JP2005528256A - タイヤの製造方法およびかかる方法を実行するためのトロイダル支持体 - Google Patents

タイヤの製造方法およびかかる方法を実行するためのトロイダル支持体 Download PDF

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Abstract

本発明は、タイヤを製造する方法に関する。前記方法は、a)エラストマ層をトロイダル支持体の外部表面上に載せるステップと、b)前記グリーンタイヤを前記トロイダル支持体上に製造するステップと、c)前記トロイダル支持体で支持された前記グリーンタイヤを成型キャビティに導入するステップと、d)加圧下で流体をグリーンタイヤの内部表面とトロイダル支持体との間に画定された空間に導入するステップと、e)グリーンタイヤを硬化させるステップとを含む。前記方法は、前記エラストマ層の少なくとも部分的予備硬化を得ることができるように、前記トロイダル支持体の外部表面に提供された少なくとも発熱体内に電流が流れるようにするステップをさらに含む。本発明はさらに、前記トロイダル支持体の外部表面の少なくとも一部を覆う少なくとも1つの発熱体(20)を備えているトロイダル支持体(10)に関し、前記発熱体は、前記発熱体の内部から外部に向かう半径方向に、断熱層(22)および電気抵抗回路(23)を具備する。発熱体(20)は、電気抵抗回路(23)の半径方向外部に保護層(24)をさらに具備することが好ましい。

Description

本発明はタイヤを製造する方法に関する。特に、本発明は、タイヤ構造要素をトロイダル支持体上に製造、組立を行い、前記トロイダル支持体の外部表面を加熱することによってグリーンタイヤの内部表面を予備硬化させるステップを含む、タイヤを製造する方法に関する。
さらに、本発明は、タイヤを製造するための方法で使用されることになるトロイダル支持体に関する。前記トロイダル支持体の外部表面は前記製造方法の予備硬化ステップ中に加熱される。
本明細書において、用語「グリーンタイヤ」は、未硬化状態の(in anuncured state)エラストマ材料を包含するタイヤ構造要素の組立時に得られる生成物を表現するために使用される。
さらに、本明細書において、用語「エラストマ材料」は、少なくとも1種類の弾性重合体および少なくとも1種類の補強充填剤を含む組成物を表現するために使用される。前記組成物は、架橋剤及び/又は可塑剤のような添加剤をも包含することが好ましい。
さらに、本明細書において、用語のタイヤの「内部表面」は、タイヤが硬化され、ホイールリムに動作可能に装着されるとき、タイヤの膨張流体と接触状態となる、タイヤの最も内側の表面を表すために使用される。
本発明による製造方法は、例えば、同出願人名義の欧州特許出願番号第928,680号において、記述されているように、トロイダル支持体上にタイヤ構造要素を連続して製造し、組み立てることによってグリーンタイヤを製造するステップを含む。
製造方法は、グリーンタイヤに所望トレッドパターンを与えることができるように、グリーンタイヤを成型するステップと、タイヤ自体を形成するエラストマ材料を硬化させることによって得られる所望幾何学的構造をグリーンタイヤに与えることができるように、グリーンタイヤを硬化させるステップとの連続ステップをさらに含む。
グリーンタイヤの成型および硬化ステップは、得られることになるタイヤの外部表面の形状と一致する形状を有する、加硫型内に画定された成型キャビティに、グリーンタイヤを導入することによって、および前記グリーンタイヤの内部表面と前記トロイダル支持体との間に造られた拡散空間(diffusion interspace)に加圧流体を入れることによって実行される。
このような製造方法は、例えば、同出願人名義の欧州特許出願番号第976,533号に記載されており、それによれば、成型キャビティの両壁に対し未加工のエラストマ材料をプレスする間、加圧流体を流入させる効果によりタイヤを半径方向に膨張させる。この加圧流体の流入は、トロイダル支持体内に形成され、トロイダル支持体の外部表面で終端する供給チャネルによって実行されるのが好ましい。加圧流体流入中、タイヤは、その円周内縁部において成型キャビティの壁とトロイダル支持体の外部表面との間で密封するように係合されるので、タイヤ自体の円周内縁部における拡散空間を画定できる。グリーンタイヤを硬化させるのに必要な熱量は、成型キャビティの壁を介して、および拡散空間に導入される加熱流体によってグリーンタイヤに提供されると有利である。前記加熱流体は、プレスステップを実行するために使用された加圧流体であるか、または前記加圧流体の少なくとも一部であることが好ましい。
したがって、このような方法によれば、タイヤの製造は、一般に従来の方法で使用される加硫ブラダ(bladder)が無くても実行される。加硫ブラダは、一般にゴム製であり、蒸気及び/又は高圧加熱流体で膨らまされ、成型キャビティ内に封入されたグリーンタイヤに挿入されて、成型キャビティの壁にグリーンタイヤを都合良くプレスし、タイヤ自体を形成するエラストマ材料が受ける架橋プロセスの結果としてタイヤに所望の幾何学的構造を与える。
但し、上述のような加硫ブラダを用いない方法において、加圧流体は、グリーンタイヤの内部表面に直に接触することになり、未だ加硫されていないタイヤの構造への流体自体の浸透のため多くの不具合が生じる。例えば、隣接エラストマ層間またはエラストマ材料と金属または繊維強化構造体との間での分離が起こるか、または金属強化材料の腐食現象が不都合にも促進される可能性がある。
上述の不都合を避けるために、同出願人名義の欧州特許出願番号第976,534号は、加圧流体がグリーンタイヤ自体の内部に浸透するのを防ぐため、少なくとも1層の予備硬化されたエラストマ材料をグリーンタイヤの内部表面と結合させるステップを含むタイヤ製造方法を開示している。前記予備硬化層は、加圧流体の拡散および浸透に対し十分な機械的強度と、同時に、亀裂や割れ目の形成を避けるために特にタイヤの成型ステップ中の高疲労強度とを得るのに適している。したがって、前記欧州特許出願によれば、製造方法は、グリーンタイヤの連続的製造が、未加工エラストマ材料の層を載せたトロイダル支持体上に実行されるように、少なくとも1層の未加工エラストマ材料をトロイダル支持体の外部表面上に形成するステップ、さらに加硫型にグリーンタイヤを導入する前に前記層を予備硬化させるステップを含む。前記予備硬化ステップは、トロイダル支持体を介して前記層に熱を供給することによって行われる。好適には、トロイダル支持体の加熱は、トロイダル支持体が先の成型および加硫サイクルからもたらされる事実のおかげで、または赤外線またはトロイダル支持体自体の中に配置された電気抵抗のような同等手段によって達成される。
欧州特許出願番号第1,075,929号は、タイヤを製造する方法を開示しており、それによれば、硬質トロイダル支持体は、グリーンタイヤがその上に製造される支持体として、およびタイヤの半径方向内部表面を成型する成型手段として使用される。前記欧州特許出願は、前記支持体の多様な部分の組立/分解の容易さを失うことなく、機械的に耐久性があり、グリーンタイヤを硬化させる熱をそのグリーンタイヤに供給するために、良好な熱導体であり、製造プラントに沿って容易に移動できるように適当に軽いトロイダル支持体を提供する課題に重点を置いている。前記文書によれば、トロイダル支持体は、各セクタが2つの異なる部分によって形成された複数のセクタ:半径方向外部表面領域がタイヤの円周表面を形成する主要部分と、複数のセクタを一緒に組み立ててトロイダル支持体を形成するカップリング装置に関連付けられる、前記主要部分に対し半径方向内部に、およびそれと一体的に位置決めされた、カップリング部分とから成る。さらに、前記文書によれば、各セクタの主要部分は、熱伝導性材料(アルミニウム合金)で成型され、硬化ステップ中に熱をグリーンタイヤに提供する電気抵抗を組み込む。他の実施形態において、前記電気抵抗は、前記主要部分内のボアー付きハウジング内(in a bored housing)に配置されるか、または前記主要部分の半径方向内部表面に固定される。
特開平11−320,567号は、グリーンタイヤがその上に製造されるトロイダル支持体を開示しており、前記支持体の各セクタが、その内部円周表面に対応して、抵抗ヒータを備えた円形セグメントと接触されるので、熱量が、グリーンタイヤを硬化させるため内部円周表面からトロイダル支持体の外部円周表面に供給される。複数の円形セグメントは、トロイダル支持体のカムの貫通孔に沿って配置されるので、円形セグメント、ゆえにそれぞれの抵抗ヒータは、動作位置に配置され、硬化ステップの終了時に収納される。
グリーンタイヤがトロイダル支持体上に組み立てられ、その硬化ステップが加硫ブラダを用いずに行われる、タイヤを製造する方法では、グリーンタイヤの内部表面と接触する加圧流体のために多数の障害が生じる。
欧州特許出願番号第976,534号で開示されている技術的解決法は、すなわち、タイヤの内部円周表面を形成する未加工エラストマ材料の層を予備硬化させることは、前記障害の発生を有利に回避する。さらに、通常「ライナ」と称される前記エラストマ層、すなわち、タイヤ膨張流体の保持を確実にするのに適しているエラストマ材料を予備硬化させることは、予備硬化されたライナが高い機械的耐久性を備えているので、特にタイヤの形成中にも有利となる。逆に、未硬化エラストマ層が存在する場合、その機械的耐久性は、前記層の各ポイントにおいて実質的に同じでないので、加圧流体の流入中、前記層の表面がポイント間で異なるように反応し、タイヤの均一な形成が妨げられる。前記態様は、例えば、欧州特許出願番号第928,680号に記述されているように複数のエラストマ片を一緒に組み立てることによって未硬化エラストマ層が得られる場合には特に事実となる。さらに、トロイダル支持体内に設けられた供給チャネルから出て来る加圧流体がライナ表面に均一に影響を与えないので、ライナ表面が未だ硬化していない場合、前記加圧流体は、タイヤの内部円周表面上に不均一箇所ならびに異なる色の範囲という、美観的にタイヤが受け入れられなくする事実の形成の原因となる。欧州特許出願番号第976,534号によれば、グリーンタイヤの内部円周表面の予備硬化は、先の成型および加硫サイクルでのその利用のおかげで、または赤外線、または電気抵抗器のような、任意の同等手段によって、その構成部分の全てが加熱されるトロイダル支持体を介して、グリーンタイヤに熱を供給することによって行われる。
欧州特許出願第1,075,929号によれば、トロイダル支持体の全体が加熱され、それは熱拡散体として利用される。そのような結果を達成するために、トロイダル支持体の各セクタの主要部分は、熱導体性材料から製造される前記主要部分内に組み込まれた電気抵抗を備えているので、熱量が加硫中にトロイダル支持体を介してグリーンタイヤに供給される。前記文書によれば、電気抵抗が各セクタの主要部分、ならびに前記主要部分と一体となる各セクタの固定部分を加熱させるので、トロイダル支持体の全体が加熱される。
さらに、特開平11−320,567号は、トロイダル支持体の全体を加熱する技術的解決法を開示している。
したがって、前掲の従来技術の文書に記載された技術的解決法の全ては、熱量をグリーンタイヤの構成要素に移すために、トロイダル支持体の全体を完全に加熱することを目的としている。
出願人は、グリーンタイヤの内部円周表面を予備硬化させるために、トロイダル支持体の全体を加熱する必要はないと考えている。出願人は、実際、トロイダル支持体の全体を加熱することがエネルギーと時間とを大量に費やすことであり、熱疲労の損傷を受けるトロイダル支持体材料の平均耐用年数を減少させることに気づいた。
したがって、出願人は、前記予備硬化ステップを行うために、トロイダル支持体の外部表面の局部加熱を実行できることを発見した。
つまり、出願人は、予備硬化されるべきグリーンタイヤの内部円周表面に適当な熱量を移し、大量の熱量が、トロイダル支持体の内部には、すなわち、予備硬化されるべきグリーンタイヤの前記内部円周表面から遠くには、移されないことを保証できる少なくとも1つの発熱体を、トロイダル支持体が備えることができることを発見した。
このような結果を達成するために、出願人は、トロイダル支持体が、前記発熱体の内側から外側に向かう半径方向に、断熱層および電気抵抗回路を具備する発熱体を備えることができ、それによって、電流がその内部に流されると、前記回路によって生成された大部分の熱が予備硬化されるエラストマ層に移されることを発見した。事実、前記断熱層があると、前記回路によって生成された熱がトロイダル支持体の内側に分散されるのを制限する。
さらに、出願人は、少なくとも1つの断熱層および電気抵抗回路を具備する発熱体がトロイダル支持体外部表面の均一な加熱を可能にするので、タイヤの内部エラストマ層の予備硬化が均一的に実行されることを発見した。
第1の態様において、本発明は、
・前記タイヤの内部表面の形状と実質的に一致する形状を有するトロイダル支持体の外部表面上にエラストマ層を提供する(providing)ステップであって、前記エラストマ層がグリーンタイヤの内部円周表面を構成する、ステップと、
・前記エラストマ層を備えた前記トロイダル支持体上に前記グリーンタイヤを製造するステップと、
・タイヤの外部表面の形状と一致する形状の両壁を有する成型キャビティに前記トロイダル支持体上で支えられた前記グリーンタイヤを導入するステップと、
・前記成型キャビティの両壁に対し前記グリーンタイヤの外部表面をプレスするために前記グリーンタイヤの内部表面と前記トロイダル支持体との間に画定された空間に加圧流体を導入するステップと、
・前記グリーンタイヤを硬化させるステップと、を含むタイヤを製造する方法であって、
前記方法は、前記エラストマ層の少なくとも部分的予備硬化を得ることができるように前記トロイダル支持体の外部表面に提供された少なくとも1つの発熱体に電流を流すステップをさらに含む。
好ましい実施形態によれば、前記トロイダル支持体の外部表面に提供された少なくとも1つの発熱体に電流を流すステップは、加圧流体を導入するステップの前に実行される。
出願人は、トロイダル支持体の外部表面を局部加熱させることが、a)トロイダル支持体の限定された部分だけが加熱されるので、エネルギー節減;b)トロイダル支持体材料が熱疲労損傷を受けないので、トロイダル支持材料の平均耐用年数の増加;およびc)トロイダル支持体の限定された範囲が加熱されるため速やかに所望の予備硬化温度に昇温できるので、時間の節約、に関して特に好ましいことに気づいた。さらに、トロイダル支持体上に巻き付けられた適切な寸法の少なくとも半加工基本製品の軸方向に隣接した及び/又は半径方向に重ねた巻きを被せることによって、タイヤがトロイダル支持体上に直接形成される、現在のタイヤ製造方法において、グリーンタイヤの内部円周表面の予備硬化は、タイヤの製造時間に適合する時間で実行されなければならない。
さらに、本発明によれば、トロイダル支持体は、その外部表面が速やかに所望温度に達し、前記温度が前記外部表面上で可能な限り均一に分布するように、効果的に加熱される。
第1の実施形態において、トロイダル支持体の加熱は、エラストマ層が完成し、前記支持体の外部表面で支えられるときに実行される。前記エラストマ層は、各エラストマ要素がその完成形状で押し出され、製造機械でいつでも使用できるように保管される、従来のタイヤ製造技術に従って、シートの形で、または例えば欧州特許出願番号第EP−928,680号で示されるように、より最近のタイヤ製造方法による、エラストマ材料のプロファイルされたストリップの形で(in the form of a profiled strip)トロイダル支持体に提供される。
本発明の他の実施形態によれば、トロイダル支持体の加熱は、トロイダル支持体上にグリーンタイヤを製造するステップの終了時に実行される。つまり、前記実施形態によれば、タイヤ製造方法は、タイヤ構造要素を一緒に形成及び/又は組み立ててグリーンタイヤを製造するステップと、続いて、タイヤの内部円周表面を予備硬化させるステップと、その後、成形および硬化が行われる成型キャビティ内にそのタイヤを導入するステップとを含む。タイヤの製造方法の例は、上述の欧州特許出願第EP−928,680号で記述されており、その方法によれば、限定された数の半加工基本製品が、それぞれのステーションにおいて所定のタイヤ製造ステップが自動化シーケンスで実行される、複数のステーション間を、好ましくはロボット化システムによって搬送されるトロイダル支持体上に送られる。前記半加工基本製品を前記トロイダル支持体上に隣接巻きで(in adjacent turns)被せることによって、グリーンタイヤの全体構造が得られる。
本発明の他の実施形態によれば、トロイダル支持体の加熱は、トロイダル支持体の外部表面上にエラストマ層を載せるステップの前に実行される。つまり、タイヤの製造サイクルの初めに、トロイダル支持体が、本発明による発熱体によって所定温度まで適当に加熱され、続いてエラストマ層(例えば、ライナ)がトロイダル支持体の外部表面に提供される。このような方法で、前記エラストマ層の予備硬化が、加熱されたトロイダル支持体上に前記エラストマ層が配置されている間に開始する。さらに、前記実施形態によれば、タイヤを製造する前にトロイダル支持体を予備加熱することによって、支持体外部表面上に恐らく存在し、例えば、先のタイヤ製造サイクルに帰因する水分を回避できる。
本発明の他の実施形態によれば、トロイダル支持体の加熱は、加硫流体および成型キャビティの壁によって提供される熱に加えて、硬化ステップ中でも実行される。実際、一般に、加硫されるべきタイヤが、成型キャビティの内部に、その両側壁が実質的に加硫装置の基部と平行をなして、位置決めされるので、硬化ステップ中に形成する凝縮物がタイヤの下部側壁に対応して蓄積し、それで前記下部側壁は、上部側壁の温度よりも低い温度、したがって低い硬化程度になる。このような欠点を回避するために、本発明によれば、下部側壁が上部側壁よりも多く加熱されるようにトロイダル支持体の局部熱配分が実行される。
本発明の他の実施形態によれば、トロイダル支持体の少なくとも一部の外部表面が選択的に加熱される。
さらなる態様において、本発明は、その上にグリーンタイヤを製造するトロイダル支持体に関し、前記トロイダル支持体は、前記トロイダル支持体の外部表面を画定する複数の円周セグメントを具備し、前記外部表面は、前記グリーンタイヤの内部表面の形状と実質的に一致する形状を有し、前記トロイダル支持体は、前記トロイダル支持体の外部表面の少なくとも一部を覆う少なくとも1つの発熱体を具備し、前記発熱体は、前記発熱体の内部から外部に向かう半径方向に、断熱層と電気抵抗回路とをさらに具備する。
本発明の好ましい実施形態によれば、発熱体は、電気抵抗回路の半径方向外部に位置決めされた保護層をさらに具備する。予備硬化されるエラストマ材料と接触状態になる前記保護層は、電気的絶縁材料から製造される。まず第一に、前記保護層は、トロイダル支持体を取り扱う技術スタッフが電気抵抗回路に不注意に触れるのを防ぐ機能を有する。さらに、前記保護層は、タイヤ構造要素の正しい製造を可能にする十分な粘着性があること、ならびに前記エラストマ材料がトロイダル支持体から容易に脱着可能となるように十分な固着防止特性を備えていることが求められる。
好ましい実施形態によれば、トロイダル支持体は、トロイダル支持体の外部表面を画定する複数の円周セグメントを具備し、各円周セグメントは発熱体を備えている。
あるいは、多数の円周セグメントが発熱体を備えているが、残りの円周セグメントは発熱体を欠いているので、局部的に分布した加熱を実行できる。
他の実施形態によれば、各円周セグメントは、少なくとも2つの相異なる要素を一緒に組み立てることによって得られる。例えば、1つの要素はタイヤ側壁に対応でき、他方の要素はトレッドバンドまたはその一部に対応できる。したがって、前記実施形態によれば、各円周セグメントを形成する幾つかの要素は、発熱体を備えているのでタイヤの特定部分を選択的に加熱できる。
他の実施形態によれば、複数の円周セグメントは、発熱体を備えているが、それらの幾つかしか選択的に加熱されない。つまり、発熱体の選択された電気抵抗回路内に電流を流すことによって、所定の円周セグメントが加熱するようになるので、トロイダル支持体の外部表面の局部的に分布した加熱を実行できる。
本発明の他の実施形態によれば、トロイダル支持体の少なくとも複数の円周セグメントは、少なくとも2つの電気抵抗回路を有する発熱体を備えている。つまり、前記実施形態によれば、各円周セグメントは、それぞれが電流発生装置に接続された電気抵抗回路を備えている少なくとも2つの相異なる部分に分割される。このようにして、電流を少なくとも1つの前記電気抵抗回路に流すことができるので、各円周セグメントは様々に加熱される部分を備え、トロイダル支持体の外部表面の局部的に分布した加熱を実行できる。
他の実施形態によれば、トロイダル支持体の円周セグメントは、異なる幾何学的構成を有する電気抵抗回路を備えているので、トロイダル支持体の外部表面の局部分布加熱を実行できる。例えば、前記円周セグメントは、異なる長手方向への展開を有する電気抵抗回路ならびに前記回路の加熱分岐(heating branches)の異なる密度または幅を備えることもできる。
他の実施形態によれば、トロイダル支持体の外部表面の局部分布加熱を得るために、各円周セグメントが少なくとも2つの相異なる電気抵抗回路を備えている場合、これらの電気抵抗回路は、同密度の加熱分岐を与えるが、異なる電流強度(electrical current intensity)が生じて、前記少なくとも2つの相異なる電気抵抗回路内に流れる。
他の実施形態によれば、トロイダル支持体の外部表面の局部分布加熱を得るために、電気抵抗回路は加熱分岐の密度変化を与え、それによって、同じ電流強度が、別々に加熱される、円周セグメントの2つのゾーンを造る。
他の実施形態によれば、トロイダル支持体の外部表面の局部分布加熱を得るために、各円周セグメントが少なくとも2つの相異なる電気抵抗回路を備えている場合、これらの電気抵抗回路は、異なる密度の加熱分岐を与えるが、同じ電流強度が生じて、前記少なくとも2つの相異なる電気抵抗回路内に流れる。
さらに、例えば、直流、交流、脈動電流、波形電流(例えば、方形波)のような、適当な電流条件が選択される。
さらに、電流強度は、好適に制御され、必要なら、前記電流強度が、前記電流強度の設定値から、または前記電流強度の所定の曲線から外れる場合に、電流発生器に作用する整流器(コントローラ)によって修正される。
本発明の他の特性や利点を、幾つかの好ましい実施形態の以下の説明で示す。
以下の説明には添付の図面を参照する。
タイヤは、通常では、円周縁部が一対の環状強化構造体または「ビードコア」に関連付けられた、トロイダル形状の少なくとも1つのカーカスプライを有するカーカス構造体を具備し、各強化構造体は、タイヤのそれぞれの取付リムへの取付を確実にする、通常「ビード」として知られる領域で、完成タイヤ内に配置される。上述のカーカスプライの半径方向外部の位置に、相互に積み重ねられた1つまたはそれ以上のベルトストリップを具備するベルト構造体が提供され、トレッドバンドは上述のベルト構造体の半径方向外部に配置される。加硫されたタイヤにおいて、前記トレッドバンドは、加硫プロセス中にトレッドバンドに成型される適当なトレッドパターンを備えている。さらに、2つの側壁は、上述のカーカス構造体の対向側部に側方に配置される。カーカス構造体は、タイヤが走行条件下で気密性となることを保証するように、「ライナ」として知られるエラストマ材料の層によって、半径方向の内側において覆われることが好ましい。
図1を参照して、タイヤを製造する装置は、一般に参照符号1で示される。
装置1は、線図でのみ示された、加硫プレス3と連動する加硫型2を具備し、これは、当業者には理解されるように任意の好都合な方法で実施可能である。加硫型2は、開状態(図1で示されるようにそれらが互いに間隔をもって位置する)と閉位置(成型キャビティを形成する目的のためそれらが互いが密着するように互いに配置される)との間で、互いに対し移動可能である下部2aおよび上部2b半分割型(mould halves)を備えている。下部2aおよび上部2b半分割型は、それぞれ下部4aおよび上部4bチークと、得られるタイヤ7の外部表面7aの幾何学的構造を再生するために、下部5aおよび上部5bセクタの冠状部とを備えている。より詳しくは、チーク4a、4bは、タイヤ7の対向側壁8の外部表面を形成するためのものであり、セクタ5a、5bは、タイヤ自体のいわゆるトレッドバンド9を形成するためのものであり、所望の「トレッドパターン」に従って適当に配置された一連のカットおよび長手方向及び/又は横方向溝をトレッドバンドに付ける。
装置1は、タイヤ7の内部表面の形状を実質的に再生する外部表面を有する少なくとも1つのトロイダル支持体10をさらに備えている。トロイダル支持体10は、製造プロセスの終了時に、トロイダル支持体自体を取り外し、タイヤ7から同支持体を容易に取り出すことができるようにするため、求心的に移動可能な円周セグメントを具備する折り畳み式ドラムで構成されることが好ましい。グリーンタイヤは、トロイダル支持体10が、タイヤ自体と一緒に、開状態で配置された加硫型2に取り付けられる前に、トロイダル支持体10上に配置される。特に、トロイダル支持体10上でのタイヤ7の係合は、トロイダル支持体自体の上にタイヤを直接製造することによって得られると好都合である。このようにして、トロイダル支持体10は、例えば、タイヤ自体を形成するのにその構造要素が協同し合う、カーカスプライ、ビード強化構造体、ベルトストリップ、側壁およびトレッドバンドのような、異なる構造要素の形成及び/又は配置のための堅い外殻として使用されると好都合である。
トロイダル支持体10は、成型キャビティ内で、トロイダル支持体自体、およびその上に載せて運ばれるタイヤ7の精密位置決めを確立するための、型2内に配置されたセンタリングシート12内に嵌入される少なくとも1つのセンタリングシャンク11を備えていることが好ましい。図1に示された実施形態において、トロイダル支持体10の対向側部から延びる2つのセンタリングシャンク11が、トロイダル支持体10に提供される。
型2が閉じる瞬間に、成型キャビティの両壁は、タイヤ7の外部表面から一定の距離で、特にタイヤ7のトレッドバンド9で、留まる。このステップ中、トレッドバンド9は、どのような場合でもセクタ5a、5b上に配置された隆起部分によって部分的に侵入されるので、前記トレッドパターンを画定できる。さらに、型2が閉じる瞬間に、タイヤ7の内部円周縁部8aのそれぞれが、トロイダル支持体10の内部円周部分と下部4aおよび上部4bチークにおける内部円周部分との間で、密封係合される。タイヤ7は、成型および硬化サイクルの終了時に、型自体が再びその開状態にされるまで、上述のように型内で密封係合されたままとなる。閉型が完了すると、タイヤ7は、熱の供給と共に、成型キャビティの両壁に対しタイヤの外部表面7aを押し付けるプレスステップを受けるので、タイヤ自体を形成するエラストマ材料の分子架橋を、そして結果的にタイヤの幾何学的および構造的安定化をもたらすことができる。この目的のため、装置1は、少なくとも1つの接続ダクト14に加圧流体を送るための、センタリングシート12の一方に開口している少なくとも1つの一次ダクト13を、具備するプレス手段を備えており、該接続ダクト14は、センタリングシャンク11の少なくとも一方に沿って、好ましくは同軸に形成される。接続ダクト14は、例えばトロイダル支持体10内に半径方向に形成された適切な分岐15を経て、トロイダル支持体自体の内部に提供された環状チャンバ16で終端する。トロイダル支持体10を経て、環状チャンバ16から延びるのは、前記加圧流体を送るための複数のチャネル17であり、これらは、トロイダル支持体自体の外部表面10aに開口し、前記支持体の円周方向に拡がる範囲にわたり適当に分配される。一次ダクト13から送られる加圧流体は、接続ダクト14、ラジアル分岐15および環状チャンバ16を経て供給チャネル17に達し、次にトロイダル支持体10の外部表面10a上の開口に達する。加圧流体は、したがって、トロイダル支持体10の外部表面10aとタイヤ7の内部表面7bとの間に造られた拡散空間内に受け入れられ、前記拡散空間は、加圧流体によって与えられたスラスト効果に起因するタイヤ7の膨張の後に直接的に造られる。
図2を参照するに、発熱体20は、板状の金属基材21に関連して示されている。図2に示された実施形態によれば、発熱体20は、金属基材21の外部表面を覆う断熱層22と、断熱層22に関連した電気抵抗回路23とを具備する。
図2は、電流発生器(図示せず)によって送られた電流が流される前記電気抵抗回路23を形成する複数の加熱分岐23aを示す。図2の実施形態によれば、金属基材21の表面積の大部分は、前記加熱分岐23aで覆われるので、電気抵抗回路23内への通電によって生成された熱の高速および均一な分布が前記基材21の外部表面上で得られる。したがって、図2の実施形態は、超高密度の加熱分岐23aを有する電気抵抗回路23を示す。それにも関わらず、図2の加熱分岐の密度よりも低い密度を備えた発熱体20(図示せず)、ならびに異なる密度の前記加熱分岐23aを備えた少なくとも2つの部分(例えば、前記加熱分岐の高密度を有する第1の部分と、その低密度を有する第2の部分)を有する発熱体20(図示せず)は、必要な場合には提供される。電流発生器によって提供される同じ電流下で、前記電気抵抗回路の加熱分岐の密度を、すなわち、その構造を変更することによって、加熱速度を変更できることが指摘される。
上述のように、発熱体20の断熱層22は、金属基材21、すなわちトロイダル支持体の円周セグメントが、断熱されるように提供される。
前記断熱層22はセラミック材料から製造されることが好ましい。前記セラミック材料は、二酸化ジルコニウムと酸化マグネシウムとの混合物(ZrO−MgO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化アルミニウムと二酸化チタンとの混合物(Al−TiO)、二酸化ジルコニウムと二酸化チタンとの混合物(ZrO−TiO)を含むグループ内で選択されることが好ましい。
前記断熱層22は、プラズマスプレイ技術を利用することによって付与させることが好ましい。前記技術によれば、素材の粒子が、電気アークによって点火される、すなわち、イオン化ガスのプラズマが、高エネルギー電気アークに不活性ガス(アルゴンまたは窒素)を通過させることによって形成される、ガスキャリヤを利用することによって付与される。前記プラズマは、付与させるべき素材を速やか且つ効率的に溶融させるために使用され、その素材は、溶融状態で、次にコーティングされるべき表面まで高速で加速される。このような技術を使用することで達せられる高温度により、高融点の素材(例えば、セラミック)を処理することも可能となる。さらに、前記技術は、非常に薄い層を製造できるので非常に好ましい。
前記断熱層22の厚さは、0.02mm〜1mmの間であることが好ましい。
電気抵抗回路23の特徴の中でも、使用される素材、ならびに電気抵抗回路の厚さおよび構造に特に注意を払わなければならない。
素材に関し、電気抵抗回路23は、内部に電流を流すことによって加熱できる導電性材料から製造されなければならないことが指摘される。前記電気抵抗回路は、金属または金属合金から製造されることが好ましい。前記素材は、銅、タングステン、アルミニウム合金を含むグループから選ばれることが好ましい。前記素材は、1.7×10−6Ω×cm〜1.1×10−4Ω×cmの範囲の電気抵抗を有するように選ばれる。
厚さに関し、電気抵抗回路は、生成される加熱速度を最大化するために、最大限薄くなければならないことが指摘される。但し、電気抵抗回路が熱サイクルに対し機械的に耐えるに足る厚みであることも必要である。したがって、前記2つの異なる要求間での妥協点を見つけなければならない。前記電気抵抗回路23の厚さは、0.01mm〜0.5mmであることが好ましい。
構造に関し、上述のように、電気抵抗回路は、非常に高密度の狭い加熱分岐23a、または限定された密度の広い加熱分岐23aを与えることができる。第1の場合、電気回路の抵抗は増加する、ゆえにより低い値の電流強度で動作することが可能となる;それに反して、第2の場合の電気抵抗回路は、トロイダル支持体の円周セグメントに容易に提供できる、すなわち、第1の場合の電気抵抗回路よりも容易に処理される。
例えば、直流、交流、脈動電流、波形電流(例えば、方形は)のような、適当な電流条件を選択できる。
同じ電流強度が使用されるケースでは、最良の電気性能、すなわち、最高加熱速度は、超高密度の狭い加熱分岐23aが提供される場合に得られることを指摘できる。
電気抵抗回路は、プラズマスプレイ技術を利用することによって付与されることが好ましい。
本発明の他の実施形態によれば、発熱体30は、電気抵抗回路23を覆い、トロイダル支持体の外部表面上に製造されるグリーンタイヤの内部円周表面と接触するのに適している保護層24(図3〜6)を具備する。
前記保護層は、その上に製造されるグリーンタイヤの内部円周表面が最大限均一且つ規則的となるように、特に滑らかであることが好ましい。
さらに、前記保護層は、トロイダル支持体の外部表面に向かって、したがって、グリーンタイヤの内部円周表面に向かって、電気抵抗回路によって生成された熱量を効率的に移すために適当に薄くなければならない。
前記保護層は、セラミック材料から製造されることが好ましい。前記セラミック材料は、プラズマスプレイ技術を利用することによって付与されることが好ましい。
他の実施形態によれば、保護層は、好ましくは付着防止、自己潤滑および耐食特性をもったテフロン(Teflon)(登録商標)製のコーティングである。
他の実施形態によれば、保護層は、その内部からその外部に向かう半径方向に、セラミック材料製の第1の層と、テフロン(登録商標)製の第2の層とを具備する。
さらに、保護層24で被覆された電気抵抗回路23の両端部は、電気抵抗回路と同材料から製造されたそれぞれのスラブ(slab)を備えており、前記スラブは、電流発生器または隣接発熱体との発熱体の簡単且つ速やかな電気接続を可能にする機能を有する。
本発明の実施形態によれば、各円周セグメントは、前記セグメントの2つだけが電流発生器と直接電気的に接続されるように、隣接セグメントと電気的に接続される。前記セグメントの互いの電気的接続は、例えば、好ましくは電気抵抗回路の両端にあるスラブと一致するように配置された接続ピンを、発熱体に提供することによって得られる。
本発明の他の実施形態によれば、各円周セグメントは、トロイダル支持体のトロイダルキャビティ内に配置された電気回路に電気的に接続される。例えば、抵抗回路と同材料で製造された、締結要素(例えば、ネジ)は、各円周セグメントの電気抵抗回路の両端にあるスラブと結びつけられ、電流発生器によって供給される前記電気回路に電気的に接続される(例えば、電気ケーブルを前記ネジに取り付けることによって)。前記電気回路は、前記支持体の成型キャビティへの導入前に、トロイダル支持体から、例えば、自動装置(ロボット化アームのような)によって、脱着可能である。
発熱体を備えた複数の円周セグメントを具備し、前記発熱体の内部から外部に向かう半径方向に、本発明による保護層、断熱層および電気抵抗回路を具備する、グリーンタイヤをその上に製造するための、トロイダル支持体を得るために、複数の製造技術が採用される。
図3は、本発明によるトロイダル支持体の円周セグメントの製造方法の主ステップ(a)〜(c)を示す。
前記方法によれば、断熱層22が、基材21の、すなわち、トロイダル支持体の円周セグメントの外部表面上に付与される(ステップ(a))。
続いて(ステップ(b))、前記電気抵抗回路23が、プラズマスプレイ技術を使用することによって、断熱層22上に形成される。
プラズマスプレイ技術は、以下の理由で使用されることが好ましい。まず第一に、プラズマスプレイされた金属の電気抵抗は、同じ厚さの積層金属の電気抵抗よりも高いので(プラズマスプレイ技術によって付与された金属に空隙があるため)、このような製造方法で得られた電気抵抗回路23の電気抵抗は、前記回路の同じ厚さの下では、積層技術から得られた回路の電気抵抗よりも高い。さらに、プラズマスプレイ技術は、非常に薄く(約10μmのものさえ)、したがって、高抵抗性の導電層を得ることを可能にする。非常に薄い電気抵抗回路は、保護層の厚さを減少させることができ、事実、この好ましさによって、トロイダル支持体の外部表面に提供される加熱速度が促進される。さらに、プラズマスプレイ技術により、回路の電気抵抗を増加させるように、純粋金属粒子(例えば、銅またはタングステン)を電気抵抗材料(例えば、セラミック材料)と混合することが、可能となる。
図3を参照して説明した方法に戻り、前記電気抵抗回路を得るために、マスクが断熱層の上に配置され、前記マスクは、得られる所望の電気抵抗回路を再現し、そして、電気抵抗回路のプラズマスプレイプロセスの終了時に、該マスクが取り除かれ、前記回路23が形成される。
続いて(ステップ(c))、保護層24が最後に、上述のように電気抵抗回路23上に付与される。
図3を参照して説明した製造方法の他の実施形態によれば、マスクを使用し、前記マスクで覆われた絶縁層上に電気抵抗回路の材料をプラズマスプレイする代わりに、前記回路の設計が、前記回路の加熱分岐を精密に製造できるようにコンピュータによってその動きが制御されるガン(gun)によって、実行される。
図4は、本発明によるトロイダル支持体の円周セグメントの他の製造方法の主要ステップ(a)〜(c)を示す。
前記方法によれば、断熱層22が、基材21の、すなわち、トロイダル円周セグメントの外部表面上に付与される(ステップ(a))。
続いて(ステップ(b))、加熱分岐23aを備え、先にシート状に製造された電気抵抗回路が、断熱層22に関連付けられる。電気抵抗回路は、シート(例えば約50μmの厚さの)から始めて、所望の厚さおよびリファインメントの程度を得るために、いわゆる化学エッチングを受けることによって、準備される。
続いて(ステップ(c))、前記電気抵抗回路23は、2つの異なる層から成る保護層で被覆される。詳しくは、第1の保護層27は、電気抵抗回路23に対応して非常に薄い断熱層である。前記第1の保護層は、断熱層22と同材料から製造されるか、または異なる材料、例えば異なるセラミック材料から製造される。
続いて(ステップ(d))、第2の保護層24が、図4を参照して上述されるように、最後に付与される。
図5は、本発明によるトロイダル支持体の円周セグメントの他の製造方法の主要ステップ(a)〜(d)を示す。
前記方法によれば、断熱層22が、基材21の、すなわちトロイダル支持体の円周セグメントの外部表面上に付与される(ステップ(a))。
続いて(ステップ(b))、電気抵抗材料から製造された層27が、断熱層22上に形成され、前記層27は、続いてカットされて(ステップ(c))、加熱分岐23aを備えた所望プロフィールの抵抗回路23を得る。
続いて(ステップ(d))、保護層24が、上述と同じように付与される。
図6は、本発明によるトロイダル支持体の円周セグメントの他の製造方法の主要ステップ(a)〜(e)を示す。前記方法によれば、基材21の、すなわち円周セグメントの外部表面は、電気抵抗回路23を埋め込むのに適した所望プロフィール50の形状を得るために、先にカットされる(ステップ(a))。直断面において前記プロフィール50の形状は、半楕円形または半円形であることが好ましい;あるいは長方形であっても良い。
続いて(ステップ(b))、断熱層22が前記プロフィール50内に付与される。前記断熱層は、プラズマスプレイ技術を使用することによって付与されることが好ましい。
続いて(ステップ(c))、電気抵抗回路23が、断熱層22上に付与される。
続いて(ステップ(d))、その時点までに得られた発熱体の外部表面は、電気抵抗回路23の材料が前記プロフィール50内に包含されるようになるまで研磨されるので、前記回路の加熱分岐が得られる。
続いて(ステップ(e))、保護層24が上述したように付与される。
本発明をさらに詳しく説明するため、幾つかの説明のための例を以下に示す。
実施例1
寸法が110mm×100mm×10mmのアルミニウム板に、図3を参照して先に説明した製造方法を使用することによって、本発明による発熱体が提供された。
前記アルミニウム板、すなわち、金属基材に、セラミック材料ZrO−MgOから造られ、プラズマスプレイによって付与された第1の断熱層22が提供される。前記第1の断熱層には、中間層(図示せず)、すなわち、金属(前記の場合アルミニウム)と混合されたZrO−MgOの層が提供される。これは、金属板と断熱層との間の熱適合性を増すために、前記金属の濃度勾配(concentration gradient)が前記金属板と前記断熱層(すなわち、セラミック層)との間の境界面(interface)に提供されるようにするためである。厚さが約250μmの、前記第1の断熱層は、ユニラップ(Unilap)MIC160装置を使用して電気的に試験され、約30GΩの電気抵抗が測定された。前記値は、前記層が高電気抵抗性、したがって絶縁性であったことを示す。
続いて、薄膜シートから予め製造された電気抵抗回路、ならびに保護層が提供される。
前記電気抵抗回路の寸法は、幅が109mm、高さが90mmのものであり、1.8mmの幅を有し、互いに約1mm間隔を空けて配置された37個の垂直加熱分岐23aから構成された。3つの異なる抵抗回路が、上述の設計に従って提供された:a)銅(2.7g/cmに等しい銅密度;2.8×10−6Ω×cmに等しい銅電気抵抗;0.88J/(g/K))に等しい銅比熱)製の、約100μmの厚さおよび約5.37gの重量を有する抵抗回路;b)銅製の、約50μmの厚さおよび約2.56gの重量を有する抵抗回路;c)真鍮(8.55g/cmに等しい真鍮密度;6×10−6Ω×cmに等しい真鍮電気抵抗;0.38J/(g/K))に等しい真鍮比熱)製の、約30μmの厚さおよび約1.34gの重量を有する抵抗回路。
続いて、(RS製の)クリアシリコン(Clear Silicon)の保護層が、抵抗回路を覆うためにスプレイ付与された。前記保護層は約100μmより薄い厚さを有した。
続いて、上述の3つの発熱体(以下の表1にA、B、Cで示された)のそれぞれに対し、20℃の温度から140℃の温度まで、発熱体を備えたアルミニウム板の外部表面を加熱するために、電気抵抗回路で吸収されるエネルギー量が計算された(5.3Aの直流電流および24Vを考慮して)。前記発熱体A〜Cに対応するエネルギー量の得られた値は、20℃の温度から140℃の温度まで、アルミニウム板の外部表面を加熱するためにアルミニウム板(本発明による発熱体を備えていない)で吸収されたエネルギー量と比較された(8.93g/cmに等しいアルミニウム密度;1.75×10−6Ω×cmに等しいアルミニウム電気抵抗;0.39J/(g/K))に等しいアルミニウム比熱)。
表1で報告されたデータは、トロイダル支持体の全体を加熱する従来の方法と比べて、顕著なエネルギーの節約が、本発明による加熱システムをトロイダル支持体に提供することで得られることを示す。
さらに、図7は、電流発生装置(5.3Aおよび24V)を発熱体Cを電気的に接続することによって、金属支持体(アルミニウム板)の外部表面は、約5分で、すなわち、非常に短時間で、166℃の温度(23.2℃の室温から始まる)に達することを示すが、一方、発熱体AおよびBは、発熱体Cと比べてほぼ2倍となる期間を要する。
実施例2
100mm×100mm×10mmの寸法を有するアルミニウム板に5つの異なる発熱体を付与することによって5つのサンプルが得られた(以下の表2で示されるように)。
図2で示された断熱層の厚さは、合計厚さとなる、すなわち、それは中間層の厚さも含む。
電気抵抗回路の寸法は、約18mmの幅を有し、互いに約4mm間隔を空けて配置された5つの垂直加熱分岐23aだけを具備する非常に単純な回路設計を呈したサンプル2以外の、全てのサンプルに対し同じであった(例1で示されたように)。
前記サンプル1〜5は、それらをエアオーブンに導入することで200℃まで加熱することによって、最初に3回の熱サイクルを受けた。サンプルの全てが問題なく未損傷を維持する試験に合格した。
続いて、前記サンプルは、電流発生器に接続され、次の測定が表3および4に示されるように実行された。
用語「抵抗回路表面積」は、抵抗回路が包含されるサンプルの表面積を示す。
比率「抵抗回路の表面積/総面積」は、実際に抵抗回路によって占められる抵抗回路表面積の割合を示す。
加熱速度は、発熱体の外部表面と接触する熱電対(thermocouple)を使用することによって測定された。
標準加熱速度は、発電機によって供給された電力(前記電力は、抵抗回路の電気抵抗に依存するので、サンプルによって異なる)、および抵抗回路の表面積に対する、加熱速度を示す。したがって、標準加熱速度の値が最高のものが、サンプルの外部表面に移される熱量に関し最も高い効率の発熱体となる。
抵抗回路の表面積と総評面積との間の比率の値は、得られた熱量がどれだけ発熱体の外部表面上に分布されるかを示す。したがって、前記比率の値が最高のものが、得られる熱量の分布が最も均一となる。
表3および4に示されたデータから、極低膜厚の最外殻保護層が、サンプル1の優れた性能に寄与することが指摘される。
サンプル2が、その非常に簡単な回路設計にも関わらず、サンプルの外部表面に移される熱量に関し顕著な結果を達成していることも指摘される。
実施例3
実施例1に記載の発熱体Cは、ゴムシート状サンプルの予備硬化を評価するために使用された。
2mmの厚さを有する前記ゴムシートは、発熱体Cを覆うために配置され、約600gの重石(weight)が、前記ゴムシートと発熱体の外部表面との間で十分な接触を確保するために配置された。
前記発熱体と接触する熱電対が200℃の温度に達するまで、5.3Aおよび24Vの電流が発熱体の電気抵抗回路に流された。
続いて、ゴムシートは、発熱体から剥がされ、室温まで冷却された。
ゴムシートの予備硬化が生じたかを評価するために、ゴムシートおよびグリーンゴムシートは、スタンダード(Standard)UNI ISO9026に従う、破断引張応力(ultimate tensile stress)、破断伸びおよび100%伸び(CA1)における破断応力(ultimate elongation and stress at break at 100% elongation)の試験を受けた。それらの結果は表5に要約される。
表5に示されるように、CA1の増加、ならびに破断引張応力および破断伸びの減少は、ゴムシートが予備硬化されたことを示す。
さらに、冷却後のゴムシートは、底部ゴムシート(加熱方法中に発熱体と接触する)および頂部ゴムシート(前記加熱方法中発熱体と接触しない)を形成できるように、それぞれが1mmの厚さを有する、2片に長手方向にカットされた。上述の試験は、前記2片のゴムシートについて実行され、その結果が表6に要約されている。
表6からのデータは、硬化の勾配がゴムシートに存在すること、より詳しくは、底部ゴムシートは、頂部ゴムシートと比べてより大きく硬化されたことを示す。
本発明は、多数の利点を提示する。
まず第一に、上述の発熱体のおかげで対応する外部表面しか加熱されない、本発明によるトロイダル支持体は、トロイダル支持体の全体が、支持材料に必然的に熱疲労を与える反復熱サイクルに耐える必要はない。したがって、トロイダル支持体の耐用年数は、好ましく増加され、同時に、トロイダル支持体の全体の加熱が著しく減少するので、エネルギーの著しい節約が得られる。
さらに、本発明によるトロイダル支持体は、グリーンタイヤの内部円周表面の高速の加熱、ならびにトロイダル支持体の非常に多くの表面積が抵抗回路で覆われるのでトロイダル支持体の外部表面上の均質な熱分布を可能にする。
さらに、トロイダル支持体に提供された発熱体は、必要な場合、熱量の局部分布を可能にするので、トロイダル支持体の部分を互いに異なるように加熱できる。前記態様は、例えば、トロイダル支持体に提供された発熱体がタイヤライナを予備硬化するために使用される場合だけでなく、加硫流体によって、ならびに成型キャビティの両壁を介して提供される、従来の熱量と組み合わせた加硫ステップ中に使用される場合に、特に好ましい。一般に、加硫されるタイヤが加硫装置の基部と実質的に平行な両側壁を有する成型キャビティの内部に配置されるので、硬化ステップ中に形成する凝縮物がタイヤの下部側壁に対応して蓄積し、その結果、前記下部側壁が、上部側壁の温度よりも低い温度になり、ゆえに低い硬化の程度となる。このような欠点を回避するために、本発明によれば、トロイダル支持体の局部的熱分布が実行されるので、下部側壁が上部側壁よりも多く加熱される。
さらに、本発明によるトロイダル支持体は、簡単に得られ、支持体に提供される発熱体は体積が小さく、補修が容易なものである。
開状態で示された型内にタイヤを装填するステップ中の本発明によるタイヤを製造する装置の直径方向断面を概略的に示す。 本発明の実施形態による板状の金属基材に関連した発熱体の斜視図を示す。 本発明による発熱体をトロイダル支持体の円周セグメントに備える方法のステップを示す。 本発明による発熱体をトロイダル支持体の円周セグメントに備える方法のステップを示す。 本発明による発熱体をトロイダル支持体の円周セグメントに備える方法のステップを示す。 本発明による発熱体をトロイダル支持体の円周セグメントに備える方法のステップを示す。 本発明による発熱体の温度上昇対時間のグラフを示す。

Claims (33)

  1. タイヤを製造する方法であって、
    ・ 前記タイヤの内部表面の形状と実質的に一致する形状を有するトロイダル支持体の外部表面上にエラストマ層を提供し、前記エラストマ層はグリーンタイヤの内部円周表面を形成するステップと、
    ・ 前記エラストマ層を備えた前記トロイダル支持体上に前記グリーンタイヤを製造するステップと、
    ・ タイヤの外部表面の形状と一致する形状の両壁を有する金成型キャビティに前記トロイダル支持体上で支えられた前記グリーンタイヤを導入するステップと、
    ・ 前記グリーンタイヤの外部表面を前記成型キャビティの両壁にプレスするために前記グリーンタイヤの内部表面と前記トロイダル支持体との間に画定された空間に加圧流体を導入するステップと、
    ・ 前記グリーンタイヤを硬化させるステップとを含み、
    前記方法は、前記エラストマ層の少なくとも部分的予備硬化を得ることができるように前記トロイダル支持体の外部表面に提供された少なくとも1つの発熱体に電流を流すステップをさらに含むことを特徴とする、方法。
  2. 前記トロイダル支持体の外部表面に提供された少なくとも1つの発熱体に電流を流す前記ステップは、加圧流体を導入するステップの前に実行されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記トロイダル支持体の外部表面に提供された少なくとも1つの発熱体に電流を流す前記ステップは、前記トロイダル支持体の外部表面上に前記エラストマ層を提供する前記ステップの後に実行されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記トロイダル支持体の外部表面に提供された少なくとも1つの発熱体に電流を流す前記ステップは、前記トロイダル支持体上にグリーンタイヤを製造する前記ステップの後に実行されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 前記トロイダル支持体の外部表面に提供された少なくとも1つの発熱体に電流を流す前記ステップは、前記トロイダル支持体の外部表面上に前記エラストマ層を提供する前記ステップの前に実行されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 前記トロイダル支持体の外部表面に提供された少なくとも1つの発熱体に電流を流す前記ステップは、前記グリーンタイヤを硬化させる前記ステップ中に実行されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 前記トロイダル支持体の前記外部表面の少なくとも一部は、選択的に加熱されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記電流は、直流、交流、脈動電流、波形電流から選択されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記電流の密度が制御されることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 前記方法は、断熱層と電気抵抗回路とを具備する発熱体を前記トロイダル支持体に提供するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 前記断熱層は、プラズマスプレイ技術を利用して得られることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 前記電気抵抗回路は、プラズマスプレイ技術を利用して得られることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  13. グリーンタイヤをその上に製造するためのトロイダル支持体であって、前記支持体は、前記トロイダル支持体の外部表面を画定する複数の円周セグメントを具備し、前記外部表面は、前記グリーンタイヤの内部表面の形状と実質的に一致する形状を有し、前記トロイダル支持体は、前記トロイダル支持体の外部表面の少なくとも一部を覆う少なくとも1つの発熱体をさらに具備し、前記発熱体は、前記発熱体の内部から外部に向かう半径方向に、断熱層と電気抵抗回路とを具備することを特徴とするトロイダル支持体。
  14. 前記断熱層は、セラミック材料から製造されることを特徴とする前記請求項13に記載のトロイダル支持体。
  15. 前記セラミック材料は、二酸化ジルコニウムと酸化マグネシウムとの混合物(ZrO−MgO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化アルミニウムと二酸化チタンとの混合物(Al−TiO)、二酸化ジルコニウムと二酸化チタン(ZrO−TiO)との混合物から選択されることを特徴とする請求項14に記載のトロイダル支持体。
  16. 前記断熱層は、0.02mm〜1mmの厚さを有することを特徴とする請求項13に記載のトロイダル支持体。
  17. 前記電気抵抗回路は、複数の加熱分岐を具備することを特徴とする請求項13に記載のトロイダル支持体。
  18. 前記電気抵抗回路は、導電性材料から製造されることを特徴とする請求項13に記載のトロイダル支持体。
  19. 前記導電性材料は金属または金属合金であることを特徴とする請求項18に記載のトロイダル支持体。
  20. 前記導電性材料は、銅、タングステン、アルミニウム合金から選択されることを特徴とする請求項19に記載のトロイダル支持体。
  21. 前記導電性材料は、1.7×10−6Ω×cm〜1.1×10−4Ω×cmの電気抵抗を有することを特徴とする請求項18に記載のトロイダル支持体。
  22. 前記電気抵抗回路は、0.01mm〜0.5mmの厚さを有することを特徴とする請求項13に記載のトロイダル支持体。
  23. 前記発熱体は、前記電気抵抗回路の半径方向外部に保護層をさらに具備することを特徴とする請求項13に記載のトロイダル支持体。
  24. 前記保護層は、セラミック材料から製造されることを特徴とする請求項23に記載のトロイダル支持体。
  25. 前記保護層は、テフロン(登録商標)(Teflon)から製造されることを特徴とする請求項23に記載のトロイダル支持体。
  26. 前記保護層は、少なくとも2枚の保護層を具備することを特徴とする請求項22に記載のトロイダル支持体。
  27. 前記少なくとも2枚の保護層の1枚は、断熱層であることを特徴とする請求項26に記載のトロイダル支持体。
  28. 前記円周セグメントの少なくとも1つは前記発熱体を備えていることを特徴とする請求項13に記載のトロイダル支持体。
  29. 前記円周セグメントの少なくとも1つは、少なくとも2つの電気抵抗回路を有する発熱体を備えていることを特徴とする請求項13に記載のトロイダル支持体。
  30. 前記少なくとも2つの電気抵抗回路は選択的に加熱されることを特徴とする請求項29に記載のトロイダル支持体。
  31. 前記少なくとも2つの電気抵抗回路は異なる幾何学的構成を有することを特徴とする請求項29に記載のトロイダル支持体。
  32. 前記少なくとも2つの電気抵抗回路は異なる密度の前記加熱分岐を有することを特徴とする請求項29に記載のトロイダル支持体。
  33. 前記電気抵抗回路は、加熱分岐の密度変化を与えることを特徴とする請求項28に記載のトロイダル支持体。
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