JP2005524654A - 38N/cm2以下の抗張力を持った核錠と軟質の核錠を保護する被膜を持った投薬物 - Google Patents
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Abstract
【課題】
本発明は、投薬物および、特に改良された構造上の一体性を持った錠剤などの固形等薬物を提供する。
【解決手段】
(a)薬学的に活性な成分と、一または複数種類の薬学的に活性な成分と、薬学的に許容される一または複数種類の補助剤を有し、被覆及び熔融前の抗張力が38N/cm2未満である核錠と、(b)前記核錠の表面積の少なくとも25%を覆い、可融性の粒子を含む粉末を沈着させこの粒子を熔融させて被膜フィルムを形成することで前記核錠よりも大きな硬度及び破砕強度を実現する投薬物の被膜とからなる投薬物。この投薬物は軽い圧縮によって形成されるので、カプセルのような皮覆され且つ脆い物質を、最小限のダメージまたは全くダメージを与えることなく圧縮混合物に含有させることが可能となる。
本発明は、投薬物および、特に改良された構造上の一体性を持った錠剤などの固形等薬物を提供する。
【解決手段】
(a)薬学的に活性な成分と、一または複数種類の薬学的に活性な成分と、薬学的に許容される一または複数種類の補助剤を有し、被覆及び熔融前の抗張力が38N/cm2未満である核錠と、(b)前記核錠の表面積の少なくとも25%を覆い、可融性の粒子を含む粉末を沈着させこの粒子を熔融させて被膜フィルムを形成することで前記核錠よりも大きな硬度及び破砕強度を実現する投薬物の被膜とからなる投薬物。この投薬物は軽い圧縮によって形成されるので、カプセルのような皮覆され且つ脆い物質を、最小限のダメージまたは全くダメージを与えることなく圧縮混合物に含有させることが可能となる。
Description
本発明は、投薬物および、特に、改良された構造上の一体性を持った錠剤などの固形薬投薬物に関する。
錠剤は、通常粉末の混合物を高圧下で圧縮して、包装や販売の際に必要な取扱いに耐える破砕強度を持った錠剤として製造されている。前記粉末の混合物は一般的に薬として活性な成分と少なくとも一または複数種類の薬と許容される補助成分、例えば、結合材、希釈材、錠剤崩壊物質、潤滑材、湿潤材、流動促進剤、界面活性剤、放出助剤、着色剤などを含む。
錠剤の形で都合よく投与できるが通常の錠剤化技術には容易には耐えられない薬剤処方がある。例えば、数秒以内に溶解又は崩壊するのを意図した速やかに溶解又は崩壊する処方は理想的には多孔質で低密度構造でなければならないが、この構造は高圧の錠剤化技術とは相容れない。同様に、活性成分のビーズ又はマイクロカプセルは錠剤の形で便利に投与できるが通常の錠剤化技術に伴う高圧下で損傷を受けやすい。処方成分が低圧で錠剤化されると、出来上がった錠剤の強度が大幅に低下し、不利になるか全く受け入れられなくなる。例えば、錠剤はその後の取扱い、貯蔵、輸送並びに包装中に、特に容器中にゆるく詰められた場合には、壊れる可能性がある。また、錠剤は患者が、例えば、ブリスター包装などから抜き出す際に破損する場合がある。
米国特許6207199は急速に溶解する投薬物の製造方法が開示している。それによると、投薬物の母材として働く少なくとも2種類以上の高分子成分を含む多孔質の微粒子状粉末母材が形成される。高分子成分は溶解度が異なる。薬剤化合物は粉末と結びついている、これに他の添加物を加えても良い、そして混合物は、軽い加圧によって、投薬物、例えば、錠剤にされる。錠剤は、多孔質なので、脆くて壊れやすいが、通常は被膜によってより保護されている。被膜はポリビニルアルコール又はポリビニルピロリドンなどの高分子からなり、形成されると錠剤の表面及び内部に高分子のネットを形成する。このネットは錠剤を損なわずに保つが一度水溶液環境に放置されると錠剤の毛細管経由での摂取を妨害しない。高分子は溶液中の錠剤に滴下又はスプレイ又は被膜材で飽和した環境を錠剤を通過させて適用することができる。あるいは、錠剤は焼結工程で製造できる。この際、薬剤と混合された一または複数種類のポリエチレングリコールが母材混合物を支持する。錠剤形成後、この錠剤は例えば90度で10分間簡単に加熱される。混合物中のポリエチレングリコールは熔けて錠剤上に薄い被膜を形成する。
国際公開WO01/10418は少なくとも一つの活性成分と少なくとも一つの結合性の高分子を含有する賦形剤の混合物を含む迅速に崩壊する錠剤を開示している。この錠剤は十分な時間と温度で焼結されると結合性の高分子が状態変化するか熔け、その後温度を外気温に下げると再凝固して、錠剤に十分な結合特性を齎す。好ましい結合性高分子はポリエチレングリコールである。
被膜処理されたビーズ又はマイクロカプセルは硬質のカプセルに詰めて急速又は制御放出投薬物にすることが多い。これらのビーズ又はマイクロカプセルを含む錠剤は、カプセルと比較して、製造の早さとコスト、更に活性成分を多く含有できる点など幾つかの利点がある。更に、ビーズを含む錠剤はある患者達には好ましくないゼラチンを使用しないで済む。しかし、ビーズを圧縮して錠剤化するのは核錠が破損したり被膜が破れたりして、活性成分を投薬物から予定より早く放出するので問題が多い。
米国特許5780055は生物学的に活性な成分が詰まったビーズと微結晶性セルロースを含むクッションの働きをするビーズを含む錠剤を開示している。ここで、クッションの働きをするビーズは押し出し球状化後凍結乾燥して得られる。クッションビーズの直径はほぼ0.2から2.0mmである。このクッションビーズは脆性破壊と塑性変形をする。脆性破壊と塑性変形は双方共望ましい。それは、クッションビーズが生物学的に活性な成分が詰まったビーズと共に圧縮されると、一次粒子への初期破砕によって生物学的に活性な成分が詰まったビーズ間の空隙を埋めるだけでなくそれらを取り囲むからである。次に塑性変形が粒子間の相互作用を促進し、より強固な錠剤が得られる。
欧州特許08244344および欧州特許1075838は薬の基材特に錠剤の核錠の被覆方法を開示する。この方法によると、活性成分を含む薬学的に許容される粉末被覆材料を基材の表面に静電的に被覆する。この被覆された基材が投与単位となる。薬剤基材の静電粉末塗布に適した薬学的に許容される粉末塗布材料は処理によって被膜を形成し構成粒子を含む。この構成粒子は物理的および/又は化学的性質が異なる二つ以上の成分を含む。また、粉末塗布材料は活性物質を含む。
米国特許6207199
国際公開公報WO01/10418
米国特許5780055
欧州特許08244344
欧州特許1075838
欧州特許0824344
英国特許9929946.3
国際公開公報WO92/14451
国際公開公報WO96/35413
国際公開公報WO96/35516
PCT/GB01/00425
英国特許出願番号9929946.3
国際公開公報WO/92/14451
PCT/GB01/00425
"Electrophotography and Development Physics, Revised Second Edition" (L. B. Schein著、Laplacian Press, California)
以下のことが述べられている。即ち、粉末材料は、最初に核錠に沈着された時、多くの場合、基材の表面に非常に弱く引っ付いているだけで容易に剥がれる。被膜を形成する処理は薬の錠剤の核錠を被覆する際に特に有利である。それは、核錠自体は機械強度が低いが、被膜が強度を与え、包装とか開封などの後の処理により耐える被覆した錠剤とするからである。
更に以下のことが述べられている。即ち、開示された塗布工程では、塗布工程全体を通じて、核錠は慎重に取り扱われる。従って、脆い核錠ですら損傷されないし、またこの方法は脆くて従来の錠剤被覆工程には耐えられない核錠を被覆するのにも適用できる。このようにして、この方法は通常の形状のしかもより多くの組成範囲の錠剤の製造を可能とする。また、従来ない形状の錠剤、例えば、従来のドーム状の面でなくて向かい合った平面を持った形状の錠剤もこの方法で製造できる。一般的に、上記の平面形状の錠剤は脆すぎて従来の方法では被覆できなかった。
本発明は軽い圧縮下で形成された核錠から優れた構造上の一体性を持った錠剤が得られる別の薬剤投薬物を提供する。錠剤の構造上の一体性は径方向の抗張力によって測定される。これは直径方向の圧縮測定によって決定される。この試験は荷重吊り合いの原理に基づいたシュルーニガーテスターを使って実施される。錠剤を二つのアンビルの間に置きスピード制御された電動モーターに駆動された移動アンビルが錠剤を静置アンビルに押し付ける。錠剤を破砕する最大の力が記録され、径方向の抗張力は以下によって計算される。
σ=2F/Dtπ
ここで
σは抗張力
Fは直径方向の圧縮の際に破砕を生ずる最大の力
Dは直径、および
tは錠剤の厚さを示す。
σ=2F/Dtπ
ここで
σは抗張力
Fは直径方向の圧縮の際に破砕を生ずる最大の力
Dは直径、および
tは錠剤の厚さを示す。
本発明に係る投薬物は、a)薬学的に活性な成分と、一または複数種類の薬学的に活性な成分と、薬学的に許容される一または複数種類の補助剤を有し、被覆及び熔融前の抗張力が38N/cm2未満である核錠と、b)前記核錠の表面積の少なくとも25%を覆い、可融性の粒子を含む粉末を沈着させこの粒子を熔融させて被膜フィルムを形成することで前記核錠よりも大きな硬度及び破砕強度を実現する投薬物の被膜とからなる。
本発明は38N/cm2(2.5kP)未満の抗張力を持った核錠、即ち、非常に弱く従来は弱過ぎて実用出来ないと見なされた核錠から形成される構造一体性の優れた錠剤を得る方法を提供する。核錠の抗張力は30N/cm2(2.0kP)未満でもよく、好ましくは22N/cm2(1.5kP)未満でも良い。核錠は軽い圧縮で形成され、被覆された成分とカプセルなどの脆い成分を圧縮混合物中に殆どあるいは全く損傷無しに使用できる。
欧州特許0824344及び欧州特許1075838は錠剤の強さが粉末の静電被覆と融解によって改善されると述べているが、本発明に使われるような弱い錠剤が投薬物を形成するのに使用できるとは言ってない。
本発明は、核錠を可融性の粉末で部分的又は全面的に被覆し、この粉末を融解して膜を形成して核錠の構造上の一体性を改善する簡単で効果的な手段を提供する。硬度を改善することに加えて、破砕による重量減が大いに改善される。被膜材料は胃液とか唾液などの体液中で容易に溶ける、徐々に溶ける又は実質的に溶けないように選択出来る。即ち、被覆材料の適切な選択によって、投薬物は、速やかに崩壊する製品又は徐放性の製品を提供できるように構成することができる。
錠剤の核錠まで覆う被膜は可融性の粒子を含む粉末の沈着の結果得られる。この技術によって核錠の表面領域を覆う薄く、連続した膜が形成される。一般的に、膜は核錠の表面積の25から100%、好ましくは50から100%を被覆する。この結果得られる錠剤は少なくとも50N/cm2、60N/cm2、より好ましくは少なくとも70N/cm2の抗張力を持つのが好ましい。
粉末は様々な形の物体に容易に沈着されるので、錠剤の形状はそれほど問題にならない。核錠は錠剤化技術、例えば、粉末及び又は顆粒を軽く圧縮して得られるが、成形などの他の技術も使用できる。便利な核錠は円形の断面と二つの対向する主面を持っていて、その主面は平面例えばはす縁を持った平面、凹面、凸面でもよい。被膜は側面を露出したまま残して主面全面を覆うと都合良い。側面は部分的に覆われても良い。
核錠は補助薬と、薬として活性な成分を含む。核錠は38N/cm2未満、好ましくは30N/cm2未満、より好ましくは22N/cm2未満の抗張力を持つ。
通常、補助薬は結合材を含む。好ましい結合材は公知で例えばアラビアゴム、アルギン酸、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、デキストリン、エチルセルロース、ゼラチン、グルコース、グアーガム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、珪酸マグネシウムアルミニウム、マルトデキストリン、メチルセルロース、ポリエチレンオキシド、ポビドン、アルギン酸ソーダ及び水素化植物油などが挙げられる。
核錠は放出速度制御添加物を含んでも良い。例えば、薬は体液と接触した際に基材から徐々に溶出するように疎水性の高分子基材中に保持されても良い。あるいは、薬は体液の存在で徐々に又は速やかに溶解する親水性の基材中に保持されても良い。核錠は異なった放出特性を持った二つ以上の層を持っても良い。これらの層は親水性、疎水性又は親水性と疎水性の層が混じったものでもよい。多層の核錠の隣接する層は不溶性の遮蔽層又は親水性の分離層で分離されても良い。不溶性の遮蔽層は不溶性の外皮を形成するのに使われる材料から形成しても良い。親水性の分離層は分離層が溶けると核錠の放出層が露出されるように、核錠の他の層より溶けやすい材料から形成しても良い。
好ましい放出速度制御高分子として、ポリメタアクリレート類、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、アクリル酸高分子、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、カラゲナン、酢酸セルロース及びゼインなどが挙げられる。
水溶液と接して膨潤する好ましい材料には、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、架橋ヒドロキシプロピルセルロース、高分子量ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルアミド、メタアクリル酸ジビニルベンゼンカリウム共重合体、ポリメチルメタアクリレート、架橋ポリビニルピロリドン、及び高分子量ポリビニルアルコール等の高分子材料がある。
核錠は他の在来の錠剤化成分、希釈材、錠剤崩壊物質、潤滑材、湿潤材、流動促進剤、界面活性剤、放出助剤、着色剤、ガス発生剤などを含んでも良い。
好ましい希釈剤として、乳糖、セルロース、リン酸二カルシウム、蔗糖、ブドウ糖、果糖、キシリトール、マンニトール、ソルビトール、硫酸カルシウム、澱粉、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、酢酸セルロース、デキストレート、デキストリン、カオリン、ラクチトール、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、マルチトール、マルトデキストリン及び麦芽糖から選択される希釈剤などが挙げられる。
好ましい潤滑剤としてはステアリン酸マグネシウムとステアリルフマル酸エステルソーダ塩があげられる。
好ましい流動促進剤としてコロイダルシリカと滑石が挙げられる。
好ましい湿潤剤としてラウリル硫酸ナトリウムとドキュセートナトリウムが挙げられる。
好ましいガス発生剤として重炭酸ソーダとクエン酸の混合物が挙げられる。
活性薬剤成分は経口投与可能な広範な物質から選ばれる。好ましい成分としては、消化酸及び消化管運動作用剤、緩下剤、止瀉薬、結腸直腸剤、膵酵素及び胆汁酸、抗不整脈剤、抗狭心症薬、利尿薬、抗高血圧剤、抗凝血剤、抗血栓剤、線繊維溶解薬、止血剤、脂質低下薬、抗貧血及び神経栄養剤、催眠剤、抗不安薬、抗精神病薬、抗鬱薬、鎮吐薬、抗痙攣剤、中枢興奮薬、鎮痛剤、解熱剤、抗偏頭痛剤、非ステロイド性抗炎症薬、抗通風剤、筋弛緩剤、神経筋薬、ステロイド剤、血糖低下剤、血糖上昇剤、診断用薬、抗生物質、抗真菌薬、抗マラリア剤、抗ウイルス剤、免疫抑制剤、栄養剤、ビタミン、電解質、食欲減退剤、食欲抑制薬、気管支拡張薬、去痰剤、鎮咳薬、粘液溶解薬、充血除去剤、抗緑内症薬、経口避妊薬、及び腫瘍診断薬等が挙げられる。
薬剤活性成分はビーズ状、膜付きビーズ状又はマイクロカプセル状であってよい。膜は生理液と接触した際に、放出を遅らせる働きをする。その結果、不快な味をマスクする、活性物質を徐放又はゆっくり放出する、胃液から保護する、及び胃、空腸、十二指腸と結腸に沿って活性成分を目標に向かって放出する。膜は薬と許容できるものならばいかなる材料からなっていても良い。好ましい膜形成成分としてアラビアゴム、アルブミン、変性セルロース、天然及び変性澱粉、砂糖、ワックス、アクリル及びメタアクリルポリマーが挙げられる。
被膜を形成する粉末はスプレイ、液状化された状態又は粉末を幕状に落下させた状態から噴霧される方法等が適用できる。このうち、静電的な方法が好ましい。
粉末材料を静電的に基材に塗布する方法は公知である。これらの方法は電子写真及びエレクトログラフィーの分野で既に開発済みで好ましい方法の例が、例えば、L. B. ScheinのElectrophotography and Development Physics, Revised Second Edition (Laplacian Press, Molgan Hill California)に記載されている。固形の投薬物に対する粉末材料の静電的な応用は公知で例えば英国特許9929946.3国際公開公報WO92/14451、国際公開公報WO96/35413、国際公開公報WO96/35516、PCT/GB01/00425、及び英国特許出願番号9929946.3に開示されている。
例えば、国際公開公報WO/92/14451の方法によると、薬の錠剤の核錠を接地したコンベヤーベルト上に運び、静電気を帯びた粉末を上記の核錠に沈着させて、核錠の表面に粉末の塗膜を形成する。
基材に静電塗布するには粉末材料はある性質を持たなければならない。例えば、粉末材料の電気特性は粉末材料を静電塗布に適したものにするものでなければならないし、粉末材料の他の性質は一度静電塗布されると材料がしっかり基材に保持されるようなものでなければならない。
国際公開公報WO96/35413は薬の錠剤のような電導性の低い(非金属)基材に静電塗布するのにとりわけ適した粉末材料を開示している。単一成分で全ての望まれる性質を与えることができる材料を見つけるのは難しいので、粉末材料は多数の異なる成分を含みこれらが共同で材料に望まれる性質の全て又は可能な限り多くの望まれる性質を与える、そしてこれらの成分は一緒に加工されて"複合粒子"を形成する。例えば、粉末材料は熔けて基材の表面に連続したフィルムを形成する一成分と、望ましい電気的性質有するもう一つの成分を含む複合粒子であっても良い。
しかしながら、上記の粉末材料の大きな欠点は処方の変更に簡単に対応できない点にある。粉末材料の処方は種種の理由で変更される。例えば、材料が着色された材料ならば着色剤の変更があり得る、又は、材料が生理的に活性な成分のような活性成分であれば活性成分の種類又は活性成分の濃度の変更があり得る。粉末材料の全成分はよく混合されるので、成分の何らかの変更は材料の電気的性質にひいては静電塗布の成績に変化を齎す。従って、処方に変更があれば、最高の成績を得るために、材料を静電塗布に望ましいものにする成分の含量を調節するか、別の成分に変更する必要があるかもしれない。
PCT/GB01/00425は粉末材料を基材に静電塗布する方法を開示している。ここでは、材料粒子の少なくともいくらかは核錠と核錠を取り囲む外殻を持ち、この核錠と外殻は物理的及び/又は化学的に異なる性質を持っている。
粉末材料の粒子が核錠とこの核錠を取り囲む外殻とを持つ場合には、変更の可能性が高い成分、例えば、着色剤を核錠の中に、そして種種の核錠組成との使用に適したより一般的な外殻組成として、粉末材料の全体としての適性に実質的に影響を与えずに核錠中の成分に変更を施すことができる。このようにして、外殻が核錠の組成の変更が静電塗布における成果に影響を与えないことを確実にする。従って、粉末材料の一成分の変更が他の成分量の最小変更で済ますことができるようになる。
通常、粉末材料は可融性の成分を含み、この成分は外殻の中、又は、核錠の中、又は外殻と核錠の両方にあってよい。都合が良いことに、可融性成分は処理によって連続したフィルムを形成する。好ましい成分の例として、ポリメタアクリレートなどのポリアクリレート類、ポリエステル類、ポリウレタン類、ナイロンなどのポリアミド類、ポリ尿素類、ポリスルフォン類、ポリエーテル類、ポリスチレン、ポリビニルピロリドン、ポリカプロラクトン、ポリアンハイドライド、ポリ乳酸、ポリグリコライド、ポリヒドロキシブチレート及びポリヒドロキシバレレート等の生物崩壊可能な高分子類、ラクチトール、ソルビトール、キシリトール、ガラクチトール及びマルチトールなどのポリオール、蔗糖、ブドウ糖、果糖、キシロース及びガラクトーズ等の砂糖類、植物油及び水素化ひまし油などの水素化植物油(飽和及び不飽和脂肪酸類)、カルナバワックス及び蜜蝋等の疎水性ワックス類と油類;親水性ワックス類、ポリアルケン類及びポリアルケンオキシド類、ポリエチレングリコール等が挙げられる。明らかに、他にも好ましい物質はあり、上記のものはほんの一例に過ぎない。一または複数種類の可融性材料があってもよい。このましい可融性材料は通常粉末中の他の成分に対して結合剤として働く。
通常粉末材料は可融性の材料を、重量%で、少なくとも30%、普通は少なくとも35%、都合よくは少なくとも80%含むべきで、そして、可融性の材料は、重量%で、粉末の95%まで、例えば85%まで構成すると良い。ワックスがある場合には、ワックスは、重量%で、粉末材料の6%を超えない量、特に3%を越えない量、また特に少なくとも1%、従って、例えば1から6%、特に、1から3%である。
上述の材料の内、高分子結合剤(樹脂とも言う)について特に述べる。例として、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート及び例えばユードラジット名で販売されているアンモニオ/メタアクリレート共重合体などのメタアクリレートポリマー等が挙げられる。
しばしば、樹脂は任意のも一つの可融性成分としてのワックスと共に核錠中に存在する。ワックスの存在は、例えば、熔融が例えば加熱されたローラーとの接触で起こる場合または熔融したフィルムに光沢のある外観を与えたい場合に役に立つ。可融性の成分は、例えば、ガンマ線、紫外線又はラジオ周波数帯のエネルギーの照射で硬化する高分子を含んでよい。例えば、核錠は室温では液体で基材に塗布後に硬化する熱硬化剤を含んでも良い。
粉末材料は電荷制御機能を持った材料を含むと好ましい。この機能性は、上記のユードラジット樹脂の場合のように高分子の構造中に組み込むこともできるし、及び/または、より早い帯電速度を得るためには、別の電荷制御添加物によって与えられても良い。電荷制御機能を持った材料は外殻内にあっても良いし、核錠内にあっても良いし、外殻と核錠の両方にあっても良い。好ましい電荷制御剤の例は以下のとおりである。即ち、サリチル酸亜鉛、サリチル酸マグネシウム及びサリチル酸カルシウムなどの金属のサリチル酸塩類;第四級アンモニア塩類、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、トリメチルテトラデシルアンモニウムブロマイド(セトリミド)及びシクロデキストリンとその付加物である。一または複数種類電荷制御剤を使うことができる。電荷制御剤は、粉末材料の全重量に対して、重量%で、例えば、10%まで、特に少なくとも1%、例えば1から2%含まれてよい。
粉末材料は流動助剤を含んでもよい。流動助剤は材料粒子間の凝集力及び/又は他の力を減少させて粉末の流動性を改善する。好ましい流動助剤(これは表面添加剤としても知られている)には、例えば、次のようなものがある。即ち、コロイダルシリカ、燻した酸化チタン、酸化亜鉛又はアルミナなどの金属酸化物、ステアリン酸亜鉛、マグネシウム又はカルシウムなどの金属のステアリン酸塩、滑石、機能性ワックス及び非機能性ワックス、及びポリメチルメタアクリレートビーズ、フッ素重合体ビーズなどの高分子ビーズ等が挙げられる。このような材料は摩擦帯電をも促進する。例えばシリカと酸化チタンの流動助剤の混合物は特に述べなければならない。粉末材料は、例えば、重量%で、0から3%、有利には少なくとも0.1%、例えば0.2から2.5%の表面添加の流動助剤を含んでよい。
粉末材料は、しばしば、着色剤及び/又は乳白剤を含む。粉末が核錠と外殻から成る場合は、このような成分は核錠中に存在するのが好ましい。好ましい着色剤と乳白剤には次のようなものがある。即ち、酸化チタン、酸化鉄などの金属酸化物、例えばインヂィゴカムリン、サンセットイエロウ、タルトラジンなどのアルミニュウムレーキ、承認された食物着色剤、及び天然顔料などである。必要に応じて、これらは混合して使ってよい。乳白剤は、粉末材料の重量%で、好ましくは50%を越えないことが、より好ましくは40%を越えないこと、更により好ましくは30%を越えないこと、例えば、10%を越えないことが望ましく、例えば、少なくとも粉末の重量の5%の量が使われる。酸化チタンはとりわけ有用な乳白剤であり、白色で優れた掩蔽力と着色力を持っている。
乳白剤と共に存在する着色剤は、例えば、粉末の重量に対して、10%を越えない、好ましくは1から5%を構成する。乳白剤を使わない場合は、着色剤は、粉末の重量に対して、例えば、2から15%、とくに2から10%などの1から15%である。最適の色を得るために、例えば酸化鉄などの無機顔料ガ使われる場合には、40重量%にもなる着色剤が使われる。しかし、粉末材料は、着色剤及び/又は乳白剤とを合わせて、例えば、0から25%含むのが普通である。
粉末材料はまたレシチンなどの分散剤を含んでも良い。分散剤は好ましくは着色剤/乳白剤(即ち、好ましくは核錠内)と共にあって、着色剤と乳白剤の分散を、特に酸化チタンが使われる場合、改善するのに役に立つ。分散成分はアニオン性、カチオン性、又は非イオン性の界面活性剤であることが好ましが、通常は界面活性剤とは言われないが類似の効果を持った別の化合物であっても良い。分散成分は共存溶媒であっても良い。分散成分は、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ドキュセートナトリウム、ツイン類(ソルビタン脂肪酸エステル類)、ポリオキサマー類およびセトステアリルアルコールのうち一または複数であってよい。好ましくは、粉末材料は、粉末材料の重量に対して、少なくとも0.5%、例えば少なくとも1%、例えば2から5%の分散剤を含む。しばしば、この量は着色剤及び乳白剤の重量に対して約10%である。
粉末材料は、必要に応じて、適切な粘弾性を与えるために、可塑剤を含んでも良い。可塑剤は核錠及び/又は外殻にあって良いが、通常存在する場合には、可塑剤は核錠に使われる樹脂と共に含まれて、例えば、熔融押し出し機による押し出し成形で核錠を作る際に適切な粘弾性を与えるために使われる。好ましい可塑剤の例として、ポリエチレングリコール、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリブチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸トリブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジメチル、セバシン酸ジブチル及びグリセリルモノステアレートが挙げられる。
可塑剤は樹脂と共に使われ、その場合の量は樹脂と可塑剤の全重量に対して、例えば、50重量%迄で、その量はとりわけ使用される特定の可塑剤に依存する。粉末は50重量%までの可塑剤を含んでよい。
粉末塗布材料は更に一または複数種類の味質改良剤、例えば、アスパルテーム、アセスルファム・ケィ、チクロ、サッカリン、砂糖及び糖アルコール又は香味料を含んでよい。粉末材料の重量に対して、5%を越えない香味料が好ましく、1%を超えない量がより好ましいが、使われる味質改良剤によっては、多くても少なくても構わない。
もし必要ならば、粉末材料は、更に、充填剤又は希釈剤を含んでも良い。好ましい充填剤と希釈剤は実質的には不活性、低価格で、通常は、粉末の色とか他の性質に殆ど影響を及ぼさない。例として、次のようなものがある。即ち、アルギン酸、ベントナイト、炭酸カルシウム、カオリン、滑石、珪酸マグネシウムアルミニウムおよび炭酸マグネシウム。
粉末材料の粒子サイズは静電塗布に於ける材料の挙動に重要な影響を与える。小さい粒子サイズの材料は凝集力が大きいので作るのが難しいとか取扱いが難しいとかの不利な点があると考えられているが、このような材料は静電塗布には特別な利点があり欠点を補って余りある。例えば、小粒子の所為で面積対質量比が高いことが、粒子に対する慣性力に比べて静電力を増やすことになる。粒子に働く力が大きくなると粒子を動かして基材と接触させる力を大きくする利点があり、一方慣性力の減少は粒子を加速するのに必要な力を減らし、基材に達した粒子が基材によって跳ね返される可能性を減らすことになる。しかし、塗布材料が多量の特定の成分、例えば、多量の活性材料を含んでいる場合には、非常に小さい粒子サイズを得られない場合がある。
材料中の粒子の少なくとも50容量%が100μmを越えない粒子サイズを持っているのが望ましい。材料中の粒子の少なくとも50容量%が5〜40μmの範囲の粒子サイズを持っているのが有利である。材料中の粒子の少なくとも50容量%が10から25μmの範囲の粒子サイズを持っているのがより有利である。
狭い範囲の粒子サイズを持った粉末について特に触れる。粒子サイズ分布は、例えば、幾何平均標準偏差("GDS")比、d90/d50又はd50/d10によって表わされる。ここでd90は粒子の容積の90%がこの数字以下(10%がこの数字以上)である粒子サイズを表わし、d10は粒子の容積の10%がこの数字以下(90%がこの数字以上)である粒子サイズを表わし、d50は平均粒子サイズを表わす。平均粒子サイズ(d50)は5〜40μm、例えば、10〜25μmの範囲にあるのが有利である。d90/d50は1.5を越えないのが好ましく、とりわけ1.35、更にとりわけ1.32を越えないことが好ましく、例えば、1.2から1.5の範囲、とりわけ1.25から1.35の範囲、更にとりわけ1.27から1.32の範囲が好ましい。この粒子サイズは、例えば、コールターカウンター又はレーザー粒子サイズ分析装置を用いて測定される。このようにして、例えば、この粉末はd50=10μm、d90=13μm、d10=7μm、従って、d90/d50=1.3及びd50/d10=1.4となる。
粉末材料は可融性なので、処理によって連続したフィルム状の膜を形成する。
粉末が粉末中のどの活性材料をも劣化させずにまた核錠を劣化させずに熔融又は処理できることが重要である。ある材料には250度迄及び以上の温度での処理が可能かも知れぬ。しかし、粉末材料は100ポンド/平方インチ未満の圧力、好ましくは大気圧で、200度未満、最も普通には150度以下、そしてしばしば少なくとも80度、例えば100から140度の範囲の温度で熔融するのが好ましい。
粉末材料の熔融には多くの熔融方法のどの方法を使っても良い。粉末材料は粉末の温度を変えて熔融できるのが好ましい、例えば、例えば、赤外線放射又は紫外線放射等の電磁放射による放射熔融、又は伝導又は誘導、又はフラッシュ熔融などが使える。必要な熱量は粉末材料に、たとえば、冷間圧縮熔融又は熱ロール熔融などによって、圧力を掛けると低減できる場合がある。
粉末材料は40から120度の範囲にガラス転移温度(Tg)を持つと好ましい。材料が50から100度の範囲にTgを持つと有利である。好ましい最低Tgは55度で好ましい最高Tgは70度である。従って、材料は55から70度の範囲にTgを持つのがより有利である。一般的には、粉末材料はその軟化点以上の温度に加熱されるべきで、その後そのTg以下の温度に冷却される。
もし投薬物が速崩壊型錠剤ならば、粉末材料によって形成されたフィルムは容易に水に溶けなければならない。
図1は円形で両面凸の錠剤形状をもった核錠2を示す。核錠は熔融したフィルム4で完全に覆われている。
図2は図1と同じ構成の核錠2を示す。被覆4は二つの主面6に適用され、側壁8は覆われていない。被膜は主面を完全に保護するが、核錠の縁に対しては限定的な保護を与えている。
図3は図2と似たような構成であるが、被膜4は側壁8に沿って若干伸びていて、この部分10が錠剤の縁に対して更なる保護を与えている。
図2及び3の実施形態では、核錠の主面に対して異なった被覆が施されても良い。
本発明を以下の実施例に基づいて説明する。
[実施例1]
核錠は次のようにして作られた。即ち、5重量%のクエン酸水溶液の20gを遊星攪拌装置(Kenwood Magimix 4100)を用いて360gのマンニトール(Perlitol(商標))と20gの澱粉グリコール酸ナトリウム(Explotab(商標))の混合物に注ぎ、得られた湿った粉末をオーブン中で空気を強制的に流して乾燥した。乾燥した粉末を4%の架橋したPVP(ポリビニルピロリドン)、Plolyplasdone XL-10, 1%のステアリン酸マグネシウム、0.5%のアスパルテーム及び0.1%のレモン香料とブレンドし、Manesty F3プレスの直径10mmのパンチを使って軽く圧縮して約230mgの両凸面の錠剤を作った。
核錠は次のようにして作られた。即ち、5重量%のクエン酸水溶液の20gを遊星攪拌装置(Kenwood Magimix 4100)を用いて360gのマンニトール(Perlitol(商標))と20gの澱粉グリコール酸ナトリウム(Explotab(商標))の混合物に注ぎ、得られた湿った粉末をオーブン中で空気を強制的に流して乾燥した。乾燥した粉末を4%の架橋したPVP(ポリビニルピロリドン)、Plolyplasdone XL-10, 1%のステアリン酸マグネシウム、0.5%のアスパルテーム及び0.1%のレモン香料とブレンドし、Manesty F3プレスの直径10mmのパンチを使って軽く圧縮して約230mgの両凸面の錠剤を作った。
被膜の処方は68.6%のPVP−VA共重合体、10%のメタアクリル酸共重合体、4.4%のPEG3000、4.5%のキシリトール、10%の酸化チタン及び2.5%のポンソー4Rレーキを混合して準備した。この混合物をEuroLab製の押し出し成形機で熔融押し出してそれを細かくした。
被覆は電着法を適用して図2に示すように錠剤の各面に施し、この被覆が施された粉末は160度で90秒熱風を使って熔かされた。熔融された被膜は約50mmの厚さであった。
錠剤の構造上の一体性は径方向の抗張力で測定される。これは直径方向の圧縮測定で決められる。この試験は荷重吊り合いの原理に基づいたScheleuniger Testerを使って実施された。錠剤を二つのアンビルの間に置きスピード制御された電動モーターに駆動された移動アンビルが錠剤を静置アンビルに押し付ける。錠剤を破砕する最大の力が記録され、径方向の抗張力は前述の通りに計算される
錠剤の破砕性はCopleyの破砕性試験機を使って標準的な米国薬局方に従って決められた。秤量された錠剤(6.5g)を内径が283から291mmで深さが36から40mmのドラム中に入れた。ドラムの片側は取り外し可能である。錠剤はドラムの回転ごとにドラムの中心から外壁に広がる75.5から85.5mmの内半径の曲線軌道で落下する。ドラムは25±1rpmで回転する装置の水平軸に取り付けられている。回転ごとに、錠剤は転がったり滑ったりしてドラム壁又は他の錠剤と衝突する。100回転、即ち、4分の後、無傷の錠剤を集め、重さを量り、重量損(破砕性)が計算された。
錠剤の破砕性はCopleyの破砕性試験機を使って標準的な米国薬局方に従って決められた。秤量された錠剤(6.5g)を内径が283から291mmで深さが36から40mmのドラム中に入れた。ドラムの片側は取り外し可能である。錠剤はドラムの回転ごとにドラムの中心から外壁に広がる75.5から85.5mmの内半径の曲線軌道で落下する。ドラムは25±1rpmで回転する装置の水平軸に取り付けられている。回転ごとに、錠剤は転がったり滑ったりしてドラム壁又は他の錠剤と衝突する。100回転、即ち、4分の後、無傷の錠剤を集め、重さを量り、重量損(破砕性)が計算された。
核錠と被覆された錠剤の特性は次のとおりであった。
実施例は可融性の被膜の被覆によって抗張力の顕著な増加を示している。
錠剤の製造及び包装中に、錠剤の表面は製造ラインに沿って滑って行くにつれて摩滅される。この問題は錠剤が脆く柔らかいと深刻になる。破砕性試験機を水平に対して30度傾けて改良した破砕性試験を実施し、錠剤の摩滅の示唆を得ようとした。1000回転後の重量ロスを被覆した錠剤と被覆しない錠剤に対して決定しその結果を図4に示す。
図4から、試験が進むにつれて被覆しない錠剤(核錠)は摩滅するのに対し、被覆した錠剤は大気中の湿気を取り込むので僅かに重量が増加することが明らかになる。
丈夫さを測る他の試験では、錠剤をポリプロピレンの容器に入れてFritschの振動篩上で振動された。この試験は錠剤が瓶又は類似の容器に入った状態で経験する振動をシミュレートすることを意図している。錠剤の重量損は10分間隔で測定され結果は図5に示される。この結果も本発明の錠剤の丈夫さを示している。
[実施例2]
マニトールPerlitol(商標)(612g)、微結晶セルロースVivapur(商標)(200g)、トウモロコシ澱粉Aci-di-sol(商標)(50g)、ナトリウムクロスカルメローズExplotab(商標)(50g)、澱粉グリコール酸ナトリウム(50g)とラウリル硫酸ナトリウム(2g)をクエン酸水溶液(30g)と共に湿式造粒し、得られた湿った塊を乾燥し1mmの篩を通して核錠を準備した。篩った顆粒をステアリン酸マグネシウム(5g)とコロイダル酸化ケイ素(1g)と混合し、この混合物(194g)に更に滑石(6g)を混合した。得られた混合物を10mmの凹型の押しを備えたManesty F3装置で軽く圧縮した。
マニトールPerlitol(商標)(612g)、微結晶セルロースVivapur(商標)(200g)、トウモロコシ澱粉Aci-di-sol(商標)(50g)、ナトリウムクロスカルメローズExplotab(商標)(50g)、澱粉グリコール酸ナトリウム(50g)とラウリル硫酸ナトリウム(2g)をクエン酸水溶液(30g)と共に湿式造粒し、得られた湿った塊を乾燥し1mmの篩を通して核錠を準備した。篩った顆粒をステアリン酸マグネシウム(5g)とコロイダル酸化ケイ素(1g)と混合し、この混合物(194g)に更に滑石(6g)を混合した。得られた混合物を10mmの凹型の押しを備えたManesty F3装置で軽く圧縮した。
二つの被膜処方が以下のように準備された。
被膜の処方Aは64.5%のPVP−VA共重合体、20%のメタアクリル酸共重合体、3%のPEG3000、10%の酸化チタン及び2.5%のポンソー4Rレーキを混合し、この混合物を熔融押し出によりそれを細かくして準備した。
被膜の処方Bは58.5%のPVP−VA共重合体、20%のメタアクリル酸共重合体、9%のPEG3000、10%の酸化チタン及び2.5%のポンソー4Rレーキを混合し、この混合物を熔融押し出しによりそれを細かくして準備した。
錠剤の片側に被膜Aを電着で図1に示す様に被覆し175度の空気で180秒間熔融し、次に反対側に被膜Bを電着で被覆し135度の空気で270秒間熔融して錠剤を得た。被膜の厚さはほぼ50μmであった。
核錠と被覆した錠剤の特性は以下の通りである。
[実施例3]
二つの前以て準備した顆粒を他の補助成分と共にY-ブレンダ中で混ぜて、得られた混合物を10mmの丸い凹型の押しを備えたManesty F3装置で圧縮して、ソフトな錠剤を準備した。錠剤処方は次の通りである:
顆粒A 1114.5g
顆粒B 360.0g
アスパルテーム 7.5g
レモン香料 3.0g
ステアリン酸マグネシウム 15.0g
顆粒Aの処方は次の通りである:
マニトール(Perlitol(商標)) 2730g
澱粉グリコール酸ナトリウム(Explotab(商標)) 120.0g
クエン酸 7.5g
ラクチトール 75.0g
クエン酸及びラクチトールを脱塩水に溶解して造粒溶液を作った、この顆粒溶液を使ってDiasonaミキサー中でマニトールと澱粉グリコールナトリウムを造粒した。この湿った塊をNiroの流動床乾燥機を使って60度で乾燥した。
二つの前以て準備した顆粒を他の補助成分と共にY-ブレンダ中で混ぜて、得られた混合物を10mmの丸い凹型の押しを備えたManesty F3装置で圧縮して、ソフトな錠剤を準備した。錠剤処方は次の通りである:
顆粒A 1114.5g
顆粒B 360.0g
アスパルテーム 7.5g
レモン香料 3.0g
ステアリン酸マグネシウム 15.0g
顆粒Aの処方は次の通りである:
マニトール(Perlitol(商標)) 2730g
澱粉グリコール酸ナトリウム(Explotab(商標)) 120.0g
クエン酸 7.5g
ラクチトール 75.0g
クエン酸及びラクチトールを脱塩水に溶解して造粒溶液を作った、この顆粒溶液を使ってDiasonaミキサー中でマニトールと澱粉グリコールナトリウムを造粒した。この湿った塊をNiroの流動床乾燥機を使って60度で乾燥した。
顆粒Bの処方は次の通りである:
粉末マニトール 600.0g
クエン酸 5.0g
ラクチトール 75.0g
クロスポビドン(Polyplasdone(商標)) 250.0g
クエン酸及びラクチトールを脱塩水に溶解して造粒溶液を作った。粉末マニトールとクロスポビドンは遊星攪拌装置で造粒され、オーブン中で空気を流して60度で乾燥した。
粉末マニトール 600.0g
クエン酸 5.0g
ラクチトール 75.0g
クロスポビドン(Polyplasdone(商標)) 250.0g
クエン酸及びラクチトールを脱塩水に溶解して造粒溶液を作った。粉末マニトールとクロスポビドンは遊星攪拌装置で造粒され、オーブン中で空気を流して60度で乾燥した。
被膜の処方は68.6%のPVP−VA共重合体、10%のEudragit(商標)(メタアクリル酸共重合体)、4.4%のPEG、10%の酸化チタン、4.5%のキシリトール及び2.5%のポンソー4Rレーキを混合し、この混合物を熔融押し出してそれを細かくして準備した。
被覆は電着法を使って核錠に適用して図2に示すように錠剤の上面及び下面に施した。核錠に対する塗布重量を変えて行った。
錠剤の特性は以下の通りである:
核錠をManesty F3錠剤プレスを使って低硬度に仕上げた以外は実施例3の核錠及び被膜処方と同じ処方で被膜を形成した錠剤を準備した。被膜は電着法で核錠の上面及び下面に施され、150度の温風で90秒間熔融した。被膜の厚さはほぼ50μmであった。この発明の錠剤の一体性に於ける改良は以下に示すように抗張力の増加によって証明される。
[実施例5]
Manesty F3錠剤プレスを使った圧縮塗布によって核錠の上面及び下面にキシリトール(XylitabTM)を塗布した以外は実施例3および4と同じ核錠処方を使った。塗布された被膜は各々120度の温風で90秒間熔融した。この発明の錠剤の一体性に於ける改良は以下に示すように抗張力の顕著な増加によって証明される。
Manesty F3錠剤プレスを使った圧縮塗布によって核錠の上面及び下面にキシリトール(XylitabTM)を塗布した以外は実施例3および4と同じ核錠処方を使った。塗布された被膜は各々120度の温風で90秒間熔融した。この発明の錠剤の一体性に於ける改良は以下に示すように抗張力の顕著な増加によって証明される。
Claims (34)
- a)薬学的に活性な成分と、一または複数種類の薬学的に活性な成分と、薬学的に許容される一または複数種類の補助剤を有し、被覆及び熔融前の抗張力が38N/cm2未満である核錠と、
b)前記核錠の表面積の少なくとも25%を覆い、可融性の粒子を含む粉末を沈着させこの粒子を熔融させて被膜フィルムを形成することで前記核錠よりも大きな硬度及び破砕強度を実現する投薬物の被膜と、
からなる投薬物。 - 請求項1に記載の投薬物において、
被膜形成前の前記核錠の抗張力は被膜形成及び熔融前に30N/cm2未満である。 - 請求項2に記載の投薬物において、被膜形成及び熔融前の前記核錠の抗張力は22N/cm2未満である。
- 請求項1から3の何れかに記載の固形の投薬物において、
前記被膜は前記核錠の表面積の50から100%を覆う。 - 請求項1から4の何れかに記載の固形の投薬物において、
少なくとも50N/cm2の抗張力を有する。 - 請求項5に記載の固形の投薬物において、
少なくとも60N/cm2の抗張力を有する。 - 請求項6に記載の固形の投薬物において、
少なくとも70N/cm2の抗張力を有する。 - 請求項1から7の何れかに記載の固形の投薬物において、
前記核錠は、側壁で隔てられ少なくとも前記被膜によって覆われた二つの対向する主面を有する。 - 請求項8に記載の投薬物において、
前記側壁の少なくとも一部は前記被膜によって覆われていない。 - 請求項1から9の何れかに記載の固形の投薬物において、
前記核錠は円形の断面を有する。 - 請求項10に記載の固形の投薬物において、
前記核錠は二つの対向する凸状の主面を有する。 - 請求項1から11の何れかに記載の固形の投薬物において、
前記核錠はアラビアゴム、アルギン酸、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、デキストリン、エチルセルロース、ゼラチン、グルコース、グアーガム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、珪酸マグネシウムアルミニウム、マルトデキストリン、メチルセルロース、ポリエチレンオキシド、ポビドン、アルギン酸ソーダ及び水素化植物油から選択される結合剤を有する。 - 請求項1から12の何れかに記載の固形の投薬物において、
前記核錠はポリメタアクリレート類、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、アクリル酸高分子、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、カラゲナン、酢酸セルロース、グリセリルモノステアレート及びゼインから選択される放出速度制御高分子を更に有する。 - 請求項1から13の何れかに記載の固形の投薬物において、
前記核錠は乳糖、セルロース、リン酸二カルシウム、蔗糖、ブドウ糖、果糖、キシリトール、マンニトール、ソルビトール、硫酸カルシウム、澱粉、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、酢酸セルロース、デキストレート、デキストリン、カオリン、ラクチトール、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、マルチトール、マルトデキストリン及び麦芽糖から選択される希釈剤を更に有する。 - 請求項1から14の何れかに記載の固形の投薬物において、
前記核錠は活性成分を含む疎水性基材を有する。 - 請求項1から15の何れかに記載の固形の投薬物において、
前記核錠は活性成分を含む親水性基材を有する。 - 請求項1から16の何れかに記載の固形の投薬物において、
前記核錠は速やかに溶解又は崩壊する。 - 請求項1から17の何れかに記載の固形の投薬物において、
前記活性成分は消化酸及び消化管運動作用剤、緩下剤、止瀉薬、結腸直腸剤、膵酵素及び胆汁酸、抗不整脈剤、抗狭心症薬、利尿薬、抗高血圧剤、抗凝血剤、抗血栓剤、線繊維溶解薬、止血剤、脂質低下薬、抗貧血及び神経栄養剤、催眠剤、抗不安薬、抗精神病薬、抗鬱薬、鎮吐薬、抗痙攣剤、中枢興奮薬、鎮痛剤、解熱剤、抗偏頭痛剤、非ステロイド性抗炎症薬、抗通風剤、筋弛緩剤、神経筋薬、ステロイド剤、血糖低下剤、血糖上昇剤、診断用薬、抗生物質、抗真菌薬、抗マラリア剤、抗ウイルス剤、免疫抑制剤、栄養剤、ビタミン、電解質、食欲減退剤、食欲抑制薬、気管支拡張薬、去痰剤、鎮咳薬、粘液溶解薬、充血除去剤、抗緑内症薬、経口避妊薬、及び腫瘍診断薬から選択される。 - 請求項18に記載の固形の投薬物において、
前記活性成分は、ビーズ、ビーズで覆われた膜、又はマイクロカプセル内に存在する。 - 請求項19に記載の固形の投薬物において、
前記ビーズ、ビーズで覆われた膜、又はマイクロカプセルの粒子の大きさは50〜1500μmの範囲内である。 - 請求項20に記載の投薬物において、
前記ビーズ、ビーズで覆われた膜、又はマイクロカプセルの粒子の大きさは100〜1000μmの範囲内である。 - 請求項19から21の何れかに記載の固形の投薬物において、
前記膜は、味を隠す機能、腸内保護機能、一定時間持続して前記製剤から活性成分を放出させる徐放機能及び活性成分を消化管に沿って目的の場所に放出させる制御放出機能から選択される機能を有する。 - 請求項1から22の何れかに記載の固形の投薬物において、
前記核錠は、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、架橋ヒドロキシプロピルセルロース、高分子量ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルアミド、メタアクリル酸ジビニルベンゼンカリウム共重合体、ポリメチルメタアクリレート、架橋ポリビニルピロリドン、及び高分子量ポリビニルアルコール等から選択される水溶液と接して膨潤する高分子化合物を有する。 - 請求項23に記載の固形の投薬物において、
前記核錠は水溶液と接すると崩壊する。 - 請求項1から24の何れかに記載の固形の投薬物において、
前記被膜は水中で速やかに溶解する。 - 請求項1から25の何れかに記載の固形の投薬物において、
前記被膜はポリメタアクリレート、セルロースとその誘導体、セルロースエーテル、セルロースエステル及びセルロースアセテートフタレートから選択される高分子樹脂を有する。 - 請求項1から26の何れかに記載の固形の投薬物において、
前記被膜は乳白剤、着色剤、可塑剤及び流動補助剤から選択される1種以上の補助剤を更に有する。 - 請求項27に記載の固形の投薬物において、
前記被膜はポリエチレングリコール、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリブチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸トリブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジメチル、セバシン酸ジブチル及びグリセリルモノステアレートから選択される可塑剤を有する。 - 請求項1から28の何れかに記載の固形の投薬物において、
前記被膜は電荷制御機能を持った材料を有する。 - (1)薬学的に活性な成分と一種類以上の薬学的に許容される補助剤を有し、被覆及び熔融前の抗張力が38N/cm2以下である核錠を形成する工程と、
(2)熔融可能な粒子を含む粉末を前記核錠の表面積の少なくとも25%に亘って沈着させる工程と、
(3)前記沈着した粉末を加熱して前記粒子を熔融させて被膜フィルムを形成し投薬物の抗張力を増加させる工程と、
からなる請求項1から29の何れかに記載の固形の投薬物を製造する方法。 - 請求項30に記載の方法において、
前記核錠は粉末成分の圧縮によって形成される。 - 請求項30に記載の方法において、
前記核錠は成形によって形成される。 - 請求項30から32の何れかに記載の方法において、
前記粉末は流動床又は粉末を幕状に落下させた状態から噴霧されることによって塗布される。 - 請求項30から33の何れかに記載の方法において、
前記粉末は静電塗布によって塗布される。
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