JP2005523323A - 分離技術における又はそれに関する改良 - Google Patents

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Abstract

尿素含有溶液から広範囲の親油性化合物を抽出するための方法が記述される。該方法は、抽出溶剤として近臨界流体を利用する。該方法は、魚油およびその他の油の処理において利用されるような、尿素分留時点で得られたろ過物からのポリ不飽和脂肪酸の抽出に対し適用可能である。既知の方法とは対照的に、非食物グレードの溶剤を使用することなく親油性化合物を抽出することが可能であり、これらの化合物は医薬品および化粧品用途に適している。

Description

本発明は、分離技術に関する。尿素含有溶液から親油性化合物を抽出するための、近臨界流体を利用する方法が提供される。該方法は、脂肪酸又はその誘導体の混合物の尿素分留に従って得られたろ過物から、ポリ不飽和脂肪酸又はその誘導体を抽出するために特に有用である。
心血管疾患、炎症性疾患および一部の腫瘍を含むさまざまな疾病の予防および/又は治療におけるポリ不飽和脂肪酸(PUFA)消費の有益な効果を実証する研究は数多く存在している〔1,2〕。従って、栄養補助食品および医薬品としての又はこれらのものの中での使用のためのPUFAおよびその誘導体に対する需要が存在している。
飽和脂肪および脂肪誘導体からの不飽和脂肪および脂肪誘導体の分離は、不飽和成分が熱および酸化分解を受けやすいことそしてその物理的特性が飽和成分のものと異ならないことを理由として、困難である[3]。親トリグリセリドの形での不飽和成分の濃縮は、脂肪酸がトリグリセリド[3]のグリセロールバックボーン上でランダムに配置されることを理由として、更に困難である[3]。従って、親物質である油は通常、ポリ不飽和および飽和画分への分離が実施される前に、遊離脂肪酸(FFA)又は脂肪酸エチルエーテル(FAEE)へと転換される。
ポリ不飽和脂肪酸から飽和脂肪酸およびモノ不飽和脂肪酸を分離するための尿素錯体の使用は、1950年代から知られている[3]。尿素とFFAの間で形成された錯体の安定性は、脂肪酸内の不飽和度に大きく左右され、飽和脂肪酸が最も安定した錯体を形成し、PUFAが最も不安定な錯体を形成する。該技術は、魚油からの高価値全シス−5,8,11,14,17−エイコサペンタエン酸(20:5ω3又はEPA)および全シス−4,7,10,13,16,19−ドコサヘキサエン酸(22:6ω3又はDHA)の濃縮[3]および種子油からのγ−リノレン酸の抽出[4]に応用されてきた。
分離手順は標準的に、適量の尿素を含有する高温水性アルコール溶液中にFFA(又は脂肪酸誘導体)を溶解させることによって実施される。溶液が冷却されると、尿素は好ましくは飽和脂肪酸を伴う固体錯体を形成し、これらはろ過によって除去される。不飽和脂肪酸中で富化された水性アルコールろ過物溶液は、同様に尿素を含有する。従って、脂肪酸は、尿素が溶解できないヘキサン又はイソオクタンといったような非極性有機溶剤での溶剤抽出によってろ過物から回収される。
FFA又は脂肪酸誘導体の混合物の尿素分留の後に得られるろ過物からのPUFA又は誘導体の抽出におけるヘキサンといったような非食物グレードの有機炭化水素溶剤の使用は、製品が栄養補助食品としての用途に意図される場合には特に望ましくないことである。炭化水素溶剤残渣の規制レベルへの低減の間に、PUFAの喪失が発生する可能性がある。
超臨界流体は、さまざまな抽出方法内で利用されてきた選択的溶剤である。超臨界流体は、気体の拡散特性を示す一方で液体のものに匹敵する密度を有する。かくして、超臨界流体は、圧力および温度と共に変動し得る優れた溶剤特性を有する。二酸化炭素は、その臨界濃度および圧力(31℃、74バール)が比較的容易に達成されることから、広く超臨界流体として用いられている。その上、CO2は不活性、無毒性、安価かつ容易に入手可能である。
FFA、脂肪酸エステル、スクアレン、トリグリセリドおよびグリセリルエーテルといったような、標準的に魚油中に見られる親油性化合物は、超臨界CO2中で或る程度可溶である[5]。その上、その溶解度は、エタノールが超臨界CO2に添加された場合に定温定圧で増大する[5]。尿素は、超臨界CO2中でほぼ不溶であり、超臨界CO2と混和させた時点でエタノール溶液から沈殿させることができる[6]。
その他の脂肪酸又は誘導体との混合物からPUFA又はその誘導体を分離するのに尿素と組合わせた形で超臨界流体を利用するための既知の方法は、低い生産速度のバッチ様方法である。その他の脂肪酸からPUFAを分離するための従来の尿素分留の後の超臨界流体の抽出の利用には、有機溶剤の使用が必要とされる。
WO01/10809は、回収程度が温度上昇と共に増加する状態で、高圧および比較的高い温度で超臨界CO2を使用して、混和FAEEおよび尿素の固体錯体からポリ不飽和脂肪酸エチルエステルを回収することのできるバッチ様方法について記述している[7]。液体供給原料に対するこの方法の応用は全く記述されておらず、出願人らは、助溶剤の使用が、エステルの抽出においてほとんど又は全く利点を提供しないということを指摘している。しかしながら、該明細書は、望ましくないことに尿素を機器のバルブ中で沈殿させることになった助溶剤としてのエタノールの使用について正に記述している。
その他のシステムにおいては、ニートのFFA又は脂肪酸誘導体が超臨界CO2中で溶解させられ、混合物は、飽和脂肪酸又は誘導体を吸収する固体尿素と接触させられる[3、8、9]。飽和脂肪酸についての固体の容量には急速に達してしまい、方法中の抽出物の出口組成が当初の脂肪酸材料と同じになる前に尿素を交換しなければならない。超臨界CO2中に溶解したエステルがエタノール/水中の尿素の溶液と混合される代替的方法も同様に記述されてきた。エステルの一部分は溶液によって吸収され、尿素と固体錯体を形成する。この方法は、低い処理量を有し、長い結晶化時間を必要とする[3、9]。
従来の尿素結晶化の後超臨界CO2を用いてPUFA濃縮物を生成するため、充てんカラム内で脂肪酸エステルが分留されてきた[10、11]。しかしながら、この処理方法は、有機炭化水素溶剤を不必要にするか又は炭化水素溶剤残渣を完全に除去できることを保証するものではない。
従って、本発明の目的は、上述の欠点を克服する方向へと幾分か向かうか又は少なくとも有用な選択肢を一般の人々に提供する。尿素含有尿素から親油性化合物を抽出するための方法を提供することにある。
第1の面においては、本発明は、親油性化合物および尿素を少なくとも含む溶液から該親油性化合物を抽出するための方法であって、少なくとも、
(a) 尿素含有沈殿物および親油性化合物を含有する近臨界流体相を生成するべく、該溶液と近臨界流体を接触させるステップ;
(b) 尿素含有沈殿物から近臨界流体相を分離するステップ;および
(c) 親油性化合物を回収するべく近臨界流体相の圧力を減少させるステップ、
を含む方法を提供する。
本発明の方法による抽出に従う(amenable)親油性化合物には、脂肪酸;脂肪酸C1〜C4アルコールエステル;脂肪酸アミン;脂肪酸アミド;アルコキシグリセロールエーテル;および脂肪アルコールといったようなグリセロールエーテルおよびトリグリセリドの誘導体が含まれるが、これらに制限されるわけではない。更に、脂肪性ビタミン;ステロール;ワックスエステル;カロチノイドおよび炭化水素(例えばスクアラン)といったような非グリセリド親油性化合物も又、本発明の方法による抽出に従う。
好ましくは、脂肪酸又は誘導体は、C18以上の長さの炭素原子の鎖を含む。
特に好ましい親油性化合物としては、全シス−5,8,11,14,17−エイコサペンタエン酸(20:5ω3又はEPA);全シス−4,7,10,13,16,19−ドコサヘキサエン酸(22:6ω3又はDHA);6,9,12−オクタデカトリエン酸(γ−リノレン酸又はGLA);9,12,15−オクタデカトリエン酸(α−リノレン酸又はALA);9,11−オクタデカジエン酸(共役リノリン酸又はCLA);スクアレン;ビタミンA、DおよびEおよびそれらのエステル;およびカルチノイド(アスタキサンチン、β−カロチンおよびリコペンなど)といったようなポリ不飽和化合物が含まれる。
好ましくは、溶液は、C1〜C4アルコール含有溶液である。より好ましくは、溶液は、エタノール含有溶液である。
所望により、溶液は、水性アルコール含有溶液であり、尿素含有沈殿物は、水溶液として得られる。
好ましくは、溶液は、複数の親油性化合物の尿素分留から得られたろ過物である。
好ましくは、近臨界流体は超臨界二酸化炭素である。
近臨界流体の圧力は、親油性化合物を含有する2つ以上の画分を提供するため、単一のステップ、ただしより好ましくは複数のステップで低減され得る。抽出は、望ましくは、容器の圧力を低減させることなく、尿素含有沈殿物および近臨界流体相が抽出容器から連続的に除去される連続方法として実施される。
更なる面においては、本発明は、(a) 尿素と水解物溶液を組合わせて固体尿素/錯体を生成するステップ;
(b) ろ過物溶液から固体錯体を分離するステップ;
(c) 尿素含有沈殿物および脂肪酸を含有する近臨界流体相を生成するべく近臨界流体とろ過物溶液を接触させるステップ;
(d) 尿素含有沈殿物から近臨界流体相を分離するステップ;および
(e) 脂肪酸を回収するべく近臨界流体相の圧力を減少させるステップ;
を少なくとも含む、脂質水解物溶液から少なくとも1つの脂肪酸を抽出するための方法を提供する。
一つの代替的な態様においては、本発明の方法は、適切なアルコールでの脂質のエステル変換の後に得られる溶液から脂肪酸エステルを抽出するために使用される。
更に他の面においては、本発明は、油溶液から非グリセリド成分を抽出するための方法であって、前記油溶液が適切な溶剤又は溶剤混合物中に溶解した油を含む方法であって、
(a) 尿素と油溶液を組み合わせて固体尿素/親油性化合物錯体を生成するステップ;
(b) ろ過物溶液から固体錯体を分離するステップ;
(c) 尿素含有沈殿物および非グリセリド成分を含有する近臨界流体相を生成するべく近臨界流体とろ過物溶液を接触させるステップ;
(d) 尿素含有沈殿物から近臨界流体相を分離するステップ;および
(e) 非グリセリド成分を回収するべく近臨界流体相の圧力を減少させるステップ;
を少なくとも含む方法を提供する。
固体尿素錯体は、適切な溶剤混合物内で溶解され得、結果として得られた溶液は、遊離脂肪酸を抽出するべく本発明の方法に付される。有利には、尿素錯体の抽出から得られた尿素を再循環させ、本発明の方法であって更に脂質水解物を処理するために使用することができる。
更に他の面では、本発明は、親油性化合物を抽出するステップを更に含み、
(f) 溶液を形成するべく適切な溶剤又は溶剤混合物内に固体尿素/親油性化合物錯体を溶解させるステップ;
(g) 尿素含有沈殿物および少なくとも1つの親油性化合物を含有する近臨界流体相を生成するべく、該溶液と近臨界流体を接触させるステップ;
(h) 尿素含有沈殿物から近臨界流体相を分離するステップ;および
(i) 親油性化合物を回収するべく近臨界流体相の圧力を減少させるステップ、
を含む方法を提供する。
他の面では、本発明は、本発明の方法によって抽出された場合の親油性化合物又は複数の親油性化合物を提供する。
本発明は、一般に以上で定義した通りであるが、当業者であれば本発明がそれに制限されず、以下の記述で例が示される態様をも含むものであるということを認識するだろう。
本発明は、一般にLCPの混合物の分離に関する。
従って、第1の態様では、本発明は、親油性化合物および尿素を少なくとも含む溶液から該親油性化合物を抽出するための方法であって、少なくとも
(a) 尿素含有沈殿物および親油性化合物を含有する近臨界流体相を生成するべく、該溶液と近臨界流体を接触させるステップ;
(b) 尿素含有沈殿物から近臨界流体相を分離するステップ;および
(c) 親油性化合物を回収するべく近臨界流体相の圧力を減少させるステップ、
を含む方法を提供する。
本明細書で用いる「接触させる」という語は、当該技術分野において周知であるように、抽出容器/沈殿チャンバ内に連結された又はその中に収納された適切な器具の中で近臨界流体と溶液を混和することを意味する。適切な器具としては、静止型混合器;ノズル;混合バルブ;(構造化された又はランダム)パッキン;T字継手;膜接触器および同心パイプが含まれるが、これらに制限されるわけではない。好ましくは、溶液および近臨界流体は、静止型混合器を用いて接触させられる。
本明細書で使用される「分離する」という語は、流れから沈殿した尿素を排除しながら、器具から近臨界流体相および溶解した親油性化合物を含む流れを除去することを意味する。
本明細書で使用する「近臨界流体」という語は、その臨界点に近く、かくして臨界前流体および超臨界流体の両方を含む流体を意味する。近臨界には、0.75≦Tr≦1.25の低い温度範囲(ここでTrは、温度を流体の臨界温度Tcで除したものである);およびT<Tcの場合にはP>Pv(ここでPvは蒸気圧)そしてT≧Tcの場合にはP>Pc(ここでPcは臨界圧力)の圧力範囲が含まれる。
好ましくは、使用される近臨界流体は、超臨界CO2である。超臨界CO2は、所望の圧力(≧75バール)および所望の温度T(>31.2℃)でろ過物溶液と混和され得る。代替的には、液体CO2(T<31.2℃、TにおけるCO2の蒸気圧よりも大きい圧力)又はエタン;エチレン;プロパン;プロピレン;ブタン;フッ素化C2〜C3炭化水素、特にR134a(1,1,1,2−テトラフルオロエタン);亜酸化窒素;六フッ化硫黄;ジメチルエーテル;部分および完全フッ素化ジメチルエーテル類似体;および以上の気体のうちのいずれか2つ以上のものの混合物といったような当該技術分野において既知のその他の近臨界気体を使用することもできる。
好ましくは、温度は273〜353Kの範囲内にあり、圧力は親油性化合物の完全な抽出を保証するのに充分なものである。
特に好ましい態様においては、近臨界流体は超臨界CO2であり、温度は308〜353Kの範囲内にあり、圧力は150〜500barの範囲内にある。より好ましくは、圧力は150〜300barの範囲内にある。
適切な親油性化合物は、近臨界流体内で可溶であるか又は近臨界流体と単数又は複数のC1〜C4アルコールの混合物内で可溶である親油性化合物である。
本発明の方法による抽出に従う親油性化合物には、脂肪酸;脂肪酸C1〜C4アルコールエステル;脂肪酸アミン;脂肪酸アミド;アルコキシグリセロールエーテル;および脂肪アルコールといったようなグリセロールエーテルおよびトリグリセリドの誘導体が含まれるが、これらに制限されるわけではない。更に、脂肪性ビタミン;ステロール;ワックスエステル;カロチノイドおよび炭化水素(例えばスクアラン)といったような非グリセリド親油性化合物も又、本発明の方法による抽出に従う。
近臨界流体中で可溶でないあらゆる親油性化合物(例えば加水分解されたリン脂質誘導体など)が尿素と共沈することがわかるだろう。
更にクロロフィル誘導体といったような、近臨界流体中で可溶でないその他の化合物も尿素と共沈することになる。従って、本発明の方法は、親油性化合物を少なくとも部分的に脱色するのに応用可能である。
好ましくは、脂肪酸又は誘導体は、C18以上の長さの炭素原子の鎖を含む。
特に好ましい親油性化合物としては、全シス−5,8,11,14,17−エイコサペンタエン酸(20:5ω3又はEPA);全シス−4,7,10,13,16,19−ドコサヘキサエン酸(22:6ω3又はDHA);6,9,12−オクタデカトリエン酸(γ−リノレン酸又はGLA);9,12,15−オクタデカトリエン酸(α−リノレン酸又はALA);9,11−オクタデカジエン酸(共役リノリン酸又はCLA);スクアレン;ビタミンA、DおよびEおよびそれらのエステル;およびカルチノイド(アスタキサンチン、β−カロチンおよびリコペンなど)といったようなポリ不飽和化合物が含まれる。
好ましくは、溶液は、C1〜C4アルコール含有溶液である。より好ましくは、溶液は、エタノール含有溶液である。
所望により、溶液は水溶液であり、尿素は、水と共沈して液相を形成する。有利には、前記液相を圧力下で抽出容器から連続的に除去することができる。
好ましくは、溶液は水性アルコール溶液であり、複数の親油性化合物の尿素分留から得られる。
以上で記述した通り、尿素は好ましくは、例えば遊離脂肪酸(FFA)といった飽和親油性化合物と固体錯体を形成する。尿素分留方法は、一般に、尿素の高温水性アルコール溶液にFFAの混合物を添加することによって実施される。使用されるアルコールは、一般にメタノール又はエタノールであるが、それらに制限されるわけではない。冷却時点で、固体尿素錯体が形成し、これらをろ過して不飽和脂肪酸が富化されたろ過物を得ることができる。
アルコールと水の相対濃度は、FFA又はその誘導体が尿素により錯化される度合に影響を及ぼす。尿素対FFAの比および溶液が冷却される最終的温度も又、錯化度に影響を及ぼす[3、4、12]。
含水量(エタノール又はメタノール対水の相対濃度);温度;尿素対FFA比;および尿素対溶剤比のFFA分離に対する効果は、Hayes et al.によって数量化されてきた[4、12]。溶剤の含水量を10質量%以上まで増大させると、尿素との錯体形成による飽和脂肪酸およびモノ不飽和脂肪酸の除去の急激な低減がひき起こされる[4、12]。含水量を増大させると、脂肪酸エステルの溶解度は実質的に低下し、それほどではないもののFFAの溶解度も低下する。しかしながら、含水量の増大は、加熱による錯体の解離後の尿素およびFFAのより容易な分離を可能にする[13]。含水量が増大すると、尿素の溶解度が増し、従ってFFAおよび尿素の逆溶解性の均衡をとるような最適値を達成することが可能である。
尿素対FFAの比は、高価値ポリ不飽和脂肪酸(PUFA)の損失を決定する。尿素対FFA比が高い場合、錯体形成方法は無差別になり、全ての飽和物および大部分のモノ飽和物が同様に錯化されるものの、PUFAの大損失が発生する[4、12]。比率が減少するにつれて、方法は、まず最初に飽和物について、そして次にモノ飽和物についてより選択的なものとなる[4、12]。低比率では、飽和物のみが錯化され、所望のレベルの分離を達成するためには方法を何度も反復しなければならない。
同様にして、結晶化が起こる温度は、飽和脂肪酸(SFA)、モノ不飽和脂肪酸(MUFA)、PUFAそして存在する場合にはアルコキシグリセリルエーテル(AGE)又は脂肪アルコールの錯化の程度に影響を及ぼす。温度が低くなればなるほど、溶剤溶液内の尿素の溶解度は低くなり、全てのFFA種の錯化度は高くなる[3]。
一代替的態様においては、尿素分留方法は、細かく粉砕された固体尿素の充てん層又は充てんカラム中にアルコール又は水性アルコール、FFA又は脂肪酸誘導体の溶液を通過させることによって実施される。使用されるアルコールは、一般にメタノール又はエタノールであるが、これに制限されるわけではない。一般に、方法は、SFA又は誘導体が尿素と固体錯体を形成する温度で実施される。好ましくは、該方法は、MUFA又は誘導体が尿素と固体錯体を形成する温度で実施される。溶液は、パーコレーション、ろ過又はその他の適切な手段により固体材料から分離され、溶解した尿素を含有し不飽和脂肪酸が富化されたろ過物を提供する。
SFAおよび/又はMUFAをも含有する混合物からPUFAを分離するための最適な条件は、日常的実験を通して決定できる。
1態様においては、本発明の方法は、FFAの混合物の尿素分留の後に得られる水性エタノール溶液からFFAを抽出するために使用される。
好ましくは、前記溶液中の水の濃度は5体積%〜30体積%の間である。より好ましくは、水の濃度は10体積%〜20体積%の間である。
一代替的態様においては、本発明の方法は、FAEの混合物の尿素分留の後に得られる水性エタノール溶液から脂肪酸エステル(FAE)を抽出するために使用される。上述のように、FAEは一般に、FFAに比べエタノール/水混合物内での溶解度が低い。このような方法であって使用するための適切なエタノール/水比の決定は、当業者の能力範囲内に入る。
好ましくは、前記溶液中の水の濃度は、5体積%〜20体積%である。より好ましくは、水濃度は5体積%〜10体積%の間にある。
本発明の方法は、動物又は植物供給源から得た油又は脂肪の尿素分留の後に得られるろ過物からのFFA又は脂肪酸誘導体の抽出に特に適している。かかる油および脂肪には、海洋生体(特に魚、貝および海草)から得た油;バター、ラノリン又はラードといったような動物性脂肪;(オリーブオイル脱臭剤留出物および大豆油脱臭剤留出物といったような植物油の精製から誘導された油を含めた)植物油;複合脂質(特にリン脂質およびスフィンゴ脂質);種子油(特にルリデサ、クロスグリ、マツヨイグサ;エキウム;ルナリウム;メードフォーム;ノコギリパルメット;カボチャ;およびコノテガシワ;およびラッカセイ油が含まれるが、これに制限されるわけではない。
本発明の方法は、魚油、貝油および種子油からのPUFAの抽出および動物性脂肪からの共役PUFAの抽出に特に適している。
従って、1態様においては、適切に前処理された油又は脂肪の尿素分留の後に得られた水性エタノールろ過物溶液と共に、抽出容器内に超臨界CO2が導入される。
好ましくは、油又は脂肪は魚油又は種子油である。
適切な前処理というのは、一般に、油、複合脂質又は脂肪がタンパク質残渣を除去する目的で処理されることを意味する。更に、尿素分留を受ける前に、油、複合脂質又は脂肪は一般に、FFAを生成するべく加水分解され、FAEEを提供するべくエタノールでエステル交換されるか又は上述のその他の誘導体に転換される。
すでにFFAが富化された油(例えばオリーブ油消臭剤留出物、大豆油脱臭剤留出物およびノコギリパルメット油)は、加水分解、エステル交換又はその他の誘導体への転換なしで尿素分留に付すことができるということがわかるだろう。従って、このような油は、エタノール又は水性エタノールといったような適切な溶剤又は溶剤混合物中での溶解の後直接尿素分留を受けることができる。
CO2は同時に、ろ過物溶液のpHを低下させ、FFA又は脂肪酸誘導体および大部分のエタノールを抽出する。エタノールは、助溶剤として作用し、これはFFAの溶解度を大幅に増加させる。尿素および水は、抽出容器内に沈殿させられ、水中の尿素の液体溶液として連続的に除去され得る。
FFA又は脂肪酸誘導体のCO2溶液は、適切な容器に移送され、ここで圧力は、エタノールおよびFFAが液体流として容器内に沈殿させられる点まで低減される。
圧力の低減は、FFAの画分を複数提供するべく、1段階又は多段階で実施され得る。FFAはその後、エタノールの蒸留により液体流(単複)から回収可能である。
一般に、圧力が低減されるにつれて、近臨界流体内の最も溶解度の低い脂肪酸又は誘導体が最初に沈殿することになる。最も溶解度の高い脂肪酸又は誘導体は最後に沈殿する。従って、脂肪酸又は誘導体の互いからの分離又は分留が一定の度合で達成できることがわかるだろう。
分留は、分子質量およびそれよりもはるかに低い程度で不飽和度に関係づけられるが、これは、分子質量が高く不飽和度の高い脂肪酸又は誘導体の溶解度が、一般に低分子質量の化合物に比べ低いからである。類似の分子質量の、ただし極性が異なっているAGEおよびFFA又はFAEEといった親油性化合物は同様に、極性の違いに応じて分留することもできる。
代替的に、又は段階的圧力低減による分留に加えて、FFAを更に充てんカラム内で分留することもできる。
有利には、分離ステップ(単複)の結果として得られるFFAおよびエタノール溶液は、相対的PUFA含有量を増大させるために、エタノールを蒸発させる必要なく、付加的な尿素分留ステップに付すことができる。
所望により、近臨界CO2およびエタノールにより抽出される尿素を除去するため、抽出ステップの後、圧力低減ステップの前に、高圧水洗浄カラムが導入される。これは、大部分のエタノール溶液中のPUFAエタノールエステルの希釈溶液が尿素分留からのろ過物として得られる場合に特に有用であるが、これは上述のとおり、尿素の溶解度はエタノール濃度の上昇と共に増大するからである。同様にして、付加的な水流を、CO2との接触点でろ過物に沿って射出して、尿の沈殿を改善させることもできる。
更なる態様において、本発明は、
(a) 尿素と水解物溶液を組合わせて固体尿素/親油性化合物錯体を生成するステップ;
(b) ろ過物溶液から固体錯体を分離するステップ;
(c) 尿素含有沈殿物および脂肪酸を含有する近臨界流体相を生成するべく近臨界流体とろ過物溶液を接触させるステップ;
(d) 尿素含有沈殿物から近臨界流体相を分離するステップ;および
(e) 脂肪酸を回収するべく近臨界流体相の圧力を減少させるステップ;
を少なくとも含む、脂質水解物溶液から少なくとも1つの脂肪酸を抽出するための方法を提供する。
尿素は、固体として脂質水解物に添加され得る。しかしながら、これには、尿素を溶解させるべく周囲温度より高く水解物溶液を保持しておくことが必要であり得、その結果PUFAは分解する可能性がある。従って水解物溶液は一般には、尿素溶液と組合わされることになる。
一代替的態様においては、脂質水解物溶液は、カラム又は充てん床の形をした細かく粉砕された固体尿素に添加される。一般的には、該方法は、SFA又は誘導体が尿素と固体錯体を形成する温度で実施される。好ましくは、該方法は、MUFA又は誘導体が尿素と固体錯体を形成する温度で実施される。脂質水解物溶液は、カラム又は床を通過させられ、パーコレーション、ろ過又はその他の適切な手段により固体材料から分離されたろ過物を提供する。
固体尿素錯体は一般に飽和脂肪酸が富化されており、一方ろ過物は不飽和脂肪酸が富化されるということがわかるだろう。
脂質水解物溶液は一般に、適切な脂肪、複合脂質、油又はそれらの混合物のアルカリ水解物によって得られることになる。
所望により、脂質水解物溶液は、尿素と組合わされる前に不凍化される。水解物溶液は、−20℃と10℃の間の範囲内の温度まで冷却され、例えばSFA、ステロール、ろうおよび脂溶性ビタミンといったような脂質水解物溶液のいくつかの成分を沈殿させる。代替的には、沈殿した材料は、ろ過又はその他の適切な手段により脂質水解物溶液から除去することができる。
1つの態様においては、脂質水解物溶液は、トリグリセリドおよびワックスエステルを両方共含有する魚、動物又は植物油の加水分解から得られる。従って、この態様においては、脂質水解物溶液は、FFAおよび脂肪アルコールを含有する。
更に好ましい態様においては、脂質水解物溶液は、トリグリセリドとジアシルグリセリルエーテルの両方そして所望によりスクアレンを含有する魚油の加水分解から得られる。従ってこの態様においては、脂質水解物溶液はFFAおよびアルコキシグリセリルエーテル、そして所望によりスクアレンを含有する。
特に好ましい態様においては、脂質水解物溶液は、DHAおよびEPAが豊富なトリグリセリドを含有する魚油の加水分解から得られる。従ってこの態様においては、脂質水解物溶液は実質的にFFAを含み、そのうち一部はEPAおよびDHAである。
他の好ましい態様においては、脂質水解物は、GLAそして所望によりALAが豊富なトリグリセリドを含有する種子油の加水分解から得られる。従って、この態様においては、脂質水解物溶液は実質的に、FFAを含み、そのうちの一部分はGLAそして所望によりALAである。
脂質水解物溶液は、一般に高いpHを有し又同様にグリセロールおよびアルカリ塩をも含有することになる。
かかる溶液が近臨界CO2を用いた本発明の方法に付された場合、CO2との反応に起因して形成するアルカリ炭酸塩がそうであるように、富有水相内に同じくグリセロールが沈殿することになる。有利には、溶液のpHは、抽出容器の圧力を低下させることなくFFAが近臨界流体内に抽出され、抽出容器から連続的に実質的に水性の液相が除去され得るような形で低減される。
一代替的態様においては、本発明の方法は、適切なアルコールでの脂質のエステル交換の後に得られる溶液から脂肪酸エステルを抽出するために使用される。
好ましくは、脂質は、C1〜C4アルコールで、より好ましくはエタノールでエステル交換される。
本発明の方法は、適切な溶剤又は溶剤混合物内での、すでにFFXが豊富な油の溶解の後に得られる溶液からの非グリセリド化合物の抽出に対しても応用可能である。
従って、一代替的態様においては、本発明は、油溶液から非グリセリド成分を抽出するための方法であって、前記油溶液が適切な溶剤又は溶剤混合物中に溶解した油を含む方法であって、
(a) 尿素と油溶液を組み合わせて固体尿素/親油性化合物錯体を生成するステップ;
(b) ろ過物溶液から固体錯体を分離するステップ;
(c) 尿素含有沈殿物および非グリセリド成分を含有する近臨界流体相を生成するべく近臨界流体とろ過物溶液を接触させるステップ;
(d) 尿素含有沈殿物から近臨界流体相を分離するステップ;および
(e) 非グリセリドを回収するべく近臨界流体相の圧力を減少させるステップ;
を少なくとも含む方法を提供する。
好ましくは、非グリセリド成分は、スクアレン、ビタミンEおよびカロチノイドからなる群の中から選択される。
好ましくは、油は、オリーブ油脱臭剤留出物;大豆油脱臭剤留出物;およびノコギリパルメット油からなる群の中から選択される。
好ましくは、油溶液は、溶剤又は溶剤混合物がエタノール又は水性エタノールである。
所望により、溶液は、尿素と組合わされる前に不凍化される。
本発明の方法は同様に、例えばSFA、MUFA(特にオレイン酸)といった親油性化合物およびアルコキシグリセリルエーテルの、尿素分留中に得られた固体尿素溶剤混合物からの抽出に対しても応用可能である。尿素錯体が、充分に高い温度で適切な溶剤混合物内で溶解させられた場合、該錯体は解離することになる。溶剤混合物をこのとき本発明の方法内で近臨界流体と接触させて尿素を沈殿させ、LCPを回収することができ、この化合物を今度は複数のステップで分留することができる。有利には、尿素を回収し、その後の分留方法で再利用することが可能である。
従って、一代替的態様においては、本発明の方法は更に、親油性化合物を抽出するステップを更に含み、少なくとも
(f) 溶液を形成するべく適切な溶剤又は溶剤混合物内に固体尿素/親油性化合物錯体を溶解させるステップ;
(g) 尿素含有沈殿物および親油性化合物を含有する近臨界流体相を生成するべく、該溶液と近臨界流体を接触させるステップ;
(h) 尿素含有沈殿物から近臨界流体相を分離するステップ;および
(i) 親油性化合物を回収するべく近臨界流体相の圧力を減少させるステップ、
を含む。
好ましくは、溶剤又は溶剤混合物はC1〜C4アルコールを含有する。より好ましくは、溶剤又は溶剤混合物はエタノールを含有する。
好ましくは、溶剤又は溶剤混合物は水性アルコールである。
好ましい態様においては、親油性化合物はオレイン酸である。
本発明は、本発明を包含する、魚油からのポリ不飽和脂肪酸(PUFA)の抽出のための方法を示す単純な流れ図である図1を参照することによって、より良く理解できる。この図に表わされた方法では、魚油の水性エタノール溶液は加水分解されて、FFAを含有する脂質水解物溶液を提供する。水解物溶液は所望により、酸添加により約5〜約7の間のpHに中和される。
本発明の方法が次に適用され、この方法であっては、
(1) 水解物溶液が尿素と組合わされ;
(2) 結果として得られた混合物がろ過されて、PUFAを含有するろ過物および尿素、SFAおよびMUFAを含む固体を与え;
(3) ろ過物が近臨界流体と接触させられて、PUFAおよびエタノールを含む近臨界流体相およびグリセロールおよび尿素の水溶液である生成物流を与え;
(4) 近臨界流体相が水溶液から分離され、
(5) 近臨界流体相の圧力が低減されて、PUFAのエタノール溶液である他の生成物流を提供する。
ステップ(3)〜(5)は「抽出する」という語が意味しているものである。
PUFAのエタノール溶液は、PUFAの濃度を更に増大させるべく更なる尿素分留および近臨界流体抽出に付される可能性がある。代替的には、エタノールを蒸発させてPUFAを得ることもできる。
SFAおよびMUFAが富化された尿素含有固体は、水性エタノール中に溶解させられ、本発明の方法が適用され、この方法であっては、
(1) 溶液が近臨界流体と接触させられて、SFA、MUFAおよびエタノールを含む近臨界流体相および尿素の水溶液である生成物流を与え;
(2) 近臨界流体相が水溶液から分離され;
(3) 近臨界流体相の圧力が低減されて、SFAおよびMUFAのエタノール溶液である他の生成物流を提供する。
「抽出する」という用語がステップ(1)〜(3)にも適用され得るということがわかるだろう。
SFAおよびMUFAのエタノール溶液からエタノールを蒸発させることによって、SFAおよびMUFAが得られる。
かくして、いかなる炭化水素溶剤も使用することなく脂肪酸;PUFA、MUFAおよびSFAを抽出することが可能である。
更なる態様においては、本発明は、本発明の方法によって抽出された場合に親油性化合物又は複数の親油性化合物を提供する。
本発明の方法を用いると、非食品グレードの溶剤残渣を含まない状態で親油性化合物を得ることができる。従って、かかる親油性化合物は、栄養補助食品内で又はとして、或いは医薬品および化粧品の処方内で使用するのに適している。
実験
器具
図2に示されたパイロット規模の10リットル入りの器具の中で実験を行なった。
10リットル入り器具の実験のための一般的手順および方法
10リットル入りの器具が図2に示され、この図を参照しながら記述される。CO2(又はその他のNCS)は、液体供給シリンダCYL1およびCYL2によって器具に供給された。その後CO2は、冷水トラップWT1および凝縮器/過冷却器HX1内を通ってから、容積移送式ポンプMP1により作動圧力まで圧縮された。圧縮されたCO2は次に予熱器熱交換器HX2を通過させられ、次に垂直下降管を介してか又は下降管と静止型混合器を介して抽出容器EX1内に入った。
同時に、尿素および脂肪誘導体(酸又はエチルエステル)、水およびエタノールを含有する溶液が、はかりB1上に取付けられた供給タンクLT1から撤去され、次にピストンポンプLP1により開放圧力まで圧縮された。その後高圧溶液は、EX1へと移行した下降管/静止型混合器の直接のT字継手内のCO2と混合された。尿素および水が沈殿させられ、EX1内の圧力を低下させることなくバルブEXV1を介してEX1のベースから規則的な時間的間隔で回収された。脂肪誘導体およびエタノールは、CO2中で溶解させられ、容器の上面近くの出口を介して抽出容器を離れた。
組合さったCO2富有溶液は次にバルブEXV4(容器EX2をバイパスするため、バルブEXV3およびEXV7は閉じられている)、減圧バルブCV1(ここで圧力は9〜120バールまで低減させられる)を通り、次にジャケット付き分離容器SV1内に入る。抽出物の一部分および少量のエタノールがこの容器内に沈殿した。この抽出物は、バルブER4を通って30バールに保持された付加的分離器内にそして次にバルブVV4を通って更に減圧することによって、規則的な時間的間隔で回収された。エタノールが、真空下の蒸発により抽出物から除去された。結果としてのPUFAは、熱湯で洗浄され、同時抽出された全ての尿素が除去された。
30バールでのエタノールのフラッシングの結果として得られたCO2は、リリーフバルブRV4を介して大気中へと放出された。CO2と抽出物の大部分は、SV1の上面から退出し、次に背圧調整器BPR1まで通過し、ここで圧力がシリンダ圧力(50〜60バール)まで減少されてから、熱交換器HX3を介して第2の分離器SV2内に入った。抽出物およびエタノールの残りのものは、この容器の中に沈殿させられた。この抽出物は、バルブEV5を通って容器SV5内へ30バールまでそしてその後バルブVV5を通って更に減圧することによって規則的な時間的間隔で回収された。エタノールは、真空下での蒸発によって抽出物から除去された。結果として得たPUFAは熱湯で洗浄され、同時抽出されたあらゆる尿素が除去された。
30バールでのエタノールのブラッシングの結果として得られたCO2は、リリーフバルブRV5を介して大気中へと放出された。CO2の大部分は、SV2の上面から退出し、次に、コリオリス質量流量計FM1、冷却器熱交換器HX4を通過してから、水トラップWT1を介してMP1へと再循環して戻された。
例7および8については、付加的な水−洗浄容器EX2が使用された。抽出容器EX1と分離器溶剤1の間の流路内にEX2が挿入された。バルブEXV3およびEXV7は、容器EX1およびEX2を通って逐次的にCO2が流れることができるようにするため開いており、バルブEXV4は閉鎖された。水を容器EX2内に圧送するためには、LP1と同じである高圧ポンプLP2が用いられた。洗浄カラムEX2は、寸法および動作が実質的に抽出容器EX1と同一である。EX1からの高圧溶液(CO2および溶解した抽出物)は、EX2内へと通過した下降管/静止型混合器の直前のT字継手内のポンプLP2からの水と混合された。同時抽出されたEX1からの尿素およびLP2からの水が沈殿させられ、(EX1について以上で記述した通り、バルブEXV2を介してEX2の基底から規則的な時間的間隔で回収された。脂肪誘導体および一部のエタノールは、CO2内に溶解した状態にとどまり、容器の上面近くの出口を介して抽出器EX2から出た。組合さったCO2富有溶液は次に、標準的作業について上述した通り、減圧バルブSV1を通過した。真空下での蒸発によりSV1およびSV2から得られた抽出物標本からエタノールが除去された。標本は、水洗浄ステップで全ての尿素が除去されてしまったことから、水での洗浄を必要としなかった。
材料と方法
工業グレードの液体二酸化炭素はBOC(ニュージーランド)Ltdにより供給された。リングおよびサメの肝油は、MacCure Seafoods Ltd(ネルソン、ニュージーランド)により供給された。工業グレードの尿素は、Petrochem NZ Ltd.によって供給された。脂肪酸又はエチルエステルの合成において使用されるその他の化学物質は全て、実験室グレードであった。
魚油からの遊離脂肪酸の生成
(90%のエタノール中の)1MのKOH5Lと1kgの魚油を、穏やかに撹拌しながら暗所において窒素下で室温にて一晩反応させることによって、遊離脂肪酸(FFA)を調製した。
魚油FFAの尿素分留
エタノール中の加水分解した魚油の溶液を、6NのHClをゆっくりと添加することによって中和した(標準的に約450mLの酸が必要であった)。20Lのガラス容器中で65℃で90%のエタノール(5L)中に尿素(1.5kg)を溶解させた。魚油FFA溶液(60℃に予熱したもの)をゆっくりと尿素溶液に添加し、混合物を1時間室温で放置した。その後混合物を4℃か又は−20℃まで冷却し、一晩放置してその後混合物をWhatman #1ろ紙を通して真空ろ過した。
加水分解した魚油(リングおよびアブラツノザメ)の第2の分留を、例から得たFFA/エタノール混合物上で実施した。混合物の量は、約4L(リング、うち350gはFFA)および約7.5L(サメ;うち550gはアルコキシグリセリルエーテル(AGE))であった。これらを尿素溶液に添加し(それぞれ、65℃で90%のエタノール4L中の1kgの尿素;および65℃で90%のエタノール7.5L中の1.8kgの尿素)、結果としての混合物を−20℃まで冷却した。各々の分留について、全収集済みろ過物の標本(10ml)を石油エーテル中に抽出して、液体のFFA(およびAGE)含有量を決定した。同様にして、各々の分留について、全結晶の標本(10g)も石油エーテル中に抽出して固体のFFAおよびAGE含有量を決定した。抽出物中の飽和(SFA)、モノ不飽和(MUFA)およびポリ不飽和(PUFA)脂肪酸およびAGEの百分率を決定するためにガスクロマトグラフィ(GC)によりこれらの抽出物を分析した。
魚油からの脂肪酸エチルエステル(FAEE)の生成
穏やかに撹拌しながら暗所において窒素下で室温にて3時間、0.5Mのナトリウムエトキシド/エタノール溶液1.33Lと1kgの魚油を反応させることによって、FAEEを調製した[4]。反応を急冷するために精製水(250ml)を添加した。希HCl(2N、125ml)を添加し、混合物を2相に分離した。グリセロールと塩を含有する下部層は廃棄した。上部層を精製水(500ml)で洗浄し、下部層を再び廃棄した。脂肪酸エチルエステルおよびサメ油標本についてはグリセロールエーテルを含有する上部層を次に収集した。魚油トリグリセリドのFAEEへの完全な転換を、薄層クロマトグラフィ(TLC)によって確認した。
魚油FAEEの尿素蒸留
10L入りのねじ付きびんの中の65℃で90%のエタノール(6L)中に尿素(1.5kg)を溶解させた。エタノール(500ml)中に溶解し60℃まで予熱されたFAEE(500g)をゆっくりと尿素溶液中に添加した。瞬間的に結晶が形成し、混合物を水浴から除去し1時間室温に置いた。その後混合物を冷蔵し、室温で一晩放置し、その後混合物をWhatman #1のろ紙を通して真空ろ過した。全収集済みろ過物(6.5L)の標本(10ml)を石油エーテル中に抽出して液体のFAEE含有量を決定した(151g)。全結晶(1.9kg)の標本(10g)を同様に、石油エーテル中に抽出して固体のFAEE含有量を決定した。抽出物中のSFA、MUFAおよびPUFAの百分率を決定するためにGCにより分析した。
脂肪酸、エチルエステル、グリセリルエーテルの分析
脂質クラスのTLC分析
脂質標本を、石油エーテル(30〜40mg/ml)中で溶解させ、シリカゲル平板(Merck、60F254)上にスポットした。石油エーテル:ジエチルエーテル:酢酸(80:20:1)溶剤混合物に平板をたどらせることによって、非極性脂質クラスを分析した。その後、(エタノール中2%の)硫酸溶液中に平板を浸漬し、ヒートガンで黒焦げにすることにより、スポットが発生した。
脂肪酸組成物のGC分析
FFA又は魚油を、分析の前に脂肪酸メチルエステル(FAME)に転換させた[15]。(1mgのノナデカン酸を含有する、0.5mlの)ヘキサン中に油(20mg)を溶解させ、密封した試験管内のメタノール中の1%のH2SO4に添加した。50℃で一晩、試験管を水浴中に置く。混合物にヘキサン(2ml)および5%の塩化ナトリウム溶液(2ml)を添加し、(FAMEを含有していた)有機層を除去した。その後2%の重炭酸ナトリウム溶液(2ml)で有機層を洗浄した。
アセトン処理によりGC分析のためにグリセリルエーテルを誘導体化した[16]。加水分解されたサメ油(20mg)をアセトン(5ml)および2滴の過塩素酸に加え、30分間静置させた。反応を冷却するために水(3ml)を添加し、混合物をエタノールKOH(1M、1ml)の添加により塩基性化した。グリセリルエーテルのイソプロピリデン誘導体を石油エーテル(2×3ml)中に抽出し、GCで分析した。水相を次に酸性化し(1mLの2NHCl)、FFAを石油エーテル(2×3ml)中に抽出し、GC分析のためFAMEに転換させた。
FAEEは、分析のため単に石油エーテル(10mg/ml)中で溶解させた。
10PSIの入口圧力をもつEC−Wax(Alltech)カラム(30m×0.25mm×0.25μm)の備わったHewlett-Packard 5890 GCを用いてGC分析を実施した。オーブン温度は3分間165℃に保ち、次に4℃/分で195℃まで加熱し、10分間保持した。その後温度を4℃/分で225℃まで上昇させ、最終保持時間は12分であった。炎イオン化検出器(FID)を用いてFAEEを検出した。滞留時間を脂肪酸標準のものおよび以前に充分特徴づけされた天然油(タラの肝油)の中に含まれている脂肪酸のもので比較することにより、ピークを識別した。
例1
尿素、グリセロール、塩およびFFAの分離
この例は、魚油トリグリセリドからFFAへの転換とその直後に続く尿素錯化からFFAを回収するための方法を示している。
水酸化カリウムを用いてエタノール/水(90:10の質量比)の中で、10.8%のDHAおよび24.0%のPUFAを含むリング肝油(1kg)を加水分解した。最終溶液のpHは約14であった。1kgの尿素を90質量%のエタノール/水3L中に混合し60℃まで加熱することにより、飽和尿素溶液を調製した。この溶液を次に脂肪酸水解物と混合し、ゆっくりと冷却させた。全溶液を次に一晩冷凍庫の中に置き、その後翌日に取り出し、ろ液から固体尿素錯体を分離するべく重力下でろ過した。その後6.74kgのろ過物を200バールで、時間あたり1.80kgの平均質量流速で圧送した。沈殿チャンバに入る前に、ろ過物を超臨界CO2と200バール40℃で混合した。超臨界二酸化炭素を一時間約12.3kgの速度で圧送した。主として水、尿素、グリセロールおよびリン脂質誘導体の沈殿物を、一時間約0.61kgの速度で沈殿チャンバの底面から得た。超臨界二酸化炭素および溶解したエタノールおよびFFAは、逐次的減圧により2つの分離段を通過した。分離器具は、それぞれ約110バールおよび60バールに保持した。
最初の分離段は、主としてC18〜C22MUFAおよびPUFAそして幾分かのエタノールを含有する抽出物を時間あたり0.15kgの平均速度で生成した。エタノールの蒸発後この画分内で合計70gのFFAを回収し、全シス−4,7,10,13,16,19−ドコサヘキサエン酸(DHA)含有量は22.7質量%でありPUFA含有量は40.8質量%であった。
第2の分離段は、主としてC16〜C22のMUFAおよびPUFA、そしてエタノールを含有する第2の抽出物画分を時間あたり0.97kgの平均速度で生成した。この画分から合計293gのFFAを得(既知の質量の標本からのエタノールの蒸発後)、DHA含有量は19.2質量%、PUFA含有量は35.8質量%であった。FFAの合計回収量は、ろ過物のヘキサン抽出によって決定したところ供給原料質量の86%であった。
例2
2回の結晶化後の尿素ろ過物からのFFAの回収
この例は、FFAからのエタノールの中間蒸発無しの逐次的尿素錯化および超臨界抽出によるPUFAの2段濃縮を示している。
例1の第1の分離段から得たFFAを、第2の分離段生成物として得たエタノール/FFA溶液(からFFA含有量およびプロフィールを決定するのに用いられた少量を差引いたもの)に添加した。この溶液を次に、例1に記述される通り、約1:1という尿素対FFAの質量比で飽和尿溶液と混合した。溶液を冷却し次に一晩冷凍庫の中で冷蔵させた後、ろ過し、その後200バールで、一時間1.69kgの平均質量流速で6.35kgのろ過物を圧送した。沈殿チャンバ内に入る前にろ過物を200バールおよび45℃で超臨界CO2と混合させた。超臨界二酸化炭素を一時間約12.8kgの速度で圧送した。主としてエタノール、水、および尿素の沈殿物を、一時間約0.15kgの速度で沈殿チャンバの底面から得た。超臨界二酸化炭素および溶解したエタノールおよびFFAは例1で記述した通り逐次的減圧により2つの分離段を通過した。
最初の分離段は、主としてC20〜C22PUFAおよびPUFAそして幾分かのエタノールを含有する抽出物を時間あたり0.25kgの平均速度で生成した。エタノールの蒸発後この画分内で合計15gのFFAを回収し、DHA含有量は72質量%でありPUFA含有量は96.3質量%であった。
第2の分離段は、主としてC18〜C22のPUFAおよびエタノールを含有する第2の抽出物画分を時間あたり1.26kgの平均速度で生成した。この画分から合計94gのFFAを得(既知の質量の標本からのエタノールの蒸発後)、DHA含有量は59質量%、PUFA含有量は89.4質量%であった。FFAの合計回収量は、ろ過物のヘキサン抽出によって決定したところ供給原料質量の95%であった。
例3
固体からの尿素およびFFAの回収
この例は、尿素錯体からのFFAの回収、および更なる使用のために再循環され得る溶解した尿素画分の生成について実証している。これは同様に、逐次的減圧によるFFAからのAGEの分離も示している。
アブラツノザメのFFAおよびAGEを23質量%の濃度で含有する尿素/FFA錯体(1210g)を、2400gのエタノールおよび1600gの水を含有する混合物内で溶解させた。固体全てが溶解してしまうまで混合物を40℃まで加熱して穏やかに撹拌した。均質液相を次に200バールで、一時間約1.52kgの質量流速で圧送し、沈殿チャンバ内に入る前に200バール、40℃で超臨界二酸化炭素と混合した。超臨界二酸化炭素を一時間約12kgの速度で圧送した。主として、水および尿素の沈殿物を、一時間約0.88kgの速度で沈殿チャンバの底面から得た。超臨界二酸化炭素および溶解したエタノールおよびFFA/AGEは例1で記述した通り逐次的減圧により2つの分離段を通過した。
最初の分離段は、ほぼ排他的にAGE、少量のC20〜C22MUFAそして幾分かのエタノールを含有する抽出物を時間あたり0.06kgの平均速度で生成した。エタノールの蒸発後この画分内で合計73gのAGEおよびFFAを回収した。
2の分離段は、主としてC14〜C18のSFAおよびMUFAおよびエタノールを含有する第2の抽出物画分を時間あたり0.48kgの平均速度で生成した。この画分内ではいかなるAGEも回収されなかった。エタノールの蒸発後、この画分から合計194gFFAを得た。FFAおよびAGEの合計回収量は、高温エタノール/水中の溶解後の尿素錯体のヘキサン抽出によって決定したところ供給原料質量の96%であった。
例4
尿素ろ過物からのFAEEの液体CO2の回収。
この例は、9.3%のDHAおよび22.5%のPUFAを含有するリング肝油のFAEEおよびエタノール、水、尿素を含むろ過物溶液からのFAEEの回収について記述している。
65℃でエタノール/水(6L、90%のエタノール)中に1.5kgの尿素を溶解させることによって、ろ過物を調製した。エタノール(500ml)中に溶解させ60℃に予熱した500gのFAEEをゆっくりと尿素溶液に添加した。混合物を4℃までゆっくりと冷却し、次に真空ろ過して6.5Lのろ過物を得た。ろ過物内には151g、尿素固体内には322gのFAEEが保持された。時間あたり1.2kgの速度で器具中に1,206kgのろ過物溶液を圧送し、298Kおよび70バールで液体CO2と混合した。CO2を時間あたり13kgの速度で圧送した。
44gのFAEEを55バール、313Kで作動する単一の分離器具内で97%の収量で回収した。FAEEは29%のDHAおよび50%のPUFAを含有していた。
例5
尿素ろ過物からのFAEEの液体プロパン回収
この例は、例4で使用されたものと同じろ過物溶液からのFAEEの回収について記述する。
2.412kgのろ過物溶液を器具の中に圧送し、40バールの圧力および313Kの温度で超臨界プロパンと混合させた。
9バールの圧力および313Kの温度で動作する単一の分離器具から81gのFAEEを98%の収量で回収した。FAEEは25%のDHAおよび47%のPUFAを含有していた。
例6
尿素ろ過物からのルリヂサFFAの超臨界CO2回収
この例は、60.4%のPUFAおよび22.4%のガンマ−リノレン酸(GLA)を含有するルリヂサ油のFFAおよびエタノール、水、尿素を含有するろ過物溶液からのFFAの回収について記述している。ルリヂサ油は、ルリヂサ種子の超臨界抽出によって得られた。
KOH(101.8g)を含有するエタノール/水(1800mlのエタノール、200mlの水)中で、ルリヂサ油(401.1g)を加水分解した。完全な反応を保証するべく混合物を一晩撹拌した。次に、加水分解されたルリヂサ油の溶液を6NのHCLで中和した。結果として得た2つの相を分離させ、底部相を廃棄した。尿素600gを65℃でエタノール/水(2L、90%のエタノール)中に溶解させることによって、尿素溶液を調製した。尿素溶液に対し、水解物溶液(60℃まで予熱されたもの)の上部相を添加し、混合物を室温まで冷却した。混合物を−20℃で一晩冷凍庫内に置き、その後真空ろ過して約4.3Lのろ過物を得た。ろ過物中には238g、尿素固体中には144.3gのFFAが保持された。時間あたり1.1kgの速度で器具中に3.629kgのろ過物溶液を圧送し、313Kおよび200バールで液体CO2と混合した。CO2を時間あたり23.2kgの速度で圧送した。FFAの回収のため2段減圧を伴って、分留を実施した。
緑色の抽残物が得られ、これは葉緑素のせいであった。
35.5%のGLAおよび89.0%のPUFAを含有する172gのFFAを、323Kおよび100バールで動作する第1の分離器具内で回収した。
313Kおよび48バールで動作する第2の分離器具内では、36.8%のGLAおよび88.5%のPUFAを含有する32gのFFAを回収した。
例7
付加的な水洗浄ステップを伴う尿素ろ過物からの不凍化されたルリヂサFFAの超臨界CO2回収
この例は、脂肪酸画分中に当初23.0%のGLAおよび60.8%のPUFAを含有するルリヂサ油のFFAおよびエタノール、水、尿素を含有するろ過物溶液からのFFAの回収について記述している。
初期GLA含有量を増大させるため、尿素ステップの前にFFA溶液を不凍化した。その後超臨界抽出の前に2段尿素分留を実施した。超臨界抽出の後、そして第1の分離器具の前に、脂肪酸の回収前に同時抽出された尿素を全て除去するべく高圧水洗浄ステップを含ませた。ルリヂサ油は、超臨界CO2でのルリヂサ種子の抽出からの廃画分(副抽出物)として得られた。油は、トリグリセリド、遊離脂肪酸および幾分かのろうを含有していた。
KOH(250g)を含有するエタノール/水(4500mlのエタノール、500mlの水)中で、ルリヂサ油(1003.5g)を加水分解した。完全な反応を保証するべく混合物を一晩撹拌した。次に、加水分解されたルリヂサ油の溶液を6NのHCLで中和した。結果として得た2つの相を分離させ、底部相を廃棄した。上部相を一晩−20℃で冷凍庫内に置いた。溶液をろ過し、446gの固体(ろう、飽和脂肪酸および塩)を含有していた沈殿物を廃棄した。65℃でエタノール/水(5L、90%エタノール)中に1.5kgの尿素を溶解させることによって尿素溶液を調製した。上部相ろ過物(約4L)中に溶解させられ60℃まで予熱された26.4%のGLAおよび70.6%のPUFAを含むFFA700gをゆっくりと尿素溶液に添加した。混合物をゆっくりと4℃まで冷却し、次に4℃で真空ろ過して約8Lのろ過物を得た。ろ過液を予熱し、更なる尿素を添加して濃度を第1の尿素分留と同じレベルにした。この溶液を一晩−20℃まで冷却し、その後、4℃で真空ろ過して140.0gのPUFAを含有する約8Lの溶液を与えた。一時間あたり1.68kgの速度で器具の中に6.683kgのろ過物溶液を圧送し、313Kおよび200バールで超臨界CO2と混合した。CO2を一時間24.6kgの速度で圧送した。
第1の抽出容器から一時間0.31kgの速度で緑色の抽残物が得られた。CO2、エタノールおよび抽出された脂肪酸が第2の抽出容器まで通過し、ここで溶液は一時間に0.91kgの速度で圧送された水と混合された。この抽出容器から時間あたり1.20kgの平均速度で第2の抽残物流が得られた。FFAの回収のための2段減圧を伴って、分留を実施した。
100バール、323Kで動作する第1の分離器具内で71.7%のGLAおよび94%のPUFAを含む74gのFFAを回収した。
48バール、313Kで動作する第2の分離器具内で75.6%のGLAおよび96%のPUFAを含む57gのFFAを回収した。
例8
付加的な水洗浄ステップでの尿素ろ過物からのFAEEの超臨界CO2回収
この例は、11.6%のDHAおよび21.0%のPUFAを含有するリング肝油のFAEEおよびエタノール、水、尿素を含有するろ過物溶液からのFAEEの回収について記述している。同時抽出された尿素をことごとく除去するため、超臨界抽出の後でかつ第1の分離器具の前に、高圧水洗浄ステップを含ませた。FAEEは、以上で記述した方法に従って調製した。
65℃でエタノール/水(6L、90%エタノール)中に1.5kgの尿素を溶解させることにより、尿素溶液を調製した。エタノール(500ml)中で溶解させ60℃に予熱した500gのFAEEを尿素溶液中にゆっくり添加した。混合物を4℃までゆっくりと冷却し、その後真空ろ過して6.2Lのろ過物を得た。ろ過物の中には214g、尿素固体中には234gのFAEEが保持された。時間あたり1.73kgの速度で器具の中に5.096kgのろ過物溶液を圧送し、315Kおよび200バールで超臨界CO2と混合した。CO2を時間あたり23.2kgの速度で圧送した。
時間あたり0.20kgの平均速度で第1の抽出容器から抽残物流を回収した。CO2、エタノールおよび抽出されたFAEEは第2の抽出容器まで通過し、ここで溶液は一時間に0.99kgの速度で圧送された水と混合された。この抽出容器から時間あたり1.34kgの平均速度で第2の抽残物流が得られた。FAEEの回収のための2段減圧を伴って、分留を実施した。
100バール、323Kで動作する第1の分離器具内で31.1%のDHAおよび54.9%のPUFAを含む71gのFFAを回収した。
50バール、313Kで動作する第2の分離器具内で23.1%のDHAおよび42.46%のPUFAを含む122gのFAEEを回収した。
低分子質量のFAEEが第2の分離器具内で濃縮された。両方の分離器具からの抽出物は共に尿素を含んでいなかった。
産業上の利用分野
以上の論述から、本発明が使用された場合、動物又は植物供給源から得られた粗製脂肪又は油からポリ不飽和脂肪酸又はその誘導体を抽出するための方法が提供される、ということがわかるだろう。該方法内で使用された溶剤は、食品グレードの有機溶剤であってよく、従って、該ポリ不飽和脂肪酸又は誘導体は、栄養補助食品として又は医薬品および化粧品の処方において使用するために適している。
該方法は、魚油からポリ不飽和脂肪酸を抽出し、かくして低乃至中価値の製品の価値を高めるために特に適している。
当業者であれば、当該記述が一例としてのみ提供され本発明の範囲がそれに制限されるわけではない、ということが更にわかるだろう。
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図1は、魚油からのポリ不飽和脂肪酸(PUFA)の抽出のための方法を示す単純な流れ図である。 図2は、本発明の抽出方法を実施する上で使用するのに適した10リットル容量の抽出器具の概略図である。

Claims (82)

  1. 親油性化合物および尿素を少なくとも含む溶液から該親油性化合物を抽出するための方法であって、少なくとも、
    (a) 尿素含有沈殿物および親油性化合物を含有する近臨界(near-critical)流体相を生成するべく、該溶液と近臨界流体を接触させるステップ;
    (b) 尿素含有沈殿物から近臨界流体相を分離するステップ;および
    (c) 親油性化合物を回収するべく近臨界流体相の圧力を減少させるステップ、
    を含む方法。
  2. 親油性化合物が、トリグリセリドおよびグリセロールエーテルの誘導体および非グリセリド親油性化合物からなる群の中から選択される請求項1に記載の方法。
  3. 親油性化合物が、脂肪酸;脂肪酸C1〜C4アルコールエステル;脂肪酸アミン;脂肪酸アミド;アルコキシグリセロールエーテル;および脂肪アルコールからなる群の中から選択される請求項1又は2に記載の方法。
  4. 親油性化合物が脂肪酸又はその誘導体である請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 脂肪酸又はその誘導体がC18又はそれ以上の長さの炭素原子の連鎖を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 脂肪酸又はその誘導体が不飽和である請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 不飽和脂肪酸又はその誘導体がポリ不飽和である請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. ポリ不飽和脂肪酸又はその誘導体が、全シス−5,8,11,14,17−エイコサペンタエン酸;全シス−4,7,10,13,16,19−ドコサヘキサエン酸;6,9,12−オクタデカトリエン酸;9,12,15−オクタデカトリエン酸;9,11−オクタデカジエン酸およびそれらの誘導体からなる群の中から選択される請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 親油性化合物が、脂溶性ビタミン;ステロール;ワックスエステル;カロチノイドおよび炭化水素からなる群の中から選択される請求項1又は2に記載の方法。
  10. 親油性化合物が脂溶性ビタミンである請求項9に記載の方法。
  11. ビタミンが、ビタミンA;ビタミンD;ビタミンEおよびそれらのエステルからなる群の中から選択される請求項9又は10に記載の方法。
  12. 親油性化合物がカロチノイドである請求項1又は2に記載の方法。
  13. カロチノイドが、アスタキサンチン;β−カロチン;およびリコペンからなる群の中から選択される請求項12に記載の方法。
  14. 親油性化合物が炭化水素である請求項1又は2に記載の方法。
  15. 炭化水素がスクアレンである請求項14に記載の方法。
  16. 溶液がC1〜C4アルコール含有溶液である請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
  17. アルコールがエタノールである請求項16に記載の方法。
  18. 溶液が水性アルコール含有溶液である請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 溶液が、複数の親油性化合物の尿素分留から得られたろ過物である請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 複数の親油性化合物の尿素分留から得られた固体尿素錯体を溶解させることによって溶液が調製される請求項16〜18のいずれか1項に記載の方法。
  21. 親油性化合物が、飽和脂肪酸;モノ不飽和脂肪酸およびアルコキシグリセリルエステルからなる群の中から選択される請求項20に記載の方法。
  22. 親油性化合物がオレイン酸である請求項21に記載の方法。
  23. 溶液が、適切なアルコールと単数又は複数の脂質のエステル交換の後に得られる請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  24. アルコールがエタノールである請求項23に記載の方法。
  25. 近臨界流体が、超臨界CO2;液体CO2;エタン;エチレン;プロパン;プロピレン;ブタン;フッ素化C2〜C3炭化水素;亜酸化窒素;六フッ化硫黄;ジメチルエーテル;ジメチルエーテルの部分および完全フッ素化類似体;およびこれらの気体のうちの任意の2つ又はそれ以上の気体の混合物からなる群の中から選択される請求項1〜24のいずれか1項に記載の方法。
  26. 近臨界流体がフッ素化C2〜C3炭化水素である請求項25に記載の方法。
  27. フッ素化C2〜C3炭化水素が1,1,1,2−テトラフルオロエタンである請求項25又は26に記載の方法。
  28. 近臨界流体が超臨界CO2又は液体CO2である請求項25に記載の方法。
  29. 近臨界流体が超臨界CO2である請求項28に記載の方法。
  30. 溶液が、308〜353Kの範囲内の温度でかつ150〜500バールの範囲内の圧力で、超臨界CO2と接触させられる請求項29に記載の方法。
  31. 圧力が150〜300バールの範囲内にある請求項30に記載の方法。
  32. 溶液および近臨界流体が静止型混合器を用いて接触させられる請求項1〜31のいずれか1項に記載の方法。
  33. 尿素含有沈殿物が水溶液として得られる請求項1〜32のいずれか1項に記載の方法。
  34. 尿素含有沈殿物が更に着色化合物を含有する請求項1〜33のいずれか1項に記載の方法。
  35. 着色化合物がクロロフィル誘導体である請求項34に記載の方法。
  36. 近臨界流体相の圧力が、親油性化合物を含有する2つ以上の画分を回収するため複数のステップで低減される請求項1〜35のいずれか1項に記載の方法。
  37. 容器の圧力を低減させることなく、尿素含有沈殿物および近臨界流体相が抽出容器から連続的に除去される連続方法として抽出が実施される請求項1〜36のいずれか1項に記載の方法。
  38. 親油性化合物を回収するための近臨界流体相の圧力を低減させる前に高圧水洗浄カラム内で近臨界流体相を洗浄するステップを更に含む、請求項1〜37のいずれか1項に記載の方法。
  39. 請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法により抽出された際の親油性化合物。
  40. (a) 尿素と水解物溶液を組合わせて固体尿素/親油性化合物錯体を生成するステップ;
    (b) ろ過物溶液から固体錯体を分離するステップ;
    (c) 尿素含有沈殿物および脂肪酸を含有する近臨界流体相を生成するべく近臨界流体とろ過物溶液を接触させるステップ;
    (d) 尿素含有沈殿物から近臨界流体相を分離するステップ;および
    (e) 脂肪酸を回収するべく近臨界流体相の圧力を減少させるステップ;
    を少なくとも含む、脂質水解物溶液から少なくとも1つの脂肪酸を抽出するための方法。
  41. 脂質水解物溶液が魚、動物又は植物油の加水分解から得られる請求項40に記載の方法。
  42. 油が魚油である請求項41に記載の方法。
  43. 油が種子油である請求項41に記載の方法。
  44. 種子油がルリヂサ、クロスグリ、マツヨイグサ;エキウム;ルナリウム;メードフォーム;ノコギリパルメット;カボチャ;およびコノテガシワからなる群の中から選択される請求項43に記載の方法。
  45. 尿素と水解物溶液を組合せる前に脂質水解物溶液を不凍化するステップを更に含む、請求項40〜44のいずれか1項に記載の方法。
  46. 水解物溶液が固体尿素と組合わされる請求項40〜45のいずれか1項に記載の方法。
  47. 水解物溶液が尿素溶液と組合わされる請求項40〜45のいずれか1項に記載の方法。
  48. 尿素溶液が水性エタノール溶液である請求項47に記載の方法。
  49. 脂肪酸が不飽和である請求項40〜48のいずれか1項に記載の方法。
  50. 不飽和脂肪酸がポリ不飽和である請求項40〜49のいずれか1項に記載の方法。
  51. ポリ不飽和脂肪酸が、全シス−5,8,11,14,17−エイコサペンタエン酸;全シス−4,7,10,13,16,19−ドコサヘキサエン酸;6,9,12−オクタデカトリエン酸;9,12,15−オクタデカトリエン酸および9,11−オクタデカジエン酸およびそれらの誘導体からなる群の中から選択される請求項40〜50のいずれか1項に記載の方法。
  52. 脂質水解物溶液がC1〜C4アルコール含有溶液である請求項40〜51のいずれか1項に記載の方法。
  53. アルコールがエタノールである請求項52に記載の方法。
  54. 脂質水解物溶液が水性アルコール含有溶液である請求項40〜53のいずれか1項に記載の方法。
  55. 油溶液から非グリセリド成分を抽出するための方法であって、前記油溶液が適切な溶剤又は溶剤混合物中に溶解した油を含む方法であって、
    (a) 尿素と油溶液を組み合わせて固体尿素/親油性化合物錯体を生成するステップ;
    (b) ろ過物溶液から固体錯体を分離するステップ;
    (c) 尿素含有沈殿物および非グリセリド成分を含有する近臨界流体相を生成するべく近臨界流体とろ過物溶液を接触させるステップ;
    (d) 尿素含有沈殿物から近臨界流体相を分離するステップ;および
    (e) 非グリセリド成分を回収するべく近臨界流体相の圧力を減少させるステップ;
    を少なくとも含む方法。
  56. 非グリセリド成分が、スクアレン、ビタミンEおよびカロチノイドからなる群の中から選択される請求項55に記載の方法。
  57. 溶剤又は溶剤混合物がエタノール又は水性エタノールである請求項55又は56に記載の方法。
  58. 油が、オリーブ油脱臭剤留出物;大豆油脱臭剤留出物;およびノコギリパルメット油からなる群の中から選択される請求項55〜57のいずれか1項に記載の方法。
  59. 油溶液が尿素と組合わされる前に不凍化される請求項55〜58のいずれか1項に記載の方法。
  60. 近臨界流体が、超臨界CO2;液体CO2;エタン;エチレン;プロパン;プロピレン;ブタン;フッ素化C2〜C3炭化水素;亜酸化窒素;六フッ化硫黄;ジメチルエーテル;ジメチルエーテルの部分および完全フッ素化類似体;およびこれらの気体のうちの任意の2つ又はそれ以上の気体の混合物からなる群の中から選択される請求項40〜59のいずれか1項に記載の方法。
  61. 近臨界流体がフッ素化C2〜C3炭化水素である請求項60に記載の方法。
  62. フッ素化C2〜C3炭化水素が1,1,1,2−テトラフルオロエタンである請求項60又は61に記載の方法。
  63. 近臨界流体が超臨界CO2又は液体CO2である請求項60に記載の方法。
  64. 近臨界流体が超臨界CO2である請求項63に記載の方法。
  65. ろ過物溶液が、308〜353Kの範囲内の温度でかつ150〜500バールの範囲内の圧力で、超臨界CO2と接触させられる請求項64に記載の方法。
  66. 圧力が150〜300バールの範囲内にある請求項65に記載の方法。
  67. 溶液および近臨界流体が静止型混合器を用いて接触させられる請求項40〜66のいずれか1項に記載の方法。
  68. 尿素含有沈殿物が水溶液として得られる請求項40〜67のいずれか1項に記載の方法。
  69. 尿素含有沈殿物が更に着色化合物を含有する請求項40〜68のいずれか1項に記載の方法。
  70. 着色化合物がクロロフィル誘導体である請求項69に記載の方法。
  71. 近臨界流体相の圧力が、脂肪酸を含有する2つ以上の画分を回収するため複数のステップで低減される請求項40〜70のいずれか1項に記載の方法。
  72. 容器の圧力を低減させることなく、尿素含有沈殿物および近臨界流体相が抽出容器から連続的に除去される連続方法として抽出が実施される請求項40〜71のいずれか1項に記載の方法。
  73. 脂肪酸を回収するための近臨界流体相の圧力を低減させる前に高圧水洗浄カラム内で近臨界流体相を洗浄するステップを更に含む、請求項40〜72のいずれか1項に記載の方法。
  74. 親油性化合物を抽出するステップを更に含み、少なくとも
    (f) 溶液を形成するべく適切な溶剤又は溶剤混合物内に固体尿素/親油性化合物錯体を溶解させるステップ;
    (g) 尿素含有沈殿物および親油性化合物を含有する近臨界流体相を生成するべく、該溶液と近臨界流体を接触させるステップ;
    (h) 尿素含有沈殿物から近臨界流体相を分離するステップ;および
    (i) 親油性化合物を回収するべく近臨界流体相の圧力を減少させるステップ、
    を含む請求項40〜73のいずれか1項に記載の方法。
  75. 溶剤又は溶剤混合物がC1〜C4アルコールを含有する請求項74に記載の方法。
  76. アルコールがエタノールである請求項75に記載の方法。
  77. 溶剤混合物が水性アルコールである請求項74〜76のいずれか1項に記載の方法。
  78. 親油性化合物が、飽和脂肪酸;モノ不飽和脂肪酸;およびアルコキシグリセリルエーテルからなる群の中から選択される請求項74〜77のいずれか1項に記載の方法。
  79. 親油性化合物がオレイン酸である請求項74〜78のいずれか1項に記載の方法。
  80. 請求項40〜79のいずれか1項に記載の方法により抽出された際の脂肪酸。
  81. 請求項55〜79のいずれか1項に記載の方法により抽出された際の非グリセリド化合物。
  82. 請求項74〜79のいずれか1項に記載の方法により抽出された際の親油性化合物。
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