JP2005528345A - 増殖性障害治療用の、アミノ置換されたスルホンアニリド及びその誘導体 - Google Patents
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Abstract
Description
悪性腫瘍は、今でも米国及び世界における第1の死亡原因である。悪性腫瘍に使用するための新しい化学療法剤は、広い有効範囲及び優れた治療係数が求められる。例えば、スチレン−ω−スルホンアニリドが、スチリルスルホニルクロライドをアニリンと反応させて調製された(Bordwellら、J.Amer.Chem.Soc.68:139、1946)。上記及び他のある種のスチレン−ω−スルホンアニリドが、通常の家バエ(Musca domestica L)に対して使用できる化学不妊剤としてクネーフェナーゲル型合成により調製された(Oliverら、Synthesis 321-322、1975)。
Snyder,Jr.により米国特許第4035421号にはN−(3,4−ジクロロフェニル)−2−フェニルエテンスルホンアミドの製造方法、及びその抗菌剤としての使用方法が記載されている。
N−(3,4−ジクロロフェニル)−2−フェニルエテンスルホンアミドの抗菌活性のみを示す以外には、有効な医薬的活性は、当業者に公知の限られた数のα−、β−不飽和スルホンアミドには示されていなかった。このように、この種の化合物について、特に抗細胞増殖又は抗腫瘍性の用途は提示されていなかった。
本発明は化合物、組成物及び治療方法を提供することを目的とする。本発明の生物学的活性化合物は、アミノ置換されたスルホンアニリド、及びそれらの塩の形である。
本発明は、腫瘍及び他の増殖性疾患の治療用、化合物、組成物及び方法を提供することを目的とする。
本発明は、正常細胞以外の腫瘍細胞の死滅を選択できる化合物を提供することを目的とする。
本発明は、新生物性細胞に選択的にアポトーシスを起させる化合物、組成物及び方法を提供することを目的とする。
・Xは下記(i)及び(ii)の群から選ばれ;
・それぞれのMは−(C1−C6)アルキレン−、−(CH2)a−V−(CH2)b−、−(CH2)d−W−(CH2)e−及び−Z−の群から独立して選ばれる二価の結合基であり;
・それぞれのyは0又は1の群から独立して選ばれ;
・それぞれのVは−C(=O)−、−C(=O)−O−、−C(=O)−(C1−C6)パーフルオロアルキレン−、−C(=S)−、−S(=O)−、−SO2−、−C(=O)NR4−、−C(=S)NR4−及び−SO2NR4−の群から独立して選ばれ;
・それぞれのWは−NR4−、−O−及び−S−の群から独立して選ばれ;
・それぞれのaは0、1、2及び3の群から独立して選ばれ;
・それぞれのbは0、1、2及び3の群から独立して選ばれ;
・それぞれのdは1、2及び3の群から独立して選ばれ;
・それぞれのeは0、1、2及び3の群から独立して選ばれ;
・−Z−は下式で表され;
・それぞれのRaは−H、−CH3、−(CH2)3−NH−C(NH2)(=NH)、−CH2C(=O)NH2、−CH2COOH、−CH2SH、−(CH2)2C(=O)−NH2、−(CH2)2COOH、−CH2−(2−イミダゾリル)、−CH(CH3)−CH2−CH3、−CH2CH(CH3)2、−(CH2)4−NH2、−(CH2)2−S−CH3、フェニル、CH2−フェニル、−CH2−OH、−CH(OH)−CH3、−CH2−(3−インドリル)、−CH2−(4−ヒドロキシフェニル)、−CH(CH3)2及び−CH2−CH3の群から独立して選ばれ;
・Ra及びR1が結合して5、6又は7員の複素環を形成する化合物でもよく;
・それぞれのR1は−H、−(C1−C6)パーフルオロアルキル、非置換のアリール、置換されたアリール、置換された複素環、非置換の複素環、−CO2R5、−C(=O)NR4 2、−CR4R6R7、−C(=NH)−NR4 2及び1000未満の分子量を有する一価のペプチジル成分の群から独立して選ばれ;
・yが0でありR1が−CO2R5の場合、R5は−Hではなく;
・−R2及び−(M)y−R1は任意で共有結合して5、6又は7員の置換又は非置換の複素環を形成しても良く;
・R3は−(C1−C6)アルキルから独立して選ばれ;
・それぞれのR4は−H、及び−(C1−C6)アルキルの群から独立して選ばれ;
・R4及びR1が同一の窒素原子に結合する場合、R1及びR4は結合して複素環を形成しても良く;
・2つのR4基が対になって同一の窒素に結合する場合、その2つのR4基は結合して複素環を形成しても良く;
・それぞれのR5は−H、−(C1−C6)アルキル及び−(C1−C6)アシルの群から独立して選ばれ;
・それぞれのR6は−H、−(C1−C6)アルキル、−CO2R5、−C(=O)R7、−OR5、−SR4、−(C1−C3)アルコキシ、−(C1−C3)アルキルチオ、グアニジノ、−NR4 2、フェニル、置換されたフェニル、複素環、置換された複素環及びハロゲンの群から独立して選ばれ;
・それぞれのR7は−H、ハロゲン、−(C1−C6)アルキル、−NR4 2及び2つの窒素原子を含有する複素環の群から独立して選ばれ;
・Ar、R、R1、Ra、R6及びR7を構成するかその中に含まれる置換されたアリール及び置換された複素環基のための置換基は、ハロゲン、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ、−NO2、−C≡N、−CO2R5、−C(=O)O(C1−C3)アルキル、−OH、−(C2−C6)−OH、ホスホナート、−NR4 2、−NHC(=O)(C1−C6)アルキル、スルファミル、カルバミル、−OC(=O)(C1−C3)アルキル、−O(C2−C6)−N((C1−C6)アルキル)2及び−CF3の群から独立して選ばれ;
(2)R1が分子量1000未満の一価のペプチジル成分であり、Vが−C(=O)NR3−、−SO2NR3−、又は−NR4−であり、bが0の場合、上記ペプチジル成分はペプチドのカルボキシ末端を介して又は側鎖カルボキシル基を介してMと結合して、それぞれイミド、スルホンイミド、又はカルボキシアミドを形成し;
(3)R1が分子量1000未満の一価のペプチジル成分であり、Wが−S−又は−O−であり、dが0の場合、上記ペプチジル成分はペプチドのカルボキシ末端を介して又は側鎖カルボキシル基を介してMと結合して、それぞれカルボチオ酸エステル又はカルボン酸エステルを形成する。
・それぞれのVは−C(=O)−、−C(=S)−、−S(=O)−、−SO2−、−C(=O)NR4−、−C(=S)NR4−及び−SO2NR4−の群から独立して選ばれ;
・−Z−は下式で表され;
・それぞれのR1は−H、非置換のアリール、置換されたアリール、置換された複素環、非置換の複素環、−CO2R5、−C(=O)NR4 2、−CHR6R7、−C(=NH)−NR4 2及び1000未満の分子量を有する一価のペプチジル成分の群から独立して選ばれ;
・yが0でありR1が−CO2R5の場合、R5は−Hではなく;
上記好ましい例示として、ZがL絶対配置を有する式Iの化合物が挙げられる。
上記好ましい例示として、Rは−H又は(C1−C6)アルキルである式Iの化合物が挙げられる。
上記例示では、Arは任意で置換されてもよいフェニルである新規な式Iの化合物も提供する。
・X1は下記(i)、(ii)及び(iii)の群から選ばれ:
・Mは−(C1−C6)アルキレン−、−(CH2)a−V−(CH2)b−、−(CH2)d−W−(CH2)e−及び−Z−の群から選ばれる二価の結合基であり;
・yは0及び1の群から選ばれ;
・Vは−C(=O)−、−C(=S)−、−S(=O)−、−SO2−、−C(=O)NR4−、−C(=S)NR4−及び−SO2NR4−の群から選ばれ
・Wは−NR4−、−O−及び−S−の群から選ばれ;
・aは0、1、2及び3の群から選ばれ;
・bは0、1、2及び3の群から選ばれ;
・dは1、2及び3の群から選ばれ;
・eは0、1、2及び3の群から選ばれ;
・−Z−は下式で表され;
・Raは−H、−CH3、−(CH2)3−NH−C(NH2)(=NH)、−CH2C(=O)NH2、−CH2COOH、−CH2SH、−(CH2)2C(=O)−NH2、−(CH2)2COOH、−CH2−(2−イミダゾリル)、−CH(CH3)−CH2−CH3、−CH2CH(CH3)2、−(CH2)4−NH2、−(CH2)2−S−CH3、フェニル、CH2−フェニル、−CH2−OH、−CH(OH)−CH3、−CH2−(3−インドリル)、−CH2−(4−ヒドロキシフェニル)、−CH(CH3)2及び−CH2−CH3の群から選ばれ;
・Ra及びR1が結合して5、6又は7員の複素環を形成する化合物でもよく;
・R1は−H、非置換のアリール、置換されたアリール、置換された複素環、非置換の複素環、−CO2R5、−C(=O)NR4 2、−CHR6R7、−C(=NH)−NR4 2及び1000未満の分子量を有する一価のペプチジル成分の群から選ばれ;
・yが0でありR1が−CO2R5の場合、R5は−Hではなく;
・−R2及び−(M)y−R1は任意で共有結合して5、6又は7員の置換又は非置換の複素環を形成しても良く;
・R3は−(C1−C6)アルキルから独立して選ばれ;
・それぞれのR4は−H、及び−(C1−C6)アルキルの群から独立して選ばれ;
・R4及びR1が同一の窒素原子に結合する場合、R1及びR4は結合して複素環を形成しても良く;
・2つのR4基が対になって同一の窒素に結合する場合、その2つのR4基は結合して複素環を形成しても良く;
・それぞれのR5は−H、−(C1−C6)アルキル及び−(C1−C6)アシルの群から独立して選ばれ;
・R6は−H、−(C1−C6)アルキル、−CO2R5、−C(=O)R7、−OH、−SR4、−(C1−C3)アルコキシ、−(C1−C3)アルキルチオ、グアニジノ、−NR4 2、フェニル、置換されたフェニル、複素環、置換された複素環及びハロゲンの群から選ばれ;
・R7は−H、ハロゲン、−(C1−C6)アルキル、−NR4 2及び2つの窒素原子を含有する複素環の群から選ばれ;
・Ar、R、R1、R2、Ra、R6及びR7を構成するかその中に含まれる置換されたアリール及び置換された複素環基のための置換基は、ハロゲン、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ、−NO2、−C≡N、−CO2R5、−C(=O)O(C1−C3)アルキル、−OH、−(C2−C6)−OH、ホスホナート、−NR4 2、−NHC(=O)(C1−C6)アルキル、スルファミル、カルバミル、−OC(=O)(C1−C3)アルキル、−O(C2−C6)−N((C1−C6)アルキル)2及び−CF3の群から独立して選ばれ;
(2)R1が分子量1000未満の一価のペプチジル成分であり、Vが−C(=O)NR3−、−SO2NR3−、又は−NR4−であり、bが0の場合、上記ペプチジル成分はペプチドのカルボキシ末端を介して又は側鎖カルボキシル基を介してMと結合して、それぞれイミド、スルホンイミド、又はカルボキシアミドを形成し;
(3)R1が分子量1000未満の一価のペプチジル成分であり、Wが−S−又は−O−であり、dが0の場合、上記ペプチジル成分はペプチドのカルボキシ末端を介して又は側鎖カルボキシル基を介してMと結合して、それぞれカルボチオ酸エステル又はカルボン酸エステルを形成する。
好ましい保護基は、式IIIの3位のアミノ基を誘導体化するための反応に安定な基である。それにより、上記保護基は任意で除去されて基X1を再生できる。
・X2はNO2及び−NH2の群から選ばれ、任意で化学的保護基で保護されてもよく;
・Rは−H、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ、(C3−C6)アルケニル、(C2−C6)ヘテロアルキル、(C3−C6)ヘテロアルケニル、(C2−C6)ヒドロキシアルキル、置換されたアリール、非置換のアリール、置換された複素環、非置換の複素環、置換されたアリール(C1−C3)アルキル、非置換のアリール(C1−C3)アルキル、置換された複素環(C1−C3)アルキル及び非置換の複素環(C1−C3)アルキルの群から選ばれ;
・R2は−H、−(C1−C6)アルキル、及びアリール(C1−C3)アルキルの群から独立して選ばれ;
・−R2及び−(M)y−R1は任意で共有結合して5、6又は7員の置換又は非置換の複素環を形成しても良く;
・それぞれのR3は−(C1−C6)アルキルから独立して選ばれる。
上記例示において、Arは、任意で置換されてもよいフェニルである化合物又はその塩も提供される。
・それぞれのMは−(C1−C6)アルキレン−、−(CH2)a−V−(CH2)b−、−(CH2)d−W−(CH2)e−及び−Z−の群から独立して選ばれる二価の結合基であり;
・それぞれのyは0又は1の群から独立して選ばれ;
・それぞれのVは−C(=O)−、−C(=S)−、−S(=O)−、−SO2−、−C(=O)NR4−、−C(=S)NR4−及び−SO2NR4−の群から独立して選ばれ;
・それぞれのWは−NR4−、−O−及び−S−の群から独立して選ばれ;
・それぞれのaは0、1、2及び3の群から独立して選ばれ;
・それぞれのbは0、1、2及び3の群から独立して選ばれ;
・それぞれのdは1、2及び3の群から独立して選ばれ;
・それぞれのeは0、1、2及び3の群から独立して選ばれ;
・−Z−は下式で表され;
・それぞれのRaは−H、−CH3、−(CH2)3−NH−C(NH2)(=NH)、−CH2C(=O)NH2、−CH2COOH、−CH2SH、−(CH2)2C(=O)−NH2、−(CH2)2COOH、−CH2−(2−イミダゾリル)、−CH(CH3)−CH2−CH3、−CH2CH(CH3)2、−(CH2)4−NH2、−(CH2)2−S−CH3、フェニル、CH2−フェニル、−CH2−OH、−CH(OH)−CH3、−CH2−(3−インドリル)、−CH2−(4−ヒドロキシフェニル)、−CH(CH3)2及び−CH2−CH3の群から独立して選ばれ;
・Ra及びR1が結合して5、6又は7員の複素環を形成する化合物でもよく;
・それぞれのR1は−H、非置換のアリール、置換されたアリール、置換された複素環、非置換の複素環、−CO2R5、−C(=O)NR4 2、−CHR6R7、−C(=NH)−NR4 2及び1000未満の分子量を有する一価のペプチジル成分の群から独立して選ばれ;
・yが0でありR1が−CO2R5の場合、R5は−Hではなく;
・−R2及び−(M)y−R1は任意で共有結合して5、6又は7員の置換又は非置換の複素環を形成しても良く;
・それぞれのR3は−(C1−C6)アルキルから独立して選ばれ;
・それぞれのR4は−H、及び−(C1−C6)アルキルの群から独立して選ばれ;
・R4及びR1が同一の窒素原子に結合する場合、R1及びR4は結合して複素環を形成しても良く;
・2つのR4基が対になって同一の窒素に結合する場合、その2つのR4基は結合して複素環を形成しても良く;
・それぞれのR5は−H、−(C1−C6)アルキル及び−(C1−C6)アシルの群から独立して選ばれ;
・それぞれのR6は−H、−(C1−C6)アルキル、−CO2R5、−C(=O)R7、−OH、−SR4、−(C1−C3)アルコキシ、−(C1−C3)アルキルチオ、グアニジノ、−NR4 2、フェニル、置換されたフェニル、複素環、置換された複素環及びハロゲンの群から独立して選ばれ;
・それぞれのR7は−H、ハロゲン、−(C1−C6)アルキル、−NR4 2及び2つの窒素原子を含有する複素環の群から独立して選ばれ;
・Qは−H、−(C1−C6)アルコキシ、ハロゲン、−(C1−C6)アルキル及び−NR4 2の群から選ばれ;
・R、R1、Ra、R6及びR7を構成するかその中に含まれる置換されたアリール及び置換された複素環基のための置換基は、ハロゲン、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ、−NO2、−C≡N、−CO2R5、−C(=O)O(C1−C3)アルキル、−OH、−(C2−C6)−OH、ホスホナート、−NR4 2、−NHC(=O)(C1−C6)アルキル、スルファミル、カルバミル、−OC(=O)(C1−C3)アルキル、−O(C2−C6)−N((C1−C6)アルキル)2及び−CF3の群から独立して選ばれ;
(2)R1が分子量1000未満の一価のペプチジル成分であり、Vが−C(=O)NR3−、−SO2NR3−、又は−NR4−であり、bが0の場合、上記ペプチジル成分はペプチドのカルボキシ末端を介して又は側鎖カルボキシル基を介してMと結合して、それぞれイミド、スルホンイミド、又はカルボキシアミドを形成し;
(3)R1が分子量1000未満の一価のペプチジル成分であり、Wが−S−又は−O−であり、dが0の場合、上記ペプチジル成分はペプチドのカルボキシ末端を介して又は側鎖カルボキシル基を介してMと結合して、それぞれカルボチオ酸エステル又はカルボン酸エステルを形成する。
・Rは−H、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ、(C3−C6)アルケニル、(C2−C6)ヘテロアルキル、(C3−C6)ヘテロアルケニル、(C2−C6)ヒドロキシアルキル、置換されたアリール、非置換のアリール、置換された複素環、非置換の複素環、置換されたアリール(C1−C3)アルキル、非置換のアリール(C1−C3)アルキル、置換された複素環(C1−C3)アルキル及び非置換の複素環(C1−C3)アルキルの群から選ばれ;
・R2は−H、−(C1−C6)アルキル、及びアリール(C1−C3)アルキルの群から独立して選ばれ;
・−R2及び−(M)y−R1は任意で共有結合して5、6又は7員の置換又は非置換の複素環を形成しても良く;
・それぞれのR3は−(C1−C6)アルキルから独立して選ばれ;
・それぞれのR4は−H、及び−(C1−C6)アルキルの群から独立して選ばれ;
・Qは−H、−(C1−C6)アルコキシ、ハロゲン、−(C1−C6)アルキル及び−NR4 2の群から選ばれる。
上記式IIIa’の化合物の例示として、Qが(C1−C6)アルコキシである化合物又はそれらの塩が挙げられる。
上記式IIIa’の化合物の例示として又、Qが−OCH3である化合物又はそれらの塩が挙げられる。
更に本発明は、R3が−CH3である式IIIa’の化合物又はそれらの塩も挙げられる。
上記化合物の一例は、(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−4−メトキシ−3−アミノフェニルスルホンアミド、又はその化合物の塩である。
その好ましい例として、Arが任意で置換されたフェニルである化合物及びそれらの塩も挙げられる。
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−(3−カルボキシアセトアミド−4−メトキシフェニル)−スルホンアミド;
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[3−(3,5−ジニトロベンズアミド)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド;
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[3−(3,5−ジアミノベンズアミド)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド;
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−(3−クロロアセトアミド−4−メトキシフェニル)−スルホンアミド;
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[3−(4−メチルピペラジニル)アセトアミド−4−メトキシフェニル]スルホンアミド;
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−ベンズアミド)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド;
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−3[(4−ニトロベンズアミド)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド;
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−3[(4−アミノベンズアミド)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド;
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−アセトアミド)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド;
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−ヒドロキシアセトアミド)−4−メトキシフェニル)]−スルホンアミド;及び
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−N,N−ジメチルアセトアミド)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド。
上記例示として、gが0である式Vの化合物及びそれらの塩が挙げられる。
好ましい式Vの化合物として、例えば、下記化合物及びそれらの塩が挙げられる:
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−(3−アミノ−4−メトキシフェニル)スルホンアミド−L−リジンアミド;
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−(3−アミノ−4−メトキシフェニル)スルホンアミド−L−セリンアミド;及び
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−(3−アミノ−4−メトキシフェニル)スルホンアミド−D−セリンアミド。
式VIの化合物として、例えば下記化合物及びそれらの塩が挙げられる:
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−(3−カルボキシメチルスルファミル−4−メトキシフェニル)−スルホンアミド;
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[3−(3,5−ジニトロベンゼンスルファミル)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド;及び
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[3−(3,5−ジアミノベンゼンスルファミル)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド。
これら化合物として(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−(3−グアニジノ−4−メトキシフェニル)スルホンアミド、又はその化合物の塩が挙げられる。
上記例示として、Arは任意で置換されたフェニルである化合物及びそれらの塩が挙げられる。
式VIIIの化合物の例示として例えば、下記化合物及びそれらの塩が挙げられる:
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−(3−カルボキシメチルアミノ−4−メトキシフェニル)スルホンアミド;及び
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−(3−N−メチルアミノ−4−メトキシフェニル)−スルホンアミド。
上記例示として、Arは任意で置換されたフェニルである化合物及びそれらの塩が挙げられる。
・X1は下記(i)、(ii)及び(iii)の群から選ばれ;
・Mは−(C1−C6)アルキレン−、−(CH2)a−V−(CH2)b−、−(CH2)d−W−(CH2)e−及び−Z−の群から選ばれる二価の結合基であり;
・yは0及び1の群から選ばれ;
・Vは−C(=O)−、−C(=S)−、−S(=O)−、−SO2−、−C(=O)NR4−、−C(=S)NR4−及び−SO2NR4−の群から選ばれ
・Wは−NR4−、−O−及び−S−の群から選ばれ;
・aは0、1、2及び3の群から選ばれ;
・bは0、1、2及び3の群から選ばれ;
・dは1、2及び3の群から選ばれ;
・eは0、1、2及び3の群から選ばれ;
・−Z−は下式で表され;
・Raは−H、−CH3、−(CH2)3−NH−C(NH2)(=NH)、−CH2C(=O)NH2、−CH2COOH、−CH2SH、−(CH2)2C(=O)−NH2、−(CH2)2COOH、−CH2−(2−イミダゾリル)、−CH(CH3)−CH2−CH3、−CH2CH(CH3)2、−(CH2)4−NH2、−(CH2)2−S−CH3、フェニル、CH2−フェニル、−CH2−OH、−CH(OH)−CH3、−CH2−(3−インドリル)、−CH2−(4−ヒドロキシフェニル)、−CH(CH3)2及び−CH2−CH3の群から選ばれ;Ra及びR1が結合して5、6又は7員の複素環を形成する化合物でもよく;
・R1は−H、非置換のアリール、置換されたアリール、置換された複素環、非置換の複素環、−CO2R5、−C(=O)NR4 2、−CHR6R7、−C(=NH)−NR4 2及び1000未満の分子量を有する一価のペプチジル成分の群から選ばれ;
・yが0でありR1が−CO2R5の場合、R5は−Hではなく;
・−R2及び−(M)y−R1は任意で共有結合して5、6又は7員の置換又は非置換の複素環を形成しても良く;
・R3は−(C1−C6)アルキルから独立して選ばれ;
・それぞれのR4は−H、及び−(C1−C6)アルキルの群から独立して選ばれ;
・R4及びR1が同一の窒素原子に結合する場合、R1及びR4は結合して複素環を形成しても良く;
・2つのR4基が対になって同一の窒素に結合する場合、その2つのR4基は結合して複素環を形成しても良く;
・それぞれのR5は−H、−(C1−C6)アルキル及び−(C1−C6)アシルの群から独立して選ばれ;
・R6は−H、−(C1−C6)アルキル、−CO2R5、−C(=O)R7、−OH、−SR4、−(C1−C3)アルコキシ、−(C1−C3)アルキルチオ、グアニジノ、−NR4 2、フェニル、置換されたフェニル、複素環、置換された複素環及びハロゲンの群から選ばれ;
・R7は−H、ハロゲン、−(C1−C6)アルキル、−NR4 2及び2つの窒素原子を含有する複素環の群から選ばれ;
・Ar、R、R1、R2、Ra、R6及びR7を構成するかその中に含まれる置換されたアリール及び置換された複素環基のための置換基は、ハロゲン、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ、−NO2、−C≡N、−CO2R5、−C(=O)O(C1−C3)アルキル、−OH、−(C2−C6)−OH、ホスホナート、−NR4 2、−NHC(=O)(C1−C6)アルキル、スルファミル、カルバミル、−OC(=O)(C1−C3)アルキル、−O(C2−C6)−N((C1−C6)アルキル)2及び−CF3の群から独立して選ばれ;
(2)R1が分子量1000未満の一価のペプチジル成分であり、Vが−C(=O)NR3−、−SO2NR3−、又は−NR4−であり、bが0の場合、上記ペプチジル成分はペプチドのカルボキシ末端を介して又は側鎖カルボキシル基を介してMと結合して、それぞれイミド、スルホンイミド、又はカルボキシアミドを形成し;
(3)R1が分子量1000未満の一価のペプチジル成分であり、Wが−S−又は−O−であり、dが0の場合、上記ペプチジル成分はペプチドのカルボキシ末端を介して又は側鎖カルボキシル基を介してMと結合して、それぞれカルボチオ酸エステル又はカルボン酸エステルを形成する。
Rは−H、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ、(C3−C6)アルケニル、(C2−C6)ヘテロアルキル、(C3−C6)ヘテロアルケニル、(C2−C6)ヒドロキシアルキル、置換されたアリール、非置換のアリール、置換された複素環、非置換の複素環、置換されたアリール(C1−C3)アルキル、非置換のアリール(C1−C3)アルキル、置換された複素環(C1−C3)アルキル及び非置換の複素環(C1−C3)アルキルの群から選ばれ;
R3は−(C1−C6)アルキルから独立して選ばれ;
X2はNO2及び−NH2の群から選ばれ、任意で化学的保護基で保護されていても良い。
これら式IIaの化合物の例として(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−4−メトキシ−3−ニトロフェニルスルホンアミドが挙げられる。
例えば、式Iの化合物又はその化合物の塩の製造方法は、下記ステップを含む:
(1)式IIIaの化合物又はその化合物の塩を:
(a)ハライド、メシラート又はトシラート成分等である脱離基を有するアルキル成分;
(b)アリールハライド成分又はアリールプソイドハライド成分;
(c)脱離基により活性化されるカルボン酸成分、例えばカルボン酸クロライド成分又はカルボン酸無水物成分;
(d)脱離基により活性化されるスルホン酸、例えばスルホニルクロライド成分;
(e)脱離基で活性化されるカルバミン酸成分、例えばカルバミルクロライド成分;
(f)シアナート成分、例えばシアン化カリウム;
(g)アルデヒド若しくはケトン成分、又はそれらの水和物、又はそれらのケタール若しくはアセタール;
(h)カルボン酸成分又はアミノ酸成分、但しアミドカップリング剤が反応中に使用される;並びに
(i)置換のチオウレア成分と、1−メチル−又は1−フェニル−2−ハロピリジニウム塩、好ましくは2−クロロ−1−メチルヨウ化ピリジニウム、このヨウ化物はMukaiyama試薬として知られる、との反応生成物である成分;の群から選ばれる。)
式Iaの化合物を形成するステップ:
(a)−X2が保護基で保護された−NH2である場合、その保護基を上記−X2から除去して式Ibの化合物を得る;又は
(b)−X2が−NO2である場合、その−NO2を化学還元して式Ibの化合物を形成する;ステップ:
(a)例えばアルキルハライド又はアルキルメシラート等の脱離基を有するアルキル成分によるアルキル化;及び
(b)還元的アミノ化、即ち、シアノ水素化ホウ素ナトリウム又はトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム等の還元剤の存在下でのアルデヒド又はケトンとの反応;
が挙げられる。
(1)式C’の化合物又はその化合物の塩を:
(a)ハライド、メシラート又はトシラート成分等である脱離基を有するアルキル成分;
(b)アリールハライド成分又はアリールプソイドハライド成分;
(c)脱離基で活性化されたカルボン酸成分、例えばカルボン酸クロライド成分又はカルボン酸無水物成分;
(d)脱離基で活性化されたスルホン酸成分、例えばスルホニルクロライド成分;
(e)脱離基で活性化されたカルバミン酸成分、例えばカルバミルクロライド成分;
(f)シアナート成分、例えばシアン化カリウム;
(g)アルデヒド若しくはケトン成分、又はそれらの水和物又はそれらのケタール若しくはアセタール;
(h)カルボン酸成分又はアミノ酸成分、但しアミドカップリング剤が反応中に使用される;並びに
(i)置換されたチオウレア成分と、1−メチル−又は1−フェニル−2−ハロピリジニウム塩、好ましくは2−クロロ−1−メチルヨウ化ピリジニウム、このヨウ化物はMukaiyama試薬として知られる、との反応生成物である成分;
の群から選ばれる。)
(a)還元的アミノ化条件下でアルデヒド若しくはケトンと反応させるか;
(b)脱離基を有するアルキル成分でアニリン窒素をアルキル化して;
式Ie’の化合物を形成するステップ:
又、式Id’のアニリン窒素のアルキル化は、アルキルハライド又はアルキルメシラートにより行なうことが出来る。
(a)−X2が保護基で保護された−NH2である場合、その保護基を−X2から除去して式IVbの化合物を得る;又は
(b)−X2が−NO2である場合、その−NO2を−NH2へ化学還元して式IVbの化合物を形成する;ステップ:
(b)ジイソプロピルカルボジイミド等のカップリング剤;
と反応させて式Vaの化合物を形成するステップ:
(a)−X2が保護基で保護された−NH2である場合、その保護基を−X2から除去して式Vbの化合物を得る;又は
(b)−X2が−NO2である場合、その−NO2を−NH2へ化学還元して式Vbの化合物を形成するステップ:
(a)−X2が保護基で保護された−NH2である場合、その保護基を−X2から除去して式VIbの化合物を得る;又は
(b)−X2が−NO2である場合、その−NO2を−NH2へ化学還元して式VIbの化合物を形成する;ステップ:
(a)−X2が保護基で保護された−NH2である場合、その保護基を−X2から除去して式VIIbの化合物を得る;又は
(b)−X2が−NO2である場合、その−NO2を−NH2へ化学還元して式VIIbの化合物を形成する;ステップ:
(a)−X2が保護基で保護された−NH2である場合、その保護基を−X2から除去して式VIIIbの化合物を得る;又は
(b)−X2が−NO2である場合、その−NO2を−NH2へ化学還元して式VIIIbの化合物を形成する;ステップ:
(a)−X2が保護基で保護された−NH2である場合、その保護基を−X2から除去して式IXbの化合物を得る;又は
(b)−X2が−NO2である場合、その−NO2を−NH2へ化学還元して式IXbの化合物を形成する;ステップ:
(a)A7がシアナート成分の場合、R1は−H、(C1−C6)アルキル及びアリールの群から選ばれ;R4は−Hである;及び
(b)A7が脱離基で活性化されたカルバミン酸成分の場合、式XのR1及びR4は上記定義と同様である。)
(a)−X2が保護基で保護された−NH2である場合、その保護基を−X2から除去して式Xbの化合物を得る;又は
(b)−X2が−NO2である場合、その−NO2を−NH2へ化学還元して式Xbの化合物を形成する;ステップ:
又本発明は、式III−L−Abの共役複合体(但し、IIIは式IIIの化合物であり;Abは抗体であり;−L−は、一重結合又は上記式IIIの化合物を上記抗体へ共有結合している結合基である。)に関する。
更に本発明は、式I’−L−Abの共役複合体(但し、I’は式I’の化合物であり;Abは抗体であり;−L−は、一重結合又は上記式I’の化合物を上記抗体へ共有結合している結合基である。)に関する。
上記式I−L−Ab、I’−L−Ab及びIII−L−Abの共役複合体の好ましい例では、上記抗体(Ab)はモノクローナル抗体又は単一特異性ポリクローナル抗体である。
上記式I−L−Ab、I’−L−Ab及びIII−L−Abの共役複合体の更に好ましい例として、上記抗体(Ab)は腫瘍特異性抗体である。
又、本発明は、医薬的に許容できるキャリア及び1以上の上記式Iの化合物、又は上記化合物の医薬的に許容できる塩を含有する医薬的組成物も提供する。
本発明は、更に医薬的に許容できるキャリア及び少なくとも1の式I−L−Ab、I’−L−Ab又はIII−L−Abの共役複合体を含有する医薬的組成物を提供する。
又本発明は、式I−L−Ab、I’−L−Ab又はIII−L−Abの少なくとも1の共役複合体の有効量を患者へ投与することを含む、増殖性障害、特に腫瘍患者治療方法を提供する。
又本発明は、式I−L−Ab、I’−L−Ab又はIII−L−Abの少なくとも1の共役複合体の有効量を、単体又は医薬的に許容できるキャリアと組み合わせて患者へ投与することを含む、腫瘍患者中の腫瘍細胞の増殖抑制方法を提供する。
又本発明は、式I−L−Ab、I’−L−Ab又はIII−L−Abの少なくとも1の共役複合体の有効量を、単体又は医薬的に許容できるキャリアと組み合わせて患者へ投与することを含む、腫瘍患者中の腫瘍細胞、好ましくは悪性腫瘍細胞のアポトーシス誘起方法を提供する。
「アルキレン」は、それ自身又は他の置換基の一部として、特記しない限り、二価の直鎖状、分岐状又は環状鎖の炭化水素基を意味する。
単体又は他の言葉と組み合わせて使用される「アルケニル」は、特記しない限り、安定な一価不飽和又は二価不飽和炭化水素基、所定の数の炭素原子を有する、直鎖状鎖、分岐状鎖又は環状炭化水素基、を意味する。例えば、ビニル、プロペニル(アリル)、クロトニル(crotyl)、イソペンテニル、ブタジエニル、1,3−ペンタジエニル、1,4−ペンタジエニル、シクロペンテニル、シクロペンタジエニル及びより高級な相同体及び異性体が挙げられる。アルケン由来の二価の基として−CH=CH−CH2−が例示される。
「カルバミル」は基−C(=O)NRR’を意味する(但し、R及びR’は独立して、水素又はヒドロカルビル基から選ばれるか、R及びR’は一緒に複素環を形成する。)。カルバミル基の例として:−C(=O)NH2及び−C(=O)N(CH3)2が挙げられる。
それ自身又は別の言葉と組み合わせた「ヘテロアルキル」は、特記しない限り、所定の数の炭素原子及びO、N、及びSの群から選ばれる1又は2のヘテロ原子から構成され、窒素及びイオウ原子は任意で酸化されても良く窒素ヘテロ原子は任意で第4級化されてもよい、安定な直鎖状又は分岐状鎖の基を意味する。ヘテロ原子は、ヘテロアルキル基のどの位置にあってもよく、残りのヘテロアルキル基とそれが結合しているフラグメントとの間や、ヘテロアルキル基中の最も末端の炭素原子との間の位置等にあってもよい。例として:−O−CH2−CH2−CH3、−CH2−CH2CH2−OH、−CH2−CH2−NH−CH3、−CH2−S−CH2−CH3、及び−CH2CH2−S(=O)−CH3が挙げられる。2までのヘテロ原子が、例えば−CH2−NH−OCH3等のように連続しても良い。
「ヒドロキシアルキル」は、1以上の炭素原子がヒドロキシで置換されているアルキル基を意味する。例として、−CH2CH(OH)CH3及び−CH2CH2OHが挙げられる。
「ジ(C1−C6)アルキルアミノ(C2−C6)アルコキシ」は、(アルキル)2N(CH2)nO−(但し、2つのアルキル鎖が窒素原子と結合しており、独立して1〜6の炭素原子、好ましくは1〜3の炭素原子を含有し、nは2〜6の整数である。)を意味する。好ましくは、nは2又は3である。更に好ましくは、nは2であり、アルキル基はメチルである。即ち、好ましい基は、ジメチルアミノエトキシ基(CH3)2NCH2CH2O−である。
「スルファミル」は基−SO2NRR’(但し、R及びR’は独立して水素又はヒドロカルビル基から選ばれるか、R及びR’は一緒に複素環を形成してもよい。)を意味する。スルファミル基の例として:−SO2NH2、−SO2N(CH3)2及び−SO2NH(C6H5)が挙げられる。
単体又は他の言葉と組み合わせて使用される「アリール」は、特記しない限り、1以上の環(例えば、一、二又は三環)(但し、これらの環は、ビフェニル等の吊り下げ形で共に結合しても良く、ナフタレン等のように縮合してもよい。)を含有する炭素環状芳香族系を意味する。例として、フェニル;アントラシル(anthracyl);及びナフチルが挙げられる。
「ヘテロアリール」又は「ヘテロ芳香族」は、芳香族性を有する複素環を言う。
上記複素環式及びヘテロアリール成分の記載は例示のためであり、本発明を限定するものではない。
「ヒドロカルビル」は、水素及び炭素原子のみを含有する成分をいう。
置換基がアルキル又はアルコキシ基の場合、炭素鎖は分岐状、直鎖状又は環状鎖でもよく、好ましくは直鎖状である。
「ヒト抗体」は、非ヒト種免疫グロブリン由来の領域(CDR’)、及びヒト免疫グロブリン由来の抗体分子の残りを決定するその相補性を有する抗体を言う。
「キメラ抗体」は、異種に由来する可変領域及び定常領域を有する抗体を意味する。
「ヒトキメラ抗体」は、その中で少なくとも定常領域はヒト由来であるキメラ抗体を意味する。
「単一特異性ポリクローナル抗体」は、単一の抗原に対する特異性を有する複数の抗体種を有する抗体製剤を意味する。
アミノ置換されたスルホンアニリドは、2つの一般法のひとつにより調製できる。下記合成方法中、「Ar」は、置換又は非置換のアリール、及び置換又は非置換のヘテロアリールを例すために使用される。
一般法A
ステップ1:3−ニトロ−p−アニシジンの調製:
4−フロオロ−3−ニトロアニリン(10mmol)の無水メタノール(30mL)溶液を攪拌しながらそこへ、ナトリウムメトキシドを、15分間かけて滴下して添加した。添加中、反応温度は25℃以下に保持した。添加完了後、溶液を加熱して21時間還流した。反応の進行をTLCでモニターした。反応が完了すると、混合物を0℃へ冷却した。混合物のpHを塩酸で4.0に調整し、水を添加した。次にその溶液をジエチルエーテルで抽出し(3x50mL)、一緒にしたエーテル抽出物を食塩水で洗浄し、減圧下で濃縮して3−ニトロ−p−アニシジンを得た(mp51−53℃;84%収率)。
クロロスルホニルアセチルクロライド(22.4mmol)の無水エーテル(40mL)溶液を0℃に冷却した。無水メタノール(22.5mmol)を一度に添加した。反応混合物を0℃で2.5〜3時間保持し、反応の進行をTLCでモニターした。反応が完了したことをTLCで検知して、エーテルを減圧下で除去した。粗生成物は更に精製せずに次のステップに使用した。
3−ニトロ−p−アニシジン(20mmol)及びトリエチルアミン(20mmol)のジクロロメタン(100mL)溶液を10℃で15分間攪拌した。この溶液をメチルクロロスルホニルアセテート(20mmol)のジクロロメタン(30mL)溶液へ滴下した。添加完了後、反応混合物を室温で放置して温め、室温で3時間攪拌した。反応が完了したことをTLCで検知して、水を添加し、得られた混合物を15分間攪拌した。有機相を分離し、濃縮して粘調液体を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによりシリカ上で1:1酢酸エチル/ヘキサンで溶出して精製した。目的のメチル−3−ニトロ−4−メトキシアニリンスルホニルアセテートを白色結晶固体として得た(mp115−119℃;収率78%)。
丸底フラスコへ5.5gのメチル 4−メトキシ−3−ニトロアニリンスルホニルアセテートを投入した。ここへ水酸化ナトリウム溶液(水110mL中4.88g)を数回に分けて添加した。得られた反応混合物を、室温で3時間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターした。反応完了後、混合物を0℃に冷却した。HCl(12M)を徐々に添加して混合物をpH3.0−4.0にした。この酸性化混合物を、20分間0℃で攪拌した。淡白色固体が徐々に沈殿した。固体生成物をろ過で除去し、減圧乾燥した(mp154−156℃;収率75%)。
4−メトキシ−3−ニトロアニリンスルホニル酢酸(10mmol)及び2,4,6−トリメトキシベンズアルデヒド(10mmol)の氷酢酸(15mL)溶液を、室温で10分間攪拌した。触媒量のベンジルアミン(300μL)を溶液へ添加した。次に溶液を8時間還流した。次に反応混合物を室温まで冷却した。冷却した反応混合物へ酢酸エチルを添加した。形成された固体沈殿物をろ過で除去した。追加の酢酸エチル(30mL)を添加し、得られた混合物を、飽和炭酸水素ナトリウム、希釈HCL及び食塩水で、この順に洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、次に減圧下で濃縮した。得られた固体残渣を2−プロパノールから再結晶した(mp177−179℃;収率48−52%)。
2,4,6−トリメトキシスチリル−N−(4−メトキシ−3−ニトロフェニル)スルホンアミド(7mmol)を丸底フラスコ中で、エタノール(55mL)へ溶解させた。パラジウム触媒(5%Pd/C、275mg)を添加した。ヒドラジン水和物(182mmol)を次に一度に添加した。得られた混合物を5時間還流し、反応進行はTLCでモニターした。反応が完了すると、パラジウム触媒をろ過で除去し、ろ液を氷水を満たしたビーカー中に注いだ。溶液を攪拌すると、固体沈殿物が形成された。沈殿物質をろ過で除去し、減圧乾燥した(mp143−145;収率48%)。
2,4,6−トリメトキシスチリル−N−(4−メトキシ−3−ニトロフェニル)のスルホンアミド(1.3mmol)溶液をアセトン及び水(10mL)の2:1混合物に溶解し、50℃に加熱した。50℃で30分間後、ジチオン酸ナトリウム(Na2S2O4)(26.3mmol)を徐々に添加し、得られた混合物を1時間、還流(50℃)し、次に室温まで冷却した。水を添加して沈殿物を形成した。固体生成物をNaHCO3水溶液で洗浄し、次に酢酸エチルで回収し、無水Na2SO4で乾燥した。溶媒を減圧下で除去し、粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製した(mp143−145℃)。
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N[(3−アミノ)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド(1mmol)、芳香族又は脂肪族カルボン酸(1.5mmol)、ヒドロキシベンゾトリアゾール(1.5mmol)及び1,3−ジイソプロピルカルボジイミド(1.4mmol)のジメチルホルムアミド(8mL)溶液を、反応器中に投入した。反応器をマニュアルシェーカーに結合し、室温で5時間攪拌した。次に酢酸エチル(20mL)を溶液へ添加し、沈殿物をろ過で除去した。溶液を減圧乾燥し、残渣をエタノール(20mL)で処理して(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−アリール又はアルキルアミド)−4−メトキシフェニル]スルホンアミドを得た。
芳香族又は脂肪族の酸クロライド又はスルホニルクロライド(10mmol)のテトラヒドロフラン(40mL)溶液を、2,4,6−トリメトキシスチリル−N−(3−アミノ−4−メトキシフェニル)スルホンアミド(テトラヒドロフラン10mL中10mmol)溶液へ滴下した。得られた混合物を一晩攪拌し、反応の進行をTLCでモニターした。反応が完了すると、溶媒を減圧除去した。残渣をジクロロメタン(50mL)中に回収し、水(50mL)で洗浄した。分離したジクロロメタン相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して2,4,6−トリメトキシスチリル−N−(3−置換アミド−4−メトキシフェニル)スルホンアミドを得た。
一般法B:
ステップ1:アニリン化合物のアシル化
芳香族又は脂肪族酸のクロライド(10mmol)のテトラヒドロフラン(40mL)溶液中へ、2−メトキシ−5−ニトロアニリン(10mmol)のテトラヒドロフラン(THF)溶液を滴下した。溶液を一晩攪拌し、反応の完了をTLCでモニターした。溶媒を除去し、残渣をジクロロメタンで回収し、水で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥しエバポレートして2−アミド−4−ニトロアニソールを得た。
2−アミド−4−ニトロアニソール(1.3mmol)のアセトン水(10:5)溶液を50℃に加熱した。30分後、ナトリウムハイドロサルファイト(Na2S2O4)(26.3mmol)を徐々に添加し、混合物を還流(50℃、1時間)加熱し、室温まで冷却して水を添加した。生成物をNaHCO3でリンスし、次に酢酸エチルで抽出して単離した。有機相を無水Na2SO4で乾燥した。溶媒を減圧下で除去し、粗生成物をシリカカラムに通して精製した。
0℃に冷却したクロロスルホニルアセチルクロライド(22.4mmol)の無水エーテル(40mL)溶液へ、無水メタノール(22.5mmol)を一度に添加した。反応混合物をその温度で2.5〜3時間保持し、反応の完了をTLCでモニターした。反応完了が完成すると、エーテルを減圧下で除去し、精製しないで次のステップで使用した。
3−アミド−p−アニシジン(20mmol)及びトリエチルアミン(20mmol)のジクロロメタン(100mL)溶液を10℃で15分間保持した。この溶液へ、メチルクロロスルホニルアセテート(20mmol)のジクロロメタン(30mL)溶液を滴下した。添加完了後、反応混合物を、室温で3時間攪拌した。反応完了(TLCで確認した)後、水を反応混合物へ添加し、15分間攪拌した。有機相を分離して濃縮し、カラムクロマトグラフィーで精製した。
丸底フラスコへ5.5gのメチル 4−メトキシ−3−ニトロアニリンスルホニルアセテートを投入した。更に水酸化ナトリウム溶液(水110mL中4.88g)を、数回に分けて添加した。反応混合物を室温で3時間攪拌した。反応完了(TLCで確認した)後、反応混合物を0℃まで冷却し、濃HClを徐々に添加して溶液をpH3.0−4.0とした。沈殿した固体を分離して熱水から再結晶した。
3−アミド−4−メトキシアニリンスルホニル酢酸(10mmol)及び2,4,6−トリメトキシベンズアルデヒド(10mmol)の氷酢酸(15mL)溶液を室温で10分間攪拌した。触媒量のベンジルアミン(300μL)を溶液へ添加した。次にその溶液を8時間還流し、反応混合物を室温まで冷却した。次に酢酸エチルを反応混合物へ添加し、固体沈殿物をろ過により分離した。追加量(30mL)の酢酸エチルを添加し、飽和炭酸水素ナトリウム、希HCl及び食塩水で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し及び乾燥した相を減圧下で濃縮した。得られた固体生成物を適切な溶媒から再結晶した。
本発明の化合物は腫瘍患者(哺乳動物、例えば動物及びヒト)へ投与できる。
実施例1:(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−N,N−ジメチルアセトアミド)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド:
N,N−ジメチルグリシルクロライド(10mmol)及び(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−アミノ置換)−4−メトキシフェニル]スルホンアミドの溶液を、一般法Aに従って反応させた。得られた生成物をカラムクロマトグラフィーで精製した(収率94.65%、mp176−178℃)。
アセチルクロライド(10mmol)及び(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−アミノ置換)−4−メトキシフェニル]スルホンアミドの溶液を一般法Aに従って反応させた。得られた生成物をカラムクロマトグラフィーで精製した(収率64.5%、mp296−298℃)。
A.(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−アミノ)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド−L−ジ−boc−リジンアミド
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−アミノ)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド(1mmol)、ジ−boc−リジン(1.5mmol)、ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)(1.5mmol)及び1,3−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)(1.5mmol)のジメチルホルムアミド(DMF)(8mL)溶液を、反応器中で室温で5時間混合した。酢酸エチル(20mL)を混合物へ添加し、全ての沈殿固体をろ過で除去した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残渣をエタノール(20mL)と共に粉砕し、(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−アミノ)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド−L−ジ−boc−リジンアミドを得た。
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−アミノ)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド−L−ジ−boc−リジンアミド(500mg)のジクロロメタン(5ml)溶液を、4M HCl/ジオキサン(1mL)溶液へ添加した。得られた混合物を、室温で2時間攪拌した。沈殿した塩をろ過で除去し、アセトンから再結晶して(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−アミノ)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド−L−リジンアミド塩酸塩を得た(収率44.8%、mp300℃を超える)。
アセトキシアセチルクロライド(10mmol)及び(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−アミノ置換)−4−メトキシフェニル]スルホンアミドの溶液を、一般法Aに従って反応させた。得られた生成物をカラムクロマトグラフィーで精製した(収率64.5%、mp219−222℃)。
メチルブロモアセテート(5mmol)及び酢酸ナトリウム(5mmol)のメタノール(20mL)溶液を攪拌しながらそこへ、(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−アミノ置換)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド(1mmol)を添加した。得られた混合物を加熱して12〜15時間還流した。次に反応混合物を冷却して、氷水上へ注いだ。形成された固体沈殿物をろ過で除去した。エステル生成物が85%収率で得られた。
エステル(1g)をエタノール(8mL)及び4%水酸化ナトリウム水溶液(50mL)の混合物中に溶解した。得られた混合物を加熱して10分間還流し、透明溶液を形成した。次に反応混合物を室温まで冷却し、室温で3時間攪拌した。次に濃塩酸を固体沈殿物が形成されるまで滴下した。沈殿物をろ過で除去し、水で洗浄し、アセトン:水から再結晶し(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−カルボキシメチルアミノ)−4−メトキシフェニル]スルホンアミドを58.7%収率で得た(mp166−170℃)。
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−アセトキシアセトアミド)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド(実施例4で調製したもの)の溶液を、炭酸カリウム水溶液中で加水分解して(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−ヒドロキシアセトアミド)−4−メトキシフェニル]スルホンアミドを得た(収率33.6%、mp182−184℃)。
クロロアセチルクロライド(10mmol)及び(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−アミノ置換)−4−メトキシフェニル]スルホンアミドの溶液を、一般法Aに従って反応させた。得られた生成物をカラムクロマトグラフィーで精製した(収率68.7%、mp192−194℃)。
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−クロロアセトアミド)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド(10mmol)、N−メチルピペラジン(10mmol)及び炭酸カリウム(10mmol)のDMF(20mL)溶液を加熱して、5時間還流した(80℃)。次に反応混合物を室温まで冷却し、水を添加した。得られた混合物を酢酸エチルで抽出した。有機相を水、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。揮発物を減圧下で除去し、(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[3−(4−メチルピペラジニル)アセトアミド−4−メトキシフェニル]スルホンアミドを44.8%収率で得た(mp137−140℃)。
トリフルオロ酢酸無水物(30mmol)及び(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−アミノ置換)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド(10mmol)の溶液を、室温で2時間攪拌した。揮発物を減圧下で除去し、残った残渣及び得られた生成物を、カラムクロマトグラフィーで精製した(収率58.6%)。
メチルクロロスルホニルアセテート(10mmol)及び5−ニトロ−2−メトキシアニリンの溶液を一般法Bで使用し、得られた生成物を水酸化ナトリウム水溶液で加水分解して目的の化合物を得た。
メチル 3−クロロ−3−オキソプロピオナート(10mmol)及び5−ニトロ−2−メトキシアニリンの溶液を一般法Bで使用し、得られた生成物を水酸化ナトリウム水溶液で加水分解し、目的の化合物を得た。
2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−アミノ)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド(10mmol)、N,N−ビス(tert−ブトキシカルボニル)チオウレア(12mmol)及びトリエチルアミン(22mmol)のジクロロメタン(10mL)溶液へ、Mukaiyama試薬(2−クロロ−1−メチルヨウ化ピリジニウム)(12mmol)を添加した。反応混合物を25℃で反応の完了まで、TLCでモニターして攪拌した。反応が完了してから溶媒をエバポレートし、残渣をジエチルエーテル(15mL)に溶解し、水で洗浄した。エーテル相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ロータリーエバポレーター中でエバポレートして、2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−ジ−tert−ブトキシグアニジノ)−4−メトキシフェニル]スルホンアミドを得た。
2,4,6−トリメトキシスチリル−N−(3−ジ−tert−ブトキシグアニジノ−4−メトキシフェニル)スルホンアミド(1g)の溶液を、ジクロロメタン及びトリフルオロ酢酸1:1混合物中に溶解した。反応混合物を3時間室温で攪拌し、溶液を減圧下で濃縮した。トリフルオロ酢酸を完全に除去するために、残渣を数回ジエチルエーテルで洗浄して濃縮した。残渣を最終的に水で洗浄し、得られた固体をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル70−325メッシュ)にかけて目的の化合物を得た。
3,5−ジニトロベンゾイルクロライド(10mmol)及び5−ニトロ−2−メトキシアニリンの溶液を一般法Bに使用し、目的の化合物を得た。
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[3−(3,5−ジニトロベンズアミド)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド(実施例5)の溶液を、一般法Bに記載されたように続くナトリウムハイドロサルファイト還元操作により還元し、目的の化合物を得た。
ベンゾイルクロライド(10mmol)及び5−ニトロ−2−メトキシアニリンの溶液を一般法Bに使用して目的の化合物を得た。
4−ニトロベンゾイルクロライド(10mmol)及び5−ニトロ−2−メトキシアニリンの溶液を一般法Bに使用して目的の化合物を得た。
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[3−(4−ニトロベンズアミド)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド(実施例9)の溶液を、一般法Bに記載されたように続くナトリウムハイドロサルファイト還元操作により還元し、目的の化合物を得た。
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−アミノ)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド(10mmol)のメタノール(40mL)溶液へ4−ニトロベンズアルデヒド(10mmol)を添加した。溶液を激しく攪拌して5時間還流した。反応混合物を冷却し、水で希釈し、次に水性混合物を2回ジクロロメタンで抽出し、有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥した有機溶液をエバポレートして、残渣を再結晶して目的の化合物を得た。
ステップ1:(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−アミノ)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド−L−Fmoc−セリンアミド:
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−アミノ)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド(1mmol)、Fmoc−Ser−OH(1.5mmol)、HOBT(1.5mmol)及びDIC(1.5mmol)のDMF(8mL)溶液を反応器中に投入した。反応器をマニュアルシェーカーへ結合し、室温で5時間攪拌した。次に酢酸エチル(20mL)を溶液へ添加し、沈殿物をろ過で除去した。溶液を減圧乾燥して残渣をエタノール(20mL)で処理して(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−アミノ)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド−L−Fmoc−セリンアミドを得た。
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−(3−アミノ−4−メトキシフェニル)スルホンアミド−L−Fmoc−セリンアミド(500mg)のジクロロメタン(10mL)溶液を攪拌しながらその中へピペリジン(2mL)を添加し、攪拌を2時間継続した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をジクロロメタン中に溶解し、シリカゲルカラムにかけた。化合物をジクロロメタン及び酢酸エチル1:1で溶離した。溶媒を減圧下で除去し(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−アミノ)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド−L−セリンアミドを得た。
ステップ1:(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−アミノ)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド−D−Fmoc−セリンアミド:
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−(3−アミノ−4−メトキシフェニル)スルホンアミド(1mmol)、Fmoc−Ser−OH(1.5mmol)、HOBT(1.5mmol)及びDIC(1.5mmol)のDMF(8mL)溶液を反応器に投入した。反応器をマニュアルシェーカーに結合し、室温で5時間攪拌した。次に酢酸エチル(20mL)を溶液へ添加し、沈殿物をろ過で除去した。溶液を減圧乾燥し、残渣をエタノール(20mL)で処理して(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−(3−アミノ−4−メトキシフェニル)スルホンアミド−D−Fmoc−セリンアミドを得た。
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−(3−アミノ−4−メトキシフェニル)スルホンアミド−L−Fmoc−セリンアミド(500mg)のジクロロメタン(10mL)溶液を攪拌しながらその中へピペリジン(2mL)を添加し、攪拌を2時間継続した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をジクロロメタン中に溶解し、シリカゲルカラムにかけた。化合物をジクロロメタン及び酢酸エチル1:1で溶離した。溶媒を減圧下で除去し(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−(3−アミノ−4−メトキシフェニル)スルホンアミド−D−セリンアミドを得た。
2,4,6−トリメトキシスチリル−N−(3−アミノ−4−メトキシフェニル)スルホンアミド(1mmol)の氷酢酸(10mL)溶液へ、シアン化カリウム水溶液(脱イオン水2mL中1mmol)を添加した。反応混合物を3時間室温で攪拌した。次に反応混合物を脱イオン水(100mL)へ投入し、酢酸エチルで3回抽出した。集めた有機相を次に酢酸を中性化するため炭酸水素ナトリウム、次に食塩水で洗浄した。次に有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下で除去し、カラムクロマトグラフィーで精製して目的の化合物を得た。
酢酸ナトリウム(5mmol)及び2,4,6−トリメトキシスチリル−N−(3−アミノ−4−メトキシフェニル)スルホンアミド(1mmol)のメタノール(20mL)溶液へ攪拌しながらその中へヨウ化メチル(1.5mmol)を添加し、還流温度で12−15時間攪拌を続けた。フラスコ中の内容物を冷却し、氷水中へ投入した。分離された白色生成物をろ過し、クロロホルムで洗浄し、減圧乾燥して(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−(3−N−メチルアミノ−4−メトキシフェニル)スルホンアミドを得た。
2,4−ジニトロベンゼンスルホニルクロライド(10mmol)及び5−ニトロ−2−メトキシアニリンの溶液を、一般法Bに使用して目的の化合物を得た。
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[3−(2,4−ジニトロベンゼン−スルファミル)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド(実施例19)の溶液を、一般法Bに記載されたように続くナトリウムハイドロサルファイト還元操作により還元し、目的の化合物を得た。
表1の化合物の構造を下記に示す。
アミノ置換されたスルホンアニリドの正常な線維芽細胞及び腫瘍細胞への効果は、Lathamら、Oncogene12:827-837(1996)に記載されているアッセイにより決定した。正常な2倍性肺ヒト線維芽細胞(HFL−1)又は腫瘍細胞(例えば、前立腺、結腸直腸、乳房、神経膠、膵臓、卵巣、肺又は白血病)を、35−mm2ウェル当り1.0×105細胞の細胞密度で6ウェルディッシュ中にプレートした。プレートした細胞を24時間後、種々の濃度のアミノ置換されたスルホンアニリドのジメチルスルホキシド(DMSO)溶液で処理した。96時間後にウェルをトリプシン処理し、生存細胞数をトリパンブルー染色排除法により血球計を使用して計測し、生存細胞の総数を決定した。正常なHFL細胞も、同一の化合物と濃度及び時間を同一条件にして処理した。DU145、BT20、DLD1及びH157腫瘍セルラインでの本発明の化合物の生物学的データを、下記表2に示す。表中の(+)は、化合物が腫瘍細胞死滅活性を濃度20micromolar未満で示したことを示す。
下記アッセイは、本発明の化合物の腫瘍細胞に対するアポトーシス活性を示す。
カスパーゼ及びICE−ファミリープロテアーゼは、アポトーシス中に活性化するシステインプロテアーゼである(Patelら、FASEB10:587-597、1996)。カスパーゼ−3、アポペイン(apopain)、及び幾つかの他の活性化プロテアーゼの標的である、ポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ(PARP)の開裂は広く使用され、アポトーシス用のマーカーとして受け入れられている(Nicholsonら、Nature 376(6533):37-43、1995;Lippkeら、J. Biol. Chemistry 271:1825、1996)。このアッセイ用に、BT20細胞(エストロゲン受容体ネガティブ乳癌)及びHFL−1細胞(正常な肺線維芽細胞)を、最終濃度20μMの本発明のアミノ置換されたスルホンアニリド又はジメチルスルホキシド(DMSO)で96時間処理した。次に細胞をRIPA緩衝液中でリンスして、それぞれのサンプルからの細胞性蛋白質合計100μgを、10%SDS−ポリアクリルアミドゲル上に分散させた。次に蛋白質をPROTRANろ紙(S/S)上にウェスタンブロットし、次にろ紙をPARPに特化した抗体(Boehringer Mannheim)にプローブした。この抗体は、116kDa完全長さのPARP及び83kDaの開裂生成物の両方を認識する。アッセイは、試験化合物が、処理した乳癌セルライン中で特にカスパーゼを活性化し、正常セルライン中では活性化しないかどうかを示す。ウェスタンブロットは、試験化合物で処理されたBT20細胞のみが83kDaPARP開裂生成物の存在を示すことを示した。同様に標準として処理されたHFL−1細胞は、完全長さのPARPを開裂しなかった。標準としてDMSOと同一時間処理されたBT20細胞は、アポトーシス経路を活性化しなかった。これらの結果は、本発明の化合物が、システインプロテアーゼ(アポトーシス用分子マーカー)の活性化により示されるアポトーシス経路の活性化により、選択的に腫瘍細胞を死滅することを示した。腫瘍性でない細胞は、アポトーシスを受けないが、腫瘍細胞死に必要な濃度より非常に高い濃度ではその成長が抑制された。
Claims (77)
- 式Iの化合物又はその化合物の塩、但し:
・Xは下記(i)及び(ii)の群から選ばれ;
・gは0又は1であり;
・それぞれのMは−(C1−C6)アルキレン−、−(CH2)a−V−(CH2)b−、−(CH2)d−W−(CH2)e−及び−Z−の群から独立して選ばれる二価の結合基であり;
・それぞれのyは0又は1の群から独立して選ばれ;
・それぞれのVは−C(=O)−、−C(=O)−O−、−C(=O)−(C1−C6)パーフルオロアルキレン−、−C(=S)−、−S(=O)−、−SO2−、−C(=O)NR4−、−C(=S)NR4−及び−SO2NR4−の群から独立して選ばれ;
・それぞれのWは−NR4−、−O−及び−S−の群から独立して選ばれ;
・それぞれのaは0、1、2及び3の群から独立して選ばれ;
・それぞれのbは0、1、2及び3の群から独立して選ばれ;
・それぞれのdは1、2及び3の群から独立して選ばれ;
・それぞれのeは0、1、2及び3の群から独立して選ばれ;
・−Z−は下式で表され;
・Rは−H、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ、(C3−C6)アルケニル、(C2−C6)ヘテロアルキル、(C3−C6)ヘテロアルケニル、(C2−C6)ヒドロキシアルキル、置換されたアリール、非置換のアリール、置換された複素環、非置換の複素環、置換されたアリール(C1−C3)アルキル、非置換のアリール(C1−C3)アルキル、置換された複素環(C1−C3)アルキル及び非置換の複素環(C1−C3)アルキルの群から選ばれ;
・それぞれのRaは−H、−CH3、−(CH2)3−NH−C(NH2)(=NH)、−CH2C(=O)NH2、−CH2COOH、−CH2SH、−(CH2)2C(=O)−NH2、−(CH2)2COOH、−CH2−(2−イミダゾリル)、−CH(CH3)−CH2−CH3、−CH2CH(CH3)2、−(CH2)4−NH2、−(CH2)2−S−CH3、フェニル、CH2−フェニル、−CH2−OH、−CH(OH)−CH3、−CH2−(3−インドリル)、−CH2−(4−ヒドロキシフェニル)、−CH(CH3)2及び−CH2−CH3の群から独立して選ばれ;
・Ra及びR1が結合して5、6又は7員の複素環を形成する化合物でもよく;
・それぞれのR1は−H、−(C1−C6)パーフルオロアルキル、非置換のアリール、置換されたアリール、置換された複素環、非置換の複素環、−CO2R5、−C(=O)NR4 2、−CR4R6R7、−C(=NH)−NR4 2及び1000未満の分子量を有する一価のペプチジル成分の群から独立して選ばれ;
・yが0でありR1が−CO2R5の場合、R5は−Hではなく;
・それぞれのR2は−H、−(C1−C6)アルキル、及びアリール(C1−C3)アルキルの群から独立して選ばれ;
・−R2及び−(M)y−R1は任意で共有結合して5、6又は7員の置換又は非置換の複素環を形成しても良く;
・R3は−(C1−C6)アルキルから独立して選ばれ;
・それぞれのR4は−H、及び−(C1−C6)アルキルの群から独立して選ばれ;
・R4及びR1が同一の窒素原子に結合する場合、R1及びR4は結合して複素環を形成しても良く;
・2つのR4基が対になって同一の窒素に結合する場合、その2つのR4基は結合して複素環を形成しても良く;
・それぞれのR5は−H、−(C1−C6)アルキル及び−(C1−C6)アシルの群から独立して選ばれ;
・それぞれのR6は−H、−(C1−C6)アルキル、−CO2R5、−C(=O)R7、−OR5、−SR4、−(C1−C3)アルコキシ、−(C1−C3)アルキルチオ、グアニジノ、−NR4 2、フェニル、置換されたフェニル、複素環、置換された複素環及びハロゲンの群から独立して選ばれ;
・それぞれのR7は−H、ハロゲン、−(C1−C6)アルキル、−NR4 2及び2つの窒素原子を含有する複素環の群から独立して選ばれ;
・Ar、R、R1、Ra、R6及びR7を構成するかその中に含まれアリール及び置換された複素環基のための置換基は、ハロゲン、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ、−NO2、−C≡N、−CO2R5、−C(=O)O(C1−C3)アルキル、−OH、−(C2−C6)−OH、フォスフォナート、−NR4 2、−NHC(=O)(C1−C6)アルキル、スルファミル、カルバミル、−OC(=O)(C1−C3)アルキル、−O(C2−C6)−N((C1−C6)アルキル)2及び−CF3の群から独立して選ばれ;
(1)R1が分子量1000未満の一価のペプチジル成分であり、Vが−C(=O)−、−C(=S)−、−S(=O)−又は−SO2−であり、bが0の場合、上記ペプチジル成分はペプチドのアミノ末端を介して又は側鎖アミノ基を介してMと結合して、それぞれアミド、チオアミド、スルフィンアミド又はスルホンアミドを形成し;
(2)R1が分子量1000未満の一価のペプチジル成分であり、Vが−C(=O)NR3−、−SO2NR3−、又は−NR4−であり、bが0の場合、上記ペプチジル成分はペプチドのカルボキシ末端を介して又は側鎖カルボキシル基を介してMと結合して、それぞれイミド、スルホンイミド、又はカルボキシアミドを形成し;
(3)R1が分子量1000未満の一価のペプチジル成分であり、Wが−S−又は−O−であり、dが0の場合、上記ペプチジル成分はペプチドのカルボキシ末端を介して又は側鎖カルボキシル基を介してMと結合して、それぞれカルボチオ酸エステル又はカルボン酸エステルを形成する。 - (E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−トリフルオロアセタミド)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド;及び(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−アセトキシアセタミド)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド;の群から選ばれる請求項1の化合物又はその化合物の塩。
- Arは任意で置換されてもよいフェニルである請求項4の化合物又はその化合物の塩。
- Rは水素又は(C1−C6)アルキルである請求項1の化合物。
- Arは任意で置換されてもよいフェニルである請求項6の化合物。
- Qは−(C1−C6)アルコキシである請求項9の化合物又はその化合物の塩。
- Qは−OCH3である請求項10の化合物又はその化合物の塩。
- R3は−CH3である請求項11の化合物又はその化合物の塩。
- 上記化合物は(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−4−メトキシ−3−アミノフェニルスルホンアミドである請求項12の化合物又はその化合物の塩。
- 式IIaの化合物又はその化合物の塩、但し:
・gは0又は1であり;
・Rは−H、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシ、(C3−C6)アルケニル、(C2−C6)ヘテロアルキル、(C3−C6)ヘテロアルケニル、(C2−C6)ヒドロキシアルキル、置換されたアリール、非置換のアリール、置換された複素環、非置換の複素環、置換されたアリール(C1−C3)アルキル、非置換のアリール(C1−C3)アルキル、置換された複素環(C1−C3)アルキル及び非置換の複素環(C1−C3)アルキルの群から選ばれ;
・R3は−(C1−C6)アルキルから独立して選ばれ;
・X2はNO2及び−NH2の群から選ばれ、任意で化学的保護基で保護されていても良い。 - (E)−2,4,6−トリメトキシ−スチリル−4−メトキシ−3−ニトロフェニルスルホンアミドである請求項14の化合物又はその化合物の塩。
- Arは任意で置換されてもよいフェニルである請求項16の化合物。
- gが0である請求項18の化合物又はその化合物の塩。
- (E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−カルボキシアセタミド)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド;
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[3−(3,5−ジニトロベンズアミド)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド;
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[3−(3,5−ジアミノベンズアミド)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド;
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−クロロアセタミド)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド;
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[3−(4−メチルピペラジニル)アセタミド4−メトキシフェニル]スルホンアミド;
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−ベンズアミド)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド;
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−3[(4−ニトロベンズアミド)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド;
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−3[(4−アミノベンズアミド)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド;
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−アセタミド)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド;
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−ヒドロキシアセタミド)−4−メトキシフェニル)]−スルホンアミド;並びに
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−N,N−ジメチルアセタミド)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド;
の群から選ばれる請求項19の化合物又はその化合物の塩。 - Arは任意で置換されてもよいフェニルである請求項21の化合物。
- gが0である請求項23の化合物又はその化合物の塩。
- (E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−アミノ)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド−L−リジンアミド;
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−アミノ)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド−L−セリンアミド;
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−アミノ)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド−D−セリンアミド;
の群から選ばれる請求項24の化合物又はその化合物の塩。 - Arは任意で置換されてもよいフェニルである請求項26の化合物又はその化合物の塩。
- gが0である請求項28の化合物又はその化合物の塩。
- (E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−カルボキシメチルスルファミル)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド;
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[3−(3,5−ジニトロベンゼンスルファミル)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド;
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[3−(3,5−ジアミノベンゼンスルファミル)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド;
の群から選ばれる請求項29の化合物又はその化合物の塩。 - Arは任意で置換されてもよいフェニルである請求項31の化合物又はその化合物の塩。
- gは0である請求項33の化合物又はその化合物の塩。
- 上記化合物は(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−グアニジノ)−4−メトキシフェニル]スルホンアミドである請求項34の化合物又はその化合物の塩。
- Arは任意で置換されてもよいフェニルである請求項36の化合物又はその化合物の塩。
- gが0である請求項38の化合物又はその化合物の塩。
- (E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−カルボキシメチルアミノ)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド;
(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−N−メチルアミノ)−4−メトキシフェニル]スルホンアミド;
の群から選ばれる請求項39の化合物又はその化合物の塩。 - gが0である請求項41の化合物又はその化合物の塩。
- 上記化合物は(E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−3[(4−ニトロフェニルイミノ)−4−メトキシフェニル]スルホンアミドである請求項42の化合物又はその化合物の塩。
- Arは任意で置換されてもよいフェニルである請求項44の化合物又はその化合物の塩。
- gが0である請求項46の化合物又はその化合物の塩。
- (E)−2,4,6−トリメトキシスチリル−N−[(3−ウレイド)−4−メトキシフェニル]スルホンアミドである請求項47の化合物又はその化合物の塩。
- 下記ステップを含む、請求項1の化合物又はその化合物の塩の製造方法:
(1)式IIIaの化合物又はその化合物の塩を;
式XIの化合物とカップリングして;
Aは親電子反応性中心を含有する成分であり、上記成分は下記(a)〜(i)の群から選ばれる;
(a)脱離基を有するアルキル成分;
(b)アリールハライド又はアリールプソイドハライド;
(c)脱離基で活性化されたカルボン酸;
(d)脱離基で活性化されたスルホン酸;
(e)脱離基で活性化されたカルバミン酸成分;
(f)シアナート成分;
(g)アルデヒド若しくはケトン成分、又はそれらの水和物又はそれらのケタール若しくはアセタール;
(h)カルボン酸成分及びアミドカップリング剤;
(i)チオウレア成分及び2−クロロ−1−メチルヨウ化ピリジニウムの中間生成物。)
式Iaの化合物を形成するステップ:
(a)−X2が保護基で保護された−NH2である場合、その保護基を−X2から除去して式Ibの化合物を得る;又は
(b)−X2が−NO2である場合、その−NO2を−NH2へ化学還元して式Ibの化合物を形成する;ステップ:
(4)任意で、R1上の機能性基を保護する上記保護基を除去して式Iの化合物を形成するステップ。
- 下記ステップを含む、請求項5の式IIIaの化合物又はその化合物の塩の製造方法:
(1)式IIaの化合物又はその化合物の塩を化学的に還元するステップ:
(2)ステップ1のアニリン還元生成物をアルキル化し式IIIaの化合物を形成するステップ。 - 式IIaの化合物又はその化合物の塩は;式Dの化合物を;
式Eの化合物と縮合して;
上記式IIaの化合物を形成して調製される請求項50の製造方法。 - 下記ステップを含む、請求項1の化合物の製造方法:
(1)式C’の化合物又はその化合物の塩を:
式XIの化合物とカップリングして;
(a)脱離基を有するアルキル成分;
(b)アリールハライド又はアリールプソイドハライド;
(c)脱離基で活性化されたカルボン酸;
(d)脱離基で活性化されたスルホン酸;
(e)脱離基で活性化されたカルバミン酸成分;
(f)シアナート成分;
(g)アルデヒド若しくはケトン成分、又はそれらの水和物又はそれらのケタール若しくはアセタール;
(h)カルボン酸成分及びアミドカップリング剤;
(i)チオウレア成分及び2−クロロ−1−メチルヨウ化ピリジニウムの中間生成物;
の群から選ばれる。)
式Ia’の化合物を形成するステップ:
式Ic’の化合物を形成するステップ:
(a)還元的アミノ化条件下でアルデヒド若しくはケトンと反応させるか;
(b)脱離基を有するアルキル成分で上記式Id’のアニリン窒素をアルキル化して;
式Ie’の化合物を形成するステップ:
- 下記ステップを含む、式IVを有する請求項18の化合物の製造方法:
(1)式IIIaの化合物又はその化合物の塩を;
式XIIの化合物とカップリングして;
式IVaの化合物を形成するステップ:
(a)−X2が保護基で保護された−NH2である場合、その保護基を−X2から除去して式IVbの化合物を得るか;
(b)−X2が−NO2である場合、その−NO2を−NH2へ化学還元して式IVbの化合物を形成する;ステップ:
(4)任意でR1上の機能性基を保護している保護基を除去して上記式IVの化合物又はその化合物の塩を形成するステップ。 - 下記ステップを含む、式Vを有する請求項23の化合物又はその化合物の塩の製造方法:
(a)式XIIIの化合物:
(b)アミドカップリング剤;
と反応させて式Vaの化合物を形成するステップ:
(a)−X2が保護基で保護された−NH2である場合、その保護基を−X2から除去して式Vbの化合物を得る;又は
(b)−X2が−NO2である場合、その−NO2を−NH2へ化学還元して式Vbの化合物を形成するステップ:
(4)任意でR1上の機能性基を保護している保護基を除去して上記式Vの化合物を形成するステップ。 - 下記ステップを含む、式VIを有する請求項28の化合物の製造方法:
式XIVの化合物とカップリングして;
式VIaの化合物を形成するステップ:
(a)−X2が保護基で保護された−NH2である場合、その保護基を−X2から除去して式VIbの化合物を得る;又は
(b)−X2が−NO2である場合、その−NO2を−NH2へ化学還元して式VIbの化合物を形成する;ステップ:
(4)任意でR1上の機能性基を保護している保護基を除去して上記式VIの化合物を形成するステップ。 - 下記ステップを含む、請求項33の式VIIの化合物又はその化合物の塩の製造方法:
式XVの化合物とカップリングして;
式VIIaの化合物を形成するステップ:
(a)−X2が保護基で保護された−NH2である場合、その保護基を−X2から除去して式VIIbの化合物を得る;又は
(b)−X2が−NO2である場合、その−NO2を−NH2へ化学還元して式VIIbの化合物を形成する;ステップ:
(4)任意でR1上の機能性基を保護している保護基を除去して上記式VIIの化合物を形成するステップ。 - 下記ステップを含む、式VIIIを有する請求項38の化合物又はその化合物の塩の製造方法:
式XVIの化合物とカップリングして;
式VIIIaの化合物を形成するステップ:
(a)−X2が保護基で保護された−NH2である場合、その保護基を−X2から除去して式VIIIbの化合物を得る;又は
(b)−X2が−NO2である場合、その−NO2を−NH2へ化学還元して式VIIIbの化合物を形成する;ステップ:
(4)任意でR1上の機能性基を保護している保護基を除去して上記式VIIIの化合物を形成するステップ。 - 下記ステップを含む、式IXを有する請求項41の化合物又はその化合物の塩の製造方法:
式XVIIの化合物とカップリングして;
式IXaの化合物を形成するステップ:
(a)−X2が保護基で保護された−NH2である場合、その保護基を−X2から除去して式IXbの化合物を得る;又は
(b)−X2が−NO2である場合、その−NO2を−NH2へ化学還元して式IXbの化合物を形成する;ステップ:
(4)任意でR1上の機能性基を保護している保護基を除去して上記式IXの化合物を形成するステップ。 - 下記ステップを含む、式Xを有する請求項46の化合物又はその化合物の塩の製造方法:
式XVIIIの化合物とカップリングして;
(a)A7がシアナート成分の場合、R1は−H、(C1−C6)アルキル及びアリールの群から選ばれ;R4は−Hである;及び
(b)A7が脱離基で活性化されたカルバミン酸成分の場合、式XのR1及びR4は上記定義と同様である。)
式Xaの化合物を形成するステップ:
(a)−X2が保護基で保護された−NH2である場合、その保護基を−X2から除去して式Xbの化合物を得る;又は
(b)−X2が−NO2である場合、その−NO2を−NH2へ化学還元して式Xbの化合物を形成する;ステップ:
(4)任意でR1上の機能性基を保護している保護基を除去して上記式Xの化合物を形成するステップ。 - 式I−L−Abの共役複合体;但し、Iは請求項1の化合物であり;Abは抗体であり;−L−は、一重結合又は上記化合物を上記抗体へ共有結合している結合基である。
- 上記抗体Abはモノクローナル抗体又は単一特異性ポリクローナル抗体である請求項60の共役複合体。
- 上記抗体Abは腫瘍特異性抗体である請求項61の共役複合体。
- 式III−L−Abの共役複合体;但し、IIIは請求項2の化合物であり;Abは抗体であり;−L−は、一重結合又は上記化合物を上記抗体へ共有結合している結合基である。
- 上記抗体Abはモノクローナル抗体又は単一特異性ポリクローナル抗体である請求項63の共役複合体。
- 上記抗体Abは腫瘍特異性抗体である請求項64の共役複合体。
- 式I’−L−Abの共役複合体;但し、I’は請求項7の化合物であり;Abは抗体であり;−L−は、一重結合又は上記化合物を上記抗体へ共有結合している結合基である。
- 上記抗体Abはモノクローナル抗体又は単一特異性ポリクローナル抗体である請求項66の共役複合体。
- 上記抗体Abは腫瘍特異性抗体である請求項67の共役複合体。
- 医薬的に許容できるキャリア及び少なくとも1の請求項1の化合物、又は上記化合物の医薬的に許容できる塩を含有する医薬的組成物。
- 医薬的に許容できるキャリア及び少なくとも1の請求項60、63及び66いずれか1項の共役複合体を含有する医薬的組成物。
- 増殖性障害患者の治療方法であり、少なくとも1の請求項1の化合物、又は上記化合物の医薬的に許容できる塩の有効量を上記患者へ投与することを含む方法。
- 増殖性障害は、新生児血管腫症;続発性進行性多発性硬化症;慢性進行性脊髄変性疾患;神経線維腫症;神経節神経腫症;ケロイド形成;骨性ページェット病;線維嚢胞症、サルコイドーシス;腓骨及びデュピュイトレン(Duputren)線維症、硬変症、アテローム性動脈硬化症及び血管再狭窄の群から選ばれる請求項71の方法。
- 増殖性障害は腫瘍(cancer)である請求項71の方法。
- 腫瘍は、卵巣、睾丸、子宮頸部、子宮、膣、乳房、前立腺、肺、腎臓、直腸、結腸、胃副腎、口内食道、脳、肝臓、胆嚢、皮膚、骨、リンパ系及び眼の腫瘍の群から選ばれたものであるか、腫瘍は血液性癌である請求項73の方法。
- 少なくとも1の請求項1の化合物、又は上記化合物の医薬的に許容できる塩の有効量を上記患者へ投与することを含む、腫瘍患者中の腫瘍細胞のアポトーシスを引き起こす方法。
- 腫瘍細胞は、卵巣、睾丸、子宮頸部、子宮、膣、乳房、前立腺、肺、腎臓、直腸、結腸、胃副腎、口内食道、脳、肝臓、胆嚢、皮膚、骨、リンパ系及び眼の腫瘍から構成される腫瘍の群から選ばれる請求項75の方法。
- 少なくとも1の請求項60、63及び66いずれか1項の共役複合体の有効量を上記患者へ投与することを含む、腫瘍患者の治療方法。
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