JP2005529162A - キナーゼインヒビターを使用して癌を処置する方法 - Google Patents

キナーゼインヒビターを使用して癌を処置する方法 Download PDF

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Abstract

本明細書中において記載されるのは、従来のチロシンキナーゼインヒビター(TKI)治療に対して抵抗性を発達させているかまたは従来のTKI治療に対して初めから応答しない個体において、癌および他の疾患状態を処置するための方法である。種々の実施形態において、この方法は、抵抗性を克服する量のTKIを、患者に毎週ベースまたは週2回ベースで投与する工程、を包含する。本発明の別の実施形態は、個体がTKI治療に対して抵抗性である確率を、TKI抵抗性の原因であると考えられる遺伝子のうちの1つである上皮膜タンパク質1(EMP−1)の発現レベルに基づいて評価するための診断方法を包含する。本発明の方法は、肺癌、乳癌、前立腺癌、脳の癌、および結腸癌の処置において特に有用である。本発明の方法は、EGFRキナーゼドメインを遮断することに加えて、またはその代わりに、HER−2キナーゼドメインを遮断する際に有効であり得る。

Description

(発明の分野)
本発明の実施形態は、疾患状態(例えば、癌)を、特に、チロシンキナーゼインヒビター(TKI)治療に対して抵抗性を発達させているかまたはこの治療に対して初めから応答しない個体において処置および予防するための方法に関する。
(発明の背景)
ヒトにおける癌は、非ウイルス性の内因性オンコジーンの活性に関連すること、およびこれらのオンコジーンのかなりの部分が、プロテインチロシンキナーゼをコードすることが、考えられる。リガンド媒介性レセプターチロシンキナーゼインヒビター(RTK)は、特に、これらのオンコジーンの重要な部分集合を形成し、真核生物細胞の正常な増殖を調節する協調した細胞連絡ネットワークの「マスタースイッチ」として機能すると考えられる。約60個のこのようなRTKが、現在までに同定されている。その個々の細胞シグナル伝達経路が、詳細に研究されている。さらに、RTKシグナル伝達経路は、種々の型のヒト癌において観察されている。このことは、シグナル伝達治療が、癌の処置のための有用な治療様式であり得ることを示唆する。RTKが中心的役割を果す他の疾患状態もまた、このような治療から利益を被り得る。この領域におけるある注目すべき成功は、イマチニブメシレート(imatinib mesylate)(Novartis Pharmaceuticals Corporationから、商標名GLEEVECとして入手可能であり、本明細書中で、以後は「GLEEVEC」)である。これは、BCR−ABLチロシンキナーゼを担う融合遺伝子のトランスロケーションを阻害することによって、Philadelphia染色体陽性(Ph+)慢性骨髄性白血病(CML)の処置において有効である。
癌の処置における治療介入のための有望な標的の組としては、HER−キナーゼ軸(axis)のメンバーが挙げられる。これらは、(例としては、前立腺、肺、および乳房の)固形上皮腫瘍において頻繁にアップレギュレートされ、そしてまた、神経膠細胞腫においてもアップレギュレートされる。上皮増殖因子レセプター(EGFR)は、HER−キナーゼ軸のメンバーであり、いくつかの異なる癌治療の開発のための選択標的である。EGFRチロシンキナーゼインヒビター(EGFR−TKI)は、これらの治療の中にある。なぜなら、チロシン残基の可逆的リン酸化が、EGFR経路の活性化のために必要である。換言すると、EGFR−TKIは、腫瘍細胞の増殖および分裂を誘導する細胞シグナル伝達経路を誘発および/または維持することを担う、細胞表面レセプターを遮断する。具体的には、これらのインヒビターは、EGFRキナーゼドメイン(HER−1と呼ばれる)に干渉すると考えられる。より有望なEGFR−TKIの中には、3つの化合物シリーズ(キナゾリン、ピリドピリミジン、およびピロロピリミジン)がある。
臨床開発においてより進化した化合物のうちの2つとして、ゲフィチニブ(Gefitinib)(AstraZeneca UK Ltdによって開発された化合物ZD1839であり、商標名IRESSAのもとで入手可能であり、本明細書中で以降は「IRESSA」である)、およびエルロチニブ(Erlotinib)(Genentech,Inc.およびOSI Pharmaceuticals,Inc.によって開発された化合物OSI−774であり、商標名TARCEVAの下で入手可能であり、本明細書中で以降は「TARCEVA」である)が挙げられる。両方とも、有望な臨床結果を有する。IRESSAおよびTARCEVAの両方を用いる従来の前立腺癌処置は、毎日、500mg以下の個々の化合物の経口投与を包含する。2003年5月に、IRESSAは、これらの製品のうち、米国市場に達した第1号になった。この時、進行型非小細胞肺癌患者の処置のために認可された。
IRESSAは、EGFR分子におけるチロシンキナーゼリン酸化を直接阻害することによって機能する、経口活性キナゾリンである。これは、アデノシン三リン酸(ATP)結合部位について競合し、HER−キナーゼ軸の抑制をもたらす。このIRESSA応答の正確な機構は、完全には理解されていないが、研究によって、EGFRの存在が、その作用のための必要要件であることが示唆される。
これらの化合物を使用する際の重要な制限は、そのレシピエントが、治療に最初に応答した後にこれらの化合物の治療効果に対して抵抗性を生じ得ること、あるいはそのレシピエントが、EGFR−TKIに対して、測定可能な程度まで最初から全く応答しないかもしれないことである。実際、進行型非小細胞肺癌患者のうちの10〜15%だけしか、EGFRキナーゼインヒビターに応答しない。従って、これらの化合物は、最初に、強力な抗腫瘍特性を示し得るが、すぐに、弱くなり得るか、または癌の処置において全く効果がなくなり得る。さらに、現在までの医学研究は、この抵抗性の原因となる生体分子も病理機構も解明していないので、そのような抵抗性を現在まで示している患者は、その疾患を処置するための治療代替法もほとんどないままで放置されている。抵抗性を発生する患者のためには、この潜在的に生命を救う治療機構は、それらの患者が望みそして非常に猛烈に必要としていること(癌の有効な治療)を達成しなかった。
TKI治療の利点を組み込みつつ、多くの患者によって応答において発生する抵抗性を除去し、かつなお他の患者によって示される非応答性を克服する、癌(具体的には、肺癌、卵巣癌、乳癌、脳の癌、結腸癌、および前立腺癌)の満足な処置についての重要な必要性が、当該分野において存在する。そのような処置は、癌が特に共通する個体(特に、老齢個体)の健康に対して劇的な影響を有し得る。
(発明の要旨)
本発明の実施形態は、疾患状態(例えば、癌)の処置のため、特に、従来のTKI治療に対して抵抗性を発生している個体または最初から従来のTKI治療に対して応答しない個体における癌の処置のための、治療を提供する。本明細書中に記載されるのは、癌(特に、前立腺癌、乳癌、肺癌、卵巣癌、脳の癌、および結腸癌)を、そのような抵抗性が現れた後に処置する際、または従来のTKI治療に対して応答性ではない患者において処置する際に、驚くほどに有効であり、この疾患の進行を劇的に妨害し、または反転さえする、方法である。この方法は、抵抗性を克服する量のTKIを患者に投与する工程を包含し、このTKIは、従来のTKI処置よりも少ない頻度で投与され得る。いかなる理論によっても拘束されることを望まないが、この変形処置レジメンは、HER−キナーゼファミリーの異なるメンバーを有効に遮断する。TKIの標準的投与は、EGFRの活性化を遮断する際に有効であるが、TKIの断続的な増加した投与量は、HER−2およびEGFRを遮断し得、それにより、TKIの標準的な毎日の投与に対して応答しない患者において臨床的な利益(すなわち、腫瘍応答)をもたらす。
本発明のさらなる実施形態は、抵抗性の原因であると考えられる遺伝子のうちの1つのその個体の発現レベルを分析することによって、TKI治療に対する個体の感受性を評価し得る診断方法を記載する。本発明者らは、上皮膜タンパク質1(EMP−1)をそのような遺伝子として同定した。従って、その個体がEMP−1を抵抗性に十分な程度まで発現する場合、その個体が治療に応答しない可能性の増加が存在し得る。しかし、EMP−1の発現レベルが存在しないかまたはEMP−1の比較的低い発現レベル(すなわち、抵抗性を示す程度よりも低い発現レベル)は、その処置に対してより感受性である可能性を推定し得る。
(発明の詳細な説明)
上記のような従来のTKI治療(例えば、IRESSAおよびTARCEVA)は、EGFRの活性化を遮断することが意図される投与量で、癌の処置のための毎日レジメンにおいて患者に投与するために示される。しかし、これもまた上記に記載されるように、患者は、この処置に対して抵抗性を頻繁に発生する。本発明は、TKIの改変投与レジメンが、抵抗性患者に、その患者の抵抗性を克服するために投与され得るか、または最初からTKI治療に応答しない患者に、その非応答性を克服するために投与され得る(両方の適応症は、本明細書中で以降は、癌を有する個体を記載するために使用される場合に用語「抵抗性」に包含される)という、本発明者らによる驚くべき発見に基づく。この投与スケジュールは、驚くほど十分に許容される。毎日のTKI投与量の増加は、一般的に、十分には許容されない。本発明のさらなる実施形態は、この抵抗または非応答性の原因である遺伝子として本発明者らがEMP−1を同定したことに基づく。
明白に、本発明の方法は、癌の処置に限定されない。代わりに、本発明によって取り組まれる生体分子経路および本発明により除去されたTKI抵抗性は、他の疾患状態(TKIを用いる処置が、処置されている患者にとって有益な結果をもたらす、任意の疾患状態)の処置において適用を見出し得ることが容易に理解される。「有益な結果」としては、その疾患状態の重篤度の減弱、その疾患状態の悪化の防止、その疾患状態の治癒、および患者の生命または期待余命の延長が、挙げられ得るが、これらには決して限定されない。これらの疾患状態は、EGFR、HER−2キナーゼ、または本発明の方法を用いて臨床的に影響を受け得る他の任意の疾患に関連し得るか、またはそれらによって調節され得る。
より具体的には、本発明者らの実験研究は、その異種移植片モデルにおける毎日投与レジメンでのTKIの臨床活性を示し、これらの腫瘍に関する分子研究は、EGFRシグナル伝達カスケードの有効な阻害を示した。これは、この異種移植片モデルが、他のモデル系において観察されるようなこれらのTKIの挙動を適切に反映したことを確認した。推奨される毎日投与よりも有意に多い量の毎週IRESSA投与が、十分に許容されたこと、そしてその毎週IRESSA投与が、異種移植片モデルにおいて、従来のTKI治療に対して抵抗性であることを示す腫瘍においてさえ、腫瘍増殖を有効に阻害し得ることを、本発明者らはまた、驚くべきことに示した。いかなる理論によっても拘束されることは望まないが、これらの高い毎週用量は、HER−2キナーゼ、およびEGFRまたはHER−1キナーゼの両方を阻害するが、従来の投与は、HER−1キナーゼしか阻害しないことが、考えられる。HER−2キナーゼとそのキナーゼファミリーの別のメンバー(例えば、HER−1、HER−3、またはHER−4)との同時刺激効果が、細胞増殖を担う細胞シグナル伝達経路の刺激のためには必要であることが、さらに考えられるが、本発明の改変投与レジメンによるHER−2キナーゼのさらなる阻害が、この細胞シグナル伝達を阻害またはダウンレギュレートする際に有効であることもまた、考えられる。さらに、従来のTKI治療に抵抗性である(HER−1にのみ影響する)患者さえもが、本発明の改変投与レジメンによって有益な抗腫瘍効果を獲得し得る。なぜなら、HER−2キナーゼもまた阻害されるからである。本発明の増加した投与量は、阻害特性の欠如に関係し得、従来のTKI治療が失敗した疾患状態の妨害をもたらす。従って、本発明の方法は、細胞レベルおよび分子レベルで従来の方法とは異なって操作することによって、TKI治療に対する抵抗性または非応答性を克服し得る。
特定の実施形態において、週1回または週2回の増加したTKI投与量は、従来のTKI治療に対して抵抗性である個体において癌(特に、肺癌、乳癌、および前立腺癌)を処置する際に有効であり得る。本発明の方法を用いて処置され得る他の形態の癌としては、胃癌、結腸直腸癌、および卵巣癌、ならびに神経芽細胞腫瘍が挙げられるが、決してこれらに限定されない。これらの形態の癌の各々は、有意なEGFR発現を示し、これにより、これらの癌は、本発明の方法に従う処置のための適切な標的となる。
本発明の方法に従う使用に適切なTKIとしては、癌(特に、乳癌、肺癌、および前立腺癌)の処置における使用のために一般的に公知であるTKIが挙げられ得るが、決してこれらには限定されない。例として、そのようなTKIとしては、上記のようなIRESSAおよびTARCEVAが挙げられ得るが、CI1033(Pfizer Inc.から入手可能)、PKI166(Novartis AGから入手可能)、GW2016(GlaxoSmithKlineから入手可能)、EKB569(Wyethから入手可能)、IMC−C225(ImClone Systems Inc.およびBristol−Myers Squibb Co.から入手可能)、およびそれらの薬学的に受容可能な塩もしくは等価物が挙げられ得る。後者の群の各々は、現在、フェーズI臨床試験段階またはフェーズII臨床試験段階にある。これらの各々は、用語「キナーゼインヒビター」または「TKI」内に包含される。特に、EGFR(例えば、HER−1)または他の任意のHERファミリーレセプター(例えば、HER−2、HER−3、HER−4)を遮断する任意のTKIが、利用され得る。なぜなら、これらのEGFRおよび他のレセプターの遮断は、TKIが肺腫瘍、乳房腫瘍、および前立腺腫瘍、ならびに他の型の癌と関係する腫瘍の増殖を妨害または予防するように機能する生体分子手段であると考えられるからである。
本発明の実施形態において、TKIが、従来のTKI治療に対して抵抗性である癌を有する患者に、「抵抗性を克服する量」で投与され得る。この「抵抗性を克服する量」は、本発明の目的のためには、1週間当たり1回または2回のボーラスとして投与される、約500mg〜約3,000mgの量として規定される。本発明の種々の実施形態の適切な特定のTKI投与量は、処置されるべき個体の年齢および体重、その化合物が単一薬剤として使用されるかまたは補助治療として使用されるかどうか、癌の型(例えば、その癌が、腺癌、肉腫、扁平上皮癌、腺管移行癌、または他の前立腺癌であるかどうか)、処置されるべき腫瘍の性質(例えば、大きさ、位置など)、ならびに腫瘍学の分野の当業者にとって周知である他の要因に依存する。一般に、約500mgと3,000mgとの間の断続的(すなわち、週1回または週2回)投与が、(特定のTKIに依存して)使用され得る。約1,500mgと3,000mgとの間の投与が、ほとんどの症例のために好ましい。約2,000mgの用量が、さらに好ましい。1週間当たり約2,000mgの単回投与でのIRESSAまたはTARCEVAのいずれかの投与が、特に有効であり得る。適切な薬学的TKIおよび適切な投与量の選択は、当業者によって容易に実施され得る。
機能的には、特定の投与量が、いくつかの内部の生物学的状態のうちの少なくとも1つに影響するように選択され得る。第1に、その投与量は、HER−2キナーゼを、HER−1(またはEGFR)キナーゼを遮断することに加えて、またはHER−1(またはEGFR)キナーゼを遮断する代わりに、遮断し得る。第2に、その投与量は、約800μMより高い血清中TKI濃度を生じるように選択され得る。第3に、その投与量は、EFGRでもHER−2でもないキナーゼレセプターを遮断して、抗癌治療様式を生じるように選択され得る。上記の範囲内にある投与量は、これらの生物学的状態のうちの少なくとも1つに影響を与え得るが、これらの条件のすべてが、癌の処置において有効であるように本発明の方法のために充足されなければならないことが、当業者によって容易に理解される。さらに、これらの生物学的条件に影響を与える上記で同定された範囲の外側にある投与量は、本発明の範囲内にあると考えられる。例えば、特定の薬学的投与経路は、上記の範囲の実質的に外側にある投与量の使用を必要とし得、そのような投与量が本明細書中に記載される生物学的条件になお影響をもたらす場合、その投与量は、本発明の範囲内にあると考えられる。
本発明のTKI化合物を経口投与し得るが、本発明のTKI化合物を静脈内注射および筋肉内注射によっても投与し得る。1つの実施形態において、IRESSAまたはTARCEVAは、1週間当たり1回、約2,000mgのボーラスにて経口投与される。
再び、いかなる理論によっても拘束されることは望まないが、抵抗性の原因となる機構は、EMP−1の発現または過剰発現であり得ることが、さらに考えられる。この遺伝子は、以下の実施例の節においてより詳細に考察されるように、従来のTKI治療に対して抵抗性である動物において、より強く発現されることが見出された。従って、本発明の別の実施形態は、個体のEMP−1発現レベルをスクリーニングすることによって、TKI治療に対する個体の感受性を決定するための診断方法を包含する。比較的高いEMP−1発現レベルを有する個体は、TKI治療に対して抵抗性または非応答性であるか、あるいは抵抗性または非応答性を発生する、可能性がある。逆に、比較的低いEMP−1発現レベルを有する個体は、TKI治療に対して抵抗性または非応答性であるか、あるいは抵抗性または非応答性を発生する、可能性が低い。このことは、図9にグラフ表示されるが、その中に提示されるデータは、IRESSAを投与され、その応答がEMP−1発現レベルと相関していた肺癌患者の腫瘍における、RNA発現を指す。TKI治療に対して抵抗性または非応答性である可能性がある個体は、上記のように、1週間に1回または2回、上記抵抗性を克服する量のTKI治療を投与するための、特に良好な候補であり得る。特に、定量可能なEMP−1発現レベルを有する(すなわち、その遺伝子が、「検出可能」または「刺激されている(turned on)」)個体は、TKI治療に応答する確率10%未満を有する(図8)。
個体のEMP−1発現レベルを評価するために、当業者にとって公知である任意の従来の方法が、利用され得る。例として、凍結組織のTAQMAN定量性PCRを使用して、RNA発現を探索し得るか、またはパラフィンブロックから抽出したRNAのTAQMAN定量的PCRを使用して、RNA発現を探索し得る(TAQMANは、Applied Biosystems;Foster City、CAから入手可能である)。あるいは、EMP−1に対する標識抗体で染色したパラフィン切片の免疫組織化学を使用して、タンパク質発現を探索し得る。これらの例示的方法論のいずれか、および本明細書中では具体的には列挙されていない他の従来の方法論を使用するための手順は、当業者にとって周知であり、かつ過度の実験を伴わずに容易に実施され得る。
以下の実施例は、従来のTKI治療に対する抵抗性を動物が発達させ得るが、TKIの改変体投薬量は、この抵抗性を克服し得ることを示す。特に、1週間に1回または2回のいずれかで投与され得る、抵抗性を克服する量のTKIは、この抵抗性を克服するため、およびこの原因の疾患状態を処置するための両方に有効であり得る。これを、図1および図2にグラフとして示す。図1および図2の各々は、1g/kg IRESSAを1週間に1回、毎週ボーラスで投与することと比較した、100mg/kg IRESSAを1週間に5回投与することの比較を図示する(図1は、標準誤差を含み、そして図2は、標準偏差の情報を含む)。
これらの実施例はさらに、EMP−1の個体発現レベルを用いて、個体のTKI治療抵抗性をスクリーニングする診断方法を記載する。乳癌異種移植片、卵巣癌異種移植片および肺癌異種移植片に関して類似の実験が実施されているが、これらの実施例は、アンドロゲン非依存性前立腺癌異種移植片に関する本発明の方法の効力を実証する。
(実施例1:前立腺癌異種移植片の調製)
IRESSAは、上記の通り、EGFR分子上のATP結合部位について競合することにより、HER−キナーゼ軸を標的とする。IRESSAは、前立腺腫瘍を含め、上皮癌異種移植片の増殖を阻害することが以前に実証されている。これらの観察を確認し、そしてまたIRESSA処置の作業モデルを確認するために、皮下アンドロゲン依存性(CWR22)異種移植片腫瘍またはアンドロゲン非依存性(CWR22R)異種移植片腫瘍を保有する8〜10週齢の無胸腺ヌードマウスに、100mg/kgの用量にて、3週間にわたって、IRESSAの経口処置を毎日投与した。CWR22モデル(約50%)およびCWR22Rモデル(約66.4%)の両方について、腫瘍体積における顕著な減少が観察された(図1および図2);それにより、アンドロゲン非依存性前立腺癌におけるIRESSAの効力が確認された。
IRESSA処置腫瘍のパラフィン包埋切片を、細胞増殖における減少および/または細胞アポトーシスにおける増加について評価した(データは示さず)。これらは、IRESSA処置の可能な結果であると以前に報告されたからである。IRESSA処置後の腫瘍体積における統計的に有意な減少が存在したとはいえ、これらの2つのアッセイのいずれにおいても、処置物と未処置コントロールとの間で劇的な相違は観察されなかった。これは、この腫瘍モデルでの腫瘍体積における50%〜70%の減少が、同時に生じる細胞増殖速度およびアポローシスの両方の正味の結果であるという事実に起因し得る。しかし、分子レベルでは、期待された通り、IRESSAは、EGFRのリン酸化およびその後のERK−1/2リン酸化の顕著な阻害を引き起こした。
(実施例2:インビボでのIRESSA抵抗性モデルの開発)
IRESSA処置に感受性であるアンドロゲン非依存性前立腺癌モデルを同定したので、対応するIRESSA抵抗性(IR)モデルを、この薬物についての抵抗性機構を評価するために開発した。これを、雌性無胸腺ヌードマウスにおいて12世代にわたってIRESSA処置CWR22R腫瘍を連続継代することにより行った(図4A)。
CWR22R腫瘍(これは、このシリーズの開始時にIRESSA処置を最初に受けた)を、「F0世代」と名づけた。F0世代〜F3世代は、ネイティブなCWR22R腫瘍の感受性と同様に、3週間の処置後、IRESSAに対する感受性を実証した(腫瘍増殖曲線により評価した場合)。しかし、F4世代には、腫瘍は、IRESSAの存在にもかかわらず、増殖を示した。F8世代では、これらの腫瘍を、チャレンジ実験が、IRESSAが2つの独立して誘導されたIR株に対して腫瘍増殖を阻害する際に、F0親腫瘍と比較して無効であることを示したことに因んで、「抵抗性」と特徴付けした(図4B)。2つの別々に誘導されたIR株を開発した。
(実施例3:IR腫瘍であるCWR22R腫瘍は、2C4に感受性である)
IRESSAの継続的な存在に結び付いた腫瘍の連続継代が、HERキナーゼ軸(すなわち、非機能的EGFR経路、従って、観察された抵抗性)に対する不可逆的「損傷」を引き起こす可能性が存在した。このモデルにおける抵抗性の理由としてのこの可能性を除外するために、F12世代でのこのIR腫瘍を、IRESSA(100mg/kg/日)または2C4(20mg/kg/2×/週)のいずれかで処置した。2C4は、HER−1、HER−3またはHER−4とのヘテロダイマー形成を防止し、その結果、リガンド媒介性シグナル伝達を除外することにより腫瘍増殖を阻害する、HER−2に対するモノクローナル抗体である。顕著なことに、2週間の処置期間の後、2C4を受けたこのIR腫瘍は、IRESSAを受けたIR腫瘍と比較して81%の増殖阻害を示した(図5)。
2C4とIRESSAとの組み合わせは、2C4単独の場合と類似の増殖曲線をもたらした。このことは、IRESSAが2C4の影響を増強できないことを示唆する。これらの結果は、HER−キナーゼ軸がこのIRモデルにおいて依然として機能したこと、および獲得されたIRESSA抵抗性がこの経路を経るシグナル伝達の欠如に起因しなかったことを結論として証明する。これはまた、IRESSAおよび2C4が、EGFR経路における別個の分子を標的とするという概念を強調する。
(実施例4:IRCWR22R腫瘍は、機能的EGFRを有する)
IR異種移植片が機能的EGFRを有したか否か(すなわち、代用マーカーであるリン酸化マイトジェン活性化プロテインキナーゼ(p−MAPK)が、適切なリガンドで刺激され得るか否か)を確認するために、腫瘍細胞(IRESSA感受性およびIR腫瘍の両方由来)をエキソビボで培養し、そして18〜24時間にわたって増殖因子を欠乏させた。次いで、これらを、用量曲線のIRESSAまたはビヒクルのいずれかで処理し、そして上皮増殖因子(EGF)で刺激した。図6Aに示すように、EGFは、両方の腫瘍型において等価なレベルまで、MAPKを活性化し得た。このことは、EGFR分子が機能的であったことを示唆する。漸増用量のIRESSAは、100〜1000nMにおいて、感受性CWR22Rモデル由来の細胞においてリガンド刺激MAPKを抑制した。驚くべきことに、IRエキソビボ細胞は、感受性細胞と同じMAPK阻害パターンに従った;従って、以下のことを確認する:EGFR経路がこのIRモデルにおいてインタクトであったこと;p−MAPK阻害についてのIC50が、抵抗性株にいて増加しなかったこと;およびこの抵抗性が、このシグナル伝達機構の構成的活性化をもたらさなかったこと。IR細胞に対するp−MAPKのIRESSA阻害はまた、EGFRについての別のリガンドであるトランスフォーミング増殖因子−α(TGF−α)刺激細胞に対しても明らかであった(図6B)。CWR22R異種移植片由来の細胞株22Rv1を、コントロールとして用いた。
リン酸化EGFR(p−EGFR)に対するIRESSAの直接的な影響もまた評価さした。これを、最初に、22Rv1細胞について実施した(図6C)。p−EGFRは、EGF刺激によって明らかにアップレギュレートされ、そしてこの影響は、10nM IRESSAを用いて完全にブロックされ得る(EGFRについてのIC50は、<0.015〜0.05μMである)。
(実施例5:標的遺伝子増幅の結果でも構成的に活性なEGFRvIII変異体のアップレギュレーションの結果でもないIressa抵抗性)
ヒト悪性腫瘍におけるEGFRの過剰発現は、多くの研究の主題であった。これらの研究において、EGFRの増幅が、腫瘍形成効果に関して重要であり得ることが徐々に明らかになっている;このような変化は、乏しい予後と関連することが実証されている。さらに、標的遺伝子の増幅は、新生物細胞において薬物抵抗性を生成する機構として頻繁に用いられる(Gokerら,Blood,第86巻:677−684(1995))。例えば、遺伝子増幅に起因するBCR−ABLの過剰発現は、GLEEVEC抵抗性に関する機構の1つと示唆されている(Various Authors,Science:Technical Comments,第293巻:2163a(2001))。これらの観察は、本発明者が、EGFRの過剰発現がIR株において発達したか否かを疑うことを促進した。
総EGFRタンパク質は、図7Aに示すように、IR腫瘍において変化しないままであった。EGFR(HER−1)mRNAおよびHER−2mRNA(IRESSAについての二次標的)もまた、リアルタイム定量的逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)分析によって決定した場合、変化しないままであった(図7B)。
これらの2つの株の間で類似のレベルのレセプターmRNAが存在したので、IRモデルにおけるEGFR(HER−1)またはHER−2の遺伝子増幅の可能性が除外された。HER−キナーゼ軸の他のメンバー(すなわち、HER−3、HER−4、EGF、TGF−αおよびヒレグリン(HRG))の発現レベルもまた調べた。これらは、感受性株と抵抗性株との間で等しかった(データは示さず)。
この抵抗性機構に関する別の可能性は、構成的に活性なEGFRクラスIII改変体であるEGFRvIIIのアップレギュレーションであったかもしれない。EGFRvIIIは、その細胞外ドメインから267アミノ酸を欠いており、そして多形性グリア芽細胞腫、乳癌、卵巣癌、前立腺癌および肺癌において報告されている。この分子がIRモデルにおいてアップレギュレートされる確率は小さかった。なぜなら、EGFおよびTGF−αによるEGFRvIIIの調節に関する証拠が存在しないからである。しかし、IR株に由来するエキソビボ細胞は、分子レベルでのリガンド刺激を明らかに実証した(図6A)。それにも拘わらず、感受性腫瘍とIR腫瘍との間でEGFRvIII発現の変化における相違は、TAQMAN PCR分析によって見出されなかった(データは示さず)。
(実施例6:Iressa抵抗性およびMDR1)
主な多剤輸送体であるMDR1およびMRP1は、非常に多様な疎水性化合物を排出することによる癌薬物抵抗性に関与する。MDR1の過剰発現を、mRNAレベルおよびタンパク質レベルの両方において、IR株において評価した。IR腫瘍におけるMDR1の発現は、感受性腫瘍における発現と等価であった。MDR1を、それぞれの腫瘍に由来するエキソビボ細胞において分析した場合、同様の結果が得られた。異種移植片モデルにおいて、IR細胞は、MAPKの刺激によって決定した場合、EGFに対して依然として応答し得た;このことは、MDR1の過剰発現が存在しないことをさらに支持する。この影響が、感受性細胞についての濃度と等価な濃度でのIRESSAによって支持され得ることは、抵抗性細胞における薬物流出ポンプの存在について議論する。
(実施例7:EGFRチロシンキナーゼドメインおよびHER−2チロシンキナーゼドメインのATP結合領域内の変異の結果ではない抵抗性)
GLEEVECの抵抗性機構は、過去数年にわたって激しい研究の主題であった。この抵抗性機構は、多因子性であり得ると考えられているが、この抵抗性機構の1つの成分は、その標的遺伝子であるBCR−ABLのATP結合ポケット内の点変異(T315I)と記載されている(Shahら,Cancer Cell,第2巻(2):117−25(2002))。この変異は、GLEEVEC難治性疾患を有するCML患者または処置の間に再発を有するCML患者において最初に記載された(Roumiantsevら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,第99巻(16):10700−05(2002))。
IRESSAもまた、EGFRおよびHER−2のチロシンキナーゼドメイン内のATP結合部位の競合インヒビターである(EGFRについてのIC50は、<0.015−0.05μMであり、そしてHER−2についてのIC50は、 1.2μM〜3.7μMである)ので、IRESSA結合、従って阻害に必要な標的レセプターのキナーゼ領域内の抵抗性が変異に起因し得ることが判断された。HER−2およびEGFRの両方のチロシンキナーゼドメインを、表1に示した配列決定プライマーを用いた配列決定した。
Figure 2005529162
これらの領域はまた、それぞれのレセプターについてのATP結合部位を含む。腫瘍F0〜F9についての配列データの分析は、抵抗性腫瘍における何の一貫した変異も同定しなかった;従って、抵抗性機構に寄与する任意のキナーゼ領域変異の可能性を除外する。抵抗性腫瘍由来の触媒性チロシンキナーゼドメインをまた、TOPOクローニングベクター(Invitrogen Corporation;Carlsbad,CAから入手可能)中にサブクローン化し、そして再度配列決定して、変異が存在しないことを確認した。
(実施例8:IR腫瘍レベルの遺伝子発現プロフィールは、EMP−1を明らかにする)
IR腫瘍の遺伝子発現プロフィールを、Alonら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,vol.96(12):6745−50(1999)に記載される遺伝子アレイを用いる遺伝子チップ分析によって分析した。両方のIR株のネイティブな腫瘍およびF8世代由来の腫瘍、ならびに12時間にわたってIRESSAで処理したネイティブな腫瘍をチップ化した。統計学的分析後、96個の遺伝子が、ネイティブな腫瘍と比較して20倍より高く変化したと、IR腫瘍において同定された(データは示さず)。IRESSAに対する臨床応答がないことと、EMP−1 RNAの存在との強固な相関が実証された(図8)。EMP−1 RNAの存在を、パラフィンサンプル由来のTAQMANを用いて評価した。さらに、個体がTKI治療に応答する可能性は、EMP−1の発現レベルが上昇するにつれて低下する(図9)。
上記の記載は、本発明の特定の実施形態を言及し、本発明の精神から逸脱することなく、多くの改変がなされ得ることが理解される。添付の特許請求の範囲は、本発明の真の範囲および精神の範囲内に入るこのような改変を包含することを意図する。それゆえ、現在開示される実施例は、全ての局面において、例示であって限定的ではないとみなされるべきであり、本発明の範囲は、上記の記載というよりは、添付の特許請求の範囲によって示され、それゆえ、特許請求の範囲と等価な意義および範囲内に入る全ての変更は、特許請求の範囲内にあることが意図される。
図1は、本発明の実施形態に従って、1週間あたり1回のTKI(IRESSA)のボーラス投与(1g/kg)を、従来の投与レジメンにて同じTKIを1週間あたり5回投与することと比較した、グラフ比較(数学的標準誤差を含む)を示す。コントロール(すなわち、TKIを投与していない)もまた、グラフ表示される。この実験は、アンドロゲン非依存性前立腺異種移植片モデルにおいて実施された。同等の増殖阻害が、毎日の投与またはボーラス投与の場合に観察された。この毎日の投与は、マウスにおける最大許容投与量にて行った。 図2は、本発明の実施形態に従って、1週間あたり1回のTKI(IRESSA)のボーラス投与(1g/kg)を、従来の投与レジメンにて同じTKIを1週間あたり5回投与することと比較した、グラフ比較(数学的標準誤差を含む)を示す。コントロール(すなわち、TKIを投与していない)もまた、グラフ表示される。この実験は、アンドロゲン非依存性前立腺異種移植片モデルにおいて実施された。同等の増殖阻害が、毎日の投与またはボーラス投与の場合に観察された。この毎日の投与は、マウスにおける最大許容投与量にて行った。 図3は、本発明の実施形態に従って、TKI(IRESSA)で処置した動物における皮下異種移植片腫瘍体積を、TKI治療を受けていないコントロール動物と比較したグラフ比較を示す。アンドロゲン依存性(CWR22R)腫瘍体積の約51%の減少(図3A)およびアンドロゲン非依存性(CWR22R)腫瘍体積の約66.4%の減少(図3B)が、TKI治療を受けた動物について示された。 図3は、本発明の実施形態に従って、TKI(IRESSA)で処置した動物における皮下異種移植片腫瘍体積を、TKI治療を受けていないコントロール動物と比較したグラフ比較を示す。アンドロゲン依存性(CWR22R)腫瘍体積の約51%の減少(図3A)およびアンドロゲン非依存性(CWR22R)腫瘍体積の約66.4%の減少(図3B)が、TKI治療を受けた動物について示された。 図4Aは、本発明の実施形態に従って腫瘍を連続継代することによって、2つの別個のIRESSA抵抗性(IR)腫瘍系統(CWR22R、CWRSA6)を発生するスキームを示す。 図4Bは、本発明の実施形態に従うIRESSA抵抗性チャレンジのグラフ表示を示す。IRSSAで処置されたIR腫瘍は、未処置親腫瘍と同様の増殖を示した。 図5は、モノクローナル抗体2C4(Genentech,Inc.から入手可能であり、本明細書中で以降は「2C4」)を用いて処置したIR腫瘍のグラフ表示を示し、これは、本発明に従うIRESSA治療を受けたIR腫瘍と比較して81%増殖阻害を示す。さらに、IRESSAと2C4との組み合わせで処置した腫瘍は、2C4単独と類似する腫瘍増殖曲線をもたらした(統計学的に有意でない差異)。 図6Aは、本発明の実施形態に従うIRESSA感受性腫瘍およびIR腫瘍の両方において等価なレベルまでMAPKを活性化するEGFRの能力を示す。 図6Bは、本発明の実施形態に従ってTGF−αで刺激されたIR細胞におけるp−MAPKのIRESSA阻害を示す。 図6Cは、本発明の実施形態に従うp−EGFRに対するIRESSAの直接的影響を示す。 図7Aは、全EGFRタンパク質が、本発明の実施形態に従うIR腫瘍において変化しないままであったことを示す。 図7Bは、EGFRおよびHER−2のmRNAが、本発明に従うIR腫瘍において変化しないままであったことを示す。 図8は、本発明の実施形態に従って患者のEMP−1発現レベルと比較した、TKI(IRESSA)治療に対する症例ごとの臨床応答を示す。このデータは、IRESSAで処置した非小細胞肺癌を有する患者から得られる。それらの患者の臨床応答が、EMP−1発現レベルと相関付けられた。TKI(IRESSA)治療に対する応答の確率は、EMP−1発現レベルが、示される閾値(すなわち、点線)を超える(すなわち、遺伝子が、TAQMAN技術によって評価した場合に、そのmRNAレベルまたはタンパク質レベルで「検出可能」であった)個体において、10%未満であった。 図9は、本発明に従う、患者のEMP−1発現レベルに対するTKI(IRESSA)治療に対する応答の確率のグラフ比較を示す。このデータは、IRESSAで処置された非小細胞肺癌を有する患者から得られる。その臨床応答が、EMP−1発現レベルと相関付けられた。

Claims (27)

  1. 従来キナーゼインヒビター治療に対して抵抗性または非応答性である患者において、疾患状態を処置するための方法であって、
    抵抗性を克服する量のキナーゼインヒビターを提供する工程;および
    該抵抗性を克服する量のキナーゼインヒビターを、該患者に投与する工程、
    を包含する、方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、前記疾患状態は癌である、方法。
  3. 請求項1に記載の方法であって、前記抵抗性を克服する量のキナーゼインヒビターは、約500mg〜約3,000mgの前記キナーゼインヒビターである、方法。
  4. 請求項1に記載の方法であって、前記抵抗性を克服する量のキナーゼインヒビターは、約1,500mg〜約3,000mgの前記キナーゼインヒビターである、方法。
  5. 請求項1に記載の方法であって、前記抵抗性を克服する量のキナーゼインヒビターは、約2,000mgの前記キナーゼインヒビターである、方法。
  6. 請求項1に記載の方法であって、前記抵抗性を克服する量のキナーゼインヒビターを投与する工程は、1週間に1回および1週間に2回からなる群より選択される時間間隔で、前記抵抗性を克服する量のキナーゼインヒビターを投与する工程をさらに包含する、方法。
  7. 請求項1に記載の方法であって、前記キナーゼインヒビターは、ゲフィチニブ(IRESSA)、エルロチニブ(TARCEVA)、化合物CI1033、化合物PKI166、化合物GW2016、化合物EKB569、化合物IMC−C225、それらの薬学的に受容可能な塩、それらの薬学的等価物、およびそれらの組合せからなる群より選択される、方法。
  8. 請求項1に記載の方法であって、前記抵抗性を克服する量のキナーゼインヒビターは、前記患者においてHER−2キナーゼを遮断するに十分な量である、方法。
  9. 請求項1に記載の方法であって、前記抵抗性を克服する量のキナーゼインヒビターは、前記患者において少なくとも約800μMの血清中濃度を生じるに十分な量である、方法。
  10. 請求項1に記載の方法であって、前記抵抗性を克服する量のキナーゼインヒビターは、前記患者におけるEGFRでもHER−2でもないキナーゼレセプターを遮断するために十分な量である、方法。
  11. 請求項1に記載の方法であって、前記キナーゼインヒビターを投与する工程は、経口投与技術、静脈内注射、および筋肉内注射からなる群より選択される投与技術によって、前記キナーゼインヒビターを投与する工程をさらに包含する、方法。
  12. 請求項2に記載の方法であって、前記癌は、前立腺癌、肺癌、乳癌、胃癌、結腸直腸癌、膵臓癌、卵巣癌、および神経膠芽細胞腫からなる群より選択される型の癌である、方法。
  13. キナーゼインヒビター治療に対して感受性について個体をスクリーニングする方法であって、
    該個体におけるEMP−1遺伝子の発現レベルを試験する工程;および
    該EMP−1遺伝子の発現レベルに基づいて、従来のキナーゼインヒビター治療に対する該個体の感受性に関する決定を行う工程;
    を包含する、方法。
  14. 請求項13に記載の方法であって、前記感受性に関する決定を行う工程は、前記EMP−1遺伝子の発現レベルが検出可能である場合に、前記個体が、従来のキナーゼインヒビター治療に応答する10%未満の確率を有することを決定する工程をさらに包含する、方法。
  15. 個体における疾患状態を処置するための方法であって、
    該個体におけるEMP−1遺伝子の発現レベルを試験する工程;
    該EMP−1遺伝子の発現レベルに基づいて、従来のキナーゼインヒビター治療に対する該個体の感受性に関する決定を行う工程;および
    抵抗性を克服する量のキナーゼインヒビターを、該個体に投与する工程、
    を包含する、方法。
  16. 請求項15に記載の方法であって、前記疾患状態は癌である、方法。
  17. 請求項15に記載の方法であって、前記感受性に関する決定を行う工程は、前記EMP−1遺伝子の発現レベルが検出可能である場合に、前記個体が、従来のキナーゼインヒビター治療に応答する10%未満の確率を有することを決定する工程をさらに包含する、方法。
  18. 請求項15に記載の方法であって、前記抵抗性を克服する量のキナーゼインヒビターは、約500mg〜約3,000mgの前記キナーゼインヒビターである、方法。
  19. 請求項15に記載の方法であって、前記抵抗性を克服する量のキナーゼインヒビターは、約1,500mg〜約3,000mgの前記キナーゼインヒビターである、方法。
  20. 請求項15に記載の方法であって、前記抵抗性を克服する量のキナーゼインヒビターは、約2,000mgの前記キナーゼインヒビターである、方法。
  21. 請求項15に記載の方法であって、前記抵抗性を克服する量のキナーゼインヒビターを投与する工程は、1週間に1回および1週間に2回からなる群より選択される時間間隔で、前記抵抗性を克服する量のキナーゼインヒビターを投与する工程をさらに包含する、方法。
  22. 請求項15に記載の方法であって、前記キナーゼインヒビターは、ゲフィチニブ(IRESSA)、エルロチニブ(TARCEVA)、化合物CI1033、化合物PKI166、化合物GW2016、化合物EKB569、化合物IMC−C225、それらの薬学的に受容可能な塩、それらの薬学的等価物、およびそれらの組合せからなる群より選択される、方法。
  23. 請求項15に記載の方法であって、前記抵抗性を克服する量のキナーゼインヒビターは、前記患者においてHER−2キナーゼを遮断するに十分な量である、方法。
  24. 請求項15に記載の方法であって、前記抵抗性を克服する量のキナーゼインヒビターは、前記患者において少なくとも約800μMの血清中濃度を生じるに十分な量である、方法。
  25. 請求項15に記載の方法であって、前記抵抗性を克服する量のキナーゼインヒビターは、前記患者におけるEGFRでもHER−2でもないキナーゼレセプターを遮断するために十分な量である、方法。
  26. 請求項15に記載の方法であって、前記キナーゼインヒビターを投与する工程は、経口投与技術、静脈内注射、および筋肉内注射からなる群より選択される投与技術によって、前記キナーゼインヒビターを投与する工程をさらに包含する、方法。
  27. 請求項16に記載の方法であって、前記癌は、前立腺癌、肺癌、乳癌、胃癌、結腸直腸癌、膵臓癌、卵巣癌、および神経膠芽細胞腫からなる群より選択される型の癌である、方法。
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