JP2005531810A - カラー部分およびコーティング表面を有するレンズ - Google Patents

カラー部分およびコーティング表面を有するレンズ Download PDF

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Abstract

着色部分を有するレンズは、前部レンズ表面および後部レンズ表面を有するレンズ形成ポリマーから構成される。着色剤は、これらの表面の少なくとも1つの表面に塗布され、そして、これらの表面は、レンズ形成ポリマーとは異なる物質から構成されるコート層で塗布され得る。化粧用コンタクトレンズの場合、着色剤は、虹彩に対応する環状リングパターンで塗布され得、そのためコンタクトレンズが装着された場合、その着色剤パターンをマスクし、自然の虹彩の見かけ上の色を変化させる。

Description

本発明はカラー部分(このカラー部分はコート層により被覆されている)を有するレンズ、特にコンタクトレンズの製造方法に関する。
様々なカラーコンタクトレンズは当該分野で公知である。カラーレンズの一分類としては装着した虹彩の見かけの色を高めたり、変えたりするのに有用な化粧レンズが挙げられる。一般に、これらのレンズはカラー化虹彩部分を含み、かつカラーコンタクトレンズは、例えばコンタクトレンズの装着者の遠視または近視に適応する矯正のような光学矯正も含み得る;あるいは、コンタクトレンズは単に化粧目的のみでカラー化虹彩部分を与え得る。
そのようなコンタクトレンズの例としては、米国特許第4,582,402号に開示されている。これらの特許のカラーコンタクトレンズは、レンズの外部表面上の虹彩部分にドットのカラーパターンを印刷することにより製造されている。この過程は着色剤がプリントパッドからレンズ表面に転写されるオフセットパッド印刷を含む。そのようなカラーコンタクトレンズの問題は、プリントパターンが印刷されている表面が比較的粗くなる傾向がみられることである。すなわち、カラードットがレンズ表面上から盛りあがっているようである。そのようなパターンはコンタクトレンズの前部表面または後部表面に印刷されるよう提案されているが、実際には、一般にそのようなプリントパターンはレンズの前部表面のみ印刷されていた。そのため、前記プリントパターンは角膜でなく、まぶた内側に接触しており、コンタクトレンズを装着した際、角膜の刺激を防ぐ。
そのようなコンタクトレンズの他の例は米国特許第5,018,849号に開示されている。これらのカラーコンタクトレンズにおいて、半透明層は、レンズ物質の2層間に形成されている。その結果、レンズ装着のときにこの半透明層は眼組織には接触しない。しかし、着色パターンがまだレンズの外側前部表面に塗布され、その結果、この着色剤がまぶた内側に接触している。
(発明の要旨)
本発明はレンズ、特にカラー部分を有するコンタクトレンズに関する。レンズは、レンズ形成ポリマー、前部レンズ表面、および後部レンズ表面を含む。
種々の好ましい実施例に従って、着色剤は前部レンズ表面外部もしくは後部レンズ表面外部に塗布され、着色剤および着色剤を含む表面は、レンズ形成ポリマーとは異なる物質で構成されるコート層で被覆されている。例えば着色剤が前部レンズ表面外部に塗布されており、そしてコート層が着色剤および前部レンズ表面を被覆し、および/または、着色剤が後部レンズ表面外部に塗布されており、そしてコート層が着色剤および後部レンズ表面を被覆している。
着色剤は虹彩に対応した環状リングパターンで塗布され得る。例えば、着色剤はマスクするために不透明であり、そしてコンタクトレンズを装着する場合に自然な虹彩の見かけ上の色を変化させる。
好ましくは、コート層は、レンズ形成ポリマーよりも親水性、生体適合性、および/または滑らかである。付け加えてコート層は、塗布された着色剤を有するレンズ表面よりも滑らかな外部表面を有することが好ましい。
他の実施例に従って、本発明は前部表面外部に塗布された第1着色剤、および後部表面外部に第2の異なる着色剤を有する後部レンズを有するコンタクトレンズを提供する。好ましくは、両表面の外部がこのレンズ形成ポリマーと異なる物質から構成されるコート層で被覆されている。
(種々の好ましい実施形態の詳細な説明)
図1および図2に種々の好ましい実施形態に従ったコンタクトレンズを例示する。コンタクトレンズ10は装着時に目の虹彩にほぼ対応するカラーパターンの環状リング12を含む。この実施形態では、コンタクトレンズ10は、装着者の虹彩の見かけ上の色を高めたり、または変えたりするのに有用な化粧用コンタクトレンズである。そのレンズが装着者の虹彩の色を高めるために設計される場合、カラーパターンは半透明である;例えば、ブルーカラーレンズは、明るい色の眼を持つ装着者の虹彩をブルーに見せることができる。その虹彩が装着者の虹彩の見かけ上の色を変えるために設計された場合、カラーパターンは不透明であるので、それは虹彩の自然な色をマスクする。例えば、ブルーカラーレンズは暗い色の眼を持つ装着者さえ、虹彩をブルーに見せることができる。そのレンズは光学矯正、例えば遠視または近視に適応する矯正を含み得る。または、レンズに光学的矯正はなく、化粧目的のみに装着され得る。
従来のコンタクトレンズ物質はヒドロゲルコポリマーである。ヒドロゲルは平衡状態で水を吸収および維持し得る架橋ポリマーシステムである。ヒドロゲルコポリマーは、少なくとも1つの親水性モノマーおよび架橋剤(架橋剤は複数の重合可能官能基を有するモノマーとして定義される)を重合させることにより形成される。代表的な親水性モノマーとして以下が挙げられる:メタクリル酸およびアクリル酸のような不飽和カルボン酸;2-ヒドロキシエチルメタクリレートおよび2-ヒドロキシエチルアクリレートのような、(メタ)アクリル酸置換アルコール;N−ビニルピロリドンのようなビニルラクタム;ならびにメタクリルアミドおよびN,N−ジメチルアクリルアミドのような(メタ)アクリルアミド。典型的な架橋剤としては以下が挙げられる:ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ブチレングリコール、およびヘキサン−1,6−ジオールのジ−またはトリ−(メタ)アクリルレートのようなポリビニルモノマー、代表的にはジ−またはトリ−ビニルモノマー;ならびにジビニルベンゼン。ヒドロゲル形成モノマー混合物の特定の例は、主に2-ヒドロキシエチルメタクリレートと架橋モノマーとして少量のジエチレングリコールジメタクリレートで構成されるポリマコン(polymacon)である。必要に応じて、モノマー混合物はシリコーンヒドロゲルコポリマーを形成するために、シリコーン含有モノマーを含み得る。シリコーン含有モノマーの例としては以下のものが挙げられる:メタクリルオキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、ペンタメチルジシロキサニルメチルメタクリレート、トリス(トリメチルシロキシ)メタクリルオキシプロピルシラン、メチルジ(トリメチルシロキシ)メタクリルオキシメチルシラン、3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルボネート、および3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルボネートのような単一活性不飽和ラジカルを含むモノマー;ならびに多官能エチレン性「末端基保護」シロキサンを含むモノマー、特に2活性化不飽和ラジカルを有する2官能モノマー。シリコーンヒドロゲルを形成するモノマー混合物の特定の例は、米国特許第5,260,000号に開示されているN−ビニルピロリドン、および前述のビニルカルボネートおよびカルバメートモノマーに基づくバラフィルコン(balafilcon)である。多くの他のレンズ形成モノマー、およびそれらの特定コポリマーは当該分野では周知である。
図2について言及すると、この実施形態のレンズにおいてカラーパターン12は、レンズ10の前部表面に塗布されている。ヒドロゲルのコンタクトレンズの場合、コポリマーの水和の前にカラーパターンがレンズに塗布される。カラーパターンは、当該分野で公知な様々な方法に従って、塗布され得る。例えばカラーパターンはオフセットパッド印刷プロセスに従って、レンズ表面に塗布され得る。レンズ表面に塗布された処方物は固形粒子の形態の顔料または染料のような着色剤およびモノマー状物質を含む。「モノマー」および「モノマー状」という用語は、エチレン性不飽和物を含む化合物、およびしばしばマクロモノマー呼ばれる高分子量モノマー成分を含む化合物のような、フリーラジカル重合で重合する物質を意味する。そのインク混合物のモノマー状物質は、レンズ形成モノマーとして一般的に使われる前述の親水性、および/または架橋モノマーを含み得る;そのインクモノマー状物質は、レンズ形成モノマーと同じであり得るか、または、異なるモノマーがインク混合物およびレンズ形成コポリマー中で使用され得る。そのインク混合物は、さらに必要に応じて溶媒、重合開始剤、または結合剤を含有し得る。溶媒が、所望の粘度を有するインク混合物を得るため、または、着色剤およびモノマー状物質の混合を補助するため、インク混合物中で使用され得る。その重合開始剤は、モノマー物質の重合を容易にするため含まれ得る。その結合剤が着色剤とモノマー物質の結合を容易にするため使用され得る。そのモノマー状インク混合物がレンズに塗布された後、インクモノマー状混合物は、例えば熱および/または光重合により硬化され、代表的には、モノマー状物質を熱および/またはUV光のような光放射に曝露することで達成される。
着色剤とレンズ表面を結合する他の方法は、米国特許第4,668,240号および同第4,857,072号に記載されている。
別の例として、米国特許第5,120,121号に記載の方法に従ってパターンが塗布され得、その開示は、本明細書中で参考として援用される。この特許のコンタクトレンズは所望のパターンで物質の混合物をコンタクトレンズ前部型表面に塗布することにより製造される。この混合物は、色合いまたは着色剤をドープしたヒドロゲルコンタクトレンズに使用される前述のモノマーのようなレンズ形成モノマーを含む。次にその型とこの混合物を、型表面上のパターンを一部または充分に重合するため、重合条件下に置き、続いて、色合いまたは着色剤を含まない従来のレンズ形成モノマー混合物を型に入れ、コンタクトレンズを得るために、前もって重合パターンを浸漬させ、この混合物を重合する。
あるいは、米国特許第10/166,584号(2002年6月7日出願 「Lens With Colored Portion」 D.Jani)に開示されているように、カラーパターンはインクジェットプリンターを使用しレンズ表面に塗布され得、その開示は、本明細書中で参考として援用される。一般にそのような方法は、所望のデジタルイメージをプリント可能イメージに変換し、このプリント可能イメージは次いで、数種類の異なるカラーインクをレンズ表面に与えるノズルを有するインクジェットプリンターを使用し、レンズ表面にプリントされる。そのインクはレンズ表面と結合するために、重合可能流体の形態でレンズ表面に塗布され、次に硬化(または重合)され得る。代表的インクは固形粒子の形態の顔料または染料のような着色剤、およびモノマー状物質を含む混合物である。従って、インク混合物のモノマー状物質は、レンズ形成モノマーとして使用される前述の親水性および/または架橋モノマーを含み得る;そのインクモノマー物質はレンズ形成モノマーと同じ、または異なるモノマーがインク混合物およびレンズ形成コポリマーで使用され得る。そのインク混合物は必要に応じてさらに前述の溶媒、重合開始剤、結合剤を含み得る。モノマー状インク混合物をレンズ表面に塗布した後、そのインクモノマー状混合物は、例えば熱および/または光重合により硬化され、代表的には、モノマー状物質を熱および/またはUV光のような光放射にさらすことで達成される。
カラーパターンをコンタクトレンズの前部表面に塗布した後、コート層14はコンタクトレンズの前部表面上のカラーパターンにわたって塗布される。このコート層は、前部レンズ基材とこのコーティングとの間にカラーパターンをはさむ役割をし、それによって、カラー層の粗れを減少させ、そして/または眼組織がより湿潤な外部レンズ表面、または生体適合性外部レンズ表面に曝露される。このコート層は当該分野で公知の種々の方法に従って塗布され得る。必要に応じて、同じまたは異なるコート層が、レンズの後部表面に塗布され得る。
第1の実施例として、コート層が米国特許第6,200,626号に記載の方法に従って形成され得、その開示は、本明細書中で参考として援用される。一般に、この方法は、以下を包含する:(a)レンズの酸化表面を、C1〜C10の飽和または不飽和の炭化水素を用いるプラズマ重合沈積にさらし、レンズ表面上にポリマー性炭素質の第1コーティング(または「カーボン層」)を形成する工程。;さらに(b)モノマーのフリーラジカル重合によりカーボン層上に親水性モノマーをグラフトさせ、親水性で生体適合性の第2のポリマーコート層を形成する工程。
工程(a)は、工程(b)において親水性ポリマーコーティングの共有結合グラフト化をする前に、レンズ上に薄く耐久性のある表面をあたえるため、標準的なプラズマ酸化および堆積プロセス(または「電子グロー放電プロセス(electrical glow discharge process)」とも呼ばれる)を包含する。そのようなプラズマプロセスは当該分野では公知であり、そして例としては米国特許第4,143,949号;4,312,575号;および5,464,667号に提供され、その開示は、本明細書中で参考として援用される。プラズマ表面処理は、低圧の気体中で電子放電する工程を包含する。高周波数(特に13.56MHz)で使用され得るが、電子放電が、マイクロ波や他の周波数で使用される。電子放電は紫外照射を生じ、さらに気体状態の原子および分子によって吸収されることに加えて、高エネルギー電子ならびにイオン、原子(基底状態および励起状態)、分子、およびラジカルを生じる。従って、プラズマは、基底状態および励起状態の両方において、原子および分子の複合混合物であり、放電が始まった後、これらは安定状態に至る。循環電界は、これらの励起した原子および分子が互いに、ならびに、チャンバの壁および処理される物質の表面への衝突が生じる。
物質表面へのプラズマからのコーティングの堆積は、スパッタの補助(スパッタ補助堆積)なしに、高エネルギープラズマから実行できることが示されている。モノマーは、気体相から堆積し、そして適切な約1000ワットほどの連続プラズマまたはパルスプラズマを利用して、低圧雰囲気中で(0.005〜5torr、好ましくは0.01〜1torr)、基材上に重合され得る。例えば、変調プラズマは、100ミリ秒でオン、次いでオフにされ得る。さらに、液体窒素冷却は、基材上の気体相からの蒸気を凝縮するため利用され、その後、プラズマを使用し、基材を有するこれらの物質を化学的に反応させる。しかし、プラズマは、一般的に、所望の堆積物を生じさせるため、外部の冷却や加熱を利用する必要はない。
好ましくは、工程(a)は、重合炭化水素コーティングにレンズをより効果的に結合し、そしてレンズの水和の際、レンズからの表面コーティングの層間剥離および/または亀裂に耐えるため、レンズ表面をプラズマ酸化反応に共する工程を先に行う。従って、例えば、最終的にレンズが水和された(代表的にはレンズが10〜約20パーセントで膨潤している)ヒドロゲル物質から作製される場合、コーティングは、インタクトなままであり、そしてレンズに結合し、その結果、層間剥離および/または亀裂に耐えるより耐久性のコーティングを提供する。そのようなレンズの酸化は、酸化媒体を構成する大気中で達成され得る。比較的「強い」酸化プラズマは、この酸化に使用されるのが好ましく、例えば周囲の空気が5パーセント(5%)の過酸化水素溶液を引きこむ。例として、プラズマ酸化が、13.56Mhzの周波数の電子放電で、好ましくは、約0.1〜1.0torrの気圧で約20〜500ワットで、好ましくは約10秒〜10分以上、より好ましくは、約1〜10分間で実施し得る。あるいはコンタクトレンズが、アミン化表面を提供することによって、アンモニアあるいはアミノアルカンプラズマにレンズを共することによって、予め処理され得る。当業者は、続くカーボン層の結合のための接着を改良または促進する他の方法を認識する。例えば、不活性ガスを使ったプラズマもまた結合を改良し得る。
次に工程(a)において、薄い炭化水素コーティングが、レンズの上に堆積され、そして、工程(b)において、そのカーボン表面が、親水性モノマー、または親水性モノマーを含むモノマー混合物に曝露され、そしてフリーラジカル重合反応条件下でこれらと反応し、カーボン表面に付着された親水性ポリーコーティングが生じる。
工程(a)において、レンズ上にポリマー表面を形成するため、レンズ表面が炭化水素雰囲気中で、プラズマ重合反応を受ける。プラズマ環境で重合し得る任意の炭化水素を使用し得る;しかし、一般には炭化水素は、重合中、気体状態で、そして1気圧で約200℃未満の沸点を有すべきである。好ましくは、炭化水素は1〜約15個の炭素原子を有する脂肪族化合物を含み、そしてそれは飽和および不飽和両方の脂肪族化合物を含む。例は、C1からC15、好ましくは、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、エチレン、プロピレン、ブチレン、シクロヘキサン、ペンテン、アセチレンのようなC1〜C10のアルカン、アルケン、あるいはアルキンを含むが、これに制限される訳ではない。また、ベンゼン、スチレン、メチルスチレン、などのようなC1からC8の芳香族化合物も使用され得る。当該分野で公知のように、このような炭化水素基は、それらがプラズマを形成し得る限り、未置換であるか、あるいは置換され得る。異なる炭化水素の様々な組み合せもまた使用され得る。
基材を炭素コートするためにC1〜C4の炭化水素を使用することは、厚さ、堆積速度、硬度などの項目におけるその制御可能性のために有利である。しかし、ヒドロゲル物質に関しては、C4〜C8の炭化水素(例えばブタン、ブテン、イソブチレン、および1,3−ブタジエン)は、メタンのようなC1〜C3の炭化水素から形成されるコート層よりも、相対的により可撓性であることに起因して有利である。1,3−ブタジエンあるいはイソプレンのようなジオレフィンが、特に有利であり、水中で可撓性および膨潤可能の両方であるコート層を生じる。より可撓性のコート層は、水和に際しかなり膨潤する「高水」コンタクトレンズ(high−water contact lenses)として特に好ましい。
炭化水素コート層は、プラズマ、例えば、低圧雰囲気(約0.001〜5torr)13.56Mhzの高周波数、約30秒〜10分以上,より好ましくは30秒〜3分で、約10〜1000W、好ましくは20〜400Wの中から堆積され得る。当業者によって理解されるように、他のプラズマ条件(例えばパルスプラズマを使用する)が、適切であり得る。
もし、炭化水素コート層が厚すぎて提供された場合、それは曇る原因であり、結果的には曇りレンズとなる。さらに過度なる厚さのコート層は、レンズとコート層との間の膨潤における差異に起因して、レンズ水和の妨げとなり得、レンズが裂ける原因となる。それゆえ、炭化水素層の厚さは、XPS分析で測定したとき、約500オングストローム未満であるべきであり、好ましくは、約25〜500オングストロームの間、さらに好ましくは50〜200オングストロームである。
工程(b)においてポリマーコート層を形成するために、エチレン性不飽和モノマーを上記表面と反応させるための開始剤が使用され得る。いずれの場合においても、カーボン層は、共有結合を促進するために反応性が与えなければならない(活性化)。カーボン層を形成するためのジオレフィンの1つの利点は、グラフト重合の開始のための不飽和部位が既に存在していることである。カーボン層を形成するために他の炭化水素を使用した場合、活性剤あるいは開始剤が、上記表面のフリーラジカルグラフト重合速度を増すために使用され得る。あるいは、過酸化基あるいグラフト重合を開始し得る他の官能基を形成するために、グラフト重合を開始する従来の技術が、カーボン層に適用され得る。例えば、上記基材の表面に過酸化基を形成するため、酸素あるいはオゾン存在下で、最初にイオン化照射で処理したポリマー基材上に、様々なビニルモノマーをグラフト重合させ得ることが当該分野において公知である。例えば基材のオゾン化については米国特許第3,008,920号および同第3,070,573号を参照のこと。あるいはプラズマにより形成されたカーボン層は、空気中にさらされたとき、酸素ラジカルにする分解過酸化基を形成するラジカルを含み得る。さらに、プラズマ/コロナ処理はまた、エチレン性不飽和モノマーあるいはポリマーとの反応のためラジカルを形成し得る。グラフト重合を促進させるなお別の方法は、基材を、例えば、プラズマ形態にあるアルゴンあるいはヘリウムでプラズマ処理し、その最外側の表面にフリーラジカルを形成し、次に、これらのラジカルを酸素と接触し、フリーラジカルから過酸化水素基を形成し、次に、上記表面にエチレン性不飽和モノマーをグラフト重合することである。
グラフト化ポリマーは、基材表面上に、エチレン性不飽和モノマー、あるいはグラフト付加重合できるモノマーの混合物の水溶液を使用することにより形成され得る。1つ以上のモノマーが、水中で、認識可能に溶解しない場合、第三級ブチルアルコールのような共溶媒が、水溶性グラフト重合システム中で、モノマーの溶解性を高めるため使用され得る。このグラフトポリマーは、1つ以上の親水性モノマーを含むモノマー混合物の反応生成物であり得、ヒドロゲル共重合体レンズ形成モノマーとして使用される前述の親水性モノマーを含む。カーボン層にグラフト化する親水性モノマーの特定の例は以下の非プロトンタイプを含む:N,N−ジメチルアクリルアミド(DMA)のようなアクリルアミド;N−ビニルピロリドン(NVP)のようなビニルラクタム;およびメトキシポリオキシエチレンメタクリレートのような(メタ)アクリレートポリ(アルキレンオキシド)。他の特定の例は以下のプロトンタイプを含む:(メタ)アクリル酸;およびヒドロキシエチルメタクリレート(Hema)のようなヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート。親水性モノマーはまた、N,N−ジメチル−N−メタクリルオキシエチル−N−(3−スルホプロピル)−アンモニウムベタイン(SPE)、およびN,N−ジメチル−N−メタクリルアミドプロピル−N−(3−スルホプロピル)−アンモニウムベタイン(SPP)のような双生イオンを含み得る。必要に応じて、脂質あるいはタンパク質堆積への抵抗性のような、所望の特性を与えるために、親水性モノマーとともにいくつかの疎水性モノマーが含められ得る。疎水性モノマーの例は、アルキルメタクリレート、フッ素化アルキルメタクリレート、オクチルアクリルアミドのような長鎖アクリルアミドなどが挙げられる。このモノマー混合物は、そのモノマー混合物中にレンズの前部表面を浸漬することによるか、あるいはこの混合物をそのレンズ表面に噴霧することによりコンタクトレンズに塗布され得る。
代表的には、工程(b)のグラフト重合は、溶媒存在下で実施される。共重合の反応速度の決定はOdian、Principles of Polymerization、2nd Ed、John WileyおよびSons、p.425−430(1981)に記載され、その開示は本明細書中に参考として援用される。例えば、コンタクトレンズは、適切な溶媒中、例えば、アセトニトリルのような非プロトン溶媒中で、適切な時間、反応性モノマーの混合物にさらされる。適切な溶媒は、以下に挙げるモノマーを溶解する溶媒である:水;低級アルカノールのようなアルコール、例えば、エタノールおよびメタノール;ジメチルホルムアミドのようなカルボキシアミド;ジメチルスルホキシドあるいはメチルエチルケトンのような双極性非プロトン溶媒;アセトン、あるいはシクロヘキサノンのようなケトン;トルエンのような炭化水素;THF、ジメトキシエタン、あるいはジオキサンのようなエーテル;トリクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素、ならびに適切な溶剤の混合物、例えば、水とアルコールとの混合物(例えば、水/エタノールあるいは水/メタノールの混合物)。
フリーラジカルグラフト化を促進するために、必要に応じて、レンズ基材は開始剤を含む第1溶液に浸漬され得、続いて、この基材を親水性モノマー、あるいはその混合物を含む第2溶液に浸漬し得る。代表的な重合開始剤は、アセチルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、デカノイルパーオキシド、コプリリルパーオキシド(coprylyl peroxide)、ベンゾイルパーオキシド、第三級ブチルパーオキシピバレート、過炭酸ナトリウム、第三級ブチルパーオクテート、およびアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)によって例示されるタイプのフリーラジカル生成重合開始剤を含む。ジエトキシアセトフェノンによって例示される紫外線フリーラジカル開始剤もまた使用し得る。もちろん硬化プロセスは、使用される開始剤および粘度のようなコモノマー混合物の物理的特性に依存する。開始剤が使用される場合、代表的には、それは、モノマー混合物の0.01〜2重量%の範囲内のレベルで存在する。
得られたコンタクトレンズは、カーボン層を経由にレンズ表面に付着する親水性ポリマーのコート層を含む、このようなコート層は親水性であり、そして着色層よりも生体適合性である。
他の実施例として、コート層は、米国特許出願第09/315,306号(1999年5月20日に出願)、あるいはPCT公開WO(00/71613)に記載の方法に従って形成され得、これらの開示は本明細中で参考として援用される。一般に、この方法は、以下を含む:(a)レンズ表面にポリマー性カーボン第1コート層(あるいは「カーボン層」)を形成するために、レンズの酸化表面を、C1〜C10の飽和あるいは不飽和炭化水素でプラズマ重合堆積する工程;(b)上記カーボン層の表面に反応性官能基を形成する工程;および(c)反応性親水ポリマーに沿って補助的イソシアネ−トあるいは開環反応性官能基を有する上記カーボン層上の上記反応性官能基を反応することにより、このカーボン層に親水性ポリマー鎖を付着する工程。
このコーティングプロセスの工程(a)はすぐ直前に述べたコーティングプロセスの工程(a)と同様であり、好ましくは、重合された炭化水素コート層をレンズに効率的に結合するよう、レンズ表面をプラズマ酸化反応にさらす工程が先行する。工程(b)では親水性ポリマー鎖の付着点を形成するため、反応性官能基がカーボン層の表面に形成される。工程(c)では、官能性カーボン表面を親水性の反応性ポリマーに曝露し、かつそれと反応させ、カーボン表面に付着した親水性ポリマー鎖を生じ、工程(a)の上記カーボンコート層に親水性を付与する。未反応のままの親水性反応性ポリマーの任意の補助的活性官能基は、1つ以上で任意のカーボン表面に付加した後、以下に説明されるように加水分解する。好ましくは、平均して親水性ポリマーが複数箇所で基材表面に付着し、それゆえに、この表面に1つ以上のループを形成する。
当該分野では、カーボン層にポリマー鎖を付着するための様々な方法が公知であり、プラズマ酸化、あるいはポリマーと反応し得る表面反応性官能基を提供する他の方法も含む。好ましくは、窒素含有ガスが、カーボン層上にアミン化あるいはアミン基を形成するため使用される。しかし、あるいは酸素または硫黄含有ガスが、それに代わり、カーボン層上に例えば水酸基あるいはスルフィド基のような酸素あるいは硫黄含有基を形成するため使用され得る。このように、カーボン層は、上記表面への親水性ポリマーの共有結合付着を促進するため、反応性が与えられる(官能基化)。
アミン化カーボン層を形成するため、好ましくは、この酸化は、アンモニア、エチレンジアミン、C1〜C8のアルキルアミン、ヒドラジン、あるいは他の酸化性化合物のような酸化媒体を含むガス組成物を利用する。好ましくは、炭化水素層の酸化は、約10秒〜10分以上で、より好ましくは1分〜10分の時間の間、約10〜1000ワットで13.56MHzの放電周波数、好ましくは20〜500ワット、および約0.1〜1.0torrでおこなわれる。
カーボンコート層の反応性官能基に付加している親水性ポリマーは、1つ以上の非反応性親水性モノマーおよび1つ以上の反応性官能性モノマーを含有するモノマーの反応生成物であり得る。この場合、反応性官能基モノマー単位は、先のプラズマ酸化により提供された表面上の補助的反応性官能基と反応し得る。このような反応性官能基モノマーは1つ以上の以下の官能基を含有するモノマーを包含し得る:シアネート基(−CNO);あるいは様々な開環反応基、例えばアズラクトン、エポキシ、酸無水物など。
親水反応性ポリマーは、必要に応じて、イソシアネートあるいは開環反応性官能基のいずれかを含む反応性モノマー単位を含むホモポリマーあるいはコポリマーであり得る。これらの反応性モノマー単位もまた親水性であり得るが、親水性反応性ポリマーはまた、1つ以上の種々の非反応親水性モノマー単位と共重合化した反応性モノマー単位のコポリマーでもあり得る。必要に応じて、少量の疎水性モノマー単位も親水性ポリマー中に存在し得る、および実際に、溶液中で親水反応性ポリマーの凝集が促進されることにより、厚いコート層を提供する利点があり得る。その開環反応モノマーはアズラクトン官能基、エポキシ官能基、および酸無水物官能基モノマーを含む。
親水反応性ポリマーの混合物が使用され得る。例えば、炭素質層に付着した親水性ポリマー鎖は以下のポリマーを含むポリマー混合物の反応の結果であり得る:(a)親水性ポリマーのモノマー単位中に、炭素質層の反応性官能基と補助的反応性官能基を有する第1親水反応性ポリマー、およびさらに(b)その第1親水反応性ポリマーと反応する補助的反応性官能基を有する第2親水反応性ポリマー。酸官能基ポリマーとエポキシ官能基ポリマーとを含む混合物が、コートされるべき基材に同時または連続して塗布される、比較的厚いコーティングを提供することが見出されている。
好ましくは、親水反応性ポリマーは、1〜100mol%、より好ましくは5〜50mol%、最も好ましくは10〜40mol%の反応性モノマー単位を含む。そのポリマーは、0〜99mol%、好ましくは50〜95mol%、より好ましくは60〜90mol%(反応性モノマーもまた、一度反応すれば、親水性であり得るが、明確には非反応性親水モノマーと言われるモノマーとは互いに排他的である)の非反応性親水モノマー単位を含み得る。必要に応じて、疎水性である他のモノマー単位も、総計で約35mol%、好ましくは0〜20mol%、最も好ましくは0〜10mol%使用され得る。疎水性モノマーの例は、アルキルメタクリレート、フッ化アルキルメタクリレート、オクチルアクリルアミドのような長鎖アクリルアミドなどである。親水性モノマーは、アクリルアミドビニルラクトン、およびポリ(アルキレンオキシド)のような非プロトンタイプであり得るが、あるいは(メタ)アクリル酸、あるいはヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのようなプロトンタイプであり得る。親水性モノマーはまた双生イオンも含み得る。
親水反応性ポリマーの重量平均分子量は、適切には約200〜1,000,000、好ましくは約1,000〜500,000、最も好ましくは約5,000〜100,000の範囲であり得る。
前述のように、親水反応性ポリマーは、アズラクトン官能基モノマー、エポキシ官能基モノマー、および酸無水物官能基モノマー由来のモノマー単位を含み得る。例えば、レンズをコーティングするためのエポキシ官能基性親水反応性ポリマーは、炭素質層のアミン反応性官能基などと反応するグリシジルメタクリレート(GMA)モノマー単位を含むコポリマーであり得る。無水物官能基性親水反応性ポリマーの好ましい例は、無水マレイン酸および無水イタコン酸のようなモノマー由来のモノマー単位を含む。
一般に、親水反応性ポリマー中のエポキシ官能基性反応性基あるいは無水官能基性反応性基は、カーボン層上にプラズマ酸化によって形成された第一級アミノ(−NH)基あるいは他の反応性官能基と反応する。当業者には理解されるように、アミン反応性官能基も好ましいが、好ましくは、4−ジメチルアミノピリジンのような酸触媒が存在中では、酸素含有基が使用され、室温で反応速度を上げる得る。一般的に、親水反応性ポリマー中のアズラクトン官能基あるいはイソシアネ−ト官能基は、カーボン層上でアミンあるいはヒドロキシラジカルなどと同様に反応し得る。
好ましくは、少なくとも1つの開環モノマーあるいはイソシアネ−ト含有モノマー由来の繰り返し単位を包有する形成された(非重合性)親水性ポリマーは、コンタクトレンズ基材のような医療デバイスの表面上の反応基と共有結合される。代表的には、親水反応性ポリマーは、ポリマー鎖に沿う1つ以上の位置で、基材に付着される。付着後、親水反応性ポリマー中の未反応の任意反応性官能基が、非反応性単位に加水分解され得る。
その親水反応性ポリマーは、当業者にとって通例の重合反応により、公知の様式で、対応するモノマーから(再度、モノマーという用語には、マクロモノマーもまた含まれる)、合成される。代表的には、親水反応性ポリマーあるいは鎖は、以下の方法によって形成される:(1)モノマーと共に混合する工程;(2)重合開始剤を添加する工程;(3)モノマー/開始剤混合物を紫外線あるいは化学線の光源に共し、前記混合物を硬化する工程。代表的な重合開始剤としては、アセチルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、デカノイルパーオキシド、コプリリルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、第三級ブチルパーオキシピバレート、過炭酸ナトリウム、第三級ブチルパーオクテート、およびアゾビスイソブリチルニトリル(AIBN)により例示されるタイプのフリーラジカル産生重合開始剤が挙げられる。ジエトキシアセトフェノンに例示される紫外線フリーラジカル開始剤もまた使用され得る。当然、硬化プロセスは、使用される開始剤、および粘度のようなコモノマー混合物の物理的特性に依存する。いかなるプロセスにおいて、使用される開始剤のレベルは、モノマー混合物の0.01〜2重量%の範囲で変化する。
親水反応性ポリマーを形成する重合は、溶媒存在中でされ得る。適切な溶媒としては以下が挙げられる:水;低級アルコール(例えば、エタノールおよびメタノール)のようなアルコール;ジメチルホルムアミドのようなカルボキシアミド;ジメチルスルホキシドあるいはメチルエチルケトンのような二極性非プロトン溶媒;アセトンあるいはシクロヘキサノンのようなケトン;トルエンのような炭化水素;THF、ジメトキシエタンあるいはジオキサンのようなエーテル;アストリクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素ならびに適切な溶媒の混合物(例えば、水とアルコールの混合物(例えば、水/エタノール、あるいは水/メタノールの混合物))
カーボンコートされたコンタクトレンズは、レンズ基材を、ポリマーを含有している溶液中に浸漬することによって、あるいはレンズ表面上にその溶液を噴霧することにより、親水反応性ポリマーに曝露され得る。
上述したように、このコーティング方法は、官能性カーボンコーティングへの反応性親水ポリマーの付着を包含し、そのポリマーはイソシアネ−ト含有モノマー単位あるいは開環モノマー単位を含む。その開環反応性モノマーは、以下の式によって示されるアズラクトン基であり得る:
Figure 2005531810

およびRは、独立して1〜14個の炭素原子を有するアルキル基、3〜14個の炭素原子を有するシクロアルキル基、5〜12個の環原子を有するアリール基、6〜26個の炭素原子を有するアレニル基、および0〜3個のS、N、Oから選択される非過酸化性のへテロ原子であるか、あるいは、RおよびRは、それらが結合する炭素と一緒になって、4〜12個の環原子を含む炭素環を形成し得、そしてnは0または1の整数である。そのようなモノマー単位は、米国特許第5,177,165号(Valintら)に開示されている。
そのような反応性官能基の環状構造は、カーボン層あるいは処理された基材の表面上の補助的反応性官能基と求核開環反応することができる。例えば、上述のように、アズラクトン官能基は、カーボン層のプラズマ酸化により形成された第一級アミン、ヒドロキシラジカルなどと反応し得、そのポリマーに沿う1つ以上の位置で基材と親水反応性ポリマーとの間に共有結合を形成する。複数点での付着は、基材上に一連のポリマーループを形成し得、それぞれのループは、両末端で基材に付着された親水性鎖を含む。
親水反応性ポリマーを形成するアズラクトン官能基性モノマーは、上述の式のアズラクトン官能基を含み、そのアズラクトンが付加されている不飽和炭化水素上のビニル基と組み合わせた任意のモノマー、プレポリマー、あるいはオリゴマーであり得る。好ましくは、アズラクトン官能基が、2−アルケニルアズラクトンモノマーにより親水ポリマー中に付与される。その2−アルケニルアズラクトンモノマーは公知の化合物であり、それらの合成は、例えば、米国特許第4,304,705号;同第5,081,197号;および同第5,091,489号(すべてHeilmannら)に記載され、それらの開示は、本明細書中に参考として援用される。適切な2−アルケニルアズラクトンは、以下に挙げられる:
2−エチル−1,3−オキサゾリン−5−オン、
2−エチル−4−メチル−1,3−オキサゾリン−5−オン、
2−イソプロペニル−1,3−オキサゾリン−5オン、
2−イソプロペニル−4−メチル−1,3−オキサゾリン−5−オン、
2−エチル−4,4−ジメチル−1,3−オキサゾリン−5−オン、
2−イソプロペニル−4−ジメチル−1,3−オキサゾリン−5−オン、
2−エテニル−4−メチルエチル−1,3−オキサゾリン−5−オン、
2−イソプロペニル−4−メチル−4−ブチル−1,3−オキサゾリン−5−オン、
2−エテニル−4,4−ジブチル−1,3−オキサゾリン−5−オン、
2−イソプロペニル−4−メチル−4−ドデシル−1,3−オキサゾリン−5−オン、
2−イソプロペニル−4,4−ジフェニル−1,3−オキサゾリン−5−オン、
2−イソプロペニル−4,4−ペンタメチレン−1,3−オキサゾリン−5−オン、
2−イソプロペニル−4,4−テトラメチレン−1,3−オキサゾリン−5−オン、
2−エテニル−4,4−ジエチル−1,3−オキサゾリン−5−オン、
2−エテニル−4−メチル−4−ノニル−1,3−オキサゾリン−5−オン、
2−イソプロペニル−メチル−4−フェニル−1,3−オキサゾリン−5−オン、
2−イソプロペニル−4−メチル−4−ベンジル−1,3−オキサゾリン−5−オン、
および
2−エテニル−4,4−ペンタメチレン−1,3−オキサゾリン−5−オン。
より好ましくは、アズラクトンモノマーは以下の一般式に示される化合物である:
Figure 2005531810
ここでRおよびRは、独立して水素原子あるいは1〜6個の炭素原子を有する低級アルキルラジカルを示し、そして、RおよびRは独立して1〜6個の炭素原子を有するアルキルラジカル、あるいは5または6個の炭素原子を有するシクロアルキルラジカルを示す。特定の代表的な例としては、2−イソプロペニル−4,4−ジメチル−2−オキサゾリン−5−オン(IPDMO)、2−ビニル−4,4−ジメチル−2−オキサゾリン−5−オン(VDMO)、スピロ−4’−(2’−イソプロペニル−2’−オキサゾリン−5−オン)シクロへキサン(IPCO)、シクロへキサン−スピロ−4’−(2’−ビニル−2’−オキサゾール−5’−オン)(VCO)、および、2−(1−プロペニル)−4,4−ジメチル−オキサゾ−ル−5−オン(PDMO)などが挙げられる。
上式で示されるように、これらの開環化合物は、親水性および/あるいは疎水性のコモノマーと共重合され、親水反応性ポリマーを形成し得る。所望の基材に付着した後、続いて、未反応の任意のオキサゾリン基が、加水分解され得、オキサゾリン化合物をアミノ酸に変換する。一般には加水分解工程は以下の一般的な反応に従う:
Figure 2005531810
およびRラジカル間の炭素−炭素二重結合は、未反応のままで表示されているが、共重合しポリマーとなる場合、反応が起こり得る。
アズラクトン官能基部分と共重合し、医療器具にコーティングするために使用される親水反応性ポリマーを形成するのに有用なコモノマーの非限定的な例としては、上述のコモノマー、好ましくは、ジメチルアクリルアミド、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)および/またはN−ビニルピロリドンが挙げられる。
そのようなアズラクトン官能性モノマーは、他のモノマーと、種々の重量パーセントの組み合せで共重合され得る。アズラクトンモノマーの反応速度と同じ反応速度のモノマーを使用することにより、ランダムコポリマーが生じる。共重合の反応速度の測定は、「Odian、Principles of Polymerization,第2編.,John Wiley&Sons,p.425−430(1981)」に開示され、その開示は本明細中に参考として援用される。あるいは、アズラクトンの反応性より高い反応性を有するコモノマーを使用することにより、鎖の末端近くに高濃度のアズラクトン官能基を有するブロックコポリマー鎖を生じる傾向がある。モノマーほど好ましくはないが、少なくとも1つのフリーラジカル性重合可能部位を有するプレポリマーまたはオリゴマーがまた、本発明に従って、親水反応性ポリマー中にアズラクトン官能基を付与するため使用され得る。例えば、アズラクトン官能性オリゴマーは、必要に応じて、米国特許第4,378,411号および同第4,695,608号(本明細書中に参考として援用される)に記載されるようなコモノマーと共に、アズラクトン官能性モノマーのフリーラジカル重合により調製される。アズラクトン官能基性オリゴマー、およびプレポリマーの非限定的な例としては、米国特許第4,485,236号、同第5,081,197号および欧州特許出願0 392 735に開示され、すべての開示は本明細書中に参考として援用される。
あるいは、親水反応性ポリマー中の開環反応性基は、エポキシ官能基であり得る。好ましいエポキシ官能性モノマーは、グリシジルメタクリレート、4−ビニル−1−シクロへキセン−1,2−エポキシドなどのような、オキシラン含有モノマーであるが、他のエポキシ含有モノマーも使用され得る。例示的なコモノマーは、N,N−ジメチルアクリルアミドおよびオクタフルオロペンチルメタクリレートのようなフッ化モノマーである。
結果として生ずるコンタクトレンズは、カーボン層によってレンズ表面に付着された親水性ポリマーのコート層を含み、そのようなコーティングは、親水性でかつ、湿潤であり、そして着色剤層よりも生体適合性がある。
別の例としては、コート層が、米国特許第6,213,604号に記載の方法に従い形成され得、その開示は本明細書中に参考として援用される。一般に、この方法は以下の工程を包含する:(a)続くカーボンコーティングへの付着を促進させるために、レンズ表面をプラズマ酸化反応に共し、レンズ表面に、酸素あるいは窒素含有官能基を作製する、工程;(b)レンズの酸化表面を、酸素非在下で、4〜8の炭素原子を有するジオレフィン化合物から構成されるガスとともに、プラズマ重合堆積に共し、このようにしてレンズの表面上にカーボン層を形成する工程;および(c)カーボンコーティング表面を2回目のプラズマ酸化に共することにより、カーボンコーティング表面を涙流体に対し親水および湿潤にする工程。
この方法は、標準的なプラズマ酸化プロセス、および堆積プロセス(「電子グロー放電プロセス」とも言われる)を使用し、コンタクトレンズ表面に、薄く、耐久性のある、親水性表面を付与する。例えば、O(酸素ガス)、水、過酸化水素水、空気、アンモニアなどの酸化プラズマでもって、プラズマは、レンズ表面をエッチングする傾向があり、ラジカルおよび酸化官能基を作製する。単に表面処理として使用された場合は、そのような酸化はレンズ表面をより親水にする;しかし、そのような表面処理の被覆物は不完全であり得、そしてシリコーン物質のバルク特性がレンズ表面に現れたままとなる(例えば、レンズ表面付近のシリコン分子鎖は、回転可能であり、従って外層表面に疎水基を曝露する)。一方、炭化水素プラズマは、レンズ表面に薄いカーボン層(例えば、数オングストローム〜数千オングストロームの厚さ)を堆積し、それによって、下地のシリコーン物質と外層レンズ表面との間にバリアーを作製する。続いて、レンズにカーボン層を堆積させ、バリアーを形成し、さらなるプラズマ酸化により、表面をより親水性にする。
従って、レンズ表面は、最初にプラズマ酸化に共され、続いてプラズマ重合をし、カーボン層を堆積させる、さらに最後のプラズマ酸化に共する。工程(a)における最初のプラズマ酸化により、カーボン層と結合させるためのレンズ表面を調製し、すなわち、続いて工程(b)においてレンズ上にプラズマ重合によって堆積させる。このカーボン層またはコーティングは、下地のシリコーン物質の比較的完全なる被覆物を提供する。工程(c)は工程(b)のカーボンコーティングを親水にする。
レンズ表面の最初のプラズマ酸化は、前述のコーティング方法と同様に、酸化媒体から構成される大気中で達成され得る。この最初の表面処理の後、酸化レンズ表面は、炭化水素大気中でプラズマ重合反応に共され、レンズ上にポリマー性(カーボン性)表面を形成する。4〜8のカーボン原子、好ましくは4から6の炭素原子を有するジオレフィンが有利である。
レンズ上の炭化水素層を堆積させ、次に、レンズを湿潤させる。1つの様式は、そのカーボン層を、さらにプラズマ酸化反応に共することであり、従ってレンズに親水性表面を形成する。その酸化反応は、空気、水、過酸化水素、O(酸素ガス)、アンモニア、アルキルアミンなど、またはその組み合せのような酸化媒体のガス組成物を利用するが、Oまたは水のように比較的弱い酸化性媒体が好ましい。その炭化水素層の酸化は、適切な時間、好ましくは約1〜10分、代表的には13.56MHzの放電周波数で、100〜500ワットで、および約0.1〜1.0torrで実施される。
得られたコンタクトレンズは、レンズ表面に付着した酸化された親水性コート層を含み、そのようなコーティングは親水性かつ湿潤であり、そして着色剤層よりも生体適合性がある。
別の例として、コート層は、米国特許第09/586,941号(2002年6月2日に出願)またはPCT公開WO01/94454号に記載の方法にしたがって、形成され得、その開示は、本明細書中に参考として援用される。一般に、この方法は、ポリアクリル酸(PAA)表面複合体を使用する。例えばDMAまたはNVPのような重合性親水モノマーを含有するヒドロコンタクトレンズコポリマーは、PAAまたはPAAコポリマーを含む水溶液で処理され、潤滑性の、安定した、高い湿潤性のPAAベース表面コーティングになる。その処理は、室温またはオートクレーブ条件下で実施され得る。コロナ放電またはプラズマ酸化のような付加性酸化表面処理は、必要とされない。表面コーティング物質としては、ポリ(ビニルピロリドン(VP)−コ−アクリル酸(AA))、ポリ(メチルビニルエーテル−アルト−マレイン酸)、ポリ(アクリル酸−グラフト−エチレンオキシド)、ポリ(AA−コ−メタクリル酸)、ポリ(アクリルアミド−コ−AA)、ポリ(AA−コ−マレイン酸)、およびポリ(ブタジエン−マレイン酸)が挙げられる。一般に、これらのコーティング物質は、カルボン酸官能基を含む。特に、好ましいポリマーは、少なくとも約30モルパーセント、より好ましくは約40モルパーセントの酸含有量によって特徴づけられる。
この方法の表面処理(表面接触)工程において有用な溶媒としては、カルボン酸のようなプロトン供与性可溶物を容易に可溶化する溶媒が挙げられる。好ましい溶媒としては、テトラヒドロフラン(THF)、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、および水が挙げられる。表面処理溶液は、好ましくは、接触工程の前に、酸性化される。その溶液のpHは、適切には7未満、好ましくは5未満、より好ましくは4未満である。一般に、複合体反応において、pHの役割の基礎となる理論を議論するには、Advances in Polymer Science、Springer−Verlag発行、H.J.Cantowら編、V45、1982、ページ17〜63を参照のこと。
一般に、その表面処理は、レンズをPAA含有溶液に浸漬し、次に30分間オートクレーブサイクル工程から構成され得る。ある場合には、複合体表面処理もまた、室温において効果的である。次にレンズは、蒸留水でリンスされ、そして例えば、ホウ酸緩衝液のような適切な緩衝液で再オートクレーブされる。
得られたコンタクトレンズは、PAAコート層でコーティングされたその外部表面を有し、そのようなコーティングは、親水性かつ湿潤であり、そして潤滑性であり、着色剤層よりも生体適合性がある。
前述のように、当該分野において公知な他のコーティング方法も、使用され得る。
図3は、着色剤含有層12は、コンタクトレンズ10の後部表面に塗布され、そしてそのコート層14はまた、レンズ後部表面に塗布される代替の実施形態。必要に応じて、同様のコート層は、レンズ前部表面に塗布され得る。
図4は、その断面図は、着色剤12、12’がレンズの後部表面および前部表面の両方に塗布され、好ましくは、コート層14、14’もまた、レンズの後部表面および前部表面の両方に塗布される別の代替の実施形態。その着色剤層12および12’は同じである必要はない。例えば、一方の層が半透明であり得、そして他方が不透明であり得る。あるいは、これら2つのカラーパターンが異なる色(例えば、一方のパターンが白または黄色で、他のパターンは緑)で形成され得る。この配列の有利点は、2つの異なる着色剤パターンが、レンズ基材により分割されるので、得られた組み合せのパターンはより深みがあり、従って、自然な虹彩により近い装いができることである。
記載された好ましい実施形態は、コンタクトレンズ装着者の虹彩の見かけ上の色が変化するための、コンタクトレンズ表面に転写された虹彩イメージに関する。しかし、他の実施形態は、本発明の範囲内である。第1の例として、(装着者のイニシャル、刺青のレプリカ、クローバーなどのような)斬新なデザインイメージが、コンタクトレンズ表面に転写し得る。第2の例として、インクモノマー混合物が、周囲の光のレベルで暗くなったり、あるいは明るくなるフォトクロミック染料を含み得る。
本発明の多くの他の改変およびバリエーションは、本明細書中に教示することを考慮して、当業者にとって明らかである。従って、特許請求の範囲の範囲内で、本発明は特に記載された以外で実施され得ることが理解される。
図1は本発明の好ましい実施例に従ったコンタクトレンズの概略正面図である。 図2は図1のコンタクトレンズの断面図である。 図3は本発明の別の実施例の断面図である。 図4は本発明の別の実施例の断面図である。

Claims (20)

  1. レンズ形成ポリマー、前部レンズ表面、および後部レンズ表面を含むレンズであって、着色剤が該前部レンズ表面外部または該後部レンズ表面外部に塗布され、かつ該着色剤および着色剤含有表面は該レンズ形成ポリマーとは異なる物質から構成されるコート層でコーティングされている、レンズ。
  2. 請求項1に記載のレンズであって、前記着色剤が前記前部レンズ表面外部に塗布され、かつ前記コート層が該着色剤と該前部レンズ表面を被覆する、レンズ。
  3. 請求項1に記載のレンズであって、前記着色剤が前記後部レンズ表面外部に塗布され、前記コート層が該着色剤と該後部レンズ表面を被覆する、レンズ。
  4. 請求項1に記載のレンズであって、該レンズがコンタクトレンズである、レンズ。
  5. 請求項4に記載のコンタクトレンズであって、該レンズがコンタクトレンズであり、かつ前記着色剤が虹彩に対応するパターンで塗布されている、コンタクトレンズ。
  6. 請求項5に記載のコンタクトレンズであって、前記着色剤が虹彩に対応する環状リングパターンで塗布されている、コンタクトレンズ。
  7. 請求項4に記載のコンタクトレンズであって、前記着色剤はマスクするために不透明であり、かつコンタクトレンズを装着すると、自然な虹彩の見かけ上の色を変化する、コンタクトレンズ。
  8. 請求項4に記載のコンタクトレンズであって、前記レンズ形成ポリマーはヒドロゲルである、コンタクトレンズ。
  9. 請求項4に記載のコンタクトレンズであって、前記コート層が前記レンズ形成ポリマーよりも親水性である、コンタクトレンズ。
  10. 請求項4に記載のコンタクトレンズであって、前記コート層が前記レンズ形成ポリマーよりも潤滑である、コンタクトレンズ。
  11. 請求項4に記載のコンタクトレンズであって、前記コート層が前記レンズ表面に塗布された着色剤を含有するレンズ表面より滑らかな外部表面を有する、コンタクトレンズ。
  12. コンタクトレンズであって、以下:レンズ形成ポリマー、前部表面外部に塗布された第1着色剤を有する前部レンズ表面、および後部表面外部と異なる第2着色剤を有する後部レンズ表面を含む、コンタクトレンズ。
  13. 請求項12に記載のコンタクトレンズであって、前記後部レンズ表面および第2着色剤が後部コート層で被覆されており、かつ該後部コート層が前記レンズ形成ポリマーと異なる物質から構成される、コンタクトレンズ。
  14. 請求項13に記載のコンタクトレンズであって、前記前部レンズ表面および第1着色剤が前部コート層で被覆されており、該前部コート層が前記レンズ形成ポリマーと異なる物質から構成される、コンタクトレンズ。
  15. 請求項12に記載のコンタクトレンズであって、前記第1および第2の着色剤の一方が半透明であり、かつ該第1および第2の着色剤の他方が不透明である、コンタクトレンズ。
  16. 請求項12に記載のコンタクトレンズであって、前記第1および第2の着色剤が虹彩に対応するパターンで塗布されている、コンタクトレンズ。
  17. 請求項16に記載のコンタクトレンズであって、前記第1および第2の着色剤は組み合せることで、虹彩に対応する環状リングパターンを形成する、コンタクトレンズ。
  18. 請求項17に記載のコンタクトレンズであって、前記第1および第2の着色剤は組み合せることで、コンタクトレンズ装着時にマスクし、自然な虹彩の見かけの色を変化する、コンタクトレンズ。
  19. 請求項14に記載のコンタクトレンズであって、前記前部コート層および後部コート層が前記レンズ形成ポリマーよりも親水性である、コンタクトレンズ。
  20. 請求項14に記載のコンタクトレンズであって、前記前部コート層および後部コート層が、レンズ表面に塗布された着色剤を有する該前部レンズ表面または後部レンズ表面より滑らかな外部表面を有する、コンタクトレンズ。
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