JP2005519278A - 電子コンパスシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】 車両用電子コンパス、特に、データフィルタリング及び/又は進行方向判断が改良された電子コンパスを提供する。
【解決手段】 地球の磁場ベクトルの直交成分を感知するための少なくとも2つの感知要素(104、106、108)を有する磁気センサ回路(102)を含む電子コンパスシステム(100)。処理回路(110)は、進行方向を濾過、処理、及び計算するためにセンサ回路に結合される。処理回路は、更に、球、楕円体、楕円、又は円のような近似用幾何学パターンを選択し、近似用パターンに対するデータ点の誤差測定距離を判断し、誤差を最小にするようにパターンを調節し、それによって最良適合パターンを得る。次に、ノイズレベルが高くなく、かつ新しい最良適合パターンが特定されるまでという条件で、最良適合パターンを使用して各連続するセンサ読取値に対して進行方向が計算される。この電子コンパスシステムは、車両ルームミラー組立体(140)における実施に特に良く適するものである。

Description

本発明は、一般的に車両用電子コンパスに関するものであり、より詳しくは、データフィルタリング及び/又は進行方向判断が改良された電子コンパスに関する。
電子コンパスは、自動車のアクセサリとして益々普及してきている。一般的な電子コンパス回路10の全体的な構成を図1に示す。具体的には、一般的な電子コンパス回路は、Y軸センサ13及びX軸センサ14を含む磁気センサ回路12を含む。磁気センサ回路12は、処理回路15に結合され、この処理回路は、センサ回路12によって供給されたデータを処理し、このような処理に基づいてコンパス回路を較正し、センサ回路12によって供給されたデータに基づいて車両の進行方向を判断するようにソフトウエアコードの制御の下で作動する。処理回路15は、コンパスを点火サイクル毎に再較正しなくて済むように較正データを記憶する不揮発性メモリ16に結合される。較正された車両進行方向は、処理回路15から車両搭乗者に表示するための進行方向ディスプレイ18に送られる。進行方向ディスプレイは、一般的に、オーバーヘッドコンソール又はルームミラー組立体に組み込まれる。また、処理回路15にディスプレイ18上に表示された情報を変更させ、手動で再較正し、及び/又は、車両が現在走行中の地理上の区域を入力するためにユーザが処理回路15と対話することを可能にするユーザ入力スイッチ20を設けることができる。更に、車両のバッテリ又は点火装置から12ボルトの電力を受けるための電源回路22が設けられ、電力をコンパス回路10の様々な構成要素に有用な電力レベルに変換する。
この従来技術のシステムにおいては、Y軸センサ13は、車両の走行方向に直角な磁場を感知するために設けられ、一方、X軸センサ14は、車両の走行方向に一致する磁場を感知するために設けられる。双方のセンサ13及び14は、一般的に地表と平行に装着される。このような装着方法により、磁場成分がY軸センサ13によって感知されず、かつ、正の磁場成分がX軸センサ14によって感知された場合、処理回路15は、車両が北に向けて進んでいると判断するであろう。同様に、磁場成分がY軸センサによって感知されず、かつ、負の磁場成分がX軸センサによって感知された場合、処理回路15は、車両が南に向けて進んでいると判断することになる。同様に、磁場成分がX軸センサによって感知されず、正の磁場成分がY軸センサによって感知された場合、処理回路15は、車両が東に向けて進んでいると判断するであろう。磁場成分がX軸センサによって感知されず、負の磁場成分がY軸センサによって感知された場合、処理回路15は、車両が西に向けて進んでいると判断することになる。等しい正の磁場成分がX軸センサ及びY軸センサの両方によって感知された場合、処理回路は、車両が北東に向けて進んでいると判断するであろう。等しい負の磁場成分がX軸センサ及びY軸センサの両方によって感知された場合、処理回路は、車両が南西に向けて進んでいると判断することになる。Y軸センサによって感知された負の磁場成分の絶対値に等しい正の磁場成分がX軸センサによって感知された場合、処理回路は、車両が北西に向けて進んでいると判断するであろう。X軸センサによって感知される負の磁場成分の絶対値がY軸センサによって感知される正の磁場成分の値に等しい場合、処理回路は、車両が南東に向けて進んでいると判断することになる。理想的な状況下では、車両が360°のループを通って方向を変える時の磁気センサの出力レベルがX軸及びY軸に対してプロットされたとすれば、プロットは、図2の円Aとして示すような円を形成するであろう。
このような電子コンパスは、一般的に8つの異なる進行方向(N、NE、E、SE、S、SW、W、及びNW)だけを表示するために、また、X及びY軸センサによって感知される磁場成分は、常にゼロというわけではなく、常に等しいというわけでもないために、コンパス処理回路は、一般的に、X及びY軸に対する進行方向角度φを計算し、この進行方向角度を8つの異なる進行方向表示の各々の間の境界を定める角度閾値と比較する。すなわち、円形プロットAは、図2に示すように、8つの異なる表示進行方向に対応する8つの45°の角度セグメントに実質的に分割される。従って、コンパス処理回路は、単に進行方向角度φがどのセグメントにあるかを判断して、8つの進行方向のどれを表示するかを判断する。
上述のように、理想的な状況とは、X軸センサ13及びY軸センサ14の出力レベルがX軸センサ及びY軸センサに対する円形プロットAを形成し、真円の中心が座標系の原点になる時であると考えられる。しかし、実際には、X及びY座標面上のX及びYセンサの出力のプロットが真円を形成しないことが多く、このような円の中心が座標面の原点と一致しないことも多い。具体的には、プロットは、図2のプロットBに示すように若干楕円であり、X及びY方向の両方において原点から外れる場合がある。実際のプロットが真円ではなく、中心点が原点から外れている時、処理回路は、単純な進行方向角度計算を用いて適切な進行方向を判断することはできない。円形プロットのこのようなずれ及び歪みは、一般的に、X及びY軸センサによって感知された磁場を変更することがある車両内の鉄鋼材の影響で引き起こされる。容易な進行方向計算を可能にするために、コンパス回路は、感知された磁場に与える車両の影響に対処するように較正される。
コンパス回路は、最初に較正すべきであるのみならず、車両内の鉄鋼材によって引き起こされる磁場に与える影響が時間と共に変化するという事実、及び単に一時的とすることができる磁場に対する外的な影響のために、それは連続的に再較正されるべきである。例えば、ルーフ装着式アンテナの増設は、鉄道軌道、橋、及び大きな建物のような多量の鋼鉄材を有する物体の側を通過する時、又は、車両が洗車機を通って移動する時に、磁場読取値の変動を引き起こす場合がある。従って、電子コンパス回路の較正及び連続的再較正には、多くの注意が払われてきた。
ヴァン・レンテ他に付与された米国特許第4,953,305号では、自動連続較正を有する電子コンパスシステムが説明されている。この特許では、車両が多くの360°のループを通って走行する時のセンサからのデータが蓄積されて、X−Y座標面上のデータ点に変換される較正技術が開示されている。処理回路は、Y軸に沿った蓄積データの最大値(Ymax)、Y軸に沿った最小値(Ymin)、X軸に沿った最大値(Xmax)、及びX軸に沿った最小値(Xmin)を判断する。X軸に沿った最大及び最小値から、X軸に沿ったXmin及びXmax間のスパンを計算することができる。同様に、Y軸に沿った最大及び最小値から、Ymin及びYmax間のY軸に沿ったスパンを計算することができる。これらのスパンが等しくない場合、処理回路は、スパンが互いに等しくなるまでX及びY軸センサの一方又は両方の利得を調節することができる。この処理は、次の処理の前にいかなる楕円形データプロットをも円形データプロットに変換するために実施される。その後、X及びYセンサからの最大及び最小値は、プロットB(図2を参照)の中心点(XE、YE)を計算するために利用される。こうしてX及びYの誤差値(XE及びYE)が計算され、その後、各データ点がそれぞれX及びYセンサから受信された時にそれらをオフセットするために利用される。コンパスが最初に較正された状態で、それは、X及びY軸に沿ってその後に蓄積された最大及び最小値に基づき、継続して自動的に再較正を行う。
上述の第4,953,305号特許で開示された自動較正ルーチンに関する1つの問題は、較正が正確であるという信頼をシステムが有するために十分なデータを獲得するのに多くの360°のループで車両が走行することが一般的に必要であるという点である。これは、ディーラーに配送するための車両運搬車上に車両を積載する前にいくつかのループを通って各車両を運転させなければならなくなる車両製造業者に対して問題を呈した。残念ながら、組立工場にはこのようなループ内で各車両を運転するのに十分なスペースがないことが多く、たとえスペースがあったとしても、この工程は貴重な時間を費やすものである。車両が十分なループを通って運転されずに販売店に納入された場合、顧客は、その車両を購入するか、又は、そうでなければ未較正コンパスを搭載した車両を試乗する場合がある。この場合、顧客は、コンパスが誤作動していると誤って信じるようになり、従って、コンパスに関して不要な保証クレームを申し立てるかもしれない。
いくつかの特許では、上述の問題に対する様々な手法が開示されている。ゲシュキ他に付与された米国特許第6,192,315号においては、コンパスが搭載される特定車種の予想車両磁気に基づいて、コンパスが車両に搭載される前に初期較正が行われる較正ルーチンが開示されている。この初期の較正は、車両が他の方法でいくつかの360°ループを通って走行することにより十分なデータを取得するまで利用される。十分なデータが獲得された状態で、コンパスは、より最近に得られた較正データに切り替わり、その後、上述の第4,953,305号特許の技術を用いて連続的に再較正される。
オルソン他に付与された米国特許第5,737,226号は、コンパスがもはや正確に計算していないことをセンサから得られた生データが示すか否かを処理回路が判断する較正技術を開示している。その場合、処理回路は、仮定された半径を用いて、所定の角度よりも大きく間隔の空いた2つの終点を取得する。この仮定された半径を用いて、円に対する2つの潜在的な中心点が示される。第5,737,226号特許においては、この2つの終点間の中間データ点の取得方法が開示されており、この中間点は、2つの中心点のどちらを較正に利用し、車両進行方向を判断する時に次に2つの中心点のどちらを利用するのかを特定するのに利用される。
パークス他に付与された米国特許第6,301,794号は、指定の判断基準を満足する3つのデータ点が得られる度にコンパスが再較正される較正ルーチンを開示している。平均化及び間隔判断基準を含む指定の判断基準を満足する3つのデータ点が得られた状態で、円が必ずその3つのデータ点を含むように円の方程式を用いて円の中心が計算される。
アル・アタールに付与された米国特許第4,807,462号は、3つのデータ点の取得に基づいてコンパスを較正するコンパス較正ルーチンを開示している。較正に使用される円の中心は、3つのデータ点の隣接するものを結ぶ2本の線の直角二等分線の交点を決めることによって判断される。
上述の特許の各々は、より迅速にコンパスを較正する較正ルーチンを開示するが、開示された技術の一部は、再較正が頻繁すぎるために一時的な磁場外乱による較正誤差が発生しやすいという点で過剰活性か、又は、より永久的な性質を有する磁場分散の変化に対して十分に素早く反応しない。更に、上述の較正ルーチンの各々は、正確に円の円周付近に3から4つの点が配置されると仮定することによって円の中心を計算する。以下で更に詳細に説明するように、実際には、得られたデータにより適合すると考えられるこれらの点のいずれか1つは、円の円周から外れることが可能である。更に、上述の特許のいずれにおいても、車両のピッチ角や地球磁場ベクトルの垂直成分の強度を考慮した較正ルーチンは開示されていない。従って、上述のコンパスのいずれかが、そのセンサがルームミラー組立体のハウジングのような車両に対して可動の構造内に設けられるように搭載された場合、これらのシステムは、ハウジングの動きに対して迅速かつ正確に反応することはできないであろう。
ブグノ他に付与され、本出願人に譲渡された米国特許第6,023,229号及び第6,140,933号は、ハウジングが搭載される車両に対して水平及び垂直にピボット回転することができるルームミラーハウジングにコンパスセンサを装着するための様々な技術を開示している。具体的には、ミラーハウジング、従ってセンサが傾いた時に検出するための様々な機構が開示されている。ミラーハウジングの傾きが検出された時は、処理回路が他に磁場ベクトルに何か大きな変化が発生したと仮定しないように、傾きが発生したことを示す信号がコンパス処理回路に送られる。処理回路は、その後、傾斜信号の直前に得られたデータ点と傾斜信号の直後に得られたものとの間の差分ベクトルを判断して、誤差補正信号のために利用する。第6,023,229号特許では、Z軸に整列した第3の磁気センサが設けられた機構が開示されている。Z軸センサ出力は、X及びYセンサ出力において急な変化が最初に感知された状態で、傾きが発生したか否かを判断するために利用される。処理回路は、急な変化がZ軸センサでも検出されたか否かにより、誤差ベクトルを特定するか又は較正を再度開始することによってX及びYセンサ出力におけるこのようないかなる急な変化にも反応することになる。しかし、このコンパスシステムは、進行方向を判断するか又は較正に使用される円の中心を特定するのにZ軸センサを利用しない。
特許第4,953,305号 特許第6,192,315号 特許第5,737,226号 特許第6,301,794号 特許第4,807,462号 特許第6,023,229号 特許第6,140,933号
本発明の第1の実施形態によれば、車両用電子コンパスは、地球磁場ベクトルの3つの直交成分を感知し、3つの感知成分を表す出力信号を生成するための磁気センサ回路と;出力信号を受信し、3つの感知成分から導出された三次元幾何学パターンを近似し、三次元幾何学パターンを参照しながら感知成分の少なくとも2つの関数として車両の進行方向を計算し、計算された進行方向を表す進行方向信号を生成するための、磁気センサ回路に結合した処理回路とを備える。
本発明の別の実施形態によれば、電子コンパスは、地球磁場ベクトルの少なくとも2つの直交成分を感知し、感知成分を表す出力信号を生成するための磁気センサ回路と;出力信号を受信し、時間に亘って取られた感知成分に対応する選択データ点に対して最良適合を成す近似用幾何学パターンを選択し、選択された近似用幾何学パターンを参照しながら感知成分の少なくとも2つの関数として車両の進行方向を計算し、計算された進行方向を表す進行方向信号を生成するための、磁気センサ回路に結合した処理回路とを備える。
本発明の別の実施形態によれば、車両用電子コンパスは、地球磁場ベクトルの3つの直交成分を感知し、3つの感知成分を表す出力信号を生成するための磁気センサ回路と;出力信号を受信し、幾何学パターンを判断し、幾何学パターンを参照しながら感知成分の少なくとも2つの関数として車両の進行方向を計算し、幾何学パターンの周辺から3つの感知直交成分の最も最近の感知成分に延びる誤差ベクトルのマグニチュードを判断し、誤差ベクトルのマグニチュードが所定の閾値を超えない時に計算された進行方向を表す進行方向信号を生成するための、磁気センサ回路に結合した処理回路とを備える。
本発明の別の実施形態によれば、車両用電子コンパスは、地球磁場ベクトルの少なくとも2つの直交成分を感知し、感知成分を表す出力信号を生成するための磁気センサ回路と;出力信号を受信し、時間に亘って取られた感知成分に基づいて幾何学パターンを繰返し比較して変更することにより近似用幾何学パターンを反復的に選択し、幾何学パターンを参照しながら感知成分の少なくとも2つの関数として車両の進行方向を計算し、計算された進行方向を表す進行方向信号を生成するための、磁気センサ回路に結合した処理回路とを備える。
本発明の別の実施形態によれば、車両用電子コンパスは、地球磁場ベクトルの少なくとも2つの直交成分を感知し、感知成分を表す出力信号を生成するための磁気センサ回路と;出力信号を受信し、感知成分の少なくとも2つの関数として車両の進行方向を計算し、計算された進行方向を表す進行方向信号を生成するための、磁気センサ回路に結合した処理回路とを備える。処理回路は、(a)各々が近似用幾何学パターンに関して相互に排他的な角度範囲に対応する複数の角度バケットを確立し、(b)各々が他のデータ点と異なる車両進行方向で読み取られた感知成分に対応する複数のデータ点を含む点のセットを蓄積し、(c)点セット内のデータ点に対する進行方向角度を計算し、(d)データ点に対して進行方向角度が該当する角度範囲を有する角度バケットを選択し、(e)データ点を段階(d)で選択した角度バケットに割り当て、(f)全てのデータ点が角度バケットに割り当てられるまで段階(c)〜(e)を繰返し、(g)点セット内のデータ点に基づいて近似用幾何学パターンを調節するように構成される。
本発明の別の実施形態によれば、車両用電子コンパスは、各々が他方のセンサによって感知された成分に直交な地球磁場ベクトルの成分を感知し、感知成分を表す出力データ信号を生成する少なくとも2つの感知要素を含む磁気センサ回路と;出力データ信号を受信し、感知要素の各々からの出力データ信号を関連付けてデータ点を確立し、最も最近のデータ点に以前のデータ点よりも大きな重みを与えた重み付け平均を利用することによりデータ点を平滑化する平滑化フィルタを適用し、最も最近のデータ点の関数として車両の進行方向を計算し、計算された進行方向を表す進行方向信号を生成するための、磁気センサ回路に結合した処理回路とを備える。
本発明の別の実施形態によれば、車両用電子コンパスは、各々が他方のセンサによって感知された成分に直交な地球磁場ベクトルの成分を感知し、感知成分を表す出力データ信号を生成する少なくとも2つの感知要素を含む磁気センサ回路と;出力データ信号を受信し、感知要素の各々からの出力データ信号を関連付けてデータ点を確立し、少なくとも1つの以前のデータ点に対するデータ点位置の2次導関数を判断し、2次導関数のマグニチュードを第1の閾値と比較して感知要素の出力データ信号がノイズを含むか否かを判断し、最も最近のデータ点の関数として車両の進行方向を計算し、計算された進行方向を表す進行方向信号を生成するための、磁気センサ回路に結合した処理回路とを備える。
本発明の別の実施形態によれば、車両用電子コンパスは、各々が他方のセンサによって感知された成分に直交な地球磁場ベクトルの成分を感知し、感知成分を表す出力データ信号を生成する少なくとも2つの感知要素を含む磁気センサ回路と;出力データ信号を受信し、感知要素の各々からの出力データ信号を関連付けてデータ点を確立し、感知レベルの変化をモニタすることによって感知要素の出力データ信号のノイズレベルを判断し、ノイズレベルの関数として遅延カウンタを設定し、遅延カウンタが満了するまで幾何学的近似のための出力データ信号の使用を防止し、最も最近のデータ点の関数として車両の進行方向を計算し、計算された進行方向を表す進行方向信号を生成するための、磁気センサ回路に結合した処理回路とを備える。
本発明の別の実施形態によれば、車両用電子コンパスは、地球磁場ベクトルの少なくとも2つの直交成分を感知し、感知成分を表す出力信号を生成するための磁気センサ回路と;出力データ信号を受信し、楕円形の近似用幾何学パターンを選択し、楕円形近似用幾何学パターンを参照しながら感知成分の少なくとも2つの関数として車両の進行方向を計算し、計算された進行方向を表す進行方向信号を生成するための、磁気センサ回路に結合した処理回路とを備える。
本発明の別の実施形態によれば、車両用電子コンパスは、地球磁場ベクトルの少なくとも2つの直交成分を感知し、感知成分を表す出力信号を生成するための磁気センサ回路と;出力データ信号を受信し、感知成分から導出されたいくつかの基準データ点に基づいて較正点を判断し、現在の較正点を計算するのに使用されたいくつかの基準点の関数として変化するノイズ閾値を判断し、感知成分がノイズ閾値を超えるか否かを判断し、感知成分がノイズ閾値を超えない時に較正点を参照しながら感知成分の少なくとも2つの関数として車両の進行方向を計算し、計算された進行方向を表す進行方向信号を生成するための、磁気センサ回路に結合した処理回路とを備える。
本発明の別の実施形態によれば、車両用電子コンパスは、地球磁場ベクトルの少なくとも2つの直交成分を感知し、感知成分を表す出力信号を生成するための磁気センサ回路と;出力データ信号を受信し、感知成分から導出された複数の基準データ点に基づいて近似用幾何学パターンを判断し、近似用幾何学パターンを形成するのに使用された基準データ点に近似用幾何学パターンが適合する程度の関数として変化するノイズ閾値を判断し、感知成分がノイズ閾値を超えない時に近似用幾何学パターンを参照しながら感知成分の少なくとも2つの関数として車両の進行方向を計算し、計算された進行方向を表す進行方向信号を生成するための、磁気センサ回路に結合した処理回路とを備える。
本発明の別の実施形態によれば、車両用電子コンパスは、各々が地球磁場ベクトルの実質的に水平な直交成分を感知するための第1及び第2の感知要素と、地球磁場ベクトルの実質的に垂直な成分を感知するための第3の感知要素とを含み、これらの感知要素がミラーハウジングに装着されて3つの感知成分を表す出力信号を生成する磁気センサ回路と;出力信号を受信し、車両進行方向の所定の範囲を通って車両が走行する間に第3の感知要素をモニタすることによりミラーハウジングの傾斜角度を判断し、ミラーハウジングの傾斜角度に関して第1及び第2の感知要素の感知成分を補正し、第1及び第2の感知要素の感知成分の関数として車両進行方向を計算し、計算された進行方向を表す進行方向信号を生成するための、磁気センサ回路に結合した処理回路とを備える。
本発明の別の実施形態によれば、車両用電子コンパスは、地球磁場ベクトルの少なくとも2つの直交成分を感知し、感知成分を表す出力信号を生成するための磁気センサ回路と;出力信号を受信し、感知成分から導出された第1のセットの基準データ点に基づいて第1の近似用幾何学パターンを選択し、第1の近似用幾何学パターンを参照しながら感知成分の少なくとも2つの関数として車両の進行方向を計算し、計算された進行方向を表す進行方向信号を生成し、第1の近似用幾何学パターンを選択した後に受信した基準データ点に基づいて第2の近似用幾何学パターンを選択し、第2の近似用幾何学パターンが第1の近似用幾何学パターンと大きく異なる場合は第2の近似用幾何学パターンを利用し、その後に取得した基準データ点の方が第1の近似用幾何学パターンによく適合する場合は第1の近似用幾何学パターンを再度選択するための、磁気センサ回路に結合した処理回路とを備える。
本発明の別の実施形態によれば、車両用電子コンパスは、地球磁場ベクトルの少なくとも2つの直交成分を感知し、感知成分を表す出力信号を生成するための磁気センサ回路と;出力信号を受信し、感知成分から導出された少なくとも5つの基準データ点に基づいて近似用幾何学パターンを判断し、近似用幾何学パターンを参照しながら感知成分の少なくとも2つの関数として車両進行方向を計算し、計算された進行方向を表す進行方向信号を生成するための、磁気センサ回路に結合した処理回路とを備える。
本発明の別の実施形態によれば、車両用電子コンパスは、地球磁場ベクトルの3つの直交成分を感知し、3つの感知成分を表す出力信号を生成するための磁気センサ回路と;磁気センサ回路のピッチ及びロールを測定するためのピッチ及びロール感知回路と、出力信号を受信し、測定されたピッチ及びロールに関して感知成分を補正し、補正された感知成分の少なくとも2つの関数として車両の進行方向を計算し、計算された進行方向を表す進行方向信号を生成するための、磁気センサ回路及びピッチ及びロール感知回路に結合した処理回路とを備える。
本発明の上記及び他の特徴、利点、及び目的は、以下の明細書、特許請求の範囲、及び添付図面を参照することにより、当業者によって更に理解及び評価されるであろう。
図3は、本発明によって構成された電子コンパス回路100を示す。電子コンパス回路100は、地球磁場ベクトルの直交成分を感知し、感知された成分を表す出力信号を生成するための少なくとも2つの感知要素104及び106を有する磁気センサ(すなわち、磁力計)回路102を含む。本発明の実施形態のいくつかにおいては、地球磁場ベクトルの第3の直交成分を感知するために第3のセンサ108を設けることが好ましい。電子コンパス回路100は、更に、センサ回路102から出力信号を受信するために磁気センサ回路102に結合された処理回路110を含む。
処理回路110は、地球磁場ベクトルの感知成分の関数として車両進行方向を計算する。また、処理回路110は、計算された進行方向を表す進行方向信号を生成する。この進行方向信号は、車両内の任意の他の電子構成要素に供給することができ、好ましくは、車両搭乗者に車両進行方向の指示を提供する進行方向指示器114に供給される。進行方向表示器は、車両進行方向の可視又は可聴指示を行うように構成することができる。進行方向表示器114は、車両進行方向を視覚的に表示するための表示装置であることが好ましい。しかし、処理回路110によって生成される進行方向信号は、個別の配線又は車両のバスに結合された車両バスインタフェース120を通じてナビゲーションシステムなどのような車両内の任意の他の電気構成要素に供給することができることが認められるであろう。このようなナビゲーションシステムは、例えば、直接に進行方向を表示するか、又は車両の現在の進行方向に従って表示されたマップの方位を修正することができるであろう。進行方向信号は、専用回線又は「LIN」又は「CAN」バスのような車両又はローカルエリアバスのいずれかを通じて、ナビゲーションシステム、進行方向表示器(すなわち、ディスプレイ)、又は、別の車両アクセサリ又は構成要素に送信することができる。専用回線への接続に関しては、RS485インタフェースのようなインタフェースを使用することができる。
上述のように、進行方向信号は、表示装置の形態の進行方向表示器114に供給されることが好ましい。表示装置は、英数字フォーマット(すなわち、N、NE、E、SE、S、SW、W、及びNW)で進行方向を表示することができる。適切なディスプレイの一例は、本出願人に譲渡された米国特許第6,346,698号に開示されている。この特許で開示されているディスプレイは、進行方向情報を表示するだけでなく、同時に外気温センサ122から供給される現在の外気温を表示する。代替的に、温度又は他の情報を同時ではないが同じディスプレイ上に供給する場合は、ユーザが、コンパス、温度、及び/又は他の表示情報をスクロール、切り換え、又は選択的にアクティブ化及び非アクティブ化することができるように、適切で従来式のユーザ入力スイッチ116を設けることができる。
代替形態のディスプレイは、本出願人に譲渡された米国特許第6,356,376号に開示されている。具体的には、グラフィックフォーマットで進行方向の指示を提供するためのグラフィックコンパスディスプレイが開示されている。真空蛍光ディスプレイ、LEDディスプレイ、有機LEDディスプレイ、液晶ディスプレイ、及び発光ポリマーディスプレイなどを含むこの特許で開示されている他の形態のディスプレイのいずれかを代替的に利用することができる。
磁気センサ回路102は、適用可能な場合は、付加的な磁気センサ108からの出力を供給するように修正された任意の従来の構成とすることができる。磁気センサ回路は、磁束センサ、磁気誘導センサ、磁気インピーダンスセンサ、又は磁気抵抗センサを利用することができる。磁気抵抗センサの例は、米国特許第5,632,092号に開示されている。磁気センサ回路102は、ティモシー・R・フレンド他により2001年11月20日出願の本出願人に譲渡された「動的に調節可能なバイアス設定を有する磁力計及びそれを組み込む車両用電子コンパス」という名称の米国特許出願第09/989,559号に開示されている実施形態のいずれかに従って構成されることが好ましい。磁気センサ回路で利用されるいかなるマイクロプロセッサ回路も、処理回路110内の任意のこのような回路と一体化し、次に両方の回路の全ての必要な機能を実行するように適切にプログラムすることができることに注意すべきである。代替的に、マイクロプロセッサ回路は、別々に維持管理することができる。
電子コンパス回路110は、更に、処理回路110に対して外付けか又は構成要素の1つに内蔵することができる不揮発性メモリ112を含むことができる。処理回路110は、最良適合近似用データと、システムが車両点火装置によって電力供給される場合は各点火サイクル間で存続すべき任意の他の情報とを記憶するために不揮発性メモリ112を利用するであろう。
また、電子コンパス回路100は、全地球測位システム(GPS)受信器118に結合することができる。GPS118からの情報は、処理回路110に直接に、又は、車両バス及びバスインタフェースを通じて又はローカルエリアバスを通じて間接的に送信することができる。GPS118からの情報、又は「GLONASS」又は「LORAN」のような任意の他の測位システムからの情報は、様々な目的に対して処理回路110によって利用することができる。具体的には、その情報を利用してどの地理上の区域を車両が現在走行しているかを特定することができ、従って、処理回路110は、その特定の地理上の区域で感知されるであろう実際の北極からの磁気北極のオフセットに対応する適切な磁場オフセットを利用することができる。更に、GPS118からの情報を利用して、車両の速度、走行距離、又は単に車両が現在移動中であるか否かを導出することができる。また、GPS118情報を利用して車両進行方向を計算することができ、このような車両進行方向は、再近似又は再較正が必要であるか否かを判断するために、磁気センサ回路102を使用して計算された車両進行方向と比較することができる。コンパス回路によるGPS情報のこのような使用は、本出願人に譲渡された、ロバート・R・ターンブル他により2000年6月28日出願の「一体化マイクロ波受信器を有するルームミラー」という名称の米国特許第6,407,712号、及び、ロバート・R・ターンブル他により2001年4月5日出願の「通信システムを組み込む車両ルームミラー組立体」という名称の米国特許出願公開2002/0032510Alに詳細に開示されている。「LORAN」受信器及び/又はアンテナがルームミラー組立体に組み込まれたシステムは、ロバート・R・ターンブルにより2001年6月15日出願の本出願人に譲渡された「一体化LORAN構成要素を有する自動車用ミラー」という名称の米国特許出願公開US2002/0193946Alに開示されている。
上述のように、処理回路110は、車両バスインタフェース120を通じて車両バスに結合することができる。処理回路110に有用であると考えられる車両バス上で供給される情報には、車両の速度、走行距離、車両が停止しているか又は移動中であるか、及び、車両のハンドルは回されているか否かが含まれるであろう。有用であると考えられる他の情報は、車両に設けられた傾斜計又は他の形態のロールセンサによって提供することができるであろう。
図3に示すように、コンパス回路110は、更に、車両バッテリ又は点火装置からの電力線に結合された電源回路124を含むことができる。電源回路124は、車両から供給された電力をコンパス回路内の様々な電子構成要素に有用な様々な電圧に変換する。車両バッテリ又は点火装置からの電圧が12ボルトを超えた場合は、本出願人に譲渡された米国特許第6,262,831号に開示されているような電源回路を利用することができる。
以下で説明するように、電子コンパス回路100の全て又は一部分は、車両のルームミラー組立体上か又はその内部に装着される。しかし、コンパス回路100の全て又は一部分は、オーバーヘッドコンソール、フロントガラスに装着されたコンソール、車両のAピラー上のコンソール、車両の計器盤、又は他の任意の位置のような車両内の他の場所に装着することができることが認められるであろう。例えば、センサ104、106、及び任意的に108は、ルームミラー組立体上又はその内部に装着することができ、一方、コンパスシステムの残りは、オーバーヘッドコンソール又は計器盤などの車両内の他の場所に配置することができる。センサの出力は、ナビゲーションシステム、前照灯制御システム、及び/又はテレマティックスシステムなどの他の車両システムに使用することができる。
図4は、英数字表示の形で少なくとも進行方向表示器114を組み込むルームミラー組立体140の正面図である。図5は、組立体140のミラーハウジング144内の回路基板150へのセンサ104及び106、及び任意的なセンサ108の装着を示すために一部切り取ったこのようなルームミラー組立体の側面図である。図6は、センサ104、106、及び108がルームミラー組立体140の取付け構造体145の取付け脚部146内に配置された回路基板150上に装着されたルームミラー組立体140の側面図である。図7は、図4及び図5に示すミラー組立体140の上面図である。図4から図7の各々に示すように、ルームミラー組立体140は、取付け構造体145にピボット式に結合されたミラーハウジング144を含み、取付け構造体145は、次に、車両フロントガラスの内側に装着することができるか、又は、代替的にルーフ構造体又は車両フロントガラスの上部に沿って延びるヘッドライナに装着することができる。ハウジング144は、ミラー要素128を所定の位置に保持するためにハウジング144前部の周縁の周りに配置されたベゼル142を含む。
ミラー要素128は、印加された電圧信号に応答して反射率を変更するエレクトロクロミックミラー要素であることが好ましい。図3に示すように、コンパス回路100の処理回路110は、エレクトロクロミック(EC)駆動回路126に結合することができ、この駆動回路は、次に、駆動電圧をエレクトロクロミックミラー要素128及び任意の外側エレクトロクロミックミラー要素にも同様に供給する。処理回路110は、次に、周辺光/グレアセンサ130の出力信号に応答するようにプログラムすることができる。具体的には、グレアセンサは、車両の後部からの光を感知するように配置され、一方、周辺光センサは、一般的に車両の前の周辺光レベルを感知するためにミラーハウジング144の反対側に配置される。センサ130によって感知された光のレベルに応答することにより、処理回路110は、次に、「EC」駆動回路126を制御し、それによってエレクトロクロミックミラー要素128並びに任意の外側エレクトロクロミックミラー要素の反射率を制御することができるであろう。適切な「EC」駆動回路は、当業技術で公知であり、その一例は、本出願人に譲渡された米国特許第6,247,819号に開示されている。ルームミラー組立体140は、ユーザがエレクトロクロミックミラーの反射率の自動制御をアクティブ化又は非アクティブ化することができるように、適切なユーザ入力スイッチ116を含むことができる。エレクトロクロミックミラーが自動状態であるか否かを指示するために、表示用LED132などを設けることができる。
ユーザ入力スイッチ116は、ルームミラー組立体上又は車両内の他のアクセサリ上で従来利用されるような任意の形態を有することができる。ユーザ入力スイッチの適切な構成は、いずれも「表示を組み込むボタンを有するルームミラー」という名称の本出願人に譲渡された米国特許第6,407,468号及び第6,420,800号に開示されている。別の適切な構成は、「ボタン構成が改良されたミラー」という名称の本出願人に譲渡された米国特許第6,471,362号に開示されている。
図4に示すように、進行方向指示ディスプレイ114は、ミラー要素128の背後に設けることができ、透明なウィンドウがミラー128の反射面に形成されて進行方向をミラーを通して見ることを可能にする。しかし、ミラー128はまた、上述の本出願人に譲渡された米国特許第6,356,376号に開示されている特徴のいずれかを組み込むように構成することができる。この特許は、ディスプレイの前の反射性を完全には取り除くことなくミラーの背後に配置されたディスプレイを見ることを可能にする様々なミラー構造を開示している。更に、適切なディスプレイ114又は他の進行方向表示器を、ベゼル142上又はその近くに、取付け構造体145上又はその近くに、又は、計器盤又はオーバーヘッドコンソールなどのようなルームミラー組立体140の近くか又はそれから離れたアクセサリに設けることができることが認められるであろう。また、米国特許第6,170,956号に開示されている乗員側膨張拘束式表示ディスプレイのような付加的な情報ディスプレイをミラー組立体に組み込むことができる。
図5に示すように、磁気センサ要素104、106、及び108は、ミラーハウジング144に設けられた回路基板150に装着することができる。回路基板150は、X軸センサ104の軸線が車両の縦方向軸線(すなわち、進行方向)とほぼ平行に並び、Y軸センサ106の軸線が車両に対してほぼ水平及び横方向に並びかつX軸センサ104の軸線と直交するようにセンサをほぼ向けることができることを条件として、垂直、水平、又は任意の他の向きに設けることができる。X軸及びY軸センサ104及び106の両方は、従って、それらの軸線が水平面にあるように並べることができる。Z軸センサ108は、それが設けられる場合は、その軸線がほぼ垂直となるように装着することができる。Z軸センサ108の軸線は、センサ104及び106の軸線と直交することが好ましい。
センサがミラーハウジング144に装着される場合、特にZ軸センサ108が別に利用されない場合は、ミラーハウジング144、及び従ってセンサ要素が手で傾けられた時にそれを感知するためにミラーハウジング144内に傾斜センサ(図示せず)を設けることが好ましい。適切な傾斜センサの例は、本出願人に譲渡された米国特許第6,023,229号及び第6,140,933号に開示されている。しかし、以下で説明するように、Z軸センサ108が設けられる場合は、傾斜センサは別に必要ないであろう。
図6は、センサ104、106、及び108が取付け構造体145の取付け脚部146内に装着される代替構成を示している。取付け脚部146にセンサ104、106、及び108を装着する利点は、それらが車両に対して固定した関係で維持されることになるという点である。
磁気センサの別の適切な装着実施例は、「外部車両灯を制御するためのシステム」という名称の本出願人に譲渡された米国特許出願第09/800,460号に開示されている。この特許出願においては、コンパスセンサは、ミラー取付け脚部に装着されたハウジング内に調節可能に配置された支持構造体に装着されるように開示されている。この出願で開示されている支持構造体はまた、前照灯制御システム及び/又は雨感知システムで使用されるカメラシステムを支持するのに利用される。支持部材は、カメラが車両に対してほぼ水平に装着されることを保証するためにハウジング内に調節可能に配置される。車両が異なればフロントガラスの角度はかなり変わる可能性があるので、カメラ及びコンパスセンサの角度をそれ以外は固定されているハウジング内で調節する能力は、異なる各車両についてこのような各ミラー取付け構造体を設計し直さずに様々な車種のプラットフォームでその構造体を利用することを可能にする。この方法でコンパスセンサを装着する利点は、Xセンサ及びYセンサが車両に対して確実に水平に装着されるばかりでなく、例えば、車両が目標の前に位置決めされた時に、カメラから得られた画像が、車両フロントガラスに取付けた後のコンパスセンサの適切な方位を保証するのに利用されることである。
利用することができるセンサパッケージの一形態は、愛知製鋼及び愛知機械工業によって開発された磁気インピーダンスセンサパッケージである。このパッケージは、互いに直交する方位で集積回路内で形成された2つの磁気インピーダンス(MI)センサを含む。3つのMIセンサを組み込む別の愛知機械工業製センサ集積回路も利用可能である。同センサパッケージ技術を使用すれば、処理回路110のマイクロプロセッサを含むコンパスセンサ回路の他の構成要素とセンサを一体化することができる。このようなMI技術は、MIセンサが感知誘導子上のコアと電気接続するという点で磁気誘導技術と異なる。更に、センササイズは、既存のセンサと比較して極端に小さく、従って、所要の信号処理集積回路と共に小型SMTパッケージに埋設することができる。小型であるために、MIセンサは、ミラーハウジング内に設置できるだけでなく、取付けアーム/チューブ内に配置するか、又は、チャンネルマウントに装着することができる。また、MIセンサは、光センサのようなセンサを含む多重センサ組立体に一体化することができる。MIセンサのコア材料は、アモルファス又はナノ結晶のコバルト又は鉄ベースとすることができる。ストリップ、リボン、又はワイヤのような様々なコア形状を使用することができる。ワイヤコアは、ストリップ又はリボンよりもアクティブ透磁性が高く、その結果、感度が向上する。
GPSアンテナをルームミラー組立体140に装着することが望ましい場合、アンテナは、「車両に使用されるマイクロ波アンテナ」という名称の本出願人に譲渡された米国特許第6,396,446号の教示に従って装着することができる。別の適切なアンテナは、「通信システムを組み込む車両用ルームミラー組立体」という名称の米国特許出願公開2002/0032510Alに開示されている。
電子コンパスシステムのハードウエアについて説明したが、処理回路110によって実行される本発明の処理の概要を以下で説明する。概要に続いて、本発明の概念のいくつかの一実施例を示す第1の実施形態の詳細な説明を図11から図21を参照しながら行う。
上述のように、好ましい実施形態では、磁気センサ回路102は、X軸センサ104及びY軸センサ106によって感知された成分に直交する磁場成分を感知するように実質的に垂直方向に配置されたZ軸感知要素108を含む。従って、本発明の処理は、好ましくは、3次元座標系にデータをマップする。理想的には、マップされたデータは、こうして単一の固定平面内の円ではなく球に対応することになる。
本発明の原理をより良く示すために、ここで図8を参照するが、図8は、磁気北極からの真の北極のオフセット及び車両に対するセンサ方位のシフトに対処するように修正されたコンパスの磁気センサの座標系を示す。更に詳しくは、「世界球」の一部は、XW、YW、ZWと記された座標面と共に示されており、XW座標軸は、車両の進行方向に整列してほぼ水平(すなわち、地表面の接線)であり、ZW座標軸は、垂直(すなわち、地球の中心を指す)であり、YW座標軸は、水平であって車両の進行方向と直角の横方向に配置される。
真の北極(すなわち、地球の回転軸の北の極)は、実際には磁気北極に対応しておらず、従って、磁気コンパスは、コンパスが位置する地表上の特定の位置に対する実際の北極からの磁気北極の角度オフセットに対応する傾斜角Dを考慮すべきである。地表上の様々な地理上の区域に対する傾斜角Dのマッピングは、容易に知ることができ利用可能である。傾斜角を考慮するために、第2の座標面が点線で示されてXV、YV、ZVと記されており、XV軸及びYV軸は、ZWに関してXW軸及びYW軸から等しく単純に回転したものであり、ZV軸は、角度Dだけ回転したものである。
理想的な状態を仮定し、かつ、X軸センサが車両進行方向に整列し、Z軸センサが完全に垂直方向に整列し、Y軸センサがX軸センサ及びZ軸センサの両方に直角に整列した状態でコンパスセンサが車両内に永久的に固定して装着されていると仮定すると、車両の真の進行方向を導出するためには、感知された地球磁場ベクトルがX軸センサ及びY軸センサに対して成す角度φから傾斜角Dを差し引くことだけが必要である。しかし、センサがミラーハウジング144(図5及び7を参照)のような車両に対して移動し得るハウジング上に装着され、ミラーハウジングが垂直Z軸(図7を参照)回りに角度φmで回転した時、センサ座標系のXm及びYm座標軸は、XV及びYV座標軸に対して同じ角度φmだけ回転し、一方、Zm軸は、ZW軸と一致したままである。ミラー回転角度φmが仮定されるか又は特定することができることを条件として、正確な進行方向をもたらすためには、それを傾斜角Dと共に進行方向角度から差し引くことができる。
異なる背丈の運転者に適合させるためにミラーハウジング144がその水平横軸(すなわち、Ym軸)回りに傾いた時には、計算は益々複雑なものになる(図5を参照)。Ym軸回りのこのような傾きは、得られたYr軸をYm軸と一致したままに維持するが、Xr及びZr軸をXm及びZm軸から角度θmだけ回転させる。
上述のように、自動車の磁気、並びに地球磁場以外の外部磁場は、センサによって感知される磁場に影響を与える。このような影響がなく、センサが水平(すなわち、θm=0°)に対して傾かない場合、センサから得られたデータのプロットは、球の表面の回りに円を描き、その球は、その円と同じ半径及び中心点を有し、中心点は、座標面の原点に対応し、半径は、地球磁場ベクトルのマグニチュードに対応し、円は、センサの水平X−Y座標面に平行な面にあることになる(すなわち、z成分値は、少なくとも局所的には一定のままである)。しかし、ミラーを傾けると、水平のままである円がX−Y面に対して傾きθmの角度だけ傾いてしまい、従って、z成分値が車両の方向の関数として変化する。X及びYセンサ出力のみが考慮されてプロットされた場合、X−Y面のデータは、楕円形になる。ミラーの傾きは、平均的な個人に対する平均傾き角度に基づいて仮定されたミラー傾斜角度θmを計算に入れることによって説明することができ、又は、それは、車両を360°の回転角度で運転させた時にZ軸センサから得られたデータの分散をモニタすることによって測定することができる。
車両の磁気及び外部磁気の影響は、一般的に、センサの座標系の原点(x0、y0、z0)からの局所球(scxs、scys、sczs)の中心の大きなオフセットの原因となっている。原点は、ゼロというx、y、zの値を有するために、このオフセットの補正は、原点から磁気センサデータの対応する点(rdgxs、rdgys、rdgzs)に延びる各ベクトルRDGから、原点から世界球の中心に延びるベクトルSCを差し引くことによって行うことができる(図9及び図10を参照)。この補正は、センサから得られた各データ点(rdgxs、rdgys、rdgzs)に対する局所球の中心点のxyz値(scxs、scys、sczs)を差し引くことによって達成される。得られたベクトルVは、局所球の中心からデータ点まで延びる。図8及び図9に示すように、局所球は、半径ベクトルRS(rsxsrのマグニチュードを有する)及び最初に仮定されて更に以下で説明する近似シーケンスを通じて計算し直される中心点(scxs、scys、sczs)を有する。近似処理を助けるために、現在の半径RSをベクトルVから差し引くことによって点(rdgxs、rdgys、rdgzs)について誤差ベクトルVEを判断することができる。このようなベクトルVは、センサから得られた各データ点について計算し、その後、平均化するか又は近似データ(すなわち、中心点(scxs、scys、sczs)及び半径rsxsr)の品質を判断するためにそれ以外に利用することができる。更に以下で説明するように、中心点及び半径は、その後、最低の平均誤差を有するセンサから得られたデータの「最良適合」解を取得するために変化させることができる。その後、最良適合をもたらす中心点及び半径は、次に、最も最近のセンサ読み取りからの進行方向角度φs、従って表示される車両進行方向を確認する際に使用するために記憶することができる。
とりわけ進行方向角度を補正するために、また、ミラーハウジング144が移動した時を判断して再近似又は再較正をトリガするために使用することができるボール位置(又は、傾斜及び/又は方向転換)センサの使用は、本出願人に譲渡された米国特許第6,023,229号及び第6,140,933号で説明されている。
多く車両において、運転者位置は十分に不変であるので、垂直軸回りのミラーの角度調節φmは、一人の運転者から次の運転者まで一般的に比較的小さく、その結果、この変化の補正は、ミラーの位置及び/又は角度方位が擾乱磁場に対して変化した時の車両のこの擾乱磁場の影響の変化の補正ほどは重要なものではないと考えられる。この問題は、角度方位の変化に加えて実質的な位置調節を行うことができる2ボールミラーマウントの場合に最も明白である。また、ミラー位置センサは、2ボールミラーマウントに対しては、より複雑なものである。更に、ミラーの多くは、地球磁場の垂直成分が水平方向成分よりも実質的に大きい世界各地で使用されており、その結果、場合によっては、水平軸Ym回りのミラーハウジングの傾きθmの増加は、垂直軸Zm回りの同じマグニチュードの回転θmよりも数倍大きいコンパス読取値に対する影響を有する場合がある。
ミラーハウジング搭載型コンパスを使用する運転者の場合、かなり可能性のあるシナリオは、2人又はそれ以上の運転者が同乗して運転を交代する時に大きく異なる位置にミラーを調節する場合である。このような場合、走行は、一般的に長期間に亘って1つの方向である可能性が大きく、従って、ミラーは、連続的に又は準連続的に近似を評価して更新し、かつ、実質的に360°よりも少なく、更に実質的に180°よりも少なく、又は90°でさえも望ましい走行方向の範囲に基づいて有効な近似調節を行う。最良適合近似データが進行方向情報を表示する上で満足なものである時を判断する判断基準を適用することが望ましい。また、この判断を、例えば、累積された回転によって及んだ角度に対する最小閾値よりも、使用される近似用幾何学パターンがサンプルデータに適合する品質の方に重点を置くことが望ましいであろう。例えば、適合の品質は、最小二乗法に関係する判断基準によって測定することができる。そこで、近似用幾何学パターンに適合する際の各サンプルデータ点の誤差の二乗の平均値が一般的に低くて許容可能な範囲である時、また、好ましくは、優れた最小値に収束する時、近似用幾何学パターンを進行方向情報の計算及び表示の基盤として使用することができる。これは、サンプル点が及んだ方向の総変化が小さく、恐らくは90°をかなり下回る時でさえも真であると考えられ、また、誤差の二乗の平均値の許容判断基準は、設定閾値又は他の要素に依存する変数とすることができる。これは、一例であり、適合の品質の多くの他の測定方法を使用することができ、許容判断基準は、コンパスデータの他の又は付加的な用途に対して使用することができる。
上述のシナリオにおいては、方向の最も大きな変化の一部は、運転者を変えるために高速道路から外れた後で運転者が再び高速道路の車の流れに入る時に発生する可能性がある。迅速かつ確実に読取値を取得して選別するシステムは、運転者が旅程の一区間を開始する時に発生することが多い進行方向の急速で多くの場合に比較的大きな変化を利用するためには望ましい。以下の説明から明らかになるように、本発明のコンパスシステムは、これらの望ましい特徴を発揮するものである。
センサによって読み取られた生データ点は、複数の読取値を使用してフィルタ処理及び/又は平均化することができる。広がり及び標準偏差のような他のデータを安定性指標として読取値と共に含めることができる。任意的なデータ変換を適用することができ、任意的なデータ変換としては、以下で説明する変換の1つ又はそれ以上を含むことができる。出荷前較正の一部として決定かつ記憶することができるスケール因子を適用して、近似、較正、又は、磁力計読取値の方向成分の2つ又はそれ以上について単に利得を均等化することができる。各点は、任意的に、読取値と共に編集された統計データに基づいて、また、任意的に各点が現在の近似用幾何学パターンといかに適合するかに基づいて、また、任意的に読取値の垂直Z軸成分が現在のサンプル点といかに適合するか及び恐らくは付加的な判断基準にも基づいて評価することができる。データ点がこれらの評価で合格した場合、また、近似用幾何学パターンが読取値について磁気データを処理するための基盤として使用する上で合格した場合、得られたデータ点に基づく進行方向表示が生成され、任意的に表示される。処理された磁力計データは、他の目的にも使用することができる。
各点は、記録又はアクティブサンプルセットに直ぐに入れるために評価され、現在記憶されているアクティブ及び非アクティブデータ点は、状態の変化に関して及びサンプルセット内での削除及び交換の可能性がないか評価される。サンプルセットは、次に集められて維持される。良好なサンプルセットの作成は、一般的にコンパス読取値の精度を向上させ、特に磁気センサが可動式ミラーハウジングに含められたミラーの調節から生じる近似要件のシフトへの比較的迅速な応答の基盤としての役目を果たす。
次に、進行方向情報を磁力計読取値から抽出するために必要とされるデータが得られるようにサンプル点の解析が行われる。これを行う好ましい方法は、例えば、車両方向の変化による地球磁場に対する磁力計読取値の応答パターンを選択して恐らくは精緻化し、かつ、方位の変動を仮定した時に車両に記録された磁力計読取値のセットに統計的にこのパターンを適合させることである。このパターン適合処理からのデータは、次に、他の磁気妨害源、特に車両内の妨害源からの妨害効果から、主として地球磁場によるものであるその後の読取値の成分を抽出するために使用される。この抽出法で得られた抽出読取値及び/又はデータは、その後、進行方向を計算するために使用される。全ての実施形態に必ずしもあるわけではないが、適合アルゴリズムは、適合の品質を示す数値を生成することができ、これは、近似的最良適合を与えるパターンの修正及び/又は方位を見つけるために対話式シーケンスで使用されることが好ましい。上述の数字で示す適合の品質はまた、他の判断の基本とする変数の一つとして利用されることが好ましい。例えば、適合品質は、近似が進行方向表示を処理及び出力するための基盤として使用するのに満足なものである時を判断するための部分的な基盤として使用することができることが好ましい。パターンの開始条件の相違が適合処理における異なる極小値への収束となる場合、適合品質を用いてどれを最良の適合として選択すべきかを部分的に判断することができる。この場合、極小値の1つが明確な最良適合でない場合、これは、進行方向情報を計算し、不明確性を解決するためにサンプルセットを精緻化するための基盤としてのその適合の使用を禁止する要因となる可能性がある。適合アルゴリズムに使用される計算処理の成分は、他の用途に役立つことが好ましい。
一例として、好ましい実施形態では、考察中の各読取値について、近似用パターンからの読取値の距離は、上述の誤差ベクトルVEとしてベクトル形式で計算される。距離の二乗、すなわち、誤差ベクトルのマグニチュードの二乗は、適合の計算に使用され、誤差ベクトルの成分は、対話処理でパターンの次の位置又はその変化をアクティブに予測して近似的最良適合を判断するアルゴリズムで使用される。更に、誤差ベクトルを判断するために使用された計算結果は、誤差ベクトルを望ましい基本座標系に変換するために直接使用される。また、パターンからの点の距離の判断で計算された角度は、特定の読取値の進行方向角度を判断する際に、また、どの読取値が互いに隣接しているか判断するために、かつ、恐らくはその間隔を概算で測定するために直接的に役立つものである。近似的最良適合パターンからの点の距離は、最良適合パターンを判断するか又は現在の進行方向を判断する際に使用される点の容認又は拒否のために使用されるサンプルセット内で点の追加又は拒否を行うための部分的な基盤として使用することができる。好ましい構成においては、同一の計算結果のかなりの部分は、適合品質を評価するための計算の一部としてサンプルセットの各点を順に解析したり、反復シーケンス内で次の適合近似を判断したり、現在の最良適合パターンを適用して個々の読取値を処理し、その品質の部分的な評価を行って関連の進行方向を判断するのに使用される。
上述のように、近似用幾何学パターンは、任意的に、サンプル点をより良く適合させるように連続的又は定期的に調節することができる。例えば、近似用パターン又は幾何学パターンが球である場合、その球の半径を調節することができる。球の半径は、通常は使用されている近似の種類により、地球磁場の強度又はその水平方向成分に関係するものである。いずれの場合においても、このパラメータは、車両の磁気パターンの変化のような外乱、又はセンサが装着されているミラーの調節が発生した時でさえも、特定の局所性に関して安定しているべきである。特に、センサがミラー内に装着されている時、近似を迅速に従ってミラー位置の変化後の最小のデータ量で調節することが望ましい。このような変化の場合、最良適合半径は、変化があったとしても大きなものではない可能性が大きく、更に、半径の良好な判断には、通常、近似用パターン回りに良好に分布したサンプル点が必要である。この値を適正に調節するためのデータを与える上でサンプル点の分布及び品質が有利なものになるまで、近似用幾何学パターンに対する以前の最良適合半径の保持を優先することが賢明である。以前に判断された半径を使用することにより、コンパス近似に必要とされる変化に迅速かつ適切に応答するために、より限定されたサンプルセットを有効に使用することができる。この手法を他のパラメータにも拡張する、つまり、近似の変化に対して又は車両環境の予想された比較的短期間の変化において、パラメータの相対的な安定性に従って近似的最良適合を達成するように調節することができるパラメータの全般的な階層を確立することが好ましい。これらの変化に最も安定しているパラメータの値は、設定の向上をもたらす可能性が大きいデータが利用可能となるまで保持されることが好ましい。
いくつかの実施形態では、単に既存のパターンを調節するよりも異なる近似用基準パターンに切り換える、例えば、円形基準パターンと楕円基準パターンとの間で切り換えるか、又は恐らくは二次元パターンと三次元パターンとの間で切り換えることが望ましいと思われるケースがあるであろう。
次に、近似用パターンは、アクティブサンプル点と比較されて適合品質の指標が与えられる。適合品質の数値指標及び最小二乗法のような解析が望ましい。次に、より良い適合をもたらすための近似用パターンの形状及び/又は位置の変化の予測を行うことができる。これらの近似の範囲は、単に可能な選択のアレイを通しての段階的実行から、次の最良適合近似のために使用するパターンを判断するために適用する絶対的又は漸進的な修正の計算にまで及ぶであろう。更に、プログラムサイズ及び計算時間を制限するために、適合品質を測定するために使用されるもののような他の必要な計算と中間数値結果を共有する予測処理を利用することが好ましいであろう。この予測は、次に、近似的最良適合に段階的に進むために反復的に適用することができる。
初めから又は近似の大きなシフトの後で開始する時は、サンプルセットを近似用幾何学パターンの非常に小さな部分に制限することができる。このような場合、限定されたサンプルセットで適切に正確な近似を達成するために、付加的な制約を追加することが有利であろう。例えば、半径が地球磁場の水平方向成分とほぼ同等である近似用球が使用される時、球の中心は、通常は車両を一周して方向転換させた時に磁場ベクトルによって描かれる円のほぼ中心に該当するはずである。このような場合、近似用球の中心は、ほぼサンプル点の円の水平面に含まれることになる。これはまた、サンプル点の重心の垂直成分によって形成されるほぼ水平面である。従って、サンプル点がこの面を形成するほど十分に良好に分布されていない時、例えば、近似用球の中心をサンプル点の重心を含む水平面に限定することは有利であろう(等しいか又は等しくない加重を各点に割当てることができる)。
特に、サンプルセット内のサンプル点が全範囲の限定された部分にわたる時、また、サンプルセットが互いに対して適切に分離した少なくとも3つの点を含まない時に、別の問題が発生する場合がある。これらの場合では、一般的にサンプルセット内の点に対する第1の点の鏡像である中心点と球の正しい中心とを区別することは困難である。適切な中心点への収束に問題を生じる別の開始中心位置は、上述の2つの中心点を結ぶ線の直交方向二等分線上に一般的にあるものである。この場合は、例えば、他の文献で説明される予測子を用いて、収束は、はじめに一般的に近似用球の近くに各点の重心を置き、次に、正しい中心又は正しくない鏡像中心に向けてゆっくりと収束するような収束である。この問題を処理する好ましい方法は、定期的に又は収束の品質になんらかの疑問点がある時に、例えばサンプル点の重心回りの円上にほぼ含まれるいくつかの開始中心点を試行することである。各開始点について、開始点を与えられた近似最良適合を達成するために反復を行うべきである。次に、開始位置の各々に関する近似的最良適合に対応する中心を比較すべきであり、それらがほぼ同じ点ではない場合、各々に関する適合品質を比較すべきである。1つの適合品質が他よりも実質的に良い場合は、それが対応する中心は、選択される中心であるべきである。そうでない場合は、単一の近似用最良適合中心点について最高品質の最良適合が得られるまで、サンプルセットは精緻化されるべきである。
感知方向の各々について磁気センサの相対的利得を測定することは、製造時の較正の一部として好ましいものである。次に、較正定数を記憶し、感知軸線の各々について磁力計の相対的利得を好ましくは較正して少なくとも均等化するために、これらの定数を磁力計によって次に取られる各読取値に適用することが好ましい。本質的に楕円形の応答パターンを与える条件がある場合、円又は球の適合処理を次に使用することができるようにデータを予めスケーリングすることが好ましいであろう。特に、センサがミラー内に装着される時、回路基板のほぼ垂直面に平行な公称垂直方向軸線を有することは通常有用である。しかし、車両においては、ミラー内の回路基板は、通常、平均的な運転者については垂直方向位置にはないものである。1つのセンサ、例えば、Y軸センサもまた回路基板に平行でありかつ水平面にあると仮定すると、X軸及びY軸が平均的な運転者に対して一般的に水平面に該当し、変換Z軸が平均的な運転者に対して公称垂直方向である座標系を確立するために、この軸線回りに座標回転を行うことが好ましい。
第1の好ましい実施形態では、近似用パターンとして球が選択される。好ましい構成においては、近似用半径は、車両が円を示して方向転換する時に磁力読取値によって一般的に描かれる円が最良適合位置においてこの球の赤道をほぼ形成する場合の値に設定することが好ましい。比較的高品質でありかつ比較的良好に分布しているサンプル点セットが利用可能である時に限りこの半径を調節することが好ましい。次に、例えば、試行用半径セットを通じて反復し、適合が良好であり、かつサンプル点が近似用球の赤道近くに該当する半径を求めることが好ましい。適切な中心点が確立された状態で、以下で説明する状況を除き、新しい反復のための開始点として以前に確立された中心点を使用することが好ましい。また、反復処理における連続的段階のための新しい中心点を確立するために、以前の中心点に追加するベクトルとしてサンプル点の各々に対する誤差ベクトルの合計の平均値を用いることが好ましいであろう。反復シーケンスは、いくつかの連続的反復に対する中心の変化が閾値よりも小さくなるまで続行することが好ましい。
近似に対する比較的高い誤差指示によって示されるように適合品質が疑わしい時は、以下に概説するものと類似又は大体同等な付加的な反復がここでも適用されるべきである。
いくつかの実施形態では、点が近似用幾何学データパターンにいかに良好に適合するかの指示を計算するだけでなく、その指示を同じ点セット内の各点と共に記憶することが好ましいであろう。これは、近似用パターンからの距離の二乗のような品質指示又は誤差指示とすることができる。また、サンプル点が得られた時間又は少なくとも相対的な順序の指示をサンプル点セットと共に保存することも好ましいと考えられる。これは、例えば、シーケンス番号、時間及び日付け、又は走行距離とすることができる。サンプル点取得の順番は、サンプル点を先入れ先出し(FIFO)ベースでメモリに記憶することによって維持することができる。
特定のサンプル点セットについては、品質/誤差指示及び添付説明をサンプル点セットの各点と共に記憶することができる。次に、点を各点について計算される角度φに従って順序付けることができる。次に、順序付けられたリスト内の第1の点及び説明内容を含む順序付けられたリスト内のお互いの隣にある点の対を隣接する点と見なすことができる。対を成す各点に関連する角度に対するモジュロ360°(360°で0に戻る)の角度φの差のマグニチュードは、隣接点のそれぞれの対の2つのメンバー間の間隔の指示として用いることができる。
重心を求めるために使用される計算と類似の任意的な計算は、サンプル点の分布の中心を判断する上で有用である。各サンプル点には、例えば1という仮定質量を割当てることができ、次に、質量中心のx成分は、セット内の点のx成分の平均に等しい。y及びz成分は、同様に、メンバー点のy成分の平均、及びメンバー点のz成分の平均にそれぞれ等しい。
選択判断基準を適用するための可能な技術がいくつかある。一般的に、既存のアクティブサンプル点の1つと置換する候補である新しい点がある場合、最初に、置換をすべきか否か、次に、置換を行うべきである場合は既存のアクティブサンプルセットのいずれの点を置換すべきかについて判断を行うべきである。判断基準を適用する1つの方法は、例えば、一時的、連続的、及び、一度に1つ、既存のアクティブサンプルセットの各点を候補点と置換することである。単一のサンプル点の候補点との毎回の一時的な置換に対して、必要に応じて計算結果が適用され、置換の判断基準を適用するために結果の比較に必要とされる情報が記録される。次に、記録された結果は、互いに及び既存のサンプルセットの類似データと比較され、置換のいずれかが組み合わせた判断基準を満足するか否か確かめ、満足する場合は、判断基準を最も良く満足するためにメンバーのどれを置換すべきかを選択する。次に、満足な置換がない場合は、サンプルセットは変更されず、候補点は、サンプルセットのアクティブメンバーとしては使用されない。そうでない場合は、最も好ましい結果を出した置換が保持され、置換された点は、破棄されるか又は非アクティブセットに割当てられる。
次に、最大の間隔及びその次に大きな間隔に対応する角度が、置換の各々が行われる時に記録され、毎回の置換のこれらの結果は、互いに及び元のサンプルセット内の最大及びその次に大きな間隔に関する結果と比較され、可能な置換の全ての適合性を判断し、この判断基準の下での適合性に関する任意選択肢をランク付けする。
元のサンプルセット及び毎回の置換を有するサンプルセットの重心は、上述の間隔の評価に使用されたのと類似の方法で比較されてランク付けされる。
最終的には古い方の点を一掃し、パターン内に変化が検出された時の相対的取得時間を少なくとも知ることが好ましい。この情報は、新しいパターンに適合するデータを適合しないデータと分離する必要がある時に有用である。ここでは、点のセットの分離又は区分けは、部分的に取得時の順番を基本とすることができる。また、パターンに良好に適合するデータ、及び取得時の統計データが安定した読取りが行われたことを示すデータの保持を優先し、適合不良なデータ又はノイズがある状態で得られたデータの却下を優先することも良いことである。
地球磁場の垂直成分及び車両内の磁場の垂直成分による測定された垂直磁場成分への付加的な影響は、水平面で方向転換が行われた時でさえも比較的安定したものであるべきである。読取値の垂直成分の実質的な変化は、過渡的状態又は近似のより永久的なシフトをもたらす変化によって引き起こされる可能性が大きい。変化が過渡的である場合、測定点は、サンプル点としての使用又は進行方向計算に対する使用には良好でない場合がある。シフトが長期的又は半永久的なものである場合、コンパスを適正に再近似するための比較的迅速な応答が必要とされるであろう。いずれの場合においても、特定の点の垂直成分の優勢な平均値又は恐らくは特定グループの点の垂直成分の平均値との磁場強度の垂直成分の比較は、特定の読取値が現在のパターンに適合する可能性が低い時を判断する際に有用である。このような変化が過渡的又は比較的永久的なものであるか否かの判断は、部分的には、読取値の履歴を蓄積することによって行うことが好ましい。読取値の垂直成分に比較的安定したシフトがある場合、近似のシフトの可能性が大きい。ここで、新しい近似サンプルセットへ入れるために読取値を評価することができるように、シフトが最初に検出された後に代表的な読取値を記憶しておくことは有利であり、近似のシフトの前に得られた点を一掃するか又は非アクティブにすることは有利であろう。読取値の垂直成分が短い距離又は運転期間の後に以前の又は優勢な値にほぼ戻った場合、その変化は過渡的なものと仮定することができ、そのシフトを有する値は、サンプルセットから一掃されるのがよい。
センサが可動式ミラー組立体に装着された時、近似を変えることがあるミラー調節は、運転者が旅程の新しい部分を開始した直前又は開始したちょうどその時に行われることが多い。例えば、自動車道から抜けて方向転換して通りに入った時、四葉のクローバタイプのインターチェンジを走行して高速道路に入る時のような方向転換が行われる可能性がある。これらの状況は、方位変更時のデータ点を迅速に収集する最良の機会となることが多いであろう。このデータは、コンパス近似に対する迅速な訂正を行う際に潜在的に非常に有用である。しかし、近似が実際に変化したことを確認するためのより多くの点を取得する前に既存のデータの全てを迅速に一掃することは危険である。これらの点の取得及び一時的な記憶、及び有効なサンプルとしてのその後の資格検査には、安定していて一過性のものではないと妥当な確認が行われる前に問題があると判明する場合があるデータと共に良好なデータ点を一掃することを回避するように注意しながら、データが利用可能な時に点を取得するという利点がある。
上述の事項に加えて、車両が移動中であるか否かの指示を受信することはコンパスシステムに対して有用なものであろう。例えば、車両が移動中ではなかった場合、コンパスシステムは、表示された進行方向を更新するか、又は記憶された近似用幾何学パターン(又は、関連の点セット)を変更しないように構成することができる。このようにして、センサがミラーハウジング内に装着され、運転者が車両停車時にミラーを調節した時に、表示された進行方向は変わらないであろう。これは、車両が移動中ではない時に進行方向が変わった場合に、運転者はコンパスが適正に作動していると思わない可能性が大きいことから有利である。車両が移動中であるか否かの指示は、単に車両が停車中又は移動中かを表示する車両内の別の構成要素(GPSなど)から送信された信号の形とすることができる。信号は、車両走行時の速度を表示する必要はなく、単に移動中であるか否かを示せばよいことになる。それでも、本発明のいくつかの実施形態によれば、車両が停車中であるか否かを判断するために車両速度を示す信号を使用することができる。更に、最小ノイズレベル(例えば、2mGを超えるもの)が指定期間に亘ってセンサから読み取られたデータ内にある場合、車両が移動中であると仮定するようにコンパスをプログラムすることができる。代替的に、車両が移動中であるか否かを判断するためにマイクロフォン又は振動センサを使用してもよい。
本発明の近似処理の背景にある一般概念について説明したが、上述の概念のいくつかを実行する第1の実施形態のより具体的な実施例について以下で説明する。しかし、本発明は、この実施例における特定事項に限定されるものではない。
処理回路110は、状態機械として作動するようにプログラムされることが好ましい。図11は、様々な作動状態及び状態を変えるために使用される判断基準を示す。状態のいずれかからの入口又は出口に関するより詳細な情報については、図12Aから始まる流れ図を参照しながら更に説明する。図11に示す状態の線図に関しては、処理回路は、最初に、車両の点火装置が起動した時にPOWER_ON(パワーオン)状態150で作動する。コンパスの近似用幾何学パターンが以前に一度も計算されたことがない場合、不揮発性メモリ(NVM)112に記憶された近似用データがないことになり、処理回路110は、APPROXIMATE(近似)状態152に入る。処理回路は、特定の判断基準を満足する指定数のデータ点が得られるまでAPPROXIMATE状態152のままである。これらの点から、近似用最良適合データが獲得されてNVM112に記憶され、次に、車両進行方向を計算して表示するために使用される。次に、処理回路110は、LEARN(学習)状態156に入る。車両が次に電源OFFとなり再度ONとなった場合、処理回路110は、POWER_ON状態152で状態の線図に入る。しかし、この時点で、有効な近似データは、NVM112に記憶されており、従って、処理回路110は、INITIALIZE(初期化)状態154に入ることになる。INITIALIZE状態中、処理回路110は、特定の判断基準を満足する最小数の点が獲得されるまでセンサからのデータを処理しながら、同時にNVM112に記憶された近似データを使用して車両進行方向を計算して表示する。この時点で、処理回路110は、LEARN状態156に入る。LEARN状態中、処理回路110は、APPROXIMATE又はINITIALIZE状態で以前に獲得された近似データの更新に使用されるように、特定の判断基準を満足する付加的なデータ点を引き続き蓄積する。更に以下で説明するように、これらのデータ点が、誤差ベクトルVEのマグニチュードが所定の閾値を超えるように近似用幾何学パターン(すなわち、局所球)の外面から距離を隔てている場合、処理回路110は、「refitFlag」をTRUEに設定し、以前に獲得された全てのデータ点をクリアして、INITIALIZE状態154に再び入り、そこで、回路は、所定の判断基準を満足する最小数の点が再び獲得されるまでそのままの状態である。
処理回路110がLEARN状態156であって、かつLEARN状態に入るのに必要とされる最小データ点を超える指定数のデータ点を獲得した時、処理回路110は、LOCK(ロック)状態158に入り、そこで、指定の最大値を超える誤差ベクトルVEが特定される時までそのままの状態である。この時点で、処理回路は、「refitFlag」をTRUEに設定して全ての以前に獲得されたデータ点をクリアしながらINITIALIZE状態154に戻る。そうでなければ、処理回路110は、LOCK状態158のままである。最も新しく生成された近似データとNVM112に記憶された近似用データとの差異が限界値を超える度に、NVM内の古い近似データは、新しい近似データによって上書きされる。
図12は、コンパス流れ制御(CompassFlowControl)アルゴリズム200を実行しながら処理回路110によって実行される段階を示す。処理回路110がこのルーチンで実行する第1の段階は、磁気センサ回路102から獲得された最も最近の生の磁力計点のX、Y、及びZ座標を表すデータを磁気センサ回路102から受信することである。次に、処理回路110は、図13に示すノイズ解析(NoiseAnalysis)サブルーチン204である段階202を実行する。
ノイズ解析サブルーチン204は、磁気センサ回路102から受信された生磁力計点(rawMagPoint)を濾過及び平滑化するために使用される。段階206において、処理回路110は、最初に以下の方程式に基づく指数関数平滑化を使用して生磁力計点を濾過する。
EX1n=αx1×X1n+(1−αx1)EX1n-1
EY1n=αy1×Y1n+(1−αy1)EY1n-1
EZ1n=αz1×Z1n+(1−αz1)EZ1n-1
ただし、αx1=αy1=αz1=0.5、X1n、Y1n、Z1nは、それぞれ、「rawMagPoint」のX、Y、又はZ成分値に等しい。この方程式において、EX1n-1、EY1n-1、EZ1n-1は、それぞれ、以前に濾過された基準データ点の対応するX、Y、又はZ成分値を表す。しかし、第1のデータ点がコンパスシステムによって獲得されると、第1の「rawMagPoint」を平滑化するデータがないので、EX1n-1、EY1n-1、及びEZ1n-1は、それぞれ、単にX1n、Y1n、及びZ1nに等しいと設定される。次に、濾過されたrawMagPoint(EX1n、EY1n、EZ1n)は、αx2=αy2=αz2=0.25の第2の指数関数平滑化フィルタが以下の式で使用される段階208に回される。
EX2n=αx2×EX1n+(1−αx2)EX2n-1
EY2n=αy2×EY1n+(1−αy2)EY2n-1
EZ2n=αz2×EZ1n+(1−αz2)EZ2n-1
上述のように、好ましい実施形態では、αx1=αy1=αz1=0.5及びαx2=αy2=αz2=0.25である。しかし、これらの値は、望ましいノイズ及び性能レベルに基づいて変えることができる。例えば、設定値αz1=0.125及びαz2=0.0625であれば、結果的に、更に大きく平滑化されるZデータになり、従って、データセット内のノイズ状態への応答は小さくなる。これらの方程式(EX2n-1、EY2n-1、EZ2n-1)は、以前に濾過された「newMagPoint」の対応するX、Y、又はZ成分を表す。第2の濾過段階を用いることにより、周波数と共に大きくなる2つのフィルタ間の固有の位相遅延による利得が追加される。しかし、この第2の濾過段階は、任意的ものであることが認められるであろう。次に、段階210において、処理回路110は、変数「newMagPoint」(newMagPoint=(EX2n、EY2n、EZ2n))内の(EX2n、EY2n、EZ2n)という値を記憶する。
次に、段階208の第2の指数関数平滑化フィルタの出力の変化と比較することによって、ブロック206内の第1の指数関数平滑化フィルタの出力の変化が解析される。この解析は、段階212で行われるが、測定された変化量及び顕著な変化量発生から経過した時間量に基づいて品質を示す数字を割り当てる。従って、この段階は、濾過されたデータ点の位置の変化率(すなわち、速度と類似のもの)を表す、二度濾過されたデータの位置の1次導関数を実質的に計算するものである。これを以下のように書くことができる。
DX1n=EX1n−EX2n-1
DY1n=EY1n−EY2n-1
DZ1n=EZ1n−EZ2n-1
段階214において、処理回路110は、以下の式を使用してデータ点の位置の変化率の変化率(すなわち、加速度と類似のもの)を表す二度濾過されたデータ点の位置の2次導関数を計算する。
DX2n=DX1n−DX1n-1
DY2n=DY1n−DY1n-1
DZ2n=DZ1n−DZ1n-1
ただし、DX2n-1、DY2n-1、DZ2n-1は、以前の「rawMagPoint」について獲得されたDX2n、DY2n、DZ2nの以前の値である。段階206から段階214は、「rawMagPoint」の各X、Y、及びZ値について実行され、次に、得られるベクトルD2n(D2n=SQRT(DX2n 2+DY2n 2+DZ2n 2))のマグニチュードは、段階216において、最初に所定の値「HIGH_LEVEL」と比較される。D2nのマグニチュード(Magnitude D2n)が「HIGH_LEVEL」を超えた場合、処理回路110は、段階218を実行し、変数「delayCounter」は、定数「LONG_DELAY」に等しいと設定され、変数「noiseLevel(ノイズレベル)」は、コンパス流れ制御ルーチン200において処理流れが段階240(図12)に戻る前に定数NOISYに等しいと設定される。
段階216において、処理回路110が「Magnitude D2n」が「HIGH_LEVEL」を超えないと判断した場合、それは段階220に進み、そこで、「Magnitude D2n」を定数「MED_LEVEL」と比較する。「Magnitude D2n」が「MED_LEVEL」を超えている場合、処理回路110は段階222に進み、そこで、変数「delayCounter」を「delayCounter」の以前の値又は定数「MED_DELAY」のいずれか大きい方に等しいと設定する。また、処理回路110は、段階240でコンパス流れ制御ルーチン200に戻る前に、段階222において「noiseLevel」をNOISYに等しいと設定する。
「Magnitude D2n」が「HIGH_LEVEL」又は「MED_LEVEL」を超えていない場合、処理回路110は段階224に進み、そこで、「Magnitude D2n」が定数「LOW_LEVEL」を超えているか否かを判断する。段階224において定数「LOW_LEVEL」を超えている場合、処理回路110は、変数「delayCounter」を変数「delayCounter」の以前の値又は定数「SHORT_DELAY」のいずれか大きい方に等しいと設定し、同時にまた、ルーチン200において段階240に戻る前に変数「noiseLevel」をNOISYに等しいと設定する(段階226)。
「Magnitude D2n」が「LOW_LEVEL」を超えていない場合、処理回路110は、段階228で「delayCounter(遅延カウンター)」を小さくした後に段階230に進み、そこで、「delayCounter」がゼロよりも大きいか否かを判断する。「delayCounter」がゼロよりも大きい場合、処理回路110は、「noiseLevel」を段階232においてQUIETに設定した後に、ルーチン300の段階240に戻る。段階230において、処理回路110が「delayCounter」はゼロを超えていないと判断した場合、それは段階234に進み、そこで、「noiseLevel」をSILENTに等しいと設定した後にルーチン200の段階240に戻る。段階216から段階226で使用される異なる値は、例えば、HIGH_LEVEL=25、MED_LEVEL=15、LOW_LEVEL=5、LONG_DELAY=8、MED_DELAY=4、及びSHORT_DELAY=2とすることができる。
図24から図27において、ノイズ解析ルーチンの別の実施例を示す。図24は、X、Y、及びZセンサの生センサデータを受信して「noiseLevel」の指示と共に濾過されたX、Y、及びZセンサデータを供給するノイズ解析機能の高レベルブロック図を示す。「noiseLevel」がSILENTである時、全てのコンパス作動が行われる。「noiseLevel」が「QUIET」である時、「PointSet」内の点の変更が禁止される。「noiseLevel」が「NOISY」である時、「PointSet」内の点の変更が禁止され、「CompassState(コンパス状態)」の変更も禁止される。表示された進行方向は、「CompassState」のメンバーであり、従って、「NOISY」状態が存在する時は変更されない。出力NOISY、QUIET、及びSILENTは、それぞれの値がゼロよりも大きい時にTRUEと評価される。詳細なブロック図を図25に示す。
図25に示すように、磁力計102からの生データXは、α=0.5である図13のブロック206の濾過機能と類似の第1の指数関数フィルタ820に供給される。第1のフィルタ820の出力EX1は、第2の指数関数フィルタ822及び以下で説明する関数ブロック824に適用される。第2のフィルタ822は、α=0.25の図13のブロック208の濾過機能と類似のものである。第2のフィルタ822の出力EX2は、関数ブロック824に適用される。関数ブロック824は、図13の関数ブロック212と類似の機能を実行し、関数ブロック826に供給される出力DX1を供給する。関数ブロック826は、図13の関数ブロック214と類似の機能を実行し、出力DX2を供給する。磁力計102からのY及びZの生データの類似の濾過及び処理が行われ、値DX2、DY2、及びDZ2は、ブロック828に適用される。
ブロック828は、DX2、DY2、及びDZ2という値の各々を二乗して二乗値をまとめて追加する。「ノイズ」と指定されるブロック828の出力は、ブロック830に適用され、ブロック830は、ブロック828の出力「ノイズ」を所定の値「noiseFactor(ノイズファクター)」で割り、その値の平方根を取り、その平方根に所定の値「delayIntercept(遅延インターセプト)」を追加し、出力「遅延」を生成する。出力「遅延」は、ブロック832に適用され、NOISYという状態を表す。つまり、「遅延」という値がゼロよりも大きい場合、NOISYはTRUEであり、従って、NOISY状態が存在することが判明する。
ブロック832は、値「遅延」及び所定の値「maxDelay」を使用して関数MINの値を計算し、値「遅延」及びゼロを使用して関数MAXの値を計算する。MAX及びMINの値は、ブロック834及び838に供給される。関数ブロック834は、再度、値「遅延」を使用して関数MAXの値を再計算するが、ゼロの代わりに値「ピーク」を使用する。「ピーク」値は、ブロック834の出力から「1」という値を差し引くブロック836の出力から導出される。ブロック834の出力は、QUIETという状態を表す。つまり、ブロック834の出力がゼロよりも大きい場合、QUIETがTRUEであり、従って、QUIETという状態が存在することが判明する。
ブロック834の出力はまた、ブロック832の出力と共にブロック834の出力値を追加するブロック838に適用される。ブロック838の出力は、インバータ840によって反転され、その出力は、SILENTという状態を表す。つまり、ブロック840の出力がゼロよりも大きい場合、SILENTがTRUEであり、従って、SILENTという状態が存在することが判明する。
遅延信号とDX22+DY22+DZ22の平方根として定められるノイズ信号との間の関係を、noiseFactor=10、delayIntercept=−3、及びmaxDelay=32として図26に示す。
磁気ノイズは、近似用球の半径を大きくする時は、問題性が薄まる。例えば、米国ミシガン州ジーランドでは、半径は約180mGである。存在するノイズであってこのような信号の10パーセントを超える任意のノイズを無視したいずれの場合においても、18mgから20mGの範囲のノイズレベルに関心があることになる。シンガポールでは、半径は約400mGである。この場合、このようなノイズレベルは、2倍を超えるマグニチュードとなる。従って、地球磁場の水平強度(近似用球の半径によって表される)に基づいてシステムの応答を適合させることが有用であろう。これは、「delayIntercept」の値を調節することによって簡単に達成することができる。例えば、以下のようになる。
半径 delayIntercept
≦128mG −2
≦256mG −3
≦512mG −4
遅延信号とDX22+DY22+DZ22の平方根として定められるノイズ信号との関係を、noiseFactor=10、delayIntercept=−4、及びmaxDelay=32として図27に示す。
再び図12Aを参照すると、段階240において、処理回路110は、現在POWER_ON状態であるか否かを判断する。POWER_ON状態である場合、処理回路110は、段階242を実行するように進み、そこで、有効な近似半径 rsxsrがNVM112に記憶されているか否かを判断する。最初は、予近似データが以前にコンパスに記憶されていなかった場合は不揮発性メモリには記憶されていないことになる。NVM112に記憶されている有効な半径がなかった場合、処理回路110は、段階244に進み、そこで、状態をAPPROXIMATEに設定する。次に、処理は、コネクタ「1」を通って図12Bに示す段階246に行く。
段階246において、処理回路110は、「noiseLevel」がSILENTであるか否かを判断する。SILENTでない場合、処理回路110は、コンパス流れ制御ルーチン200に戻り、その時点で、上述のノイズ解析サブルーチン204を再び実行する前に新しい「rawMagPoint」が獲得される。次に、処理回路110は、段階318において、APPROXIMATE状態にあると判断して段階246に戻り、引き続き「noiseLevel」がSILENTである時まで段階200から段階246(及び段階318)を循環する。この結果が得られるのに掛かる時間の長さは、受信されたデータの一貫性及びそうでない場合は設定されることになる「delayCounter」の長さによって最初に変更される程度によって異なる。「noiseLevel」がSILENTになった状態で、処理回路110は、図14に示す点セット距離構築(BuildPointSetDistance)サブルーチン250の呼び出しである段階248を実行する。
好ましい実施例においては、例えば、電源オン後10秒という遅延が追加され、その間に、磁力計データが収集されてノイズフィルタを通過する。しかし、点セット距離構築サブルーチン250は、10秒の遅延がタイムアウトになるまで呼び出されない。これによって、様々な磁気の一過性の状態のために正しくない点が学習されることが防止される。これらの一過性の状態は、バッテリの充電、ドアが開いている、ミラー位置調節などから内部的に引き起こされる可能性がある。また、一過性の状態は、ガスポンプ、金属製ガレージドア、駐車場の金属梁などの存在のように外部的に引き起こされる場合がある。遅延がタイムアウトとなった後、2つの点が見つけられるまで新しい磁力計データが用意される度に点セット距離構築サブルーチン250が呼び出される。これは、磁場が変化していることを示しており、車両の移動が原因である可能性が最も高い。次に、「vehicleUnderway(車両運行中)」フラグがこのイベントを追跡するように設定される。このイベントが発生すると、2つの学習された点が破棄され、Point[1]を有する「PointSet(点セット)」の構築を新たに開始するために点セット距離構築サブルーチン250が呼び出される。代替的に、車両移動中フラグを使用してもよい。
点セット距離構築サブルーチン250においては、処理回路110は、最初に、段階252において変数「numPoints(点の数)」がゼロよりも大きいか否かを判断する。最初は、この変数は、「0」に設定され、従って、初めてのルーチンを通過すると、処理回路は段階254に進み、そこで、以下「PointSet」と呼ぶアレイで「newMagPoint」の最も最近の値をPoint[1]に追加する。「PointSet」は、定数「TOTAL_POINTS」によって指定された限界値まで複数の磁力計データ点を記憶するが、「TOTAL_POINTS」は、例えば、合計12個の点が「PointSet」に記憶されるように12に等しいとすることができ、その場合、「numPoints」は、「1」から「TOTAL_POINTS」まで連続的に数値を上げる。次に、局所球の中心点の近似を行って球の半径を判断するのに利用されるのは、「PointSet」に記憶したデータ点であり、まとまって近似データを構成し、次に、車両進行方向を判断するための相対的な基盤が得られるように使用される。
段階254において「PointSet」に「newMagPoint」を追加するだけでなく、処理回路は、変数「numPoints」の数値を増分し、次に、制御を段階280においてコンパス流れ制御ルーチン200に戻す(図12Bを参照)。段階280において、処理回路は、変数「numPoints」が定数「MINFIT_POINTS」に等しいか又はそれ以上であるか否かを判断する。定数「MINFIT_POINTS」よりも小さい場合、処理回路は段階200に戻り、そこで、新しい「rawMagPoint」が獲得されてノイズ解析サブルーチン204に従う。次に、処理回路110は、サブルーチン204から獲得された新しい「MagPoint」を続け、「noiseLevel」がSILENTである場合は、再び点セット距離構築サブルーチン250に入る。そうでない場合は、処理回路110は、引き続き「noiseLevel」が再びSILENTになるまで新しい「rawMagPoint」を獲得する。
二回目に点セット距離構築サブルーチン250に入ると、「numPoints」の値は、もはやゼロに等しくはなく、従って、処理回路は段階256を実行し、そこで、「numPoints」の値が1よりも大きいか否かを判断する。「numPoints」の値は、サブルーチンを通じて二回目には1を超えないと考えられるために、処理回路は段階258に進み、そこで、「newMagPoint」と「PointSet」内のPoint[1]との間の距離を判断することになる。次に、段階260において、処理回路は、この距離が変数「minDist」を超えるか否かを判断するが、この変数は、以下のように定められる。
minDist=2×defRadius×sin(MIN_ANGLE/2)
ただし、MIN_ANGLE=2× /(3×TOTAL_POINTS)である。
「defRadius(デフォルト半径)」の値は、例えば、150という予め設定された定数又は好ましくはNVM112に記憶された近似半径の値である。従って、最小距離(minDist)は、近似のために獲得されて使用される「TOTAL_POINTS」の数の関数である。このようにして獲得された2つの点の間の距離が「minDist」を超えていない場合、サブルーチンは、段階200に戻り、新しいデータ点を取得し、第1の得られた点から「minDist」よりも大きい距離だけ間隔が空いている第2の「newMagPoint」が獲得される時まで続行され、その場合、処理回路は段階262を実行し、そこで、また「numPoints」の値の数値を上げながらPoint[2]内の「PointSet」に「newMagPoint」を追加する。次に、処理回路は、段階200に戻って新しい「rawMagPoint」を取得して濾過する。
「PointSet」の最初の2つの点を取得した後、処理回路は、上述の段階を通過し、「noiseLevel」がSILENTのままである場合は、再度点セット距離構築サブルーチン250に入る。点セット距離構築サブルーチン250に入ると、処理回路は、「numPoints」の値が1を超えることになるので段階264に進む。
段階264において、処理回路は、最も最近に獲得された「newMagPoint」に最も近い「PointSet」に記憶された2つの点を見つける。流れ図のこの経路を最初に通過する時、2つの点は、2つの以前に獲得された点であるPoint[1]及びPoint[2]に対応する。次に、段階266において、処理回路は、「PointSet」内の最も近い点と「newMagPoint」との間の距離が変数「newPointDist」を超えるか否かを判断するが、この「newPointDist」は、以下のように定められる。
newPointDist=2×defRadius×sin(NEW_POINT_ANGLE/2)
ただし、NEW_POINT_ANGLE=2× /TOTAL_POINTSである。この距離が「newPointDist」の値を超えている場合、処理回路は、「numPoints」値の数値を増分し、次に「newMagPoint」を位置Point[numPoints]内の「PointSet」に追加する(段階268)。次に、処理回路は段階200に戻り、そこで、新しい「rawMagPoint」が獲得された後に処理される。ここでもまた、「noiseLevel」がSILENTのままであると仮定して、点セット距離構築サブルーチン250が再び実行される。このサブルーチンは、「numPoints」の値が定数「MINFIT_POINTS」に等しいか又はそれ以上になる時まで引き続き段階248において呼び出されるが、定数「MINFIT_POINTS」は、例えば、4に等しいと設定してもよい。
サブルーチン250にもう一度入り、また、段階216において処理回路が最も近い距離は値「newPointDist」を超えないと判断すると仮定して、処理回路は、段階270において、最も近い点の位置を「newMagPoint」の方向に調節する。例えば、「newMagPoint」のX、Y、及びZ値のいずれかが最も近い点のX、Y、及びZ点よりも大きい場合、最も近い点のこのようなX、Y、及びZ値は、各々、「1」のような値だけ数値を増分しても良い。同様に、「newMagPoint」のX、Y、又はZ値のいずれかが最も近い点のいずれかの値よりも小さい場合、最も近い点の対応するX、Y、又はZ値は、「1」のような値だけ数値を減分してもよい。次に、段階272において、処理回路は、位置が調節されたばかりの「PointSet」内の点とそれに最も近い点との間の距離を求める。次に、段階274において、処理回路がこの距離は値「minDist」よりも小さいと判断した場合は、段階276に進み、そこで、位置が調節された点の位置を初めの位置にリセットする。そうでない場合は、処理回路は、最初に段階276を実行することなく、単に段階200に戻る。これらの後者の2つの段階は、「PointSet」内の点が「PointSet」内の別の点に近づきすぎるように調節されないことを保証するために行われる。これによって、点が局所球の円周回りに適当に間隔を空けた関係に確実に維持される。
「numPoints」の値が「MINFIT_POINTS」に等しいか又はそれ以上であると、処理は段階282(図12B)に進み、そこで、近似最良適合中心点(scxs、scys、sczs)を「PointSet」内の全ての点の平均値に設定し、最良適合半径rsxsrを一定の「MIN_RADIUS」に設定する。この段階は、最良適合の近似用局所球が得られるように誤差測定距離(error metric)に基づいてこの近似データに更なる調節を行うために次の段階283で呼び出されかつ以下で説明する反復サブルーチン「最適適合点調節(AdjustBestFitPoint)」及び「最適適合半径調節(AdjustBestFitRadius)」を通過する前に使用される最初の段階である。図15に示すように、最良適合点調節サブルーチン284は、「PointSet」に記憶された各点の値(vexs、veys、vezs)を判断する(段階286)。特定の点に対するvexsの値は、ベクトルVEのX成分である。上述の通り、かつ図8から図10に示すように、ベクトルVEは、近似用局所球の中心から「PointSet」の特定のデータ点に延びるベクトルVと計算近似半径ベクトルRS(マグニチュードrsxsrを有する)との差である誤差ベクトルである。値veys及びvezsは、それぞれ、ベクトルVEのY及びZ成分値に対応する。
段階286の後に、処理回路は段階288を実行し、そこで、「PointSet」内の全ての点の平均値(vexs、veys、vezs)を現在の近似中心点(scxs、scys、sczs)に追加する。次に、最良適合半径調節サブルーチン290の実行時に、処理回路は、「PointSet」内の各点の値vxsrを判断する(段階292)。値vxsrは、図8から図10に関して上述の通り、ベクトルVのマグニチュードに対応する。次に、処理回路は、近似用半径rsxsrを「PointSet」内の全ての点の平均値に設定する(段階292)。次に、段階296において、変数「vErrXrLimit」がrsxsr/2に等しいと設定され、変数「centerShitLimit(中心シフト限度)」がrsxsr/4に等しいと設定される。これらの変数の重要性について、更に以下で説明する。
「newMagPoint」に対する誤差ベクトルを計算するために、図9に示す磁場強度RDG(又は、流れ図の「newMagPoint」)及び近似用球の中心における磁場強度の磁力計の読取値を取ってベクトルVを以下のように求める。
RDG=(rdgxs、rdgys、rdgzs)=newMagPoint
SC=(scxs、scys、sczs
V=RDG−SC=(vxs、vys、vzs
ベクトルVは、次にZs軸回りに回転され、新しい座標空間Xi、Yi、Ziを与える。
φs=arctan(vys/vxs
xi=vxs×cos(φs)+vys×sin(φs
次に、Zi軸回りに回転し、新しい座標空間Xsr、Ysr、Zsrを与える。
θs=arctan(vxs/vxi
xsr=vxi×cos(θs)+vz×sin(θs)、vysr=0、vxsr=0
得られる項vxsrは、ベクトルVのマグニチュードである。誤差ベクトルVEは、以下のように定められる。
VE=V−RS
誤差ベクトルVEのマグニチュードを判断するために、ベクトルVのマグニチュードから近似用球のマグニチュードを差し引く。
vexsr=vxsr−rsxsr
最後に、誤差ベクトルの個々の成分は、座標空間Xs、Ys、Zsに回転して戻すことによって判断される。
vexs=vexsr×cos(θs)×cos(φs
veys=vexsr×cos(θs)×sin(φs
vezs=vexsr×sin(θs
当業者には明らかであるように、最良適合点調節サブルーチン284及び最良適合半径調節サブルーチン290は、獲得されたデータ点に関して近似用幾何学パターン(この場合は球)の最良適合を反復的に判断するために、誤差測定距離に基づいて近似中心点データを調節する。次に、これらの2つのサブルーチンの実行後、図12Bの段階300に戻り、そこで、現在の計算近似中心点及び半径は、以前に記憶された近似データに上書きされるようにNVM112に記憶され、処理は、次に段階302に進み、そこで、処理回路は、LEARN状態に入る。
段階302の後に、処理回路は、段階304において、図17に示す「Heading(進行方向)」サブルーチン306を呼び出すように実行される。進行方向サブルーチン306は、ノイズ解析サブルーチン204によって生成されたその値が「newMagPoint」に現在記憶されている入力を有する。処理回路は、次に、段階308において、値「noiseLevel」がNOISYに等しいと設定されているか否かを判断する。NOISYに等しいと設定されている場合、処理回路は、進行方向サブルーチンを出て、新しい「rawMagPoint」が獲得されるコンパス流れ制御ルーチンの段階200に戻る。
処理回路が、段階308において「noiseLevel」はNOISYに設定されていない(すなわち、QUIET又はSILENT)と判断した場合、処理回路は、段階310を実行し、そこで、NVM112に記憶されている近似中心点(scxs、scys、sczs)及び半径rsxsrは、「newMagPoint」に対する進行方向角度φs、vexsr及び誤差ベクトル(vexs、veys、vezs)を計算するために使用される。これらの値を判断するのに使用される方法は、NVM112に記憶されている近似中心点が現在の近似中心点の代わりに使用される点を除いて上述の通りである。
次に、段階312において、処理回路は、「newMagPoint」について計算された値vexsrが最良適合半径調節サブルーチン290の段階296で先に設定された(図16)変数「vErrXrLimit」を超えているか否かを判断する。vexsrrがこの限界値を超えている場合、処理は、進行方向を表示することなく、図12Aの段階200戻る。そうでなければ、この誤差ベクトルが十分に小さい場合は、処理回路は、段階314において「True Heading」を計算する。「True Heading」は、φs−φm−D(磁気センサがミラーハウジング144に装着されている場合)に等しく、ここで、φmは、ミラー回転角度(図7)であり、Dは、図8から図10に関して上述の傾斜角である。
段階304の呼び出しに続いて進行方向サブルーチン306を実行した後、処理は段階200に戻り、処理回路は、この時点では段階302において設定されたようなLEARN状態である。ルーチンは、再び段階200において新しい「rawMagPoint」を獲得し、各新規「rawMagPoint」に関して、先に実行されたようにサブルーチン204を実行する。次に、処理回路は、段階240において、もはやPOWER_ON状態ではなく、また、段階318において、APPROXIMATE状態でもないと判断することになる。次に、段階320において、INITIALIZE状態ではないと判断し、その場合、段階322において、LEARN状態であるか否かを判断する。処理回路がLEARN状態の場合、段階350に進む(図12C)。そうでない場合は、LOCK状態であり、その場合は、図12Dの段階470に進む。
車両がLEARN状態又は任意の他の状態である時に車両点火装置がOFFになった場合、処理回路は、最初は、車両点火装置のONを通じて電力が回復された時はPOWER_ON状態に入ることになる。処理回路は、段階200から始まり、段階240に進み、その場合、実際にはPOWER_ON状態であったと判断して段階242に進むであろう。ここで、有効半径rsxsrがNVM112に記憶されていると仮定し、処理回路は、段階324に進み、そこで、段階326に進む前に状態をINITIALIZE状態に設定する。段階326において、近似中心点(scxs、scys、sczs)が、半径rsxsrと共にNVM112から検索され、現在の近似中心点及び半径として使用される。次に、処理は、図12Bに示す段階328に進む。
段階328において、処理回路は、変数「noiseLevel」がSILENTであるか否かを判断する。SILENTでない場合、処理回路は、段階330において進行方向サブルーチン306を呼び出し、新しい「rawMagPoint」を処理するために段階200に戻り、次に、段階240に進み、そこで、もはやPOWER_ON状態ではないと判断する。この場合、段階318に進み、そこで、APPROXIMATE状態でないと判断して段階320に進み、そこで、INITIALIZE状態であると判断する。次に、処理は、段階328に戻る。このループは、「noiseLevel」がSILENTになる時まで続行される。「noiseLevel」がSILENTであった場合、段階332が実行され、これによって点セット距離構築サブルーチン250が呼び出される。次に、点セット距離構築サブルーチン250が連続的に実行され、「numPoints」が定数「MINFIT_POINTS」に等しいか又はそれ以上になる時まで、「noiseLevel」がSILENTである限り、進行方向サブルーチンが呼び出される(段階334)。点セット距離構築サブルーチンの実行は、「PointSet」内の全ての値が車両点火装置がOFFとなった時にクリアされるので必要である。車両がOFFになる度に「PointSet」内の値をクリアすることで、コンパスシステムは、新しい運転者が次に車両に入り、磁気センサを装着することができるミラーハウジング144の位置をシフトさせた場合に、迅速に再近似することができる。
「PointSet」内の十分な数の点が獲得された状態で、処理回路は、段階336に進み、そこで、最良適合点調節サブルーチン及び最良適合半径調節サブルーチンが呼び出される。次に、段階338において、処理回路は、現在の近似中心点(scxs、scys、sczs)とNVM112に記憶されている点との差を計算する。これらの点の差が段階296で設定された変数「centerShitLimit」を超えている場合(段階340)、処理回路は、段階342において「refitFlag」をTRUEに設定した後に段階300の実行に進み、そこで、現在の計算近似中心点及び半径は、以前に記憶された近似データに上書きされるようにNVM112に記憶される。処理は、次に段階302に進み、そこで、処理回路は、LEARN状態に入る。段階340において、処理回路が、現在の計算された近似中心点と以前にNVM112に記憶された近似中心点との差が変数「centerShitLimit」を超えていないと判断した場合、処理回路は、段階342及び段階300を飛ばして段階302に進む。段階302においては、状態はLEARNに設定され、段階304において、進行方向サブルーチンが呼び出される。進行方向サブルーチンの後に、処理は、コンパス流れ制御ルーチン内の段階200に戻るか、又は新しい「rawMagPoint」が獲得されて処理される。次に、制御は、段階322を通って流れ、そこで、処理回路はLEARN状態であると判断される。次に、処理回路は、段階350(図12C)に進み、そこで、値「noiseLevel」がSILENTであるか否かを判断する。SILENTでない場合、進行方向サブルーチンが段階352において呼び出され、そこで、「noiseLevel」がQUIETである場合、車両進行方向が更新される。そうでない場合は、進行方向は更新されず、ルーチンは、段階200に戻り、「noiseLevel」がSILENTになる時まで新しい「rawMagPoint」及び次の「rawMagPoint」を処理する。「noiseLevel」が「silent」になった状態で、処理回路は、段階354を実行し、図18に示す角度バケット更新(UpdateAngleBucket)サブルーチン356を呼び出す。
角度バケット更新サブルーチン356は、定数「TOTAL_POINTS」に記憶されている「PointSet」内の点の総数に数値で対応するいくつかの「angleBucket(角度バケット)」を確立するという目的に供するものである。例えば、点の総数が12である時、各々が360°の円の相互に排他的な30°セグメントに対応する12個の「angleBucket」がある。「angleBucket」は、angleBucket[1]からangleBucket[TOTAL_POINTS]までの形式の線形アレイとして指定されている。従って、例えば、「angleBucket」[1]は、0°から29°までの角度に対応し、「angleBucket」[2]は、30°から59°までの角度に対応することになるなどである。「angleBucket」が多いほど、「angleBucket」が対応する角度範囲が小さくなる。逆に、「angleBucket」が少ないほど、各「angleBucket」に関連する角度範囲が大きくなる。「angleBucket」アレイに記憶された値は、「PointSet」に記憶された関連のPoint[index]の指標に対応する。「angleBucket」に「0」が記憶されている場合、これは、この特定の「angleBucket」に記憶された「PointSet」には関連した点がないことを示している。更に以下で説明するように、「angleBucket」に記憶された負の値がある場合、これは、指標がその「angleBucket」に記憶された負の数値の絶対値に対応する「PointSet」内のPoint[index]が、異なる「angleBucket」に関連する角度を有することを意味しているが、その異なる「angleBucket」は既に満たされている。尚、任意の1つの「angleBucket」に関連することが許される点は1つだけである。これは、点が近似用円の円周回りに適当に間隔が空いていることを保証するものである。目的は、「angleBucket」の各々を、各「angleBucket」が正の値を有する「PointSet」内の異なる単一の点で満たすことである。
現在のサンプル「PointSet」の各センサデータ点に関連する進行方向角度φsは、最小の関連進行方向角度を有する点で始まり最大の関連進行方向角度で終わる順番でこれらの点を配置するために使用されることが好ましい。角度は、モジュロ360°(360°で0に戻る)で計算されるべきであり、0°を含む角度増分は、コンパス読取値の場合に通常為されるように処理される。角度測定値を表すためにラジアン又は特殊単位のような他の単位を使用してもよい。
角度バケット更新サブルーチン356の第1の段階は、全ての「angleBucket」をゼロにすることである(段階358)。これによって、「angleBucket」を「PointSet」内の新しく再割り当てされた点にすることができる。次に、段階360において、「PointSet」内の第1の点(すなわち、Point[1])に対して角度φsが計算され、この点がどの「angleBucket」に対応するかを特定するためにφsの値が使用される。次に、段階362において、処理回路は、選択された角度バケットが「0」という値を有するか否かを判断する。「0」という値を有する場合、「PointSet」内の点の指標がこの「angleBucket」に記憶される(段階364)。例えば、第1の点がPoint[1]である場合、指標値「1」が選択された「angleBucket」に記憶される。次に、段階366において、「angleBucket」に割り当てられる「PointSet」内の点がそれ以上あるか判断される。それ以上ある場合、処理回路110は、「PointSet」内の次の点についてφsを計算し、この角度を使用して対応する「angleBucket」を選択する(段階360)。選択された「angleBucket」に「0」という値が記憶されている場合、処理は、再び段階346に進み、そこで、「PointSet」内の点の指標が選択された「angleBucket」に記憶される。この処理は、処理回路が段階366において割当てるべき「PointSet」内の点がこれ以上ないと判断するまで続行される。この場合、処理回路は、次に段階368を実行し、段階370から記憶した指標があるか否かを判断する。それがない場合、角度バケット更新サブルーチン356が完了となり、処理は段階376に戻る(図12C)。
角度バケット更新サブルーチン356において、段階360で選択された「PointSet」内の点が角度φsを有し、それによって、選択された「angleBucket」が別の点に対して以前に選択されたものであった場合、その「angleBucket」内の値は、もはや「0」ではなく、これは段階362において判断され、それによって、処理回路は段階370に進み、そこで、段階368及び段階374で後で使用するために「PointSet」内の最も最近に選択された点の指標を記憶する。次に、ルーチンは、引き続き、既に割り当てられた「angleBucket」に対応するいかなる点の付加的な指標をも蓄積しながら、段階372において「PointSet」内の更に多くの点を探すであろう。次に、全ての点が割り当てられた状態で、処理は段階368に進み、そこで、段階370で発生したと考えられる記憶された指標があるか否かを判断する。それがある場合、処理回路は、そうでなければゼロ値を有する「angleBucket」内の記憶された指標を負にする。すなわち、例えば、Point[2]が既にangleBucket[5]に割り当てられている場合、angleBucket[5]には、「2」という値が記憶されるであろう。次に、Point[7]が既に値「2」を記憶済みであるangleBucket[5]の角度範囲に対応するφsを有する場合、処理は、段階370において、指標「7」を記憶し、それは段階368で識別されるであろう。次に、処理は、「0」という値を有する未使用の「angleBucket」の1つに「−7」を付ける。尚、「angleBucket」の数は、「PointSet」に存在し得る最大点数に対応するので、常に「0」という値を有する「angleBucket」があることになる。非対応「angleBucket」内の負の指標番号が有する意義について更に以下で説明する。「PointSet」内の全ての点が何らかの方法で「angleBucket」に割り当てられた状態で、処理は、図12Cの段階376に戻る。
段階376において、「numPoints」の現在値が「TOTAL_POINTS」よりも小さいか否かが判断される。「numPoints」が「TOTAL_POINTS」に等しい場合、処理は段階378に進み、ゼロよりも小さい「angleBucket」エントリ(すなわち、任意の負のエントリ)があるか否かが判断される。それがない場合、処理は段階380に進み、処理回路は、LOCK状態に設定される。次に、近似用中心点及び半径がNVM112に記憶され(段階382)、段階384において進行方向サブルーチンが呼び出される。処理は、次に段階200に戻る(図12A)。
段階376において、「numPoints」が「TOTAL_POINTS」よりも小さいか、又は、段階378において、任意の「angleBucket」に記憶された任意の負の値があると判断した場合、処理回路は段階386に進み、図19に示す点セット角度構築(BuildPointSetAngle)サブルーチン388が呼び出される。
点セット角度構築サブルーチン388は、角度バケット更新サブルーチン356が実行された後に呼び出される。しかし、点セット角度構築サブルーチン388は、入力として、最も最近に得られた「newMagPoint」を利用し、角度バケット更新サブルーチンは、「PointSet」に記憶されている点のみを利用する。点セット角度構築サブルーチンの目的は、可能な場合は「newMagPoint」を「PointSet」の点に割り当て、また、新しい点を「angleBucket」に割り当てることである。この処理は、段階390から始まり、角度φsが「newMagPoint」について計算され、角度φsが含まれた角度範囲を有する「angleBucket」を選択するために使用される。段階392において、選択された「angleBucket」に記憶されている負の値があるか否かが判断される。負の値がある場合、処理回路は、その「angleBucket」に記憶されている値の絶対値を見ることによってその「angleBucket」に関連する「PointSet」内の点がどれかを特定し、「PointSet」のその点に記憶されている点のX、Y、Zの値を「newMagPoint」のX、Y、Zの値と交換する(段階394)。処理回路は、更に、その交換された点の指標の正の値を、選択された「angleBucket」に記憶し、従って、その「newMagPoint」は、この時点でその特定の「angleBucket」と関連付けられる。処理は、次に、図12Cの段階408に戻る。段階392において、選択された「angleBucket」が負の値を有していないと判断された場合、段階396において、選択された「angleBucket」がゼロに等しいか否かが判断される。ゼロと等しくない場合、これは、別の点がその「angleBucket」に既に割り当てられていることを意味しているが、「angleBucket」で指定された「PointSet」内の点の位置は、点セット距離構築サブルーチン250の段階270に関して上述した方法(図14)で「newMagPoint」の方向に調節される(段階398)。そうではなく、つまりゼロに等しい場合、処理回路は、段階400において、負の値を有する「angleBucket」があるか否かを判断する。それがない場合、「numPoints」の値が増分され、「newMagPoint」は、指標「numPoints」で「PointSet」に追加され、選択された「angleBucket」は、「newMagPoint」が選択された「angleBucket」とここで関連付けられるように、「numPoints」の値に設定される(段階402)。
段階400において、処理回路が負の指標が記憶された「angleBucket」があると判断した場合、段階404が実行され、「angleBucket」に記憶されている負の指標の絶対値及び「newMagPoint」データによって特定された「PointSet」の点が、「PointSet」のその特定された点に以前に記憶されたいかなるデータ上にも上書きされ、次に、その上書きされた点の指標は、「0」という値を以前に有していた選択された「angleBucket」に記憶される。次に、負の指標を有する「angleBucket」に「0」という値が割り当てられる。次に、処理は、段階408において、図20に示す球当て嵌め計算(CalcFittingSphere)サブルーチン410の呼び出しである図12Cに示す流れに戻る。
このサブルーチンの第1の段階は、「PointSet」の全ての点について平均θsを判断する(段階412)ためのものである。「PointSet」内の各点についてθs=arctan(vzs/vxi)を計算することにより、「PointSet」内の各点のθsが求められる。θs角は、センサ座標のXY平面からの偏りを表すことを銘記すべきである。θs角の変化は、XY平面が地表と平行である時にはゼロとなる。XY平面の傾きがあれば、結果的にθsが変化する。理想的には、「PointSet」の点によって形成される円は、全て、XY平面にできるだけ接近した平面内にあるべきである。しかし、現実には、各点は、Z感知要素108によって感知された異なるZ成分を有する場合があり、その結果、θsの値は異なるものとなる。
段階412において「PointSet」の全ての点の平均θsを計算した後に、処理回路は、段階414において、「numPoints」が「TOTAL_POINTS」に等しいか否かを判断する。等しい場合、段階416において、平均θs値は、「LOW_LIMIT」という値と比較される。平均θsが「LOW_LIMIT」を超えていない場合、処理は段階420に進み、最良適合点調節サブルーチン及び最良適合半径調節サブルーチンが呼び出された後に段階430(図12C)に戻る。そうでない場合、処理は段階418に進み、近似用半径rsxsrが定数「MIN_RADIUS」に設定される。次に、段階420において、最良適合点調節サブルーチンが呼び出され、処理は、次に図12Cの段階430に戻る。
段階414において「numPoints」の値が「TOTAL_POINTS」と等しくない場合、処理回路は、段階422において、「numPoints」の値が「FIT_POINTS」という値に等しいか又はそれ以上であるか否かを判断するが、値「FIT_POINTS」は、例えば、「TOTAL_POINTS」の値が12の時に8としてもよい。「numPoints」の値が「FIT_POINTS」に等しいか又はそれ以上である場合、処理回路は、段階424において、θsの平均が「MED_LIMIT」という値よりも大きいか否かを判断する。大きくない場合、処理は、図12Cの段階430に戻り、それ以外は、処理は段階418に進み、近似用半径rsxsrを「MIN_RADIUS」に設定し、段階420において最良適合点調節サブルーチン及び最良適合半径調節サブルーチンを呼び出し、次に、段階430に戻る。「numPoints」の値が「TOTAL_POINTS」に等しくなく、かつ「FIT_POINTS」を超えていない場合、処理回路は、段階426において、平均θsが「HIGH_LIMIT」という値を超えているか否かを判断する。平均θsが「HIGH_LIMIT」を超えていない場合、処理は、図12Cの段階430に進み、それ以外は、最初に段階418及び段階420を実行し、次に戻る。当業者に明らかであるように、「PointSet」の点数によって平均θsには異なる限界値が適用される。点が多いほど、許容される限界値が小さくなる。この場合、「PointSet」の点が球の赤道から離れ過ぎた輪を形成することから、球の半径は大きすぎる(すなわち、球の半径は、「PointSet」の各点の円よりも大きい)。球の半径を「MIN_RADIUS」まで小さくすることにより、各点の円の円半径は、球上の各点の円内に収まることになり、球の大きさが小さくなる。球が小さいほど「PointSet」の点が球の赤道近くに収まる可能性が高くなり、これは望ましいものである。次に、最良適合点調節サブルーチン及び最良適合半径調節サブルーチンにより、半径及び中心は、それが各点の円にまだない場合は、そこに移動して戻されることになる。段階416、段階424、及び段階426に使用される異なる限界値としては、例えば、LOW_LIMIT=5°、MED_LIMIT=10°、HIGH_LIMIT=20°とすることができる。
再び図12Cを参照すると、段階430において、処理回路は、「PointSet」内のvexsrの最大値を求める。最大値vexsrが「vErrXrLimit」を超えている場合(段階432)、処理回路は、段階434において「ResetPointSet(点セットリセット)」サブルーチン436を呼び出す。「ResetPointSet」サブルー+チン436は図21に示されており、それは、段階438から始まり、「refitFlag」がTRUEに等しいと設定される。次に、段階440において、「PointSet」の点の各々がゼロにリセットされる。次に、処理は、図12Cの段階442に戻り、処理回路の状態がINITIALIZEに設定され、処理は、「PointSet」の点の再蓄積を開始するために段階200に戻る。
段階432において最大値vexsrが限界値を超えていない場合、処理回路は、段階444において、「numPoints」の値が「FIT_POINTS」よりも小さいか否かを判断する。「numPoints」が「FIT_POINTS」よりも小さい場合、進行方向サブルーチンが段階446において呼び出され、次に、図12Aの段階200に戻る。しかし、「numPoints」が「FIT_POINTS」に等しいか又はそれ以上である場合、処理回路は、段階448において、現在の近似用中心点(scxs、scys、sczs)とNVM112に現在記憶されている近似用中心点との差を計算する。その差が「centerShiftLimit」よりも大きい場合(段階450)、処理回路は、段階452に進み、以前の近似用データを上書きすることによって最も最近の近似用中心点及び半径をNVM112に保存した後に、段階446において進行方向サブルーチンを実行し、次に段階200に戻る。
近似用中心点間の差が「centerShiftLimit」を超えていない場合、処理回路は、段階454において、「refitFlag」がTRUEに設定されているか否かを検査する。TRUEに設定されていない場合、処理は、段階446に進み、進行方向サブルーチンが呼び出され、次に段階200に戻る。それ以外は、つまり、「refitFlag」がTRUEである場合、「refitFlag」は、段階456においてFALSEに設定され、最も最近に得られた近似用中心点及び半径が、段階454において、NVM112に上書きされる。ここでもまた、段階452の後に進行方向サブルーチン446が呼び出され、次に段階200に戻る。
処理回路がLOCK状態に設定されている場合、このことは、図12Aに示すコンパス流れ制御ルーチン200を通って処理が流れる際に、それが他の状態のいずれかにあるか否かの判断に対して肯定的に応答しない時に判断されることになる。すなわち、処理は、図12Dの段階470に進み、「noiseLevel」がSILENTであるか否かが判断されるであろう。SILENTではない場合、処理は、段階472において進行方向サブルーチンを呼び出し、次に、図12Aの段階200に戻る。これは、「noiseLevel」がSILENTになる時まで続行されることになり、段階474が実行され、角度バケット更新サブルーチン356が呼び出されるであろう。次に、点セット角度構築サブルーチン388が、段階476において呼び出され、球当て嵌め計算サブルーチン410が、段階478において呼び出される。ここでもまた、「PointSet」の点の最大値vexsrが段階480において判断され、最大値vexsrは、段階482において「vErrXrLimit」と比較される。最大値vexsrがこの限界値を超えている場合、処理回路は段階486に進み、「ResetPointSet」サブルーチン436を呼び出し、次に、段階488においてINITIALIZE状態に入り、次に、図12Aの段階200に戻る。
段階482において最大値vexsrが限界値を超えていない場合、処理回路は、段階490を実行し、現在の近似用中心点とNVM112に現在記憶されている近似用中心点との差を計算する。段階492において、これらの点の差が「centerShiftLimit」を超えている場合、最も最近の近似用中心点及び半径は、以前の近似用データに代わってNVM112に記憶され(段階496)、その後に、段階494で進行方向サブルーチンを実行し、次に段階200に戻る。近似用中心点間の差が「centerShiftLimit」を超えていない場合、段階496が迂回されて、段階494において進行方向サブルーチンが呼び出され、次に段階200に戻る。
上述の方法のいくらかの変形について以下で説明する。図28は、各々が固有の30°の円弧によって形成された12個の角度バケットを有する円を示す。各点は、以下の方法で角度バケットに追加される。
1.目標角度バケットが既に点を含む場合、既存の点は、新しい点の方に移動させることによって変更される。
2.角度バケットが空の場合、隣接する角度バケットが試験される。いずれかの隣接するバケットが無関係の点(別の角度バケットに属する点として定義されたもの)を含む場合、その無関係の点は、隣接するバケットから除去され、新しい点が目標角度バケットに入れられる。
3.隣接するバケットが適正に満たされている場合、無関係の点を含むものがないか確かめるために全てのバケットが試験される。無関係の点が見つかった場合、それは除去されて、新しい点が目標角度バケットに入れられる。
4.無関係の点が見つからなかった場合、新しい点は、「PointSet」及び目標角度バケットに追加される。
「PointSet」が変更される度に、新しい近似用球が計算される。点数が12よりも少なく、満杯の角度バケット数が8又はそれ以上の場合、新しい近似用球とNVMに記憶されている近似用球との差が計算される。その差が記憶されている球の半径の1/4を超える場合、新しい近似用球が、以下の方法で記憶される。
1.新しい近似用球の半径は、NVMに記憶すべき近似用球の半径を判断するために、以前の8つの半径を使用して平均化される。
2.満杯の角度バケット数が8又はそれ以下である場合、NVMに保存される近似用球の中心点は、新しい近似用球とNVMに記憶された球との差を取り、その差を8で割り、次に、これをNVMに記憶された球に加えることによって計算される。これには、古いNVM中心点を、2つの中心点間の距離の1/8だけ新しい近似用中心点の方に移動させるという効果がある。
3.満杯の角度バケット数が9である場合、移動距離は、その差の1/4である。
4.満杯の角度バケット数が10である場合、移動距離は、その差の1/2である。
5.更に、満杯の角度バケット数が11又は12である場合、新しい近似用球の中心点は、単に、NVMに保存された古い中心点と入れ替わる。
「PointSet」内の点数が12よりも少ない限り、NVMにおける記憶された近似用球の変更を行う可能性があるのは、新しい点が「PointSet」に追加された後に限られる。NVMの近似用球が更新された状態で、NVMを再度修正することができる前に新しい点が追加されるべきである。つまり、「PointSet」に8個の点があり、新しい近似用球がその半径の1/4よりも大きく記憶された近似用球と離れている場合、記憶された球への更新は、所定の方法で起こることになる。その分離が半径の1/4を超える場合でさえも、「PointSet」の点数が9又はそれ以上になるまではNVMへの追加の更新を行うことはできない。この制限は、「PointSet」の12個の点の全てが割当てられた状態で無効になる。12個の満杯の角度バケットの最初の発生は、上述のように自動的にNVMへのコピーをトリガすることになるが、それは、分離が半径の1/4よりも大きくなった場合のみである。
本発明の第1の実施形態の電子コンパスは、一般的に3つの感知要素を有すると説明したが、上述の様々な態様及び態様の組合せは、2つの感知要素のみを有するコンパス回路に対する新しい改良点を表すことになる。従って、本発明は、3つの感知要素を有するシステムに限定されるものではない。
二次元又は三次元のコンパス補正技術は、強い及び弱い磁場の影響によるコンパス誤差を補正するように設計される。これらの誤差は、大きいことが多いが、通常は変化が緩やかであり、従って、様々な適応アルゴリズムを使用して適切に補正される。車両磁場の変化は、鉄道線路、電力線、洗車機、及びルーフアンテナなどのような外部発生源が原因であるとすることができる。
適応速度と、コンパスが正しく補正されていると考えられる点として定義される較正点の安定性との間には、多くの場合妥協点が存在する。上述の方法は、最小の安定性の損失で非常に迅速な補正を提供する。
移動中の車両に設けられたセンサのようないかなる非固定式コンパスセンサにも、ピッチ及びロールによる動的な影響が伴うことになる。より静的な強い及び弱い磁場の影響と比較すると、ピッチ及びロールは、コスト及び信号処理上の制約のために陸上車両についてはほとんど補正されない連続的誤差をもたらす。ピッチセンサ及びロールセンサの使用は、より正確な進行方向情報が必要とされる分野では一般的な行われていることである。具体的には、一方がコンパスのピッチ測定用、他方がロール測定用である2つの付加的なセンサを使用して電子ジンバルを考慮することは,航空及び海上の電子コンパス設計では慣例である。電子ジンバルは、センサのピッチ及びロールが原因であるコンパスの進行方向誤差をリアルタイムで補正するものである。本出願人に譲渡された米国特許第6,140,933号は、センサが装着されたミラーハウジングの傾きを補正するための自動車用コンパスにおける傾斜計の使用を開示している。
最後に、ハウジングの傾きの変化が静的なピッチ及び/又はロールの変化であるミラーハウジングに設けられた磁場センサの場合には、ピッチ及びロールの静的な影響がある可能性がある。適切な時間があれば、最も適応性の高いコンパス補正技術は、このような静的なピッチ/ロールの変化に関連する誤差に対するある程度のレベルの補正を提供することになる。これは、水平からのセンサの傾きが水平方向及び垂直方向の両方の感知磁場の大きなシフトをもたらすことになるので、3軸コンパスが特に良く適する場合である。このイベントを迅速に検出することができる場合、先に教示したようにそれを迅速に補正することができる。
2軸センサに対するピッチ及び/又はロールに静的変化が発生した場合、米国特許第6,023,299号、第6,140,933号、及び第6,418,376号で開示すように、しばしば較正値と呼ばれるコンパス補正を、静的変化が発生する前と静的変化が発生した後とに受けた磁場の差によって修正することにより、妥当な補正を達成することができる。しかし、3軸センサの場合は、測定された変化量だけ較正値を更新すると、場合によっては誤差を最小限に抑えるのではなく、進行方向誤差を大きくする可能性がある。位置センサが利用可能である場合、センサ位置の変化が検出された状態でコンパス較正を更新するための別の技術を見つけなければならない。
従来技術では、センサピッチ/ロールの発生を判断するための位置検出器の使用が教示されている。同様に、電子ジンバルは、センサピッチ/ロールの動的変化を補正するための十分に理解された技術である。実行可能なピッチ/ロールセンサは、「アナログ素子±2g二重軸加速度計」ADXL202Eを使用することによって構成される。更なる恩典は、ピッチ/ロールの動的変化による進行方向誤差の補正とピッチ/ロールの静的変化による補正の変化とを可能にする動的及び静的ピッチ/ロールの変化を得るための適切な濾過を通じて得ることができる。
図29及び図30は、2つの異なる地理上の位置についてy軸回りのセンサの10°の傾きの影響を示す。
下表は、上述の2つの位置を含み、更に3箇所を追加して示すものである。
Figure 2005519278
目的は、既存の較正点であるC0と、シフト直前に認められたP0及びシフト直後に認められたP1である2つの点とが与えられた場合に、新しい較正点C1を判断することである。仮に主たる磁場及び傾きが既知であれば、C1の実際の値を計算することは単純なことであろう。しかし、水平磁場Rのみが既知である。コンパスの地理上の位置は分らず、従って主たる磁場及び傾きは既知ではない。図31は、既知の内容を示す。
C0、P0、及びP1を使用して、以下のベクトルを定義することができる。
A=(P1x−C0x、P1y−C0y、P1z−C0z)、及び
B=(P1x−P0x、P1y−P0y、P1z−P0z)、ここで
C0=(C0x、C0y、C0z)、P0=(P0x、P0y、P0z)、P1=(P1x、P1y、P1z
ベクトルAの方向の単位ベクトルをN=A/|A|、及びA方向のBの投影をp=(A・B)/|A|と定義する。次に、点C1’=C0+p*Nを得る。代入すると、解C1’=C0+(A・B)/|A||A|が得られる。
代替的に、半径Rも既知であれば、単位ベクトルは、−Aの方向にU=−A/|A|と定義することができ、C1’=P1−R*U、又はC1’=P1−R*A/|A|をもたらす。
以上をまとめると、3つの方法が存在する。
方法1、シフト法:C1は、C’’を与えるC0からP1及びP2によって定められるベクトルで判断される。
方法2、投影法:C1’=C0+(A・B)/|A||A|
方法3、半径法:C1’=P1−R*A/|A|
方法1のみが先の教示で説明したものである。方法3は、最も正確であるが、P0及びC0によって定められたベクトルのマグニチュードを求めることにより、又は、上述のような又は米国特許出願第10/210,910号で示されるような何らかの他の手段によりRを知ることが必要である。また、方法3では、|A|を判断するために平方根が必要であるが、|A||A|を計算するのに平方根は必要ではない。
この例においては、回転は、yの値が変化しないようにy軸回りである。従って、図示の点座標は、Point=(x、z)であり、P1は、10°の回転から生じる。
Figure 2005519278
新しい計算された較正点C1’は、予想点C1及び計算点C1’間のベクトルのマグニチュードと共に、各方法から示されている。このマグニチュードの誤差は、百分率誤差を取得するために、点C0及びC1によって定められた予想ベクトルの長さと比較される。




Figure 2005519278
明らかに、方法2及び方法3は、方法1よりも大幅な改良である。
ピッチセンサ及びロールセンサが利用可能である場合、これらのセンサの出力を使用して、コンパスセンサの動的傾き及び静的傾きの両方を補正することができる。図32は、電子コンパス回路110のマイクロプロセッサに結合することができるこのような回路のブロック図である。
ここでもまた、アナログ素子ADXL202Eは、加速度を傾斜に変換することができる1つの可能な二重軸傾斜センサ900である。適切な値は、R1=125k、R2及びR3=425k、C1及びC2=0.47μF、C3及びC4=4.7μFである。これらの値は、安定した作動のために、かつ、磁力計データに適用される濾過特性に適合するように選択される。従って、時間と共に、いかなる測定されたピッチ又はロール誤差も、対応する測定された磁場に適合されることになる。
加速度計は、その感知軸線が重力と直角(地表に平行)である時に傾きに最も敏感である。加速度計からの出力信号が−1gと+1gとの間で変化する加速度に変換された状態で、度単位の出力は、次式によって計算される。
pitch=asin(Ax/1g)
roll=asin(Ay/1g)
測定されたピッチ及びロールは、平均磁場(ノイズフィルタ後)を計算した直後、及び、「PointSet」の点を更新するか又は現在の進行方向を判断する前に、ピッチ及びロール角度測定値を使用して地球面に戻すために座標回転を実行することにより、先に教示された方法に組み込むことができる。
右手座標系を使用し、かつ、右手回転を正の角度回転と定めて、座標変換を行うために以下の式が使用され、ここで、濾過済み磁力計点は(Hx、Hy、Hz)であり、地球面に回転して戻された点は、以下の通りである。
Hex=Hx*cos(pitch)−Hy*sin(roll)sin(pitch)−Hz*cos(roll)sin(pitch)
Hey=Hy*cos(roll)−Hz*sin(roll)
Hez=Hx*sin(pitch)+Hy*sin(roll)cos(pitch)−Hz*cos(roll)sin(pitch)
本発明の第2の実施形態は、第1の実施形態といくつかの類似点を有する。例えば、同じハードウエアを利用して、両方の実施形態を実施することができる。しかし、以下で説明する第2の実施形態の特定の例は、X軸センサ及びY軸センサのみを利用する限り、二次元近似用幾何学パターンをプロットするという点において異なる。それにも関わらず、以下で説明する第2の実施形態は、第3のセンサを組み込むために、及び/又は三次元のセンサデータを操作するために変更することができる。
第1の実施形態と同様に、第2の実施形態は、数回の反復を通じて判断された最良適合パターンである近似用幾何学パターンを利用して車両進行方向を導出する。データが磁気センサから得られた時、データは、最初にデータ点が安定したものであるか否かを判断するように処理される。安定したデータ点は、次に、最も最近の基準データ点が最上部にある参照リストに維持されている基準データ点のリストを作成するように処理される。古い方の基準点が再訪された時、リストの最上部に移動される。次に、古くなった点は、以下で説明するように、スタックの底部から振り落とされる。基準点は、最良適合の近似用幾何学パターン、従って、車両進行方向を判断するのに使用される較正点を判断するために利用される。近似用幾何学パターンは、基準点のX値及びY値、仮定半径R、及び近似用幾何学パターンが円又は楕円となることができるように使用される楕円定数Kに基づいて数回の反復を通じて計算される。最良適合近似用パターンが判断されると(すなわち、最小誤差測定距離値となるパターン)、誤差測定距離は、信頼水準を判断するために利用される。信頼水準は、更に、リストにある基準点数及び車両走行の距離及び/又は時間に基づいて判断される。以下で更に説明するように、信頼水準は、次に、読み取られたばかりの磁気データ点が、コンパスシステムの次の較正の基準点として使用されるのに十分に安定したものであるか否かを判断するための閾値を設定するために利用される。また、信頼水準は、安定した磁気データ点を参照リストに追加するか、又は、リスト上に既にある点で平均化することができるか否かを判断するのに使用することができる。この処理の詳細については、残りの図を参照しながら以下で説明する。
第2の実施形態の特定の例の主処理流れ図を図22Aに示す。主処理500は、段階502から始まり、そこでハードウエアが初期化される。これには、I/O、メモリ、磁力計、及びディスプレイの初期化が含まれる。次に、段階504において、コンパス回路110(図3)の処理回路110は、不揮発性メモリ(NVM)112に記憶されたデータが有効であるか否かを判断する。有効でない場合(新しい車両の初期の起動時の場合のような)、処理は、図22Bに関して更に以下で説明するdecaribrate(デキャリブレート)サブルーチン506に流れる。それ以外は、つまり、NVM112に有効なデータがある場合、処理回路110は、良好な較正上の回答が得られるように蓄積及び記憶された十分な基準点があるか否かを判断する(例えば、4又はそれ以上の基準点)。それがない場合、デキャリブレートサブルーチン506が実行される。それ以外は、処理は段階510に進み、イベント駆動タスク及びバックグラウンドタスクが開始される。処理がデキャリブレートサブルーチン506から戻った時、処理はまた、段階510に進む。段階510中に実行されるイベント及びバックグラウンドタスクとしては、磁場処理タスク(図22C)、安定点の処理(図22D)、及び表示更新タスク(図22E)がある。これらのタスクについて更に以下で説明する。
イベント駆動タスク及びバックグラウンドタスクの実行後、処理回路110は段階512に進み、任意の付属のタスク又はルーチンを実行する。このような付属のタスク又はルーチンについては、図22F及び図22Gを参照しながら以下で説明するが、このようなタスク又はルーチンとしては、最良適合である近似用幾何学パターンを特定する処理がある。
段階510及び512は、車両点火装置がONのままである限り連続的に実行される。車両点火装置がOFFになると、処理は、段階502から始まる。従って、デキャリブレートサブルーチン506は、車両点火装置起動後にのみ実行されることになる。
図22Bに示すように、デキャリブレートサブルーチン506は段階520から始まり、学習された基準点の数がゼロに設定される。これは、最新の較正解が新しい基準点に基づくことを可能にする。これは、新しい運転者が点火サイクルの間に車両に入り、ミラーハウジングを傾けたか又は回転させる場合があるので、ミラーハウジングに磁気センサが装着された時には重要であろう。別の利点は、車両が製造中に組み立てラインを進む時に得られる場合がある過渡的データを破棄することであろう。
次に、段階522において、処理回路110は、誤差測定距離を高い値に設定する。これは、信頼水準が低いレベルであり、それによって磁気データ点が基準点として認められるための閾値要件を下げ、次に、コンパスシステムを較正するために使用される基準点リストをより迅速に埋めることを保証するために行われる。
段階524において、処理回路110は、仮定半径R及び楕円定数Kをデフォルト値に設定するなど、変数をデフォルトレベルに設定する。好ましい実施例においては、半径は200mGに設定され、楕円定数はK=128に設定される。これらの変数を利用する方法については、更に以下で説明する。
次に、段階526において、NVM112に情報が書き込まれる。このような情報としては、半径及び楕円定数の現在値を含むことができ、また、データ点数及び誤差測定距離値を含むことができる。次に、デキャリブレートサブルーチン506が完了となり、処理は、図22Aに示す主処理500の段階510に戻る。
上述のように、主処理500の段階510において実行される段階イベント駆動及びバックグラウンドタスクの1つとして、磁場処理タスク530があり、これは、図22Cに示されている。磁場処理タスク530は、例えば、4から20Hzの周期的なサンプリング速度で実行される。図示のように、このような処理の第1の段階は、データを磁気センサから読み取ることである(532)。この生データは、次に濾過され、次にx値及びy値について平均化され、2次導関数が段階534において計算される。具体的には、この処理においては、生データx及びyの濾過値(xf及びyf)は、以下のように計算される。
f=(x+xavg)/2
f=(y+yavg)/2
ただし、上述の2つの方程式内のxavg及びyavgは、以下のように計算される予め計算されたランニングウエイト付き平均値である。
avg=(xf+xavg*6)/7
avg=(yf+yavg*6)/7
次に、新しい1次導関数dxnew及びdynewが以下のように計算される。
dxnew=xf−xavg
dynew=yf−yavg
2次導関数d2x及びd2yは、従って、以下のように計算される。
2x=dxnew−dxprev
2y=dynew−dyprev
ただし、dxprev及びdyprevは、予め計算された1次導関数である。上述の計算が完了した状態で、dxnew及びdynewの値は、それぞれ、dxprev及びdyprevに記憶され、平均値xavg及びyavgは、上述の方程式を使用して新しい濾過されたデータ点を組み込むために更新される。
次に、段階536において、処理回路110は、既存の基準データ点セットの信頼水準を評価する。上述のように、信頼水準は、誤差測定距離、及び基準データ点セットのデータ点数の関数として判断され、また、車両走行の走行距離及び/又は時間の関数とすることもできる。更に詳しくは、処理回路110は、参照リスト内の基準点数が指定数に等しいか又はそれ以下であるか(例えば、4点)、又は、平均誤差が第1の閾値よりも大きい場合(例えば、8000)、信頼水準をLOWに設定する。平均誤差は、近似用幾何学パターンが現在のデータセットにいかに良好に適合するかの目安であり、図22Gに関連して更に詳細に以下で説明する。LOW信頼水準を割り当てる際に2つの条件のいずれも満たされていない場合、処理回路110は、参照リストの基準データ点数が所定の範囲内(例えば、5点から6点)であるか否か、又は、平均誤差が第2の閾値よりも大きいが第1の閾値よりも小さいか否かを判断する。いずれかの条件が真である場合、処理回路は、信頼水準をMEDIUMに設定する。LOW又はMEDIUM信頼水準を割当てる際に条件のいずれも真ではない場合、処理回路は、信頼水準をHIGHに設定する。
次に、段階538において、時間遅延、点間隔、生データがノイズありか否かの判断、運動、及び進行方向安定性に関して、信頼水準に基づいて閾値が設定される。例えば、信頼水準がLOWの場合、ノイズ閾値は、25mGに設定され、時間遅延は、2秒に設定され、信頼水準がMEDIUMの場合、ノイズ閾値は、15mGに設定され、時間遅延は、6秒に設定され、信頼水準がHIGHの場合、ノイズ閾値は、5mGに設定され、時間遅延は、8秒に設定される。時間遅延は、基準点として使用されるのに十分な安定性があることを保証するために使用され、従って、既存の基準点及び解において信頼水準が高いほど、既存の基準点を置換することが困難になる。更に、信頼水準が低いほど、システムは、より高い信頼水準で解を計算するために迅速に新しいデータ点を取得して受け入れる。車両が移動中であるか否かを判断するための閾値は、例えば、2mGという固定値とすることができ、又は、信頼水準の関数としての変数とすることができる。時間遅延は、データが安定したものであると見なすのに十分な長い期間に亘りノイズ閾値よりも小さいか否かを判断する時に、図13に関連して上述した実施形態で使用されたものと類似の方法で使用することができる。信頼水準に基づく点間隔の閾値は、図22Dの段階552に関連して更に以下で説明するように判断される。
段階540において、処理回路110は、ノイズレベルを計算する。ノイズレベルは、以下のように計算される。
ノイズレベル=SQUAREROOT[(d2x)2+(d2y)2
平方根関数の計算は、低コストプロセッサでは時間の掛かる処理であるために、ノイズレベルの二乗を評価することにより、類似であってそれほど時間が掛からずに結果を出すことができる。代替的に、ノイズレベルは、二乗平均平方根又は平均二乗誤差を使用して計算してもよい。例えば、ノイズレベルは、(1/2)log[(d2x)2+(d2y)2]に等しいと設定することができる。
段階542において、処理回路110は、計算されたノイズレベル及び段階538において上述のように判断された閾値に基づいて車両が移動中であるか否かを判断する。従って、ノイズレベルが閾値(例えば、2mG)を超えている場合は、車両が移動中であると見なされる。ノイズの形跡は、車種毎に変わる恐れがあり、コンパスが設けられている車両に関連して使用されるノイズ閾値は、車種が予め既知である場合は設置後又は設置前に工場で予めロードすることができる。処理回路110は、ノイズが車両の移動に起因する時を特徴付けるための既知のデジタル信号処理技術を実行することができる。また、処理回路は、ノイズレベルが所定の時間に亘り、例えば、2秒のような閾値を超えることを要求することができる。次に、段階544において、処理回路110は、ノイズフラグが設定されているか否かに基づいて進行方向が安定したものであるか否かを判断する。ノイズフラグは、最初に、計算されたノイズレベルが確立されたノイズ閾値を超えた時に設定され、ノイズレベルがノイズ閾値を下回り、確立された時間遅延に亘って閾値を下回ったままであるまで設定されたままである。
段階546において、処理回路は、車両が移動中であり、データが安定したものであり、かつ、データがノイズなしであるか否かを判断する。これらの条件の各々が真である場合、処理回路110は、安定点処理サブルーチン548を実行する。そうでない場合、磁場処理サブルーチン530が終了となり、コントローラは、主処理500に戻る。ノイズレベル及び平均値は、データがノイズありか否かを判断するために閾値と比較される。ノイズ又は運動が感知された時、秒読みタイマが開始される。ノイズ又は安定性損失があれば、図13を参照して上述したものと類似の方法でカウンタがリセットされることになる。
安定点処理サブルーチン548を図22Dに全体的に示す。図22Dに示すように、サブルーチンの第1の段階(段階550)は、基準点リストに含まれた点の中で、磁場処理サブルーチン530において獲得された安定したデータ点に最も近い点及びその次に近い点を見つける段階である。次に、段階552において、処理回路は、信頼水準、現在の半径、及び基準点リストに含まれた点数に基づいて、新しいデータ点に対する最小間隔を確立する。最小間隔の拡大に寄与する条件としては、高い信頼水準、大きな半径、及びリスト内の多くの基準点がある。一例として、LOW信頼水準の場合、最小間隔は、現在の半径/3(一般的に、約67mG)に設定することができ、MEDIUM信頼水準の場合、最小間隔は、現在の半径/2(一般的に、約100mG)に設定することができ、HIGH信頼水準の場合、最小間隔は、現在の半径×3/4(一般的に、約150mG)に設定することができる。次に、段階554において、処理回路は、参照リスト内の最も近い点と新しい安定したデータ点との間の間隔の隔たりが段階552で確立された最小間隔を超えるか否かを判断する。その隔たりが最小間隔を超える場合、処理回路は段階556に進み、新しい安定したデータ点が新しい基準点として参照リストに追加される。最も最近の基準点をリストの最上部に記憶することが好ましいために、基準点の各々は、メモリスタックにおいて1つ下の位置に移動され、最終基準点は、メモリスタックがオーバーフローする場合は削除される。そうでなければ、以前の基準データ点の各々は維持される。次に、段階558において、その新しいデータ点がスタックの最上部に追加され、基準点リストは、段階560においてNVMに記憶され、その後に磁場処理サブルーチン530に戻り、この磁場処理サブルーチンは、次に主処理500に戻る。
段階554において、最も近い点と新しいデータ点との間の距離が最小間隔要件を上回っていない場合、処理回路は、段階562において、最も近いデータ点が既に基準点リストの最上部に位置するか否かを判断する。最上部に位置する場合、処理回路は段階568に進む。そうでない場合、段階564及び段階566が最初に実行される。段階564において、処理回路は、スタックの配置換えを行って、スタックの最上部に最も近い基準点を移動させる。段階566において、NVMフラグは、NVMへの書込みが次に必要とされることを示すように設定される。
段階568において、処理回路は、二番目に近い点が新しいデータ点に近過ぎであるか否かを判断する。これは、二番目に近いデータ点が新しいデータ点から一定の距離内か(例えば、75mG)、又は最小間隔(例えば、最小間隔の現在値)及び/又は半径の関数として定められた距離内にある場合に発生するであろう。このような点をまとめて平均化しない1つの理由は、S曲線が2つの点を互いに引き寄せ、それによって分解能の損失を引き起こす場合があるからである。従って、二番目に近い点が近すぎる場合、処理は段階572に進む。そうでない場合、つまり、二番目に近い点が近すぎではない場合、処理回路は、最初に段階570を実行した後に段階572に進む。段階570において、現在のデータ点は、今やスタックの最上部にある最も近い点を用いて平均化され、その平均値は、スタックの第1の位置に戻される。
段階572において、処理回路は、NVMフラグが既に設定済みか否か、又は、スタックの最上部の点が既に最小数のミリガウスだけ移動済みであるか否かを判断する。NVMフラグは、NVMの寿命を延ばすためにNVMへの書込み回数を最小限に抑えるために使用される。これらの条件のいずれかが真である場合、処理回路は、段階560においてNVMへの書込みが行われた後に主処理500に戻り、そうでない場合は、NVMへの書込みを行なわずに主処理500に戻るだけである。点の移動量である最小数のミリガウスは、例えば30ミリガウスとすることができる。
図22Dで開示した処理は、基準点リストが最も最近のデータで連続的に更新されるように、安定したデータ点が得られる度に実行される。これによって、コンパスの較正が最も最近の安定した基準点を使用して連続的に更新されることが保証される。
主処理ルーチン500の段階510において実行される付加的なイベント駆動及びバックグラウンドタスクは、図22Eに示す表示更新サブルーチン580である。このサブルーチンは、周期的に、例えば、データの短期平均値を使用して2秒毎に実行することが好ましい。より多くの濾過をもたらすために長期的な平均値を使用することもできる。
表示更新サブルーチン580は、良好な解が得られるように十分な基準点が既に獲得されているか否かの段階582の判断で始まる。例えば、正確な較正を保証するような十分な基準点(例えば、4点)が獲得されていない場合、表示されている進行方向は更新されない。十分な基準点が獲得された状態で、処理は段階584に進み、処理回路は、ノイズフラグが設定済みであるか否かを判断する。ノイズフラグが設定されている場合、システムは、進行方向表示を更新するのにノイズがあるデータは利用しない。従って、表示は、段階584において受信されたデータがもはやノイズがないと判断される時まで更新されない。次に、段階586において、平均値の位置が近似用幾何学パターンから離れ過ぎているか否かについて判断される。平均値が近似用幾何学パターンから離れ過ぎている場合、進行方向は更新されない。他方、平均値が近似用パターンに対して十分に接近している場合、処理は段階588に進む。近似用幾何学パターンの周辺からの許容可能な距離の一般的な限界値は、0.5R及び1.5Rである。代替的に、「Find Best−Fit Ellipse」ルーチン604内の誤差方程式をこの時点に限って使用し、その値を所定の閾値と比較することができる。
段階588において、車両進行方向は、較正点から最も最近のデータの平均値まで計算される。これは、平均データ点(yavg−ycal)のY値をK/128という値で乗算又は割算し、次に、一般的に当業技術で公知の逆正接を計算することによって行われる。新たに計算された進行方向は、次に、段階590において表示され、処理は、次に主処理ルーチン500に戻る。
主処理ルーチン500の段階512において実行されたアイドルタスクについて、図22F及び図22Gを参照しながら説明する。具体的には、図22Fに示すように、第1の段階600は、良好な解が得られるように参照リストに記憶された基準点が十分にあるか否かを判断するためのものである。ここでもまた、本発明の好ましい実施形態では、良好な解が得られるために4つのデータ点で一般的に十分である。基準点が十分でない場合、処理は主処理ルーチン500に戻り、この処理は、獲得された基準点が良好な解が得られるように十分に存在する時まで続行される。十分な基準点が獲得された時、段階602が実行され、重要な変数は、過渡的な作業用コピーに複写される。例えば、これには、基準点リスト、最良適合である幾何学パターン、パターンの楕円定数K、及びパターンの較正中心点の作業用コピーが含まれることになる。次に、「Find Best−Fit Ellipse(最良適合楕円発見)」ルーチン604が実行される。「Find Best−Fit Ellipse」サブルーチン604について図22Gを参照しながら更に以下で説明する。
最良適合処理604は、最良の誤差測定距離値を10,000のような高い値に設定することによって始まる(段階606)。次に、参照リストに記憶された基準点のX及びYの平均値を計算することによって、近似用円の較正中心点に関して初期の見積もりが行われる(段階608)。初めは、R=200mGというデフォルト半径値が使用され(段階610)、K=128のデフォルト楕円定数が使用される(段階612)。第2の実施形態の好ましい実施例では、近似用幾何学パターンを形成するために以下の方程式が使用される。
(Xavg−Xcal2+(K/128(yavg−ycal))2=R2
当業者には明らかであるように、上述の方程式は、楕円定数を方程式に導入するK/128の値を除き円の方程式である。初めにKを128に設定することにより、近似用幾何学パターンの初期の見当は、200mGの半径を有する円に関するものであり、中心点は、参照リスト内の基準点のX、Yの平均値に対応する。段階614に示すように、中心点(xcal,ycal)、半径R、及び楕円定数Kについて徹底的な反復検索が行われ、これは、最も低い誤差測定距離をもたらし、従って、参照リストに含まれた基準点に対する最良適合を提供する。段階616に示すように、各基準点について誤差値が判断され、誤差測定距離を判断するために合計される。より具体的には、近似用幾何学形状に対する特定の基準点の誤差は、以下の方程式を用いて計算される。
誤差=ABS[(x−xcal2+(K/128(y−ycal))2−R2
段階618において、処理回路は、基準点のどれが最も高い誤差を有するかのフラグを付し、この誤差量が保存される。次に、段階620において、誤差を全ての基準点から合計することによって誤差測定距離が計算される。次に、段階622において、その誤差を誤差合計から差し引くことによって最悪データ点の影響が除去される。次に、段階624において、処理回路は、このように計算された誤差合計が今まで獲得された最良の誤差合計よりも小さいか否かを判断する。誤差が先の最良適合よりも小さい場合、xcal、ycal、R、及びKの値が記憶された(段階626)後に、段階628に進み、xcal、ycal、R、及びKの値の全てが試験済みであるか否かが判断される。試験済みでない場合、処理回路は段階630に進み、それによって、段階616から段階628のループに戻ることにより次のセットのxcal、ycal、R、及びKの値が試行される。このループは、段階628において全ての値が試験済みとなる時まで続行され、試験済みとなった場合、ループは完了となり(段階632)、各基準点の誤差の合計を参照リスト内の基準点数で割ることによって最良適合アルゴリズムに基づいて平均誤差が計算される。この値は、上述のように、信頼水準を判断するのに使用される。処理は、次に、アイドルルーチン512の段階634に戻る。
段階630においてどの値を次に試行すべきであるかを判断するに際し、好ましい実施例は、値xcalを最初に10mG区分で基準データ点のx部分の平均値を400mG超える値まで増分し、次に、−400mGという値になるまで10mG区分でxcalの値を減分する。次に、最良適合(すなわち、最低誤差測定距離)を達成したxcalの値を用いて、同様の方法でycalの値を増分し、次に減分する。これらの段階が達成された状態で、xcalの値が1mGステップで10mGだけ増分され、次に、いままで見つかった最良適合基準点の回りに1mGステップで10mGだけ減分される。最低誤差測定距離となるxcalの値が次に記憶され、同様に1mG区分でycalの値を増分及び減分する間に使用される。最良の値xcal及びycalが本方法で判断された状態で、半径の最良適合が得られるように、半径Rの値が同様の方法で増分及び減分される。同様に、Kの値は、次に最良適合を達成するように近似用パターンの楕円度を調節するために増分及び減分される。
好ましい実施例においては、参照リストは、8つの基準点に限定される。しかし、リストに含まれる基準点の数は、望ましい解像度並びに処理回路の処理速度によって変わる場合があることが認められるであろう。一般的に、参照リストに含まれる基準点が多いほど、最良適合近似用パターンを特定するのに必要とされる処理時間が大きくなる。更に、現在の好ましい最良適合アルゴリズムを上述したが、近似の高速化又は近似の強化を行うことができる他の最良適合アルゴリズムを使用してもよい。
「Find Best−Fit Ellipse」サブルーチン604が完了すると、処理回路は、アイドルルーチン512の段階634(図22F)に戻る。段階634において、車両進行方向を計算及び表示する際に新しい解を使用することができるように、較正点、半径、楕円定数、及び最良適合の誤差測定距離が主処理ルーチンによって利用されるメモリ位置にコピーして戻される。段階636において、新しい情報の不揮発性メモリへの書込みを正当化するのに較正点の移動量が十分であるか否かが判断される。十分である場合、段階638においてNVMにその情報が書き込まれた後に主処理ルーチンに戻る。段階636は、NVMへの書込み回数を制限し、従って、NVMの寿命を延ばすために実行されるものである。
図23は、本発明の実施を通じて得ることができる特定の利点を示す。図23に示すように、データ点AからHは、順に得られた基準データ点を表し、データ点Aは、最初に得られた基準データ点である。上述のように、これらの基準点は、最大8又はそれ以上の基準点から成るリストに記憶されるであろう。また、上述のように、最良適合の近似用幾何学パターンは、僅か4つの基準データ点から判断することができる。ここで、図23に示す例においては、最初の4つの基準データ点AからDは、中心較正点(xcal,ycal)を有する最良適合近似用パターンMをもたらす。
基準データ点Eが得られた時点で、この基準データ点Eは、参照リストの最上部に追加される。しかし、近似用幾何学パターンMからの基準点Eの距離が非常に大きいために、場合によっては、近似用パターンMを反復的に選択する又は選択し直すために使用される基準データ点から基準データ点Eを除外することができる。基準データ点を除外すべきか否の判断は、所定の閾値を超える誤差測定距離の増加、又は、所定の距離を超える近似用パターンMの中心較正点の移動に基づいて行うことができる。
次に、基準データ点Fが参照リストに追加された時、基準データ点Fも、点E及びFを使用することから生じるであろう誤差測定距離の増加に基づいて除外することができる。同様の結果は、基準データ点Gが得られた時に適用されるであろう。しかし、基準データ点Hが得られた時、点EからHは、最良適合近似用パターンのそれら自身の解を保証するのに十分な数の点を構成することになる。従って、この時点で、点AからDを解から除外することができ、又は、各セットの点AからD及びEからHにそれぞれ2つの良好な近似用パターンがある場合、2つの解を記憶し、次に、車両進行方向を判断するのに利用することができる。点EからHは、8つの基準点から最も最近に得られたものであるために、点EからHに最も良く適合する最良適合幾何学パターンNが利用されることになる。上述のようなシナリオが発生した時、2つの別々のセットの参照リストを記憶して別々に更新することができる。従って、例えば、基準データ点EからHに最も良好に適合する付加的な基準データ点が次に得られた時、この新しい基準データ点は、2つのリストの一方の基準データ点Aと入れ替わることになるが、必ずしも他方のリストでそうなるわけではない。これは、2つの別々の解が同時に記憶され、最も最近の基準データ点に最も良好に適合する2つの解の一方が選択されることを可能にする。このようなシナリオは、磁気センサがルームミラーハウジングに装着され、二人の異なる運転者が車両を利用し、ミラー位置を2つの異なるそれぞれの位置に調節する時に起こりやすい。これはまた、得られるデータ点の位置の一時的なシフトを引き起こす一時的な磁気による車両外乱が存在する時に発生する場合がある。すなわち、2つの近似用パターンのうちで第1の近似用パターン(例えば、パターンM)の方に密接に適合する基準データ点が得られた時、システムは、ミラーハウジング位置の変化又は車両磁気の変化によって迅速に適応するように、その第1の近似用パターンに再度戻るであろう。
上述のように、近似用の解の信頼水準が大きくなる時、新しい基準点の濾過閾値は、それに対応するように大きくなる。従って、参照リストの最後の2、3個の基準点を学習する、又は、参照リスト内の基準点を入れ替える又は変更する方が長い時間が掛かるであろう。その結果、図23を参照して上述したような感知車両磁気の任意の急な変化に対する応答システムは、望むほどは迅速なものではない場合がある。一方が他方よりも濾過閾値の低い2つの別々の参照リストを利用することにより、システムは、迅速に新しい基準点を学習し、感知された車両磁気のこのような急な変化に対して調節することができる。
本発明は、ルームミラー組立体のミラーハウジング内に電子コンパスシステムを組み込むように説明した。様々な他の車両アクセサリ及び構成要素を全体的又は部分的を問わず、様々な組合せでルームミラー組立体に組み込むことができることを当業者は認めるであろう。このような車両アクセサリ及び構成要素は、ミラーハウジング、ミラーマウント、ミラーマウント又はハウジングの付属部品に対して、その中に、又はその上に、又は、コンソール又はルームミラー組立体に関連する他のハウジング内に装着することができる。更に、任意のこのような車両アクセサリは、プロセッサ、センサ、電源、配線ハーネス及びプラグ、ディスプレイ、スイッチ、及びアンテナのような構成要素を互いに共有することができる。他の車両アクセサリ、構成要素、又は特徴の例を更に以下で説明する。
図33Aから図33Cは、上述の電子コンパスシステムが組み込まれたルームミラー組立体900aの別の実施形態を示す。図33Aから図33Cに示すように、ミラー組立体900aは、ベゼル902及びケース904を含む。ベゼル及びケースは組み合わされ、反射要素901及び情報ディスプレイ905a及び905bに加えて様々な機能を組み込むためにミラーハウジングを構成する。本出願人に譲渡された米国特許第6,102,546号、第D410,607号、第6,407,468号、第6,420,800号、及び第6,471,362号では、本発明と共に使用することができる様々なベゼル、ケース、及び関連したボタン構成が説明されている。
図33Aから図33Cに示すように、ミラー組立体は、第1及び第2のマイクロフォン910a及び910bを含むことができる。本発明と共に使用されるマイクロフォンの例は、本出願人に譲渡された米国特許出願第09/444,176号及び第09/724,119号、米国特許出願公開US2002/0110256Al、及びPCT出願番号PCT/US02/32386で説明されている。2つのマイクロフォンがミラーケース904の裏側に装着されているように示されているが、1つ又はそれ以上のこのようなミラーをミラー組立体の上部(図34A及び図34Bに示すように)、ミラー組立体の下部、又はミラーケース又はベゼルの任意の場所に装着することができる。好ましくは、2つのマイクロフォン910a及び910bは、各端部の近くに1つ、凹部912a及び912b内のミラーケースの裏側のミラー組立体の中に組み込まれる。図33Aに示すように、マイクロフォンは、マイクロフォンハウジング918内の変換器916回りに延びる音響ダム914と共に構成される。この好ましい構成の更なる詳細は、本出願人に譲渡された国際PCT出願番号PCT/US02/32386に開示されている。マイクロフォンを含むオーディオシステムは、少なくとも部分的に情報ディスプレイと共に共通の制御装置と一体化することができ、及び/又は、情報ディスプレイと共に構成要素を共有することができる。更に、これらのシステム及びこれらのシステムによって制御される装置の状態を関連の情報ディスプレイに表示することができる。
図34Aから図34Bに示すように、単一のマイクロフォン910は、ミラー組立体900bの上部に設けられている。この構成において、後で参照する国際PCT出願番号PCT/US02/32386及び米国特許出願公開US2002/0110256Alに開示されているものと類似の方法でマイクロフォンハウジング918に2つの変換器を含むことが好ましい。
ミラー組立体900は、第1及び第2の照明組立体920aを含むことができる。本発明と共に使用される様々な照明組立体及び照明器は、米国特許第5,803,579号、第6,335,548号、第6,441,943号、第6,521,916号、及び第6,523,976号、並びに、本出願人に譲渡された米国特許出願第09/723,675号、第10/078,906号、及び第10/230,804号で説明されている。各照明組立体は、反射器、レンズ、及び照明器(図示せず)を含むことが好ましい。乗員用前部座席区域を照明するようにほぼ位置決めされた照明組立体が2つある場合があり、第2のものは、運転者座席区域を照明するようにほぼ位置決めされる。代替的に、両方の座席区域を照明する照明組立体が1つだけの場合があり、及び/又は、中央コンソール区域、オーバーヘッド区域、又は前部座席間の区域を照明するためのものなどの更なる照明組立体がある場合がある。
ミラー組立体900はまた、第1及び第2のスイッチ922a及び922bを含むことができる。本発明と共に使用される適切なスイッチは、本出願人に譲渡された米国特許第6,407,468号、第6,420,800号、第6,426,568号、及び第6,471,362号、並びに本出願人に譲渡された米国特許出願公開US2002/0024713Alで詳細に説明されている。これらのスイッチは、照明組立体、ディスプレイ、ミラー反射率、音声起動システム、コンパスシステム、電話システム、高速道路料金所インタフェース、テレメトリーシステム、前照灯制御装置、雨センサ、タイヤ圧モニタリングシステム、ナビゲーションシステム、車線離脱警告システム、適応クルーズコントロールシステムなどを制御するために組み込むことができる。本明細書又は上述の参照文献内で説明された任意の他のディスプレイ又はシステムは、関連車両内の任意の位置に組み込むことができ、また、スイッチを使用して制御することができる。
ミラー組立体900はまた、第1及び第2の表示器924a及び924bを含むことができる。本発明と共に使用される様々な表示器は、本出願人に譲渡された米国特許第5,803,579号、第6,335,548号、第6,441,943号、第6,521,916号、及び第6,523,976号、並びに本出願人に譲渡された米国特許出願第09/723,675号、第10/078,906号、及び第10/230,804号で説明されている。これらの表示器は、ディスプレイ、ミラー反射率、音声起動システム、コンパスシステム、電話システム、高速道路料金所インタフェース、テレメトリーシステム、前照灯制御装置、雨センサ、セキュリティシステムなどの状態を示すことができる。本明細書又は上述の参照文献内で説明された任意の他のディスプレイ又はシステムは、関連の車両内の任意の位置に組み込むことができ、また、これらの表示器によって示された状態を有することができる。
ミラー組立体900は、更に、グレア及び周辺光センサの役目をそれぞれ果たす第1及び第2の光センサ926及び928を含むことができる。本発明と共に使用される好ましい光センサは、本出願人に譲渡された米国特許第5,923,027号、第6,313,457号、第6,359,274号、第6,379,013号、及び第6,402,328号、及び米国特許出願公開US2002/0056806Al、及び米国特許出願第10/068,540号に詳細に説明されている。グレアセンサ926及び/又は周辺光センサ928は、自己減光反射要素の反射率並びに情報ディスプレイ及び/又は背面照明の強度を自動的に制御する。グレアセンサ926はまた、後続車の前照灯を感知するのに使用することができ、周辺光センサは、システム作動時の間接照明状態を検出するために使用される。別の実施形態では、関連の車両のほぼ上方及びその前の光レベルを検出するためにスカイセンサ930を組み込んで配置することができる。スカイセンサ930は、自己減光要素の反射率、制御された車両の外部灯、及び/又は情報ディスプレイの強度を自動的に制御するために使用することができる。ミラー組立体は、更に、車両の室温調節システムを制御するために、車両の運転者側及び乗員側に向かう光レベルを感知するためのサンロードセンサを含むことができる。
更に、ミラー組立体900は、ミラーベゼル902に位置する第1、第2、第3、第4、及び第5のオペレータインタフェース932aから932eを含むことができる。各オペレータインタフェースは、バックライト情報ディスプレイ「A」、「B」、「Al」、「C」、及び「12」を含むように示されている。オペレータインタフェースは、関連の車両の任意の場所、例えば、ミラーケース、アクセサリモジュール、計器盤、オーバーヘッドコンソール、ダッシュボード、座席、センターコンソールなどに組み込むことができることを理解すべきである。適切なスイッチ構成は、本出願人に譲渡された米国特許第6,407,468号、第6,420,800号、第6,426,568号、及び第6,471,362号、並びに本出願人に譲渡された米国特許出願公開US2002/0024713Alで詳細に説明されている。これらのオペレータインタフェースは、照明組立体、ディスプレイ、ミラー反射率、音声起動システム、コンパスシステム、電話システム、高速道路料金所インタフェース、テレメトリーシステム、前照灯制御装置、雨センサ、タイヤ圧モニタリングシステム、ナビゲーションシステム、車線離脱警告システム、適応クルーズコントロールシステムなどを制御することができる。本明細書又は上述の参照文献内に説明された任意の他のディスプレイ又はシステムは、関連車両内の任意の位置に組み込むことができ、また、1つ又は複数のオペレータインタフェースを使用して制御することができる。例えば、ユーザは、所定の情報を示すためにディスプレイをプログラムすることができ、又は、一連の情報をスクロールするようにディスプレイをプログラムすることができ、又は、任意のイベントの発生時に特定情報を表示するために関連のセンサ入力を有する特定の運転機器に関連する設定点を入力することができる。本発明の一実施形態では、例えば、特定のディスプレイは、エンジン温度が閾値を超えるまで非照明状態とすることができ、ディスプレイは、次にエンジン温度を表示するように自動的に設定される。別の例は、車両の後部に位置する近接センサが運転者に目標物までの距離を示すために制御装置に接続され、ルームミラー内のディスプレイと組み合わせることができるというものであり、ディスプレイは、所定の距離に比例する長さを有するバーとして構成することができる。
これらの付加的な機能の特定の位置及び数は、図33Aから33C、及び図34A及び図34Bに示されているが、本明細書で示した参照文献内で説明されているように、より少ないか又はより多い個々の装置を関連車両内の任意の位置に組み込むことができることを理解すべきである。
ミラー組立体を装着するためのミラーマウント903は、車両内でフロントガラス898又は車両ルーフ構造体に含められる。雨センサ、カメラ、前照灯制御装置、付加的なマイクロプロセッサ、付加的な情報ディスプレイ、コンパスセンサのような多くのアクセサリを、マウント903又はマウント903に装着されたハウジング952に組み込むことができることを理解すべきである。これらのシステムは、少なくとも部分的には、情報ディスプレイと共に共通の制御装置に組み込むことができ、及び/又は、構成要素を情報ディスプレイと共有することができる。更に、これらのシステム及び/又は装置の状態を関連の情報ディスプレイ上に表示することができる。
ミラー組立体900は、コンパスセンサモジュール(図示せず)を装着することができる回路基板960と、入力/出力バスインタフェース(図示せず)を有するドーターボード962とを更に含むように図33Aに示されている。
センサ926及び928のいずれか又は両方からの電気出力信号は、反射要素962の反射率及び/又はディスプレイ905a及び905bの任意の1つ又は全ての強度を制御するための制御装置(図示せず)に対する入力として使用することができる。本発明と共に使用される様々な制御回路の詳細は、本出願人に譲渡された米国特許第5,883,605号、第5,956,012号、第6,084,700号、第6,222,177号、第6,224,716号、第6,247,819号、第6,249,369号、第6,392,783号、及び第6,402,328号に説明されている。これらのシステムは、少なくとも部分的には、情報ディスプレイと共に共通の制御装置に一体化することができ、及び/又は、情報ディスプレイと構成要素を共有することができる。更に、これらのシステム及び/又はこれらのシステムによって制御された装置の状態は、関連の情報ディスプレイ上に表示することができる。
コンパスセンサモジュールは、回路基板960に装着するように説明したが、センサモジュールは、マウント903内、ミラー組立体900近くに位置するアクセサリモジュール952内、又は、ダッシュボードの下、オーバーヘッドコンソール、センターコンソール、トランク、及びエンジンルーム内のような関連車両内の任意の位置に設けることができることを理解すべきである。上述のコンパスシステムは、少なくとも部分的には、情報ディスプレイと共に共通の制御装置内に一体化することができ、及び/又は、情報ディスプレイと構成要素を共有することができる。更に、これらのシステム及び/又はこれらのシステムによって制御される装置の状態は、関連の情報ディスプレイ上に表示することができる。
回路基板960は、マイクロプロセッサのような制御装置(図示せず)を含むことができ、ドーターボード962は、情報ディスプレイ905aを含むことができる。マイクロプロセッサは、例えば、コンパスセンサモジュールから信号を受信し、信号を処理し、対応する車両進行方向を表示するようにディスプレイ905を制御するためにドーターボードに信号を送信することができる。本明細書及び本明細書で示した参照文献内で説明するように、制御装置は、光センサ、雨センサ(図示せず)、自動車両外部灯制御装置(図示せず)、マイクロフォン、全地球測位システム(図示せず)、遠隔通信システム(図示せず)、オペレータインタフェース、及び多くの他の装置から信号を受信し、適切な視覚表示をもたらすように情報ディスプレイを制御することができる。
コンパスシステムを制御するために使用される制御装置(又は、複数の制御装置)は、少なくとも部分的には、ミラー反射率、外部灯、雨センサ、コンパス、情報ディスプレイ、フロントガラスワイパ、ヒータ、デフロスタ、曇り除去器、エアコン、電話システム、ナビゲーションシステム、セキュリティシステム、タイヤ圧モニタリングシステム、車庫ドア開閉送信器、リモートキーレスエントリ、テレメトリーシステム、デジタル信号プロセッサベースの音声起動システムのような音声認識システム、及び車速を制御することができる。制御装置796(又は、複数の制御装置)は、本明細書及び本明細書で説明した参照文献で説明した装置のいずれかに関連したスイッチ及び/又はセンサから信号を受信し、本明細書で説明した又は引用により含めた参照文献で説明した任意の他の装置を自動的に操作することができる。制御装置は、少なくとも部分的にミラー組立体の外側に設けることができ、又は、車両内の他の場所の第2の制御装置又は車両を通して付加的な制御装置を含むことができる。個々のプロセッサは、「BLUETOOTH(登録商標)」プロトコル、無線通信、車両バス上、「CAN」バス上、又は任意の他の適切な通信を通して、直列又は並列に通信するように構成することができる。多重ピンコネクタインタフェース964をこのような外部接続のために設けることができる。
本出願人に譲渡された米国特許第5,990,469号、第6,008,486号、第6,130,421号、第6,130,448号、第6,255,639号、第6,049,171号、第5,837,994号、第6,403,942号、第6,281,632号、第6,291,812号、第6,469,739号、第6,465,963号、第6,429,594号、及び第6,379,013号、米国特許出願公開US2002/0005472Al、及び米国特許出願第09/528,389号、第09/678,586号、第09/800,460号、第60/404,879号、第60/394,583号、第10/235,476号、及び第10/208,142号に説明されているような外部灯制御システムを本発明に従って組み込むことができる。これらのシステムは、少なくとも部分的に情報ディスプレイと共に共通の制御装置に一体化することができ、及び/又は、情報ディスプレイと構成要素を共有することができる。更に、これらのシステム及び/又はこれらのシステムによって制御された装置の状態は、関連の情報ディスプレイ上に表示することができる。米国特許出願第09/800,460号に開示されたように、コンパスセンサ及び撮像センサアレイ950の両方は、マウント903に装着されたアクセサリハウジング952に収納することができる。
湿気センサ及びフロントガラス霧検出器システムは、本出願人に譲渡された米国特許第5,923,027号及び第6,313,457号、及び米国特許出願第09/970,728号及び第09/970,962号に説明されている。これらのシステムは、少なくとも部分的に情報ディスプレイと共に共通の制御装置に一体化することができ、及び/又は、情報ディスプレイと構成要素を共有することができる。更に、これらのシステム及び/又はこれらのシステムによって制御された装置の状態は、関連の情報ディスプレイ上に表示することができる。
本出願人に譲渡された米国特許第6,262,831号では、本発明と共に使用される電源が説明されている。これらのシステムは、少なくとも部分的に情報ディスプレイと共に共通の制御装置に一体化することができ、及び/又は、情報ディスプレイと構成要素を共有することができる。更に、これらのシステム及び/又はこれらのシステムによって制御された装置の状態は、関連の情報ディスプレイ上に表示することができる。
ミラー組立体は、更に、RF信号の受信及び/又は送信のための1つ又はそれ以上のアンテナ940を含むことができる。適切な受信、送信、及び/又は処理回路は、更に、ミラー組立体に含めるか又はそれに装着することができる。このようなアンテナは、携帯電話システム、「BLUETOOTH(登録商標)」送信/受信システム、リモートキーレスエントリ(RKE)システム、訓練可能車庫ドア開閉システム、タイヤ圧モニタリングシステム、全世界測位衛星システム、及び「LORAN」システムなどのために使用することができる。これらのシステムのいくつかは、適切な場合は、共通のアンテナと、受信、送信、処理、及び表示回路とを共有することができる。ルームミラー組立体に組み込まれたタイヤ圧モニタリングシステムの例は、本出願人に譲渡された米国特許第6,215,389号及び第6,431,712号、及び米国特許出願第09/359,144号及び第09/949,955号に開示されている。ルームミラー組立体に組み込まれたGPSシステムの例は、本出願人に譲渡された米国特許第6,166,698号、第6,297,781号、第6,396,446号、及び米国特許公開US2002/0032510Alに開示されている。ルームミラー組立体に組み込まれた「LORAN」システムの例は、本出願人に譲渡された米国特許出願公開US2002/0193946Alに開示されている。ルームミラー組立体に組み込まれた電話及びテレマティックスシステムと「BLUETOOTH(登録商標)」システムとの両方の例は、本出願人に譲渡された米国特許出願番号US2002/0032510Alに開示されている。ルームミラー組立体に組み込まれた訓練可能車庫ドア開閉システム及び「RKE」システムの例は、米国特許第6,091,343号に開示されている。
ミラーは、更に、ミラー組立体及び恐らくは車両に対して情報を送受信するための赤外線(IR)送信機/受信機を含むことができる。このようなルームミラー組立体の例は、本出願人に譲渡された米国特許第6,407,712号に開示されている。
ミラー組立体は、1つ又はそれ以上の同じか又は異なる種類のディスプレイを更に含むことができる。異なる種類のディスプレイの例としては、真空蛍光、LCD、逆LCD、LED、有機LED、ドットマトリックス、及びバックライトインディシアなどがある。かなりの量の情報を同時に表示することを意図したディスプレイについては、本出願人に譲渡された米国特許第6,346,698号に開示されているディスプレイを使用することができる。バックライトインディシアパネルディスプレイの例は、本出願人に譲渡された米国特許第6,170,956号及び第6,356,376号、及び米国特許出願第09/586,813号及び第09/664,151号に開示されている。ルームミラーで使用される様々なディスプレイは、本出願人に譲渡された米国特許第6,356,376号、及び米国特許出願公開US2002/0154379Alに開示されている。
ルームミラー組立体ハウジング内の車両アクセサリのための配線は、取り付けブラケットに通し、チャンネルマウントの下でフロントガラスに沿って設けることができる(取り付けブラケットが、まだヘッドライナまで延びていない場合)。ミラー組立体ハウジング内のアクセサリのための配線を取り付けブラケトに通すルームミラー組立体の例は、本出願人に譲渡された米国特許第6,467,919号に開示されている。
本発明は、ルームミラー組立体のハウジング内に配置されたセンサと共に実施されると説明したが、センサは、ルームミラー組立体の取付け脚部又は任意の他の場所に装着することができると考えられる。更に、本発明の電子コンパスの様々な構成要素のいずれか又は全ては、車両内の他の場所に装着することができるであろう。本発明のいくつかの実施形態は斬新であり、陸上ベースの車両(すなわち、自動車、トラック、スポーツ用多目的車(SUV)、列車、オートバイ、自転車、原動機付き自転車、スクータ、スノーモービル、全地形万能車(ATV)、軍用車両)のような車両、並びに航空機、船舶、及び水陸両用車のような他の車両において有用であることが更に認められるであろう。
本発明は、磁気センサ回路からの信号出力が二次元及び三次元座標系で互いに関してプロットされる処理を利用するように説明されたが、類似する手法は、信号を別々に処理及び解析し、次に、別々の解析の結果を比較して同様の結果に到達することであろう。
以上の説明は、好ましい実施形態のみの説明と考えられる。当業者及び本発明を使用する者には、本発明の変更が生じるであろう。従って、図面に示しかつ以上で説明した実施形態は、単に例示を目的としたものであり、均等物の原理を含む特許法の原則に従って解釈される特許請求の範囲によって規定された本発明の範囲を限定するように意図していないことが理解される。
従来技術による電子コンパス回路のブロック形式の電気回路図である。 従来技術による電子コンパスシステムによって利用される較正技術を示すグラフである。 本発明によって構成された電子コンパス回路のブロック形式の電気回路図である。 本発明の電子コンパス回路の少なくとも一部分を組み込むルームミラー組立体の正面の立面図である。 磁気感知要素がミラーハウジング内に装着されたルームミラー組立体の側面が部分的に切り取られた立面図である。 磁気感知要素がミラー組立体の取付け構造体の取付け脚部に装着されたルームミラー組立体の側面が部分的に切り取られた立面図である。 感知要素がミラーハウジング内に装着されたルームミラー組立体の上部を示す平面図である。 コンパスによって感知された世界球に対する局所球のグラフである。 様々な座標軸に関してコンパスによって感知された局所球のグラフである。 コンパスによって感知された局所球に対してプロットされたサンプルデータセットのグラフである。 第1の実施形態によるコンパス処理回路の様々な作動状態及びそれらの相互の関係を示す線図である。 本発明の第1の実施形態の電子コンパスの処理回路によって実行されるコンパス流れ制御ルーチンの流れ図の一部である。 本発明の第1の実施形態の電子コンパスの処理回路によって実行されるコンパス流れ制御ルーチンの流れ図の一部である。 本発明の第1の実施形態の電子コンパスの処理回路によって実行されるコンパス流れ制御ルーチンの流れ図の一部である。 本発明の第1の実施形態の電子コンパスの処理回路によって実行されるコンパス流れ制御ルーチンの流れ図の一部である。 図12A〜12Dのコンパス流れ制御ルーチン中に呼び出されたノイズ解析サブルーチンの流れ図である。 図12A〜12Dのコンパス流れ制御ルーチン中に呼び出された第1の点セット構築サブルーチンの流れ図である。 図12A〜12Dのコンパス流れ制御ルーチン中に呼び出された最良適合中心点調節サブルーチンの流れ図である。 図12A〜12Dのコンパス流れ制御ルーチン中に呼び出された最良適合半径調節サブルーチンの流れ図である。 図12A〜12Dのコンパス流れ制御ルーチン中に呼び出された進行方向計算サブルーチンの流れ図である。 図12A〜12Dのコンパス流れ制御ルーチン中に呼び出された角度バケット更新サブルーチンの流れ図である。 図12A〜12Dのコンパス流れ制御ルーチン中に呼び出された第2の点セット構築サブルーチンの流れ図である。 図12A〜12Dのコンパス流れ制御ルーチン中に呼び出された局所球当て嵌め計算サブルーチンの流れ図である。 図12A〜12Dのコンパス流れ制御ルーチン中に呼び出された点セットリセットサブルーチンの流れ図である。 本発明の第2の実施形態の電子コンパスの処理回路によって実行されるコンパス流れルーチンの流れ図の一部である。 本発明の第2の実施形態の電子コンパスの処理回路によって実行されるコンパス流れルーチンの流れ図の一部である。 本発明の第2の実施形態の電子コンパスの処理回路によって実行されるコンパス流れルーチンの流れ図の一部である。 本発明の第2の実施形態の電子コンパスの処理回路によって実行されるコンパス流れルーチンの流れ図の一部である。 本発明の第2の実施形態の電子コンパスの処理回路によって実行されるコンパス流れルーチンの流れ図の一部である。 本発明の第2の実施形態の電子コンパスの処理回路によって実行されるコンパス流れルーチンの流れ図の一部である。 本発明の第2の実施形態の電子コンパスの処理回路によって実行されるコンパス流れルーチンの流れ図の一部である。 コンパスセンサデータ及び関連する近似用幾何学形状のプロットを示すグラフである。 本発明によるノイズ解析機能のブロック図である。 図24に示すノイズ解析機能のより詳細なブロック図である。 「noiseFactor」=10、「delayIntercept」=−3、及び「maxDelay」=32の時に「DX22+DY22+DZ22」の平方根として定められた遅延信号及びノイズ信号間の関係を示すグラフである。 「noiseFactor」=10、「delayIntercept」=−4、及び「maxDelay」=32の時に「DX22+DY22+DZ22」の平方根として定められた遅延信号及びノイズ信号間の関係を示すグラフである。 等しい大きさの12の角度バケットに分割された円形プロットを示す図である。 米国ミシガン州ジーランドに位置する間の車両のミラーハウジングの移動から生じるコンパス読取値の例示的なプロットを示す図である。 台湾台北に位置する間の車両のミラーハウジングの移動から生じるコンパス読取値の例示的なプロットを示す図である。 ミラーハウジングの移動が発生する前後のコンパス処理回路に既知の情報のプロットを示す図である。 本発明の別の実施形態によるコンパスシステムを示す図式形式の回路図である。 本発明によって構成されたルームミラー組立体の側面の立面図である。 本発明によって構成されたルームミラー組立体の後面の立面図である。 本発明によって構成されたルームミラー組立体の上部の平面図である。 本発明によって構成されたルームミラー組立体の正面の立面図である。 本発明によって構成されたルームミラー組立体の上部の平面図である。
符号の説明
φ 進行方向角度
A、B プロット
max 蓄積データのX軸に沿った最大値
min 蓄積データのX軸に沿った最小値
max 蓄積データのY軸に沿った最大値
min 蓄積データのY軸に沿った最小値

Claims (105)

  1. 地球の磁場ベクトルの3つの直交成分を感知し、該3つの感知成分を表す出力信号を生成するための磁気センサ回路と、
    前記出力信号を受信し、前記3つの感知成分から導出された三次元幾何学パターンを近似し、該三次元幾何学パターンを参照しながら該感知成分の少なくとも2つの関数として車両の進行方向を計算し、該計算された進行方向を表す進行方向信号を生成するための、前記磁気センサ回路に結合された処理回路と、
    を備えることを特徴とする車両用電子コンパス。
  2. 前記進行方向信号を受信し、車両搭乗者に前記車両進行方向の指示を提供するための、前記処理回路に結合された進行方向表示器を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の電子コンパス。
  3. 前記進行方向表示器は、ディスプレイであることを特徴とする請求項2に記載の電子コンパス。
  4. 前記三次元幾何学パターンは、前記感知成分から導出された前記データ点に対する最良適合を表す近似用パターンであることを特徴とする請求項1に記載の電子コンパス。
  5. 前記処理回路は、前記感知成分から導出された少なくとも5つの基準データ点に基づいて前記三次元幾何学パターンを近似することを特徴とする請求項1に記載の電子コンパス。
  6. 地球の磁場ベクトルの少なくとも2つの直交成分を感知し、該感知成分を表す出力信号を生成するための磁気センサ回路と、
    前記出力信号を受信し、時間に亘って取られた前記感知成分に対応する選択データ点に対して最良適合を成す近似用幾何学パターンを選択し、該選択された近似用幾何学パターンを参照しながら該感知成分の少なくとも2つの関数として車両の進行方向を計算し、該計算された進行方向を表す進行方向信号を生成するための、前記磁気センサ回路に結合された処理回路と、
    を備えることを特徴とする車両用電子コンパス。
  7. 前記進行方向信号を受信し、車両搭乗者に前記車両進行方向の指示を提供するための、前記処理回路に結合された進行方向表示器を更に備えることを特徴とする請求項6に記載の電子コンパス。
  8. 前記近似用幾何学パターンは、円であることを特徴とする請求項6に記載の電子コンパス。
  9. 前記近似用幾何学パターンは、楕円であることを特徴とする請求項6に記載の電子コンパス。
  10. 前記近似用幾何学パターンは、三次元幾何学パターンであることを特徴とする請求項6に記載の電子コンパス。
  11. 前記近似用幾何学パターンは、球であることを特徴とする請求項6に記載の電子コンパス。
  12. 前記近似用幾何学パターンは、楕円体であることを特徴とする請求項6に記載の電子コンパス。
  13. 前記最良適合近似用幾何学パターンは、近似用幾何学パターンを最初に仮定して該初期仮定に基づいて誤差測定距離を計算し、該誤差測定距離が最小になるまで該仮定された近似用幾何学パターンを変更し、次に、車両進行方向を判断するために該最小誤差測定距離を有する該変更された近似用幾何学パターンを利用することを特徴とする請求項6に記載の電子コンパス。
  14. 前記最良適合近似用幾何学パターンは、近似用幾何学パターンが繰返し比較され、前記感知成分に基づいて変更される反復処理法によって判断されることを特徴とする請求項6に記載の電子コンパス。
  15. 前記磁気センサ回路は、地球の磁場ベクトルの3つの直交成分を感知し、
    前記処理回路は、前記3つの感知成分から導出された三次元近似用幾何学パターンを選択し、該三次元幾何学パターンを参照しながら該感知成分の少なくとも2つの関数として車両の進行方向を計算する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の電子コンパス。
  16. 前記処理回路は、前記感知成分から導出された少なくとも5つの基準データ点に基づいて前記近似用幾何学パターンを選択することを特徴とする請求項6に記載の電子コンパス。
  17. 地球の磁場ベクトルの3つの直交成分を感知し、該3つの感知成分を表す出力信号を生成するための磁気センサ回路と、
    前記出力信号を受信し、幾何学パターンを判断し、該幾何学パターンを参照しながら前記感知成分の少なくとも2つの関数として車両の進行方向を計算し、該幾何学パターンの周辺から前記3つの感知直交成分のうちの最も最近の感知成分まで延びる誤差ベクトルのマグニチュードを判断し、該誤差ベクトルの該マグニチュードが所定の閾値を超えない時に該計算された進行方向を表す進行方向信号を生成するための、前記磁気センサ回路に結合された処理回路と、
    を備えることを特徴とする車両用電子コンパス。
  18. 前記進行方向信号を受信し、車両搭乗者に前記車両進行方向の指示を提供するための、前記処理回路に結合された進行方向表示器を更に備えることを特徴とする請求項17に記載の電子コンパス。
  19. 前記進行方向表示器は、ディスプレイであることを特徴とする請求項18に記載の電子コンパス。
  20. 前記処理回路は、前記感知成分から導出された少なくとも5つの基準データ点に基づいて前記幾何学パターンを判断することを特徴とする請求項17に記載の電子コンパス。
  21. 前記処理回路は、前記3つの感知成分から導出された三次元幾何学パターンを判断し、該三次元幾何学パターンを参照しながら該感知成分の少なくとも2つの関数として車両進行方向を計算することを特徴とする請求項17に記載の電子コンパス。
  22. 前記処理回路は、時間に亘って取られた前記感知成分に対応する選択データ点に対して最良適合を成す幾何学パターンを選択することを特徴とする請求項17に記載の電子コンパス。
  23. 地球の磁場ベクトルの少なくとも2つの直交成分を感知し、該感知成分を表す出力信号を生成するための磁気センサ回路と、
    前記出力信号を受信し、近似用幾何学パターンを、時間に亘って取られた前記感知成分に基づいて該幾何学パターンを繰返し比較及び変更することにより反復的に選択し、該幾何学パターンを参照しながら該感知成分の少なくとも2つの関数として車両進行方向を計算し、該計算された進行方向を表す進行方向信号を生成するための、前記磁気センサ回路に結合された処理回路と、
    を備えることを特徴とする車両用電子コンパス。
  24. 前記近似用幾何学パターンは、円であることを特徴とする請求項23に記載の電子コンパス。
  25. 前記近似用幾何学パターンは、楕円であることを特徴とする請求項23に記載の電子コンパス。
  26. 前記近似用幾何学パターンは、三次元幾何学パターンであることを特徴とする請求項23に記載の電子コンパス。
  27. 前記近似用幾何学パターンは、球であることを特徴とする請求項26に記載の電子コンパス。
  28. 前記近似用幾何学パターンは、楕円体であることを特徴とする請求項26に記載の電子コンパス。
  29. 前記処理回路は、前記感知成分から導出された少なくとも5つの基準データ点に基づいて前記近似用幾何学パターンを選択することを特徴とする請求項23に記載の電子コンパス。
  30. 前記磁気センサ回路は、地球の磁場ベクトルの3つの直交成分を感知し、
    前記処理回路は、前記3つの感知成分から導出された三次元近似用幾何学パターンを反復的に選択し、該三次元幾何学パターンを参照しながら該感知成分の少なくとも2つの関数として車両進行方向を計算する、
    ことを特徴とする請求項23に記載の電子コンパス。
  31. 前記処理回路は、時間に亘って取られた前記感知成分に対応する選択データ点に対して最良適合を成す近似用幾何学パターンを反復的に選択することを特徴とする請求項23に記載の電子コンパス。
  32. 前記処理回路は、前記選択された近似用幾何学パターンの周辺から最も最近の感知成分まで延びる誤差ベクトルのマグニチュードを判断し、該誤差ベクトルの該マグニチュードが所定の閾値を超えない時に前記計算された進行方向を表す進行方向信号を生成することを特徴とする請求項23に記載の電子コンパス。
  33. 地球の磁場ベクトルの少なくとも2つの直交成分を感知し、該感知成分を表す出力信号を生成するための磁気センサ回路と、
    前記出力信号を受信し、前記感知成分の少なくとも2つの関数として車両進行方向を計算し、該計算された進行方向を表す進行方向信号を生成するための、前記磁気センサ回路に結合された処理回路と、
    を含み、
    前記処理回路は、更に、
    (a)近似用幾何学パターンに関する相互に排他的な角度範囲に各々が対応する複数の角度バケットを確立し、
    (b)他のデータ点とは異なる車両進行方向で読み取られた前記感知成分に各々が対応する複数のデータ点を備える点のセットを蓄積し、
    (c)前記点セット内のデータ点に対する進行方向角度を計算し、
    (d)前記データ点に対して前記進行方向角度が該当する角度範囲を有する角度バケットを選択し、
    (e)段階(d)で選択された前記角度バケットに前記データ点を割り当て、
    (f)全てのデータ点が角度バケットに割り当てられるまで段階(c)から(e)を繰り返し、
    (g)前記点セット内の前記データ点に基づいて前記近似用幾何学パターンを調節する、
    ように構成されることを特徴とする車両用電子コンパス。
  34. 前記処理回路は、更に、
    (h)異なるデータ点を既に割り当てられた角度バケットにデータ点が対応する場合は、前記点セット内の該データ点を新しいデータ点で置き換える、
    ように構成されることを特徴とする請求項33に記載の電子コンパス。
  35. 前記処理回路は、各々が別の角度バケットに記憶された少なくとも5つのデータ点に基づいて前記近似用幾何学パターンを選択することを特徴とする請求項33に記載の電子コンパス。
  36. 前記磁気センサ回路は、地球の磁場ベクトルの3つの直交成分を感知し、
    前記処理回路は、該3つの感知成分から導出された三次元近似用幾何学パターンを選択し、該三次元幾何学パターンを参照しながら該感知成分の少なくとも2つの関数として車両進行方向を計算する、
    ことを特徴とする請求項33に記載の電子コンパス。
  37. 前記処理回路は、時間に亘って取られた前記感知成分に対応する選択データ点に対して最良適合を成す近似用幾何学パターンを選択することを特徴とする請求項33に記載の電子コンパス。
  38. 前記処理回路は、前記近似用幾何学パターンの周辺から最も最近の感知成分まで延びる誤差ベクトルのマグニチュードを判断し、該誤差ベクトルの該マグニチュードが所定の閾値を超えない時に前記計算された進行方向を表す進行方向信号を生成することを特徴とする請求項33に記載の電子コンパス。
  39. 前記処理回路は、近似用幾何学パターンを、時間に亘って取られた前記感知成分に基づいて該幾何学パターンを繰返し比較及び変更することにより反復的に選択することを特徴とする請求項33に記載の電子コンパス。
  40. 各々が他のセンサによって感知された成分に直交する地球磁場ベクトルの成分を感知して該感知成分を表す出力データ信号を生成する少なくとも2つの感知要素を含む磁気センサ回路と、
    前記出力データ信号を受信し、データ点を確立するために前記感知要素の各々からの該出力データ信号を関連付け、最も最近のデータ点に以前のデータ点よりも大きな重みを与える重み付け平均を利用することによって前記データ点を平滑化する平滑化フィルタを適用し、該最も最近のデータ点の関数として車両の進行方向を計算し、該計算された進行方向を表す進行方向信号を生成するための、前記磁気センサ回路に結合された処理回路と、
    を備えることを特徴とする車両用電子コンパス。
  41. 前記処理回路によって適用された前記平滑化フィルタは、指数平滑化フィルタであることを特徴とする請求項40に記載の電子コンパス。
  42. 前記処理回路は、近似用幾何学パターンを選択し、該近似用幾何学パターンを参照しながら前記感知成分の少なくとも2つの関数として前記車両進行方向を計算することを特徴とする請求項40に記載の電子コンパス。
  43. 前記近似用幾何学パターンは、前記感知成分から導出された少なくとも5つの基準データ点に基づいて選択されることを特徴とする請求項42に記載の電子コンパス。
  44. 前記処理回路は、時間に亘って取られた前記感知成分に対応する選択データ点に対して最良適合を成す近似用幾何学パターンを選択することを特徴とする請求項42に記載の電子コンパス。
  45. 前記処理回路は、前記近似用幾何学パターンの周辺から最も最近の感知成分まで延びる誤差ベクトルのマグニチュードを判断し、該誤差ベクトルの該マグニチュードが所定の閾値を超えない時に前記計算された進行方向を表す進行方向信号を生成することを特徴とする請求項42に記載の電子コンパス。
  46. 前記処理回路は、近似用幾何学パターンを、時間に亘って取られた前記感知成分に基づいて該幾何学パターンを繰返し比較及び変更することにより反復的に選択することを特徴とする請求項42に記載の電子コンパス。
  47. 前記磁気センサ回路は、地球の磁場ベクトルの3つの直交成分を感知し、
    前記処理回路は、前記3つの感知成分から導出された三次元近似用幾何学パターンを選択し、該三次元幾何学パターンを参照しながら該感知成分の少なくとも2つの関数として車両の進行方向を計算する、
    ことを特徴とする請求項40に記載の電子コンパス。
  48. 各々が他のセンサによって感知された成分に直交する地球磁場ベクトルの成分を感知して該感知成分を表す出力データ信号を生成する少なくとも2つの感知要素を含む磁気センサ回路と、
    前記出力データ信号を受信し、データ点を確立するために前記感知要素の各々からの該出力データ信号を関連付け、該データ点の位置の少なくとも1つの以前のデータ点に対する2次導関数を判断し、該感知要素の該出力データ信号のノイズが大きいか否かを判断するために該2次導関数のマグニチュードを第1の閾値と比較し、最も最近のデータ点の関数として車両の進行方向を計算し、前記計算された進行方向を表す進行方向信号を生成するための、前記磁気センサ回路に結合された処理回路と、
    を備えることを特徴とする車両用電子コンパス。
  49. 前記2次導関数の前記マグニチュードが前記第1の閾値を超えた時、前記処理回路は、該2次導関数が該第1の閾値を超えた量の関数として遅延カウンタを設定し、該遅延カウンタが満了するまで近似のための前記出力データ信号の使用を防止することを特徴とする請求項48に記載の電子コンパス。
  50. 前記処理回路は、受信データ点に以前のデータ点よりも大きな重みを与える重み付け平均を利用することによって該受信データ点を平滑化する平滑化フィルタを適用することを特徴とする請求項48に記載の電子コンパス。
  51. 前記処理回路は、近似用幾何学パターンを選択し、該近似用幾何学パターンを参照しながら前記感知成分の少なくとも2つの関数として前記車両進行方向を計算することを特徴とする請求項48に記載の電子コンパス。
  52. 前記近似用幾何学パターンは、前記感知成分から導出された少なくとも5つの基準データ点に基づいて選択されることを特徴とする請求項51に記載の電子コンパス。
  53. 前記処理回路は、時間に亘って取られた前記感知成分に対応する選択データ点に対して最良適合を成す近似用幾何学パターンを選択することを特徴とする請求項51に記載の電子コンパス。
  54. 前記処理回路は、前記近似用幾何学パターンの周辺から最も最近の感知成分まで延びる誤差ベクトルのマグニチュードを判断し、該誤差ベクトルの該マグニチュードが所定の閾値を超えない時に前記計算された進行方向を表す進行方向信号を生成することを特徴とする請求項51に記載の電子コンパス。
  55. 前記処理回路は、近似用幾何学パターンを、時間に亘って取られた前記感知成分に基づいて該幾何学パターンを繰返し比較及び変更することにより反復的に選択することを特徴とする請求項51に記載の電子コンパス。
  56. 前記磁気センサ回路は、地球の磁場ベクトルの3つの直交成分を感知し、
    前記処理回路は、前記3つの感知成分から導出された三次元近似用幾何学パターンを選択し、該三次元幾何学パターンを参照しながら該感知成分の少なくとも2つの関数として車両の進行方向を計算する、
    ことを特徴とする請求項48に記載の電子コンパス。
  57. 各々が他のセンサによって感知された成分に直交する地球磁場ベクトルの成分を感知して該感知成分を表す出力データ信号を生成する少なくとも2つの感知要素を含む磁気センサ回路と、
    前記出力データ信号を受信し、データ点を確立するために前記感知要素の各々からの該出力データ信号を関連付け、該感知要素の該出力データ信号のノイズレベルをその感知したレベルの変動をモニタすることにより判断し、該ノイズレベルの関数として遅延カウンタを設定し、該遅延カウンタが満了するまで幾何学的近似のための該出力データ信号の使用を防止し、車両の進行方向を最も最近のデータ点の関数として計算し、前記計算された進行方向を表す進行方向信号を生成するための、前記磁気センサ回路に結合された処理回路と、
    を備えることを特徴とする車両用電子コンパス。
  58. 前記処理回路は、前記ノイズレベルがノイズ閾値を超えた時は、前記進行方向を最も最近のデータ点を使用して更新しないことを特徴とする請求項57に記載の電子コンパス。
  59. 前記処理回路は、前記ノイズレベルがノイズ閾値を超えるという判断をもたらすデータ点を受信する度に前記遅延カウンタを増加させることを特徴とする請求項57に記載の電子コンパス。
  60. 前記処理回路は、前記ノイズレベルがノイズ閾値を超えないという判断をもたらすデータ点を受信する度に前記遅延カウンタを減分することを特徴とする請求項57に記載の電子コンパス。
  61. 前記処理回路は、近似用幾何学パターンを選択し、該近似用幾何学パターンを参照しながら前記感知成分の少なくとも2つの関数として前記車両進行方向を計算することを特徴とする請求項57に記載の電子コンパス。
  62. 前記近似用幾何学パターンは、前記感知成分から導出された少なくとも5つの基準データ点に基づいて選択されることを特徴とする請求項61に記載の電子コンパス。
  63. 前記処理回路は、時間に亘って取られた前記感知成分に対応する選択データ点に対して最良適合を成す近似用幾何学パターンを選択することを特徴とする請求項61に記載の電子コンパス。
  64. 前記処理回路は、前記近似用幾何学パターンの周辺から最も最近の感知成分まで延びる誤差ベクトルのマグニチュードを判断し、該誤差ベクトルの該マグニチュードが所定の閾値を超えない時に前記計算された進行方向を表す進行方向信号を生成することを特徴とする請求項61に記載の電子コンパス。
  65. 前記処理回路は、近似用幾何学パターンを、時間に亘って取られた前記感知成分に基づいて該幾何学パターンを繰返し比較及び変更することにより反復的に選択することを特徴とする請求項61に記載の電子コンパス。
  66. 前記磁気センサ回路は、地球の磁場ベクトルの3つの直交成分を感知し、
    前記処理回路は、前記3つの感知成分から導出された三次元近似用幾何学パターンを選択し、該三次元幾何学パターンを参照しながら該感知成分の少なくとも2つの関数として車両の進行方向を計算する、
    ことを特徴とする請求項57に記載の電子コンパス。
  67. 地球の磁場ベクトルの少なくとも2つの直交成分を感知し、該感知成分を表す出力信号を生成するための磁気センサ回路と、
    前記出力データ信号を受信し、楕円形近似用幾何学パターンを選択し、該楕円形近似用幾何学パターンを参照しながら前記感知成分の少なくとも2つの関数として車両の進行方向を計算し、前記計算された進行方向を表す進行方向信号を生成するための、前記磁気センサ回路に結合された処理回路と、
    を備えることを特徴とする車両用電子コンパス。
  68. 前記処理回路は、前記感知成分から導出された少なくとも5つの基準データ点に基づいて楕円形近似用幾何学パターンを選択することを特徴とする請求項67に記載の電子コンパス。
  69. 前記処理回路は、時間に亘って取られた前記感知成分に対応する選択データ点に対して最良適合を成す近似用楕円形幾何学パターンを選択することを特徴とする請求項67に記載の電子コンパス。
  70. 前記処理回路は、前記楕円形近似用幾何学パターンの周辺から最も最近の感知成分まで延びる誤差ベクトルのマグニチュードを判断し、該誤差ベクトルの該マグニチュードが所定の閾値を超えない時に前記計算された進行方向を表す進行方向信号を生成することを特徴とする請求項67に記載の電子コンパス。
  71. 前記処理回路は、前記楕円形近似用幾何学パターンを、時間に亘って取られた前記感知成分に基づいて該近似用幾何学パターンを繰返し比較及び変更することにより反復的に選択することを特徴とする請求項67に記載の電子コンパス。
  72. 地球の磁場ベクトルの少なくとも2つの直交成分を感知し、該感知成分を表す出力信号を生成するための磁気センサ回路と、
    前記出力信号を受信し、前記感知成分から導出されたいくつかの基準データ点に基づいて較正点を判断し、該現在の較正点を計算するために使用された該いくつかの基準点の関数として変化するノイズ閾値を判断し、該感知成分が該ノイズ閾値を超えるか否かを判断し、該感知成分が該ノイズ閾値を超えない時に該較正点を参照しながら該感知成分の該少なくとも2つの関数として車両の進行方向を計算し、前記計算された進行方向を表す進行方向信号を生成するための、前記磁気センサ回路に結合された処理回路と、
    を備えることを特徴とする車両用電子コンパス。
  73. 前記処理回路は、前記較正点の相対的位置を定める近似用幾何学パターンを選択することにより該較正点を判断することを特徴とする請求項72に記載の電子コンパス。
  74. 前記処理回路は、少なくとも5つの基準データ点に基づいて前記近似用幾何学パターンを選択することを特徴とする請求項73に記載の電子コンパス。
  75. 前記磁気センサ回路は、地球の磁場ベクトルの3つの直交成分を感知し、
    前記処理回路は、前記3つの感知成分から導出された三次元近似用幾何学パターンを選択し、該三次元幾何学パターンを参照しながら該感知成分の少なくとも2つの関数として車両の進行方向を計算する、
    ことを特徴とする請求項73に記載の電子コンパス。
  76. 前記処理回路は、前記基準データ点に対して最良適合を成す近似用幾何学パターンを選択することを特徴とする請求項73に記載の電子コンパス。
  77. 前記処理回路は、前記近似用幾何学パターンの周辺から最も最近の感知成分まで延びる誤差ベクトルのマグニチュードを判断し、該誤差ベクトルの該マグニチュードが所定の閾値を超えない時に前記計算された進行方向を表す進行方向信号を生成することを特徴とする請求項73に記載の電子コンパス。
  78. 前記処理回路は、近似用幾何学パターンを、時間に亘って取られた前記感知成分に基づいて該幾何学パターンを繰返し比較及び変更することにより反復的に選択することを特徴とする請求項73に記載の電子コンパス。
  79. 地球の磁場ベクトルの少なくとも2つの直交成分を感知し、該感知成分を表す出力信号を生成するための磁気センサ回路と、
    前記出力データ信号を受信し、前記感知成分から導出された複数の基準データ点に基づいて近似用幾何学パターンを判断し、前記近似用幾何学パターンが該近似用幾何学パターンを形成するために使用された前記基準データ点に適合する程度の関数として変化するノイズ閾値を判断し、該感知成分が該ノイズ閾値を超えない時に該近似用幾何学パターンを参照しながら該感知成分の該少なくとも2つの関数として車両の進行方向を計算し、前記計算された進行方向を表す進行方向信号を生成するための、前記磁気センサ回路に結合された処理回路と、
    を備えることを特徴とする車両用電子コンパス。
  80. 前記処理回路は、少なくとも5つの基準データ点に基づいて前記近似用幾何学パターンを選択することを特徴とする請求項79に記載の電子コンパス。
  81. 前記磁気センサ回路は、地球の磁場ベクトルの3つの直交成分を感知し、
    前記処理回路は、前記3つの感知成分から導出された三次元近似用幾何学パターンを選択し、該三次元幾何学パターンを参照しながら該感知成分の少なくとも2つの関数として車両の進行方向を計算する、
    ことを特徴とする請求項79に記載の電子コンパス。
  82. 前記処理回路は、時間に亘って取られた前記感知成分に対応する選択データ点に対して最良適合を成す近似用幾何学パターンを選択することを特徴とする請求項79に記載の電子コンパス。
  83. 前記処理回路は、前記近似用幾何学パターンの周辺から最も最近の感知成分まで延びる誤差ベクトルのマグニチュードを判断し、該誤差ベクトルの該マグニチュードが所定の閾値を超えない時に前記計算された進行方向を表す進行方向信号を生成することを特徴とする請求項79に記載の電子コンパス。
  84. 前記処理回路は、前記近似用幾何学パターンを、時間に亘って取られた前記感知成分に基づいて該幾何学パターンを繰返し比較及び変更することにより反復的に選択することを特徴とする請求項79に記載の電子コンパス。
  85. 各々が地球磁場ベクトルの実質的に水平な直交成分を感知する第1及び第2の感知要素と、地球磁場ベクトルの実質的に垂直な成分を感知する第3の感知要素とを含み、該感知要素はミラーハウジングに装着されて該3つの感知成分を表す出力信号を生成するためのものである、磁気センサ回路と、
    前記出力信号を受信し、車両進行方向の所定の範囲を通って車両が走行中に前記第3の感知要素をモニタすることにより前記ミラーハウジングの傾斜角度を判断し、前記第1及び第2の感知要素の前記感知成分を該ミラーハウジングの該傾斜角度に関して補正し、該第1及び第2の感知要素の該感知成分の関数として車両の進行方向を計算し、前記計算された進行方向を表す進行方向信号を生成するための、前記磁気センサ回路に結合された処理回路と、
    を備えることを特徴とする、車両のルームミラーハウジング内に装着するための電子コンパス。
  86. 車両進行方向の前記所定の範囲は、約360度に亘る車両走行中に計算された進行方向を含むことを特徴とする請求項85に記載の電子コンパス。
  87. 前記処理回路は、近似用幾何学パターンを選択し、該近似用幾何学パターンを参照しながら前記感知成分の少なくとも2つの関数として前記車両進行方向を計算することを特徴とする請求項85に記載の電子コンパス。
  88. 前記処理回路は、前記感知成分から導出された少なくとも5つの基準データ点に基づいて前記近似用幾何学パターンを選択することを特徴とする請求項87に記載の電子コンパス。
  89. 前記処理回路は、時間に亘って取られた前記感知成分に対応する選択データ点に対して最良適合を成す近似用幾何学パターンを選択することを特徴とする請求項87に記載の電子コンパス。
  90. 前記処理回路は、前記近似用幾何学パターンの周辺から最も最近の感知成分まで延びる誤差ベクトルのマグニチュードを判断し、該誤差ベクトルの該マグニチュードが所定の閾値を超えない時に前記計算された進行方向を表す進行方向信号を生成することを特徴とする請求項87に記載の電子コンパス。
  91. 前記処理回路は、前記近似用幾何学パターンを、時間に亘って取られた前記感知成分に基づいて該幾何学パターンを繰返し比較及び変更することにより反復的に選択することを特徴とする請求項87に記載の電子コンパス。
  92. 前記磁気センサ回路は、地球の磁場ベクトルの3つの直交成分を感知し、
    前記処理回路は、前記3つの感知成分から導出された三次元近似用幾何学パターンを選択し、該三次元幾何学パターンを参照しながら該感知成分の少なくとも2つの関数として車両の進行方向を計算する、
    ことを特徴とする請求項85に記載の電子コンパス。
  93. 地球の磁場ベクトルの少なくとも2つの直交成分を感知し、該感知成分を表す出力信号を生成するための磁気センサ回路と、
    前記出力信号を受信し、前記感知成分から導出された第1の基準データ点セットに基づいて第1の近似用幾何学パターンを選択し、該第1の近似用幾何学パターンを参照しながら該感知成分の少なくとも2つの関数として車両の進行方向を計算し、前記計算された進行方向を表す進行方向信号を生成し、該第1の近似用幾何学パターンを選択した後に受信した基準データ点に基づいて第2の近似用幾何学パターンを選択し、該第2の近似用幾何学パターンが該第1の近似用幾何学パターンと大きく異なる場合は、該第2の近似用幾何学パターンを利用し、前記その後に得られた基準データ点が該第1の近似用幾何学パターンにより良く適合する場合は、該第1の近似用幾何学パターンを再度選択するための、前記磁気センサ回路に結合された処理回路と、
    を備えることを特徴とする車両用電子コンパス。
  94. 前記処理回路は、前記感知成分から導出された少なくとも5つの基準データ点に基づいて前記第1及び第2の近似用幾何学パターンの一方を選択することを特徴とする請求項93に記載の電子コンパス。
  95. 地球の磁場ベクトルの少なくとも2つの直交成分を感知し、該感知成分を表す出力信号を生成するための磁気センサ回路と、
    前記出力信号を受信し、少なくとも1つの第1の閾値を使用して前記感知成分から第1の基準データ点セットを導出し、該第1の基準データ点セットに基づいて第1の近似用幾何学パターンを選択し、該第1の近似用幾何学パターンを参照しながら該感知成分の少なくとも2つの関数として車両の進行方向を計算し、前記計算された進行方向を表す進行方向信号を生成し、前記第1の閾値よりも厳しい少なくとも1つの第2の閾値を使用して該感知成分から第2の基準データ点セットを導出し、該第2の基準データ点セットに基づいて第2の近似用幾何学パターンを選択し、該第2の近似用幾何学パターンが該第1の近似用幾何学パターンと大きく異なる場合は、該第2の近似用幾何学パターンを利用し、その後に得られた基準データ点が該第1の近似用幾何学パターンにより良く適合する場合は、該第1の近似用幾何学パターンを再度選択するための、前記磁気センサ回路に結合された処理回路と、
    を備えることを特徴とする車両用電子コンパス。
  96. 地球の磁場ベクトルの少なくとも2つの直交成分を感知し、該感知成分を表す出力信号を生成するための磁気センサ回路と、
    前記出力信号を受信し、前記感知成分から導出された少なくとも5つの基準データ点に基づいて近似用幾何学パターンを判断し、該近似用幾何学パターンを参照しながら該感知成分の該少なくとも2つの関数として車両の進行方向を計算し、前記計算された進行方向を表す進行方向信号を生成するための、前記磁気センサ回路に結合された処理回路と、
    を備えることを特徴とする車両用電子コンパス。
  97. 地球の磁場ベクトルの少なくとも2つの直交成分を感知し、該感知成分を表す出力信号を生成するための磁気センサ回路と、
    前記出力信号を受信し、前記感知成分が最小ノイズ閾値を超えるノイズレベルを示す時は車両が移動中であると判断し、該感知成分の該少なくとも2つの関数として車両の進行方向を計算し、前記計算された進行方向を表す進行方向信号を生成するための、前記磁気センサ回路に結合された処理回路と、
    を備え、
    前記処理回路は、車両が移動していない時は表示された進行方向を変更しない、
    ことを特徴とする車両用電子コンパス。
  98. 前記処理回路は、前記ノイズレベルが所定の時間に亘って前記最小ノイズ閾値を超えた時に、車両が移動中であると判断することを特徴とする請求項97に記載の電子コンパス。
  99. 地球の磁場ベクトルの少なくとも2つの直交成分を感知し、該感知成分を表す出力信号を生成するための磁気センサ回路と、
    前記出力信号を受信し、前記感知成分から導出された基準データ点に基づいて近似用幾何学パターンを判断し、該近似用幾何学パターンが該基準データ点に適合する程度を表す誤差測定距離を計算し、該近似用幾何学パターンを参照しながら該感知成分の該少なくとも2つの関数として車両の進行方向を計算し、前記計算された進行方向を表す進行方向信号を生成するための、前記磁気センサ回路に結合された処理回路と、
    を備えることを特徴とする車両用電子コンパス。
  100. 前記近似用幾何学パターンは、近似用幾何学パターンを最初に仮定して該初期仮定に基づいて誤差測定距離を計算し、該誤差測定距離が最小になるまで該仮定された近似用幾何学パターンを変更し、次に、車両進行方向を判断するために該最小誤差測定距離を有する該変更された近似用幾何学パターンを利用することにより判断されることを特徴とする請求項99に記載の電子コンパス。
  101. 前記計算された誤差測定距離は、生データ点を基準データ点と見なすことができるか否かを判断するために該生データ点が比較される閾値を定めるのに使用される信頼水準を確立するために使用されることを特徴とする請求項99に記載の電子コンパス。
  102. 地球の磁場ベクトルの3つの直交成分を感知し、前記3つの感知成分を表す出力信号を生成するための磁気センサ回路と、
    前記磁気センサ回路のピッチ及びロールを測定するためのピッチ及びロール感知回路と、
    前記出力信号を受信し、前記感知成分を前記測定されたピッチ及びロールに関して補正し、該補正された感知成分の少なくとも2つの関数として車両の進行方向を計算し、前記計算された進行方向を表す進行方向信号を生成するための、前記磁気センサ回路と前記ピッチ及びロール感知回路とに結合された処理回路と、
    を備えることを特徴とする車両用電子コンパス。
  103. 前記補正された感知成分(Hex、Hey、Hez)が、
    Hex=Hx*cos(pitch)−Hy*sin(roll)sin(pitch)−Hz*cos(roll)sin(pitch)、
    Hey=Hy*cos(roll)−Hz*sin(roll)、
    Hez=Hx*sin(pitch)+Hy*sin(roll)cos(pitch)−Hz*cos(roll)sin(pitch)、
    であるような上記公式を使用して、座標変換を行うことにより、前記感知成分(Hx,Hy,Hz)は、前記測定されたピッチ(pitch)及びロール(roll)に関して補正されることを特徴とする請求項102に記載の電子コンパス。
  104. 前記ピッチ及びロール感知回路は、−1g及び+1gの間で変化する加速度に変換された出力信号を有する加速度計であり、
    前記出力信号は、
    pitch=asin(Ax/1g)、
    roll=asin(Ay/1g)、
    により度で表された前記測定ピッチ及びロールに変換される、
    ことを特徴とする請求項102に記載の電子コンパス。
  105. 前記磁気センサ回路は、ルームミラー組立体内に配置された磁気インピーダンスセンサを含むことを特徴とする請求項1、請求項6、請求項17、請求項23、又は請求項102のいずれか1項に記載の電子コンパス。
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