JP2005523874A - N−〔3−(3−シアノピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン−7−イル)フェニル〕−N−エチルアセタミド(ザレプロン)の精製方法、及び当該方法により得られうるザレプロンの結晶型 - Google Patents

N−〔3−(3−シアノピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン−7−イル)フェニル〕−N−エチルアセタミド(ザレプロン)の精製方法、及び当該方法により得られうるザレプロンの結晶型 Download PDF

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Abstract

ザレプロンの化学合成における副生成物として形成される傾向のあるザレプロンの位置異性体とザレプロンを分離して、本質的に純粋なザレプロンをもたらす精製方法を開示する。さらに、ザレプロンの新規結晶型が、上記方法により入手可能となる。

Description

関連出願の相互参照
本願は、2002年6月12日に出願された米国特許出願第10/170,673号の利益を請求する。本願は、2001年8月1日に出願された米国プロビショナル特許出願第60/309,391号;2001年9月6日に出願された同第60/317,907号;及び2002年6月12日に出願された同第60/388,199号の利益をも請求する。これら出願の全てを本願明細書中に援用する。
発明の分野
本発明は、抗不安薬、抗てんかん薬、鎮静剤、催眠薬、及び骨格筋弛緩剤の、ザレプロン(zaleplon)に関する。より特に、本発明は、ザレプロンの終番プロセスに、及び当該終番プロセスにおける調整により得られうる当該薬物の特定の結晶型に関する。本発明は、N−〔3−(3−シアノピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン−5−イル)フェニル〕−N−エチルアセタミド(4)、ザレプロンの位置異性体にも関する。本発明は、さらに、ザレプロンの分析及びアッセイのためのHPLC法にも関する。
発明の背景
ザレプロンは、抗不安、抗てんかん、鎮静、及び催眠特性を有する。これは、不眠症の短期間治療のために米国FDAにより認可されており、そして商品名Sonata(商標)の下で処方により入手されうる。ザレプロンの分子構造は知られており、そして以下の
Figure 2005523874
として表される。
ザレプロンのIUPAC名は、N−〔3−(3−シアノピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン−7−イル)フェニル〕−N−エチルアセタミドである。
米国特許第4,626,538号('538特許)は、ザレプロン及び構造物に関連する化合物の一般製造方法を提供する。'538特許の実施例2においては、N−(3−アセチルフェニル)エタンアミド1を、ジメチルホルムアミド・ジメチル・アセタールと反応させて、N−〔3−〔3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル)〕フェニル〕−N−アセトアミド2が作られる。'538特許の実施例7においては、アセトアミド2の第1アミドを、ヨウ化エチルでアルキル化して、N−〔3−〔3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル〕フェニル〕−N−エチルアセトアミド3を形成する。ザレプロンは、還流氷酢酸中でエチルアセトアミド3と3−アミノ−4−シアノピラゾール4を縮合することにより実施例4において調製された。ザレプロンは、飽和重炭酸ナトリウムとジクロロメタンの間で不揮発性物質を分配させ、有機相を乾燥させ、吸着剤(ケイ酸マグネシウム)に有機相を通過させ、ヘキサンを有機相に添加し、有機相を冷却し、そして有機相中で形成する固体を回収することにより、調製された。その生成物は、186〜187℃の融点をもつと報告される。合成の概要をスキーム1に示す。'538特許は、上記反応のいずれかに副生成物が形成されたことを示しておらず又は副生成物が形成した場合、それらがザレプロンからどのようにして分離されることができたかを説明していない。
Figure 2005523874
米国特許第5,714,607号('607特許)は、ザレプロンの改良された製造方法を記載する。'607特許によれば、'538特許製法の最終ステップが約10(v/v)%〜約85(v/v)において水を酢酸溶媒に添加することにより修正する場合、改善された収率及び純度で、ザレプロンが得られうる。'607特許が記載するように、その改良された条件は、約3〜3.5時間から約1〜3.5時間に、その反応時間を短縮する。'607特許の表1によれば、ザレプロンは、81.7〜90%の収率で、かつ、98.77〜99.4%のHPLC純度で、得られた。その各実施例において、ザレプロンは、水と酢酸の混合物であった反応混合物からの結晶化により得られた。'538特許は、副生成物が当該製法において形成されたことを示しておらず又は副生成物が形成された場合それがザレプロンからどのようにして分類されることができたかについて説明していない。
ともに譲渡された係属中米国特許出願第10/170,673号は、水と水混和性有機化合物を含む反応媒質中でN−エチルアセトアミド3とピラゾール4又はそれらの酸付加塩を縮合することによるザレプロンの製造方法を開示している。
2002年6月12日出願された米国特許出願第10/170,673号を、全体として本願明細書中に援用する。
新規医薬品の販売許可を得るためには、製造者は、規制官庁に、その医薬品が人体投与に適したものであることを示す証拠を提出しなければならない。このような提出物は、とりわけ、不純物が存在しないこと又は微量のみ存在することを証明するための当該医薬品の不純物特性を示す分析データを含まなくてはならない。このような証明のためには、不純物を検出することができる分析方法、並びにその同定及びアッセイのための参照標準が必要である。また、このような分析方法における参照標準も必要である。
米国FDAの医薬評価及び試験センター(The U.S. Food and Drug Administration's Center for Drug Evaluation and Research (CDER))は、新薬及びジェネリック薬の申請者はその活性成分中0.1%以上の有機不純物を同定すべきことを推奨するガイドラインを公表している。“Guide line on Impurities in New Drug Substances”61 Fed. Reg. 371 (1996)、“Guidance for Industry ANDAs:Impurities in Drug Substances”64 Fed. Reg. 67917 (1999)。不純物がヒト代謝産物でなく、安全性について試験されていないか、又は臨床試験において安定であることが示された製剤中に存在しない場合、CDERは、さらに、医薬申請者は、0.1%未満に、活性生物中の不純物の量を低減すべきことを推奨する。したがって、薬理学及び毒理学が試験されうるように医薬物質中の不純物を単離する必要が在る。
多型及び偽多型を含む結晶型(Crystalline forms)は、同一構造式を共有するが、その単位格子内の異なるコンホメーション及び/又は配向に因り異なる物理特性を有する別個の固体である。結晶型間で変化しうる1の物理特性は溶解度であり、これは医薬の生物学的利用能に影響を及ぼしうる。化合物の結晶型は、粉末X−線回折スペクトロスコピーにより実験室内で区別されうる。結晶型(すなわち、多型及び偽多型)及び多型の医薬適用の一般レビューに関しては、G.M.Wall, Pharm Manuf 3, 33 (1986);J.K.Haleblian and W.McCrone, J. Pharm. Sci., 58,911 (1969);及びJ.K.Haleblian, J.Pharm. Sci., 64, 1269 (1975)を参照のこと。
医薬として有用な化合物の新規結晶型の発見は、医薬品の性能特性を改良するための新たな機会を提供する。それは、配合科学者が、例えば標的化された放出特性又は他の所望の特性をもつ薬物の医薬投与形態を設計するために利用することができる材料のレパートリーを拡大する。本発明は、ザレプロンの4つの新規結晶型を提供する。
発明の要約
以下の構造式:
Figure 2005523874
を有するN−〔3−(3−シアノピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン−5−イル)フェニル〕−N−エチルアセトアミド5は、米国特許出願第10/170,673号中に開示された反応の縮合ステップにおいて、微量副生成物として形成される。この化合物は、化学文献中には先に知られておらず、そして以下に討議するように、それは、ザレプロンの合成における参照標準として役立ちうる。化合物5は、縮合複素環系上のN−エチル−N−アセチルアミノフェニル基の位置においてザレプロンとは異なる、ザレプロンの位置異性体である。位置異性体5の形成は、(1)水の除去、及び共役C=C2重結合上のピラゾールの2−窒素原子のミカエル型付加による、シアノピラゾール4の3−アミノ基の1,2付加、又は(2)ピラゾールの2−窒素原子のミカエル付加、及びケト基上の3−アミノ基の環化、のいずれかを原因とすることができる。いずれのメカニズムによるかを問わず、ザレプロンの実施可能な製造においては不所望の微量副生成物が存在するという暗黙の事実が存在する。
同第10/170,673特性出願中に言及された条件下では、位置異性体5は、典型的には、所望の異性体に対して約0.2〜0.5%の程度まで形成される。
したがって、本発明は、N−〔3−(3−シアノピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン−5−イル)フェニル〕−N−エチルアセトアミドに関し、これを、「ザレプロン位置異性体」又は「ザレプロンの位置異性体」という。
他の局面においては、本発明は、水と、カルボン酸基を含まない少なくとも1の水混和性有機化合物との液体反応媒質中で、N−〔3−〔3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル〕フェニル〕−N−エチルアセトアミド、3−アミノ−4−シアノピラゾール、及び強酸の混合物を反応させ、上記反応混合物を中和して、粗生成物を沈殿させ、そして溶離液としてクロロホルムとアセトンの混合物を用いたシリカ・ゲル・カラム上のクロマトグラフィーにより粗生成物の他の成分からN−〔3−(3−シアノピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン−5−イル)フェニル〕−N−エチルアセトアミドを分離するステップを含み、ここで、上記強酸の量が、モル基準で、N−〔3−〔3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル〕フェニル〕−N−エチルアセトアミド又は3−アミノ−4−シアノピラゾールのいずれか過剰な方の量の少なくとも10倍の量であるか、又はそれらがほぼ等モル量で使用される場合、それらのいずれかの量の少なくとも10倍である、方法に関する。
他の局面においては、本発明は、水と、カルボン酸基を含まない少なくとも1の水混和性有機化合物との液体反応媒質中で、N−〔3−〔3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル〕フェニル〕−N−エチルアセトアミド、3−アミノ−4−シアノピラゾール、及び強酸の混合物を反応させ、上記反応混合物を中和して、粗生成物を沈殿させ、そして溶離液としてクロロホルムとアセトンの混合物を用いたシリカ・ゲル上のクロマトグラフィーにより粗生成物の他の成分からN−〔3−(3−シアノピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン−5−イル)フェニル〕−N−エチルアセトアミドを分離するステップを含み、ここで、上記強酸の量は、モル基準で、N−〔3−〔3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル〕フェニル〕−N−エチルアセトアミド又は3−アミノ−4−シアノピラゾールのいずれか過剰の方の量の少なくとも20倍の量であるか、又はそれらがほぼ等モル量で使用される場合それらのいずれかの量の少なくとも約20倍の量である、方法に関する。
ザレプロンと位置異性体5は、それらの構造が類似するので、分離が困難である。その位置異性体と混合されているザレプロンの精製方法の必要性が製薬分野において存在する。本発明はこの必要性を、そして上記2つの化合物の分離に有効である沈殿プロセスに伴う要求を満足させる。本発明に係るザレプロンの精製方法は、多くの他の不純物を低下させ又は除去する際にも有効であることが理解されよう。
したがって、他の局面においては、本発明は、ザレプロンの、例えば、いずれかの入手源からの粗ザレプロンから形成された溶液から、ザレプロンが濃縮された固体を沈殿させることにより、ザレプロン位置異性体その他の不純物と混合状態にある粗ザレプロンの精製方法を提供する。
上記溶液は、高温で有機溶媒中にいずれかの入手源から得られた粗ザレプロンを溶解することにより形成されうる。精製されたザレプロンは、上記高温から上記溶液を冷却することにより、反溶媒を使用することにより、又は反溶媒と冷却の両者の使用により、上記溶媒から沈殿させることができる。本発明の1の態様においては、反溶媒(an antisolvent)は、高温で上記溶液で添加される。上記精製方法により、位置異性体を本質的に含まないザレプロンが得られうる。
他の局面においては、本発明は、いずれかの入手源からの粗ザレプロンから形成された溶液から、ザレプロンが濃縮された固体を沈殿させることにより、ザレプロン位置異性体その他の不純物と混合状態にあることができるザレプロンを精製する方法を提供する。上記溶液は、高温で有機溶媒中に粗ザレプロンを溶解することにより形成されることができ、ここで、この有機溶媒は、アルコール、ケトン、エーテル、カルボン酸、カルボン酸エステル、ニトリル、芳香酸炭化水素、ハロゲン化炭化水素、それらのいずれかの混合物、及びそれらの内の1以上と水との混合物から成る群から選ばれる。精製されたザレプロンは、高温から上記溶液を冷却することにより、反溶媒を使用することにより、又は反溶媒と冷却の両者を使用することにより、上記溶液から沈殿されうる。上記方法の1の態様においては、反溶媒が、高温で上記溶液に添加される。上記精製方法により、位置異性体その他の不純物を本質的に含まないザレプロンが得られうる。
さらに他の局面においては、本発明は、いずれかの入手源からの粗ザレプロンから形成された溶液から、ザレプロンが濃縮された固体を沈殿させることにより、ザレプロン位置異性体その他の不純物との混合状態であることができるザレプロンを精製する方法を提供する。上記溶液は、高温で有機溶媒中で粗ザレプロンを溶解することにより形成されることができ、ここで、この有機溶媒は、メタノール、エタノール、2−プロパノール、アセトン、メチル・エチル・ケトン、メチル・イソブチル・ケトン、テトラヒドロフラン、ジエチル・エーテル、メチルt−ブチル・エーテル、酢酸、プロピオン酸、酢酸エチル、酢酸イソブチル、アセトニトリル、アクリロニトリル、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジクロロメタン、及びクロロホルムから成る群から選ばれる。精製されたザレプロンは、高温から上記溶液を冷却することにより、反溶媒の使用により、又は反溶媒と冷却の両者の使用により、上記溶液から沈殿されうる。上記方法の1の態様においては、反溶媒は、高温で上記溶液に添加される。上記精製方法により、位置異性体その他不純物を本質的に含まないザレプロンが得られうる。
他の局面においては、本発明は、粗ザレプロンから形成された溶液から、ザレプロンが濃縮された固体を沈殿させることにより、ザレプロン位置異性体その他の不純物と混合状態にあることができるザレプロンの精製方法を提供する。上記溶液は、高温で有機溶媒中に粗ザレプロンを溶解させることにより形成されることができ、そして約100mM〜約1Mの間の濃度をもつことができる。精製されたザレプロンは、高温で上記溶液を冷却することにより、反溶媒を使用することにより、又は反溶媒と冷却の両者を使用することにより、上記溶液から沈殿されうる。
したがって、他の局面においては、本発明は、いずれかの入手源からの粗ザレプロンから形成された溶液から、ザレプロンが濃縮された固体を沈殿させることにより、ザレプロン位置異性体その他の不純物と混合状態にあることができるザレプロンの精製方法を提供する。上記溶液は、高温で有機溶媒(特に、酢酸、メタノール、エタノール、2−プロパノール、テトラヒドロフラン、アセトニトリル又はアセトン)中に粗ザレプロンを溶解させることにより形成されうる。反溶媒(特に、水)が、上記溶媒を高温下に保ちながら、添加される。精製されたザレプロンは、高温から上記溶液を冷却することにより、反溶媒を使用することにより、又は反溶媒と冷却の両者を使用することにより、上記溶液から沈殿されうる。上記方法の1の態様においては、反溶媒は、高温で上記溶液に添加される。
さらに他の局面においては、本発明は、いずれかの入手源からの粗ザレプロンから形成された溶液から、ザレプロンが濃縮された固体を沈殿させることにより、ザレプロン位置異性体その他の不純物と混合状態にあることができるザレプロンの精製方法を提供する。上記溶液は、高温で有機溶媒中に粗ザレプロンを溶解させることにより形成されうる。精製されたザレプロンは、高温から上記溶液を冷却することにより、反溶媒を使用することにより、又は反溶媒と冷却の両者を使用することにより、上記溶液から沈殿されうる。上記精製方法により、上記方法における出発材料として使用された粗ザレプロンに比較して、少なくとも約50%、及び約70%程少ないザレプロン位置異性体を有するザレプロンが得られる。
他の局面においては、本発明は、いずれかの入手源からの粗ザレプロンから形成された溶液から、ザレプロンが濃縮された固体を沈殿させることにより、ザレプロン位置異性体その他の不純物と混合状態にあることができるザレプロンの精製方法を提供する。上記溶液は、高温でアセトニトリルとエタノールから選択される有機溶媒中に粗ザレプロンを溶解することにより形成されうる。反溶媒は、上記溶液を高温に保ちながら、添加される。アセトニトリルが上記溶媒であるとき、水が上記反溶媒である。エタノールが上記溶媒であるとき、ヘキサンが上記反溶媒である。精製されたザレプロンは、高温から上記溶液を冷却することにより上記溶液から沈殿されうる。
他の局面においては、本発明は、エタノール中にザレプロンを含有する固体の溶液を形成し、水である反溶媒を使用して、上記溶液を形成するために使用したザレプロン含有固体に比較して、ザレプロンが濃縮された固体を沈殿させ、上記ザレプロンが濃縮されている沈殿した固体を単離し、エタノール中に上記ザレプロンが濃縮された沈殿された固体の溶液を形成し、上記直前のステップの溶液から、反溶媒の助けを借りずに、ザレプロンがさらに濃縮された固体を沈殿させ、そして上記のザレプロンがさらに濃縮された固体を単離する、ステップを含む、ザレプロンの精製方法に関する。
上記精製方法から得られる本質的に純粋なザレプロンの特徴付けは、特定の方法態様がザレプロンの新規結晶型を生成するという発見を導いた。したがって、本発明は、溶媒、反溶媒、及び/又は他の条件の適当な選択により上記精製方法のステップの手順により得られうるザレプロンの新規結晶型をさらに提供する。
したがって、1の局面においては、本発明は、7.9、10.7、12.5、14.9、16.9、17.9、21.3、24.0、25.2、25.9、27.0、及び27.5±0.2角度2−シータにおいてピークをもつ粉末X−線回折パターンを特徴とする結晶II型ザレプロンを提供する。
他の局面においては、本発明は、15.4、18.1、21.1、26.8、及び27.5±0.2角度2−シータにおいてピークをもつ粉末X−線回折パターンを特徴とする結晶III型ザレプロンを提供する。
さらに他の局面においては、本発明は、15.4、18.1、21.1、26.8、及び27.5±0.2角度2−シータにおいてピークをもつ粉末X−線回折パターンを特徴とする結晶III型ザレプロンを提供し、そしてさらに、11.6、17.6、19.0、20.0、及び22.2角度2−シータにおけるX−線回折ピーク(反射)を特徴とする。
さらに他の局面において、本発明は、8.1、14.5、17.3、21.3±0.2角度2−シータにおいてピークをもつ粉末X−線回折パターンを特徴とする結晶IV型ザレプロンを提供する。
他の局面においては、本発明は、8.1、14.5、17.3、21.3±0.2角度2−シータにおけるピークをもつ粉末X−線回折パターンを特徴とし、そしてさらに、10.6、11.1、14.1、15.6、18.0、18.2、20.1、20.3、24.3、25.0、25.9、26.7、27.9、及び29.5±0.2角度2−シータにおけるX−線回折ピークを特徴とする結晶IV型ザレプロンを提供する。
さらに他の局面においては、本発明は、8.0、14.8、及び17.0±0.2角度2−シータにおいてX−線回折ピークを特徴とする結晶V型ザレプロンに関する。
さらに他の局面においては、本発明は、8.0、14.8、及び17.0±0.2角度2−シータにおけるX−線回折ピークを特徴とし、そしてさらに、10.7、11.0、12.5、15.4、16.5、17.7、21.3、25.7、及び26.5±0.2角度2−シータにおけるX−線回折ピークを特徴とするV型ザレプロンに関する。
他の局面においては、本発明は、水に混和性であるか又は水にかなり溶解する有機溶媒中にザレプロンの溶液を形成し、上記溶液を水と接触させ、そして上記有機溶媒と水からII型ザレプロンを分離するステップを含む、結晶II型ザレプロンの製造方法を提供する。
他の局面においては、本発明は、水と混和性であるか又は水にかなり溶解する有機溶媒中にザレプロンの溶液を形成し、上記溶液を、場合により約0℃まで冷却した、その3倍容量の水と接触させて、ザレプロンの結晶化を誘導し、そして上記有機溶媒と水からII型ザレプロンを分離するステップを含む、結晶II型ザレプロンの製造方法を提供する。
他の局面においては、本発明は、アセトニトリル中にザレプロンの溶液を形成し、高温で上記溶液に水を添加し、冷却により上記溶液からザレプロンを沈殿させ、そして上記アセトニトリルと水からIII型ザレプロンを分離させるステップを含む、結晶III型ザレプロンの製造方法を提供する。
さらに他の局面においては、本発明は、2−プロパノール、及びテトラヒドロフランと水の混合液から成る群から選ばれる溶媒系中にザレプロンの溶液を形成し、上記溶液からザレプロンを沈殿させ、そして上記溶媒系からIV型ザレプロンを分離するステップを含む、結晶IV型ザレプロンの製造方法を提供する。
本発明は、ザレプロンの知られた結晶型の新規製造方法をさらに提供する。
したがって、1の局面においては、本発明は、2つだけ挙げるとすれば沸騰水又は高沸炭化水素であることができる液体中に、高温で、ザレプロンの懸濁液を形成し、上記懸濁液を冷却し、そして上記液体からI型ザレプロンを分離するステップを含む、I型ザレプロンの製造方法を提供する。
他の局面においては、本発明は、ザレプロンを溶融し、冷却により上記ザレプロンを固化し、そして上記固化したザレプロンを粉砕してI型ザレプロンを得るステップを含む、I型ザレプロンの製造方法を提供する。
さらに他の局面においては、本発明は、加熱により有機溶媒中にザレプロンを溶解させ、得られた溶液に非極性反溶媒を場合により添加し、冷却によりザレプロンの沈殿を誘導し、そしてI型ザレプロンを分離するステップを含む、結晶I型ザレプロンの製造方法を提供する。
さらなる局面においては、本発明は、加熱により有機溶媒中にザレプロンを溶解させ、上記溶液に非極性有機反溶媒を添加し、冷却によりザレプロンの沈殿を誘導し、そしてI型ザレプロンを分離するステップを含む、I型ザレプロンの製造方法に関する。
本願明細書中に記載するザレプロンの結晶型のいずれかを、単独で又は併合して含有する医薬組成物、及びこれら医薬組成物のいずれかを使用した、例えば、不眠症の治療方法も提供される。
さらに他の局面においては、本発明は、ザレプロンの分析及びアッセイのためのHPLC法をも提供する。
他の局面においては、本発明は、アセトニトリル:水(1:1)希釈液中にザレプロン・サンプルを溶解させ、上記サンプル溶液(約10μl)を100mm×4mm,3μm PR−18 HPLCカラムにインジェクトし、溶離液としてアセトニトリル(28vol%)とギ酸アンモニウム・バッファー(72vol%,0.005M,pH=4)との混合液を用いて1ml/分で上記カラムから上記サンプルを溶離させ、そしてUV検出器を用いて245nm波長で関連サンプルのザレプロン含有量を計測するステップを含む、ザレプロンのHPLCアッセイ法を提供する。
好ましい態様の説明
本発明は、ザレプロン位置異性体その他の不純物と混合されることができる粗ザレプロンの純度を高めるように特に改良された方法を提供する。本発明は、上記混合物を位置異性体(5)について濃縮し、それにより位置異性体の単離を容易にする方法をも、本発明のさらに他の態様において、提供する。
本発明のいくつかの態様において有用な粗ザレプロンは、例えば、米国特許第4,626,538号、同第5,714,607号、及び米国特許出願第10/170,673号中に記載されるような、化学合成の縮合された、未精製の又は部分精製された最終生成物として、又はいずれかの源から、提供されうる。
化合物N−〔3−(3−シアノピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン−5−イル)フェニル〕−N−エチルアセトアミド(5)、ザレプロンの位置異性体は、3−アミノ−4−シアノピラゾールとN−〔3−〔3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル〕フェニル〕−N−エチルアセトアミドから出発するザレプロンの合成における主な不純物として発見されている。米国プロビジョナル特許出願第60/297,635号中に開示された反応条件下では、上記位置異性体不純物の量は、粗生成物中約0.2〜0.5%(HPLC)である。この不純物の量は、その反応条件に高く依存し、そして以下に記載するように、その反応条件は、形成される位置異性体の量を最大化し、それによりその単離及び特徴付けを容易にするように操作されうる。
したがって、他の態様においては、本発明は、水中で酸の存在下、又は酸の存在下水と水混和性有機溶媒との混合液中で、3−アミノ−4−シアノピラゾールとN−〔3−〔3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル〕フェニル〕−N−エチルアセトアミドを反応させることにより、それらから出発して、新規なN−〔3−(3−シアノピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン−5−イル)フェニル〕−N−エチルアセトアミド(5)を製造する方法を提供する。位置異性体(5)の量は、上記合成における高濃度の強酸の使用により5%まで(HPLC)上昇しうる。これは、上記新規化合物の単離及び特徴付けを容易にする。
上記反応は、20〜30℃において、又は水の沸点までの高温において行われうる。20〜30℃の温度が好ましい。水混和性有機溶媒として、極性プロトン(例えば、酢酸、メタノール、エタノール、i−プロパノール)又は極性非プロトン(例えば、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド)溶媒の両者が使用されうる。酸としては、鉱酸(例えば、塩酸、硫酸、リン酸)、及び有機酸(例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸)の両者が使用されうる。塩酸は、好ましい酸である。
好ましい態様においては、上記反応は、約25℃で塩酸の存在下、水中で行われる。ザレプロンとその位置異性体(5)の混合物の単離は、蒸発、濾過、抽出により、又はこれらの方法のいずれかの組合せにより、行われうる。
特に好ましい態様においては、上記反応の終了後に、上記反応混合物は、水で希釈され、そして沈殿したザレプロンは、濾過により取り出される。次いで、上記濾液は中和されて、ザレプロンとその位置異性体5の混合物が沈殿される。この混合物のさらなる収穫物は、水相を、水混和性有機溶媒、例えば、酢酸エチル、ジクロロメタン、クロロホルム等で抽出することにより、得られうる。
化合物5の単離は、クロマトグラフィーにより行われうる。カラム・クロマトグラフィー、調製的TLC又はHPLCが適用されうる。カラム・クロマトグラフィーが好ましい。充填材として、シリカ・ゲル又は酸化アルミニウムが使用されうる。シリカ・ゲルは好ましい充填材である。溶離液として、さまざまな有機溶媒又はそれらの混合物が使用されうる。ジクロロメタンとアセトンの混合液は、カラム溶離液として好ましい。ジクロロメタン:アセトンの3:1(v/v)混合液が、溶離液として特に好ましい。
1H−NMR及び13C−NMRスペクトロスコピーにより、並びに質量分析により、単離物5は、特徴付けられ、そしてその構造が証明された。
図1は、5の13C−NMRスペクトロを示す。位置異性体5の低分解能EI質量スペクトルを、図2に示す。位置異性体5の1H−NMRを図3に示す。5の1H−及び13C−NMRピークの割り当てを以下に示す。
Figure 2005523874
Figure 2005523874
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本発明の他の態様によれば、ザレプロンは、ザレプロン位置異性体を含有することができる粗ザレプロンから調製される溶液からの制御された条件下での沈殿により、精製される。不純な粗ザレプロンは、より高い純度のザレプロンを得るために、上記方法の1回繰り返しに供されることができ、又は上記方法は、位置異性体を本質的に含まない、いずれかの所望の達成されうる純度レベルにおけるザレプロンを得るために、繰り返されることができる。
本発明の精製方法においては、ザレプロンが濃縮された固体は、有機溶媒を含む溶液から沈殿される。有機溶媒は、アルコール、例えば、メタノール、エタノール、及び2−プロパノール;ケトン、例えば、アセトン、メチル・エチル・ケトン、及びメチル・イソブチル・ケトン;エーテル、例えば、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチル・エーテル、及びメチルt−ブチル・エーテル、カルボン酸、例えば、酢酸、及びプロピオン酸;カルボン酸エステル、例えば、酢酸エチル、及び酢酸イソブチル;ニトリル、例えば、アセトニトリル、及びアクリロニトリル;芳香族炭化水素、例えば、ベンゼン、トルエン、及びキシレン、及びハロゲン化炭化水素、例えば、ジクロロメタン、及びクロロホルム、並びにそれらの混合物を含む。場合により、水は上記有機溶媒と併合されうる。上記有機溶媒は、その凝固点、及びその溶媒が凍結しないような上記製造方法が行われるところの温度を考慮して選択される。一般に、好ましい有機溶媒は、酢酸、メタノール、エタノール、2−プロパノール、テトラヒドロフラン(THF)、アセトニトリル、アセトン、酢酸エチル、トルエン、及びジクロロメタンである。
上記溶液中のザレプロンの最適濃度は、一般に、約100mM〜約1Mの、より好ましくは、約100mM〜約700mMの範囲内にある。上記有機溶媒は、粗ザレプロン混合物の均質な溶液を得るために、高温まで加熱されることができる。本明細書中に使用するとき、用語「高温」とは、約25℃を上廻る温度をいう。所望の温度において沸騰する有機溶媒を使用することが便利である。上記溶液が形成されるところの温度においてザレプロンで飽和した溶液は、不飽和溶液と同様に有効に位置異性体5からザレプロンを分離させる傾向をもつ。飽和溶液を形成することが好ましい。
粗ザレプロンが完全に溶解した後、上記溶液からのザレプロンが濃縮された固体の沈殿は、冷却により誘導されうる。冷却は、上記溶液とヒート・シンクとの間に熱交換が生じうるところのヒート・シンクを配置することによる積極的冷却、又は積極的加熱の中断による消極的冷却の両者を含む。好ましくは、上記溶液は、低温に、より好ましくは、約5〜10℃に冷却される。沈殿は、場合により冷却されて、反溶媒の助けを借りて、誘導されることもできる。本願明細書中に使用するとき、用語「低温」とは、約20℃未満の温度をいう。
冷却は、粗ザレプロン/位置異性体混合物に比較して、ザレプロンが濃縮された固体の沈殿を引き起こす。
上記溶液からザレプロンが濃縮された固体を沈殿させた後、その固体は、精製された固体を得るために、ザレプロンが減少した溶液から分離される。分離は、液体から固体を取り出すためのいずれかの慣用技術により、例えば、濾過又はデカンテーションにより行われうる。さらに、分離は、場合により、慣用の洗浄、及び上記固体の乾燥を含み、これらは本実施例に示すようなものである。
上記精製方法の1の態様においては、反溶媒が、上記溶液に添加される。本願明細書中に使用するとき、用語「反溶媒」とは、その中でザレプロンがほとんど溶解せず、そして上記方法の間に分離液相を形成しないようないずれかの液体を意味する。好ましい反溶媒は、脂肪族炭化水素と水を含み、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、石油エーテルと水が好ましく、ヘキサンと水が最も好ましい。反溶媒対有機溶媒の比は、約1:1〜約4:1、より好ましくは、約1:1〜約2:1である。
脂肪族炭化水素反溶媒が使用されるとき、好ましい有機溶媒は、酢酸、メタノール、エタノール、2−プロパノール、THF、アセトニトリル、アセトン、酢酸エチル、トルエン、及びジクロロメタンである。上記反溶媒が水であるとき、好ましい有機溶媒は、酢酸、メタノール、エタノール、2−プロパノール、THF、アセトニトリル、及びアセトンである。
反溶媒を使用するとき、低濃度レンジで働くことが好ましい。反溶媒が添加されるとき、上記有機溶媒中のザレプロンの好ましい濃度範囲は、約100mM〜約400mMである。上記反溶媒は、雲又は沈殿の出現前に上記溶液に好ましくは添加され、より好ましくは、上記反溶媒は高温で添加される。
上記反溶媒は、過剰の溶解していない固体を除去する必要性を伴わずに、飽和した又はほとんど飽和した溶液を形成することを助けるために使用されうる。ザレプロンと上記位置異性体の不飽和溶液は、上記有機溶媒中に形成される。上記反溶媒は、ザレプロンが沈殿し始めるまで、上記溶液に添加される。次いで、温度が高められ、そして/又は沈殿したザレプロンが再び溶液になるまで、追加の有機溶媒が添加され、そしてこの精製方法は、そのように形成された溶液からザレプロンを沈殿させるまで、続けられる。
特に好ましい態様においては、上記精製方法の1回の繰り返しは、50%以上、そしてさらに70%以上、粗ザレプロンの位置異性体含有量を低下させうる。このような低下は、ザレプロンと位置異性体5の間の構造類似性を考慮すると、高く有効である。上記精製プロセスを1回繰り返すことは、粗ザレプロン中約0.2%の値から、固体濃縮ザレプロン中約0.03%まで、位置異性体の比率を低下させることができ、これは、上記位置異性体の84%の除去に相当する。上記位置異性体の量のさらなる低下は、上記精製プロセスを繰り返すことにより達成されうる。
反溶媒の使用は、上記分離の程度を実質的に低下させずに、ザレプロンの回収を増加させる。実施例中に示すように、有機溶媒の代表的選択物とともに反溶媒を使用することは、ザレプロンの回収を画一的に上昇させた。
本発明に係る精製方法により、(本発明に係るHPLC法に従って)0.033%未満の位置異性体をもつザレプロンを得ることができる。
したがって、他の態様においては、本発明は、少なくとも約98.5%、そして最も好ましくは少なくとも約99%の純度をもつザレプロンを提供する。本明細書中に使用するとき、パーセント純度とは、本明細書中に記載するHPLC法により測定される面積パーセント純度をいう。したがって、99%純度をもつザレプロン(又は99%純度ザレプロン)とは、全HPLCピーク面積の合計に対するザレプロンのHPLCピーク面積の比×100が99であることを意味する。
上記精製方法のいくつかの態様は、ザレプロンの新規結晶型を生成することが発見された。上記精製方法の順次ステップ手順は、純粋又は不純なザレプロンから新規(型)形態を調製するために使用されうる。この新規形態は、経験的に達成される他の技術のいくつかによっても入手されうる。
上記新規形態は、X線回折パターンの特徴付けによりSonata(商標)において入手可能なザレプロンから区別されうる。Sonata(商標)におけるザレプロンは、本明細書中I型と表す。ザレプロンI型は、10.5、14.5、16.8、17.3、18.0(強い)、19.0、20.1、21.3、24.4、25.9、26.7、29.4、30.7±0.2角度2シータにその粉末X線回折パターンにおいて特徴的なピークをもつ(図4)。
ザレプロンII型は、反溶媒としての氷水、及び水混和性又は実質的に水に可溶性の有機溶媒を使用することにより上記精製方法の順次ステップ手順に従って製造されうる。特に、ザレプロンII型は、先に記載したものの中から選ばれる実質的に水に可溶性の又は水に混和性の有機溶媒中にザレプロンを溶解させることにより製造されうる。II型ザレプロンを製造するために好ましい有機溶媒は、酢酸、メタノール、エタノール、2−プロパノール、THF、アセトニトリル、及びアセトンである。ザレプロンII型は、いずれかの温度において沈殿されうるが、その温度は、慣用的には、周囲温度又は高温である。ザレプロンの回収を最適化するためには、高温で上記有機溶媒をザレプロンで飽和させることが好ましい。次いで、氷水が上記混合物に添加される。上記有機溶媒対氷水の比は、約1:2〜約1:5(v/v)であることができ、約1:3(v/v)が好ましい。氷水の添加は上記混合物を冷却するであろうが、上記有機溶媒/水混合物は、必要により、好ましくは、約5〜10℃までさらに冷却される。水が添加され、そして上記混合物が冷却される間、上記混合物は撹拌されなければならない。好ましい条件下では、II型の結晶化は、約1時間以下で実質的に完成し、その結果、それは、場合により洗浄及び乾燥を含む工程により、分離されて、結晶ザレプロンII型を得ることができる。
ザレプロンII型は、7.9(強い)、10.7、12.5、14.9、16.9、17.9、21.3、24.0、25.2、25.9、27.0、及び27.5±0.2角度2シータに特徴的なピークをもつ粉末X線回折パターンを特徴とする(図5)。図面中に示す上記その他のPXRDパターンは、銅陰極管及び固相検出器を備えたScintag X線粉末回折計モデルX’TRA上で作製された。サンプルは、優先配向を低下させるために、緩やかに、かつ、陶器すり鉢(agate mortar)内での粉砕を通じて、調製された。粉砕により調製されたサンプルの結晶度の損失は注記しなかった。粉末化されたサンプルを、サンプル・ホルダーの丸い空隙内に入れ、そしてガラス・プレートで圧縮して、平らな表面を形成した。3°min-1において2〜40°2θで連続スキャンを行った。報告されたピーク位置は、±0.05°内まで正確であったと考えられる。X線結晶図の熟練者は、異なる装置上で測定されたピーク位置が、±1°程の大きさで変動しうることを理解するであろう。
ザレプロンIII型は、還流アセトニトリルにザレプロンを溶解し、上記アセトニトリルに対し、約2:1(v/v)〜約4:1(v/v)の、好ましくは約3:1(v/v)の量で、上記還流溶液に水を添加し、そして上記混合物を、撹拌せずに約5〜10℃に冷却することにより、製造されうる。
ザレプロンIII型は、PXRDスペクトロスコピーにより特徴付けられ、15.4、18.1、19.0、21.1、26.8、及び27.5±0.2角度2シータに上記回折パターン内に特徴的ピークをもつことが発見された(図6)。
ザレプロンIII型は、11.6、17.6、19.0、20.0、及び22.2±0.2角度2シータにおけるX線回折内のピークをさらに特徴とする。
IV型と命名されたザレプロンの新規結晶型は、還流において水とTHFの1:1(v/v)混合物中にザレプロンの溶液を形成し、そしてその溶液を室温まで撹拌せずに冷却することにより製造されうる。沈殿した固体を分離することにより、ザレプロンIV型が得られる。IV型は、還流において2−プロパノール中にザレプロンの溶液を形成し、上記溶液を撹拌せずに5〜10℃に冷却し、そして沈殿した固体を分離することによっても製造されうる。
ザレプロンIV型は、PXRDスペクトロスコピーにより特徴付けられ、そして8.1、14.5、17.3、21.3、24.3、25.0、25.9、26.7、27.9、29.5±0.2角度2シータに上記回折パターン内に特徴的ピークをもつことが発見された(図7)。
ザレプロンIV型は、10.6、11.1、14.1、15.6、18.0、18.2、20.1、20.3、24.3、25.0、25.9、26.7、27.9、及び29.5±0.2角度2−シータにおけるX線回折図内のピークを、さらに特徴とする。
ザレプロンのさらに他の新規結晶型、V型は、その全体を本明細書中に援用する、米国特許出願第10/170,673号中の実施例に従って得られる。
ザレプロンV型は、PXRDスペクトロスコピーにより特徴付けられ、そして8.0、14.8、及び17.0±0.2角度2−シータに上記回折パターン内に特徴的ピークをもつことが発見された(図8)。
ザレプロンV型は、10.7、11.0、12.5、15.4、16.5、17.7、21.3、25.7、及び26.5±0.2角度2シータにおけるX線回折ピークをさらに特徴とすることができる。
本発明は、知られたザレプロンI型の新規製法をさらに提供する。結晶ザレプロンI型の1の製法においては、ザレプロンは、水に懸濁され、そして還流される。次いで、懸濁液は室温に冷却される。結晶が濾過され、そして乾燥されて、結晶ザレプロンI型が得られる。
ザレプロンI型の他の製法によれば、ザレプロンは高沸炭化水素中にスラリー化される。炭化水素は、トルエン、キシレン、テトラヒドロナフタレン、等から選ばれる。好適な温度は、約100℃〜ザレプロンの融点の温度でありうる。高温で処理した後、上記懸濁液はその後、室温まで冷却される。上記結晶は濾過され、そして乾燥されて、結晶ザレプロンI型が得られる。
ザレプロンI型の製法の他の態様によれば、ザレプロンは溶融され、そして溶融されたザレプロンは室温まで冷却され、そして粉砕されて、結晶ザレプロンI型が得られる。
新規ザレプロンII型、III型、IV型、及びV型は、不眠症を患う患者の胃腸管、粘膜、及び循環系にザレプロンをデリバリーするために有用である。それらは、Sonata(商標)の如き医薬品又は他の剤型に配合されうる。
本発明の医薬組成物は、場合により非晶質ザレプロンの他の形態及び/又は他の活性成分と混合されて、ザレプロンII型、III型、IV型、及びV型を含有する。上記活性成分の他、本発明の医薬組成物は、1以上の賦形剤を含有しうる。さまざまな目的のために賦形剤が上記組成物に添加される。
希釈剤は、固体医薬組成物の嵩を増加させ、そして患者及び治療奉仕者がより取り扱い易いように、上記組成物を含有する医薬投与形態を形成しうる。固体組成物のための希釈剤は、例えば、微晶質セルロース(例えば、Avicel(商標))、微粉(microfine)セルロース、ラクトース、デンプン、プロゼラチン化デンプン、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、糖、デキストレート、デキストリン、デキストロース、2塩基性リン酸2水素カルシウム、3塩基性リン酸カルシウム、カオリン、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、マルトデキストリン、マンニトール、ポリメタクリレート(例えば、Budragit(商標))、塩化カリウム、粉末セルロース、塩化ナトリウム、ソルビトール、及びタルクを含む。
錠剤のような剤型に圧縮される固体医薬組成物は、圧縮後に上記活性成分と他の賦形剤を一緒に結合させることを助ける機能をもつ賦形剤を含みうる。固体医薬組成物のためのバインダーは、アカシア、アルギン酸、カルボマー(例えば、カルボポール)、ナトリウム・カルボキシメチルセルロース、デキストリン、エチル・セルロース、ゼラチン、グアー・ガム、水添植物油、ヒドロキシエチル・セルロース、ヒドロキシプロピル・セルロース(例えば、Klucel(商標))、ヒドロキシプロピル・メチル・セルロース(例えば、Methocel(商標))、液体グルコース、マグネシウム・アルミニウム・シリケート、マルトデキストリン、メチルセルロース、ポリメタクリレート、ポビドン(例えば、Kollidon(商標)、Plasdone(商標))、プレゼラチン化デンプン、アルギン酸ナトリウム、及びデンプンを含む。
患者の胃内での圧縮された固体医薬組成物の崩壊速度は、当該組成物への崩壊剤の添加により上昇されうる。崩壊剤は、アルギン酸、カルシウム・カルボキシメチルセルロース、ナトリウム・カルボキシメチルセルロース(例えば、Ac−Di−Sol(商標)、Primellose(商標))、コロイド状2酸化ケイ素、ナトリウム・クロスカルメロース、クロスポビドン(例えば、Kollidon(商標)、Polyplasdone(商標)、グアー・ガム、マグネシウム・アルミニウム・シリケート、メチル・セルロース、徴晶性セルロース、カリウム・ポラクリリン、粉末セルロース、プレゼラチン化デンプン、アルギン酸ナトリウム、ナトリウム・デンプン・グリコレート(例えば、Explotab(商標))、及びデンプンを含む。
滑沢剤は、非圧縮固体組成物の流動特性を改善し、及び投与量の正確さを改善するために添加されうる。滑沢剤として機能しうる賦形剤は、コロイド状2酸化ケイ素、3ケイ酸マグネシウム、粉末セルロース、デンプン、タルク、及び3塩基性リン酸カルシウムを含む。
錠剤の如き剤型が、粉末組成物の圧縮により作られるとき、当該組成物は、パンチとダイからの圧縮に供される。いくつかの賦形剤と活性成分は、上記パンチとダイの表面に付着する傾向があり、これは、製品が、圧痕その他の表面不規則性をもつことを引き起こすことができる。
上記ダイからの製品の付着を減少させ、かつ、解放を容易にするために、上記組成物に潤沢剤を添加することができる。潤沢剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、モノステアリン酸グリセリル、パルミトステアリン酸グリセリル、水添ヒマシ油、水添植物油、鉱油、ポリエチレン・グリコール、安息香酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ナトリウム・ステアリル・フマレート、ステアリン酸、タルク、及びステアリン酸亜鉛を含む。
香味剤、及び芳香強化剤は、患者により好まれる剤型を作り出す。本発明の組成物中に含まれる医薬品のために一般的な香味剤及び芳香強化剤は、マルトール、バニリン、エチル・バニリン、メンソ・クエン酸、フマル酸、エチル・マルトール、及び酒石酸を含む。
医薬品又は単位投与レベルの外観を改善し、そして/又はその患者による識別を容易にするために、医薬として許容される着色料を使用して、固体及び液体製剤を染色することもできる。
本発明の液体医薬組成物においては、II型、III型、IV型、及びV型、その他の固体賦形剤が、液体担体、例えば、水、植物油、アルコール、ポリエチレン・グリコール、プロピレン・グリコール又はグリセリン中に溶解又は懸濁される。
液体医薬組成物は、上記液体担体中に溶解しない活性成分又は他の賦形剤を上記組成物じゅうに均一に分散させるために乳化剤を含有することができる。本発明の液体組成物中に有用であることができる乳化剤は、例えば、ゼラチン、卵黄、カゼイン、コレステロール、アカシア、トラガカンス、コンドラス(chondrus)、ペクチン、メチル・セルロース、カルボマー、セトステアリル・アルコール、及びセチル・アルコールを含む。
本発明の液体医薬組成物は、医薬品の口あたりを改善し、そして/又は胃腸管膜を被覆するために、増粘剤を含有することもできる。このような剤は、アカシア、アルギン酸、ベントナイト、カルボマー、カルシウム又はナトリウム・カルボキシメチルセルロース、セトステアリル・アルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、ゼラチン、グアー・ガム、ヒドロキシエチル・セルロース、ヒドロキシプロピル・セルロース、ヒドロキシプロピル・メチル・セルロース、マルトデキストリン、ポリビニル・アルコール、ポビドン、炭酸プロピレン、プロピレン・グリコール、アルギネート、ナトリウム・アルギネート、ナトリウム・デンプン・グリコレート、デンプン、トラガカンス、及びキサンタン・ガムを含む。
甘味料、例えば、ソルビトール、サッカリン、ナトリウム・サッカリン、スクロース、アスパルテーム、フルクトース、マンニトール、及び異性化糖も、味を改善するために添加されうる。
保存料及びキレート化剤、例えば、アルコール、安息香酸ナトリウム、ブチル化ヒドロキシ・トルエン、ブチル化ヒドロキシアニソール、及びエチレンジアミン・テトラ酢酸を、保存安定性を改善するために、消化に関して安全なレベルで、添加することができる。
本発明に係る液体組成物は、バッファー、例えば、グルコン酸、乳酸、クエン酸又は酢酸、グルコン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム又は酢酸ナトリウムを含有することもできる。
使用する賦形剤とその量の選択は、経験に基づき、及び本分野における標準的な手順及び文献を考慮して、配合科学者により容易に決定されうる。
本発明の固体組成物は、粉末、顆粒、凝集物、及び圧縮組成物を含む。剤型は、経口、バッカル、直腸、非経口(皮下、筋中、及び静脈内を含む)、吸入、及び眼投与に好適な剤型を含む。所定の場合における最も好適な経路は、処置される症状の性質及び重度に依存するであろうけれども、本発明の最も好ましい経路は、経口である。剤型は、便利には単位投与形態で提供され、そして製薬技術分野において周知のいずれかの方法により調製されうる。
剤型は、錠剤、粉末、カプセル、座剤、サッシュ、トローチ、及びロゼンジの如き固体剤型、並びに液体シロップ、懸濁液、及びエリキシル剤を含む。
活性成分と賦形剤は、本分野において知られた方法に従って、組成物及び剤型に配合されうる。
カプセル、錠剤、及びロゼンジ、その他の固体単位投与形態は、好ましくは、約5〜約20mgの、より好ましくは、約5mg〜約10mgのザレプロン投与レベルを含む。
さらに他の態様においては、本発明は、ザレプロンのサンプル中に存在する不純物の量を、面積パーセントにより、定量するための、不純物特性ザレプロンの測定のための新規グラジエント溶離HPLC法を提供する。構造が酷似する化合物(5)のピークから、及び他の不純物から、ザレプロン(1)のピークの完全な分解(分離)のために好適な上記の態様においては、本発明は、以下のステップ:
a.アセトニトリル:水(1:1)希釈液中にザレプロン・サンプルを溶解し、
b.上記サンプル溶液(約10μl)を、250mm×4.6mm,5μm RP−18 HPLCカラムに、インジェクトし、
c.以下の特性:
Figure 2005523874
に従って、アセトニトリル(A)とギ酸アンモニウム・バッファー(B,0.005M,pH=4)との混合液を用いて1ml/分でグラジエント溶出し、
d.UV検出器及び適当な記録装置を用いて245nm波長で各不純物の量を計測する、
を含むHPLC法を提供する。
上記の方法においては、ザレプロンは、約17分の保持時間をもつ。上記方法を使用した典型的なHPLCクロマトグラムを図9に示す。
ザレプロンを含有する医薬物質及び医薬組成物中のザレプロン及びその主不純物5のアッセイに適した他の態様においては、本発明は、以下のステップ:
a.アセトニトリル:水(1:1)希釈液中にザレプロン・サンプルを溶解し、
b.上記サンプル溶液(約10μl)を、100mm×4mm,3μm RP−18 HPLCカラムにインジェクトし、
c.アセトニトリル(28vol%)とギ酸アンモニウム・バッファー(72vol%,0.005M,pH=4)との混合液を溶離液として使用して、1ml/分で上記カラムから上記サンプルを溶離させ、そして
d.UV検出器及び適当な記録装置を使用して245nm波長で、上記サンプルのザレプロン含量を計測する。
を含むイソクラティックHPLCアッセイ法を提供する。
上記の方法においては、ザレプロンは、約5分の保持時間をもつ。
炭素−13 NMRスペクトルとプロトンNMRスペクトルは、Brucker Model DRXスペクトロメーターを使用して、それぞれ、125MHzと500MHzにおいて得られた。計測温度は27℃であった。
低分解能EI質量分析は、VG−7035マス・スペクトロメーター(VG Analytical, Manchester, England)を用いて得られた。イオン化エネルギーは、70eVであり、イオン電流は、200μAであった。ソース温度は150℃であった。理論MW=305.127;m/z実測=305.128。
以上、本発明のさまざまな局面を説明してきたが、以下の非制限的実施例を、特定の態様を説明するために提供する。
実施例
一般
エチルアセトアミド3を、Precise Chemipharma PVT. Ltd. から受領して使用した。3−アミノ−4−シアノピラゾール4を、Precise Chemipharma PVT. Ltdから受領して使用した。リン酸(85%)を、Aldrich Chemical Co. から受領して使用した。有機溶媒と反溶媒を受領して使用した。
粗ザレプロン(すなわち、出発混合物)と沈殿生成物中のザレプロンと位置異性体5を、254nmの波長においてUV検出器を用いてHPLCにより定量した。この波長においては、ザレプロンとその位置異性体5の応答係数は同一である。
調製1
ザレプロンと位置異性体5の混合物の調製
エチルアセトアミド3(260g,1mol)と3−アミノ−4−シアノピラゾール4(108g,1mol)を、水(7L)とエタノール(4L)の混合液中に溶解した。85%水性リン酸(67ml,1mol)を、添加し、そしてその混合物を室温で8時間撹拌した。次に、上記反応混合物を5℃に冷却し、そして形成した結晶生成物を、回収し、水で洗浄し、そして60℃で乾燥させて、ザレプロン(275g,90.2%)を得た。これは、HPLCにより99.36の純度であり、そして0.21%の位置異性体5を含んでいた。
実施例1〜8
沈殿によるザレプロンの精製
調製1において調製されたザレプロンと位置異性体5の混合物(4g)を、還流有機溶媒中に溶解した。ザレプロンを完全に溶解した後、上記溶液を室温まで冷却し、そしてその後、さらに6℃まで冷却し、そしてその温度で1日間維持した。得られた結晶性固体を、濾過により回収し、新鮮冷却有機溶媒で洗浄し、それからそれを沈殿せしめ、そして真空下で60℃で乾燥させた。さまざまな有機溶媒を用いて達成された分離を以下の表3に記録する。
Figure 2005523874
実施例9〜21
反溶媒を用いたザレプロンの沈殿生成
調製1において調製されたザレプロンと位置異性体5の混合物(4g)を、還流有機溶媒中に溶解した。ザレプロンを完全に溶解した後、上記還流溶液に反溶媒をゆっくりと添加した。添加が完了した後、上記混合物を5℃に冷却した。得られた結晶性固体を、濾過により回収し、新鮮冷却有機溶媒で洗浄し、それからそれを沈殿せしめ、そして真空下で60℃で乾燥させた。さまざまな有機溶媒と反溶媒の組合せを用いて達成された分離を以下の表4に記録する。
Figure 2005523874
実施例22
結晶ザレプロンI型の調製
ザレプロン(10g)を、撹拌しながら還流エタノール(100ml)に溶解した。ヘキサン(200ml)を、上記還流溶液に滴下した。次いで、上記混合物を、約4時間にわたり撹拌しながら5℃に冷却した。沈殿を、濾過により回収して、結晶ザレプロンI型(8.9g,89%)を得た。
実施例23
結晶ザレプロンII型の調製
ザレプロン(10g)を、撹拌しながら50℃で酢酸(50ml)に溶解した。得られた溶液を、氷水(150ml)に注いで、速い沈殿形成を誘導した。この沈殿を、濾過により回収して、結晶ザレプロンII型(8.5g,85%)を得た。
実施例24
結晶ザレプロンIII型の調製
ザレプロン(10g)を、撹拌しながら還流アセトニトリル(50ml)に溶解した。水(150ml)を、上記還流溶液に滴下した。次いで、この透明溶液を、撹拌せずに5℃に冷却した。沈殿を濾過により回収して、結晶ザレプロンIII型(9.1g,91%)を得た。
実施例25
結晶ザレプロンIV型の調製
ザレプロン(10g)を、撹拌しながら還流2−プロパノール(150ml)に溶解した。この透明溶液を撹拌せずに、5℃に冷却した。この沈殿を濾過により回収して、結晶ザレプロンIV型(8.6g,86%)を得た。
実施例26
結晶ザレプロンI型の調製
ザレプロン(26.8g)を、還流温度においてエタノールと水の混合液(210と210cm3)中に溶解し、そしてその後、活性炭(2.7g,10m/m%)で処理した。この溶液を、還流温度で30分間撹拌し、そして濾過した。この活性炭を、エタノールと水の熱混合液(30:30cm3)で洗浄する。この溶液を、6時間後25℃に冷却し、そして2時間この温度で保った。結晶を濾過し、そしてエタノールと水の混合液(20:20cm3)で洗浄し、そして8時間60℃真空下で乾燥させて、結晶I型ザレプロン(22.8g,85%)を得た。
実施例27
結晶ザレプロンI型の調製
ザレプロン(22.8g)を、還流温度でエタノール(230cm3)中に溶解し、次いで、活性炭(2.3g,10m/m%)で処理した。この溶液を10分間撹拌して、そして濾過した。この活性炭を熱エタノール(20cm3)で洗浄した。この溶液を6時間後に25℃に冷却し、そしてその温度で2時間保った。結晶を濾過し、そしてエタノール(30cm3)で洗浄した。この生成物を8時間60℃真空下で乾燥させて、ザレプロンI型を得た(18.7g,82%)。
実施例28
N−〔3−(3−シアノピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン−5−イル)フェニル〕−N−エチル−アセトアミドの調製
N−〔3−〔3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル〕フェニル〕−N−エチルアセトアミド(5.2g,0.02mol)と、3−アミノ−4−シアノピラゾール(2.16g,0.02mol)を、水(50ml)と濃塩酸(40ml)の混合液に溶解し、そしてこの混合物を8時間室温で撹拌した。次いで、この反応混合物を5℃に冷却し、そして沈殿を濾過により除去した。濾液を、濃水性アンモニア溶液により中和して、ザレプロンとその位置異性体5の混合物380mgを沈殿形成させ、これを濾過により回収した。この濾液を酢酸エチル100mlで抽出して、蒸発の間に上記2種の化合物の混合物100mgを得た。混合された上記2種の収穫物を、シリカ・ゲル・カラム(100g)に移し、そしてクロロホルムとアセトン3:1(v/v)の混合溶媒により溶離を行って、5の2番目の収穫物240mg(4%);融点194〜196℃;
Figure 2005523874
を得た。
実施例29
ザレプロン位置異性体を本質的に含有しない純粋なザレプロン
調製1において調製した粗ザレプロン(4g)を、還流アセトニトリル(20mL)に溶解した。ザレプロンが完全に溶解したとき、この溶液を、約20℃と約25℃の間の温度に冷却した。次いで得られた混合物を約6℃に冷却し、そして約24時間その温度に保った。ザレプロンが濃縮された固体である沈殿を濾過により回収し、そして新鮮冷却アセトニトリルで洗浄した。
ザレプロンが濃縮された固体の、上記の回収された沈殿(約2.3g)を、還流アセトニトリル(約10mL)に溶解した。この溶液を約20℃と約25℃の間の温度に冷却した。次いで、得られた混合物を約6℃に冷却し、そして約24時間その温度に保った。この沈殿を、濾過により回収し、新鮮冷却アセトニトリルで洗浄し、そして真空下60℃で乾燥させた。
さらに精製したザレプロンの上記回収沈殿物は、本発明のグラジエントHPLC法により分析され、そして>99%純度であることが判明した。本発明に係るグラジエントHPLC法を使用しては、上記沈殿中に位置異性体は全く検出されなかった。このザレプロンは、位置異性体を本質的に含有していなかった。
図1は、ザレプロン位置異性体の代表的な13C NMRスペクトルである。 図2は、ザレプロン位置異性体の代表的な質量スペクトルである。 図3は、ザレプロン位置異性体の代表的な1H NMRスペクトルである。 図4は、I型ザレプロンの粉末X−線回折図を示す。 図5は、II型ザレプロンの粉末X−線回折図を示す。 図6は、III型ザレプロンの粉末X−線回折図である。 図7は、IV型ザレプロンの粉末X−線回折図である。 図8は、V型ザレプロンの粉末X−線回折図である。 図9は、本発明のHPLC法を用いて得られたザレプロンの代表的なHPLCクロマトグラムである。 図10は、本発明の方法を用いて得られた位置異性体の代表的なHPLCクロマトグラムである。

Claims (62)

  1. 以下のステップ:
    (a)少なくとも1の有機溶媒中で又は少なくとも1の有機溶媒と水の混合液中で、ザレプロン(zaleplon)含有固体の溶液を形成し、
    (b)上記溶液を形成するために使用したザレプロン含有固体に比較してザレプロンが濃縮された固体を沈殿させ、そして
    (c)ザレプロンが濃縮された上記の沈殿した固体を単離する、
    を含むザレプロン精製方法。
  2. 前記溶液を形成するために使用したザレプロン含有固体が、位置異性体(regioisomer)をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記有機溶媒が、アルコール、ケトン、エーテル、カルボン酸、カルボン酸エステル、ニトリル、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、及びそれらのいずれかの混合物から成る群から選ばれる、請求項1に記載の方法。
  4. 前記有機溶媒が、メタノール、エタノール、2−プロパノール、アセトン、メチル・エチル・ケトン、メチル・イソブチル・ケトン、テトラヒドロフラン、ジエチル・エーテル、メチルt−ブチル・エーテル、酢酸、プロピオン酸、酢酸エチル、酢酸イソブチル、アセトニトリル、アクリロニトリル、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジクロロメタン、クロロホルム、及びそれらのいずれかの混合物から成る群から選ばれる、請求項3に記載の方法。
  5. 前記有機溶媒が、酢酸、メタノール、エタノール、2−プロパノール、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、アセトン、酢酸エチル、トルエン、及びジクロロメタンから成る群から選ばれる、請求項4に記載の方法。
  6. 前記形成された溶液の濃度が、約100mM〜約1Mの間にある、請求項1に記載の方法。
  7. 前記溶液が高温で形成される、請求項1に記載の方法。
  8. 前記沈殿が、前記高温から前記溶液を冷却することにより誘導される、請求項7に記載の方法。
  9. 前記冷却が低温に進行する、請求項8に記載の方法。
  10. 前記有機溶媒が2−プロパノールであり、かつ、前記の分離された沈殿物が結晶IV型ザレプロンである、請求項9に記載の方法。
  11. 前記反溶媒(antisolvent)が高温で前記溶液に添加される、請求項8に記載の方法。
  12. 前記反溶媒が脂肪族炭化水素である、請求項11に記載の方法。
  13. 前記脂肪族炭化水素がヘキサンであり、かつ、前記有機溶媒がエタノールである、請求項12に記載の方法。
  14. 前記有機溶媒が、酢酸、メタノール、エタノール、2−プロパノール、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、アセトン、酢酸エチル、トルエン、及びジクロロメタンから成る群から選ばれる、請求項11に記載の方法。
  15. 前記脂肪族炭化水素がヘキサンである、請求項12に記載の方法。
  16. 前記有機溶媒がエタノールであり、かつ、前記分離された沈殿物が結晶I型ザレプロンである、請求項15に記載の方法。
  17. 前記反溶媒が水である、請求項11に記載の方法。
  18. 前記有機溶媒が、酢酸、メタノール、エタノール、2−プロパノール、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、及びアセトンから成る群から選ばれる、請求項17に記載の方法。
  19. 前記有機溶媒がアセトニトリルである、請求項18に記載の方法。
  20. 前記反溶媒が、前記有機溶媒の体積の約1〜約3倍の量で添加される、請求項19に記載の方法。
  21. 前記ザレプロンが濃縮された沈殿した固体が、前記溶液を形成するために使用されたザレプロン含有固体に比較して、少なくとも約50%少ないザレプロン位置異性体をもつ、請求項1に記載の方法。
  22. 前記ザレプロンが濃縮された沈殿した固体が、前記溶液を形成するために使用されたザレプロン含有固体に比較して、約70%少ないザレプロン位置異性体をもつ、請求項21に記載の方法。
  23. ステップ(a)、(b)、及び(c)を繰り返すことをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  24. 前記有機溶媒がエタノールであり、かつ、少なくとも1回、ステップ(a)、(b)、及び(c)を繰り返すことをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  25. 以下のステップ:
    (a)エタノール中でザレプロン含有固体の溶液を形成し、
    (b)水である反溶媒を使用して、前記溶液を形成するために使用したザレプロン含有固体に比較して、ザレプロンが濃縮された固体を沈殿させ、
    (c)前記のザレプロンが濃縮された沈殿した固体を単離し、
    (d)エタノール中でステップ(c)のザレプロンが濃縮された沈殿した固体の溶液を形成し、
    (e)反溶媒の助けを借りずに、ステップ(d)の溶液から、ステップ(c)のザレプロンが濃縮された固体に比較して、ザレプロンがさらに濃縮された固体を、沈殿させ、
    (f)ステップ(e)のザレプロンがさらに濃縮された固体を単離する、
    を含むザレプロンの精製方法。
  26. 7.9、10.7、12.5、14.9、16.9、17.9、21.3、24.0、25.2、25.9、27.0、及び27.5±0.2角度2−シータにおいてピークをもつ粉末X−線回折パターンを特徴とする結晶II型ザレプロン。
  27. 以下のステップ:
    (a)水に混合性又はかなり溶解性の有機溶媒中でザレプロンの溶液を形成し、
    (b)前記溶液を水と接触させて、ザレプロンの結晶を誘導し、そして
    (c)前記有機溶媒と水からII型ザレプロンを分離する、
    を含む、請求項26に記載のザレプロンの製造方法。
  28. 請求項26に記載のザレプロンを含む医薬組成物。
  29. 前記ザレプロン溶液の体積対当該溶液がそれと接触するところの水の体積の比が、約1:3である、請求項27に記載の方法。
  30. 前記ザレプロンの溶液がそれと接触するところの水の温度が約0℃である、請求項29に記載の方法。
  31. 請求項28に記載の医薬組成物を投与することによる不眠症の治療方法。
  32. 15.4、18.1、21.1、26.8、及び27.5±0.2角度2−シータにおいてピークをもつ粉末X−線回折パターンを特徴とする結晶III型ザレプロン。
  33. 11.6、17.6、19.0、20.0、及び22.2角度2−シータにおけるX−線回折ピークをさらに特徴とする、請求項32に記載の結晶III型ザレプロン。
  34. 以下の:
    (a)アセトニトリル中でザレプロンの溶液を形成し、
    (b)高温で前記溶液に水を添加し、
    (c)冷却により前記溶液からザレプロンを沈殿させ、そして
    (d)前記アセトニトリルと水からIII型ザレプロンを分離する、
    を含む、請求項32に記載のザレプロンの製造方法。
  35. 請求項32に記載のザレプロンを含む医薬組成物。
  36. 請求項35に記載の医薬組成物を投与することによる不眠症の治療方法。
  37. 8.1、14.5、17.3、21.3±0.2角度2−シータにおいてピークをもつ粉末X−線回折パターンを特徴とする結晶IV型ザレプロン。
  38. 10.6、11.1、14.1、15.6、18.0、18.2、20.1、20.3、24.3、25.0、25.9、26.7、27.9、及び29.5±0.2角度2−シータにおけるX−線回折ピークをさらに特徴とする、請求項37に記載の結晶IV型ザレプロン。
  39. 以下のステップ:
    (a)2−プロパノール、及びテトラヒドロフランと水の混合液から成る群から選ばれる溶媒系中でザレプロンの溶液を形成し、
    (b)前記溶液からザレプロンを沈殿させ、そして
    (c)前記溶媒系からIV型ザレプロンを分離する、
    を含む、請求項37に記載のザレプロンの分離方法。
  40. 請求項37に記載のザレプロンを含む医薬組成物。
  41. 請求項40に記載の医薬組成物を投与することによる不眠症の治療方法。
  42. 8.0、14.8、17.0±0.2角度2−シータにおいてピークをもつ粉末X−線回折パターンを特徴とする結晶V型ザレプロン。
  43. 10.7、11.0、12.5、15.4、16.5、17.7、18.2、21.3、25.7、26.5±0.2角度2−シータにおけるX−線回折ピークをさらに特徴とする、請求項42に記載の結晶V型ザレプロン。
  44. 請求項43に記載のザレプロンを含む医薬組成物。
  45. 請求項44に記載の医薬組成物を投与することによる不眠症の治療方法。
  46. 以下のステップ:
    (a)高温で液体中でザレプロンの懸濁液を形成し、
    (b)当該懸濁液を冷却し、そして前記液体からI型ザレプロンを分離する、を含むI型ザレプロンの製造方法。
  47. 前記液体が沸騰水である、請求項46に記載のI型ザレプロンの製造方法。
  48. 前記液体が高沸炭化水素である、請求項46に記載のI型ザレプロンの製造方法。
  49. 以下のステップ:
    (a)ザレプロンを溶融し、
    (b)冷却により当該ザレプロンを固化し、そして
    (c)当該固化したザレプロンを粉砕して、I型ザレプロンを作る、
    を含むI型ザレプロンの製造方法。
  50. 以下のステップ:
    (a)加熱により有機溶媒中にザレプロンを溶解し、
    (b)冷却によりザレプロンの沈殿を誘導し、そして
    (c)I型ザレプロンを分離する、
    を含むI型ザレプロンの製造方法。
  51. 以下のステップ:
    (a)加熱により有機溶媒中にザレプロンを溶解し、
    (b)当該溶液に非極性有機反溶媒を添加し、
    (c)冷却によりザレプロンの沈殿を誘導し、そして
    (d)I型ザレプロンを分離する、
    を含むI型ザレプロンの製造方法。
  52. 以下のステップ:
    (a)水混和性有機溶媒にザレプロンを溶解し、
    (b)透明な溶液を保ちながら、当該溶液に水を添加し、
    (c)ゆっくりと冷却することによりザレプロンの沈殿を誘導し、そして
    (d)I型ザレプロンを分離する、
    を含むI型ザレプロンの製造方法。
  53. 少なくとも約98.5%の純度をもつ純粋なザレプロン。
  54. アセトニトリルとギ酸アンモニウム・バッファーを含む溶離液を用いて3μm PR−18カラムを用いたHPLCにより純度が測定される、請求項53に記載の純粋なザレプロン。
  55. 少なくとも99%の純度をもつ純粋なザレプロン。
  56. アセトニトリルとギ酸アンモニウム・バッファーを含む溶離液を用いて3μm PR−18カラムを用いたHPLCにより純度が測定される、請求項55に記載の純粋なザレプロン。
  57. 位置異性体を本質的に含まない、請求項56に記載の純粋なザレプロン。
  58. N−〔3−(3−シアノピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン−5−イル)フェニル〕−N−エチルアセトアミド。
  59. N−〔3−(3−シアノピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン−5−イル)フェニル〕−N−エチルアセトアミドの製造方法であって、以下のステップ:
    (a)水と、カルボン酸基をもたない少なくとも1の水混和性有機化合物との液体反応媒質中で、N−〔3−〔3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル〕フェニル〕−N−エチルアセトアミド、3−アミノ−4−シアノピラゾール、及び強酸の混合物を反応させ、
    (b)上記反応混合物を中和して、粗生成物を沈殿させ、そして
    (c)溶離液としてクロロホルムとアセトンの混合液を用いたシリカ・ゲル・カラム上のクロマトグラフィーにより、粗生成物の他の成分からN−〔3−(3−シアノピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン−5−イル)フェニル〕−N−エチルアセトアミドを分解する、
    を含み、ここで、モル基準での前記強酸の量が、N−〔3−〔3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル〕フェニル〕−N−エチルアセトアミド又は3−アミノ−4−シアノピラゾールの内過剰であるものの量の少なくとも10倍であるか、又はそれらがほぼ等モル量で使用される場合、それらの内のいずれかの少なくとも10倍である、前記方法。
  60. 前記強酸の量が、モル基準で、N−〔3−〔3−(ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−プロペニル〕フェニル〕−N−エチルアセトアミド又は3−アミノ−4−シアノピラゾールの内過剰であるものの量の少なくとも20倍であるか、又はそれらがほぼ等モル量で使用される場合、それらの内のいずれかの少なくとも20倍である、請求項59に記載の方法。
  61. 以下のステップ:
    (a)アセトニトリル:水(1:1)希釈物中にザレプロン・サンプルを溶解し、
    (b)100mm×4mm,3μm RP−18 HPLCカラムに上記サンプル溶液(約10μl)をインジェクトし、
    (c)溶離液としてアセトニトリル(28容量%)とギ酸アンモニウム・バッファー(72容量%、0.005M、pH=4)の混合物を用いて、1ml/分で上記カラムから上記サンプルを溶離させ、そして
    (d)UV検出器により245nm波長における関連サンプルのザレプロン含有量を計測する、
    を含むザレプロンのHPLCアッセイ法。
  62. 以下のステップ:
    (a)アセトニトリル:水(1:1)希釈液中にザレプロン・サンプルを溶解し、
    (b)250mm×4.6mm,5μm RP−18 HPLCカラムに上記サンプル溶液(約10μl)をインジェクトし、
    (c)以下の:
    Figure 2005523874
    に示す特性表に従いアセトニトリル(A)とギ酸アンモニウム・バッファー(B,0.005M,pH=4)の混合物を用いて1ml/分でグラジエント溶離させ、
    (d)UV検出器及び適当な記録装置を用いて245nm波長における各不純物の量を計測する、
    を含むザレプロン中の不純物量のHPLC定量法。
JP2003516460A 2001-08-01 2002-08-01 N−〔3−(3−シアノピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン−7−イル)フェニル〕−N−エチルアセタミド(ザレプロン)の精製方法、及び当該方法により得られうるザレプロンの結晶型 Pending JP2005523874A (ja)

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