JP2005532169A - 鋳型除去鋳造法および装置関連出願の相互参照本出願は、2002年7月9日に出願された、米国仮特許出願第60/394,713号に基づく利益の主張を伴うものである。 - Google Patents

鋳型除去鋳造法および装置関連出願の相互参照本出願は、2002年7月9日に出願された、米国仮特許出願第60/394,713号に基づく利益の主張を伴うものである。 Download PDF

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Abstract

鋳型を作成する工程と、前記鋳型に金属溶湯を注湯する工程と、前記金属溶湯を凝固させる工程と、鋳型の少なくとも一部を除去する工程とを含み、鋳型の少なくとも一部を除去する工程が、前記金属溶湯を凝固させる工程が完了する前に開始される、金属の鋳造方法が開示されている。鋳型に溶剤を噴射する装置についても開示されている。

Description

本発明は金属の鋳造に関する。より詳細には、本発明は金属の鋳型除去鋳造(mold-removal casting)の方法およびそれに用いる装置に関する。
従来の鋳造法では、金属溶湯(溶融金属)は鋳型に注入され、鋳型に熱を奪われることにより凝固する。十分な熱量を金属が奪われて凝固してしまえば、生成物(鋳物)は自重を支持することができるようになる。その後、鋳物は鋳型から取り出される。
従来用いられている種々の鋳型は、それぞれ固有の特徴を有している。例えば生砂型は、骨材として砂を用い、粘土と水の混合物等のバインダー(粘結剤)で結合させたものである。こうした鋳型は、短時間で製造することが可能であり、例えば、簡単な鋳型ならば、自動化された鋳型製造プラントにより10秒ほどで製造できる。さらに、砂を回収し再利用することも比較的容易である。
他の種類の砂型では樹脂をベースとする化学バインダーがよく用いられるが、これは高い寸法精度と高い硬度を有している。樹脂をバインダーとするこのような砂型は、バインダーが効果を発揮し鋳型の形成を可能にするための硬化反応が必要であるため、生砂型よりも製造に幾分長い時間を要する。樹脂を取り除くために何らかの処理が必要ではあるが、粘土をバインダーとする鋳型同様、多くの場合砂の回収が可能である。
短時間で安価に製造できることに加え、砂型は高い生産性をも有する。砂型は、金属溶湯を注湯し、冷却、凝固させた後は、分解除去することにより、別の鋳型として注湯が可能になる。
砂型の骨材として最も普通に用いられる砂は、ケイ砂(シリカ)である。しかし、ケイ砂は摂氏570度(℃)(華氏1,058度(°F))で、α石英からβ石英への望ましくない相転移を起こすため、それを避けるために、カンラン石、クロム鉄鉱、ジルコン等の他の鉱物が用いられている。しかし、これらの鉱物にもそれぞれ固有の欠点が存在する。カンラン石は、化学的性質が変化しやすく、化学バインダーによる均一性の制御という点で問題を生じる。クロム鉄鉱は、多くの場合破砕により鋭利な粒を生じるため、鋳物表面の仕上がりが粗くなり、早期の工具摩耗の原因となる。ジルコンは重く、鋳型の形成や取り扱いに使用する装置に対する要求が厳しくなると共に、早期に工具摩耗を引き起こす。
シリカや他の鉱物の固有の性質によりもたらされる欠点に加え、粘土や化学バインダーを用いる砂型は熱伝導率が比較的低いため、金属溶湯を急速に冷却させることが困難である。金属溶湯の急速に冷却させることは、多くの場合望ましいが、これは、当該分野で知られているように、鋳物の機械的性質を改善させるからである。さらに、急速に冷却することで合金元素をより多く溶湯内に保持することが可能になるため、その後の溶体化処理が不要になり、時間と費用を節約することが可能になる。溶体化処理が不要になると、通常その後に行う焼き入れを避けることができるため、それにより生じる鋳物の歪みや残留応力の問題が回避される。
砂型の代わりに、金属製の鋳型、セミパーマネント鋳型あるいは冷し金(チル)を有する鋳型が用いられることがある。これらの金属鋳型は、熱伝導性が比較的高く、鋳込んだ金属溶湯が急速に冷却され凝固するため、鋳物の機械的性質が改善されるという点において特に優れている。例えば、プレッシャーダイカスト法として知られている鋳造法においては金属製の鋳型が用いられ、その凝固速度が高いことが知られている。そのように凝固速度が高いことは、鋳物中に微細なデンドライトアームスペーシング(DAS)が存在することにより示される。既に知られているように、凝固速度が高いほどDASは小さくなる。しかし、プレッシャーダイカスト法においては、鋳型に金属溶湯を注湯する際に激しい表面乱流が発生することに起因して、鋳物に欠陥が発生することが多い。
さらに、全ての金属製の鋳型には、経済上明らかに不利な点がある。鋳物は凝固するまで鋳型から取り出すことができないため、高い生産性を達成するためには多数個取りの金属鋳型を用いなければならない。パーマネント鋳型による鋳造において多数個取り鋳型を必要とする場合、鋳型の加工コストは増大し、通常、砂型の場合の少なくとも5倍にもなる。
結論として、急速な冷却が可能という金属鋳型の利点と、低コストで生産性が高く、かつ再利用可能という砂型の利点とを併せ持つ鋳造方法および関連する装置の開発が望まれる。
1つの態様として、本発明は、金属の鋳造方法を提供するものである。本発明の方法は、鋳型を準備する工程と、上記鋳型に金属溶湯(溶融金属)を注湯する工程と、上記金属溶湯を凝固させる工程と、その間に鋳型の少なくとも一部を除去する工程とを含み、鋳型の少なくとも一部を除去する工程は、金属溶湯を凝固させる工程が完了する前に開始される。
別の態様として、本発明に従えば、鋳造された金属の冷却時間を短縮する方法が提供される。本発明の方法は、鋳型を準備する工程と、前記鋳型に金属溶湯を注湯する工程と、鋳型に溶剤を噴射する工程と、溶剤により鋳型の少なくとも一部を崩壊させる工程と、溶剤により金属溶湯を冷却する工程とを含む。
さらに異なる態様として、本発明は、金属の鋳造に用いられる鋳型に溶剤を供給する装置を提供する。本発明の装置は、毎秒約0.5〜約50.0リットルの供給速度、約0.03バール〜約70.00バールの供給圧力を有するノズルを少なくとも1つ備え、鋳物を冷却している間に当該ノズルから供給された溶剤により、鋳型の少なくとも一部が溶解または除去されるようになっている。
また、さらに別の態様として、本発明は、金属溶湯の供給源と該金属溶湯の供給源から供給される金属溶湯を保持する鋳型とを有する成型装置を提供する。該成型装置には、鋳型を少なくとも部分的に分解する装置が備えられ、その装置は、ハウジングと、該ハウジングに取り付けられ鋳型に溶剤を噴射するための噴射ノズルと、該噴射ノズルに接続され噴射される溶剤の供給圧力および供給速度の少なくとも一方を制御するための制御手段とを有する。
本発明の好ましい実施例に沿って、本発明に係る部材の取りうる物理的形状や、部材や方法に係る工程の取りうる配置について、明細書や添付図面において詳細に説明する。
以下、図面について説明するが、そこに図示した内容は本発明の好ましい実施態様について説明するためのもので、本発明を限定するためのものではない。図1は本発明に係る方法の工程を示す。本発明は、あらゆる金属の鋳造に適しており、その中には、マグネシウム、アルミニウムや銅を基材とする非鉄系合金のみならず、鉄系合金やニッケルを基材にする耐高温合金やその他の同様な耐高温合金も含まれる。まず鋳型を形成する(工程10)。
鋳型は骨材12およびバインダー14よりなる。骨材12は、鋳込まれた金属溶湯から奪い去る熱量を減少させるため、できるだけ小さな熱容量および/またはできるだけ小さな熱伝導度を有する物質よりなる。奪い去る熱量を減少させることで、金属溶湯は早期に凝固しないため、大きな鋳型のあらゆる部分や、薄い領域にもスムーズに流れ込む。骨材12が、熱膨張係数が小さく、相転移を起こさないものであれば、高い寸法精度を維持したまま、鋳型を高温で使用することが可能になる。
骨材12がほぼ球状の粒子からなるものであれば、鋳物の表面の仕上がりをよくし、工具摩耗を低減させることに寄与しうる。粒子の大きさは、鋳物表面の仕上がりをよくするのに十分な程度微細であることが好ましいが、ガス抜きをするために鋳型が通気性を有する必要がある場合には、その大きさを増大させる必要がある。
骨材12として用いることのできる物質の一例はケイ砂である。上に述べたように、ケイ砂にはいくつかの欠点は存在するが、粒子形状が滑らかであること、粒子径が小さいこと、安価であることおよび石英のα/β相転移温度までは優れた熱的性質を有するなど、骨材として好ましい多くの特徴を有している。
骨材12は、可溶性のバインダー14により結合される。バインダー14は、金属溶湯にとって有害な水素への曝露を避けるため、水素を殆どまたは全く捕捉しない無機物質であるのが好ましい。したがって、バインダーは水や炭化水素を含まないものが好ましい。そのように水や炭化水素を含有しないことにより、鋳型を水の沸点よりはるかに高い高温で乾燥したり、金属の鋳造温度まで加熱したりすることも可能になる。バインダー14は、金属溶湯を鋳込んだ際のガス発生量が低いものであれば、使用される鋳型や中子に対する通気性に対する要求を低減することもできる。通気性の高い鋳型の使用を避けることができれば、さらに小さい粒子を骨材12に利用することが可能になるが、その利点は上に述べたとおりである。
上に述べたような特徴を有するバインダー14の例としては、当該分野で既知のリン酸ガラスをベースとするものが挙げられる。リン酸ガラスは非晶質で水溶性の物質であり、酸化リンPを主成分とし、他の化合物としてアルミナ、マグネシアあるいは酸化ナトリウムおよび酸化カルシウムなどを含む。バインダー14の他の例としては、ケイ酸ナトリウムのような無機ケイ酸塩、硫酸マグネシウムや他の塩、ホウ酸塩がある。バインダー14のさらに異なる例としては、既知の無機バインダーにウレタンのような有機バインダーを添加した混合系であって、有機バインダーの含量がバインダー全体の約1重量パーセント(wt%)〜約51wt%であるものがある。
工程10において鋳型を形成した後、金属溶湯を鋳込むため、鋳型を所定の位置に置く(工程16)。その際、例えば、公知技術の様に鋳型を鋳造場の床より高い位置に保持する。次に、鋳型に金属溶湯を注湯する(工程18)。鋳型は、例えば、当該分野で重力鋳造として知られているように、金属溶湯を重力によって鋳込むように設計されたものとする。
金属を鋳込んだ後(工程18)、鋳型は、例えば噴射などにより溶剤の作用を受ける(工程20)。既に述べたように、バインダー14は可溶性であるため、溶剤によりバインダーは溶解され、それにより鋳型の分解が起こる(22)。鋳型が分解すると(22)、鋳物は溶剤に直接曝され、急速に冷却されて凝固する(24)。かくして鋳物は鋳型から分離され、同時に急速に冷却され、結果として、鋳物は安価な鋳型を用いて作られ、急速に冷却されることにより優れた機械的性質を有することになる。さらに、溶剤を噴射などの方法により供給することで強力な帯域冷却効果を発揮させ、鋳物全体を徐々に凝固させ、それにより注湯を促進すると共に、鋳物に欠陥が生じないようにすることができる。
溶剤の例としては水が挙げられる。水は環境に優しく、高い熱容量および蒸発潜熱を有しており、蒸発に伴い多くの熱量を吸収することができる。したがって、水は理想的な冷却効果をもたらし、鋳物を急速に冷却することを可能にする。
他の溶剤としては、バインダーを分解し(22)、金属鋳物を冷却する(24)ことができる液体または気体が挙げられる。例えば、既知の焼き入れ剤を適当な可溶性のバインダーと組み合わせて使用することができる。さらに、冷却用の流体(液体または気体)に粗粉(グリット)を随伴させ、これを用いて鋳型を磨耗分解し(22)、同時に流体により鋳型を洗い流すこともできる。粗粉は、冷却工程24において金属鋳物にピーニング処理を施すことによる表面性状の改善という第2の目的のためにも用いられる。
溶剤の噴射(20)により鋳型が分解(22)した場合において、鋳型の構成成分の少なくとも一部は再生が可能である(26)。骨材は、乾燥および再利用のため回収することができる(28)。さらに、溶剤についても、回収(30)、ろ過後、さらに使用するために再循環させることが可能である。種類によっては、バインダーについても、当該分野で既知の再生システムにより再生することができる。
図2は、鋳型に溶剤を作用させる工程20(図1参照)に関連する装置の概略図を示すものである。金属溶湯33を、上に述べた骨材とバインダーよりなる鋳型36によって画定されるキャビティ34内に、るつぼあるいは取鍋32を用いて注湯する。押湯(ライザー)38は、最後に鋳込みが行われる部分である。噴射ノズル40により、水などの溶剤の噴流Aを鋳型36に対し噴射する。噴流Aは、個々の用途に応じて、細い噴流から幅の広い放射状のものまで、好適なあらゆる形状にすることができ、また、定常流や脈流にすることもできる。
噴射による溶剤の送出は、例えば、鋳型36の底部から開始される。鋳型36の位置を下げ、ノズル40が溶剤を鋳型36の未分解部分に徐々に送られるようにすることで、鋳型36を完全に分解することができる。逆に、鋳型36を固定して、ノズル40を移動させ、溶剤の噴流Aが徐々に行き渡るようにして鋳型の少なくとも一部を分解してもよい。鋳型36の全周を溶剤の噴流Aと接触させ迅速に分解させるために、鋳型36を回転させ、あるいは噴射ノズル40を、鋳型36の周囲に移動させてもよい。
噴流Aの供給速度および供給圧力は、鋳型36を分解するのに十分な大きさを有するとともに、鋳型36を浸透して来た溶剤が、噴流Aが直接接触する前に鋳物33に到達しうるようにするのに必要な低さを有するような値に設定される。例えば、毎秒約0.5〜50リットル(lps)(毎分10〜100ガロン(gpm))、供給圧力0.03〜70バール(0.5〜約1,000ポンド毎立方インチ(psi))の範囲内で、高容量・低圧力での溶剤の供給を行うことが好ましい。このようにして、噴流Aと直接接触する前に浸透して来た溶剤により、金属鋳物33には比較的硬い皮膜が形成され、それによって、鋳物33の変形や、多量の溶剤が金属溶湯33に直接接触することによる爆発を防ぐことができる。当該分野で既に知られているように、噴流Aとして噴射される溶剤中や、バインダー中に界面活性剤を添加することにより、溶剤の鋳型36への浸透が促進される。さらに、溶剤が鋳型36に浸透する際に、鋳型36が金属溶湯33から奪った熱量の少なくとも一部により、溶剤の温度が上昇し、それにより、溶剤のエネルギーが増大すると共に、鋳型36の除去がより迅速に進むようになる。
噴流Aの供給速度および供給圧力についてさらに考慮すべき点は、鋳型36が分解した後は、Aが鋳物33に直接接触するという点である。噴流Aの供給速度および圧力は、鋳物にダメージを及ぼさぬ様低くなければならないが、蒸気による被覆(ブランケット)の形成を起こさせない程度に高くなければならない。蒸気による被覆は、鋳型36を浸透して来た溶剤と金属33が接触し、鋳物33の表面に皮膜が形成される際に、蒸発した溶剤により形成される。蒸気による被覆は、鋳造された金属33からの熱の移動を低下させ、既に述べたような望ましい性質や効果を得るために必要な急速な冷却を阻害する。したがって、噴流Aを、蒸気による被覆を起こさせぬように調整することが好ましい。
噴流Aの制御は、少なくとも2通りの方法で行うことができる。供給速度および供給圧力を、上述した全てのパラメーターを満たすように設定することもできるし、2種類の異なる設定値を用いてもよい。2種類の異なる設定値を用いる場合には、最初の設定値を、鋳型36を分解するための値に設定し、噴流Aが鋳物33に直接接触する頃に、分解用の設定値と異なる温和な設定値に適時に切り替えればよい。もちろん、細い噴流、幅の広い放射状の噴流、定常的な噴流、間欠的なパルス状の噴流等の噴流Aの供給の態様は、それに応じて噴流Aの供給速度および供給圧力の設定にも影響を及ぼす。
鋳物33の凝固は底部から始まり上部に向かって徐々に進行するため、押湯38の部分はきわめて長い時間溶融状態のままとどまり、その結果、鋳物33に対し注湯を続けることができる。鋳物33への注湯を長時間にわたり行うことにより、金属33を冷却する際の収縮により生じる空隙を最小限にとどめることができる。凝固が鋳物33の底部から上部に向かって進行するため、凝固が完了する前に縦方向の長さの変化も可能となり、それにより焼き入れの際に生じるような内部応力の顕著な蓄積を防ぐことができる。
単一のノズル40の噴射を行う方向は、上で述べたような底部から上部に向かう方向に限定されないという点は重要である。用途に応じて、噴流Aの噴射は鋳型36の上部から底部へ、中間点から一方の端へ、あるいは他の同様なパターンで行われることが好ましいこともある。
図3に示されるように、溶剤の供給は単一の方向やノズルから行うことに限定されない。例えば、鋳型36を複数方向から除去するために、2つまたはそれ以上のノズル42、44、46、48および50を備えていてもよい。それぞれのノズル42、44、46、48および50は、それぞれ噴流B、C、D、EおよびFを鋳型36に対し噴射することができる。このようにして、必要に応じて鋳型36をより迅速かつ均一に分解することができる。ノズルの数はいくつであってもよい。大きくて複雑な形状の鋳型36に対しては、多数のノズルを有することが好ましく、鋳型36によっては、少数のノズルの方が最適な範囲をカバーすることができる場合もある。図2の場合と同様に、噴流B、C、D、EおよびFを全体に行き渡らせるために、鋳型36を回転させ、あるいは垂直方向に移動させてもよいし、鋳型36および鋳物33を固定してノズル42、44、46、48および50の方を移動させてもよい。
さらに、多数のノズル42、44、46、48および50を用いる場合、ノズル42、44、46、48および50の動作のタイミングを、それぞれが相補的に動作するように設定することが好ましい。例えば、まず底部のノズル50が作動させることにより、鋳型36の底部に噴流Fを噴射する。次いでノズル50を停止させ、より低い側のノズル44と48を作動させ、鋳型36に噴流CとEを噴射させる等という態様で動作するように設定を行う。そのように複数のノズルの動作タイミングを同期させることにより、鋳型36の崩壊および/または鋳物33の冷却の方法を、鋳物33に望ましい性質を付与できるように最適化することができる。
再び図2に沿って説明すると、ノズル40はハウジング80に取り付けてもよく、それによりノズルと鋳型36の間の相対運動が可能になる。また、ノズルによる溶剤の噴射を制御するため、制御装置82をノズル40に接続する。リザーバ86から導管88を介して溶剤をノズルに供給するために、ポンプ84を用いてもよい。導管88は、例えば、ハウジング80がリザーバ86に対して移動できるように可撓性を有するものとする。ここで再び図3に沿って説明すると、調整器100を用いて、複数のノズル42〜50を所望の順序で動作させるようにすることもできる。
本発明に係る方法や装置の構成や効果を説明するために、以下に参考として実施例を示す。本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、本発明の本質や範囲を離れることなく多くの変更や改良を加えることができる。以下の実施例はアルミニウム合金に沿って記述しているが、上に述べたとおり、本発明は広範な金属や合金の鋳造に適している。
従来技術による冷却
図4は、第1の鋳造試験片52の側面図である。この第1の鋳造試験片52は6061アルミニウム製であり、熱電対を点Gに埋め込んだ押湯54を有する。第1の試験片用合金52は、アルミニウムを電熱るつぼで約720℃(1,328°F)に加熱して作成した。約177℃(350°F)に予熱した、平均粒径が約150マイクロメートル(μm)のケイ砂を骨材とし、リン酸ガラスをバインダーとする重力鋳造鋳型にアルミニウムを注湯した。
砂はWedron505で、バインダーはイリノイ州のMA International of Chicago社から購入した。同社はCordis#4615という商品名で該バインダーを販売している。鋳型の重量に対し約1%のバインダーを用いた。約2.99キログラム(kg)(6.6ポンド(lbs))のWerdon505を、29.9グラム(g)(6.6lbs)のCordis#4615バインダーと混合した。混合は、電動式のハンドミキサーにより行い、鋳型を30分間、約149℃(300°F)で焼成した。
合金52を、るつぼの加熱を止めてから10秒以内に注湯した。第1の試験片52の中間部の直径は約20ミリメートル(mm)で、試験片52の長さは約120mmとした。注湯の間、鋳型は65℃(150°F)に保持した。
鋳込み後、試験片52を従来技術の方法に従い常温まで冷却した。図5に示す冷却曲線は、点G(図4参照)に埋め込まれた熱電対より得られたものである。冷却曲線Gccは、約720℃(1,328°F)の注湯温度Hおよび約650℃(1,200°F)の凝固点Iを含む。凝固温度Iにおいて、熱捕獲による平坦部Jに到達する。熱捕獲による平坦部(プラトー)Jを経た後、第1の鋳造試験片52は十分に冷却され、鋳型から取り出せるようになった。冷却曲線の残りの部分Kは、試験片52が最終的に冷却される様子を表す。完全に凝固するのに要する時間Lは、3分少々であった。下記の実施例2で説明する、本発明に係る冷却曲線Mccを、ここでは比較のためにのみ示す。
本発明の実施例
図6は、第2の鋳造試験片56の側面図である。第2の試験片56は6061アルミニウム製であり、熱電対を点Mに埋め込んだ押湯58を有する。第2の試験片は中央部の上部60、中央部の下部62および底部64よりなるものであった。第2の試験片56において、熱電対は、それぞれ中央部の上部60、中央部の下部62および底部64の点N、OおよびPに設置された。
第2の試験片用合金56は、アルミニウムを電熱るつぼで約720℃(1,328°F)に加熱して作成した。実施例1と同様に、約177℃(350°F)に予熱した、平均粒径が約150マイクロメートル(μm)のケイ砂を骨材とし、リン酸ガラスをバインダーとする重力鋳造鋳型にアルミニウムを注湯した。合金56を、るつぼの加熱を止めてから10秒以内に注湯した。鋳型への鋳込みは3秒以内に行った。第2の試験片56の中間部の直径は約20ミリメートル(mm)で、試験片56の長さは約120mmとした。注湯の間、鋳型は約65℃(150°F)に保持した。
金属溶湯の鋳込み後すぐ(鋳込みが完了してから10秒以内)に、毎秒0.5リットルの水を、鋳型の底部に向け、単一のノズルから水平方向に放射状に噴射した。大量の水を低圧で噴射することにより鋳型を除去した。具体的には、水の噴射は約70バール(1,000psi)の圧力で、たとえば、出力5キロワット(kW)あるいは5馬力(hp)の水噴射装置を用いて行った。水は常温の水道水で、鋳型の全範囲を覆うことのできる幅を有する扁平な放射状のパターンで噴射した。水の噴流が鋳型に当たる部分の寸法は、4mm×35mmであった。噴流は、約45秒かけて鋳型の上部の方へ漸次移動させて、鋳型を完全に洗い流した。
水あるいは他の流体は、圧力および速度を変化させつつ噴射させることもできる。本実施例2の鋳造において好ましい結果を与えた範囲は、約3バール(40psi)で約4リットル(1ガロン)という最小値から、約100バール(1500psi)で約11リットル(3ガロン)までの範囲であった。
鋳型が除去された後も冷却剤による噴射を継続することにより、鋳物をさらに冷却することが可能である点は認識されるべきである。周囲の湿度は、鋳型を除去する上でさほど重要ではないようである。しかし、高湿度に保つことや、鋳型を予め湿らせておくことは、除去工程を加速する可能性がある。
図7は、第2の鋳造試験片56の点M、N、OおよびP(図6参照)に埋め込まれた熱電対より得られた冷却曲線を示す。試験片56の押湯58のM点における冷却曲線をMcc、中央部の上部60のN点における冷却曲線をNcc、中央部の下部62のO点における冷却曲線をOcc、底部64のP点における冷却曲線をPccで表す。全ての冷却曲線Mcc、Ncc、Occ、Pccにおいて、注湯温度は約650℃(1,200°F)と700℃付近(1,300°F)の間であった。実施例1の場合と同様、押湯58における注湯温度Qは700℃以上(1,300°F)である。冷却曲線Mcc、Ncc、Occ、Pccにおける熱捕捉による平坦部Rの温度も、実施例1の場合と同様650℃(1,200°F)あるいはそれをわずかに下回る温度であった。しかし、熱捕捉による平坦部Rは、相対的に速く終了し、最終の冷却曲線Sは、急速に固相点温度Tである582℃(1,080°F)を通過して、約1分という極めて短い時間Uで常温に達する。
ここで重要な点は、凝固時間(熱捕捉による平坦部Rが終了する時間)は、試験片56内部において冷却の順番に応じて変化するという点である。最初に冷却される部分である点Pにおける熱捕捉による平坦部Rは、約30秒後に終了する。2番目に冷却される部分である点Oにおける熱捕捉による平坦部Rは、約40秒後に終了する。3番目に冷却される部分である点Nにおける熱捕捉による平坦部Rは、約45秒後に終了する。そして、最後に冷却される部分である点Mにおける熱捕捉による平坦部Rは、約53秒後にVの位置で終了する。
上記の実施例で示したように、凝固時間L(図5参照)は約3分であったのに対し、それに相当する、本発明の凝固時間V(図7参照)は、1分以下である。また、鋳物が完全に冷却するのに要する時間も、図5に示した従来技術については1時間以上を要していたのに対し、本発明については、図7の点Uで示すように約1分と大幅に減少している。冷却速度は、鋳物の固体部分において毎秒30〜50℃(毎秒60〜100°F)程度と推算される。
さらに、第1の試験片52についてDASを測定したところ約70μmであったのに対して、第2の試験片56のDASは約20μmであった。上に述べたように、凝固速度が高いほどDASは小さくなる。本発明に係る第2の試験片56におけるDASは、従来技術に係る試験片52におけるDASよりも明らかに小さく、プレッシャーダイカスト法のような、急冷を伴う従来技術に係る鋳造法において見られるDASと同等かそれよりも小さな値となっている。しかし、本発明では重力鋳造による鋳型への鋳込みが可能なため、プレッシャーダイカスト法における、金属溶湯の乱流が生じることに起因する問題は生じない。本発明による6061アルミニウム鋳物の結晶粒のサイズは、結晶微細化剤を添加しない状態で約45μmであった。このサイズは微細な結晶粒であると考えられ、それにより、従来技術による鋳物よりも疲労特性が改善される。
ここでの実施例においては、鍛造用6061アルミニウム合金について議論しているが、本発明の方法は他の鍛造用合金にも適している。特に、通常冷却速度が非常に遅い7000系アルミニウム合金には好適である。冷却速度を非常に大きくすることが可能な本発明により、冷却に長時間を要するこれらの合金の鋳造が可能になる。毎秒30〜50℃(毎秒60〜100°F)にもおよぶ大きな冷却速度を有するため、本発明においては、溶体化処理やエージング処理に要する時間を短縮することができ、それによりコストを低減することが可能である。本発明の方法は、2000系の鍛造用アルミニウム合金に有用であるとともに、319や333系のような安価なアルミニウム合金に対しても有用である。
本発明に係る他の実施例
次に、金属溶湯122を保持する鋳型120を含む、本発明のさらに別の実施例に関する図8について説明する。鋳型は、枠(フレーム)130内に支持された構造とすることができ、枠130は、例えば、格子とすることにより、溶剤が侵入して鋳型120の構成材料を剥離させたり、溶解したりすることができ、あるいは、鋳型から剥離した粒が枠から落下することができるようにする。本実施例において、鋳型120への鋳込みは、図2および3に示した実施例と同様、るつぼや取鍋から重力鋳造により、あるいは公知の任意の方法を用いて行うことができる。本実施例では、矢印134で示したように、鋳型を1組めの溶剤噴射管に向かって下方に移動させる。あるいは、矢印136で示したように、溶剤噴射管の方を上方に移動させてもよい。さらに、図には示さないが、必要ならば、よく知られた手段により鋳型を回転させたり移動させたりしてもよい。
本発明の噴射機構は、第1の噴射管140を有しており、当該第1の噴射管140は、例えば、共通のハウジング144内に設けられた複数の噴射ノズル142を取り付けたものとする。図8には、噴射ノズル142が6個である例を示している。他の適当な任意の数のノズルを使用できることは言うまでもない。これらのノズル間の間隔は、0.64〜2.54cm(1/4〜1インチ)の間の任意の値とすることができる。第1の噴射管140から間隔をおいて第2の噴射管150が設置され、この第2の噴射管150も、第2のハウジング154内に設けられた複数の噴射ノズル152を取り付けたものとすることができる。第2のハウジングは、適当な公知のスペーサ部材156を介して第1のハウジングとの間に間隔をおいて設置されるが、その間隔は、0.64〜15.2cm(1/4〜6インチ)の間の任意の値とすることができる。第2の噴射管150から間隔をおいて第3の噴射管160が設置され、当該第3の噴射管150も同様に、例えば共通のハウジング164内に設けられた複数の噴射ノズル162を取り付けたものである。第2および第3の噴射管に取り付けられた噴射ノズルの間隔は、第1の噴射管について上に記載された間隔とほぼ同様であってもよく、異なる値としてもよい。同様に、第2の噴射管と第3の噴射管の間隔は、第1の噴射管と第2の噴射管の間隔とほぼ同様の値とすることもできるし、他の所望の値とすることもできる。
第1の噴射管140への溶剤の供給は、第1の溶剤供給源172から第1の供給管170を介して行なわれる。溶剤は、例えば、供給速度毎分8〜10ガロン(毎分30.3〜37.9リットル)で約65.6℃(150°F)の温水である。勿論、他の供給速度で他の温度の他の種類の流体を用いることもできる。ここで説明する実施例では、第2の噴射管からは、毎分20〜30ガロン(毎分75.8〜113.6リットル)の間の任意の供給速度で常温の水が噴射され、この溶剤は、第2の溶剤供給源176から第2の供給管174を介して供給される。第3の噴射管からは、毎分10〜15ガロン(毎分37.9〜56.8リットル)の間の任意の供給速度で常温の水が噴射され、これは、第3の溶剤供給源182から第3の供給管180を介して供給される。ここでは、3つの噴射管のすべてから水が噴射される場合について説明しているが、必要ならば、個々の噴射管から異なる種類の流体を噴射するようにしてもよい。さらに、個々の流体を異なる温度で噴射してもよい。
噴射管からの噴射速度を、毎分8〜30ガロン(毎分30〜113.6リットル)の間の任意の値で変化させるためには、溶剤を噴射するノズルの数を必要に応じて増減させてもよく、噴射ノズルから吐出される溶剤の体積を周知の方法により調整することも可能である。あるいは、複数の流体供給ラインと接続された通常のポンプ(図には示していない)によっても、適切な制御を行い所望の供給速度を達成することができる。噴射速度は、鋳物の厚さや鋳型に使用したバインダーの種類により変化させることになり、鋳物のモジュラス(体積と冷却表面積の比)や凝固する合金の組成にも依存するであろう。
鋳型を第1の噴射管の方へ下向きに移動させる際の送り速度は、毎秒0.01〜1インチ(毎秒0.025〜2.54センチメートル)程度の値で、鋳物の厚さ、鋳造される金属の種類や鋳型の組成に応じて所望の値にすることができる。
図8についてさらに説明を続けると、第1の噴射管の下方にさらに噴射管を設けてもよい。図には、共通のハウジング194内に設けられた複数の噴射ノズル192を取り付けた第4の噴射管190を示している。第4の噴射管と間隔をおいて、同じように共通のハウジング204に取り付けられた1つまたはそれ以上の噴射ノズル202を取り付けた第5の噴射管200を設けることもできる。図では、すべて同数(6個)の噴射ノズルを設けた場合の例について示しているが、ここで述べた噴射管140、150、160、190および200の各々に異なる数の噴射ノズルを取り付けることが可能であるのは明らかである。これら第4および第5の噴射管には、第4の溶剤供給源212に接続した第4の溶剤供給管210を介して溶剤が供給される。溶剤供給源は、常温の水であってもよい。
これまで述べてきた複数の噴射管の全てについて、個々の噴射ノズルは例えば、毎分1/2ガロン(毎分1.9リットル)程度の容量を有し、噴射される流体を散布する際の放射状の噴射パターンは、約30°であればよい。
図8で説明した装置において、試験片の鋳込みに使用したのはA356アルミニウムであった。当該第3の試験片用の合金は、約732℃(1,350°F)に加熱することにより調製した。1回は、ガス加熱るつぼで、もう1回は電熱るつぼで調製した。1回目は、常温の鋳型(平均粒径約150μmのケイ砂を骨材とし、リン酸バインダーを使用して作成)にアルミニウムの鋳込みを行った。2回目は、同じ粒径のケイ砂を骨材とし、硫酸マグネシウムバインダーを使用して作成した鋳型にアルミニウムの鋳込みを行った。それぞれの鋳型は、鋳込みの間常温に保持した。溶融金属を注湯直後、鋳込みが終了後10秒以内に、上に述べたように水を溶剤とする噴射工程を開始した。
可溶性のバインダーを有する鋳型に溶剤を作用させることにより、鋳型は溶解し、同時に鋳物は凝固し冷却される。この方法により、鋳物を十分に冷却し、迅速に鋳型と分離することができる。本発明では、鋳型には鋳物の形状を決定する役割のみを担わせ、鋳物からはほとんどあるいは実質上全く熱を奪わせない。熱の除去は、溶剤を直接噴射することで、鋳物の凝固を制御する工程において行われ、それにより鋳物に最良の性質をもたらし、残留応力を軽減することができる。熱の除去を別工程とすることにより、鋳型への注湯に、重力注湯、傾斜注湯あるいは反重力注湯のいずれを用いた場合でも、早期凝固を最小限にとどめることができるとともに、複雑な形状や肉厚の薄い部分を有する鋳物の鋳造を行うことができる。
溶剤の供給は、必ずしもノズルを介して行う必要はない。たとえば、回転翼により鋳型に対して散布したり、滝状に落下させたり、あるいは他の手段によるものであってもよい。さらに、溶剤の高速移動を伴わずに、たとえば鋳型を溶剤の槽に浸すだけで除去できるという効果を有するバインダーと溶剤の組み合わせについて開発を行うことも考えられる。このように、溶剤の供給については、ノズルを介するのが一つの手段であるが、他の手段も考えられる。
また、ノズルの吐出圧力、噴射する溶剤の量、溶剤を鋳型に対し移動させる方法(例:1.ノズルを移動させ鋳型を固定する;2.鋳型を移動させノズルを固定する;3.鋳型とノズルの両者を、同時にまたは別々の間隔で移動させる)は、その他のパラメータとともに、製造する部材の大きさや種類あるいはその両者に依存する。例えば、車両用のホイールを製造する場合と、それよりも小さな、車両用のサスペンションの部材を製造する場合とでは、異なる設定値を用いる必要がある。
上に述べた例にもあったように、金属鋳型は、通常、押湯を含む。押湯は、鋳物が冷却されて収縮する際に金属溶湯を補給するための部分で、それにより収縮により生じる空隙を減少させることができる。鋳物の冷却が終了すると、押湯は切り落とさなければならない。本発明によると、溶剤の噴流の少なくとも1つを、押湯を切断するのに十分な速度、体積、噴射面積で溶剤を噴射するように設計することが可能であり、それによって、従来技術において付加的に行われていた工程を省略することが可能である。
さらに、本発明に含まれる方法、鋳型および装置は低コストであり、環境にも優しい。表面仕上がりが良好で、所望の機械的性質を有する鋳物を、迅速かつ安価な方法で製造することができ、しかも鋳型の成分は、再生して再利用することが可能である。
図2および3では、るつぼまたは取鍋32を用いる重力鋳造システムについて図示しているが、金属溶湯の鋳型への鋳込みには、圧力鋳造システムを用いることも可能である。すでに様々な圧力鋳造システムが既知である。
鋳型の分解について上述したが、本発明の方法において必ずしも鋳型全体を分解したり除去したりする必要はない。鋳型は、少なくともその一部分が除去されていればよく、その際、鋳型を除去する工程は、金属溶湯を凝固させる工程が完了する前に開始されていればよい。鋳型が除去される部分は、鋳型の一面だけであってもよく、あるいは、鋳型の全ての面について底部のみというような態様であってもよい。たとえば、矩形の鋳型について4つの側面の全てを除去あるいは分解するのであってもよい。
溶剤の供給速度は毎秒約0.5〜約50.0リットルの範囲にあることについては既述した。溶剤の供給速度は、必要に応じて一定の値としてもよいし、変化させてもよい。たとえば、ある金属とある鋳型の場合には、溶剤の供給速度を変化させる方が有利であり、一方、他種の金属や鋳型の場合には、一定速度で供給する方が有益であるという場合があろう。同様に、溶剤の供給圧力が約0.03〜約70.00バールの範囲にあることについても既に述べた。供給圧力についても、変化させてもよいし、また一定値としてもよい。適切に制御することの可能な通常のポンプを用いれば、一定値あるいは変化する値のいずれであっても、所望の流体供給速度および供給圧力を実現できることは当業者には明らかである。
本発明について好ましい実施例に沿って説明した。上に述べた発明の詳細な説明を読み、理解した上で改良や変更を加えることができるのは明らかである。本発明は、特許請求の範囲やその均等物の範囲に属する限りにおいて、そうした改良や変更も含まれると解釈されるべきである。
本発明の1つの実施例における各工程のフローチャートである。 本発明の他の実施例における配置の側面略図である。 本発明の他の実施例における配置の側面略図である。 従来技術の方法により処理される試験片の側面図である。 従来技術における冷却曲線について説明した、図4の試験片に係る冷却曲線の模式図である。 本発明に係る実施例に従い処理される試験片の側面図である。 本発明における冷却曲線について説明した、図6の試験片に係る冷却曲線の模式図である。 本発明のさらに異なる実施例に係る配置の模式図である。
符号の説明
10 鋳型の形成
12、28 骨材
14 バインダー
16 鋳型を所定の位置に置く
18 鋳型に金属溶湯を注湯
20 鋳型に溶剤を噴射
22 鋳型の分解
24 鋳物の冷却
26 再生
30 溶剤
32 るつぼまたは取鍋
33、122 金属溶湯
34 鋳型のキャビティ
36、120 鋳型
38、54、58 押湯
40、42、44、46、48、50、142、152、162、192、202 ノズル
52 第1の鋳造試験片
56 第2の鋳造試験片
60 第2の鋳造試験片における中央部の上部
62 第2の鋳造試験片における中央部の下部
64 第2の鋳造試験片における底部
80、144、154、164、194、204 ハウジング
82 制御装置
84 ポンプ
86 リザーバ
88 導管
100 調整器
130 枠
134 鋳型の移動方向
136 噴射管の移動方向
140、150、160、190、200 噴射管
156、158、206 スペーサ
170、180、184、210、214 溶剤供給管
172,182、186、212 溶剤供給源
A、B、C、D、E、F 溶剤の噴流
G、M、N、O、P 熱電対
H、Q 注湯温度
I 凝固点
J、R 熱捕捉による平坦部
K、S 最終の冷却曲線
L、V 凝固時間
T 固相線温度
U 室温に達するまでの時間
Gcc、Mcc、Ncc、Occ、Pcc 冷却曲線

Claims (46)

  1. 金属の鋳造方法であって、
    鋳型を準備する工程と、
    上記鋳型に金属溶湯を注湯する工程と、
    上記金属溶湯を凝固させる工程と、
    鋳型の少なくとも一部を除去する工程とを含み、
    上記鋳型を除去する工程が、上記金属溶湯を凝固させる工程が完了する前に開始される方法。
  2. 鋳型の少なくとも一部を除去する工程と、金属溶湯を凝固させる工程とがほぼ同時に行われる、請求項1に記載の方法。
  3. 鋳型の少なくとも一部を除去する工程の間に、該鋳型への金属溶湯の注湯を続行する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  4. 鋳型の少なくとも一部を除去する工程が、鋳型を分解する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 鋳型に金属溶湯を鋳込む工程が、金属溶湯の重力鋳造によりなされる、請求項1に記載の方法。
  6. 鋳型の少なくとも一部を除去する工程が、鋳型に溶剤を噴射する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  7. 鋳型に溶剤を噴射する工程が、溶剤の噴射速度を調整する工程を含む、請求項6に記載の方法。
  8. 鋳型に溶剤を噴射する工程が、溶剤の噴射パターンを調整する工程を含む、請求項6に記載の方法。
  9. 鋳型に溶剤を噴射する工程が、溶剤の少なくとも2つの噴流を鋳型に向けて噴射する工程を含む、請求項6に記載の方法。
  10. 第1の溶剤噴流が、第2の溶剤噴流とは異なる時間に鋳型に向けて噴射される、請求項9に記載の方法。
  11. 第1の溶剤噴流が、第2の溶剤噴流とは異なる位置から鋳型に向けて噴射される、請求項9に記載の方法。
  12. 溶剤が液体、気体および粗粉のうち少なくとも1種類を含む、請求項6に記載の方法。
  13. 溶剤が毎秒約0.5〜約50.0リットルの速度で供給される、請求項6に記載の方法。
  14. 溶剤が約0.03〜約70.00バールの圧力で供給される、請求項6に記載の方法。
  15. 請求項6に記載の方法であって、
    鋳型が少なくとも1種類の成分を含んでおり、当該方法が、上記少なくとも1種類の成分および溶剤のうち少なくとも1つを再生する工程をさらに含む、方法。
  16. 鋳造された金属の冷却時間を短縮する方法であって、
    鋳型を準備する工程と、
    上記鋳型に金属溶湯を注湯する工程と、
    上記鋳型に溶剤を噴射する工程と、
    上記鋳型の少なくとも一部を上記溶剤により分解する工程と、
    金属溶湯を上記溶剤により冷却する工程とを含む方法。
  17. 溶剤を噴射する工程が、金属溶湯が完全に凝固する前に開始される、請求項16に記載の方法。
  18. 溶剤を噴射する工程が、金属溶湯の鋳型への注湯直後に開始される、請求項17に記載の方法。
  19. 鋳型に溶剤を噴射する上記工程の間に、該鋳型に鋳込む金属溶湯を追加する工程をさらに含む、請求項16に記載の方法。
  20. 鋳型に溶剤を噴射する工程において、溶剤を毎秒約0.5〜約50.0リットルの速度で供給する、請求項16に記載の方法。
  21. 鋳型に溶剤を噴射する工程において、溶剤を約0.03〜約70.00バールの圧力で供給する、請求項16に記載の方法。
  22. 鋳型がバインダーと骨材とを含んでおり、該バインダー、骨材および溶剤のうち少なくとも1つを再生する工程をさらに含む、請求項16に記載の方法。
  23. 鋳型に溶剤を噴射する工程が、溶剤の噴射速度を調整する工程を含む、請求項16に記載の方法。
  24. 鋳型に溶剤を噴射する工程が、溶剤の噴射パターンを調整する工程を含む、請求項16に記載の方法。
  25. 鋳型に溶剤を噴射する工程が、溶剤の少なくとも2つの噴流を鋳型に向けて噴射する工程を含む、請求項16に記載の方法。
  26. 2つの噴流が、互いに隔てられていて、鋳型の異なる領域で接触する、請求項25に記載の方法。
  27. 金属を鋳造している間に鋳型に溶剤を供給するための装置であって、
    毎秒約0.5〜約50.0リットルの供給速度および約0.3〜約70.00バールの供給圧力を有する少なくとも1つのノズルを備え、
    鋳物を冷却している間に供給された溶剤により、鋳型を少なくとも部分的に分解または除去する装置。
  28. 上記少なくとも1つのノズルが2つのノズルである、請求項27に記載の装置。
  29. 2つのノズルが鋳型の両側面に配置されている、請求項28に記載の装置。
  30. 2つのノズルのうちの第1のノズルが、第2のノズルよりも多量の溶剤を噴射する、請求項28に記載の装置。
  31. 2つのノズルのうちの第1のノズルが、第2のノズルとは異なる時間に溶剤を噴射する、請求項28に記載の装置。
  32. 2つのノズルのうちの第1のノズルが、第2のノズルとは異なる方向に溶剤を噴射する、請求項28に記載の溶剤送出装置。
  33. 少なくとも1つのノズルについて、溶剤の送出のための設定値について調整がなされた、請求項27に記載の溶剤送出装置。
  34. 上記の設定値が、溶剤の流速についての第1の設定値であって鋳型を溶解させるために用いられるものと、溶剤の流速についての第2の設定値であって溶剤を金属鋳物に接触させるために用いられるものとを含む、請求項33に記載の溶剤送出装置。
  35. ノズルが、溶剤の供給速度を調整するための制御装置を備える、請求項34に記載の溶剤送出装置。
  36. ノズルが、溶剤の供給圧力を調整するための制御装置を備える、請求項34に記載の装置。
  37. ノズルが噴射用ヘッドを備える、請求項27に記載の装置。
  38. ノズルが、噴射用ヘッドから噴射される噴流のサイズおよびパターンを調整するための制御装置を備える、請求項37に記載の装置。
  39. 少なくとも1つのノズルと鋳型との間で相対運動を起こさせるための手段をさらに有する、請求項27に記載の装置。
  40. 成型装置であって、
    金属溶湯の供給源と、
    上記金属溶湯の供給源から注湯される金属溶湯を保持するための鋳型と、
    上記鋳型を少なくとも部分的に分解するための装置であって、ハウジングと、上記ハウジングに取り付けられ溶剤を鋳型に噴射するための噴射ノズルと、前記噴射ノズルに接続され該噴射ノズルから噴射される溶剤の供給圧力および供給速度のうち少なくとも一方を制御するための制御手段とを有する装置とを有する、
    成型装置。
  41. 上記第1の噴射ノズルと間隔をおいて設置された第2のノズルをさらに有する、請求項40に記載の装置。
  42. 上記第1のノズルが鋳型の第1の側面に近接し、上記第2のノズルが鋳型の第2の側面に近接して配置された、請求項41に記載の装置。
  43. 上記第1および第2のノズルから溶剤を選択的に噴射させるための調整器をさらに有する、請求項41に記載の装置。
  44. 上記第1および第2のノズルを取り付けるための噴射管を有する、請求項41に記載の装置。
  45. 上記第1の噴射管から間隔をおいて設置された第2の噴射管に取り付けられた第3および第4のノズルをさらに有する、請求項44に記載の装置。
  46. 上記第2の噴射管が、上記第1の噴射管から垂直方向に間隔をおいて設置された、請求項45に記載の装置。
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