JP2005526015A - 結合組織修復の誘導又は促進方法 - Google Patents

結合組織修復の誘導又は促進方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、SMADタンパク質変異体をコード化している核酸と、SMADタンパク質変異体を発現する細胞を提供する。本発明は、さらに、SMAD8タンパク質変異体と、SMAD8タンパク質変異体をコード化している核酸を提供する。そして、本発明は、細胞をエクスビボ移植する方法を提供する。該細胞は、間葉幹細胞、前駆細胞、又は患者の対象となる靱帯又は腱に由来する細胞、又は靱帯又は腱に移植し靱帯/腱細胞を分化することが可能な他の任意の細胞であり、それらは、SMADタンパク質変異体又はSMAD8タンパク質変異体を人工的に発現させる。

Description

本発明は、患者の結合組織の、修復、再生、治療、又は損傷・不良・疾患の修復を誘導する方法を提供する。また、本発明は、患者の結合組織の損傷・不良・疾患を受けて、結合組織の再生、促進、修復及び/又は発達を誘導する方法を提供する。該方法は、結合組織の再生、修復、及び/又は促進を誘導すべく、SMADタンパク質又はその変異体をコード化している核酸を含んでいる人工細胞を挿入するステップを含む。さらに、本発明は、結合組織の損傷・不良・疾患に、人工細胞をエクスビボ移植する方法を提供する。また、本発明は、SMAD8タンパク質変異体をコード化している核酸、前記SMAD8変異体を含んでいる細胞(間葉幹細胞、前駆細胞、又は結合組織に由来する細胞など)を提供する。そして、本発明は、SMAD8タンパク質変異体を提供する。
裂傷又は切断された腱と靱帯(「結合組織」又は「腱」)の修復技術は、損傷の種類や、損傷を受けた腱によって、大いに異なる。少なくとも目立つ病気、腱の可動域の量、周囲の環境、他の腱が通常受ける応力、他の腱の治癒特性から得られる症状の範囲には大きな差異がある。さらに、多くの場合は、既定の腱を修復する最良の方法に関する大多数の意見は無い。異なる、一般に認められた修復技術を有している頻繁に損傷する腱の例としては、手の屈筋腱と、膝前十字靱帯がある。
例えば、切断された長屈筋腱の修復は、一般に、腱の両端部を向かい合わせて縫合することにより行われる。従来、腱が交差して動作する関節は、腱が治癒するまで保護するために3〜8週間固定される。これは、新しく縫合された腱は、健康な腱が通常の使用時に受ける張力の一部にしか耐えることができないからである。固定は、結果として、腱に沿って瘢痕と癒着を形成する。可動域は、特に屈筋腱(手のプーリーと腱鞘とからなる独自の構造であり、通常は滑らかに滑動する)の場合に悪影響を与える。それにもかかわらず、腱が治癒するためには、線維芽細胞の内殖が必要とされていると考えられている。また、効果的な治療を行うためには、固定化と、結果として起こる可動域を減少は、やむを得ない弊害と見なされている。
最近、屈筋腱は、治癒するための内在的な能力を有しており、その限定された能力は実際に治癒を促進するであろうということが判明した。影響を受けた関節は、ほとんどの場合、過度な力の不慮の作用を予防するために部分的に固定化される。
骨−腱−骨の自己移植(屈筋の下端と脛骨の上端とを結合している)の場合、外力により生じる応力が大きくなると、周辺組織と骨との相互の影響はあまりなく、腱の可動域はより狭くなり、治癒傾向は大いに異なる。多数の研究にもかかわらず、普遍的な、認められた修復方法は存在しない。また、有力な修復方法は、難しくて複雑である。現在の「医療標準」は、依然として、骨−腱−骨の自己移植(患者から取得した)を用いた前十字靱帯(anterior cruciate ligament:ACL)の再建である。しかしながら、骨−腱−骨の移植には、多くの問題がある。(1)無傷のACLは、重要な物理的刺激の受容器及び固有受容機能を有するが、移植による再建はこれらの機能を犠牲にする。(2)自己移植は多数の取得部の病的状態を伴う。(3)取得部の病的状態を避けるためにしばしば死体移植が用いられるが、これは疾病伝播の危険を伴う。
したがって、損傷した結合組織の修復を誘導及び/又は促進するインビボ及びエクスビボ方法を持つことは、非常に有利なことである。
本発明は、ある実施形態では、結合組織の損傷・不良・疾患を、修復又は治療する方法を提供する。該方法は、結合組織の修復又は治療を誘導すべく、SMADタンパク質又はその変異体をコード化している核酸を含む人工細胞を移植するステップを含んでいる。ある実施形態では、前記結合組織は腱である。他の実施形態では、前記結合組織は靱帯である。他の実施形態では、前記SMADタンパク質は、SMAD8タンパク質変異体である。他の実施形態では、前記人工細胞は、1つ以上のタンパク質をコードする核酸を1つ以上含んでいる。
本発明は、ある実施形態では、結合組織を再生する方法を提供する。該方法は、前記結合組織を再生すべく、SMADタンパク質又はその変異体をコード化している核酸を含んでいる人工細胞を、前記結合組織に接触させる及び/又は前記結合組織に移植するステップを含んでいる。ある実施形態では、前記結合組織は腱である。他の実施形態では、前記結合組織は靱帯である。他の実施形態では、前記SMADタンパク質は、SMAD8タンパク質変異体である。他の実施形態では、前記人工細胞は、1つ以上のタンパク質をコードする核酸を1つ以上含んでいる。本発明は、他の実施形態では、腱細胞の分化を誘導する方法を提供する。該方法は、腱細胞の分化を誘導すべく、腱細胞を、(i)SMADタンパク質又はその変異体をコード化している核酸を有するベクターを含んでいる細胞、及び/又は(ii)SMADタンパク質又はその変異体をコード化している核酸を有するベクター、及び/又は(iii)SMADタンパク質又はその変異体、及び/又は(iv)SMADタンパク質又はその変異体をコード化している核酸と接触させるステップを含んでいる。
本発明は、他の実施形態では、靱帯細胞の分化を誘導する方法を提供する。該方法は、靱帯細胞の分化を誘導すべく、靱帯細胞を、(i)SMADタンパク質又はその変異体をコード化している核酸を有するベクターを含んでいる細胞、及び/又は(ii)SMADタンパク質又はその変異体をコード化している核酸を有するベクター、及び/又は(iii)SMADタンパク質又はその変異体、及び/又は(iv)SMADタンパク質又はその変異体をコード化している核酸と接触させるステップを含んでいる。
本発明は、他の実施形態では、患者の結合組織の損傷・不良・疾患の直接修復を増大させる方法を提供する。該方法は、結合組織の直接修復を増大させるべく、SMADタンパク質又はその変異体を発現する人工細胞を移植するステップを含んでいる。
本発明は、他の実施形態では、結合組織をエクスビボで治療する方法を提供する。該方法は、(i)患者から1つ以上の細胞を取得するステップ、(ii)前記細胞をSMADタンパク質又はその変異体をコード化している核酸と共にトランスフェクトするステップ、及び(iii)前記細胞を患者の結合組織の損傷・不良・疾患の部位に移植するステップを含んでいる。このようなエクスビボ治療は、結合組織の損傷・不良・疾患を、修復、再生、及び/又は治療するのに用いられる。及び/又は、靱帯細胞又は腱細胞の分化を誘導するのに用いられる。
本発明は、ある実施形態では、SMADタンパク質又はその変異体をコード化している核酸を含んでいる人工細胞を提供する。ある実施形態では、前記細胞は、前駆細胞である。ある実施形態では、前記細胞は、間葉幹細胞である。ある実施形態では、前記細胞は、さらに、1つ以上のタンパク質をコード化している単一の核酸を1つ以上含んでいる。
本発明は、ある実施形態では、SMAD8タンパク質変異体をコード化している単一のアミノ酸配列をさらに提供する。
本発明は、他の実施形態では、SMAD8タンパク質変異体をコード化している単一の核酸配列をさらに提供する。
本発明は、結合組織の損傷・不良・疾患を、再生、修復、及び/又は治療する方法を提供する。ある実施形態では、本発明は、結合組織の損傷・不良・疾患を、修復又は治療する方法を提供する。該方法は、結合組織の修復又は治療を誘導すべく、SMADタンパク質又はその変異体をコード化している核酸を含む人工細胞を移植するステップを含んでいる。ある実施形態では、前記結合組織は腱である。他の実施形態では、前記結合組織は靱帯である。他の実施形態では、前記細胞は、骨髄から取得された成人間葉幹細胞である。他の実施形態では、前記SMADタンパク質は、SMAD8タンパク質である。他の実施形態では、前記SMAD8タンパク質は、SMAD8タンパク質変異体である。他の実施形態では、前記細胞は、1つ以上のタンパク質をコードする核酸を1つ以上含んでいる。
本発明は、ある実施形態では、結合組織を再生する方法を提供する。該方法は、前記結合組織を再生すべく、SMADタンパク質又はその変異体をコード化している核酸を含んでいる人工細胞を、前記結合組織に接触させる及び/又は結合組織に移植するステップを含んでいる。ある実施形態では、前記結合組織は腱である。他の実施形態では、前記結合組織は靱帯である。他の実施形態では、前記細胞は、骨髄から取得された成人間葉幹細胞である。他の実施形態では、前記SMADタンパク質は、SMAD8タンパク質である。他の実施形態では、前記SMAD8タンパク質は、SMAD8タンパク質変異体である。他の実施形態では、前記細胞は、1つ以上のタンパク質をコードする核酸を1つ以上含んでいる。
本発明は、他の実施形態では、腱細胞の分化を誘導する方法を提供する。該方法は、腱細胞の分化を誘導すべく、腱細胞を、(i)SMADタンパク質又はその変異体をコード化している核酸を有するベクターを含んでいる細胞、及び/又は(ii)SMADタンパク質又はその変異体をコード化している核酸を有するベクター、及び/又は(iii)SMADタンパク質又はその変異体、及び/又は(iv)SMADタンパク質又はその変異体をコード化している核酸と接触させるステップを含んでいる。他の実施形態では、前記細胞は、骨髄から取得された成人間葉幹細胞である。他の実施形態では、前記SMADタンパク質は、SMAD8タンパク質である。他の実施形態では、前記SMAD8タンパク質は、SMAD8タンパク質変異体である。他の実施形態では、前記細胞は、1つ以上のタンパク質をコードする核酸を1つ以上含んでいる。
本発明は、他の実施形態では、靱帯細胞の分化を誘導する方法を提供する。該方法は、靱帯細胞の分化を誘導すべく、靱帯細胞を、(i)SMADタンパク質又はその変異体をコード化している核酸を有するベクターを含んでいる細胞、及び/又は(ii)SMADタンパク質又はその変異体をコード化している核酸を有するベクター、及び/又は(iii)SMADタンパク質又はその変異体、及び/又は(iv)SMADタンパク質又はその変異体をコード化している核酸と接触させるステップを含んでいる。他の実施形態では、前記細胞は、骨髄から取得された成人間葉幹細胞である。他の実施形態では、前記SMADタンパク質は、SMAD8タンパク質である。他の実施形態では、前記SMAD8タンパク質は、SMAD8タンパク質変異体である。他の実施形態では、前記細胞は、1つ以上のタンパク質をコードする核酸を1つ以上含んでいる。
本発明は、他の実施形態では、患者の結合組織の損傷・不良・疾患の直接修復を増大させる方法を提供する。該方法は、直接修復を増大させるべく、SMADタンパク質又はその変異体を発現する人工細胞を移植するステップを含んでいる。ある実施形態では、前記結合組織は腱である。他の実施形態では、前記結合組織は靱帯である。他の実施形態では、前記細胞は、骨髄から取得された成人間葉幹細胞である。他の実施形態では、前記SMADタンパク質は、SMAD8タンパク質である。他の実施形態では、前記SMAD8タンパク質は、SMAD8タンパク質変異体である。他の実施形態では、前記細胞は、1つ以上のタンパク質をコードする核酸を1つ以上含んでいる。
本明細書中で使用される「結合組織」という用語は、ある実施形態では帯組織を指す(ただし、それに限定されるものではない)。他の実施形態では腱組織である。他の実施形態では軟骨組織である。他の実施形態では皮膚である。他の実施形態では骨である。他の実施形態では椎間板である。他の実施形態では歯髄である。他の実施形態では歯質である。他の実施形態では歯肉である。他の実施形態では歯周靱帯である。
「靭帯」という用語は、相互作用する骨の前端に付着する白い繊維の結合組織のひも状構造である。また、前記組織は滑液包を特徴付ける。ある実施形態では、前記靭帯は前十字靱帯である。他の実施形態では、前記靭帯は後十字靱帯である。他の実施形態では、前記靭帯は内側側副靱帯である。他の実施形態では、前記靭帯は外側側副靱帯である。他の実施形態では、前記靭帯は横靱帯である。他の実施形態では、前記靭帯は後半月大腿靱帯である。他の実施形態では、前記靭帯は後上脛腓靱帯である。他の実施形態では、前記靭帯は、外側側副靱帯である。なお、外側側副靱帯は3つの靭帯の複合体であり、足関節の側面を支持するのを補助している。それら3つの靭帯は、それぞれ、前距腓靱帯、踵距腓靱帯、及び後距腓靱帯として知られている。
「腱」という用語は、例えば筋肉を骨に結合させる結合組織構造を規定することを目的としている(ただし、これに限定されるものではない)。ある実施形態では、前記腱は、2つの筋肉(腓腹筋とヒラメ筋)の結合により形成されるアキレス腱である。腓腹筋とヒラメ筋は、ふくらはぎ中央領域で結合し、腓腹−ヒラメ筋複合体、又は広背筋腱、後脛骨腱、膝蓋腱、足底屈筋腱群として知られている。他の実施形態では、前記腱は、回旋腱板腱である。
ある実施形態では、前記細胞は、SMADタンパク質、及び/又はSMAD8タンパク質、及び/又はSMAD8タンパク質変異体をコード化している核酸を含んでいる人工細胞である。他の実施形態では、前記細胞は、さらに、1つ以上のタンパク質をコード化している単一の核酸を1つ以上含んでいる。ある実施形態では、前記細胞は前駆細胞である。他の実施形態では、前記細胞は間葉幹細胞である。他の実施形態では、前記間葉幹細胞は、骨髄から取得された成人間葉幹細胞である。他の実施形態では、前記細胞は、靭帯又は腱から取得される。他の実施形態では、使用することができる細胞の種類は、皮膚及び歯肉内の結合組織から取得された繊維芽細胞である。
他の実施形態では、前記人工細胞は、さらに、1つ以上の核酸(BMP媒介シグナル経路を活性化させるタンパク質を発現する核酸)を含むためにトランスフェクトされる。このようにして、前記細胞は、例えばSMAD及び/又はSMAD8(又はその変異体、類似体、断片、ミメティック、突然変異体又はそれの合成物)、及びさらにBMP(及び/又はその変異体、類似体、断片、ミメティック、突然変異体、又はそれの合成物)を発現するように人工的に作成される(ただし、これらに限定されるものではない)。ある実施形態では、前記人工細胞は、SMAD8変異体及びさらにBMP2をコード化している核酸と共にトランスフェクトされる。本発明は、ある実施形態では、SMAD8変異体タンパク質をコード化している核酸を含んでいる人工的に作成された間葉幹細胞を提供する。他の実施形態では、前記細胞は、さらに、1つ以上のタンパク質をコードした単一の核酸を1つ以上含む。
他の実施形態では、人工細胞を含んでいる組成物を提供する。他の実施形態では、人工細胞と許容される希釈剤又はキャリアとから成る薬学的組成物を提供する。例えば、前記組成物は、SMAD8変異体タンパク質をコード化している核酸を含んでいる人工的に作成された間葉幹細胞を含んでいる。他の実施形態では、前記細胞は、さらに、1つ以上の単一の核酸(1つ以上のタンパク質をコード化している核酸)を含んでいる。
他の実施形態では、SMADタンパク質、SMAD8タンパク質(又はその変異体、類似体、断片、ミメティック、突然変異体、又はそれらの合成物)を発現する人工細胞を含んでいる移植デバイスを提供する。他の実施形態では、前記デバイスは、さらに、BMP媒介シグナル経路を活性化させるタンパク質を少なくとも1つ発現する。
本発明は、他の実施形態では、結合組織をエクスビボで治療する方法を提供する。該方法は、(i)患者から1つ以上の細胞を取得するステップ、(ii)前記細胞をSMADタンパク質又はその変異体をコード化している核酸と共にトランスフェクトするステップ、及び(iii)前記細胞を患者の結合組織の損傷・不良・疾患の部位に移植するステップを含んでいる。このようなエクスビボ治療は、結合組織の損傷・不良・疾患を、修復、再生、及び/又は治療するのに用いられる。及び/又は、靱帯細胞又は腱細胞の分化を誘導するのに用いられる。このような細胞は、患者に移植される又は埋め込まれる。移植物又は埋込物は、キャリアにより保持するとよい。
自己移植治療のために、骨髄から成人間葉幹細胞を取得する方法は、当業者にとって公知である。また、これらの細胞を培養、繁殖、成長、及び/又は分化させて人工細胞を作成する方法は、当業者にとって公知である。さらに、前記人工細胞を、結合組織の損傷・不良・疾患の部位に移植する方法は、当業者にとって公知である。埋め込み又は移植は、損傷・不良・疾患の部位、又はそれらの部位の周辺に行われる。ある実施形態では、成人間葉幹細胞は、哺乳類の成人間葉幹細胞である。他の実施形態では、成人間葉幹細胞は、ヒトの成人間葉幹細胞である。ある実施形態では、成人間葉幹細胞は、マウスの成人間葉幹細胞である。他の実施形態では、成人間葉幹細胞は、ラットの成人間葉幹細胞である。
人工的に作成された成人間葉幹細胞の効果的な量は、前記細胞が、患者内で間葉系幹細胞を腱組織に分化させるべく効果的な量のSMAD8変異体タンパク質を発現する量である。このような量は、形成を所望する腱又は靭帯組織の量、腱又は靭帯の損傷した部位、損傷した腱又は靭帯の疾患、傷の大きさ、損傷した組織の種類、患者の年齢・性別・食生活、感染症の重さ、投与する時間、及び他の臨床的要素によって決定される。用量は、使用されるキャリアによって異なる。最終組成物へ添加される他の既知のタンパク質及び/又は要素もまた、用量に影響を与える。ある実施形態では、損傷・不良・疾患の部位に移植される細胞の量の範囲は150,000から12,000,000である。他の実施形態では、前記範囲は、500,000から8,000,000である。他の実施形態では、前記範囲は、750,000から5,000,000である。他の実施形態では、前記範囲は、1,000,000から5,000,000である。ある実施形態では、損傷・不良・疾患の部位に移植される細胞の量は500,000である。ある実施形態では、損傷・不良・疾患の部位に移植される細胞の量は750,000である。ある実施形態では、損傷・不良・疾患の部位に移植される細胞の量は1,000,000である。ある実施形態では、損傷・不良・疾患の部位に移植される細胞の量は1,250,000である。ある実施形態では、損傷・不良・疾患の部位に移植される細胞の量は1,500,000である。ある実施形態では、損傷・不良・疾患の部位に移植される細胞の量は1,750,000である。ある実施形態では、損傷・不良・疾患の部位に移植される細胞の量は2,000,000である。ある実施形態では、損傷・不良・疾患の部位に移植される細胞の量は2,250,000である。ある実施形態では、損傷・不良・疾患の部位に移植される細胞の量は2,500,000である。ある実施形態では、損傷・不良・疾患の部位に移植される細胞の量は2,750,000である。ある実施形態では、損傷・不良・疾患の部位に移植される細胞の量は3,000,000である。ある実施形態では、損傷・不良・疾患の部位に移植される細胞の量は4,000,000である。
分化、修復、再生、又は治療は、腱/靭帯状の組織形成、又は腱/靭帯の成長及び/又は修復の定期評価によりモニタすることができる。経過は、例えばX線(CT)、超音波、MRI、関節鏡検査、及び組織学的な測定などの、当業者にとって周知の技術によりモニタすることができる。
「SMADタンパク質」は、SMAD−1、SMAD−2、SMAD−3、SMAD−4、SMAD−5、SMAD−6、SMAD−7、又はSMAD−8を含む(ただし、これらに限定されるものではない)。SMADは、信号をTGF−Pスーパーファミリーの一員に変換する脊椎動物内の、細胞内シグナル伝達タンパク質のファミリーとして定義される。他の実施形態では、「SMADタンパク質」は、変異体、類似体、断片、合成物、突然変異体、又はミメティックを含む(ただし、これらに限定されるものではない)。
SMADタンパク質をコード化している核酸は、哺乳類のSMAD核酸を含む。それらは、ジーンバンクに登録されている登録番号NM005905、NT016606、NM008539、AF067727、NM010754、AB071949、AH006488、AF056001、AB008192、NM005902、NM016769、NT010265、NT033905、AB043547、AB010954、AF056002、NT016714、AH005750、AH005612、MN008541、AB043547、AH008461、AF037469、AF043640、AH011391、AH008243、AJ000550、AF175408、及びMN39972、MN005905、MN19483、及び/又はSEQ ID番号1及び/又はSEQ ID番号2、及び/又は図1〜3に示すような核酸配列を有する核酸である(ただし、これらに限定されるものではない)。
また、本発明は、SMADタンパク質をコード化している核酸を提供する。該核酸は、NM005905、NT016606、NM008539、AF067727、NM010754、AD071949、AH006488、AF056001、AD008192、NM005902、NM016769、NT010265、NT033905、AD043547、AD010954、AF056002、NT016714、AH005750、AH005612、MN008541、AB043547、AH008461、AF037469、AF043640、AH011391、AH008243、AJ000550、AF175408、及びMN139972、MN005905、MN19483、及び/又はSEQ ID番号1及び/又はSEQ ID番号2、及び/又は図1〜3に示すような核酸配列を有する核酸と、72%、又は74%、又は76%、又は78%、又は82%、又は84%、又は85%、又は87%、又は90%、又は92%、又は95%、又は98%一致する。
ある実施形態では、ベクターは、MH1、リンカー領域、及びMH2領域(図3Aに示されるような)の範囲内の核酸配列を含む。ある実施形態では、ベクターは、リンカー領域、及びMH2領域(図3A参照)の範囲内の核酸配列を含む。他の実施形態では、ベクターは、MH2領域(図3A参照)の範囲内の核酸配列を含む。ある実施形態では、ベクターは、MH1、リンカー領域、及びMH2領域(図3A参照)示されるようなアミノ酸配列をコードする核酸配列を含む。ある実施形態では、ベクターは、リンカー領域、及びMH2領域(図3A参照)に示されるようなアミノ酸配列をコードする核酸配列を含む。他の実施形態では、ベクターは、MH2領域(図3A参照)に示されるようなアミノ酸配列をコードする核酸配列を含む。ある実施形態では、ベクターは、SEQ ID番号1に記述されているアミノ酸をコードする核酸を含む。ある実施形態では、ベクターは、SEQ ID番号2に記述されているアミノ酸をコードする核酸を含む。さらに、他の実施形態では、SMAD8変異体タンパク質のアミノ酸配列は、SEQ ID番号1又は2に記述されているアミノ酸と、72%、又は74%、又は76%、又は78%、又は80%、又は82%、又は84%、又は85%、又は88%、又は90%、又は92%、又は95%、又は98%一致する。
ある実施形態では、SMAD8変異体タンパク質を発現する人工細胞又は成人間葉幹細胞は、リンカー領域及びMH2領域(図3A参照)の範囲内の核酸配列を含んでいる。他の実施形態では、SMAD8変異体をコード化しているSMAD8変異体タンパク質を発現する人工細胞又は成人間葉幹細胞は、MH2領域(図3Aに示されるような)の範囲内の核酸配列を含んでいる。ある実施形態では、人工細胞又は成人間葉幹細胞は、SEQ ID番号1に記述されているSMAD8変異体タンパク質を発現する。ある実施形態では、人工細胞又は成人間葉幹細胞は、SEQ ID番号2に記述されているSMAD8変異体タンパク質を発現する。さらに、他の実施形態では、SMAD8変異体タンパク質のアミノ酸配列は、SEQ ID番号1又は2に記述されているアミノ酸と、72%、又は74%、又は76%、又は78%、又は80%、又は82%、又は84%、又は85%、又は88%、又は90%、又は92%、又は95%、又は98%一致する。
本発明は、さらに、哺乳類のSMAD8変異体タンパク質をコード化している単一のアミノ酸配列を提供する。前記哺乳類の変異体は、ラット、マウス、ウサギ、ヤギ、ウマ、ブタ、又はヒトの変異体である。他の実施形態では、SMAD8変異体はヒトの変異体である。
ここに定義するように、SMAD8変異体は、ある実施形態では、SMAD8変異体タンパク質をコード化している核酸を意味し、リンカー領域及びMH2領域(図3A参照)の範囲内の核酸配列を含んでいる。他の実施形態では、SMAD8変異体は、SMAD8変異体をコード化している核酸であり、MH2領域(図3A参照)の範囲内の核酸配列を含んでいる。他の実施形態では、SMAD8変異体は、SMAD8変異体をコード化している核酸であり、SEQ ID番号1に記述されているアミノ酸配列をコードする核酸を含んでいる。他の実施形態では、SMAD8変異体は、SMAD8変異体をコード化している核酸であり、SEQ ID番号2に記述されているアミノ酸配列をコードする核酸を含んでいる。他の実施形態では、SMAD8変異体は、SEQ ID番号1に記述されているアミノ酸配列を含んでいる。他の実施形態では、SMAD8変異体は、SEQ ID番号2に記載のアミノ酸配列を含んでいる。
ある実施形態では、ヒトSMAD8変異体のアミノ酸配列は、下に示す配列である。
Figure 2005526015
ある実施形態では、ヒトSMAD8変異体のアミノ酸配列は、下に示す配列である。
Figure 2005526015
ある実施形態では、本発明は、図3Cに示すような、SMAD8変異体タンパク質をコード化している核酸を提供する。
他の実施形態では、SMAD8変異体は、ラットのSMAD8変異体である。他の実施形態では、SMAD8変異体は、マウスのSMAD8変異体である。また、他の実施形態では、SMAD8変異体は、ヒトのSMAD8変異体である。
本明細書中で使用される「核酸」という単語は、デオキシリボ核酸(DNA)のようなポリヌクレオチド又はオリゴヌクレオチド、及び、必要に応じてリボ核酸(RNA)又はそのミメティックを意味する。この単語は、当然のことながら、同等のものとして、ヌクレオチド類似体から作成されるRNA又はDNAの類似物を含み、前述した実施形態に適用されるものとして、一本鎖(センス又はアンチセンス)及び二本鎖ポリヌクレオチドを含む。そのような、修飾又は置換されたオリゴヌクレオチドは、例えば、促進された細胞内移動、核酸標的のために促進された親和性、及びヌクレアーゼの存在下で増大した安定性というような望ましい性質のために、しばしば天然の形態を優先する。
遺伝子産物に関しては、「タンパク質」、「ポリペプチド」、「ペプチド」は、ここでは同じ意味で使われる。
当業者にとって公知であるように、核酸配列又は遺伝子の断片又は派生物、又はタンパク質又はペプチドをコードする遺伝子は、完全な野生型遺伝子又は配列と同じように、依然として作用することができる。同様に、核酸配列の形態は、野生型遺伝子と比べて変化に富んでいてもよい。だが、配列は依然としてタンパク質又はペプチド(又はそれらの断片)をコードする。なお、それらの変化にもかかわらず、それらの野生型機能を有する。タンパク質、タンパク質断片、ペプチド、又は派生物は、野生型から逸脱することができる(野生型と同じように、依然として作用する)。同様に、本発明で用いられる遺伝子の派生物及び産物は、非派生型が生物宿主細胞に影響を与えるのと同じような生物学的作用を有する。例えば、そのような派生物は、遺伝子又は産物と同様に、二量化又はオリゴマー化された形態を含む(ただし、それに限定されるものではない)。従って、本発明に係る遺伝子、DNA配列、ペプチド、及びタンパク質の派生物又は断片の生物活性も、本発明の範囲に含まれる。さらに、内生SMAD核酸配列又はタンパク質(BMP媒介シグナル経路を活性化し、SMADレベル又はBMP媒介シグナル経路を活性化するタンパク質の増大を、それぞれ誘導する)をコードする核酸の上流と合成された任意のシス作用する核酸は、本発明と関連する。本発明は、他の実施形態では、組み換えベクターを含んでいる合成物を提供する。該組み換えベクターは、少なくとも、SMADタンパク質又はその派生物、類似物、断片、ミメティック、突然変異体又はそれの合成物をコードしている1つの核酸配列、少なくとも1つのBMP媒介シグナル経路を活性化するタンパク質及び薬剤的に活性なキャリアをコードする少なくとも1つの核酸配列を含む。
他の実施形態では、本発明で説明された核酸配列は、シス型で存在している(即ち、同じ組み換え型ベクター)、又は代わりに2つの異なるベクター(トランス型)として表される。例えば、本発明に係る合成物は、SMAD8タンパク質をコードする核酸、及び/又はBMP2タンパク質をコードする他の核酸を含んでいるベクターを含むことができる。また、他の実施形態では、合成物は、2つの異なるベクター(一方のベクターはSMAD8タンパク質をコードする核酸配列を含んでおり、他方のベクターはBMP2タンパク質をコードする他の核酸を含んでいる)を含むことができる。発現は同時に行われる、又は異なる調整装置により制御される。
「シス作用する」とは、DNA結合タンパク質(エンハンサー、オペレーター、及びプロモーター)の付着部位として作用する遺伝領域を説明するのに使用される。なお、前記DNA結合タンパク質は、同じ染色体について、遺伝子の活性の影響を与える。
新規で固有のヌクレオチド配列はここで説明された。当業者は、前記核酸は任意の周知の合成又は組み換えプロセスにより作成することができると認めるであろう。本発明に係る核酸は、周知の方法により、生物物理学的又は生物学的特性に変更するためにさらに修飾することができる。例えば、核酸は、ヌクレアーゼに対する安定性を増大させるために修飾することができる(例えば、エンドキャップ)。又は、核酸は、相補配列に対する親油性、溶解性、又は結合親和力を増大させるために修飾することができる。
特定の目的を達成するために核酸を修飾する方法は、従来技術に開示されている(例えば、Sambrook等(1989))。さらに、前記核酸は、必要なタンパク質をコードしていないヌクレオチド配列のタンパク質を1つ以上含むことができる。本発明は、さらに、SEQ ID番号1によりコード化されたタンパク質と同様のタンパク質をコード化しているDNA配列を提供する。しかし、前記DNA配列は、遺伝子コードの縮重又は対立遺伝子の変異に起因して、コドン配列が異なる。
活性、半減期、又はコード化されているポリペプチドの生成を増加させるべく、点突然変異又は誘発された修飾(付着、削除、置換など)により生じたDNA配列内の変異は、本発明に含まれる。
本発明に係るDNAは、当業者にとって周知の方法により、化学的に合成することもできる。例えば、DNAは、当業者にとって周知の方法により、全部的又は部分的に、4つのヌクレオチドから化学的に合成することができる。そのような方法は、Caruthers(1985)によって開示された方法を含む。また、DNAは、重複二本鎖オリゴヌクレオチドを調合し、ギャップ内に充填し、端部同士を連結させることにより、合成することができる。詳しくは、Sambrook et al.(1989)とGlover et al.(1995)を参照されたい。タンパク質の機能的なホモログを発現するDNAは、部位特異的突然変異誘発法により野生型のDNAから作成することができる。例として、Zoller et al.(1982)、Zoller(1983)、Zoller(1984)、McPherson(1991)を参照されたい。得られたDNAは、当業者にとって周知の方法により増殖することができる。ある適切な方法は、ポリメラーゼ連鎖反(polymerase chain reaction:PCR)方法であり、Saiki et al.(1988)、Mullis et al. 米国特許番号第4,683, 195号、及びSambrook et al.(1989)に説明されている。クローンの増殖は、lambda-gt10又はlambda-gt11内ベクター内で行うと便利である。前記増殖は、lambda-gt10又はlambda-gt11特定のオリゴマーをアンプリマー(amplimer)として用いて行う(Clontech, Palo Alto, Calif.から入手することができる)。
より大きな合成核酸構造は、本発明により、特定の認識できる用途を有して、製作される。例えば、クローニング及び他の細胞と形質転換するために重要な、核酸と結合させることのできるベクター(組換型発現ベクター)が知られている。したがって、本発明は、さらに、本発明に係るヌクレオチド配列を組み込んだベクター(プラスミド、ファージ、コスミッドなど)を含む。特に、本発明に係る核酸によりコード化されているタンパク質を発現させるための遺伝子を含んでいるベクターを含む。
本発明に係るDNAは複製することができ、多種多様のクローニング及び発現ベクターに、多種多様の宿主細胞に挿入した後、組換型タンパク質を発現させるのに使用することができる。宿主細胞は原核生物又は真核細胞である。DNAは自然源から得ることができる。また、任意で、修飾することができる。遺伝子は全体的又は部分的に合成することもできる。
後述する本発明に係る核酸構成体を生成するために、ポリヌクレオチド・セグメントは、形質転換細菌性細胞に適し、及び形質転換細胞内で融合タンパク質の発現を導くのに適した、市販の発現構成システムと連結させることができる。当然のことながら、そのような市販のベクター・システムは、一般的な組換技術により、容易に変更することができる。前記組換技術は、置換、複製、及び突然変異が存在するプロモーター又はエンハンサー配列、及び/又は任意の追加されたポリヌクレオチド配列を導入するためのものである。前記ポリヌクレオチド配列は、例えば、さらなる選択マーカーをコード化している配列、又はレポーター・ポリペプチドをコード化している配列である。そして、そのようなものとして、本発明の好ましい実施形態を含んでいる。
本発明に用いるのに適切な細菌性発現構成体は、pCAL、pUC、pET、pETBlue@(Novagen)、pBAD、pLEX、pTrcHis2、pSE280、pSE380、pSE420(Invitrogen)、pKK223−2(Clontech)、pTrc99A、pKK223−3、pRIT2T、pMC1871、pEZZ18(Pharmacia)、pBluescript II SK(Stratagene)、pALTER−Exl、pALTER−Ex2、pGEMEX(Promega)、pFivE(MBI)、pQE(Qiagen)などの市販の発現構成体及びその派生物を含む(ただし、それらに限定されるものではない)。本発明の好ましい実施形態では、構成体は、ウイルス、プラスミド、バクミド(bacmid)、ファージミド、コスミド、又はバクテリオファージを含む。
ヌクレオチド配列は、一般に、発現制御配列の機能を確実にするために、実施可能に接続される(即ち位置する)。これらの発現構成体は、エピソームも細胞の染色体DNAの不可欠な部分も、一般に細胞内で複製可能である。そして、発現に用いられる各原核生物の損傷のための複製の適切な複製起点を含んでいる。一般に、発現構成体は、例えば、望ましい核酸配列の形質転換されたそれらの細菌性細胞の検出及び/又は選択を容易にする、テトラサイクリン抵抗性、アンピシリン抵抗性、カナマイシン抵抗性、又はクロラムフェニコール抵抗性のような選択マーカーを含んでいる(例えば、米国特許第4,704,362号を参照されたい)。これらのマーカーは、排他的なものではなく、多数の他のものを用いることができる(当業者にとって公知であるもの)。実際に、本発明の好適な実施形態では、発現構成体はポジティブ及びネガティブ選択マーカーの両方を含む。
同様に、転写された産物を識別するために、レポーター遺伝子は発現構成体内に組み込むことができる。したがって、本発明の好ましい実施形態では、利用されるレポーター遺伝子は、βガラクトシダーゼ、クロラムフェニコール・アセチル・トランスフェラーゼ、ルシフェラーゼ、及び蛍光性タンパク質から成る群から選択される。
原核生物プロモーター配列はコード化されたポリヌクレオチド配列の発現を規定する。また、本発明の好ましい実施形態では、SMAD由来ペプチドをコード化しているポリヌクレオチド、シグナル配列、及び興味あるところのタンパク質をコード化しているポリヌクレオチドに、実施可能に接続される。さらなる本発明の好ましい実施形態では、これらのプロモーターは構成的又は誘導的である。そして、融合タンパク質の高レベル又は低レベルの発現の手段を提供する。
多くの良く知られている細菌性プロモーターは、T7プロモーターシステム、ラクトース・プロモーターシステム、トリプトファン(Tip)・プロモーターシステム、Trc/Tacプロモーターシステム、βラクタマーゼプロモーターシステム、tetAプロモーターシステム、アラビノース規定プロモーターシステム、)ファージT5プロモーター、又はファージ・ラムダ由来のプロモーターシステムを含んでいる。前記プロモーターは、一般に、発現を制御する(任意でオペレーター配列と共に)。そして、例えば、転写及び転換を開始し完了させるためのリボソーム結合部位配列を含むことができる。
さらなる好ましい実施形態では、ベクターは、発現制御配列、プロモーターの転写活性を規定するエンハンサー、プロモーターのすぐ近傍にある挿入物のクローニングを容易にするための適切な制限酵素認識部位、及び他の必要な情報処理部位(例えば、RNAスプライス部位、ポリアデニル化部位、転写終結配列、さらに、挿入された核酸の発現を容易にするための任意の他の配列)をも含んでいる。
細胞内の組み換え型核酸の結合は、当業者にとって周知の幾多の方法により成される。核酸構成体は、微小器官細胞を安定させる又は一時的に転換するのに用いられる。安定した形質導入では、核酸分子は細胞のゲノムに組み込まれる。そして、そのこと自体は安定及び遺伝形質を示す。一時的に転換では、核酸分子は、エピソームのような転換された細胞内で維持される。そして、前記細胞により発現する。ただし、ゲノムには組み込まれることはない。エピソームの欠乏又は長期の発現のために転換された細胞(非分裂細胞である)が急速に分裂する細胞である場合、前記エピソームは一時的な発現に導くことができる。
一般に、核酸配列は、好ましい方法(細胞内の配列に導入する方法)により、特定のベクター内でサブクローンされる。一度、特定のベクター内に、望ましい核酸セグメントがサブクローンされると、そのことにより組み換え型ベクターとなる。本明細書中の核酸構成体を生成するために、必要な配列をコード化しているポリヌクレオチド・セグメントは、市販されている発現ベクターシステム(哺乳類細胞の形質転換するのに適している、又は形質転換された細胞内の組み換え産物を発現に導くのに適しているもの)と結合することができる。当然のことながら、前記した市販発現ベクターシステムは、存在するプロモーター又はエンハンサーを交換、複製、又は突然変異するため、及び/又は任意のさらなるポリヌクレオチド配列(例えば、さらなる選択マーカーをコード化している配列、又はレポーターポリペプチドをコード化している配列)を導入するために、一般的に使用される組み換え技術によって容易に変更することができる。
前述した組み換え型ベクターを本発明に係る細胞に導入する方法(当業者にとって周知の方法)はたくさんにある。例えば、直接DNA取り込み方法、ウイルス、プラスミド、線形DNA、又はリポソームを介した形質導入、リン酸カルシウムを介して用いられるレセプターを介した取り込み及びmagnetoporation方法、及びDEAEデキストランを介した導入方法、電気穿孔法、リポソームを介したトランスフェクション、直接噴射、及びレセプターを介した取り込みなど(ただし、これらに限定されるものではない)。さらなる詳細は、例えば、Methods in Enzymology Vol.1-317, Academic Press, Current Protocols in Molecular Biology, Ausubel F. M. et al. (eds. ) Greene Publishing Associates, (1989)、Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 2nd Edition, Sambrook et al. Cold Spring Harbor Laboratory Press, (1989)、又は他の標準的な実験マニュアルを参照されたい。核酸被覆粒子による衝撃も予想されている。
本発明の他の好ましい実施形態では、外因性のポリヌクレオチドは、必要な配列をコード化しているウイルス又は非ウイルスベクターと共に、細胞のエクスビボ形質導入を経由して微小器官に導入される。
他の実施形態では、ベクターは、さらに、BMPシグナル経路を活性化させるタンパク質をコード化している核酸を含む。他の実施形態では、BMPシグナル経路を活性化させるタンパク質は、BMPファミリーの一員である。他の実施形態では、BMPはBMP2である。
「BMPを介したシグナル経路を活性化させるタンパク質」は、BMPレセプターを活性化するタンパク質、又は特定細胞反応を発現させるためのレセプターの滝のように落ち込む流れの信号伝達を意味する。例えば、BMPタンパク質BMP−1、BMP−2、BMP−3、BMP−4、BMP−5、BMP−6、及びBMP−7(それらは、例えば米国特許番号5,108, 922、5,013, 649、5,116,738、5,106,748、5,187, 076、及び5,141, 905に開示されている)、BMP−8(PCT公報W091/18098に開示されている)、BMP−9(PCT公報W093/00432に開示されている)、及びBMP−10又はBMP−11(同時係属特許出願、出願番号08/061,695、現在は放棄。一部継続出願、米国特許第5,637,480号及び08/061,464、現在は放棄。部継続出願、米国特許第5,639,638号及び08/061,464、現在は放棄)のBMPファミリーの一員である(ただし、これらに限定されるものではない)。他SMADと相互作用するの物質としては、例えば、DPC4(G. Lagna et al. 、Partnership Between DPC4 and Smad Proteins in TGF-beta SignalingPathways、Nature 383:832-836、1996)がある(ただし、これに限定されるものではない)。
本発明の人工細胞又は組織は、BMP−12又はVL−1(BMP−13)のような腱/靭帯誘導タンパク質に加えて、MP52、上皮細胞増殖因子(EGF)、線維芽細胞増殖因子(FGF)、血小板由来増殖因子(PDGF)、形質転換成長因子(TGF−α、TGF−β)、線維芽細胞増殖因子−4(FGF−4)、副甲状腺ホルモン(PTH)、白血病抑制因子(LIF/HILDA/DIA)、インスリン様増殖因子(IGF−I、IGF−II)を含んでいる他の治療的に有用である物質を含む。それらの物質の一部は、本発明の合成物としても使用される。そのような合成物は、連続した身体構造上の位置で腱、靭帯、及び骨が同時に形成される初期の関節の異常を治療するのに使用され、腱が骨と付着する部位で組織を再生させるのに有用である。また、本発明に係る合成物は、例えば皮膚治療及び関連組織の修復などの、創傷治癒にも使用される。創傷の種類は、やけど、切断、及び潰瘍を含む(ただし、それらに限定されるものではない)。
ある実施形態では、ベクターは融合タンパク質をコードしている核酸を含んでいる。融合タンパク質は、融合相手と結合する試薬を使用して、親和性クロマトグラフィにより精製される。前記試薬としては、融合相手の特定のリガンド、又は抗体(好ましくは単クローン抗体)を用いることができる。例えば、βガラクトシダーゼを含んでいる融合タンパク質は、抗βガラクトシダーゼ抗体カラムを使用して、親和性クロマトグラフィにより精製することができる(Ullman、1984)。同様に、マルトース結合タンパク質を含んでいる融合タンパク質は、交差結合アミロースを使用して、親和性クロマトグラフィにより精製することができる(Guan、欧州特許特許第286,239号を参照されたし)。
任意で、融合タンパク質がタンパク質と融合相手の間に開裂部位を含むように、融合タンパク質をコードするDNAは人工的に作成される。タンパク質は、前記開裂部位のアミノ末端基又はカルボキシ末端基側で発生することができる。化学的又は酵素的開裂部位の両方が、当業者にとって公知である。部位の適切な例は、酵素的に開裂された部位であり、コラゲナーゼ(Keil et al. 1975)、エンテロキナーゼ(Hopp et al. 1988)、因子Xa(Nagai et al. 1987)、及びトロンビン(Eaton et al. 1986)により特に認識され開裂される。コラゲナーゼは、Pro−X−Gly−Pro配列(Xは中性アミノ酸)内の、プロリンとXとの間を開裂する。エンテロキナーゼは、Asp−Asp−Asp−Asp−Lys配列内の、リジンの後ろを開裂する。トロンビンは、Arg−Gly−Ser−Pro配列内の、アルギニンとグリシンとの間を開裂する。因子Xaは、Ile−Glu−Gly−Arg配列内の、アルギニンの後ろを開裂する。
もし、アミノ酸配列(一次構造)が既知であれば、核酸のファミリーを構成することができるということが当業者に分かる。前記ファミリーは、それぞれ他と異なる配列を有している(少なくとも1つのヌクレオチドは異なる)。しかし、それぞれ異なる核酸は依然として同じタンパク質をコード化している。例えば、タンパク質の配列は決定されているが、対応する遺伝子が同定されていない場合は、前記遺伝子は、タンパク質をコード化している全ての可能性のある配列を特定する1組の縮重プライマを使用して、ゲノムDNAを増幅することにより取得することができる。
本発明に係る核酸によりコード化されておるタンパク質は、及びコード化されたタンパク質の機能的類似物は、本質的に純粋である。ここでは、「本質的に純粋」は、タンパク質及び機能的類似物は全てから自由であるが、精製プロセス中に使用される物質と同様に、他のタンパク質の量をトレースすることを意味する。タンパク質は、例えば、少なくとも85%(好ましくは90%、より好ましくは95%)純粋であるとき、本質的に純粋であると見なされる。タンパク質を精製する方法は当業者にとって公知である。
2つのアミノ酸配列が実質的に相同であるかどうかの決定は、FASTA検査に基づいて行う(Pearson et al. 、1988)。ここでは、第1のタンパク質のアミノ酸配列が第2のタンパク質のアミノ酸配列と少なくとも約20%(好ましくは約40%、より好ましくは約60%)が同一であれば、第1のタンパク質のアミノ酸配列は第2のタンパク質のアミノ酸配列と相同であると見なされる。タンパク質が高い相同関係にある場合、第1のタンパク質のアミノ酸配列は、第2のタンパク質のアミノ酸配列と、少なくとも約75%(好ましくは約85%、より好ましくは約95%)の配列同一性を有する。
本発明に係る核酸によりコード化されているタンパク質は、さらに、機能的同族体を含む。同族体が他のタンパク質と同様の機能を有する場合は、タンパク質は、後述する特定の機能のための他のタンパク質の機能的同族体と見なされる。同族体としては、例えば、タンパク質の断片、置換物、又は欠失変異体が挙げられる。
周知のように、配列中のアミノ酸を、同等のアミノ酸で置換することが可能である。通常同等であるとされている既知のアミノ酸のグループは、
(a)Ala(A)、Ser(S)、Thr(T)、Pro(P)、Gly(G)、
(b)Asn(N)、Asp(D)、Glu(E)、Gln(Q)、
(c)His(H)、Arg(R)、Lys(K)、
(d)Met(M)、Leu(L)、Ile(I)、Val(V)、及び
(e)Plle(F)、Tyr(Y)、Trp(W)である。
本発明に係る核酸によりコード化されているタンパク質が前述した機能意的基準を満たし続ける間は、アミノ酸配列内での置換、付加、及び/又は削除を行うことができる。他の配列と実質的に同じ、しかし1つ以上の置換、付加、及び/又は削除を用いて他の配列とは異なるアミノ酸配列は、同等の配列と見なされる。ある実施形態では50%以下、他の実施形態では25%以下、及び他の実施形態では10%以下の、配列内のアミノ酸残余は、本発明に係る核酸によりコード化されているタンパク質に置換、付加、又は削除される。
本発明に係るタンパク質配列の他の特定の突然変異は、グリコシル化部位の変異を含む。これらの変異は、O結合又はN結合したグリコシル化部位を含む。例としては、アスパラギン結合したグリコシル化認識部位におけるアミノ酸置換又は削除に起因する、アスパラギン結合したグリコシル化部位における、グリコシル化の欠如又は単なる部分的なグリコシル化がある。
組み換え型タンパク質は、当業者にとって周知の方法により精製される。そのような方法は、特定の抗体を使用した親和性クロマトグラフィを含む。また、組み換え型タンパク質は、当業者にとって周知の方法である、イオン交換、サイズ排除、及び疎水性相互作用クロマトグラフィにより精製することができる。これら又は他の適切な方法は、例えば、Marston(1987)に記述されている。
タンパク質の混合物は、例えば、Laemmli(1970)による方法を用いて、SDS-PAGEにより分離することができる。分子量は、SDS-PAGE上の1つのバンドを分解することにより測定され、それらの位置を既知の標準と比較する。前記方法は、誤差が3〜5%の範囲内であることが、当業者に知られている。分子量は、測定値間で若干変化する。
pH、等浸透圧性、安定性などを十分顧慮する、薬剤的/生理的に許容される組成の製剤は、当業者にとって公知である。投与方法は、局所的、全身的、注射及び/又は埋め込み又は器具による局所的を含む。投与する際は、本発明に使用される合成物は、もちろん、発熱物質を含まず、薬剤的に許容される形態である。さらに、前記合成物は、望ましくはカプセル化されている、又は損傷組織の部位へ送るために粘性形態で注射される。局所的投与は、創傷治癒及び組織修復に適している。タンパク質(前述したように、任意で合成物に含まれる)以外の治療的に有用な物質は、代わりに又はさらに、本発明に係る方法により、合成物と共に同時に又は順次投与される。
さらに、本発明に係る合成物は、腱又は靭帯の損傷のために現在利用できる治療(例えば縫合:vicryl sutures 又は surgical gut sutures, Ethicon Inc. , Somerville, N. J.)と共に使用され、縫合又は移植の治療能力を強調又は促進させる。例えば、縫合、同種移植、又は自家移植片は、移植前に、本発明に係る合成物に浸される。また、本発明に係るタンパク質又は合成物を、縫合材料に組み込むことが可能である(例えば、凍結乾燥法によって)。
合成物は、マトリックス及び/又は金属イオン封鎖剤のような適切なキャリアに入れられる。例えば、マトリックスは合成物を支持する。又は、腱/靭帯組織形成、及び/又は他の組織形成のための表面を提供する。前記マトリックスは、タンパク質の持続放出、及び/又はその提示のための適切な環境を提供する。金属イオン封鎖剤物質は、注射又は他の他の手段による投与を容易にするのに役立つ物質である。又は、使用された部位からのタンパク質の移動を遅らせる。
キャリア材料の選択は、生体適合性、生物分解性、機械的性質、表面的外観、及び界面特性に基づいて行われる。前記合成物の特定の用途は、適切な製剤を規定する。合成物となり得るマトリックスは、生体分解性であり化学的に定義される。さらに、マトリックスは、純粋なタンパク質又は細胞外マトリックス成分から成る。他のなり得るマトリックスは、非生体分解性であり化学的に定義される。好ましいマトリックスは、スポンジ(Helistat. RTM. Integra LifeSciences, Plainsboro, N. J.)を含んでいるコラーゲン、又は例えばヒアロウロニック酸由来の生体分解性である金属イオン封鎖剤と同様の注射剤型のコラーゲンに基づく物質を含む。例えば、セルロース・フィルム又は外科的メッシュのような生体分解性の材料も、マトリックスとして機能する。そのような材料は、損傷部位に縫い込む、又は腱/靭帯に巻きつけることができる。
他の好ましいキャリアの種類は、ポリ乳酸やポリグリコール酸などのポリマー、及び乳酸とグリコール酸のコポリマーを含んでいる高分子マトリックスである。これらのマトリックスは、スポンジ又は多孔性小片の形状であり、金属イオン封鎖剤も含む。適切なポリマーは、例えば、W093/00050に記述されている(ここに開示することをもって本発明に含まれるものとする)。
金属イオン封鎖剤の好ましいファミリィは、血液、フィブリン塊、及び/又はアルキルセルロース(ヒドロキシアルキルセルロースを含んでいる)のようなセルロース系材料を含む。前記セルロース系材料は、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピル・メチルセルロース、及びカルボキシメチルセルロースを含んでいる。最も好ましいのは、カルボキシメチルセルロース(CMC)のカチオン塩である。他の好ましい金属イオン封鎖剤は、ヒアルロン酸、アルギン酸ナトリウム、ポリ(エチレン・グリコール)、ポリオキシエチレン・酸化物、カルボキシビニルポリマー、及びポリ(ビニール・アルコール)である。ここで使用される金属イオン封鎖剤の量は、製剤の総重量に基づいて0.5〜20wt%(好ましくは,1〜10wt%)である。これは、ポリマーマトリクスからタンパク質が脱着するのを防止するのに、及び前記合成物の適正な取り扱いを提供するのに必要な量である。そのため、前駆細胞の活性を支援する機会をタンパク質に提供する。
患者への使用に実施するのに有用なさらなる任意の合成物は、例えば低温プロテクターを含む。前記低温プロテクターとしては、例えば、マンニトール、サッカロース、ラクトース、グルコース、又はグリシンなどがある(凍結乾燥中に、タンパク質をデグラデーションから保護する)。また、前記合成物は、抗菌の防腐剤(例えば、メチル及びプロピルパラオキシ安息香酸エステル類、及びベンジル・アルコール)、酸化防止剤(例えば、EDTA、クエン酸塩、ブチル化ヒドロキシトルエン:BHT)、及び界面活性剤(例えば、ポリ(ソルビン酸塩)及びポリ(オキシエチレン)など)を含む。
[実験手順]
(DNA構成、細胞培養、及びDNA形質移入)
ネズミSMAD5は、プライマーSMAD 5-FLAGfw及びSMAD 5revを使用してネズミ間葉幹細胞系C3H10T1/2から単離されたRNAと共に、RT-PCRによりクローン化された。ラットSMAD−8は、プライマーSMAD-8 FLAG-fw及びSMAD-8 revを使用してラット脳(5日齢)から単離されたRNAと共に、RT−PCRにより単離される。フォワード及びリバースプライマー配列における特異Bam HI及びSal I部位は、発現ベクターpMT7T3における方向性統合を可能にした。SMAD及びSMAD変異体の発現は、このベクターにおいて、骨髄増殖性ウイルスのLTRの制御下に置かれる(Ahrens et al.,1993)。同様の戦略で、リンカー及びMH2ドメイン(L+MH2)からなるSMAD5及びSMAD−8変異体は、プライマー対SMAD 5 L+MH2fw/SMAD 5rev及びSMAD-8 L+MH2fw/SMAD-8 revをそれぞれ用いて完全長SMADクローンからPCRによって構成された。構成の完全性は、シークエンシングによって確認された。用いられたフォワードプライマーがそれぞれのペプチド配列をコードするので、完全長SMAD及びその変異体にアミノ末端にFLAG標識が付加された。ネズミC3H10T1/2細胞は、10%熱不活性化されたFCSと、グルタミン2mMLと、抗生物質(ペニシリン50単位/ml、ストレプトマイシン50mg/ml)とを補充したダルベッコのイーグルの改変培地(Dulbecco's modified Eagle's medium)において組織培養フラスコ中でルーチン的に培養された。細胞は、製造者(Roche Diagnostics,Mannheim,Germany)のプロトコールに従ってFUGENE6を用いて形質移入された。BMP2(C3H10T1/2-BMP2)細胞を組換え的に発現するC3H10T1/2細胞は、ピュロマイシン(puromycine)(5Ag/ml)での選択に続いてpSV2pacとの同時形質移入によって得られた。C3H10T1/2-BMP2バックグラウンドにおけるSMADタンパク質及びその変異体の安定発現は、G418(750μg/ml)に対する抵抗性を与えるようなpAG60との同時形質移入によってなされた。個々のクローンは、RT−PCRによる組換え発現のために、選択され、増殖され、検査された(後段を参照)。選択された細胞クローンは、ピュロマイシンまたはピュロマイシン/G418の存在下で準培養(subcultivate)され、選択圧力は、後続操作の間維持された。C3H10T1/2-BMP2細胞の特徴については、既に述べられている(Ahrens et al., 1993、Hollnagel et al., 1997、Bchner et al., 1998)。in vitro骨/軟骨形成発達の評価のために、細胞は5〜7.5×10細胞/cmの密度でめっきされた。コンフルエント(任意に0日と名付けた)に達した後、Owen et al., 1990に明記されているようにアスコルビン酸(50pg/ml)及びグリセロリン酸10mMが加えられた。
(RNA調整及びRT−PCR)
すべての細胞RNAは、製造者(Molecular Research Center Inc.)のプロトコールに従って、TriReagentLSにより調整された。全RNAの5μgは逆転写され、cDNAアリコートはPCRにさらされた。RT−PCRは、HPRTの転写レベルにより規準化された。
(ウェスタンブロット法)
ペトリ皿(直径13.6cm)からの組換え細胞は、コンフルエント時(0日)とコンフルエント後(4日、7日)の異なる時点で採取された。溶解は、RIPAバッファー(1%(v/v)ノニデットP−40、0.1%SDS(w/v)、PBS内の0.5%デオキシコール酸ナトリウムであって100μg/mlのPMSF、2μg/mlのアプロチニン、及び1mMのNaVOを含むもの)で行われた。溶解産物は遠心分離され(30分、10.000g、4OC)、上清は、分析までの間、−70OCにて保存された。溶解産物のタンパク質濃度は、クーマシーブリリアントブルーを用いて決定された。タンパク質は、エタノールで沈殿し、還元性(DTTを含む)で再懸濁され、12.5%Tポリアクリルアミドゲル(20μg/レーン)中でSDSゲル電気泳動にさらされた。タンパク質は、セミドライブロット法によってニトロセルロース膜に導入された。タンパク質導入は、ポンソーSで膜を染色することによってチェックされた。ブロッキング後、膜はFLAG標識へのモノクローナル抗体(M2, F-3165、Sigma Chemical Co.,St. Louis,MO)と共に4OCで1晩インキュベートされた。二次抗体(ヤギ抗マウス)西洋わさびペルオキシダーゼ共役、Dianova,Hamburg,Germany)が室温で2時間適用された。陽性反応は、製造者(Roche Diagnostics,Mannheim,Germany)のアドバイスに従って化学ルミネセンスキットを用いて可視化された。
(細胞表現型の組織学的方法及び検証)
骨芽細胞は、SIGMA FAST BCIP/NBT(Sigma,St. Louis,MO)で細胞染色することによって可視化されたような、高レベルのアルカリホスファターゼを示す星状形態を示す。
(In Vivo移植)
in vivo移植の前に、懸濁液(300 l)中の一定分量の5×10個の細胞は、調整され、雌のC3H/HeNマウス(4〜8週齢)の仙椎領域において皮下に注射された。移植前に、動物は、マウス1匹当たり30μlのケタミン−キシラジン混合物で腹腔内に麻酔され、マウス1匹当たり5mgのセファムゾリン(Cefamzolin)(セファメジン(Cefamezin)(登録商標)、TEVA)を腹腔内に注射された。皮膚は、グルコン酸クロルヘキシジン0.5%を塗布された。移植されたC3H10T1/2細胞の検出のため、マウスは移植から10、20、30日後に屠殺された。手術された移植片は、5%スクロースで1晩凍結保護され、包理され、凍結された4%パラホルムアルデヒド中に固定された。切片は、クリオスタット(Bright、モデルOTF)で調製され、H&E染色された。図10は、収集された組織の電子顕微鏡画像である。図10は、SMAD-8/BMP2細胞注射後に形成された靭帯の電子顕微鏡画像を示す。この画像は、移植片におけるコラーゲンの群束を示すが、これは靭帯組織の特徴である。左側の対照移植片に形成されたコラーゲン束はほとんどなかった。
[実験結果]
〈実施例1〉
(ラット脳からのSMAD−8タンパク質のクローン化及びC3H10T1/2細胞からのSMAD5のクローン化)
SMAD-8 cDNAは、RT−PCR(図1、影付き部分)によってラット脳(5日齢)からクローン化された。フォワードプライマーは、抗FLAG抗体(AB)でSMAD−8の検出を可能にするFLAG標識をコードする配列を含んでいた。開始コドンATGの前には、効率的な翻訳開始を可能にするコンセンサスコザック配列(図1、太字部分)がある。同様に、リンカー及びMH2ドメイン(SMAD-8 L+MH2)からなるSMAD−8編痛いが構成された。アミノ末端FLAG標識(影付き部分)を有するタンパク質配列は、図2に与えられる。類似のクローン化戦略によって、SMAD 5及びSMAD 5 L+MH2は、C3H10T1/2細胞から単離されたRNAからクローン化された(方法の項)。
フォワード及びリバースプライマー配列における特異制限部位(Bam HI及びSal I)は、発現ベクターpMT7T3における方向性統合を可能にした。SMAD及びSMAD変異体の発現は、このベクターにおいて、骨髄増殖性ウイルスのLTRの制御下で行われる(Ahrens et al.,1993)。構成の完全性は、シークエンシングによって確認された。ラット及びマウスSMAD−8の配列比較は、高い配列同一性を示す。アミノ末端MH1ドメインでは、2つのアミノ酸交換はモニタされ、2つがリンカー領域にあり、一方で2つのアミノ酸がマウスSMAD−8リンカードメインにおいて除去される。カルボキシ末端SMAD-8 MH2ドメインでは、1つの交換しかモニタされない(図3−A)。MH1及びMH2ドメインはSMAD5とSMAD−8との間で高度に保存されるが、高次のアミノ酸交換はSMAD5とSMAD−8との機能上の差を示し得る(図3−B)。リンカー領域では、非常に低いレベルの同一性しか観察されない(図3−B)。
〈実施例2〉
(SMAD−8WT、SMAD5WT及びSMAD−8、SMAD5変異体L+MH2を発現するMSCラインの確立)
ネズミC3H10T1/2間葉幹細胞は、FUGENE6(Roche Diagnostics,Mannheim,Germany)を用いて形質移入された。BMP2(C3H10T1/2-BMP2)細胞を組換え的に発現するC3H10T1/2細胞は、ピュロマイシン(5μg/ml)での選択に続いてpSV2pacとの同時形質移入によって得られた。C3H10T1/2-BMP2バックグラウンドにおけるSMADタンパク質及びその変異体の安定発現は、g418(750μg/ml)に対する抵抗性を与えるようなpAG60との同時形質移入によってなされた。個々のクローンは、RT−PCRによる組換え発現のために、選択され、増殖され、検査された。約10個の個々の細胞クローンは、RT−PCRによる組換えSMADタンパク質の発現のために選択されかつ検査された。高レベルの導入遺伝子を発現するようなクローンは、更に増殖されて凍結された。選択された細胞クローンは、ピュロマイシンまたはピュロマイシン/G418の存在下で準培養され、選択圧力は、後続操作の間維持された。C3H10T1/2-BMP2細胞の特徴については、既に述べられている(Ahrens et al.,1993、Hollnagel et al., 1997、Buchner et al., 1998)。in vitro骨/軟骨形成発達の評価のために、細胞は5〜7.5×10細胞/cmの密度でめっきされた。コンフルエント(任意に0日と名付けた)に達した後、Owen et al., 1990に明記されているようにアスコルビン酸(50pg/ml)及びグリセロリン酸10mMが加えられた。
〈実施例3〉
(C3H10T1/2-BMP2におけるSMADの組換え発現)
C3H10T1/2-BMP2におけるSMAD発現のレベルは、コンフルエントから0、4、7日後に免疫ブロット法細胞抽出によって調べられた。コンフルエントは、任意に0日と名付けられた。FLAG標識されたSMADのウェスタンブロット法及び免疫検出は、手順の項で述べたように行った。C3H10T1/2-BMP2の細胞抽出において、SMAD−8WT及びSMAD5WTの発現は容易にモニタされ得る(図4)。FLAG標識されたSMAD−8タンパク質L+MH2及びSMAD 5 L+MH2ドメインはまた、検出可能であり、予想サイズに対応する(図4)。
〈実施例4〉
(in vitroでMSCを発現するSMAD−8及びSMAD5の生物学的特徴付け)
SMAD5WTの強制発現は、組換えBMP2(C3H10T1/2- BMP2/SMAD 5)を発現する間葉前駆体において骨形成分化を高める(図5)。これは、親のC3H10T1/2-BMP2細胞単独と比較して、組換えSMAD5WTを発現するC3H10T1/2-BMP2細胞において高レベルのアルカリホスファターゼ陽性細胞によって強調される。C3H10T1/2-BMP2/SMAD 5細胞におけるオステオカルシン及びPTH/PTHrPレセプタ発現も、C3H10T1/2-BMP2細胞と比較して増強されている(図7)。対照的に、C3H10T1/2-BMP細胞におけるSMAD−8WT発現は、高レベルのアルカリホスファターゼ合成に至らない(図5)。このことは、BMP2がC3H10T1/2におけるSMAD−8の効率的な活性化を仲介するのに効果がないように思われることを示し得る。
MH2ドメインまたはL+MH2ドメインからなるSMADドメインが恒常的な生物学的活性を発揮することは、既に実証されている(Liu et al., 1996、Baker and Harland, 1996、Meersseman et al., 1997、Ju et al., 2000)。実際、C3H10T1/2-BMP2におけるSMAD 5 L+MH2ドメイン発現は、高次のオステオカルシン及びPTH/PTHrPレセプタ合成に至る。興味深いことに、SMAD−8WTと対照的に、生物学的に活性なSMAD-8 L+MH2ドメインは、高レベルのアルカリホスファターゼ陽性細胞と、C3H10T1/2-BMP2細胞における高レベルのオステオカルシン合成とを生じさせる(図5、6)。しかし、これらの細胞は、C3H10T1/2-BMP2細胞と比較して完全に異なる表現型を示す。これらは、長い形態を示し、星状構造表現型の骨芽細胞(C3H10T1/2-BMP2)を示さない(図8)。C3H10T1/2-BMP2/SMAD-8 L+MH2細胞は、靭帯/腱形成腱細胞(tendocyte)を想起させる。実際、C3H10T1/2-BMP2/SMAD-8 L+MH2細胞は、親のC3H10T1/2-BMP2細胞より著しく高い発現レベルのSix1発現を示す。Six1及びSix2は、靭帯形成のための標識遺伝子である(Oliver et al., 1995)。Six2は、RT−PCR実験に基づいてこれらの細胞において発現しない。エラスチン発現もRT−PCRによって実証され得なかった。しかし、両ケースではRT−PCRに対して1組のプライマー対しか用いられなかったので、これらの実験は、他のプライマー対で再度行われるべきである。
〈実施例5〉
(in vivoでMSCを発現するSMAD−8タンパク質の生物学的特徴付け)
5×10個のC3H10T1/2-BMP2/SMAD-8 L+MH2細胞が、雌のC3H/HeNマウス(4〜8週齢)の仙椎皮下組織に異所的に注射された(300μl)。移植から30日後、組織学によって証明されているように、たくさんの紡錘形状の腱細胞と見られているような移植部位に多量の半軟組織(semi soft tissue)が形成された(図9)。相対的に、野生型C3H10T1/2の移植片では多量の非特異的な結合組織のみが形成された。これらの結果は、MSCにおけるSMAD−8発現がin vivoで腱細胞の形成に至ることを実証する。
〈実施例6〉
(SMAD-8遺伝子を発現するためのヒト成人間葉幹細胞の遺伝子操作)
(細胞単離)
成人間葉幹細胞(hAMSC)は、ヒト骨髄手術廃棄物の外植片から単離され、in vitroに広げられた。hMSCの単離は、次のように行われた。骨髄吸引液10mlがヘパリン6000単位(U)と共にチューブに集められ、PBSで洗浄され、回収された細胞が900gで遠心分離によって収集された。収集された細胞は、パーコール溶液(濃度1.073g/ml)に加えられた。細胞分離は、1100gで遠心分離によって達成された(30分、20OC)。収集された有核細胞は、PBSで2回洗浄され、次に100mm培養皿で培養された。
(組織培養)
細胞は、低グルコース、低重炭酸DMEM培地(Beit Haemek)+10%ウシ胎児血清(Beit Haemek)で培養された。環境条件は、5%CO、37OCであった。
(細胞形質移入)
3×10個のhAMSCは、アマクサ社(Amaxa)のヌクレオフェクター(Nucleofector)(登録商標)技術を用いかつhAMSCのための製造者の基本プロトコールに従ってSMAD−8プラスミド30ugで形質移入された。簡単に説明すれば、収集された細胞は、5×10個の細胞に分けられ、遠心分離によって回収され、アマクサ社のヌクレオフェクション(nucleofection)溶液100μlで再懸濁された。DNAプラスミド5μgが懸濁細胞に添加され、よく混合され、アマクサ社の遺伝子導入キット(Amaxa nucleofection kit)によって与えられる電気穿孔法キュベットに導入された。電気穿孔法は、hAMSCの形質移入に最適であることが証明されたG22プログラムを用いて行われた。電気穿孔法の直後、細胞は、37OC、5%COに平衡化された完全成長培地4mlを含む6穴プレートに導入され、37OCで、5%COの大気中で24時間インキュベートされた。細胞における両遺伝子の同時過剰発現を達成するために、SMAD−8プラスミド2.5ug及びrhBMP2プラスミド2.5ugを用いて同一手順が実行された。
(遺伝子発現の検出)
形質移入から5、10、15日後、RNAは、トリゾール(Trizol)試薬及び製造者(Life Sciences)によって提供されたプロトコールを用いて、細胞から単離された。2ugのRNAが逆転写酵素(RT)反応によってcDNAに形質転換された。次にSMAD-8cDNAに特異的なプライマーを用いてPCRが実行された。PCR反応サンプル20ulが、臭化エチジウムで染色された2%アガロースゲルに入れられた。ゲル分析は、SMAD-8 cDNAの予測増幅領域に整合するバンドを実証した(図11を参照)。
〈実施例7〉
(腱欠陥モデルにおけるSMAD8/BMP2細胞の移植)
[実験手順]
(細胞培養)
SMAD8/BMP2細胞は、上述したように培養された。
(細胞標識化)
移植に先立ち、細胞はトリプシン処理され、1200RPMで5分間遠心分離され、6mlの無血清培地中で再懸濁された。細胞は、カウントされ、10ulのDiI蛍光染料で標識化された。37OCでのインキュベーションの25分後、細胞は遠心分離され、無血清培地中で洗浄され、1.5×10個の標識化された細胞が3×3×1mmコラーゲンIマトリクス(Duragen)上に播かれた。
(損傷モデル)
無胸腺ラット−成体無胸腺ラット(4月齢)におけるアキレス腱ギャップモデルは、ケタミン−キシラジン混合物で麻酔をかけられた(ケタミン75mg/kg、キシラジン10mg/kgを腹腔内に注射)。それに加えて、ラットは、手術後の痛み及び炎症反応を低減するために、腹腔内にリマダイル(Rimadyl)5mg/kgを注射された。皮膚は剪毛されてグルコン酸クロルヘキシジン0.5%を塗布された。無胸腺ラットの腓腹筋腱は、足底及びヒラメ筋の腱から分離された。腓腹筋腱の側方物質に3mm長の部分切除傷が作られることになる(図12)。作られた傷の中に移植片が入れられ、6/0ポリプロピレンモノフィラメント非吸収性縫合で腱に縫合された。皮膚は、2/0Mersilkを用いて所定の手順で閉じられた。腱の張りは、ほぼ正常に戻った。ラットは、術後にすぐにケージ内で動くことができた。
(損傷部位におけるSMAD8/BMP2細胞の検出)
移植後4週間でラットはCOを用いて屠殺された。アキレス腱は、切除され、4%パラホルムアルデヒド中で40分間固定され、その後2Mスクロース中で1晩保存された。サンプルは、OCTに包理され、液体窒素で凍結された。10um切片は、スーパーフロストスライド上で作成された。切片は、共焦点顕微鏡を用いて分析された。標識化された細胞は、損傷部位内での細胞の生存及び移植を示すような腱組織(図13)に隣接する移植エリア内で見つかった。追加のサンプルは4%ホルマリン中で1晩固定され、組織学のために処理された。サンプルはパラフィンに包理され、電動式ミクロトームを用いて5um切片が作成された。
[実験結果]
ヘマトキシリン(hematoxilne)‐エオシンルーチン染色に続いて、腱様組織の層が移植片の辺縁で形成された(図13を参照)。
SMAD8タンパク質及びSMAD8 L+MH2ドメインのヌクレオチド配列である。アミノ末端基標識が示されている(斜線部分)。 SMAD8タンパク質及びSMAD8 L+MH2ドメインのヌクレオチド配列である。アミノ末端基標識が示されている(斜線部分)。 発現の研究に使用されるSMAD8タンパク質及びSMAD8 L+MH2ドメインの主要なアミノ酸配列である。アミノ末端基標識が示されている(斜線部分)。 SMAD8の主要なアミノ酸配列の比較であり、ラット及びマウスSMAD8の比較である。SMAD8変異体は、SMAD8タンパク質内のSEYNPQLSLLAFから始まり、NPISSVSに至るリンカー領域からなる。 マウスSMAD5及びSMAD8 MH1の比較である。リンカー及びMH2導電層メインが示されている。 マウスSMADに対するヒトSMAD8の比較である。 マウスSMADに対するヒトSMAD8の比較である。 マウスSMADに対するヒトSMAD8の比較である。 マウスSMADに対するヒトSMAD8の比較である。 マウスSMADに対するヒトSMAD8の比較である。 マウスSMADに対するヒトSMAD8の比較である。 マウスSMADに対するヒトSMAD8の比較である。 マウスSMADに対するヒトSMAD8の比較である。 マウスSMADに対するヒトSMAD8の比較である。 マウスSMADに対するヒトSMAD8の比較である。 C3H10T1/2-BMP2内の標識されたSMAD5及びSMAD8変異体の組み換え型発現を示すウェスタン免疫ブロット法である。 C3H10T1/2-BMP2内のSMAD変異体の発現により作用された細胞表現型である。 C3H10T1/2-BMP2内のSMAD変異体の発現により作用された細胞表現型である。 C3H10T1/2WT内のSMAD変異体の発現により作用された細胞表現型である。 chondrogenic、ostesteogenic、及びtendogenicマーカーの発現レベルを分析するためのRT-PCRである。 C3H10T1/2-BMP2内のSMAD8タンパク質 L+MH2の発現により作用された腱遺伝子表現型である。 筋肉内移植後の、C3H10T1/2-BMP2/SMAD8タンパク質L+MH2の異所性靱帯形成である。 筋肉内移植後の、C3H10T1/2-BMP2/SMAD8タンパク質L+MH2の異所性靱帯形成である。 筋肉内移植後の、C3H10T1/2-BMP2/SMAD8タンパク質L+MH2の異所性靱帯形成である。 SMAD-8/BMP2細胞注射後に形成された靭帯の電子顕微鏡画像を示す。 電気せん孔法を用いてSMAD-8プラスイミドによりトランスフェクトされたhAMSC内のSMAD8遺伝子の発現を表す。 誘導された非再生アキレス腱損傷モデルを表す。 人工細胞(特に、図12で示した3×3mmの欠損のアキレス腱内でSMAD変異体遺伝子を発現するヒト間葉系幹細胞)の植え付けを表す。

Claims (35)

  1. 結合組織の損傷、不良又は疾患を修復又は治療する方法であって、
    前記結合組織の修復又は治療を誘導すべく、
    SMADタンパク質又はその変異体をコード化している核酸を含んでいる人工細胞を移植するステップを含むことを特徴とする方法。
  2. 前記細胞は成人間葉幹細胞であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記細胞はBMPシグナル経路を活性化させるタンパク質を1つ以上発現すること特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記SMADタンパク質はSMAD8タンパク質変異体であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 結合組織を再生する方法であって、
    前記結合組織を再生すべく、
    SMADタンパク質又はその変異体をコード化している核酸を含んでいる人工細胞を、前記結合組織に接触させる及び/又は前記結合組織に移植するステップを含むことを特徴とする方法。
  6. 前記細胞は成人間葉幹細胞であることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 前記細胞はBMPシグナル経路を活性化させるタンパク質を1つ以上発現すること特徴とする請求項5に記載の方法。
  8. 前記SMADタンパク質は、SMAD8タンパク質変異体であることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  9. 腱細胞の分化を誘導する方法であって、
    前記腱細胞の分化を誘導すべく、
    前記腱細胞を、SMADタンパク質又はその変異体をコード化している核酸を有するベクターを含んでいる細胞と接触させるステップを含むことを特徴とする方法。
  10. 前記細胞は成人間葉幹細胞であることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 前記細胞はBMPシグナル経路を活性化させるタンパク質を1つ以上発現すること特徴とする請求項9に記載の方法。
  12. 前記SMADタンパク質はSMADタンパク質変異体であることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  13. 靭帯細胞の分化を誘導する方法であって、
    前記靭帯細胞の分化を誘導すべく、
    前記靭帯細胞を、SMADタンパク質又はその変異体をコード化している核酸を有するベクターを含んでいる細胞と接触させるステップを含むことを特徴とする方法。
  14. 前記細胞は成人間葉幹細胞であることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 前記細胞はBMPシグナル経路を活性化させるタンパク質を1つ以上発現すること特徴とする請求項13に記載の方法。
  16. 前記SMADタンパク質はSMAD8タンパク質変異体であることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  17. 結合組織をエクスビボで治療する方法であって、
    (i)患者から1つ以上の細胞を取得するステップ、
    (ii)前記細胞をSMADタンパク質又はその変異体をコード化している核酸と共にトランスフェクトするステップ、及び
    (iii)前記細胞を前記患者の結合組織の損傷、不良又は疾患の部位に移植するステップを含み、
    前記結合組織の損傷・不良・疾患を修復・再生・治療するのに、及び/又は靱帯細胞又は腱細胞の分化を誘導するのに用いられることを特徴とする方法。
  18. 前記細胞は成人間葉幹細胞であることを特徴とする請求項17に記載の方法。
  19. 前記細胞はBMPシグナル経路を活性化させるタンパク質を1つ以上発現すること特徴とする請求項17に記載の方法。
  20. 前記SMADタンパク質はSMAD8タンパク質変異体であることを特徴とする請求項17に記載の方法。
  21. SMADタンパク質又はその変異体をコード化している核酸を含んでいる人工細胞。
  22. 前記細胞は成人間葉幹細胞であることを特徴とする請求項21に記載の方法。
  23. 前記細胞はBMPシグナル経路を活性化させるタンパク質を1つ以上発現すること特徴とする請求項21に記載の方法。
  24. 前記SMADタンパク質はSMAD8タンパク質変異体であることを特徴とする請求項21に記載の方法。
  25. SMADタンパク質変異体をコード化しており、SEQ ID番号1に記載のアミノ酸配列をコードする単一の核酸。
  26. SMADタンパク質変異体をコード化しており、SEQ ID番号1に記載されている単一のアミノ酸配列。
  27. 請求項25に記載の核酸を含んでいるベクター。
  28. その発現制御配列と共に作用する調節領域をさらに含んでいることを特徴とする請求項27に記載のベクター。
  29. BMPシグナル経路を活性化させるタンパク質をコード化している核酸配列をさらに含むことを特徴とする請求項27に記載のベクター。
  30. 請求項27に記載のベクターと共に形質変換された細胞。
  31. 請求項27に記載のベクターと共に形質変換された間葉幹細胞。
  32. 前記細胞はSMAD8タンパク質変異体をコード化している単一の核酸を含み、
    該核酸はSEQ ID番号1に記載のアミノ酸配列をコードすることを特徴とする請求項31に記載の間葉幹細胞。
  33. BMPシグナル経路を活性化させるタンパク質をコードする核酸と共にさらに形質変換されたことを特徴とする請求項30に記載の細胞。
  34. 請求項30に記載の人工細胞と適切なキャリアを含んでいる組成物。
  35. 請求項31に記載の人工細胞と適切なキャリアを含んでいる組成物。
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