JP2005535778A - 単分散ゲル型イオン交換体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
a) 粒子の大きさが0.5〜20μmの非架橋単分散シードポリマーが、非水溶媒の存在下でモノエチレン化不飽和化合物の遊離基開始重合により製造され、
b) 活性化スチレン含有のモノマー混合物をフィードとしてこのシードポリマーに添加し、シードに浸透、膨潤させ、高温で重合させる。このモノマー混合物の添加、浸透、膨潤、及び重合の工程を、適宜、一回または数回繰り返すと、最終添加中にはモノマー混合物は2〜50重量%の架橋剤からなり、
c) 結果として生じたポリマーを機能化してイオン交換体に変換する
ことを特徴とする。
重合温度は、反応開始剤の分解温度または溶媒の沸点に左右されるが、一般的には50〜150℃であり、好ましくは60〜120℃の範囲である。ゲート攪拌機で継続的に攪拌しつつ溶媒の沸点で重合するのが有利である。遅い攪拌速度を用いる。一例として、4リットルの実験反応機でのゲート攪拌機の攪拌速度は、50〜250rpmであり、好ましくは100〜150rpm(rpm=1分間当たりの回転数)である。
したがって、本発明は、
a) 非水溶媒の存在下でのモノエチレン化不飽和化合物の遊離基開始重合による、0.5〜20μmの大きさの粒子を有する非架橋単分散シードポリマーの製造、
b) 活性化スチレン含有のモノマー混合物をフィードとしてこのシードポリマーに添加し、シードに浸透、膨潤させ、高温で重合させ、適宜、このモノマー混合物の添加、浸透、膨潤及び重合の段階を1回以上繰り返し、最終添加中にモノマー混合物が2〜50重量%の架橋剤を含むこと、
c) スルホン化剤により機能化して陽イオン交換体を作る、またはアミドメチル化及びそれに伴う加水分解により、あるいは、クロロメチル化及びそれに伴うアミノ化により陰イオン交換体を作ること、
により入手可能な5〜500μmの大きさの粒子を有する単分散陰イオン交換体ゲル、または単分散陽イオン交換体ゲルを提供する。
水溶液、有機溶液、またはそれらの蒸気から陰イオンを除去するために、
凝縮液から陰イオンを除去するために、
水溶液、有機溶液、またはそれらの蒸気から着色粒子を除去するために、
例えば、製糖業、乳業、でんぷん食品工業、及び、製薬工業における、グルコース溶液、ホエー、希薄ゼラチン含有溶液、果汁、果実汁製品、及び糖類、好ましくは単糖または二糖、特にショ糖、テンサイ糖溶液、フルクトース溶液を脱色及び脱塩するために、
水溶液から有機化合物を、例えば、地表水からフミン酸を除去するために、
用いられる。
発明の陽イオン交換体はまた、水の脱イオン化に非常に良好な適性を有する。淡水化プラントの長期の操業時間後でさえも導電度の増加は観察されない。発明の陽イオン交換体に対する構造−特性の相関関係は、完全な詳細まで知られていないかもしれないが、有利な溶脱特性は特定のネットワーク構造に起因するようである。
陽イオン、着色粒子、または有機化合物を、水溶液または有機溶液、及び、プロセス凝縮液またはタービン凝縮液のような凝縮液から除去するために、
中性交換工程において、水溶液または有機溶液、及びプロセス凝縮液またはタービン凝縮液のような凝縮液を軟化するために、
化学工業または電子工業における水、並びに発電所からの水の精製及び処理のために、
これらの物質がゲル型及び/またはマクロ細孔型の陰イオン交換体との組み合わせで用いられることを特徴とする水溶液及び/または凝縮液の脱塩のために、
ホエー、希薄ゼラチン含有溶液、果汁、果実汁製品、及び糖類水溶液の脱色及び脱塩のために、
発明の陽イオン交換体の使用を提供する。
発明の単分散陽イオン交換体を、ゲル型及び/またはマクロ細孔型のヘテロ分散または単分散陰イオン交換体との組み合わせで用いることを特徴とする、水溶液及び/または、プロセス凝縮液またはタービン凝縮液のような凝縮液の脱塩の工程、
水溶液及び/または、プロセス凝縮液またはタービン凝縮液のような凝縮液の脱塩のために、ゲル型及び/またはマクロ細孔型のヘテロ分散または単分散陰イオン交換体との発明的に製造された単分散陽イオン交換体の組み合わせ、
発明の単分散陽イオン交換体が用いられることを特徴とする、化学工業または電子工業における水、あるいは発電所からの水を精製し処理する工程、
発明の単分散陽イオン交換体が用いられることを特徴とする、水溶液、有機溶液、及びプロセス凝縮液またはタービン凝縮液のような凝縮液から陽イオン、着色粒子、または有機成分を除去する工程、
発明の単分散陽イオン交換体が用いられることを特徴とする、水溶液、有機溶液、及びプロセス凝縮液またはタービン凝縮液のような凝縮液を軟化するための中性交換工程、
本発明で製造された単分散陽イオン交換体が用いられることを特徴とする、製糖工業、でんぷん食品工業、製薬工業あるいは乳業における、ホエー、希薄ゼラチン含有溶液、果汁、果実汁製品、または糖類水溶液を脱色及び脱塩する工程、
も提供する。
アルカリへの添加による陽イオン交換体の安定性の測定
H型のスルホン化コポリマー2mlを、室温で攪拌しつつ、45重量%強度の水酸化ナトリウム溶液50mlに入れる。懸濁液を一晩放置しておく。その後、代表的試料量を除去する。100ビーズを顕微鏡下で検査する。これらの中の完全な、損傷していないビーズの数を測定する。
アミノメチル化した架橋ビーズポリマー100mlを、填塞体積計のように水中にて揺り動かして緻密化し、その後ガラスカラムに移す。2重量%強度の水酸化ナトリウム水溶液1000mlを樹脂上で1時間40分かけて濾過する。その後、樹脂から出てくるフェノールフタレンとの混合溶出液100mlが、滴定のために0.05ml以下の0.1規定塩酸を必要とするまで、脱イオン水を樹脂上で濾過する。
(200−V)x20=樹脂1リットル当たりのアミノメチル基のmol
アミノメチル基を介する架橋ポリスチレンビーズポリマーにおける芳香環の置換度の測定
樹脂全体の量におけるアミノメチル基の量を上記の方法で測定する。
100ビーズを顕微鏡下で検査する。亀裂が入ったり、割けたビーズの数を測定する。完全なビーズの数を、損傷したビーズの数と100との差から算出する。
試験するビーズポリマーを2枚の合成布の間に分散して均一な厚みの層にする。布を硬い水平な基板上に置き、転がり装置上で20サイクル試験にかける。1サイクルは転がりの1前進と後退からなる。各100ビーズの代表試料を用いて顕微鏡下で数えることにより、転がり後に損傷の無いビーズの数を測定する。
膨潤安定性試験
塩素イオン型の陰イオン交換体25mlをカラムに充填する。4重量%強度の水酸化ナトリウム水溶液、脱イオン水、6重量%強度の塩酸、更に再度脱イオン水を順次カラムに添加し、水酸化ナトリウム溶液及び塩酸を上から樹脂を通して流し、脱イオン水を下から樹脂を通してくみ上げる。処理は制御装置により時間サイクルで行われる。1サイクルは1時間かかり、20サイクルが行われる。一旦サイクルが終了すると、樹脂試料から100ビーズを数え出す。亀裂や割けで損傷していない完全なビーズの数が測定される。
ガラスカラム内で、陰イオン交換体100mlを2重量%強度の水酸化ナトリウム溶液1000mlで、1時間40分かけて処理する。樹脂をその後脱イオン水で洗浄して、過度の水酸化ナトリウム溶液を除去する。
中性になるまで洗浄した遊離塩基型の交換体50mlをカラムに入れ、2.5重量%強度の塩化ナトリム水溶液950mlで処理する。溶出液を捕集し、脱イオン水で1リットルまでにし、50mlの材料を0.1N塩酸(=0.1規定の塩酸)で滴定する。樹脂を脱イオン水で洗浄する。
0.1N塩酸のmlでの消費x4/100=樹脂のmol/literでのNaCl数
NaNO3数の測定
2.5重量%強度の硝酸ナトリウム溶液950mlをその後材料上で濾過する。溶出液に脱イオン水を加えて1000mlにする。この材料のアリコート10mlを取り、硝酸第一水銀溶液で滴定し、その塩素イオン含有量を測定する。
Hg(NO3)溶液のmlでの消費x係数/17.75=樹脂のmol/literでのNaNO3 数
HCl数の測定
樹脂を脱イオン水で洗浄し、ガラスのビーカーに流し入れる。それを1N塩酸100mlで処理し、30分間置いておく。懸濁液全体をガラスカラムに流し入れる。更に塩酸100mlを樹脂上で濾過する。樹脂をメタノールで洗浄する。溶出液に脱イオン水を加えて1000mlにする。この材料50mlを1N水酸化ナトリウム溶液で滴定する。
強塩基性基の量は、NaNO3数及びHCl数の合計に等しい。
弱塩基性基の量は、HCl数に等しい。
キレート樹脂中のキレート基の量の測定−総容量の測定
検討するキレート樹脂100mlをガラスカラムに充填し、3重量%強度の塩酸で1時間30分かけて溶出する。その後、材料を溶出液が中性になるまで脱イオン水で洗浄する。
検討するキレート樹脂50mlをガラスカラムに充填し、0.1規定の水酸化ナトリウム溶液で処理する。溶出液を250mlのガラスフラスコに捕集し、全量をメチルオレンジを用いて規定塩酸に対して滴定する。
X=溶出液の画分数
ΣV=溶出液の滴定中の規定塩酸のmlでの総消費
実施例1
a) シードポリマーの調製
n−ブタノール2325g、トルエン75g、ポリビニルピロリドン(Luviskol K30)180gを4Lの三口フラスコに流し入れ、20l/hの窒素気流と共に20分間攪拌し、均一な溶液を作る。150rpm(1分当たりの回転数)で攪拌し続けている間、スチレン300g、イソオクチルスルホコハク酸のナトリウム塩3.75g、及びレゾルシノール4.5gをその後に添加し、混合物を80℃に加熱する。アゾジイソ酪酸3g及びn−ブタノール117gからなり、40℃に温度調節された溶液を一度に混合物に添加し、この混合物を20時間80℃に維持する。反応混合物をその後室温まで冷却し、結果として生じたポリマーを遠心分離で単離し、メタノールで2回、水で2回洗浄する。これにより固形分を20重量%有する水性分散液950gを得る。粒子の大きさは、4.5μmであり、φ(90)/φ(10)は1.08である。
スチレン300g、75重量%強度のジベンゾイルペルオキシド9.24g、水500g、エトキシル化ノニルフェノール(Arkopal N060)3.62g、イソオクチルスルホコハク酸のナトリウム塩0.52g、及び2gの3,3’,3’’,5,5’,5’’−ヘキサ−t−ブチル−α,α’,α’’−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール(Irganox 1330阻害剤)2gを、プラスチック容器の中でUltraturrax(3分、速度13500)を使用して、微粒子乳濁液Iを生成するために用いる。
脱イオン水2300gに溶かしたメチルヒドロキシエチルセルロース5g及びa)で得られた水性分散液200gからなる溶液を、4Lの三口フラスコに20l/hの窒素気流を流しつつ充填する。室温で、微粒子乳濁液Iを攪拌しながら、一定の速度で3時間以内にポンプで添加する。その混合物を更に3時間室温で保持し、その後9時間80℃に加熱する。反応混合物を室温まで冷却し、結果として生じたポリマーを遠心分離で単離し、水で2回洗浄して水中に分散する。これにより固形分を20重量%有する水性分散液1500gを得る。粒子の大きさは8.8μmであり、φ(90)/φ(10)は1.10である。
スチレン288g、80重量%強度のジビニルベンゼン12g、ジベンゾイルペルオキシド9.24g、水500g、エトキシル化ノニルフェノール(Arkopal N060)3.62g、イソオクチルスルホコハク酸のナトリウム塩0.52g、及び3,3’,3’’,5,5’,5’’−ヘキサ−t−ブチル−α,α’,α’’−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール(Irganox 1330阻害剤)2gを、プラスチック容器の中でUltraturrax(3分、速度13500)を使用して微粒子乳濁液を生成するために用いる。
c)
脱イオン水2300gに溶かしたメチルヒドロキシエチルセルロース5g及びb1)で得られた水性分散液200gからなる溶液を、4Lの三口フラスコに20l/hの窒素気流を流しつつ充填する。室温で、b2)で得られた微粒子乳濁液を攪拌しながら、一定の速度で3時間以内にポンプにより添加する。その混合物を更に3時間室温で保持し、その後9時間80℃に加熱する。反応混合物を室温まで冷却し、結果として生じたポリマーを遠心分離で単離し、水で3回洗浄し、80℃で乾燥する。これにより粒子の大きさが16μmのビーズポリマー312gを得る。φ(90)/φ(10)は1.15である。
97.32重量%強度の硫酸900mlを2Lの四口フラスコに初期充填して用い、100℃に加熱する。c)で得られた乾燥コポリマー合計200gを、攪拌しながら10部に分けて4時間で導入する。混合物を更に4時間100℃で攪拌する。冷却後、懸濁液をガラスカラムに移す。90重量%で開始し純水で終わるように濃度レベルを下げた硫酸を上からカラムを通して濾過する。これによりH型の陽イオン交換体1090mlを得る。粒子の大きさは20μmであり、φ(90)/φ(10)は1.15である。
a) シードポリマーの調製
粒子の大きさが4.5μmの単分散シードポリマーを実施例1のa)のように調製する。
スチレン300g、75重量%強度のジベンゾイルペルオキシド9.24g、水500g、エトキシル化ノニルフェノール(Arkopal N060)3.62g、イソオクチルスルホコハク酸のナトリウム塩0.52g、及び3,3’,3’’,5,5’,5’’−ヘキサ−t−ブチル−α,α’,α’’−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール(Irganox 1330阻害剤)2gを、プラスチック容器の中でUltraturrax(3分、速度13500)を使用して、微粒子乳濁液Iを生成するために用いる。
脱イオン水2300gに溶かしたメチルヒドロキシエチルセルロース5g及びa)で得られた水性分散液200gからなる溶液を、4Lの三口フラスコに20l/hの窒素気流を流しつつ充填する。室温で、微粒子乳濁液Iを攪拌しながら、一定の速度で3時間以内にポンプにより添加する。混合物を更に3時間室温で保持し、その後9時間80℃に加熱する。反応混合物を室温まで冷却し、結果として生じたポリマーを遠心分離で単離し、水で2回洗浄し、水中に分散する。これにより20重量%の固形分を有する水性分散液1500gを得る。粒子の大きさは8.5μmであり、φ(90)/φ(10)は1.10である。
第2フィード段階を、第1フィード段階の条件を維持し、乳濁液I813.38g及びb1)で得られた水性分散液200gを用いて実施する。結果として生じたビーズポリマーを洗浄し乾燥する。これにより粒子の大きさが15.5μmのビーズポリマー308gを得る。φ(90)φ(10)は1.15である。
第3フィード段階を、第2フィード段階の条件を維持し、乳濁液I813.38g及びb2)で得られたビーズポリマー40gを用いて実施する。結果として生じたビーズポリマーを洗浄し乾燥する。これにより粒子の大きさが26μmのビーズポリマー315gを得る。φ(90)/φ(10)は1.15である。
第4フィード段階を、第3フィード段階の条件を維持し、乳濁液I813.38g及びb3)で得られたビーズポリマー40gを用いて実施する。結果として生じたビーズポリマーを洗浄し乾燥する。これにより粒子の大きさが49μmのビーズポリマー318gを得る。φ(90)/φ(10)は1.18である。
第5フィード段階を、第4フィード段階の条件を維持し、スチレン270g、80重量%強度のジビニルベンゼン30g、ジベンゾイルペルオキシド9.24g、水500g、エトキシル化ノニルフェノール(Arkopal N060)3.62g、イソオクチルスルホコハク酸のナトリウム塩0.52g、及び3,3’,3’’,5,5’,5’’−ヘキサ−t−ブチル−α,α’,α’’−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール(Irganox 1330阻害剤)2g、及びb4)で得られたビーズポリマー40gからなる乳濁液II813.38gを用いて実施する。結果として生じたビーズポリマーを洗浄して乾燥する。これにより粒子の大きさが99μmのビーズポリマー325gを得、φ(90)/φ(10)は1.2である。
98重量%強度の硫酸900mlを、2Lの四口フラスコに初期充填して、室温で用いる。b5)で得られた乾燥コポリマー200gを、攪拌しながら15分内で調節、添加する。混合物をその後3時間で120℃に加熱し、更に4時間120℃で攪拌する。冷却の後、懸濁液をガラスカラムに移す。80重量%で開始し純水で終わるように濃度レベルを下げた硫酸を、上からカラムを通して濾過する。これによりH型陽イオン交換体950mlを得る。粒子の大きさは150μmであり、φ(90)/φ(10)は1.15である。
弱塩基性及び強塩基性陰イオン交換体の調製
装置;
四口フラスコ、水分離機、温度計、滴下漏斗、pH電極、pH制御ポンプ、凝縮器
3a) N−メチロールフタルイミド
1,2−ジクロロメタン853.6g、フタルイミド279.2g、及びホルマリン(ホルムアルデヒドを基に28.9重量%強度)201.1gを、室温で初期充填して用いる。混合物を還流温度まで加熱する。一度この温度に達すれば、50重量%強度の水酸化ナトリウム溶液によりpHを5.5〜6に調整するため、pH制御ポンプを用いる。混濁溶液が生成された30分後に、試料を取り、薄層クロマトグラフィーで組成を分析する。
フタルイミド:3%
フタル酸:2%
3b) ビス(フタルイミドメチル)エーテル
反応混合物に存在する全ての水を分離機内で除去した後に、硫酸一水和物20.5gを供給する。一旦供給を終了すると、透明な溶液を得る。反応で生成された水はその後分離機で除去する。次に試料を取り、薄層クロマトグラフィーで組成を分析する。
フタルイミド:5.5%
フタル酸:1.6%
ビス(フタルイミドメチル)エーテル:90.3%
3c) N−アセトキシメチルフタルイミド
ビス(フタルイミドメチル)エーテルの、結果として生じた懸濁液を、60℃に温度制御する。無水酢酸96.9gを5分間内で供給する。供給が終了すると、透明な溶液を得る。混合物を60℃で15分間攪拌し、その後80℃に加熱し、この温度で10分間攪拌する。その後試料を取り、薄層クロマトグラフィーで組成を分析する。
フタルイミド:4・5%
フタル酸:2%
ビス(フタルイミドメチル)エーテル:0.2%
N−アセトキシメチルフタルイミド:91.3%
3d) ビーズポリマーとのN−アセトキシメチルフタルイミドの縮合
N−アセトキシメチルフタルイミドの、結果として生じた溶液を45〜50℃に冷却する。実施例2b5で得られたフィードポリマー180gをその後30分間で供給する。混合物を30分間45〜50℃で攪拌する。硫酸一水和物71.9gを1時間以内で供給する。混合物を45分で80℃に加熱し、この温度で7時間攪拌する。冷却の後、ビーズポリマーをガラス焼結吸引フィルタに移す。縮合溶液を吸引により除去する。ビーズポリマーをメタノールで繰り返し洗浄する。ビーズポリマーをその後20重量%強度の塩化ナトリウム水溶液1820mlに導入する。懸濁液を還流温度まで加熱し、残存する1,2−ジクロロエタン及びメタノールを蒸留により除去する。結果として生じたビーズポリマーを冷却してから水で洗浄する。
3e) アンモニア溶液を用いるフタルイミドメチル化ビーズポリマーの処理
フタルイミドメチル化ビーズポリマー650ml及びアンモニア溶液592gを、室温でフラスコに初期充填し、90℃に加熱し、この温度で4時間攪拌する。
組成の元素分析:
炭素:76.1重量%
水素:5.1重量%
窒素:5.0重量%
酸素:13.8重量%
3f) 弱塩基性陰イオン交換体用にアミノメチル化ビーズポリマーを調製するための、フタルイミドメチル化ビーズポリマーと水酸化ナトリウム溶液との反応
3e)で得られた樹脂610ml及び50重量%強度の水酸化ナトリウム溶液281gを、室温でオートクレーブに初期充填し、攪拌しつつ2時間内で180℃に加熱する。混合物を180℃で6時間攪拌する。冷却後、樹脂を水で洗浄する。
炭素:81.7重量%
水素:8.1重量%
窒素:7.7重量%
酸素:2.5重量%
HCl数:2.43mol/l
置換:0.82
安定性:
最初の状態:全ビーズの99%
ローラー試験後:全ビーズの97%
膨潤安定後:全ビーズの98%
3g) 強塩基性陰イオン交換体を得るためのアミノメチル化ビーズポリマーとクロロメタンとの反応(四級化)
アミノメチル化ビーズポリマー320ml、脱イオン水538ml、及び50重量%強度の水酸化ナトリウム溶液179.7gを、室温でオートクレーブに初期充填して用いる。クロロメタン144gをその後オートクレーブに供給する。混合物を40℃に加熱し、16時間この温度で攪拌する。攪拌速度は400rpmである。
HCl数:0.08mol/l
NaCl:1.35mol/l
NaNO3:0.96mol/l
安定性
最初の状態:全ビーズの99%
ローラー試験後:全ビースの98%
膨潤安定後:全ビーズの98%
実施例4
イミノ二酢酸基を有するキレート樹脂の製造
実施例3f)のように製造された弱塩基性陰イオン交換体500mlを脱イオン水800ml内に懸濁させる。モノクロロ酢酸ナトリウム339.8gを懸濁液に30分間かけて供給する。混合物を室温で更に30分攪拌する。その後、懸濁液のpHを20重量%強度の水酸化ナトリウム溶液を用いてpH10に設定する。懸濁液を2時間以内で80℃に加熱する。続いて、この混合物をこの温度で更に10時間攪拌する。この間20重量%強度の水酸化ナトリウム溶液を供給してpHを10に維持する。
樹脂の全容量:2.53mol/l
Claims (4)
- 5〜500μmの粒子径を有する単分散のゲル状イオン交換体を製造するプロセスであり、
a) 非架橋単分散シードポリマー(0.5〜20μmの粒子径を有する)を、非水性溶媒の存在下でモノエチレン性不飽和化合物のラジカル開始重合により製造し、
b) 活性化スチレン含有のモノマー混合物をフィードとしてこのシードポリマーに添加し、前記モノマー混合物を、前記シードに浸透膨潤させ、前記混合物を高温で重合させ、上記のモノマー混合物の添加、浸透膨潤、及び重合の段階を、適宜、1回以上繰り返し、最終添加中の前記モノマー混合物は架橋剤2〜50重量%を含有し、
c) 結果として生じたポリマーを官能化によりイオン交換体に変換する
ことを特徴とするプロセス。 - 陽イオン交換体を、前記プロセスのc)段階においてスルホン化により製造することを特徴とする請求項1記載のプロセス。
- 陰イオン交換体を、前記プロセスのc)段階においてアミドメチル化とそれに続く加水分解により製造することを特徴とする請求項1記載のプロセス。
- 5〜500μmの粒子径を有する単分散のゲル状イオン交換体であって、
a)非水性溶媒の存在下でモノエチレン性不飽和化合物のラジカル開始重合により、0.5〜20μmの粒子径を有する非架橋単分散シードポリマーを製造すること、
b)活性スチレン含有のモノマー混合物をフィードとしてこのシードポリマーへ添加して前記モノマー混合物を前記シードに浸透膨潤させ、前記混合物を高温で重合させ、適宜、上記のモノマー混合物の添加、浸透膨潤及び重合の段階を1回以上繰り返し、最終添加中の前記モノマー混合物は架橋剤2〜50重量%を含有すること、及び
c)スルホン化剤により官能化して陽イオン交換体を得るか、またはアミドメチル化とそれに続く加水分解により陰イオン交換体を得ること、又は、クロロメチル化とそれに続くアミノ化を行うこと
により入手可能な単分散のゲル状イオン交換体。
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