JP2005523702A - リュードコッカス・エリトロポリスからのadh - Google Patents

リュードコッカス・エリトロポリスからのadh Download PDF

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Abstract

本発明は、リュードコッカス エリトロポリスからのアルコールデヒドロゲナーゼに関する。このような補因子−依存型ADHsを用いた場合には、有機合成において使用することができるキラルアルコールは、有利には補因子−再生酵素と一緒に、組み合わされた酵素系中で得ることができる。核酸配列、これを含有するビヒクル、ポリペプチド配列および突然変異の方法および配列の使用をクレームする。

Description

本発明は、微生物リュードコッカス・エリトロポリス(Rhodococcus erythropolis)からのアルコールデヒドロゲナーゼ(ADH、RE−ADH)に関する。さらに本発明は、特に、アルコールデヒドロゲナーゼ活性を有するポリペプチドの製造方法、さらにはこれらの使用に関する。特異的な全細胞触媒または組み合わされた酵素反応系は、さらに本発明の対象である。
光学的活性の有機化合物、たとえばアルコールおよびα−アミノ酸の、生物触媒的経路を用いての製造は、ますまず重要になってきている。補因子再生における2種のデヒドロゲナーゼを組み合わせての使用は、これら化合物の工業的規模における合成の経路として試みられている(DE19753350)。
NAD−依存型ホルメートデヒドロゲナーゼを用いての、NADHのin situ再生は、トリメチルピルベートの還元的アミノ化において、L−tert−ロイシンを提供する(Bommarius et al. Tetrahedron: Asymmetry 1995, 6, 2851-2888)。
これに関して、同様に重要なアルコールデヒドロゲナーゼ(ADHs)は、平行しての組み合わされた酵素系、特に、ケトンまたはラセミ体アルコールから出発してのエナンチオマー濃縮されたアルコールの製造を可能にする(DE10037101、 W. Hummel, Adv. Biochem. Engineering/Biotechnology 1997, 58, 145-184.)。
ADHsは、E.C.1.1.1.1クラスに分類されており、したがっていわゆるオキシドレダクターゼに属する。これらは、多くの微生物中で見出されている(Enzyme Catalysis in Organic Synthesis, Ed.: K, Drauz and H. Waldmann, 1995, VCH, Vol. II, 595ff)。いわゆる、立体選択的に広範囲の基質上で反応する「ブロードバンド」酵素が重要である。
3種の異なるADHsは、酵母(YADH)、ウマの肝臓(HLADH)およびテルモアナエロビウム ブロッキイ(Thermoanaerobium brockii;TBADH)からのものであり、この場合、これらは、アルコールを製造するために使用されるものであり、すでに実験室規模における使用のために、商業的に入手可能なものである。さらに、他のADHsも商業的に入手可能であるが、しかしながら、これらはおそらくは、その名称を挙げるとすれば特定の基質と反応するものであって、たとえば、ステロイド構造中で好ましくはアルコール群と反応するいくつかのステロイドデヒドロゲナーゼであるか、あるいは、グリセリンと反応するグリセロールデヒドロゲナーゼ、あるいは最終的には、たとえばグリコースDHのような糖反応性酵素である。
これに関して、文献中で最も開示されているADHsは、「S−特異的」なものである(SおよびRの用語は、時に技術的理由から命名において可逆的である)。
しかしながら、我々の認識によれば、ラクトバチルス菌株からのADHsは、R−特異的であり(C. W. Bradshaw, W. Hummel, C.-H. Wong, J. Org. Chem. 1992, 57, 1532.)、同様に文献中において開示されている他のADHは、シュードモナスからのものであり、この場合、これらは、最近になってAltenbucherおよびBronscheuerの研究グループによって報告されている。(P. Hildebrandt, T. Riermier, J. Alrenbuchner, U. T. Bornscheuer, Tetrahedron: Asymmetry 2001, 12, 1207)。KeinanおよびLamedを含む研究グループは、テルモアナエロビウム ブロッキイ(Thermoanaerobium brockii)からのADHにおいて報告されており、この場合、これらは、小さい基質に関しては(R)−特異的であるが、大きい基質に関しては(S)−特異的であるものを示している。
(S)−特異的アルコールデヒドロゲナーゼの大多数の典型例は公知であるが、その工業的適性は一般には極めて制限されている。これは、公知のADHsの多くの数に比べて、これらが、特にほんのいくつかの工業的方法で試みられているにすぎないからである。酵母からの(S)−ADHは、NAD−依存型酵素である。これは極めて安価であるが、しかしながら本質的には第1アルコールのみを変換し(またはアルデヒド)、したがってこのような酵素は、キラルアルコールの製造に関してはあまり有用ではない。さらに、この酵素は特に感受性であり、かつ特に有機溶剤に対しての高い不安定性によって特徴付けられる。ウマ肝臓(HLADH)からのNAD−依存型(S)−ADHは、間違いなく、これに関しての、最も頻繁に使用されるアルコールデヒドロゲナーゼであり、特に学術的分野においては、この酵素を用いて、多くの文献において試験されている(たとえば、K. Faber, Biotransformations in Organic Chemistry, 4th edition, Springer- Verlag, 2000, p. 184以降)。
不運なことに、この酵素は、その入手可能性の低さから工業的使用に関してはあまり適切ではない。さらに、ウマ肝臓からの(S)−ADHは極めて高価であり(1U当たり約0.5ユーロのコスト)、最近では組換え体の形では入手されない。さらに、基質スペクトルは、好ましくは環状ケトンを含むものであって;芳香族側鎖を有するケトン(アセトフェノン型)は変換されない。しかしながら、芳香族ケトンを含有する基質のこの群は、工業的観点から特に有用であり、この場合、これらは、製薬学的領域における鍵となる中間産物としての、多く適用されうる(たとえば、a)R. A. Holdt, S. R. Rigby (Zeneca Limited)、US5580764、1996;b)T. J. Blacklock, P. Sohar, J. W. Butcher, T. Lamanec, E. J. J. Grabpwski, J. Org. Chem. 1993, 58, 1672-1679;c) R. A. Holdt, Chimica Oggi-Chemistry Today 1996, 9, 17-20; d) F. Bracher, T. Litz, Arch. Pharm. 1994, 327, 591-593;e) S.Y. Sit. R. A. Parker, I. Motoc, W. Han, N. Balasubramanian, J. Med. Chem. 1990, 33, 2982-2999;;f)A. zaks, D. R. Dodds, Drug Discovery Today 1997, 2, 513-530)。テルモアナエロビウム ブロッキイ(Thermoanaerobium brockii)細菌(TBADH)からのNADP−依存型ADH(NADPは、NADよりも5〜10倍高価である)は、また組換え型で入手可能である。しかしながら、その基質スペクトルは、脂肪族ケトンに関して制限される。たとえば、芳香族側鎖を有するケトン(アセトフェノン型)は変換されない。
単離された酵素の使用とは別に、アルコールデヒドロゲナーゼを含む全細胞触媒の使用は公知であるが、原則として、単離された酵素の使用と比較して不利である。これらの欠点としては、特に、K. Faber, Biotransformation in Organic Chemistry, 4th edition, springer-verlag, 2000, p. 193以降において記載されているように、単離された酵素と比較して微生物−触媒反応における低い生産性および低い収率を有することである。たとえば、パン酵母を使用した場合の反応率は、使用される最も一般的な全細胞触媒であるが、数日間に亘っての反応においては稀である。他の欠点は、困難な生成物の後処理工程(添加された炭素源、細胞材料および副生成物の分離)、さらにはいくつかのADHsが、通常細胞中に存在するといった事実により生じる問題であり、この場合これらは同時に生じ、かつしばしば、好ましくない副次的反応および減少した収率および好ましい産物のエナンチオ異性選択性の減少を生じうる。それにもかかわらず、いくつかの例においては、天然の全細胞触媒が、工業的規模で使用される場合には、一般に工業的規模(=トンの規模)に達するようなプロセスではないことが文献から公知である。たとえば、Zenaca Life−Science Co.(R.H. Holdt, S.R. Rigby (Zeneca Ltd.), US 5580764, 1996)では、ジヒドロ−6−メチル−4−チエノ−チオピラン−4−オン−7,7−ジオキシドの、相当する4−ヒドロキシ化合物への、ニューロスポラ クラッサ(nerospora crassa 糸状真菌)からのADHを用いての変換が記載されており、その際、酵素は単離されておらず、前記に示すように全細胞が使用されている。ブリストル−マイヤー−スクイブは、エチル6−ベンジルオキシ−3,5−ジオキソ−ヘキサノエートを、相当する3,5−ジヒドトキシ化合物に、アシネトバクター カルコアセチッカス(Acinetobacter calcoaceticus)(細菌)からの細胞抽出物中に存在する酵素を用いて変換した(R.N. Ratel, C.G. McNamee, A. Banerjee, L. J. Szaeka (E.R. Squibb & Sons), EP569998, 1993)。さらに、メチル−4−クロロ−3−オキソ−ブチレートを相当する3−ヒドロキシ化合物に、ゲオトリチウム カンジジウム(Geotrichum candidum)(酵母菌)からのADHを用いての変換が記載されている(Patel, R. N., McNamee, C. G., Banerjee, A., Howell, J. M., Robinson, R. S., Szaeka, L.J., Enzyme Microb. Technol. 1992, 14, 731)。
イーライリリーでは、3,4−メチレン−ジオキシアセトフェノンの相当するアルコールへの変換においてサイゴサッカロミセス ロキシイ(Zygosaccharomyces rouxii 酵母)からのADHを用いておこなうことが報告されている(J.T. Vicenzi, M. J. Zmijewski, M. R. Reinhard, B. E. Landen, W. L. Muth, P.G. Marler, Enzyme Microb. Technolol. 1997, 20, 494)。
メルクでは、ピリジン誘導体を、カンジタ ソルボフィア(Chartrain, M., Chung, J., Roberge, C. (Merck & Co., Inc.) 酵母)を用いて変換している(Chartrain, M., Chung, J., Roberge, C. (Merk & Co., Inc. US 5846791, 1998))。
日本の刊行物では、メチル−4−クロロ−3−オキソ−ブチレートをADHを用いて、組換え全細胞触媒中で還元することが記載されている。適したADH(市販されていない「ケトレダクターゼ」)および補酵素−再生酵素を、E.Coli細胞と一緒にクローニングした(Kataoka, M., et al. Appl. Microbiol. Biotechnol. 1997, 48, 699; Kataoka, M., et al., Biosci., Biotechnol., Biochem. 1998, 62, 167)。
(S)−特異的酵素に関しては、微生物リュードコッカス エリトロポリス(Rhodococcus erthropolis)からの(S)−ADHが、すでに特許出願DE4209022から公知である。しかしながら、これは明らかに、わずかに熱的安定性を有し、かつ10時間に亘ってのインキュベーションの後に最適温度45℃を有する酵素系である。熱的安定性は、直接的に操作的安定性および溶剤中での安定性に結びつくが(Suzuki, Y., K. Oishi, H. Nakano and R. Nagayama. Appl. Microbiol. Biotechnol. 26: 546)、工業的プロセスに関しては中程度の安定性のみが、この刊行物中に記載された中温性酵素に関して期待されるうる。
したがって、さらに改善された、工業的合成において使用することのできるADHsが要求される。以上より、本発明の対象は、公知の酵素と比較した場合に、改善された特性を有する、他のアルコールデヒドロゲナーゼ(ADHs)またはこれらをコードする核酸を提供することである。特に、ADHsは、エナンチオマー濃縮アルコールを製造するための工業的規模において、効果的に使用することができ、その結果、製造プロセスのこれらの型を、有利には経済的および環境的観点から、商業的規模において実施することが可能であり、その際、選択率、安定性および/または活性の点で前記にしめされた平均的なADHを要求するものである。
本発明の対象は特許請求の範囲に示す通りである。請求項1は特定の核酸に関し、請求項2はそれに付随するポリペプチドに関する。請求項3および4は、本発明による核酸のためのプライマーおよびビヒクルに関する。請求項5は、改善されたポリペプチドを得ることが可能な手段を用いての突然変異方法を保護するものである。請求項6は、ポリペプチドおよびそれから導かれる核酸配列自体に関する。請求項7および8は、製造されたポリペプチドおよび核酸の使用に関し、その一方で請求項9〜11は、特異的な全細胞触媒に関する。最終的に請求項12および13では、本発明による酵素で改質化された反応系を提供する。請求項14は、本発明による全細胞触媒の使用に関し、その一方で、請求項15は本発明によるベクターを保護するものである。請求項16および17は再び、特定のベクターの使用に関する。
以下の群から選択される、アルコールデヒドロゲナーゼを有するポリペプチドをコードする単離された核酸配列、
a)配列番号1で示された配列を有する核酸配列、
b)ストリンジェントな条件下で、配列番号1による核酸配列またはこれと相補的な配列と一緒にハイブリダイズする核酸配列、
c)配列番号1と少なくとも91%の相同性を有する核酸配列、
d)配列番号2のアミノ酸配列と少なくとも84%の相同性を有するポリペプチドをコードする核酸配列、その際、配列番号2のポリペプチドと比較して、ポリペプチドの活性および/または選択性および/または安定性について本質的に減少することはないものであって、
e)配列番号2のポリペプチドと比較して改善された活性および/または選択性および/または安定性を有するポリペプチドをコードする核酸配列
を得ることが可能であり、この場合、これらは、
i)配列番号1を突然変異させ、
ii)適したベクター中で、i)から得られた核酸配列をクローニングし、その後に適した発現系に移し、
iii)改善された活性および/または選択性および/または安定性を有するクリティカルなポリペプチドを検出することによって製造されたものであり、好ましい場合には、適した量で、かつ組み換え技術を用いて製造され、この場合、酵素は、エナンチオマー濃縮化合物を製造するための酵素的工業プロセスに関して必要とされる。核酸配列を用いた場合には、急速に成長したホスト微生物から高い収率でポリペプチドを得ることが可能である。通常ではない広い範囲の基質スペクトルに加えて、本発明によるポリペプチドは予測とは対照的に熱耐性である。
これらは、特に、脂肪族および芳香族ケトン、アルデヒドおよび2−または3−ケトンエステルを変換する。通常ではなくかつ予測しえない、前記に示したようなことは、本発明による核酸配列によってコードされたポリペプチドが、実際に15分に亘って65℃の温度で不活性化されない事実に基づくものであるが、それというのも、これらのポリペプチドは、37℃ではもはや成長しない細菌から得られるものであって、好熱性ではないためである。この極めて高い熱安定性に加えて、この場合、これらは有利には高い操作安定性および溶剤耐性に付随するものであり(Suzuki, Y. et al. Appl. Microbiol. Biotechnol. 26: 546 (上記参照))、本発明のポリペプチド、さらにはこの酵素に関してコードする核酸配列は、DE4209022に挙げられた酵素とは、構造および大きさにおいて異なっている。本発明によるポリペプチドにおける4個のサブユニットが、それぞれ39kDa(±2kDa)のモル質量を有する一方で、DE4209022に記載の2個のサブユニットは、72kDa(±5kDa)のモル質量を有する。
したがって、本発明においては、核酸配列に加えて、ストリンジェントな条件下で、本発明による核酸配列またはそれと相補的な配列とハイブリダイズする核酸配列、さらに、変異のための適した方法によって開発されたその他の配列を請求する。
本発明による核酸配列またはそれによりコードされるポリペプチドを製造するための方法において、突然変異方法を用いることは当業者に公知である。突然変異のための適した方法は、この目的のために当業者に公知の方法すべてである。特にこれらは、飽和突然変異、ランダム突然変異、in vitro組換え方法および部位指定突然変異法である(Eigen, M. and Gardiner, W., Evolutionary molecular engineering based on RNA replication, Pure Appl. Chem. 1984, 56, 967-978; Chen, K. and Aenold, F., Enzyme engineering for non-aqueous solvents: random mutagenesis to enhance activity of substilisin E in polar organic media. Bio/technology 1991, 9, 1073-1077; Horwitz, M. nad Loeb, L., Promoters Selected From Random DNA- Sequences, Proc Natl Acad Sci USA 83, 1986, 7405-7409; Dube, D. nad L. Loeb, Mutants Generated By The Insertion of Random Oligonucleotides Into The Active-Site Of The Beta- Lactamase Gene, Biochemistry 1989, 28, 5703-5707; Stemmer, P.C., Rapid evolution of protein in vitro by DNA shuffling, Nature 1994, 370, 389-391 and Stemmer, P.C., DNA shuffling by random fragmentation and reassembly: In vitro recombination for molecular evolution. Proc Natl Acad Sci USA 91, 1994, 10747-10751)。
得られた新規核酸配列は、ホスト微生物中で、示された方法(以下の文献参照のこと)を用いてクローニングし、かつこの方法で発現されたポリペプチドを検出し、その後に適したスクリーニング方法によって単離した。検出の目的のために、このポリペプチドで形成された分子に関するすべての可能な検出反応が基本的には適している。特に、形成されるかまたは消費されたNADHを介しての側光試験、HPLCまたはGC方法は、ここで、この酵素を用いて形成されたアルコールを検出するために使用することができる。さらに、遺伝子工学的技術を用いて改質化された新規ポリペプチドを検出するために、ゲル電気泳動による検出法または抗体を用いての検出法が適している。
前記に示したように、さらに本発明は、ストリンジェントな条件下で、本発明による一本鎖核酸配列あるいはこれと相補的な一本鎖核酸配列とハイブリダイズする核酸配列を包含する。たとえば、配列番号13による遺伝子プローブまたは配列番号3〜12に示されたプライマーによる遺伝子プローブはこのような配列に関する。
「ストリンジェントな条件下」の用語は、ここでは、Sambrookらによって記載されたものと同様の意味であると解される(Sambrool, J. ; Fritsch, E. F. nd Maniatis, T. (1989), Molecular cloning: a laboratory manual, 2nd ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, New York)。本発明によるストリンゲントなハイブリダイゼーションは、好ましくは、1xSSC(150mM塩化ナトリウム、15mMクエン酸ナトリウム、pH7.0)および0.1%SDS(ドデシル硫酸ナトリウム)で、1時間に亘って50℃で、より好ましくは62℃で、最も好ましくは68℃で成長させた後に、かつさらに好ましくは0.2xSSCおよび0.1%SDSで、50℃で、好ましくは55℃で、より好ましくは62℃で、さらに好ましくは68℃で1時間に亘って成長された後に、ポジティブなハイブリダイゼーションシグナルがさらに観察された。
さらに、本発明による適用は、以下の群から選択されるポリペプチド(酵素)を提供する:
a)本発明による核酸配列によってコードされたポリペプチド、
b)配列番号2による配列を含有するポリペプチド、
c)配列番号2のポリペプチドに対して>82%の相同性を有するポリペプチド、その際、ポリペプチドの活性および/または選択性および/または安定性が、配列番号2のポリペプチドと比較した場合に本質的に減少していることはない。
本発明によるポリペプチドは、前記に示された安定性および広範囲の基質スペクトルによって、工業的プロセスにおいて極めて簡単に使用される。
次の改良点において、本発明は、本発明による1個またはそれ以上の核酸配列を含有するプラスミドまたはベクターを提供する。
適したプラスミドまたはベクターは、原則としてこの目的に関して当業者に公知のすべてのものである。プラスミドおよびベクターのこれらの型は、たとえば、Studierら(Studier, w. F.; Posenberg A.. H.; Dunn J. J.; Dubendroff J. W.;, Use of the T7 RNA polymerase to direct expression of cloned genes, Mothods Enzymol. 1990, 185, 61-89)であるか、あるいはNovagen,Promega,NewEngland Biolabs,Clontech or Gibco BRL等の会社のカタログにおいて見い出すことができる。他の好ましいプラスミドおよびベクターは、以下において見出すことができる:Glover,D.M.(1985),DNA cloning:a practical approach,Vol.I−III,IRL Press Ltd.,Oxford:Rodriguez,R.L.andDenhardt,D.T(eds)(1988)、Vectors: a survey of molecular cloning vectors and their uses,179−204、Butterworth,Stoneham; Goeddel,D.V.,Systems for heterologous gene expression,Mothods Enzymol.1990,185,3−7;Sambrook,J.;Fritsch,E.F.and Manistis,T.(1989),MolecularCloning:aLaboratory manual,2nd ed.,Cold Spring Harbor Laboratory Press,New York.
本発明による核酸を含有する遺伝子コンストラクトを包含するプラスミドを、極めて好ましい方法でホスト微生物中でクローニングすることができるプラスミドは、以下のものである。pUC18(Roche Biochemicals)、pKK−177−3H(Roche Biochemicals)、pBTac2(Roche Biochemicals)、pKK223−3(Amersham Pharmacia Biotech)、pKK−233−3(Stratagene)またはpET(Novagen)、またはpKA1(図1)である。
同様に本発明は、1種またはそれ以上の本発明による核酸配列を含有する微生物を提供する。
本発明による核酸配列を含有するプラスミドをクローニングする微生物は、増殖させて使用し、かつ十分な量の組換え酵素を得られる。この目的のために使用される方法は当業者には公知である(Sambrook, J.,; Fritch, E.F. and Maniatis, T. (1989), Molecular cloning: a laboratory m,anual, 2nd ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, New York)。これに関連する微生物としては、原則として当業者に公知ものであり、この場合、これらの目的のために適しているのは、たとえば酵母、Hamsenula polymotpha, Pichia 種, Saccharomyces cerevisiae, prokaryotes, E. coli, Bacillus subtilis ot eukatyontes, たとえば哺乳類細胞、昆虫細胞である。E.Coliの系がこの目的のために好ましい。以下は特に好ましいものである:E.coli XL1 Blue,NM522,JM101,JM109,JM105,RR1,DH5α,TOP10またはHB101である。本発明による核酸配列を含有する遺伝子コンストラクトを含むプラスミドは、好ましくは、前記ホスト微生物中でクローニングされた。
本発明の他の態様は、本発明による遺伝子配列を、すべての型のPCRを用いて製造するためのプライマーを提供することである。相当するアミノ酸配列をコードするためのセンスおよびアンチセンスプライマー、または相補的DNA配列が含まれる。適したプライマーは、原則として当業者に公知の方法で得ることができる。本発明によるプライマーの開発は、公知のDNA配列との比較によってか、あるいは微生物の好ましいコドンを検討しながら視覚的に検出されたアミノ酸配列を翻訳することによっておこなわれる(たとえば、ストレプトマイセスに関して:Wright F. and Bibb m.J. (1992), Codon usage in the G+C-rich Streptomyces genome, Gene 113, 55-65)。いわゆるスーパーファミリーからのタンパク質のアミノ酸の共通の特徴は、さらにこれに関して使用される(Firestine, S. M.; Nixon, A. E.; Benkovic, S. J. (1996), Threading your way to protein function, chem. Biol. 3, 779-783)。これに関する他の刊行物としては、Gait, M. J. (1984), Oligonucleotide synthesis: a practical approach, IRL Press Ltd., Oxford; Innis, M. A.; Gelfound, D.H.; Sninsky, J.J. and White, T.J. (1990), PCR Protocols: A guide to method and applications, Academic Press Inc., San Diego.が挙げられてもよい。以下のプライマーが特に好ましい:
さらに本発明は、本発明による核酸配列から出発して、アルコールデヒドロゲナーゼ活性を有する改善されたrec−ポリペプチドを製造するための方法を提供し、その際、以下のプロトコールが適用される:
a)核酸配列を突然変異させ、
b)a)により得られた核酸配列を適したベクター中でクローニングし、その後に、これを適した発現系に移し、かつ、
c)改善された活性および/または選択性および/または安定性を有するポリペプチドの形成を検出し、かつ単離する。
さらに本発明は、rec−ポリペプチドまたはこれらをコードする核酸配列を提供し、この場合、これらは前記と同様の方法により得ることが可能である。
改善されたrec−ポリペプチドを製造させるために必要な核酸配列の製造およびそのホスト中での発現は以下に記載されており、相応して本明細書中で適用される。
本発明によるポリペプチドおよびrec−ポリペプチドは、好ましくはキラルエナンチオマー濃縮された有機化合物、たとえば立体的中心を有する第2アルコールを製造するために使用される。
驚くべきことに、アルコールデヒドロゲナーゼの新規の型および従来公知のアルコールデヒドロゲナーゼ、たとえばR.エリトロポリスからのADHsは、特に、これは基質パターンさらには製造されるエナンチオ選択性に関して、極めて種々の生物化学的特性を示す。新規ADHは、特に芳香族第2アルコールを製造するのに適していることが示され、この場合、これらは、新規のADHに関する工業的適用性を高いレベルに導くものであり、これはこのクラスの基質の商業的有用性の理由からである。
以下においては、特にR.エリトロポリスからの従来のADHsと比較した場合に、相違しかつ有利であることが記載されている。
ここで請求されているR.エリトロポリスからのアルコールデヒドロゲナーゼは、従来のADHsと比較した場合において、かなり相違するものであり(たとえば、DE4209022、1999,J.Petersら、J.Biotechnol.1994,33,283およびJ.Peters,Disseratation,Univ.Duesseldoef,1993)、この場合、これらは、粗製のエキストラクトから直接的にかまたは部分的に精製されて使用されている。これらの相違点については、前記に示すように、物理的特性、たとえば構造、熱的安定性および有機媒体中での安定性さらには生物化学的特性の双方に関するものであり、特に基質の受容性に関する。
従来公知のADHsと比較した場合における、R.エリトロポリスから新規ADHの生物化学的特徴における著しい相違(基質受容性)は以下に示すとおりである。特に表に示すように、これは、実施例および図面によって例証されている。この場合において、通常は、一つの化合物に対する尺度となる活性は100%に調整され、かつ他の化合物の活性をそれに対して測定する。他の基質と比較した場合の相対的活性から、もう一方の基質が大きいまたは小さい程度に受容されるかどうかについて認識される。
第1の顕著な例は第1表に示されている。この場合において、それぞれのp−メチルアセトフェノンに対して測定される活性は100%に調整される。驚くべきことに、これらは、新規のADHが基質p−クロロアセトフェノンに対して著しく改善された受容性を導くことを示しており、その際、相対的活性は189%である。対照的に、p−メチルアセトフェノンとの比較において減少した活性は、81%のみであり、この場合、これは従来のADHに関して測定したものである(DE4209022、1991に記載)。
他の重要な比較は、第2表に示されている。ここで相対活性は、p−フルオロアセトフェノンに対して得られたものである。この場合において、新規のADHは好ましくは、基質p−メトキシアセロフェノンを受け入れるものであって(相対活性:195%)、その一方で対抗する作用は、従来公知のADHに関して観察される(DE4209022、1991参照)(p−フルオロアセトフェノン100%と比較してのp−メトキシアセトフェノン90%のみの相対活性)。
しかしながら、著しい相違は、種々の置換された芳香族ケトンの領域に対して制限されるわけではなく、脂肪族β−ケトエステルとの一般的比較においてのみ検出される(第3表)。これによればβ−ケトエチルエステルは、ADHのすでに公知の形によって(J, Perters, Dissertation, 1993)、芳香族ケトンの例としてのp−クロロアセトフェノンよりもより簡単に受容されない(250%対100%)。さらに簡単には受容されないケトエステル基質であっても、メチルアセトアセテートは、p−クロロアセトフェノンと同様の活性を有する。対照的な動向は、新規のADHの形によって示される:ここで、メチルエステルと比較した場合には、p−クロロアセトフェノンは、9倍を上廻る活性を有する(909%対100%)。さらにβ−ケトエチルエステルとの比較において、p−クロロアセトフェノンは、新規ADHを使用した場合により高い活性を有する(909%対773%)。したがって、この例はさらに、新規ADHと従来の公知ADHsとをJ.Peters,Dissertation,University of Duesseldorf,1993にしたがって比較した場合に、基質受容性における著しい定量的変更を証明するものである。
最終的に、基質受容性に対する著しい定量的相違が、さらに異なる方法において官能化されたケトンに関して見出されるものであることが挙げられてもよい。これは、純粋な長鎖アルキルケトンとフェノキシアセトンとを比較した例によって示され、この場合、典型的にはヘテロ原子−置換されたジアルキルケトンである(第4表)。
したがって、J.Peters,Dissertation,1993からのADHの公知の型に関する基質パターンは、明らかに、好ましい長鎖アルキルケトンに関して試験される。2−ヘプタノン(100%)および2−デカノン(79%)の双方に関して、フェノキシアセトン(71%)よりも高い活性が見出された。しかしながら新規ADHは、完全に異なる基質パターンを示すものである。ここで、126%を大きく上廻る高い活性は、フェノキシアセトンに関して測定され、その一方でアルキルケトンは、より低い活性を有する(100%および76%)。2−アルキルケトンの範囲内で、C7−ケトンがC10−ケトンよりも好ましいが、しかしながら、これらはすべてのADHsに関して同様であり、2−デカノンと比較した場合には、2−ヘプタノンの一般的に高い活性によって証明されるものである。
したがって重要であるのは、生物触媒がこの新規ADHにおいて見出されることであり、この場合、これらは、たとえばR.エリトロポリスからの従来のADHsと比較して改質されたか、あるいはさらに相補的な特性を示すものであり、この場合、これらは、粗製抽出物からであるか、あるいは、部分的に精製されたものから直接的に使用される。これらの著しい相違点は、適用における新規かつ重要な分野を見出し、かつ同時に、この新規生物触媒の新規性について報告するものである。したがって、R.エリトロポリスからの従来のADHsを含有するADHsは、粗製抽出物または部分的に精製された形から生じるものであって、新規かつ改善された生物触媒である新規のADHsと比較した場合に、その生物化学的性質に関して極めて、異なる性質を有するものである。特に、明らかな利点は、光学的活性芳香族アルコールを含む基質の工業的に極めて重要な群の製造に関して見出される。
さらに本発明による核酸配列は、この場合、これらはさらに改善されたものであって、必要とするポリペプチドをコードし、好ましくは、全細胞触媒の製造に関して適している。このような生物触媒の製造は、原則として以下のように記載し、かつ当業者に十分公知のものである。
さらに本発明は、NADH−依存型アルコールデヒドロゲナーゼのためのクローニングされた遺伝子を含有し、かつNADHの再生に適した酵素、ホルメートデヒドロゲナーゼ、またはNAD−再生酵素、たとえばNADHオキシダーゼのためのクローニングされた遺伝子を含有する全細胞触媒を提供する。
他の好ましい全細胞触媒は、他方では、アルコールデヒドロゲナーゼが、R.エリトロポリスからのものであり、特に、本発明によるものであって、DSM43297からのものであることによって特徴付けられる。
全細胞触媒中でホルメートデヒドロゲナーゼの存在する場合において、これは、カンジダ ボイジニイ(Candida boidinii)から誘導されたホルメートデヒドロゲナーゼであるべきであり、かつNADHオキシダーゼが存在する場合には、これは、ラクトバチルス ブレビス(Lactobacillus brevis)から誘導されたNADHオキシダーゼであるべきである。DE10155928において挙げられたような微生物は、好ましくはホスト微生物として使用されるものである。
この型の微生物の有利な点は、双方のポリペプチド系の同時の発現であり、その際、1種のみのrec−微生物が本発明において包含されるべきである。ポリペプチドの発現のための反応割合を適合させるために、相当するコードされた核酸配列は、異なるプラスミド上で、異なるコピー数および/または異なる強度のプロモーターで、核酸配列の異なる強度の発現のために使用することができる。適合された酵素系のこの型において、場合により抑制された中間体化合物の堆積が有利には生じることなく、かつ必要とされる反応は、適切な全割合でおこなうことができる。しかしながら、これは当業者に極めてよく知られたものである。
これに加えて、本発明は、本発明によるポリペプチドでの有機化合物の補因子−依存型酵素的変換および補因子の酵素的再生を含む組み合わされた酵素反応系を提供する。
補因子の酵素的再生は、有利には、カンジタ ボイジニイ(Candida boidinii)からのホルメートデヒドロゲナーゼから誘導されたホルメートデヒドロゲナーゼであるか、あるいはラクトバチルス ブレビス(Lactobacillus brevis)からのNADHオキシダーゼから誘導されたNADHオキシダーゼを用いて実施することができる。反応系は、本発明による反応を実施することができる任意の容器であると解され、この場合、これは、任意の型の反応器(環状反応器、撹拌槽、酵素膜型反応器等)であるか、あるいはすべての任意の形の診断キットである。
ホルメートデヒドロゲナーゼを使用する場合には、補因子再生は、蟻酸またはその塩を還元剤として用いて実施される。しかしながら二者択一的に、他の酵素または基質をベースとする補因子再生系が使用されてもよい。
本発明によるアルコールデヒドロゲナーゼまたは本発明による全細胞触媒の最終的使用は、ケトンの不斉反応に関する方法での使用に関する。水性緩衝溶液は、ケトン変換のために適している。
反応は、酵素反応のために典型的なpH範囲で実施され、その際、4〜9のpH値、特に5.5〜7.5の範囲のpH値は特に適していると解される。
還元変換のための反応温度は、好ましくは15〜65℃、特に20〜40℃である。
したがって、本発明による核酸配列は、有利にはrec−ポリペプチドを製造するために使用されてもよい。当業者に公知の組換え技術を用いて、微生物は工業的方法に関して十分な量で包含されるポリペプチドを提供する能力が得られる。本発明によるrec−ポリペプチドは、当業者に公知の遺伝子工学技術を用いて製造される。
一般的なプロトコール(PCR、クローニング、発現等)に関しては、以下の文献等に示されている:Universal GenomeWalker TM kit user Manual, Clontech, 3/2000 and the literature cited therein; Triglis T.; Peterson, M. G. and Kemp, D.J. (1988), A produre for in vitro amplification of DNA segments that lie outside the boundaries of known sequences, Nucleic Acids Res. 16, 8186; Sambrook, J.; Fritsch, E. F. and Maniatis, T. (1989), Molecular cloning: a laboratory manual, 2nd ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, New York; Rodriguez, R. L. and Denhardt, D. T (eds) theirt uses, Butterworth, Stoneham.
適用に関して、包含されるポリペプチドは、均一に精製された化合物または組換えにより製造された酵素としての遊離系の形で使用することができる。さらに、ポリペプチドは構成成分として、昆虫寄生微生物または消化され、かつ任意に高度に精製された、ホスト微生物からのすべての細胞材料との組合せで使用することができる。固定化された形で酵素を使用することも可能である(Sharma B.P.; Bailey L. F. and Messing R. A. (1982), Immobilisierte Biometerialien- Techniken und Anwendungen, Agew. Chem. 94, 836-852)。有利には、固定化は凍結乾燥によって達成される。
表面活性物質、たとえばアエロゾルOTまたはポリビニルピロリドンまたはポリエチレングリコール(PEG)またはBrij52(ジエチレングリコールモノ−セチルエーテル)の存在下での凍結乾燥は特に好ましい(Kamiya, N.; Okazaki, S.-Y.; Goto, M. (1997), Surfactant-horseradish peroxidase complex catalytically active in anhydrous benzene, Biotechnol. Tech. 11, 375-378)。Eupergit(R)、特にEupergitC(R)およびEupergit250L(R)(Roehm)上での固定化は特に好ましい(E. Katchalski-Katzir, D. M, Kraemer, J. Mol. Catal. B: Enzym. 2000, 10, 157)。同様に好ましくは、Ni−NTA上での、His−Tag(ヘキサ−ヒスチジン)を付着させることによって改質化されたポリペプチドとの組合せでの固定化である(Petty, K. J. (1996), Metak-Chelate affinity chromatogeraphy In: Ausubel, F. M. et al. eds. Current Proticols in Molecular Biology, Vol. 2, New York: John Wiley and Sons)。CLECsとしての使用も可能である(St. Clair, N.; Wang, Y.-F.; Margolin, A. L. (2000), Cofactor-bound cross-linked enzyme crystals (CLEC) of alcohol dehydrogenase, Angrew. Chem. Int. Ed. 39, 380-383)。これらの尺度を使用することによって、有機溶剤中で不安定なポリペプチドから、水性溶剤および有機溶剤との混合物中、あるいは完全に有機媒体中で実施可能なものを製造することが可能である。
最終的な開発において、本発明は、「高コピー数の」ベクター(A)および「中程度のコピー数の」ベクター(B)から製造されたベクターを使用して、封入体を形成することが可能な組換えタンパク質を製造し、その際、少なくとも複製源は、ベクター(B)から導かれたものであり、かつ少なくともクローニングおよび発現エレメントはベクター(A)から導かれたものである。
好ましくはpET11aをベクター(A)として使用し、かつpACYC184を好ましくはベクター(B)として使用する。ベクターpAK1はこのような構造のプロトタイプである。このベクターは、前記に示したように、複製源ColE1を有する「高コピー数」のベクターpET11a(Novogen社)および複製源p15Aを有する「中程度のコピー数の」ベクターpACYC184からのセグメントから構成される。pET11aは、アンピシリン(AMP)遺伝子を選択マーカーとして含有し、pACYC184は2個の選択マーカー、クロラムフェニコール(CAM)およびテトラサイクリン(TET)を含有する。pACYC184中のpET11aのライゲーションの結果として、選択マーカーに加えて、これらのT7プロモーター、lacI遺伝子およびMCS(マルチプルクローニングサイト;ポリリンカー)が、pACYC184に導入される。
E.Coliからの本発明によるADHの組換え製造のために、本発明によって製造されたベクターpKA1を用いた場合には、約70U/mgのADH活性が粗生成物中で得られ、それにもかかわらわず、約6U/mgに過ぎない活性および溶解不可能な封入体の高い割合が、「高コピー数」のプラスミドpKK223−3(Amersharm社)を用いた場合に得られる。
本発明による天然のポリペプチドを製造するために、R.エリトロポリスのハーベストされた細胞を、ガラスビーズミル中での粉砕によって分解され、かつ固体成分を遠心分離した。遠心分離からの細胞不含の上清液体を、アニオン交換クロマトグラフィーおよびフェニルセファロース上で精製した後に、この間に画分の活性が連続的に試験され、アミノ酸配列分析に使用可能なポリペプチド画分が得られた。決定された出発配列および公知のADHsとの比較による保存的モチーフは、変性されたプライマーを構築するために使用され(配列番号3および4)、その際、500bpの長さのフラグメントを用いて、PCRによって得ることができる。このフラグメントを使用して、遺伝子プローブ(配列番号13)が、相同なプライマーで製造される(配列番号5および6)。
R.エリトロポリスからのゲノムDNAはその後に、EcoRIを用いて切断し、かつ、フラグメントをゲル電気泳動およびブロットを用いて分離した後に、プローブを用いてハイブリダイズした。ハイブリダイゼーションの検出を、5.2kbでの極めて特異的なシグナルを介しておこなった。これは、遺伝子が5.2kbの長さのEcoRI上に存在するとみられることを示した。
完全な遺伝子配列を得るために、R.エリトロポリスからのゲノムDNAを再度EcoRIで消化し、5〜6kbの長さを有するDNAフラグメントを単離し、かつpUC18クローニングベクター中でクローニングした。製造されたプラスミドpRE−ADHを、E.coliXL1 Blue中に形質転換し、かつクローンをPCRによって、相同なプライマーを用いてスクリーニングした。
ADHに関する完全な遺伝子配列は、その後に相同なプライマーを用いて定めることができる。
R.エリトロポリスからの天然のポリペプチドは、四量体構造を有しており、かつサブユニット当たり36.206kDaの分子量を有している。アミノ酸配列に基づいて、R.エリトロポリスからのアルコールデヒドロゲナーゼ(RE−ADH)は、明らかに中鎖のデヒドロゲナーゼの群に属する。この群および典型的な亜鉛結合部位の存在(zinc-finger)を含む酵素との相同性の高い割合は、これに関して重要である。デヒドロゲナーゼのこの群の典型的な性質は、ウマの肝臓からのADHに対して定義されており、これは、最も多く研究されているものである。種々の触媒的性質を有する多くの酵素はこの群の範囲内で公知である。
データーベース「遺伝子ライブラリー」中でのサーチは、サーチアルゴリズムBlastNTおよびEMBLを用いて、インターネットを介してRE−ADHと、他の亜鉛含有アルコールデヒドロゲナーゼ、長鎖および中鎖のADHsの双方との高い相同性について試験した。最も高い相同性は、コリネバクテリウム種(Corynebacterium sp.)ST−10からのフェニルアセトアルデヒドレダクターゼを用いた場合に生じた。一致性に関する2個の遺伝子の比較は、図3において示される。
R.エリトロポリスからのアルコールデヒドロゲナーゼの遺伝子配列と、コリネバクテリウム種ST−10からのフェニルアセトアルデヒドレダクターゼの高い相同性を有する遺伝子配列との比較(図3)は、上段でRE−ADHの塩基配列および下段でコリネバクテリウムの塩基配列を示した。マッチングした塩基は線を標した。2個のポリペプチド中のタンパク質配列は、完全な遺伝子上の316アミノ酸を上廻って一致した(82%)。一致は、特異的な領域を比較した場合にはさらに高いものであった。N−末端からは、アミノ酸配列中の100%の一致が、コドン946〜948で定められたアミノ酸で存在した。その後に、コリネバクテリウム配列から出発して、この位置からフレームシフトを導くリュードコッカス中での欠失がみられ、これによって異なるアミノ酸配列が導かれた。その後に遺伝子配列が相当するアミノ酸配列に変換される場合には、N−末端から出発して、アミノ酸1〜316は絶対的に2個のポリペプチド中で同一であり、その後に遺伝子フレームシフトに依存して、完全に異なった。これに関連して、例4で示した。
E.coli中での本発明による核酸配列の形質転換および発現は、Amersham Pharmacia BiotechからのベクターpKK223−2中でADH遺伝子をクローニングすることによって実施される。発現の割合を改善するために、位置8におけるアミノ酸アルギニンに関するコドンAGAを、同様にアルギニンをコードするCGTに変更している。同時に、新規ベクター(pAK1−図1)が製造され、かつこれは、E.coli BL21(DE3)中で、ベクター中でのADH遺伝子のライゲーションの後に変換される。細胞不含の粗抽出物中で、70U/mgの活性が、p−Cl−アセトフェノンの変換に関して示された。これと比較して、R.エリトロポリスからの粗製抽出物中での活性は、p−Cl−アセトフェノンで、約2.5U/mgであった。
R.エリトロポリスからの従来公知のアルコールデヒドロゲナーゼと比較しての、安定性の改善における前記に示された有利な態様および相違は、第5表および図4中に示された。良好な比較に関して、測定された相当する酵素活性は、45℃で100%に設定された。
ここで、極めて純粋な新規アルコールデヒドロゲナーゼに関しては、高い熱的安定性が、65℃までの広い温度範囲において生じた。この場合における安定性の値は100〜105℃であった。これとは対照的に、著しい温度感受性が、R.エリトロポリスからの従来公知のアルコールデヒドロゲナーゼに関して観察され、その際、45〜60℃の温度範囲において、100%の相対的活性からわずかに38%に著しく減少した。
R.エリトロポリスからの公知のアルコールデヒドロゲナーゼとの他の著しい相違に関しては、エナンチオ選択性における著しい改善に関するものであり、この場合、これは、R.エリトロポリス細胞、文献中で開示されている粗抽出物およびR.エリトロポリスからの新規ADHを用いての反応中におけるエナンチオ選択性における変化と比較した場合にみられた。
R.エリトロポリスの全細胞を用いた場合の結果から、この菌株がいくつかのADHsを含有し、その際、少なくとの一種の対抗するエナンチオ選択性を有するものを含むことが示された。アルギネートで固定化された全細胞が、連続的にp−クロロアセトフェノンと反応する場合には(1.5mM;2ml/h)、カラム中において(5cmの充填カラム、1.2cm直径;5.7mlの充填容量)、エナンチオ的に純粋な(S)−p−クロロ−2−フェニルエタノールは最初に、ほぼ完全な変換で搬出物中で得られた。しかしながら、この高いee値は約10時間(約3倍)のみ保持され、その後にee値は劇的に減少し、その一方で同様の高いレベルでの変換率が保持された。25時間の後に(約9倍の変化)、(S)−p−クロロ−2−フェニルエタノールが70%のeeで得られ、かつ50時間後に(約18倍の変化)、アルコールは約5%eeを示すのみであった。
本明細書中における「新規」アルコールデヒドロゲナーゼは、p−クロロアセトフェノンを完全に、エナンチオ的に純粋な形に変換する。数倍または高い濃度で使用される場合であっても、(R)−p−クロロ−2−フェニルエタノールの形成は観察されなかった。したがって、酵素は、固定化された形で、11回に亘って反復して使用され(例8参照)、その際、生成物は常にエナンチオ的に純粋な(S)−アルコールであった。
光学的に濃縮された(エナンチオ濃縮、エナンチオマー濃縮の)化合物は、本発明の範囲内において、他のものと混合された一つの鏡像異性体が>50モル%存在することを意味するものと解される。
発現核酸配列は、一本鎖または二本鎖のDNAおよびさらにはRNAまたはこれらの混合物のすべての型を含むものと解される。
活性および/または選択性および/または安定性の改善は、本発明によれば、ポリペプチドがより活性化および/またはより選択的であり、かつ使用された反応条件下でより安定であることを意味する。その一方で、工業的適用に関しての酵素の活性および安定性は、当然のことながら可能なかぎり高く、選択性に関しては、基質が選択的に減少するか、酵素がエナンチオ選択的に増加する場合に改善されるものである。発現に関しては、本質的に減少せず、これに関連して、同様の定義が、変更を加えて適用されることが使用される。
請求されたタンパク質配列および核酸配列はさらに、本発明によれば、これらの配列の一つに対して、91%を上廻って、好ましくは92%を上廻って、93%または94%であり、より好ましくは95%または96%を上廻って、かつ特に好ましくは97%、98%または99%を上廻る相同性を有するこれらの配列を含み、その際、このような配列の作用様式または目的は保持される。「相同性(または同一性)」の用語は、本明細書中で、等式H(%)=[1−V/Xx100][式中、Hは相同性を意味し、Xは比較配列中の核酸塩基/アミノ酸の総数を示し、かつVは比較配列に対して検討されるべき配列中の異なる核酸塩基/アミノ酸の数を示す]によって定義することができる。これはさらに、図3中で塩基1〜948を有する遺伝子配列の部分領域に対して適用されるものである。それぞれの場合において、ポリペプチドをコードする発現核酸配列の用語は、遺伝子コードの縮重にしたがって可能なすべての配列を含む。
本明細書中で挙げられた引用文献は、本発明の開示に含まれるものとする。
例1
アルコールデヒドロゲナーゼの精製および得られる部分的配列データ
R.エリトロポリスを、DSM65培地(1l当たりグルコース4g、イーストエクストラクト4g、マルトエクストラクト 10g;pH7.2)中で、3日間に亘って30℃で好気性条件下で培養した。細胞をハーベストした後に、これらをバッファー(細胞1g当たりトリス−HClバッファーpH7.4 1.5mlを添加したもの)を用いて懸濁し、ガラスビーズで粉砕することによって分解した。固体構成成分および細胞フラグメントを遠心分離によって除去し、かつ細胞不含の上清液体をさらなる精製のための粗抽出物として使用した。
第一の精製は、アニオン交換クロマトグラフィー(MonoQ-Material, Pharmacia)(移動バッファー:50mM TEAバッファー、pH7.0、0〜1NのNaCl勾配での溶出した)によって達成することができた。p−Cl−アセトフェノン(1.5mM p−Cl−アセトフェノン、0.25mM NADH、0.1M Kpiバッファー、pH6.0)を用いての測光試験(340nmでの測定)は、好ましい酵素が約0.8M NaClで溶出することを示した。最も高い活性を有する画分を、硫酸アンモニウムで処理し(1.8M最終濃度)、かつフェニルセファロース CL−4Bカラム(Pharmacia)に適用した。溶離に関しては、硫酸アンモニウム勾配(1〜0M)の流下を使用し、これによって好ましい酵素をほぼ0Mの硫酸アンモニウムで溶出した。ここで再度、最も活性の高い画分を、さらに硫酸アンモニウム(1M最終濃度)で処理し、かつブチルセファロースFFで充填された他のカラムに入れた。好ましいタンパク質は、約0.1M硫酸アンモニウムで、硫酸アンモニウム勾配(1〜0M)の流下の適用上で溶離した。
この工程で得られたタンパク質材料は、アミノ酸配列分析に使用されうる十分に精製されたものであった(Automated Sequencer 4774 (Applied Biosystems) を用いてオンラインHPLC120Aでの自動化されたEdman Biosystems)。シークエンスはMKAIQYTRIと読んだ。
例2:
遺伝子配列の決定
データベースサーチは、アルコールデヒドロゲナーゼの群に属する酵素が、特徴的な保存領域を有することを示した。これらの領域は、たとえば:
であった。
下線によって示された区分は、機能的であるとして分類されうるモチーフである:配列番号1、2および3において、これらのモチーフは、亜鉛結合に関連するものであり(「Zinc-finger」)、配列番号4においては、NADとの結合に関連するいくつかのアミノ酸である。
これらの保存的領域からの配列は、N−末端配列と一緒に、アルコールデヒドロゲナーゼのための遺伝子を単離するために使用することができる。R.エリトロポリスからの好ましい酵素は、N−末端配列MKAIQYTRI(5’−プライマー)および配列YAVVIGTG(3’−プライマー)からのプライマーを縮重するものであって、この場合これは、データベース情報から得られたものである。
PCR反応はこれらのプライマーで、約500bp長のフラグメントが増幅されうるよう実施した。配列分析およびデータベースサーチは、コリネバクテリウム種からのフェニルアセトアルデヒドレダクターゼ、および他の亜鉛含有アルコールデヒドロゲナーゼとの高い程度での相同性を示した(上記参照のこと)。
完全な遺伝子を単離するために、プローブを500bp長のフラグメントから製造し、かつこれは、サザンブロットハイブリダイゼーションを実施するのに使用した。ハイブリダイゼーション反応の特異性を確実にするために、500bpフラグメントの内在配列からの相同なプライマーを、プローブを製造するために構築した。
ゲノムDNAを種々の制限エンドヌクレアーゼで消化することによって、遺伝子ライブラリーを編集し、かつ5.2Kbの特異的シグナルがサザンブロットハイブリダイゼーションによって得られた。これは、欠損した遺伝子が5.2kbのEcoRIフラグメント上に配置していることを示した。
制限酵素の切断部位および500bpフラグメントからの配列から誘導された、特異的プライマーを用いて、他のフラグメントをPCRによって得て、その際、重複するDNA配列および停止コドンを用いて、完全な配列を定義することができた。
一次構造から、RE−ADHの分子量が測定され、この場合、これは36.206kDであった。約150000の分子量がゲル濾過によって測定され(Superdex G−200,Pharmacia)、天然の形でのRE−ADHは、四量体構造を有する酵素であった。
例3:RE−ADHのクローニングおよび異種発現
a)RE−ADH遺伝子(野生型)のベクターpKK223−3中でのクローニング
RE−ADH遺伝子の発現のために、プラスミドpKK223−3を最初に選択した(Amersham Pharmacia Biotech).
ADH遺伝子を以下の条件下で、PCRを用いて増幅させた:
DNAの変性のために、これを94℃で3分に亘ってインキュベートした。その後に、以下を30サイクルに亘っておこなった。
変性: 45秒;94℃
アニーリング: 30秒;64℃
伸長: 110秒;68℃
終結工程(concluding step): 10分;68℃
冷却:6℃
反応容量は50μlであった。
AdvanTaqDNAポリメラーゼ(CLONTECH)を反応のためのポリメラーゼとして使用した。
R.エリトロポリスGCからのゲノムDNAはリッチ(63%)であり、DMSOの5%を混合物に添加して、PCR反応の効率を高めた。制限エンドヌクアーゼEcoRIおよびHindIIIに関しての制限切断部位を有する以下のオリゴヌクレオチドプライマーを使用した(Mitabion):
遺伝子をクローニングするために、PCR産物およびプラスミドベクターpKK223−3(1〜2μg)を制限ヌクレアーゼEcoRIおよびHindIII(10U)で消化した(37℃、2h)。エンドヌクアーゼを反応末端で、65℃で20分に亘って加熱することによって不活性化した。
反応混合物を、アガロースゲル上で分子量によって分離し、かつDNAをゲルから単離した(QIAquick Gel 抽出キット、Qiagen)。ベクターpKK223−3を脱リン酸化することで(6U エビアルカリホスファターゼ)、直線化したベクターDNAの再度のライゲーションを回避した。この反応を37℃で1時間に亘って実施し、その後に酵素を65℃で15分に亘って加熱することによって不活性化した。
PCR産物(インサート)をベクターでライゲーションした(等モル量)。ライゲーション混合物は5UのTリガーゼを含有し、かつライゲーションを25℃で実施した。
RE−ADHを発現させるために、製造されたプラスミドpRE−ADH1をコンピテントE.ColiJM105細胞中で形質転換した。組換えE.Coli細胞を、LBamp培地でのアガープレート上で(選択マーカーとしてアンピシリン100μg/mlを有するLB培地)、37℃で16時間に亘って成長させた。
アガープレート上のクローニングを、5ml LBamp液体培地 5ml中で発現のために30℃で16時間に亘って培養した。この培地をメインカルチャーのためのプレカルチャーとして使用した(1:100の播種)。遺伝子発現を、1mM IRTGを添加することによって、0.3の光学的密度(OD600nm)でインキュベートし、誘発した細胞をその後に、円筒状のシェーカー(130rpm)上で30℃でさらに16時間に亘って成長させた。
活性化試験のために、細胞をハーベストし(14000rpmで15分間に亘って、4℃で遠心分離した)、かつ100mM KPiバッファーで、pH6.0で再度懸濁した後に崩壊させた(細胞1gあたり1.5mlのバッファー)。崩壊目的のために、懸濁液を超音波で処理し(2x30秒、出力100%、パルス50)、その後に細胞ブロスを遠心分離した。
上清液は溶解可能な粗抽出物であり、かつ沈殿は溶解不能な画分であった。双方の画分をアルコールデヒドロゲナーゼの活性に関して、測光的に試験した(p−Cl−アセトフェノンおよびNADHでの標準試験)。溶解画分において、6U/mgの特異的酵素活性を測定した(1U=1分あたり1μM NADHの減少)。
b)RE−ADH遺伝子(突然変異体)のベクターpKA1中でのクローニング
E.Coli中の良好な発現割合を達成するために、コドン中位置8においてアミノ酸であるアルギニンをコードするコドンが、さらにアルギニンをコードするCGTに変更された突然変異を導入した(「マイナーコドン」への置換(Chen, G.T., Inouye, M., Nucleic Acids Res. Vol. 18 (1990), 1465; Chen, G. T., Inouye, M., Genes Dev. Vol. 8 (1994), 2641))。
改質化したコドンを有する突然変異の製造
遺伝子を、PCRを用いて増幅させ、その際、以下のPCR条件を使用した:
DNAを変性させるために、これを94℃で3分に亘ってインキュベートした。その後に以下のような30サイクルをおこなった:
変性: 45秒;94℃
アニーリング: 30秒;64℃
伸長:110秒;68℃
終結工程:10分;68℃
冷却:6℃
反応溶液は50μlであった。
AdvanTaqDNAポリメラーゼ(CLONTECH)は、反応のためのポリメラーゼとして使用した。制限切断部位NdeIおよびBamHIを含む以下のヌクレオチドプライマーを使用した:
プラスミドpKA1の構築
このプラスミドをプラスミドベクターpET11a、複製源ColE1(Novagen)および中程度のコピー数を有するプラスミドベクターpACYC184、複製源p15A(Biolabs)から構築した。pET11aは、選択マーカー、アンピシリン(Amp)−耐性遺伝子を選択マーカーとして、クロラムフェニコール(Cam)−耐性およびテトラサイクリン(Tet)−耐性のための遺伝子を含有している。
プラスミドpET11aは、制限ヌクレターゼHindIIIおよびNruIで制限した。2500bpの長さのフラグメントは、発現要素lacI、T7プロモーター、T7ターミネータを含有していた。このフラグメントを、プラスミドpACYC184中で、制限部位HindIIIおよびNruIを介してライゲートした。この場合において、プラスミドpACYC184を2個の制限エンドヌクレアーゼHindIIIおよびNruIで消化した。これは、テトラサイクリン−耐性遺伝子(Tet)を不活性化した。製造されたプラスミドpKA1(5559bp長) を、E.Coli XL1Blue中で形質転換し、かつ、クロラムフェニコール40μg/mlを含むLBアガープレート上にプレーティングした。
試験的に、プラスミドの長さをチェックするために、2個のクローンをLBcamアガープレートからピックアップし、かつ5ml LBcam中で16時間に亘って培養した。プラスミドを単離し、かつ制限分析のために使用した:プラスミドをECoRIで消化し、かつアガロース(0.8%)上で長さを測定した。5559bpの長さをこの方法で測定した。このプラスミドをクローニングに使用し、かつRE−ADHを発現させた。
pKA1ベクター中で、RE−ADHをクローニングし、かつ発現するために、突然変異変異部位(前記参照)およびベクターpKA1を含有する遺伝子フラグメントを、制限ヌクレターゼNdeIおよびBamHIで消化させ、フラグメントをアガロース0.8%ゲル上に適用し、かつゲルから精製させた(QIAquick Gel 抽出キット、Quiagen)。ベクターおよびインサートをライゲートした(等モル量)。ライゲーションを25℃で、Tリガーゼ5Uを用いて実施した。コンストラクトpRE−ADH4を最初に、E.Coli XL1 Blue細胞中で形質転換し、かつLBcamアガープレート上で、16時間に亘って37℃でインキュベートした。クローニングの成功を、制限酵素分析を用いてチェックした。ここで、5個のコロニーをアガープレートからピックアップし、かつプラスミドを単離し(QIAprep Spin Miniprep kit, Qiagen)、かつシークエンシングした。
発現のために、E.Coli BL21(DE3)をホストとして使用した。
組換え細胞を、培地LBcam中で37℃で増殖させた。OD600で0.5であり、発現を25μM IPTGで導入し、その後に細胞を12時間に亘って30℃で増殖させた。細胞を5000rpmで15分に亘って遠心分離した後にハーベストし、沈殿を100mM Kpiバッファー(細胞1gあたり1.5ml)中で再懸濁し、かつ超音波を用いて分解した。
細胞不含の粗抽出物は、70U/mgの酵素活性を示した(p−Cl−アセトフェノンおよびNADHで測定した)。
例4:
R.エリトロポリスからのアルコールデヒドロゲナーゼと、コリネバクテリウム種からのアルコールデヒドロゲナーゼとの生物化学的比較
R.エリトロポリスからのADHのための遺伝子配列を、データベースにおける遺伝子配列と比較した場合に、RE−ADHが、コリネバクテリウム種からのアルデヒドレダクターゼとの高い程度の相同性を有することが示された。アルデヒドレダクターゼに関する刊行物において、この酵素の多くの生物化学的性質が記載されている(Itoh, N. R. Morihama, J. Wang, K. Okada and N. Mizuguchi (1997), Purification and characterisation of phenylacetaldehyde reductase from a styrene- assimilating Corynebacterium strain, St-10, Appl. Environ. Microbiol. 63: 3783-378)。刊行物において記載されている(アルデヒド)基質のいくつかはRE−ADHを用いて変換され、かつレダクターゼの相対的活性を使用して比較された。第6表は、アルデヒドを含むこれらの結果を示し、さらにアセトフェノンとの反応に対する2個の酵素の活性を示した。刊行されたデータ材料を用いての2個の酵素の他の比較は意味のあることではなく、それというのもコリネバクテリウムからの酵素は、基質としてのフェニルアセトアルデヒドと一緒に排他的に試験されるが、しかしながら、従来p−Cl−アセトフェノンを用いて特徴付けられていない。
第6表:
コリネバクテリウム種からのアルデヒドレダクターゼを含むRE−ADHと、アセトフェノン還元およびいくつかのアルデヒドに関する活性に対する比較
コリネバクテリウムからの酵素データを、Itohら(前記参照)による刊行物から得て、RE−ADH上のデータは我々の尺度であった(相同性=極めて純粋な相同的な酵素)。相対的活性を用いての比較に関しては、2個の酵素の活性が、フェニルアルデヒドに関して=100%を示した。
結果は、2個の酵素におけるC−末端配列の相違を示し、この場合、これらは異なる生物化学的特性を生じるものである。2個のかなり純粋な酵素の活性は著しく異なっており;リュードコッカス ADHは、コリネバクテリウム酵素よりもアセトフェノンに対して約15倍の活性を有する。さらに、相対的基質スペクトルは相違を示す:カプリル酸アルデヒドに対するコリネバクテリム酵素の高い活性(アセトフェノンに対しての12倍)は、RE−ADH酵素で生じるものではなく、ここで、カプリル酸アルデヒドに対する活性はアセトフェノンに対して約5倍にすぎない。さらに、p−Cl−アセトフェノン/アセトフェノンの比は異なっている:コリネバクテリウムに関しては、約10:1であるが、しかしながらRE−ADHに関しては3:1であった。
これらの例は、2個の酵素が互いに著しく異なっており、かつこれらの相違点は、C−末端領域における配列の相違に寄与するものである。
例5:
R.エリトロポリスからのアルコールデヒドロゲナーゼの生物化学的特徴
a)基質スペクトル
第7表:ケトンおよびケトエステルに関するR.エリトロポリスからの新規ADHの基質特異性
第7表は以下に、R.エリトロポリスからのアルコールデヒドロゲナーゼが、多くのケトンおよびケトエステルを受容し、これによって芳香族および脂肪族の第2アルコールの製造に適している。この場合において、相対的活性は、アセトフェノンに関して測定された活性に対するものである。
b)Km値
還元反応に関して、RE−ADHは、基質p−Cl−アセトフェノンに対して0.5mMおよび補酵素NADHに対して0.025mMのKm値を示す。酸化反応に関しては、(S)−p−Cl−フェニルエタノールのための値は0.28mMであり、かつNADに関する値は0.082mMである。
c)活性および安定性に関するpH最適値
RE−ADHに関するpH最適値は、還元反応に関してpH6.0である(p−Cl−アセトフェノンを用いて測定した)。
酵素を4℃および室温で、1日および2日に亘って保存した場合に、7.5〜8.5の範囲で不活性化はみられなかった(トリス−HCl緩衝液、0.1M)。
例6:
R.エリトロポリスからのADHの製造方法
酵素の製造ポテンシャルは、いくつかのケト−化合物を反応させることによって示されてもよい。
a)還元反応
還元は、補酵素NADHに関する再生反応と一緒に結合させなければならず、たとえばホルメートデヒドロゲナーゼおよびホルメートとの反応である。しかしながら、すべての他のNADH−製造反応もさらに使用されてよい。生成物は、ガスクロマトグラフィーを用いて分析し、その際、固定相はGCカラム中で、エナンチオマーのアルコールを分離する能力を有し、これによって、酵素的に製造された生成物のee値の情報を得ることができる。
還元条件のためのこのような混合物は以下のものを包含する:
10mM ケト−化合物
0.5mM NAD
100mM Na ホルメート
1U/ml ホルメートデヒドロゲナーゼ
0.5U/ml アルコールデヒドロゲナーゼ(イオン交換クロマトグラフィーによって部分的に精製されたもの;単位はp−Cl−アセトフェノンおよびNADHを用いての標準試験で光学的に測定された)
0分、5分および10分の時点で、試料(100μl)を取り出し、クロロホルム100μlで抽出し、かつクロロホルム相をガスクロマトグラフィーを用いて分析した。
GC分析:
カラム:CP−Chirasil−DEX CB 長さ:25m、直径:25μm(Chrompack)。温度プログラム:60℃で5分、その後に190℃まで5℃/分(ヘキサノン/ヘキサノールに関して:30分に亘って60℃、その後に10℃/分で195℃まで)。カラム流は1.3ml/分;ガス:ヘリウム。
以下を、ケト−化合物として使用した:
p−Cl−アセトフェノン、アセトフェノン、エチル2−オキソブチレート、2−ヘキサノンおよび2−ヘプタノン。第8表は、生成物純度上でのデータを示す。すべての化合物は十分に10分後に変換され;ガスクロマトグラフィーによる分析は、1個のエナンチオマーのみがそれぞれの反応体と一緒に形成されたことを示す。したがって酵素は、ケト−化合物を高くエナンチオ選択的な方法で還元した。
b)酸化反応
アルコールのエナンチオ選択的酸化によって、たとえばエナンチオマー濃縮またはエナンチオマー的に純粋なアルコールは、ラセミ体から得ることができる。たとえば、これは、(R)−フェニルエタノールの製造をおこなった:
以下のものを使用した:10mM(R,S)−フェニルエタノール、0.5mM NADH、2mM DTTを含む50mM トリス−HClバッファーpH7.5、R.エリトロポリスからの1U ADHおよび2U NADHオキシダーゼ(DE10140088によるLactobacillus brevis DSM20054からのもの)
試料は0、1および2時間後に取り出し、かつガスクロマトグラフィーにより分離した(カラム:CP−Chirasil−DEX CB 長さ:25m、直径:25μm(Chrompack))、温度プログラム:5分60℃、その後に5℃/分で190℃まで上昇;カラム流速1.3ml/分;ガス:ヘリウムであった。この場合において、双方のアセトフェノンピーク(生成物;保持時間=16.9分)、更にはフェニルエタノールのエナンチオマー(反応体;保持時間 R−フェニルエタノール=20.8分およびS−フェニルエタノール=21.1分)が記録された。
分析は(S)−フェニルエタノールを完全に2時間後に酸化し、かつ酸化生成物アセトフェノンの相当量が、ガスクロマトグラフィーによって得ることができた。(R)−フェニルエタノールに関しては依然として言及されず、>99%のee値がこのエナンチオマーに対して得られた。
例7:
酵素の固定化
RE−ADHは、種々の結合方法および支持材料を用いて固定化することができる。たとえば、酵素は、支持材料、たとえばEupergit(R)と、共有結合を介して結合させることができる。
a)Eupergit(R)上の固定化(商標;Roehm/Desussa)
Eupergit C(R)およびEupergit C250L(R)を、平衡バッチで使用し、この場合、これらは部分的に精製されたRE−ADHで充填したものである(Literature reference relationg to Eupergit immobilisation: E. Katchalski-Katzie, D. M. Kraemer, J. Mol. Catal. B: Enzym. 2000, 10, 157)。以下のものを試験のために使用した。
1.5mM p−Cl−アセトフェノン(0.1M Naホルメートバッファー、0.05M KPiバッファー中に溶解した、pH6.0)
0.5mM NAD
30mg 固定化物
1U/ml ホルメートデヒドロゲナーゼ(FDH)
これらの試験材料を30℃でインキュベートし、試料(100μl)をそれぞれの混合物から0、5、10および15分後に取り出し、これをクロロホルム100μlで抽出し、かつクロロホルム相をガスクロマトグラフィーを用いて、形成された任意のフェニルエタノールに関して分析した。固定化された酵素活性は、フェニルエタノール形成のキネティックスより算定され、かつEupergit C(R)に関しては11.8U/gおよびEupergitC250L(R)に関しては8U/gの値が得られた。使用された酵素量に対して、これは、1%(EupergitC(R))および0.8%の結合収率(EupergitC250L(R))に相当する。
b)Ni−NTA上の固定化
Ni−NTA上の固定化のために、酵素をHis−Tag(ヘキサ−ヒスチジン)と一緒にC−末端に提供し、遺伝子工学的技術を用いておこなった。
−RE−ADH遺伝子の改質化:
以下のヌクレオチドプライマーは、ヘキサ−ヒスチジン基をC−末端で製造するために構築した:
5’−プライマーを用いての位置8(アルギニンコドンAGAをCGTによって置換したもの)でのアミノ酸のサイレント突然変異
ヒスチジンに関して6個のコドンを有するこのプライマーは、RE−ADHのC−末端で6個のヒスチジン基の導入を促進するものである。
遺伝子をこれらのプライマーを用いて、以前に記載された条件下でPCRを用いて増幅させた。
pKK223−3プラスミドベクターおよびPCR産物を、EcoRIおよびHindIIIと一緒に消化した。2個のフラグメントのライゲーション(5U Tリガーゼでの25℃の反応)の後に、製造されたプラスミドpRE−ADH5を最初にE.Coli XL1 Blue中で最初に形質転換し、かつLBamp培地で37℃で16時間に亘って、アガープレート上でインキュベートした。クローニングの成功は、制限分析を用いてモニタリングすることができる。発現に関して、ベクターpRE−ADH5をE.coliJM105中で形質転換し、かつ16時間に亘って、LBamp培地中で、37℃で算定した。OD600で0.5を達成した時点で、遺伝子発現を1mM IPTGを添加することによって誘発した。さらに12時間に亘って成長させた後に、細胞をハーベストし、かつRE−ADHの活性を試験した。
7U/mgの酵素活性を測定した。この活性値は、C−末端に対してヘキサ−ヒスチジン基を結合させることによる遺伝子の改質は、酵素活性上で影響のないものであった。
固定化の実施:
組換え体 E.Coli JM105/pRE−ADH5細胞を、イミダゾール含有バッファー(50mM NaHPO;300mM NaCl;10mMイミダゾール、
pH8.0)中で粉砕し、かつ粗抽出物を、従来記載された方法中で製造した。固定化のために、酵素溶液1ml(13U/ml RE−ADH、カルチャーE.Coli JM105/pRE−ADH5からの粗抽出物;タンパク質8mg/ml)を、Ni−NTA担体300mgに添加し(Quiagen)、かつ、0℃で10分に亘ってインキュベートした(氷浴)。懸濁液を遠心分離した後に、3U/mlは、なおも残留活性として、上清中に非結合酵素として検出することができた。固定化物をp−Cl−アセトフェノンと一緒に反応させ、結合活性を検出した。
この目的のために、以下のものを全量1mlに対して使用した:
30mg 固定化物
3mM p−Cl−アセトフェノン(基質;100mM Na ホルメート、50mM Kpiバッファー pH6.0)
0.5mM NAD
1U ホルメート デヒドロゲナーゼ
試験バッチを同様の方法で、前記に示したようにしてインキュベートし(Eupergit (R)上での固定化)、試料を取り出し、かつこれらをガスクロマトグラフィーを用いて分析した。図2は、反応のカイネティクスを示し;p−Cl−フェニルエタノールの形成のカイネティクスに基づいて、0.21Uの活性を算定した。この試験が30mgの固定化物を用いておこなわれ、かつ10U RE−ADHが担体300mgに結合するといった事実に考慮して、1Uを、30mgの試験バッチ中に導入した。0.21Uの活性が報告されてはいるが、21%の固定化収率が得られた。固定化物で形成されたアルコールのエナンチオマーの純度(ee値)は>99%であった。
プラスミドpKA1を示す図 本発明による反応のカイネティクスを示す図 RE−ADHとコリネバクテリウム種ST−10からのフェニルアセトアルデヒドレダクターゼとの核酸配列の比較を示す図 本発明による新規ADHと公知ADHとの安定性における比較を示す図
【配列表】

Claims (17)

  1. アルコールデヒドロゲナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、単離された核酸配列が、
    a)配列番号1の配列を有する核酸配列、
    b)配列番号1による核酸配列またはそれと相補的な配列と、ストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸配列、
    c)配列番号1と少なくとも91%の相同性を有する核酸配列、
    d)アミノ酸レベルで、配列番号2のアミノ酸配列と少なくとも84%の相同性を有するポリペプチドをコードする核酸配列、この場合、これらの配列は、配列番号2のポリペプチドと比較した場合に、ポリペプチドの活性および/または選択性および/または安定性を本質的に減少させるものではなく、
    e)配列番号2のポリペプチドと比較した場合に、改善された活性および/または選択性および/または安定性を有するポリペプチドをコードする核酸配列
    から成る群から選択され、この場合、これらの配列が、
    i)配列番号1の突然変異
    ii)i)で得られた核酸配列を適したベクター中でをクローニングし、その後に適した発現系中に形質転換させ、かつ
    iii)改善された活性および/または選択性および/または安定性を有するクリティカルなポリペプチドを検出することによって製造されることを特徴とする、アルコールデヒドロゲナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする単離された核酸配列。
  2. a)請求項1に記載の核酸配列によってコードされるポリペプチド、
    b)配列番号2による配列を有するポリペプチド、
    c)配列番号2のポリペプチドと少なくとも84%の相同性を有するポリペプチド、この場合、これらのポリペプチドは、配列番号2のポリペプチドと比較した場合に、ポリペプチドの活性および/または選択性および/または安定性を本質的に減少させるものではない、の群から選択されたポリペプチド。
  3. 請求項1に記載の1種またはそれ以上の核酸を有する、プラスミド、ベクター、微生物。
  4. PCRによって請求項1に記載の核酸配列を製造するためのプライマー。
  5. 請求項1に記載の核酸配列から出発して、アルコールデヒドロゲナーゼ活性を有する改善されたrec−ポリペプチドを製造するための方法において、
    a)核酸配列に突然変異を生じさせ、
    b)a)から得ることが可能な核酸配列を、適したベクター中にクローニングし、かつこれらを適した発現系に移し、かつ、
    c)改善された活性および/または選択性および/または安定性を有する形成されたポリペプチドを検出し、かつ単離することを特徴とする、請求項1に記載の核酸配列から出発して、アルコールデヒドロゲナーゼを有する改善されたrec−ポリペプチドを製造するための方法。
  6. 請求項5によって得ることが可能な、rec−ポリぺチドまたはこれらをコードする核酸配列。
  7. キラルのエナンチオマー濃縮された有機化合物、たとえばアミノ酸またはアルコールを製造するための、請求項2または6に記載のポリペプチドの使用。
  8. 全細胞触媒を製造するための、請求項1から6までのいずれか1項に記載の核酸配列の使用。
  9. NADH依存型アルコールデヒドロゲナーゼのためのクローニングされた遺伝子およびホルメートデヒドロゲナーゼまたはNADHオキシダーゼのためのクローニングされた遺伝子を有する、全細胞触媒。
  10. R.エリトロポリス、特にDSM43297からのアルコールデヒドロゲナーゼである、請求項9に記載の全細胞触媒。
  11. ホルメートデヒドロゲナーゼが、カンジダ ボイジニイからのホルメートデヒドロゲナーゼから誘導され、かつNADHオキシダーゼが、ラクトバチルス ブレビスからのNADHオキシダーゼから誘導される、請求項9に記載の全細胞触媒。
  12. 請求項2または6に記載のポリペプチドでの有機化合物の補因子依存型酵素的変換および補因子の酵素的再生を有する、組み合わされた酵素反応系。
  13. 酵素的再生を、カンジダ ボイジニイからのホルメートデヒドロゲナーゼから誘導されたホルメートデヒドロゲナーゼ、またはラクトバチルス ブレビスからのNADHオキシダーゼから誘導されたNADHオキシダーゼを用いて実施する、請求項12に記載の反応系。
  14. ケトンの不斉還元のための方法における、請求項9に記載の全細胞触媒の使用。
  15. ベクターpKA1。
  16. 封入体を形成しうる組換えタンパク質を製造するための、「高いコピー数」ベクター(A)および「中程度のコピー数」ベクター(B)から製造されるベクターの使用において、少なくとも複製源がベクター(B)から取り出され、かつ少なくともクローニングエレメントおよび発現エレメントがベクター(A)から取り出されることを特徴とする、ベクターの使用。
  17. pET11aをベクター(A)として、かつpACYC184をベクター(B)として使用する、請求項16に記載の使用。
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