JP2001316262A - 抗酸化剤 - Google Patents

抗酸化剤

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JP2001316262A
JP2001316262A JP2001053253A JP2001053253A JP2001316262A JP 2001316262 A JP2001316262 A JP 2001316262A JP 2001053253 A JP2001053253 A JP 2001053253A JP 2001053253 A JP2001053253 A JP 2001053253A JP 2001316262 A JP2001316262 A JP 2001316262A
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JP2001053253A
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Kazuo Nishimura
和夫 西村
Kazumasa Takao
和正 高尾
Hiroshi Suhara
寛 須原
Hideo Uchiumi
英雄 内海
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Santen Pharmaceutical Co Ltd
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Santen Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた抗酸化剤を探索する。 【解決手段】一般式[1]で表わされる化合物またはその
薬理上許容される塩は、抗酸化作用に優れているので、
酸化的ストレスによって生じる白内障、虚血性心疾患の
治療剤として有用である。 【化1】 [式中、R、RおよびRは同一かまたは異なって
水素原子または低級アルキル基を、Rはカルボン酸ま
たはそのエステル若しくはアミドを、mは0または1
を、nは1または2をそれぞれ示す。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、環状ジスルフィド
誘導体を有効成分とする抗酸化剤に関するものであっ
て、酸化的ストレスによって生じる白内障、虚血性疾患
等の治療剤として有用である。
【0002】
【従来の技術】酸化的ストレスが関与している疾患とし
ては、心筋梗塞、脳梗塞等の虚血性疾患、白内障をはじ
め、肺気腫、喘息等の肺疾患、アルツハイマー症候群、
パーキンソン病等の神経系疾患、糖尿病、ウィルス性疾
患等様々な疾患が挙げられる。
【0003】ところで、グルタチオン(GSH)は、生
体内に広く存在し、生体の酸化的障害過程に対する重要
な防御因子である。そして、酸化的ストレスの関与が議
論されている多くの疾患において、その組織中のGSH
の低下が認められている。
【0004】分子内にS−S結合を有するビタミン様物
質であるリポ酸は、細胞内のGSHを増加させることに
より、生体内の酸化的障害過程を改善する抗酸化剤とし
て作用することが報告されている(I.Maitra et al., F
ree Radical Biology & Medicine,18(4),823-829(199
5))が、刺激性が強いために眼部等への局所投与には適
さず、また、GSHの増加作用も必ずしも充分ではな
い。
【0005】一方、本発明の有効成分である環状ジスル
フィド誘導体の一部は公知物質であり、特開平2−13
8271号公報には肝疾患治療または慢性関節リウマチ
等の自己免疫性疾患の治療剤として有効であることが、
特開平4−208271号公報にはインターフェロン産
生促進作用が、また、特開平11−255648号公報
には血管新生阻害作用が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の環状ジスルフィ
ド誘導体について、さらに新たな薬理作用を検討するこ
と及び新規誘導体を創製することは非常に興味のある課
題である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は種々の薬理
試験を実施したところ、本発明の環状ジスルフィド誘導
体は、細胞内のグルタチオン(GSH)を顕著に増加さ
せる効果があり、抗酸化剤として有用であることを見い
出し本発明に至った。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、一般式[1]で表わされ
る化合物またはその医薬上許容される塩を有効成分とす
る抗酸化剤である。
【0009】
【化3】
【0010】[式中、R、RおよびRは同一かま
たは異なって水素原子または低級アルキル基を、R
カルボン酸またはそのエステル若しくはアミドを、mは
0または1を、nは1または2をそれぞれ示す。]
【0011】一般式[1]で表わされる化合物において、
エステルとは、メチルエステル、エチルエステル、プロ
ピルエステル、ブチルエステル、ヘキシルエステル、イ
ソプロピルエステル、イソブチルエステル、tert.-ブチ
ルエステル等の低級アルキルエステル;ヒドロキシメチ
ルエステル、ヒドロキシエチルエステル、ヒドロキシピ
ロピルエステル等のヒドロキシ低級アルキルエステル
(このヒドロキシ基は後述する保護基で保護されていて
もよい);シクロプロピルエステル、シクロヘキシルエ
ステル等の炭素数3〜6個のシクロアルキルエステル;
アセチルアミノメチルエステル、アセチルアミノエチル
エステル、プロピオニルアミノメチルエステル、プロピ
オニルアミノエチルエステル等の低級アルカノイルアミ
ノ低級アルキルエステル;ベンジルエステル等のフェニ
ル低級アルキルエステル;フェニルエステル;メトキシ
フェニルエステル;インダニルエステル等のようにカル
ボン酸のエステルとして汎用されるものを示す。
【0012】一般式[1]で表わされる化合物において、
アミドとは、アンモニアとのアミド;メチルアミン、ジ
メチルアミンやエチルアミン等の低級アルキルアミンと
のアミド;ベンジルアミン等のフェニル低級アルキルア
ミンとのアミド等のようにカルボン酸のアミドとして汎
用されるものを示す。
【0013】一般式[1]について、好ましい例として
は、R、RおよびRが同一かまたは異なって水素
原子又はメチル基、エチル基等の低級アルキル基で、R
は、メチルエステル、エチルエステル等低級アルキル
エステル、ヒドロキシメチルエステル、ヒドロキシエチ
ルエステル等のヒドロキシ低級アルキルエステル、若し
くはアンモニアとのアミド;メチルアミン、ジメチルア
ミンやエチルアミン等の低級アルキルアミンとのアミド
が挙げられる。
【0014】一般式[1]で表わされる化合物のうち特に
好ましい化合物としては、例えば(4R)−ヘキサヒド
ロ−7,7−ジメチル−6−オキソ−1,2,5−ジチ
アゾシン−4−カルボン酸メチルエステル[化合物
A]、ヘキサヒドロ−3,3−ジメチル−4−オキソ−
1,2,5−ジチアゾシン−6−カルボン酸メチルエス
テル[化合物B]、(4R)−ヘキサヒドロ−4−カル
バモイル−7,7−ジメチル−6−オキソ−1,2,5
−ジチアゾシン[化合物C]、(4R)−ヘキサヒドロ
−7,7−ジメチル−4−(N,N−ジメチルカルバモ
イル)−6−オキソ−1,2,5−ジチアゾシン[化合
物D]、(4R)−ヘキサヒドロ−7,7−ジメチル−
6−オキソ−1,2,5−ジチアゾシン−4−カルボン
酸アセトキシメチルエステル[化合物E]等が挙げられ
る。
【0015】また、本発明は、一般式[2]で表わされる
新規化合物またはその医薬上許容される塩である。
【0016】
【化4】
【0017】[式中、R、RおよびRは同一かま
たは異なって水素原子または低級アルキル基を、R
−CON(R)R10または−COO(CH)OH
(ただしOH基は保護基で保護されていてもよい)を、
およびR10は同一かまたは異なって水素原子または
低級アルキル基を、pは0または1を、qは1または2
を、rは1〜5の整数をそれぞれ示す。]
【0018】一般式[1]で表わされる化合物中のR
おけるヒドロキシ低級アルキル中のヒドロキシ基の保護
基、および一般式[2]で表わされる化合物中のRにお
ける−COO(CH)OH中のヒドロキシ基の保護基
は、ヒドロキシ基の保護基として汎用されるものであっ
てよく、具体的には、ホルミル基、低級アルカノイル
基、ハロゲノ低級アルカノイル基、ベンゾイル基等のア
シル基;低級アルコキシカルボニル基、フェニル低級ア
ルコキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;ア
リル基、低級アルコキシ低級アルキル基、置換低級アル
コキシ低級アルキル基、フェニル低級アルキル基、テト
ラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基等の置換
アルキル誘導体;低級アルキルシリル基、フェニルシリ
ル基等の置換シリル基が挙げられる。
【0019】一般式[2]で表わされる化合物としては、
例えば(4R)−ヘキサヒドロ−4−カルバモイル−
7,7−ジメチル−6−オキソ−1,2,5−ジチアゾ
シン[化合物C]、(4R)−ヘキサヒドロ−7,7−
ジメチル−4−(N,N−ジメチルカルバモイル)−6
−オキソ−1,2,5−ジチアゾシン[化合物D]、
(4R)−ヘキサヒドロ−7,7−ジメチル−6−オキ
ソ−1,2,5−ジチアゾシン−4−カルボン酸アセト
キシメチルエステル[化合物E]等が挙げられる。
【0020】一般式[1]及び一般式[2]で表わされる本
発明の化合物において、低級アルキル基又は低級アルカ
ノイル基は、炭素数1乃至6の直鎖または分枝を有する
アルキル基又はアルカノイル基をいう。
【0021】一般式[1]及び一般式[2]で表わされる化
合物には光学異性体が存在し、また、場合によってはジ
アステレオ異性体が存在するが、これらを有効成分とす
るものも本発明に含まれる。また、本化合物は溶媒和、
例えば水和物の形態をとっていてもよい。
【0022】一般式[1]及び一般式[2]で表わされる化
合物の塩は、医薬として許容される塩であればよく、例
えば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグ
ネシウム塩等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属と
の塩、アンモニウム塩、ジエチルアミン塩、トリエタノ
ールアミン塩等の有機アミンとの塩等が挙げられる。
【0023】一般式[1]で表わされる環状ジスルフィド
誘導体について、Jurkat培養細胞内のグルタチオン(G
SH)の増加作用を検討した結果、これらの環状ジスル
フィド誘導体は、in vitroにおいて、リポ酸よりも強力
なGSHの増加作用を示すので、優れた抗酸化剤となり
得る。なお、その詳細については後述の薬理試験の項で
具体的に述べる。
【0024】本発明の抗酸化剤は、白内障をはじめ、心
筋梗塞、脳梗塞等の虚血性疾患、肺気腫、喘息等の肺疾
患、アルツハイマー症候群、パーキンソン病等の神経系
疾患、糖尿病、ウィルス性疾患等の酸化的ストレスが関
与している疾患の治療剤として有用であることが期待さ
れる。
【0025】一般式[1]で表わされる環状ジスルフィド
誘導体は、経口でも、非経口でも投与することができ、
投与剤型としては、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、
経皮吸収剤、注射剤、点眼剤、眼軟膏、坐剤等が挙げら
れ、汎用されている技術を用いて製剤化することができ
る。
【0026】また、一般式[1]で表わされる環状ジスル
フィド誘導体の投与量は症状、年齢、剤型等によって適
宜選択でき、例えば経口剤として使用する場合には、通
常1日当り0.1〜5000mg、好ましくは1〜10
00mgを1回または数回に分けて投与することができ
る。
【0027】以下に薬理試験の結果を示すが、これは本
発明をよりよく理解するためのものであり、本発明の範
囲を限定するものではない。
【0028】
【実施例】[製造例]一般式[2]で表わされる環状ジスル
フィド誘導体の製造例を以下に示す。
【0029】製造例1 (4R)−ヘキサヒドロ−4−
カルバモイル−7,7−ジメチル−6−オキソ−1,
2,5−ジチアゾシン[化合物C]の合成 (4R)−ヘキサヒドロ−7,7−ジメチル−6−オキ
ソ−1,2,5−ジチアゾシン−4−カルボン酸5.0
g(21.3mmol)およびN−ヒドロキシスクシン
イミド3.7g(31.8mmol)をジメチルホルム
アミド(DMF)15mlに溶かした溶液に、ジシクロ
ヘキシルカルボジイミド6.6g(31.8mmol)
をDMF10mlに溶かした溶液を加えた。ついで、氷
水で5分間冷却後、触媒量の4−ジメチルアミノピリジ
ンを加え、室温で3時間攪拌した。この溶液にシュウ酸
1.3g(10.6mmol)の酢酸エチル溶液を発泡
しないように注意しながら徐々に滴下した。析出した結
晶を濾去し、濾液を水洗した後、有機層を無水硫酸ナト
リウムで乾燥した。この有機層を減圧下で濃縮し、析出
した結晶をベンゼン、ついで酢酸エチルで洗浄して、
(4R)−ヘキサヒドロ−7,7−ジメチル−6−オキ
ソ−1,2,5−ジチアゾシン−4−カルボン酸N−ヒ
ドロキシスクシンイミドエステル5.0g(収率71
%)を得た。
【0030】IR (KBr) :3412,1818,1782,1737,1719,16
86,1514,1510,1364,1200,1131,1086,1062,652 cm-1 mp 192.2-200.2 ℃ [α]D 20 -16.5 °(DMSO, c 1.1)
【0031】つぎに、(4R)−ヘキサヒドロ−7,7
−ジメチル−6−オキソ−1,2,5−ジチアゾシン−
4−カルボン酸N−ヒドロキシスクシンイミドエステル
2.0g(6.0mmol)をテトラヒドロフラン(T
HF)60mlに溶かした溶液に、28%アンモニア水
0.83g(6.6mmol)をTHF10mlに加え
た溶液を、室温下で攪拌しながら滴下した。30分間室
温で攪拌し、減圧下で溶媒を留去した後、得られた残渣
を酢酸エチル70mlで希釈し、希塩酸、飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液、ついで飽和食塩水で洗浄した。有機
層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。得
られた粗結晶を酢酸エチル−n−ヘキサン(1:1)の
混合溶媒で再結晶することにより、標的化合物[化合物
C]0.38g(収率27%)の結晶を得た。
【0032】IR (KBr) :3444,3352,1686,1667,1519,13
88,729 cm-1 mp 177.0-178.0 ℃ [α]D 20 -39.8 °(MeOH, c 1.0)
【0033】製造例2 (4R)−ヘキサヒドロ−7,
7−ジメチル−4−(N,N−ジメチルカルバモイル)
−6−オキソ−1,2,5−ジチアゾシン[化合物D]
の合成 (4R)−ヘキサヒドロ−7,7−ジメチル−6−オキ
ソ−1,2,5−ジチアゾシン−4−カルボン酸N−ヒ
ドロキシスクシンイミドエステル1.0g(3.0mm
ol)をTHF30mlに溶かした溶液に、40%のジ
メチルアミン水溶液0.37g(3.3mmol)をT
HF5mlに加えた溶液を室温下で攪拌しながら滴下し
た。製造例1と同様の操作を行い、標的化合物[化合物
D]の結晶0.36g(収率46%)を得た。
【0034】IR (KBr) :3348,1667,1643,1627,1512,14
72,1400,668 cm-1 mp 159.7-160.6 ℃ [α]D 20 -61.1 °(DMSO, c 0.99)
【0035】製造例3 (4R)−ヘキサヒドロ−7,
7−ジメチル−6−オキソ−1,2,5−ジチアゾシン
−4−カルボン酸アセトキシメチルエステル[化合物
E]の合成 (4R)−ヘキサヒドロ−7,7−ジメチル−6−オキ
ソ−1,2,5−ジチアゾシン−4−カルボン酸13.
0g(55.2mmol)にジメチルホルムアミド11
0mlを加え、室温で攪拌した。ついで、トリエチルア
ミン10.0ml(71.8mmol)を加えた後、酢
酸臭化メチルエステル7.0ml(71.8mmol)
を加えた。1時間攪拌後、反応液を酢酸エチル100m
lで希釈し、水200mlで2回、ついで飽和食塩水5
0mlで洗浄した。得られた有機層を硫酸ナトリウムで
乾燥し、減圧濃縮した。生じた白色固体をシクロヘキサ
ンで洗浄することにより、12.2g(収率72%)の
粗結晶が得られた。この粗結晶を2−プロパノール12
0mlから再結晶することにより、標的化合物[化合物
E]11.8g(収率69%、再結晶収率97%)が無
色の結晶として得られた。
【0036】IR (KBr) :3361, 2982, 1759, 1670, 151
1 cm-1 mp 136.0-137.5 ℃ (i-PrOH) [α]D 20 -107.0 °(MeOH, c 1.0)
【0037】[製剤例]本発明の有効成分である化合物
(化合物A〜E)の製剤例を以下に示す。
【0038】化合物A:(4R)−ヘキサヒドロ−7,
7−ジメチル−6−オキソ−1,2,5−ジチアゾシン
−4−カルボン酸メチルエステル 化合物B:ヘキサヒドロ−3,3−ジメチル−4−オキ
ソ−1,2,5−ジチアゾシン−6−カルボン酸メチル
エステル 化合物C:(4R)−ヘキサヒドロ−4−カルバモイル
−7,7−ジメチル−6−オキソ−1,2,5−ジチア
ゾシン 化合物D:(4R)−ヘキサヒドロ−7,7−ジメチル
−4−(N,N−ジメチルカルバモイル)−6−オキソ
−1,2,5−ジチアゾシン 化合物E:(4R)−ヘキサヒドロ−7,7−ジメチル
−6−オキソ−1,2,5−ジチアゾシン−4−カルボ
ン酸アセトキシメチルエステル
【0039】製剤例1 錠剤 化合物Aまたは化合物Cと賦型剤を混合し、この混合物
を直接圧縮成形して下記錠剤を調製した。
【0040】 化合物A 100mg 結晶セルロース 20mg 乳糖 44mg 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 5mg ステアリン酸マグネシウム 1mg 170mg
【0041】 化合物C 80mg 結晶セルロース 20mg 乳糖 44mg 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 5mg ステアリン酸マグネシウム 1mg 150mg
【0042】製剤例2 顆粒剤 化合物B、乳糖およびバレイショデンプンを混合し、こ
の混合物にヒドロキシプロピルセルロース溶液を結合剤
として加えて、常法により下記顆粒剤を調製した。
【0043】 化合物B 50mg 乳糖 60mg バレイショデンプン 20mg 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 4mg タルク 微量 135mg
【0044】化合物E、マンニトールおよびトウモロコ
シデンプンを混合し、この混合物にポビドン溶液を結合
剤として加え、全体を常法により顆粒化し、これにコー
ティング剤(商品名:オイドラギットRL)を常法によ
りコーティングし、下記コーティング顆粒を調製した。
【0045】 化合物E 30mg マンニトール 40mg トウモロコシデンプン 10mg ポビドン 3mg オイドラギットRL 15mg トリアセチレン 2mg 100mg
【0046】製剤例3 カプセル剤 化合物D、乳糖およびステアリン酸マグネシウムを用い
て下記カプセル剤を調製した。
【0047】 化合物D 5mg ステアリン酸マグネシウム 3mg 乳糖 142mg 150mg
【0048】化合物Dと乳糖の配合比を変えることによ
り、化合物Dの成分量が10mg/カプセル、30mg
/カプセル、50mg/カプセル、100mg/カプセ
ルである各カプセル剤を調製できる。
【0049】[薬理試験]化合物A〜Dについて、以下に
示す薬理試験を実施して細胞内におけるグルタチオン
(GSH)の増加量を検討した。
【0050】化合物A〜Dの各被検薬物および比較薬物
をそれぞれエタノールに溶解または懸濁させて、それら
の濃度を100μMに調整した。比較薬物としてリポ酸
を、また、コントロールとしてエタノールを用いた。得
られた被検薬物および比較薬物のエタノール溶液をRP
MI−1640(10%FBS)培地と混和・溶解させ
てフィルターで滅菌した。つぎに、これらの薬物溶液を
24穴プレートの培地に750mlずつ分注した後、Ju
rkat細胞(約2×10cells/ml in RPMI−
1640(10%FBS)培地)を750μlずつ播
き、COインキュベーターで37℃、24時間培養し
た。細胞懸濁液1mlを回収し、遠心分離(1000rpm,1
0min)した後、培養上澄を除いた。細胞沈渣に3%のト
リクロロ酢酸を加えて、−80℃で凍結保存した。これ
を解凍後、遠心分離(1500rpm,5min)した後、上澄を
GSHの定量分析に用いた。GSHの定量分析ではHP
LCを用いて分析を行い、GSH標品を用いて作成した
検量線から細胞懸濁液1ml中のGSH量を算出した。
また、残りの細胞懸濁液を用いてtrypan-blue exclusio
n法で細胞懸濁液1ml中の細胞数を算出した。
【0051】表1に各被検薬物および比較薬物を用いた
培養後の細胞内GSHを示す。なお、表中の値は2〜4
例の平均値である。
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】表1から明らかなように、化合物A〜D
は、いずれもリポ酸よりも強力なグルタチオン(GS
H)の増加作用を有するので、本発明の環状ジスルフィ
ド誘導体を有効成分とする抗酸化剤は、生体の酸化的障
害過程に作用し、心筋梗塞、脳梗塞等の虚血性疾患、肺
気腫、喘息等の肺疾患、アルツハイマー症候群、パーキ
ンソン病等の神経系疾患、白内障、糖尿病、ウィルス性
疾患等の治療剤として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 須原 寛 大阪府大阪市東淀川区下新庄3丁目9番19 号 参天製薬株式会社内 (72)発明者 内海 英雄 福岡県福岡市中央区輝国1丁目6番18号 Fターム(参考) 4C036 AD02 AD06 AD16 AD19 AD23 AD24 AD27 AD30 4C086 AA01 AA02 AA03 BC93 MA01 MA04 ZC02 ZC37

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式[1]で表わされる化合物またはそ
    の医薬上許容される塩を有効成分とする抗酸化剤。 【化1】 [式中、R、RおよびRは同一かまたは異なって
    水素原子または低級アルキル基を、Rはカルボン酸ま
    たはそのエステル若しくはアミドを、mは0または1
    を、nは1または2をそれぞれ示す。]
  2. 【請求項2】 一般式[2]で表わされる化合物またはそ
    の医薬上許容される塩。 【化2】 [式中、R、RおよびRは同一かまたは異なって
    水素原子または低級アルキル基を、Rは−CON(R
    )R10または−COO(CH)OH(ただしOH基
    は保護基で保護されていてもよい)を、RおよびR10
    は同一かまたは異なって水素原子または低級アルキル基
    を、pは0または1を、qは1または2を、rは1〜5
    の整数をそれぞれ示す。]
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2698153A1 (en) * 2001-12-18 2014-02-19 Brassica Foundation for Chemoprotection Research, Inc. Prevention and treatment of oxidative stress disorders by compounds which elevate intracellular levels of glutathione or phase II detoxification enzymes

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