JP2005533009A - ピペラジン置換されたアリールベンゾジアゼピン類およびそのドーパミン受容体アンタゴニストとしての精神病性障害の処置のための使用 - Google Patents

ピペラジン置換されたアリールベンゾジアゼピン類およびそのドーパミン受容体アンタゴニストとしての精神病性障害の処置のための使用 Download PDF

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Abstract

本明細書に記載するのは、式(I):
【化1】
Figure 2005533009

で示される抗精神病性化合物、ならびにその塩、溶媒和物および結晶形
[式中、
Aは、N、OおよびSから独立して選択される0〜3つのヘテロ原子を有する、ベンゾ縮合していることもある5または6員芳香環であり;
Alkは、OH、メトキシ、エトキシまたはFで置換されていることもある(C1−4)アルキレンであり;
Arは、置換されていることもあるフェニル、ナフチル、単環式ヘテロ芳香族または二環式ヘテロ芳香族であり;
は、水素、またはOH、ORもしくはOCHCHOHで置換されていることもある(C1−4)アルキルであり(ここに、Rは(C1−2)アルキルである);
は、H、(C1−6)アルキル、ハロゲン、フッ素化(C1−6)アルキル、OR、SR、NO、CN、COR、CONR、SONR、NR、NRCOR、NRSOまたは置換されていることもあるフェニルであり(ここに、Rは、水素、(C1−6)アルキル、フッ素化(C1−6)アルキル、ベンジルまたは置換されていることもあるフェニルであり、RおよびRは独立して、水素、(C1−6)アルキルまたは置換されていることもあるフェニルである);
Zは、水素、ハロゲン、(C1−6)アルキル、フッ素化(C1−6)アルキル、OR、SR、NO、CN、COR、CONR、SONR、NRSO、NRまたは置換されていることもあるフェニルから独立して選択される1つまたは2つの置換基である(ここに、Rは、水素、(C1−6)アルキル、フッ素化(C1−6)アルキル、ベンジルまたは置換されていることもあるフェニルであり、RおよびRは独立して、水素、(C1−6)アルキルまたは置換されていることもあるフェニルである)]である。さらに記載するのは、式(I)の化合物の、ドーパミンD受容体のアンタゴニストおよび精神病および双極性障害の処置のための薬剤としての使用、および式(I)の化合物の医薬製剤である。さらに記載するのは、式(I)の化合物の合成のための中間体として有用な化合物である。

Description

現在、中枢神経系の障害の処置に有効な多くの薬剤がある。これらの薬剤は、重篤な精神状態、例えば統合失調症および統合失調症様疾患の処置のための抗精神病薬として知られている種類のものである。そのような状態に有効な薬剤は望ましくない有害な事象と関連することが多く、より安全でより有効な方法により症状を抑制または排除するよりよい製品が必要である。
病因が不明である状態である統合失調症の患者は、陽性および陰性両方の症状の群を示す。陽性症状としては、妄想、幻覚、思考障害および言語障害が挙げられ、一方、陰性症状としては、感情の麻痺、無快感症、引きこもり、感情の分離、認知障害および言語の欠如(poverty of speech)が挙げられる。統合失調症は、患者自身に個人的な苦しみをもたらすだけでなく、その患者は施設に収容されなければならないことが多いため、患者の職業的および社会的機能に深刻に影響し、社会に対する大きな負担を引き起こす。
有力な仮説は、統合失調症の陽性症状が、アンタゴニストとしてある特定のドーパミン受容体において作用する化合物により効果的に処置され得ることを示唆する。現在、5つの主要なドーパミン受容体(D〜D)が同定されている。抗精神病性の効果は、ドーパミン受容体のD2クラスの封鎖と最も密接に関連している。典型的な抗精神病薬(例えば、ハロペリドール)は、統合失調症の陽性症状の抑制に効果的であるが、陰性症状を適切に処置せず、また有意の有害な事象、主に錐体外路系副作用、高プロラクチン血症および遅発性ジスキネジアを誘発する。
よりよい抗精神病薬を開発するためのひとつのアプローチとしては、D2受容体封鎖と他の受容体における作用とを併せ持つ化合物の同定が挙げられる。そのような薬剤のひとつは、クロザピン(clozapine)である。
クロザピンは、「特殊な」抗精神病薬、すなわち統合失調症の陽性および陰性症状の両方の処置に有効な薬剤として同定された最初の薬剤である。さらに、古典的、「典型的な」抗精神病薬に見られたEPSおよび他の有害な事象を引き起こさなかった。クロザピンは有効な薬剤ではあるが、処置された患者の1〜2%が潜在的に致命的な血液障害を発症したという臨床観察のために、その統合失調症の処置における有用性は、限定されている。より最近では、オランザピンが有害な事象が比較的少ない特殊な抗精神病薬として広く受け入れられている。クロザピンおよびオランザピンのような特殊な抗精神病薬は、D2受容体アンタゴニストであり、またドーパミン、セロトニン、ノルピネフリン、ヒスタミンおよびアセチルコリンを含む、いくつかの神経伝達物質のための受容体サブタイプと相互作用する。これらのさらなる受容体活性のいくつかが、特殊な抗精神病薬の改善された効果の原因であり、これらの薬剤の有害な事象が他との相互作用により媒介され得ると考えられている。特殊な抗精神病薬の成功は、有害な事象の事例がごくわずかな、統合失調症の処置のためのさらに有効な薬剤を製造するための研究を触発した。
本発明は、抗精神病化合物、および精神病性障害、特に統合失調症および双極性障害のような感情障害を処置するためのそれらの化合物を使用する方法を提供する。これらの化合物は、現在、臨床で用いられている抗精神病薬に対してある特定の改善および利点を有する。
(発明の概要)
本発明の一つの側面は、式(I):
Figure 2005533009
で示される化合物、ならびにその塩、溶媒和物および結晶形を提供する
[式中、
Aは、N、OおよびSから独立して選択される0〜3つのヘテロ原子を有する、ベンゾ縮合していることもある5または6員芳香環であり;
Alkは、OH、メトキシ、エトキシまたはFで置換されていることもある(C1−4)アルキレンであり;
Arは、置換されていることもあるフェニル、ナフチル、単環式ヘテロ芳香族または二環式ヘテロ芳香族であり;
は、水素、またはOH、ORもしくはOCHCHOHで置換されていることもある(C1−4)アルキルであり(ここに、Rは(C1−2)アルキルである);
は、H、(C1−6)アルキル、ハロゲン、フッ素化(C1−6)アルキル、OR、SR、NO、CN、COR、CONR、SONR、NR、NRCOR、NRSOまたは置換されていることもあるフェニルであり(ここに、Rは、水素、(C1−6)アルキル、フッ素化(C1−6)アルキル、ベンジルまたは置換されていることもあるフェニルであり、RおよびRは独立して、水素、(C1−6)アルキルまたは置換されていることもあるフェニルである);
Zは、水素、ハロゲン、(C1−6)アルキル、フッ素化(C1−6)アルキル、OR、SR、NO、CN、COR、CONR、SONR、NRSO、NRまたは置換されていることもあるフェニルから独立して選択される1つまたは2つの置換基である(ここに、Rは、水素、(C1−6)アルキル、フッ素化(C1−6)アルキル、ベンジルまたは置換されていることもあるフェニルであり、RおよびRは独立して、水素、(C1−6)アルキルまたは置換されていることもあるフェニルである)]。
本発明の別の側面は、式(Ia):
Figure 2005533009
で示される化合物、ならびにその塩、溶媒和物および結晶形を提供する
[式中、
Alkは、OHで置換されていることもある(C1−4)アルキレンであり;
Arは、置換されていることもあるフェニル、ナフチル、単環式ヘテロ芳香族または二環式ヘテロ芳香族であり;
は、水素または(C1−4)アルキルであり;
は、H、(C1−6)アルキル、フッ素化(C1−6)アルキルであり、
Zは、水素またはハロゲンから独立して選択される1つまたは2つの置換基である]。
本発明の別の側面は、式(Ib):
Figure 2005533009
で示される化合物、ならびにその塩、溶媒和物および結晶形を提供する
[式中、
Alkは(C1−4)アルキレンであり;
Arは置換されていることもあるフェニルであり、
は、水素または(C1−4)アルキルであり;
は、Hまたは(C1−6)アルキルであり;
Zは、水素またはハロゲンから独立して選択される1つまたは2つの置換基である]。
本発明の別の側面は、式(Ic):
Figure 2005533009
で示される化合物、ならびにその塩、溶媒和物および結晶形を提供する
[式中、
AlkはOHで置換されていることもある(C1−4)アルキレンであり;
Arは置換されていることもあるフェニルであり;
は、水素または(C1−4)アルキルであり;
は、H、(C1−6)アルキル、ハロゲンまたはフッ素化(C1−6)アルキルであり;
Zは、水素またはハロゲンから独立して選択される1つまたは2つの置換基である]。
本発明の別の側面は、式(Id):
Figure 2005533009
で示される化合物、ならびにその塩、溶媒和物および結晶形を提供する
[式中、
Alkは(C1−4)アルキレンであり;
Arは置換されていることもあるフェニルであり;
は、水素または(C1−4)アルキルであり;
は、Hまたは(C1−6)アルキルであり;
Zは、水素またはハロゲンから独立して選択される1つまたは2つの置換基である]。
本発明の別の側面は、式(Ie):
Figure 2005533009
で示される化合物、ならびにその塩、溶媒和物および結晶形を提供する
[式中、
Alkは(C1−4)アルキレンであり;
Arは置換されていることもあるフェニルであり;
は、水素または(C1−4)アルキルであり;
は、H、(C1−6)アルキル、ハロゲン、フッ素化(C1−6)アルキルまたはCNであり;
Zは、水素またはハロゲンから独立して選択される1つまたは2つの置換基である]。
本発明の別の側面は、式(I)の化合物の合成において本明細書に教示される新規な中間化合物である。
本発明の別の側面は、式(I)の化合物の合成において本明細書に教示される中間化合物への新規な製造方法である。
本発明の別の側面は、式(I)の化合物のドーパミンDアンタゴニストとしての使用、および例えば統合失調症および双極性障害を含む精神病状態または感情障害に苦しむ患者を処置する際のそれらの使用である。
別の側面は、製薬的に許容される担体、希釈剤または賦形剤とともに、式(I)の化合物を含む医薬製剤である。
(発明の詳細な説明)
本明細書にて使用する用語および記号は、特に明記されなければ、今日の化学文献における使用と一致した意味を有する。例えば、用語「(C1−6)アルキル」は、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、−CHCH=CH、−CHCH=C(CH、−CHC(=CH)CH、シクロプロピル、シクロプロピルメチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどの分枝鎖、直鎖または環状であることができる飽和および不飽和アルキル基を含む。用語「(C1−4)アルキレン」は、−CH−、−CHCH−、−CHCHCH−および−CHCHCHCH−を意味する。用語「ハロゲン」としては、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードが挙げられる。用語「フッ素化(C1−6)アルキル」は、一つ以上のフッ素で置換されている(C1−6)アルキル基、例えば、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2−フルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル、3−フルオロプロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパ−2−イルおよび6−フルオロヘキシルを意味する。
用語「置換されていることもあるフェニル」は、水素、ハロゲン、(C1−6)アルキル、フッ素化(C1−6)アルキル、OH、(C1−6)アルコキシ、(C1−6)フッ素化アルコキシ、(C1−6)チオアルキル、(C1−6)アシル、(C−Cアルキル)スルホニル、OCF、NO、CN、窒素上にて1つまたは2つの(C1−4)アルキル基で置換されていてもよいカルボキサミド、および1つの水素が(C1−4)アルキル基により置き換わっていてもよく、他の水素が(C1−4)アルキル基、(C1−6)アシル基または(C−Cアルキル)スルホニル基のいずれかにより置き換わっていてもよいNHから選択される1〜3つの置換基で置換されていてもよいフェニル基を意味する。用語「(C1−6)アルコキシ」としては、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、2−ペントキシ、3−ヘキシルオキシなどのような基が挙げられる。用語「(C1−6)アルキルチオ」としては、メチルチオ、エチルチオ、イソプロピルチオ、sec−ブチルチオ、tert−ブチルチオ、1−ヘキシルチオなどのような基が挙げられる。用語「(C1−6)アシル」としては、例えば、ホルミル、アセチル、プロパノイル、ブタノイル、2−メチルプロパノイル、ヘキサノイルなどが挙げられる。用語「(C−Cアルキル)スルホニル」としては、メタンスルホニル、エタンスルホニル、プロパンスルホニル、イソプロパンスルホニル、1−ブタンスルホニルなどが挙げられる。
用語「単環式ヘテロ芳香族」は、N、OおよびSから選択される1〜3つのヘテロ原子を含む、5または6員芳香環を意味する。ヘテロ原子の一つがOまたはSならば、ヘテロ芳香環は5員環でなければならず、該環に含まれる他のヘテロ原子はNでなければならないことが認識される。そのような単環式ヘテロ芳香族系の例としては、フラン、チオフェン、ピリジン、ピリミジン、チアゾール、1,2,3−トリアゾールなどが挙げられる。
用語「二環式ヘテロ芳香族」は、N、OおよびSから選択される1〜3つのヘテロ原子を含む二環式芳香族系を意味する。例としては、インドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、キノリン、イソキノリン、インダゾール、ベンゾチアゾールなどが挙げられる。
用語「置換されていることもあるフェニル、ナフチル、単環式ヘテロ芳香族または二環式ヘテロ芳香族」は、水素、ハロゲン、(C1−6)アルキル、フッ素化(C1−6)アルキル、OH、(C1−6)アルコキシ、(C1−6)フッ素化アルコキシ、(C1−6)チオアルキル、(C1−6)アシル、(C−Cアルキル)スルホニル、OCF、NO、CN、窒素上にて1つまたは2つの(C1−4)アルキル基で置換されていてもよいカルボキサミド、および1つの水素が(C1−4)アルキル基により置き換わっていてもよく、他の水素が(C1−4)アルキル基、(C1−6)アシル基または(C−Cアルキル)スルホニル基のいずれかにより置き換わっていてもよいNHから選択される1〜3つの置換基で置換されていてもよいフェニル、ナフチル、単環式ヘテロ芳香族または二環式ヘテロ芳香族を意味する。
N、OおよびSから独立して選択される0〜3つのヘテロ原子を有する、ベンゾ縮合していることもある5または6員芳香環の場合には、隣接する7員環に縮合した該芳香環の2つの原子は、ともに炭素でなければならない。該芳香環が2つのさらなる隣接する炭素原子を含むなら、ベンゼン環は、それら2つの隣接する炭素原子上にて該芳香環に縮合してよい。N、SおよびOから独立して選択される0〜3つのヘテロ原子を有する、ベンゾ縮合していることもある5または6員芳香環の例としては、ベンゼン、ピリジン、フラン、ピロール、チオフェン、チアゾール、オキサゾール、ピラゾール、イミダゾール、1,2,3−トリアゾール、ナフチレン、キノリン、イソキノリン、インドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェンなどが挙げられる。
本発明化合物は、その構造ならびに合成および単離の方法により、製薬的に許容される溶媒和物として存在してよい。これらの溶媒和物は、水、メタノールおよびエタノールを含む。本発明化合物の溶媒和された形態は、本発明のさらなる態様を示す。
式(I)の化合物は、光学異性体、すなわち立体異性体にて存在することができる。つまりこれらの化合物は、「Alk」が結合しているピペラジン環の炭素原子に少なくとも1つのキラル、すなわち不斉中心を有する。そのような不斉は、少なくとも一対の鏡像異性体を生じさせる。鏡像異性体の同じ割合の混合物は、「ラセミ」混合物または「ラセミ体(racemate)」として知られる。式(I)の表現は、それらの立体異性体およびその混合物のそれぞれを示すことが意図される。
用語「R」および「S」は、有機化学にて一般に使用されているように本明細書にて使用され、キラル中心の特異的な立体配置を示す。用語「R」(rectus)は、最も低い優先順位の基への結合に沿って見たときの基の優先順位(最も高いものから二番目に低いもの)が時計回りの関係であるキラル中心の立体配置を意味する。用語「S」(sinister)は、最も低い優先順位の基への結合に沿って見たときの基の優先順位(最も高いものから二番目に低いもの)が反時計回りの関係であるキラル中心の立体配置を意味する。基の優先順位は、その原子番号に基づく(原子番号の減少する順)。いくつかの式(I)の化合物は、2つ以上のキラル中心を有することができる。
いくつかの本発明化合物はまた、1つ以上の二重結合に関する異性体であることができ、幾何、すなわちシスおよびトランス異性体であることができる。光学および幾何異性体の議論は、標準的な有機化学の教科書、例えばMarch's Advanced Organic Chemistry, 5th Ed., Chapter 4, Wiley-Interscience, John Wiley&Sons, Inc., New York (2001)において見られる。本明細書にて本発明化合物が、不斉形態を示さずに命名するか、またはその構造を提示する場合、すべての可能な不斉形態を意図する。本発明は、いずれかの特定の異性体に限定されず、すべての可能な個々の異性体およびラセミ体を含む。
式(I)の化合物の中で好ましいものは、次のものである:
a)芳香環Aが以下からなる群から選択される:
Figure 2005533009
式(I)の化合物の中で好ましいものは、次のものである:
b)Alkが−CH−、−CHCH−または−CHCHCH−である;
式(I)の化合物の中の別の好ましい態様は、次のものである:
c)Arが置換されていることもあるフェニルフランまたはチオフェンである;
式(I)の化合物の中の別の好ましい態様は、次のものである:
d)Rが水素、メチルまたは−CHCH−O−CHCH−OHである;
式(I)の化合物の中の別の好ましい態様は、次のものである:
e)Zが水素またはハロゲンである;
式(I)の化合物の中の別の好ましい態様は、次のものである:
f)立体配置がAlkに結合しているピペラジン基の炭素に関して「S」である。
式(I)の化合物の中の別の好ましい態様は、次のものである:
g)Rが水素、(C1−6)アルキル、フッ素化(C1−6)アルキルまたはハロゲンである。
本発明のある側面は、これらの好ましい態様のいずれかの組合せが意図される。
Figure 2005533009
第1表に記載の式(If)の化合物が、特に興味深い:
立体配置は、特に明記されなければ、Alkに結合しているピペラジン基の炭素に関して「S」である。
第1表
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
化合物番号は、実施例における実施例番号に対応する。
第2表に記載の式(Ib)の化合物が、特に興味深い:
立体配置は、特に明記されなければ、Alkに結合しているピペラジン基の炭素に関して「S」である。
Figure 2005533009
第2表
Figure 2005533009
Figure 2005533009
化合物番号は、実施例における実施例番号に対応する。
本発明化合物は本来塩基性であるため、それらは多くの無機および有機酸のいずれかと反応し、酸付加塩を形成する。本明細書に教示される治療上の有用性のために、本発明化合物の塩は製薬的に許容されなければならない。製薬的に許容される塩を形成するために一般に用いられる酸は、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、リン酸のような無機酸、およびp−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、p−ブロモ−フェニルスルホン酸、カルボン酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸、酢酸、乳酸、マレイン酸、酒石酸のような有機酸などである。製薬的に許容される塩におけるさらなる詳細は、Journal of Pharmaceutical Science, 66, 1 (1977)を参照。製薬的に許容されない塩は、式(I)の他の化合物または式(I)の化合物の製薬的に許容される塩を製造するための中間体として使用することができ、本発明の範囲内である。特定の製薬的に許容される塩は、塩酸、硫酸またはリン酸で形成されるものである。
本明細書に記載の中間体および最終生成物は、有機化学の当業者に既知の従来の技術により単離および精製することができる。例えば、クロマトグラフィー、再結晶、蒸留および昇華のよく知られた技術は、単独でおよび連続して使用することができる。
一般的合成方法
本発明の式(I)の化合物は、有機化学の当業者に一般に知られるいくつかの方法により製造することができる。出発物質は、その製造は記載しないが、商業的に入手可能であるか、または商業的に入手可能な出発物質から既知の技術により容易に製造することができる。
反応式1に示されるように、式(I)の化合物は、三環性環系の7員環のアミン窒素からの保護基「ProG」の脱離により、都合よく式(IIa)の化合物から製造することができる。これらの保護基の導入および脱離のための方法は、当業者に知られている。T. W. Green, Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley and Sons, Inc., (1981)を参照。そのようなProG基の例としては、ベンジル、アセチル、t−ブトキシカルボニル、メタンスルホニルなどが挙げられる。
反応式1
Figure 2005533009
本明細書にて使用するように、「Pg」は、水素またはアミン保護基ProGのいずれかを示す。Pgがアミン保護基である例では、最後から二番目の中間体は、保護基の脱離により式(I)の化合物に変換され得る。次の文章において、Pgがアミン保護基である基Pgを含む中間体では、保護基を脱離し、保護されていないアミンを得ることができる。同様に、Pgが水素である中間体では、アミン保護基を中間体に導入してもよい。
が水素である式(IIb)の化合物は、Rがヒドロキシ、メトキシ、エトキシまたはOCHCHOHで置換されていることもある(C1−4)アルキルである式(IIc)の化合物に変換することができる。この変換は、反応式1aに示されるように、式(IIb)のアルキル化剤での処理により、行うことができる。アルキル化剤としては、ハロゲン化アルキルおよびアルキルスルホン酸エステルが挙げられる。例としては、ヨウ化メチル、1−ブロモブタン、メタンスルホン酸2−プロピルおよびブロモエチルメチルエーテルが挙げられる。この反応は、通常、塩基および溶媒の存在下で行う。塩基は、有機塩基、例えばピリジンもしくはジイソプロピルエチルアミン、または無機塩基、例えば炭酸カリウムのいずれかであることができる。溶媒としては、メタノール、エタノール、THFおよびDMFが挙げられる。この変換はまた、アルデヒドまたはケトンでの還元条件下における処理によるピペラジンの還元的アルキル化により行うことができる。適切なアルデヒドの例としては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒドなどが挙げられる。適切なケトンとしては、アセトン、メチルエチルケトンなどが挙げられる。還元的アルキル化は、接触還元条件下、実行されることが多い。他の還元剤としては、ギ酸、水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウムおよびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムが挙げられる。この変換はまた、ピペラジン窒素をアシル化してアミドを形成し、得られたアミドを還元してアルキル化されたピペラジンを得ることにより行うことができる。アシル化剤の例としては、塩化アセチル、塩化プロピオニル、塩化ピバロイルおよび塩化シクロプロピルカルボニルのようなハロゲン化アシル、無水ホルミル酢酸および無水酢酸のようなカルボン酸無水物、およびジシクロヘキシルカルボジイミドまたはカルボニルジイミダゾールのような活性化剤の存在下のカルボン酸が挙げられる。得られたアミドは、水素化リチウムアルミニウムまたはボランのような還元剤により三級アミンへ還元することができる。
反応式1a
Figure 2005533009
反応式2に示されるように、式(II)の化合物は、適切に置換された式(V)のピペラジンと式(IV)の三環性中間体との反応により製造され得る。「LG」は、NH、ハロ、OYもしくはSY(ここに、Yはメチル、エチルもしくはプロピルのような低級アルキル、または置換されていることもあるフェニルである)、またはOP(=O)R10を例として含む脱離基を表す。R10はモルホリンであることができる。この反応は、ジメチルスルホキシド(DMSO)、トルエン、ジメチルホルムアミド(DMF)およびN−メチルピロリジノンのような溶媒中での加熱により都合よく行うことができる。
反応式2
Figure 2005533009
あるいは、反応式3に示されるように、式(VI)の三環性アミドおよびチオアミド中間体(ここに、Xはそれぞれ、OまたはSである)は、式(V)の置換されたピペラジンと反応させて、式(II)の対応する化合物を得ることができる。この反応は、極性溶媒中にて都合よく行われ、四塩化チタン(TiCl)のようなルイス酸の存在下、または非存在下、行うことができる。
反応式3
Figure 2005533009
反応式4において、式(VIb)の化合物(ここに、XはSである)は、式(VIa)の化合物(ここに、XはOである)から、不活性溶媒の存在下、脱水型チオール化剤での処理により製造することができる。そのような脱水型チオール化剤の例としては、Pおよびローソン(Lawesson)試薬(2,4−ビス(4−メトキシフェニル)−1,3−ジチア−2,4−ジホスフェタン−2,4−ジスルフィド)が挙げられる。ローソン試薬およびその使用の記述は、M. P. Cava and M. I. Levinson, Tetrahedron, 41, 5061 (1985)を参照。
反応式4
Figure 2005533009
反応式5に示されるように、式(IV)の三環性中間体は、対応する式(VI)の三環性アミドおよびチオアミド中間体から製造することができる。式(VIa)のアミド(X=O)のO−アルキル化により、式(IV)のイミノエーテル(LG=OY)を得る。適切なアルキル化剤としては、Meerwein試薬およびフルオロスルホン酸メチルが挙げられる。式(IV)のイミノチオエーテル(ここに、LGはSYである)は、式(VIb)のチオアミド(X=S)のS−アルキル化により製造することができる。適切なアルキル化剤としては、ハロゲン化アルキル、トリフルオロメタンスルホン酸メチルのようなスルホン酸アルキル、Meerwein試薬およびフルオロスルホン酸メチルが挙げられる。式(VIa)のアミド(X=O)の、脱水型ハロゲン化剤との反応により、式(IV)のハロゲン化イミノ(ここに、LGはハロ基である)を得る。適切な脱水ハロゲン化剤としては、塩化ホスホリル(POCl)、塩化チオニル(SOCl)、三塩化リン(PCl)、五塩化リン(PCl)、三臭化リン(PBr)、PPh/Br、P(OPh)/IおよびPPh/MeIが挙げられる。
反応式5
Figure 2005533009
式(IV)の化合物(ここに、LGはNH、OYまたはSYである)は、適切な求核試薬、例えばアンモニア、アルコールまたはチオールとの反応により、式(VI)の化合物(ここに、LGはハロである)から製造することができ、式(IV)の化合物(ここに、LGはそれぞれ、NH、OYまたはSYである)が得られる。この反応は、溶媒中、塩基条件下にて都合よく行うことができる。
反応式6に示されるように、式(II)の化合物はまた、式(XIIIa)の中間体の閉環により製造することができる。この反応は、式(XIIIa)のアミドを、不活性溶媒の存在下、活性化剤で処理することにより行うことができる。そのような活性化剤の例としては、四塩化チタン、塩化ホスホリル、五硫化二リン(P)およびローソン試薬が挙げられる。
反応式6
Figure 2005533009
反応式7により、式(VIa)の化合物は、式(XIIIb)のアミン化合物(式中、YはOYまたはNY(ここに、Y、YおよびYは独立して、水素、またはメチル、エチルまたはプロピルのような低級アルキルである)である)の環化により製造することができる。
反応式7
Figure 2005533009
反応式8において見られるように、式(XIIIb)のアミンは式(XIIIc)の化合物から製造することができる。記号Yは、NO、COOHおよびNHCOOY(ここに、Yは、例えばメチル、エチル、2−フェニルエチル、t−ブチル、2−(トリメチルシリル)エチル、2,2,2−トリクロロエチル、ビニル、アリル、または例えばベンジル、p−メトキシベンジル、p−ニトロベンジルもしくはジフェニルメチルであるがこれらに限定されない、置換されていることもあるベンジル基であるが、これらに限定されない、置換されていることもあるアルキルであってよい)のようなアミノ基に変換され得る基を示す。
反応式8
Figure 2005533009
がNOであるならば、式(XIIIc)の化合物の還元条件下での処理により、対応する式(XIIIb)の化合物が得られるだろう。そのような還元条件の例としては、接触還元条件または塩化スズ(SnCl)が挙げられる。式(XIIIc)の化合物(ここに、YはNHCOOYである)は、COOY基が脱離する条件下、対応する式(XIIIb)の化合物に変換することができる。Yが置換されていることもあるアルキルであるならば、そのような条件としては、酸性または塩基性条件下における加水分解を挙げることができる。Yが置換されていることもあるベンジルであるならば、還元条件(好ましくは接触還元条件)下での処理により、対応する式(XIIIb)の化合物が得られる。Yがt−ブチルであるならば、酸との処理により式(XIIIb)の化合物が得られる。Yが2,2,2−トリクロロエチルであるならば、還元条件、好ましくは酸性媒体中の亜鉛金属により、式(XIIIb)の化合物が得られる。Yが2−(トリメチルシリル)エチルであるならば、フッ化物イオンでの処理により式(XIIIb)の化合物が得られる。
式(XIIIb)の化合物はまた、対応する式(XIIIc)の化合物(ここに、YはCOOHである)のクルチウス(Curtius)転位により製造することができる。クルチウス転位は、式(XIIIc)のアシルアジド(ここに、YはCONである)の熱転位により起こり、式(XIIIc)のイソシアネート(ここに、YはNCOである)が得られる。このイソシアネートは、直接的か、またはウレタン(ここに、YはNHCOである)を経由するかのいずれかにより加水分解してよく、対応する式(XIIIb)の化合物が得られる。
反応式9により、式(IVa)の化合物(ここに、LGはNHである)は、式(XIIId)のアミノニトリル化合物の環化により製造することができる。
反応式9
Figure 2005533009
反応式10により、式(XIIId)のアミノニトリル化合物は、対応する式(XIIIe)の化合物から、反応式8に記載の方法により製造することができる。あるいは、式(XIIId)の化合物は、反応式8に記載の条件下でのクルチウス転位により製造することができる。
反応式10
Figure 2005533009
反応式11に示すように、式(XIIIa)の化合物(ここに、すべての基は前記と同意義である)は、対応する式(XIIIf)の化合物(ここに、Yはアミノ基に変換することができる基である)から製造することができる。
反応式11
Figure 2005533009
反応式12により、式(XIIIf)の化合物(ここに、Yは上に定義のとおり、アミノ基に変換することができる基であり、他のすべての基は前記と同意義である)は、式(V)の化合物と式(XIIIg)の化合物とのカップリングにより製造することができる。そのようなカップリング反応は、一般にアミド結合の形成に用いられる条件下で行うことができる。カップリング試薬としては、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)および1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)が挙げられる。
反応式12
Figure 2005533009
反応式13に示されるように、式(XIII)の化合物(式中、YはNHまたは上記のとおりアミノ基に変換することができる基であってよく、Y10は水素、CN、COOYまたはCONY(ここに、Y、YおよびYは独立して、水素または低級アルキルであってよく、またはNYは基(XVI)である)である)は、式(XIV)の化合物(ここに、Y11はハロ基またはOSOCFであってよい)と式(XVa)の化合物との反応により製造することができる。この反応は極性、非プロトン性溶媒中、塩基性条件下にて行うことができる。適切な塩基としては、水素化ナトリウム(NaH)、水素化カリウム(KH)、カリウムtert−ブトキシド、水酸化リチウムおよび炭酸セシウムが挙げられる。適切な溶媒としては、DMF、N−メチルピロリジノン、DMSOおよびテトラヒドロフラン(THF)が挙げられる。式(XIII)の化合物を得るための式(XIV)の化合物と式(XVa)の化合物とのカップリングは、金属触媒の存在下で行うことができる。この変換のための条件は、Hartwig, Angew. Chem. Int. Ed. (1998) 37, 2046〜2067, Wolffら, Acc. Chem. Res. (1998) 31, 805〜818, Yang and Buchwald, J. Organomet. Chem. (1999) 576, 125〜146, 米国特許番号6,271,225, 米国特許番号6,455,542、およびその引用文献に見ることができる。
反応式13
Figure 2005533009
式(XIV)の化合物は当業者に知られている方法により製造することができる。
あるいは、反応式14に示されるように、式(XIII)の化合物(式中、YはNHまたは上記のとおりアミノ基に変換することができる基であってよく、Y10は水素、CN、COOYまたはCONY(ここに、Y、YおよびYは独立して、水素または低級アルキルであってよく、またはNYは基(XVI)である)であってよく、および他の基は前記と同意義である)はまた、式(XIVa)の化合物と式(XV)の化合物(ここに、Y12はハロ基またはOSOCFであってよい)との反応により製造することができる。この反応は、塩基性条件下、極性、非プロトン性溶媒中にて行うことができる。適切な塩基としては、NaH、KH、カリウムtert−ブトキシド、水酸化リチウムおよび炭酸セシウムが挙げられる。適切な溶媒としては、DMF、N−メチルピロリジノン、DMSOおよびTHFが挙げられる。式(XIII)の化合物を得るための式(XIVa)の化合物と式(XV)の化合物とのカップリングは、金属触媒の存在下で行うことができる。この変換のための条件は、Hartwig, Angew. Chem. Int. Ed. 37, 2046〜2067, (1998), Wolffら, Acc. Chem. Res., 31, 805〜818, (1998)およびYang and Buchwald, J. Organomet. Chem. 576, 125〜146, (1999)、およびその引用文献に見ることができる。
反応式14
Figure 2005533009
式(XIVa)の化合物は当業者に知られている方法により製造することができる。
反応式15により、式(VIa)の化合物はまた、イソシアネート(XIIIh)の酸性条件下での環化により製造することができる。イソシアネート(XIIIh)は、アセチルホルミルオキシド(formicacetic anhydride)との反応および得られたホルムアミドの、例えばPOClまたはPのような脱水剤での脱水により、式(XIII)の化合物(ここに、Y10は水素であり、およびYはアミノ基である)から製造することができる。イソシアネート(XIIIh)はまた、式(XIII)の化合物(ここに、Y10は水素であり、およびYは上記のクルチウス転位によるCOOHである)から製造することができる。あるいは、式(IIb)の化合物はまた、ウレア(XIIIi)のルイス酸存在下での反応により製造することができる。ウレア(XIIIi)はイソシアネート(XIIIh)の式(V)のアミンとの反応により製造することができる。
反応式15
Figure 2005533009
反応式16において、式(VIc)の化合物(ここに、芳香環はチアゾールである)は、式(XVIII)の中間体のPまたはローソン試薬のような脱水型チオール化剤による環化により製造することができる。式(VId)の化合物(ここに、芳香環はオキサゾール環である)は、式(XVIII)の中間体のPまたはPPh/TfOのような脱水剤による環化により製造することができる。
反応式16
Figure 2005533009
反応式17により、式(XVIII)の化合物は、式(XIX)のアミンのアシル化により製造する。この反応は通常、式(XIX)の酸塩化物または酸無水物との塩基存在下、不活性溶媒中での処理により行う。式(XIX)の化合物の合成のための方法は、当分野において知られている;例えばHagishitaら, Bioorg. Med. Chem., 5 (7), 1433〜1446, (1997)を参照。
反応式17
Figure 2005533009
反応式18に示されるように、式(VIe)(ここに、A環はピラゾールである)または(VIf)(ここに、A環はピリミジンである)の化合物は、それぞれ、式(XX)の化合物と置換されたヒドラジンまたはアミジンと反応させることにより製造することができる。式(XX)の化合物は、Romaら, Farmaco, Ed. Sci., 38, 546〜558 (1983)に記載のように製造する。
反応式18
Figure 2005533009
Figure 2005533009
式(XVb)および式(XVc)の化合物の製造のための方法は、当業者に知られており、芳香環Aの性質により変化する。
当業者は、式(I)の化合物中の置換基RおよびZが式(XIV)、(XIVa)、(XVb)および(XVc)の前駆体分子中に存在することができることを認識するだろう。あるいは、これらの置換基は、合成の間の任意の便利な時点にて、水素の置換(例えば、求電子的芳香族置換反応を経由して)または存在する置換基の式(I)の化合物中に存在する置換基への変換のいずれかにより導入してよい。求電子的芳香族置換反応の例としては、ハロゲン化、ニトロ化、フリーデル−クラフツ(Friedel-Crafts)アシル化、および文献に記載の条件下における求電子的トリフルオロメチル化が挙げられる。存在する置換基の最終化合物に存在する置換基への変換の例としては、Br置換基のSR11またはCOR11のような置換基への、有機リチウム試薬でのメタレーション(metallation)およびR11SSR11またはR11COOMeのような求電子剤との反応による変換が挙げられる。R11は、(C1−6)アルキル、フッ素化(C1−6)アルキル、ベンジルまたは置換されていることもあるフェニルであることができる。さらにBr置換基は、置換されていることもあるフェニルボロン酸とのパラジウム触媒存在下での反応により置換されていることもある芳香環へ変換することができる。他の多くのそのような官能基変換は、文献に報告されている。
これらの化合物の合成の一般的な方法および具体例は、次の文献に見ることができる:
Chakrabartiら, J. Med. Chem., 23, 878〜884; (1980),
Chakrabartiら, J. Med. Chem., 23, 884〜889; (1980),
Chakrabartiら, J. Med. Chem., 25, 1133〜1140; (1982),
Chakrabartiら, J. Med. Chem., 32, 2573〜2582; (1989),
Liegeoisら, J. Med. Chem., 36, 2107〜2114; (1993),
Liegeois and Delarge, 米国特許番号5,393,752 (1995);
Chakrabarti and Hotten, Eur. Pat. Appl., EP 354781; (1990),
Boltonら, PCT Int. Appl., WO 9700252; (1997),
Chakrabartiら, Eur. Pat. Appl., EP 27390; (1981),
Tehimら, 米国特許番号5,602,124 (1998);
Tehimら, 米国特許番号5,824,676 (1998);
Eilingsfeld and Swybold, Ger. Offen. DE 2713573; (1978),
Gallemaersら, Tetrahedron Lett., 693〜694; (1976),
Durnow and Abele, Chem. Ber., 97, 3349〜3353, (1964),
Klempierら, J. Heterocyclic Chem., 29, 93〜95, (1992)。
反応式19において、式(XVd)の化合物は、位置選択的に3−ブロモベンゾチオフェン化合物をニトロ化し、式(XVe)の2−ニトロ−3−ブロモベンゾチオフェン化合物を得ることにより製造することができる。適切なニトロ化条件としては、硝酸(場合により、トリフルオロ酢酸、硫酸または酢酸のような別の酸の存在下、またはジクロロメタンまたは水のような不活性溶媒の存在下で)、発煙硝酸または酸の存在下での硝酸ナトリウムが挙げられる。3−ブロモ−基のシアン化物での置換は、DMFまたはN−メチルピロリジノンのような極性溶媒の存在下、シアン化銅(CuCN)を用いて行い、式(XVf)の化合物を得ることができる。ニトロ基のアミンへの還元は、SnCl/HCl、Zn/HOAcおよびPd−C/Hのような還元剤により行い、式(XVd)の化合物(ここに、Pgは水素である)を得ることができる。続いて保護基を導入してもよい。
反応式19
Figure 2005533009
本発明の式(V)の化合物は、反応式20に示されるように、式(XXIVb)の化合物(ここに、ピペラジン環中の窒素の一つがアミン保護基により保護されてよい)から、該保護基の脱離により製造することができる。この式中、ProGは、アミン保護基を示す。そのようなProG基の例としては、ベンジル、アセチル、t−ブトキシカルボニル、メタンスルホニルなどが挙げられる。さらなるProG基の例、ならびにそのような基の導入および脱離のための方法は、T. W. Green, Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley and Sons, Inc. (1981)に見ることができる。以下、Pgは、水素またはアミン保護基ProGのいずれかを示す。以下、基Pg(ここに、Pgはアミン保護基である)を含む中間体は、保護基を脱離して、保護されていないアミンを得ることができる。同様に、Pgが水素である中間体は、アミン保護基を中間体に導入してよい。これらの保護基の導入および脱離のための方法は、当分野において知られている。
反応式20
Figure 2005533009
反応式21により、本発明の式(XXIVa)の化合物は、式(XXVa)の化合物から、アミン保護基ProGの除去により製造することができる。そのようなProGアミン保護基の例としては、ベンジル、アセチル、t−ブトキシカルボニル、メタンスルホニルなどが挙げられる。さらなるProG基の例、ならびにそのような基の導入および脱離のための方法は、T. W. Green, Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley and Sons, Inc. 1981に見ることができる。いくつかの場合において、式(XXVa)の化合物中、PgおよびProGはともに同反応条件下、脱離される保護基であり得ることが認識されるだろう。そのような場合には、本化合物の脱保護により、式(V)の化合物(ここに、Rは水素である)が得られるだろう。式(XXIVa)の化合物において、Pgがアミン保護基ProGであるならば、式(XXIVa)のアルキル化により、式(XXIV)の化合物(ここに、Rはヒドロキシ、メトキシ、エトキシまたはOCHCHOHで置換されていることもある(C1−4)アルキルである)が得られるだろう。
反応式21
Figure 2005533009
反応式22において、式(XXV)の化合物(ここに、すべての基は前記と同意義である)は、式(XXVI)のケトピペラジンまたは式(XXVII)のジケトピペラジンのいずれかの還元により製造することができる。Pgは、水素、(C1−4)アルキル(ヒドロキシ、メトキシ、エトキシまたはOCHCHOHで置換されていることもある)、またはアミン保護基ProGのいずれかを示す。この変換のための適切な還元剤としては、水素化リチウムアルミニウムおよびボランが挙げられる。ケトピペラジンおよびジケトピペラジンの合成のための方法は、当業者に知られている。
反応式22
Figure 2005533009
さらに、反応式23に示されるように、式(XXVb)の化合物(ここに、Alkは−CHCH−、−CHCHCH−および−CHCHCHCH−である)は、一連のヘックカップリング/還元または一連のヒドロホウ素化/鈴木カップリングのいずれかを用いることにより、適切に保護された式(XXVIII)の2−置換ピペラジンから製造することができる。一連のヘックカップリング/還元において、式(XXVIII)のハロゲン化アリールまたはアリールトリフレートとの適切な金属触媒の存在下での反応により、式(XXIX)の不飽和アリール生成物が得られる。ヘック反応およびその有機合成への応用は、Whitcombeら, Tetrahedron, 57, 7449〜7476, (2001); Herrmann, Wolfgang A., Appl. Homogeneous Catal. Organomet. Compd., 2, 712〜732, VCH, Weinheim, Germany (Editors: Cornils, Boy; Herrmann, Wolfgang A.), (1996);およびその引用文献を参照。式(XXIX)の化合物の還元により、式(XXVb)の化合物、m=0〜2が得られる。適切な還元条件としては、接触還元が挙げられる。
反応式23
Figure 2005533009
一連のヒドロホウ素化/鈴木カップリングは、式(XXVIII)の化合物の式(XXVb)の化合物への変換のための第二の方法を示す。式(XXVIII)のボランHBZZ’(ここに、ZおよびZ’は独立して、H、メチル、エチル、プロピルのようなアルキル、またはメトキシ、エトキシまたはプロポキシのようなアルコキシである)との反応により、式(XXX)の有機ボランが得られる。適切なボランHBZZ’としては、ボラン、トリスアミルボラン(trisiamylborane)、カテコールボランおよび9−ボラビシクロ[3,3,0]ノナン(9−BBN)が挙げられる。式(XXX)のハロゲン化アリールまたはアリールトリフレートとの、適切な触媒の存在下での反応により、式(XXVb)の化合物が得られる。鈴木反応およびその有機合成への応用の記載は、ミヤウラおよび鈴木,Chem. Rev., 95, 2457〜2483, (1995)およびその引用文献を参照。
式(XXVIII)の化合物(m=0)を、Tsudaら, J. Org. Chem., 55, 3388〜3390, (1990)および魚住ら, J. Org. Chem., 58, 6826〜6832, (1993)に記載の方法により製造することができる。
反応式24において、式(XXVIII)の化合物(m=1、2)は、式(XXXI)のハロゲン化アリルまたはハロゲン化ホモアリルによるアルキル化により、式(XXXII)の化合物が得られ、水素化リチウムアルミニウムでの還元により、式(XXVIII)の化合物(m=1、2)を得ることにより、製造することができる。
反応式24
Figure 2005533009
当業者は、前記の多くの反応はいずれかの便利な順序にて実行することができることを認識するだろう。同様に、不斉中心を含む化合物については、当業者は、前記の反応を純粋な異性体か、または異性体の混合物のいずれかに対して行うことができることを認識するだろう。異性体は、合成の任意の便利な段階において分離することができる。
薬理活性
式(I)の化合物は、複数の神経伝達物質受容体、および特にドーパミン受容体に対して、中〜高程度の結合親和性を有する。神経薬理学および関連する専門分野における当業者は、抗精神病特性、特に抗統合失調症特性を示すものとしてドーパミン受容体結合活性を認識している。P. Seemanら, Nature, 261, 717〜718 (1976); P. Seeman, Synapse, 1, 133 (1987); H. Howardら, 28, 39 (1993);およびJ. Schausら, Annual Reports in Medicinal Chemistry, 33, 1 (1998)を参照。クローニング実験により現在、二種の主要クラス、D型およびD型に分類される、5つの主要なドーパミン受容体サブタイプが示されている。D型クラスは、DおよびDサブタイプを含み、D型クラスはD、DおよびDサブタイプを含む。第2表は、D受容体に対する式(I)の選択された化合物の相対的結合親和性を示す。このデータを作成するアッセイのための実験プロトコルは、以下の実施例に記載する。
第3表
式(I)の化合物のための相対的D受容体結合親和性
Figure 2005533009
は一般に、標識されていないリガンドの放射性リガンド結合アッセイにおける結合親和性定数(すなわち解離定数)として定義される。例えば、Neurotransmitter Receptor Binding, Second Edition, Eds H.I. Yamamura, S.J. Enna, and M.J. Kuhar, Raven Press (1985)を参照。
++++=<10nM;+++=10〜100nM;++=100〜1000nM
第3表の相対的Ki基準を用いて、クロザピンは、++の親和性を有し、オランザピンは+++の親和性を有する。従って、多くの式(I)の化合物は、クロザピンおよびオランザピンの両方よりも高いD受容体親和性を示す。
クロザピンおよびオランザピンのように、式(I)の化合物はまた、5−HT受容体に対する親和性を示す。クロザピンおよびオランザピンは典型的な抗精神病薬よりも統合失調症の認知障害の処置に大きな効果を有し(Purdonら, Arch. Gen. Psych., 57, 249 (2000))、選択的5−HTアンタゴニストは認知増強のモデルにおいて活性であるので、この活性は抗精神病薬に望ましい。
多くの特殊な抗精神病薬は、5−HT2A受容体に対して高い親和性を有する。研究者は、5−HT2A受容体に対する高い親和性が、統合失調症の陰性症状の処置およびいくつかの運動的副作用の阻止に有用である(H Meltzerら, J. Pharm. Exp. Ther. 25, 238 (1989))と考えている。しかし、選択的な5−HT2Aアンタゴニストは、単剤治療として効果的な抗精神病薬ではない。従って、5−HT2Aアンタゴニズム(antagonism)は、優れた抗精神病性化合物が有する他のニューロレセプター(neuroreceptor)親和性の一つであるようである。式(I)の化合物は、5−HT2A親和性の望ましいレベルを示す。
式(I)の化合物は、病理的心理的状態、特に精神病の処置に有用であり、最小限の不利益な有害な事象を伴う。精神病であるか、または精神病的特徴に関連し得る病理的心理的状態としては、DSM-IV-TR., Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders. Revised, 4th Ed., Text Revision (2000)に特徴付けられているような精神病性障害が挙げられるが、これに限定されない。DSM-IV, Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders 4th Ed., (1994)も参照。DSM−IVおよびDSM−IV−TRは、米国精神医学会の用語および統計における専門調査会により作成され、診断上の分類について解説されている。当業者は、病理的心理的状態についての別の命名、病気の分類および分類体系があり、これらの体系は医療科学の進歩とともに進化することを認識するだろう。本発明化合物で処置され得る精神病に関係する病理的状態の例としては、統合失調症、統合失調症様障害、統合失調性感情障害、妄想性障害、短期精神病性障害、二人組精神病、一般身体疾患による精神病性障害、物質誘発性精神障害、統合失調症型、統合失調症、妄想性人格障害および明記されていない他の精神病性障害が挙げられるが、これらに限定されず、DSM-IV, Section: Schizophrenia and Other Psychotic Disorders, ページ273〜316を参照。
本発明化合物は、DSM-IV, Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders 4th Ed., (1994) Section: Mood Disorders, ページ317〜392において見られる鬱病および感情障害の処置に有用である。障害としては、感情障害、例えば大鬱病エピソード、躁病エピソード、躁混合性エピソード、軽鬱病エピソード;抑鬱障害、例えば大鬱病性障害、気分変調性障害、その他の明記されていない抑鬱障害;双極性障害、例えば双極性I障害、双極性II障害、気分循環性障害、その他の明記されていない双極性障害;他の感情障害、例えば一般身体疾患による感情障害、物質誘発性感情障害、その他の明記されていない感情障害;および精神病性特徴を伴わない軽度、中程度、重度の感情障害、精神病性特徴を伴う、部分寛解における、完全寛解における、緊張性特徴を伴う、メランコリー性特徴を伴う、特殊性特徴を伴う、分娩後に始まる、重度の感情障害が挙げられるが、これらに限定されない。
当業者は、本発明化合物が、双極性障害に関連する鬱病エピソードの処置、双極性障害に関連する躁病エピソードの処置、例えば双極性I障害に関連する急性躁病エピソードの処置であるが、これに限定されない処置において有用であろうことを認識するだろう。
本発明化合物は、認知障害、年齢関連性の認知障害、軽度の認知欠陥、脳震盪後障害(postconcussional disorder)、軽度の神経認知障害、不安(特に全般性不安障害、パニック障害および強迫障害を含む)、および片頭痛(片頭痛(migraine headache)を含む)の処置に有用である。これらの化合物はまた、物質離脱(麻薬、ニコチン、タバコ製品、アルコール、ベンゾジアゼピン、コカイン、鎮静剤、睡眠薬、カフェインなどの物質を含む)の処置に有用である。本発明化合物で処置することができる他の状態としては、痴呆、行動傷害を伴う痴呆、運動障害、人格障害、境界性人格障害、広汎性発達障害、摂食障害、月経前不快感情障害、チック障害、性機能不全、幻覚症状、嘔吐、物質関連障害、衝動制御障害、統合失調症の精神病後鬱病性障害、単純型悪化傾向障害(単純型統合失調症)、小鬱病性障害、反復性短期鬱病性障害(recurrent brief depressive disorder)および混合性不安鬱病障害(mixed anxiety-depressive disorder)が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明化合物はまた、上記の心理的状態、例えば統合失調症、感情障害および他の精神病性障害であるが、これらに限定されない状態に関連した認知障害の処置に有用である。
有効な量は、既知の技術の使用、および類似の環境下にて得られた結果の観察により、当業者としての主治医によって容易に決定され得る。有効量または有効投与量を決定する際、多くの因子が、主治医により考慮される:すなわち哺乳動物の種;その大きさ、年齢および一般的健康状態;関与する具体的疾患または障害;疾患または障害の関与または重篤性の程度;個々の患者の応答;投与される具体的な化合物;投与の形態;投与される調製物のバイオアベイラビリティー;選択される投与レジメ;併用薬の使用;および他の関連する環境を含むが、これらに限定されない。
本発明化合物は、広い用量範囲で有効であるが、実際に投与される用量は、処置される状態に依存する。正確な用量は、担当の医療専門家の裁量により投与されるが、典型的には、大人のヒトの処置において、一日あたり0.1〜500mgの投与量、好ましくは0.25mg〜100mg、最も好ましくは0.25mg〜50mgを使用してよい。一日一回の投与で通常十分であるが、分割投与で投与してもよい。例えば、精神病性障害の処置では、一日あたり0.1mg〜500mg、好ましくは0.25mg〜100mgの用量範囲が適切である。
精神病状態に苦しむ患者のための適切なレジメを選択する際に、式(I)の化合物を活性成分として含む組成物が製剤化され、患者への投与後に活性成分の即時的、持続的、または遅延性放出を、提供することができる。投与の方法により組成物は、経口使用のための錠剤、カプセル剤、懸濁剤もしくはエリキシル剤、または非経口(parental)使用のための注入用溶液もしくは坐剤として製剤化することができる。好ましくは、組成物は各投与量に0.1mg〜500mg、より通常には0.25mg〜100mgの活性成分を含む単位投与形態にて製剤化される。
本発明の好ましい製剤は、0.1〜500mgの活性成分を製薬的に許容される担体と一緒に含むカプセル剤または錠剤である。さらに好ましい製剤は、単位投与形態中に、0.1mg〜500mgの活性成分を製薬的に許容される希釈剤と一緒に含む、注入である。持続的放出製剤はまた、好ましい製剤である。
医薬製剤
式(I)の化合物をさらなる成分なしで、それを必要とする患者に投与することが可能ではあるが、そのような化合物を医薬組成物の形態にて投与することが、はるかにより望ましい。式(I)の化合物を活性成分として含む医薬組成物は、体内への投与量および吸収速度の制御、ならびに生成物の輸送および保存における安定性をもたらす。さらに、医薬製剤は、処置される患者により許容され、従って、処置プログラムとの整合性を増大させる。そのような組成物は、少なくとも一つの製薬的に許容される担体を含み、そこに式(I)の化合物が存在するため、有用であり、新規である。医薬組成物の製剤化は、それ自身に技術であり、それについての多くが公開されている。本発明化合物は、本質的に、以下に議論する方法を含むが、これに限定されない、当分野のいずれかの適切な方法により、医薬組成物に製剤化することができる。
薬学において用いられる製剤化の通常の方法、および通常の型の組成物を使用することができ、錠剤、チュアブル錠、カプセル剤、溶液剤、非経口溶液剤、鼻腔内スプレー剤または粉剤、トローチ剤、坐剤、経皮貼布剤および懸濁剤を含む。一般に組成物は、所望の投与量および使用される組成物の型に依存して、合計で重量の約0.5%〜約50%の本化合物を含む。しかし、本化合物の量は、有効量、すなわち所望の投与量を該処置を必要とする患者に提供する各化合物の量として最良に定義される。組成物は、便宜および経済的理由のために選択され、製剤化することができる。任意の化合物を、組成物の任意の所望の形態にて製剤化することができる。種々の組成物についていくつか議論した上でいくつかの典型的な製剤化について述べることにする。
カプセル剤は、化合物を適切な希釈剤と混合し、カプセル中に適切な量の混合物を満たすことにより製造される。通常の希釈剤としては、多くの異なる種類のデンプンのような不活性な粉末化された物質、粉末化されたセルロース、特に結晶性および微結晶性セルロース、フルクトース、マンニトールおよびスクロースのような糖、穀類の粉末、ならびに類似の食用粉状物が挙げられる。
錠剤は、直接圧縮法により、湿式造粒法により、または乾式造粒法により製造される。それらの製剤は、通常、希釈剤、結合剤、滑沢剤および崩壊剤、ならびに本化合物を含む。典型的な希釈剤としては、例えば様々な種類のデンプン、ラクトース、マンニトール、カオリン、リン酸カルシウムまたは硫酸カルシウム、塩化ナトリウムのような無機塩、および粉糖が挙げられる。粉末化されたセルロース誘導体もまた有用である。典型的な錠剤結合剤は、デンプン、ゼラチン、およびラクトース、フルクトース、グルコースなどの糖のような物質である。天然および合成ゴムもまた便利であり、アカシア、アルギン酸、メチルセルロース、ポリビニルピロリジンなどを含む。ポリエチレングリコール、エチルセルロースおよびワックスはまた、結合剤として供する。
滑沢剤は、錠剤の製剤化において必要であり、錠剤や杵(punches)が型にくっつくのを防ぐ。滑沢剤は、タルク、ステアリン酸マグネシウムおよびステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、および硬化植物油のような滑りやすい固体から選択される。
錠剤崩壊剤は、湿ったときに膨潤し、錠剤を崩壊させ、本化合物を放出する物質である。それらとしては、デンプン、クレイ(clays)、セルロース、ナフサ(naphth)およびゴムが挙げられる。より特に例えば、、トウモロコシおよびジャガイモデンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、木材セルロース、粉末化された天然海綿、カチオン交換樹脂、アルギン酸、グアールガム、柑橘系パルプ、およびカルボキシメチルセルロース、ならびにラウリル硫酸ナトリウムを使用することができる。
腸溶性製剤は、胃の強酸性内容物から活性成分を保護するために使用されることが多い。そのような製剤は、固体投与形態を、酸性環境下にて不溶であり塩基性環境下にて可溶であるポリマーフィルムでコーティングすることにより創られる。典型的なフィルムは、酢酸フタル酸セルロース、酢酸フタル酸ポリビニル、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースである。
錠剤は、香料および封止剤としての糖、または錠剤の溶解特性を改変するためのフィルム形成保護剤でコーティングされていることが多い。本化合物はまた、チュアブル錠として、現在は慣用となっているように、マンニトールのような快い味の物質を製剤中に大量に用いることにより製剤化される。即座に溶解する錠剤様製剤はまた、現在、患者がその投与形態を消費することを見込んで、そして患者を悩ませる固体物の飲み込む難しさを回避するためによく使用される。
組合せ坐剤として投与することが所望であるとき、一般的な基剤を使用することができる。ココアバターは従来の坐剤用基剤であり、ワックスの添加により改変して、その融点を多少上昇させることができる。特に種々の分子量のポリエチレングリコールを含む水混和型坐剤用基剤もまた、広く使用される。
経皮貼布剤は近年、マトリックス組成物における技術の進歩により、一般的になった。典型的にそれらは、薬剤が溶解し、または部分溶解するだろう樹脂性マトリックス組成物からなり、組成物を保護するフィルムにより肌と接触させる。多くの特許が近年、該分野において出現した。他のより複雑な貼布、特に、薬剤が浸透圧の作用により送り出されるよう膜に孔を開けたものが用いられている。
(実施例)
以下の実施例は、本発明の側面を示すが、その制限として解釈されるべきではない。この実施例にて使用する記号および慣例は、今日の化学文献、例えばJournal of the American Chemical SocietyおよびTetrahedron Letters、ならびに必要に応じた他の科学的専門分野の今日の文献において使用されるものと一致する。
化学的化合物
実施例1
3−(S)−フェネチル−ピペラジン−2,5−ジオン
グリシンメチルエステル塩酸塩4.51g(35.9mmol)、1−エチル−(3−ジメチル−アミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩8.23g(42.9mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物5.81g(43.0mmol)およびトリエチルアミン10.0mL(71.7mmol)を連続して、2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−(S)−フェニル−酪酸10.0g(35.8mmol)のジクロロメタン30mLの0℃溶液に加えた。混合物を室温にて一晩撹拌し、濃縮した。得られた残渣を、酢酸エチルおよび2N塩酸水溶液100mLを用いて分液した。有機層を10%炭酸カリウムで洗浄し、乾燥(硫酸マグネシウム)し、濃縮して(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−(S)−フェニル−ブチリルアミノ)酢酸メチルエステルを透明油状物12.3g(98%)として得た:
1H NMR (CDCl3): δ1.45 (s, 9H), 1.95 (m, 1H), 2.20 (m, 1H), 2.71 (t, 2H), 3.76 (s, 3H), 4.04 (d, 2H), 4.16 (m, 1H), 5.00 (d, 1H), 6.57 (t, 1H), 7.17-7.32 (m, 5H).
トリフルオロ酢酸30mLを(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4−(S)−フェニル−ブチリルアミノ)酢酸メチルエステル14.4gに加えた。室温にて1時間撹拌し、濃縮してトリフルオロ酢酸(2−アミノ−4−(S)−フェニル−ブチリルアミノ)酢酸メチルエステルを琥珀色油状物として得た:
1H NMR (D2O): δ2.09 (m, 2H), 2.67 (m, 2H), 3.61 (s, 3H), 3.82 (d, 1H), 3.91 (d, 1H), 3.95 (m, 1H), 7.13-7.28 (m, 5H).
メタノール200mLおよびトリエチルアミン30mLを粗製のトリフルオロ酢酸塩に加え、得られた溶液を還流した。2時間の時点で、白色結晶を形成し始めた。さらに2時間還流し、氷浴にて冷却し、ろ過した。得られた結晶を冷メタノールおよびヘキサンで洗浄し、標記化合物を白色結晶6.6g(74%)として得た:
1H NMR (DMSO-d6): δ1.97 (m, 2H), 2.63 (m, 2H), 3.70 (d, 1H), 3.75 (m, 1H), 3.81 (d, 1H), 7.13-7.32 (m, 5H), 8.03 (bs, 1H), 8.32 (bs, 1H).
実施例1の方法により、次の化合物を調製し、明記したものを除き、(S)異性体として単離した:
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
実施例24
2−(S)−フェネチル−ピペラジン
3−(S)−フェネチル−ピペラジン−2,5−ジオン2.5g(11mmol)をTHF46mL中の水素化リチウムアルミニウム1.75g(46mmol)に、少しずつ加えた。得られた懸濁液を1時間還流し、0℃まで冷却した。硫酸ナトリウム十水和物を注意深く水素の発生が止まるまで加え、混合物をさらに3時間室温にて撹拌し、ろ過した。得られた固体をTHFで数回洗浄した。ろ液を集め、濃縮し、残渣をTHF/ペンタンにて再結晶し、2−(S)−フェネチル−ピペラジンを白色結晶1.9g(90%)として得た:
mp 114-115℃; 1H NMR (CDCl3): δ1.58-1,70 (m, 2H), 2.41 (dd, 1H), 2.58-3.02 (m, 8H), 7.16-7.30 (m, 5H); MS (APCI) m/z (相対強度) 191 (100).
実施例24と同様の方法により、適切な出発物質を用いて、次のピペラジンを調製し、明記したものを除き、(S)異性体として単離した:
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
実施例58
2−(S)−(4−ブロモ−ベンジル)ピペラジン
1MBH・THF183mL(183mmol)溶液を、乾燥THF100mL中の3−(S)−(4−ブロモ−ベンジル)ピペラジン−2,5−ジオン6.5g(23mmol)に、常温にて滴加した。1時間撹拌した後、2日間加熱還流し、0℃まで冷却した。12%臭化水素酸の酢酸溶液をゆっくりと加え、一晩撹拌した。沈殿物を単離し、酢酸エチルおよびヘキサンで洗浄し、乾燥して二臭化水素酸塩を白色固体として得た。この固体に、水中の飽和炭酸水素ナトリウムを加え、ジクロロメタンおよびイソプロピルアルコール(75/25)溶液で抽出した。硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去して標記化合物4.3g(73%)を白色粉状物として得た:
mp = 91-93℃; 1H NMR (CDCl3): δ2.45-2.52 (m, 2H), 2.64 (dd, 1H), 2.68-2.75 (m, 2H), 2.82 (m, 1H), 2.88-2.97 (m, 3H), 7.08 (d, 2H), 7.42 (d, 2H); MS (APCI) m/z (相対強度) 255 (100), 257 (100).
実施例59
2−メチル−10−(S)−(3−フェネチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−4,9−ジアザベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]−アズレン−10−イルアミン塩酸塩466mg(1.75mmol)および2−(S)−フェネチル−ピペラジン1.0g(5.3mmol)のDMSO2.5mLおよびトルエン10mL懸濁液を還流温度にて48時間加熱した。トルエンを減圧留去し、得られた溶液を水10mLに注いだ。得られた茶色固体をジクロロメタン/メタノール(95:5)で溶出したフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、2−メチル−10−(3−(S)−フェネチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレンを黄色固体478mg(65%)として得た:
mp 75-84℃; 1H NMR (CDCl3): δ1.76 (m, 2H), 2.31 (s, 3H), 2.60 (dd, 1H), 2.71 (m, 2H), 2.80 (m, 1H), 2.92 (m, 2H), 3.04 (m, 1H), 3.96 (m, 1H), 4.12 (m, 1H), 4.91 (s, 1H), 6.29 (s, 1H), 6.60 (d, 1H), 6.89 (t, 1H), 6.96 (t, 1H), 7.03 (d, 1H), 7.15-7.30 (m, 5H); MS (APCI) m/z (相対強度) 403 (100).
実施例59と同様の方法により、適切な出発物質を用いて、次の化合物を調製し、明記したものを除き、(S)異性体として単離した:
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
実施例90
2−メチル−10−(4−メチル−3−(S)−フェネチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
37%ホルムアルデヒド水溶液45μL(0.55mmol)を2−メチル−10−(3−(S)−フェネチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−4,9−ジアザベンゾ[f]アズレン200mg(0.5mmol)のジクロロエタン30mL溶液に加えた。混合物を2分間撹拌し、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム159mg(0.75mmol)を加えた。得られた懸濁液を30分間撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でクエンチした。水相をジクロロメタンで3回抽出し、有機相を集め、乾燥(硫酸マグネシウム)し、ろ過し、濃縮した。残渣をジクロロメタン/メタノール(90:10)で溶出したクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物を黄色固体143mg(67%)として得た:
mp 87-91℃: 1H NMR (CDCl3): δ1.78 (m, 1H), 1.96 (m, 1H), 2.22 (m, 1H), 2.32 (s, 3H), 2.35 (s, 3H), 2.38 (ddd, 1H), 2.58 (ddd, 1H), 2.75 (ddd, 1H), 2.86 (ddd, 1H), 2.94 (dd, 1H), 3.16 (ddd, 1H), 3.90 (m, 1H), 4.05 (m, 1H), 4.94 (s, 1H), 6.30 (s, 1H), 6.60 (d, 1H), 6.87 (t, 1H), 6.98 (t, 1H), 7.04 (d, 1H), 7.17-7.32 (m, 5H); MS (APCI) m/z (相対強度) 417 (100).
実施例91
(S)−2−メチル−10−(4−メチル−3−フェネチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
(S)−2−メチル−10−(4−メチル−3−フェネチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレンを酢酸エチルに溶解し、塩酸を標記化合物が二塩酸塩としての黄色固体として沈殿するまで加えた:
mp 225℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 417 (M+1); 元素分析C25H30Cl2N4S(0.3 H2O)として計算値: C, 60.67; H, 6.23; N, 11.32; 実測値: C, 60.76; H, 6.17; N, 11.13.
実施例90と同様の方法により、適切な出発物質を用いて、次の化合物を調製し、明記したものを除き、フリー塩基および(S)異性体として単離した:
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
実施例125
2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン
Figure 2005533009
2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン塩酸塩6g(22.6mmole)をジクロロメタンおよび商業用7Nアンモニア−メタノールの5:1混合物中に溶解し、半分の容積の5N水酸化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を分離し、水層をジクロロメタンで2回抽出した。すべての有機抽出物を集め、硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して標記のフリー塩基を橙色固体として得た:
1H NMR (DMSO-d6): δ8.10-7.80 (br, 1H), 7.30-6.90 (br, 2H), 6.80-6.65 (m, 3H), 6.59 (br dd, 1H, J = 7.6, 1.6Hz), 6.52 (br s, 1H), 2.22 (br s, 3H).
実施例126
2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン
Figure 2005533009
2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン塩酸塩5.2g(19.5mmol)を水中にてスラリー化し、1N水酸化ナトリウム19.5mL(19.5mmol)を加えた。メタノールを加え、撹拌を容易にし、ジクロロメタンで抽出した。ジクロロメタン抽出物を溶離液としてメタノール−ジクロロメタン(5%)中の7Nアンモニアを用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物4.13g(92%)を得た。
実施例127および実施例127a
(S)−1,4−ジベンジル−2−ビニルピペラジン
(R)−1,4−ジベンジル−2−ビニルピペラジン
無水テトラヒドロフラン4.5Lをエアースターラー(air stirrer)かき混ぜ棒およびへら、サーモメーターおよび窒素吸入および排気チューブを備えた10Lフランジ・ネック(flang-neck)フラスコに加えた。乾燥窒素ガス(吸入チューブは最大ガス分散のために端を焼結させた)で液体自体を1時間パージし、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)クロロホルム付加物36.0g(34.8mmol)を加えた。亜リン酸イソプロピル67.8mL(0.275mol)を、窒素雰囲気下、撹拌しながら一度に混合物に加えた。5分後、色が紫色から琥珀色に明るくなった。ジベンジルエチレンジアミン322.0g(1.34mol)を一度に加え、続いてシス−1,4−ジアセトキシ−2−ブテン214mL(1.34mol)を15分間かけて滴加し、窒素雰囲気下18時間撹拌した。溶媒を40℃にて減圧留去し、得られた油状物をジエチルエーテル2.5Lに溶解し、1N水酸化ナトリウム水溶液(2X2L)で抽出した。水性抽出物の大部分をジエチルエーテル(2X)で洗浄し、5N水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH14まで塩基性化し、ジエチルエーテル(3X)で抽出した。エーテル抽出物の大部分を硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過し、溶媒を留去して40℃まで減圧乾燥した。1%メタノール/エーテル(ジクロロメタンも使用可)を用いたシリカ(1.17kg)クロマトグラフィーにより精製し、薄黄色油状物377.35g(96%)を得た。H NMRおよび質量スペクトルは生成物と一致した。
異性体の混合物を酢酸エチル3670mLに溶解し、(S)−(+)−マンデル酸385g(2当量)の熱酢酸エチル3850mL溶液に少しずつ加え、72℃にて開始した。得られた混合物を0℃まで冷却し、結晶(前の分解で得られたもの)で種晶添加した。混合物を冷凍庫(−20℃)に一晩おいた。結晶固体をフラスコの側面から削り取り、混合物を0℃まで昇温させた。固体を単離し、乾燥した。さらに得られた物質を室温にて減圧乾燥した。
収量=252.6g,(R)−1,4−ジベンジル−2−ビニルピペラジンのS−マンデル酸塩の白色結晶固体。
ろ液の溶媒を留去し、40℃にて減圧乾燥し、琥珀色油状物が残った。ろ液をジクロロメタン2Lに溶解し、溶液を1N水酸化ナトリウム(2L+1L)水溶液、ブライン1Lで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過し、溶媒を留去して45℃にて減圧乾燥し、フリー塩基を回収した。さらに減圧乾燥した。水溶液をジクロロメタンで抽出し、さらに残ったフリー塩基207.6gを回収した。キラルHPLCは、85:15の異性体比からなり、必要とする異性体を多く含む物質を示した。
(R)−(−)−マンデル酸216g(1.42mol)および酢酸エチル2.5Lをエアースターラーかき混ぜ棒およびへら、サーモメーターおよび水冷冷却器を備えた10Lフランジ・ネックフラスコに加え、懸濁液を60℃まで温めた。フリー塩基207.6g(0.71mol)の酢酸エチル500mL溶液を加え、室温まで冷却し、冷凍庫に一晩おいた(35℃にて固体が沈殿し始めた)。結晶性固体をろ過により単離し、減圧乾燥した。さらに室温にて減圧乾燥した(290.34g)。
70℃熱酢酸エチル2.3Lで再結晶した。この溶液を種晶添加の後、室温まで冷却させた。ろ過し、室温にて減圧乾燥し、フリー塩基が調製できる(S)−1,4−ジベンジル−2−ビニルピペラジンのR−マンデル酸塩225.44gを得た。キラルHPLCは:98.74%+1.26%を示した。
1H NMR, (DMSO-d6): δ7.20-7.35 (m, 10H); 5.75-5.90 (m, 1H); 5.15-5.30 (q, 2H); 3.85-3.95 (d, 1H); 3.40-3.45 (s, 2H); 3.00-3.10 (d, 1H); 2.80-2.90 (t, 1H); 2.55-2.60 (d, 3H); 1.95-2.10 (m, 3H).
実施例128
(S)−1,4−ジベンジル−2−(2−ピリジン−2−イル−エチル)ピペラジン
9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン62.6mL(31.3mmol,THF中0.5M)および(S)−1,4−ジベンジル−2−ビニル−ピペラジン2.29g(7.83mmol)を混合し、常温にて撹拌した。18時間後、トリフェニルホスフィン657mg(2.50mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)362mg(0.31mmol)および2−ブロモピリジン1.12mL(11.7mmol)を加えた。3M水酸化ナトリウム6.4mL(19.3mmol)をゆっくり加え、ガス発生が起こった。還流温度にて加熱した。24時間後、常温まで冷却し、5N塩酸50mLを加え、1時間撹拌した。0.2N塩酸で希釈し、ジエチルエーテルで抽出し、ジエチルエーテル抽出物を廃棄した。5N水酸化ナトリウムを酸性水溶液に、pHが12〜14になるまで加えた。ジエチルエーテルで抽出した。ジエチルエーテル抽出物を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。メタノール−ジクロロメタン(0.5%〜3%)中2Nアンモニアを溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物2.3g(79%)を得た:
mp 83-86℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 372 (M+1). 元素分析C25H29N3として計算値: C, 80.82; H, 7.87; N, 11.31. 実測値: C, 80.56; H, 7.60; N, 11.30.
実施例129
(S)−1,4−ジベンジル−2−(2−ピリジン−4−イル−エチル)ピペラジン
実施例128の方法により、9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン71.4mL(35.7mmol,THF中0.5M)、(S)−1,4−ジベンジル−2−ビニル−ピペラジン2.61g(8.92mmol)、トリフェニルホスフィン749mg(2.86mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)413mg(0.36mmol)、4−ブロモピリジン塩酸塩2.60g(13.4mmol)および3M水酸化ナトリウム10.4mL(31.2mmol)を用いて調製し、標記化合物1.87g(56%)を得た:
mp 96-98℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 372 (M+1). 元素分析C25H29N3として計算値: C, 80.82; H, 7.87; N, 11.31. 実測値: C, 80.80; H, 7.99; N, 11.18.
実施例130
(S)−2−(2−ピリジン−2−イル−エチル)ピペラジン
(S)−1,4−ジベンジル−2−(2−ピリジン−2−イル−エチル)ピペラジン2.86g(7.69mmol)をエタノール50mLに溶解した。ギ酸アンモニウム2.43g(38.5mmol)およびパラジウム430mg(炭素上5重量%)を加え、加熱還流した。6時間40分後、パラジウムカーボンをろ過し、ろ液を濃縮した。メタノール−ジクロロメタン(5%〜15%)中の7Nアンモニアを溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物1.1g(75%)を得た:
mp 83-87℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 192 (M+1). 元素分析C11H17N3として計算値: C, 69.07; H, 8.96; N, 21.97. 実測値: C, 68.84; H, 8.85; N, 21.65.
実施例131
(S)−2−(2−ピリジン−4−イル−エチル)ピペラジン
(S)−1,4−ジベンジル−2−(2−ピリジン−4−イル−エチル)ピペラジン2.14g(5.76mmol)をエタノール40mLに溶解した。ギ酸アンモニウム2.18g(34.6mmol)およびパラジウム430mg(炭素上5重量%)を加え、加熱還流した。6時間30分後、パラジウムカーボンをろ過し、ろ液を濃縮した。メタノール−ジクロロメタン(5%〜15%)中の7Nアンモニアを溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物945mg(86%)を得た:
mp 113-116℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 192 (M+1). 元素分析C11H17N3として計算値: C, 69.07; H, 8.96; N, 21.97. 実測値: C, 69.08; H, 8.77; N, 21.81.
実施例132
(S)−2−メチル−10−(3−(2−ピリジン−2−イル−エチル)ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン三塩酸塩
Figure 2005533009
(S)−2−(2−ピリジン−2−イル−エチル)ピペラジン470mg(2.46mmol)、2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン282mg(1.23mmol)、トルエン8mLおよびDMSO2mLを集めた。110℃にて加熱した。41時間後、常温まで冷却し、酢酸エチルおよび水で希釈した。酢酸エチルで抽出した。抽出物を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮した。メタノール−ジクロロメタン(2.5%)中7Nアンモニアを溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、270mgを得た。メタノール−ジクロロメタン(2%〜5%)中2Nアンモニアを溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより再び精製し、フリー塩基を得た。三塩酸塩として酢酸エチルおよびエタノールで結晶化し、標記化合物20g(40%)を得た:
mp 220-224℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 404 (M+1). 元素分析C23H25N5S・2.7HClとして計算値: C, 55.03; H, 5.56; N, 13.95. 実測値: C, 55.22; H, 5.59; N, 13.81.
実施例133
(S)−2−メチル−10−(3−(2−ピリジン−4−イル−エチル)ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン三塩酸塩
Figure 2005533009
(S)−2−(2−ピリジン−4−イル−エチル)ピペラジン889mg(4.65mmol)、2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン533mg(2.32mmol)、トルエン12mLおよびDMSO3mLを集めた。110℃にて加熱した。72時間後、常温まで冷却し、酢酸エチルおよび水で希釈した。酢酸エチルで抽出した。抽出物を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮した。メタノール−ジクロロメタン(2%〜4%)中2Nアンモニアを溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、フリー塩基を得た。三塩酸塩として酢酸エチルおよびエタノールで結晶化し、標記化合物486mg(52%)を得た:
mp 234-239℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 404 (M+1). 元素分析C23H25N5S・3HClとして計算値: C, 53.86; H, 5.50; N, 13.65. 実測値: C, 53.71; H, 5.79; N, 13.37.
実施例134
(S)−1,4−ジベンジル−2−(2−(4−フルオロ−フェニル)エチル)ピペラジン
(S)−1,4−ジベンジル−2−ビニル−ピペラジン2.0g(6.84mmol)および9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン82.1mL(41.04mmol,THF中0.5M)を混合し、常温にて撹拌した。6時間30分後、1−フルオロ−4−ヨード−ベンゼン2.3g(10.26mmol)、トリフェニルホスフィン287.0mg(1.09mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)158.0mg(0.14mmol)および3N水酸化ナトリウム5.6mlを加え、60℃にて撹拌した。22時間後、エタノールアミン10.0mLを加え、混合物を水で希釈した。酢酸エチルで抽出し、集め、洗浄(ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、抽出物を残渣に減量した。残渣を酢酸エチル/ヘキサン(5:95)を用いたシリカゲルにより精製し、黄色油状物を得た。黄色油状物を酢酸/メタノール(1:9)に溶解し、SCXカラムに適用した。カラムをメタノール続いて2Nアンモニア/メタノールで洗浄し、標記化合物を得た:
mp 79-82℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 389.4 (M+1).
実施例135
(S)−1,4−ジベンジル−2−(2−(3−フルオロ−フェニル)エチル)ピペラジン
(S)−1,4−ジベンジル−2−ビニル−ピペラジン2.0g(6.84mmol)および9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン82.1mL(41.04mmol,THF中0.5M)を混合し、常温にて撹拌した。24時間後、1−フルオロ−3−ヨード−ベンゼン2.3g(10.26mmol)、トリフェニルホスフィン287.0mg(1.09mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)158.0mg(0.14mmol)および3N水酸化ナトリウム5.6mLを加え、60℃にて撹拌した。22時間後、エタノールアミン(10.0mL)を加え、混合物を水で希釈した。酢酸エチルで抽出し、集め、洗浄(ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、抽出物を残渣に減量した。残渣を酢酸エチル/ヘキサン(5:95)を用いたシリカゲルにより精製し、黄色油状物を得た。黄色油状物を酢酸/メタノール(1:9)に溶解し、SCXカラムに適用した。カラムをメタノール続いて2Nアンモニア/メタノールで洗浄し、標記化合物を得た:
mp 69-71℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 389.4 (M+1).
実施例136
(S)−1,4−ジベンジル−2−(2−(2−フルオロ−フェニル)エチル)ピペラジン
(S)−1,4−ジベンジル−2−ビニル−ピペラジン2.0g(6.84mmol)および9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン82.1mL(41.04mmol,THF中0.5M)を混合し、常温にて撹拌した。24時間後、1−フルオロ−2−ヨード−ベンゼン2.3g(10.26mmol)、トリフェニルホスフィン287.0mg(1.09mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)158.0mg(0.14mmol)および3N水酸化ナトリウム5.6mLを加え、60℃にて撹拌した。22時間後、エタノールアミン10.0mLを加え、混合物を水で希釈した。酢酸エチルで抽出し、集め、洗浄(ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、抽出物を残渣に減量した。残渣を酢酸エチル/ヘキサン(5:95)を用いたシリカゲルにより精製し、黄色油状物を得た。黄色油状物を酢酸/メタノール(1:9)に溶解し、SCXカラムに適用した。カラムをメタノール続いて2Nアンモニア/メタノールで洗浄し、標記化合物を得た:
mp 62-66℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 389.4 (M+1).
実施例137
(S)−2−(2−(4−フルオロ−フェニル)エチル)ピペラジン
(S)−1,4−ジベンジル−2−(2−(4−フルオロ−フェニル)エチル)ピペラジン1.94g(4.99mmol)、ギ酸アンモニウム1.57g(24.95mmol)、5%パラジウム/カーボン241.1mgおよびエタノール50mLを混合し、混合物を還流温度にて撹拌した。4時間30分後、常温まで冷却し、触媒を吸引ろ過によりセライトを通して除去した。ろ液を残渣に減量し、1N水酸化ナトリウムに溶解した。ジクロロメタンで抽出し、集め、洗浄(ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、抽出物を残渣に減量した。残渣をジクロロメタン:2Nアンモニア/メタノール(80:20)を用いたシリカゲルにより精製し、標記化合物を白色固体として得た:
mp 112-114℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 209.3 (M+1); 元素分析C12H17FN2として計算値: C, 69.20; H, 8.23; N, 13.45; 実測値: C, 68.97; H, 8.14; N, 13.21.
実施例138
(S)−2−(2−(3−フルオロ−フェニル)エチル)ピペラジン
(S)−1,4−ジベンジル−2−(2−(3−フルオロ−フェニル)エチル)ピペラジン1.96g(5.04mmol)、ギ酸アンモニウム1.59g(25.18mmol)、5%パラジウム/カーボン243.3mgおよびエタノール50mLを混合した。混合物を還流温度にて撹拌し、加熱した。4時間30分後、常温まで冷却し、触媒をセライトに通して吸引ろ過し、除去した。ろ液を減量して残渣を得、これをジクロロメタン:2Nアンモニア/メタノール(80:20)を用いたシリカゲル上で精製し、標記化合物を白色固体として得た:
mp 95-99℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 209.3 (M+1); 元素分析C12H17FN2として計算値: C, 69.20; H, 8.23; N, 13.45; 実測値: C, 69.13; H, 8.40; N, 13.28.
実施例139
(S)−2−(2−(2−フルオロ−フェニル)エチル)ピペラジン
(S)−1,4−ジベンジル−2−(2−(2−フルオロ−フェニル)エチル)ピペラジン1.06g(2.73mmol)、ギ酸アンモニウム861.0mg(13.66mmol)、5%パラジウム/カーボン132.0mgおよびエタノール50mLを混合した。混合物を撹拌し、還流温度にて加熱した。4時間30分後、常温まで冷却し、触媒をセライトに通して吸引ろ過し、除去した。ろ液を減量し、残渣を得、これをジクロロメタン:2Nアンモニア/メタノール(80:20)を用いたシリカゲル上にて精製し、標記化合物443.8mg(78%)を白色固体として得た:
mp 94-99℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 209.3 (M+1); 元素分析C12H17FN2として計算値: C, 69.20; H, 8.23; N, 13.45; 実測値: C, 69.20; H, 8.26; N, 13.57.
実施例140
(S)−2−フェネチル−ピペラジン
(S)−1,4−ジベンジル−2−フェネチル−ピペラジン5.15g(13.90mmol)、ギ酸アンモニウム4.38g(69.49mmol)、5%パラジウム/カーボン672.5mgおよびエタノール100mLを混合した。混合物を撹拌し、還流温度にて加熱した。3時間後、常温まで冷却し、触媒をセライトに通して吸引ろ過し、除去した。ろ液を減量し、残渣を得、ジクロロメタン:7Nアンモニア/メタノール(90:10)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物を白色固体として得た:
mp 116-119℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 191.2 (M+1); 元素分析C12H18N2として計算値: C, 75.74; H, 9.53; N, 14.72; 実測値: C, 75.90; H, 9.57; N, 14.59.
実施例141
(S)−1,4−ジベンジル−2−(2−(4−メトキシ−フェニル)エチル)ピペラジン
(S)−1,4−ジベンジル−2−ビニル−ピペラジン2.0g(6.84mmol)および9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン82.1mL(41.04mmol,THF中0.5M)を混合し、常温にて撹拌した。6時間30分後、1−ヨード−4−メトキシ−ベンゼン2.4g(10.26mmol)、トリフェニルホスフィン287.0mg(1.09mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)158.0mg(0.14mmol)および3N水酸化ナトリウム5.6mLを加え、60℃にて撹拌した。22時間後、エタノールアミン10.0mlを加え、混合物を水で希釈した。酢酸エチルで抽出し、抽出物を集め、洗浄(ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、抽出物を減量して残渣を得た。得られた残渣を酢酸エチル/ヘキサン(5:95)を用いたシリカゲル上にて精製し、黄色油状物を得た。黄色油状物を酢酸/メタノール(1:9)に溶解し、SCXカラムに適用した。カラムをメタノール、次いで7Nアンモニア/メタノールにより洗浄し、標記化合物を得た:
mp 88-91℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 401.4 (M+1).
実施例142
(S)−1,4−ジベンジル−2−(2−(3−メトキシ−フェニル)エチル)ピペラジン
(S)−1,4−ジベンジル−2−ビニル−ピペラジン2.0g(6.84mmol)および9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン82.1mL(41.04mmol,THF中0.5M)を混合し、常温にて撹拌した。6時間30分後、1−ヨード−3−メトキシ−ベンゼン2.4g(10.26mmol)、トリフェニルホスフィン287.0mg(1.09mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)158.0mg(0.14mmol)および3N水酸化ナトリウム5.6mLを加え、60℃にて撹拌した。22時間後、エタノールアミン10.0mlを加え、混合物を水で希釈した。酢酸エチルで抽出し、抽出物を集め、洗浄(ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、抽出物を減量し、残渣を得た。酢酸エチル/ヘキサン(5:95)を用いたシリカゲル上にて精製し、黄色油状物を得た。黄色油状物を酢酸/メタノール(1:9)に溶解し、SCXカラムに適用した。カラムをメタノール、次いで7Nアンモニア/メタノールにより洗浄し、標記化合物を得た:
mp 73-75℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 401.4 (M+1).
実施例143
1,4−ジベンジル−2−スチリル−ピペラジン
1,4−ジベンジル−2−ビニル−ピペラジン200.0mg(0.68mmol)、スチレン142.5mg(1.37mmol)、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリデンルテニウム(IV)二塩化物168.8mg(0.21mmol)およびジクロロメタン8mLを混合し、還流温度にて撹拌した。24時間後、反応混合物をろ過し、減量し、残渣を得た。標記化合物をLC/MSにより観察した:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 369.1 (M+1); Rf = 0.49 (ヘキサン/酢酸エチル (40:60)).
実施例144
1,4−ジベンジル−2−スチリル−ピペラジン
トリ−o−トリルホスフィン1.05g(3.46mmol)、酢酸パラジウム175mg(0.78mmol)、トリエチルアミン3.26mL(23.4mmol)、ヨードベンゼン2.74mL(24.5mmol)、1,4−ジベンジル−2−ビニル−ピペラジン3.26g(11.1mmol)およびアセトニトリル50mLを密封可能な容器中にて混合し、窒素でパージした。容器を密封し、110℃にて加熱した。20時間45分後、常温まで冷却し、酢酸エチルで希釈した。ろ過し、固体を廃棄した。ろ液を濃縮し、酢酸エチル−ヘキサン(0〜100%)を溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物を得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 369 (M+1); 1H NMR (DMSO-d6): δ7.41 (d, 2H), 7.18-7.34 (m, 13 H), 6.64 (d, 1H), 6.27 (dd, 1H), 3.94 (d, 1H), 3.46 (dd, 2H), 3.10 (d, 1H), 3.02 (dt, 1H), 2.56-2.70 (m, 3H), 2.05-2.19 (m, 3H).
実施例145
1,4−ビス−(トルエン−4−スルホニル)−2−ビニル−ピペラジン
トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)−クロロホルム付加物503mg(0.49mmol)、ラセミ2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル606mg(0.97mmol)およびテトラヒドロフラン100mLを混合し、常温にて撹拌した。1時間30分後、1,4−ビス−(トルエン−4−スルホニル)エタン7.17g(19.5mmol)、シス−2−ブテン−1,4−ジオール二酢酸塩3.10mL(19.5mmol)およびテトラヒドロフラン100mLを加え、40℃にて加熱した。18時間後、常温まで冷却し、減圧濃縮した。酢酸エチル−ヘキサン(20〜60%)を溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。酢酸エチル−ヘキサンで再結晶し、標記化合物を得た:
mp 177-178℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 421 (M+1). 元素分析C20H24N2O4S2として計算値: C, 57.12; H, 5.75; N, 6.66. 実測値: C, 56.83; H, 5.26; N, 6.62.
実施例146
2−スチリル−1,4−ビス−(トルエン−4−スルホニル)ピペラジン
トリ−o−トリルホスフィン72mg(0.24mmol)、酢酸パラジウム12mg(0.05mmol)、トリエチルアミン0.22mL(1.6mmol)、ヨードベンゼン0.20mL(1.83mmol)、1,4−ビス−(トルエン−4−スルホニル)−2−ビニル−ピペラジン320mg(0.76mmol)およびアセトニトリル8mLを密封可能な容器中にて混合し、窒素でパージした。容器を密封し、110℃にて加熱した。21時間45分後、常温まで冷却し、酢酸エチルで希釈した。ろ過し、固体を廃棄した。ろ液を濃縮し、酢酸エチル−ヘキサン(0〜30%)を溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物と1,4−ビス−(トルエン−4−スルホニル)−2−ビニル−ピペラジンを8:1の割合で得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 497(M+1); 1H NMR(DMSO-d6): δ7.59 (d, 2H), 7.53 (d, 2H), 7.42 (d, 2H), 7.19-7.36 (m, 7H), 6.48 (d, 1H), 6.08 (dd, 1H), 4.62 (m, 1H), 3.70 (br d, 1H), 3.52 (m, 2H), 3.29 (dd, 1H), 2.41 (s, 3H), 2.29-2.32 (m, 1H), 2.26 (s, 3H), 2.12 (dd, 1H).
実施例147
2−フェネチル−ピペラジン
1,4−ジベンジル−2−スチリル−ピペラジン289mg(0.78mmol)、水酸化パラジウム36mg(炭素上20重量%)およびエタノール100mLを水素化用容器中にて混合した。振盪し、水素雰囲気(60psi)下60℃にて加熱した。24時間後、常温まで冷却し、水酸化パラジウムをろ過した。ろ液を濃縮し、2Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(20%)を溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物を得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 191(M+1); 1H NMR (DMSO-d6): δ7.11-7.31 (m, 5H), 2.82-2.39 (m, 8H), 2.18 (dd, 1H), 1.48 (dd, 2H).
実施例148
(S)−1,4−ジベンジル−2−(2−ピリジン−3−イル−エチル)ピペラジン
9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン68.4mL(34.2mmol,THF中0.5M)、(S)−1,4−ジベンジル−2−ビニル−ピペラジン2.5g(8.55mmol)、トリフェニルホスフィン718mg(2.74mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)395mg(0.34mmol)、3−ヨードピリジン2.63g(12.8mmol)および3M水酸化ナトリウム7.0mL(21.0mmol)を用いて実施例128に記載の方法により調製し、標記化合物1.28g(40%)を得た:
mp 94-95.5℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 372 (M+1). 元素分析C25H29N3として計算値: C, 80.82; H, 7.87; N, 11.31. 実測値: C, 80.54; H, 7.76; N, 11.32.
実施例149
(S)−2−(2−ピリジン−3−イル−エチル)ピペラジン
(S)−1,4−ジベンジル−2−(2−ピリジン−3−イル−エチル)ピペラジン1.6g(4.31mmol)をエタノール30mLに溶解した。ギ酸アンモニウム1.63g(25.8mmol)およびパラジウム240mg(炭素上5重量%)を加え、加熱還流した。3時間30分後、さらにギ酸アンモニウム1.63g(25.8mmol)を加えた。3時間後、パラジウムカーボンをろ過し、ろ液を濃縮した。残渣を水およびジクロロメタンでスラリー化し、5N水酸化ナトリウムで塩基性化し、ジクロロメタンおよびクロロホルム−イソプロパノール(3:1混合物)で抽出した。抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮した。7Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(2.5%〜15%)を溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物261mg(32%)を得た:
mp 104-110℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 192 (M+1). 1H NMR (DMSO-d6, D2O): δ8.42 (d, 1H), 8.38 (dd, 1H), 7.63 (dt, 1H), 7.31 (dd, 1H), 2.38-2.83 (m, 8H), 2.18 (dd, 1H), 1.50 (dd, 2H).
実施例150
カルボン酸4−メトキシカルボニルオキシ−ブタ−2−エニルエステルメチルエステル
クロロギ酸メチル7.04g(80.0mmol)をTHF70mL中にて混合し、2−ブテン−1,4−ジオール(大部分Z体)19.7g(208mmol)およびピリジン16.5g(208mmol)のTHF150mL氷−水冷溶液に滴加した。混合物を室温まで昇温し、20時間撹拌した。ピリジン塩をろ過により除去し、ろ液を濃縮し、残渣を得た。得られた残渣をジクロロメタンに溶解し、1N塩酸およびブラインで連続的に洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去して残渣を得た。ヘキサン:酢酸エチル=12:1を溶離液として用いたクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物を得た:
1H NMR (CDCl3): δ5.82-5.79 (m, 2H), 4.75 (d, J = 4.8Hz, 4H),3.79 (s, 6H).
実施例151
1,2−ビス(p−トリルスルホニルアミノ)エタン
エチレンジアミン72g(1.2mol)、塩化p−トルエンスルホニル500g(2.6mol)、水酸化ナトリウム330g(8.25mol)、6N塩酸400mLを用い、Caribb. J. Sci., 14, 77 (1974)に記載の手順に従い、標記化合物を白色固体として得た。
実施例152
1,2−ビス(p−メトキシベンゼンスルホニルアミノ)エタン
エチレンジアミン0.9g(15mmol)をジクロロメタン50mL中に集め、トリエチルアミン3.03g(30mmol)と混合した。混合物を氷水浴上にて冷却し、ジクロロメタン50mL中の塩化4−メトキシベンゼンスルホニル6.2g(30mmol)を滴加した。反応物を室温まで昇温し、一晩撹拌した。反応物を1N塩酸100mL、飽和炭酸水素ナトリウム、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、粗生成物を減圧濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン/酢酸エチル=5:1)により精製し、標記化合物を得た:
質量スペクトル (エレクトロスプレー): (m/z)= 401.1 (M+1); 1H NMR (CDCl3): δ7.77-7.74 (m, 4H), 6.99-6.96 (m, 4H), 4.95 (br, 2H), 3.87 (s, 6H), 3.06-3.04 (m, 4H).
実施例153
1,2−ビス(o−ニトロベンゼンスルホニルアミノ)エタン
エチレンジアミン0.9g(15mmol)、トリエチルアミン3.03g(30mmol)、塩化2−ニトロフェニルスルホニル6.63g(30mmol)を用い、実施例152と同様の方法により、標記化合物を得た:
質量スペクトル (エレクトロスプレー): (m/z)= 431.1 (M+1); 1H NMR (DMSO-d6): δ8.19 (br, 2H), 8.017.86 (m, 8H), 3.00-2.99 (m, 4H).
実施例154
1,2−ビス(2,4,6−トリメチルベンゼンスルホニルアミノ)エタン
エチレンジアミン0.9g(15mmol)、トリエチルアミン3.03g(30mmol)、塩化2−メシチレンスルホニル6.56g(30mmol)を用い、実施例152と同様の方法により、標記化合物を得た。
質量スペクトル (エレクトロスプレー): (m/z)= 425.2 (M+1); 1H NMR (DMSO-d6): δ7.28 (br, 2H), 7.01 (s, 4H), 2.69-2.68 (m, 4H), 2.47 (s, 12H), 2.28 (s, 6H).
実施例155
1,4−ビス(トルエン−4−スルホニル)−2−ビニル−ピペラジン
トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムクロロホルム(dba)Pd・CHCl)13mg(「pd」0.025mmol)およびラセミ2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(BINAP)15.6mg(0.025mmol)をTHF2.5mL中、窒素雰囲気下、混合し、室温にて撹拌した。1時間後、1,2−ビス(p−トリルスルホニルアミン)エタン184mg(0.5mmol)、(Z)−1,4−ビス(メトキシカルボニルオキシ)ブタ−2−エン102mg(0.5mmol)およびTHF2.5mLを加え、40℃まで加熱した。24時間後、室温まで冷却し、反応物を減圧濃縮して茶色固体を得た。得られた固体をエーテル(3x5mL)で洗浄し、ジクロロメタンに溶解し、シリカゲルプラグに通して不溶物質を除去し、ろ液を濃縮した。キラルHPLC:キラルパックAD(0.46x25cm),IPA:ヘプタン40:60,1mL/分,保持時間:14.53,18.01分、またはフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー,濃度勾配:ジクロロメタン〜ジクロロメタン中2.5%酢酸エチルにより精製し、標記化合物を得た:
1H NMR (CDCl3): δ7.60-7.56 (m, 4H), 7.35-7.32 (m, 2H), 7.26-7.23 (m, 2H), 5.7 (ddd, 1H, J= 6.4Hz, J= 10.1Hz, J = 17.2Hz), 5.30-5.17 (m, 2H), 4.45 (br, 1H), 3.66-3.55 (m, 3H), 3.23 (dt, 1H, J = 3.1Hz, J= 11.9Hz), 2.57 (dd, 1H, J = 3.1Hz, J = 11.5Hz), 2.47-2.43, (m, 1H), 2.47 (s, 3H), 2.40 (s, 3H).
実施例155と同様の方法により、次の実施例を調製した:
Figure 2005533009
Figure 2005533009
実施例155と同様の方法により、次の不斉生成物を、(dba)PdCHCl26mg(「Pd」:0.05mmol),(R)−BINAP31.2mg(0.05mmol)、1,2−ビス(p−トリルスルホニルアミン)エタン368mg(1.0mmol)および(Z)−1,4−ビス(メトキシカルボニルオキシ)ブタ−2−エン204mg(1.0mmol)を用いて得た。
Figure 2005533009
Figure 2005533009
実施例163
2−フェネチル−1,4−ビス−(トルエン−4−スルホニル)ピペラジン
9−BBN(0.5MTHF溶液)13.7mL(6.85mmol)をTHF5mL中の(S)−1,4−ビス(トルエン−4−スルホニル)−2−ビニル−ピペラジン0.96g(2.3mmol)を含んだ100mLシュレンク(schlenk)フラスコに窒素雰囲気下、室温にて加え、撹拌した。18時間後、反応物をテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム53mg(0.046mmol)、トリフェニルホスフィン94.6mg(0.36mmol)、ヨージオ(iodio)ベンゼン0.703g(3.4mmol)および3N水酸化ナトリウム2.8mL(8.4mmol)で処理し、加熱還流した。24時間後、反応物を室温まで冷却し、THF溶媒を減圧留去し、残渣をジクロロメタンで希釈し、1N塩酸、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。フラッシュクロマトグラフィー(濃度勾配:ヘキサン/ジクロロメタン=50/50〜ヘキサン/ジクロロメタン/酢酸エチル=40/40/10)により2回精製し、メタノール中での再結晶により、標記化合物を860mg(75%)として得た:
質量スペクトル (エレクトロスプレー): (m/z)= 499.2 (M+1); 1H NMR (CDCl3): δ7.58-7.54 (m, 4H), 7.33-7.20 (m, 7H), 7.19-7.07 (m, 2H), 3.99 (m, 1H), 3.81-3.78 (m, 1H), 3.64-3.60 (m, 2H), 3.22 (dt, 1H, J =3.2Hz, J = 12.4Hz), 2.57-2.41 (m, 2H), 2.41 (s, 3H), 2.33 (s, 3H), 2.33-2.20 (m, 2H), 2.03-1.98 (m, 1H), 1.75-1.63 (m, 1H).
実施例164
2−フェネチル−ピペラジン
THF2mL中の2−フェネチル−1,4−ビス−(トルエン−4−スルホニル)ピペラジン100mg(0.2mmol)を、金属ナトリウム36.8mg(1.6mmol)およびナフタレン230.4mg(1.8mmol)の新たに蒸留したTHF4mLの冷却した(−78℃)懸濁液に、窒素雰囲気下にて加え、−78℃にて撹拌した。1時間後、TLCは反応が完了したことを示した。反応物をブライン10mLで加水分解し、ジクロロメタン3X10mLで抽出した。有機層を集め、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。得られた残渣をSCXカラムに通し、標記化合物を固体として得た:
質量スペクトル (エレクトロスプレー): (m/z)= 191.2 (M+1); 1H NMR (CDCl3): δ7.30-7.25 (m, 2H), 7.20-7.15 (m, 3H), 3.00-2.61 (m, 8H), 2.40 (t, 1H, J = 11.7Hz), 1.70 (br, 2H), 1.67-1.60 (m, 2H).
実施例171
(S)−1,4−ジベンジル−2−フェネチル−ピペラジン
(S)−1,4−ジベンジル−2−ビニル−ピペラジン4.9g(16.63mmol)および9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン199.6ml(99.78mmol,THF中0.5M)を混合し、常温にて撹拌した。24時間後、ヨード−ベンゼン5.1g(24.95mmol)、トリフェニルホスフィン697.9mg(2.66mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)384.3mg(0.33mmol)および3N水酸化ナトリウム13.7mLを加え、60℃にて撹拌した。22時間後、混合物を酢酸エチルで希釈し、これを1N硫酸で洗浄した。pHを14に調節し、酢酸エチルで抽出し、抽出物を集め、洗浄(ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、抽出物を減量し、残渣を得た。得られた残渣を酢酸エチル/ヘキサン濃度勾配(5:95〜10:90)を用いたシリカゲル上にて精製し、標記化合物5.15g(84%)を白色固体として得た:
mp 86-90℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 371.3 (M+1).
実施例172
(S)−1,4−ジベンジル−2−(2−(2−メトキシ−フェニル)エチル)ピペラジン
(S)−1,4−ジベンジル−2−ビニル−ピペラジン2.5g(8.55mmol)および9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン68.4mL(34.20mmol,THF中0.5M)を混合し、常温にて撹拌した。24時間後、1−ヨード−2−メトキシ−ベンゼン3.0g(12.82mmol)、トリフェニルホスフィン358.8mg(1.37mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)197.5mg(0.17mmol)および3N水酸化ナトリウム7.0mLを加え、60℃にて撹拌した。22時間後、THFを減圧留去し、残渣を2N水酸化ナトリウム中にて撹拌し、ジエチルエーテルで抽出した。有機物を1N硫酸で洗浄した後、水性物をpH14にした。水性物をジエチルエーテルで抽出し、抽出物を集め、洗浄(ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、抽出物を減量して残渣を得た。得られた残渣を酢酸エチル/ヘキサン(5:95)を用いたシリカゲル上にて精製し、標記化合物2.21g(65%)を得た:
mp 58-61℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 401.3 (M+1); 元素分析C27H32N2Oとして計算値: C, 80.96; H, 8.05; N, 6.99; 実測値: C, 81.08; H, 7.99; N, 7.10.
実施例173
(S)−2−(2−(4−メトキシ−フェニル)エチル)ピペラジン
(S)−1,4−ジベンジル−2−(2−(4−メトキシ−フェニル)エチル)ピペラジン1.34g(3.33mmol)、ギ酸アンモニウム1.05g(16.67mmol)、5%パラジウム/カーボン161.2mgおよびエタノール100mLを混合した。混合物を撹拌し、還流温度にて加熱した。3時間後、常温まで冷却し、触媒をセライトに通した吸引ろ過した。ろ液を減量して残渣を得、これをジクロロメタン:2Nアンモニア/メタノール(80:20)を用いたシリカゲル上にて精製し、標記化合物689.3mg(94%)を白色固体として得た:
mp 125-130℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 221.1 (M+1); 元素分析C13H20N2Oとして計算値: C, 70.87; H, 9.15; N, 12.72; 実測値: C, 70.58; H, 9.05; N, 12.61.
実施例174
(S)−2−(2−(3−メトキシ−フェニル)エチル)ピペラジン
(S)−1,4−ジベンジル−2−(2−(3−メトキシ−フェニル)エチル)ピペラジン2.15g(5.37mmol)、ギ酸アンモニウム1.69g(26.84mmol)、5%パラジウム/カーボン259.7mgおよびエタノール100mLを混合した。混合物を還流温度にて加熱した。3時間後、常温まで冷却し、触媒を吸引ろ過によりセライトに通して除去した。ろ液を減量し、残渣を得、これをジクロロメタン:7Nアンモニア/メタノール(90:10)を用いたシリカゲル上にて精製し、標記化合物1.11g(94%)を白色固体として得た:
mp 53-57℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 221.1 (M+1); 元素分析C13H20N2Oとして計算値: C, 70.87; H, 9.15; N, 12.72; 実測値: C, 70.52; H, 9.06; N, 12.74.
実施例175
(S)−2−(2−(2−メトキシ−フェニル)エチル)ピペラジン
(S)−1,4−ジベンジル−2−(2−(2−メトキシ−フェニル)エチル)ピペラジン2.10g(5.24mmol)、ギ酸アンモニウム1.65g(26.19mmol)、5%パラジウム/カーボン253.6mgおよびエタノール100mLを混合した。混合物を撹拌し、還流温度にて加熱した。3時間後、常温まで冷却し、触媒を吸引ろ過により、セライトに通して除去した。ろ液を減量し、残渣を得、これをジクロロメタン:2Nアンモニア/メタノール(80:20)を用いたシリカゲル上にて精製し、標記化合物1.00g(87%)を得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 221.1 (M+1).
実施例176
10−((S)−3−(2−(4−フルオロフェニル)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン塩酸塩492.9mg(1.85mmol)、(S)−2−(2−(4−フルオロ−フェニル)エチル)ピペラジン772.6mg(3.71mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン239.7mg(1.85mmol)、DMSO0.82mlおよびトルエン3.3mLを混合した。混合物を撹拌し、105℃にて加熱した。48時間後、混合物を常温まで冷却した後、酢酸エチルおよび水で希釈した。有機層を取り出し、これを1N水酸化ナトリウムおよびブラインで洗浄した。乾燥(硫酸ナトリウム)し、有機層を濃縮して残渣を得た。得られた残渣をジクロロメタン/メタノール(95:5)を用いたシリカゲル上にて精製し、茶色泡状物376.0mg(48%)を得た。酢酸エチル中に二塩酸塩を調製した:
mp 236℃, dec; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 421.2 (M+1).
実施例177
10−((S)−3−(2−(3−フルオロ−フェニル)エチル)ピペラジン−1−イル))−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン塩酸塩696.7mg(2.62mmol)、(S)−2−(2−(3−フルオロ−フェニル)エチル)ピペラジン1.09g(5.24mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン338.8mg(2.62mmol)、DMSO1.2mlおよびトルエン4.6mLを混合した。混合物を撹拌し、105℃にて加熱した。48時間後、混合物を常温まで冷却した後、これを酢酸エチルおよび水で希釈した。有機層を取り出し、これを1N水酸化ナトリウムおよびブラインで洗浄した。乾燥(硫酸ナトリウム)し、有機層を濃縮し、残渣を得た。残渣をジクロロメタン/メタノール(95:5)を用いたシリカゲル上にて精製し、暗茶色油状物526.8mg(48%)を得た。酢酸エチル中に二塩酸塩を調製した:
mp 211℃, dec; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 421.2 (M+1).
実施例178
10−((S)−3−(2−(2−フルオロ−フェニル)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン塩酸塩645.8mg(2.43mmol)、(S)−2−(2−(2−フルオロ−フェニル)エチル)ピペラジン1.01g(4.86mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン314.1mg(2.43mmol)、DMSO1.1mlおよびトルエン4.3mLを混合した。混合物を撹拌し、105℃にて加熱した。48時間後、混合物を常温まで冷却した後、これを酢酸エチルおよび水で希釈した。有機層を取り出し、これを1N水酸化ナトリウムおよびブラインで洗浄した。乾燥(硫酸ナトリウム)し、有機層を濃縮し、残渣を得た。得られた残渣をジクロロメタン/メタノール(95:5)を用いたシリカゲル上にて精製し、茶色泡状物481.7mg(47%)を得た。二塩酸塩を酢酸エチル中に調製した:
mp 209℃, dec; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 421.2 (M+1).
実施例179
10−((S)−3−(2−(4−メトキシ−フェニル)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン塩酸塩620.0mg(2.33mmol)、(S)−2−(2−(4−メトキシ−フェニル)エチル)ピペラジン1.03g(4.67mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン301.5mg(2.33mmol)、DMSO1.0mLおよびトルエン4.0mLを混合した。混合物を撹拌し、105℃にて加熱した。48時間後、混合物を常温まで冷却した後、これを酢酸エチルおよび水で希釈した。有機層を取り出し、これを1N水酸化ナトリウムおよびブラインで洗浄した。乾燥(硫酸ナトリウム)し、有機層を濃縮して残渣を得た。得られた残渣をジクロロメタン/メタノール(95:5)を用いたシリカゲル上にて精製し、茶色油状物703.8mg(70%)を得た。二塩酸塩を酢酸エチル中に調製した:
mp 213℃, dec; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 433.1 (M+1).
実施例180
10−((S)−3−(2−(3−メトキシ−フェニル)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン塩酸塩301.6mg(1.13mmol)、(S)−2−(2−(3−メトキシ−フェニル)エチル)ピペラジン500.0mg(2.27mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン146.7mg(1.13mmol)、DMSO0.5mLおよびトルエン2.0mLを混合した。混合物を撹拌し、105℃にて加熱した。64時間後、混合物を常温まで冷却した後、これを酢酸/メタノール(1:9)で希釈し、SCXカラムに適用した。カラムをメタノールで洗浄し、不純物を除去した。カラムを7Nアンモニア/メタノールで処理し、生成物を溶出した。溶媒を留去し、残渣を得た。得られた残渣をジクロロメタン/メタノール(95:5)を用いたシリカゲル上にて精製し、茶色泡状物279.0mg(57%)を得た。二塩酸塩を酢酸エチル中に調製した:
mp 201℃, dec; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 433.3 (M+1).
実施例181
10−((S)−3−(2−(2−メトキシ−フェニル)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン塩酸塩1.17g(4.42mmol)、(S)−2−(2−(2−メトキシ−フェニル)エチル)ピペラジン973.5mg(4.42mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン571.1mg(4.42mmol)、DMSO2.0mLおよびトルエン8.0mLを混合した。混合物を撹拌し、105℃にて加熱した。48時間後、混合物を常温まで冷却した後、これを酢酸エチルおよび水で希釈した。有機層を取り出し、これを1N水酸化ナトリウムおよびブラインで洗浄した。乾燥(硫酸ナトリウム)し、有機層を濃縮し、残渣を得た。得られた残渣をジクロロメタン/メタノール(95:5)を用いたシリカゲル上にて精製し、茶色泡状物473.9mg(25%)を得た。二塩酸塩を酢酸エチル中に調製した:
mp 202℃, dec; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 433.1 (M+1).
実施例182
10−((S)−3−(2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
10−((S)−3−(2−(4−フルオロ−フェニル)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン259.0mg(0.62mmol)、ホルムアルデヒド55.0μL(0.68mmol、水中37%)および1,2−ジクロロエタン20.0mLを混合した。混合物を常温にて5分間撹拌した後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム195.8mg(0.92mmol)を加えた。30分間常温にて撹拌した後、反応を飽和炭酸水素ナトリウムでクエンチした。有機物部分を取り出し、水性物をジクロロメタンで抽出し、有機物を集め、洗浄(ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、抽出物を減量し、残渣を得た。得られた残渣をジクロロメタン/メタノール(95:5)を用いたシリカゲル上にて精製し、茶色泡状物236.7mg(89%)を得た。二塩酸塩を酢酸エチル中に調製した:
mp 253℃, dec; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 435.1 (M+1).
実施例183
10−((S)−3−(2−(3−フルオロ−フェニル)エチル)−4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
10−((S)−3−(2−(3−フルオロ−フェニル)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン265.6mg(0.63mmol)、ホルムアルデヒド56.4μL(0.69mmol、水中37%)および1,2−ジクロロエタン20.0mLを混合した。混合物を常温にて5分間撹拌した後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム200.7mg(0.95mmol)を加えた。30分間常温にて撹拌した後、反応を飽和炭酸水素ナトリウムでクエンチした。有機物部分を取り出し、水性物をジクロロメタンで抽出し、有機物を集め、洗浄(ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、抽出物を減量し、残渣を得た。得られた残渣を、ジクロロメタン/メタノール(95:5)を用いたシリカゲル上にて精製し、茶色油状物215.4mg(79%)を得た。二塩酸塩を酢酸エチル中に調製した:
mp 225℃, dec; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 435.1 (M+1).
実施例184
10−((S)−3−(2−(2−フルオロ−フェニル)エチル)−4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
10−((S)−3−(2−(2−フルオロ−フェニル)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン240.0mg(0.57mmol)、ホルムアルデヒド50.9μL(0.63mmol、水中37%)および1,2−ジクロロエタン20.0mLを混合した。混合物を常温にて5分間撹拌した後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム181.4mg(0.86mmol)を加えた。30分間常温にて撹拌した後、反応を飽和炭酸水素ナトリウムでクエンチした。有機物部分を取り出し、水性物をジクロロメタンで抽出し、有機物を集め、洗浄(ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、抽出物を減量し、残渣を得た。得られた残渣を、ジクロロメタン/メタノール(95:5)を用いたシリカゲル上にて精製し、茶色油状物247.9mg(100%)を得た。二塩酸塩を酢酸エチル中に調製した:
mp 203℃, dec; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 435.3 (M+1).
実施例185
10−((S)−3−(2−(4−メトキシ−フェニル)エチル)−4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
10−((S)−3−(2−(4−メトキシ−フェニル)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン159.2mg(0.37mmol)、ホルムアルデヒド32.9μL(0.41mmol、水中37%)および1,2−ジクロロエタン20.0mLを混合した。混合物を常温にて5分間撹拌した後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム117.0mg(0.55mmol)を加えた。30分間常温にて撹拌した後、反応を飽和炭酸水素ナトリウムでクエンチした。有機物部分を取り出し、水性物をジクロロメタンで抽出し、有機物を集め、洗浄(ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、抽出物を減量し、残渣を得た。得られた残渣を、ジクロロメタン/メタノール(95:5)を用いたシリカゲル上にて精製し、茶色泡状物158.4mg(96%)を得た。二塩酸塩を酢酸エチル中に調製した:
mp 239℃, dec; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 447.2 (M+1).
実施例186
10−((S)−3−(2−(3−メトキシ−フェニル)エチル)−4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
10−((S)−3−(2−(3−メトキシ−フェニル)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン279.0mg(0.65mmol)、ホルムアルデヒド57.6μL(0.71mmol、水中37%)および1,2−ジクロロエタン20.0mLを混合した。混合物を常温にて5分間撹拌した後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム205.0mg(0.97mmol)を加えた。30分間常温にて撹拌した後、反応を飽和炭酸水素ナトリウムでクエンチした。有機物部分を取り出し、水性物をジクロロメタンで抽出し、有機物を集め、洗浄(ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、抽出物を減量し、残渣を得た。得られた残渣をジクロロメタン/メタノール(95:5)を用いたシリカゲル上にて精製し、茶色油状物278.7mg(97%)を得た。二塩酸塩を酢酸エチル中に調製した:
mp 200℃, dec; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 447.1 (M+1).
実施例187
10−((S)−3−(2−(2−メトキシ−フェニル)エチル)−4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
10−((S)−3−(2−(2−メトキシ−フェニル)エチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン209.2mg(0.48mmol)、ホルムアルデヒド43.2μL(0.53mmol、水中37%)および1,2−ジクロロエタン20.0mLを混合した。混合物を常温にて5分間撹拌した後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム153.7mg(0.73mmol)を加えた。30分間常温にて撹拌した後、反応を飽和炭酸水素ナトリウムでクエンチした。有機物部分を取り出し、水性物をジクロロメタンで抽出し、有機物を集め、洗浄(ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、抽出物を減量し、残渣を得た。得られた残渣を、ジクロロメタン/メタノール(95:5)を用いたシリカゲル上にて精製し、茶色泡状物191.6mg(89%)を得た。二塩酸塩を酢酸エチル中に調製した:
mp 213℃, dec; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 447.2 (M+1).
実施例188
2−メチル−10−(4−メチル−(S)−3−(2−ピリジン−4−イル−エチル)ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン三塩酸塩水和物
Figure 2005533009
2−メチル−10−((S)−3−(2−ピリジン−4−イル−エチル)ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン380mg(0.94mmol)、ホルムアルデヒド82μL(1.04mmol、水中37%)およびジクロロメタン10mLを混合した。5分間常温にて撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム300mg(1.41mmol)を加え、30分間常温にて撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム溶液で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮した。2Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(1%〜3%)を溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、茶色泡状物345mgを得た。2Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(0%〜6.5%)を溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより再び精製し、フリー塩基を得た。三塩酸塩として酢酸エチルおよびエタノールで結晶化し、標記化合物244mg(62%)を得た:
mp 214-217℃ dec.; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 418 (M+1), 416 (M-1). 元素分析C24H27N5S・3HCl・0.9H2Oとして計算値: C, 53.07; H, 5.90; N, 12.89. 実測値: C, 53.31; H, 5.54; N, 12.75.
実施例189
2−メチル−10−((S)−3−(2−ピリジン−3−イル−エチル)ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン三塩酸塩二水和物
Figure 2005533009
(S)−2−(2−ピリジン−3−イル−エチル)ピペラジン2.0g(10.5mmol)、2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン2.4g(10.5mmol)、酢酸0.1mL、トルエン21mLおよびDMSO5mLを混合した。110℃にて加熱した。定期的に窒素でパージし、4時間後、冷却管を元に戻した。41時間30分後、常温まで冷却し、酢酸エチルおよび水で希釈した。酢酸エチルで抽出した。抽出物を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮した。2Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(0%〜5%)を溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、フリー塩基を得た。2mmプレートおよび2Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(1%〜4%)を溶離液として用いたラジアルシリカゲルクロマトグラフィーにより600mgを精製し、フリー塩基を得た。三塩酸塩として酢酸エチルおよびエタノールから結晶化し、標記化合物を得た:
mp 226-229℃ dec.; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 404 (M+1), 402 (M-1). 元素分析C23H25N5S・3HCl・2H2Oとして計算値: C, 50.32; H, 5.88; N, 12.76. 実測値: C, 50.32; H, 5.97; N, 12.71.
実施例190
2−メチル−10−(4−メチル−(S)−3−(2−ピリジン−3−イル−エチル)ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
2−メチル−10−((S)−3−(2−ピリジン−3−イル−エチル)ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン728mg(1.80mmol)、ホルムアルデヒド158μL(1.98mmol、水中37%)およびジクロロメタン30mLを混合した。10分間常温にて撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム573mg(2.70mmol)を加え、1時間常温にて撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム溶液で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮した。2Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(0%〜4%)を溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物595mg(79%)を得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 418 (M+1), 416 (M-1). 元素分析C24H27N5Sとして計算値: C, 69.03; H, 6.52; N, 16.77. 実測値: C, 68.92; H, 6.60; N, 16.65.
実施例191
2−メチル−10−(4−メチル−(S)−3−(2−ピリジン−2−イル−エチル)ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン三塩酸塩
Figure 2005533009
2−メチル−10−((S)−3−(2−ピリジン−2−イル−エチル)ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン200mg(0.50mmol)、ホルムアルデヒド43μL(0.54mmol、水中37%)およびジクロロメタン5mLを混合した。10分間常温にて撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム158mg(0.74mmol)を加え、1時間常温にて撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム溶液で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮した。2Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(0%〜4%)を溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、フリー塩基を得た。三塩酸塩として酢酸エチルおよびエタノールで結晶化し、標記化合物161mg(78%)を得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 418 (M+1), 416 (M-1). 元素分析C24H27N5S・3HClとして計算値: C, 54.70; H, 5.74; N, 13.29. 実測値: C, 54.88; H, 6.02; N, 12.96.
実施例192
(S)−1,4−ジベンジル−2−(4−フェニル−ブタ−3−エニル)ピペラジン
9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン81.6mL(40.3mmol,THF中0.5M)および(S)−1,4−ジベンジル−2−ビニル−ピペラジン2.0g(6.8mmol)を混合し、常温にて撹拌した。16時間後、半分の用量を取り、トリフェニルホスフィン143mg(0.55mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)78.5mg(0.068mmol)およびベータ−ブロモスチレン0.93g(5.08mmol)を加えた。3N水酸化ナトリウム2.8mL(8.8mmol)をゆっくり加えると、気体の発生が起こった。加熱還流した。24時間後、常温まで冷却した。溶媒を減圧留去し、ジエチルエーテルで希釈し、1N塩酸、1N水酸化ナトリウム、水およびブラインで洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。2Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(0.5%〜3%)を溶離液として用いたフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、化合物を集め、メタノール、0.2Nアンモニア/メタノールを溶離液として用いた10gSCXカラムに通し、標記化合物750mg(56%)を得た:
質量スペクトル (エレクトロスプレー): m/z = 397.3 (M+1); 1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ7.35-7.16 (m, 15H), 6.36-6.12 (m, 2H), 4.01 (d, 1H, J = 13.2), 3.56-3.43 (m, 2H), 3.25 (d, 1 H, J = 13.4 Hz), 2.75-2.68 (m, 2H), 2.56-2.48 (m, 2H), 2.29-2.13 (m, 5H), 1.82-1.76 (m, 2H).
実施例193
(S)−2−(4−フェニル−ブチル)ピペラジン
(S)−1,4−ジベンジル−2−(4−フェニル−ブタ−3−エニル)ピペラジン2.12g(5.3mmol)、10%パラジウム/カーボン300mg(0.027mmol)およびギ酸アンモニア1.67g(26.5mmol)をエタノール50mL中にて混合し、3時間30分間加熱還流し、室温まで冷却した。触媒をろ過により除去し、ろ液を濃縮して残渣を得た。2Nアンモニア/メタノールおよびジクロロメタン(5%〜15%)を用いたフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物780mg(収率67%)を得た:
質量スペクトル (エレクトロスプレー): m/z = 219.2 (M+1); 1H NMR (CDCl3): δ7.30-7.15 (m, 5H), 2.96-2.55 (m, 8H), 2.37-2.30 (m, 1H), 1.64-1.60 (m, 2H), 1.39-1.29 (m, 4H).
実施例194
(S)−2−メチル−10−(3−(4−フェニル−ブチル)ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン、二塩酸
Figure 2005533009
(S)−2−(4−フェニル−ブチル)ピペラジン820mg(3.76mmol)、2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン861mg(3.76mmol)、1−メチル−2−ピロリジノン7mLを混合し、220℃にて加熱した。4時間後、常温まで冷却し、SCXカラム10gに通し、0.2Nアンモニア/メタノールのフラクションを集めた。粗生成物を2Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(2%〜4%)を溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、フリー塩基を茶色泡状物310mgとして得た:
質量スペクトル (エレクトロスプレー): m/z = 431.3 (M+1); 1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ7.30-7.15 (m, 5H), 7.04-6.84 (m, 3H), 6.60 (dd, 1H, J =1.3, J = 7.7Hz), 6.28 (d, 1H, J = 1.2Hz), 4.95 (s, 1H), 4.06-3.96 (m, 2H), 3.05-2.89 (m, 2H), 2.77-2.74 (m, 1H), 2.65-2.49 (m, 3H), 2.30 (d, 3H, J = 1.1Hz), 1.64 (m, 2H), 1.45-1.37 (m, 4H).
この生成物をSCXカラム5gに通し、0.6M塩化アセチル/エタノールで溶出し、濃縮して黄色泡状物を得、アセトニトリル/水=50/50(15mL)で処理し、一晩凍結乾燥し、標記化合物を黄金色固体として得た:
質量スペクトル (エレクトロスプレー): m/z = 431.1 (M+1-2HCl, 429.1 (M-1-2HCl); 元素分析C26H30N4S・2HCl・1.6 H2Oとして計算値: C, 58.66; H, 6.66; N, 10.52. 実測値: C, 58.34; H, 6.47; N, 10.16.
実施例195
(S)−2−メチル−10−(3−(4−フェニル−ブチル)−4−メチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン、二塩酸
Figure 2005533009
(S)−2−メチル−10−3−(4−フェニル−ブチル)ピペラジン−1−イル]−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン230mg(0.53mmol)、ホルムアルデヒド(37%水溶液)47mg(0.58mmol)およびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム168.5mg(0.795mmol)を1,2−ジクロロエタン15mL中にて混合し、室温にて撹拌した。2時間後、反応を飽和炭酸水素ナトリウムを加えてクエンチし、水溶液をジクロロメタン(3x10mL)で抽出し、有機溶媒をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧濃縮し、残渣を得、2Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(2%〜4%)を溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、フリー塩基の明茶色泡状物170mg(72%)を得た:
質量スペクトル (エレクトロスプレー): m/z = 445.2 (M+1); 1H NMR (400MHz, CDCl3): δ7.29-7.15 (m, 5 H), 7.03-6.85 (m, 3 H), 6.60 (dd, 1H, J =1.5, J = 7.8Hz), 6.28 (d, 1H, J = 1.0Hz), 4.95 (s, 1H), 3.98-3.85 (m, 2H), 3.15-3.08 (m, 1H), 2.86-2.75 (m, 3H), 2.64-2.59 (m, 2H), 2.36-28 (m, 8H), 2.10-2.04 (m, 1H), 1.66-1.35 (m, 4H).
フリー塩基を塩化アセチル2.2当量で、エタノール中にて1時間30分間室温にて処理し、溶媒を留去し、溶媒アセトニトリル/水=50/50(15mL)に溶解し、一晩凍結乾燥し、標記化合物を黄色固体として得た:
質量スペクトル (エレクトロスプレー): m/z = 445.2 (M+1-2HCl), 443.2 (M-1-2HCl). 元素分析C27H32N4S・2HCl・0.6 H2Oとして計算値: C, 61.38; H, 6.71; N, 10.60. 実測値: C, 61.38; H, 6.44; N, 10.54.
実施例196
(S)−4−ベンジル−2−(2−ヒドロキシ−エチル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
商業用N−tBoc−L−アスパラギン酸ベータ−メチルエステル40g(0.16mole)をジクロロメタン800mLに溶解し;0℃まで冷却し、N−ベンジルグリシンメチルエステル28g(0.15mole)をジクロロメタン100mL溶液として加え、続いて連続的にN,N−ジイソプロピルエチルアミン28mL(0.16mole)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDAC)31g(0.16mole)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール22g(0.16mole)を加えた。室温にて週末にわたって撹拌し;次いで減圧濃縮し、橙色油状物を得た。油状物を2N塩酸および酢酸エチルで分液し;水層を分離し、酢酸エチルで2回抽出した。有機抽出物を集め、減圧濃縮し、10%炭酸カリウム水溶液で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮し、所望のジペプチド64g(95%)を油状残渣として得た。
粗製のジペプチドをトリフルオロ酢酸150mLに溶解し、室温にて1時間撹拌し;次いで溶媒を減圧留去した。得られた残渣を商業用2Nアンモニア/メタノール溶液800mLに取り、室温にて一晩撹拌した。混合物を70℃にて数時間加熱し;次いで室温まで冷却し、溶媒を減圧留去した。残渣をジクロロメタンに再び溶解し、得られた沈殿物をろ別し、ろ液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムに適用した。ジクロロメタン中の2Nアンモニア−メタノールの2%混合物で溶出し、S−(4−ベンジル−3,6−ジオキソピペラジン−2−イル)酢酸メチル31.9g(72%)を黄色油状物として得た。
S−(4−ベンジル−3,6−ジオキソピペラジン−2−イル)酢酸メチルエステル31.9g(0.12mole)の0℃テトラヒドロフラン1L溶液に、水素化リチウムアルミニウムをゆっくりとしたカヌレーション(商業用1.0Mテトラヒドロフラン溶液350mL)により加えた。室温にて一晩撹拌し、注意深く水13.3mL、15%水酸化ナトリウム水溶液13.3mLおよび水39.9mLを連続添加することによりクエンチし、その間中、激しく撹拌し、細かな沈殿物が生成したことを確認した。フリット漏斗(fritted funnel)に通してろ過し、得られた固体をテトラヒドロフランおよびジクロロメタンでよく洗浄した。減圧濃縮し、油状残渣26.5gを得、シリカゲルカラムに直接適用した。ジクロロメタン中の7Nアンモニア−メタノールの5%混合物で溶出し、所望の生成物を減圧下凝固させ、橙色油状物として得た。得られた固体をアセトニトリルに取り、数分間超音波で分解した。得られた沈殿物をろ過し、S−(−)−2−(4−ベンジルピペラジン−2−イル)エタノール7.5g(25%)を灰白色結晶固体、mp 78.9-80.4℃として得た。母液を濃縮し、わずかに純粋でない物質6.8g(23%)を無定形固体として得た。
ジクロロメタン30mL中の(S)−2−(4−ベンジルピペラジン−2−イル)エタノール3.08g(14.0mmol)およびジクロロメタン5mL中のジ−tert−ブチル二炭酸塩3.2g(14.7mmol)を混合し、室温にて滴加した。1時間後、反応混合物に水を加えてクエンチし、ジクロロメタンで抽出し、水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。粗生成物をメタノール/ジクロロメタン(5%〜10%)を溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物3.17g(収率71%)を得た:
1H NMR (400MHz, CDCl3): δ7.37-7.23 (m, 5H), 4.27-4.10 (m, 1H), 4.02-3.80 (m, 2H), 3.61-3.23 (m, 4H), 3.00 (t, 1H, J = 10Hz), 2.71-2.56 (m, 2H), 2.24-2.22 (m, 2H), 2.01 (dt, 1H, J = 3.4, 12.2Hz), 1.46 (s, 9H).
実施例197
(S)−4−ベンジル−2−(2−オキソ−エチル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
ジクロロメタン3mLを乾燥したシュレンク(schlenk)フラスコ50mLに加え、次いで塩化オキサリル0.178g(1.4mmol)を加え、溶液を−78℃まで冷却し、ジメチルスルホキシド0.171g(2.2mmol)およびトリエチルアミン0.505g(5.0mmol)で処理した。10分後、(S)−4−ベンジル−2−(2−ヒドロキシ−エチル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル0.320g(1.0mmol)のジクロロメタン5mL溶液を加え、得られた混合物を−78℃にて1時間撹拌した。反応混合物を、飽和炭酸水素ナトリウムを加えることによりクエンチし、水溶液をジクロロメタンで抽出し、有機溶媒をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。粗生成物を、メタノール/ジクロロメタン(5%〜10%)を溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物160g(50%)を明黄色油状物として得た:
質量スペクトル (エレクトロスプレー): m/z = 319.2 (M+1); 1H NMR (400MHz, CDCl3): δ9.74 (t, 1H, J = 2.0Hz), 7.33-7.21 (m, 5H), 4.57 (br, 1H), 3.88 (m, 2H), 33.52-3.40 (m, 2H), 3.15-3.05 (m, 1H), 2.83-2.66 (m, 4H), 2.22-2.18 (m, 1H), 2.03 (dt, 1H, J = 3.4, 11.8Hz), 1.44 (s, 9H).
実施例198
(S)−4−ベンジル−2−(3−フェニル−アリル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
(S)−4−ベンジル−2−(2−オキソ−エチル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル1.95g(6.13mmol)およびベンジルホスホン酸ジエチル4.23g(18.55mmol)を乾燥DMF25mL溶液中に混合し、0℃まで冷却し、固体のナトリウムメトキシド(95%)1.15g(21.3mmol)を一度に加え、0℃にて30分間撹拌した。混合物をジクロロメタンで希釈し、ブラインで洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。粗生成物を、酢酸エチル/ジクロロメタン(2%〜10%)を溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物2.37gを白色固体として得た:
質量スペクトル (エレクトロスプレー): m/z = 393.3 (M+1); 1H NMR (400MHz, CDCl3): δ7.37-7.21 (m, 10H), 6.34-6.30 (m, 1H), 6.12-6.02 (m, 1H), 4.10 (br, 1H), 3.87 (br, 1H), 3.59-3.52 (m, 1H), 3.41-3.35 (m, 1H), 3.13 (m, 1H), 2.82-2.59 (m, 4H), 2.18-2.04 (m, 2H), 1.39 (s, 9H).
実施例199
(S)−1−ベンジル−3−(3−フェニル−アリル)ピペラジン
(S)−4−ベンジル−2−(3−フェニル−アリル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル2.37g(6.04mmol)をトルエン50mLに溶解し、トリフルオロ酢酸10.3g(90.5mmol)で室温にて処理し、反応混合物を撹拌した。一晩して反応物をジクロロメタンで希釈し、2N水酸化ナトリウム50mLで塩基性化し、水溶液をジクロロメタンで抽出し、集めた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。粗生成物をSCXカラム10gに通し、0.2Nアンモニア/メタノール溶出物を集め、濃縮し、標記化合物1.46gを得た:
質量スペクトル (エレクトロスプレー): m/z = 293.3 (M+1). 1H NMR (400MHz, CDCl3): δ7.35-7.19 (m, 10H), 6.54-6.47 (m, 1H), 6.18-6.11, 5.70-5.60 (m, 1H), 3.70 (s, 2H), 2.97-2.73 (m, 5H), 2.40-2.18 (m, 2H), 2.09-2.00 (m, 1H), 1.83 (t, 1H, J =9.8Hz).
実施例200
(S)−2−(3−フェニル−プロピル)ピペラジン
(S)−1−ベンジル−3−(3−フェニル−アリル)ピペラジン1.45g(5.0mmol)、10%パラジウム/カーボン265mg(0.025mmol)およびギ酸アンモニア1.57g(25.0mmol)をエタノール90mL中にて混合し、3時間加熱還流し、室温まで冷却し、触媒をろ過により除去した。溶媒を濃縮し、残渣を得、H NMRにより炭素−炭素二重結合が還元されたが、ベンジル基は残存していることが示された。残渣をエタノール中の10%Pd(OH)/C350mg(0.5mmol)と、水素風船を用いて還流条件下、反応させた。3時間還流後、反応物を室温まで冷却し、触媒を除去し、濃縮し、残渣を得、2Nアンモニア/メタノールおよびジクロロメタン(5%〜15%)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物950mg(93%)を得た:
質量スペクトル (エレクトロスプレー): m/z = 205.2 (M+1); 1H NMR (CDCl3): δ7.29-7.15 (m, 5H), 2.97-2.59 (m, 6H), 2.35 (t, 1H, J = 9.8Hz), 1.70-1.45 (m, 6H), 1.38-1.25 (m, 2H).
実施例201
(S)−2−メチル−10−(3−(3−フェニル−プロピル)ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン、二塩酸
Figure 2005533009
(S)−2−(3−フェニル−プロピル)ピペラジン510mg(2.50mmol)、2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン663mg(2.50mmol)、ジイソプロピルエチルアミン4mL、DMSO/トルエン(1.25/2.5mL)を混合し、110℃にて加熱した。24時間後、常温まで冷却し、溶媒を留去し、ジクロロメタンで希釈し、水、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。粗生成物を、2Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(2〜4%)を溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、フリー塩基を茶色泡状物310mgとして得た:
質量スペクトル (エレクトロスプレー): m/z = 417.3 (M+1). 1H NMR (400MHz, CDCl3): δ7.31-7.23 (m, 2H), 7.20-7.15 (m, 3H), 7.04-6.85 (m, 3H), 6.60 (dd, 1H, J =1.5, J = 7.8Hz), 6.28 (d, 1H, J = 1.5Hz), 4.94 (s, 1H), 4.07-3.96 (m, 2H), 3.05-2.89 (m, 3H), 2.79-2.77 (m, 1H), 2.64 (t, 2H, J = 7.3Hz), 2.57-2.51 (m, 1H), 2.29 (d, 3H, J = 1.0Hz), 1.76-1.40 (m, 5H).
フリー塩基を、塩化アンモニウム2.0当量/メタノールで処理し、溶媒を留去し、アセトニトリル/水=50/50に溶解し、一晩凍結乾燥し、標記化合物を黄色固体として得た:
質量スペクトル (エレクトロスプレー): m/z = 417.1 (M+1-2HCl), 416.1 (M-1-2HCl).
実施例202
(S)−2−メチル−10−(3−(3−フェニル−プロピル)−4−メチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン、二塩酸
Figure 2005533009
(S)−2−メチル−10−3−(3−フェニル−プロピル)ピペラジン−1−イル]−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン320mg(0.77mmol)、ホルムアルデヒド(37%水溶液)68.6mg(0.85mmol)およびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム244.7mg(1.15mmol)を1,2−ジクロロエタン15mL中にて混合し、室温にて撹拌した。4時間後、反応を、飽和炭酸水素ナトリウムを加えてクエンチし、水溶液をジクロロメタン(3x10mL)で抽出し、有機溶媒をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣を得、2Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(2〜4%)を溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、フリー塩基を明茶色泡状物285mg(収率86%)として得た:
質量スペクトル (エレクトロスプレー): m/z = 431.3 (M+1); 1H NMR (400MHz, CDCl3): δ7.29-7.16 (m, 5H), 7.03-6.85 (m, 3H), 6.59 (dd, 1H, J =1.5, J = 7.8Hz), 6.28 (d, 1H, J = 1.0Hz), 4.94 (s, 1H), 3.99-3.89 (m, 2H), 3.14-3.09 (m, 1H), 2.85-2.77 (m, 2H), 2.68-2.56 (m, 2H), 2.35-2.14 (m, 8H), 1.74-1.42 (m, 4H). 元素分析C26H30N4S・0.3H2Oとして計算値: C, 71.62; H, 7.07; N, 12.86. 実測値: C, 71.69; H, 6.94; N, 12.48.
フリー塩基を、塩化アンモニウム2.0当量/メタノールで45℃にて1時間処理し、溶媒を留去し、混合溶媒15mLアセトニトリル/水=50/50に溶解し、一晩凍結乾燥し、標記化合物を黄色固体として得た。
実施例59と同様の方法により、適切な出発物質を用いて、次の化合物を調製し、明記したものを除き(S)異性体として単離した:
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
実施例1と同様の方法により、適切な出発物質を用いて、次の化合物を調製し、明記したものを除き(S)異性体として単離した:
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
実施例90と同様の方法により、適切な出発物質を用いて、次の化合物を調製し、フリー塩基として、および明記したものを除き(S)異性体として単離した:
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
実施例58と同様の方法により、適切な出発物質を用いて、次のピペラジンを調製し、単離した:
Figure 2005533009
Figure 2005533009
実施例223
3−(S)−(4−(3−メチル−ブタ−2−エニルオキシ)ベンジル)ピペラジン−2,5−ジオン
3−(S)−(4−ヒドロキシ−ベンジル)ピペラジン−2,5−ジオン15g(68.2mmol)、炭酸セシウム111g(340mmol)およびヨウ化テトラブチルアンモニウム1.25g(3.4mmol)の無水DMF500mL懸濁液に、一気に、常温にて1−ブロモ−3−メチル−ブタ−2−エン51g(340mmol)を加えた。12時間撹拌した後、水300mLを加えた。濃縮し、乾燥した後、水500mLを加え、ジクロロメタン/イソプロピルアルコール3/1混合物で抽出した。有機相を10%炭酸カリウム水溶液および水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去した後、得られた固体をクロロホルムですすいだ。ろ過し、乾燥し、標記化合物14.3g(73%)を白色固体として得た:
mp 217-220℃: 1H NMR (DMSO-d6): δ1.69 (s, 3H), 1.74 (s, 3H), 2.84-2.76 (m, 2H), 3.02 (dd, 1H), 3.36 (dd, 1H), 4.01 (m, 1H), 4.48 (d, 2H), 5.41 (m, 1H), 6.84 (d, 2H), 7.05 (d, 2H), 7.86 (s, 1H), 8.12 (d, 1H).
実施例223と同様の方法により、適切な出発物質を用いて、次の化合物を調製し、単離した:
Figure 2005533009
Figure 2005533009
実施例24と同様の方法により、適切な出発物質を用いて、次のピペラジンを調製し、明記したものを除き(S)異性体として単離した:
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
実施例59と同様の方法により、適切な出発物質を用いて、次の化合物を調製し、明記したものを除き(S)異性体として単離した:
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
実施例90と同様の方法により、適切な出発物質を用いて、次の化合物を調製し、フリー塩基として、および明記したものを除き(S)異性体として単離した:
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
実施例255
1−アセチル−3−(ピリジン−3−イル)メチレン−ピペラジン−2,5−ジオン
Figure 2005533009
DMF60mLを1,4−ジアセチル−ピペラジン−2,5−ジオン5.94g(30mmol)および3−ピリジンカルボキシアルデヒド12.84g(120mmol)の混合物に加えた。0℃まで冷却した。カリウムtert−ブトキシド3.36g(30mmol)のtert−ブタノール60mL溶液をこの溶液に20分かけて少しずつ加えた。室温まで昇温し、2時間撹拌した。混合物を水400mLに注ぎ、ろ過した。水で3回、次いでヘキサンで洗浄し、標記化合物を黄色粉状物4.0g(54%)として得た:
1H NMR (DMSO-d6) δ2.51 (s, 3H), 4.37 (s, 2H), 6.95 (s, 1H), 7.43 (dd, 1H), 7.96 (d, 1H), 8.50 (d, 1H), 8.73 (s, 1H), 10.64 (bs, 1H).
実施例255と同様の方法により、次の化合物を調製し、単離した:
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
実施例266
(S)−1−アセチル−3−(3−フェノキシ−ベンジル)ピペラジン−2,5−ジオン
Figure 2005533009
エタノール60mLおよびDMF15mLを、デヒドロジケトピペラジン15〜50gに加えた。雰囲気を、Parrシェーカーを用いて窒素に交換した。触媒量のパラジウム/カーボン(アルドリッチからのDeGaussa型,50%水)100mgを加えた。雰囲気を水素で3回交換し、30psiの圧力とした。反応の間、混合物は溶液を形成し(触媒を除く)、さらに30分間または水素の発生が観察されなくなるまで振盪した。触媒をセライトに通してろ過し、濃縮し、乾燥して標記化合物を白色固体として得た。S−異性体の分離はピペラジンの分割により行った。すべての他の実施例において、エタノールのみを除去し、得られた粗生成物を実施例267のように、ヒドラジンでの処理のためのDMF中の溶液にて使用した。
1H NMR (CDCl3) δ2.54 (s, 3H), 3.11 (dd, 1H), 3.18 (dd, 1H), 3.50 (d, 1H), 4.22 (d, 1H), 4.36 (m, 1H), 6.82 (s, 1H), 6.90-6.93 (m, 2H), 6.96 (d, 2H), 7.12 (t, 1H), 7.18 (bs, 1H), 7.27 (t, 1H), 7.34 (t, 2H).
実施例267
3−(3−フェノキシ−ベンジル)ピペラジン−2,5−ジオン
Figure 2005533009
ヒドラジン水和物0.7mL(14.2mmol)を1−アセチル−3−(3−フェノキシ−ベンジル)ピペラジン−2,5−ジオン4.8g(14.2mmol)のDMF10mL溶液に加えた。2時間撹拌し、水50mLで希釈し、さらに30分間撹拌した。ろ過し、水、次いで冷メタノールで洗浄し、標記化合物2.8g(67%)を白色粉状物として得た:
1H NMR (CDCl3) δ2.84 (dd, 1H), 2.96 (d, 1H), 3.05 (dd, 1H), 3.42 (d, 1H), 4.03 (m, 1H), 6.83-6.97 (m, 5H), 7.09 (t, 1H), 7.27 (t, 1H), 7.34 (t, 2H), 7.92 (bs, 1H), 8.12 (s, 1H).
実施例266および267の方法により、次の化合物を調製し、単離した:S−異性体の分離はピペラジンの酒石酸の使用による分割により行った。
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
実施例280
(S)−1,4−ジベンジル−2−[2−(4−クロロ−フェニル)エチル]ピペラジン
Figure 2005533009
(S)−1,4−ジベンジル−2−ビニル−ピペラジン5.0g(17.10mmol)および9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン136.8ml(68.39mmol,THF中0.5M)を混合し、常温にて撹拌した。24時間後、1−ヨード−4−クロロ−ベンゼン6.12g(25.65mmol)、トリフェニルホスフィン717.5mg(2.74mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)395.1mg(0.34mmol)および3N水酸化ナトリウム14.0mlを加え、60℃にて撹拌した。22時間後、THFを減圧留去し、残渣を2N水酸化ナトリウム中にて撹拌し、ジエチルエーテルで抽出した。有機物を1N硫酸で洗浄した後、水性物をpH14に合わせた。水性物をジエチルエーテルで抽出し、有機物を集め、洗浄(ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、抽出物を減量し、残渣を得た。残渣を温エタノール中にて再結晶し、標記化合物4.76g(69%)を得た:
mp 87-90℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 405.4 (M+1); 元素分析C26H29ClN2として計算値: C, 77.11; H, 7.22; N, 6.92; 実測値: C, 76.93; H, 7.06; N, 7.01.
実施例281
(S)−1,4−ジベンジル−2−[2−(3−クロロ−フェニル)エチル]ピペラジン
Figure 2005533009
(S)−1,4−ジベンジル−2−ビニル−ピペラジン5.0g(17.10mmol)および9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン136.8ml(68.39mmol,THF中0.5M)を混合し、常温にて撹拌した。24時間後、1−ヨード−3−クロロ−ベンゼン6.12g(25.65mmol)、トリフェニルホスフィン717.5mg(2.74mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)395.1mg(0.34mmol)および3N水酸化ナトリウム14.0mlを加え、60℃にて撹拌した。22時間後、THFを減圧留去し、残渣を2N水酸化ナトリウム中にて撹拌し、ジエチルエーテルで抽出した。有機物を1N硫酸で洗浄した後、水性物をpH14に合わせた。水性物をジエチルエーテルで抽出し、有機物を集め、洗浄(ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、抽出物を減量し、残渣を得た。残渣を温エタノール中にて再結晶し、標記化合物5.01g(72%)を得た:
mp 56-60℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 405.4 (M+1).
実施例282
(S)−1,4−ジベンジル−2−[2−(2−クロロ−フェニル)エチル]ピペラジン
Figure 2005533009
(S)−1,4−ジベンジル−2−ビニル−ピペラジン6.0g(20.52mmol)および9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン164.1ml(82.07mmol,THF中0.5M)を混合し、常温にて撹拌した。24時間後、1−ヨード−2−クロロ−ベンゼン7.34g(30.78mmol)、トリフェニルホスフィン861.0mg(3.28mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)474.1mg(0.41mmol)および3N水酸化ナトリウム16.8mlを加え、60℃にて撹拌した。22時間後、THFを減圧留去し、残渣を2N水酸化ナトリウム中にて撹拌し、ジエチルエーテルで抽出した。有機物を1N硫酸で洗浄した後、水性物をpH14に合わせた。水性物をジエチルエーテルで抽出し、有機物を集め、洗浄(ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、抽出物を減量し、残渣を得た。残渣を温エタノール中にて再結晶し、標記化合物2.59g(31%)を得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 405.4 (M+1); 元素分析C26H29ClN2として計算値: C, 77.11; H, 7.22; N, 6.92; 実測値: C, 77.12; H, 7.13; N, 7.07.
実施例283
(S)−1,4−ジベンジル−2−[2−(4−トリフルオロメチル−フェニル)エチル]ピペラジン
Figure 2005533009
(S)−1,4−ジベンジル−2−ビニル−ピペラジン6.0g(20.52mmol)および9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン164.1ml(82.07mmol,THF中0.5M)を混合し、常温にて撹拌した。24時間後、1−ヨード−4−トリフルオロメチル−ベンゼン8.37g(30.78mmol)、トリフェニルホスフィン861.0mg(3.28mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)474.1mg(0.41mmol)および3N水酸化ナトリウム16.8mlを加え、60℃にて撹拌した。22時間後、THFを減圧留去し、残渣を2N水酸化ナトリウム中にて撹拌し、ジエチルエーテルで抽出した。有機物を1N硫酸で洗浄した後、水性物をpH14に合わせた。水性物をジエチルエーテルで抽出し、有機物を集め、洗浄(ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、抽出物を減量し、残渣を得た。残渣を温エタノール中にて再結晶し、標記化合物3.34g(37%)を得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): mp 71-75℃; m/z = 439.2 (M+1); 元素分析C27H29F3N2として計算値: C, 73.95; H, 6.67; N, 6.39; 実測値: C, 74.15; H, 6.72; N, 6.52.
実施例284
(S)−1,4−ジベンジル−2−[2−(2−トリフルオロメチル−フェニル)エチル]ピペラジン
Figure 2005533009
(S)−1,4−ジベンジル−2−ビニル−ピペラジン6.0g(20.52mmol)および9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン164.1ml(82.07mmol,THF中0.5M)を混合し、常温にて撹拌した。24時間後、1−ヨード−2−トリフルオロメチル−ベンゼン8.37g(30.78mmol)、トリフェニルホスフィン861.0mg(3.28mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)474.1mg(0.41mmol)および3N水酸化ナトリウム16.8mlを加え、60℃にて撹拌した。22時間後、THFを減圧留去し、残渣を酢酸エチルに溶解した。有機層を1N水酸化ナトリウムで洗浄した後、有機物を集め、洗浄(ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、抽出物を減量し、残渣を得た。残渣を酢酸エチル/ヘキサン(5:95)を用いて精製し、適切なフラクションを減量し、残渣を得た。得られた残渣を2N水酸化ナトリウム中にて撹拌し、ジエチルエーテルで抽出した。有機物を1N硫酸で洗浄した後、水性物をpH14に合わせた。水性物をジエチルエーテルで抽出し、有機物を集め、洗浄(ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、抽出物を減量し、残渣を得た。残渣を温エタノール中にて再結晶し、標記化合物2.67g(30%)を得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): mp 77-82℃; m/z = 439.2 (M+1); 元素分析C27H29F3N2として計算値: C, 73.95; H, 6.67; N, 6.39; 実測値: C, 74.11; H, 6.68; N, 6.50.
実施例285
(S)−2−[2−(4−トリフルオロメチル−フェニル)エチル]ピペラジン
Figure 2005533009
(S)−1,4−ジベンジル−2−[2−(4−トリフルオロメチル−フェニル)エチル]ピペラジン3.34g(7.62mmol)、ギ酸アンモニウム2.40g(38.09mmol)、5%パラジウム/カーボン368.7mgおよびエタノール100mlを混合した。混合物を撹拌し、還流温度にて加熱した。3時間後、常温まで冷却し、触媒をセライトに通して吸引ろ過により除去した。ろ液を減量し、残渣を得た後、これをジクロロメタンに溶解した。有機物を1N水酸化ナトリウムで洗浄した後、有機物を集め、洗浄(ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、抽出物を減量し、残渣を得、標記化合物1.83g(93%)を灰白色固体として得た:
mp 135-141℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 259.2 (M+1).
実施例286
(S)−2−[2−(2−トリフルオロメチル−フェニル)エチル]ピペラジン
Figure 2005533009
(S)−1,4−ジベンジル−2−[2−(2−トリフルオロメチル−フェニル)エチル]ピペラジン2.66g(6.06mmol)、ギ酸アンモニウム1.91g(30.31mmol)、5%パラジウム/カーボン293.3mgおよびエタノール100mlを混合した。混合物を還流温度にて撹拌し、加熱した。3時間後、常温まで冷却し、触媒をセライトに通して吸引ろ過により除去した。ろ液を減量し、残渣を得た。残渣をジクロロメタン:2Nアンモニア/メタノール(90:10)を用いたシリカゲル上にて精製し、標記化合物1.46g(93%)を白色固体として得た:
mp 43-47℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 259.2 (M+1).
実施例287
(S)−2−[2−(2−クロロ−フェニル)エチル]ピペラジン
Figure 2005533009
(S)−1,4−ジベンジル−2−[2−(2−クロロ−フェニル)エチル]ピペラジン2.59g(6.38mmol)をジクロロエタン30mlに溶解した。溶液を0℃まで冷却した後、クロロギ酸1−クロロエチル2.74g(19.15mmol)を滴加した。溶液を常温まで昇温した後、これを還流温度にて15時間加熱した。ジクロロエタンを減圧留去し、得られた残渣をメタノール中にて1時間還流した。メタノールを減圧留去し、得られた沈殿物を1N水酸化ナトリウムに溶解した。水層をジクロロメタンで抽出した後、有機物を集め、洗浄(ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、抽出物を減量し、残渣を得た。得られた残渣をジクロロメタン:2Nアンモニア/メタノール(90:10)を用いたシリカゲル上にて精製し、標記化合物482.4mg(34%)を得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 225.3 (M+1).
実施例288
(S)−2−[2−(4−クロロ−フェニル)エチル]ピペラジン
Figure 2005533009
(S)−1,4−ジベンジル−2−[2−(4−クロロ−フェニル)エチル]ピペラジン4.74g(11.71mmol)をジクロロエタン80mlに溶解した。溶液を0℃まで冷却した後、クロロギ酸1−クロロエチル7.95g(55.61mmol)を滴加した。溶液を常温まで昇温した後、これを還流温度にて15時間加熱した。ジクロロエタンを減圧留去し、得られた残渣をメタノール中にて1時間還流した。メタノールを減圧留去し、得られた沈殿物を1N水酸化ナトリウムに溶解した。水層をジクロロメタンで抽出した後、有機物を集め、洗浄(ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、抽出物を減量し、残渣を得た。得られた残渣をジクロロメタン:2Nアンモニア/メタノール(90:10)を用いたシリカゲル上にて精製し、標記化合物459.0mg(18%)を得た:
mp 140-144℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 225.3 (M+1).
実施例289
(S)−2−[2−(3−クロロ−フェニル)エチル]ピペラジン
Figure 2005533009
(S)−1,4−ジベンジル−2−[2−(3−クロロ−フェニル)エチル]ピペラジン4.48g(11.07mmol)をジクロロエタン40mlに溶解した。溶液を0℃まで冷却した後、クロロギ酸1−クロロエチル4.75g(33.21mmol)を滴加した。溶液を常温まで昇温した後、これを還流温度にて42時間加熱した。ジクロロエタンを減圧留去し、得られた残渣をメタノール100mL中にて1時間還流した。メタノールを減圧留去し、得られた沈殿物を1N水酸化ナトリウムに溶解した。水層をジクロロメタンで抽出した後、有機物を集め、洗浄(ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、抽出物を減量し、残渣を得た。得られた残渣をジクロロメタン:2Nアンモニア/メタノール(90:10)を用いたシリカゲル上にて精製し、標記化合物407.6mg(16%)を得た:
mp 93-97℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 225.3 (M+1).
実施例290
1,4−ジベンジル−2−[2−(2,5−ジフルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン
Figure 2005533009
実施例284と同様の方法により調製し、収率23%。
質量スペクトル (m/e): 407.3 (M+1)
実施例291
2−[2−(2,5−ジフルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン
Figure 2005533009
1,4−ジベンジル−2−[2−(2,5−ジフルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン2.7g(6.6mmol)をメタノール25mlに溶解し、10%パラジウムカーボン(湿重量1.0g)を加えた。水素風船を用いて水素化を室温にて16時間行った。反応混合物をろ過し、ろ液を減圧濃縮し、2−[2−(2,5−ジフルオロ−フェニル)エチル]ピペラジンを油状物1.5g(100%)として得た。
質量スペクトル (m/e): 227.0 (M+1).
実施例292
1,4−ジベンジル−2−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)エチル]ピペラジン
Figure 2005533009
実施例284と同様の方法により調製した:
収率73%。
質量スペクトル (m/e): 439.3 (M+1)
実施例293
2−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)エチル]ピペラジン
Figure 2005533009
実施例286と同様の方法により調製した。
収率100%。
質量スペクトル (m/e): 259.1 (M+1).
実施例373
2−メチル−4,9−ジヒドロ−3−チア−6−フルオロ−4,9−ジアザベンゾ[f]アズレン−10−チオン
Figure 2005533009
乾燥トルエン中にて2−メチル−4,9−ジヒドロ−3−チア−6−フルオロ−4,9−ジアザベンゾ[f]アズレン−10−オン1.2g(4.8mmol)を懸濁させ、ローソン試薬1.1g(2.7mmol)を窒素雰囲気下加えた。反応混合物を還流下1時間加熱し、一晩冷却した。所望の物質を沈殿させ、ろ過により集め、数分間空気乾燥し、黄色固体529mgを得、これは次の工程にさらに精製せずに用いることができる。
質量スペクトル (FIA) 265 (M+1); 1H NMR (300MHz, CDCl3): 6.98 (s, 1H), 6.75 (t, 1H), 6.6 (t, 1H), 6.43 (d, 1H), 3.29 (s, 1H), 2.21 (s, 3H)
実施例374
2−アミノ−5−tert−ブチル−チオフェン−3−カルボニトリル
Figure 2005533009
3,3−ジメチル−ブチルアルデヒド20g(200mmol)のエタノール40mL溶液を、硫黄6.4g(200mmol)、マロノニトリル13.2g(200mmol)およびトリエチルアミン14.3mL(100mmol)のエタノール400mL中の混合物に0℃にて滴加した。添加完了後、混合物を室温にて20分間撹拌し、次いで2時間還流した。冷却し、濃縮し、ペースト状物を得た。ジエチルエーテル200mLおよび2N塩酸200mLを加えた。有機層を再び2N塩酸で洗浄し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、濃縮した。残渣をジクロロメタンで溶出したクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物16.9g(47%)を黄褐色結晶として得た:
1H NMR (CDCl3) δ1.27 (s, 9H), 4.60 (bs, 2H), 6.36 (s, 1H).
実施例375
2−アミノ−5−イソ−プロピル−チオフェン−3−カルボニトリル
Figure 2005533009
イソバレルアルデヒドを3,3−ジメチル−ブチルアルデヒドに代えて実施例374の方法を用い、標記化合物を茶色固体として得た:
1H NMR (CDCl3) δ1.24 (d, 6H), 2.93 (septet, 1H), 6.37 (s, 1H).
実施例376
2−アミノ−5−シクロペンチル−チオフェン−3−カルボニトリル
Figure 2005533009
2−シクロペンチルアセトアルデヒドを3,3−ジメチル−ブチルアルデヒドに代え、DMFをエタノールに代えて実施例374の方法を用い、標記化合物16.1g(57%)を黄色固体として得た:
1H NMR (CDCl3) δ1.48-1.58 (m, 2H), 1.61-1.69 (m, 2H), 1.72-1.78 (m, 2H), 1.98-2.07 (m, 2H), 3.01 (m, 1H), 4.58 (bs, 2H), 6.38 (s, 1H).
実施例378
5−tert−ブチル−2−(2−ニトロ−フェニルアミノ)チオフェン−3−カルボニトリル
Figure 2005533009
2−アミノ−5−tert−ブチル−チオフェン−3−カルボニトリル16.9g(94mmol)のTHF50mL溶液を、THF200mL中の洗浄した水素化ナトリウム(60%鉱油ディスパージョン6.76gから)の混合物に、水浴中、室温にて加えた。15分間撹拌した後、2−フルオロ−ニトロベンゼン13.2g(94mmol)のTHF50mL溶液を滴加した。一晩撹拌した。紫色反応混合物を6N塩酸400mLに注いだ。混合物をジエチルエーテル400mLで抽出した。エーテル層を2N塩酸400mL、ブライン250mLで洗浄し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、濃縮し、結晶混合物を暗色油状残渣中に得た。結晶をヘキサンですすぎ、ろ過し、標記化合物21.2g(75%)を赤色粉状物として得た。
mp 85-90℃: 1H NMR (CDCl3) δ1.39 (s, 9H), 6.81 (s, 1H), 6.97 (t, 1H), 7.23 (d, 1H), 7.53 (t, 1H), 8.25 (d, 1H), 9.66 (bs, 1H).
実施例378の方法により、次の化合物を調製し、フリー塩基として単離した:
Figure 2005533009
Figure 2005533009
実施例381
2−tert−ブチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン塩酸塩
Figure 2005533009
5−tert−ブチル−2−(2−ニトロ−フェニルアミノ)チオフェン−3−カルボニトリル21.2g(70mmol)を、濃塩酸200mLおよびエタノール600mL中の塩化スズ(II)二水和物46.1g(209mmol)の溶液に加えた。混合物を2時間還流した。溶液を2時間還流した。溶液を濃縮し、200mLとし、水1Lに加えた。ろ過し、水、次いでヘキサンで洗浄し、標記化合物19.4gを橙色粉状物として得た:
1H NMR (DMSO-d6) δ1.27 (s, 9H), 6.86 (d, 1H), 6.89 (s, 1H), 6.95 (d, 1H), 7.03 (t, 1H), 7.11 (t, 1H), 8.69 (s, 1H), 9.11 (s, 1H), 9.52 (s, 1H), 10.88 (s, 1H); MS (APCI) m/z (相対強度) 272 (100).
実施例381の方法により、次の化合物を調製し、フリー塩基として単離した:
Figure 2005533009
Figure 2005533009
実施例384
2−tert−ブチル−10−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
実施例59と同様の方法により、2−tert−ブチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン塩酸塩1.00g(3.26mmol)およびN−メチル−ピペラジン1.9g(19mmol)を用い、標記化合物904mg(78%)を黄色粉状物として得た:
mp 125-130℃ (dec): 1H NMR (CDCl3) δ1.29 (s, 9H), 2.35 (s, 3H), 2.50 (m, 4H), 3.53 (m, 4H), 4.96 (s, 1H), 6.33 (s, 1H), 6.60 (d, 1H), 6.87 (t, 1H), 6.96 (t, 1H), 7.02 (d, 1H).
実施例59と同様の方法により、次の化合物を調製し、フリー塩基として単離した:
Figure 2005533009
Figure 2005533009
実施例387
10−((S)−3−[2−(3−クロロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン塩酸塩829.8mg(3.12mmol)、(S)−2−[2−(3−クロロ−フェニル)エチル]ピペラジン1.40g(6.24mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン403.6mg(3.12mmol)、DMSO1.0mlおよびトルエン4.0mlを混合した。混合物を撹拌し、105℃にて加熱した。48時間後、混合物を常温まで冷却し、次いでこれを酢酸エチルおよび水で希釈した。有機層を取り出し、これを1N水酸化ナトリウムおよびブラインで洗浄した。乾燥(硫酸ナトリウム)し、有機層を濃縮し、残渣を得た。得られた残渣をジクロロメタン/メタノール(95:5)を用いたシリカゲル上にて精製し、標記化合物673.9mg(50%)を茶色泡状物として得た:
mp 68-74℃, dec; 質量スペクトル (ES+): m/e = 437.31.
実施例388
10−((S)−3−[2−(4−クロロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン塩酸塩642.0mg(2.42mmol)、(S)−2−[2−(4−クロロ−フェニル)エチル]ピペラジン1.09g(4.83mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン312.2mg(2.42mmol)、DMSO1.0mlおよびトルエン4.0mlを混合した。混合物を撹拌し、105℃にて加熱した。48時間後、混合物を常温まで冷却し、次いでこれを酢酸エチルおよび水で希釈した。有機層を取り出し、これを1N水酸化ナトリウムおよびブラインで洗浄した。乾燥(硫酸ナトリウム)し、有機層を濃縮し、残渣を得た。得られた残渣をジクロロメタン/メタノール(95:5)を用いたシリカゲル上にて精製し、標記化合物501.6mg(47%)を茶色泡状物として得た:
mp 91℃, dec; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 437.3.
実施例389
10−((S)−3−[2−(2−クロロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン塩酸塩607.1mg(2.28mmol)、(S)−2−[2−(2−クロロ−フェニル)エチル]ピペラジン1.03g(4.57mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン295.3mg(2.28mmol)、DMSO1.0mlおよびトルエン4.0mlを混合した。混合物を撹拌し、105℃にて加熱した。64時間後、混合物を常温まで冷却し、次いでこれを酢酸エチルおよび水で希釈した。有機層を取り出し、これを1N水酸化ナトリウムおよびブラインで洗浄した。乾燥(硫酸ナトリウム)し、有機層を濃縮し、残渣を得た。得られた残渣をジクロロメタン/メタノール(95:5)を用いたシリカゲル上にて精製し、標記化合物482.4mg(48%)を茶色泡状物として得た:
mp 72℃, dec; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 437.3.
実施例390
10−((S)−3−[2−(4−クロロ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
10−((S)−3−[2−(4−クロロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン430.9mg(0.99mmol)、ホルムアルデヒド88.0μL(1.08mmol、水中37%)および1,2−ジクロロエタン30.0mlを混合した。混合物を常温にて5分間撹拌した後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム313.5mg(1.48mmol)を加えた。30分間常温にて撹拌した後、反応を飽和炭酸水素ナトリウムでクエンチした。有機物部分を取り出し、水性物をジクロロメタンで抽出し、有機物を集め、洗浄(ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、抽出物を減量し、残渣を得た。得られた残渣を、ジクロロメタン/メタノール(95:5)を用いたシリカゲル上にて精製し、標記化合物365.2mg(82%)を茶色泡状物として得た:
mp 79℃, dec; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 451.2 (M+1).
実施例391
10−((S)−3−[2−(3−クロロ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
10−((S)−3−[2−(3−クロロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン608.3mg(1.53mmol)、ホルムアルデヒド124.3μL(1.53mmol、水中37%)および1,2−ジクロロエタン30.0mlを混合した。混合物を常温にて5分間撹拌した後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム442.5mg(2.09mmol)を加えた。30分間常温にて撹拌した後、反応を飽和炭酸水素ナトリウムでクエンチした。有機物部分を取り出し、水性物をジクロロメタンで抽出し、有機物を集め、洗浄(ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、抽出物を減量し、残渣を得た。得られた残渣を、ジクロロメタン/メタノール(95:5)を用いたシリカゲル上にて精製し、標記化合物502.3mg(80%)を茶色泡状物として得た:
mp 69℃, dec; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 451.2 (M+1).
実施例392
10−((S)−3−[2−(2−クロロ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
10−((S)−3−[2−(2−クロロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン398.3mg(0.91mmol)、ホルムアルデヒド81.4μL(1.00mmol、水中37%)および1,2−ジクロロエタン30.0mlを混合した。混合物を常温にて5分間撹拌した後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム289.7mg(1.37mmol)を加えた。30分間常温にて撹拌した後、反応を飽和炭酸水素ナトリウムでクエンチした。有機物部分を取り出し、水性物をジクロロメタンで抽出し、有機物を集め、洗浄(ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、抽出物を減量し、残渣を得た。得られた残渣を、ジクロロメタン/メタノール(95:5)を用いたシリカゲル上にて精製し、標記化合物341.6mg(83%)を茶色泡状物として得た:
mp 72℃, dec; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 451.1 (M+1).
実施例393
10−((S)−3−[2−(4−トリフルオロメチル−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン塩酸塩514.5mg(1.94mmol)、(S)−2−[2−(4−トリフルオロメチル−フェニル)エチル]ピペラジン1.00g(3.87mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン250.2mg(1.94mmol)、DMSO1.0mlおよびトルエン4.0mlを混合した。混合物を撹拌し、105℃にて加熱した。48時間後、混合物を常温まで冷却し、次いでこれを酢酸エチルおよび水で希釈した。有機層を取り出し、これを1N水酸化ナトリウムおよびブラインで洗浄した。乾燥(硫酸ナトリウム)し、有機層を濃縮し、残渣を得た。得られた残渣をジクロロメタン/メタノール(95:5)を用いたシリカゲル上にて精製し、標記化合物380.3mg(42%)を茶色泡状物として得た:
mp 78℃, dec; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 471.1.
実施例394
10−((S)−3−[2−(2−トリフルオロメチル−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン塩酸塩514.5mg(1.94mmol)、(S)−2−[2−(2−トリフルオロメチル−フェニル)エチル]ピペラジン1.00g(3.87mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン250.2mg(1.94mmol)、DMSO1.0mlおよびトルエン4.0mlを混合した。混合物を撹拌し、105℃にて加熱した。48時間後、混合物を常温まで冷却し、次いでこれを酢酸エチルおよび水で希釈した。有機層を取り出し、これを1N水酸化ナトリウムおよびブラインで洗浄した。乾燥(硫酸ナトリウム)し、有機層を濃縮し、残渣を得た。得られた残渣をジクロロメタン/メタノール(95:5)を用いたシリカゲル上にて精製し、標記化合物497.4mg(55%)を茶色泡状物として得た:
mp 73℃, dec; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 471.1.
実施例395
10−((S)−3−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン塩酸塩514.5mg(1.94mmol)、(S)−2−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)エチル]ピペラジン1.00g(3.87mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン250.2mg(1.94mmol)、DMSO1.0mlおよびトルエン4.0mlを混合した。混合物を撹拌し、105℃にて加熱した。64時間後、混合物を常温まで冷却し、次いでこれを酢酸エチルおよび水で希釈した。有機層を取り出し、これを1N水酸化ナトリウムおよびブラインで洗浄した。乾燥(硫酸ナトリウム)し、有機層を濃縮し、残渣を得た。得られた残渣をジクロロメタン/メタノール(95:5)を用いたシリカゲル上にて精製し、標記化合物370.6mg(41%)を茶色泡状物として得た:
mp 69℃, dec; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 471.1.
実施例396
10−((S)−3−[2−(4−トリフルオロメチル−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
10−((S)−3−[2−(4−トリフルオロメチル−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン325.3mg(0.69mmol)、ホルムアルデヒド61.7μL(0.76mmol、水中37%)および1,2−ジクロロエタン30.0mlを混合した。混合物を常温にて5分間撹拌した後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム219.8mg(1.04mmol)を加えた。30分間常温にて撹拌した後、反応を飽和炭酸水素ナトリウムでクエンチした。有機物部分を取り出し、水性物をジクロロメタンで抽出し、有機物を集め、洗浄(ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、抽出物を減量し、残渣を得た。得られた残渣を、ジクロロメタン/メタノール(95:5)を用いたシリカゲル上にて精製し、標記化合物298.1mg(89%)を茶色泡状物として得た:
mp 72℃, dec; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 485.2 (M+1).
実施例397
10−((S)−3−[2−(2−トリフルオロメチル−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
10−((S)−3−[2−(2−トリフルオロメチル−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン365.7mg(0.78mmol)、ホルムアルデヒド69.4μL(0.85mmol、水中37%)および1,2−ジクロロエタン30.0mlを混合した。混合物を常温にて5分間撹拌した後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム247.0mg(1.17mmol)を加えた。30分間常温にて撹拌した後、反応を飽和炭酸水素ナトリウムでクエンチした。有機物部分を取り出し、水性物をジクロロメタンで抽出し、有機物を集め、洗浄(ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、抽出物を減量し、残渣を得た。得られた残渣を、ジクロロメタン/メタノール(95:5)を用いたシリカゲル上にて精製し、標記化合物304.3mg(81%)を茶色泡状物として得た:
mp 68℃, dec; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 485.2 (M+1).
実施例398
10−((S)−3−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
10−((S)−3−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン287.3mg(0.61mmol)、ホルムアルデヒド54.5μL(0.67mmol、水中37%)および1,2−ジクロロエタン30.0mlを混合した。混合物を常温にて5分間撹拌した後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム194.1mg(0.92mmol)を加えた。30分間常温にて撹拌した後、反応を飽和炭酸水素ナトリウムでクエンチした。有機物部分を取り出し、水性物をジクロロメタンで抽出し、有機物を集め、洗浄(ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、抽出物を減量し、残渣を得た。得られた残渣を、ジクロロメタン/メタノール(95:5)を用いたシリカゲル上にて精製し、標記化合物228.0mg(77%)を茶色泡状物として得た:
mp 62℃, dec; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 485.3 (M+1).
実施例399
10−((S)−3−[2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン塩酸塩351.6mg(1.32mmol)、(S)−2−[2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン600.0mg(2.65mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン171.0mg(1.32mmol)、DMSO0.6mlおよびトルエン2.4mlを混合した。混合物を撹拌し、105℃にて加熱した。48時間後、混合物を常温まで冷却し、次いでこれを酢酸エチルおよび水で希釈した。有機層を取り出し、これを1N水酸化ナトリウムおよびブラインで洗浄した。乾燥(硫酸ナトリウム)し、有機層を濃縮し、残渣を得た。得られた残渣をジクロロメタン/メタノール(95:5)を用いたシリカゲル上にて精製し、標記化合物91.8mg(16%)を茶色泡状物として得た:
mp 69℃, dec; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 439.0.
実施例400
10−((S)−3−[2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
10−((S)−3−[2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン57.3mg(0.61mmol)、ホルムアルデヒド11.7μL(0.14mmol、水中37%)および1,2−ジクロロエタン5.0mlを混合した。混合物を常温にて5分間撹拌した後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム41.5mg(0.20mmol)を加えた。30分間常温にて撹拌した後、反応を飽和炭酸水素ナトリウムでクエンチした。有機物部分を取り出し、水性物をジクロロメタンで抽出し、有機物を集め、洗浄(ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、抽出物を減量し、残渣を得た。得られた残渣を、ジクロロメタン/メタノール(95:5)を用いたシリカゲル上にて精製し、標記化合物54.4mg(92%)を茶色泡状物として得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 452.9 (M+1).
実施例401
6−フルオロ−10−{3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
2−メチル−4,9−ジヒドロ−3−チア−6−フルオロ−4,9−ジアザベンゾ[f]アズレン−10−チオン370mg(1.4mmol)をジクロロメタン30ml中にて懸濁化し、窒素雰囲気下撹拌し、氷/水浴中にて冷却した。トリフルオロメタンスルホン酸メチル400μlを加え、反応混合物を一晩撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、ピリジン10mlに取り、(S−2[2’−(3−フルオロフェニル)エチル]ピペラジン)300mg(1.4mmol)を加えた。反応混合物を窒素雰囲気下、撹拌し、90℃にて一晩加熱した。反応混合物を減圧濃縮し、フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液ジクロロメタン/メタノール)により精製し、所望の化合物を明緑色油状物575mgとして得た:
質量スペクトル (FIA) 439 (M+1); NMR (1H, 300MHz, CDCl3): 7.2 (m, 1H), 7.0 (m, 1H), 6.93 (m, 1H), 6.85 (m, 2H), 6.68 (m, 1H), 6.49 (m, 1H), 6.22 (s, 1H), 5.95 broad, 1H), 4.12 (m, 1H), 4.0(m, 1H), 3.28 (m, 2H), 3.05 (m, 3H), 2.69 (m, 2H), 2.29 (s, 3H), 1.88 (m, 2H).
実施例402
6−フルオロ−10−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
同様に実施例401を用い、2−メチル−4,9−ジヒドロ−3−チア−6−フルオロ−4,9−ジアザベンゾ[f]アズレン−10−チオンおよび(S−2[2’−(4−メトキシフェニル)エチル]ピペラジン)を用いて調製した:
質量スペクトル (FIA) 451 (M+1); NMR (1H, 300MHz, CDCl3): 7.10 (d, 2H), 6.94 (m, 1H), 6.82 (d, 2H), 6.68 (m, 1H), 6.38 (m, 1H), 6.28 (s, 1H), 5.07 broad, 1H), 4.02 (m, 1H), 3.87(m, 1H), 3.78 (s, 3H), 3.12 (m, 1H), 2.8-2.9 (m, 2H), 2.7 (m, 1H), 2.55 (m, 1H), 2.29 (s, 3H), 1.9 (m, 2H), 1.7 (m, 2H).
実施例403
7−フルオロ−10−{3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
同様に実施例401を用い、2−メチル−4,9−ジヒドロ−3−チア−7−フルオロ−4,9−ジアザベンゾ[f]アズレン−10−チオンおよび(S−2[2’−(3−フルオロフェニル)エチル]ピペラジン)を用いて調製した:
質量スペクトル (FIA) 439 (M+1); NMR (1H, 300MHz, CDCl3): 7.22 (m, 1H), 6.95 (m, 1H), 6.88 (m, 2H), 6.72 (m, 1H), 6.5-6.7 (m, 2H), 6.24 (s, 1H), 5.05 (broad, 1H), 4.22 (m, 1H), 4.03 (m, 1H), 3.30 (m, 2H), 3.10 (m, 3H), 2.69 (m, 2H), 2.32 (s, 3H), 1.93 (m, 2H).
実施例404
7−フルオロ−10−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
同様に実施例401を用い、2−メチル−4,9−ジヒドロ−3−チア−7−フルオロ−4,9−ジアザベンゾ[f]アズレン−10−チオンおよび(S−2[2’−(4−メトキシフェニル)エチル]ピペラジン)を用いて調製した:
質量スペクトル (FIA) 451 (M+1); NMR (1H, 300MHz, CDCl3): 7.05 (d, 2H), 6.79 (d, 2H), 6.70 (m, 1H), 6.52-6.68 (m, 2H), 6.22 (s, 1H), 5.13 (broad, 1H), 4.22 (m, 1H), 4.02 (m, 1H), 3.74 (s, 3H), 3.3-3.4 (m, 2H), 3.03-3.27 (m, 3H), 2.63 (m, 2H), 2.33 (s, 3H), 1.9-2.1 (m, 2H).
実施例405
6−フルオロ−10−{3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン塩酸塩
Figure 2005533009
6−フルオロ−10−{3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン695mg(1.58mmol)を1,2−ジクロロエタン30mlに溶解し、室温にて撹拌した。37%ホルムアルデヒド水溶液1mlを加え、次いでトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム0.35g(1.65mmol)を加えた。反応混合物を室温にて一晩撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、有機相を集め、乾燥し、濃縮して暗色油状物1.2gを得た。メタノール20mlに溶解し、2N塩酸5mlを加え、混合物を室温にて2時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、ジクロロメタンおよび2N水酸化ナトリウム溶液で分液した。有機相を集め、乾燥し、濃縮して暗色油状物を得た。得られた物質を、フロリジル(florisil)フラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液ジクロロメタン/メタノール)により精製し、黄色油状物0.3gを得た。この物質をエタノール20mlに溶解し、2N塩酸2mlを加え、混合物を濃縮し、高真空乾燥し、所望の標記化合物312mgを橙色固体として得た:
質量スペクトル (FIA) 389 (M+1); mp: 191-193℃.
実施例406
6−フルオロ−10−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン塩酸塩
Figure 2005533009
実施例405を用い、6−フルオロ−10−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレンを用いることにより、同様に調製した。
質量スペクトル (FIA) 465 (M+1); mp: 191-193℃.
実施例407
7−フルオロ−10−{3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン塩酸塩
Figure 2005533009
実施例405を用い、7−フルオロ−10−{3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレンを用いることにより、同様に調製した。
質量スペクトル (FIA) 389 (M+1); mp: 178-180℃.
実施例408
7−フルオロ−10−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
実施例405を用い、7−フルオロ−10−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレンを用いることにより、同様に調製した。
質量スペクトル (FIA) 465 (M+1); mp: 180-182℃.
実施例410
2−エチル−7−フルオロ−4,9−ジヒドロ−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−チオン
Figure 2005533009
実施例373と同様の方法により、2−エチル−7−フルオロ−4,9−ジヒドロ−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−オンを用い、標記化合物を得た:
質量スペクトル M = 278.
実施例411
2−エチル−7−フルオロ−10−{3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
実施例401を用い、2−エチル−7−フルオロ−4,9−ジヒドロ−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−チオンを用いて同様に調製し、標記化合物を得た:
フリー塩基のための質量スペクトル M+H= 453
実施例412
2−エチル−7−フルオロ−10−{3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン塩酸塩
Figure 2005533009
実施例405を用い、2−エチル−7−フルオロ−10−{3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレンを用いて同様に調製した。
フリー塩基のための質量スペクトル M+H = 467. 1H NMR (d6-DMSO); 11.73 (bs, 1H), 9.15 (bs, 1H), 7.35 (m, 1H), 7.05 (m, 6H), 6.66 (bs, 1H), 3.66 (m, 8H), 2.87 (m, 3H), 2.68 (m, 3H), 2.33 (m, 1H), 1.91 (m, 1H), 1.18 (m, 3H).
実施例413
2−エチル−7−フルオロ−10−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
実施例401を用い、2−エチル−7−フルオロ−4,9−ジヒドロ−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−チオンを用いて同様に調製し、標記化合物を得た:
フリー塩基のための質量スペクトル M+H= 465.
実施例414
2−エチル−7−フルオロ−10−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
実施例405を用い、2−エチル−7−フルオロ−10−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレンを用いて同様に調製した:
フリー塩基のための質量スペクトル; M+H= 479, 1H NMR (d6-DMSO); 11.62(bs, 1H), 9.19(bs, 1H), 7.11(bs, 3H), 6.99(bs, 1H), 6.86(m, 4H), 6.69(bs, 1H), 3.73(s, 3H), 3.63(bs, 1H), 3.41(bs, 2H), 3.38(q, 2H, J=7.2Hz), 3.17(s, 1H), 2.85 (m, 5H), 2.71(m, 4H), 2.27(bs), 1.91(bs), 1.19(t, 3H J 7.3Hz).
実施例415
(S)−1,4−ジベンジル−2−(2−ナフタレン−1−イル−エチル)ピペラジン二塩酸塩
Figure 2005533009
9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン119mL(59.5mmol,THF中0.5M)および(S)−1,4−ジベンジル−2−ビニル−ピペラジン4.35g(14.9mmol)を混合し、常温にて撹拌した。18時間後、トリフェニルホスフィン1.25g(4.76mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)688mg(0.60mmol)、THF5mLおよび1−ヨードナフタレン3.26mL(22.3mmol)を加えた。3M水酸化ナトリウム12.2mL(36.6mmol)をゆっくり加え、気体発生が起こった。還流温度にて加熱した。24時間後、常温まで冷却し、減圧濃縮した。2N水酸化ナトリウム200mLを加え、1時間撹拌した。ジエチルエーテルで抽出した。ジエチルエーテル溶液を1N硫酸で抽出し、ジエチルエーテルを留去した。白色残渣を得た。
5N水酸化ナトリウムを1N硫酸抽出物に加え、pHを12〜14とした。ジエチルエーテルで抽出した。ジエチルエーテル抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮し、粗生成物900mgを得た。
白色残渣をメタノールおよびジクロロメタンに溶解し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して黄褐色泡状物を得た。泡状物を5N塩酸50mL中にてスラリー化し、メタノール50mLを加え、均一な溶液を得た。形成した白色沈殿物をろ過し、(S)−1,4−ジ−ベンジル−2−(2−ナフタレン−1−イル−エチル)ピペラジン二塩酸塩4.46g(61%)を得た:
mp 211-215℃ dec; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 421 (M+1). 元素分析C30H34Cl2N2として計算値: C, 73.01; H, 6.94; N, 5.68; Cl, 14.37. 実測値: C, 72.98; H, 7.27; N, 5.59; Cl, 14.06.
実施例418、実施例419、実施例420
(S)−1−ベンジル−3−(2−ナフタレン−1−イル−エチル)ピペラジン
(S)−2−(2−ナフタレン−1−イル−エチル)ピペラジン
(S)−1−ベンジル−2−(2−ナフタレン−1−イル−エチル)ピペラジン
Figure 2005533009
(S)−1,4−ジベンジル−2−(2−ナフタレン−1−イル−エチル)ピペラジン3.33g(7.92mmol)をエタノール100mLに溶解した。ギ酸アンモニウム2.99g(47.5mmol)およびパラジウム666mg(炭素上5重量%)を加え、加熱還流した。6時間30分後、パラジウムカーボンをろ過し、ろ液を濃縮した。2Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(2.5%〜10%)および7Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(20%)を溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、(S)−2−(2−ナフタレン−1−イル−エチル)ピペラジン716mg(38%)、(S)−1−ベンジル−3−(2−ナフタレン−1−イル−エチル)ピペラジン1.1gおよび(S)−1−ベンジル−2−(2−ナフタレン−1−イル−エチル)ピペラジン290mgを得た。
(S)−2−(2−ナフタレン−1−イル−エチル)ピペラジン:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 241 (M+1). 1H NMR (DMSO-d6, D2O): δ8.07 (d, 1H), 7.91 (d, 1H), 7.76 (d, 1H), 7.58-7.46 (m, 2H), 7.41 (dd, 1H), 7.36 (br d, 1H), 3.19-2.94 (m, 2H), 2.89-2.46 (m, 6H), 2.25 (dd, 1H), 1.60 (dd, 2H).
(S)−1−ベンジル−2−(2−ナフタレン−1−イル−エチル)ピペラジン:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 331 (M+1). 1H NMR (DMSO-d6, D2O): δ8.03 (d, 1H), 7.91 (d, 1H), 7.76 (d, 1H), 7.57-7.47 (m, 2H), 7.44-7.18 (m, 7H), 3.90 (d, 1H), 3.23 (d, 1H), 3.17-2.90 (m, 3H), 2.78-2.39 (m, 5H), 2.14-2.04 (m, 1H), 1.99-1.89 (m, 2H).
(S)−1−ベンジル−3−(2−ナフタレン−1−イル−エチル)ピペラジン:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 331 (M+1). 1H NMR (DMSO-d6): δ8.06 (d, 1H), 7.90 (d, 1H), 7.74 (d, 1H), 7.56-7.45 (m, 2H), 7.40 (dd, 1H), 7.35-7.19 (m, 6H), 3.42 (dd, 2H), 3.20-3.08 (m, 1H), 3.05-2.91 (m, 1H), 2.87-2.79 (m, 1H), 2.77-2.55 (m, 4H), 1.98-1.87 (m, 1H), 1.74-1.56 (m, 3H).
実施例421
(S)−2−(2−ナフタレン−1−イル−エチル)ピペラジン
Figure 2005533009
(S)−1−ベンジル−3−(2−ナフタレン−1−イル−エチル)ピペラジン1.07g(3.03mmol)をエタノール10mLに溶解した。ギ酸アンモニウム1.2g(19.0mmol)および水酸化パラジウム200mg(炭素上20重量%)を加え、加熱還流した。7時間後、水酸化パラジウムをろ過し、ろ液を濃縮した。実施例422と集め、精製した。
実施例422
(S)−2−(2−ナフタレン−1−イル−エチル)ピペラジン
Figure 2005533009
(S)−1−ベンジル−2−(2−ナフタレン−1−イル−エチル)ピペラジン280mg(0.85mmol)をエタノール5mLに溶解した。ギ酸アンモニウム320mg(5.1mmol)および水酸化パラジウム60mg(炭素上20重量%)を加え、加熱還流した。5.5時間後、水酸化パラジウムをろ過し、ろ液を濃縮した。実施例421と集め、2Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(5%)および7Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(20%)を溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物750mg(81%)を得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 241 (M+1). 1H NMR (DMSO-d6): 8.08 (d, 1H), 7.91 (d, 1H), 7.76 (d, 1H), 7.59-7.32 (m, 4H), 3.53 (br s, 2H), 3.22-3.09 (m, 1H), 3.08-2.98 (m, 1H), 2.98-2.73 (m, 3H), 2.71-2.53 (m, 3H), 2.31 (dd, 1H), 1.71-1.57 (m, 2H).
実施例423
(S)−2−メチル−10−[3−(2−ナフタレン−1−イル−エチル)ピペラジン−1−イル]−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
(S)−2−(2−ナフタレン−1−イル−エチル)ピペラジン686mg(2.85mmol)、2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン654mg(2.85mmol)、トルエン5.7mL、DMSO1.4mLおよび氷酢酸0.5mLを混合した。N−エチルジイソプロピルアミン2.0mLを加えた。105℃にて加熱した。48時間後、常温まで冷却し、酢酸エチルおよび水で希釈した。酢酸エチルで抽出した。抽出物を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮した。2Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(0.5%〜5%)を溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、183mgを得た。2mmプレートおよび2Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(1%〜2%)を溶離液としてラジアルシリカゲルクロマトグラフィーにより再び精製し、標記化合物60mg(5%)を得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 453 (M+1), 451 (M-1). 元素分析C28H28N4S・0.2H2Oとして計算値: C, 73.71; H, 6.27; N, 12.28. 実測値: C, 73.37; H, 6.19; N, 12.00.
実施例424
(S)−2−メチル−10−[3−(2−ナフタレン−1−イル−エチル)ピペラジン−1−イル]−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
(S)−2−(2−ナフタレン−1−イル−エチル)ピペラジン720mg(3.0mmol)、2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン686mg(3.0mmol)、トルエン6mL、DMSO1.5mLおよび氷酢酸1滴を混合した。105℃にて加熱した。48時間後、常温まで冷却し、酢酸エチルおよび水で希釈した。酢酸エチルで抽出した。抽出物を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮した。2Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(2.5%〜3%)を溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物290mg(21%)を得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 453 (M+1), 451 (M-1).
実施例425
(S)−2−メチル−10−[4−メチル−3−(2−ナフタレン−1−イル−エチル)ピペラジン−1−イル]−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
ホルムアルデヒド56μL(0.70mmol、水中37%)を、(S)−2−メチル−10−[3−(2−ナフタレン−1−イル−エチル)ピペラジン−1−イル]−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン290mg(0.64mmol)のジクロロメタン20mL溶液に加えた。15分間常温にて撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム204mg(0.96mmol)を加え、常温にて30分間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム溶液で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮した。2mmプレートおよび2Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(1%〜2%)を溶離液として用いたラジアルシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物290mg(97%)を得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 467 (M+1), 465 (M-1). HR-MS C29H31N4Sとして計算値: 467.2269. 実測値467.2278.
HPLC:対称C18カラム(3.5μm、4.6x50mm)。濃度勾配7分間にて5%〜90%溶媒B。溶媒Aは水中0.1%(v/v)TFA、および溶媒Bはアセトニトリル。保持時間5.7分;100%純粋。
実施例426
(S)−1,4−ジベンジル−2−(2−ナフタレン−2−イル−エチル)ピペラジン二塩酸塩
Figure 2005533009
9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン163.6mL(81.8mmol,THF中0.5M)および(S)−1,4−ジベンジル−2−ビニル−ピペラジン5.98g(20.4mmol)を混合し、常温にて撹拌した。24時間後、トリフェニルホスフィン1.72g(6.54mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)945mg(0.82mmol)および2−ブロモナフタレン6.35g(30.7mmol)を加えた。3M水酸化ナトリウム16.8mL(50.4mmol)をゆっくり加え、気体発生が起こった。還流温度にて加熱した。24時間後、常温まで冷却し、減圧濃縮した。2.5N水酸化ナトリウム200mLを加え、30分間撹拌した。ジエチルエーテルで抽出した。ジエチルエーテル抽出物を濃縮し、残渣を5N塩酸200mLに溶解した。30分間常温にて撹拌した。ジエチルエーテルで抽出した。抽出の間に形成した沈殿物をろ過した。沈殿物をメタノール中にてスラリー化し、5N水酸化ナトリウムで塩基性化し、ジエチルエーテルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。得られた残渣をエタノールで結晶化し、標記化合物5.9g(69%)を得た:
mp 85-8℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 421 (M+1).
実施例427
(S)−2−(2−ナフタレン−2−イル−エチル)ピペラジン
Figure 2005533009
(S)−1,4−ジベンジル−2−(2−ナフタレン−2−イル−エチル)ピペラジン6.53g(15.5mmol)をエタノール80mLに溶解した。ギ酸アンモニウム5.9g(93.6mmol)および水酸化パラジウム1.5g(炭素上20重量%)を加え、加熱還流した。8.5時間後、常温にて18時間撹拌した。水酸化パラジウムをろ過し、ろ液を濃縮した。7Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(2.5%〜10%)を溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより標記化合物2.86g(77%)を得た:
mp 151-4℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 241 (M+1).
実施例428
(S)−2−メチル−10−[3−(2−ナフタレン−2−イル−エチル)ピペラジン−1−イル]−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
(S)−2−(2−ナフタレン−2−イル−エチル)ピペラジン854mg(3.72mmol)、2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン895mg(3.72mmol)および1−メチル−2−ピロリジノン8mLを混合した。還流温度にて加熱した。5時間後、常温まで冷却し、酢酸エチルおよび水で希釈した。酢酸エチルで抽出した。抽出物を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮した。2Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(2.5%)を溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより標記化合物576mg(34%)を得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 453 (M+1), 451 (M-1). HR-MS C28H29N4Sとして計算値: 453.2113. 実測値 453.2116.
HPLC:対称C18カラム(3.5μm、4.6x50mm)。濃度勾配7分間にて5%〜90%溶媒B。溶媒Aは水中0.1%(v/v)TFA、および溶媒Bはアセトニトリル。保持時間5.7分;100%純粋。
実施例429
(S)−2−メチル−10−[4−メチル−3−(2−ナフタレン−2−イル−エチル)ピペラジン−1−イル]−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
ホルムアルデヒド101μL(1.28mmol、水中37%)を、(S)−2−メチル−10−[3−(2−ナフタレン−2−イル−エチル)ピペラジン−1−イル]−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン525mg(1.16mmol)のジクロロメタン20mL溶液に加えた。15分間常温にて撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム369mg(1.7mmol)を加え、1時間常温にて撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム溶液で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮した。2Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(2.5%)を溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物550mg(100%)を得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 467 (M+1), 465 (M-1).
HPLC:対称C18カラム(3.5μm、4.6x50mm)。濃度勾配7分間にて5%〜90%溶媒B。溶媒Aは水中0.1%(v/v)TFA、および溶媒Bはアセトニトリル。保持時間5.7分;100%純粋。
実施例430
(S)−2−メチル−10−[4−メチル−3−(2−ナフタレン−2−イル−エチル)ピペラジン−1−イル]−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
二塩酸塩を酢酸エチルおよびエタノールで結晶化し、標記化合物を得た:
mp 209℃ dec. 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 467 (M+1), 465 (M-1). 元素分析C29H32Cl2N4Sとして計算値: C, 64.56; H, 5.98; N, 10.38. 実測値: C, 64.18; H, 5.74; N, 10.28. HR-MS C29H31N4Sとして計算値: 467.2269. 実測値 467.2243.
HPLC:対称C18カラム(3.5μm、4.6x50mm)。濃度勾配7分間にて5%〜90%溶媒B。溶媒Aは水中0.1%(v/v)TFA、および溶媒Bはアセトニトリル。保持時間5.7分;100%純粋。
実施例431
(S)−1,4−ジベンジル−2−(2−フラン−3−イル−エチル)ピペラジン
Figure 2005533009
9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン165.8mL(82.9mmol,THF中0.5M)および(S)−1,4−ジベンジル−2−ビニル−ピペラジン6.06g(20.7mmol)を混合し、常温にて撹拌した。24時間後、トリフェニルホスフィン1.74g(6.6mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)958mg(0.83mmol)および3−ブロモフラン2.8mL(31.1mmol)を加えた。Add 3M水酸化ナトリウム17.0mL(51.0mmol)をゆっくり加え、気体の発生が起こった。還流温度にて加熱した。24時間後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)958mg(0.83mmol)を加えた。48時間後、常温まで冷却し、減圧濃縮した。2.5N水酸化ナトリウム200mLを加え、30分間撹拌した。ジエチルエーテルで抽出した。沈殿物をろ過し、廃棄した。ジエチルエーテル抽出物を1N硫酸で抽出した。5N水酸化ナトリウムで塩基性化し、ジエチルエーテルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。酢酸エチル/ヘキサン(10%)を溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物および(S)−1,4−ジベンジル−2−エチル−ピペラジンの混合物2.4gを得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 361 (M+1,(S)−1,4−ジベンジル−2−(2−フラン−3−イル−エチル)ピペラジン)、
m/z = 295 (M+1,(S)−1,4−ジベンジル−2−エチル−ピペラジン).
実施例432
(S)−2−(2−フラン−3−イル−エチル)ピペラジン
Figure 2005533009
(S)−1,4−ジベンジル−2−(2−フラン−3−イル−エチル)ピペラジンおよび(S)−1,4−ジベンジル−2−エチル−ピペラジン2.29g(6.35mmol)の混合物を1,2−ジクロロエタン10mLに溶解した。氷浴上にて冷却し、クロロギ酸1−クロロエチル2.06ml(19.1mmol)を滴加した。バスを除去し、83℃まで5.5時間加熱した。反応物を濃縮し、得られた残渣をメタノール50mLに溶解し、2時間加熱還流した。常温まで冷却し、18時間撹拌した。ろ過し、濃縮して固体を得た。7Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(2.5%〜10%)を溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物330mg(29%)を得た:
mp 112-4℃. 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 181 (M+1).
実施例433
(S)−2−(2−フラン−3−イル−エチル)ピペラジン
Figure 2005533009
(S)−1,4−ジベンジル−2−(2−フラン−3−イル−エチル)ピペラジン810mg(2.25mmol)をエタノール5mLに溶解した。ギ酸アンモニウム850mg(13.5mmol)およびパラジウム100mg(炭素上5重量%)を加え、加熱還流した。3.5時間後、パラジウムをろ過し、ろ液を濃縮した。7Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(5%)を溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物175mg(43%)を得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 181 (M+1). 元素分析C10H16N2Oとして計算値: C, 66.63; H, 8.95; N, 11.54. 実測値: C, 66.53; H, 8.92; N, 11.14.
実施例434
(S)−10−[3−(2−フラン−3−イル−エチル)ピペラジン−1−イル]−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
(S)−2−(2−フラン−3−イル−エチル)ピペラジン550mg(3.05mmol)、2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン700mg(3.05mmol)、トルエン6mLおよびDMSO1.5mLを混合した。100℃まで加熱した。48時間後、常温まで冷却し、酢酸エチルで希釈した。得られた固体をろ過し、ろ液を水で希釈した。酢酸エチルで抽出した。抽出物を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮した。2Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(2.5%)を溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物282mg(24%)を得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 393 (M+1), 391 (M-1). HR-MS C22H25N4OSとして計算値: 393.1749. 実測値393.1742.
HPLC:対称C18カラム(3.5μm、4.6x50mm)。濃度勾配7分間にて5%〜90%溶媒B。溶媒Aは水中0.1%(v/v)TFA、および溶媒Bはアセトニトリル。保持時間5.4分;100%純粋。
実施例435
(S)−10−[3−(2−フラン−3−イル−エチル)−4−メチル−ピペラジン−1−イル]−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
ホルムアルデヒド49μL(0.61mmol、水中37%)を、(S)−10−[3−(2−フラン−3−イル−エチル)ピペラジン−1−イル]−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン219mg(0.56mmol)のジクロロメタン20mL溶液に加えた。15分間常温にて撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム177mg(0.56mmol)を加え、常温にて撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム溶液で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮した。2mmプレートおよび2Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(1%〜2.5%)を溶離液として用いたラジアルシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物179mg(79%)を得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 407 (M+1), 405 (M-1).
HPLC:対称C18カラム(3.5μm、4.6x50mm)。濃度勾配7分間にて5%〜90%溶媒B。溶媒Aは水中0.1%(v/v)TFA、および溶媒Bはアセトニトリル。保持時間5.4分;100%純粋。
実施例436
(S)−10−[3−(2−フラン−3−イル−エチル)−4−メチル−ピペラジン−1−イル]−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
二塩酸塩を酢酸エチルおよびエタノールで結晶化し、標記化合物を得た:
mp 198℃ dec. 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 407 (M+1), 405 (M-1). 元素分析C23H28Cl2N4OS・0.3H2Oとして計算値: C, 56.97; H, 5.95; N, 11.56. 実測値: C, 56.73; H, 5.69; N, 11.48. HR-MS C23H27N4OSとして計算値: 407.1906. 実測値 407.1892.
HPLC:対称C18カラム(3.5μm、4.6x50mm)。濃度勾配7分間にて5%〜90%溶媒B。溶媒Aは水中0.1%(v/v)TFA、および溶媒Bはアセトニトリル。保持時間5.3分;100%純粋。
実施例437
(S)−1,4−ジベンジル−2−(2−チオフェン−3−イル−エチル)ピペラジン
Figure 2005533009
9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン54.7mL(27.4mmol,THF中0.5M)および(S)−1,4−ジベンジル−2−ビニル−ピペラジン2.0g(6.84mmol)を混合し、常温にて撹拌した。24時間後、トリフェニルホスフィン574mg(2.2mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)316mg(0.27mmol)および3−ヨードチオフェン1.93g(9.2mmol)を加えた。Add 3M水酸化ナトリウム5.6mL(16.8mmol)をゆっくり加え、気体発生が起こった。還流温度にて加熱した。48時間後、常温まで冷却し、5N塩酸12mLを加え、1時間撹拌した。酢酸エチルで抽出し、抽出物を1N水酸化ナトリウム、水、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。酢酸エチル/ヘキサン(10%)を溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物2.38gを9−BBN付加体として得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 377 (M+1).
実施例438
(S)−2−(2−チオフェン−3−イル−エチル)ピペラジン
Figure 2005533009
(S)−1,4−ジベンジル−2−(2−チオフェン−3−イル−エチル)ピペラジン1.17g(3.1mmol)および(S)−1,4−ジベンジル−2−(2−チオフェン−2−イル−エチル)ピペラジン230mg(0.61mmol)を1,2−ジクロロエタン10mLに溶解した。クロロギ酸1−クロロエチル2.0ml(18.5mmol)を加え、80℃まで18時間加熱した。反応物を濃縮し、得られた残渣をメタノールに溶解し、2時間加熱還流した。濃縮し、油状物を得た。2Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(10%)、次いで7Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(10%)を溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物および(S)−2−(2−チオフェン−2−イル−エチル)ピペラジンの6:1混合物400mg(55%)を得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 197 (M+1).
実施例439
(S)−2−メチル−10−[3−(2−チオフェン−3−イル−エチル)ピペラジン−1−イル]−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
トリフルオロメタンスルホン酸メチル241μL(2.13mmol)を、2−メチル−4,9−ジヒドロ−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−チオン437mg(1.77mmol)のジクロロメタン5mL0℃スラリーに加えた。2時間0℃にて撹拌した後、常温まで昇温し、16時間撹拌した。反応物を濃縮し、橙色粉状物を得た。(S)−2−(2−チオフェン−3−イル−エチル)ピペラジンおよび(S)−2−(2−チオフェン−2−イル−エチル)ピペラジン346mg(1.76mmol)の6:1混合物、およびピリジン5mLを加えた。7.5時間加熱還流し、常温まで18時間撹拌した。反応物を濃縮し、得られた残渣をメタノール−ジクロロメタンに溶解し、SCXカラムに適用した。カラムをメタノール−ジクロロメタンで洗浄し、不純物を除去した後、生成物を2Nアンモニア/メタノール−メタノール(10%)で溶出した。濃縮し、2Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(1%〜4%)を溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、茶色泡状物333mgを得た。4mmプレートおよびテトラヒドロフラン−ヘキサン(10%〜20%)中の1%イソプロピルアミンを溶離液として用いたラジアルシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物218mg(30%)を得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 409 (M+1), 407 (M-1). HR-MS C22H25N4S2として計算値: 409.1521. 実測値 409.1540. 1H NMR (DMSO-d6): δ7.56 (s, 1H), 7.43 (dd, 1H), 7.13 (s, 1H), 6.99 (d, 1H), 6.87-6.74 (m, 3H), 6.67 (d, 1H), 6.31 (s, 1H), 3.88 (br d, 1H), 3.76 (br d, 1H), 2.88 (br d, 1H), 2.80-2.53 (m, 5H), 2.45-2.38 (m, 1H), 2.27 (s, 3H), 1.61 (dd, 2H).
実施例440
(S)−2−メチル−10−[4−メチル−3−(2−チオフェン−3−イル−エチル)ピペラジン−1−イル]−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
ホルムアルデヒド45μL(0.56mmol、水中37%)を、(S)−2−メチル−10−[3−(2−チオフェン−3−イル−エチル)ピペラジン−1−イル]−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン210mg(0.51mmol)のジクロロメタン6mL溶液に加えた。15分間常温にて撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム163mg(0.77mmol)を加え、常温にて2時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム溶液で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮した。2mmプレートおよび2Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(2%)を溶離液として用いたラジアルシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物のフリー塩基127mg(59%)を得た。二塩酸塩を酢酸エチルおよびエタノールで結晶化し、標記化合物を得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 423 (M+1), 421 (M-1). 元素分析C23H28Cl2N4S2・0.2HCl・0.3H2Oとして計算値: C, 54.35; H, 5.71; N, 11.01; Cl, 15.35. 実測値: C, 54.10; H, 5.34; N, 10.99; Cl, 15.00. HR-MS C23H27N4S2として計算値: 423.1677. 実測値 423.1656.
実施例59の方法により、次の化合物を調製し、フリー塩基として単離した:
Figure 2005533009
Figure 2005533009
Figure 2005533009
実施例90の方法により、次の化合物を調製し、フリー塩基および(S)異性体として単離した:
Figure 2005533009
Figure 2005533009
実施例445
(S)−2−tert−ブチル−10−(3−フェネチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
実施例460の方法と同様の方法を用いることにより、2−tert−ブチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン0.934g(3.44mmol)および(S)−2−フェネチル−ピペラジン0.655g(3.44mmol)を用いて標記化合物0.561gを黄色固体として得た:
mp 93-96℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 445 (M+1); 元素分析C27H32N4S(0.5 H2O)として計算値: C, 71.49; H, 7.33; N, 12.35; 実測値: C, 71.27; H, 6.88; N, 12.29.
実施例446
(S)−2−tert−ブチル−10−(4−メチル−3−フェネチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
実施例461に記載のような方法により、(S)−2−tert−ブチル−10−(3−フェネチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン0.429g(0.96mmol)を用い、標記化合物0.229gを黄色固体として得た:
mp 230℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 459 (M+1); 元素分析C28H36Cl2N4S(1.5 H2O)として計算値: C, 60.20; H, 7.04; N, 10.03; 実測値: C, 60.57; H, 7.26; N, 10.22.
実施例447
5−アミノ−2−メチル−チアゾール−4−カルボン酸エチルエステル
Figure 2005533009
アセトアミドアセテート(acetoamidoacetate)1000g(5.88mol)を、還流冷却器、サーモメーター、メカニカルスターラーを備えた22L三ツ口RBフラスコに加えた後、トルエン12Lを加えた。この懸濁液に、室温にてローソン試薬1187g(2.93mol)を加えた。得られた黄色スラリーを70℃にて16時間撹拌し、室温まで冷却した。上層の黄色溶液をフラスコの底の粘着性物質から分液漏斗に注いだ。1N塩酸溶液2.5LおよびTBEA2.5Lを加え、混合物を撹拌した。15分後、二相の溶液を集め、漏斗中のトルエン溶液に入れた。粘着性物質はおそらくフラスコに残った。上記手順をふたたび繰り返した。水性物を分離し、集めた有機溶液を1N塩酸(2x2.5L)で洗浄した。有機層を分離し、水性物を2N水酸化カリウム溶液で塩基性化した。酢酸エチル(3x4L)を加え、生成物を抽出した。有機層を集め、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去して淡黄色固体として552gを得た。残った粘着性物質をメタノール1Lに溶解し、溶媒を留去して乾燥した。MTBE2.5Lおよび1N塩酸4Lを加え、混合物を撹拌した。15分後、有機層を分離し、水性物を2N水酸化カリウム溶液で塩基性化した。生成物を酢酸エチル(2x2L)で抽出した。有機層を集め、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去して淡黄色固体165gとして得た。(合計:717g,65%)
質量スペクトル (m/e): 187(M+1); 1HNMR(300MHz, DMSO, ppm): 1.21(t, 3H), 2.38(s, 3H), 4.21(q, 2H), 7.21(bs, 2H). 13CNMR(75MHz, DMSO, ppm): 15.1, 19.2, 59.8, 119.3, 145.6, 161.7, 164.1. 式: C7H10N2O2S.
実施例448
2−メチル−5−(2−ニトロ−フェニルアミノ)チアゾール−4−カルボン酸エチルエステル
Figure 2005533009
5−アミノ−2−メチルチアゾール−4−カルボン酸エチル120g(645mmol)および2−フルオロニトロベンゼン68mL(645mmol)のジメチルスルホキシド1L溶液を、還流冷却器、サーモメーター、メカニカルスターラーを備えた22L三ツ口RBフラスコに加えた。水酸化リチウム一水和物54g(1290mmol)を、得られた溶液に加え、50℃にて3時間、窒素雰囲気下、加熱した。紫色溶液を冷却し、氷/水上に注ぎ、1時間撹拌し、ろ過し、水で洗浄し、50℃にて減圧乾燥し、橙色固体190g(96%)として得た:
質量スペクトル (m/e): 308(M+1); 1HNMR(300MHz, DMSO, ppm): 1.25(tr, 3H), 2.56(s, 3H), 4.25(q, 2H), 7.20(m, 1H), 7.78(m, 2H), 8.20(d, 1H), 11.42(s, 1H, NH). 13CNMR(75MHz, DMSO, ppm): 24.4, 29.2, 71.2, 127.8, 132.5, 132.8, 137.8, 146.5, 147.0, 147.5, 160.2, 161.5, 173.7. 式: C13H13N3O4S.
実施例449
2−メチル−5−(2−ニトロフェニルアミノ)チアゾール−4−カルボン酸アミド
Figure 2005533009
2−メチル5−(2−ニトロアニリノ)チアゾール−4−カルボン酸エチル80g(260mmol)およびホルムアミド52mL(1.3mol)をDMF200mL中にて集め、105℃まで、黄色スラリーが暗色溶液になるまで加熱した。この反応混合物に、105℃にてメタノール40mL(182.4mmol)中25%ナトリウムメトキシドを45分間滴加し、115℃まで加熱し、60時間撹拌を続けた。反応物を室温まで冷却し、冷飽和炭酸水素ナトリウム溶液に注いだ。得られたスラリーを1時間撹拌し、ろ過し、得られた固体をDMF/水(2:1)で洗浄した。真空オーブン中にて乾燥し、暗色茶色固体62g(86%)を得た。別の実験(another batch)では、2−メチル−5−(2−ニトロアニリノ)チアゾール−4−カルボン酸エチル100gから始め、粗生成物82g(90%)を得た:
質量スペクトル (m/e): 279(M+1); 1HNMR(300MHz, DMSO, ppm): 2.5(s, 3H), 7.05(m, 1H), 7.51(d, 1H), 7.65(m, 2H), 8.10(d, 1H), 12.18(s, 1H). 13CNMR(75MHz, DMSO, ppm): 19.4, 116.8, 121.7, 127.3, 129.9, 136.3, 137.0, 137.8, 145.6, 151.2, 166.1. 式: C11H10N4O3S.
実施例450
2−メチル−5−(2−ニトロ−フェニルアミノ)チアゾール−4−カルボニトリル
Figure 2005533009
2−メチル−5−(2−ニトロアニリノ)チアゾール−4−カルボン酸アミド60g(215mmol)およびトルエンを混合し、POCl40mL(430mmol)を加え、反応混合物を還流した。2.5時間後、0℃まで冷却した。飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加え、過剰のPOCl(注意!!)を、水性物が約pH8になるまでクエンチした。酢酸エチル(2x2L)を加え、生成物を抽出した。有機層を集め、ブライン(2x1L)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去して赤みがかった固体を得、これをヘキサン中25%酢酸エチルで粉末にし、赤みがかった固体36gを得た。ろ液の溶媒を留去して半分の容積とし、化合物の第二のバッチ3.2gとした。合計収率39.2g(70%):
質量スペクトル (m/e): 261(M+1); 1HNMR(300MHz, DMSO, ppm): 2.70(s, 1H), 7.02(t, 1H), 7.22(d, 1H), 7.58(t, 1H), 8.25(d, 1H), 9.78(s, 1H). ). 13CNMR(75MHz, DMSO, ppm): 20.4, 113.1, 116.2, 118.7, 121.2 127.0, 134.9, 136.6, 140.0, 148.6, 161.5. 式: C11H8N4O2S
実施例451
2−メチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン塩酸塩
Figure 2005533009
2−メチル−5−(2−ニトロアニリノ)チアゾール−4−ニトリル36g(138.5mmol)のイソプロパノール400ml懸濁液を、還流冷却器、サーモメーター、マグネチックスターラーバーを備えた2.0リットル三ツ口RBフラスコ中に混合し、撹拌しながら65℃まで加熱した(橙色溶液が得られた)。塩酸400ml(5M)中の塩化スズ(II)水和物78.7g(415.4mmol)を加え、得られた溶液を還流温度にて加熱した。2.5時間後、反応物を15℃まで冷却し、懸濁液をろ過し、イソプロパノール/水(2:1)で洗浄し、50℃にて減圧乾燥し、黄色固体36.7gを得た。ろ液の溶媒を約200mLまで留去し、黄色スラリーを得た。スラリーを再びろ過し、50℃にて減圧乾燥し、黄色固体10gを得た。固体を集め、1N塩酸700mL中にて懸濁化し、20分間加熱還流し、15℃まで冷却した。得られた黄色スラリーをろ過し、50℃にて減圧乾燥し、黄色固体32.4g(88%)を得た:
質量スペクトル (m/e): 231(M+1); 1HNMR(300MHz, DMSO, ppm): 2.5(s, 3H), 6.78(dd, 1H), 6.85(dd, 1H), 6.98(t, 1H), 7.02(t, 1H), 8.80(s, 1H), 9.10(s, 1H), 9.98(s, 1H), 10.78(s, 1H). 13CNMR(75MHz, DMSO, ppm): 19.6, 120.1, 120.8, 123.6, 125.8, 127.8, 129.2, 137.6, 154.4, 159.3, 160.4. 式 C11H11N4S.
実施例452
シアノ−イソブチリルアミノ−酢酸エチルエステル
Figure 2005533009
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液560mLを脱イオン水700mLで希釈し、溶液をエチルシアノグリオキシレート−2−オキシム70.0g(493mmol)を少しずつ加えながら撹拌した(注:ある程度の排気および緩やかな発熱が観察された)。次亜硫酸ナトリウム238g(1.37mol、2.8当量)を少しずつ加え、室温にて撹拌した。2.5〜3時間後、この間に反応をTLC(酢酸エチル、I着色)によりモニターし、溶液を塩化ナトリウム400gで飽和させ、抽出の間、固体の塩化ナトリウムが見えたことを確認し(必要ならさらに加えた)、生成物をジクロロメタン(1x500mL,3x250mL)で抽出した。有機層を集め、乾燥(硫酸マグネシウム)し、ろ過し、ろ液を濃縮し、ロートベーパー(rotovapor)で低バス温(30〜35℃)にて減圧乾燥し、粗製のアミノ−シアノ−酢酸エチルエステル19.6g(31%)を得、これをすぐに次の反応に用いた。
アミノ−シアノ−酢酸エチルエステル19.0g(148mmol)のジクロロメタン300mL溶液を0〜5℃まで窒素雰囲気下、冷却した。Add ピリジン12.0mL(148mmol)を加え、次いで無水イソ酪酸24.6mL(148mmol)を加えた。反応溶液を、TLC(酢酸エチル)により反応が完了するまで、室温まで一晩昇温した。溶液を1N塩酸水溶液、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、次いでブライン(それぞれ150mL)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮してロートベーパーで減圧乾燥し、固体を得た。得られた固体をジエチルエーテル500mLで粉末化し、ろ過し、乾燥(50℃真空オーブン)し、標記化合物22.0g(75%)を得た:
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ9.05 (d, 1H, J= 7.32Hz), 5.67 (d, 1H, J= 7.32Hz), 4.25-4.13 (m, 2H), 2.46 (dq, 1H, J= 6.95Hz), 1.21 (t, 3H, J= 6.95Hz), 1.03 (d, 6H, J= 6.95Hz). 13C NMR (75MHz, DMSO-d6) δ176.51, 164.13, 115.60, 62.33, 44.07, 33.29, 18.93, 18.86, 13.74. IR (CHCl3) 3425, 3028, 2975, 2933, 2905, 2874, 1757, 1687, 1492, 1370, 1284, 1189 cm-1. HRMS (FAB+) M/z C9H15N2O3 (M+H) として計算値199.1083 実測値 199.1075.
実施例453
シアノ−イソブチリルアミノ−酢酸エチルエステル
Figure 2005533009
エチルシアノグリオキシレート−2−オキシム20.0g(141mmol)および5%パラジウム/カーボン2.0g(10重量%充填)を酢酸120mLおよび酢酸エチル60mL中にて混合し、反応がTLC(5:1/ヘプタン:酢酸エチル、I着色)により完了するまで、40psi水素雰囲気下、一晩水素添加した。注意深く、消耗した触媒を、グラスファイバーペーパーに通して部分的減圧によりろ過し、固体が完全に乾燥しないように、酢酸/酢酸エチルですすいだ。ろ液をロートベーパーで減圧濃縮し、油状物を得、粗製のアミノ−シアノ−酢酸エチルエステル25.5g(96%)を酢酸塩として得た。酢酸塩の一部13.0gを酢酸エチル70mLおよび水35mLで分液した。二相溶液を撹拌し、5N水酸化ナトリウム水溶液16.5mLを滴加し、pH8.0〜8.2に合わせた。層を分離し、水相をさらに酢酸エチル(3x25mL)で抽出した。有機層を集め、乾燥(硫酸マグネシウム)し、ろ過し、ろ液を濃縮し、ロートベーパーで低バス温(30〜35℃)にて減圧乾燥し、粗製のアミノ−シアノ−酢酸エチルエステル5.68g(65%)を得、これをすぐに次の反応に用いた。
粗製のアミノ−シアノ−酢酸エチルエステル5.68g(44.3mmol)のジクロロメタン60mL溶液を0〜5℃まで窒素雰囲気下、冷却した。ピリジン3.60mL(44.5mmol)、次いで無水イソ酪酸7.40mL(44.6mmol)を加えた。反応溶液を、TLC(3:1/酢酸エチル:ヘプタン、I着色、出発物質および不純物を区別するために必要なコスポット法(co-spot))により反応が完了するまで、室温まで一晩(18時間)昇温した。得られた溶液を、1N塩酸水溶液、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、次いでブライン(それぞれ50mL)で洗浄した。有機層を乾燥(硫酸マグネシウム)し、ろ過し、ろ液を濃縮し、ロートベーパーで減圧乾燥し、固体を得た。得られた固体をジエチルエーテル150mLで粉末化し、ろ過し、乾燥(50℃真空オーブン)し、標記化合物4.33g(49%)を得た。
実施例455
5−アミノ−2−イソプロピル−チアゾール−4−カルボン酸エチルエステル
Figure 2005533009
シアノ−イソブチリルアミノ−酢酸エチルエステル139g(701mmol)を機械によりトルエン1.4L中のスラリーとして室温にて窒素雰囲気下、撹拌した。ローソン試薬170g(420mmol、0.6当量)を少しずつ加え、粘稠なスラリーを70℃まで加熱し、TLC(2:1/ヘプタン:THF)により反応が完了するまで12時間撹拌した。混合物を冷却し、濃縮し、ロートベーパーで減圧乾燥し、粘稠な黄色油状物353gを得、これをシリカゲルプラグ(1Kgシリカゲル60、1.5vol.温2:1/THF:ヘプタンを希釈剤として、2:1/ヘプタン:THFを溶離液として)により部分的に精製した。ろ液を含む生成物を集め、濃縮し、ロートベーパーで減圧乾燥し、粗製の固体194gを得た。得られた固体を酢酸エチル400mLに50〜60℃にて撹拌しながら溶解し、次いで段階的に室温まで冷却した。生成物を沈殿させ、0〜5℃まで30分間撹拌しながら冷却し、吸引ろ過により単離し、冷酢酸エチル(2x50mL)ですすぎ、次いで真空オーブン中50℃にて乾燥し、最初の標記化合物76.3g(51%)の収量を得た。二回目の収量17.6g(12%)を減圧濃縮後、シリカゲルクロマトグラフィー(1Kgシリカゲル60、2:1/ヘプタン:THF)から.
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ7.23 (bs, 2H), 4.21 (q, 2H, J= 6.95Hz), 3.02 (dq, 1H, J= 6.95Hz), 1.27 (t, 3H, J= 6.95Hz), 1.22 (d, 6H, J= 6.95Hz). 13C NMR (75MHz, DMSO-d6) δ163.72, 160.08, 156.20, 118.08, 58.99, 32.27, 22.35 (2), 14.46. IR (CHCl3) 3483, 3347, 2975, 2933, 2868, 1668, 1582, 1530, 1494, 1464, 1409, 1382 cm-1. HRMS (ES) M/z C9H14N2O2Sとして計算値 215.0854, 実測値 215.0842.
実施例456
2−イソプロピル−5−(2−ニトロ−フェニルアミノ)チアゾール−4−カルボン酸エチルエステル
Figure 2005533009
5−アミノ−2−イソプロピル−チアゾール−4−カルボン酸エチルエステル8.71g(40.6mmol)および2−フルオロニトロベンゼン4.28mL(40.6mmol)のDMSO105mL溶液を集め、室温にて窒素雰囲気下、水酸化リチウム1.95g(81.4mmol、2.0当量)または水酸化リチウム一水和物(2当量)を一度に加えながら、撹拌した。反応物が暗色に変化した。反応混合物を55℃まで3時間、HPLC(Zorbax SB C18 25cm、60:40/ACN:水中0.1%TFA、233nm、1.0mL/分)により反応が完了するまで加熱した。室温まで一晩冷却し、脱イオン水315mLを20℃以下の温度を維持した速度にて加え、撹拌しながら、反応物を0〜5℃まで冷却した。生成物を沈殿させ、反応物の色が茶色から赤橙色に変化した。スラリーを3〜4時間室温にて撹拌し、吸引ろ過し、最小限の3:1/水:DMSOですすぎ、真空オーブン中60℃にて乾燥し、標記化合物を橙色固体12.4g(91%)として得た:
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ11.52 (bs, 1H), 8.23 (d, 1H, J= 8.05Hz), 7.80 (m, 2H), 7.21 (m, 1H), 4.36 (q, 2H, J= 7.32Hz, 6.95Hz), 3.23 (dq, 1H, J= 6.95Hz), 1.34 (m, 9H). 13C NMR (75MHz, DMSO-d6) δ163.22, 161.85, 149.08, 136.99, 136.37, 136.10, 126.53, 126.48, 121.94, 117.05, 60.45, 32.47, 22.34(2), 14.24. IR (CHCl3) 2976, 2932, 2867, 1709, 1677, 1611, 1580, 1550, 1512, 1415, 1340 cm-1. HRMS (ES) M/z C15H17N3O4Sとして計算値 336.1018, 実測値 336.1009.
実施例457
2−イソプロピル−5−(2−ニトロ−フェニルアミノ)チアゾール−4−カルボン酸アミド
Figure 2005533009
2−イソプロピル−5−(2−ニトロ−フェニルアミノ)チアゾール−4−カルボン酸エチルエステル68.6g(204mmol)を室温にて窒素雰囲気下、DMF205mL中のスラリーとして撹拌した。ホルムアミド32.4mL(816mmol、4.0当量)を一度に加え、粘稠な赤色スラリーを100℃まで加熱し;暗色赤色/紫色溶液を形成した。25%ナトリウムメトキシド/メタノール32.6mL(143mmol、0.7当量)を20〜30分かけて滴加した。温度を120℃に昇温し、暗色溶液を撹拌し、HPLC(Zorbax SB C18 25cm、60:40/ACN:水中0.1%TFA、233nm、1.0mL/分)により完了(<2%メチルエステル+出発物質)するまで120℃にて一晩撹拌した。反応物を室温まで冷却した後、5%塩化アンモニウム水溶液410mLを、外部から冷却せずに35℃以下の温度を維持する速度にて加えた。生成物を沈殿させ、スラリーを0〜5℃まで冷却させ、吸引ろ過し、真空オーブン中60℃にて乾燥し、粗製の標記化合物52.7g(84%収率)を紫色固体として得、これをさらに精製せずに用いた。水性の反応停止操作は、厄介な乳液/遅い分離を引き起こし得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ12.22 (bs, 1H), 8.21 (d, 1H, J= 7.69Hz), 7.78 (m, 2H), 7.59 (bs, 1H), 7.53 (bs, 1H), 7.15 (m, 1H), 3.23 (dq, 1H, J= 6.95Hz), 1.35 (d, 6H, J= 6.95Hz). 13C NMR (75MHz, DMSO-d6) δ165.53, 161.44, 144.58, 137.12, 136.31, 135.72, 128.90, 126.58, 121.08, 116.28, 32.32, 22.35(2). IR (CHCl3) 3520, 3400, 3004, 2967, 2925, 2866, 1658, 1611, 1578, 1513, 1427, 1342 cm-1. HRMS (ES) M/z C13H14N4O3S1として計算値 329.0684, 実測値 329.0667.
実施例458
2−イソプロピル−5−(2−ニトロ−フェニルアミノ)チアゾール−4−カルボニトリル
Figure 2005533009
2−イソプロピル−5−(2−ニトロ−フェニルアミノ)チアゾール−4−カルボン酸アミド47.5g(155mmol)および2−ジクロロエタン475mLを集め、室温にて窒素雰囲気下、暗色溶液として撹拌した。POCl14.5mL(155mmol)を得られた溶液に注ぎ、反応物を2〜3時間、HPLC(Zorbax SB C18 25cm、60:40/ACN:水中0.1%TFA、233nm、1.0mL/分)により反応が完了するまで加熱還流(80〜83℃)した。反応物を室温まで冷却し、さらに0〜5℃まで冷却した。pHを、2N水酸化ナトリウム水溶液275mLを20℃以下の温度を維持する速度にて加えることにより、8〜9に合わせた。層を分離し、水層をジクロロメタン(2x100mL)で抽出した。有機層を集め、ブライン(2x100mL)で洗浄し、乾燥(硫酸マグネシウム)し、ろ過し、ろ液を減圧濃縮し、暗色油状物/固体残渣40gを得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(1200gシリカゲル60、ジクロロメタン)により精製し、標記化合物29.4g(66%)を赤色固体として得た:
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ9.78 (bs, 1h), 8.15 (dd, 1H, J= 6.95Hz, 1.46Hz), 7.67 (dt, 1H, J= 7.32Hz, 1.46Hz), 7.26 (dd, 1H, J= 7.32Hz, 1.10Hz), 7.15 (dt, 1H, J= 6.95Hz, 1.10Hz), 3.26 (dq, 1H, J= 6.95Hz), 1.33 (d, 6H, J= 6.95Hz). 13C NMR (75MHz, DMSO-d6) δ171.85, 150.83, 139.10, 136.22, 136.00, 126.05, 121.41, 118.64, 116.09, 113.73, 33.01, 22.07(2). IR (CHCl3) 3311, 3021, 2970, 2928, 2868, 2223, 1613, 1583, 1518, 1492, 1448, 1403, 1341 cm-1. HRMS (ES) M/z C13H12N4O2Sとして計算値 289.0759, 実測値 289.0744.
実施例459
2−イソプロピル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン塩酸塩
Figure 2005533009
2−イソプロピル−5−(2−ニトロ−フェニルアミノ)チアゾール−4−カルボニトリル35.1g(122mmol)およびIPA525mLを混合し、窒素雰囲気下、撹拌し、60℃まで加熱し、溶解した。SnCl70.0g(369mmol、3.0当量)の5M塩酸水溶液525mLを30分間かけて滴加した。反応混合物を還流温度(80〜85℃)にて、HPLC(Zorbax SB C18 25cm、60:40/ACN:水中0.1%TFA、233nm、1.0mL/分)により反応が完了するまで、1時間加熱した。反応物を50℃まで冷却した。溶媒の大半を減圧留去した。水性固体残渣188gをIPA500mLで処理し、60〜70℃まで数分間加熱し、均一なスラリーを形成した。スラリーを室温、次いで0〜5℃まで1〜2時間冷却した。生成物を吸引ろ過により分離し、真空オーブン中60℃にて乾燥し、粗生成物45.9g(128%)を得、これは残ったスズを多く含んでいた。粗生成物を1N塩酸水溶液2.25L中にて懸濁し、固体のほとんどが溶解するまで1時間加熱還流(95℃)した。室温まで冷却し、生成物を吸引ろ過することにより分離し、1N塩酸水溶液ですすぎ、真空オーブン中70℃にて乾燥し、標記化合物34.5g(97%)を黄色/橙色固体として得た。
元素分析: Sn (9.0%), H2O (1.2%). 1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ10.96 (bs, 1H), 10.15 (bs, 1H), 8.94 (bs, 2H), 7.10-6.95 (m, 2H), 6.93-6.82 (m, 2H), 3.10 (dq, 1H, J= 6.95Hz), 1.28 (s, 3H), 1.26 (s, 3H). 13C NMR (75MHz, DMSO-d6) δ164.42, 159.24, 158.94, 137.01, 128.58, 127.11, 125.09, 122.87, 120.14, 119.23, 32.41, 21.98 (2). IR (KBr) 3301, 3249, 2964, 1653, 1614, 1553, 1509 cm-1. HRMS (ES) M/z 計算値C13H15N4S 259.1017 (M+-Cl), 実測値 259.1010.
実施例460
(S)−2−メチル−10−(3−フェネチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩半水化物
Figure 2005533009
2−メチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン0.712g(3.09mmol)(Eur. Pat. Appl. EP 354781 (1990)に記載の調製法による)および(S)−2−フェネチル−ピペラジン0.588g(3.09mmol)をNMP6.0mL中に混合し、200℃にて3時間加熱した。常温まで冷却し、水75mLで希釈した。酢酸エチルで抽出し、粗生成物1.11gを得た。ジクロロメタン:2Nアンモニア/メタノール(100:5)で溶出したシリカゲルクロマトグラフィーにより、標記化合物0.756gをフリー塩基として得た。二塩酸塩を酢酸エチル中にて黄褐色固体として沈殿させた:
mp 230℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 404 (M+1); 元素分析C23H27Cl2N5S(0.5 H2O)として計算値: C, 56.90; H, 5.81; N, 14.43; 実測値: C, 56.61; H, 5.63; N, 14.21.
実施例461
(S)−2−メチル−10−(4−メチル−3−フェネチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩半水化物
Figure 2005533009
(S)−2−メチル−10−(3−フェネチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン0.5g(1.24mmol)および1,2−ジクロロエタン25mL中37%ホルムアルデヒド溶液0.1mL(1.36mmol)を混合した。10分間撹拌し、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム0.394(1.86mmol)を加えた。さらに1時間30分撹拌した後、溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液に注いだ。ジクロロメタンで抽出し、粗生成物0.52gを得た。ジクロロメタン:2Nアンモニア/メタノール(100:3)で溶出したシリカゲルクロマトグラフィーにより、標記化合物0.296gをフリー塩基として得た。二塩酸塩を酢酸エチル中に黄色固体として沈殿させた:
mp 220℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 418 (M+1); 元素分析C24H29Cl2N5S(0.5 H2O)として計算値: C, 57.71; H, 6.05; N, 14.02; 実測値: C, 57.81; H, 6.08; N, 13.81.
実施例462
(S)−10−(3−ベンジル−ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
実施例460と同様の方法により、2−メチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン0.703g(3.0mmol)および(S)−2−ベンジル−ピペラジン0.538g(3.0mmol)を用い、標記化合物0.410gを黄色固体として得た:
mp 250-252℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 390 (M+1); 元素分析C22H23N5S(0.6 H2O)として計算値: C, 66.01; H, 6.09; N, 17.49; 実測値: C, 65.94; H, 5.66; N, 17.81.
実施例463
(S)−10−[3−(2−メトキシ−ベンジル)ピペラジン−1−イル]−2−メチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
実施例460の方法と同様の方法により、2−メチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン0.687g(2.98mmol)および(S)−2−(2−メトキシ−ベンジル)ピペラジン0.615g(2.98mmol)を用い、標記化合物0.437gを黄色固体として得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 420 (M+1); 元素分析C23H25N5OS(0.5 H2O)として計算値: C, 64.46; H, 6.12; N, 16.34; 実測値: C, 64.20; H, 5.77; N, 16.14.
実施例464
(S)−10−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−メチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
(S)−2−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン180mg(0.82mmol)、2−メチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン188mg(0.82mmol)、1−メチル−2−ピロリジノン5mLを混合した。195℃にて加熱した。3.75時間後、常温まで冷却し、18時間撹拌した。別の同条件下で反応後の反応物2.30mmolと混合した。酢酸エチルおよび水で希釈した。酢酸エチルで抽出した。抽出物を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮した。2Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(2.5%〜4%)を溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物388mg(29%)を得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 434 (M+1), 432 (M-1). HR-MS C24H28N5OSとして計算値: 434.2015. 実測値 434.2018.
HPLC:対称C18カラム(3.5μm、4.6x50mm)。濃度勾配7分間にて5%〜90%溶媒B。溶媒Aは水中0.1%(v/v)TFA、および溶媒Bはアセトニトリル。保持時間5.4分;100%純粋。
実施例465
(S)−10−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−2−メチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
ホルムアルデヒド86μL(1.09mmol、水中37%)を、(S)−10−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−メチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン430mg(0.99mmol)のジクロロメタン20mL溶液に加えた。15分間常温にて撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム315mg(1.49mmol)を加え、1時間常温にて撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム溶液で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮した。2Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(1%〜3%)を溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物のフリー塩基400mg(90%)を得た。二塩酸塩を酢酸エチルおよびエタノールで結晶化し、標記化合物を得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 448 (M+1), 446 (M-1). 元素分析C25H31Cl2N5OS・0.3H2Oとして計算値: C, 57.09; H, 6.06; N, 13.32. 実測値: C, 56.98; H, 6.17; N, 12.93. HR-MS C25H30N5OSとして計算値: 448.2171. 実測値 448.2177.
HPLC:対称C18カラム(3.5μm、4.6x50mm)。濃度勾配7分間にて5%〜90%溶媒B。溶媒Aは水中0.1%(v/v)TFA、および溶媒Bはアセトニトリル。保持時間5.4分;100%純粋。
実施例466
(S)−10−{3−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−メチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
実施例460の方法と同様の方法により、2−メチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン1.21g(5.25mmol)および(S)−2−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン1.09g(5.25mmol)を用い、標記化合物0.848gを黄褐色固体として得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 422 (M+1); 元素分析C23H24FN5S(0.3 H2O)として計算値: C, 64.70; H, 5.81; N, 16.40; 実測値: C, 64.97; H, 5.86; N, 16.15.
実施例467
(S)−10−{3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−メチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
実施例460の方法と同様の方法により、2−メチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン1.25g(5.42mmol)および(S)−2−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン1.13g(5.42mmol)を用い、標記化合物1.06gを黄褐色固体として得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 422 (M+1); 元素分析C23H24FN5S(0.2 H2O)として計算値: C, 64.98; H, 5.78; N, 16.47; 実測値: C, 65.18; H, 5.91; N, 16.17.
実施例468
(S)−2−イソプロピル−10−(3−フェネチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
実施例460と同様の方法により、2−イソプロピル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン1.47g(5.69mmol)および(S)−2−フェネチル−ピペラジン1.08g(5.69mmol)を用い、標記化合物1.04gを黄色固体として得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 432 (M+1); 元素分析C25H29N5Sとして計算値: C, 69.57; H, 6.77; N, 16.22; 実測値: C, 69.40; H, 6.90; N, 15.98.
実施例469
(S)−2−イソプロピル−10−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
実施例460の方法と同様の方法により、2−イソプロピル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン1.48g(5.7mmol)および(S)−2−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン1.26g(5.7mmol)を用い、標記化合物1.01gを黄色固体として得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 462 (M+1); 元素分析C26H31N5OS(0.3 H2O)として計算値: C, 66.87; H, 6.82; N, 15.00; 実測値: C, 66.58; H, 6.35; N, 14.96.
実施例470
(S)−10−(3−ベンジル−ピペラジン−1−イル)−2−イソプロピル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
実施例460の方法と同様の方法により、2−イソプロピル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン1.44g(5.5mmol)および(S)−2−ベンジル−ピペラジン0.983g(5.5mmol)を用い、標記化合物0.580gを黄色固体として得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 418 (M+1); 元素分析C24H27N5S(0.2 H2O)として計算値: C, 68.44; H, 6.56; N, 16.63; 実測値: C, 68.63; H, 6.43; N, 16.74.
実施例471
(S)−10−{3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−イソプロピル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
実施例460の方法と同様の方法により、2−イソプロピル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン0.566g(2.19mmol)および(S)−2−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン0.457g(2.19mmol)を用い、標記化合物0.539gを固体として得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 450 (M+1); 元素分析C25H28FN5S(0.2 H2O)として計算値: C, 66.26; H, 6.32; N, 15.45; 実測値: C, 65.96; H, 6.11; N, 15.31.
実施例472
(S)−10−{3−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−イソプロピル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
ジクロロメタン10.0mL中の2−イソプロピル−4,9−ジヒドロ−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−チオン0.551g(2.0mmol)を撹拌し、トリフルオロメタンスルホン酸メチル0.27mL(2.4mmol)を加えながら、氷浴中にて冷却した。この溶液を常温にて16時間撹拌した。溶媒を留去し、灰色固体を得た。この固体および(S)−2−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン0.417g(2.0mmol)をピリジン8.0mLに溶解し、115℃にて23時間加熱した。ピリジンの留去後、ジクロロメタン:2Nアンモニア/メタノール(100:5)で溶出したシリカゲルクロマトグラフィーにより、標記化合物0.354gを黄色固体として得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 450 (M+1); 元素分析C25H28FN5S(0.2 H2O)として計算値: C, 66.26; H, 6.32; N, 15.45; 実測値: C, 66.01; H, 6.15; N, 15.25.
実施例473
(S)−10−(3−ベンジル−4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
実施例461に記載の方法により、(S)−10−(3−ベンジル−ピペラジン−1−イル)−2−メチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン0.355g(0.91mmol)を用い、標記化合物0.407gを黄色固体として得た:
mp 240℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 404 (M+1); 元素分析 C23H27Cl2N5S(0.5 H2O)として計算値: C, 56.90; H, 5.81; N, 14.43; 実測値: C, 56.74; H, 5.85; N, 14.23.
実施例474
(S)−10−[3−(2−メトキシ−ベンジル)−4−メチル−ピペラジン−1−イル]−2−メチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
実施例461に記載の方法により、(S)−10−[3−(2−メトキシ−ベンジル)ピペラジン−1−イル]−2−メチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン0.388g(0.92mmol)を用い、標記化合物0.452gを橙色固体として得た:
mp 185℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 434 (M+1); 元素分析 C24H29Cl2N5OS(2.1 H2O)として計算値: C, 52.96; H, 6.15; N, 12.87; 実測値: C, 52.84; H, 5.75; N, 12.49.
実施例475
(S)−2−イソプロピル−10−(4−メチル−3−フェネチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
実施例461に記載の方法により、(S)−2−イソプロピル−10−(3−フェネチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン0.950g(2.2mmol)を用い、標記化合物0.686gを橙色固体として得た:
mp 210℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 446 (M+1); 元素分析 C26H33Cl2N5S(1.2 H2O)として計算値: C, 57.81; H, 6.61; N, 12.97; 実測値: C, 58.07; H, 6.55; N, 12.56.
実施例476
(S)−2−イソプロピル−10−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
実施例461に記載の方法により、(S)−2−イソプロピル−10−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン0.932g(2.0mmol)を用い、標記化合物0.770gを黄色固体として得た:
mp 190℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 476 (M+1); 元素分析 C27H35Cl2N5OS(0.2 H2O)として計算値: C, 58.73; H, 6.46; N, 12.68; 実測値: C, 58.44; H, 6.01; N, 12.58.
実施例477
(S)−10−(3−ベンジル−4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2−イソプロピル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
実施例461に記載の方法により、(S)−10−(3−ベンジル−ピペラジン−1−イル)−2−イソプロピル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン0.517g(1.23mmol)を用い、標記化合物0.491gを黄色固体として得た:
mp 235℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 432 (M+1); 元素分析 C25H31Cl2N5S(1.0 H2O)として計算値: C, 57.46; H, 6.37; N, 13.40; 実測値: C, 57.18; H, 5.80; N, 13.39.
実施例478
(S)−10−{3−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−2−メチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
実施例461に記載の方法により、(S)−10−{3−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−メチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン0.776g(1.84mmol)を用い、標記化合物0.694gを黄色固体として得た:
mp 230℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 436 (M+1); 元素分析 C24H28Cl2FN5S(0.7 H2O)として計算値: C, 55.32; H, 5.69; N, 13.44; 実測値: C, 55.20; H, 5.63; N, 13.36.
実施例479
(S)−10−{3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−2−メチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
実施例461に記載の方法により、(S)−10−{3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−メチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン0.951g(2.25mmol)を用い、標記化合物0.841gを黄色固体として得た:
mp 230℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 436 (M+1); 元素分析 C24H28Cl2FN5S(0.5 H2O)として計算値: C, 55.70; H, 5.65; N, 13.53; 実測値: C, 55.94; H, 5.65; N, 13.37.
実施例480
(S)−10−{3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−2−イソプロピル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
実施例461に記載の方法により、(S)−10−{3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−イソプロピル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン0.4301g(0.95mmol)を用い、標記化合物0.440gを橙色固体として得た:
mp 180℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 464 (M+1).
実施例481
(S)−10−{3−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−2−イソプロピル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
実施例461に記載の方法により、(S)−10−{3−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−イソプロピル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン0.316g(0.7mmol)を用い、標記化合物0.338gを橙色固体として得た:
mp 228℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 464 (M+1); 元素分析 C26H32Cl2FN5S(0.6 H2O)として計算値: C, 57.05; H, 6.11; N, 12.80; 実測値: C, 56.72; H, 5.73; N, 12.54.
実施例482
ペンタン酸(2,4−ジオキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)アミド
Figure 2005533009
塩化バレリル3.92mL(33.0mmol)を、3−アミノ−1,5−ジヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−2,4−ジオン5.74g(30.0mmol)およびトリエチルアミン4.60mL(33.0mmol)の無水ジメチルホルムアミド123mL溶液に滴加し、撹拌した。6時間後、減圧濃縮し、残渣を得、イソプロパノール:クロロホルム(1:3)500mL溶液中にて得られた残渣を再構成した。一晩撹拌し、固体を得、得られた固体をジクロロメタンで洗浄し、吸引ろ過により分離した。固体を常温にて2時間減圧乾燥し、標記化合物を得た。ろ液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2X200mL)で洗浄し、抽出混合物をろ過し、洗浄し、形成した塩を除去した。有機相を分離し、飽和塩化ナトリウム水溶液150mLで洗浄した。炭酸水素塩水相をジクロロメタンで逆抽出した。すべての有機物を集め、乾燥(硫酸ナトリウム)し、ろ過し、減圧濃縮し、残渣を得た。残渣をジエチルエーテル中にて粉末化し、得られた固体をろ過し、これをジエチルエーテル(2回繰り返す)で洗浄した。固体を常温にて減圧乾燥し、標記化合物を得た:
質量スペクトル (APCI, m/e): 276 (M+1); 1H NMR (300MHz, DMSO-d6): 10.68 (s, 2H), 8.23 (d, 1H, J = 7.5Hz), 7.20 (m, 4H), 4.71 (d, 1H, J = 7.5Hz), 2.25 (t, 2H, J = 7.5Hz), 1.43 (m, 2H), 1.25 (m, 2H), 0.83 (t, 3H, J = 7.5Hz).
実施例483
2−ブチル−4,9−ジヒドロ−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−チオン
Figure 2005533009
ペンタン酸(2,4−ジオキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)アミド4.13g(15.0mmol)およびローソン試薬9.10g(22.5mmol)を無水ジクロロエタン250mL中にて混合し、85℃まで加熱し、撹拌した。16時間後、常温まで冷却し、反応固体を吸引ろ過により集め、得られた固体を常温にて減圧乾燥し、標記化合物を得た:
質量スペクトル (APCI, m/e): 290 (M+1); 1H NMR (300MHz, DMSO-d6) 10.95 (s, 1H), 9.01 (s, 1H), 6.93 (m, 3H), 6.71 (d, 1H, J = 7.5Hz), 2.68 (t, 2H, J = 7.5Hz), 1.53 (m, 2H), 1.30 (m, 2H), 0.85 (t, 3H, J = 7.5Hz).
実施例484
(S)−2−ブチル−10−(3−フェネチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
トリフルオロメタンスルホン酸メチル0.850mL(7.51mmol)を、2−ブチル−4,9−ジヒドロ−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−チオン1.45g(5.01mmol)の無水ジクロロメタン0℃溶液に加えた。反応物中の固体をジクロロメタンですすぎ、反応物をゆっくり常温まで昇温しながら撹拌した。一晩たった後、減圧濃縮し、粗製のメチル化された中間体を得た。この中間体1.06g(2.0mmol)を取り、これと2−(S)−フェネチル−ピペラジン0.38g(2.0mmol)を無水ピリジンと混合し、100℃まで加熱し、撹拌した。一晩たった後、常温まで冷却し、減圧濃縮し、油状物2.16gを得、次いで2Mアンモニア/メタノールの8%ジクロロメタン溶液の濃度勾配(ジクロロメタン中0〜100%)で溶出した2回のクロマトグラフィー精製により、標記化合物0.078gを得た。
質量スペクトル (APCI+, m/e): 446 (M+1); 1H NMR (300MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 7.79 (s, 1H), 7.31-7.10 (m, 5H), 6.90-6.74 (m, 3H), 6.71-6.64 (m, 1H), 4.14-3.92 (br. m, 1H), 3.44-3.22 (m, 1H), 2.93-2.52 (m, 10H), 1.65-1.49 (m, 4H), 1.36-1.20 (m, 2H, J = 7.1Hz), 0.82 (t, 3H, J = 7.1Hz).
実施例485
(S)−2−ブチル−10−(3−フェネチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
塩化アセチル0.0601mL(0.842mmol)の無水エタノール溶液を常温にて、(S)−2−ブチル−10−(3−フェネチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン0.075g(0.17mmol)の無水エタノールに、フリー塩基を溶媒和するためにメタノールを数滴加えながら加え、撹拌し、減圧濃縮し、標記化合物0.078gを得た:
質量スペクトル (ES+, m/e): 446 (M+1-2HCl); 精密質量スペクトル (ES+, m/e, C26H31N5S・2HCl): 計算値 446.2378 (M+1-2HCl), 実測値 446.2397.
実施例486
(S)−2−ブチル−10−(4−メチル−3−フェネチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムおよびホルムアルデヒド(37%w/w)水溶液を、(S)−2−ブチル−10−(3−フェネチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン0.50g(1.1mmol)のジクロロエタン12mL溶液に加え、撹拌した。5時間後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で希釈し、層を分離した。水層をジクロロメタン(3X)で抽出し、有機物を集め、乾燥(硫酸ナトリウム)し、ろ過し、減圧濃縮し、油状物0.24gを得た。油状物を、2Mアンモニア/メタノールの5%ジクロロメタン溶液の濃度勾配(30分かけて0〜100%)、次いで2Mアンモニア/メタノールの5%ジクロロメタン溶液で溶出したフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物0.19gを得た:
質量スペクトル (APCI+, m/e): 460 (M+1); 1H NMR (300MHz, CDCl3), δ(ppm): 7.39-7.11 (m, 5H), 7.11-6.95 (m, 2H), 6.94-6.81 (m, 1H), 6.69-6.57 (m, 1H), 5.01 (s, 1H), 4.40-3.93 (br. m, 1H), 3.34-3.16 (m, 1H), 3.08-2.92 (m, 1H), 2.93-2.40 (m, 7H), 2.40-2.23 (m, 4H), 2.06-1.51 (m, 4H), 1.38 (d, 2H, J = 7.1Hz), 0.90 (t, 3H, J = 7.1Hz).
実施例487
(S)−2−ブチル−10−(4−メチル−3−フェネチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
塩化アセチル0.15mL(2.1mmol)の無水エタノール溶液を常温にて、無水エタノール中の(S)−2−ブチル−10−(4−メチル−3−フェネチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン0.19g(0.41mmol)に、フリー塩基を溶媒和するためのメタノールを数滴加えながら加え、減圧濃縮し、標記化合物0.18gを得た。
質量スペクトル (APCI+, m/e): 460 (M+1-2HCl); 精密質量スペクトル (ES+, m/e, C27H33N5S・2HCl): 計算値 460.2535 (M+1-2HCl), 実測値 460.2556.
実施例488
シクロペンタンカルボン酸(2,4−ジオキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアザピン−3−イル)アミド
Figure 2005533009
3−アミノ−1H−1,5−ベンゾジアゼピン−2,4−(3H,5H)ジオン7.0g(36.6mmol)およびトリエチルアミン4.07g(40.3mmol)をDMF120mL中にて混合し、塩化シクロペンタンカルボニル5.34g(40.3mmol)を室温にて滴加した。一晩撹拌した後、DMFを減圧留去し、残渣を混合溶媒(クロロホルム/イソプロパノール=3/1)400mL中にて懸濁した。灰白色固体を吸引ろ過により集め、標記化合物を得た。ろ液を炭酸水素ナトリウム(飽和、2x100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を濃縮し、標記化合物の二回目の収量を得、合計9.13g、収率87%で得た:
1H NMR (300MHz, DMSO-d6): 10.70 (s, 2H), 8.11 (d, 1H, J = 7.8Hz), 7.24-7.15 (m, 4H), 4.73 (d, 1H, J = 7.5Hz), 2.96-2.87 (m, 1H), 1.74-1.45 (m, 8H).
実施例489
2−シクロペンチル−4、9−ジヒドロ−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−チオン
Figure 2005533009
シクロペンタンカルボン酸(2,4−ジオキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアザピン−3−イル)アミド1.90g(6.6mmol)およびローソン試薬4.01g(9.9mmol)を1,2−ジクロロエタン120mL中にて混合し、窒素雰囲気下加熱還流した。反応物を室温まで冷却し、4時間後、吸引ろ過により橙色固体1.56gを集め、収率78%で得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6): 10.96 (s, 1H), 9.05 (s, 1H), 7.00-6.89 (m, 3H), 6.78-6.76 (m, 1H), 3.21-3.10 (m, 1H), 2.00-1.90 (m, 2H), 1.7-1.55 (m, 6H).
実施例490
2−シクロペンチル−10−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
N−メチルピペラジン0.264g(2.64mmol)および2−シクロペンチル−4,9−ジヒドロ−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ{f}アズレン−10−チオン0.205g(0.66mmol)をピリジン7ml中にて混合し、一晩加熱還流した。室温まで冷却し、ピリジンを留去し、残渣を、2Nアンモニア/メタノール:ジクロロメタン(1:10)を溶離液として用いたシリカゲルにて精製し、泡状物165mgを得、これをメタノール中で再結晶し、標記化合物110mgを得た:
質量スペクトル (エレクトロスプレー) (m/e): C20H25N5Sとして計算値 Mass (M): 367.18, 実測値: 368.18(M+1); 1H NMR (400MHz, CDCl3) δppm: 6.97-6.90 (m, 2H), 6.81 (dt, 1H, J = 7.3Hz, J = 1.0 Hz), 6.55 (dd, 1H, J = 7.8Hz, J = 1.5Hz), 4.96 (br, 1H), 3.2-3.17 (m, 1H), 2.49-2.47 (m, 4H), 2.28 (s, 3H), 2.03-1.97 (m, 2H), 1.71-1.55 (m, 10H).
実施例491
(S)−2−シクロペンチル−10−(3−フェネチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
(S)−2−フェネチル−ピペラジン0.537g(3.0mmol)および2−シクロペンチル−4,9−ジヒドロ−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ{f}アズレン−10−チオン0.451g(1.5mmol)をピリジン10ml中に混合し、85℃まで20時間加熱した。室温まで冷却し、ピリジンを留去し、残渣を、2Nアンモニア/メタノール:ジクロロメタン(1:10)を溶離液として用いたシリカゲルにて精製し、標記化合物265mgを黄色固体として得た。
質量スペクトル (エレクトロスプレー) (m/e): C27H31N5S, 計算値 Mass: 457.2; 実測値: 458.3 (M+1); 1H NMR (400MHz, CDCl3) δppm: 7.31-7.27 (m, 2H), 7.24-7.16 (m, 3H), 7.05-6.97 (m, 2H), 6.86 (dt, 1H, J = 7.8Hz, J = 1.9Hz), 6.62 (dd, 1H, J = 7.8Hz, J = 1.0Hz), 5.00 (br, 1H), 4.25 (br, 1H), 3.25 (t, 1H, J = 7.8Hz), 3.02-2.88 (m, 4H), 2.73-2.63 (m, 3H), 2.07-2.03 (m, 2H), 1.77-1.61 (m, 10H).
実施例492
(S)−2−シクロペンチル−10−(3−フェネチル−4−メチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
2−シクロペンチル−10−(3−フェネチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン220mg(0.48mmol)、ホルムアルデヒド(37%、w/w、水溶液)47mg(0.58mmol)およびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム152.6mg(0.72mmol)を1,2−ジクロロエタン12mL中にて混合し、室温にて4時間撹拌した。反応を、水を加えることによりクエンチした後、ジクロロメタンで抽出し、集めた有機溶媒を硫酸ナトリウムで乾燥した。粗製物を、濃度勾配100%ジクロロメタン〜100%混合溶媒(2Nアンモニア/メタノールの15%ジクロロメタン溶液)のフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーにより55分かけて精製し、黄色泡状物2−シクロペンチル−10−(3−フェネチル−4−メチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン225mgを得た。二塩酸塩が、3当量の塩化アセチル111.4mg(1.42mmol)をフリー塩基223mg(0.437mmol)にエタノール5mL中にて加えることにより、形成された。溶媒を留去した後、残渣をアセトニトリル/水=50/50の混合溶媒15mlに溶解し、一晩、凍結乾燥し、橙色固体235mgを得た。
質量スペクトル (エレクトロスプレー) (m/e): C28H33N5S, 計算値 Mass: 471.2; 実測値: 472.2 (M+1).
実施例493
(S)−2−シクロペンチル−10−(3−ベンジル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
実施例491に記載の方法と同様の方法を用いて、(S)−2−ベンジル−ピペラジン1.23g(7.0mmol)、2−シクロペンチル−4,9−ジヒドロ−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ{f}アズレン−10−チオン0.602g(2.0mmol)をピリジン8ml中にて用い、明茶色泡状物の標記化合物240mgを得た。
質量スペクトル (エレクトロスプレー) (m/e): C26H29N5S, 計算値 Mass: 443.36; 実測値: 444.1 (M+1); 1H NMR (400MHz, CDCl3) δppm: 7.32-7.21 (m, 5H), 7.03-6.97 (m, 2H), 6.86 (dt, 1H, J = 7.8Hz, J = 1.9Hz), 6.61 (d, 1H, J = 7.8Hz), 5.00 (br, 1H), 3.21-2.90 (m, 4H), 2.78-2.72 (m, 1H), 2.62-2.56 (m, 1H), 2.03-1.95 (m, 2H), 1.77-1.62 (m, 10H).
実施例494
(S)−2−シクロペンチル−10−(3−ベンジル−4−メチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン、二塩酸塩
Figure 2005533009
実施例492の方法と同様の方法を用い、1,2−ジクロロエタン5mL中の(S)−2−シクロペンチル−10−(3−ベンジル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン185g(0.418mmol)、ホルムアルデヒド(37%、w/w、水溶液)42.3mg(0.52mmol)およびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム132mg(0.63mmol)を用い、室温にて5時間撹拌した。精製後、フリー塩基を黄色固体157mgとして得た:
質量スペクトル (エレクトロスプレー) (m/e): C27H31N5Sとして計算値 Mass: 457.23; 実測値: 458.1 (M+1);
二塩酸塩を、3当量の塩化アセチル77.3mg(0.98mmol)をto エタノール5mL中のフリー塩基150mg(0.33mmol)に加えることにより、形成した。溶媒を留去した後、残渣をアセトニトリル/水=50/50の混合溶媒10mlに溶解し、一晩凍結乾燥し、橙色固体176mgを得た。
実施例495
(S)−2−シクロペンチル−10−{3−[2−(3−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
実施例491の方法と同様の方法を用いることにより、(S)−2−(3−メトキシ−フェニル)ピペラジン1.10g(5.0mmol)および2−シクロペンチル−4,9−ジヒドロ−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ{f}アズレン−10−チオン0.540g(1.79mmol)をピリジン6ml中にて用い、85℃まで5時間加熱した。精製した後、標記化合物310mgを茶色固体として得た。
質量スペクトル (エレクトロスプレー) (m/e): C28H33N5OSとして計算値 Mass: 487.24; 実測値: 488.1 (M+1); 1H NMR (400MHz, CDCl3) δppm: 7.21-7.17 (m, 1H), 7.05-6.97 (m, 2H), 6.86 (dt, 1H, J = 7.3 Hz, J = 1.9 Hz), 6.79-6.72 (m, 3H), 6.61 (dd, 1H, J = 7.8 Hz, J = 1.5 Hz), 5.00 (br, 1H), 4.25 (br, 1H), 3.78 (s, 3H), 3.02-2.89 (m, 4H), 2.69-2.63 (m, 3H), 2.07-2.04 (m, 2H), 1.77-1.48 (m, 10H).
実施例496
(S)−2−シクロペンチル−10−{3−[2−(3−メトキシ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン、二塩酸塩
Figure 2005533009
実施例492と同様の方法を用いることにより、(S)−2−シクロペンチル−10−{3−[2−(3−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン270mg(0.55mmol)、ホルムアルデヒド(37%、w/w、水溶液)0.56g(0.69mmol)およびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム174.8mg(0.825mmol)を1,2−ジクロロエタン8mL中にて用い、室温にて撹拌した。精製した後、フリー塩基230mgを茶色油状物として得た。
質量スペクトル (エレクトロスプレー) (m/e): C29H35N5OSとして計算値 Mass: 501.26; 実測値: 502.1 (M+1); 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δppm: 7.21-7.17 (m, 1H), 7.06-6.96 (m, 2H), 6.87 (dt, 1H, J = 7.8 Hz, J = 1.5 Hz), 6.79-6.72 (m, 3H), 6.62 (dd, 1H, J = 7.8 Hz, J = 1.5 Hz), 5.05 (br, 1H), 3.78 (s, 3H), 3.27-3.21 (m, 1H),3.02-2.72 (m,3H),2.60-2.42 (m, 2H), 2.38-2.28 (m, 4H), 2.12-1.83(m, 3H), 1.76-1.60 (m, 10H).
二塩酸塩を3当量の塩化アセチル105.8mg(1.37mmol)をエタノール5mL中のフリー塩基225mg(0.45mmol)に加えることにより形成した。溶媒を留去した後、残渣をアセトニトリル/水=50/50の混合溶媒10mlに溶解し、一晩凍結乾燥し、橙色固体252mgを得た。
実施例497
(S)−2−シクロペンチル−10−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
ピリジン5.0mL中の(S)−2−(4−メトキシ−フェニル)ピペラジン440mg(2.0mmol)を、ピリジン5ml中の2−シクロペンチル−4,9−ジヒドロ−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ{f}アズレン−10−チオン602mg(2.0mmol)に2.5時間かけて85℃にてゆっくり加えた後、5時間85℃にて撹拌した。室温まで冷却し、溶媒を留去し、残渣を濃度勾配(ジクロロメタン〜2Nアンモニア/メタノールの15%ジクロロメタン溶液)を用いたシリカゲル上にて精製し、標記化合物450mgを得た。
質量スペクトル (エレクトロスプレー) (m/e): C28H33N5OSとして計算値 Mass: 487.24; 実測値: 488.1 (M+1); 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δppm: 7.11-6.97 (m, 4H), 76.89-6.81 (m, 3H), 6.63 (m, 1H), 5.02 (br, 1H), 4.25 (br, 1H), 3.78 (s, 3H), 3.26-3.23 (m, 1H), 2.99-2.88 (m, 4H), 2.68-2.62 (m, 3H), 2.10-2.03 (m, 2H), 1.76-1.16 (m, 10H).
実施例498
(S)−2−シクロペンチル−10−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン、二塩酸塩
Figure 2005533009
実施例492の方法と同様の方法を用いることにより、(S)−2−シクロペンチル−10−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン220mg(0.45mmol)、ホルムアルデヒド(37%、w/w、水溶液)45.8mg(0.56mmol)およびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム143mg(0.675mmol)を1,2−ジクロロエタン5mL中にて用い、室温にて撹拌した。精製した後、フリー塩基を茶色油状物200mgとして得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δppm: 7.11-6.97 (m, 4H), 6.89-6.80 (m, 3H), 6.61 (dd, 1H, J = 7.8 Hz, J = 1.0 Hz), 5.02 (br, 1H), 3.78 (s, 3H), 3.27-3.21 (m, 1H), 3.02-2.60 (m, 2H), 2.56-2.42 (m, 2H), 2.34-2.28 (m, 5H), 2.12-2.06 (m, 2H), 1.95-1.83(m, 1H), 1.77-1.61 (m, 10H).
二塩酸塩を3当量の塩化アセチル94.2mg(1.20mmol)をエタノール5mL中のフリー塩基200mg(0.40mmol)に加えることにより、形成した。溶媒を留去した後、残渣をアセトニトリル/水=50/50の混合溶媒10mlに溶解し、一晩凍結乾燥し、標記化合物223mgを橙色固体として得た。
実施例499
N−(2,4−ジオキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアザピン−3−イル)プロピオンアミド
Figure 2005533009
3−アミノ−1H−1,5−ベンゾジアゼピン−2,4−(3H、5H)−ジオン5.7g(30.0mmol)およびトリエチルアミン3.33g(33.0mmol)をDMF120mL中にて混合し、塩化プロピオニル3.05g(33.0mmol)を室温にて滴加した。一晩撹拌した後、DMFを減圧留去し、残渣を混合溶媒(クロロホルム/イソプロパノール=3/1、400mL)中にて懸濁した。灰白色固体を吸引ろ過により集め、標記化合物を得た。ろ液を炭酸水素ナトリウム(飽和2x100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。有機溶媒を濃縮し、残渣を得、エーテルで処理し、固体を標記化合物として集めた:
質量スペクトル (APCI) (m/e): 248.1 (M+1). 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): 10.70 (s, 2H), 8.19 (d, 1H, J = 7.2 Hz), 7.23-7.15 (m, 4H), 4.73 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 2.27 (q, 2H, J = 8.0 Hz), 0.94 (t, 3H, J = 8.0 Hz).
実施例500
2−エチル−4、9−ジヒドロ−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−チオン
Figure 2005533009
N−(2,4−ジオキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアザピン−3−イル)プロピオンアミド3.7g(15.0mmol)およびローソン試薬9.09g(22.5mmol)を1,2−ジクロロエタン225mL中にて混合し、窒素雰囲気下、加熱還流した。一晩還流した後、反応物を室温まで冷却し、橙色固体を吸引ろ過により集め、減圧乾燥し、粗製物3.3gを得た。粗製物1.0gを取り、1,2−ジクロロエタン30mL中のローソン試薬0.75gと混合し、一晩加熱還流し、室温まで冷却し、橙−赤色固体を吸引ろ過により集め、標記化合物を得た。中間体の残り2.3gをT同様に処理し、さらなる標記化合物を得た:
質量スペクトル (エレクトロスプレー) (m/e): 261.8 (M+1), 260.0 (M-1); 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): 10.97 (s, 1H), 9.17 (s, 1H), 7.00-6.91 (m, 3H), 6.79-6.70 (m, 1H), 2.73 (q, 2H, J = 7.5 Hz), 1.16 (t, 3H, J = 7.5 Hz).
実施例501
(S)−2−エチル−10−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
トリフルオロメタンスルホン酸メチル4.2g(26.0mmol)を一晩、2−エチル−4,9−ジヒドロ−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ{f}アズレン−10−チオン3.4g(13.0mmol)のジクロロメタン35mL懸濁液に加え、LC−MSは50%の出発物質が残存していることを示したので、トリフルオロメタンスルホン酸メチル0.1mLをさらに加え、35℃まで1時間加熱した。反応混合物を減圧濃縮し、赤−茶色固体を得た。固体をピリジン32.5mLに溶解し、0.4M溶液とした。溶液5mL(2.0mmol)を取り、(S)−2−(4−メトキシ−フェニル)ピペラジン440mg(2.0mmol)と混合し、100℃まで2.5時間加熱した。反応物を室温まで冷却し、濃縮し、残渣を得、濃度勾配100%ジクロロメタン〜100%混合溶媒(ジクロロメタン:2Nアンモニア/メタノール=20:1)のフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーにより55分かけて精製し、標記化合物250mgを得た。
質量スペクトル (APCI) (m/e): C25H29N5OSとして計算値 Mass: 447.21, 実測値: 448.2(M+1); 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δppm: 7.12-6.80 (m, 7H), 6.68-6.65 (m, 1H), 5.30 (br, 1H), 4.25 (m, 2H), 3.77 (s, 3H), 3.21-2.88 (m, 4H), 2.85-2.79 (m, 3H), 2.67-2.62 (m, 2H), 1.77-1.75 (m, 2H), 1.29 (t, 3H, J = 7.3 Hz).
実施例502
(S)−2−エチル−10−{3−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
実施例501の方法と同様の方法を用いることにより、2−エチル−4,9−ジヒドロ−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ{f}アズレン−10−チオン3.4g(13.0mmol)のジクロロメタン35mL懸濁液を用い、トリフルオロメタンスルホン酸メチル4.2g(26.0mmol)を一晩加え、LC−MSが50%の出発物質がまだ残存することを示したので、トリフルオロメタンスルホン酸メチル0.1mLをさらに加え、35℃まで1時間加熱した。反応混合物を減圧濃縮し、赤−茶色固体を得た。固体をピリジン32.5mL中にて溶解し、0.4M溶液とした。溶液6.25mL(2.5mmol)を取り、(S)−2−(4−フルオロ−フェニル)ピペラジン520mg(2.5mmol)と混合し、100℃まで3時間加熱した。反応物を室温まで冷却し、濃縮し、残渣を得、これを濃度勾配100%ジクロロメタン〜100%混合溶媒(ジクロロメタン:2Nアンモニア/メタノール=20:1)のフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーにより55分かけて精製し、標記化合物360mgを橙−茶色泡状物として得た。
質量スペクトル (APCI) (m/e): C24H26FN5Sとして計算値 Mass: 435.15, 実測値: 436.2 (M+1); 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δppm: 7.17-6.86 (m, 7H), 6.66-6.63 (m, 1H), 5.30 (br, 1H), 4.25-4.15 (m, 2H), 3.10-2.66 (m, 10H), 1.76-1.71 (m, 2H), 1.28 (t, 3H, J = 7.7 Hz).
実施例503
(S)−2−エチル−10−{3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
実施例501の方法と同様の方法を用いることにより、2−エチル−4,9−ジヒドロ−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ{f}アズレン−10−チオン3.4g(13.0mmol)のジクロロメタン35mL懸濁液を用い、トリフルオロメタンスルホン酸メチル4.2g(26.0mmol)を一晩加え、LC−MSが50%の出発物質がまだ残存することを示したので、さらにトリフルオロメタンスルホン酸メチル0.1mLを加え、35℃まで1時間加熱した。反応混合物を減圧濃縮し、赤−茶色固体を得た。固体をピリジン32.5mLに溶解し、0.4M溶液とした。溶液6.25mL(2.5mmol)を取り、(S)−2−(3−フルオロ−フェニル)ピペラジン520mg(2.5mmol)と混合し、100℃まで3時間加熱した。反応物を室温まで冷却し、濃縮して残渣を得、これを濃度勾配100%ジクロロメタン〜100%混合溶媒(ジクロロメタン:2Nアンモニア/メタノール=20:1)のフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーにより55分かけて精製し、標記化合物412mgを得た。
質量スペクトル (APCI) (m/e): C24H26FN5Sとして計算値 Mass: 435.15, 実測値: 436.2 (M+1); 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δppm: 7.24-6.85 (m, 7H), 6.66-6.65 (m, 1H), 5.30 (br, 1H), 4.25-4.15 (m, 2H), 3.20-2.68 (m, 10H), 1.90-1.75 (m, 2H), 1.29 (t, 3H, J = 7.3 Hz).
実施例504
(S)−2−エチル−10−{3−[2−(3−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
実施例501と同様の方法を用いることにより、2−エチル−4,9−ジヒドロ−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ{f}アズレン−10−チオン3.4g(13.0mmol)のジクロロメタン35mL懸濁液を用い、トリフルオロメタンスルホン酸メチル4.2g(26.0mmol)を一晩加え、LC−MSが50%の出発物質がまだ残存することを示したので、さらにトリフルオロメタンスルホン酸メチル0.1mLを加え、35℃まで1時間加熱した。反応物を減圧濃縮し、赤茶色固体を得た。固体をピリジン32.5mLに溶解し、0.4M溶液とした。溶液6.25mL(2.5mmol)を取り、(S)−2−(3−メトキシ−フェニル)ピペラジン550mg(2.5mmol)と混合し、100℃まで3時間加熱した。反応物を室温まで冷却しm濃縮し、残渣を得、濃度勾配100%ジクロロメタン〜100%混合溶媒(ジクロロメタン:2Nアンモニア/メタノール=20:1)のフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーにより55分かけて精製し、標記化合物306mgを得た。
質量スペクトル (APCI) (m/e): C25H29N5OSとして計算値 Mass: 447.21, 実測値: 448.2(M+1); 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δppm: 7.21-7.16 (m, 1H), 7.08-6.96 (m, 2H), 6.91-6.86 (m, 1H), 6.80-6.71(m, 3H), 6.65-6.64 (m, 1H), 5.40 (br, 1H), 4.35-4.25 (m, 2H), 3.78 (s, 3H), 3.16-2.69 (m, 10H), 1.79-1.76 (m, 2H), 1.29 (t, 3H, J = 7.7 Hz).
実施例506
(S)−2−エチル−10−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン、二塩酸塩
Figure 2005533009
実施例492と同様の方法を用いることにより、(S)−2−エチル−10−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン190mg(0.42mmol)、ホルムアルデヒド(37%、w/w、水溶液)42.7mg(0.53mmol)およびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム134.9mg(0.64mmol)を1,2−ジクロロエタン5mL中にて用い、室温にて撹拌した。精製した後、フリー塩基145mgを茶色油状物として得た:
質量スペクトル (APCI) (m/e): C26H31N5OSとして計算値 Mass: 461.22, 実測値: 462.2(M+1);
二塩酸塩を5当量の塩化アセチル115mg(1.46mmol)をエタノール5mL中のフリー塩基135mg(0.292mmol)に加えることにより形成した。溶媒を留去した後、残渣をアセトニトリル/水=50/50の混合溶媒10mlに溶解し、一晩凍結乾燥し、標記化合物142mgを橙色固体として得た。
実施例507
(S)−2−エチル−10−{3−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
実施例492と同様の方法を用いることにより、(S)−2−エチル−10−{3−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン292mg(0.67mmol)、ホルムアルデヒド(37%、w/w、水溶液)68mg(0.84mmol)およびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム213mg(1.01mmol)を1,2−ジクロロエタン6mL中にて用い、室温にて撹拌した。精製した後、フリー塩基272mgを黄色固体として得た。
質量スペクトル (APCI) (m/e): C25H28FN5Sとして計算値 Mass: 449.15, 実測値: 450.2;
二塩酸塩を5当量の塩化アセチル115mg(1.46mmol)をエタノール5mL中のフリー塩基135mg(0.292mmol)に加えることにより、形成した。溶媒を留去した後、残渣を10ml混合溶媒アセトニトリル/水=50/50に溶解し、一晩凍結乾燥し、標記化合物300mgを黄色固体として得た。
実施例508
(S)−2−エチル−10−{3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
実施例492と同様の方法をもちいることにより、(S)−2−エチル−10−{3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン236mg(0.54mmol)、ホルムアルデヒド(37%、w/w、水溶液)55mg(0.68mmol)およびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム172mg(0.81mmol)を1,2−ジクロロエタン6mL中にて用い、室温にて撹拌した。精製した後、フリー塩基140mgを得た:
質量スペクトル (APCI) (m/e): C25H28FN5Sとして計算値 Mass: 449.20, 実測値: 450.2 (M+1); 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δppm: 7.24-7.19 (m, 1H), 7.07-6.84 (m, 6H), 6.64-6.61 (m, 1H), 5.29 (br, 1H), 4.35-4.25 (m, 2H), 3.27-3.23 (m, 1H), 3.04-2.71 (m, 5H), 2.62-2.42 (m, 2H), 2.33-2.29 (m, 4H), 2.00-1.74 (m, 2H), 1.29 (t, 3H, J = 7.7 Hz).
二塩酸塩を5当量の塩化アセチル122mg(1.56mmol)をエタノール5mL中のフリー塩基140mg(0.31mmol)に加えることにより形成した。溶媒を留去した後、残渣を10ml混合溶媒アセトニトリル/水=50/50に溶解し、一晩凍結乾燥し、標記化合物139mgを橙色固体として得た。
実施例509
(S)−2−エチル−10−{3−[2−(3−メトキシ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
実施例492の方法と同様の方法を用いることにより、(S)−2−エチル−10−{3−[2−(3−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン252mg(0.56mmol)、ホルムアルデヒド(37%、w/w、水溶液)57mg(0.70mmol)およびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム179.2mg(0.85mmol)を1,2−ジクロロエタン5mL中にて用い、室温にて撹拌した。精製した後、フリー塩基215mgを得た。
質量スペクトル (APCI) (m/e): C26H31N5OSとして計算値 Mass: 461.22, 実測値: 462.2(M+1);
二塩酸塩を5当量の塩化アセチル168.8mg(2.15mmol)をエタノール5mL中のフリー塩基200mg(0.43mmol)に加えることにより形成した。溶媒を留去した後、残渣を10ml混合溶媒アセトニトリル/水=50/50に溶解し、一晩凍結乾燥し、標記化合物225mgを得た。
実施例510
N−(2,4−ジオキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)−2,2,2−トリフルオロ−アセトアミド
Figure 2005533009
1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩7.67g(40.0mmol)および4−(ジメチルアミノ)ピリジン0.244g(2.00mmol)を、3−アミノ−1,5−ジヒドロ−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−2,4−ジオン7.65g(40.0mmol)の無水N,N−ジメチルホルムアミド50mL溶液に加えた。反応物中の固体を無水N,N−ジメチルホルムアミド50mLですすぎ、反応物を0℃まで氷/水浴中にて冷却した。シリンジによりトリフルオロ酢酸3.08mL(40.0mmol)を加えた。10分後、冷却をやめ、5.5時間後常温にてさらに0.2当量の1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩1.53gおよびトリフルオロ酢酸0.62mLを加え、常温にて撹拌した。一晩たち、減圧濃縮し、残渣を得た。残渣をイソプロパノール:クロロホルム(1:3、20mL)中にて再構成し、5分放置した。形成した固体を吸引ろ過により集め、イソプロパノール:クロロホルム(3:1)で洗浄し、常温にて減圧乾燥し、標記化合物を得た。沈殿した固体を含むろ液をろ過し、この固体を常温にて減圧乾燥し、標記化合物の第二収量を得た:
質量スペクトル (ES neg., m/e): 286.0 (M-1); 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): 10.93 (s, 2H), 9.42 (d, 1H, J = 6.9 Hz), 7.29-7.15 (m, 4H), 4.91 (d, 1H, J = 7.2 Hz).
実施例511
2−トリフルオロメチル−4,9−ジヒドロ−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−チオン
Figure 2005533009
N−(2,4−ジオキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−3−イル)−2,2,2−トリフルオロ−アセトアミド3.02g(10.5mmol)を、無水トルエン60mL中のローソン試薬、[2,4−ビス(4−メトキシフェニル)−1,3−ジチア−2,4−ジホスフェタン−2,4−ジスルフィド]6.38g(15.8mmol)と混合し、加熱還流し、撹拌した。16時間後、冷却し、数時間撹拌した。反応固体を吸引ろ過により集め、少量のトルエンで洗浄し、40℃にて数時間乾燥し、粗生成物3.6gを得た。物質をシリカゲル60上に吸着し、ヘキサン中35%酢酸エチルの溶液で溶出したフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。生成物を含んだフラクションを集め、減圧濃縮し、生成物を54℃にて4.5時間減圧乾燥し、標記化合物を得た:
質量スペクトル (APCI, m/e): 302 (M+1); 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): 11.39 (s, 1H), 9.57 (s, 1H), 7.03 (m, 3H), 6.77 (m, 1H).
実施例512
(S)−10−{3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−トリフルオロメチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
実施例484記載と同様の方法に従い、2−トリフルオロメチル−4,9−ジヒドロ−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−チオン4.025g(13.36mmol)およびトリフルオロメタンスルホン酸メチル2.27mL(20.0mmol)を用い、メチル化された中間体を形成した。この中間体1.38g(3.0mmol)を取り、(S)−2−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン0.62g(3.0mmol)と混合し、次いで、始めは2Mアンモニア/メタノールの3.5%ジクロロメタン溶液(ジクロロメタン中0〜100%)の濃度勾配で溶出した、予め詰められたシリカゲルカラム;および二回目はメタノールで充填し、生成物をジクロロメタン中の2Mアンモニア/メタノールの濃度を増大しながら溶出した、予め詰められたカチオン交換カラムによる2回のクロマトグラフィー精製し、標記化合物0.754gを得た:
質量スペクトル (APCI+, m/e): 476 (M+1); 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 8.45 (s, 1H), 7.33-7.23 (m, 1H), 7.05-6.80 (m, 6H), 6.74-6.68 (m, 1H), 4.06-3.80 (br. m, 2H), 2.94-2.76 (m, 2H), 2.74-2.52 (m, 5H), 2.35 (br. s, 1H), 1.67-1.49 (m, 2H).
実施例513
(S)−10−{3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−トリフルオロメチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
塩化アセチル0.566mL(7.93mmol)の無水エタノールを、(S)−10−{3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−トリフルオロメチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン0.754g(1.59mmol)の無水エタノール溶液に加え、常温にて撹拌した。沈殿固体を吸引ろ過により分離し、ジエチルエーテルで洗浄し、標記化合物0.660gを得た:
質量スペクトル (APCI+, m/e): 476 (M+1-2HCl); 精密質量スペクトル (ES+, m/e, C23H21F4N5S・2HCl): 計算値 476.1532 (M+1-2HCl), 実測値 476.1530.
実施例514
(S)−10−{3−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−トリフルオロメチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
実施例484と同様の方法を用いて、2−トリフルオロメチル−4,9−ジヒドロ−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−チオン4.025g(13.36mmol)およびトリフルオロメタンスルホン酸メチル2.27mL(20.0mmol)を用い、メチル化された中間体を形成した。この中間体1.38g(3.0mmol)を取り、(S)−2−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン(0.62、3.0mmol)と混合し、次いでジクロロメタン中の、2Mアンモニアの3.5%エタノール溶液の濃度勾配(ジクロロメタン中0〜100%)で溶出したクロマトグラフィー精製し、標記化合物1.11gを得た:
質量スペクトル (APCI+, m/e): 476 (M+1); 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 8.67-8.36 (m, 2H), 7.27-7.16 (m, 2H), 7.13-7.03 (m, 2H), 7.01-6.86 (m, 3H), 6.75-6.68 (m, 1H), 4.24-3.96 (br. m, 2H), 3.39-2.91 (m, 5H), 2.75-2.51 (m, 2H), 1.88-1.73 (m, 2H).
実施例515
(S)−10−{3−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−トリフルオロメチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
実施例513と同様の方法を用いて、(S)−10−{3−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−トリフルオロメチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン0.27g(0.57mmol)および塩化アセチル0.203mL(2.84mmol)の無水エタノール溶液を常温にて用い、標記化合物0.276gを得た:
精密質量スペクトル (ES+, m/e, C23H21F4N5S・2HCl): 計算値 476.1532 (M+1-2HCl), 実測値 476.1532.
実施例516
(S)−10−{3−[2−(3−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−トリフルオロメチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
実施例484と同様の方法を用いて、using 2−トリフルオロメチル−4,9−ジヒドロ−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−チオン4.025g(13.36mmol)およびトリフルオロメタンスルホン酸メチル2.27mL(20.0mmol)を用い、メチル化された中間体を形成した。この中間体1.38g(3.0mmol)を取り、(S)−2−[2−(3−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン0.65g(3.0mmol)と混合し、次いでジクロロメタン中の、2Mアンモニアの3.5%メタノール溶液の濃度勾配(ジクロロメタン中0〜100%)で溶出した、クロマトグラフィーで精製し、標記化合物0.99gを得た:
質量スペクトル (APCI+, m/e): 488 (M+1); 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 8.73-8.49 (m, 2H), 7.21-7.15 (m, 1H), 6.99-6.88 (m, 3H), 6.79-6.69 (m, 4H), 4.25-3.98 (br. m, 2H), 3.70 (s, 3H), 3.38-3.17 (m, 3H), 3.14-2.97 (m, 2H), 2.74-2.52 (m, 2H), 1.90-1.80 (m, 2H).
実施例517
(S)−10−{3−[2−(3−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−トリフルオロメチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
実施例513の方法と同様の方法を用いて、(S)−10−{3−[2−(3−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−トリフルオロメチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン0.29g(0.59mmol)および塩化アセチル0.212mL(2.97mmol)の無水エタノール溶液を常温にて用い、標記化合物0.297gを得た:
精密質量スペクトル (ES+, m/e, C24H24F3N5OS・2HCl): 計算値 488.1732 (M+1-2HCl), 実測値 488.1724.
実施例518
(S)−10−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−トリフルオロメチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
実施例484と同様の方法を用いて、2−トリフルオロメチル−4,9−ジヒドロ−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−チオン4.025g(13.36mmol)およびトリフルオロメタンスルホン酸メチル2.27mL(20.0mmol)を用い、メチル化された中間体を形成した。この中間体1.38g(3.0mmol)を取り、(S)−2−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン0.40g(1.8mmol)と混合し、次いでジクロロメタン中の、2Mアンモニアの3.5%メタノール溶液の濃度勾配(ジクロロメタン中0〜100%)で溶出した、クロマトグラフィーにより精製し、標記化合物0.625gを得た:
質量スペクトル (APCI+, m/e): 488 (M+1); 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 8.58 (s, 1H), 7.13-7.03 (m, 2H), 6.99-6.86 (m, 3H), 6.85-6.78 (m, 2H), 6.75-6.69 (m, 1H), 4.22-3.97 (br. m, 2H), 3.70 (s, 3H), 3.44-2.87 (m, 6H), 2.68-2.46 (m, 2H), 1.84-1.71 (m, 2H).
実施例519
(S)−10−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−トリフルオロメチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
実施例513と同様の方法を用いて、(S)−10−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−トリフルオロメチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン0.252g(0.517mmol)および塩化アセチル0.184mL(2.58mmol)の無水エタノール溶液を常温にて用い、標記化合物0.258gを得た:
精密質量スペクトル (ES+, m/e, C24H24F3N5OS・2HCl): 計算値 488.1732 (M+1-2HCl), 実測値 488.1732.
実施例520
(S)−10−{3−[2−(3−メトキシ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−2−トリフルオロメチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム0.23g(1.1mmol)およびホルムアルデヒド水溶液(37%w/w,0.083mL,1.1mmol)を、(S)−10−{3−[2−(3−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−トリフルオロメチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン0.36g(0.74mmol)のメタノール:ジクロロエタン(1:1)溶液に加え、撹拌した。1.5時間後、反応物を減圧濃縮し、メタノールを留去した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液およびジクロロメタンで希釈し、層を分離した。水層をジクロロメタン(2X)で抽出し、有機物を集め、乾燥(硫酸ナトリウム)し、ろ過し、減圧濃縮し、残渣を得た。残渣を、2Mアンモニア/メタノール1%を含む、酢酸エチル:ヘキサンの1:1溶液の濃度勾配(30分以上ヘキサン中40〜100%、次いで10分間100%)で溶出したフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物0.223g(60%)を得た:
質量スペクトル (APCI+, m/e): 502 (M+1); 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 8.48 (s, 1H), 7.19-7.10 (m, 1H), 6.97-6.81 (m, 3H), 6.76-6.67 (m, 4H), 3.96-3.76 (br. m, 2H), 3.68 (s, 3H), 3.15-3.02 (m, 1H), 2.93-2.81 (m, 1H), 2.80-2.69 (m, 1H), 2.65-2.34 (m, 2H), 2.27-2.04 (m, 5H), 1.91-1.75 (m, 1H), 1.66-1.48 (m, 1H).
実施例521
(S)−10−{3−[2−(3−メトキシ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−2−トリフルオロメチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
実施例513と同様の方法を用いて、(S)−10−{3−[2−(3−メトキシ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−2−トリフルオロメチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン0.223g(0.445mmol)および塩化アセチル0.157mL(2.22mmol)の無水エタノール溶液を常温にて用い、標記化合物を得た。
精密質量スペクトル (ES+, m/e, C25H26F3N5OS・2HCl): 計算値 502.1888 (M+1-2HCl), 実測値 502.1885.
実施例522
(S)−10−{3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−2−トリフルオロメチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
実施例520と同様の方法に従い、(S)−10−{3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−トリフルオロメチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン0.37g(0.78mmol)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム0.25g(1.2mmol)およびホルムアルデヒド水溶液0.0875mL(1.17mmol)をメタノール:ジクロロエタン中にて用い、標記化合物0.213gを得た:
質量スペクトル (APCI+, m/e): 490 (M+1); 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 8.47 (s, 1H), 7.32-7.22 (m, 1H), 7.06-6.81 (m, 6H), 6.75-6.67 (m, 1H), 4.00-3.75 (m, 2H), 3.17-3.03 (m, 1H), 2.93-2.81 (m, 1H), 2.80-2.70 (m, 1H), 2.69-2.40 (m, 2H), 2.29-2.04 (m, 5H), 1.91-1.76 (m, 1H), 1.68-1.51 (m, 1H).
実施例523
(S)−10−{3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−2−トリフルオロメチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
実施例520と同様の方法を用い、(S)−10−{3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−2−トリフルオロメチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン0.213g(0.435mmol)および塩化アセチル0.155mL(2.18mmol)の無水エタノール溶液を常温にて用い、標記化合物を得た:
質量スペクトル (APCI+, m/e): 490 (M+1-2HCl); 精密質量スペクトル (ES+, m/e, C24H23F4N5S・2HCl): 計算値 490.1689 (M+1-2HCl), 実測値 490.1686
実施例524
(S)−10−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−2−トリフルオロメチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
実施例520の方法と同様の方法に従い、(S)−10−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−トリフルオロメチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン0.36g(0.74mmol)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム0.23g(1.1mmol)およびホルムアルデヒド水溶液0.083mL(1.1mmol)をメタノール:ジクロロエタン中において用い、標記化合物0.255gを得た:
質量スペクトル (APCI+, m/e): 502 (M+1); 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 8.48 (s, 1H), 7.11-7.00 (m, 2H), 6.97-6.82 (m, 3H), 6.82-6.75 (m, 2H), 6.75-6.68 (m, 1H), 3.96-3.78 (m, 2H), 3.69 (s, 3H), 3.15-3.02 (m, 1H), 2.91-2.67 (m, 2H), 2.61-2.28 (m, 2H), 2.25-2.00 (m, 5H), 1.88-1.72 (m, 1H), 1.61-1.44 (m, 1H).
実施例525
(S)−10−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−2−トリフルオロメチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
513の方法と同様の方法を用いて、(S)−10−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−2−トリフルオロメチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン0.255g(0.508mmol)および塩化アセチル181mL(2.54mmol)の無水エタノール溶液を常温にて用い、標記化合物0.269gを得た:
質量スペクトル (APCI+, m/e): 502 (M+1-2HCl); 精密質量スペクトル (ES+, m/e, C25H26F3N5OS・2HCl): 計算値 502.1888 (M+1-2HCl), 実測値 502.1881.
実施例526
(S)−10−{3−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−2−トリフルオロメチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン
Figure 2005533009
実施例486と同様の方法を用いて、(S)−10−{3−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−トリフルオロメチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン0.36g(0.76mmol)を一晩常温にて撹拌した後、部分変換して標記化合物を得た。さらに1.3当量のホルムアルデヒド水溶液0.074mL(0.98mmol)、メタノールおよび脱イオン水を加えた。2.5時間後、反応物を減圧濃縮し、メタノールおよび水を留去した。反応物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液およびジクロロメタンで希釈し、層を分離した。水層をジクロロメタン(2X)で抽出し、有機物を集め、乾燥(硫酸ナトリウム)し、ろ過し、それらを減圧濃縮して残渣を得た。残渣を2Mアンモニア/メタノール1%を含む、酢酸エチル:ヘキサンの1:1溶液の濃度勾配(30分かけてヘキサン中40〜100%、次いで10分間100%)で溶出したフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物0.392gを得た。
質量スペクトル (APCI+, m/e): 490 (M+1); 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 8.49 (s, 1H), 7.24-7.13 (m, 2H), 7.11-7.00 (m, 2H), 6.97-6.81 (m, 3H), 6.75-6.68 (m, 1H), 3.96-3.75 (m, 2H), 3.16-3.03 (m, 1H), 2.92-2.80 (m, 1H), 2.79-2.69 (m, 1H), 2.66-2.37 (m, 2H), 2.28-2.01 (m, 5H), 1.89-1.73 (m, 1H), 1.65-1.47 (m, 1H).
実施例527
(S)−10−{3−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−2−トリフルオロメチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
実施例513と同様の方法を用いて、(S)−10−{3−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−2−トリフルオロメチル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン0.392g(0.801mmol)および塩化アセチル0.286mL(4.01mmol)の無水エタノール溶液を常温にて用い、標記化合物0.269gを得た:
質量スペクトル (APCI+, m/e): 490 (M+1-2HCl); 精密質量スペクトル (ES+, m/e, C24H23F4N5S・2HCl): 計算値 490.1689 (M+1-2HCl), 実測値 490.1690.
実施例528
3−ブロモ−2−ニトロ−ベンゾ[b]チオフェン
発煙硝酸(90%)8.6mL(183mmol)をTFA100mLおよびジクロロメタン400mLの混合物中の3−ブロモ ベンゾ[b]チオフェン(39g、183mmol)に0℃にて滴加した。反応物が緑がかった色に変化した後、黄色沈殿物となった。この反応混合物に、ジクロロメタン200mLを加え、反応物を0℃にて30分間撹拌した。次いで反応物を氷水2Lに注いだ。ジクロロメタン(3x500mL)で抽出し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、黄色固体を得た。得られた黄色固体をジエチルエーテルで粉末化し、黄色固体(合計:34.8g,73%)を得た。
質量スペクトル (m/e): 259(M+1); 1HNMR(300 MHz, DMSO-d6) δppm: 7.70(tt, 2H), 8.04(d, 1H), 8.17(d, 1H). 13CNMR(75 MHz, DMSO-d6) δppm: 112.5, 124.8, 126.9, 127.9, 131.3, 137.0, 137.2, 166.1.
実施例529
2−ニトロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボニトリル
Figure 2005533009
3−ブロモ−2−ニトロ−ベンゾ[b]チオフェン33.0g(127.4mmol)、シアン化銅17.1g(191.1mmol)をDMF150mL中に混合し、120℃まで3時間加熱した。反応物を室温まで冷却し、氷に注いだ後、ろ過した。ろ過ケーキをジクロロメタンで洗浄した。有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去し、DMF溶液を得た。水400mLを加え、黄色固体を沈殿させた。ろ過後、茶色がかった固体23.5g(90%)を得た。
質量スペクトル (m/e): 205 (M+1); 1HNMR (300 MHz, DMSO-d6)δ: 7.78(m, 2H), 8.04(d, 1H), 8.29(d, 1H). 13CNMR(75 MHz, DMSO-d6)δppm: 105.9, 112.1, 125.0, 125.2, 128.8, 131.2, 135.9, 137.8, 158.0.
実施例530
2−アミノ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボニトリル
500mLシュレンクフラスコ中に、1,2−ジクロロエタン120ml中の2−ニトロ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボニトリル5.8g(28.4mmol)およびパラジウム/カーボン3.0g(10%w/w,2.84mmol)を混合し、反応混合物を水素風船でチャージした。一晩撹拌した後、水素を放出し、触媒をろ過により除去し、触媒を1,2−ジクロロエタンにより数回洗浄した。濃縮し、残渣を得、濃度勾配(100%ヘキサン〜100%ヘキサン:ジクロロメタン:酢酸エチル=50:50:2.5)のフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物の茶色がかった固体3.6g(収率73%)を得た。
質量スペクトル: ES(+)(m/e): 175(M+1); 1H NMR (300MHz, DMSO-d6, ppm): δ7.81 (br, 2H), 7.65-7.62 (m, 1H), 7.28-7.24 (m, 2H), 7.11-7.01 (m, 1 H).
実施例531
2−(5−フルオロ−2−ニトロ−フェニルアミノ)ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボニトリル
Figure 2005533009
2−アミノ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボニトリル2.25g(12.5mmol)、2,4−ジフルオロ−ニトロベンゼン1.99g(12.5mmol)および水酸化リチウム0.58g(25mmol)をDMSO30mL中に混合し、50℃まで加熱し、4時間後、反応物を室温まで冷却し、氷を注ぎ、30分間撹拌し、ジクロロメタンで抽出し、集めた溶媒を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。濃縮し、残渣を得、メタノールで処理し、橙色沈殿物を吸引ろ過により集め、標記化合物2.15gを得た。ろ液を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーにより精製し、橙色固体0.22gを得た。合計2.35g,収率61%
質量スペクトル: ES(+) (m/e): 314((M+1): 1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ: 10.35 (br, 1H), 8.31-8.25 (m, 1H), 8.00-7.96 (m, 1H), 7.68-7.65 (m, 1H), 7.53-7.37 (m, 3 H), 7.13-7.07 9m, 1H); 13C NMR (75MHz, DMSO-d6) δppm: 165.5 (d, J=254.5 Hz), 156.2, 139.8 (d, J=12.5 Hz), 135.9, 134.8, 132.2, 129.3 (d, J=11.7 Hz), 126.3, 125.2, 123.0, 120.4, 113.5, 110.4 (d, J=24.0 Hz), 107.6 (d, J=27.4 Hz), 92.9.
実施例532
9−フルオロ−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン−5−イルアミン、塩酸塩
Figure 2005533009
2−(5−フルオロ−2−ニトロ−フェニルアミノ)ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボニトリル2.15g(6.87mmol)および塩化スズ(II)二水和物4.65g(20.6mmol)をエタノール25mLおよび5.0N塩酸25mLの混合溶媒中にて混合し、懸濁液を3時間加熱還流し、室温まで冷却した。標記化合物1.73g(収率78%)を吸引ろ過により黄色固体として得た。
質量スペクトル: ACPI (m/e): 284((M+1-HCl); 1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ11.46 (br, 1H), 10.02 (br, 1H), 9.02 (br, 2H), 7.90-7.87 (m, 1H), 7.71-7.68 (m, 1H), 7.46-7.40 (m, 1H), 7.33-7.28 (m, 1H), 7.12-6.94 (m, 2H), 6.85-6.81(m, 1H).
実施例533
(S)−9−フルオロ−5−[3−フェネチル−ピペラジン−1−イル]−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン
Figure 2005533009
9−フルオロ−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン−5−イルアミン塩酸塩287mg(0.9mmol)、(S)−2−フェネチル−ピペラジン340mg(1.80mmol)およびジイソプロピルエチルアミン116mg(0.9mmol)をDMSO0.5mLおよびトルエン2.0mL中にて混合し、撹拌し、8時間マイクロウェーブ(300W、125℃)を当てた後、115℃まで22時間加熱した。反応物を室温まで冷却し、ジクロロメタンで希釈し、水およびブラインで洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。粗製物を濃度勾配(100%ジクロロメタン〜100%ジクロロメタン:2Nアンモニア/メタノール=25:1)のシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物137mgを得た。
実施例534
(S)−9−フルオロ−5−[3−フェネチル−4−メチル−ピペラジン−1−イル]−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン、二塩酸塩
Figure 2005533009
実施例492の方法と同様の方法を用いることにより、(S)−9−フルオロ−5−[3−フェネチル−ピペラジン−1−イル]−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン92mg(0.2mmol)、ホルムアルデヒド(37%、w/w、水溶液)20mg(0.25mmol)およびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム64mg(0.30mmol)を1,2−ジクロロエタン3mL中にて用い、室温にて撹拌した。精製した後、フリー塩基82mgを得た。
質量スペクトル: ACPI (m/e): 471.10 ((M+1-HCl)
二塩酸塩を5当量の塩化アセチル68.4mg(0.89mmol)をエタノール5mL中のフリー塩基82mg(0.17mmol)に加えることにより、形成した。溶媒を留去した後、残渣を10ml混合溶媒アセトニトリル/水=50/50に溶解し、一晩凍結乾燥し、標記化合物81mgを黄色固体として得た。
実施例535
(S)−9−フルオロ−5−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン
Figure 2005533009
9−フルオロ−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン−5−イルアミン塩酸塩0.66g(2.1mmol)を(S)−2−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン0.91g(4.1mmol)のジメチルスルホキシド:トルエン(1:8、9mL)溶液に加えた。ジイソプロピルエチルアミン0.36mL(2.1mmol)を加え、110℃まで加熱し、撹拌した。51時間後、常温まで冷却し、酢酸エチルおよび0.1N水酸化ナトリウムで希釈した。水層を分離し、酢酸エチル(2X)で抽出した。すべての有機物を飽和塩化ナトリウムで洗浄した後、乾燥(硫酸ナトリウム)し、ろ過し、それらを減圧濃縮し、油状物1.27gを得た。油状物を、2Mアンモニア/メタノールの3%ジクロロメタン溶液の濃度勾配(ジクロロメタン中0〜100%)で溶出した、フラッシュクロマトグラフィーにより精製した。物質を酢酸エチル中にて再構成し、これを飽和塩化ナトリウム水溶液(2X)で洗浄し、残存するジメチルスルホキシドを除去した。集めた水層を酢酸エチルで逆抽出した。有機相を乾燥(硫酸ナトリウム)し、ろ過し、これを減圧濃縮し、標記化合物0.389gを得た:
質量スペクトル (APCI+, m/e): 487 (M+1).
実施例536
(S)−9−フルオロ−5−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
実施例513の方法と同様の方法を用いて、(S)−9−フルオロ−5−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン0.070g(0.14mmol)および塩化アセチル0.052mL(0.72mmol)の無水エタノール溶液を常温にて用い、標記化合物0.76gを得た:
質量スペクトル (APCI+, m/e): 487 (M+1-2HCl); 精密質量スペクトル (ES+, m/e, C28H27FN4OS・2HCl): 計算値 487.1968 (M+1-2HCl), 実測値 487.1972.
実施例537
(S)−9−フルオロ−5−{3−[2−(3−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン
Figure 2005533009
実施例535の方法と同様の方法を用いて、9−フルオロ−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン−5−イルアミン塩酸塩0.62g(1.9mmol)および(S)−2−[2−(3−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン0.85g(3.9mmol)を用い、2Mアンモニアの2%メタノール溶液/ジクロロメタン溶液で溶出(7分以上ジクロロメタン中33〜66%、28分以上66〜100%、23分間100%)したフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物0.251gを得た:
質量スペクトル (APCI+, m/e): 487 (M+1).
実施例538
(S)−9−フルオロ−5−{3−[2−(3−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
513の方法と同様の方法を用いて、(S)−9−フルオロ−5−{3−[2−(3−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン0.070g(0.14mmol)および塩化アセチル0.0514mL(0.720mmol)の無水エタノール溶液を常温にて用い、標記化合物0.081gを得た。
精密質量スペクトル (ES+, m/e, C28H27FN4OS・2HCl): 計算値 487.1968 (M+1-2HCl), 実測値 487.1973.
実施例539
(S)−9−フルオロ−5−{3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン
Figure 2005533009
実施例535の方法と同様の方法を用いて、9−フルオロ−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン−5−イルアミン塩酸塩0.66g(2.1mmol)および(S)−2−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン0.86g(4.1mmol)を用い、110℃にて24時間撹拌し、2Mアンモニアの3%メタノール溶液/ジクロロメタン(15分以上ジクロロメタン中33〜66%、30分以上66〜100%、13分間100%)で溶出した、フラッシュクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物0.307gを得た。
質量スペクトル (APCI+, m/e): 475 (M+1).
実施例540
(S)−9−フルオロ−5−{3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
513の方法と同様の方法を用いて、(S)−9−フルオロ−5−{3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン0.055g(0.12mmol)および塩化アセチル0.041mL(0.58mmol)の無水エタノール溶液を常温にて用い、標記化合物0.062gを得た。
質量スペクトル (APCI+, m/e): 475 (M+1-2HCl); 精密質量スペクトル (ES+, m/e, C27H24F2N4S・2HCl): 計算値 475.1768 (M+1-2HCl), 実測値 475.1781.
実施例541
(S)−9−フルオロ−5−{3−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン
Figure 2005533009
実施例535の方法と同様の方法を用いて、9−フルオロ−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン−5−イルアミン塩酸塩0.66g(2.1mmol)および(S)−2−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン0.86g(4.1mmol)を用い、110℃にて47.5時間撹拌し、標記化合物0.426gを得た。
質量スペクトル (APCI+, m/e): 475 (M+1).
実施例542
(S)−9−フルオロ−5−{3−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
513の方法と同様の方法を用いて、(S)−9−フルオロ−5−{3−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン0.062g(0.13mmol)および塩化アセチル0.047mL(0.66mmol)の無水エタノール溶液を常温にて用い、標記化合物0.072gを得た。
質量スペクトル (APCI+, m/e): 475 (M+1-2HCl); 精密質量スペクトル (ES+, m/e, C27H24F2N4S・2HCl): 計算値 475.1768 (M+1-2HCl), 実測値 475.1787.
実施例543
(S)−9−フルオロ−5−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン
Figure 2005533009
トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム0.183g(0.863mmol)およびホルムアルデヒド水溶液(37%w/w、0.065mL,0.86mmol)を(S)−9−フルオロ−5−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン0.28g(0.58mmol)のジクロロエタン溶液に加え、撹拌した。2時間後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液およびジクロロメタンで希釈し、層を分離した。水層をジクロロメタン(2X)で抽出し、有機物を集め、これを飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機物を乾燥(硫酸ナトリウム)し、ろ過し、減圧濃縮し、残渣0.38gを得た。残渣を、1%2Mアンモニア/メタノール(ヘキサン中)加えた、酢酸エチル:ヘキサン(3:2)溶液の濃度勾配で溶出したフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物0.214g(74%)を得た。
質量スペクトル (APCI+, m/e): 501 (M+1).
実施例544
(S)−9−フルオロ−5−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
塩化アセチル0.144mL(2.02mmol)の無水エタノール溶液を(S)−9−フルオロ−5−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン0.174g(0.348mmol)の無水エタノール溶液に加え、常温にて簡単に撹拌した。溶液を減圧濃縮し、橙色固体を得た。得られた固体をアセトニトリル:水(1:1)で再構成し、溶液を乾燥氷/アセトン浴中にてフリーズドライし、一晩凍結乾燥して標記化合物0.208gを黄色固体として得た:
質量スペクトル (APCI+, m/e): 501 (M+1-2HCl); 精密質量スペクトル (ES+, m/e, C29H29FN4OS・2HCl): 計算値 501.2124 (M+1-2HCl), 実測値 501.2130.
実施例545
(S)−9−フルオロ−5−{3−[2−(3−メトキシ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン
Figure 2005533009
実施例543の方法と同様の方法を用いて、(S)−9−フルオロ−5−{3−[2−(3−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン0.164g(0.337mmol)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム0.107g(0.505mmol)およびホルムアルデヒド水溶液0.038mL(0.50mmol)をジクロロエタン中にて用い、標記化合物0.136gを得た:
質量スペクトル (APCI+, m/e): 501 (M+1).
実施例546
(S)−9−フルオロ−5−{3−[2−(3−メトキシ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
実施例544の方法と同様の方法を用いて、(S)−9−フルオロ−5−{3−[2−(3−メトキシ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン0.110g(0.220mmol)および塩化アセチル0.0784mL(1.10mmol)の無水エタノール溶液を常温にて用い、標記化合物0.123gを得た。
質量スペクトル (APCI+, m/e): 501 (M+1-2HCl); 精密質量スペクトル (ES+, m/e, C29H29FN4OS・2HCl): 計算値 501.2124 (M+1-2HCl), 実測値 501.2136.
実施例547
(S)−9−フルオロ−5−{3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン
Figure 2005533009
実施例543と同様の方法を用いて、(S)−9−フルオロ−5−{3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン0.218g(0.459mmol)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム0.146g(0.689mmol)およびホルムアルデヒド水溶液0.052mL(0.69mmol)をジクロロエタン中にて用い、標記化合物0.185gを得た。
質量スペクトル (APCI+, m/e): 489 (M+1).
実施例548
(S)−9−フルオロ−5−{3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
実施例544の方法と同様の方法を用いて、(S)−9−フルオロ−5−{3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン0.144g(0.294mmol)および塩化アセチル0.105mL(1.47mmol)の無水エタノール溶液を常温にて用い、標記化合物0.179gを得た。
質量スペクトル (APCI+, m/e): 489 (M+1-2HCl); 精密質量スペクトル (ES+, m/e, C28H26F2N4S・2HCl): 計算値 489.1924 (M+1-2HCl), 実測値 489.1918.
実施例549
(S)−9−フルオロ−5−{3−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン
Figure 2005533009
実施例543の方法と同様の方法を用いて、(S)−9−フルオロ−5−{3−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン0.339g(0.714mmol)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム0.227g(1.07mmol)およびホルムアルデヒド水溶液0.080mL(1.1mmol)をジクロロエタン中にて用い、2%2Mアンモニア/メタノール(ヘキサン中)を加えた、酢酸エチル:ヘキサン(1:1)溶液の濃度勾配で溶出した第二(second)クロマトグラフィーにより精製し、標記化合物0.238gを得た。
質量スペクトル (APCI+, m/e): 489 (M+1).
実施例550
(S)−9−フルオロ−5−{3−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン二塩酸塩
Figure 2005533009
実施例544の方法と同様の方法を用いて、(S)−9−フルオロ−5−{3−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン0.206g(0.422mmol)および塩化アセチル0.151mL(2.12mmol)の無水エタノール溶液を常温にて用い、標記化合物0.228gを得た:
質量スペクトル (APCI+, m/e): 489 (M+1-2HCl); 精密質量スペクトル (ES+, m/e, C28H26F2N4S・2HCl): 計算値 489.1924 (M+1-2HCl), 実測値 489.1918.
実施例551
2−(2−ニトロ−フェニルアミノ)ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボニトリル
Figure 2005533009
実施例490の方法と同様の方法を用いることにより、combine 2−アミノ−ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボニトリル3.56g(20.5mmol)、2−フルオロ−ニトロベンゼン2.88g(20.5mmol)および水酸化リチウム0.96g(41.0mmol)をDMSO50mL中にて混合し、50℃まで加熱し、一晩たち、5.0g、収率83%を得た。
質量スペクトル: ES(+) (m/e): 296.0 ((M+1); 1H NMR (400MHz, DMSO-d6) ppm: 10.27 (s, 1H), 8.13 (dd, 1H, J = 1.7Hz, J = 8.3 Hz), 7.91-7.89 (m, 1H), 7.76-7.72 (m, 1H), 7.64-7.57 (m, 2 H), 7.48-7.44 (m, 1H), 7.36-7.32 (m, 2H).
実施例552
11H−12−チア−6,11−ジアザ−ジベンゾ[a,f]アズレン−5−イルアミン塩酸塩
実施例532の方法と同様の方法を用いることにより、2−(2−ニトロ−フェニルアミノ)ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボニトリル5.0g(17.0mmol)および塩化スズ(II)9.65g(51.0mmol)をエタノール50mLおよび5.0N塩酸50mLの混合溶媒中にて混合し、懸濁液を3時間加熱還流し、室温まで冷却した。標記化合物4.65g(収率91%)を黄色固体として吸引ろ過により得た。
質量スペクトル: ACPI (m/e): 266.0 ((M+1-HCl); 1H NMR (300MHz, DMSO-d6) ppm: 11.7 (br, 1H), 10.00 (br, 1H), 9.10 (br, 2H), 7.90-7.85 (m, 1H), 7.72-7.65 (m, 1H), 7.48-7.38 (m, 1H), 7.35-7.28 (m, 1H), 7.22-6.98 (m, 4H)
実施例553
2−(2−ニトロ−フェニルアミノ)ベンゾニトリル
Figure 2005533009
1−フルオロ−2−ニトロ−ベンゼン5.00g(35.44mmol)、2−アミノ−ベンゾニトリル4.19g(35.44mmol)、水酸化リチウム一水和物2.97g(70.87mmol)およびDMSO50.0mlを混合した。混合物を55℃にて19時間撹拌した後、常温まで冷却した。混合物を氷の小片上に注ぎ、1時間撹拌した。得られた沈殿物を吸引ろ過により取り出した。沈殿物を減圧乾燥し、橙色固体6.14g(72%)を得た:
mp 134-138℃.
実施例554
5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン−11−イルアミン塩酸塩
Figure 2005533009
2−(2−ニトロ−フェニルアミノ)ベンゾニトリル6.14g(25.66mmol)、塩化スズ(II)二水和物17.37g(76.99mmol)、5N塩酸105mlおよびエタノール65.0mlを混合した。混合物を還流温度にて24時間撹拌した後、これを常温まで冷却し、2時間冷蔵庫に入れた。エタノールを減圧留去し、再び冷蔵庫に入れた。得られた沈殿物を吸引ろ過によりろ別し、これを真空オーブン中にて乾燥し、黄色固体6.31g(100%)を得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 210.0 (M+1).
実施例555
2−アミノ−5−イソプロピル−ベンゾニトリル
Figure 2005533009
2−ブロモ−4−イソプロピルアニリン7.5g(35mmol)およびシアン化銅(I)3.76g(42mmol)をNMP30.0mL中にて混合し、200℃にて2時間加熱した。常温まで冷却し、水300mLで希釈した。酢酸エチルで抽出し、粗生成物4.58gを得た。ジクロロメタンで溶出したシリカゲルクロマトグラフィーにより、標記化合物3.20gを赤色油状物として得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 161 (M+1); 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ7.21 (m, 2H), 6.73 (d, 1H), 5.79 (s, 2H), 2.73 (クィンテット, 1H), 1.12 (d, 6H).
実施例556
5−イソプロピル−2−(2−ニトロ−フェニルアミノ)ベンゾニトリル
Figure 2005533009
2−アミノ−5−イソプロピル−ベンゾニトリル3.19g(20mmol)、1−フルオロ−2−ニトロベンゼン2.1mL(20mmol)および水酸化リチウム1.68g(40mmol)をDMSO40.0mL中にて混合し、55℃にて19時間加熱した。常温まで冷却し、水200mLで希釈した。標記化合物が橙色固体4.56gとして沈殿した:
mp 91-96℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 280 (M+1).
実施例557
2−イソプロピル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン−11−イルアミン塩酸塩
Figure 2005533009
5−イソプロピル−2−(2−ニトロ−フェニルアミノ)ベンゾニトリル4.54g(16.1mmol)および塩化スズ(II)10.92g(48.4mmol)を5N塩酸溶液65.0mLおよびエタノール65.0mL中にて混合した。この混合物を86℃にて18時間加熱した。混合物を冷蔵し、標記化合物が黄色固体4.22gとして沈殿した:
mp>250℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 252 (M+1).
実施例558
2−アミノ−5−イソプロピル−ベンゾニトリル
Figure 2005533009
シアン化銅(I)2.5g(28.02mmol)および2−ブロモ−4−イソプロピル−フェニルアミン5.0g(23.35mmol)の1−メチル−2−ピロリジノン20ml中の混合物を195℃まで4時間加熱した。反応混合物を酢酸エチル100mlで希釈し、暗色溶液を28%水酸化アンモニウム水溶液で2回、飽和塩化ナトリウム水溶液(ブライン)で2回および水で2回洗浄した。有機層を集め、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣を、ヘキサンで始め、次いで80%ヘキサン20%酢酸エチルに続く段階的濃度勾配で溶出したフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物3.31g(20.66mmol、88%収率)を橙色油状物として得た:
質量スペクトル (m/e): 161(M+1).
実施例559
2−(4−フルオロ−2−ニトロ−フェニルアミノ)−5−イソプロピル−ベンゾニトリル
Figure 2005533009
2−アミノ−5−イソプロピル−ベンゾニトリル1.482g(9.25mmol)の1,4−ジフルオロ−2−ニトロ−ベンゼン1.47g(9.25mmol)および水酸化リチウム一水和物0.78g(18.50mmol)とのDMSO20ml溶液を70℃まで38時間加熱した。反応物を常温まで冷却した後、約200mlの氷水に注ぎ、1時間撹拌した。標記化合物が沈殿し、ろ過により集め、標記化合物2.236g(7.47mmol、81%収率)を橙色アモルファス固体として得た:
質量スペクトル (m/e): 300(M+1).
実施例560
8−フルオロ−2−イソプロピル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン−11−イルアミン塩酸塩
Figure 2005533009
実施例532の方法と同様の方法を用いることにより、2−(4−フルオロ−2−ニトロ−フェニルアミノ)−5−イソプロピル−ベンゾニトリル0.559g(1.87mmol)、塩化スズ(II)1.06g(5.60mmol)を用い、標記化合物0.422g(1.38mmol、74%収率)を黄色アモルファス固体として得た:
質量スペクトル (m/e): 270(M+1).
実施例561
2−(4−フルオロ−2−ニトロ−フェニルアミノ)−5−メチル−ベンゾニトリル
Figure 2005533009
4−フルオロ−2−ニトロ−フェニルアミン2.9g(18.50mmol)、2−フルオロ−5−メチル−ベンゾニトリル2.5g(18.50mmol)および水酸化リチウム一水和物2.4g(57.20mmol)をメチルスルフィド(DMSO)40ml中にて混合した。得られた混合物を55℃まで40時間加熱した。反応混合物を常温まで冷却した後、約250mlの氷水に注ぎ、1時間撹拌した。得られた混合物をろ過し、沈殿物を集めた。得られた固体を、移動相:90%ヘキサン、5%酢酸エチルおよび5%ジクロロメタンで溶出したフラッシュクロマトグラフィーによりクロマトグラフし、固体を得た。標記化合物2.267g(8.36mmol、45%収率)を橙色アモルファス固体として得た。
質量スペクトル (m/e): 272(M+1).
実施例562
8−フルオロ−2−メチル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン−11−イルアミン塩酸塩
Figure 2005533009
2−(4−フルオロ−2−ニトロ−フェニルアミノ)−5−メチル−ベンゾニトリル1.747g(6.44mmol)のエタノール35ml溶液を60℃まで加熱し、塩化スズ(II)6.06g(31.96mmol)の5.0N塩酸35ml溶液を加えた。得られた混合物を40時間還流した。反応物を室温まで冷却し、冷蔵庫に16時間置いた。生成物が溶液から沈殿し、これをろ過により集め、標記化合物1.3g(4.68mmol、73%収率)を黄緑色アモルファス固体として得た:
質量スペクトル (m/e): 241(M+1).
実施例563
4−メチル−2−(2−ニトロ−フェニルアミノ)ベンゾニトリル
Figure 2005533009
1−フルオロ−2−ニトロ−ベンゼン5.34g(37.83mmol)、2−アミノ−4−メチル−ベンゾニトリル5.00g(37.83mmol)、水酸化リチウム一水和物3.17g(75.66mmol)およびDMSO70.0mlを混合した。混合物を55℃にて16時間撹拌した後、これを常温まで冷却した。混合物を氷の小片に注ぎ、1時間撹拌した。得られた黄色沈殿物を吸引ろ過により取り出した。沈殿物を減圧乾燥した後、エタノール中にて再結晶し、細かい琥珀色針状物5.15g(54%)を得た:
mp 162-164℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 254.0 (M+1).
実施例564
5−メチル−2−(2−ニトロ−フェニルアミノ)ベンゾニトリル
Figure 2005533009
1−フルオロ−2−ニトロ−ベンゼン4.34g(30.79mmol)、2−アミノ−5−メチル−ベンゾニトリル4.07g(30.79mmol)、水酸化リチウム一水和物2.58g(61.58mmol)およびDMSO50.0mlを混合した。混合物を55℃にて22時間撹拌した後、これを常温まで冷却した。混合物を氷の小片に注ぎ、1時間撹拌した。得られた沈殿物を吸引ろ過により取り出した。沈殿物を減圧乾燥した後、これをジクロロメタン/ヘキサン(75:25)を用いたシリカゲル上で精製し、橙色固体4.45g(57%)を得た:
mp 135-139℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 254.0 (M+1).
実施例565
2−アミノ−5−メチル−ベンゾニトリル
Figure 2005533009
2−ブロモ−4−メチル−フェニルアミン8.00g(43.0mmol)、CuCN4.62g(51.6mmol)およびNMP30.0mlを混合した。混合物を還流温度にて75分間撹拌した後、常温まで冷却した。混合物を氷の小片に注ぎ、1時間撹拌した。得られた沈殿物を吸引ろ過により取り出した。沈殿物を水酸化アンモニウムに溶解し、ジクロロメタンで抽出した。抽出物を集め、洗浄(ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、抽出物を減量し、残渣を得た。得られた残渣をジクロロメタン/ヘキサン(75:25)を用いたシリカゲル上で精製し、橙色固体3.39g(60%)を得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 133.1 (M+1).
実施例566
2−メチル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン−11−イルアミン塩酸塩
Figure 2005533009
5−メチル−2−(2−ニトロ−フェニルアミノ)ベンゾニトリル4.03g(15.91mmol)、塩化スズ(II)二水和物10.77g(47.74mmol)、5N塩酸65mlおよびエタノール40.0mlを集めた。混合物を還流温度にて7時間撹拌した後、これを常温まで冷却し、冷蔵庫にて一晩放置した。得られた沈殿物を吸引ろ過により取り出した。沈殿物をエタノール100.0mlおよび5N塩酸20.0ml中に置き、還流温度にて19時間加熱した。反応混合物を常温まで冷却した後、冷蔵庫に放置した。得られた沈殿物を吸引ろ過し、これを真空オーブン中にて乾燥し、橙色固体2.59g(63%)を得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 224.0 (M+1).
実施例567
3−メチル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン−11−イルアミン塩酸塩
Figure 2005533009
4−メチル−2−(2−ニトロ−フェニルアミノ)ベンゾニトリル2.46g(9.71mmol)、塩化スズ(II)二水和物6.57g(29.71mmol)、5N塩酸40mlおよびエタノール40.0mlを混合した。混合物を還流温度にて8時間撹拌した後、常温まで冷却した。混合物を常温にて一晩放置した後、冷蔵庫に3時間放置した。得られた沈殿物を吸引ろ過により取り出し、減圧乾燥し、所望の化合物1.24g(49%)を黄色固体として得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 224.0 (M+1).
実施例568
(S)−8−フルオロ−11−{3−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−メチル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン琥珀酸塩
Figure 2005533009
8−フルオロ−2−メチル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン−11−イルアミン塩酸塩0.391g(1.62mmol)および(S)−2−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン0.68g(3.24mmol)の1−メチル−2−ピロリジノン8mL溶液を195℃まで14時間加熱した。反応混合物を常温まで冷却した。酢酸エチル100mlで希釈し、ブラインで2回、水で2回洗浄し、もう一度ブラインで洗浄した。有機層を集め、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した。75%酢酸エチル25%ジクロロメタンの予め調製した混合物100%で始め、90%の予め調製した混合物と10%2Mアンモニア/メタノールに続く段階的濃度勾配で溶出した、フラッシュクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物0.108g(0.25mmol、15%収率)のフリー塩基を黄色アモルファス固体として得た。生成物を琥珀酸塩に、生成物をメタノールに溶解し、1当量のコハク酸を加えることにより変換し、混合物を固体のコハク酸がなくなるまで撹拌し、超音波にあてた後、溶媒を減圧留去し、標記化合物を得た:
質量スペクトル (m/e): 433(M+1).
実施例569
(S)−8−フルオロ−11−{3−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−2−メチル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピンコハク酸塩
Figure 2005533009
(S)−8−フルオロ−11−{3−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−メチル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン0.076g(0.18mmol)をジクロロメタン10mlに溶解した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム0.112g(0.53mmol)およびホルムアルデヒド0.011g(0.35mmol,37%水溶液0.029g)を加え、混合物を1時間常温にて撹拌した。混合物をブラインで希釈し、ジクロロメタンで3回抽出した。有機層を集め、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。70%ヘキサン30%ジクロロメタンの予め調製した混合溶媒100%で始め、90%の混合溶媒と10%の2Mアンモニア/メタノールに続く段階的濃度勾配法で溶出したフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物0.028g(0.06mmol,36%収率)のフリー塩基を黄色泡状物として得た。前記のように、コハク酸塩に変換した:
質量スペクトル (m/e): 446(M+1).
実施例570
(S)−8−フルオロ−11−{3−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−イソプロピル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピンコハク酸塩
Figure 2005533009
8−フルオロ−2−イソプロピル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン−11−イルアミン塩酸塩0.308g(1.01mmol)および(S)−2−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン0.629g(3.02mmol)の1−メチル−2−ピロリジノン8mL溶液を195℃まで14時間加熱した。反応混合物を常温まで冷却した。酢酸エチル50mlで希釈し、ブラインで2回、水で2回、およびブラインでもう一度洗浄した。有機層を集め、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した。80%酢酸エチル20%ジクロロメタンの予め調製した混合溶媒100%で始め、95%の混合溶媒と5%の2Mアンモニア/メタノールに続く段階的濃度勾配法で溶出したフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物0.132g(0.29mmol,28%収率)のフリー塩基を黄色アモルファス固体として得た。前記のように、コハク酸塩に変換した:
質量スペクトル (m/e): 461(M+1).
実施例571
(S)−8−フルオロ−11−{3−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−2−イソプロピル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピンコハク酸塩
Figure 2005533009
(S)−8−フルオロ−11−{3−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−イソプロピル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン0.066g(0.14mmol)をジクロロメタン8mlに溶解した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム0.091g(0.43mmol)およびホルムアルデヒド0.009g(0.29mmol,37%水溶液0.023g)を加え、混合物を1時間常温にて撹拌した。混合物をブラインで希釈し、ジクロロメタンで3回抽出した。有機層を集め、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。70%ヘキサン30%ジクロロメタンの予め調製した混合溶媒100%で始め、90%の混合溶媒と10%の2Mアンモニア/メタノールに続く段階的濃度勾配法で溶出したフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物0.032g(0.07mmol,47%収率)のフリー塩基を黄色泡状物として得た。前記のように、コハク酸塩に変換した:
質量スペクトル (m/e): 475(M+1).
実施例572
(S)−11−{3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−イソプロピル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン
Figure 2005533009
2−イソプロピル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン−11−イルアミン0.665g(2.31mmol)および(S)−2−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン0.962g(4.62mmol)をトルエン4.0mlおよびDMSO1.0ml中にて混合し、110℃まで18時間加熱した。常温まで冷却し、酢酸エチル75mLで希釈した。0.1N水酸化ナトリウム水溶液、水で洗浄し、溶媒を留去して粗生成物0.996gを得た。ジクロロメタン:2Nアンモニア/メタノール(100:4)で溶出したシリカゲルクロマトグラフィーにより、標記化合物0.216gを黄褐色固体として得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 443 (M+1).
実施例573
(S)−11−{3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−2−イソプロピル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン二塩酸塩
Figure 2005533009
実施例461に記載の方法により、(S)−11−{3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−イソプロピル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン0.351g(0.79mmol)を用い、標記化合物0.176gを橙色固体として得た:
mp 227℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 457 (M+1); 元素分析C29H35Cl2FN4(0.2H2O)として計算値: C, 65.33; H, 6.69; N, 10.51; 実測値: C, 65.22; H, 6.70; N, 10.39.
実施例574
3−メチル−11−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−3−メチル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン
Figure 2005533009
3−メチル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン−11−イルアミン塩酸塩636.4mg(2.85mmol)、N−メチルピペラジン444.2mg(3.08mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン856.5mg(8.55mmol)、DMSO2.0mlおよびトルエン4.0mlを混合した。混合物を撹拌し、110℃にて加熱した。48時間後、5N塩酸を1滴加えた。72時間後、混合物を常温まで冷却した後、酢酸エチルで希釈した。橙色層をDI HOおよびブラインで洗浄した。乾燥(硫酸ナトリウム)し、有機層を濃縮し、残渣を得た。得られた残渣をジクロロメタン/メタノール(90:10)を用い、シリカゲル上にて精製し、黄褐色泡状物362.9mg(42%)を得た:
mp 84℃, dec; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 307.1 (M+1).
実施例575
3−メチル−11−[(S)−3−フェネチル−ピペラジン−1−イル]−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン
Figure 2005533009
3−メチル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン−11−イルアミン塩酸塩400.0mg(1.54mmol)、(S)−2−フェネチル−ピペラジン879.1mg(4.62mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン199.0mg(1.54mmol)、DMSO0.7mlおよびトルエン2.8mlを混合した。混合物を撹拌し、110℃にて加熱した。65時間後、混合物を常温まで冷却した後、酢酸エチルで希釈した。有機層を0.1N水酸化ナトリウムおよびブラインで洗浄した。乾燥(硫酸ナトリウム)し、有機層を濃縮して残渣を得た。得られた残渣をジクロロメタン/メタノール(90:10)を用いたシリカゲル上にて精製し、黄褐色泡状物518.7mg(85%)を得た:
mp 64-80℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 397.2 (M+1).
実施例576
3−メチル−11−[4−メチル−(S)−3−フェネチル−ピペラジン−1−イル]−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン
Figure 2005533009
3−メチル−11−[(S)−3−フェネチル−ピペラジン−1−イル]−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン375.0mg(0.95mmol)、ホルムアルデヒド84.4μL(1.04mmol,水中37%)および1,2−ジクロロエタン30.0mlを混合した。混合物を常温にて5分間撹拌した後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム300.6mg(1.42mmol)を加えた。30分間常温にて撹拌した後、反応を飽和炭酸水素ナトリウムでクエンチした。有機部分を取り出し、洗浄(ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、抽出物を減量し、残渣を得た。得られた残渣をジクロロメタン/メタノール(90:10)を用い、シリカゲル上にて精製し、標記化合物329.5mg(85%)を黄褐色泡状物として得た:
mp 65℃, dec; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 411.3 (M+1).
実施例577
11−{(S)−3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−3−メチル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン
Figure 2005533009
3−メチル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン−11−イルアミン塩酸塩400.0mg(1.54mmol)、(S)−2−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン641.5mg(3.08mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン199.0mg(1.54mmol)、DMSO0.7mlおよびトルエン2.8mlを混合した。混合物を撹拌し、110℃にて加熱した。64時間後、混合物を常温まで冷却した後、酢酸エチルで希釈した。有機層を0.1N水酸化ナトリウムおよびブラインで洗浄した。乾燥(硫酸ナトリウム)し、有機層を濃縮し、残渣を得た。得られた残渣をジクロロメタン/メタノール(90:10)を用い、シリカゲル上にて精製し、黄褐色泡状物423.2mg(66%)を得た:
mp 81℃, dec; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 415.2 (M+1).
実施例578
11−{(S)−3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−3−メチル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン
Figure 2005533009
11−{(S)−3−[2−(3−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−3−メチル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン385.5mg(0.93mmol)、ホルムアルデヒド83.0μL(1.02mmol,水中37%)および1,2−ジクロロエタン30.0mlを混合した。混合物を常温にて5分間撹拌した後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム295.6mg(1.39mmol)を加えた。30分間常温にて撹拌した後、反応物を飽和炭酸水素ナトリウムでクエンチした。有機部分を取り出し、洗浄(ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、抽出物を減量し、残渣を得た。得られた残渣をジクロロメタン/メタノール(90:10)を用い、シリカゲル上にて精製し、標記化合物366.2mg(92%)を黄色泡状物として得た:
mp 63℃, dec; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 429.3 (M+1).
実施例579
2−メチル−11−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−3−メチル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン
Figure 2005533009
2−メチル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン−11−イルアミン塩酸塩600.0mg(2.31mmol)、N−メチルピペラジン1.39g(13.86mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン298.6mg(2.31mmol)、DMSO1.0mlおよびトルエン4.0mlを混合した。混合物を撹拌し、110℃まで加熱した。48時間後、こn合物を常温まで冷却し、一晩撹拌した。混合物を酢酸エチルで希釈し、有機層を0.1N水酸化ナトリウムおよびブラインで洗浄した。乾燥(硫酸ナトリウム)し、有機層を濃縮して残渣を得た。得られた残渣をジクロロメタン/メタノール(90:10)を用い、シリカゲル上にて精製し、黄褐色泡状物550.5mg(78%)を得た:
mp 170-177℃, dec; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 307.2 (M+1).
実施例580
2−メチル−11−[(S)−3−フェネチル−ピペラジン−1−イル]−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン
Figure 2005533009
2−メチル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン−11−イルアミン塩酸塩600.0mg(2.31mmol)、(S)−2−フェネチル−ピペラジン879.1mg(4.62mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン298.6mg(2.31mmol)、DMSO1.0mlおよびトルエン4.0mlを混合した。混合物を撹拌し、110℃まで加熱した。67時間後、混合物を常温まで冷却した後、酢酸エチルで希釈した。有機層を0.1N水酸化ナトリウムおよびブラインで洗浄した。乾燥(硫酸ナトリウム)し、有機層を濃縮し、残渣を得た。得られた残渣をジクロロメタン/メタノール(90:10)を用い、シリカゲル上にて精製し、黄褐色泡状物646.3mg(71%)を得た:
mp 67℃, dec; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 397.3 (M+1).
実施例581
2−メチル−11−[4−メチル−(S)−3−フェネチル−ピペラジン−1−イル]−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン
Figure 2005533009
2−メチル−11−[(S)−3−フェネチル−ピペラジン−1−イル]−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン300.0mg(0.76mmol)、ホルムアルデヒド67.5μL(0.83mmol,水中37%)および1,2−ジクロロエタン25.0mlを混合した。混合物を常温にて5分間撹拌した後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム240.5mg(1.13mmol)を加えた。30分間常温にて撹拌した後、反応を飽和炭酸水素ナトリウムでクエンチした。有機部分を取り出し、洗浄(ブライン)し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、抽出物を減量し、残渣を得た。得られた残渣をジクロロメタン/メタノール(90:10)を用い、シリカゲル上にて精製し、標記化合物279.7mg(90%)を黄色泡状物として得た:
mp 65℃, dec; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 411.2 (M+1).
実施例582
11−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン
Figure 2005533009
5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン−11−イルアミン塩酸塩600.0mg(2.44mmol)、N−メチルピペラジン1.47g(14.65mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン315.6mg(2.44mmol)、DMSO1.0mlおよびトルエン4.0mlを混合した。混合物を撹拌し、110℃にて加熱した。21時間後、混合物を常温まで冷却し、一晩撹拌した。混合物を酢酸エチルで希釈し、有機層を0.1N水酸化ナトリウムおよびブラインで洗浄した。乾燥(硫酸ナトリウム)し、有機層を濃縮し、残渣を得た。得られた残渣をジクロロメタン/メタノール(90:10)を用い、シリカゲル上にて精製し、黄褐色泡状物319.7mg(45%)を得た:
mp 173-179℃, dec; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 293.1 (M+1).
実施例583
2−(4−クロロ−2−ニトロ−フェニルアミノ)ベンゾニトリル
アントラニロニトリル2.36g(20mmol)、水素化ナトリウム1.2g(油中60%,30mmol)およびTHF50mLを混合し、常温にて30分間撹拌した。1−ブロモ−4−クロロ−2−ニトロ−ベンゼン7.1g(30mmol)を加え、常温にて3日間撹拌した。反応混合物を氷冷濃塩酸200mLに注ぎ、得られた固体をろ過した。フラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン)により精製し、熱酢酸エチルで再結晶し、標記化合物1.62g(30%)を橙色針状物として得た:
1H NMR (CDCl3) δ7.17 (d, 1H), 7.26 (t, 1H), 7.40-7.51 (m, 2H), 7.61 (t, 1H), 7.72 (d, 1H), 8.22 (d, 1H), 9.54 (bs, 1H).
実施例584
8−クロロ−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン−11−イルアミン塩酸塩
Figure 2005533009
2−(4−クロロ−2−ニトロ−フェニルアミノ)ベンゾニトリル1.2g(4.4mmol)をエタノール40mL中にて塩化第一スズ二水和物2.9g(13.2mmol)の12N塩酸13mL溶液と混合した。2時間撹拌し、還流し、常温まで冷却し、濃縮した。水200mLを加え、ろ過し、乾燥し、標記化合物890mg(72%)を黄色固体として得た:
1H NMR (DMSO-d6) δ6.84-6.69 (m, 5H), 7.27-7.17 (m, 2H), 8.02 (s, 1H), 8.83 (bs, 1H), 9.36 (bs, 1H); MS (APCI) m/z (相対強度) 244.3 (100).
実施例585
11−(3−(S)−ベンジル−ピペラジン−1−イル)−8−クロロ−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン
Figure 2005533009
3−(S)−ベンジル−ピペラジン800mg(4.5mmol)、8−クロロ−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン−11−イルアミン塩酸塩424mg(1.5mmol)、トルエン8mL、ジメチルスルホキシド2mLを混合し、3日間還流した。濃縮し、水50mLに注ぎ、得られた固体をろ過し、ジクロロメタン200mLに再溶解し、水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、フラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン次いでメタノール3〜10%の濃度勾配)により精製し、標記化合物316mg(53%)を黄色泡状物として得た:
mp 79-92℃; 1H NMR (CDCl3): δ2.59 (dd, 1H), 2.90-2.66 (m, 3H), 3.09-2.94 (m, 3H), 3.85 (bm, 1H), 4.03 (bm, 1H), 4.88 (s, 1H), 6.61 (dd, 1H), 6.79-6.84 (m, 2H), 6.97 (t, 1H), 7.06 (t, 1H), 7.35-7.19 (m, 7H); MS (APCI) m/z (相対強度) 403.4 (100).
実施例585と同様の方法により、8−クロロ−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン−11−イルアミン塩酸塩を用い、次の化合物を調製し、(S)異性体として単離した。
Figure 2005533009
Figure 2005533009
実施例90と同様の方法により、8−クロロ−5H−ジベンゾ(b,e)(1,4)ジアゼピン−11−イルアミン塩酸塩を用い、次の化合物を調製し、(S)異性体として単離した。
Figure 2005533009
Figure 2005533009
実施例589
5−アミノ−4−カルボキサミド−1H−1,2,3−トリアゾール
Figure 2005533009
塩化4−トルエンスルホニル481.3g(2.52mol)を熱エタノール2900mlに溶解し、得られた透明溶液を常温まで冷却した。アジ化ナトリウム198.31g(3.05mol)を水360mlに溶解し、二つの溶液を撹拌しながら混合した。混合物を1時間半室温にて放置し、水7250mlを注ぎ、得られた二相混合物を分離し、透明油状物を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過し、所望のアジ化4−トルエンスルホニル(重量=470.57g)を得た。
ナトリウムメトキシド/メタノール(重量で25%;470ml)を反応容器(Chem Reactor)に加え、さらにメタノール470mlを加えた。マロンアミジン(malonamidine)塩酸塩300g(2.18mol)を得られた溶液に撹拌しながら加えた。形成した白色スラリーを30分間窒素雰囲気下、撹拌し、0〜50℃まで氷水浴を用いて冷却した。この温度にてエタノール3600mlを加え、混合物を1時間10℃にて撹拌した。混合物をろ過し、塩化ナトリウムを除去し、残存物をさらにエタノール1000mlで洗浄した。得られたアミジン溶液を反応容器中に戻し、5℃まで冷却した。アジ化4−トルエンスルホニル470.57gのエタノール380ml溶液を、30分かけて滴加した。混合物を室温にて一晩撹拌し、ろ過し、エタノールで洗浄し、白色固体を得、60℃、真空オーブン中にて乾燥し、5−アミノ−4−カルボキサミド−1H−1,2,3−トリアゾール=245.6g(88.6%収率)を得た。
実施例590
5−アミノ−2−イソプロピル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボキサミド
Figure 2005533009
5−アミノ−4−カルボキサミド−1H−1,2,3−トリアゾール127g(1.0mol)および2−ブロモプロパン160g(1.3mol)をトルエン1500ml中にて混合し、70℃にて18時間50%水酸化ナトリウム水溶液2.0mlおよび炭酸カリウム276g(2.0mol)の存在下、Adogen464(25g)を相間移動触媒として用い、撹拌した。水を加えて冷却した後、生成物を酢酸エチルを用いて抽出した。集めた有機相を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去し、残渣を得、ジエチルエーテルで粉末化した。白色固体をろ過により集め、室温にて減圧乾燥し、5−アミノ−2−イソプロピル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボキサミド94.68g(56%収率)を得た。アルキル化は、用いるハロゲン化アルキルにより大きく変化し、環外NH位を含む他の位置でも起こる。通常、2−置換された生成物が主な異性体であり、容易に結晶化する。クロマトグラフィーはときどき必要である。
1HNMR/c: 1.44ppm (m, 6H), 4.55ppm (m, 1H), 5.5ppm (m, 2H), 7.18ppm (bs, 1H), 7.35ppm (bs, 1H).
実施例591
5−アミノ−2−イソプロピル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボニトリル
Figure 2005533009
オキシ塩化リン99ml(1.06mol)を5−アミノ−2−イソプロピル−2H−1,2,3,−トリアゾール−4−カルボキサミド94.68g(0.56mol)の無水N,N−ジメチルホルムアミド275ml溶液にゆっくりと撹拌しながら加えた。反応混合物を3時間撹拌し、氷を加え、全反応物を均一になるまで撹拌し、アンモニアを用いてpH5.5に合わせた。有機物をジエチルエーテルで抽出し、エーテル相を集め、水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、最後に減圧濃縮した。得られた残渣を、2N塩酸825mlに溶解し、1時間加熱還流した。溶液を氷水浴中にて冷却し、ろ過し、黄/白色固体を得た。水相をジクロロメタン(2x500ml)で抽出し、有機相を集め、水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過し、濃縮して橙色固体を得た。固体を集め、ジクロロメタンに溶解し、フラッシュシリカパッド500gに通し、5−アミノ−2−イソプロピル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボニトリル44.2g(52%収率)の白色固体を得た:
1HNMR/c: 1.51ppm (d, 6H), 4.27ppm (bs, 2H), 4.62ppm (m, 1H).
実施例592
2−イソプロピル−5−(2−ニトロアニリノ)−2H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボニトリル
Figure 2005533009
5−アミノ−2−イソプロピル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボニトリル44.2g(0.292mol)および2−フルオロニトロベンゼン41.25g(0.292mol)をジメチルスルホキシド590ml中にて混合し、水酸化リチウム一水和物24.56g(0.584mol)の存在下、18時間55℃にて撹拌した。反応混合物を氷水に注ぎ、1時間撹拌し、ろ過し、フィルターパッドを水でよく洗浄し、黄色結晶固体を得、2−イソプロピル−5−(2−ニトロアニリノ)−2H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボニトリル73.7g(93%収率)を得た:
1HNMR/c: 1.6ppm (d, 6H), 4.8ppm (m, 1H), 7.05ppm (tr, 1H), 7.64ppm (tr, 1H), 8.2ppm (dd, 1H), 8.28ppm (dd, 1H), 10.25ppm (s, 1H).
実施例593
2−イソプロピル−2,4−ジヒドロ[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b][1,5]ベンズアゼピン−10−アミン塩酸塩
Figure 2005533009
2−イソプロピル−5−(2−ニトロアニリノ)−2H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボニトリル51.5g(0.187mol)をエタノール700ml中にて混合し、60℃まで昇温した。5N塩酸700ml中の塩化第一スズ二水和物130g(0.561mol)を一度に加え、得られた混合物を還流下、4時間加熱した。反応混合物を一晩冷蔵庫に入れ、生成物を黄色結晶として得、ろ過により集め、エタノールで洗浄した。50℃にて減圧乾燥し、2−イソプロピル−2,4−ジヒドロ[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b][1]ベンズアゼピン−10−アミン塩酸塩52.1g(100%収率)を得た。
実施例594
(S)−2−イソプロピル−10−(3−フェネチル−ピペラジン−1−イル)−2,4−ジヒドロ−1,2,3,4,9−ペンタアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩半水化物
2−イソプロピル−2,4−ジヒドロ−1,2,3,4,9−ペンタアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イルアミン0.863g(3.56mmol)、(S)−2−フェネチル−ピペラジン0.678g(3.56mmol)をNMP6.0mL中にて混合し、200℃にて3時間加熱した。常温まで冷却し、水75mLで希釈した。酢酸エチルで抽出し、粗生成物1.59gを得た。ジクロロメタン:メタノール(100:7.5)で溶出したシリカゲルクロマトグラフィーにより、標記化合物をフリー塩基として得た。二塩酸塩を酢酸エチル中に黄色固体として沈殿させた:
mp 210℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 416 (M+1); 元素分析C24H31Cl2N7(0.5 H2O)として計算値: C, 57.95; H, 6.48; N, 19.71; 実測値: C, 58.01; H, 6.22; N, 19.70.
実施例595
(S)−2−イソプロピル−10−(4−メチル−3−フェネチル−ピペラジン−1−イル)−2,4−ジヒドロ−1,2,3,4,9−ペンタアザ−ベンゾ[f]アズレン二塩酸塩半水化物
(S)−2−イソプロピル−10−(3−フェネチル−ピペラジン−1−イル)−2,4−ジヒドロ−1,2,3,4,9−ペンタアザ−ベンゾ[f]アズレン0.59g(1.42mmol)および37%ホルムアルデヒド溶液0.13mL(1.56mmol)を1,2−ジクロロエタン25mL中にて混合した。10分間撹拌し、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム0.451g(2.13mmol)を加えた。さらに30分間撹拌した後、溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液に注いだ。ジクロロメタンで抽出し、粗生成物を得た。ジクロロメタン:メタノール(100:2.5)で溶出したシリカゲルクロマトグラフィーにより、標記化合物をフリー塩基として得た。二塩酸塩を酢酸エチル中にて黄色固体として沈殿させた:
m.p. 200℃; 質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 430 (M+1); 元素分析C25H33Cl2N7(0.5 H2O)として計算値: C, 58.71; H, 6.70; N, 19.17; 実測値: C, 58.77; H, 6.60; N, 19.05.
実施例596
(S)−2−(1,4−ジベンジル−ピペラジン−2−イル)−1−フェニル−エタノール
Figure 2005533009
フェニルリチウム11.3mL(20.4mmol,シクロヘキサン−エーテル中1.8M)を(S)−(1,4−ジベンジル−ピペラジン−2−イル)アセトアルデヒド4.2g(13.6mmol)のTHF60mLの−78℃溶液に滴加した。30分間−78℃にて撹拌し、常温にて4時間撹拌した。氷、ブラインを加え、エーテルで抽出した。抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮した。2Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(1%〜4%)を溶離液として用い、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物3.98g(76%)を得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 387 (M+1). HR-MS C26H31N2Oとして計算値: 387.2436. 実測値 387.2442.
実施例597
(S)−1−フェニル−2−ピペラジン−2−イル−エタノール
Figure 2005533009
(S)−2−(1,4−ジベンジル−ピペラジン−2−イル)−1−フェニル−エタノール3.89g(10.1mmol)をエタノール50mLに溶解した。ギ酸アンモニウム3.8g(60.4mmol)、水酸化パラジウム1.6g(炭素上20重量%)およびエタノール25mLを加えた。加熱還流した。6.5時間後、冷却し、常温にて18時間撹拌した。水酸化パラジウムをろ過し、ろ液を濃縮した。2Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(10%)、次いで7Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(10%)を溶離液として用い、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物860mg(41%)を得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 207 (M+1).
実施例598および実施例599
(S,R)−2−[4−(2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イル)ピペラジン−2−イル]−1−フェニル−エタノール
Figure 2005533009
(S,S)−2−[4−(2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イル)ピペラジン−2−イル]−1−フェニル−エタノール
Figure 2005533009
トリフルオロメタンスルホン酸メチル174μL(1.53mmol)を2−メチル−4,9−ジヒドロ−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−チオン315mg(1.28mmol)のジクロロメタン4mLの0℃スラリーに加えた。0℃にて撹拌した後、常温まで昇温し、18時間撹拌した。反応物を濃縮し、橙色粉状物を得た。(S)−1−フェニル−2−ピペラジン−2−イル−エタノール264mg(1.28mmol)およびピリジン5mLを加えた。110℃まで5.5時間加熱し、常温にて18時間撹拌した。反応物を濃縮し、残渣をメタノール−ジクロロメタンに溶解し、SCXカラムに適用した。カラムをメタノール−ジクロロメタンで洗浄し、不純物を除去した後、生成物を2Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(10%)で溶出した。濃縮し、2mmプレートおよび2Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(2.5%〜3%)を溶離液として用いたラジアルシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、(S,R)−2−[4−(2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イル)ピペラジン−2−イル]−1−フェニル−エタノール39mgおよび(S,S)−2−[4−(2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イル)ピペラジン−2−イル]−1−フェニル−エタノール130mgを得た。
(S,R)−2−[4−(2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イル)ピペラジン−2−イル]−1−フェニル−エタノール:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 419 (M+1). HR-MS C24H27N4OSとして計算値: 419.1906. 実測値 419.1919. 1H NMR (DMSO-d6): δ7.55 (s, 1H), 7.37-7.26 (m, 4H), 7.25-7.17 (m, 1H), 6.87-6.73 (m, 3H), 6.67 (br d, 1H), 6.30 (s, 1H), 5.52 (br s, 1H), 4.75-4.66 (m, 1H), 3.84 (br d, 1H), 3.72 (br d, 1H), 2.88 (d, 1H), 2.82-2.60 (m, 3H), 2.56-2.45 (m, 1H), 2.41 (br s, 1H), 2.26 (s, 3H), 1.50-1.73 (m, 2H).
(S,S)−2−[4−(2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イル)ピペラジン−2−イル]−1−フェニル−エタノール:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 419 (M+1). HR-MS C24H27N4OSとして計算値: 419.1906. 実測値 419.1909. 1H NMR (DMSO-d6): δ7.56 (s, 1H), 7.37-7.15 (m, 5H), 6.87-6.74 (m, 3H), 6.67 (br d, 1H), 6.31 (s, 1H), 5.29 (br s, 1H), 4.74-4.67 (m, 1H), 3.88 (br d, 1H), 3.80 (br d, 1H), 2.86 (d, 1H), 2.80-2.59 (m, 3H), 2.53-2.42 (m, 2H), 2.28 (s, 3H), 1.62-1.53 (m, 2H).
実施例600
(S,S)−2−[1−メチル−4−(2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザベンゾ[f]アズレン−10−イル)ピペラジン−2−イル]−1−フェニル−エタノール
Figure 2005533009
ホルムアルデヒド33μL(0.42mmol,水中37%)を(S,S)−2−[4−(2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イル)ピペラジン−2−イル]−1−フェニル−エタノール160mg(0.38mmol)のジクロロメタン6mL溶液に加えた。15分間常温にて撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム121mg(0.57mmol)を加え、2時間常温にて撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム溶液を希釈し、ジクロロメタンで抽出した。抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮した。2mmプレートおよび2Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(1%〜5%)を溶離液として用い、ラジアルシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物70mg(42%)を得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 433 (M+1), 431 (M-1). HR-MS C25H29N4OSとして計算値: 433.2062. 実測値 433.2061. 1H NMR (DMSO-d6): δ7.60 (s, 1H), 7.36-7.17 (m, 5H), 6.88-6.75 (m, 3H), 6.68 (br d, 1H), 6.35 (s, 1H), 5.34 (br d, 1H), 4.60-4.50 (m, 1H), 3.85 (br d, 1H), 3.70 (br d, 1H), 3.04-2.92 (m, 1H), 2.85-2.66 (m, 2H), 2.29 (s, 3H), 2.17 (s, 3H), 2.20-2.10 (m, 1H) 2.08-1.98 (m, 1H), 1.97-1.85 (m, 1H), 1.66-1.52 (m, 1H).
実施例601および実施例602
(S,R)−2−[4−(2−イソプロピル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イル)ピペラジン−2−イル]−1−フェニル−エタノール
Figure 2005533009
(S,S)−2−[4−(2−イソプロピル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イル)ピペラジン−2−イル]−1−フェニル−エタノール
Figure 2005533009
トリフルオロメタンスルホン酸メチル806μL(7.13mmol)を2−イソプロピル−4,9−ジヒドロ−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−チオン1.31g(4.75mmol)のジクロロメタン15mLの0℃スラリーに加えた。18時間撹拌し、反応物を段階的に常温まで昇温させた。反応物を濃縮し、橙色粉状物を得た。(S)−1−フェニル−2−ピペラジン−2−イル−エタノール980mg(4.75mmol)およびピリジン11mLを加えた。115℃まで5時間加熱した。濃縮し、2Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(0%〜10%)、次いで7Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(20%)を溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、520mgを得た。2mmプレートおよび2Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(2.5%〜4.5%)を溶離液として用いたラジアルシリカゲルクロマトグラフィーにより二つに分けて再び精製し、(S,R)−2−[4−(2−イソプロピル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イル)ピペラジン−2−イル]−1−フェニル−エタノール28mgおよび(S,S)−2−[4−(2−イソプロピル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イル)ピペラジン−2−イル]−1−フェニル−エタノール155mgを両方のラジアル精製を集めた後に得た。
(S,R)−2−[4−(2−イソプロピル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イル)ピペラジン−2−イル]−1−フェニル−エタノール:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 448 (M+1), 446 (M-1). HR-MS C25H30N5OSとして計算値: 448.2171. 実測値 448.2181. 1H NMR (DMSO-d6): δ7.78 (s, 1H), 7.37-7.16 (m, 5H), 6.89-6.73 (m, 3H), 6.67 (br d, 1H), 5.44 (br s, 1H), 4.74-4.67 (m, 1H), 4.04-3.87 (m, 2H), 3.05 (quintet, 1H), 2.93-2.79 (m, 2H), 2.76-2.54 (m, 3H), 1.73-1.60 (m, 1H), 1.59-1.47 (m, 1H), 1.21 (d, 6H).
(S,S)−2−[4−(2−イソプロピル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イル)ピペラジン−2−イル]−1−フェニル−エタノール:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 448 (M+1), 446 (M-1). HR-MS C25H30N5OSとして計算値: 448.2171. 実測値 448.2156. 1H NMR (DMSO-d6): δ7.80 (s, 1H), 7.35-7.16 (m, 5H), 6.90-6.74 (m, 3H), 6.68 (br d, 1H), 5.44 (br s, 1H), 4.75-4.63 (m, 1H), 4.19-3.89 (m, 2H), 3.08 (quintet, 1H), 2.90-2.50 (m, 5H), 1.64-1.51 (m, 2H), 1.23 (d, 6H).
実施例603
(S,S)−2−[4−(2−イソプロピル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イル)−1−メチル−ピペラジン−2−イル]−1−フェニル−エタノール
Figure 2005533009
ホルムアルデヒド23μL(0.29mmol,水中37%)を(S,S)−2−[4−(2−イソプロピル−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン−10−イル)ピペラジン−2−イル]−1−フェニル−エタノール117mg(0.26mmol)のジクロロエタン5mL溶液に加えた。15分間常温にて撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム83mg(0.39mmol)を加え、2時間常温にて撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム溶液で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮した。2mmプレートおよび2Nアンモニア/メタノール−ジクロロメタン(1%〜4%)を溶離液として用いたラジアルシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物68mg(56%)を得た:
質量スペクトル (イオンスプレー): m/z = 462 (M+1), 460 (M-1). HR-MS C26H32N5OSとして計算値: 462.2328. 実測値 462.2322. 1H NMR (DMSO-d6): δ7.82 (s, 1H), 7.35-7.18 (m, 5H), 6.91-6.76 (m, 3H), 6.69 (br d, 1H), 5.29 (s, 1H), 4.58-4.46 (m, 1H), 4.14-3.77 (m, 2H), 3.02-3.17 (m, 2H), 2.90 (dd, 1H), 2.74-2.65 (m, 1H), 2.28-2.11 (m, 1H), 2.14 (s, 3H), 2.03-1.84 (m, 2H) 1.70-1.54 (m, 1H), 1.26 (d, 6H).
実施例604
2−(2−ニトロ−フェニルアミノ)−5−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル
Figure 2005533009
炭酸セシウム1.3g(4mmol)を2−ニトロ−アニリン276mg(2mmol)および2−フルオロ−5−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル378mg(2mmol)を含むDMF10mL溶液に室温にて加えた後、得られた暗色赤色溶液を室温にて16時間、および50℃にて2時間撹拌した。冷却し、氷および濃塩酸(50mL,v/v)の混合物に注いだ。水相をジクロロメタン(3x300mL)で抽出し、水およびブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、標記化合物を黄色固体480mg(80%)として得た:
mp 160-161℃; 1H NMR (CDCl3) δ7.14 (ddd, 1H), 7.48 (dd, 1H), 7.58 (dd, 1H), 7.60 (d, 1H), 7.76 (dd, 1H), 7.92 (d, 1H), 8.27 (dd, 1H), 9.63 (bs, 1H). MS (ESI/neg) m/z (相対強度) 306.1 (100).
実施例605
2−トリフルオロメチル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン−11−イルアミン塩酸塩
Figure 2005533009
塩化スズ(II)567mg(3mmol)の12N塩酸1.8mL溶液を2−(2−ニトロ−フェニルアミノ)−5−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル307mg(1mmol)のエタノール10mL溶液に加えた。24時間還流した後、減圧濃縮し、水を加え、ろ過した。得られた固体を水およびジクロロメタンで洗浄した後、減圧乾燥し、標記化合物を黄色固体282mg(90%)として得た:
mp 334-336℃; 1H NMR (DMSO-d6) δ7.05-7.19 (m, 4H), 7.34 (d, 1H), 7.86 (dd, 1H), 7.87 (s, 1H), 8.79 (s, 1H), 9.26 (s, 1H), 9.75 (s, 1H), 12.40 (s, 1H). MS (ESI/neg) m/z (相対強度) 276.1 (100).
実施例606
11−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2−トリフルオロメチル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン
Figure 2005533009
実施例59と同様の方法により、2−トリフルオロメチル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン−11−イルアミン塩酸塩600mg(1.9mmol)およびN−メチルピペラジン960mg(9.6mmol)により、標記化合物を黄色固体555mg(81%)として得た:
mp 68-72℃; 1H NMR (CDCl3) δ2.36 (s, 3H), 2.53 (bs, 4H), 3.42 (m, 4H), 5.12 (s, 1H), 6.70 (d, 1H), 6.90 (d, 1H), 6.92 (dt, 1H), 7.01 (dd, 1H), 7.10 (d, 1H), 7.52 (d, 1H), 7.55 (s, 1H); 19F NMR (CDCl3) δ-328.38; MS (ESI/neg) m/z (相対強度) 359.2 (100).
実施例607
2−(4−フルオロ−2−ニトロ−フェニルアミノ)−5−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル
Figure 2005533009
4−フルオロ−2−ニトロ−フェニルアミン5.0g(32.03mmol)、2−フルオロ−5−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル6.07g(32.03mmol)および水酸化リチウム一水和物4.03g(96.08mmol)をメチルスルホキシド(DMSO)60ml中にて混合した。得られた混合物を70℃まで16時間加熱した。反応混合物を常温まで冷却した後、約400mlの氷水に注ぎ、1時間撹拌した。得られた混合物をろ過し、沈殿物を集めた。標記化合物9.995g(30.73mmol,96%収率)を橙色アモルファス固体として得た。生成物をさらに精製せずに用いた:
質量スペクトル (m/e): 326(M+1).
実施例608
8−フルオロ−2−トリフルオロメチル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン−11−イルアミン塩酸塩
Figure 2005533009
2−(4−フルオロ−2−ニトロ−フェニルアミノ)−5−トリフルオロメチル−ベンゾニトリル9.995g(30.73mmol)のエタノール170ml溶液を60℃まで加熱した。塩化スズ(II)29.1g(153.67mmol)の5.0N塩酸170ml溶液に加え、加熱還流した。18時間後、反応物を室温まで冷却し、冷蔵庫に24時間置いた。生成物が溶液から沈殿し、ろ過によりこれを集めた。標記化合物2.253g(6.79mmol,22%収率)を黄色アモルファス固体として得た:
質量スペクトル (m/e): 296(M+1).
実施例609
8−フルオロ−11−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−トリフルオロメチル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピンコハク酸塩
Figure 2005533009
8−フルオロ−2−トリフルオロメチル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン−11−イルアミン塩酸塩0.2g(0.60mmol)およびジイソプロピルエチルアミン0.086g(0.66mmol)の1−メチル−2−ピロリジノン4mL溶液を60℃まで30分間加熱した。2−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]ピペラジン0.398g(1.81mmol)を加え、反応混合物を195℃まで14時間加熱した。反応混合物を常温まで冷却した。酢酸エチル50mlで希釈し、飽和塩化ナトリウムで2回、次いで水で2回洗浄した。有機層を集め、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した。100%ジクロロメタンで始め、85%ジクロロメタン15%の2Mアンモニア/メタノールに続く直線的濃度勾配法で溶出したフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物0.107g(0.21mmol,36%収率)のフリー塩基を黄色アモルファス固体として得た。生成物をメタノールに溶解し、1当量のコハク酸を加えることにより、生成物をコハク酸塩に変換し、固体のコハク酸が残存しなくなるまで混合物を撹拌し、超音波を当てた後、溶媒を減圧留去し、標記化合物を得た:
質量スペクトル (m/e): 499(M+1);
精密質量スペクトル: 計算値 499.2121; 実測値 499.2136.
実施例610
8−フルオロ−11−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−2−トリフルオロメチル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン
Figure 2005533009
実施例609で得られたフリー塩基0.078g(0.16mmol)をジクロロメタン8mlに溶解した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム0.066g(0.31mmol)およびホルムアルデヒド0.005g(0.16mmol,37%水溶液0.013g)を加え、混合物を2時間常温にて撹拌した。混合物を飽和塩化ナトリウム水溶液50mLで希釈し、ジクロロメタンで3回抽出した。有機層を集め、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。80%ジクロロメタン20%ヘキサンの予め調製した混合溶媒100%で始め、混合溶媒85%と15%の2Mアンモニア/メタノールに続く直線的濃度勾配法で溶出したフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物のフリー塩基0.062g(0.12mmol,77%収率)を黄色アモルファス固体として得た。次いで前記のように、コハク酸塩に変換した:
質量スペクトル (m/e): 513(M+1); 精密質量スペクトル: 計算値 513.2278; 実測値 513.2284.
実施例611
8−フルオロ−11−{3−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−トリフルオロメチル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン
Figure 2005533009
8−フルオロ−2−トリフルオロメチル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン−11−イルアミン塩酸塩0.2g(0.60mmol)およびジイソプロピルエチルアミン0.086g(0.66mmol)を含む1−メチル−2−ピロリジノン4mL溶液を60℃まで加熱した。30分後、2−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]ピペラジン0.38g(1.81mmol)を加え、反応混合物を195℃まで16時間加熱した。反応混合物を常温まで冷却した。酢酸エチル50mlで希釈し、飽和塩化ナトリウム水溶液で2回、次いで水で2回洗浄した。有機層を集め、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した。100%ジクロロメタンで始め、85%ジクロロメタン15%の2Mアンモニア/メタノールに続く直線的濃度勾配法で溶出したフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物のフリー塩基0.083g(0.17mmol,28%収率)を黄色アモルファス固体として得た:
質量スペクトル (m/e): 487(M+1).
実施例612
8−フルオロ−11−{3−[2−(4−フルオロ−フェニル)エチル]−4−メチル−ピペラジン−1−イル}−2−トリフルオロメチル−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン
Figure 2005533009
実施例611で得られた生成物0.083g(0.17mmol)をジクロロメタン8mlに溶解した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム0.072g(0.34mmol)およびホルムアルデヒド0.005g(0.17mmol,37%水溶液0.014g)を加え、混合物を2時間常温にて撹拌した。混合物を飽和塩化ナトリウム水溶液50mLで希釈し、ジクロロメタンで3回抽出した。有機層を集め、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。100%ジクロロメタンで始め、85%ジクロロメタン15%の2Mアンモニア/メタノールに続く直線的濃度勾配法で溶出したフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物のフリー塩基0.032g(0.06mmol,37%収率)を黄色アモルファス固体として得た。次いで前記のように、コハク酸塩に変換した:
質量スペクトル (m/e): 501(M+1); 精密質量スペクトル 計算値 501.2078; 実測値 501.2093.
受容体結合アッセイ
セロトニン5−HTおよびドーパミンD結合アッセイプロトコル
用いるアッセイ緩衝液は、ドーパミンD受容体結合アッセイについて、50mMトリス−HCl pH7.4、120mM NaCl、5mM KCl、5mM MgCl、1mM EDTAである。用いる放射性リガンドは、New England Nuclear Cat # NEX284-2200 Ci/mmoleからの[125I]ヨードスピペロンである。用いる細胞膜は、D受容体について、Receptor Biology(現在NENが所有), Cat # RBHD2CMからである。
化合物は、100%DMSO中、10mMストック(stock)として得る。これらは、DMSO180μLをストック20μLに、96ウェルプレート中マルチドロップを用いて加えることにより、100%DMSO中1mMまで希釈する。次いで1mMストックは、125μM〜1.25nMまで半対数(half log)増分により11点の濃度範囲となるように、10%DMSOを希釈剤として用いて希釈する。これは、TECANロボットを用いて行う。この段階における最終DMSOは、10〜21.25%DMSOである。
放射性リガンドはアッセイ緩衝液中にて希釈し、Dアッセイのために0.1nMとする。それぞれの細胞膜の瓶はアッセイ緩衝液中92mLまで希釈する。最終アッセイ容積は、希釈された細胞膜210μl、全結合のための化合物または10%DMSO20μl、および希釈された放射性リガンド20μlからなる250μLである。化合物は薬剤希釈プレートからcorning製96ウェルアッセイプレートに、96ウェルマルチメック(Multimek)ピペッターを用いて移し替える。放射性リガンドおよび細胞膜を、アッセイプレートに、マルチドロップピペッターを用いて加える。非特異的結合は、最終濃度5μMのハロペリドールを含むウェル中にて決定する。半対数における最終薬剤濃度範囲は、10μMから0.1nMである。本アッセイにおける最終DMSOは1〜1.7%である。
薬剤、細胞膜およびリガンドの添加後、プレートを、2時間室温にてインキュベートする。この間に、96ウェルミリポア(Millipore)フィルタープレート(MAFBNOB50)を、少なくとも30分間、0.5%ポリエチレンイミン200μL/ウェルで十分湿らせる。
0.5%PEIはフィルタープレートウェルから、TiterTek MAPアスピレーターを用いて取り出し、インキュベーション混合物200μLはインキュベーションプレートからフィルタープレートに混合した後に移し替える。この移し替えは、96チップ(tip)マルチメックピペッターを用いて行う。フィルタープレートへの移し替えの後、フィルタープレートを抽出し、MAPアスピレーター上にて冷緩衝液220μL/ウェルで2回洗浄する。はがした底はフィルタープレートから除去し、microscint20シンチレーション流動体60μL/ウェルを、ウェルごとにマルチドロップを用いて加える。プレートは適切なホルダー中に置き、室温にて3時間放置し、Wallac MicrobetaカウンターまたはPackard Topcount上のいずれかにおけるHについてカウントする。
アカゲザル5−HT2A受容体への[125I]DOI SPA結合プロトコル
インキュベーションは96ウェルアッセイプレート中、全容積200μlにて行う。[125I]DOI(NEN,2200Ci/mmol,最終濃度=0.075nM)50μLを、水(±DMSOおよび/または氷酢酸)に溶解した試験化合物50μLに加える。次いで小麦胚凝集素(WGA)SPAビーズ50μL(Amersham Life Sciences)を、1mg/ウェルにて、アッセイ緩衝液(67mM トリス−HCl pH7.4、13mM MgCl、0.67mM EDTA)中にて加える。アカゲザル5−HT2A受容体を発現する細胞からの細胞膜ホモジェネート約90万細胞/ウェルを最後に加える。プレートはシーリングテープ(FasCal)で覆い、室温にて2時間インキュベートする。次いでプレートは約200xgにて、10分間室温にて遠心分離する。次いで、細胞膜と結合、すなわちWGA SPAビーズに隣接した125I−DOIの量を、Wallac MicroBeta Triluxシンチレーションカウンター(Wallac, Inc.)を用いて決定する。
医薬製剤
カプセル剤
pulvule製剤は、活性成分をシリコンデンプンと混合し、これを硬ゼラチンカプセルに詰めることにより調製する。
カプセル剤300mgあたり
式(I)の化合物 5.0mg
シリコン 2.9mg
流動性デンプン 292.1mg
錠剤
錠剤の製剤化は、活性成分を適切な希釈剤、滑沢剤、崩壊剤および結合剤とともに粒状化し、圧縮することにより行う。
錠剤300mgあたり
式(I)の化合物 10.0mg
ステアリン酸マグネシウム 0.9mg
微結晶性セルロース 75.0mg
ポビドン(Povidone) 15.0mg
直接圧縮可能なデンプン 199.1mg
注入剤
活性成分の水性注入剤は、凍結乾燥プラグとして、適切な、無菌希釈剤中における再構成のために使用前に(全容積が10mlとなるように)調製する。

式(I)の化合物 20.0mg
マンニトール 20.0mg
pH5〜5.5に調節した規定(N)塩酸
および/または規定(N)水酸化ナトリウム
制御放出注入剤
筋肉内注射のための制御放出注入剤は、微粉末化された活性成分の無菌懸濁液から疎水性ビヒクル中にて形成される。

式(I)の化合物 65.0mg
ステアリン酸アルミニウム 0.04mg
ゴマ油 2ml

Claims (56)

  1. 式(I):
    Figure 2005533009
    で示される化合物、ならびにその塩、溶媒和物および結晶形
    [式中、
    Aは、N、OおよびSから独立して選択される0〜3つのヘテロ原子を有する、ベンゾ縮合していることもある5または6員芳香環であり;
    Alkは、OH、メトキシ、エトキシまたはFで置換されていることもある(C1−4)アルキレンであり;
    Arは、置換されていることもあるフェニル、ナフチル、単環式ヘテロ芳香族または二環式ヘテロ芳香族であり;
    は、水素、またはOH、ORもしくはOCHCHOHで置換されていることもある(C1−4)アルキルであり(ここに、Rは(C1−2)アルキルである);
    は、H、(C1−6)アルキル、ハロゲン、フッ素化(C1−6)アルキル、OR、SR、NO、CN、COR、CONR、SONR、NR、NRCOR、NRSOまたは置換されていることもあるフェニルであり(ここに、Rは、水素、(C1−6)アルキル、フッ素化(C1−6)アルキル、ベンジルまたは置換されていることもあるフェニルであり、RおよびRは独立して、水素、(C1−6)アルキルまたは置換されていることもあるフェニルである);
    Zは、水素、ハロゲン、(C1−6)アルキル、フッ素化(C1−6)アルキル、OR、SR、NO、CN、COR、CONR、SONR、NRSO、NRまたは置換されていることもあるフェニルから独立して選択される1つまたは2つの置換基である(ここに、Rは、水素、(C1−6)アルキル、フッ素化(C1−6)アルキル、ベンジルまたは置換されていることもあるフェニルであり、RおよびRは独立して、水素、(C1−6)アルキルまたは置換されていることもあるフェニルである)]。
  2. 式(I):
    Figure 2005533009
    で示される化合物、ならびにその塩、溶媒和物および結晶形
    [式中、
    Aは、N、OおよびSから独立して選択される0〜3つのヘテロ原子を有する、ベンゾ縮合していることもある5または6員芳香環であり;
    Alkは、OHで置換されていることもある(C1−4)アルキレンであり;
    Arは、置換されていることもあるフェニル、ナフチル、単環式ヘテロ芳香族または二環式ヘテロ芳香族であり;
    は、水素または(C1−4)アルキルであり;
    は、H、(C1−6)アルキル、ハロゲンまたはフッ素化(C1−6)アルキルであり;
    Zは、水素またはハロゲンから独立して選択される1つまたは2つの置換基である]。
  3. 芳香環Aが次からなる群から選択される、請求項1記載の化合物:
    Figure 2005533009
  4. Alkが−CH−または−CHCH−である、請求項1記載の化合物。
  5. Arが置換されていることもあるフェニル、フランまたはチオフェンである、請求項1記載の化合物。
  6. が水素、メチルまたは−CHCH−O−CHCH−OHである、請求項1記載の化合物。
  7. が水素、(C1−6)アルキル、フッ素化(C1−6)アルキルまたはハロゲンである、請求項1記載の化合物。
  8. Zが水素またはハロゲンである、請求項1記載の化合物。
  9. 立体配置がAlkに結合しているピペラジン基の炭素に関して「S」である、請求項1記載の化合物。
  10. 立体配置がAlkに結合しているピペラジン基の炭素に関して「R」である、請求項1記載の化合物。
  11. 第1表に含まれる請求項1記載の化合物、ならびにそれらすべての塩、溶媒和物および結晶形:
    Figure 2005533009
    第1表
    Figure 2005533009
    Figure 2005533009
    Figure 2005533009
    Figure 2005533009
    Figure 2005533009
    Figure 2005533009
    Figure 2005533009
    Figure 2005533009
  12. 第2表に含まれる請求項1記載の化合物、ならびにそれらすべての塩、溶媒和物および結晶形:
    Figure 2005533009
    第2表
    Figure 2005533009
  13. 2−メチル−10−(4−メチル−3−(S)(2−メトキシフェニル)メチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン、
    2−メチル−10−(4−メチル−3−(S)(2−メトキシフェニル)エチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン、
    2−メチル−10−(4−メチル−3−(S)フェネチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン、
    10−[3−(2−フラン−3−イル−エチル)−4−メチル−ピペラジン−1−イル]−2−メチル−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン、
    2−メチル−10−(4−メチル−3−(S)フェニルメチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−4,9−ジアザ−ベンゾ[f]アズレン、
    2−メチル−10−(4−メチル−(S)−3−フェネチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン、
    2−メチル−10−(4−メチル−(S)−3−(2−メトキシフェニル)エチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン、
    2−メチル−10−(4−メチル−(S)−3−(4−メトキシフェニル)エチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン、
    2−メチル−10−(4−メチル−(S)−3−(4−メトキシフェニル)メチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン、
    2−エチル−10−(4−メチル−(S)−3−(4−メトキシフェニル)エチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン、
    2−イソプロピル−10−(4−メチル−(S)−3−フェネチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン、
    2−イソプロピル−10−(4−メチル−(S)−3−(3−フルオロフェニル)エチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン、
    2−イソプロピル−10−(4−メチル−(S)−3−(4−フルオロフェニル)エチル−ピペラジン−1−イル)−4H−3−チア−1,4,9−トリアザ−ベンゾ[f]アズレン、
    2−イソプロピル−10−(4−メチル−3−フェネチル−ピペラジン−1−イル)−2,4−ジヒドロ−1,2,3,4,9−ペンタアザ−ベンゾ[f]アズレンである、請求項1記載の化合物。
  14. 構造式:
    Figure 2005533009
    で示される化合物およびその酸付加塩
    [式中、
    は、H、(C1−6)アルキル、ハロゲン、フッ素化(C1−6)アルキル、OR、SR、NO、CN、COR、CONR、SONR、NR、NRCOR、NRSOまたは置換されていることもあるフェニルであり(ここに、Rは、水素、(C1−6)アルキル、フッ素化(C1−6)アルキル、ベンジルまたは置換されていることもあるフェニルであり、RおよびRは独立して、水素、(C1−6)アルキルまたは置換されていることもあるフェニルである);
    Zは、水素、ハロゲン、(C1−6)アルキル、フッ素化(C1−6)アルキル、OR、SR、NO、CN、COR、CONR、SONR、NRSO、NRまたは置換されていることもあるフェニルから独立して選択される1つまたは2つの置換基である(ここに、Rは、水素、(C1−6)アルキル、フッ素化(C1−6)アルキル、ベンジルまたは置換されていることもあるフェニルであり、RおよびRは独立して、水素、(C1−6)アルキルまたは置換されていることもあるフェニルである)]。
  15. 構造式:
    Figure 2005533009
    で示される化合物およびその酸付加塩
    [式中、
    は、H、(C1−6)アルキル、ハロゲン、フッ素化(C1−6)アルキル、OR、SR、NO、CN、COR、CONR、SONR、NR、NRCOR、NRSOまたは置換されていることもあるフェニルであり(ここに、Rは、水素、(C1−6)アルキル、フッ素化(C1−6)アルキル、ベンジルまたは置換されていることもあるフェニルであり、RおよびRは独立して、水素、(C1−6)アルキルまたは置換されていることもあるフェニルである);
    Zは、水素、ハロゲン、(C1−6)アルキル、フッ素化(C1−6)アルキル、OR、SR、NO、CN、COR、CONR、SONR、NRSO、NRまたは置換されていることもあるフェニルから独立して選択される1つまたは2つの置換基である(ここに、Rは、水素、(C1−6)アルキル、フッ素化(C1−6)アルキル、ベンジルまたは置換されていることもあるフェニルであり、RおよびRは独立して、水素、(C1−6)アルキルまたは置換されていることもあるフェニルである)]。
  16. 構造式:
    Figure 2005533009
    で示される化合物およびその酸付加塩
    [式中、
    Arは、置換されていることもあるフェニル、ナフチル、単環式ヘテロ芳香族または二環式ヘテロ芳香族であるが、但しArはフェニルであることができない]。
  17. 立体配置がAlkに結合しているピペラジン基の炭素に関して「S」である、請求項16記載の化合物。
  18. 立体配置がAlkに結合しているピペラジン基の炭素に関して「R」である、請求項16記載の化合物。
  19. 式(1a):
    Figure 2005533009
    で示される化合物、ならびにその塩、溶媒和物および結晶形
    [式中、
    Alkは、OHで置換されていることもある(C1−4)アルキレンであり;
    Arは、置換されていることもあるフェニル、ナフチル、単環式ヘテロ芳香族または二環式ヘテロ芳香族であり;
    は、水素または(C1−4)アルキルであり;
    は、H、(C1−6)アルキル、フッ素化(C1−6)アルキルであり、
    Zは、水素またはハロゲンから独立して選択される1つまたは2つの置換基である]。
  20. 立体配置がAlkに結合しているピペラジン基の炭素に関して「S」である、請求項19記載の化合物。
  21. 立体配置がAlkに結合しているピペラジン基の炭素に関して「R」である、請求項19記載の化合物。
  22. 式(1b):
    Figure 2005533009
    で示される化合物、ならびにその塩、溶媒和物および結晶形
    [式中、
    Alkは(C1−4)アルキレンであり;
    Arは置換されていることもあるフェニルであり、
    は、水素または(C1−4)アルキルであり;
    は、Hまたは(C1−6)アルキルであり;
    Zは、水素またはハロゲンから独立して選択される1つまたは2つの置換基である]。
  23. 立体配置がAlkに結合しているピペラジン基の炭素に関して「S」である、請求項22記載の化合物。
  24. 立体配置がAlkに結合しているピペラジン基の炭素に関して「R」である、請求項22記載の化合物。
  25. 式(1c):
    Figure 2005533009
    で示される化合物、ならびにその塩、溶媒和物および結晶形
    [式中、
    AlkはOHで置換されていることもある(C1−4)アルキレンであり;
    Arは置換されていることもあるフェニルであり;
    は、水素または(C1−4)アルキルであり;
    は、H、(C1−6)アルキル、ハロゲンまたはフッ素化(C1−6)アルキルであり;
    Zは、水素またはハロゲンから独立して選択される1つまたは2つの置換基である]。
  26. 立体配置がAlkに結合しているピペラジン基の炭素に関して「S」である、請求項25記載の化合物。
  27. 立体配置がAlkに結合しているピペラジン基の炭素に関して「R」である、請求項25記載の化合物。
  28. 式(1d):
    Figure 2005533009
    で示される化合物、ならびにその塩、溶媒和物および結晶形
    [式中、
    Alkは(C1−4)アルキレンであり;
    Arは置換されていることもあるフェニルであり;
    は、水素または(C1−4)アルキルであり;
    は、Hまたは(C1−6)アルキルであり;
    Zは、水素またはハロゲンから独立して選択される1つまたは2つの置換基である]。
  29. 立体配置がAlkに結合しているピペラジン基の炭素に関して「S」である、請求項28記載の化合物。
  30. 立体配置がAlkに結合しているピペラジン基の炭素に関して「R」である、請求項28記載の化合物。
  31. 式(1e):
    Figure 2005533009
    で示される化合物、ならびにその塩、溶媒和物および結晶形
    [式中、
    Alkは(C1−4)アルキレンであり;
    Arは置換されていることもあるフェニルであり;
    は、水素または(C1−4)アルキルであり;
    は、H、(C1−6)アルキル、ハロゲン、フッ素化(C1−6)アルキルまたはCNであり;
    Zは、水素またはハロゲンから独立して選択される1つまたは2つの置換基である]。
  32. 立体配置がAlkに結合しているピペラジン基の炭素に関して「S」である、請求項31記載の化合物。
  33. 立体配置がAlkに結合しているピペラジン基の炭素に関して「R」である、請求項31記載の化合物。
  34. 有効量の請求項1記載の化合物を、製薬的に許容される担体、希釈剤または賦形剤とともに含む医薬組成物。
  35. 受容体刺激と拮抗するために有効な量の請求項1記載の化合物、および製薬的に許容される担体、希釈剤または賦形剤を含む医薬組成物。
  36. 受容体刺激の軽減により処置が可能な状態の処置のための方法であって、それを必要とする哺乳動物に請求項35記載の組成物を投与する方法。
  37. 5−HT2A受容体刺激と拮抗するために有効な量の請求項1記載の化合物、および製薬的に許容される担体、希釈剤または賦形剤を含む医薬組成物。
  38. 5−HT2A受容体刺激の軽減により処置が可能な状態の処置のための方法であって、それを必要とする哺乳動物に請求項37記載の組成物を投与する方法。
  39. 5−HT受容体刺激と拮抗するために有効な量の請求項1記載の化合物、および製薬的に許容される担体、希釈剤または賦形剤を含む医薬組成物。
  40. 5−HT受容体刺激の軽減により処置が可能な状態の処置のための方法であって、それを必要とする哺乳動物に請求項39記載の組成物を投与する方法。
  41. ドーパミン受容体Dとの拮抗のための方法であって、哺乳動物に有効量の請求項1記載の化合物を投与する方法。
  42. 5−HT2A受容体との拮抗のための方法であって、哺乳動物に有効量の請求項1記載の化合物を投与する方法。
  43. 5−HT受容体の中和のための方法であて、哺乳動物に有効量の請求項1記載の化合物を投与する方法。
  44. 精神病性障害の処置のための方法であって、該処置を必要とする哺乳動物に有効量の請求項1記載の化合物を投与する方法。
  45. 精神病性障害が統合失調症である、請求項44記載の方法。
  46. 精神病性障害が統合失調症様障害である、請求項44記載の方法。
  47. 精神病性障害が統合失調性感情障害である、請求項44記載の方法。
  48. 感情障害の処置のための方法であって、該処置を必要とする哺乳動物に有効量の請求項1記載の化合物を投与する方法。
  49. 感情障害が双極性障害である、請求項48記載の方法。
  50. 式:
    Figure 2005533009
    で示される化合物の製造のための方法であって、式:
    Figure 2005533009
    で示される化合物を式:
    Figure 2005533009
    で示されるピペラジンと反応させる方法
    [式中、
    Alkは、OH、メトキシ、エトキシまたはFで置換されていることもある(C1−4)アルキレンであり;
    Arは、置換されていることもあるフェニル、ナフチル、単環式ヘテロ芳香族または二環式ヘテロ芳香族であり;
    は、水素、またはOH、ORもしくはOCHCHOHで置換されていることもある(C1−4)アルキルであり(ここに、Rは(C1−2)アルキルである);
    は、H、(C1−6)アルキル、ハロゲン、フッ素化(C1−6)アルキル、OR、SR、NO、CN、COR、CONR、SONR、NR、NRCOR、NRSOまたは置換されていることもあるフェニルであり(ここに、Rは、水素、(C1−6)アルキル、フッ素化(C1−6)アルキル、ベンジルまたは置換されていることもあるフェニルであり、RおよびRは独立して、水素、(C1−6)アルキルまたは置換されていることもあるフェニルである);
    Zは、水素、ハロゲン,(C1−6)アルキル、フッ素化(C1−6)アルキル、OR、SR、NO、CN、COR、CONR、SONR、NRSO、NRまたは置換されていることもあるフェニルから独立して選択される1つまたは2つの置換基である(ここに、Rは、水素、(C1−6)アルキル、フッ素化(C1−6)アルキル、ベンジルまたは置換されていることもあるフェニルであり、RおよびRは独立して水素、(C1−6)アルキルまたは置換されていることもあるフェニルである)]。
  51. 式:
    Figure 2005533009
    で示される化合物を、式:
    Figure 2005533009
    で示される化合物の環化により製造する、請求項50記載の方法。
  52. 式:
    Figure 2005533009
    で示される化合物を、式:
    Figure 2005533009
    で示される化合物と式:
    Figure 2005533009
    [式中、Y11はフッ素または塩素である]
    で示される化合物との反応により製造する、請求項51記載の方法。
  53. 式:
    Figure 2005533009
    で示される化合物を、式:
    Figure 2005533009
    で示される化合物の還元により製造する、請求項52記載の方法。
  54. 式:
    Figure 2005533009
    で示される化合物を、式:
    Figure 2005533009
    で示される化合物から製造する、請求項53記載の方法。
  55. 式:
    Figure 2005533009
    で示される化合物を、式:
    Figure 2005533009
    で示される化合物のニトロ化により製造する、請求項54記載の方法。
  56. 式:
    Figure 2005533009
    で示される化合物を、式:
    Figure 2005533009
    で示される化合物の臭素化により製造する、請求項55記載の方法。
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