換されていないヒトケラチノサイト細胞系において、および高度な腫瘍性のネズミ白血病細胞系において観察された実質的な保護により、スルフォラファンにより提供される保護はより一般的な現象であり、網膜上皮色素細胞に限定されないことが示される。
[実施例6]
[オールトランスレチナールおよび365nmでの光暴露により誘導された光酸化攻撃に対するヒトARPE細胞の保護]
オールトランスレチナールおよび光暴露により媒介される光毒性損傷に対するスルフォラファンの保護効果を試験するために、0から5μM スルフォラファンと共に24時間インキュベートした後、細胞を0から100μM オールトランスレチナールと2時間、および365nmでの光暴露で20分間、細胞を処理した。表2は細胞生存性が光酸化剤およびスルフォラファンの濃度の関数であることを示している。例えば細胞を50μM オールトランスレチナールで処理した場合、細胞生存性(コントロールの9.4、11.7、15.2および27,4%)はスルフォラファン濃度(各々0.0、1.25、2.5および5.0μM)に依存した。
Figure 2005536449
スルフォラファン(0から5μM)による第2相酵素の誘導によりメンジオン(0から250μM)の毒性に対する成人ヒト網膜色素上皮(ARPR−19)細胞の保護。上:一連のスルフォラファン濃度でのメナジオン濃度の関数として細胞の部分的死滅化(fa)。中央:半有効性プロットによるデータの分析。前記スルフォラファン濃度での半有効濃度(Dm)を示す。スルフォラファン濃度、5.00、2.50、1.25および0.63μMに関して、Dm値は各々134.2、122.9、109.9および98.6μMである。下:ヒトARPE−19細胞に関するメナジオンの細胞毒性に対するスルフォラファンの保護効果を示す典型的な96ウェルマイクロタイタープレートの写真。紫色の強度は細胞生存性の測定のための還元型MTTホルムアザンである。 メナジオンへの2時間暴露の毒性に関して、一連のスルフォラファン濃度(0から5μM)で24時間、ヒトARPE−19細胞を処理した効果の比較。左:半有効濃度(Dm)として表された細胞毒性。中央:サイトゾルタンパク質mgあたりのナノモルとして表されたグルタチオン濃度。右:サイトゾルタンパク質mgあたりのナノモル/分として表されたキノンリダクターゼ特異的活性。スルフォラファン濃度およびその他の3つの変数の間の多変数回帰相関は全てp値<0.01であった。 半有効濃度(Dm,μM)として表されたスルフォラファン(SF)によるメナジオン毒性に対するARPE−19細胞の保護の延長。メナジオン毒性を誘導直後(時間=0)、並びに24、48、96および120時間後に決定した。保護は24から48時間まで上昇し続け、そして次に続く48時間の間低下した。 スルフォラファンに24時間暴露した後[0、0(黒三角)、0.625(白四角)および2.5μM(黒丸)]のヒトARPE−19細胞におけるキノンリダクターゼ(QR)、グルコース6リン酸デヒドロゲナーゼ(G6PD)、グルタチオンリダクターゼ(GR)(サイトゾルタンパク質mgあたりナノモル/分)の持続的誘導およびGSHレベルの上昇(サイトゾルタンパク質mgあたりのナノモルとして表す)。 0から2.5μM スルフォラファンへの24時間の事前の暴露の関数としてのメナジオン(62、125、200μMで2時間)、tert−ブチルハイドロペルオキサイド(0.5、0.75、1mMで16時間)、4−ヒドロキシノネナール(6.25、12.5、25μMで4時間)および過酸化亜硝酸(1、12、4mMで2時間)の毒性に対するヒトARPE−19細胞の保護。棒グラフは、細胞生存性が酸化剤の濃度およびスルフォラファン誘導物質の濃度の双方の関数であることを示す。前面、中央および後面の一連の棒は各々酸化剤の最高、中間および最低濃度を意味する。 スルフォラファン(0から2.5μMで24時間)での処理による、tert−ブチルハイドロペルオキサイド(0.313、0.625、1mMで8時間)の酸化細胞毒性に対するヒトケラチノサイト(HaCaT)の保護(左)、およびメナジオン(15.6、31.3、62.5μMで2時間)の酸化細胞毒性に対するマウス白血病(L1210)細胞の保護(右)。半有効プロットから得られたDmおよびm値を表1に示す。前面、中央および後面の一連の棒は各々酸化剤の最高、中間および最低濃度を意味する。

Claims (21)

  1. 酸化ストレス障害の治療を必要とする被検対象の治療方法であって、前記被検対象の疾患組織においてグルタチオンの細胞内レベルまたは少なくとも1つの第2相解毒酵素の細胞内レベルを上昇させる医薬的有効量の化合物を投与することを含む方法。
  2. 前記化合物がイソチオシアネートおよびグルコシノレートからなる群から選択される請求項1の方法。
  3. 前記イソチオシアネートがスルフォラファンである請求項2の方法。
  4. 前記酸化ストレス障害が網膜変性、アルツハイマー病および加齢からなる群から選択される請求項1の方法。
  5. 前記第2相解毒酵素が、UDP−グルクロノシルトランスフェラーゼ、スルホトランスフェラーゼ、フェノール−O−メチルトランスフェラーゼ、カテコール−O−メチルトランスフェラーゼ、ヒスタミンN−メチルトランスフェラーゼ、ニコチンアミドN−メチルトランスフェラーゼ、チオプリンメチルトランスフェラーゼ、チオールメチルトランスフェラーゼ、N−アセチルトランスフェラーゼ、O−アセチルトランスフェラーゼ、アシル−CoAシンテターゼ、アシル−CoA:アミノ酸N−アシルトランスフェラーゼ、アミノアシル−tRNAシンテターゼ、グルタチオンシンテターゼ、γグルタミルシステインシンテターゼ、グルタチオンS−トランスフェラーゼ、キノンリダクターゼ、ヘムオキシゲナーゼ、ロダネーゼ、グルタチオンリダクターゼ、グルタチオンペルオキシダーゼ、カタラーゼおよびスーパーオキサイドジスムターゼからなる群から選択される請求項1の方法。
  6. 被検対象を酸化ストレス障害から保護する方法であって、被検対象の疾患組織においてグルタチオンの細胞内レベルまたは少なくとも1つの第2相解毒酵素の細胞内レベルを上昇させる医薬的有効量の化合物を前記被検対象に投与することを含む方法。
  7. 前記化合物がイソチオシアネートおよびグルコシノレートからなる群から選択される請求項6の方法。
  8. 前記イソチオシアネートがスルフォラファンである請求項7の方法。
  9. 前記酸化ストレス障害が、網膜変性、アルツハイマー病および加齢からなる群から選択される請求項6の方法。
  10. 前記第2相解毒酵素が、UDP−グルクロノシルトランスフェラーゼ、スルホトランスフェラーゼ、フェノール−O−メチルトランスフェラーゼ、カテコール−O−メチルトランスフェラーゼ、ヒスタミンN−メチルトランスフェラーゼ、ニコチンアミドN−メチルトランスフェラーゼ、チオプリンメチルトランスフェラーゼ、チオールメチルトランスフェラーゼ、N−アセチルトランスフェラーゼ、O−アセチルトランスフェラーゼ、アシル−CoAシンテターゼ、アシル−CoA:アミノ酸N−アシルトランスフェラーゼ、アミノアシル−tRNAシンテターゼ、グルタチオンシンテターゼ、γグルタミルシステインシンテターゼ、グルタチオンS−トランスフェラーゼ、キノンリダクターゼ、ヘムオキシゲナーゼ、ロダネーゼ、グルタチオンリダクターゼ、グルタチオンペルオキシダーゼ、カタラーゼおよびスーパーオキサイドジスムターゼからなる群から選択される請求項6の方法。
  11. 被検対象を眼の変性から保護する方法であって、被検対象の疾患組織においてグルタチオンの細胞内レベルまたは少なくとも1つの第2相解毒酵素の細胞内レベルを上昇させる医薬的有効量の化合物を前記被検対象に投与することを含む方法。
  12. 前記化合物がイソチオシアネートおよびグルコシノレートからなる群から選択される請求項11の方法。
  13. 前記イソチオシアネートがスルフォラファンである請求項12の方法。
  14. 前記酸化ストレス障害が網膜変性、アルツハイマー病および加齢からなる群から選択される請求項11の方法。
  15. 前記第2相解毒酵素が、UDP−グルクロノシルトランスフェラーゼ、スルホトランスフェラーゼ、フェノール−O−メチルトランスフェラーゼ、カテコール−O−メチルトランスフェラーゼ、ヒスタミンN−メチルトランスフェラーゼ、ニコチンアミドN−メチルトランスフェラーゼ、チオプリンメチルトランスフェラーゼ、チオールメチルトランスフェラーゼ、N−アセチルトランスフェラーゼ、O−アセチルトランスフェラーゼ、アシル−CoAシンテターゼ、アシル−CoA:アミノ酸N−アシルトランスフェラーゼ、アミノアシル−tRNAシンテターゼ、グルタチオンシンテターゼ、γグルタミルシステインシンテターゼ、グルタチオンS−トランスフェラーゼ、キノンリダクターゼ、ヘムオキシゲナーゼ、ロダネーゼ、グルタチオンリダクターゼ、グルタチオンペルオキシダーゼ、カタラーゼおよびスーパーオキサイドジスムターゼからなる群から選択される請求項11の方法。
  16. 前記化合物がイソチオシアネートおよびグルコシノレートからなる群から選択される請求項21の方法。
  17. 前記イソチオシアネートがスルフォラファンである請求項24の方法。
  18. 前記第2相解毒酵素が、UDP−グルクロノシルトランスフェラーゼ、スルホトランスフェラーゼ、フェノール−O−メチルトランスフェラーゼ、カテコール−O−メチルトランスフェラーゼ、ヒスタミンN−メチルトランスフェラーゼ、ニコチンアミドN−メチルトランスフェラーゼ、チオプリンメチルトランスフェラーゼ、チオールメチルトランスフェラーゼ、N−アセチルトランスフェラーゼ、O−アセチルトランスフェラーゼ、アシル−CoAシンテターゼ、アシル−CoA:アミノ酸N−アシルトランスフェラーゼ、アミノアシル−tRNAシンテターゼ、グルタチオンシンテターゼ、γグルタミルシステインシンテターゼ、グルタチオンS−トランスフェラーゼ、キノンリダクターゼ、ヘムオキシゲナーゼ、ロダネーゼ、グルタチオンリダクターゼ、グルタチオンペルオキシダーゼ、カタラーゼおよびスーパーオキサイドジスムターゼからなる群から選択される請求項21の方法。
  19. 医薬用賦形剤および(i)グルタチオンの細胞内レベル、または(ii)少なくとも1つの第2相解毒酵素の細胞内レベルのうちの少なくとも1つを増加させる医薬的有効量の作用物質を含む組成物。
  20. 前記作用物質がイソチオシアネートおよびグルコシノレートからなる群から選択される請求項27の組成物。
  21. 前記イソチオシアネートがスルフォラファンである請求項28の組成物。
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