JP2005527381A - 溶接装置においてパラメータを設定する方法 - Google Patents

Abstract

本発明は、溶接装置（１）の外部オペレーティングユニット（３０）のためにパラメータを設定するための方法であって、溶接装置（１）の様々な制御部（２７）及び表示部（２８）を使用して、溶接パラメータを選択、設定することを特徴とする方法である。本発明は、溶接装置（１）に接続された外部コンポーネント（２９）の設定オプションの柔軟な適応が多様なアプリケーション若しくは溶接プロセスに対して可能である方法を提供することを目的とする。このために、制御プログラム（３２）が溶接装置（１）に呼び出される。ここでは、選択された溶接パラメータは、設定若しくは調整のために、外部コンポーネント（２９）に配置された外部オペレーティングユニット（３０）に選択的に割り振られ、これにより、外部コンポーネント（２９）の外部オペレーティングユニット（３０）が作動若しくは調整されるとき、この溶接パラメータが設定若しくは変更される。

Description

発明の詳細な説明

本発明は、溶接装置の外部オペレーティングユニットのためにパラメータを設定するための方法であり、溶接パラメータが、溶接装置に設けられた様々な操作部及び表示部を用いて選択及び設定可能である方法に関する。

多種多様なパラメータを溶接装置から設定することができる溶接装置において、設定に関する様々な選択肢がすでに知られている。溶接装置に接続された外部コンポーネントを介して、固定した状態で規定されたパラメータを変更することが可能である。しかし、これは、以下の不利益を有する。即ち、溶接装置を介してのみ、若しくは該当する溶接プロセス若しくはアプリケーションのコンポーネントを変更することのみにより、そのような変更が可能であり、所定の溶接プロセス若しくはアプリケーションのための特定のパラメータを変更することが頻繁に必要である。

ＥＰ０９０３１９５Ａ１では、溶接装置の機能の設定、制御及び調整が遠隔操作されるシステムが開示されている。使用者は、この装置により、場所を殆ど変更することなく溶接電流の強度若しくは溶接ワイヤからの供給量のような溶接パラメータを制御することができる。このために、溶接パラメータは、溶接装置にワイヤレスに接続されたリモートコントロールにより設定され変更される。この場合、使用者は、所定の設定及び予め設定されたコンビネーションから選択してもよい。しかし、そのような予め設定されたコンビネーションであるために、この方法及び溶接装置は、高度な柔軟性を有していない。これは、リモートコントロールを介して、予め設定された溶接パラメータを選択し変更することができるだけである。

ＵＳ６０４０５５５Ａでは、溶接装置のためのリモートコントロールに関して開示されている。この溶接装置において、溶接電流等のような特定の変数を検出するリモートコントロールが、加工物と電極ホルダ間に挿入されている。検出された変数に割り振られた信号が、このリモートコントロールから溶接ケーブルを介して制御回路にさらに送信され、予め決定された溶接パラメータを調整するために使用される。

ＵＳ６１０３９９４Ａでは、様々な外部オペレーティングユニットが接続された溶接装置が開示されている。例えば、フィンガースイッチ若しくはフットスイッチのような各外部オペレーティングユニットは、溶接装置により自動的に認識される。オペレーティングユニットにより実行される予め設定された溶接パラメータは、認識された外部オペレーティングユニットの関数として割り振られ、そしてこの割り振られた溶接パラメータを、操作ユニット例えばフットスイッチ等の位置に応じて適宜変化させる。しかし、その明細書に係るシステムでは、通常、非常に特定の溶接パラメータが、認識される外部オペレーティングユニットに、固定した状態で割り振られる。

本発明は、溶接装置若しくは溶接プラントの外部オペレーティングユニットのための溶接パラメータを設定する方法であって、上記方法により、オペレータインターフェースの実質的な改善がなされ、溶接装置に接続された外部コンポーネントの設定が、多種多様なアプリケーション若しくは溶接プロセスに対して柔軟に適応することができることを特徴とする方法を提供することを目的とする。

本発明によれば、この目的は、制御プログラムが溶接装置に呼び出され、選択された溶接パラメータが、設定若しくは調整のために、外部コンポーネントに設けられた外部オペレーティングユニットに選択的に割り振られ、それにより、上記外部コンポーネントに設けられた外部オペレーティングユニットを作動させている時若しくは調整している時に上記溶接パラメータを設定若しくは変更することにより達成される。このため、溶接装置の操作において非常に高度の柔軟性が確保される。これは、要求に従って、使用者が様々な溶接パラメータを外部コンポーネントに割り振ることができ、また外部コンポーネントから溶接パラメータを変更若しくは設定することができるからである。さらに、多種多様の溶接プロセスに最も適切なパラメータを通常外部コンポーネントに割り振ることもできる。特に、外部コンポーネントには、溶接トーチ、リモートコントローラ、制御パネル、ロボット制御等が含まれる。基本的に、最適な設定オプションを得るために、多種多様な溶接プロセス若しくはアプリケーションに対して、いくつかの異なるコンポーネントを使用して、外部コンポーネントにより固定した状態で規定されたパラメータを変更若しくは設定することができることは従来技術から分かる。しかし、これは、本発明に係る解決手段では必要とされない。これは、使用者は、外部コンポーネントに対して、１若しくはいくつかの所望の溶接パラメータを自由に割り振ることができるからである。したがって、多種多様なアプリケーション若しくは溶接プロセスのための同様の外部コンポーネントを通常使用することができる。また、要求に従って、他のあらゆる溶接パラメータを上記外部コンポーネントから設定若しくは変更することができる。

好ましい実施の形態では、制御プログラムは溶接装置に備えられた操作部を介して呼び出され、上記溶接パラメータは、上記装置に設けられた操作部を新たに操作することにより、外部コンポーネントに設けられた外部オペレーティングユニットに割り振られる。

勿論、１若しくはいくつかの外部コンポーネントに設けられたいくつかの外部オペレーティングユニットに対していくつかの溶接パラメータを割り振ることも可能である。このため、この制御プログラムを何度か連続して呼び出し、所望の溶接パラメータを、所望の各外部コンポーネントに設けられた所望の各外部オペレーティングユニットにそれぞれ割り振る。

溶接装置に設けられた外部コンポーネントの外部オペレーティングユニットに対する溶接パラメータの割り振りを、溶接装置に設けられた制御及び／又は評価装置により保存することが好ましい。結果的に、溶接パラメータの割り振りは、使用者に利用可能であり、いつでも使用者により変更することができる。

柔軟なパラメータ割り振りを実行するために、外部コンポーネントの外部オペレーティングユニットから受け取った信号の評価を、溶接装置の制御及び／又は評価装置により行うことが好ましい。そして、これらの信号を各溶接パラメータに割り振り、それに応じて変化させる。各溶接パラメータの値を外部コンポーネントに表示してもよい。

上記外部コンポーネントの外部オペレーティングユニットの如何なる変化を、制御ライン、光学ファイバ、バスシステム(bus system)、若しくは無線通信により、上記溶接装置に送信してもよい。

以下のように、本発明を具体的な実施の形態によりより詳細に説明している。

図１は、様々な溶接方法に使用される溶接装置１若しくは溶接プラントを図示している。様々な溶接方法とは、例えばＭＩＧ（金属−不活性ガス）溶接、ＭＡＧ（金属−活性ガス）溶接、ＴＩＧ（タングステン−不活性ガス）溶接、若しくは溶接棒溶接などである。勿論、本発明に係る解決手段を電源若しくは溶接電流源と共に使用してもよい。

溶接装置１は、出力部３、制御及び／又は評価装置４及びスイッチング部５を含む溶接用電流源２を備える。このスイッチング部５は、この出力部３及び制御及び／又は制御装置４にそれぞれ連結されている。このスイッチング部５及び制御及び／又は評価装置４は、制御バルブ６に接続されている。この制御バルブ６は、ガス８用の供給ライン７の、ガス貯蔵タンク９と溶接トーチ１０との間に配置されている。このガス８は、特にＣＯ_２、ヘリウム、アルゴンのような保護ガス若しくはこれらの類似物である。

さらに、合体型の供給及び回収装置１１を上記制御及び／又は評価装置４により操作してもよい。ここで、ＭＩＧ／ＭＡＧ溶接では通常行われるように、溶接用ワイヤ１３は、供給ライン１２を介して供給ドラム１４から溶接用トーチ１０の領域に供給される。勿論、従来技術から分かるように、溶接装置１、特にそのベーシックハウジングに供給ドラム１４を配置することも可能である。

溶接用ワイヤ１３と加工物１６との間に電気アーク１５を発生させるための電流が、供給ライン１７を介して供給される。この供給ライン１７は、電源２の出力部３から溶接用トーチ１０及び溶接用ワイヤ１３のそれぞれに導くものであり、ここでは、溶接される加工物が、更に別の供給ライン１８を介して、溶接装置１特に電流源２に同様に接続され、電気回路が電気アーク１５を介して形成される。

溶接トーチ１０を冷却するため、冷却回路１９を介して、この溶接トーチ１０を流体貯蔵タンク特に水貯蔵タンク２１に接続してもよい。これは、流量制御装置２０を介在させて接続してもよい。ここでは、冷却回路１９、特に水貯蔵タンク２１に含まれる流体用に使用される流体ポンプは、溶接トーチ１０が作動すると始動し、溶接トーチ１０及び溶接用ワイヤ１３のそれぞれを冷却する。

さらに、この溶接装置１は、図２に概略的に示すように、入力及び／又は出力装置２２を備える。溶接装置１のオペレーションの多種多様な溶接パラメータ若しくはモードを上記入力及び／又は出力装置２２を介して設定してもよい。このとき、この入力及び／又は出力装置２２を介した溶接パラメータ設定は、上記制御及び／又は評価装置４に送信される。その後、この制御及び／又は評価装置４は、溶接装置１の各コンポーネントを作動させる。

例示された具体的な実施の形態において、この溶接トーチ１０は、ホースパッケージ２３を介して溶接装置１若しくは溶接プラントに接続されている。ホースパッケージ２３には、溶接装置１から溶接トーチ１０に導く各ラインが配置されている。このホースパッケージ２３は、従来技術の接続装置２４を介して溶接トーチ１０に接続され、このホースパッケージ２３に含まれる各ラインは、接続用ソケット若しくはプラグイン接続を介して溶接装置１の各接触部に接続されている。確実にホースパッケージ２３を適切に応力解放するため、応力解放手段２５を介してこのホースパッケージ２３をハウジング２６特に溶接装置１のベーシックハウジングに接続する。

既知の溶接プラント若しくは溶接装置１において、溶接プロセスのためのパラメータの設定は、入力及び／又は出力装置２２を介して溶接装置１から直接行われる。このために、鍵、回転式スイッチ、電位差計、及びインテグラルエミッタ等の形態をしたいくつかの作動部２７が、入力及び／又は出力装置２２に配置される。この入力及び／又は出力装置２２を介して、使用者は各パラメータを選択し変更することができる。さらに、入力及び／又は出力装置２２は表示部２８を備え、この表示部２８では、選択されたパラメータの値、設定値、若しくは実効値が表示される。

さらに、多くの場合、外部コンポーネント２９特に溶接トーチ１０を介して溶接パラメータを設定若しくは変更することも可能である。このために、例えば少なくとも外部オペレーティングユニット３０及び表示部３１をこの溶接トーチ１０に配置し、使用者が表示部３１を介してパラメータの各値を読み取り、そして、この外部オペレーティングユニット３０を介して上記パラメータを変更することができる。この場合、使用者は、固定した状態で規定された１若しくはいくつかの溶接パラメータを溶接トーチ１０において変更するだけでよい。他のパラメータを変更することが必要とされる場合、使用者は溶接装置１に対してさらに別のパラメータを設定しなければならないだろう。これまでは、外部コンポーネントに、固定した状態で規定された特定のパラメータを割り振ることが可能であるのみであった。

本発明に係る解決手段によれば、パラメータ割り振りプログラム若しくは”Ｅ−Ｐプログラム”と称される制御プログラム３２により、溶接装置１から外部コンポーネント２９特に溶接トーチ１０までパラメータを柔軟に割り振ることができる。このようにして、使用者は、少なくとも１つの所望の溶接パラメータを少なくとも１つの外部コンポーネント２９に対して割り振ることができ、その後外部コンポーネント２９から上記溶接パラメータを調整することができる。これにより、溶接プロセスはかなり向上する。なぜならば、使用者は、必要とされる各アプリケーション若しくは溶接プロセスに応じて自由に溶接パラメータを割り振ることができるからである。この溶接パラメータは、外部コンポーネント２９を介して調整可能である。このようにして、確実に、外部コンポーネント２９を多種多様な溶接プロセス若しくはアプリケーションに対して最適に調整することができる。勿論、所望の多数のパラメータを、１若しくはいくつかの外部コンポーネント２９に対して割り振ることも可能である。

このために、使用者は、溶接装置１の作動時にこの制御プログラム３２を開始し、１若しくはいくつかの外部コンポーネント２９に対して、溶接装置１に関する各溶接パラメータを選択することが必要である。制御プログラム３２は、操作部２７を作動させることにより呼び出される。この操作部２７は、溶接装置１若しくは電源２特に入力及び／又は出力装置２２に設けられている。この後、所望の溶接パラメータが設定、選択されさらにその後外部コンポーネント２９の外部オペレーティングユニットに対して割り振られる。これは、セッティングのため若しくは設定値を変更するための操作部２７を新たに作動させることにより行われる。ここで、外部オペレーティングユニットとは、例えば溶接トーチ１０、リモートコントローラ、制御パネル、ロボット制御等である。外部コンポーネント２９の外部オペレーティングユニットを介して、この溶接パラメータをその後設定及び／又は調整してもよい。その後、使用者は、制御プログラム３２の実行時及び選択された割り振り時に、各外部コンポーネント２９を介して、溶接パラメータを設定若しくは変更することができる。

この場合、制御プログラム３２の呼び出しを様々な方法、例えばメニュー制御、操作部２７若しくは類似物を作動させることにより行ってもよい。図２に示した入力及び／又は出力装置２２において、制御プログラム３２の作動を使用者に対して示す表示部３３”Ｔａｃ”を概略的に示している。操作部２７を使用して、使用者はその後溶接装置１に関する各溶接パラメータを選択し、外部コンポーネント２９に対してそれらを割り振ってもよい。通常の表示部２８を介して制御プログラム３２の作動を示してもよい。

他の実施の形態では、パラメータを１若しくはいくつかの外部コンポーネント２９に対して割り振るために、制御プログラム３２を連続して何回か実行し、若しくはあるオペレーティングステップにおいて、複数のパラメータを選択する。外部コンポーネント２９に対して溶接パラメータを割り振ることが、制御及び／又は評価装置４により溶接装置１に保存され、それにより使用者に対して永久的に利用可能となり、上記割り振りの変更をいつでも行うことができる。

一般的に、溶接装置１と外部コンポーネント２９との間のデータの交換を、通常のシステム、例えば制御ライン、光学ファイバ、バスシステム若しくは無線通信により実行する。柔軟な割り振りを実行することができるように、制御及び／又は評価装置４は、外部コンポーネント２９から入力された信号の適切な評価を実行することが必要である。そして、これらの信号は、各溶接パラメータに割り振られ、制御及び／又は評価装置４がその後蓄積された値若しくは設定値を変化させることができ、これによりこの変化を外部コンポーネント２９に表示することができる。

このように、使用者が、トレーニングされた人を必要とせず、外部コンポーネント２９に対して様々な溶接パラメータを割り振ることができる。

図１は、溶接装置の概略図である。 図２は、上記溶接装置の入力及び／又は出力装置の概略図である。

Claims (6)

1. 溶接装置の外部オペレーティングユニットのためにパラメータを設定する方法であり、溶接パラメータを、溶接装置に設けられた様々な操作部及び表示部を介して選択及び設定可能である方法であって、
   制御プログラムが溶接装置に呼び出され、選択された溶接パラメータが、設定若しくは調整のために、外部コンポーネントに設けられた外部オペレーティングユニットに選択的に割り振られ、それにより、外部コンポーネントに設けられた外部オペレーティングユニットを作動させている時若しくは調整している時に上記溶接パラメータを設定若しくは変更することができることを特徴とする方法。
2. 上記制御プログラムが、上記溶接装置に設けられた操作部を介して呼び出され、上記溶接パラメータが、上記溶接装置に設けられた操作部を新たに作動させることにより、外部コンポーネントに設けられた外部オペレーティングユニットに割り振られることを特徴とする請求項１記載の方法。
3. いくつかの溶接パラメータが、１若しくはいくつかの外部コンポーネントに設けられたいくつかの外部オペレーティングユニットに割り振られることを特徴とする請求項１又は２記載の方法。
4. 上記溶接装置に設けられた外部コンポーネントの外部オペレーティングユニットに対して上記溶接パラメータを割り振ることが、好ましくは制御及び／又は評価装置４により保存されていることを特徴とする請求項１〜３のいずれかに記載の方法。
5. 上記外部コンポーネントの外部オペレーティングユニットから受け取った信号の評価を、上記溶接装置の制御及び／又は評価装置により行い、これらの信号をそれぞれの溶接パラメータに割り振り、適宜変化させることを特徴とする請求項４記載の方法。
6. 上記外部コンポーネントの外部オペレーティングユニットのあらゆる変更が、制御ライン、光学ファイバ、バスシステム若しくは無線通信により上記溶接装置に送信されることを特徴とする請求項１〜５のいずれかに記載の方法。
   

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