JP2005522528A - 有機組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、マイクロチップのような超小型電子工学的用途に誘電性材料として有用であるアダマンタンまたはジアマンタン組成物を提供する。
【化1】

Description

係属特許出願の利益
本願は、2002年1月8日に提出された係属仮出願番号60/347195号および2002年5月30日に提出された米国特許仮出願番号60/384303号(これらは参照により本願明細書に全部組み込まれる)の利益を主張する。
本発明は、組成物、特に四置換アダマンタン誘導体、非置換または置換フェニル単位を介して連結されたそれらのオリゴマーまたはポリマー、その調製方法、およびその使用、とりわけ超小型電子部品における誘電性または絶縁性材料としての使用に関する。
誘電体は、集積回路、マイクロチップ、マルチチップモジュール、ラミネート化回路ボードまたは他の超小型電子部品のような半導体産業において、例えば、導電線の間の絶縁性材料として広く使用されている。
半導体産業における進展は、より高い能力および機能を示すと同時に寸法がより小さくなる新世代の集積回路の絶え間ない開発に基づいている。かくして導電線は細く、より高密にパックされなければならないので、隣接する導電線の間のキャパシタンスは増大し、これは電流消費の増大、長いシグナル遅延時間およびクロストークといった一連の不具合に関与する。
誘電性材料を沈積させるために使用される方法は2つのカテゴリー:スピンオン堆積(以下SOD)および化学蒸着(以下CVD)に分けられる。低誘電率材料を開発する努力には、その化学組成(有機、無機、有機/無機のブレンド)を変動させること、またはその誘電性マトリックス(多孔質、非多孔質)を変更することが含まれる。テーブル1は2.0〜3.5の範囲の誘電率を有する幾つかの材料の開発をまとめたものである(PE=増強されたプラズマ;HDP=高密度プラズマ)。しかし、テーブル1に示した刊行物に開示されているこれらの誘電性材料およびマトリックスの多くは、低k誘電性材料に必要とされる必須または最適な物理的または化学特性、例えば、高い機械的安定性、高温安定性、高いガラス転移温度、高いモジュール性または硬度を発揮すると同時に基体、ウエハまたは他の表面上に加工可能である、といったものではない。したがって、誘電性材料および層として使用し得る他の化合物および材料を研究することは、これら化合物または材料がそれらの現在の形態で誘電性材料として目下考え得るものではないとしても有用であろう。
Figure 2005522528
不都合なことに、2.0〜3.5の誘電率で開発中の有機SOD系は、上記したような機械的および熱的特性による一定の欠点を持つので、当該産業において、この誘電率の範囲内の誘電性フィルムについて加工性およびパフォーマンスの改善を進めるというニーズが存在する。
ReichertとMathiasは、かご形をベースとする分子のクラス内にあり、ダイヤモンド代替物として有用であると教示されるアダマンタン分子を含んでなる化合物およびモノマーを記載する。(Polym, Prepr. (Am. Chem. Soc., Div. Polym. Chem.), 1993, Vol. 34 (1), pp. 495-6; Polym, Prepr. (Am. Chem. Soc., Div. Polym. Chem.), 1992, Vol. 33 (2), pp. 144-5; Chem. Mater. , 1993, Vol. 5 (1), pp. 4-5 ; Macromolecules, 1994, Vol. 27 (24), pp. 7030-7034; Macromolecules, 1994, Vol. 27 (24), pp. 7015- 7023; Polym, Prepr. (Am. Chem. Soc. , Div. Polym. Chem.), 1995, Vol. 36 (1), pp. 741-742; 205th ACS National Meeting, Conference Program, 1993, pp. 312; Macromolecules, 1994, Vol. 27 (24), pp. 7024-9; Macromolecules, 1992, Vol. 25 (9), pp. 2294-306; Macromolecules, 1991, Vol. 24 (18), pp. 5232-3; Veronica R. Reichert, PhD Dissertation, 1994, Vol. 55-06B; ACS Symp. Ser.: Step-Growth Polymers for High-Performance Materials, 1996, Vol. 624, pp. 197-207; Macromolecules, 2000, Vol. 33 (10), pp. 3855- 3859; Polym, Prepr. (Am. Chem. Soc., Div. Polym. Chem.), 1999, Vol. 40 (2), pp. 620-621; Polym, Prepr. (Am. Chem. Soc., Div. Polym. Chem. ),1999, Vol. 40 (2), pp.577-78 ; Macromolecules, 1997, Vol. 30 (19), pp. 5970-5975; J. Polym. Sci, Part A: Polymer Chemistry, 1997, Vol. 35 (9), pp. 1743-1751; Polym, Prepr. (Am. Chem. Soc., Div. Polym. Chem.), 1996, Vol. 37 (2), pp. 243-244; Polym, Prepr. (Am. Chem. Soc., Div. Polyp. Chem.), 1996, Vol. 37 (1), pp. 551-552; J. Polym. Sci., Part A: Polymer Chemistry, 1996, Vol. 34 (3), pp. 397-402; Polym, Prepr. (Am. Chem. Soc., Div. Polym. Chem.), 1995, Vol. 36 (2), pp. 140-141; Polym, Prepr. (Am. Chem. Soc., Div. Polym. Chem.), 1992, Vol. 33 (2), pp. 146-147; J. Appl. Polym. Sci., 1998, Vol. 68 (3), pp. 475-482)。ReichertとMathiasにより記載されたアダマンタンベース化合物およびモノマーは、熱硬化性の核でアダマンタン分子を持つポリマーを形成するのに好ましく有用である。しかし、ReichertとMathiasにより彼らの研究において開示された化合物は、意図的な選択によりアダマンタンベース化合物の一つの異性体のみを含んでなる。構造Aは、この対称のパラ異性体1,3,5,7−テトラキス[4’−(フェニルチニル)フェニル]アダマンタン:
Figure 2005522528
を示す。
換言すれば、ReichertとMathiasは、彼らの各自および共同研究では標的アダマンタンベースモノマーの1つの異性形態のみを含んでなる有用なポリマーが企図される。しかし、その単一異性形態(対称性“全部パラ−”異性体)アダマンタンベースモノマーの1,3,5,7−テトラキス[4’−(フェニルエチニル)フェニル]アダマンタンからポリマーを形成して処理する場合に重大な問題が存在する。Reichertの論文(上記)およびMacromolecules, vol.27, (pp.7015-7034)(上記)によると、対称性の全部パラ異性体、1,3,5,7−テトラキス[4’−(フェニルエチニル)フェニル]アダマンタンは、クロロホルム中に十分に溶解性であり、H1 NMRスペクトルを得ることができることが分かった。しかし、捕捉回数は溶液13C NMRスペクトルにとって非現実的であることが分かった。このように、Reichertの対照性“全部パラ”異性体1,3,5,7−テトラキス[4’−(フェニルエチニル)フェニル]アダマンタンは標準有機溶剤中に不溶性であるので、溶解度またはフローコーティング、スピンコーティングまたはディップコーティングのような溶剤ベースの加工性を要求する如何なる用途にも有用ではなかろう。下記の比較例1を参照されたい。
我々の2001年10月17日に提出された同一出願人の係属中特許出願PCT/US01/22204(我々の同一出願人係属中の、2000年4月7日に提出されたUS特許出願第09/545058号;2000年7月19日に提出されたUS出願第09/618945号;2001年7月5日に提出されたUS出願第09/897936号;2001年7月10日に提出されたUS出願第09/902924号;および2001年10月18日に公開された国際公開公報WO01/78110の利益を主張している)において、我々は、異性体の熱硬化性モノマー又はダイマー混合物を含んでなる組成物であって、その混合物が、次の構造:
Figure 2005522528
(この式中、Zは、かご形化合物(cage compound)およびケイ素原子から選択され;R'1、R'2、R'3、R'4、R'5およびR'6は個々に、アリール、分岐状アリールおよびアリーレンエーテルから選択され、ここで少なくとも1つのアリール、分岐状アリールおよびアリーレンエーテルがエチニル基を有し;且つ、R'7は、アリールまたは置換アリールである)
を相応に有する少なくとも1つのモノマーまたはダイマーを含んでなる組成物を発見した。我々は、これらの熱硬化性混合物の形成方法も開示する。この新規な異性体熱硬化性モノマーまたはダイマー混合物は、誘電性材料として超小型電子工学用途に有用であり、シクロヘキサノンのような多くの溶剤中に溶解性である。これら望ましい特性は、この異性体熱硬化性モノマーまたはダイマー混合物を、約0.1μm〜約1.0μmの厚みでのフィルム形成にとって理想的なものにする。
2001年12月31日に提出され同一出願人係属中特許出願PCT/US01/50182において、我々は、
(a)次の構造:
Figure 2005522528
を有するモノマー、
次の構造:
Figure 2005522528
を有するダイマー、または該モノマーおよびダイマーの混合物を含んでなる熱硬化性樹脂(式中、Zは、かご形化合物およびケイ素原子から選択され;R'1、R'2、R'3、R'4、R'5およびR'6は個々に、アリール、分岐状アリールおよびアリーレンエーテルから選択され;ここで少なくとも1つのアリール、分岐状アリールおよびアリーレンエーテルがエチニル基を有し;R'7は、アリールまたは置換アリールであり;且つ、少なくとも1つのR'1、R'2、R'3、R'4、R'5およびR'6は、少なくとも2つの異性体を含んでなる);および
(b)少なくとも二官能性を有する化合物を含んでなる接着促進剤であって、第1の官能性は該熱硬化性化合物と相互作用可能であり、第2の官能性は該組成物が基体に適用された時に基体と相互作用可能である接着促進剤:
を含んでなる組成物を発見した。
材料の誘電率を低下させるための様々な方法が当該技術分野において知られているが、それらのすべてまたは殆どが不利な点を有している。かくして、半導体産業において、a)誘電層の誘電率を低下させるための改善された組成物および方法を提供すること;b)改善された機械的および熱的特性、例えば、熱安定性、ガラス転移温度(Tg)および硬度を持つ低誘電率材料を提供すること;c)ウエハまたは層状材料へ溶媒和化してスピンオンすることができる熱硬化性化合物および誘電性材料を提供すること;および、d)0.1ミクロンもの薄さかまたは少なくとも1.0μm、好ましくは少なくとも1.5μmほどの厚みを有すフィルムまたは層を形成することができる多用途組成物について産業上認識されている要求に対応する必要性は未だ存在する。
発明の要旨
本発明は、当該技術分野におけるこの必要性に応えるため、
(a)式I
Figure 2005522528
の少なくとも1つのモノマー;および
(b)式II
Figure 2005522528
の少なくとも1つのオリゴマーまたはポリマー;
(ここで、Eはかご形化合物(下記に定義されたもの);各Qは同じかまたは異なるものであり、水素、アリール、分岐状アリールおよび置換アリールから選択され、ここでそれら置換基には水素、ハロゲン、アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、アリールエーテル、アルケニル、アルキニル、アルコキシル、ヘドロキシアルキル、ヒドロキシアリール、ヒドロキシアルケニル、ヒドロキシアルキニル、ヒドロキシルまたはカルボキシルが含まれ;Gwはアリールまたは置換アリールであり、ここで置換基にはハロゲンおよびアルキルが含まれ;hは0〜10であり;iは0〜10であり;jは0〜10であり;且つwは0または1である)
を含んでなる組成物を1つの態様において提供する。wが0である場合、2つのかご形化合物が直接結合すると理解される。少なくとも1つのQが結合したEの各々については、好ましくはEは、1を越える水素であるQを有し、より好ましくはEは、水素であるQを有しない。Qが置換アリールである場合、より好ましくはそのアリールがアルケニルおよびアルキニル基で置換される。最も好ましくはQ基には、(フェニルエチニル)フェニル、ビス(フェニルエチニル)フェニル、フェニルエチニル(フェニルエチニル)フェニル、および(フェニルエチニル)フェニルフェニル残基が含まれる。Gにとって好ましいアリールには、フェニル、ビフェニルおよびテルフェニルが含まれる。最も好ましいG基はフェニルである。好ましくは、wは1つである。
本願明細書で使用されている通り、“かご形構造”、“かご形分子”および“かご形化合物”という用語は、互いに言い換え可能に使用されることが意図されており、少なくとも1つの架橋で環系の2つ又はそれを越える原子を共有結合させるように配置された少なくとも8つの原子を有する分子をいう。換言すると、かご形構造、かご形分子またはかご形化合物は、共有結合した原子により形成された複数の環を含んでなり、その構造、分子または化合物は、容積体(volume)を規定するものであって、その容積体内に位置する点がその環を通り抜けずにその容積体を離れることができないようなものを規定する。その架橋および/または環系は、1つまたはそれを超える異原子を含んでもよいし、芳香族基、部分的に環状または非環状不飽和炭化水素基、または環状または非環状不飽和炭化水素基を有してもよい。さらに企図されるかご形構造には、フラーレン、および少なくとも1つの架橋を有するクラウンエーテルが含まれる。この定義の範疇において、アダマンタンまたはジアマンタンはかご形構造であると考えられるが、ナフタレンまたは芳香族スピロ化合物はかご形構造であると考えられない。ナフタレンまたは芳香族スピロ化合物は、1つまたはそれを超える架橋を有さないので、上記かご形化合物の記述に当らないからである。好ましいかご形化合物は、アダマンタンおよびジアマンタンである。
本組成物は、有利なことに、改善された溶解度を有する(下記の実施例5を参照されたい)。その結果、約1.5ミクロンまでまたはそれより大きな厚みを有するフィルムを本組成物から製造することができる。
本発明の他の有益性は、アダマンタンおよびジアマンタンをベースとする組成物を作る本法が、アダマンタン工程のReichert臭素化を排除することである(下記比較例1および図1を参照されたい)。したがって、本法は、商業上より魅力的なものとなる。
好ましくは、本組成物は、
(a)式III
Figure 2005522528
の少なくとも1つのアダマンタンモノマー:および
(b)式IV
Figure 2005522528
のアダマンタンの少なくとも1つのオリゴマーまたはポリマー:
または、
(a)式V
Figure 2005522528
の少なくとも1つのジアマンタンモノマー:および
(b)式VI
Figure 2005522528
(ここで、Q、Gw、h、i、jおよびwは、上記で定義した通りである。)
のジアマンタンモノマーの少なくとも1つのオリゴマーまたはポリマー:
を含んでなる。
好ましくは、本組成物は、
(a)式VIIA
Figure 2005522528
式VIIB
Figure 2005522528
式VIIC
Figure 2005522528
または、式VIID
Figure 2005522528
の少なくとも1つのアダマンタンモノマー;および
(b)次式VIII
Figure 2005522528
のアダマンタンモノマーの少なくとも1つのオリゴマーまたはポリマー、または好ましくは下式のアダマンタンモノマーの少なくとも1つのオリゴマー:
Figure 2005522528
或いは、
(a)式IXA
Figure 2005522528
式IXB
Figure 2005522528
式IXC
Figure 2005522528
式IXD
Figure 2005522528
;および
(b)式X
Figure 2005522528
のジマンタンモノマーの少なくとも1つのオリゴマーまたはポリマー、または好ましくは、下式のジアマンタンモノマーの少なくとも1つのオリゴマーまたはポリマー:
Figure 2005522528
(ここで、hは0〜10であり;iは0〜10であり;jは0〜10であり;wは0または1であり;式VII、VIII、IXおよびX中の各Rは同じまたは異なるものであって、水素、ハロゲン、アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、アリールエーテル、アルケニル、アルキニル、アルコキシル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアリール、ヒドロキシアルケニル、ヒドロキシアルキニル、ヒドロキシルまたはカルボキシルから選択され;そして、式VII、VIII、IXおよびX中の各Yは同じまたは異なるものであって、水素、アルキル、アリール、置換アリールまたはハロゲンから選択される);
を含んでなる。
式II、IV、VI、VIIIおよびXは、ユニットh、iおよびjのいずれか1つが別のユニットが存在するまで多数繰り返されてもよいし、繰り返されなくてもよいという任意なまたは不規則な構造を表す。このように、上記の式II、IV、VI、VIIIおよびX中の単位の配列は任意であるかまたは不規則である。
また、本発明は本組成物の調製方法も提供する。
他の態様において、本発明は、E、QおよびGが上記の通り定義され;hは0〜10であり;iは0〜10であり;且つjは0〜10である上記の式IIの少なくとも1つのオリゴマーまたはポリマーを含んでなる組成物を提供する。好ましくは、本組成物は、Q、G、h、i、jおよびwが上記の通り定義された上記の式IVの少なくとも1つのオリゴマーまたはポリマーを含んでなる。
上記の式IV中のh、iおよびjのすべてがゼロである場合、そのアダマンタンダイマーは、下記の式XI
Figure 2005522528
に示される通りである。
ここでQおよびGは、上記で定義された通りである。式XIにおいてwがゼロである場合、アダマンタンダイマーの例は、下記のテーブル2中のものである。
Figure 2005522528
式XIにおいてwが好ましくは1である場合、好ましいダイマーの例は、下記のテーブル3中のものである。
Figure 2005522528
Figure 2005522528
上記の式IVにおいてhが1であり、iおよびjがゼロである場合、そのアダマンタンダイマーは、下記の式XII
Figure 2005522528
に示される通りである。
ここでQおよびGは、上記で定義された通りである。式XIIにおいてwが好ましくは1である場合、好ましいトリマーの例は、下記のテーブル4中のものである。
Figure 2005522528
Figure 2005522528
Figure 2005522528
Figure 2005522528
Figure 2005522528
Figure 2005522528
Figure 2005522528
Figure 2005522528
好ましくは、本組成物は、Q、G、h、i、jおよびwが上記の通り定義された上記の式VIの少なくとも1つのオリゴマーまたはポリマーを含んでなる。上記の式VI中のh、iおよびjのすべてがゼロである場合、そのジアマンタンダイマーは、下記の式XIII
Figure 2005522528
に示される通りである。
ここでQおよびGは、上記で定義された通りである。
好ましくは、本組成物は、R、Y、h、i、jおよびwが上記の通り定義された上記の式VIIIの少なくとも1つのアダマンタンオリゴマーまたはポリマーを含んでなる。好ましくは、本組成物は、R、Y、h、i、jおよびwが上記の通り定義された上記の式Xの少なくとも1つのジアマンタンオリゴマーまたはポリマーを含んでなる。
好ましくは、本組成物は、hが0又は1であり、iが0であり且つjが0である上記の式VIIIの少なくとも1つのアダマンタンオリゴマーまたはポリマーを含んでなる。このアダマンタン構造は、下記の式XIV
Figure 2005522528
として示されるものである。
好ましくは、そのアダマンタン構造は、下記の式
Figure 2005522528
に示される通りである。
好ましくは、本組成物は、hが0又は1であり、iが0であり且つjが0である上記の式XIの少なくとも1つのジアマンタンオリゴマーまたはポリマーを含んでなる。このジアマンタン構造は、下記の式XV
Figure 2005522528
として示されるものである。
好ましくは、そのアダマンタン構造は、下記の式
Figure 2005522528
に示される通りである。
好ましくは、本組成物は、hが0であり、iが0であり且つjが0である上記の式VIIIの少なくとも1つのアダマンタンオリゴマーまたはポリマーを含んでなる。このアダマンタンダイマーは、下記の式XVI
Figure 2005522528
として示されるものである。
好ましくは、そのアダマンタンダイマーは、下記の式
Figure 2005522528
に示される通りである。
好ましくは、本組成物は、hが0であり、iが0であり且つjが0である上記の式Xの少なくとも1つのジアマンタンオリゴマーまたはポリマーを含んでなる。このジアマンタンダイマーは、下記の式XVII
Figure 2005522528
として示されるものである。
好ましくは、そのアダマンタンダイマーは、下記の式
Figure 2005522528
に示される通りである。
上記のテーブル1、2および4に表されるタイプの置換は、テトラマーおよびそれより大きいものにも起こり得ると理解されるべきである。
好ましくは、本組成物は、hが1であり、iが0であり且つjが0である上記の式VIIIの少なくとも1つのアダマンタンオリゴマーまたはポリマーを含んでなる。このアダマンタントリマーは、下記の式XVIII
Figure 2005522528
として示されるものである。
好ましくは、そのアダマンタン構造は、下記の式
Figure 2005522528
に示される通りである。
好ましくは、本組成物は、hが1であり、iが0であり且つjが0である上記の式Xの少なくとも1つのジアマンタンオリゴマーまたはポリマーを含んでなる。このジアマンタントリマーは、下記の式XIX
Figure 2005522528
に示される通りである。
好ましくは、そのジアマンタントリマーは、下記の式
Figure 2005522528
に示される通りである。
好ましくは、本組成物は、hが2であり、iが0であり且つjが0であり線状オリゴマーまたはポリマーを生じるものおよびhが0であり、iが1であり且つjが0であり分岐状オリゴマーまたはポリマーを生じる上記の式VIIIの少なくとも1つのアダマンタンオリゴマーまたはポリマーを含んでなる。この組成物は、下記の式XX
Figure 2005522528
に示される通りのアダマンタン線状トリマー:
または好ましくは、そのアダマンタン線状トリマーは下記の式に示される通りのもの:
Figure 2005522528
および、下記の式XXI
Figure 2005522528
に示される通りのアダマンタン分岐状テトラマー:
または好ましくは、そのアダマンタン分岐状テトラマーは下記の式に示される通りのもの:
Figure 2005522528
を含んでなる。
好ましくは、本組成物は、hが2であり、iが0であり且つjが0であり線状オリゴマーまたはポリマーを生じるものおよびhが0であり、iが1であり且つjが0であり分岐状オリゴマーまたはポリマーを生じる上記の式Xの少なくとも1つのジアマンタンオリゴマーまたはポリマーを含んでなる。したがって、本組成物は、下記の式XXII
Figure 2005522528
に示される通りのジアマンタン線状テトラマーを含んでなり、
または好ましくは、そのジアマンタントリマーは下記の式に示される通りのもの:
Figure 2005522528
および、下記の式XXIII
Figure 2005522528
に示される通りのジアマンタン分岐状テトラマーであるもの
を含んでなる。
好ましくは、そのジアマンタンテトラマーは下記の式
Figure 2005522528
に示される通りのものである。
好ましくは、本組成物は、上記の式XVIのアダマンタンダイマーおよび上記の式XVIIIのアダマンタントリマーを含んでなる。好ましくは、本組成物は、上記の式XVIIのジアマンタンダイマーおよび上記の式XIXのジアマンタントリマーを含んでなる。
好ましくは、本組成物は、上記の式XVIのアダマンタンダイマーおよび、h、iおよびjの少なくとも1つが少なくとも1である上記の式VIIIの少なくとも1つのアダマンタンオリゴマーまたはポリマーを含んでなる。好ましくは、本組成物は、上記の式XVIIのジアマンタンダイマーおよび、h、iおよびjの少なくとも1つが少なくとも1である上記の式Xの少なくとも1つのジアマンタンオリゴマーまたはポリマーを含んでなる。
好ましくは、本組成物は、上記の式VIIのアダマンタンモノマーおよび、h、iおよびjの少なくとも1つが少なくとも1である上記の式VIIIの少なくとも1つのアダマンタンオリゴマーまたはポリマーを含んでなる。好ましくは、本組成物は、上記の式IXのジアマンタンモノマーおよび、h、iおよびjの少なくとも1つが少なくとも1である上記の式Xの少なくとも1つのジアマンタンオリゴマーまたはポリマーを含んでなる。
好ましくは、本組成物は、上記の式IIIのアダマンタンモノマーおよび上記の式XVIのアダマンタンダイマーを含んでなる。好ましくは、本組成物は、上記の式Vのジアマンタンモノマーおよび上記の式XVIIのジアマンタンダイマーを含んでなる。
好ましくは、本組成物は、上記の式IIIのアダマンタンモノマーおよび上記の式XVIIIのアダマンタントリマーを含んでなる。好ましくは、本組成物は、上記の式Vのジアマンタンモノマーおよび上記の式XIXのジアマンタントリマーを含んでなる。
好ましくは、本組成物は、上記の式VIIのアダマンタンモノマー、式XVIのアダマンタンダイマーおよび、h、iおよびjの少なくとも1つが少なくとも1である上記の式VIIIの少なくとも1つのアダマンタンオリゴマーまたはポリマーを含んでなる。好ましくは、本組成物は、上記の式VIIIのジアマンタンモノマー、式XVIIのジアマンタンダイマーおよび、h、iおよびjの少なくとも1つが少なくとも1である上記の式Xの少なくとも1つのジアマンタンオリゴマーまたはポリマーを含んでなる。
好ましくは、本組成物は、上記の式IIのアダマンタンモノマー、式XVIのアダマンタンダイマー、式XVIIIのアダマンタントリマーおよび、h、iおよびjの少なくとも1つが少なくとも1である上記の式VIIIの少なくとも1つのアダマンタンオリゴマーまたはポリマーを含んでなる。好ましくは、本組成物は、上記の式IXのジアマンタンモノマー、式XVIIのジアマンタンダイマー、式XIXのジアマンタントリマーおよび、h、iおよびjの少なくとも1つが少なくとも1である上記の式Xの少なくとも1つのジアマンタンオリゴマーまたはポリマーを含んでなる。
発明の詳細な記載
本明細書に使用されている“橋頭(bridgehead)炭素”という用語は、3つの他の炭素に結合している、いずれかのかご形構造炭素を指す。したがって、例えば、アダマンタンは4つの橋頭炭素を有し、他方で、ジアマンタンは8つの橋頭炭素を有する。
本明細書に使用されている“低誘電率ポリマー”という用語は、約3.0またはそれより低い誘電率を持つ有機、有機金属または無機ポリマーを指す。その低誘電性材料は、典型的には100〜25,000オングストロームの厚みを有する薄層の形態に作製されるが、厚いフィルム、ブロック、円筒体、球体等として使用されてもよい。
本明細書に使用されている“層”という用語には、フィルムおよびコーティングが含まれる。
驚いたことに、アダマンタンモノマー(上記の式IまたはIIIまたはVII)またはジアマンタンモノマー(上記の式IまたはVまたはIX)の混合物および非置換または置換アリールユニットを介して連結されたそれらのオリゴマーまたはポリマー(上記の式IIまたはIVまたはVIIIのアダマンタン、上記の式IIまたはVIまたはIXのジアマンタン)の混合物は、超小型電子部品(例えば、マイクロチップ)内の絶縁材料としてそれらの顕著な誘電特性のために適切なものであること、およびフィルム、特にスピンオンコーティング技術による厚いフィルムの調製を可能にする大きな溶解度に起因して、改善された加工特性を所有することが見出された。
本発明による本組成物は、四置換アダマンタンである式VIIのアダマンタンモノマーを含有する。また、本発明は、四置換ジアマンタンである式IXのジアマンタンモノマーを提供する。好ましいモノマーは、式VIIのアダマンタンモノマーである。そのアダマンタン骨格は、位置1,3,5および7の各々に置換アリールラジカルを担持する。
式IXを持つ化合物は、式VIIのアダマンタンモノマーの非置換および/または置換アリールユニットを介して連結されたオリゴマーまたはポリマーである。式IXを持つ化合物は、式IXのジアマンタンモノマーの非置換および/または置換アリールユニットを介して連結されたオリゴマーまたはポリマーである。概して、h、iおよびjは、0〜10、好ましくは0〜5、より好ましくは0〜2の整数である。よって、最も単純なアダマンタンオリゴマーは、2つのアダマンタン骨格が非置換または置換アリールユニットを介して連結された上記の式XVIに示されるようなダイマー(式IXにおいてhが0であり、iが0であり、且つjが0である)である。よって、最も単純なジアマンタンオリゴマーは、2つのジアマンタン骨格が非置換または置換アリールユニットを介して連結された上記の式XVIIに示されるようなダイマー(式Xにおいてhが0であり、iが0であり、且つjが0である)である。
RC≡C−タイプのアダマンタンまたはジアマンタン環に結合したフェニル環上の置換エチニルラジカルの個々のラジカル類Rは、各々のケースで式VII、VIII、IX、X、XI、XII、XIII、XIV、XV、XVI、XVII、XVIII、XIXおよびXXにおいて同じであるかまたは異なる。Rは、水素、ハロゲン、アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、アリールエーテル、アルケニル、アルキニル、アルコキシル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアリール、ヒドロキシアルケニル、ヒドロキシアルキニル、ヒドロキシルまたはカルボキシルから選択される。各々のRは、非分岐状でも分岐状でもよく、置換されなくても置換されてもよく、そして前記置換基は非分岐状でも分岐状でもよい。それらラジカル類アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアルケニルおよびヒドロキシアルキニルは約2〜約10炭素原子を含有し、そして、それらラジカル類アリール、アリールエーテルおよびヒドロキシアリールは、約6〜約18炭素原子を含有することが好ましい。Rがアリールを示すなら、Rは好ましくはフェニルである。好ましくは、それらフェニル基上の少なくとも2つのRC≡C基は2つの異なる異性体である。少なくとも2つの異なる異性体の例には、メタ−、パラ−およびオルト−異性体が含まれる。好ましくは、少なくとも2つの異なる異性体は、メタ−およびパラ−異性体である。好ましいモノマー、つまり1,3,5,7−テトラキス[3’/4’−フェニルエチニル)フェニル]アダマンタン(図3Dに示されるもの)において、5つの異性体:(1)パラ−、パラ−、パラ−、パラ−;(2)パラ−、パラ−、パラ−、メタ−;(3)パラ−、パラ−、メタ−、メタ−;(4)パラ−、メタ−、メタ−、メタ−;(5)メタ−、メタ−、メタ−、メタ−を形成する。
式VII、VIII、IX、X、XI、XII、XIII、XIV、XV、XVI、XVII、XVIII、XIXおよびXXにおけるフェニル環の各Yは、各々の場合において同じであるかまたは異なり、そして水素、アルキル、アリール、置換アリール、ハロゲンまたはRC≡C−から選択される。Yがアリールである場合、アリール基の例にはフェニルまたはビスフェニルが含まれる。Yは、好ましくは水素、フェニルおよびビスフェニルから、より好ましくは水素から選択される。好ましくは、アダマンタンまたはジアマンタンの2つの橋頭炭素の間のフェニル基の少なくとも1つは、少なくとも2つの異なる異性体として存在する。少なくとも2つの異なる異性体の例には、メタ−、パラ−およびオルト−異性体が含まれる。好ましくは、それら少なくとも2つの異性体は、メタ−およびパラ−異性体である。最も好ましいダイマー、つまり1,3/4−ビス{1’,3’,5’−トリス[3”/4”−(フェニルエチニル)フェニル]アダマント−7’−イル}ベンゼン(図3Fに示されるもの)において、次のように14異性体を形成する。好ましくは、そのアダマンタンの2つの橋頭炭素の間に位置するフェニル基は、メタ−およびパラ−異性体として存在する。2つの前記異性体の各々について、それらフェニル基上のRC≡C基の7異性体が、次のように存在する:(1)パラ−、パラ−、パラ−、パラ−、パラ−、パラ−;(2)パラ−、パラ−、パラ−、パラ−、パラ−、メタ−;(3)パラ−、パラ−、パラ−、パラ−、メタ−、メタ−;(4)パラ−、パラ−、パラ−、メタ−、メタ−、メタ−;(5)パラ−、パラ−、メタ−、メタ−、メタ−、メタ−;(6)パラ−、メタ−、メタ−、メタ−、メタ−、メタ−;(7)メタ−、メタ−、メタ−、メタ−、メタ−、メタ−。
好ましい組成物は、式VIIのアダマンタンモノマーおよび式XVIの少なくとも1つのアダマンタンダイマーおよび式XVIIのアダマンタントリマーを含んでなる。
上記の式XXIの分岐状アダマンタン構造に加えて、上記の式VIIIは、hが0であり、iが0であり且つjが1である場合、下記の式XXIVに示されるような更なる分岐化を表すと理解すべきである。式XXIV構造の分岐化を越える分岐化も起こり得ると理解すべきである。なぜなら、式XXIV構造の未確定アダマンタンユニットの更なる分岐化も起こり得るからである。
Figure 2005522528
好ましくは、その分岐状アダマンタン構造は、下記の式に示される通りである。
Figure 2005522528
上記の式XXの分岐状ジアマンタン構造に加えて、上記の式VIは、hが0であり、iが0であり且つjが1である場合、下記の式XXVに示されるような更なる分岐化を表すと理解すべきである。式XXV構造の分岐化を越える分岐化も起こり得ると理解すべきである。なぜなら、式XXV構造の未確定ジアマンタンユニットの更なる分岐化も起こり得るからである。
Figure 2005522528
また、好ましくは、その分岐状ジアマンタン構造は、下記の式に示される通りである。
Figure 2005522528
モノマー(a)およびオリゴマーまたはポリマー(b)含有量は、分析テスト法の項で後述するゲル浸透クロトマトグラフィ技術により測定される。本組成物は、約30〜約70面積%、好ましくは約40〜約60面積%、さらに好ましくは約45〜約55面積%の量のアダマンタンまたはジアマンタンモノマー(a)、および約70〜約30面積%、好ましくは約60〜約40面積%、さらに好ましくは約55〜約45面積%の量の該オリゴマーまたはポリマー(b)を含んでなる。最も好ましくは、本組成物は、約50面積%の量の該モノマー(a)および約50面積%の量の該オリゴマーまたはポリマー(b)を含んでなる。
分析テスト法の項では、2つのゲル浸透クロマトグラフィ法を説明する。双方とも同様の結果を提供する。当業者は、そのダイマーおよびトリマーの更なる詳細を産ずる第2の方法を使用することを選び得る。
概して、オリゴマーまたはポリマー(b)に対するアダマンタンまたはジアマンタンモノマー(a)の量的比率は、望ましいやり方、例えば、本発明による組成物の調製に際してそれら出発材料のモル比を変更することにより、反応条件を調整することにより、および投入/単離段階に際して溶剤に対する非溶剤の比率を変更することにより設定することができる。
本組成物を調製する本法は、下記の段階を含んでなる。
段階(A)において、アダマンタンまたはジアマンタンを、式XXVI
Figure 2005522528
(ここで、Yは水素、アルキル、アリール、置換アリールまたはハロゲンから選択され、Y1はハロゲンである)のハロゲノベンゼン化合物と反応させて混合物を形成する。ここでアダマンタンが使用されるなら、その混合物は、
式III
Figure 2005522528
の少なくとも1つのモノマー;および
式IV
Figure 2005522528
(ここで、hは0〜10、iは0〜10、jは0〜10、且つwは0または1である)の少なくとも1つのオリゴマーまたはポリマー、
好ましくは式XXVII
Figure 2005522528
のオリゴマーまたはポリマーを含んでなり;
或いは、ジアマンタンが使用されるなら、その混合物は、
式V
Figure 2005522528
の少なくとも1つのモノマー;および
式VI
Figure 2005522528
好ましくは式XXVIII
Figure 2005522528
(ここで、hは0〜10、iは0〜10、jは0〜10、且つwは0または1であり、Qは水素または−C6H3YY1)の少なくとも1つのオリゴマーまたはポリマー;
を含んでなる。
当業者には、ジアマンタン上の上記の式XXIXおよびXXXに示されるもの以外の橋頭炭素でも反応が起こり得ると理解されるべきである。
段階(B)において、段階(A)から生じる混合物は、式RC≡CHの末端アルキンと反応する。好ましくは、本法は、上記の式VIIおよびVIIIまたはIXおよびXの組成物を形成する。
段階(A)において、アダマンタンまたはジアマンタンは、式XXVIを持つハロゲノベンゼン化合物と反応する。ハロゲンラジカルY1および前述のラジカルYに加えて、そのハロゲノベンゼン化合物は、更なる置換基を有してもよい。
そのハロゲノベンゼン化合物は、好ましくはブロモベンゼン、ジブロモベンゼン、およびヨードベンゼンから選択される。ブロモベンゼンおよび/またはジブロモベンゼンが好ましく、ブロモベンゼンがさらに好ましい。
アダマンタンまたはジアマンタンのハロゲノベンゼン化合物との反応(段階(A))は、好ましくは、ルイス酸触媒の存在下のフリーデル−クラフツ反応を介して起こる。すべての慣例的ルイス酸触媒を使用し得るが、ルイス酸触媒は、塩化アルミニウム(III)(AlCl3)、臭化アルミニウム(III)(AlBr3)およびヨウ化アルミニウム(III)(All3)から選択される少なくとも1つの化合物を含有することが好ましい。塩化アルミニウム(III)(AlCl3)が最も好ましい。臭化アルミニウム(III)の大きなルイス酸度にもかかわらず、それの使用は概して好ましい方ではない。なぜなら、それは僅か90℃の低い昇華温度を有するので、産業規模での取り扱いが、例えば、塩化アルミニウム(III)よりもかなり難しいからである。
さらに好ましい方法では、フリーデル−クラフツ反応は、第2の触媒成分の存在下で行われる。第2の触媒成分は、好ましくは、4〜20炭素原子を持つ第4級ハロゲンアルカン、4〜20炭素原子を持つ第4級アルカノール、4〜20炭素原子を持つ第2級および第4級オレフィン、および第4級ハロゲンアルキルアリール化合物から選択される少なくとも1つの化合物を含有する。特に、第2の触媒成分は、2−ブロモ−2−メチルプロパン(tert-ブチルブロマイド)、2−クロロ−2−メチルプロパン(tert-ブチルクロライド)、2−メチル−2−プロパノール(tert-ブチルアルコール)、イソブテン、2−ブロモプロパンおよびtert-ブチルブロモベンゼンから選択される少なくとも1つの化合物を含有し、2−ブロモ−2−メチルプロパン(tert-ブチルブロマイド)が最も好ましい。総じて、アルキル基が5またはそれを越える炭素原子を含む化合物は、その反応溶液から反応の終わりに固体が沈殿するので、適切ではない。
ルイス酸触媒が塩化アルミニウム(III)(AlCl3)であり、且つ第2の触媒成分が2−ブロモ−2−メチルプロパン(tert-ブチルブロマイド)またはtert-ブチルブロモベンゼンであることが最も好ましい。
フリーデル−クラフツ反応を行うために好ましい手順は、アダマンタンまたはジアマンタン、ハロゲノベンゼン化合物(例えば、ブロモベンゼン)およびルイス酸触媒(例えば、塩化アルミニウム)を混合して、30℃〜50℃、好ましくは35℃〜45℃、特に40℃の温度で加熱することである。30℃より低い温度でその反応は不完全となり、つまり、例えば高い割合のtri-置換アダマンタンを形成する。原則的には、上記の温度より高い温度(例えば、60℃)を使用することも考えられるが、これは、望ましくないやり方で段階(A)の反応混合物中に高い割合の非ハロゲン化芳香族材料(例えば、ベンゼン)をもたらす。次いで、触媒系の第2の成分、すなわちtert-ブチルブロマイドを上記の反応溶液に、概して5〜10時間、好ましくは6〜7時間かけて添加し、その添加が終了した後、上記の温度範囲内で、慣例的には更に5〜10時間、好ましくは7時間混合して反応混合物にする。
驚いたことに、そのモノマー状テトラフェニル化化合物、例えば、1,3,5,7−テトラキス(3’/4’−ブロモフェニル)アダマンタンに加えて、それらのオリゴマーまたはポリマーもが、段階(A)後に得られる混合物中に見出された。式XXVIIIのアダマンタンオリゴマーまたはポリマーに対する式XXVIのアダマンタンモノマーの量的比率または式XXXのジアマンタンオリゴマーまたはポリマーに対する式XXIIのジアマンタンモノマーの量的比率は、使用されるアダマンタンまたはジアマンタン、ハロゲノベンゼン化合物(例えば、ブロモベンゼン)および第2の触媒成分(例えば、tert-ブチルブロマイド)の量を介してコントロール可能であることは全く予想外であった。段階(A)の反応混合物においてアダマンタンまたはジアマンタンの、ハロゲノベンゼン化合物、第2の触媒化合物に対するモル比は、好ましくは1:(5-15):(2-10)、より好ましくは1:(8-12):(4-8)である。
式XXVII、XXVIII、XXIXおよびXXXを持つ化合物において、ハロゲン置換基Y1の位置は不確定である。好ましくは、それら混合物はメタ−およびパラ−異性体を含んでなり、これは好都合なことに、すべてがパラ−異性体である場合と異なり、改善された溶解度および優れたフィルム特性を生み出す。段階(A)の反応混合物中には、モノマーおよびオリゴマーまたはポリマーに加えて、完全にはフェニル化されていないアダマンタン類のような出発材料および副生成物もが生じ得る。
段階(A)から生じる混合物は、当業者に知られている方法を使用して任意に処理される。例えば、式XXVII、XXVIII、XXIXおよびXXXの化合物を高い比率で持ち、更なる反応に有用である生成物を得るために、未反応ハロゲンフェニル化合物、すなわちブロモベンゼンを混合物から取り出すことを必要としてもよい。ハロゲノベンゼン化合物、すなわちブロモベンゼンと混和性であり且つ式XXVII、XXVIII、XXIXIおよびXXXの化合物の投入に適したあらゆる溶剤または溶剤混合物を、そのような生成物の単離に使用し得る。段階(A)から生じる混合物は、非極性溶剤または溶剤混合物中に、例えば投入することにより導入することが好ましく、7〜20炭素原子を持つ脂肪族炭化水素またはそれらの混合物、特にペプタンフラクション(沸点93〜99℃)、オクタンフラクション(沸点98〜110℃)およびHoneywell International Inc.からSpezialベンジン80-110℃(80〜110℃の沸点を持つ石油エーテル)という製品名で現在市販されているアルカン混合物から選択される少なくとも1つの成分の使用が好ましい。Spezialベンジン80-110℃(80〜110℃の沸点を持つ石油エーテル)が最も好ましい。有機混合物の非極性溶剤に対する重量比は、好ましくは約1:2〜約1:20、より好ましくは約1:5〜約1:13、さらに好ましくは約1:7〜1:11である。別のやり方では、極性溶剤または溶剤混合物(例えば、メタノールまたはエタノール)を、段階(A)後に得られた混合物の処理に使用することができるが、その生成混合物がゴム状組成物として沈殿するので好ましくはない。
我々は、段階(A)混合物が一定の溶剤中に投入されると、上記の段階(A)から生じるモノマーの、それのダイマーおよびトリマーおよびオリゴマーに対する反応生成物中でのピーク比率が劇的にシフトすることを発見した。この発見は、好都合なことに、ダイマーおよびトリマーおよびオリゴマーに対するモノマーの標的比率を達成するために当業者が処理条件を調整することを可能にする。この比率を低下させるには、好ましくは、モノマーおよびオリゴマーまたはポリマーが異なる溶解度を有する溶剤を使用する。
このモノマー対ダイマー及びトリマー比率シフトを達成するために好ましい溶剤には、Spezialベンジン80-110℃(80-110℃の沸点を持つ石油エーテル)、リグロイン(沸点90〜110℃)およびヘプタン(沸点98℃)が含まれる。最も好ましい溶剤はSpezialベンジンである。より詳しくは、モノマー:ダイマー+トリマー+オリゴマーの約3:1から約1:1へのシフトを達成するには、段階(a)混合物をSpezialベンジン中に投入し、或いは、モノマー:ダイマー+トリマー+オリゴマーの約3:1から約1.7〜2.0:1.0へのシフトを達成するには、段階(a)反応混合物をリグロインまたはヘプタン中に投入する。我々は、投入でのピーク分布のこれら実質的変化は、それら投入ろ過物中のモノマーの消失:Spezialベンジンにおける2/3消失およびリグロインおよびヘプタンにおける≧1/3消失(これらは50および25〜33%のモノマー収量消失に相当する)により説明されることが分かっている。モノマー:ダイマー+トリマー+オリゴマーの比率3:1を変えずに維持するためには、段階(A)反応混合物をメタノール中に投入する;ここでは収量損失は見られない。このことは、ろ過物の収量損失の測定およびろ過物のGPC分析により確認される。
Ortizにより記述された合成と同様に、本法の段階(A)の好ましい方法により行われるフリーデル−クラフツ反応は、ハロゲノベンゼン化合物と対合したアダマンタンから直接開始する。例えば、Reichert et al.による1,3,5,7−テトラキス(3’/4’−ブロモフェニル)アダマンタンの従来の合成と対比して、本法はテトラ臭化アダマンタンを最初に生成することはもはや必要とされないので(反応段階をセーブする)、特に有利である。また、望ましくないベンゼンを形成しない。
アダマンタンのハロゲンフェニル化合物との直接的反応(例えば、フリーデル−クラフツ反応の助けで)とは別に、式XXVII、XXVIII、XXIXおよびXXXの化合物中のハロゲンラジカルY1を、多段階合成によって、例えばアダマンタンをフェニル化合物と結合させ(すなわち、ハロゲンラジカルY1は無しで)それからラジカルY1を導入、すなわち、好ましくはないが(Y1)2(例えば、Br2)での添加を介することによって導入することもできることは、当業者に知られている。
本法の段階(b)において、段階(A)後に得られる(場合により処理される)混合物は、Rが上述で定義した通りの式RC≡CHの末端アルキンと反応する。
式RC≡CHにおいて“R”は、既に記載した式VIおよびVIIIのアダマンタン生成物および式IXおよびXのジアマンタン生成物のラジカルRと同一である。したがって、エチニルベンゼン(フェニルアセチレン)を末端アルキンとして使用することが、段階(B)における反応に最も好ましい。
段階(B)において末端アルキンをアダマンタン系に位置するハロゲノベンゼンラジカルと結合させるためには、この目的に適した慣例のすべての結合法を使用することができ、例えば、Diederich, F., and Stang, P.J., (Eds.) “Metal-Catalyzed Cross-Coupling Reactions”, Wiley-VCH 1998 and March, J., “Advanced Organic Chemistry”, 4th Edition, John Wiley & Sons 1992, pages 717/718に記載される通りである。
フェニル基上のYを上記の式XXVIII中または上記の式XXX中の2つのかご形構造橋頭炭素に結合させる場合、Yをフェニルアセチレンと反応させて末端アルキン基を生じさせるとよい。
本発明による好ましい方法では、段階(A)後に得られた(場合により処理される)混合物の末端アルキンとの反応は、所謂Sonogashira結合(Sonogashira;Tohda;Hagihara;Tetrahedron Lett. 1975, page 4467を参照されたい)に使用されている通りの触媒系の存在下で行われる。各々の場合に式[Ar3P]2PdX2(ここでAr=アリール、X=ハロゲンである)を持つ少なくとも1つのパラジウム−トリアリールホスフィン複合体、ハロゲン化銅(例えば、CuI)、塩基(例えば、トリアルキルアミン)、トリアリールホスフィンおよび共溶剤を含んでなる触媒系を使用することがより好ましい。本発明によれば、この好ましい触媒系は、それら指示の成分からなるのと同等であるものでもよい。その共溶剤は、好ましくは、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、N,N−ジメチルホルムアミドおよび1−メチル−2−ピロリドン(N−メチルピロリドン(NMP))から選択される少なくとも1つの成分を含有する。それら成分、つまりビス−(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)二塩化物(すなわち、[Ph3P]2PdCl2)、トリフェニルホスフィン(すなわち、[Ph3P])、ヨウ化銅(I)、トリエチルアミンおよび共溶剤としてトルエンを含有する触媒系が最も好ましい。
段階(A)から得られた混合物(場合により処理される)の末端アルキンとの反応のための好ましい手順は、その混合物を先ず塩基(例えば、トリエチルアミン)および共溶剤(例えば、トルエン)と混合し、この混合物を室温で数分撹拌する。次いで、パラジウム−トリフェニルホスフィン複合体(例えば、Pd(PPh3)2Cl2)、トリフェニルホスフィン(PPh3)およびハロゲン化銅(例えば、ヨウ化銅(I))を加えて、この混合物を50℃〜90℃(より好ましくは80℃〜85℃)の温度範囲内で加熱する。次いで、末端アルキンをその指示した温度範囲内で1〜20時間(より好ましくは3時間)内に加える。添加の終了後、混合物を75℃〜85℃(より好ましくは80℃)の温度で少なくとも5〜20時間加熱する。次いで、溶剤をその反応溶液に加えて、減圧下で蒸留する。好ましくは、ろ過後、次いでその反応溶液を20℃〜30℃(より好ましくは25℃)の温度まで冷却する。最後に、段階(B)の反応混合物を、特に微量金属(例えば、Pd)の除去のために当業者に知られている慣例的方法で処理する。
上記の段階(B)から生じるモノマーのそれのダイマーおよびトリマーおよびオリゴマーに対する反応混合物中でのピーク比率は、その段階(B)混合物を一定の溶剤中に投入するとシフトする。
驚いたことに、アダマンタンから直接開始する反応列は、アダマンタン、ハロゲノベンゼン化合物および第2の触媒成分、つまりtert-ブチルブロマイドの使用比率によりコントロールできる段階(A)の反応生成物中にオリゴマー状またはポリマー状含有物を導くことが明らかにされた。相応するやり方において、段階(A)の反応混合物中のベンゼン含有量はこの使用比率を通じて首尾良く制御することもでき、このことは産業規模合成におけるベンゼンの毒性のため非常に重要である。それらオリゴマーまたはポリマー含有量は、そのモノマー(例えば、1,3,5,7−テトラキス(3’/4’−ブロモフェニル)アダマンタン)と同じく第2の化学を可能にする。すなわち、そのオリゴマーまたはポリマーは、段階(B)における末端アルキンとの反応のためにそのモノマーとまったく同様に利用可能なものである。
他の態様において、本発明は、式XXIX
Figure 2005522528
(ここで、Eは上記で定義された通りのかご形化合物であり、各Qは同じかまたは異なるものであって、水素、アリール、分岐状アリールおよび置換アリールから選択され、それら置換基には水素、ハロゲン、アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、アリールエーテル、アルケニル、アルキニル、アルコキシル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアリール、ヒドロキシアルケニル、ヒドロキシアルキニル、ヒドロキシルまたはカルボキシルが含まれる)
の少なくとも2つの異なる異性体の混合物を提供する。少なくとも2つの異なる異性体の例には、メタ−、パラ−およびオルト−異性体が含まれる。好ましくは、それら少なくとも2つの異なる異性体は、メタ−およびパラ−異性体である。
好ましくは、その混合物は、式XXX
Figure 2005522528
(ここで、Qは上記で定義されたもの)の少なくとも2つの異なる異性体を含んでなる。好ましくは、その混合物は、式XXXI
Figure 2005522528
または、式XXXII
Figure 2005522528
または、式XXXIII
Figure 2005522528
(ここで、各Yは同じかまたは異なるものであって、ハロゲン、アルキル、アリール、置換アリールまたはハロゲンから選択され、各Rは同じかまたは異なるものであって、水素、ハロゲン、アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、アリールエーテル、アルケニル、アルキニル、アルコキシル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアリール、ヒドロキシアルケニル、ヒドロキシアルキニル、ヒドロキシルまたはカルボキシルから選択される)
の少なくとも2つの異なる異性体を含んでなる。
好ましくは、その混合物は、式XXXIV
Figure 2005522528
(ここで、各Qは上記で定義された通りである)の少なくとも2つの異なる異性体を含んでなる。好ましくは、その混合物は、式XXXV
Figure 2005522528
または、式XXXVI
Figure 2005522528
または、式XXXVII
Figure 2005522528
(ここで、YおよびRは上記で定義された通りである)少なくとも2つの異なる異性体を含んでなる。
有用性:
上記した各々の本組成物は、下記の通り、処理されて使用されることができる。
各々の本組成物は、接着促進剤、消泡剤、洗浄剤、難燃剤、顔料、可塑剤、安定化剤、条線修飾剤(striation modifier)、および界面活性剤のような追加成分を含んでもよい。
本組成物は、特定の結果を得るために他の特定の添加剤と組合せてもよい。そのような添加剤の代表例は、磁性粒子のような金属含有化合物、例えば、バリウムフェライト、酸化鉄、場合によりコバルトとの混合物にし、または磁性媒体、光学媒体または他の記録媒体に使用するための他の金属含有粒子;導電性封止材、導電性接着剤、導電性コーティング、電磁波インターフェアレンス(EMI)/ラジオ周波インターフェアレンス(RFI)シールド性コーティング、静電気消散および電気的接触として使用するための金属または炭素のような導電性粒子である。これら添加物を使用する場合、本組成物は、バインダーとして作用し得る。また、本組成物は、金属、半導体、キャパシタ、インダクタ、コンダクタ、太陽電池、ガラスおよびガラスファイバー、石英および石英ファイバーに表面不動態化を与えるような、製造、貯蔵または使用環境に対する保護として使用し得る。
本組成物は、ボート部品;電気スイッチ封入材;バスタブおよびシャワーコーティングのような物体上の汚れ防止剤に;カビ防止コーティングに;または難燃性、耐候性または耐湿性を製品に与えるためにも有用である。本組成物の耐温性の範囲のおかげで、本発明の組成物は、極低温容器、オートクレーブおよびオーブン、並びに熱交換器および他の加熱または冷却表面上におよびマイクロ波放射に曝される製品上にコーティングされてもよい。
本組成物は、誘電性材料として特に有用である。その誘電性材料は、好ましくは約3.0より小さいかまたはそれと同等、より好ましくは約2.3〜3.0の誘電率を有する。その誘電性材料は、好ましくは少なくとも約350℃のガラス転移温度を有する。
本組成物の層は、スプレー、ローリング、ディッピング、スピンコーティング、フローコーティングまたはキャスティングのようなソリューション技術により形成し得る。本発明の本組成物のそのようなソリューションに使用するのに適した溶剤には、所望の温度で揮発性である有機、有機金属または無機分子のあらゆる適切な純粋または混合物が含まれる。適切な溶剤には、非プロトン性溶剤、例えば、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノンおよびシクロオクタノンのような環状ケトン類;N−アルキルピロリドン(そのアルキルは約1〜4炭素原子を有する)のような環状アミド類;およびN−シクロヘキシルピロリドンおよびそれらの混合物が含まれる。広範な他の有機溶剤も、得られた溶液の粘度をコーティング溶液として効果的にコントロールする限りにおいて本発明に使用され得る。撹拌および/または加熱のような様々な促進方法をその溶解に役立てるよう使用し得る。他の適切な溶剤には、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジブチルエーテル、環状ジメチルポリシロキサン、ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、2−ヘプタノン、エチル3−エトキシプロピナート、ポリエチレングリコール[ジ]メチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)、アニソール、および、メシチレン、キシレン、ベンゼンおよびトルエンのような炭化水素溶剤が含まれる。好ましい溶剤はシクロヘキサノンである。典型的には、層厚は0.1〜約15ミクロンである。超小型電子工学のための誘電性中間層として、その層厚は、概して2ミクロン未満である。本組成物に加えられる溶剤の量は、少なくとも約70 wt%である。
好ましくは、本組成物は溶剤中に溶解されて、約30℃〜約350℃の温度で約0.5〜約60時間処理される。
本組成物は、単一の集積回路(“IC”)チップに関係するインターコネクトにおける中間層誘電体として使用され得る。集積回路チップは、典型的には、その表面上に本組成物の複数の層および金属導電体の複数の層を有するであろう。それは、本組成物の領域を別個の金属導電体間に含んでもよいし、導電体の領域を集積回路の同じ層またはレベルに含んでもよい。
本ポリマーのICへの適用に加えて、本組成物の溶液は、慣例のウエットコーティング処理、例えば、スピンコーティングを使用して半導体ウエハに塗布されてもよい;スプレーコーティング、フローコーティングまたはディップコーティングのような他の周知のコーティング技術を特定の場合に使用してもよい。具体例のように、本組成物のシクロヘキサノン溶液は、導電性成分が内部に組み込まれた基体上にスピンコーティングされ、次いでコーティングされた基体は熱処理される。本組成物は、サブストラクティブ金属(アルミニウムまたはアルミニウム/タングステンのようなもの)加工およびデュアルダマシン(銅のようなもの)加工に使用してもよい。本組成物の例示の配合物は、非金属製内面を有するあらゆる慣例の装置内で微量金属汚染を防止するためにクリーンな取扱プロトコルを厳密に順守しつつ、本組成物をシクロヘキサノン溶剤中に周囲条件下で溶解させることにより調製される。得られた溶液は、全溶液重量を基準に、好ましくは約1〜約50重量パーセントの本組成物および約50〜約99重量パーセントの溶剤、より好ましくは約3〜約30重量パーセントの本組成物および約70〜約97重量パーセントの溶剤を含んでなる。
本発明の使用の具体例は次の通りである。本組成物の溶剤溶液は、その組成物を基準に約5〜約10重量パーセント(%)の量で提供される。本組成物の平面または立体表面または基体上への塗布は、あらゆる慣例の装置、好ましくは、スピンコーティング機を使用することにより行われ得る。本発明に使用される組成物は、そのようなコーティング機にとって適切にコントロールされた粘度を有するからである。スピンコーティングの間の単なる空気乾燥のようなあらゆる適切な手段によるか、周囲環境への曝露によるかまたは350℃までのホットプレート上での加熱により、溶剤の完全な蒸発が行われる。その基体はその上に本組成物の少なくとも1つの層を有し得る。
本発明に企図される基体は、あらゆる所望の実質的な固体材料を含んでなる。特に望ましい基体層には、フィルム、ガラス、セラミック、プラスチック、金属または被覆金属、または複合材料が含まれる。好ましい態様において、その基体には、ヒ化ケイ素またはゲルマニウムダイまたはウエハ表面;銅、銀、ニッケルまたは金メッキされたリードフレームに見られるようなパッかご形表面;集積回路またはパッかご形相互接続トレースに見られるような銅表面;ビア壁または補強インターフェイス(“銅”には裸銅およびその酸化物を考慮することが含まれる);ポリイミドをベースとするフレックスパッかご形、リードまたは他の合金ハンダボール表面に見られるようなポリマーベースのフレックスパッかご形またはボードインターフェース;ガラス;およびポリマーが含まれる。有用な基体には、窒化ケイ素、酸化ケイ素、オキシ炭化ケイ素、二酸化ケイ素、炭化ケイ素、オキシ窒化ケイ素、窒化チタン、窒化タンタル、窒化タングステン、アルミニウム、銅、タンタル、有機シロキサン、有機ケイ素ガラス、およびフッ化ケイ素ガラスが含まれる。他の態様では、その基体には、シリコン、銅、ガラスおよびポリマーのようなパッかご形ングおよび集積回路産業において一般的な材料が含まれる。また、本組成物は、マイクロチップ、マルチチップモジュール、ラミネート化回路ボードまたはプリント基板において誘電性基板として使用されてもよい。本組成物で作られる回路ボードは、様々な導電性回路のためのパターンをその表面上に実装するであろう。その回路ボードには、織られた非導電性ファイバーまたはガラスクロスのような様々な補強材が含まれ得る。そのような回路ボードを一方の側面に設けてもよいし、両側面に設けてもよい。
本組成物のエレクトロニック立体基体への塗布後、そのコーティングされた構造体を約50℃から約450℃まで上昇する温度でベークおよび硬化熱処理して、そのコーティングを重合化する。好ましい硬化温度は少なくとも約300℃である。概して、硬化は約350℃〜約425℃の温度で行うことが好ましい。硬化は、電気炉、ホットプレートおよびそれらに類したもののような慣例の硬化チャンバ内で行うことができ、一般的には硬化チャンバ内の不活性(非酸化的)雰囲気(窒素)中で行われる。炉またはホットプレート硬化に加えて、本組成物は、同一出願人の公開特許出願PCT/US96/08678およびUS特許6,042,994;6,080,526;6,177,143;および6,235,353(これらは参照により本明細書に全部取り込まれる)により教示される通り、紫外線放射、マイクロ波放射または電子ビーム照射への曝露により硬化させてもよい。あらゆる非酸化的または還元的雰囲気(例えば、アルゴン、ヘリウム、水素および窒素処理ガス)を本発明の実施に使用し得る。
前に示した通り、本コーティングは中間層として作用し得るものであり、他の誘電層(SiO2)コーティング、SiO2改質酸化セラミック層、ケイ素含有コーティング、炭化ケイ素含有コーティング、窒化ケイ素含有コーティング、炭化ケイ素-窒素含有コーティング、ダイヤモンド様炭素コーティング、窒化チタンコーティング、窒化タンタルコーティング、窒化タングステンコーティング、アルミニウムコーティング、銅コーティング、タンタルコーティング、有機シロキサンコーティング、有機ケイ素ガラスコーティングおよびフッ化ケイ素ガラスコーティングのような他のコーティングの上にあってもよいし、それらにより被覆されてもよい。そのような多層コーティングは、参照により本明細書中に全部取り込まれるUS特許第4,973,526号に教示されている。そして、詳細に示した通り、本法により調製された本組成物は、作製されたエレクトロニックまたは半導体基板上の隣接する導電路間のライン間誘電層として速やかに形成され得る。
本組成物は、好ましくは、50オングストロームもの薄さ、または≧1.0ミクロン(10,000オングストローム)、さらには≧1.5ミクロン(15,000オングストローム)もの厚さを有するフィルムを生成するおことができる点で有利である。したがって、本組成物の好ましい層は、約1.5ミクロンまでのまたはそれを越える厚みを有する
本フィルムは、集積回路製造のためのデュアルダマシン(銅のようなもの)加工およびサブストラクティブ金属(アルミニウムまたはアルミニウム/タングステンのようなもの)加工に使用してもよい。本組成物は、完成ウエハを覆うためのエッチストップ、ハードマスク、エアーブリッジまたはパッシーブコーティングとして使用してもよい。本組成物は、参照により本明細書に全部取り込まれるMichael E. Thomas, “Spin-On Stacked Films for Low Keff Dielectrics”, Solid State Technology (July 2001)に教示されているように、所望のすべてのスピンオン積層化フィルムに使用し得る。本層は、同一出願人のUS特許第6,143,855号および2002年2月19日に提出された係属中US特許出願第10/078919号により教示されるような有機シロキサンを含んでなる他の層との積層体;Honeywell International Incの市販品HOSP(登録商標)製品;同一出願人のUS特許第6,372,666号により教示されるようなナノ多孔質シリカ;Honeywell International Incの市販品NANOGLASS(登録商標)E製品;同一出願人のWO01/29052により教示されているオルガノシルセスキオキサン;および同一出願人のWO01/29141により教示されているフルオロシルセスキオキサンに使用してもよい(それら文献は本明細書に全部取り込まれる)。
分析テスト法:
ゲル浸透クロマトグラフィ:Waters 996二ヨウ化物アレイおよびWaters 410示差屈折率検出器を持つWaters 2690で分離を行った。その分離は、2つのPLゲル3μm混合−E 300×7.5mmカラム上でクロロホルムを1ml/minで流して行われた。25μlのインジェクション量の約1mg/ml濃度の溶液を2回流した。良い再現性が観察された。
そのカラムは、20,000〜500分子量の比較的単分散ポリスチレン標準で較正された。その低分子量標準で、ブチル末端化スチレンモノマーから9スチレンを持つオリゴマーまで対応する9つの明確な成分が分離された。その標準のピーク分子量のログは、溶出時間の3次多項式と合致した。その手段的な拡大(instrumental broadening)は、トルエンの平均溶出時間に対する半値全幅の比率から評価された。
下記の実施例1および実施例2に関する吸光度は約284nmで最大であった。それらクロマトグラムは、約300nmより小さい波長での吸光度で類似の形状を有する。本願に示された結果では254nm吸光度に対応する。それらピークは、同じ時間に溶出されるであろうポリスチレンの分子量により同定された。これらの値は、実施例1および実施例2のオリゴマーの分子量の測定値とみなすべきではない。高次のオリゴマー、トリマー、ダイマー、オリゴマーおよび不完全なオリゴマーの経過時間での一連の溶出を定量可能である。
各成分は、単分散種に見られるものより広い。この幅は、ピークの半値全幅の分時間から分析された。手段的拡大について大まかに計算するため、我々は:
Figure 2005522528
(ここで、幅手段は、そのピークの溶出時間のトルエン溶出時間に対する比率により訂正されたトルエンの観察幅である)を計算した。そのピーク幅を、検量線により分子量幅に変換し、そのピーク分子幅に比率化した。スチレンの分子量はそれらのサイズの二乗に比例することから、その相対分子量幅は、2で割ることにより相対オリゴマーサイズに変換することができる。この処理は、それら2種の分子配置の相違を示すものである。
13 C NMR:T1の初期測定は4sの最大値を示すので、サイクル時間は定量結果により設定した。すべての試料をCDCl3中に溶解し、4000スキャンを集めた。C、CH、CH2およびCH3基は、DEPTを通じて割り当てた。DEPTでは、アダマンタン上の失われたアームの3つの隣接部に割り当てられた41ppmでCH2、そして非置換部位への30ppmでCHが明瞭に同定された。結合アームに隣接するアダマンタンCH2のものは46〜48ppmで現れた。同じように、35ppmで第4炭素および31.5ppmでCH3をt−ブチル基に割り当てることができる。芳香族領域では、120〜123.5のピークのクラスターが明確に非プロトン化芳香族であった。それら化学シフトに基づいて、我々はこれらをブロモ芳香族炭素に割り当てた。145〜155ppm範囲内の第4芳香族は、脂肪族基に結合した芳香族環炭素、すなわちこの場合はアダマンタンと予期された。そのスペクトルの幾つかにおよそ14、23、29および31.5ppmでの追加ピークがあった。これらは試料を洗浄するのに使用されたヘプタンに割り当てることができた。ヘプタンの相対量は試料間でかなり変動した。そのヘプタンを定量することは最終的実施に重要でないので行わなかった。
NMR条件:
・Varian Unity Inova 400上で得られる高分解能13C NMRスペクトル
13C周波数:100.572 MHz
・WALTZモジュレーションを使用してゲート化1Hデカップリング
・スペクトル幅:25 kHz
13C-13μsへπ/2プラス
・サイクル時間:20秒
・#データポイント:100032,2秒捕捉時間
・FTについて131072ポイントにゼロ充填
・1Hz指数スムージング
プロトンNMR: 分析すべき材料の2〜5mg試料をNMRチューブ内に入れた。約0.7ml重水素化クロロホルムを加えた。その混合物を手で振動させ、材料を溶解させた。次いでその試料をVarian 400MHz NMRを使用して分析した。
液体クロマトグラフィ−質量分析(LC-MS): この分析は、大気圧イオン化(API)インターフェースユニットで、クロマトグラフのインレットとしてHewlett-Packardシリーズ1050 HPLCシステムを使用し、Finnigan/MAT TSQ7000 3段階4極質量分析系上で行われた。質量スペクトルのイオン流および様々な単一波長UVデータの双方を、時間−強度クロマトグラムに得た。
クロマトグラフィは、Phenomenex Luna 5ミクロン フェニル−ヘキシルカラム(250×4.6mm)上で行われた。試料の自動インジェクションは、テトラヒドロフラン中のおよびテトラヒドロフラン無しでの双方で、概して5〜20マイクロリットルの濃縮溶液とした。
分析のための濃縮試料溶液の好ましい調製は、10マイクロリットルインジェクションにつき、ミリリットル当たり約5ミリグラム固体物のテトラヒドロフラン中への溶解であった。カラムを通じる移動相流は、1.0ミリリットル/分のアセトニトリル/水とし、最初に1分間で70/3、次いで10分で100%アセトニトリルまでのプログラムされた勾配とし、そして40分まで維持するとした。
大気圧化学的イオン化(APCI)質量スペクトルは、正および負イオン化の双方で別実験に記録した。正のAPCIは、これらの最終生成物についての分子構造の有益情報であり、アセトニトリルマトリックスと共に付加生成物を含むプロトン化された疑似分子イオン(pseudomolecular ion)を提供した。APCIコロナ放電は、5マイクロアンペア、正イオン化に約5kV、および負イオン化に約4kVとした。ヘッドキャピラリーラインは200℃で、その気化室400℃で維持した。4極質量分析の後のイオン検出システムは、15kV変換ダイノードおよび1500V電子倍増管ボルト数で設定した。質量スペクトルは、典型的には、1.0秒/スキャンで、負イオン化に約m/z 50から2000 a.m.u.まで、正イオン化に約m/z 150 a.m.u.から記録した。別の正イオン実験では、その質量範囲を、低質量チューブ/較正モードにおける2000 a.m.u.までおよび高質量チューブ/較正モードにおける4000 a.m.u.までの双方でスキャンした。
示差スキャニング熱量測定(DSC): DSC測定は、TA Instruments 2920 示差熱量測定器をコントローラーおよび関連ソフトウエアと一緒に使用して行われた。250℃〜725℃の温度範囲で標準DSCセル(不活性雰囲気:50ml/minの窒素)を分析に使用した。液体窒素は冷却ガス源として使用した。少量の試料(10〜12mg)を自動DSCアルミニウム試料パン(Part # 990999-901)内にMettler Toledo Analytical balanceを使用して±0.0001グラムの正確さで注意深く秤量した。試料はそのパンを予め中心部に孔をあけてガス抜き可能にした蓋で覆うことにより内包させた。試料を窒素下0℃から450℃まで100℃/分の速度(サイクル1)で加熱してから、100℃/分の速度で0℃まで冷却した。2回目のサイクルは直ちに0℃から450℃まで100℃/分の速度(サイクル1の繰り返し)で行った。架橋温度はその1回目のサイクルから決定された。
誘電率: 誘電率は、硬化層上にアルミニウムの薄層をコーティングし、次いでキャパシタンス−ボルト数測定を1MHzで行い、その層厚に基づいてK値を計算することにより測定された。
ガラス転移温度(Tg): 薄いフィルムのガラス転移温度は、温度の関数としてその薄フィルム応力を測ることにより測定した。薄フィルム応力測定は、KLA 3220 Flexus上で行われた。そのフィルム測定の前に未コーティングウエハを、そのウエハ自体内の応力緩和に起因するあらゆるエラーを防ぐために500℃で60分間アニールした。次いで、ウエハにテストすべき材料を堆積させ、すべて必要な処理段階を通じて処理する。そして、そのウエハを、ウエハ湾曲を温度の関数として測定する応力ゲージ内に置いた。その装置は、ウエハ厚およびフィルム厚が既知であることを前提に、応力対温度グラフを計算することができる。その結果はグラフの形で表示された。Tg値を決定するため水平正接線を引いた(応力対温度グラフ上のゼロの傾き値)。Tg値はそのグラフと水平正接線とが交わるところである。
Tgが第1の温度サイクル後または次のサイクル(最大温度が使用された)後に決定される場合、その測定プロセス自体がTgに影響を与え得ると報告されるべきである。
縮み: フィルム縮みは、その処理の前およびその後にフィルム厚を測定することにより決定された。縮みは、初期フィルム厚のパーセントで表された。そのフィルム厚が低下したなら、縮みは正とした。実際の厚み測定は、J.A. Woollam M-88分光偏光解析器を使用して光学的に行われた。CauchyモデルをPsiおよびデルタについての最大適合を計算するために使用した(偏光解析の詳細は、例えば“Spectroscopic Ellipsometry and Reflectometry”by H.G. Thompkins and William A. McGahan, John Wiley and Sons, Inc., 1999に見出すことができる)。
屈折率: 屈折率測定は、厚み測定と一緒にJ.A. Woollam M-88分光偏光解析器を使用して行われた。CauchyモデルをPsiおよびデルタについての最大適合を計算するために使用した。別の方法が指示されなければ、屈折率は、633nmの波長で報告された(偏光解析の詳細は、例えば“Spectroscopic Ellipsometry and Reflectometry”by H.G. Thompkins and William A. McGahan, John Wiley and Sons, Inc., 1999に見出すことができる)。
FTIR分析: FTIRスペクトルを、Nicolet Magna 550 FTIR分光測定器を透過モードで使用して取得した。基板バックグラウンドスペクトルを未コーティング基板で取得した。フィルムスペクトルをその基板をバックグラウンドとして使用して取得した。次いで、フィルムスペクトルをピーク位置および強度の変化について分析した。
溶剤との適合性: 溶剤との適合性は、フィルム厚、屈折率、FTIRスペクトルおよび誘電率を溶剤処置の前と後に測定することにより決定した。適合可能な溶剤には、有意な変化が観察されるべきではない。
溶解度改善: 第1の容器内で、生成物をシクロヘキサノンに、加えた生成物がシクロヘキサノン中に溶解しなくなることが目視検査で分かるまで加えた。加えられた固体の量を記録した。
比較例1
図1及び2は、下記で説明する異性体の調製を示し、本例のテストにおけるローマ数字は、図1及び2中のローマ数字に対応する。背景の項目内で概説した通り、Reichertの目標は、限定された構造の1,3,5,7−テトラキス[(4−フェニルエチニル)フェニル)]アダマンタン、すなわち、この化合物1,3,5,7−テトラキス[4’−(フェニルエチニル)フェニル]アダマンタン(8)の単一のp−異性体を調製することであった。このこと、つまり限定された構造(分析的手法により特性付けることができる)を有するこの化合物だけがReichertの研究の標的であった。
Reichertの計画は、下記の手順を実現することであった:
Figure 2005522528
Reichertは、段階(1)→(2)に失敗し、アダマンタン核に結合したp−およびm−ブロモフェニル基(下記参照)を有する1,3,5,7−テトラキス(3’/4’−ブロモフェニル)アダマンタン(8)、つまり1,3,5,7−テトラキス(ブロモフェニル)アダマンタンの混合物を得たと考え、彼女の研究目標は達成されなかったと見なされて終わった。このことを支持することとして、彼女は“アリール化の際の位置選択性の欠如は、アダマンタンへの更なるフリーデル−クラフツ反応を試みること、そして容易に形成される1,3,5,7−テトラフェニルアダマンタン(6)の誘導化の更なる研究への導入を断念させた”と既述している。単一のp−異性体;1,3,5,7−テトラキス[4’−(フェニルエチニル)フェニル]アダマンタン(7)を調製するため、彼女は次のような“遠回りな手順”を計画した。
Figure 2005522528
Reichertはこの手順に上手く気づき、単一p−異性体(8)を単離したが、この化合物の溶解度は、この化合物の13C NMRスペクトルを得ることができないほど低いことが判明した。Reichertは“化合物3[(8)]はクロロホルム中に1H NMRスペクトルを得ることができるほど十分に溶解性であることが分かった。しかしながら、捕捉時間は、13C NMRスペクトルを得るには非実用的であることが分かった。固体状態NMRをその生成物を同定するのに使用した。”と考察した(Reichert, Diss. (上記))。これらの結果を確かめるため、Reichertの化合物を幾つかの標準的有機溶剤でテストしたところ、テストした有機溶剤のすべてにおいて本質的に不溶性であることが分かった。
要するにReichertは、彼女が1,3,5,7−テトラキス(3’/4’−ブロモフェニル)アダマンタン(3)であると考えるものを調製したが、この方向では継続しなかった。この生成物は一定の構造を持つ単一異性体でなかったからである。それをやめて、彼女は1,3,5,7−テトラキス(4’−ヨードフェニル)アダマンタン(7)の単一異性体を調製し、それを1,3,5,7−テトラキス[4’−(フェニルエチニル)フェニル]アダマンタン(8)に変換したが、それは不溶性であり、そのため有用でないことが分かった。
2001年10月17日に提出された我々の同一出願人係属中特許出願PCT/US01/22204
我々は、1,3,5,7−テトラブロモアダマンタンとブロモベンゼンとのReichert反応を多数回繰り返し、そして、1,3,5,7−テトラブロモアダマンタンのブロモベンゼンとの反応生成物の我々の分析から、それは(Reichertにより示唆されたような)1,3,5,7−テトラキス(3’/4’−ブロモフェニル)アダマンタン(3)ではなく、1,3,5,7−テトラキス(3’/4’−ブロモフェニル)アダマンタン(3)と、ほぼ等量の1−フェニル−3,5,7−トリス(3’/4’−ブロモフェニル)アダマンタン(4)との混合物であることが示された。これは、LC−MS実験および元素分析により確かめられたことである。
我々は、そのような反応経路の原因を突き止めることができた。ブロモベンゼンは、フリーデル−クラフツ反応の条件において本質的に不均化を起こすことが知られている(G.A. Olah, W..S. Tolgyesi, R. E. A. Dear. J, Org. Chem., 27, 3441-3449(1962)):
Figure 2005522528
その反応混合物中のベンゼン濃度が上昇したとき、(1)における臭素[または(3)におけるブロモフェニル]の置換が始まる;ベンゼン比率は、最初に確立した平衡がほぼ等量の(3)および(4)に至るほど高い。
したがって、Reichertは(彼女が考えたような)1,3,5,7−テトラキス(3’/4’−ブロモフェニル)アダマンタン(3)を得ていなかった;そうではなく、1,3,5,7−テトラキス(3’/4’−ブロモフェニル)アダマンタンと1−フェニル−3,5,7−トリス(3’/4’−ブロモフェニル)アダマンタン(4)との約1:1混合物を得ていた。
平衡を1,3,5,7−テトラキス(3’/4’−ブロモフェニル)アダマンタン(3)の側へシフトさせるため、我々は、1,3,5,7−テトラブロモアダマンタンのブロモベンゼンとの固体状反応生成物[1,3,5,7−テトラキス(3’/4’−ブロモフェニル)アダマンタン(3)および1−フェニル−3,5,7−トリス(3’/4’−ブロモフェニル)アダマンタン(4)の1:1混合物]を、臭化アルミニウムの存在下において新しい分のブロモベンゼンにより処置した。純粋ブロモベンゼンは、直ちに1−フェニル−3,5,7−トリス(3’/4’−ブロモフェニル)アダマンタン(4)内のフェニル基を置換することが判明し、30秒で溶液中の当該生成物が、約90〜95%の1,3,5,7−テトラキス(3’/4’−ブロモフェニル)アダマンタン(3)を含有していた。この状態は約5〜10分間室温で観察され、その後、ゆっくりと上昇するベンゼンの濃度が1−フェニル−3,5,7−トリス(3’/4’−ブロモフェニル)アダマンタン(4)濃度の上昇を導き、そして数時間後には、ほぼ等しい濃度の1,3,5,7−テトラキス(3’/4’−ブロモフェニル)アダマンタン(3)および1−フェニル−3,5,7−トリス(3’/4’−ブロモフェニル)アダマンタン(4)で平衡が再確立された。
したがって、1,3,5,7−テトラキス(3’/4’−ブロモフェニル)アダマンタン(3)(Reichertが合成したと考えていたもの)は、臭化アルミニウムの存在下での1,3,5,7−テトラブロモアダマンタンのブロモベンゼンとの固体状反応生成物の第2の処置により調製することができる。
フェニルアセチレンとのHeck反応にかけられた1,3,5,7−テトラキス(3’/4’−ブロモフェニル)アダマンタン(3)は、95〜97重量パーセントの1,3,5,7−テトラキス[3’/4’−(フェニルエチニル)フェニル]アダマンタン(5)(p−およびm−異性体の混合物を形成した。5つの異性体を形成し、(1)パラ、パラ、パラ、パラ−;(2)パラ、パラ、パラ、メタ−;(3)パラ、パラ、メタ、メタ−;(4)パラ、メタ、メタ、メタ−;(5)メタ、メタ、メタ、メタ−が含まれる。微量のo−異性体も存在し得る。)と、LC-MS、GPC、NMRおよびHPLCにより確認された3〜5重量パーセントの1,3/4−ビス{1’,3’,5’−トリス[3”/4”−(フェニルエチニル)フェニル]アダマンチル−7’−イル}ベンゼン(14の異性体を形成する)との新規な混合物を提供した。この混合物は、トルエン、キシレン、シクロヘキサノン、アニソール、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、メシチレン、シクロヘキシルアセテート等に非常に溶解性であった。例えば、シクロヘキサノン中へのその溶解度は約20%であった。この特性は、それがスピンコーティングされることを可能にし、特に好ましくは、層化材料および半導体の分野においてこの材料の実用的使用を確実なものとする。
本明細書に用いられている命名法は厳格なIUPAC基準を必ずしも厳守していないかも知れないが、それは当業者によって広く用いられ、理解されている。
発明実施例1(本明細書では“IE1”と示す)
段階(a):1,3,5,7−テトラキス(3’/4’−ブロモフェニル)アダマンタン(図3Aに示すもの);1,3/4−ビス[1’,3’,5’−トリス(3”/4”−ブロモフェニル)アダマント−7’−イル]ベンゼン(図3Cに示すもの);および少なくとも1,3−ビス{3’/4’−[1”,3”,5”−トリス(3”’/4”’−ブロモフェニル)アダマント−7”−イル]フェニル}−5,7−ビス(3””/4””−ブロモフェニル)アダマンタン(図3Cに示すもの)の混合物(ひとまとめに“IE1段階(a)生成物”とする)の調製
第1の反応容器をアダマンタン(200グラム)、ブロモベンゼン(1550ミリリットル)、および三塩化アルミニウム(50グラム)で充填した。その反応混合物を温度調整したウオーターバスにより40℃まで加熱した。Tert-ブチルブロマイド(1206グラム)をゆっくりと4〜6時間かけてその反応混合物に加えた。その反応混合物を40℃で一晩撹拌した。
第2の反応容器を1000ミリリットルの塩化水素水(5% w/w)で充填した。第1の反応容器の内容物を第2の反応容器内へ、その反応混合物を外部氷冷バスにより25〜35℃で維持しながら徐々に流出させた。有機相(濃褐色下層)を分離し、水(1000ミリリットル)で洗浄した。約1700ミリリットルの有機相が残った。
第3の反応容器を20.4リットルの石油エーテル(80℃〜110℃の沸点範囲を持つ主にイソオクタン)で充填した。第2の反応容器の内容物をゆっくりと1時間かけて第3の反応容器に加えた。得られた混合物を少なくとも1時間撹拌した。その沈殿物をろ過して出し、ろ過ケーキを洗浄毎300ミリリットルの前記石油エーテルで2回洗浄した。洗浄したろ過ケーキを45℃で40ミリバールで一晩乾燥させた。得られたIE1段階(a)生成物は、407グラム乾燥重量であった。この反応は図3A〜3Cに次のように示される。図3Aは得られたモノマーを示す。図3Bは得られた共通のダイマーおよびより高次の生成物を示し、図3Cは、図3B構造により網羅されるもので、得られた特定のダイマーおよびトリマーを示す。
LC-MS、NMR 13CおよびGPCを含む分析技術をその生成物を同定するために使用した。LC-MSは、その生成物がアダマンタンコアを持つモノマー状およびオリゴマー状星形化合物の複合混合物であることを示した。同定された構造を下記の表に載せる(Ad=アダマンタン;Ph=C6H5;Br=臭素;t-Bu=-C(CH3)3):
Figure 2005522528
NMR 13C分析は下記のピーク割当てを導いた。
Figure 2005522528
GPC結果:
− 1,3,5,7−テトラキス(3’/4’−ブロモフェニル)アダマンタン(図3Aに示されるもの)は、約360のピーク分子量を有する;
− 1,3/4−ビス[1’,3’,5’−トリス(3”/4”−ブロモフェニル)アダマント−7’−イル]ベンゼン(図3Cに示すもの)は、約620のピーク分子量を有する;
− 1,3−ビス{3’/4’−[1”,3”,5”−トリス(3”’/4”’−ブロモフェニル)アダマント−7”−イル]フェニル}−5,7−ビス(3””/4””−ブロモフェニル)アダマンタン(図3Cに示すもの)は、約900のピーク分子量(ショルダー)を有する。
段階(b):1,3,5,7−テトラキス[3’/4’−(フェニルエチニル)フェニル]アダマンタン(図3Dに示すもの);1,3/4−ビス{1’,3’,5’−トリス[3”/4”−(フェニルエチニル)フェニル]アダマント−7’−イル}ベンゼン(図3Fに示すもの);および少なくとも1,3−ビス{3’/4’−[1”,3”,5”−トリス[3”’/4”’−(フェニルエチニル)フェニル]アダマント−7”−イル]フェニル}−5,7−ビス[3””/4””−(フェニルエチニル)フェニル]アダマンタン(図3Fに示すもの)の混合物(ひとまとめに“IE1段階(b)生成物”とする)の調製
第1の反応器を窒素下で、トルエン(1500ミリリットル)、トリエチルアミン(4000ミリリットル)および上で調製したIE1段階(a)生成物(1000グラム乾燥物)で充填した。その混合物を80℃まで加熱し、ビス−(トリフェニル−ホスフィン)二塩化パラジウム(II)(すなわち、[Ph3P]2PdCl2)(7.5グラム)およびトリフェニルホスフィン(すなわち、[Ph3P])(15グラム)を加えた。10分後、ヨウ化銅(I)(7.5グラム)を加えた。
3時間かけて、フェニルアセチレンの溶液(750グラム)を第1の反応器に加えた。その反応混合物を80℃で12時間撹拌し、その反応を確実に完了させた。トルエン(4750ミリリットル)を加えた。次いで、溶剤を減圧および最大排出温度下で蒸留し、その反応混合物を約50℃まで冷却した。そのトリエチルアンモニウムブロマイド(約1600ミリリットル)をろ過した。そのろ過ケーキを洗浄毎500ミリリットルのトルエンで3回洗浄した。その有機相を1750ミリリットルのHCl(10 w/w%)で洗浄し、次いで水(2000ミリリットル)で洗浄した。
その洗浄した有機相に、水(1000ミリリットル)、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)(100グラム)およびジメチルグリオキシム(20グラム)を加えた。約150ミリリットルのNH4OH(25 w/w%)をpH9に至るまで加えた。その反応混合物を1時間撹拌した。その有機相を分離し、水(1000ミリリットル)で洗浄した。Dean-Starkトラップで、水発生が終わるまで共沸乾燥を行った。ろ過剤、ドロマイト(100グラム)(商標Tonsil)を加えた。その混合物を100℃まで30分間加熱した。ドロマイトを微細孔を有する布フィルターでろ過して除き、残留物をトルエン(200ミリリットル)で洗浄した。シリカ(100グラム)を加えた。その反応混合物を30分間撹拌した。そのシリカを微細孔を有する布フィルターでろ過して除き、残留物をトルエン(200ミリリットル)で洗浄した。2500ミリリットルの量のNH3水(20% w/w)および12.5gのN−アセチルシステインを加えた。それらの相を分離した。有機相は1000ミリリットルのHCl(10% w/w)で洗浄し、次いで洗浄毎1000ミリリットルの水で2回洗浄した。そのトルエンを約120ミリバールの減圧下で蒸留した。そのポット温度は約70℃を超えなかった。濃褐色で粘性のオイル(1500〜1700ミリリットル)が残った。そのポット内の熱い塊に、イソ−ブチルアセテート(2500ミリリットル)を加え、濃褐色溶液(4250ミリリットル)を形成した。
第2の反応器を17000ミリリットルの石油エーテル(80℃〜110℃の沸点範囲を持つ主としてイソオクタン)で充填した。第1の反応器の内容物を1時間かけて第2の反応器に加え、一晩撹拌した。その沈殿物をろ過し、洗浄毎500ミリリットルの上記石油エーテルで4回洗浄した。その生成物を減圧下で、45℃で4時間、そして80℃で5時間乾燥させた。得られたIE1段階(B)生成物は850〜900グラムであった。この反応は図3D〜3Fに次のように示される。図3Dは得られたモノマーを示す。図3Eは得られた共通のダイマーおよびより高次の生成物を示し、図3Fは、図3F構造により網羅されるもので、得られた特定のダイマーおよびトリマーを示す。
LC-MS、NMR 1H、NMR 13C、GPCおよびFTIRを含む分析技術をその生成物を同定するために使用した。
LC-MS分析は、その生成物がアダマンタンコアを持つモノマー状およびオリゴマー状星形化合物の複合混合物であることを示した。同定された構造を下記の表に載せる(Ad=アダマンタンかご;Tはトラニル−PhC≡CC6H4−;t-Bu=-C(CH3)3):
Figure 2005522528
1H NMR同定された芳香族プロトン(6.9-8 ppm、2.8±0.2H)およびアダマンタンかごプロトン(1.7-2.7 ppm、1±0.2H)、および13C NMR分析は、下記のピーク割当てとなった。
Figure 2005522528
GPC分析結果:
− 1,3,5,7−テトラキス[3’/4’−(フェニルエチニル)フェニル]アダマンタン(図3Dに示すもの)は、約744のピーク分子量を有した;
− 1,3/4−ビス{1’,3’,5’−トリス[3”/4”−(フェニルエチニル)フェニル]アダマント−7’−イル}ベンゼン(図3Fに示すもの)は、約1300のピーク分子量を有した;
− 1,3−ビス{3’/4’−[1”,3”,5”−トリス[3”’/4”’−(フェニルエチニル)フェニル]アダマント−7”−イル]フェニル}−5,7−ビス[3””/4””−(フェニルエチニル)フェニル]アダマンタン(図3Fに示すもの)は、約1680のピーク分子量(ショルダー)を有した。
GPCから、モノマー状および小分子のオリゴマー状化合物に対する比率は、50±5%であった。
FTIRは下記ことを示す。
Figure 2005522528
発明実施例2(本明細書では“IE2”と示す)
段階(a):1,3,5,7−テトラキス(3’/4’−ブロモフェニル)アダマンタン(図3Aに示すもの);1,3/4−ビス[1’,3’,5’−トリス(3”/4”−ブロモフェニル)アダマント−7’−イル]ベンゼン(図3Cに示すもの);および少なくとも1,3−ビス{3’/4’−[1”,3”,5”−トリス(3”’/4”’−ブロモフェニル)アダマント−7”−イル]フェニル}−5,7−ビス(3””/4””−ブロモフェニル)アダマンタン(図3Cに示すもの)の混合物(ひとまとめに“IE2段階(a)生成物”とする)の調製
第1の反応容器を1,4−ジブロモベンゼン(587.4グラム)および三塩化アルミニウム(27.7グラム)で充填した。この反応混合物を温度調整したウオーターバスにより90℃まで加熱し、この温度で1時間は撹拌せず、さらに1時間は撹拌して維持した。この反応混合物を50℃まで冷却した。アダマンタン(113.1グラム)をその冷却反応混合物に加えた。4時間かけて、t−ブチル−ブロモベンゼン(796.3グラム)をその反応混合物に加えた。その反応混合物をさらに12時間撹拌した。
第2の反応容器をHCl(566ミリリットル、10%水溶液w/w)で充填した。50℃で第1の反応容器の内容物を第2の反応容器内へ、その混合物を外部氷冷バスにより25〜35℃で維持しながら流出させた。その反応塊は淡褐色上清物であった。その有機相は濃褐色下層であり、これを反応混合物から分離した。分離した有機相を水(380ミリリットル)で洗浄した。この洗浄後、約800ミリリットルの有機相が残った。
第3の反応容器をヘプタン(5600ミリリットル)で充填した。(したがって、有機相の溶剤に対するこの比率は1:7であり、これが実施例1と比較した実施例2の利点である。)ゆっくりと1時間かけて、第2の反応容器の内容物を第3の反応容器に加えた。得られた上清物を少なくとも少なくとも4時間撹拌し、その沈殿物をろ過した。そのろ過ケーキを洗浄毎300ミリリットルのヘプタンで2回洗浄した。得られたIE2段階(a)生成物は、526.9グラム(湿潤物)および470.1グラム(乾燥物)であった。
LC-MS、NMR13CおよびGPCを含む分析技術をその生成物を同定するために使用した。LC-MSは、その生成物がアダマンタンコアを持つモノマー状およびオリゴマー状星形化合物の複合混合物であることを示した。同定された構造を下記の表に載せる(Ad=アダマンタン;Ph=C6H5;Br=臭素;t-Bu=-C(CH3)3):
Figure 2005522528
NMR 13C分析は下記のピーク割当てとなった。
Figure 2005522528
GPC結果:
− 1,3,5,7−テトラキス(3’/4’−ブロモフェニル)アダマンタン(図3Aに示されるもの)は、約360のピーク分子量を有する;
− 1,3/4−ビス[1’,3’,5’−トリス(3”/4”−ブロモフェニル)アダマント−7’−イル]ベンゼン(図3Cに示すもの)は、約570のピーク分子量を有する;
− 1,3−ビス{3’/4’−[1”,3”,5”−トリス(3”’/4”’−ブロモフェニル)アダマント−7”−イル]フェニル}−5,7−ビス(3””/4””−ブロモフェニル)アダマンタン(図3Cに示すもの)は、約860のピーク分子量(ショルダー)を有する。
段階(b):1,3,5,7−テトラキス[3’/4’−(フェニルエチニル)フェニル]アダマンタン(図3Dに示すもの);1,3/4−ビス{1’,3’,5’−トリス[3”/4”−(フェニルエチニル)フェニル]アダマント−7’−イル}ベンゼン(図3Fに示すもの);および少なくとも1,3−ビス{3’/4’−[1”,3”,5”−トリス[3”’/4”’−(フェニルエチニル)フェニル]アダマント−7”−イル]フェニル}−5,7−ビス[3””/4””−(フェニルエチニル)フェニル]アダマンタン(図3Fに示すもの)の混合物(ひとまとめに“IE2段階(b)生成物”とする)の調製
第1の反応ポットを窒素下で、トルエン(698ミリリットル)、トリエチルアミン(1860ミリリットル)および上で調製したIE2段階(a)生成物(465グラム乾燥物)で充填した。その混合物を80℃まで加熱した。パラジウム−トリフェニルホスフィン複合体(すなわち、[Ph(PPh3)2Cl2)(4.2グラム)をその反応混合物に加えた。10分間待った後、トリフェニルホスフィン(すなわち、PPh3)(8.4グラム)をその反応混合物に加えた。さらに10分間待った後、ヨウ化銅(I)(4.2グラム)をその反応混合物に加えた。
3時間かけて、フェニルアセチレンの溶液(348.8グラム)をその反応混合物に加えた。その反応混合物を80℃で12時間撹拌し、その反応を確実に完了させた。トルエン(2209ミリリットル)をその反応混合物に加え、次いで、減圧および最大排出温度下で蒸留した。その反応混合物を約50℃まで冷却し、そのトリエチルアンモニウムブロマイドをろ過した。そのろ過ケーキを洗浄毎250ミリリットルのトルエンで2回洗浄した。その有機相をHCl(10 w/w%)(500ミリリットル)および水(500ミリリットル)で洗浄した。
その有機相に、水(500ミリリットル)、EDTA(18.6グラム)およびジメチルグリオキシム(3.7グラム)を加えた。NH4OH(25 w/w%)(約93ミリリットル)を加えて、pH=9を保った。その反応混合物を1時間撹拌した。その有機相を不溶性材料およびパラジウム複合体を含有するエマルジョンから分離した。分離した有機相を水(500ミリリットル)で洗浄した。Dean-Starkトラップで、洗浄した有機相の共沸乾燥を水発生が終わるまで行った。ろ過剤、ドロマイト(商標Tonsil)(50グラム)を加え、その反応混合物を100℃まで30分間加熱した。そのドロマイトを微細孔を有する布フィルターでろ過して除き、有機材料をトルエン(200ミリリットル)で洗浄した。シリカ(50グラム)を加え、その反応混合物を30分間撹拌した。そのシリカを微細孔を有する布フィルターでろ過して除き、有機材料をトルエン(200ミリリットル)で洗浄した。NH3水(20% w/w)(250ミリリットル)およびN−アセチルシステイン(12.5g)を加えた。それらの相を分離した。その有機相をHCl(10% w/w)(500ミリリットル)で洗浄した。その有機材料を洗浄毎500ミリリットルの水で2回洗浄した。そのトルエンを約120ミリバールの減圧下で蒸留した。そのポット温度は約70℃を超えなかった。濃褐色で粘性のオイル(約500〜700ミリリットル)が残った。そのポット内の熱い塊に、イソ−ブチルアセテート(1162ミリリットル)を加えた。濃褐色溶液(約1780ミリリットル)を形成した。
第2の反応ポットをヘプタン(7120ミリリットル)で充填した。1時間かけて、第1の反応ポットの内容物を第2の反応ポットに加えた。沈殿物を少なくとも3時間撹拌し、そしてろ過した。その生成物を洗浄毎250ミリリットルのヘプタンで4回洗浄した。その生成物を40ミリバールの減圧および80℃で乾燥させた。得られたIE2段階(b)生成物は700グラム湿潤物または419グラム乾燥物であった。
LC-MS、NMR 1H、NMR 13C、GPCおよびFTIRを含む分析技術をその生成物を同定するために使用した。
LC-MS分析は、その生成物がアダマンタンコアを持つモノマー状およびオリゴマー状星形化合物の複合混合物であることを示した。同定された構造を下記の表に載せる(Ad=アダマンタンかご;Tはトラニル−PhC≡CC6H4−;t-Bu=-C(CH3)3):
Figure 2005522528
1H NMR同定された芳香族プロトン(6.9-8 ppm、2.8±0.2H)およびアダマンタンかごプロトン(1.7-2.7 ppm、1±0.2H)。
13C NMR分析は、下記のピーク割当てとなった。
Figure 2005522528
GPC分析結果:
− 1,3,5,7−テトラキス[3’/4’−(フェニルエチニル)フェニル]アダマンタン(図3Dに示すもの)は、約763のピーク分子量を有した;
− 1,3/4−ビス{1’,3’,5’−トリス[3”/4”−(フェニルエチニル)フェニル]アダマント−7’−イル}ベンゼン(図3Fに示すもの)は、約1330のピーク分子量を有した;
− 1,3−ビス{3’/4’−[1”,3”,5”−トリス[3”’/4”’−(フェニルエチニル)フェニル]アダマント−7”−イル]フェニル}−5,7−ビス[3””/4””−(フェニルエチニル)フェニル]アダマンタン(図3Fに示すもの)は、約1520のピーク分子量(ショルダー)を有した。
GPCから、モノマー状および小分子のオリゴマー状化合物に対する比率は、50±5%であった。
FTIRは下記の通り示す。
Figure 2005522528
発明実施例3
1,3/4−ビス{1’,3’,5’−トリス[3”/4”−(フェニルエチニル)フェニル]アダマント−7’−イル}ベンゼン(図3Fに示すもの)および少なくとも1,3−ビス{3’/4’−[1”,3”,5”−トリス[3”’/4”’−(フェニルエチニル)フェニル]アダマント−7”−イル]フェニル}−5,7−ビス[3””/4””−(フェニルエチニル)フェニル]アダマンタン(図3Fに示すもの)に対する1,3,5,7−テトラキス[3’/4’−(フェニルエチニル)フェニル]アダマンタン(図3Dに示すもの)の比率への溶剤の影響
850ミリリットルのIE1段階(a)生成物を4つに等分し、石油エーテル、イグロイン、ヘプタンおよびメタノール中への投入を行った。各分量を2520mlの溶剤中に投入し、減圧ろ過し(Buchner漏斗径185mm)、フィルター上で150mlの溶剤により2回洗浄し、次いで約20℃で2時間、40℃で一晩、そして一定重量にまで70〜80℃で減圧オーブン内で乾燥させた。
炭化水素中への投入は、問題なく乾燥した非常に分散化した明るいベージュ色の粉末を生じさせた。メタノールへの投入は、20℃で乾燥した時にタールを形成した、重くて褐色がかった粒状固体(粒度ほぼ1mm)を生じさせた。この生成物を更に乾燥させた。
反応混合物は、その反応の間および投入の前にGPCにより分析した。すべてのろ過物および最終固体をGPCにより分析し、結果をテーブル5に示す。テーブル5においてPPTは投入を示し、モノマーは1,3,5,7−テトラキス(3’/4’−ブロモフェニル)アダマンタン(図3Aに示されるもの);ダイマーは1,3/4−ビス[1’,3’,5’−トリス(3”/4”−ブロモフェニル)アダマント−7’−イル]ベンゼン(図3Cに示すもの);そして、トリマーは1,3−ビス{3’/4’−[1”,3”,5”−トリス(3”’/4”’−ブロモフェニル)アダマント−7”−イル]フェニル}−5,7−ビス(3””/4””−ブロモフェニル)アダマンタン(図3Cに示すもの)である。
Figure 2005522528
これらの結果をまとめると、モノマーの(ダイマー+トリマー)に対する反応混合物中のピーク比率は約3:1であった。炭化水素投入ろ過における生成物消失はほとんど(>90%)モノマーであったが、洗浄ろ過における消失は無視できるほどである。メタノール投入ろ過物中に生成物は存在しない。投入後のモノマーの(ダイマー+トリマー)に対する比率は増加し(1:1→3:1)、ろ過におけるモノマー消失は、石油エーテル、リグロイン、ヘプタン、そしてメタノールの順に低下する(56→0%)。
発明実施例4−発明実施例1のフィルム検討
上記実施例1からの生成物(約10gまたはそれを越える量)をシクロヘキサノン(CHN)中に12%溶液として溶解させた。得られた溶液をシリコンウエハ上にスピンオンさせ、次いでベークして硬化させ、フィルムにした。誘電率は、400℃を越えるかまたはそれと同等のTgで約2.6であると測定された。最終フィルム特性は次の通り測定された:ベーク後屈折率=1.693、厚み=8207オングストローム、硬化後反射率=1.620、厚み=8730オングストローム、およびフィルム拡張、ベークから硬化=6.3%。
発明実施例5
比較例1において、その組成物溶解度は、シクロヘキサン中に<5重量パーセントであった。2001年10月17日に提出した我々の係属特許出願PCT/US01/22204には、その組成物溶解度がシクロヘキサン中に約15〜20重量パーセントであると測定された。
本発明において、発明実施例1と同様の工程から作られた組成物の溶解度は、シクロヘキサノン中に約30〜35重量パーセントであると測定された。
発明実施例6
発明実施例1生成混合物中の1,3/4−ビス{1’,3’,5’−トリス[3”/4”−(フェニルエチニル)フェニル]アダマント−7’−イル}ベンゼン(図3Fに示すもの)を、プレパラティブ液体クロマトグラフィ(PLC)を使用して分離する。PLCとは、上記のHPLC法と類似しているが、大量の混合物(数グラムから数百グラムまで)を分離するための大きなカラムを使用するものである。分離した1,3/4−ビス{1’,3’,5’−トリス[3”/4”−(フェニルエチニル)フェニル]アダマント−7’−イル}ベンゼン(図3Fに示すもの)を溶剤中に溶解し、シリコンウエハ上にスピンオンさせ、次いでベークおよび硬化させてフィルムにし、そしてマイクロチップにまたはマルチチップモジュールに使用する。
発明実施例7
発明実施例1生成混合物中の1,3−ビス{3’/4’−[1”,3”,5”−トリス[3”’/4”’−(フェニルエチニル)フェニル]アダマント−7”−イル]フェニル}−5,7−ビス[3””/4””−(フェニルエチニル)フェニル]アダマンタン(図3Fに示すもの)をプレパラティブ液体クロマトグラフィ(PLC)を使用して分離する。分離した1,3−ビス{3’/4’−[1”,3”,5”−トリス[3”’/4”’−(フェニルエチニル)フェニル]アダマント−7”−イル]フェニル}−5,7−ビス[3””/4””−(フェニルエチニル)フェニル]アダマンタン(図3Fに示すもの)を溶剤中に溶解し、シリコンウエハ上にスピンオンさせ、次いでベークおよび硬化させてフィルムにし、そしてマイクロチップにまたはマルチチップモジュールに使用する。
発明実施例8
式IXのジアマンタンモノマー、および式X、XV、XVII、XIX、XXII、XXIIIおよびXXIVのジアマンタンモノマーのオリゴマーまたはポリマーを下記の方法を使用して調製する。図4に示すようにジアマンタンを、臭素および酸触媒を使用して臭化ジアマンタン生成物に変換する。次いで臭化ジアマンタン生成物をルイス酸触媒の存在下でブロモベンゼンと反応させ、ブロモフェニル化ジアマンタンを形成する。次いでブロモフェニル化ジアマンタンを所謂Sonogashiraカップリング反応に使用されるような触媒系の存在下で末端アルキンと反応させる。生成物を各段階で、2001年10月17日に提出した我々の係属特許出願PCT/US01/22204に記載した通りに処理する。
発明実施例9
式IXのジアマンタンモノマー、および式X、XV、XVII、XIX、XXII、XXIIIおよびXXIVのジアマンタンモノマーのオリゴマーまたはポリマーを下記の方法を使用して調製する。図5A〜5Fに示すようにジアマンタンは、発明実施例1および2に記載したものと同様の合成手順を使用して、ジアマンタンのブロモフェニル化組成物に変換する。図5A〜5Cに示すようにジアマンタンを発明実施例1および2に記載される通りにルイス酸触媒の存在下で置換ハロゲンフェニル化合物と反応させる。モノマー、ダイマー、トリマーおよびより高次のオリゴマーをその反応混合物の処理後に得る。図5D〜5Fに示すように、次いで、そのブロモフェニル化ジアマンタン混合物を触媒の存在下で末端アルキンと反応させ、本発明のアルキン置換ジアマンタン組成物を生成する。
図1は、2001年10月17日に提出された我々の係属中特許出願PCT/US01/22204に開示されているモノマー調製方法を表す。 図2は、Reichertの従来技術のモノマー調製方法を示す。 図3Aは、アダマンタンをベースと組成物を作るための本発明の一態様を表す。 図3Bは、アダマンタンをベースと組成物を作るための本発明の一態様を表す。 図3Cは、アダマンタンをベースと組成物を作るための本発明の一態様を表す。 図3Dは、アダマンタンをベースと組成物を作るための本発明の一態様を表す。 図3Eは、アダマンタンをベースと組成物を作るための本発明の一態様を表す。 図3Fは、アダマンタンをベースと組成物を作るための本発明の一態様を表す。 図4は、ジアマンタンをベースとする組成物を作るための本発明の一態様を表す。 図5Aは、ジアマンタンをベースとする組成物を作るための本発明の一態様を表す。 図5Bは、ジアマンタンをベースとする組成物を作るための本発明の一態様を表す。 図5Cは、ジアマンタンをベースとする組成物を作るための本発明の一態様を表す。 図5Dは、ジアマンタンをベースとする組成物を作るための本発明の一態様を表す。 図5Eは、ジアマンタンをベースとする組成物を作るための本発明の一態様を表す。 図5Fは、ジアマンタンをベースとする組成物を作るための本発明の一態様を表す。

Claims (72)

  1. (a)次式I
    Figure 2005522528
    の少なくとも1つのモノマー:および
    (b)次式II
    Figure 2005522528
    の少なくとも1つのオリゴマーまたはポリマー:
    を含んでなる組成物:
    (ここで、前記Eはかご形化合物であり;前記Qは同じかまたは異なるものであり、水素、アリール、分岐状アリールおよび置換アリールから選択され、ここで前記置換基には水素、ハロゲン、アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、アリールエーテル、アルケニル、アルキニル、アルコキシル、ヘドロキシアルキル、ヒドロキシアリール、ヒドロキシアルケニル、ヒドロキシアルキニル、ヒドロキシルまたはカルボキシルが含まれ;前記Gwはアリールまたは置換アリールであり、ここで該置換基にはハロゲンおよびアルキルが含まれ;前記hは0〜10であり;前記iは0〜10であり;前記jは0〜10であり;且つ前記wは0または1である)。
  2. 前記少なくとも1つのモノマー(a)が、次式III
    Figure 2005522528
    のアダマンタンであり;かつ
    前記少なくとも1つのオリゴマーまたはポリマー(b)が、次式IV
    Figure 2005522528
    のアダマンタンであり、
    または、
    (a)次式V
    Figure 2005522528
    の少なくとも1つのジアマンタンモノマー;および
    (b)次式VI
    Figure 2005522528
    のジアマンタンモノマーの少なくとも1つのオリゴマーまたはポリマー:
    である、請求項1の組成物。
  3. 前記オリゴマーまたはポリマー(b)が、次式XI
    Figure 2005522528
    のアダマンタンダイマーである、請求項2の組成物。
  4. 前記オリゴマーまたはポリマー(b)が、次式XII
    Figure 2005522528
    のアダマンタントリマーである、請求項2の組成物。
  5. 前記少なくとも1つのモノマー(a)が、
    次式VIIA
    Figure 2005522528
    次式VIIB
    Figure 2005522528
    次式VIIC
    Figure 2005522528
    または、
    次式VIID
    Figure 2005522528
    のアダマンタンモノマーであり;かつ
    前記少なくとも1つのオリゴマーまたはポリマー(b)が、
    次式VIII
    Figure 2005522528
    のアダマンタンモノマーであり、
    あるいは、
    前記少なくとも1つのモノマー(a)が、
    次式IXA
    Figure 2005522528
    次式IXB
    Figure 2005522528
    次式IXC
    Figure 2005522528
    または
    次式IXD
    Figure 2005522528
    のジアマンタンモノマーであり;かつ、
    前記少なくとも1つのオリゴマーまたはポリマー(b)が、
    次式X
    Figure 2005522528
    のジアマンタンモノマーである、請求項1の組成物:
    (ここで、前記hは0〜10であり;前記iは0〜10であり;前記jは0〜10であり;前記wは0または1であり;前記Rの各々は同じまたは異なるものであって、水素、ハロゲン、アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、アリールエーテル、アルケニル、アルキニル、アルコキシル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアリール、ヒドロキシアルケニル、ヒドロキシアルキニル、ヒドロキシルまたはカルボキシルから選択され;かつ、前記Yの各々は同じまたは異なるものであって、水素、アルキル、アリール、置換アリールまたはハロゲンから選択される)。
  6. 前記Rがフェニルである、請求項5の組成物。
  7. 前記Yが水素である、請求項5の組成物。
  8. 式VIIA、VIIB、VIICまたはVIIDの前記アダマンタンモノマーが、約30〜約70面積%の量で存在し、かつ式VIIIの前記アダマンタンオリゴマーまたはポリマーが、約70〜約30面積%の量で存在する、請求項5の組成物。
  9. 式VIIA、VIIB、VIICまたはVIIDの前記アダマンタンモノマーが、約40〜約60面積%の量で存在し、かつ式VIIIの前記アダマンタンオリゴマーまたはポリマーが、約60〜約40面積%の量で存在する、請求項5の組成物。
  10. 式VIIA、VIIB、VIICまたはVIIDの前記アダマンタンモノマーが、約45〜約55面積%の量で存在し、かつ式VIIIの前記アダマンタンオリゴマーまたはポリマーが、約55〜約45面積%の量で存在する、請求項5の組成物。
  11. 前記(b)アダマンタンオリゴマーまたはポリマーが、hが0または1である次式XIV
    Figure 2005522528
    のものであり;または、
    前記(b)ジアマンタンオリゴマーまたはポリマーが、hが0または1である次式XV
    Figure 2005522528
    のものである、請求項5の組成物。
  12. 前記(b)アダマンタンオリゴマーまたはポリマーが、次式XVI
    Figure 2005522528
    ものであり;または、
    前記(b)ジアマンタンオリゴマーまたはポリマーが、次式XVII
    Figure 2005522528
    のものである、請求項11の組成物。
  13. 前記(b)アダマンタンオリゴマーまたはポリマーが、次式XVIII
    Figure 2005522528
    ものであり;または、
    前記(b)ジアマンタンオリゴマーまたはポリマーが、次式XIX
    Figure 2005522528
    のものである、請求項11の組成物。
  14. 前記(b)アダマンタンオリゴマーまたはポリマーが、次式XX
    Figure 2005522528
    ものであり;かつ
    前記アダマンタンオリゴマーまたはポリマーが、次式XXI
    Figure 2005522528
    のものであり、
    あるいは、
    前記(b)ジアマンタンオリゴマーまたはポリマーが、次式XXII
    Figure 2005522528
    ものであり;かつ
    前記ジアマンタンオリゴマーまたはポリマーが、次式XXIII
    Figure 2005522528
    のものである、請求項5の組成物。
  15. 前記モノマー(a)および前記オリゴマーまたはポリマー(b)が、アダマンタンをベースとするモノマーである、請求項1の組成物。
  16. 前記モノマー(a)および前記オリゴマーまたはポリマー(b)が、アダマンタンをベースとするモノマーである、請求項5の組成物。
  17. 前記少なくとも1つのオリゴマーまたはポリマー(b)が、
    次式XVI
    Figure 2005522528
    のアダマンタンダイマー;および
    次式XVIII
    Figure 2005522528
    のアダマンタントリマー、
    または
    次式XVII
    Figure 2005522528
    のジアマンタンダイマー;および
    次式XIX
    Figure 2005522528
    のジアマンタントリマー;
    の混合物を含んでなる、請求項2の組成物。
  18. 前記フェニル基上の少なくとも2つの前記RC≡C基は2つの異なる異性体であり、前記アダマンタンモノマーの2つの橋頭炭素の間の前記フェニル基の少なくとも1つが、2つの異なる異性体として存在する、請求項16の組成物。
  19. 前記少なくとも2つの異性体が、メタ−およびパラ−異性体である、請求項18の組成物。
  20. 請求項19の前記組成物および溶剤を含んでなる、スピンオン組成物。
  21. 前記溶剤がシクロヘキサノンである、請求項20のスピンオン組成物。
  22. 請求項20の前記スピンオン組成物を含んでなる層。
  23. 約1.5ミクロンまでまたはそれより大きい厚みを有する、請求項22の層。
  24. 前記組成物が硬化している、請求項22の層。
  25. 約3.0より小さいまたはそれと等しい誘電率を有する、請求項22の層。
  26. 少なくとも約350℃のガラス転移温度を有する、請求項22の層。
  27. 請求項22の前記層を有する基体。
  28. 請求項27の前記基体を含んでなるマイクロチップ。
  29. 次式II
    Figure 2005522528
    (ここで、前記Eはかご形化合物;前記Qは同じものかまたは異なるものであり、水素、アリール、分岐状アリールおよび置換アリールから選択され、ここで前記置換基には水素、アルキル、ハロゲン、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、アリールエーテル、アルケニル、アルキニル、アルコキシル、ヘドロキシアルキル、ヒドロキシアリール、ヒドロキシアルケニル、ヒドロキシアルキニル、ヒドロキシルまたはカルボキシルが含まれ;前記Gwはアリールまたは置換アリールであり、ここで前記置換基にはハロゲンおよびアルキルが含まれ;前記hは0〜10であり;前記iは0〜10であり;前記jは0〜10であり;且つ前記wは0または1である)
    の少なくとも1つのオリゴマーまたはポリマーを含んでなる組成物。
  30. 前記少なくとも1つのオリゴマーまたはポリマーが
    次式IV
    Figure 2005522528
    または、
    次式VI
    Figure 2005522528
    のものである、請求項29の組成物。
  31. 前記アダマンタンオリゴマーまたはポリマーが、
    次式XI
    Figure 2005522528
    または、
    次式XII
    Figure 2005522528
    のものである、請求項30の組成物。
  32. 前記少なくとも1つのオリゴマーまたはポリマーが、
    次式VIII
    Figure 2005522528
    (ここで、前記Rの各々は同じまたは異なるものであって、水素、ハロゲン、アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、アリールエーテル、アルケニル、アルキニル、アルコキシル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアリール、ヒドロキシアルケニル、ヒドロキシアルキニル、ヒドロキシルまたはカルボキシルから選択され;かつ前記Yの各々は同じまたは異なるものであって、水素、アルキル、アリール、置換アリールまたはハロゲンから選択され;前記hは0〜10であり;前記iは0〜10であり;前記jは0〜10であり;かつ前記wは0または1である)
    のものであり;
    または、前記ジアマンタンオリゴマーまたはポリマーが、
    次式X
    Figure 2005522528
    (ここで、前記Rの各々は同じまたは異なるものであって、水素、ハロゲン、アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、アリールエーテル、アルケニル、アルキニル、アルコキシル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアリール、ヒドロキシアルケニル、ヒドロキシアルキニル、ヒドロキシルまたはカルボキシルから選択され;かつ、前記Yの各々は同じまたは異なるものであって、水素、アルキル、アリール、置換アリールまたはハロゲンから選択され;前記hは0〜10であり;前記iは0〜10であり;前記jは0〜10であり;かつ前記wは0または1である)
    のものである、請求項29の組成物。
  33. 前記アダマンタンオリゴマーまたはポリマーが、
    hが0または1である次式XIV
    Figure 2005522528
    のものであるか、
    または、前記ジアマンタンオリゴマーまたはポリマーが、
    hが0または1である次式XV
    Figure 2005522528
    のものである、請求項32の組成物。
  34. 前記アダマンタンオリゴマーまたはポリマーが、
    次式XVI
    Figure 2005522528
    のダイマーであるか、
    または、前記ジアマンタンオリゴマーまたはポリマーが、
    次式XVII
    Figure 2005522528
    のダイマーである、請求項32の組成物。
  35. 前記アダマンタンオリゴマーまたはポリマーが、
    次式XVIII
    Figure 2005522528
    のトリマーであるか、
    または、前記ジアマンタンオリゴマーまたはポリマーが、
    次式XIX
    Figure 2005522528
    のトリマーである、請求項32の組成物。
  36. 前記アダマンタンオリゴマーまたはポリマーが、
    次式XX
    Figure 2005522528
    および、次式XXI
    Figure 2005522528
    の混合物であるか、
    または、前記ジアマンタンオリゴマーまたはポリマーが、
    次式XXII
    Figure 2005522528
    および、次式XXIII
    Figure 2005522528
    の混合物である、請求項32の組成物。
  37. 前記Eがアダマンタンである、請求項29の組成物。
  38. 前記フェニル基上の少なくとも2つの前記RC≡C基は2つの異なる異性体であり、かつ前記アダマンタンモノマーの2つの橋頭炭素の間の前記フェニル基の少なくとも1つが2つの異なる異性体として存在する、請求項30の組成物。
  39. 前記少なくとも2つの異性体が、メタ−およびパラ−異性体である、請求項38の組成物。
  40. 少なくとも2つの前記オリゴマーまたはポリマーを含んでなる、請求項29の組成物。
  41. 一方の前記オリゴマーまたはポリマーにおいて、前記hは0、前記iは0、前記jは0であり、かつ他方の前記オリゴマーまたはポリマーにおいて、前記hは0、前記iは少なくとも1、前記jは0である、請求項40の組成物。
  42. 一方の前記オリゴマーまたはポリマーにおいて、前記hは0、前記iは0、前記jは0であり、かつ他方の前記オリゴマーまたはポリマーにおいて、前記hは1、前記iは0、前記jは0である、請求項40の組成物。
  43. 請求項39の前記組成物および溶剤を含んでなる、スピンオン組成物。
  44. 前記溶剤がシクロヘキサノンである、請求項43のスピンオン組成物。
  45. 請求項43の前記スピンオン組成物を含んでなる層。
  46. 約1.5ミクロンまでのまたはそれより大きい厚みを有する、請求項45の層。
  47. 前記組成物が硬化している、請求項45の層。
  48. 約3.0より小さいまたはそれと等しい誘電率を有する、請求項45の層。
  49. 少なくとも約350℃のガラス転移温度を有する、請求項45の層。
  50. 請求項45の前記層を有する基体。
  51. 請求項50の前記基体を含んでなるマイクロチップ。
  52. (a)アダマンタンまたはジアマンタンを、次式XXVI
    Figure 2005522528
    のハロゲノベンゼン化合物と反応させ:ここで前記アダマンタンが使用されるなら、次式III
    Figure 2005522528
    の少なくとも1つのモノマー、および次式IV
    Figure 2005522528
    の少なくとも1つのオリゴマーまたはポリマーを含んでなる混合物を形成すること、または、ここで前記ジアマンタンが使用されるなら、次式V
    Figure 2005522528
    の少なくとも1つのモノマー、および次式VI
    Figure 2005522528
    (ここで、前記hは0〜10;前記iは0〜10;前記jは0〜10;且つ前記wは0または1であり;前記Yの各々は同じまたは異なるものであって、水素、アルキル、アリールまたはハロゲンから選択され;前記Y1はハロゲンであり;かつ前記Qは水素または−C6H3YY1である)
    の少なくとも1つのオリゴマーまたはポリマーを含んでなる混合物を形成すること;
    (b)前記段階(A)から生じる前記混合物を、式RC≡CHの末端アルキン(ここで前記Rの各々は同じまたは異なるものであって、水素、ハロゲン、アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、アリールエーテル、アルケニル、アルキニル、アルコキシル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアリール、ヒドロキシアルケニル、ヒドロキシアルキニル、ヒドロキシルまたはカルボキシルから選択される)と反応させること;
    の各段階を含んでなる方法。
  53. 前記段階(A)における前記ハロゲノベンゼン化合物が、ブロモベンゼンおよび/またはジブロモベンゼンである、請求項52の方法。
  54. 前記段階(A)における前記反応が、ルイス酸触媒の存在下でフリーデル−クラフツ反応を介して起こる、請求項52の方法。
  55. 前記ルイス酸触媒が、塩化アルミニウム(III)、臭化アルミニウム(III)、およびヨウ化アルミニウム(III)から選択される少なくとも1つの化合物を含有する、請求項54の方法。
  56. 前記フリーデル−クラフツ反応が、第2の触媒成分の存在下で行われる、請求項55の方法。
  57. 前記第2の触媒成分が、4〜20炭素原子を持つ第3級ハロゲンアルカン、4〜20炭素原子を持つ第3級アルカノール、4〜20炭素原子を持つ第2級および第3級オレフィン、および第3級ハロゲンアルキルアリール化合物から選択される少なくとも1つの化合物を含有する、請求項56の方法。
  58. 前記第2の触媒成分が、2−ブロモ−2−メチルプロパン、2−クロロ−2−メチルプロパン、2−メチル−2−プロパノール、イソブテン、2−ブロモプロパンおよびt-ブチルブロモベンゼンから選択される少なくとも1つの化合物を含有する、請求項57の方法。
  59. 前記ルイス酸触媒が塩化アルミニウム(III)であり、前記第2の触媒成分が2−ブロモ−2−メチルプロパンである、請求項58の方法。
  60. 前記ルイス酸触媒が塩化アルミニウム(III)であり、前記第2の触媒成分がt-ブチルブロモベンゼンである、請求項58の方法。
  61. 前記アダマンタンまたはジアマンタンの、前記ハロゲノベンゼン化合物に対する、第2の触媒成分に対するモル比が、1:(5〜15):(2〜10)である、請求項59の方法。
  62. 前記ハロゲノベンゼン化合物がブロモベンゼンであり、前記第2の触媒成分が2−ブロモ−2−メチルプロパンである、請求項56の方法。
  63. 前記ハロゲノベンゼン化合物がジブロモベンゼンであり、前記第2の触媒成分がt-ブチルブロモベンゼンである、請求項56の方法。
  64. 前記末端アルキンが、フェニルアセチレンである、請求項61の方法。
  65. 前記段階(A)および前記段階(B)の少なくとも1つが、得られた混合物の溶剤への投入を追加的に含んでなる、請求項52の方法。
  66. 前記投入段階において、前記モノマーおよび前記オリゴマーまたはポリマーが異なる溶解度を有する、請求項65の方法。
  67. 前記溶剤は、Spezialベンジン、リグロイン、およびヘプタンの少なくとも1つから選択される、請求項66の方法。
  68. 次式XXIX
    Figure 2005522528
    (ここで、前記Eはかご形化合物であり、前記Qの各々は、同じまたは異なるものであって、水素、アリール、分岐状アリールおよび置換アリールから選択される)
    の少なくとも2つの異なる異性体の混合物。
  69. 前記混合物が、次式XXX
    Figure 2005522528
    の少なくとも2つの異なる異性体を含んでなる、請求項68の混合物。
  70. 前記混合物が、
    次式XXXI
    Figure 2005522528
    次式XXXII
    Figure 2005522528
    または、
    次式XXXIII
    Figure 2005522528
    (ここで、前記Yの各々は、同じまたは異なるものであって、水素、アルキル、アリール、置換アリールまたはハロゲンから選択され;前記Rの各々は、同じまたは異なるものであって、水素、ハロゲン、アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、アリールエーテル、アルケニル、アルキニル、アルコキシル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアリール、ヒドロキシアルケニル、ヒドロキシアルキニル、ヒドロキシルまたはカルボキシルから選択される)
    の少なくとも2つの異なる異性体を含んでなる、請求項69の混合物。
  71. 前記混合物が、次式XXXIV
    Figure 2005522528
    の少なくとも2つの異なる異性体を含んでなる、請求項68の混合物。
  72. 前記混合物が、
    次式XXXV
    Figure 2005522528
    または、
    次式XXXVI
    Figure 2005522528
    または、
    次式XXXVII
    Figure 2005522528
    (ここで、前記Yの各々は、同じまたは異なるものであって、水素、アルキル、アリール、置換アリールまたはハロゲンから選択され;前記Rの各々は、同じまたは異なるものであって、水素、ハロゲン、アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、アリールエーテル、アルケニル、アルキニル、アルコキシル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアリール、ヒドロキシアルケニル、ヒドロキシアルキニル、ヒドロキシルまたはカルボキシルから選択される)
    の少なくとも2つの異なる異性体を含んでなる、請求項71の混合物。
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