JP2005529871A - 高血圧症の予防および治療のための低用量カリウム補充 - Google Patents

高血圧症の予防および治療のための低用量カリウム補充 Download PDF

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Abstract

本発明は、哺乳動物に約10mmol/日ないし約35mmol/日のカリウム塩を投与することにより、哺乳動物において血圧を降下させる方法、および哺乳動物において高血圧症を治療または予防する方法を提供する。本発明は、1日分で約10mmol/日ないし約35mmol/日のカリウム塩が供給されるようにカリウム塩を補充した飲料および食品をも提供する。

Description

発明の分野
本発明は、一部は、血圧を降下させる方法、高血圧症を治療または予防する方法、ならびに本発明方法を実施するための低用量のカリウムを含む補助飲料および補助食品に関する。
発明の背景
高血圧症は、大部分の先進国に住む人々に一般的になりつつある慢性症状であり、心血管疾患および脳血管疾患のリスク増大を伴う(Whelton,Lancet,1994,344,101−6)。血管疾患と血圧(BP)の関係は、血圧が正常ないし高い非高血圧症の対象においてすら存在すると思われる(Kannel,J.Amer.Med.Assoc.,1996,275,1571−6)。血圧がわずかに降下すると、その集団における高血圧症の発症率および有病率が有意に低下し(Hypertension Prevention Trial Research Group,Arch.Intern.Med.,1990,150,153−62)、高血圧関連疾患の死亡率および罹患率が低下する可能性がある(Whelton,Lancet,1994,344,101−6)。したがって、高い血圧は血管疾患の重要な改善できるリスク因子である。
薬理学的手段によらない血圧管理は、高血圧症を予防および治療するための重要な広く受け入れられている手段である(Joint National Committee on Detection,Evaluation,and Treatment of High Blood Pressure,Arch.Intern.Med.,1997,157,2413−46)。血圧に影響を与える因子のうち、食事の相異に多くの関心が向けられている。集団内研究により、ベジタリアンの食事は低い血圧を伴い(Sacks et al.,Am.J.Clin.Nutr.,1988,48(3 Suppl),795−800)、正常血圧および高血圧の両者において血圧を降下させるのに有効である(Rouse et al.,Lancet,1983,1,5−10)ことが一貫して認められただけでなく、果物や野菜の摂取の増加も有意の降圧作用をもつ可能性のあることが示され(Appel et al.,N.Engl.J.Med.,1997,336,1117−24)、これらの食品から多く得られる栄養素に関心が向けられている。
現在、血圧に影響を与える因子として食事ナトリウム、特にナトリウム−カリウム比が注目されている(Dyer et al.,Hypertension,1994,23,729−36)。ナトリウム制限は高血圧症を予防および治療するための薬理学手段以外の手段として広く推奨されている(Joint National Committee on Detection,Evaluation,and Treatment of High Blood Pressure,Arch.Intern.Med.,1997,157,2413−46)が、この方法を擁護する疫学研究および臨床研究については激しく論争されている(Freedman et al.,Eval.Rev.,2001,25,267−87)。血圧をわずかに降下させるのに必要なナトリウム摂取量減少(100mmol/日)(Dyer et al.,Hypertension,1994,23,729−36)は、達成および継続が困難であることが認められており(Sinaiko et al.,Hypertension,1993,21,989−94)、集団内のある者にとってはリスクとなる可能性すらある(Graudal et al.,J.Amer.Med.Assoc.,1998,279,1383−91)。さらに、ナトリウム制限は、集団のうち食塩感受性であると判定された一部の者にとって有益であるにすぎないと思われる(Morris et al.,Hypertension,1999,33,18−23)。尿ナトリウム−カリウム比の方がこれら2種類の無機質単独の尿中排出量より血圧に対する関係が大きいと思われるので、これら2種類の電解質の摂取量と血圧レベルの強い相互関係が観察研究により示唆されている(Dyer et al.,Hypertension,1994,23,729−36)。
高カリウム摂取の習慣をもつ集団または人々は、カリウム摂取の低い集団または人々と比較して血圧レベルがより低く(Langford,Ann.Intern.Med.,1983,98,770−2;およびIntersalt Cooperative Research Group,Br.Med.J.,1988,297,319−28)、高血圧症および関連の血管疾患の発症率がきわめて低い(Frisancho et al.,J.Chron.Dis.,1984,37,515−9)ことが、疫学研究により示された。移住研究により、高カリウム摂取地域から低カリウム摂取地域へ移住した人々において血圧が上昇したことも示された(Ward et al.,Hypertension,1980,2(Suppl.1),143−54)。しかし、カリウム補充に関するかなりの数のランダム化対照試験で、不確定または矛盾する結果が生じた(Whelton et al.,J.Amer.Med.Assoc.,1997,277,1624−32)。
幾つかの臨床試験で、カリウム誘発性降圧作用が経時的に増大し(Cappuccio et al.,J.Hypertens.,1991,9,465−73)、約6週間の補充後にはより顕著になることも示された(Siani et al.,Br.Med.J.(Clin.Res.Ed.),1987,294,1453−6)。Wheltonら(J.Amer.Med.Assoc.,1997,277,1624−32)は、用いる実験方式を多様に変更したにもかかわらず、カリウム補充に対する応答は投与量と正比例しないことが明らかであると思われると指摘した。Wheltonが概説した多数の研究において、その期間は短かく、被験者数(主に高血圧症の)は小さく、カリウム補充は60〜200mmol/日と高く、大部分の集団において食事手段のみにより達成できそうにない量である。
本発明は、食事カリウムを適度に増加させることにより血圧を降下させるための方法および組成物を提供する。
発明の概要
本発明は、哺乳動物において血圧を降下させる方法であって、哺乳動物に約10mmol/日ないし約35mmol/日のカリウム塩を投与することを含む方法を提供する。
本発明は、哺乳動物において高血圧症を治療または予防する方法であって、哺乳動物に約10mmol/日ないし約35mmol/日のカリウム塩を投与することを含む方法をも提供する。
本発明は、1日分当たり約10mmolないし1日分当たり約35mmolのカリウム塩を補充した飲料をも提供する。
本発明は、1日分当たり約10mmolないし1日分当たり約35mmolのカリウム塩を補充した食品をも提供する。
好ましい態様の記載
本発明は、哺乳動物において血圧を降下させる方法、または高血圧症を治療もしくは予防する方法であって、哺乳動物に約10mmol/日ないし約35mmol/日のカリウム塩を投与することを含む方法を提供する。本発明は、低用量のカリウム塩を補充した飲料または食品をも提供する。哺乳動物は、そのような血圧降下または高血圧症の治療もしくは予防を必要とするものであってよい。
本明細書中で用いる”約”は、それが修飾する数値±5%を意味する。たとえば”約”10mmolのカリウム塩は、9.5mmolから10.5mmolまでの範囲のカリウム塩を意味する。
本明細書中で用いる”ないし(between)”は、2つの終末点内に示され、かつ2つの終末点を含む範囲の数値を意味する。たとえば約10mmol”ないし”35mmol(”between”about 10mmol and 35mmol)のカリウム塩は、10mmolと35mmolを含み、10mmolより多く、35mmol未満のすべての量のカリウム塩を意味する。
本明細書中で用いる”1日分(daily serving)”は、1日当たり投与される補助品、飲料または食品の量を意味する。あるいはそのような1日分を1回分、2回分または3回分として1日に投与し、これにより1日に投与するカリウム塩の量が1日分と等しくなるようにしてもよい。
ある態様においては、哺乳動物において血圧を降下させる方法が提供される。哺乳動物に1日当たり約10mmolないし約35mmolのカリウム塩を投与する。あるいは、哺乳動物に1日当たり約15mmolないし約30mmol、または約20mmolないし約25mmol、または約22mmolないし約24mmolのカリウム塩を投与する。これらの具体的な範囲は平均的なヒト、および大多数のヒトに適切なものである。ただし、カリウム塩の投与量は、哺乳動物のタイプ、薬物動態特性、投与の様式および経路、レシピエント哺乳動物の年齢、健康状態および体重、症状の性質および程度、併用処置の種類(たとえば抗炎症薬による併用処置は、カリウム投与量を減らす必要があるであろう)、ならびに処置の頻度などの要因に応じて変更できる。
ある態様においては、血圧が高い哺乳動物または血圧が高くなる可能性のある哺乳動物を同定する。したがって、哺乳動物において血圧を降下させる方法は、血圧を降下させる必要のある哺乳動物の同定を含むことができる。ある態様においては、哺乳動物の平均動脈圧により測定して、哺乳動物の血圧を少なくとも約5%降下させる。血圧の降下は、拡張期血圧(DBP)と収縮期血圧(SBP)の測定により観察することもできる。
本発明の他の態様においては、哺乳動物において高血圧症を治療または予防する方法が提供される。哺乳動物に1日当たり約10mmolないし約35mmolのカリウム塩を投与する。あるいは、哺乳動物に1日当たり約15mmolないし約30mmol、または約20mmolないし約25mmol、または約22mmolないし約24mmolのカリウム塩を投与する。これらの範囲は平均的なヒトに適切なものである。ただし、カリウム塩の投与量は、哺乳動物のタイプ、薬物動態特性、薬物投与の様式および経路、レシピエント哺乳動物の年齢、健康状態および体重、症状の性質および程度、併用処置の種類(たとえば抗炎症薬による併用処置は、カリウム投与量を減らす必要があるであろう)、ならびに処置の頻度などの要因に応じて異なる。
ある態様においては、高血圧症を伴う哺乳動物または高血圧症を伴う可能性のある哺乳動物を同定する。したがって、哺乳動物において高血圧症を治療または予防する方法は、高血圧症を伴うか、もしくは高血圧症を伴う疑いがある哺乳動物、または高血圧症を将来伴う可能性がある哺乳動物の同定を含むことができる。高血圧症に関連する因子、または高血圧症を発症する可能性を指示する因子には、喫煙、アルコール摂取、医薬の使用、身体活動、およびストレスが含まれるが、これらに限定されない。ある態様においては、哺乳動物の平均動脈圧により測定して、哺乳動物の血圧を少なくとも約5%降下させる。あるいは、哺乳動物において処置しなければ発症するであろう高血圧症を予防する。
哺乳動物にはヒトおよびヒト以外の霊長類、家畜、たとえばうま、ウシ、ヒツジおよびヤギ、ならびに愛玩動物、たとえばイヌ、ネコ、マウス、ラット、モルモットおよびウサギが含まれるが、これらに限定されない。
カリウム塩には、哺乳動物に投与するものとして配合できるいかなるカリウム塩も含まれる。ある態様においては、カリウム塩はハロゲン化カリウム、たとえば塩化カリウムまたはヨウ化カリウムである。他の態様には、アニオンが有機アニオンであるイオン性カリウム組成物が含まれる。これにはたとえば酒石酸カリウム、クエン酸カリウム、炭酸水素カリウム、グルコン酸カリウム、乳酸カリウムなどが含まれるが、これらに限定されない。
本発明方法においては、カリウム塩を多数の方式で投与できる。本発明のある態様によれば、カリウム塩を哺乳動物の身体部位において、筋肉内、鼻腔内、腹腔内、皮下、皮内、局所および経口よりなる群から選択される投与経路により哺乳動物に投与できる。ある態様においては、カリウムを少なくとも1個の錠剤または複数個の錠剤の形で経口投与する。そのような錠剤を全形のまま飲み込んでもよく、あるいは水または他の飲料に溶解してもよい。そのような錠剤は液体に溶解した際に発泡性であってもよい。
錠剤には徐放錠が含まれるが、これらに限定されない。カリウム塩を適切なキャリヤーまたはビヒクルと混和または共投与することができる。適切なキャリヤーは、この分野の標準的参考文献であるRemington’s Pharmaceutical Sciences,A.Osolの最新版に記載されていおり、その全体を本明細書に援用する。キャリヤーには、医薬的に許容できる固体状または液状の充填剤、希釈剤または封入材料がいずれも含まれる。キャリヤーは、医薬的に許容できる添加剤、たとえば酸性化剤、アルカリ化剤、抗微生物性保存剤、酸化防止剤、緩衝剤、キレート化剤、錯化剤、可溶化剤、保湿剤、溶剤、沈殿防止剤および/または増粘剤、等張化剤、湿潤剤、または他の生体適合性物質を含有することができる。医薬的に許容できるキャリヤーには下記のものが含まれるが、これらに限定されない:糖類(たとえば乳糖、ブドウ糖およびショ糖)、デンプン(たとえばトウモロコシデンプンおよびバレイショデンプン)、セルロースおよびセルロース誘導体(たとえばカルボキシメチルセルロース、エチルセルロース)、賦形剤(たとえばカカオ脂および坐剤ろう)、油類(たとえばラッカセイ油、綿実油、サフラワー油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油およびダイズ油)、グリコールおよびポリオール(たとえばプロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、マンニトールおよびポリエチレングリコール)、エステル(たとえばオレイン酸エチルおよびラウリン酸エチル)、寒天、緩衝剤および緩衝液(たとえば水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、発熱物質を含まない水、等張塩類溶液、リンゲル液、エチルアルコールおよびリン酸緩衝液)など。湿潤剤、乳化剤および滑沢剤(たとえばラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウム)、着色剤、解離剤、コーティング剤、甘味剤、着香剤および香料、発泡剤、保存剤、ならびに酸化防止剤がカリウム塩配合物中に存在してもよい。たとえばAlliance Pharmaceuticals Ltd.(Avonbridge House,Chippenham,Wiltshire SN15 2BB,英国)から徐放錠(600mg KCl)を入手できる。
ある態様においては、カリウム塩を妥当な時間内に抗高血圧症化合物と同時投与する。そのような化合物は当技術分野で既知であり、下記のクラスの化合物が含まれるが、これらに限定されない:利尿薬、不安療法薬、α遮断薬、β遮断薬、ACE阻害薬、カルシウムチャンネル遮断薬、および血管拡張薬。あるいは、カリウム塩を補助飲料または補助食品(supplemented beverage or foodstuff)の形で投与する。
本発明の他の態様においては、カリウム塩を補充した飲料が提供される。哺乳動物に1日当たり約10mmolないし約35mmolのカリウム塩を投与する。あるいは、哺乳動物に1日当たり約15mmolないし約30mmol、または約20mmolないし約25mmol、または約22mmolないし約24mmolのカリウム塩が補助飲料に含有される。たとえば、哺乳動物に約22mmol/日のカリウム塩を補充したい場合、22mMのカリウム塩を補充した飲料200mlを哺乳動物に経口投与することができる。飲料は、下記のものを含めた任意の液体であってよいが、これらに限定されない:果汁、野菜ジュース、ミルク、水、炭酸飲料、スポーツ飲料、健康飲料など。果汁は、オレンジジュース、リンゴジュース、ブドウジュース、グレープフルーツジュース、エリキシル、シロップ、またはそのいずれかの組合わせを含むことができる。野菜ジュースは、トマトジュース、ニンジンジュース、またはその組合わせを含むことができる。
本発明の他の態様においては、カリウムを補充した食品が提供される。カリウムは塩を含めた任意の形であってよい。1日分の食品に、約10mmolないし約35mmol、または約15mmolないし約30mmol、または約20mmolないし約25mmol、または約22mmolないし約24mmolのカリウムを含有させる。たとえば、哺乳動物に約24mmolのカリウムを補充したい場合、8mmolのカリウムを含有する糖菓(confection)を1日3回摂取するように処方することができる。補充できる食品には、菓子(confectionaries)(たとえばチューインガム、セイボリースナック食品、キャンデーなど)、パン類、シーリアル、果物、野菜などが含まれるが、これらに限定されない。食品への補充は、食品にカリウム塩を単に添加するか、あるいは食物を遺伝子修飾するか、あるいはカリウム塩に富む食品が得られる他のいずれかの手段で実施できる。
本明細書に開示する本発明をより良く理解するために、以下に実施例を提示する。これらの実施例は説明のためのものにすぎず、いかなる形でも本発明を限定するものと解すべきではないことを理解すべきである。さらに、本明細書に引用または記載した特許、特許出願および刊行物の全体を本明細書に援用する。
実施例
実施例1:低用量カリウムの試験計画
被験者
キングス・カレッジ・ロンドンの学生および大学院生研究スタッフのうち25ないし65歳の被験者71人が以下の試験に参加した。59人が試験を完了した。
初回来院時に、血圧に影響を与える形質(Beevers et al.,ABC of hypertension,第4版,ロンドン,BMJ Publishing Group,2000)、たとえば年齢、性別および人種を記録した。初回予約に際して、参加者の全般的健康状態、ならびに血圧の測定に関係する可能性があることが知られている生活様式因子(同書)、たとえば喫煙習慣、アルコール摂取(週当たりの回数)、投薬、および身体活動(表1参照)について質問した。
Figure 2005529871
強い動機をもつ被験者を獲得するために、参加に対する経済的な誘因または補償でボランティアを誘うことはしなかった。各参加者から試験参加前に書面によるインフォームド・コンセントを得て、これをキングス・カレッジ・ロンドン、ヒト被験者に関する研究に対する研究倫理委員会(King’s College London Research Ethics Committee for Research Involving Human Subjects)が承認した。
除外基準
主な除外基準は、カリウム補充による付随作用を伴うか、またはカリウムの代謝を妨害する可能性のある疾患または状態であった(Medline plus Drug information:Potassium Supplements(systemic)、全世界ウェブnlm.nih.gov/medlineplus/druginfo/potassiumsupplementssystemic202473.html)。これらは、インスリン依存性糖尿病、非インスリン依存性糖尿病、尿崩症、心血管疾患(心不整脈および抹消動脈疾患のイベントを含む)または過去の心血管イベント、あらゆる種類の腎疾患、代謝性アシドーシス、現存の消化性潰瘍、嚥下障害、全般的消化問題、胃の手術、妊娠および授乳であった。他の除外基準は、抗高血圧症薬の使用、およびカリウム代謝に影響を与えることが知られている薬物の使用であった。
混乱を避けるために、日常の食事、または血圧に影響を与えることが知られている他の全般的生活様式の要因を試験期間中に変更した被験者は、試験から除外した。カリウム補充が禁忌ではない他の医薬、または補充用の無機質およびビタミンを摂取している被験者は、これらの製品を使用し続けるという条件で試験に参加させた。
試験計画
24mmol/日の徐放性塩化カリウム(n=30)またはプラセボ(n=29)の摂取にランダムに帰属させた59人のボランティアについて、二重盲検プラセボ対照試験を実施した。1週間のベースライン期間中に、血圧測定値、人体計測形質、および電解質に関する尿分析を記録した。補充を6週間実施し、その間に血圧および体重変化を評価し、2回目の24時間採尿を行った。一次転帰は平均動脈圧(MAP)の変化であった。収縮期血圧(SBP)および拡張期血圧(DBP)の変化は二次転帰であった。
カリウム補充が血圧に与える影響の検査を目的として、試験はランダム化二重盲検プラセボ対照試験の形をとった。71人の被験者をカリウム補充(n=36)またはプラセボ(n=35)の摂取にランダムに帰属させた。試験は1週間のベースライン期間を含み、その間、最初と最後に血圧および体重を測定し、電解質の取込みを推定するために24時間尿試料を採集した。6週間の介入期に3週間隔で血圧および体重を測定し、最後の週に2回目の24時間尿試料を採集した。塩化カリウムは、8mmolの塩化カリウムを含有する1個の徐放錠(Slow−K錠剤600mg;Alliance Pharmaceuticals Ltd.,Avonbridge House,Chippenham,Wiltshire SN15 2BB,英国,が好意的に提供)として、1日3回、食物と共に投与された。プラセボはソルビトールおよび果糖を含有していた。
患者および試験員は、栄養剤であるという以外、投与する補充物質の種類を知らされていなかった。プラセボと塩化カリウムの丸剤は、等しい容器に入れて支給された。来院毎に、質問により、および返却された丸剤の計数により、処置に対するボランティアの忠実度を評価した。
血圧、心拍数および肥満指数
各血圧測定は、現在推奨される方法に従って実施された(Beevers et al.,ABC of hypertension,第4版,ロンドン,BMJ Publishing Group,2000)。血圧の日周期変動の影響を避けるために(同書)、各測定について試験期間を通して予約毎に同じ時刻に(30分以内)、ほぼ同じ心拍数で、同一観察者が同一器具を用いて、血圧を評価した。被験者に、各予約の前30分間は喫煙せず、飲食しないように指示した。予約の前30分間は運動を避け、空腹状態で予約時刻に来院し、予約当日は通常の習慣を厳守する(コーヒー、茶、食物を同じ時刻に摂取する)ように、被験者に口頭および書面による注意も与えた。被験者が少なくとも5分間は座位で静かに休息した後に、血圧測定を実施した。腕囲に応じて2種類の異なるカフ(35cmおよび42cm)を用いた。来院毎に、収縮期血圧(SBP)および拡張期血圧(DBP)ならびに心拍数について、振動測定法による半自動計測器(Omron M5−I,Omron Healthcare Europe B.V.,Hoofddorp,オランダ)を用いて左腕において2分間隔で少なくとも3回の読みを求めた。防御反応の影響を受けた結果を避けるために、各評価の初回の読みを無視し(Beevers et al.,ABC of hypertension,第4版,ロンドン,BMJ Publishing Group,2000)、最後の2回の読みを平均して記録した。理由は明らかでないが、自動計測器はある個体には適さない場合があるので(同書)、次いで2分の間隔をおいた後に、Hawksleyランダムゼロ血圧計(Hawksley and Sons,英国サセックス州ランシング)でこれらの読みを確認した。
英国高血圧症学会(British Hypertension Society)が示す指針(同書)に従って、SBPをコロトコフ音が出現した時点(I相)で測定し、DBPをコロトコフ音が完全に消失した時点(V相)で測定した。半自動計測器によるすべての記録がランダムゼロ血圧計の記録と良好に一致した。SBP≧140mmHgまたはDBPレベル≧90mmHgのいずれかの被験者を高血圧とみなした。
MAP=(2DBP+SBP)/3として、平均動脈圧(MAP)を計算した(Vander et al.,Human Physiology,The Mechanism of Body Function,第8版,McGraw−Hill,ニューヨーク,2000,pp.407−16および626−34;ならびにWilson et al.,Hypertension,1999,34,181−6)。
採尿および検査室分析
ナトリウム、カリウムおよびクロリドの分析のために24時間の採尿を提出する指示を被験者に与えた。尿体積を測定し、分析前にアリコートを数日間冷蔵した。尿のカリウムおよびナトリウムを炎光光度分析により分析し(Corning 410炎光光度計,Corning Science Products,Corning Limited,Halstead,Essex,CO9 2DX,英国)、クロリド含量を電位差滴定により評価した(926塩素分析計,Corning Medical and Scientific,Corning Limited,Halstead,Essex,CO9 2DX,英国)。カリウムおよびナトリウムの分析のために、標準品の一次回帰およびデータの内挿をHewlet Packard 97 S I/0計算機(Hewlet HP Packard,1000 N.E.Circle Blud,Corvallis,OR 97330,米国)により行った。最終試料ではナトリウムのみを測定した。
2回の採尿のナトリウム含量を平均することにより、習慣的なナトリウム摂取量の推定を行った。表2に示した電解質のデータはすべて1回目の採尿のみから得たものである。
Figure 2005529871
ベースラインにおいては2群間に有意差がなかった(2試料t検定またはχ二乗検定);
平均±SEM;
表1に従って計算。
転帰
カリウム補充群とプラセボ群と間のMAP変化の平均差を一次転帰として選択し、DBPおよびSBPの平均変化を二次転帰として選択した。MAPはSBPとDBPの両方を1つの数値でまとめたものであるので、血圧の全体的変化を評価するためにこの選択を行った。さらに、SBPおよびDBPは各個体内で異なるパターンおよびサインを伴って変化する可能性があり、血圧の変化の方向および重要性の判定が困難になる。
統計分析
統計分析に用いたベースライン血圧は、第1週内に求めた測定値の平均であった。区間水準変量(Interval level variance)(たとえば血圧)については、群間の差を2試料t検定により検査し、各群内の差を対合t検定により検査した。順序水準変量(Ordinal level variance)(たとえばコンプライアンス)については、2群間および2群内それぞれの比較のためにこれらの検査をマン−ホイットニー検定(Mann−Whitney Test)およびウィルコクソン符号付きランク検定(Wilcoxon Signed Rank Test)により行った。名目水準変量(Nominal level variance)(たとえば性別)については、χ二乗検定を用いて群間の差の有意性を評価した。
段階的回帰分析により、異なる変量と血圧および血圧変化の両方との相関関係をまず検査した。次いで、最終の段階モデルに存在する変量に基づいて回帰分析を行った。データを平均±標準誤差(SEM)および95%信頼区間(CI)として提示する。P値≦0.05を統計的に有意とみなした。すべての計算をMinitab統計パッケージ(Minitab リリース13.1,Minitab Inc.,3081 Enterprise Drive,State College,PA 16801−3008,米国)により行った。
実施例2:低用量カリウム試験結果
被験者の詳細
被験者71人が試験に参加し、そのうち59人が試験を完了した。両群とも3人がベースライン期間中に試験を中止した。有効群では3人のボランティアを生活様式変更の理由で除外し、プラセボ群では2人が個人的理由で離脱し、1人を投薬変更の理由で除外した。
ベースライン形質を表2に示す。年齢、肥満指数(BMI)、尿電解質排出量、ナトリウム−カリウム比、血圧レベル、心拍数、身体活動度、および喫煙習慣に関して、2群間に有意差はなかった。ヨーロッパ人種以外の被験者数および高血圧者数は小さかったので、これらのサブグループについて別個の統計分析を行う理由はなかった。カリウム群にはプラセボ群より多数の女性が含まれていた(53%対35%)が、段階的回帰分析が示すように平均血圧変化と性別の間に有意の相関性はみられなかったので、この差は統計的に有意でなく、この試験の結果に影響を与えるとは思われなかった。
したがって、2つの介入群全体の血圧レベルの平均変化を比較することにより、カリウム補充が血圧に与える影響を比較することができた。
コンプライアンスおよび副作用
処置に対する全体的コンプライアンスは、カリウム群について89%(±2.5,SEM)、対照について83%(±3.1,SEM)と、きわめて満足すべきものであった。この差は統計的に有意でなかった。
カリウムを投与されていた1人が食欲増進を生じたと訴えたが、試験中に彼の体重も身体活動も変化しなかった。プラセボ群の2人が副作用を報告した。1人は丸剤摂取に伴って時々吐き気を催し、他の1人の被験者は処置の第1週に一過性の多尿を報告した。両ボランティアとも試験を継続し、彼らの不測の症状は速やかに消失した。
血圧
ベースライン形質のうち、すべての血圧測定値(MAP、SBPおよびDBP)が、BMI(それぞれP<0.001、P<0.003、P<0.001)および年齢(それぞれP<0.002、P<0.001、P<0.006)に対してのみ正の相関関係にあった。
処置中に、血圧値は両群とも有意に変化した(表3)。カリウム群では、6週間の介入期間の最後に、ベースライン値と比較してMAP、SBPおよびDBPが有意に降下した。この降下は徐々に起きた。最初の3週間の介入期間の最後には、有意のMAP降下が認められた。これは主に有意のDBP降下により生じたものであり、同期間中にSBPは有意には降下しなかった。これに対し、第2の3週間の期間中にはSBPが有意に降下して、MAPがさらに降下した。
試験の終了時に、プラセボ群のMAPは、同様に最初の3週間の処置後に認められた有意のDBP変化が大きな原因となって有意に上昇した。2実験群の血圧測定値の平均変化を比較すると、カリウムで処置した群は、プラセボ投与群と比較して顕著かつ有意なSBPおよびDBP降下、したがってMAP降下を生じたことが証明される(表4に示す)。血圧降下は、ベースライン値からの血圧測定値の変化について前記に述べたものと同様なパターンに従って、試験期間中、連続的に起きたが、有効群における負の血圧値変化とプラセボ群における正の血圧変化の併存によって、より強調された。2群におけるMAP変化の比較を図1にグラフで示す。
回帰分析により、カリウム補充によって誘発されたMAPおよびDBPの変化はベースライン尿Na−K比に対して正の相関関係にあり(それぞれP<0.035およびP<0.022)、一方、DBPの変化はベースラインSBPに対して正の相関関係にあり(P<0.017)かつベースラインDBPに対して負の相関関係にある(P<0.002)ことが明らかになった。
Figure 2005529871
Figure 2005529871
2群(カリウム−プラセボ)間の差についての推定値を2試料t検定により評価した;
平均±SEM;
3,4,5 ゼロからの有意差がある:P<0.002、P<0.001、P<0.050。
BMIおよび心拍数
いずれの群においても、調査期間中にBMIまたは心拍数は有意には変化せず、2群間にも有意差がなかった(表5および6)。
Figure 2005529871
6週間の介入期間後、2群間および2群内に有意差がなかった(2試料t検定または対t検定);
平均±SEM。
Figure 2005529871
外見的に健康なボランティアにおいて、ランダム化二重盲検プラセボ対照計画により、適度のカリウム補充が血圧に与える影響を調べた。有効群におけるコンプライアンスは高く、被験者が平均22mol/日の塩化カリウムを摂取したことを示す。
プラセボ群では、6人を除いて、低血圧、正常血圧および高血圧の被験者を含む全員において、わずかではあるが有意のMAP上昇が明らかであった(図1参照)。この予想外の所見は、ベースライン測定値を記録した1週間のベースライン期間とその後6週間の介入期間との周囲温度の変化によるものである。温度が血圧に与える影響は十分に述べられている(Jansen et al.,J.Hum.Hypertens.,2001,15,113−7;およびGiaconi et al.,Hypertension,1989,14,22−7)。この2つの期間の間に、約12C(約30Cから18Cに)の顕著な温度低下があった。したがって試験の第1週に、異例に高い温度により2つの異なる熱誘発機序によって降圧作用が生じたと思われる:発汗に伴う血漿容量の減少による心拍出量低下、および血管拡張に起因する血流に対する末梢抵抗の低下(Vander et al.,Human Physiology,The Mechanism of Body Function,第8版,McGraw−Hill,ニューヨーク,2000,pp.407−16および626−34)。ただし、試験に参加している被験者はすべて同一環境条件下にいた;したがって、温度変化の影響は有効群に対しても均等に適用される。
MAPは、食事によるカリウム補充後、有意に降下した。その降下は6週間の観察期間にわたって徐々に起き、最初の3週間における早期DBP降下に続いて、試験後半でのSBP降下を伴った。有意の血圧変化が明らかになるには少なくとも6週間の補充が必要であろうということは、これまでに示唆されていた(Matlou et al.,J.Hypertens.,1986,4,61−4;およびKawano et al.,Am.J.Hypertens.,1998,11,141−6)。15週間にわたる試験で、補充の第3週〜6週でより大きな率の血圧降下が起きたのに対し、その後の9週間では降下率がきわめて小さかったことが認められた(Siani et al.,Br.Med.J.(Clin.Res.Ed.),1987,294,1453−6)。メタ分析の基礎となった大部分の臨床試験の期間は6週間未満である(Whelton et al.,J.Amer.Med.Assoc.,1997,277,1624−32;およびCappuccio et al.,J.Hypertens.,1991,9,465−73)ので、これらの所見はある意味をもつ。
本明細書に記載するMAP降下(7.01mmHg)は、高血圧症の単一薬物療法により達成されたもの(Materson et al.,N.Engl.J.Med.,1993,328,914−21;誤植,N.Engl.J.Med.,1994,330,1689)に匹敵し、33のランダム化試験から計算された平均降下(Whelton et al.,J.Amer.Med.Assoc.,1997,277,1624−32)と比較して実質的であった。カリウム補充が60〜120mmol/日であった少なくとも6週間の試験では、MAPは3.4mmHg降下した。最近の試験で、18人の高血圧症患者に1日48mmolの塩化カリウムが投与され(Siani et al.,Br.Med.J.(Clin.Res.Ed.),1987,294,1453−6)、血圧が降下した。低用量の補充による方が明らかに効果が大きいことは、カリウムと共に摂取されるアニオンの性質において説明されるであろう。ナトリウムをクロリド塩として摂取した場合にのみナトリウムの昇圧作用は発揮されると主張された(Kotchen et al.,Am.J.Clin.Nutr.,1997,65(2 Suppl),708S−11S;Shore et al.,J.Hypertens.,1988,6,613−617;およびBoegehold et al.,Hypertens.,1991,17(1 Suppl),I 158−61)。したがって、クロリドの高摂取は、高用量補充におけるカリウムの作用に拮抗すると思われる。
食事食塩制限から得られるわずかな益と比較して、適度のカリウム補充の効果は予想外に大きい。Intersalt研究の結果(Intersalt Cooperative Research Group,Br.Med.J.,1988,297,319−28)から、100mmol/日のナトリウム(5.8gの食塩)摂取量減少に伴って3.14/0.14mmHgの血圧降下が生じると予測された。最近のランダム化臨床試験のメタ分析(Graudal et al.,J.Amer.Med.Assoc.,1998,279,1383−91)で、100mmol/日の食事ナトリウム減少により正常血圧および高血圧の被験者においてそれぞれ0.8/0.2mmHgおよび3.6/1.6mmHgと、わずかではあるが有意に血圧降下が促進されることが認められた。
ナトリウムおよびカリウムは血圧に対して相反する作用をもつが、その関係はさらに理解しがたい。疫学研究および臨床試験から得られた証拠(Dyer et al.,Hypertension,1994,23,729−36;およびGeleijnse et al.,Brit.Med.J.,1990,300,899−902)は、ナトリウム−カリウム比が血圧と正の相関関係にあり、この関係の性質は尿カリウムおよびナトリウム単独のものより強いらしいことを示した。最近のDASH食塩試験(Sacks et al.,N.Engl.J.Med.,2001,344,3−10)は2つの食事群からなっていた:典型的なアメリカ人の食事と、米国集団の心血管疾患および脳血管疾患を減少させるために提唱されたDASH食事であるが、ただし同一量のナトリウムを供給するように調節されたもの。ベースラインにおいてこれらの群間の血圧差は5.9/2.9mmHgであり、50mmol/日のナトリウム摂取量減少により誘発された血圧降下のほとんど3倍の大きさであった。DASH食事が2倍のカリウムを供給したことは注目すべきである。しかし、この食事のナトリウム含量をさらに50mmol/日制限した場合、カリウムの効果は減弱し、これらの食事群間の差は2.2/1.0mmHgに低下した。平均食塩摂取量9.5g/日の本発明者らの被験者においてみられたように、高食塩食事を摂取している被験者においてカリウム補充が最も有益であるのは明らかである(Whelton et al.,J.Amer.Med.Assoc.,1997,277,1624−32;およびKawano et al.,Am.J.Hypertens.,1998,11,141−6)。逆に、食塩負荷によるMAP上昇として定義される食塩感受性(Morris et al.,Hypertension,1999,33,18−23)は、食事カリウムを正常な摂取量範囲内で増加すると用量依存性で抑制される。
英国で推奨されているカリウム摂取量(保健省,健康と社会問題に関する報告書41,英国の食品エネルギーおよび栄養素に関する食事参考値,Committee on Medical Aspects of Food Policy,HMSO,ロンドン,1991,152−60)は90mmol/日であり、平均摂取量(Gregory et al.,The Dietary and Nutritional Survey of British Adults,HMSO,ロンドン,1990,154−8)よりほぼ20mmol多い。したがって、全般的および慢性的な軽度のカリウム欠乏症はこの集団の大きな割合に対して影響を及ぼしており、その発症は高齢者(Bates et al.,Br.J.Nutr.,1999,82,7−15)および低所得階級に属する人々(Smith et al.,Proc.Nutr.Soc.,1997,56,75−90)において特に顕著である。心血管疾患および脳血管疾患の発症率を低下させる手段として、新鮮な果物や野菜の摂取量を増加することによる食事改善は、その価格が高いため非現実的であろう。血圧異常に気づいていなかった本発明の被験者8人(14%)が、この試験中に高血圧であることが見いだされた。これは、特に適切なカリウム摂取の確保が重要なことを強調する所見である。本発明による食事のカリウム補充または加工食品の強化は、主要な保健問題に対処するための安価で安全な予防措置を提供する。
すなわち、6週間の補充後、MAPが7.01(95%CI:−9.12,−4.89;P<0.001)mmHg降下し、SBPが7.60(95%CI:−10.46,−4.73;P<0.001)mmHg降下し、DBPが6.46(95%CI:−8.74,−4.19;P<0.001)mmHg降下した。MAPの降下は、ベースライン尿ナトリウム−カリウム比に対して正の相関関係にあった(P<0.034)。したがって、新鮮な果物や野菜の5回分の含量に等しい低い日常食事カリウム補充量で、高血圧症に対する単一薬物療法と同様な効果をもつ実質的なMAP降下が誘発された。
実施例3:低用量カリウム補充飲料
1日分で約10mmolから約35mmolまでのカリウムが追加されるように、低用量カリウム補助飲料を調合する。たとえば、6オンス1回分が8mmolの追加カリウムを含有するように、塩化カリウムをオレンジジュースに添加する;したがって、6オンス3回分で24mmolのカリウムが補充される。1日3回分が推奨されることを示す情報をパッケージ、ラベルなどにより提供できる。あるいは、6オンス1回分が12mmolの追加カリウムを含有するように、塩化カリウムをオレンジジュースに添加する;したがって、6オンス2回分で24mmolのカリウムが補充される。1日2回分が推奨されることを示す情報をパッケージ、ラベルなどにより提供できる。
他の例として、6オンス1回分が8mmolの追加カリウムを含有するように、炭酸水素カリウムをオレンジジュースに添加する;したがって、6オンス3回分で24mmolのカリウムが補充される。1日3回分が推奨されることを示す情報をパッケージ、ラベルなどにより提供できる。あるいは、6オンス1回分が12mmolの追加カリウムを含有するように、塩化カリウムをオレンジジュースに添加する;したがって、6オンス2回分で24mmolのカリウムが補充される。1日2回分が推奨されることを示す情報をパッケージ、ラベルなどにより提供できる。
他の例として、6オンス1回分が8mmolの追加カリウムを含有するように、クエン酸カリウムをオレンジジュースに添加する;したがって、6オンス3回分で24mmolのカリウムが補充される。1日3回分が推奨されることを示す情報をパッケージ、ラベルなどにより提供できる。あるいは、6オンス1回分が12mmolの追加カリウムを含有するように、塩化カリウムをオレンジジュースに添加する;したがって、6オンス2回分で24mmolのカリウムが補充される。1日2回分が推奨されることを示す情報をパッケージ、ラベルなどにより提供できる。
1日量が約10ないし約35mmol、または好ましくは約15ないし約30mmol、より好ましくは約20ないし約25mmol、より好ましくは約22ないし約24mmolとなるように、前記1回分中のカリウムの量を変更できる。
同様に、全1日分が前記範囲内にある限り、各1回分量を変更してもよい。たとえば1日分の半分または三分の一を供給するティースプーン約1杯またはテーブルスプーン約1杯(たとえばエリキシルまたはシロップの場合)の各1回分量を、それぞれ1日2回または3回摂取することも考慮される。2または3回分で前記に特定した範囲の1日分の全補充カリウムが供給される限り、さらに約1オンスないし約16オンスの1回分量が本発明の範囲に含まれる。
他の例として、オレンジジュースの代わりにボトル入りの水製品に前記のように補充カリウムを添加する。他の例として、代わりに炭酸飲料に補充カリウムを添加する。他の例として、代わりにスポーツ飲料に補充カリウムを添加する。他の例として、代わりに健康飲料に補充カリウムを添加する。
以上の記載から、本明細書に記載したもののほか、本発明の多様な変更が当業者に明らかであろう。そのような変更も本発明の範囲に含まれるものとする。本明細書に引用した各参考文献の全体を本明細書に援用する。
プラセボまたは塩化カリウムを与えた2群における平均動脈圧(MAP)の変化の比較を示す。

Claims (44)

  1. 哺乳動物において血圧を降下させる方法であって、哺乳動物に約10mmol/日ないし約35mmol/日のカリウム塩を投与することを含む方法。
  2. 哺乳動物において高血圧症を治療または予防する方法であって、哺乳動物に約10mmol/日ないし約35mmol/日のカリウム塩を投与することを含む方法。
  3. 約15mmol/日ないし約30mmol/日のカリウム塩を哺乳動物に投与することを含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 約20mmol/日ないし約25mmol/日のカリウム塩を哺乳動物に投与することを含む、請求項1または2に記載の方法。
  5. 約22mmol/日ないし約24mmol/日のカリウム塩を哺乳動物に投与することを含む、請求項1または2に記載の方法。
  6. カリウム塩が、塩化カリウム、クエン酸カリウム、炭酸水素カリウム、酒石酸カリウム、グルコン酸カリウム、および乳酸カリウムよりなる群から選択される、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の方法。
  7. カリウム塩が塩化カリウムである、請求項6に記載の方法。
  8. カリウム塩が炭酸水素カリウムである、請求項6に記載の方法。
  9. カリウム塩を少なくとも1個の錠剤の形で投与する、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の方法。
  10. カリウム塩を1日の異なる時刻に投与される複数個の錠剤の形で投与する、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の方法。
  11. カリウム塩を、補助飲料(supplemented beverage)または補助食品(supplemented foodstuff)の形で投与する、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の方法。
  12. 哺乳動物がヒトである、請求項1ないし11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 哺乳動物の平均動脈圧により測定して、哺乳動物の血圧を少なくとも約5%降下させる、請求項1ないし12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 哺乳動物に抗高血圧症化合物をも共投与する、請求項1ないし13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 抗高血圧症化合物が、利尿薬、不安療法薬、α遮断薬、β遮断薬、ACE阻害薬、カルシウムチャンネル遮断薬、および血管拡張薬よりなる群から選択されるメンバーである、請求項14に記載の方法。
  16. 1日分で約10mmolないし約35mmolのカリウム塩を供給するようにカリウム塩を補充した飲料。
  17. 1日分のカリウム塩約15mmolないし約30mmolを供給する、請求項16に記載の飲料。
  18. 1日分のカリウム塩約20mmolないし約25mmolを供給する、請求項16に記載の飲料。
  19. 1日分のカリウム塩約22mmolないし約24mmolを供給する、請求項16に記載の飲料。
  20. 補充した水、果汁、野菜ジュース、炭酸飲料、スポーツ飲料、健康飲料、エリキシル、およびシロップよりなる群から選択される補助飲料である、請求項16ないし19のいずれか1項に記載の飲料。
  21. オレンジジュース、リンゴジュース、ブドウジュース、グレープフルーツジュース、トマトジュース、ニンジンジュース、およびそのいずれかの組合わせよりなる群の少なくとも1つのメンバーを含む、請求項20に記載の飲料。
  22. カリウム塩が、塩化カリウム、クエン酸カリウム、炭酸水素カリウム、酒石酸カリウム、グルコン酸カリウム、および乳酸カリウムよりなる群から選択される、請求項16ないし21のいずれか1項に記載の飲料。
  23. カリウム塩が塩化カリウムまたは炭酸水素カリウムである、請求項22に記載の飲料。
  24. 1日分で約10mmolないし約35mmolのカリウム塩を供給するようにカリウム塩を補充した食品。
  25. 1日分のカリウム塩約15mmolないし約30mmolを供給する、請求項24に記載の食品。
  26. 1日分のカリウム塩約20mmolないし約25mmolを供給する、請求項24に記載の食品。
  27. 1日分のカリウム塩約22mmolないし約24mmolを供給する、請求項24に記載の食品。
  28. カリウム塩が、塩化カリウム、クエン酸カリウム、炭酸水素カリウム、酒石酸カリウム、グルコン酸カリウム、および乳酸カリウムよりなる群から選択される、請求項24ないし27のいずれか1項に記載の食品。
  29. カリウム塩が塩化カリウムまたは炭酸水素カリウムである、請求項28に記載の食品。
  30. 高血圧症の治療または予防のための、請求項22または23に記載の飲料の使用。
  31. 高血圧症の治療または予防のための、請求項28または29に記載の飲料の使用。
  32. 約10mmol/日ないし約35mmol/日のカリウム塩を供給する1日量の飲料または食品を摂取するように指示を添えた、請求項16ないし23のいずれか1項に記載の飲料、または請求項24ないし29のいずれか1項に記載の食品。
  33. パッケージ内にあり、指示がパッケージに印刷された、請求項32に記載の飲料または食品。
  34. パケット内に包装され、パケット内容物が約10mmol/日ないし約35mmol/日のカリウム塩を含有する、飲料または食品。
  35. パケットが、好ましくは気密に、シールされた、請求項34に記載の飲料または食品。
  36. 請求項16ないし23または32ないし35のいずれか1項に記載の飲料の複数の集合体(collection)。
  37. 請求項24ないし29または32ないし35のいずれか1項に記載の食品の複数の集合体。
  38. 複数が7の倍数である、請求項36または37に記載の集合体。
  39. 1日当たり1つの飲料または食品を摂取するように指示を添えた、請求項38に記載の集合体。
  40. 7の倍数のそれぞれ内において、飲料または食品に曜日の指示が標示され、各曜日が7つのうち1つのメンバーに表示された、請求項39に記載の集合体。
  41. 複数のものを互いに結合させた、請求項36ないし40のいずれか1項に記載の集合体。
  42. 集合体の1つのメンバーを他のメンバーから手で分離できる、請求項41に記載の集合体。
  43. 集合体の1つのメンバーを他のメンバーから引き離すことができる、請求項42に記載の集合体。
  44. さらに、第2の日用健康補助品を含む、請求項16ないし29および32ないし42のいずれか1項に記載の飲料、食品または集合体。
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