JP2005531483A - 窒化カルシウムの合成方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、噴霧装置(5)を使用し、窒素を高温で含む反応器(6)中に溶融亜鉛−カルシウム合金を滴の形態でスプレーすることからなる窒化カルシウム合成方法に関する。生成した窒化カルシウムは、反応器(6)の下部にある収集装置(7)中に集められる。滴中に含まれる亜鉛は蒸発し、反応器(6)の冷却された壁上で凝縮し、別の合金の製造に再使用することができる。亜鉛−カルシウム合金は、溶融亜鉛を含む溶液を陰極(14)とする電解槽(11)中で塩化カルシウムの電解により得ることができる。

Description

発明の背景
本発明は、反応器中で窒素をカルシウム源と反応させる窒化カルシウムの合成方法に関する。
現状技術水準
窒素の存在下で純粋なカルシウムを加熱することによる窒化カルシウムの合成は、Henri de Moissan(Comptes Rendus a l'Academie des Sciences, 1898, Vol. 127, 497〜501頁)の研究以来公知である。彼は、得られた化合物の化学的組成がCaであること、およびその密度が2.63であることを確認している。V. PitkinおよびC.B Alcock(Bulletin of alloy phase diagrams, 1990, Vol II N°5、497〜503頁)は、窒化カルシウムの融点が1450℃に近いこと、および1600℃付近でしか分解しないことを示している。
バルクカルシウムの窒化反応の速度論を研究する時に、J. AubryおよびR. Streiff(Rapports a l'Academie des Sciences, 1966, Vol. 263, 931〜934頁)は、二度昇華(bisublimation)により得られる高純度カルシウムと無水窒素との間の反応は、200℃で開始するが、重量増加は、約500℃まで小さいままであることを示している。カルシウムは、実際、実験開始と同時に、緻密な、非常に密着性の高い、金属光沢がある暗青色窒化物の層で被覆され、反応速度を著しく下げる。この様にして形成された、10mg/cmの重量増加に対応する非常に薄い被膜は非常に安定している。600℃で50時間行った実験は、反応の回復を全く示さなかった。
650℃を超えると、反応は再開し、窒素が分子状態でカルシウム−窒化物の界面、すなわち反応の基底部、に拡散する。この反応速度論における変化は、二次元構造から三次元構造に移行する窒化カルシウムの同素体変換に対応する。しかし、この窒化反応速度論の研究は、工業的な窒化カルシウム製造工程を開発することはできなかった。
他の研究者は、工業的に経済的ではない純粋なカルシウムを、ダライ粉(turnings)の形態で工業的に得られるカルシウムで置き換え、窒化反応が600℃未満では開始しないこと、および高い反応速度を得るには、温度を650℃より高く、さらには好ましくは700℃にする必要があることを観察している。カルシウムと接触する窒素の流量を増加することにより反応を促進しようとすると、すぐに問題が生じる。窒化反応は、実際、発熱性が高く、窒化カルシウム(Ca)1モルあたり約425キロジュールを放出し、これは4000℃を超える理論的断熱温度に相当する。
窒素供給を増加するとすぐに、反応は著しく加速し、カルシウムの融解温度約839℃を超える温度増加を引き起こす。次いで、溶融したカルシウムは、窒化物の層により覆われ、その窒化物がカルシウムを窒素から隔離し、反応はほとんど完全に停止する。温度がカルシウムの固化に下がると、反応は、再開するものの、比表面積の大きいダライ粉により形成された最初の試料が、比表面積が小さく、厚さが大きい凝集したカルシウムおよび窒化カルシウムの固まりに変形しているので、非常に遅い形態にあり、反応を著しく遅くする。
この問題を回避するために、ダライ粉のどの地点でも温度が839℃を超えないように注意しながら窒化反応を行うことが一般的である。断続的(successive)に窒素を吹き込み、その間にカルシウムが約650℃に冷却されるように操作することにより、カルシウムを完全に窒化することができる。しかし、この製法は、カルシウムの各バッチを窒化するのに約10時間かかるために、大規模な製造には採用できない。
発明の目的
本発明の目的は、窒化カルシウムを迅速に、大量に、経済的な原料で製造できる窒化カルシウムの合成方法を達成することである。
本発明により、この目的は、カルシウム源が溶融した亜鉛−カルシウム合金であること、および窒素を亜鉛−カルシウム合金の融解温度以上の温度に予め加熱することにより達成される。
本発明の一態様により、亜鉛−カルシウム合金中に含まれる亜鉛は、カルシウムの窒化反応の際に放出される熱により蒸発し、反応器の冷却された壁上で凝縮し、反応器の底で集められる。
本発明の一実施態様では、亜鉛−カルシウム合金を反応器最上部の中に滴の形態でスプレーし、滴が落下する間に、滴中に含まれるカルシウムの大部分が窒化されるように、反応器の高さを反応速度論に適合させる。
本発明の別の実施態様では、亜鉛−カルシウム合金を細かい滴の形態でスプレーし、スプレーされた亜鉛−カルシウム合金の温度に近い温度に加熱した加圧窒素のジェットにより推進し、窒素ジェットの流量を好ましくは、スプレーされた亜鉛−カルシウム合金中に含まれるカルシウムを完全に窒化するのに必要な量以上にする。
他の利点および特徴は、以下に添付の図面を参照しながら、非限定的な例として記載する、下記の本発明の特別な実施態様の説明から明らかである。
特別な実施態様の説明
本発明により、窒化カルシウム合成は、反応器中で窒素を溶融亜鉛−カルシウム合金と反応させることにより行われる。窒素は、亜鉛−カルシウム合金の融解温度以上の温度に予め加熱する。
本窒化製法でカルシウム源として亜鉛−カルシウム合金を使用することは、R. Juza et al.(Z. Anorg. Chem., 239 p273, 1938)により開示されているように、高温金属亜鉛と窒素の直接反応により窒化亜鉛(Zn)を生じることはできないので、特に重要である。その上、図1のグラフに示されるように、カルシウム濃度が高い亜鉛−カルシウム合金は、純粋なカルシウムよりも融解温度がはるかに低い。亜鉛−カルシウム合金は、カルシウム原子含有量が50%以上であり、特に50%〜80%であるのが好ましい。
特別な実施態様では、図2に示すように、窒化カルシウム合成を行うことができる装置1が、溶融した亜鉛−カルシウム合金を含むタンク2を含んでなる。この亜鉛−カルシウム合金は、供給パイプ3を経由して炉4に送られ、その炉中でその合金の融解温度以上の予め設定された温度に加熱および/または維持される。炉4は、溶融合金に調節可能な圧力を作用させるように設計された手段を含んでなることができる。これらの手段は、好ましくは不活性ガス、例えばアルゴン、を注入する手段である。次いで、亜鉛−カルシウム合金は、炉4と反応器6の最上部との間の界面に配置された噴霧装置5により滴の形態でスプレーされる。噴霧装置5は、どのような型の装置でもよい。例えば、溶融した材料、特にカルシウムおよびマグネシウム、を造粒するための方法および装置に関する特許EP−B1−0268627に記載されている噴霧装置を使用する。
装置1は、反応6に窒素を供給する手段(図2には示していない)を含んでなり、窒素原料供給は、好ましくは連続的に行い、反応器中に予め設定された圧力を維持する。
次いで、滴中に含まれるカルシウムは、反応器6中で窒素と反応し、窒化カルシウムを形成する。反応器6の高さは、滴が落下する間に、滴中に含まれるカルシウムの大部分が窒化されるように十分に大きくする。反応器の下側部分に配置された収集装置7(図2)は、落下した滴を集め、窒化反応が収集装置のレベルでも続行し得るように、少なくとも650℃の温度に維持されている。
反応器6は、反応6の垂直壁を加熱および/または冷却できる手段も備えている。反応が開始する時、加熱により、窒素の温度が、反応器6の中にスプレーされる滴の初期温度に近い温度に増加する。反応が開始した後、加熱を停止して冷却に切り換え、反応器壁の温度を500℃に近い温度に下げ、窒化反応が起きた時に放出される熱を除去する。
非常に発熱的である窒化反応の際、スプレーされた滴中に含まれる亜鉛は、カルシウムの窒化反応の際に放出される熱により蒸発し、反応器6の冷却された壁上で、図2に破線で表す液体亜鉛の滴8の形態で凝縮する。液体亜鉛は、反応器6の底部に集められ、排出バルブ9を経由して抜き取られる。この亜鉛は、溶融亜鉛−カルシウム合金を含むタンク2の中に再注入し、新しい合金の製造に使用する。
反応中に製造された窒化カルシウムは、凝集物の形態でよく、収集装置7から抜き取られた後、粉砕しなければならない場合がある。窒化カルシウムが亜鉛残留物により汚染されている場合、その亜鉛は、例えば亜鉛の沸点907℃と窒化カルシウムの融解温度1450℃との間の大きな差を利用し、減圧蒸留により容易に除去することができる。窒化カルシウムは、約650℃で窒素の存在下でCaと亜鉛の反応により生成し得る混合窒化物CaZnNにより汚染されることもある。しかし、この汚染物は、700℃より上に加熱することにより、容易に除去され、事実、混合窒化物CaZnNは700℃より高い温度で分解することが分かっている(J.M. McHale et al., Chem. Eur. J.2, 1514〜1517頁、1996)。
亜鉛−カルシウム合金は、亜鉛およびカルシウムの粉末またはダライ粉の混合物を融解させることにより得られる。大量生産には、溶融亜鉛製の陰極を備えた電解浴中における塩化カルシウムまたは酸化カルシウムの電解により、亜鉛−カルシウム合金を得るのが好ましい。
亜鉛−カルシウム合金の製造は、図3に示すように、窒化カルシウム製造工程と一体化することができる。その場合、亜鉛−カルシウム合金は、電流発生装置12に接続した電解槽11中で塩化カルシウムCaClを電解することにより得られる。電解槽11は、好ましくはグラファイト製の陽極13、および溶融亜鉛浴により形成される陰極14から形成される。電流が流れると、溶融亜鉛浴のカルシウム濃度が次第に高くなり、陽極13が、電解反応中に放出される塩素を集める。
こうして得られた亜鉛−カルシウム合金は供給パイプ3を経由して炉4に送られ、図2に従って、反応器6中に供給され、そこで処理される。反応器6の底部で集められた亜鉛は、排出バルブ9および出口パイプ15を経由し、陰極14を構成する溶融亜鉛浴中に再注入され、新しい合金の製造に再使用される。
電解槽に循環される亜鉛は、窒化カルシウムまたは酸化カルシウム(CaO)により汚染され易い。反応器中で製造される窒化カルシウム粉末の一部は、事実、壁に沿って凝縮する亜鉛により捕獲されることがある。同様に、特に使用する工業用窒素の僅かな汚染物に由来する、反応器中に存在する少量の酸素が酸化カルシウムを形成することがあり、それが液体亜鉛により捕獲され易くなる。窒化カルシウムまたは酸化カルシウムによる汚染は、電解を行う時に除去される。2種類の汚染化合物は、実際に亜鉛よりも軽く、塩化カルシウムと接触し、その中に溶解する。さらに、これらの化合物は、それぞれの分解電圧(Caでは0.40VおよびCaOでは2.75V)を有し、CaClの分解電圧(3.30V)よりも低い。従って、これらの化合物は、電解により分解し、陰極ではカルシウムを、陽極では窒素または酸素を生成する。
亜鉛−カルシウム合金を使用することの大きな利点の一つは、この合金が純粋なカルシウムよりるかに低い融解温度を有することであり、このために滴の噴霧が促進され、カルシウムと窒素の間の接触表面が増加するので、反応収率が高くなる。カルシウムを窒化する際の亜鉛の蒸発、およびそれに続く反応器の壁上への凝縮によっても、反応器の外側に熱が移動し易くなり、従って、反応器を過剰に加熱することなく、製造流を増加することができる。
これにより、電解による合金の製造を窒化カルシウム合成製法に一体化することができ、従って、通常のカルシウム製造方法の幾つかの経費がかかる工程を無くすことにより、コストを下げることができる。
特に、様々な融剤(fluxing agent)を添加することにより、塩化カルシウムの電解を改良することができ、酸化カルシウム電解で置き換えることもできる。
反応を正しく行うための亜鉛−カルシウム合金のカルシウム原子含有量が高いという事実は、亜鉛−カルシウム合金が製造される所と反応器との間に緩衝剤タンクの設置を必要とする場合がある。この緩衝剤タンクには、カルシウムと亜鉛の幾つかの供給源により供給することができる。このタンクは、カルシウム含有量を測定するための機構を備えることもでき、場合により、カルシウムまたは亜鉛を加えることにより、カルシウム含有量を調節し、必要な亜鉛−カルシウム合金を得ることができる。
別の実施態様では、亜鉛−カルシウム合金を、溶融した、噴霧される亜鉛−カルシウム合金の温度に近い温度に加熱された加圧窒素ガスのジェットにより推進される細かい滴の形態でスプレーすることができる。例えば、図4に示すように、窒化カルシウム合成を行うことができる装置1は、第一タンク16を含んでなり、第一タンク16中に溶融した亜鉛−カルシウム合金18を維持するように設計された加熱手段17を備える。タンク16中に含まれる亜鉛−カルシウム合金18は、できるだけ低い融解温度を有するように選択するのが好ましい、例えば、亜鉛−カルシウム合金は、質量比で3分の1の亜鉛と3分の2のカルシウムを含む合金であり、そのような合金の融解温度は約420℃である。さらに、この合金は、第二タンク19から減圧バルブ20および21を経由して来るアルゴンにより加圧される。
加熱スリーブ23により保護された第一サイホンパイプ22により、溶融亜鉛−カルシウム合金がタンク16から炉24に送られる。炉24は、第三タンク25から来る窒素および第二タンク19から来るアルゴンも受け入れるように設計されている。合成工程の開始段階の際、実際、亜鉛−カルシウム合金と窒素との静止接触は避ける必要がある。そのため、亜鉛−カルシウム合金のスプレー開始段階では、亜鉛−カルシウム合金をアルゴンジェットでスプレーしてから、アルゴンジェットを窒素ジェットで置き換えるのが好ましい。これによって、製法の開始時点における、噴霧装置の目詰まりを引き起こす恐れがあるカルシウムの局所的窒化が防止される。
窒素およびアルゴンは、三方バルブ27により第二および第三のタンク19および25に接続された入口パイプ26を経由して炉24に送られる。従って、三方バルブ27は、第二および第三パイプ28および29により、第二および第三のタンク19および25にそれぞれ接続されている。第三パイプ29は、第三の減圧バルブ30を備えており、炉24の入口パイプ26は、三方バルブ27の近くに配置された流量計31、および流量計31と炉24の間に配置された加熱スリーブ32を含んでなる。
こうして、亜鉛−カルシウム合金の融解温度以上の温度に予備加熱された加圧窒素またはアルゴンのジェットにより推進された亜鉛−カルシウム合金は、噴霧装置33の中に注入され、窒素を含む反応器6中で細かい滴34を形成する。反応器の内側における窒化反応は、噴霧装置33の近くに配置された透明な観察口を通して観察することができる。反応生成物は、反応器6の底部および場合により反応器6の側壁上で集められる。反応器内側の窒素圧は、好ましくは反応器6の側壁の一つに配置されたバルブ36により制御され、装置1は、窒素を集め、循環させる機構(図には示していない)を含むことができる。
亜鉛−カルシウム合金および窒素は、それぞれ第一および第三パイプ22および29中で加熱されるので、両者は炉24に高温で入ってから、噴霧装置33によりスプレーされる。亜鉛−カルシウム合金および窒素の温度は、噴霧装置33の入口で、亜鉛−カルシウム合金がアルゴンジェットの作用により反応器中にスプレーされる前に、700℃を超えるのが好ましい。亜鉛−カルシウム合金と窒素のそれぞれの流量は、炉24に導入される時、炉に入る窒素の量が、亜鉛−カルシウム合金中に含まれるカルシウムを確実に完全に窒化するのに必要な量以上になるように調節される。
亜鉛−カルシウム合金が細かい滴の形態でスプレーされた後、それらの滴は、それらの滴を推進する高温の窒素と直ちに反応する。窒化反応は極めて発熱的であるので、反応器6の壁を急速に昇温させ、長さ約10cm、直径数ミリメートルの炎の外観により、目で見ることができる。亜鉛−カルシウム合金中に含まれる亜鉛は、こうして反応中に蒸発し、次いで反応器上部の壁上で凝縮する。窒化カルシウムを含む細かい暗褐色粉末は、反応器6の底部に堆積する。
様々な分析を行い、微細粉末の組成および特に窒化カルシウム汚染元素を特定することができる。例えば、
−粉末中に含まれるカルシウム全体に対する亜鉛の比率を決定するための化学的分析、
−真空中で温度約800℃に加熱した後の、この温度で昇華した物質(予想される昇華物質は亜鉛である)の比率を求めるための、重量損失測定、
−真空中で温度約1100℃に加熱した後の、この温度で昇華した物質(予想される昇華物質は、亜鉛および窒化されていない、または酸化されていないカルシウムである)の比率を求めるための、重量損失測定、
−真空中、1100℃で予め加熱された試料の、空気中酸素と反応した物質(予想される酸素と反応する物質は窒化カルシウムである)の比率を求めるための、か焼後の重量増加測定、
−窒化カルシウムの可能な汚染物を特定するための、空気から適切に保護された試料のX線回折スペクトル分析
を行うことができる。
例として、窒化カルシウム合成製法を、図4に示す装置で行った。第一タンク19中に含まれる亜鉛−カルシウム合金は、質量比で、亜鉛1/3およびカルシウム2/3を含んでなる。第一タンク19は、亜鉛−カルシウム合金をその融解温度約420℃を超える温度に維持するために、温度約450℃に加熱する。アルゴンに関して、第一および第二減圧バルブ20および21を、絶対圧4バールおよび1.5バールにそれぞれ設定したのに対し、窒素に関しては、第三減圧バルブ30を絶対圧4バールに設定する。噴霧装置は、好ましくは噴霧装置33、例えばEnami Spraying Systemsから市販の装置、である。
窒素および亜鉛−カルシウム合金の各流量は、それぞれ圧力4バールで5l/mn(すなわち窒素約26g/mn)および75g/mn(すなわち合金中に含まれるカルシウム50g/mn)である。従って、反応器中にそれぞれ注入される窒素とカルシウムの質量比は、約0.5であるのに対し、カルシウムの完全な窒化に必要な質量比は0.23である。従って、この合成製法は、反応に必要な最小値に対して100%を超える過剰窒素で操作する。この過剰分は、連続運転できる反応器を使用し、反応器内側に高温を使用することにより、大幅に減少させることができる。
亜鉛−カルシウム合金と原子状亜鉛含有量の関係を示す状態図である。 本発明の合成方法を実行できる装置の第一実施態様を図式的に示す。 本発明の合成方法を実行できる装置の第二実施態様を図式的に示す。 本発明の合成方法を実行できる装置の第三実施態様を図式的に示す。

Claims (13)

  1. 反応器(6)中で窒素をカルシウム源と反応させる窒化カルシウムの合成方法であって、前記カルシウム源が溶融した亜鉛−カルシウム合金であり、前記窒素を前記亜鉛−カルシウム合金の融解温度以上の温度に予め加熱する、合成方法。
  2. 前記亜鉛−カルシウム合金中に含まれる亜鉛が、カルシウムの窒化反応の際に放出される熱により蒸発し、前記反応器(6)の冷却された壁上で凝縮し、前記反応器の底部で集められる、請求項1に記載の合成方法。
  3. 製造された前記窒化カルシウムが反応器から抜き取られ、前記窒化カルシウム中に含まれる残留亜鉛が前記窒化カルシウムから減圧蒸留により除去される、請求項1または2に記載の合成方法。
  4. 製造中に凝縮または蒸留により集められた亜鉛が、新しい合金の製造に再使用される、請求項2または3に記載の合成方法。
  5. 前記亜鉛−カルシウム合金が、溶融形態にある亜鉛を含む陰極(14)を備えた電解槽(11)における、塩化カルシウムまたは酸化カルシウムを含む溶融塩の電解により得られる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の合成方法。
  6. 前記亜鉛−カルシウム合金のカルシウム原子含有量が50%以上である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の合成方法。
  7. 前記亜鉛−カルシウム合金が反応器(6)最上部の中に滴の形態でスプレーされ、前記滴が落下する間に、前記滴中に含まれる前記カルシウムの大部分が窒化されるように、前記反応器の高さを反応速度論に適合させる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の合成方法。
  8. 前記亜鉛−カルシウム合金が細かい滴の形態でスプレーされ、前記スプレーされた亜鉛−カルシウム合金の温度に近い温度に加熱された加圧窒素のジェットにより推進される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の合成方法。
  9. 前記窒素ジェットの流量が、前記スプレーされた亜鉛−カルシウム合金中に含まれるカルシウムを完全に窒化するのに必要な量以上である、請求項8に記載の合成方法。
  10. 開始段階で、前記亜鉛−カルシウム合金が、スプレーされる亜鉛−カルシウム合金の温度に近い温度に加熱された加圧アルゴンジェットのインパルス下で予めスプレーされる、請求項8または9に記載の合成方法。
  11. 前記亜鉛−カルシウム合金の温度および前記窒素の温度が、前記亜鉛−カルシウム合金がスプレーされる前に700℃を超えている、請求項7〜10のいずれか一項に記載の合成方法。
  12. 前記反応中に製造された前記窒化カルシウムが、前記反応器(6)の底部に配置された収集装置(7)中で集められる、請求項7〜11のいずれか一項に記載の合成方法。
  13. 前記収集装置(7)が、650℃以上の温度に維持される、請求項12に記載の合成方法。
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