JP2010064092A - 溶融金属の鋳造方法およびそれに用いる鋳型 - Google Patents
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Abstract
【課題】凝固過程の冷却速度を高めながらも指向性凝固が可能な、新規の鋳造方法を提供する。
【解決手段】本発明の鋳造方法は、崩壊可能な崩壊性鋳型Dのキャビティに金属溶湯I’を注湯する注湯工程と、キャビティ内に金属溶湯I’を保持した崩壊性鋳型Dを順に崩壊して金属溶湯I’を直接冷却することで指向性凝固させる凝固崩壊工程と、を含む。崩壊性鋳型Dが吸水して崩壊する水崩壊性砂型Dであれば、水崩壊性砂型Dに水を噴射することで、水崩壊性砂型Dの崩壊とともに金属溶湯I’が水に直接冷却されるため、金属溶湯I’の凝固が促進される。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の鋳造方法は、崩壊可能な崩壊性鋳型Dのキャビティに金属溶湯I’を注湯する注湯工程と、キャビティ内に金属溶湯I’を保持した崩壊性鋳型Dを順に崩壊して金属溶湯I’を直接冷却することで指向性凝固させる凝固崩壊工程と、を含む。崩壊性鋳型Dが吸水して崩壊する水崩壊性砂型Dであれば、水崩壊性砂型Dに水を噴射することで、水崩壊性砂型Dの崩壊とともに金属溶湯I’が水に直接冷却されるため、金属溶湯I’の凝固が促進される。
【選択図】図1
Description
本発明は、水などにより容易に崩壊する崩壊性鋳型を用いた溶融金属の鋳造方法およびそれに用いる鋳型に関するものである。
金属の鋳造方法として、金型を用いた金型鋳造が挙げられる。金型鋳造では、金属溶湯が接触する金型表面からの抜熱により凝固が進行するため、最終凝固部が鋳物の内部にあると、鋳造欠陥(たとえば、ガス欠陥、引け巣、溶質元素の偏析など)が鋳物の内部に発生しやすい。鋳造欠陥は破壊起点となるため、品質上問題とされる。また、アルミニウム合金を鋳造する際には、金型表面に焼き付きが生じ易いため、付着物を除去したり、金型を交換したり、といった保守管理を要する。焼き付きを防止するためには金型表面に離型剤を塗布するのが効果的であることが知られているが、塗布量によって金型の抜熱能に変化が生じて最終凝固部が変動するため、鋳造欠陥の位置を予測したり制御したりするのに不都合である。
内部に鋳造欠陥が発生するのを抑制するために指向性凝固が行われることがある。たとえば、連続鋳造法では、金属溶湯を断熱鋳型に注入しつつ、鋳型の下部から一定速度で引き抜くと同時に冷却水を噴霧して、連続的に溶湯を凝固させる。ただし、連続鋳造法により製造される鋳塊は、引き抜き方向に対して対称な断面をもつものが主流である。連続鋳造法により最終製品の形状に近い非対称断面をもつ複雑形状の鋳物を製造するために、特許文献1では、冷却速度を鋳物形状に合わせて調節している。しかし、冷却速度を調節するためには、鋳物の形状に応じて冷却水の量および冷却位置などを調節する必要があるため、安定的に連続製造するには技術を要する。
形状の自由度が比較的大きい砂型鋳造は、複雑形状の鋳物の製造に適する。しかしながら、冷却速度が非常に遅いため、アルミニウム合金鋳物を鋳造する際には、凝固過程で粗大晶出相が生成されるという問題がある。また、特許文献2に記載のように、水溶性の材料からなる砂型が、鋳物に中空部分を形成するための中子として利用されている。このような崩壊性の中子を用いることで、凝固した後の鋳物から中子砂落としを水で行うことができる。
特開2001−191150号公報
特開2007−30028号公報
上述の通り、一般的な鋳造方法には、優位な点がある反面、問題点もある。そのため、新規の鋳造方法が求められている。本発明は、上記の問題点に鑑み、凝固過程の冷却速度を高めながらも指向性凝固が可能な、新規の鋳造方法を提供することを目的とする。
本発明の溶湯金属の鋳造方法は、
崩壊可能な崩壊性鋳型のキャビティに金属溶湯を注湯する注湯工程と、
前記キャビティ内に前記金属溶湯を保持した前記崩壊性鋳型を順に崩壊して該金属溶湯を直接冷却することで指向性凝固させる凝固崩壊工程と、
を含むことを特徴とする。
崩壊可能な崩壊性鋳型のキャビティに金属溶湯を注湯する注湯工程と、
前記キャビティ内に前記金属溶湯を保持した前記崩壊性鋳型を順に崩壊して該金属溶湯を直接冷却することで指向性凝固させる凝固崩壊工程と、
を含むことを特徴とする。
水に溶解して崩壊する水溶性中子は、これまでにも鋳造に一般的に用いられている。本発明の鋳造方法では、注湯工程において、キャビティをもつ崩壊性の鋳型(崩壊性鋳型)を用い、そのキャビティに金属溶湯を注湯して鋳造を行う。次の凝固崩壊工程において、崩壊性鋳型を崩壊させることで、崩壊性鋳型が崩壊した部分に保持されていた金属溶湯は、鋳型を介することなく直接冷却される。このとき、崩壊性鋳型は、全体を一度に崩壊させるのではなく、所望の部分から順に崩壊させるため、崩壊した部分から順に凝固が進行して金属溶湯は指向性凝固する。さらに、崩壊性鋳型を崩壊させることで金属溶湯の直接冷却が可能となるため、従来の鋳造よりも速い冷却速度が得られる。
特に、崩壊性鋳型として水により崩壊する水崩壊性砂型を用いると、崩壊性鋳型は水との接触で容易に崩壊する。溶湯を注湯された崩壊性鋳型は、吸水することで結合力が低下して崩壊する。吸水と同時に溶湯表面が冷却されて表層が凝固するため、表面に表皮が形成されやすく、崩壊性鋳型が崩壊した後も鋳物形状が保持されたまま完全凝固に至る。また、水崩壊性砂型に対して噴射する水を相対的に走査して水崩壊性砂型を連続的に崩壊すると、走査方向に沿った指向性凝固が可能となる。
また、崩壊性鋳型を崩壊させると、崩壊性鋳型は鋳物表面から順に落とされていくため、焼き付きが起こりにくい。
以下に、本発明の溶融金属の鋳造方法およびそれに用いる鋳型を実施するための最良の形態を説明する。
本発明の溶融金属の鋳造方法は、主として、注湯工程と、凝固崩壊工程と、を含む。以下に、それぞれの工程について説明する。
注湯工程は、崩壊可能な崩壊性鋳型のキャビティに金属溶湯を注湯する工程である。注湯工程は、崩壊性鋳型を用いる他は、従来の鋳造と同様に金属溶湯を注湯すればよい。金属溶湯の種類にも特に限定はなく、鋳造可能な金属材料であればよい。特に、アルミニウム合金であれば、後の凝固崩壊工程において崩壊性鋳型が崩壊されることで、アルミニウム合金溶湯の直接冷却により従来の鋳造よりも速い冷却速度が達成され、粗大晶出相の生成が低減されて良好な鋳造組織が得られる。また、従来の金型鋳造で問題であった鋳型表面への焼き付きの問題が回避される。
崩壊性鋳型は、崩壊可能な材料からなればよく、その形状や寸法に特に限定はない。崩壊性鋳型は、鋳型に外力を加えたり、鋳型を加熱したりすることで崩壊が促進される材料からなるとよい。また、たとえば、鋳物砂と、鋳物砂粒子の表面を覆うことで鋳物砂の粒子同士を結合する水溶性バインダと、からなる水崩壊性砂型であるとよい。水崩壊性砂型であれば、吸水することで水溶性バインダが水に溶解して水崩壊性砂型は崩壊するため、鋳型に大きな力を加えることなく崩壊させられる。また、崩壊性鋳型は、崩壊させた後、回収して再利用が可能である(後述)。
鋳物砂としては、砂型の原料として従来から知られている断熱性と耐火性に優れる鋳物砂粉末を用いることができる。具体的には、アルミナ−シリカ粉末、アルミナ粉末、ムライト粉末、珪砂、ジルコン粉末(ジルコンサンド)、オリビン粉末(オリビンサンド)、クロマイト粉末(クロマイトサンド)などから選ばれる一種以上を鋳物砂として用いればよい。これらの鋳物砂は、優れた強度および低熱膨張率を有するとともに入手が比較的容易であり、これらの鋳物砂粉末を用いることで、強度および寸法精度に優れた水溶性中子を製造することができる。また、鋳物砂の粒径にも特に限定はなく、一般的な粒径のものを用いればよいが、大径の粒子と小径の粒子とを混合して用いてもよい。すなわち、鋳物砂として、平均粒径が50〜150μmさらには75〜100μmの大径粒子からなる一般的な大きさの粉末を単独で用いてもよいし、大径粒子からなる粉末に平均粒径が2〜40μmさらには5〜30μmの小径粒子からなる粉末を添加して用いてもよい。また、小径粒子としては、上記の他、チタン酸カリウム粉末、炭化珪素粉末、珪酸ジルコニウム粉末、繊維状チタン酸カリウム粉末、酸化チタン粉末、酸化亜鉛粉末、酸化鉄粉末、酸化マグネシウム粉末などを用いてもよい。小径粒子は、表面が水溶性バインダで被覆された鋳物砂粒子の接点付近に存在して、鋳物砂粒子同士の結合力を高める無機フィラーとしてはたらく。
水溶性バインダとしては、マグネシウムイオン(Mg2+)、ナトリウムイオン(Na+)、カルシウムイオン(Ca2+)から選択されるカチオンと、硫酸イオン(SO4 2−)、炭酸イオン(CO3 2−)、炭酸水素イオン(HCO3 2−)、硼酸イオン(B4O7 −)から選択されるアニオンと、の組合せからなる水溶性無機塩を1種以上含むのが望ましい。これら特定のカチオンとアニオンの組合せからなる水溶性無機塩は、バインダとしての強度、可溶性、充填性などを満たす。水溶性無機塩の具体例としては、硫酸マグネシウム(MgSO4)、炭酸ナトリウム(Na2CO3)、ホウ酸ナトリウム(Na2B4O7)、硫酸ナトリウム(Na2SO4)などが挙げられる。特に、Na2CO3と、上記水溶性無機塩(Na2CO3を除く)から選択される1種以上と、を混合して用いると、鋳型強度を高めることができ、たとえば、注湯時の熱衝撃による鋳型の割れを防止できるため好ましい。なかでも、Na2CO3とMgSO4との組み合わせは、環境負荷も小さく、また、鋳型砂の粒子を強固に結合するとともに水によって崩壊させやすい。
水崩壊性砂型は、鋳物砂(無機フィラーを添加する場合は鋳物砂に無機フィラーも含む)と水溶性バインダとの質量比が1:0.01〜1:0.2さらには1:0.03〜1:0.1であるのが好ましい。鋳物砂と水溶性バインダとの質量比がこの範囲にある水崩壊性砂型は、鋳型として十分な強度を有するとともに水により容易に崩壊させやすい。このとき、水溶性バインダがNa2CO3あるいはNa2CO3とMgSO4とからなる場合には、Na2CO3とMgSO4との質量比が1:0〜1:2であるのが好ましく、水崩壊性砂型を所望の位置から順に連続的に崩壊させやすい。特に、Na2CO3とMgSO4との質量比が1:0.7〜1:1.5にあれば、表面が平滑な水崩壊性砂型が得られる。
なお、水崩壊性砂型は、鋳物砂と必要に応じて無機フィラーとを水溶性バインダの水溶液中で混合してスラリー状とし、このスラリーを所定の形状に成形した後、乾燥させることで得られる。成形方法としては、金型成形、冷間等方圧成形、射出成形または流し込み成形などであればよい。
また、注湯工程の前に、崩壊性鋳型を加熱する鋳型加熱工程を含んでもよい。崩壊性鋳型の種類によっては、鋳型の外側の表面温度が100℃以上さらには150℃以上の高温である方が崩壊させやすい場合もあるためである。
凝固崩壊工程は、キャビティ内に金属溶湯を保持した崩壊性鋳型を順に崩壊して金属溶湯を直接冷却することで指向性凝固させる工程である。金属溶湯は、崩壊性鋳型が崩壊した部分から順に凝固が進行するため、キャビティ内に金属溶湯を保持した崩壊性鋳型を順に崩壊させることで、金属溶湯は指向性凝固する。
崩壊性鋳型のキャビティに金属溶湯を注湯された崩壊性鋳型は、どこから崩壊させはじめてもよく、鋳造欠陥が残ってもよい最終凝固部に向かって順に連続的に崩壊させればよい。すなわち、崩壊性鋳型を崩壊させる方向に特に限定はなく、得られる鋳物の形状に応じて適宜選択すればよい。なお、後に説明する実施例では、水崩壊性砂型の下方から上方に向かって鋳型を縦方向(鉛直方向)に順に崩壊させているが、鋳型の形状によっては、横方向(水平方向)に順に崩壊させてもよいし、斜め方向であってもよいし、異なる複数の方向に順に崩壊させてもよい。すなわち、崩壊性砂型の崩壊のさせ方を適宜選択することで、複雑形状の鋳型であっても、冷却速度を高めながら指向性凝固させることができる。
また、崩壊性鋳型が崩壊すると、崩壊した部位の金属溶湯は、鋳型に覆われていないため、崩壊していない部位の金属溶湯に比べて金属溶湯の温度が低下しやすい。さらには、崩壊した部分の金属溶湯に冷水などを直接供給することで、金属溶湯を直接冷却することが可能となる。そのため、崩壊性鋳型が崩壊していない部位に比べ、金属溶湯の冷却速度を極めて速くすることが可能となる。
特に、水崩壊性砂型を用いる場合には、水崩壊性砂型の崩壊および金属溶湯の冷却を水のみで行うことができる。たとえば、水崩壊性砂型の所望の位置に水を供給することで、水崩壊性砂型は崩壊すると同時に、その位置の金属溶湯は水によって冷却される。水の供給方法としては、金属溶湯を保持した水崩壊性砂型を水槽に浸漬させる、水崩壊性砂型の所望の部位に水を噴射する、などが挙げられる。水崩壊性砂型を水槽に浸漬させる場合には、水を流動させたり、水に振動を加えたりすることで、水崩壊性砂型の崩壊を促すとよい。いずれの場合も、水崩壊性砂型に対して水面の位置または噴射位置を相対的に移動させることで、水崩壊性砂型を連続的に崩壊させられる。水により水崩壊性砂型を崩壊して金属溶湯を直接冷却することにより、金属溶湯の冷却速度を1℃/秒以上さらには50℃/秒以上さらには100℃/秒以上の冷却速度で急速に冷却させることができる。
また、凝固崩壊工程は、水崩壊性砂型に対して噴射する水を相対的に走査することで水崩壊性砂型を連続的に崩壊する工程であるとよい。金属溶湯を保持した崩壊性砂型に対して噴射する水を相対的に走査すると、走査方向に沿って水崩壊性鋳型が連続的に崩壊するとともに走査方向に沿って凝固が進行するため、指向性凝固が容易となる。
なお、崩壊性鋳型に金属溶湯が注湯された直後に崩壊性鋳型の崩壊を開始すると、金属溶湯が所望の形状に維持されないだけでなく、崩壊性鋳型から金属溶湯が漏れることがあるため望ましくない。キャビティ内において、崩壊性鋳型のキャビティ壁面と接する金属溶湯の少なくとも表面の温度が金属溶湯の種類に応じた液相線温度以下まで低下して、金属溶湯の少なくとも表面が凝固あるいは半凝固状態になってから崩壊性鋳型を崩壊させる方がよい。JIS規格でAC4Cで表されるアルミニウム合金の溶湯であれば、合金溶湯の少なくとも表面が615℃(液相温度)以下にまで低下した時点で崩壊性鋳型の崩壊を開始することで、所望の形状の鋳物が得られやすい。
また、崩壊性砂型の崩壊開始時の金属溶湯の凝固状態は、固相率で規定することもできる。少なくともキャビティ壁面と接する表層の固相率が5〜50%さらには10〜40%(固相率の単位「%」は「質量%」である)の範囲にある時に崩壊性砂型の崩壊を開始するとよい。崩壊開始時の固相率が上記範囲であれば、鋳物の形状を保ちつつ指向性凝固させることが容易となる。たとえば、Scheilの式より導かれる固相率と温度の関係から、崩壊性砂型の崩壊開始温度、崩壊開始時間さらには崩壊速度を見積もることができる。
凝固崩壊工程では、崩壊性鋳型の崩壊速度と金属溶湯における固液界面の移動速度とが平衡であるのが望ましい。崩壊性鋳型の崩壊速度と固液界面の移動速度とが平衡であればより完全な指向性凝固となり、内部欠陥が実質的に存在しない健全な鋳物が得られる。たとえば、崩壊性鋳型の崩壊方向と崩壊性鋳型への金属溶湯の充填方向(湯面が上昇する方向)とがほぼ一致する場合には、金属溶湯の充填速度(湯面が上昇する速度)と同じ速度で崩壊性鋳型の崩壊を行うとよい。崩壊性鋳型の崩壊速度と固液界面の移動速度とを平衡させる場合には、注湯工程と凝固崩壊工程とが、重なって行われる。つまり、崩壊性鋳型のキャビティ内への注湯が完了する前に崩壊性鋳型の崩壊を開始してもよく、その場合、注湯を続けながら崩壊性鋳型が崩壊することになる。
さらに、本発明の溶融金属の鋳造方法は、凝固崩壊工程にて崩壊した崩壊性砂型を回収し再利用してさらなる崩壊性砂型を作製する回収再生工程を含んでもよい。鋳物砂と水溶性バインダとからなる水崩壊性砂型であれば、崩壊後に鋳物砂を回収して洗浄し乾燥し、再び水溶性バインダと混合して成形することで水崩壊性砂型として再利用すればよい。
以上、本発明の溶融金属の鋳造方法およびそれに用いる鋳型の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態にて実施することができる。
以下に、本発明の溶融金属の鋳造方法およびそれに用いる鋳型の実施例を挙げて、本発明を具体的に説明する。
[水崩壊性砂型の作製]
円柱形状の鋳物を鋳造するために、高さ:75mm、外径:φ35mm、内径:φ25mmの有底円筒形状(厚さ:5mm)の水崩壊性砂型を作製した。
円柱形状の鋳物を鋳造するために、高さ:75mm、外径:φ35mm、内径:φ25mmの有底円筒形状(厚さ:5mm)の水崩壊性砂型を作製した。
鋳物砂として乾燥したアルミナ系人工砂(平均粒径:100μm)、水溶性バインダとして炭酸ナトリウム(Na2CO3)および硫酸マグネシウム(MgSO4)、を準備した。所定の配合割合(図3参照)で水溶性バインダを10質量部の水に溶かした水溶液に20質量部の鋳物砂を混合し、スラリーを得た。このスラリーを金型に充填し、吸引濾過器によりスラリーから水分を除去して成形した。その後、金型から成形体を取り出し、50℃の加熱炉にて乾燥させた。こうして、水溶性バインダの配合割合の異なる複数種類の水崩壊性砂型を得た。
[水崩壊性砂型を用いたアルミニウム合金の鋳造]
上記の手順で作製した水崩壊性砂型を用いて、アルミニウム合金(JIS規格のAC4Cに相当)の鋳物を鋳造した。鋳造方法を図1および図2を用いて説明する。なお、図1は、鋳造装置を説明する模式図である。図2は、図1の鋳造装置を上方から見た平面図であって、水崩壊性砂型の周辺のみを模式的に示す。
上記の手順で作製した水崩壊性砂型を用いて、アルミニウム合金(JIS規格のAC4Cに相当)の鋳物を鋳造した。鋳造方法を図1および図2を用いて説明する。なお、図1は、鋳造装置を説明する模式図である。図2は、図1の鋳造装置を上方から見た平面図であって、水崩壊性砂型の周辺のみを模式的に示す。
鋳造装置1は、水崩壊性砂型Dを固定するとともに昇降させる鋳型固定移動手段2と、水崩壊性砂型Dのキャビティ内に金属溶湯を注湯する注湯手段3と、水崩壊性砂型Dに向けて水を噴射する噴射手段4と、鋳物Iの急冷および鋳物砂D’の回収を行う水槽5を備える。
鋳型固定移動手段2は、水崩壊性砂型Dの上部を固定する治具21と、治具21を昇降させる昇降装置22と、からなる。治具21はリング状で、その内側に、水崩壊性砂型Dの開口端部が嵌め込まれる。昇降装置22は、治具21を昇降移動させるとともに移動速度を制御し、水崩壊性砂型Dを軸方向に移動させる。そして、注湯手段3は、治具21の上方に設置され、鋳型固定移動手段2に固定された水崩壊性砂型Dのキャビティに、AC4C合金の溶湯I’が注湯される。
噴射手段4は、複数の吐水口49が径方向の内側に向けて等間隔に配設されたリング状の噴出部41と、噴出部41に送水する送水ポンプ42と、吐出口49から吐出される水量を管理する流量計43と、からなる。噴出部41は、鋳型固定移動手段2の治具21の下方で、治具21と同軸的に配設される。そのため、治具21に固定された水崩壊性砂型Dは、昇降装置22により噴出部41に対して移動する。噴出部41は、送水管48により流量計43を介して送水ポンプ42と接続される。
鋳型固定移動手段2、注湯手段3および噴射手段4の下部には、水槽5が設置される。水槽5は、その内部を3つに区画されている。第一区画51は、水噴出手段4の噴出部41の下方に位置し、水の噴出により崩壊した水崩壊性砂型Dの鋳物砂D’を回収する。第一区画51と隣接する第二区画52および第二区画52と隣接する第3区画53は、互いに水槽5の上部で繋がっている。そのため、第一区画51では鋳物砂D’が底部に堆積するが、第二区画52さらには第三区画53には、鋳物砂D’をほとんど含まない水が貯水される。第三区画53は、送水ポンプ42の下方に位置し、送水ポンプ42は第三区画53から水を汲み上げて送水する。
次に、鋳造装置1を用いたAC4C合金鋳物の鋳造手順を説明する。はじめに、水崩壊性砂型Dを治具21に固定した。このとき、水崩壊性砂型Dの底部は、噴出部41よりも上方に位置した。次に、注湯手段3により、水崩壊性砂型DのキャビティにAC4C合金の溶湯I’(680℃)を注湯した。また、水噴出手段4を作動させ、複数の吐出口49から水の噴射を開始させた。
注湯開始後、昇降装置22により、溶湯I’を保持した水崩壊性砂型Dを下降させた。水崩壊性砂型Dの底部が水噴出手段4の噴出部4に到達すると、噴出する水により水崩壊性砂型Dが崩壊しはじめた。水崩壊性砂型Dは、昇降装置22により一定の速度で下降するため、水崩壊性砂型Dは、底部から上部に向かって順に連続的に崩壊した。
水崩壊性砂型Dの崩壊により、溶湯I’は、噴出する水により直接冷却されることで先端(Dの底部側)から後端(Dの開口端)に向けて指向性凝固するが、水崩壊性砂型Dの下降とともに噴出部41よりも下方に下降して、水槽5(第一区画51)で水没し、急冷される。また、崩壊した水崩壊性砂型Dの鋳物砂D’は、第一区画51へと落下する。
[評価1:水崩壊性砂型の崩壊性に対する水溶性バインダの配合割合の影響]
上記の手順で作製した複数の水崩壊性砂型のキャビティ内に、金属溶湯のかわりにAC4C合金鋳物を挿入した状態で鋳造装置1に固定し、水崩壊性砂型に底部から順に水を噴射して崩壊させた。水崩壊性砂型は、室温のまま固定したもの、および、固定する前に電気炉内で500℃に加熱したもの、を準備した。また、噴射する水の流量を40L/分、水崩壊性砂型の移動速度を15mm/秒とした。結果を図3に示す。図3は、鋳物砂を20質量部としたときのNa2CO3およびMgSO4の配合割合を示し、○および●は水を噴射される部位が移動するにつれて順に崩壊してその他の部分では型形状が保たれた水崩壊性砂型、×および+は水の噴射では崩壊できなかった水崩壊性砂型、また、○および×は室温(加熱なし)、●および+はあらかじめ500℃に加熱した水崩壊性砂型、をそれぞれ示す。質量比で、鋳物砂:水溶性バインダ=1:0.03〜1:0.1かつNa2CO3:MgSO4=1:0〜3:4、すなわち、図3の斜線で示す範囲であれば、加熱および/または非加熱の水崩壊性砂型を水の噴射により連続的に崩壊させられることがわかった。なお、図3において×および+の印で表される水崩壊性砂型は、上記の条件での連続的な崩壊は困難ではあるが、水によって崩壊可能な砂型であった。
上記の手順で作製した複数の水崩壊性砂型のキャビティ内に、金属溶湯のかわりにAC4C合金鋳物を挿入した状態で鋳造装置1に固定し、水崩壊性砂型に底部から順に水を噴射して崩壊させた。水崩壊性砂型は、室温のまま固定したもの、および、固定する前に電気炉内で500℃に加熱したもの、を準備した。また、噴射する水の流量を40L/分、水崩壊性砂型の移動速度を15mm/秒とした。結果を図3に示す。図3は、鋳物砂を20質量部としたときのNa2CO3およびMgSO4の配合割合を示し、○および●は水を噴射される部位が移動するにつれて順に崩壊してその他の部分では型形状が保たれた水崩壊性砂型、×および+は水の噴射では崩壊できなかった水崩壊性砂型、また、○および×は室温(加熱なし)、●および+はあらかじめ500℃に加熱した水崩壊性砂型、をそれぞれ示す。質量比で、鋳物砂:水溶性バインダ=1:0.03〜1:0.1かつNa2CO3:MgSO4=1:0〜3:4、すなわち、図3の斜線で示す範囲であれば、加熱および/または非加熱の水崩壊性砂型を水の噴射により連続的に崩壊させられることがわかった。なお、図3において×および+の印で表される水崩壊性砂型は、上記の条件での連続的な崩壊は困難ではあるが、水によって崩壊可能な砂型であった。
[評価2:水崩壊性砂型の表面状態]
図3に示す#1〜#6の水崩壊性砂型の表面状態を、図4に示す。図4の括弧内に記載の比は、鋳物砂を20質量部としたときの水溶性バインダの配合割合(Na2CO3:MgSO4)である。Na2CO3:MgSO4=1:1である#3および#5の水崩壊性砂型の表面は、平滑であった。Na2CO3:MgSO4=4:3〜3:4の範囲にあれば、誤差範囲にあり、表面の平滑な水崩壊性砂型が得られると考えられる。また、#6は、評価1で示したように#3および#5に比べて連続的に崩壊させるのは困難であるが、表面の平滑な水崩壊性砂型であった。
図3に示す#1〜#6の水崩壊性砂型の表面状態を、図4に示す。図4の括弧内に記載の比は、鋳物砂を20質量部としたときの水溶性バインダの配合割合(Na2CO3:MgSO4)である。Na2CO3:MgSO4=1:1である#3および#5の水崩壊性砂型の表面は、平滑であった。Na2CO3:MgSO4=4:3〜3:4の範囲にあれば、誤差範囲にあり、表面の平滑な水崩壊性砂型が得られると考えられる。また、#6は、評価1で示したように#3および#5に比べて連続的に崩壊させるのは困難であるが、表面の平滑な水崩壊性砂型であった。
[評価3:鋳物の形状]
上記の鋳造方法において、金属溶湯の注湯開始から水崩壊性砂型の崩壊開始までの時間を変えて、鋳造を行った。鋳造には、鋳物砂を20質量部としたときの水溶性バインダの配合割合がNa2CO3:MgSO4=1:1(上記#3と同様の配合割合)で高さ:120mm、外径:φ40mm、内径:φ20mmの有底円筒形状(厚さ:10mm)の水崩壊性砂型を用い、噴射する水の流量を40L/分、水崩壊性砂型の移動速度を15mm/秒とした。水崩壊性砂型は、あらかじめ150℃に加熱して用いた。また、鋳造は、キャビティ内に金属溶湯を注湯後、固相率が0%、10%、20%、40%または50%となった時点を崩壊開始時間として、5つの鋳物を鋳造した。なお、固相率は、注湯完了後からの金属溶湯の表層においての温度低下を測定することで、Scheilの式より導かれる値である。このうち、崩壊開始時の固相率が0%、10%、20%または40%であった4つの鋳物の外観を図5に示す。
上記の鋳造方法において、金属溶湯の注湯開始から水崩壊性砂型の崩壊開始までの時間を変えて、鋳造を行った。鋳造には、鋳物砂を20質量部としたときの水溶性バインダの配合割合がNa2CO3:MgSO4=1:1(上記#3と同様の配合割合)で高さ:120mm、外径:φ40mm、内径:φ20mmの有底円筒形状(厚さ:10mm)の水崩壊性砂型を用い、噴射する水の流量を40L/分、水崩壊性砂型の移動速度を15mm/秒とした。水崩壊性砂型は、あらかじめ150℃に加熱して用いた。また、鋳造は、キャビティ内に金属溶湯を注湯後、固相率が0%、10%、20%、40%または50%となった時点を崩壊開始時間として、5つの鋳物を鋳造した。なお、固相率は、注湯完了後からの金属溶湯の表層においての温度低下を測定することで、Scheilの式より導かれる値である。このうち、崩壊開始時の固相率が0%、10%、20%または40%であった4つの鋳物の外観を図5に示す。
固相率が0%のときに崩壊を開始した場合には、所望の形状の鋳物は得られなかった。固相率が増加してから水の噴射を開始することで、所望の形状の鋳物が得られることがわかった。
[評価4:鋳造欠陥および合金組織]
評価3で用いた鋳物のうち、崩壊開始時の固相率が20%、40%または50%であった3つの鋳物、さらに、水崩壊性砂型を崩壊させずに鋳造して得た比較例の鋳物の鋳造欠陥を観察した。鋳造欠陥の観察は、鋳物の軸方向の断面および軸方向の中央部における軸に垂直方向の断面を透過X線観察して行った。結果を図6に示す。なお、AC4C合金の鋳造では、通常、鋳造欠陥の発生を抑制するために脱ガス処理を行うが、鋳造方法の違いによる欠陥発生の差異が明確となるよう、脱ガス処理をせずに鋳造を行った。
評価3で用いた鋳物のうち、崩壊開始時の固相率が20%、40%または50%であった3つの鋳物、さらに、水崩壊性砂型を崩壊させずに鋳造して得た比較例の鋳物の鋳造欠陥を観察した。鋳造欠陥の観察は、鋳物の軸方向の断面および軸方向の中央部における軸に垂直方向の断面を透過X線観察して行った。結果を図6に示す。なお、AC4C合金の鋳造では、通常、鋳造欠陥の発生を抑制するために脱ガス処理を行うが、鋳造方法の違いによる欠陥発生の差異が明確となるよう、脱ガス処理をせずに鋳造を行った。
水崩壊性砂型を崩壊させて鋳造した鋳物では、鋳造欠陥は最終凝固部である崩壊方向前方に多く見られたため、崩壊方向である図6の下から上に向けて指向性凝固したことがわかった。しかし、固相率が大きくなってから崩壊を開始させると、鋳造欠陥が多く発生した。一方、砂型を崩壊させなかった比較例の鋳物においては、全体的に多くの鋳造欠陥が見られた。評価3の結果も考慮すると、注湯方法や水崩壊性砂型の崩壊開始時の金属溶湯の固相率を鋳物の寸法や形状に応じて調整することで、所望の形状をもち鋳造欠陥の少ない高品質な鋳物が得られることがわかった。
また、崩壊開始時の固相率が10%であった鋳物および比較例(水崩壊性砂型の崩壊無し)の鋳物について、鋳物の中心部と表層部の断面を金属顕微鏡により組織観察した。結果を図7に示す。水崩壊性砂型を崩壊させて作製した鋳物(実施例)では、微細な共晶Siが形成された加工性に優れる鋳物が得られた。一方、比較例の鋳物では、針状Siが晶出する様子が観察された。
[評価5:冷却速度]
表1の条件で異なる寸法のAC4C合金鋳物を鋳造したときの冷却速度を測定した。冷却速度は、水崩壊性砂型の軸方向の中央部であって軸に近い中心部および軸から離れた表層に熱電対をそれぞれ設置して測定した。鋳造には、鋳物砂を20質量部としたときの水溶性バインダの配合割合がNa2CO3:MgSO4=1:1で高さ:120mm、内径:φ10mmまたはφ20mmの有底円筒形状(いずれの場合も厚さは10mm)の水崩壊性砂型を用い、噴射する水の流量を80L/分または40L/分、水崩壊性砂型の移動速度を15mm/秒または5mm/秒とした。また、崩壊開始時の固相率を10%とした。鋳造条件および熱電対が設置された位置において固相線温度を通過する際の冷却速度を表1に示す。なお、表1の冷却速度は、固相線温度に対して±5℃の間を冷却するのに要する時間tで除した値とした。たとえば、AC4C合金の場合、固相線温度が557℃であるため、冷却速度は、(562℃−552℃)/t秒となる。
表1の条件で異なる寸法のAC4C合金鋳物を鋳造したときの冷却速度を測定した。冷却速度は、水崩壊性砂型の軸方向の中央部であって軸に近い中心部および軸から離れた表層に熱電対をそれぞれ設置して測定した。鋳造には、鋳物砂を20質量部としたときの水溶性バインダの配合割合がNa2CO3:MgSO4=1:1で高さ:120mm、内径:φ10mmまたはφ20mmの有底円筒形状(いずれの場合も厚さは10mm)の水崩壊性砂型を用い、噴射する水の流量を80L/分または40L/分、水崩壊性砂型の移動速度を15mm/秒または5mm/秒とした。また、崩壊開始時の固相率を10%とした。鋳造条件および熱電対が設置された位置において固相線温度を通過する際の冷却速度を表1に示す。なお、表1の冷却速度は、固相線温度に対して±5℃の間を冷却するのに要する時間tで除した値とした。たとえば、AC4C合金の場合、固相線温度が557℃であるため、冷却速度は、(562℃−552℃)/t秒となる。
水を噴射して水崩壊性砂型を崩壊させることで水により金属溶湯が直接冷却されたため、崩壊させない場合に比べ、冷却速度を極めて速くすることが可能となった。
1:鋳造装置
2:鋳型固定移動手段 3:注湯手段 4:水噴射手段 5:水槽
D:崩壊性鋳型(水崩壊性砂型)
I:鋳物 I’:金属溶湯
2:鋳型固定移動手段 3:注湯手段 4:水噴射手段 5:水槽
D:崩壊性鋳型(水崩壊性砂型)
I:鋳物 I’:金属溶湯
Claims (9)
- 崩壊可能な崩壊性鋳型のキャビティに金属溶湯を注湯する注湯工程と、
前記キャビティ内に前記金属溶湯を保持した前記崩壊性鋳型を順に崩壊して該金属溶湯を直接冷却することで指向性凝固させる凝固崩壊工程と、
を含むことを特徴とする溶融金属の鋳造方法。 - 前記崩壊性鋳型は鋳物砂と水溶性バインダとからなる水崩壊性砂型であって、前記凝固崩壊工程は水により該水崩壊性砂型の崩壊および前記金属溶湯の冷却を行う工程である請求項1記載の鋳造方法。
- 前記凝固崩壊工程は、前記水崩壊性砂型に水を噴射することで該水崩壊性砂型の崩壊および前記金属溶湯の冷却を行う工程である請求項2記載の鋳造方法。
- 前記凝固崩壊工程は、前記水崩壊性砂型に対して噴射する水を相対的に走査することで該水崩壊性砂型を連続的に崩壊する工程である請求項3記載の鋳造方法。
- 前記水溶性バインダは、Mg2+、Na+、Ca2+から選択されるカチオンと、SO4 2−、CO3 2−、HCO3 2−、B4O7 −から選択されるアニオンと、の組合せからなる水溶性無機塩を1種以上含む請求項2〜4のいずれかに記載の鋳造方法。
- 前記水崩壊性砂型は、前記鋳物砂と前記水溶性バインダとの質量比が1:0.01〜1:0.2である請求項2〜5のいずれかに記載の鋳造方法。
- 前記水溶性バインダは、Na2CO3あるいはNa2CO3とMgSO4とからなり、Na2CO3とMgSO4との質量比が1:0〜1:2である請求項5または6記載の鋳造方法。
- さらに、前記凝固崩壊工程にて崩壊した前記崩壊性砂型を回収し再利用してさらなる崩壊性砂型を作製する回収再生工程を含む請求項1〜7のいずれかに記載の鋳造方法。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の鋳造方法に用いる鋳型。
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CN102528003A (zh) * | 2010-12-09 | 2012-07-04 | 中国科学院金属研究所 | 一种用于定向凝固的封闭式水流直冷装置与方法 |
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2008
- 2008-09-09 JP JP2008231348A patent/JP2010064092A/ja active Pending
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